JP6200168B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は眼科診療に用いられる画像処理装置及び画像処理方法に関する。
生活習慣病や失明原因の上位を占める疾病の早期診療を目的として、眼部の検査が広く行われている。共焦点レーザー顕微鏡の原理を利用した画像処理装置である走査型レーザー検眼鏡(SLO;Scanning Laser Ophthalmoscope)は、測定光であるレーザーを眼底に対してラスター走査し、その戻り光の強度から平面画像を高分解能かつ高速に得る装置である。以下、このような平面画像を撮像する装置をSLO装置、該平面画像をSLO画像と記す。
近年、SLO装置において測定光のビーム径を大きくすることにより、横分解能を向上させた網膜のSLO画像を取得することが可能になってきた。しかし、測定光のビーム径の大径化に伴い、網膜のSLO画像の取得において、被検眼の収差によるSLO画像のS/N比及び分解能の低下が問題になってきた。
上記問題を解決するために、被検眼の収差を波面センサでリアルタイムに測定し、被検眼にて発生する測定光やその戻り光の収差を波面補正デバイスで補正する補償光学系を有する補償光学SLO装置が開発され、高横分解能なSLO画像の取得を可能にしている。
このような高横分解能なSLO画像は動画像として取得することができ、たとえば血流動態を非侵襲に観察するために、各フレームから網膜血管を抽出した上で毛細血管における血球の移動速度などが計測される。また、SLO画像を用いて視機能との関連を評価するために視細胞Pを検出した上で視細胞Pの密度分布や配列の計測が行われている。図6(b)に高横分解能なSLO画像の例を示す。視細胞Pや毛細血管の位置に対応した低輝度領域Q、白血球の位置に対応した高輝度領域Wが観察できる。
前記SLO画像において、視細胞Pを観察したり視細胞Pの分布を計測したりする場合にはフォーカス位置を網膜外層(図6(a)のB5)付近に設定して図6(b)のようなSLO画像を撮影する。一方、網膜内層(図6(a)のB2からB4)には網膜血管や分岐した毛細血管が走行している。血管内に存在する血液の45%が血球成分であり、そのうち約96%を赤血球、約3%を白血球が占める。赤血球は直径約8μm、白血球のうち最も多く含まれる好中球の大きさが12〜15μmである。
糖尿病等の生活習慣病や全身性疾患においては、血液の流動性(血液がサラサラしている度合い)の低下を示す兆候が発生することが知られている。具体的には、血球の変形能力が低下したり、赤血球や血小板が凝集しやすくなったりすることが挙げられる。血管内では図6(c)に示すように赤血球同士が至る所で恒常的に凝集し、赤血球列DTiを形成する。視細胞にフォーカス位置を設定して高横分解能なSLO画像を取得した場合には、各赤血球が入射光を透過しないため視細胞付近で影を形成し、赤血球列DTiは低輝度領域(dark tail)DTiとして描出される。一方で、治療によって血液が正常の状態に戻っていくと図6(d)に示すように恒常的に凝集した赤血球列の数は次第に減少すると考えられる。これまで、血管内を走行する赤血球列の数及びその経時変化を非侵襲に計測することはできなかった。
血液の流動性を非侵襲に計測する技術として、補償光学SLO動画像の毛細血管枝領域において時空間画像を生成し、該時空間画像上での赤血球列の長さの変化に基づいて生理的な赤血球凝集の程度を計測する技術が、非特許文献1に開示されている。
宇治彰人 他:"補償光学適用走査レーザー検眼鏡を用いた糖尿病網膜症におけるdark tailの観察",第66回日本臨床眼科学会抄録集,p.27(2012)
しかしながら、上記技術では、赤血球列の長さの変化に基づいて生理的に(一時的に)生じた赤血球凝集の程度を計測しており、血管内の至る所で生じた病的な赤血球凝集による(恒常的な)赤血球列の分布(部位ごとの数)を計測する技術の開示はない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、血球列の数に基づいて非侵襲に血液の流動性を計測することを目的とする。
