JP6105852B2 - 画像処理装置及びその方法、プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、被検眼の断層画像を処理する画像処理装置及びその方法、プログラムに関する。
光干渉断層計(OCT;Optical Coherence Tomography)などの眼部の断層画像撮影装置は、網膜層内部の状態を三次元的に観察することが可能である。この断層画像撮影装置は、疾病の診断をより的確に行うのに有用であることから近年注目を集めている。OCTの形態として、例えば、広帯域な光源とマイケルソン干渉計を組み合わせたTD−OCT(Time domain OCT)がある。これは、参照アームの遅延を走査することで、信号アームの後方散乱光との干渉光を計測し、深さ分解の情報を得るように構成されている。しかし、このようなTD−OCTでは高速な画像取得は難しい。そのため、より高速に画像を取得する方法として、広帯域光源を用い、分光器でインターフェログラムを取得するOCTとして、SD−OCT(Spectral domain OCT)が知られている。また、光源として、高速波長掃引光源を用いることで、単一チャネル光検出器でスペクトル干渉を計測する手法によるSS−OCT(Swept Source OCT)が知られている。その他に、機能OCTとして、眼底組織の光学特性の一つである偏光パラメータ(リターデーションとオリエンテーション)を用いてイメージングを行うPS−OCT(Polarization Sensitive OCT)が知られている。
これら上記のOCTで撮影された断層画像において、網膜の形態変化を計測できれば、緑内障、加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫などの疾病の進行度や治療後の回復具合を定量的に診断することが可能となる。これらの網膜の形態変化を定量的に計測するために、特許文献1では、コンピュータを用いて加齢黄斑変性において網膜層の凹凸の程度を解析する技術が開示されている。
特開2011−030626号公報
特許文献1では、解析して得た網膜層と推定した正常な網膜層との厚みの差を評価している。糖尿病黄斑浮腫においては、浮腫で網膜が腫れると視力低下が起こる。そのため、網膜厚を減らすように治療を行い、OCTで治療効果の確認を行っているが、実際は網膜厚よりも網膜層の層構造の乱れ、特に視細胞層の変化が視機能に影響を及ぼしている。従来は、人が画像を観察して網膜層の乱れの程度を、その人の経験に基づいて判断していた。そのため、客観性の観点で課題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、視細胞層の乱れを適切に評価するための尺度を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための、本発明の一態様による画像処理装置は、
被検眼の黄斑部の断層画像における層を検出する検出手段と、
前記断層画像における前記黄斑部の位置を決定し、前記検出された層及び前記決定された位置に基づいて前記断層画像における一部の領域を決定する決定手段と、
前記決定された領域における視細胞層の深さ方向に対する位置のばらつきと、前記視細胞層の断続性とのうち少なくとも一方に関する値を取得することにより、前記視細胞層の壊れの度合いを定量化する定量化手段と、を備える。
本発明によれば、視細胞層の乱れを適切に評価するための尺度を提供することができる。
第1実施形態の画像処理システムの構成を示す図。 第1実施形態による画像処理システムの処理を示すフローチャート。 定量化領域を説明するための図。 定量化処理の一例を説明する図。 解析結果表示の一例を示す図。 解析結果表示の一例を示す図。 第4実施形態による画像処理システムの処理を示すフローチャート。 第4実施形態による画像生成の処理を説明する図。 第4実施形態による画像生成の処理を説明する図。 第5実施形態による画像処理システムの構成を示す図。 定量化値の表示の一例を示す図。 解析結果表示の一例を示す図。 第6実施形態による画像処理システムの構成を示す図。 形状補正を説明する図。 形状補正を説明する図。 定量化領域補正を説明する図。
本実施形態に係る画像処理装置は、視細胞層の乱れを定量化することを特徴とする。これにより、視細胞層の乱れを適切に評価するための尺度を提供することができる。なお、「視細胞層の乱れ」とは、「視細胞層自体の壊れ具合」等とも換言することができる。
ここで、「視細胞層の乱れ」を定量化する手法の一つとして、(断続している層における)視細胞層の深さ方向に対する位置のばらつき(分布)を求める手法がある。具体的には、視細胞層の「並行度」を求める手法であり、この手法については、第1の実施形態で詳述する。なお、「並行度」は「配向性」等とも換言することができる。
また、「視細胞層の乱れ」を定量化する手法の一つとして、視細胞層の断続性(不連続性)を求める手法がある。具体的には、視細胞層の「複雑性」と「空隙性」とを求める手法であり、この手法については、第2実施形態で詳述する。
また、「視細胞層の乱れ」を定量化する手法の一つとして、上記ばらつきと断続性との両方に関する値を求める手法もある。具体的には、複数方向に対する視細胞層の連続度と欠損度とを求める手法であり、この手法については、第3の実施形態で詳述する。
[第1実施形態:配向性(parallelness)]
以下、図面を参照しながら、本発明の第1実施形態について説明する。なお、本実施形態に係る画像処理装置を備える画像処理システムは、網膜の層構造の乱れ具合を定量化するものであり、特に中心窩付近の視細胞層に関して、その乱れ具合を定量化する。以下、本実施形態に係る画像処理装置を備える画像処理システムについて、詳細を説明する。
図1は、本実施形態に係る画像処理装置300を備える画像処理システム100の構成を示す図である。図1に示すように、画像処理システム100は、画像処理装置300が、インタフェースを介して断層画像撮影装置(OCTとも言う)200、眼底画像撮影装置400、外部記憶部500、表示部600、入力部700と接続されることにより構成されている。
断層画像撮影装置200は、眼部の断層画像を撮影する装置である。断層画像撮影装置に用いる装置は、例えばSD−OCTやSS−OCTからなる。なお、断層画像撮影装置200は既知の装置であるため、詳細な説明は省略し、ここでは、画像処理装置300からの指示により設定される、断層画像の撮影範囲、ならびに内部固視灯204のパラメータの設定について説明を行う。
図1において、ガルバノミラー201は、測定光の眼底における走査を行うためのものであり、OCTによる眼底の撮影範囲を規定する。また、駆動制御部202は、ガルバノミラー201の駆動範囲および速度を制御することで、眼底における平面方向の撮影範囲及び走査線数(平面方向の走査速度)を規定する。ガルバノミラー201は、Xスキャン用のミラーとYスキャン用の2枚のミラーで構成され、眼底上で所望の範囲を測定光により走査することができる。