本発明の目的を達成するために、例えば本発明の画像処理装置は以下の構成を有する。すなわち、
眼部に関する動画像を取得する画像取得手段と、
前記取得された動画像における少なくとも一つの血球を決定する決定手段と、
前記決定された少なくとも一つの血球の数を計測する計測手段と、を有する。
本発明によれば、血球列の数に基づいて非侵襲に血液の流動性を計測できる。
第1の実施形態に係る画像処理装置の機能構成例を示すブロック図。 実施形態に係る画像処理装置を含むシステムの構成例を示すブロック図。 実施形態に係るSLO像撮像装置の構成を示す図。 実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図。 第1の実施形態に係る画像処理装置が実行する処理のフローチャート。 実施形態で取得される画像及び血球動態を説明する図。 実施形態による画像処理内容を説明する図。 実施形態に係る計測処理を示すフローチャート。 第2〜第4の実施形態に係る画像処理装置の機能構成例を示すブロック図。 第2〜第4の実施形態に係る画像処理装置が実行する処理のフローチャート。 第2〜第4の実施形態に係る計測位置決定処理を示すフローチャート。 実施形態で計測された値に関する表示内容を説明する図。 第4の実施形態に係る画像処理装置が実行する画像処理の内容を説明する図。
以下、添付図面に従って本発明に係る画像処理装置及び方法の好ましい実施形態について詳説する。ただし本発明はこれに限定されるものではない。
[第1の実施形態]
本実施形態に係る画像処理装置は、ユーザが指定した単一のSLO画像上の毛細血管枝において血球列の数を計測し、該計測値を表示するように構成したものである。具体的には、画像処理装置は、動画像として取得されたSLO画像Diから血管抽出を行い、手動で計測対象の毛細血管枝を特定する。そして、この特定された毛細血管枝に沿って生成した時空間画像上の血球列の軌跡の数に基づいて血球列数を計測し、正常値範囲とともに該計測値を表示する。
(全体構成)
図2は本実施形態に係る画像処理装置10を含むシステムの構成図である。画像処理装置10は、SLO像撮像装置20やデータサーバ40、時相データ取得装置50と、光ファイバ、USBやIEEE1394等で構成されるローカル・エリア・ネットワーク(LAN)30を介して接続されている。なおこれらの機器との接続は、インターネット等の外部ネットワークを介して接続される構成であってもよいし、あるいは画像処理装置10がSLO像撮像装置20やデータサーバ40、時相データ取得装置50に直接接続されている構成であってもよい。
SLO像撮像装置20はSLO画像Diを撮像する装置であり、得られたSLO画像Diや撮影時に用いた固視標位置Fiの情報を画像処理装置10及びデータサーバ40へ送信する。
なお、本明細書において、SLO画像Diを異なる倍率で取得する場合にはDsiのように表す。すなわちsは倍率、iは撮影位置番号を示す変数であり、s=1,2,...,smax、i=1,2,...,imaxと表記する。sが大きいほど撮影倍率は大きくなる(画角が狭くなる)ものとする。ただし、本実施形態では、s=1の低解像度のSLO画像や固視標位置は撮影位置を一つとしているので、本明細書においてそれぞれD1、F1のように記載される場合もある。
時相データ取得装置50は、自律的に変化する生体信号データを取得する装置であり、例えば脈波計もしくは心電計からなる。時相データ取得装置50は不図示の操作者による操作に応じ、SLO画像Dsiの取得と同時に時相データを取得する。ここで時相データは一方の軸に取得時刻t、他方の軸に時相データ取得装置50が計測した信号値を持つ点列として表現される。得られた時相データは、画像処理装置10、データサーバ40へ送信される。
データサーバ40は被検眼のSLO画像Dsi及び撮影時に用いた固視標位置Fsi、時相データのような撮像条件データ、眼部の画像特徴、SLO画像Dsi間の位置合わせパラメータ値、血球列数に関する計測値及び該計測値の正常値範囲データなどを保持する。ここで、眼部の画像特徴として、本実施形態では毛細血管Q、血球W、網膜血管に関する画像特徴を扱う。なお、SLO画像Dsi、撮影時に用いた固視標位置FsiはSLO像撮像装置20により出力される。時相データは時相データ取得装置50から出力される。また、眼部の画像特徴やSLO画像Dsi間の位置合わせパラメータ値、血球列の大きさに関する計測値は画像処理装置10から出力される。また、データサーバ40は、画像処理装置10からの要求に応じ、SLO画像Dsi、固視標位置Fsi、時相データ、眼部の画像特徴、位置合わせパラメータ値、計測値及び該計測値の正常値範囲データを画像処理装置10に送信する。
次に、図1を用いて本実施形態に係る画像処理装置10の機能構成を説明する。図1は画像処理装置10の機能構成を示すブロック図であり、画像処理装置10は画像取得部110、時相データ取得部120、記憶部130、画像処理部140、指示取得部150を有する。また、画像処理部140は特定部141、計測部142、表示制御部143を備える。
図3を用いて補償光学SLO20(補償光学走査型レーザー検眼鏡(AO−SLO))の構成を説明する。補償光学SLO20はSLD(Super Luminescent Diode)201、シャックハルトマン波面センサ206、補償光学系204、ビームスプリッタ(202、203)、X−Y走査ミラー205、フォーカスレンズ209、絞り210、光センサ211、画像形成部212、出力部213を有する。
光源であるSLD201から照射された光は眼底で反射され、一部が第二のビームスプリッタ203経由でシャックハルトマン波面センサ206へ、それ以外は第一のビームスプリッタ202経由で光センサ211へ入力される。シャックハルトマン波面センサ206は眼の収差を測定するためのデバイスであり、レンズアレイ207にCCD208を有する。入射光がレンズアレイ207を透過するとCCD208に輝点群が現れ、該投影された輝点の位置ずれに基づき波面収差が測定される。補償光学系204はシャックハルトマン波面センサ206で測定された波面収差に基づき、収差補正デバイス(可変形状ミラーもしくは空間光位相変調器)を駆動して収差を補正する。該収差補正された光はフォーカスレンズ209、絞り210を経由し光センサ211にて受光される。X−Y走査ミラー205を動かすことで眼底上の走査位置を制御でき、操作者が予め指定した撮影対象領域、時間(フレーム数/フレームレート)に応じたデータが取得される。該データを画像形成部212へ伝送し、走査速度のばらつきに起因する画像歪みの補正や、輝度値の補正を行って画像データ(動画像もしくは静止画像)を形成する。出力部213は画像形成部212が形成した画像データを出力する。眼底上の特定の深さ位置にフォーカスを合わせるためには、補償光学系204内の収差補正デバイスを用いた調整か、光学系内に不図示のフォーカス調整用レンズを設置し、該レンズを移動することによる調整かの少なくともいずれかを用いることができる。
次に、図4を用いて画像処理装置10のハードウェア構成について説明する。図4において、301は中央演算処理装置(CPU)、302はメモリ(RAM)、303は制御メモリ(ROM)、304は外部記憶装置、305はモニタ、306はキーボード、307はマウス、308はインターフェースである。本実施形態に係る画像処理機能を実現するための制御プログラムや、この制御プログラムが実行される際に用いられるデータは、外部記憶装置304に記憶されている。これらの制御プログラムやデータは、CPU301による制御のもと、バス309を通じて適宜RAM302に取り込まれ、CPU301によって実行され、図1に示した機能構成の各部として機能する。