内部固視灯204は、表示部241、レンズ242で構成される。表示部241として複数の発光ダイオード(LED)がマトリックス状に配置されたものを用いる。発光ダイオードの点灯位置は、駆動制御部202の制御により撮影したい部位に合わせて変更される。表示部241からの光は、レンズ242を介し、被検眼に導かれる。表示部241から出射される光は520nmで、駆動制御部202により所望のパターンが表示される。
コヒーレンスゲートステージ205は、被検眼の眼軸長の相違等に対応するため、駆動制御部202により制御されている。コヒーレンスゲートとは、OCTにおける測定光と参照光の光学距離が等しい位置を表す。さらには、撮影方法としてコヒーレンスゲートの位置を制御することにより、撮影部位を網膜層側とした撮影を行うか、あるいは網膜層より深部側とするEnhanced Depth Imaging(以下EDI)法による撮影を行うかを制御する。このEDI法で撮影を行った場合、コヒーレンスゲートの位置が網膜層の深部側に設定される。そのため、脈絡膜やRPEが高輝度に撮影できるという特徴がある。
眼底画像撮影装置400は、眼部の眼底画像を撮影する装置であり、当該装置としては、例えば、眼底カメラやSLO(Scanning Laser Ophthalmoscope)等が挙げられる。
画像処理装置300は、画像取得部301、記憶部302、画像処理部303、指示部304、表示制御部305を備える。画像取得部301は、断層画像生成部311、重ね合わせ部312を有する。画像取得部301は、断層画像撮影装置200により撮影された断層画像の信号データを取得し、信号処理を行うことで断層画像を生成し、生成した断層画像の重ね合わせ処理を行い、生成した断層画像を記憶部302に格納する。画像処理部303は、定量化領域決定部331、定量化部332を有する。定量化領域決定部331は、視細胞層の乱れ具合を定量化するための領域を決定する。定量化部332では、定量化領域決定部331で決定した領域において、視細胞層の乱れ具合を定量化する。指示部304は、断層画像撮影装置200に対して、撮影パラメータ等の指示を行う。
外部記憶部500は、被検眼に関する情報(患者の氏名、年齢、性別など)と、撮影した画像データ、撮影パラメータ、画像解析パラメータ、操作者によって設定されたパラメータをそれぞれ関連付けて保持している。入力部700は、例えば、マウス、キーボード、タッチ操作画面などであり、操作者は、入力部700を介して、画像処理装置300や断層画像撮影装置200、眼底画像撮影装置400へ指示を行う。次に、図2を参照して本実施形態の画像処理装置300の処理手順を示す。図2(a)は、本実施形態における本システム全体の動作処理の流れを示すフローチャートである。
<ステップS201>
ステップS201では、画像処理装置300の被検眼情報取得部(不図示)は、被検眼を同定する情報として被検者識別番号を外部から取得する。被検眼情報取得部は入力部700を用いて構成されてもよい。そして、被検眼情報取得部は、被検者識別番号に基づいて、外部記憶部500が保持している当該被検眼に関する情報を取得して記憶部302に記憶する。
<ステップS202>
ステップS202では、指示部304からの指示により眼底画像撮影装置400による眼底画像の撮影と、断層画像撮影装置200による断層画像の取得が行なわれる。
指示部304が撮影パラメータの設定を行って断層画像撮影装置200による撮影を行う。具体的には、内部固視灯204の表示部241における点灯位置、ガルバノミラー201による測定光のスキャンパターンなどが設定される。本実施形態では、駆動制御部202は、表示部241の発光ダイオードを制御して、黄斑部中心で撮影を行うように内部固視灯204の位置を設定する。これは、視力に関係がある中心窩付近を撮影するためである。スキャンパターンとしては、例えば、クロススキャンや放射状(Radial)スキャンとする。それぞれのスキャンパターンにおいて、スペックルノイズを低減あるいは除去した高画質な断層画像を生成するために、同一箇所を複数回連続して撮影する。これらの撮影パラメータの設定を行った後、被検眼の断層画像の撮影が行われる。断層画像撮影装置200は、駆動制御部202を制御することで、ガルバノミラー201を動作させて断層画像の撮影を行う。上述したようにガルバノミラー201は、水平方向用のXスキャナと垂直方向用のYスキャナで構成される。そのため、これらのスキャナの向きをそれぞれ変更すると、装置座標系における水平方向(X)、垂直方向(Y)それぞれの方向に走査することが出来る。そして、これらのスキャナの向きを同時に変更させることで、水平方向と垂直方向とを合成した方向に走査することが出来るため、眼底平面上の任意の方向に走査することが可能となる。
<ステップS203>
ステップS203において、断層画像生成部311は、断層画像撮影装置200により撮影された断層画像の信号データを取得し、信号処理を行うことで断層画像を生成する。例えば、断層画像撮影装置200としてSS−OCTを用いた場合について説明する。まず、断層画像生成部311は、信号データから固定ノイズを除去する。次に、断層画像生成部311は、スペクトラルシェーピング、分散補償を行い、この信号データに離散フーリエ変換を施すことで、深さに対する強度データを得る。断層画像生成部311は、フーリエ変換後の強度データから任意の領域の切り出し処理を行い断層画像を生成する。
断層画像生成時には、スペックルノイズを低減あるいは除去した高画質な断層画像を得るために、同一箇所を撮影した複数の断層画像で重ね合わせ処理を行い、1枚の断層画像を生成することが望ましい。したがって、1枚の高画質な断層画像生成のために、重ね合わせ部312は、最初に、複数の断層画像の位置合わせを行う。断層画像の位置合わせ方法としては、例えば、2つの断層画像の類似度を表す評価関数を事前に定義しておき、この評価関数の値が最も良くなるように断層画像を変形する。評価関数としては、例えば、相関係数を用いて評価を行う方法が挙げられる。また、画像の変形処理としては、例えば、アフィン変換を用いて並進や回転を行う処理が挙げられる。
次に、重ね合わせ部312は、位置合わせをした複数の断層画像から1枚の断層画像を生成するための重ね合わせ処理を行う。この方法として、例えば、平均化処理があげられる。平均化処理は、位置合わせが済んでいる複数の断層画像において、同じ座標の複数のピクセルの強度値を平均化する。その平均化した値をその座標における強度値とする。全ての座標において、同じ処理を行うことで、複数の断層画像から1枚の高画質な断層画像を得ることができる。なお、平均化処理の他に、例えば中央値処理(メディアン)を行ってもよい。この場合、位置合わせが済んでいる複数の断層画像において、同じ座標の複数のピクセルの強度値の中央値を算出する。そして、その中央値をその座標における強度値とする。全ての座標において、同じ処理を行うことで、平均化処理と同様に、複数の断層画像から1枚の高画質な断層画像を得ることができる。ここで得られた断層画像は、記憶部302に記憶されるとともに、後述のステップS206において、表示部600に表示される。