以下、図1に示した画像処理装置10を構成する各ブロックの機能について、図5のフローチャートに示す画像処理装置10の具体的な実行手順と関連付けて説明する。
<ステップS510>
眼部に関する動画像を取得する画像取得手段としての画像取得部110は、SLO像撮像装置20に対して、SLO画像Dsiおよび固視標位置Fsiの取得を要求する。本実施形態では、黄斑部の中心窩に固視標位置F1を設定して低倍率なSLO画像D1を取得し、中心窩及び傍中心窩領域に固視標位置F2iを設定して高倍率なSLO画像D2iを取得する。なお、撮影位置の設定方法はこれに限定されず、任意の位置に設定してよい。
また、時相データ取得部120は時相データ取得装置50に対し生体信号に関する時相データの取得を要求する。本実施形態では時相データ取得装置として脈波計を用い、被験者の耳垂(耳たぶ)から脈波データを取得する。時相データ取得装置50は該取得要求に応じて対応する時相データを取得し送信するので、時相データ取得部120は時相データ取得装置50からLAN30を介して当該脈波データを受信し、記憶部130に格納する。
ここで時相データ取得装置50が取得する時相データのある位相に合わせて画像取得部110がSLO画像Dsiを取得開始する場合と、SLO画像Dsiの取得要求後直ちに時相データとSLO画像Dsiの取得を同時に開始する場合とが考えられる。本実施形態ではSLO画像Dsiの取得要求後直ちに時相データとSLO画像Dsiの取得を開始する方式を用いるものとする。
SLO像撮像装置20は該取得要求に応じてSLO画像D1、D2i、固視標位置F1、F2iを取得して送信する。画像取得部110は、SLO像撮像装置20からLAN30を介して当該SLO画像D1、D2i及び固視標位置F1、F2iを受信する。画像取得部110は受信したSLO画像D1、D2i及び固視標位置F1、F2iを記憶部130に格納する。なお、本実施形態ではSLO画像D1、D2iはフォーカス位置を視細胞付近に設定して撮影された、フレーム間位置合わせ済みの動画像とする。
<ステップS520>
特定部141は、SLO画像D2iから、網膜における血管領域の特定(血管領域特定処理)を行う。本実施形態では、SLO画像D2iから血管領域を以下の手順で血球成分の移動範囲として特定する。
(a) フレーム間位置合わせ済み中間倍率画像D2iの隣接フレーム間で差分処理を行う(差分動画像を生成する)。
(b) (a)で生成した差分動画像の各x−y位置においてフレーム方向に関する輝度統計量(分散)を算出する。
(c) 差分動画像の各x−y位置において輝度分散が閾値Tv以上の領域を血球が移動した領域、すなわち血管領域として特定する。
なお血管検出処理は上記の方法に限定されるものではなく、任意の公知の方法を用いて良い。例えば、上記(a)において、差分ではなく隣接フレーム間の輝度値の除算処理を行ってもよい(除算動画像を生成する)。あるいは、SLO画像D1もしくはSLO画像D2iの特定のフレームに対し線状構造を強調するフィルタを適用して血管を検出してもよい。なお、以下ではSLO画像D2iから血管領域を特定して得られる画像を血管画像V2iと表記する。
<ステップS530>
計測部142は、取得された動画像から血球に関する領域を決定する決定手段と、決定された血球に関する領域の数を計測する計測手段の一例である。血球に関する領域としては、血球、血球列、血漿領域の少なくとも一つを用いることができるが、本実施形態では、血球列が用いられる。なお、血漿領域とは、血管において血球をほとんど含まない領域であり、血球列により識別され、計測対象の領域となり得る。本実施形態では、計測部142は、SLO画像D2i内の毛細血管枝において、血球に関する領域の数として血球列数を計測する。なお、本実施形態では計測対象の毛細血管枝はS520で特定された血管領域からユーザがマウス等のユーザインターフェースを用いて指定するものとする。但し、毛細血管枝の指定法はこれに限定されるものではなく、任意の公知のユーザインターフェースを用いてよい。本ステップの処理(血球列数の計測)については、図8に示すフローチャートを用いて後に詳しく説明する。
<ステップS540>
表示制御手段の一例である表示制御部143は、S530において得られた血球列数に関する計測値、及び該計測値に基づいて生成された図をモニタ305上に表示する。
本実施形態では、表示制御部143がSLO画像D2i内で選択された毛細血管枝に関して、血球列数を示すグラフとして横軸に毛細血管枝番号、縦軸に血球列数を正常値範囲とともにプロットしたグラフ(図12(b))を表示する。図12(b)では、横軸に血管枝(Vn)、縦軸に計測された血球列数(Nd)を取り、上記計測結果をプロットした表示形態を示している。なお、図12(b)において、Raは異常値範囲、Rbは異常値範囲と正常値範囲の境界、Rnは正常値範囲、Mvは血管枝において計測された血球列数である。このように、計測値の分布が表示されることにより、血球列数が正常値範囲と比較して問題ないかどうかを容易に確認できる。なお該血球列数に関する計測値としては、計測対象の毛細血管枝上の特定の位置(本実施形態では血管枝の中点)における、時相データ1周期(もしくは1秒)あたりの血球列数を表示する。
なお、表示制御はこれに限定されるものではなく、血球列数の計測値に基づく表示であれば任意の表示を行ってよい。たとえば血球列数の分布や、血球列数の計測値と統計値(計測値の平均値など)との差異に関する分布を表示するようにしてもよい。
<ステップS550>
指示取得部150は、SLO画像D1、D2i、固視標位置F1、F2i、脈波の解析データ、血管画像V2i、計測対象位置、血球列数に関する計測値をデータサーバ40へ保存するか否かの指示を外部から取得する。この指示は例えばキーボード306やマウス307を介して操作者により入力される。保存が指示された場合はS560へ、保存が指示されなかった場合はS570へと処理を進める。
<ステップS560>
画像処理部140は、検査日時、披検眼を同定する情報、SLO画像D1、D2iと固視標位置F1、F2i、脈波の解析データ、血管画像V2i、計測対象位置、血球列数に関する計測値を関連付けてデータサーバ40へ送信する。
<ステップS570>
指示取得部150は画像処理装置10によるSLO画像D2iに関する処理を終了するか否かの指示を外部から取得する。この指示はキーボード306やマウス307を介して操作者により入力される。処理終了の指示を取得した場合は処理を終了する。一方、処理継続の指示を取得した場合にはS510に処理を戻し、次の披検眼に対する処理(または同一披検眼に対する再処理を)行う。
次に図8に示すフローチャートを参照しながら、S530で実行される計測処理の詳細について説明する。
<ステップS810>
計測部142は、計測対象として決定された血管枝において図7(e)や図7(f)に示されるような時空間画像を生成する。この時空間画像は横軸に血管枝上の位置(Pt)、縦軸に走査時刻(T)を持ち、指定された血管枝に沿って(フレーム間位置合わせ済の)SLO動画像の曲断面画像(図7(d))を生成することに相当する。なお、時空間画像の横軸は原点に近い方が上流側となるように設定する。
時空間画像には赤血球列の移動を示す低輝度な線状線分と、白血球もしくは血漿領域(赤血球をほとんど含まない血漿領域で、plasma−gapと呼ばれる)の移動を示す高輝度な線状成分(図6のPGi)とが含まれる。
<ステップS820>
計測部142は、特定された血管領域(本例では、指定された血管枝)において、血球に関する領域(本例では血球列)を決定する。本実施形態の計測部142は、S810で生成された時空間画像から、計測対象の血球列(図6のDTi)を検出する。本実施形態では赤血球列は血漿領域(plasma−gap)に隣接して(もしくは白血球の後方に)存在するので、まず時空間画像から高輝度な移動軌跡を検出し該高輝度軌跡に隣接する低輝度領域を検出して赤血球列とする。