<ステップS204>
ステップS204において、定量化領域決定部331は、画像取得部301により取得された断層画像において中心窩付近の視細胞層に処理対象の領域(以下、定量化領域)を設定する。視細胞層に設定をする定量化領域を、図3を参照して説明する。図3は黄斑部の断層画像31と、定量化領域決定部331が決定した定量化領域32を示している。断層画像31には、外境界膜(ELM)、視細胞内節外節接合部(IS/OS)、網膜色素上皮層(RPE)を示している。糖尿病黄斑浮腫においては、中心窩厚が増大していたとしても、IS/OSが保存されていれば視力が良好であることが多く、逆にIS/OSが消失していると視力が不良となる。そのため、定量化領域決定部331は、視細胞のIS/OSを含むように定量化領域の深さ方向の位置を決定する。また、定量化領域決定部331は、中心窩を含むように定量化領域32の場所を設定する。定量化領域32のサイズは、例えば、縦を150μm、横を1mmとし、定量化領域32の傾きは、網膜層の傾きに合わせて回転させることで決定される。なお、中心窩に定量化領域32を設定する理由としては、中心窩が最も視力を反映している場所で重要であり、かつレーザー治療などの影響を受けない個所のためである。
以上のような定量化領域32の具体的な決定方法の一例を説明する。まず、撮影時の固視灯位置を基に中心位置を決定する。固視灯を黄斑部の中心窩に合わせて撮影を行っている場合、断層画像の横幅の中央が中心窩となるため、断層画像の横幅の中心を基準とすることで中心窩を含むように定量化領域32が設定される。また、定量化領域32の深さ方向の位置は、断層画像からRPEを検出することで決定する。その方法としては、例えば、断層画像31に対して、メディアンフィルタとSobelフィルタをそれぞれ適用して画像を作成する(以下、メディアン画像、Sobel画像とする)。次に、作成したメディアン画像とSobel画像から、A−scan毎にプロファイルを作成する。メディアン画像では輝度値のプロファイル、Sobel画像では勾配のプロファイルとなる。そして、Sobel画像から作成したプロファイル内のピークを検出する。検出したピークの前後やピーク間に対応するメディアン画像のプロファイルを参照することで、網膜層の各領域の境界を検出し、断層画像の深部に位置する層境界をRPEとする。また、定量化領域32の傾き(回転)は、検出したRPEを基に決定される。その方法は、中心窩付近の範囲、例えば、断層画像の横幅の中心1mmの範囲において、先ほど検出したRPEの座標値から、RPEに近似する1次関数の傾きを求めることで、網膜層の傾きを決定することができる。
なお、ここでは、定量化領域決定部331により自動的に定量化領域32を決定する方法を示したが、これに限らない。例えば、入力部700を用いて、操作者のユーザ操作により定量化領域32の位置や傾きを修正、あるいは、指定出来るようにしてもよい。その場合、操作者は、定量化領域32の位置の指定と回転だけを行えるようにし、定量化領域32のサイズは、断層画像撮影装置200および画像取得部301を用いて得られる断層画像の縦横の分解能に合わせて、自動的に決定したものを表示することが望ましい。例えば、1ピクセルあたり、横が10μm、縦が5μmの場合、定量化領域のサイズは、横が100ピクセル、縦が30ピクセルとなる。ここで、入力部700を用いて定量化領域32の位置を変更した場合には、変更後の位置で定量化処理を行う。なお、予め決定された定量化領域32が記憶手段に記憶されている場合や、定量化する領域自体を断層画像として取得している場合等には、全ての領域を解析すれば良いため、本工程を行わなくても良い。
<ステップS205>
ステップS205において、定量化部332は、定量化領域決定部331が決定した定量化領域32において処理を行う。この方法について、図2(b)ならびに、図4を参照して説明をする。
<ステップS251>
ステップS251において、定量化部332は、DoGフィルタ(Difference of Gaussian)を用いてノイズ除去、線分強調を行う。数1にDoGフィルタの式を示す。数1において、DはDoG画像、Gはガウス関数、Iは入力画像、σはスケール、kは増加率である。DoGフィルタは、計算時のσによって得られる画像が異なるため、断層画像のピクセルあたりの分解能と、検出したい層の厚みに適したサイズで計算を行う。図4(a)に処理結果のイメージを示す。
<ステップS252>
ステップS252において、定量化部332は、ステップS251でノイズ除去、線分強調を行った定量化領域32において、判別分析法を用いて二値化を行う。図4(b)に処理結果のイメージを示す。判別分析法は、定量化領域32において、断層画像の強度値ヒストグラムを作成し、その分布を閾値tで2つのクラスに分割した時に、2つのクラスが最もよく分離するように閾値tを決める方法である。
<ステップS253>
ステップS253において、定量化部332は、ステップS252で二値化を行った定量化領域32において、二値化画像から細線化処理を行い、層を線状構造に変換する。図4(c)に処理結果のイメージを示す。本実施形態では、8−連結として細線化処理を行う。これは、斜め方向の線分構造の情報も保持するためである。
<ステップS254>
ステップS254において、定量化部332は、ステップS253で細線化処理を行った定量化領域32において、線状構造の並行度を解析することで、層構造の定量化を行う。線状構造の並行度は、例えば、数2を用いて計算され得る。数2において、n,n45,n90,n135は、細線化をした線状構造が、隣の画素と何度の角度でつながっているかについての頻度を表している。例えば、水平方向で隣接する画素が1組存在する場合、nは1となる。垂直方向で隣接する画素が1組存在する場合、n90は1となる。すなわち、定量化領域32内の線状構造の画素全てにおいて、画素同士のつながりをカウントすることで、n,n45,n90,n135をそれぞれ求めることができる。数2は、線状構造が完全にランダムな場合には0を、完全に並行な場合には1となるため、線状構造の乱れ具合を表現する。
<ステップS206>
図2に戻り、ステップS206において、表示制御部305は、画像取得部301で取得した断層画像と、ステップS245で求めた定量化の数値を表示部600に表示する。その表示例を図5に示す。図5はクロススキャンで撮影を行い、そのスキャンデータを定量化した場合の例を示している。図5において、510は断層画像観察画面、511−1は水平方向をスキャンした断層画像、511−2は垂直方向をスキャンした断層画像、32−1と32−2は、定量化領域を断層画像上に識別可能に重畳表示した例である。512は眼底画像撮影装置400により撮影された眼底画像、513は断層画像撮影装置200によるスキャンパターンを眼底画像512上に重畳表示したもの、514は定量化した数値を表示した例を示している。クロススキャンの場合は、それぞれのスキャンにおいて定量化した値と、その平均値を表示しているが、放射状スキャンのようにスキャン枚数が多くなる場合は、平均値のみを表示するようにしてもよい。なお、眼底画像撮影装置400により撮影された眼底画像512上へのスキャンパターンの重畳表示は、例えば、眼底画像撮影装置400による眼底における撮影位置の情報と、断層画像撮影装置200による眼底における撮影位置の情報とに基づいてなされる。
<ステップS207>
ステップS207において、不図示の指示取得部は、画像処理システム100による断層画像の撮影を終了するか否かの指示を外部から取得する。この指示は、入力部700を用いて、操作者によって入力される。処理を終了する指示を取得した場合には、画像処理システム100はその処理を終了する。一方、処理を終了せずに、撮影を続ける場合には、ステップS202に処理を戻して撮影を続行する。処理を別のステップに移動させる際に、ステップS204において、操作者によって、定量化領域32の位置や傾き修正が行われており、かつその結果を外部記憶部500に保存していない場合には、変更結果を外部記憶部500に保存するか否かの確認ダイアログを表示する。そして、操作者が保存する事を選択した場合には、操作者が変更したパラメータを外部記憶部500に保存する。操作者が保存しない事を選択した場合には、操作者が変更したパラメータを外部記憶部500に保存しない。
以上によって、画像処理システム100の処理が行われる。
以上で述べた構成によれば、視機能に影響を及ぼす視細胞層の複雑な構造変化を定量化することが出来る。それにより、疾病の進行度や、治療の実施の判断や、治療後の回復具合などを定量的に判断することができる。
[第2実施形態:フラクタル解析]
第1実施形態では、定量化部332が、定量化領域32内の層を細線化して、線の並行度を計算することで、層の乱れ具合を定量化する例を示した。第2実施形態では、その他の方法で層の乱れ具合を定量化する例として、フラクタル解析を用いる方法を示す。なお、本実施形態においては、図1の定量化部332における定量化に関する処理(図2のステップS205)が第1実施形態と異なる。その他の処理は第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
フラクタル解析を行うために、定量化部332は、上記ステップS251、ステップS252と同様に、ノイズ除去、線分強調、二値化を行う。そして、定量化部332は、二値化を行った定量化領域32においてフラクタル解析を実行する。フラクタル解析としては、複雑性(complexity)としてフラクタル次元(Box-counting法による)と、空隙性(lacunarity)とを求める。フラクタル次元は、定量化領域32を任意のサイズ(ε)の格子で覆い、定量化領域が含まれる格子(box)の数Nをカウントする。εを広い範囲で変化させて各εにおけるNつまり、N(ε)を求める。これを数3に示す。数3において、Aは定数、Dがフラクタル次元である。複雑な図形では格子(box)が小さくなると凹凸に引っかかることが多くなり、フラクタル次元は大きくなる。一方、空隙性は、フラクタルがどのくらい空間を満たしているかを表す指標であり、フラクタル次元が同じでも空間の空き具合が異なるフラクタルを分類するときに使用される。空隙性は、サイズεの格子(box)を定量化領域32に複数配置し、それらの格子に含まれる画素数の変動係数CV(coefficient of variation)の平均値で求めることができる。空隙性が低いほど密度が高く、空隙性が高いほど隙間が空いていることを示す。従って、定量化領域32内の層構造が規則正しく整列している場合、フラクタル次元の値が大きく、かつ空隙性の数値は小さくなる。定量化領域32内の層構造が乱れていたり、欠損していたりする場合、フラクタル次元の値は小さくなり、空隙性の数値は大きくなる。
[第3実施形態:テクスチャの統計的特徴の解析]
第2実施形態では、テクスチャ特徴としてフラクタル解析を用いる方法を説明した。第3実施形態では、テクスチャの統計的特徴を解析する方法を示す。なお、本実施形態においては、図1の定量化部332における定量化に関する処理(図2のステップS205)が第1実施形態と異なる。その他の処理は第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
テクスチャの統計的特徴は、画素集合の持つ濃度分布に関する統計的性質によりテクスチャを特徴づけるものである。健常眼である場合、黄斑部の中心窩付近のIS/OSからRPEにかけた層構造は規則正しく整列している。一方、糖尿病黄斑浮腫で、視力が欠損している場合、IS/OSからRPEにかけた層構造は欠損したり乱れたりしていることが多い。そのため、この領域の層構造が規則正しく整列しているかを解析することで、定量化を行うことができる。
テクスチャ特徴量を計算するために、定量化部332は、定量化領域32内のヒストグラムの平坦化や強度値の平均値や分散の正規化を行うと同時に、処理の負荷を減らすために、画像の強度値のレベル数をn=16程度に変換する。また、定量化領域32内の画像の傾きを補正するために画像を回転させておき、水平方向に網膜層が並行になるようにしておく。
(1)ランレングス行列を用いたテクスチャ特徴量の計算
テクスチャ特徴量として、定量化部332は、例えばランレングス行列を計算する。ランレングス行列は、画像内で、θの方向の強度値iの点がm個続く頻度Pθ(i,m)(i=0,1,2,…,n-1, m=1,2,…l)を要素とするランレングス行列を求め、その行列から数4、数5に示すような特徴量を計算する。数4は、短いランの発生頻度が高いほど大きな値をとり、数5は、長いランの発生頻度が高いほど大きな値をとる。すなわち、定量化領域32内の層構造が規則正しく整列している場合、数4の値が小さく、かつ数5の数値は大きくなる。定量化領域32内の層構造が乱れていたり、欠損したりしている場合、数4の値が大きく、かつ数5の数値は小さくなる。この場合の表示部600に表示する画面例を図6に示す。図6において、614は定量化した数値を表示した例を示している。614において、層の連続度合いには数5、層の欠損度合いには数4の値を表示する例である。なお、θとして、網膜層の方向である水平方向を前提として、層の連続度や層の欠損度を求めることで、層の断層性を知ることができるが、その他のθ(45度や90度)について層の連続度や欠損度を求めることにより、(断続している層における)視細胞層の深さ方向に対する位置のばらつき(分布)を求めることもできる。
(2)同時生起行列を用いたテクスチャ特徴量の計算
テクスチャ特徴量として、例えば同時生起行列特徴を計算してもよい。同時生起行列は、画像の強度値iの点から角度θの方向にrだけ離れる一定の変位δ=(r、θ)だけ離れた点の強度値がjである確率を要素とする同時生起行列を求める。なお、行列の要素は頻度を含んでいるので、要素の総和が1になるように正規化しておく。そして、同時生起行列から数6に示すような特徴量を求める。数6は角2次モーメントを示している。数6において、例えば、変位δ=(1、0°)の特徴量計算を行う。数6の特徴量は、全体の均一さを示している。同時生起行列は数6に示す以外にも、コントラスト、分散、相関など複数の特徴量を計算できるため、下記に示した特徴量だけに限らなくてもよい。
(3)フーリエ変換を利用したテクスチャ特徴量の計算
更に、テクスチャ特徴量として、上記の画像空間における特徴量の他に、画像をフーリエ変換してその周波数成分の分布からテクスチャ特徴を求めてもよい。2次元フーリエ変換の結果F(u,v)を用いて、パワースペクトルp(u,v)、その極座標P(θ,r)を求めるとし、数7、数8に示すような特徴を計算する。数7は、画像での幅Δθをもつ、角度θ方向の周波数成分を抽出するもので、数8は幅Δrをもつ周波数rの成分を抽出するものである。数7の数値が大きいのは、θの方向に強度値の変化が大きいテクスチャパターンがあることを意味する。そのため、水平方向に層構造をなす網膜層においては、垂直方向の波の集まりとなる。病気により網膜層構造が乱れる場合には、不規則な波の集まりとして検出される。
(4)Steerableフィルタを用いたテクスチャ特徴量の計算
その他のテクスチャ特徴量を用いた定量化の方法として、例えばSteerableフィルタのような画像の方向、空間周波数構造を利用する方法を用いてもよい。Steerableフィルタは、任意方向に指向性を持つフィルタである。Steerableフィルタの例として、ガウス関数の2階微分GのSteerableフィルタG θを数9、Gとフィルタの周波数応答が等しく、位相が90°異なるHのSteerableフィルタH θを数10に示す。数9、10において、Steerableフィルタは、3つの基底フィルタ(G2a, G2b, G2c, H2a, H2b, H2c)の線形結合と、その補間係数(ka, kb, kc, la,lb, lc)で表現される。これらの式を用いて、数11に示す方向エネルギーEθで画像の方向を検出することができる。数11において、gn θは、Gn θと画像Iとの畳み込み演算を表す。同様にhn θは、Hn θと画像Iとの畳み込み演算を表す。添え字nはガウス関数のn階微分を表す。数11が最大となる方向θで方向検出をすることができる。数11により、定量化領域32内の各画素の方向を求めることができ、これらの方向成分を用いて、ラインエッジ、ステップエッジを画像から求めることができる。ラインエッジにおける方向エネルギーの分散値や、ステップエッジにおける方向エネルギーの分散値などを求めることで、視細胞層の乱れ具合を定量化することができる。すなわち、水平方向に層構造をなす網膜層においては、分散値は小さくなり。病気により網膜層構造が乱れる場合には、分散値は大きくなる。
以上で述べた構成によれば、中心窩付近の視細胞層に関して、画像特徴を用いる事でその乱れ具合を定量化することが出来る。
[第4実施形態:解析に用いる断層画像の生成]
第1実施形態では、断層画像生成部311が、断層画像撮影装置200により撮影された断層画像の信号データを取得し、信号処理を行うことで断層画像を生成する処理について述べた。第4実施形態では、視細胞層の乱れ具合を定量化するのに、より好適な断層画像生成の方法について述べる。本実施形態の処理フローを図7(a)に示す。本実施形態においては、図1の断層画像撮影装置における撮影時のスキャンパラメータ(図7(a)のステップS702)と、断層画像生成部311における断層画像生成に関する処理(図7(a)のステップS703)が第1実施形態と異なる。その他の処理は第1実施形態、または第2実施形態と同じであるため説明を省略する。
<ステップS702>
ステップS702では、指示部304が撮影パラメータの設定を行って撮影を行う。具体的には、内部固視灯204の照明位置や、ガルバノミラー201のスキャンパターンなどの決定と、1枚の断層画像を構成するAスキャン本数を決定する。Aスキャン本数は、スペックルノイズを低減あるいは除去するために、オーバーサンプリングで撮影を行う。なお、本実施形態において、オーバーサンプリングとは、必要な解像度を得るためのサンプリング間隔よりも狭い間隔でサンプリングをすることである。例えば、最終的に1枚の断層画像を構成するAスキャンの本数が1024本だとした場合、2048本のAスキャンで撮影を行い、隣接するAスキャン同士を合成するものである。
スキャンパターンは、例えば、クロススキャンや放射状スキャンとし、それぞれのスキャンパターンにおいて、ノイズの少ない高画質な断層画像を生成するために、同一箇所を複数回連続して撮影をするようにパラメータを決定してもよい。指示部304は、これらの撮影パラメータを決定し、被検眼の断層画像の撮影を指示する。
<ステップS703>
ステップS703において、断層画像生成部311は、断層画像撮影装置200により撮影された断層画像の信号データを取得し、信号処理を行うことで断層画像を生成する。この処理フローを図7(b)に示す。
<ステップS731>
ステップS731において、断層画像生成部311は、撮影時にオーバーサンプリングで撮影を行った信号データにおいて、Aスキャン合成を行う。図8(a)は、オーバーサンプリングで撮影した断層画像81を示す図である。この断層画像81を演算処理することにより新たな断層画像が作成される。図8(b)は、オーバーサンプリングの断層画像81をAスキャン合成処理することによって生成された新たな断層画像82を示す図である。図8(a)において、A2j、A2j+1は、各Aスキャンを表している。そして、A2j+1は、A2jを撮影した1/f[s]後に撮影した走査線である。本実施形態において、オーバーサンプリングのAスキャン数を2048、最終的に得る断層画像のAスキャン数を1024とした場合、添え字のjはj=0,1,2,…,1023である。図8(b)は、各画素あたり、n個の画素を演算処理して作成した断層画像である。そして、図8(b)において、Aは対応する走査線から演算処理をして求めた新たな走査線である。図8(a)から求める場合、Aは、A2j、A2j+1の走査線を演算処理して求めた走査線である。演算処理の方法としては、平均値、中央値など任意の演算手法を用いて算出する。
<ステップS732>
ステップS732において、断層画像生成部311は、信号データから固定ノイズを除去する。
<ステップS733>
ステップS733において、断層画像生成部311は、信号データにゼロパディングを行うことにより深度方向のピクセル分解能を調整する。この処理について、図9を用いて説明をする。図9(a)はゼロパディング前のAスキャンの信号データ91で、図9(b)はゼロパディング後のAスキャンの信号データ92を表している。図9(b)の信号データ92において、92−1が実際の信号データ、92−2が挿入したゼロ値を示している。ゼロパディングでは、信号データの両端にゼロ値を挿入し、パラメータNで指定された長さの信号データとして出力する。ここで、パラメータNは2のべき乗とする。ゼロパディングにより、深度方向のピクセル分解能が向上し、屈折率が変わる境界の強度および、深さ方向の位置が正しく把握できるようになる。すなわち、ピクセル分解能を向上させることにより、隣接した網膜層の分離が良くなり、並行度の計算がより正確になる。ただし、ゼロパディングを行うと、これ以降の処理にそれぞれ時間が掛かるため、適切な数のゼロ値を挿入することが望ましい。
<ステップS734〜S741>
次に、断層画像生成部311は、スペクトラルシェーピング(S734)、分散補償(S735)を行い、この信号データに離散フーリエ変換を施すことで(S736)、深さに対する強度データを得る。断層画像生成部311は、フーリエ変換後の強度データから任意の領域の切り出し処理を行い(S737)断層画像を生成する。そして、断層画像生成部311は、フーリエ変換後の強度データに対してLog変換を行い(S738)、出力する断層画像のデータ精度に収まるように正規化を行う(S739)。断層画像生成時には、スペックルノイズを低減あるいは除去した高画質な断層画像を得るために、同一箇所を撮影した複数の断層画像で重ね合わせ処理を行い、1枚の断層画像を生成することが望ましい。したがって、同一箇所を撮影した複数の断層画像があれば、第1実施形態と同様に重ね合わせ部312は、複数の断層画像を位置合わせし、これら複数の断層画像から1枚の断層画像を生成するための重ね合わせ処理を行う(ステップS740、S741)。重ね合わせ処理については、第1実施形態で上述したとおりである。
なお、本実施形態では、断層画像の信号データ全てに対して同じゼロパディングを行うことを想定しているが、これに限らない。例えば、断層画像において中心窩付近を撮影した信号データと、断層画像全体の信号データとで、ゼロパディング処理を行うゼロ値の数を変更するようにしてもよい。これにより、中心窩付近と他の領域とで深度方向のピクセル分解能が異なるように分解能を調整することができる。この場合、中心窩付近に相当する信号データのみを内部処理用にコピーをして、内部処理用の断層画像を生成する。すなわち、表示用の断層画像を生成する際に用いるAスキャンあたりのゼロ値の数(M1)と、内部処理用の断層画像を生成する際に用いるAスキャンあたりのゼロ値の数(M2)とでは、M1<M2となるようにする。
以上で述べた構成によれば、オーバーサンプリングのAスキャン合成によるスペックルノイズの低減あるいは除去と、ゼロパディングによる深度方向のピクセル分解能向上が期待される。そのため、中心窩付近の視細胞層の乱れ具合を定量化する処理に好適な断層画像を生成することが出来るので、定量化の数値を精度よく求めることが出来る。
[第5実施形態:解析結果の表示]
第1実施形態では、表示制御部305が、断層画像と定量化の数値を表示部600に表示する例について述べた。第5実施形態では、定量化した数値を外部記憶部500に記憶している統計データベースと比較した結果、および、被検眼に関する他の検査結果の数値、を表示する例を示す。
以下、図10、11を参照して本実施形態の画像処理システムの表示例について述べる。なお、上記第1〜第4の実施形態と同様の機能を有するものに関しては、ここでは説明を省略する。図10は、定量化結果作成部333を備える画像処理部303、記憶部302、表示制御部305、外部記憶部500を備える、第5実施形態の画像処理システム100の構成を示す図である。
第5実施形態では、定量化結果作成部333が、定量化部332が定量化した数値と、外部記憶部500に記憶している統計データを基に、グラフを作成し、表示制御部305が表示部600にその結果を断層画像とともに表示する。この例について、図11を用いて説明する。図11(a)は、定量化結果作成部333が作成する、定量化値が統計データベースの中においてどの位置に存在するかを示す1次元のグラフ1100−1の例を示している。グラフ1100−1の目盛は、定量化の値を最大値が1.0、最小値が0.0に正規化しており、数値が大きい方が正常である場合の指標例を示している。図において、縦線1100−2より左側が治療を推奨する領域、縦線1100−2〜縦線1100−3の間の領域が経過観察を推奨する領域、縦線1100−3より右側は正常な領域の例を示している。1100−4は、被検眼を定量化した数値をグラフ1100−1上にプロットした例である。このグラフは、定量化した値が統計データベースのどこに位置するかを視覚的に表示するので、治療の実施の判断、経過観察などの判断の材料に用いることができる。
図11(b)は、定量化値が統計データベースの中においてどの位置に存在し、そこから推定される定量的な視力を示す2次元のグラフ1101−1の例を示している。図において、1101−2が被検眼を定量化した数値がグラフ1101−1上のどの領域に含まれるかを示した例である。このグラフは、視細胞層の乱れから推定される定量的な視力の結果を示すことができる。例えば、定量化値がa〜bの場合には、推定される視力は0.45〜0.7程度である(図中の斜線部分)。
図11(c)は、被検眼に関する他の検査結果の数値として、視力検査の結果を外部記憶部500から取得して、定量化値とそれから推定される視力とを比較して表示する表1102の例を示している。この表は、視細胞層の乱れから推定される定量的な視力と、視力検査による視力との関係を把握することができる。
図12に、これら定量化結果作成部333が作成した各種グラフと、断層画像とを表示制御部305が表示部600に表示する例を示す。図12では、クロススキャンで撮影した断層画像511−1、511−2と、眼底画像512、定量化結果作成部が作成したグラフ1100−1と表1102を並べて表示した例である。なお、断層画像と眼底画像、定量化値などのレイアウトはこれに限るものではない。
以上で述べた構成によれば、被検眼を定量化した値と統計的な値とを比較検討することが出来るので、治療の実施の判断、経過観察などの判断の材料に用いることができる。さらには、定量的に視力を計測することが出来る。
[第6実施形態:網膜層形状の補正]
第1実施形態では、定量化領域決定部331が決定した領域に対して定量化を行う方法について述べた。本実施形態では、定量化領域決定部331が領域を決定する前に、網膜層形状を補正(正規化)する例を示す。
以下、図13を参照して第6実施形態の画像処理システムの構成例を、図14、図15を参照して第6実施形態の画像処理システムにおける表示例について述べる。なお、上記第1〜第5実施形態と同様の機能を有するものに関しては、ここでは説明を省略する。図13は、形状補正部334を備える画像処理部303を備える画像処理システム100の構成を示す図である。
本実施形態では、形状補正部334が、網膜層の形状補正を行う例を示す。形状補正を行い、網膜層形状を正規化することにより、近視眼で湾曲が大きな網膜層形状においても、安定して視細胞層の乱れ具合を定量化することができる。
形状補正の方法として、形状補正部は、網膜層からRPEの検出を行う。検出の方法としては、第1実施形態のステップS204で示した方法により、網膜層境界を検出することができる。あるいは、断層画像撮影装置200がPS−OCTである場合なら、偏光成分を計算することで、RPEを検出することができる。PS−OCTで撮影した断層画像からのRPE検出に関しては、例えば、非特許文献1(Erich Gotzinger, “Retinal pigment epithelium segmentation by polarization sensitive optical coherence tomography”)に記載された偏光の均一性DOPU(Degree Of Polarization Uniformity)を用いることで、検出することが出来る。
これらの方法を用いて検出したRPEを2次関数で近似する。近似方法としては、M推定などのロバスト推定法を用いて外れ値を除去するようにして近似をする。近似した2次関数(y=a'x2+b'x+c')を基準となる2次関数(y=ax2+bx+c)に変換する。座標の関係を図14に示す。曲線1411は、RPEから求めた近似曲線の例、曲線1412は、基準となる曲線の例である。xiにおいて、座標(xi, y')を座標(xi, y)に変換する。全てのxにおいて、同様の処理を行うことでy座標の変換を行うことが出来る。網膜層の湾曲が大きい場合には、定量化領域内にIS/OSからRPEまでの層を含めることが出来なくなるため、計測に誤差が生じる。しかし、形状を補正することによって、湾曲が大きな網膜層形状と湾曲が小さな網膜層形状のどちらにおいても、IS/OSからRPEまでの層を含めることが出来るので、より安定した計測が可能になる。網膜層の形状補正により、変換した網膜層形状の例を図15(a)、(b)に示す。図15(a)は形状補正前の断層画像1511と定量化領域1512、図15(b)は基準形状に補正した断層画像1513と定量化領域1512の例を示している。
なお、本実施形態では、網膜層形状全体を補正する例を示したがこれに限らない。例えば、網膜層形状全体を補正せずに、定量化領域内の網膜層形状だけを補正するようにしてもよい。その例を図16に示す。図16は、断層画像1511と定量化領域1612を示している。図16において、断層画像の網膜層形状に合わせて定量化領域1612の形状を補正する例を示している。より具体的には、上述のようにしてRPEを2次関数で近似して得られた曲線に沿うように定量化領域を変形することにより補正された定量化領域1612が得られる。そして、網膜層形状に合うように変形した定量化領域1612を、定量化領域1512で示すような長方形の形状に戻すとともに、定量化領域内部の断層画像も補正をする。
以上で述べた構成によれば、網膜層形状を正規化することにより、近視眼等により網膜層の湾曲が大きな形状や、正視眼の網膜層の湾曲が緩やかな形状のどちらにおいても、安定して視細胞層の乱れ具合を定量化することができる。
(その他の実施形態)
上記のそれぞれの実施形態は、本発明を画像処理装置として実現したものである。しかしながら、本発明の実施形態は画像処理装置のみに限定されるものではない。たとえば、本発明は、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (31)

  1. 被検眼の黄斑部の断層画像における層を検出する検出手段と、
    前記断層画像における前記黄斑部の位置を決定し、前記検出された層及び前記決定された位置に基づいて前記断層画像における一部の領域を決定する決定手段と、
    前記決定された領域における視細胞層の深さ方向に対する位置のばらつきと、前記視細胞層の断続性とのうち少なくとも一方に関する値を取得することにより、前記視細胞層の壊れの度合いを定量化する定量化手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記定量化手段は、前記決定された領域における層構造の並行度に基づいて、前記視細胞層の壊れの度合いを定量化することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記定量化手段は、前記決定された領域をフラクタル解析した結果に基づいて、前記視細胞層の壊れの度合いを定量化することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記定量化手段は、前記決定された領域のテクスチャの統計的特徴に基づいて、前記視細胞層の壊れの度合いを定量化することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記定量化手段は、前記決定された領域におけるランレングス行列を用いたテクスチャ特徴量に基づいて、前記視細胞層の壊れの度合いを定量化することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記検出手段は、前記断層画像における網膜色素上皮層を検出し、
    前記決定手段は、前記決定された位置に基づいて前記断層画像における前記検出された網膜色素上皮層を含む領域を決定することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 被検眼の黄斑部の断層画像における網膜色素上皮層を検出する検出手段と、
    前記断層画像における前記黄斑部の位置を決定し、前記検出された網膜色素上皮層及び前記決定された位置に基づいて前記断層画像における一部の領域を決定する決定手段と、
    前記決定された領域に含まれる層の深さ方向に対する位置のばらつきと、前記層の断続性とのうち少なくとも一方に関する値を取得することにより、前記層の壊れの度合いを定量化する定量化手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  8. 被検眼の黄斑部の断層画像における網膜色素上皮層を検出する検出手段と、
    前記断層画像における前記黄斑部の位置を決定し、前記検出された網膜色素上皮層及び前記決定された位置に基づいて前記断層画像における視細胞層を含む領域を決定する決定手段と、
    前記決定された領域における前記視細胞層の深さ方向に対する位置のばらつきと、前記視細胞層の断続性とのうち少なくとも一方に関する値を取得することにより、前記視細胞層の壊れの度合いを定量化する定量化手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  9. 前記決定手段は、前記黄斑部の撮影時の固視灯の位置に基づいて前記断層画像における前記黄斑部の位置を決定することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記決定手段は、さらに、中心窩付近の視細胞内節外節接合部を含む位置に前記領域を決定することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記決定手段は、前記断層画像から網膜色素上皮層を検出して前記領域の深さ方向の位置を決定し、網膜色素上皮層に沿うように前記領域の傾きを決定することにより、前記領域に視細胞層が含まれるように該領域を決定することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 前記決定手段により決定された領域の位置を修正あるいは指定するためのユーザ操作を受け付ける入力手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記決定手段で決定される前記領域の形状を、前記断層画像における層形状の湾曲の度合いに応じて湾曲させる形状補正手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  14. 前記断層画像において、層形状の湾曲の度合いを低減するように補正する形状補正手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  15. 被検眼の断層画像を取得する取得手段と、
    前記断層画像における視細胞層の深さ方向に対する位置のばらつきと、前記視細胞層の断続性とのうち少なくとも一方に関する値を取得することにより、前記視細胞層の壊れの度合いを定量化する定量化手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  16. 前記被検眼の黄斑部の断層画像における層と前記断層画像における前記黄斑部の位置とに基づいて、前記断層画像における一部の領域を決定する決定手段を更に備え、
    前記定量化手段は、前記決定された領域における前記視細胞層の深さ方向に対する位置のばらつきと、前記視細胞層の断続性とのうち少なくとも一方に関する値を取得することにより、前記視細胞層の壊れの度合いを定量化することを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
  17. 前記断層画像についてスペックルノイズを低減する低減手段を更に備え、
    前記定量化手段は、前記低減手段によりスペックルノイズが低減された断層画像における視細胞層の壊れの度合いを定量化することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  18. 前記断層画像の深度方向のピクセル分解能を調整する調整手段を更に備え、
    前記定量化手段は、前記調整手段によりピクセル分解能が調整された断層画像における視細胞層の壊れの度合いを定量化することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  19. 前記調整手段は、中心窩付近における深度方向のピクセル分解能を他の部分よりも高くすることを特徴とする請求項18に記載の画像処理装置。
  20. 前記定量化手段が定量化した値を表示手段に表示させる表示制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  21. 前記定量化手段が定量化した層構造の壊れの度合いの指標を生成する生成手段を更に備え、
    前記表示制御手段は、前記断層画像と前記指標とを表示手段に表示させることを特徴とする請求項20に記載の画像処理装置。
  22. 前記表示制御手段は、前記定量化手段が処理の対象とした領域を識別可能に重畳表示させることを特徴とする請求項20または21に記載の画像処理装置。
  23. 前記被検眼に対して測定光を走査する走査手段を備え、光干渉を用いて前記被検眼の断層撮影を行う断層撮影装置と通信可能に接続されることを特徴とする請求項1乃至22のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  24. 被検眼の黄斑部の断層画像における層を検出する検出工程と、
    前記断層画像における前記黄斑部の位置を決定し、前記検出された層及び前記決定された位置に基づいて前記断層画像における一部の領域を決定する決定工程と、
    前記決定された領域における視細胞層の深さ方向に対する位置のばらつきと、前記視細胞層の断続性とのうち少なくとも一方に関する値を取得することにより、前記視細胞層の壊れの度合いを定量化する定量化工程と、を有することを特徴とする画像処理方法。
  25. 前記検出工程では、前記断層画像における網膜色素上皮層を検出し、
    前記決定工程では、前記決定された位置に基づいて前記断層画像における前記検出された網膜色素上皮層を含む領域を決定することを特徴とする請求項24に記載の画像処理方法。
  26. 被検眼の黄斑部の断層画像における網膜色素上皮層を検出する検出工程と、
    前記断層画像における前記黄斑部の位置を決定し、前記検出された網膜色素上皮層及び前記決定された位置に基づいて前記断層画像における一部の領域を決定する決定工程と、
    前記決定された領域に含まれる層の深さ方向に対する位置のばらつきと、前記層の断続性とのうち少なくとも一方に関する値を取得することにより、前記層の壊れの度合いを定量化する定量化工程と、を有することを特徴とする画像処理方法。
  27. 被検眼の黄斑部の断層画像における網膜色素上皮層を検出する検出工程と、
    前記断層画像における前記黄斑部の位置を決定し、前記検出された網膜色素上皮層及び前記決定された位置に基づいて前記断層画像における視細胞層を含む領域を決定する決定工程と、
    前記決定された領域における前記視細胞層の深さ方向に対する位置のばらつきと、前記視細胞層の断続性とのうち少なくとも一方に関する値を取得することにより、前記視細胞層の壊れの度合いを定量化する定量化工程と、を有することを特徴とする画像処理方法。
  28. 前記決定工程では、前記黄斑部の撮影時の固視灯の位置に基づいて前記断層画像における前記黄斑部の位置を決定することを特徴とする請求項24乃至27のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  29. 被検眼の断層画像を取得する取得工程と、
    前記断層画像における視細胞層の深さ方向に対する位置のばらつきと、前記視細胞層の断続性とのうち少なくとも一方に関する値を取得することにより、前記視細胞層の壊れの度合いを定量化する定量化工程と、を有することを特徴とする画像処理方法。
  30. 前記被検眼の黄斑部の断層画像における層と前記断層画像における前記黄斑部の位置とに基づいて、前記断層画像における一部の領域を決定する決定工程を更に有し、
    前記定量化工程では、前記決定された領域における前記視細胞層の深さ方向に対する位置のばらつきと、前記視細胞層の断続性とのうち少なくとも一方に関する値を取得することにより、前記視細胞層の壊れの度合いを定量化することを特徴とする請求項29に記載の画像処理方法。
  31. 請求項24乃至30のいずれか1項に記載の画像処理方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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