すなわち、特定された血管領域における第1の閾値を超える輝度値を有する領域に隣接する第2の閾値未満の輝度値の箇所を、血球に関する領域として決定する。より具体的には、任意の公知な線強調フィルタを用いて線強調した上で、閾値Tt1で二値化することにより高輝度な軌跡を検出する。さらに、検出された高輝度な軌跡に隣接する低輝度領域を閾値Tt2で二値化することにより低輝度な血球列の軌跡を検出する。なお、血球列の検出法は上記の方法に限定されるものではなく、任意の公知な画像処理手法を用いてよい。また、閾値処理等により直接低輝度領域を検出して赤血球列の移動軌跡を特定しても良い。
<ステップS830>
計測部142は、S820で検出・選択された赤血球列の軌跡の数を計測する。ここで心拍動の影響を考慮するため、検出された赤血球列軌跡のうち時相データの周期の整数倍の位相区間内に存在する赤血球列の軌跡を計測対象として選択する。本実施形態では、図7(e)(f)に示すように、血管枝の中点(時空間画像上の縦方向点線部)において時相データ2周期分の位相区間に含まれる赤血球列の軌跡を計測対象として選択する。図7(e)では1周期あたり1.5、図7(f)では、1周期あたり2.5と計測される。
なお、計測部142はあらかじめ記憶部130より各SLO画像D2iに対応する時相データを取得し、各々の時相データの極値を検出しておくものとする。また、血球列数に関する計測値は、時空間画像を生成せずに血球列の大きさをSLO画像D2iが構成する動画のフレーム上で直接計測した値に基づいて算出してもよい。あるいは、計測開始時刻から規定周期数分ではなく規定秒数分の区間内にある赤血球列数を計測し、1秒あたりの血球列数を計測してもよい。
以上述べた構成によれば、画像処理装置10は手動で決定された毛細血管枝において血球列の数(血球に関する領域の数)を計測し、該計測値を表示する。これにより、血球列数に基づいて非侵襲に血液の流動性を計測できる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では計測対象の毛細血管枝をマニュアルで選択する構成を説明した。第2の実施形態では、血球列数の計測に適した毛細血管枝を自動決定した上で、該毛細血管枝における血球列数を計測して該計測値の分布を表示する画像処理装置を説明する。
具体的には、SLO画像Dsiから血管抽出を行って得られた血管画像を貼り合わせることにより貼り合わせ画像を生成する。画像処理装置10は、この貼り合わせ血管画像から検出された無血管領域の形状に基づいて傍中心窩領域を特定し、傍中心窩領域内で血管分岐位置の判定を行って血管枝候補を抽出する。そして、抽出した血管枝候補の形状に基づいて計測対象の血管枝を特定し、特定された血管枝で生成した時空間画像上の血球列の軌跡の数に基づいて血球列数を計測して該計測値をマップ表示する。
第2の実施形態に係る画像処理装置10と接続される機器の構成は第1の実施形態の場合と同様であるので省略する。図9に、画像処理装置10の機能ブロックを示す。画像処理部140が位置合わせ部144と計測位置決定部145を備える点が第1の実施形態(図1)と異なっている。
第2の実施形態に係る画像処理装置10が実行する画像処理について、図10のフローチャートを参照して説明する。なお、図10におけるS1010とS1090の処理は、第1の実施形態(図5)におけるS510とS570の処理と同様であり、説明を省略する。
<ステップS1020>
位置合わせ部144は、SLO画像D1とSLO画像D2iとの位置合わせを行い、SLO画像D1上のSLO画像D2iの相対位置を求める。なお、SLO画像D2i間で重なり領域がある場合には、まず該重なり領域に関して画像間類似度を算出し、画像間類似度が最大となる位置にSLO画像D2i同士の位置を合わせる。
また、S1010において3種類以上の異なる倍率のSLO画像が取得されている場合には、より低倍率なSLO画像から順に位置合わせを行う。例えばSLO画像D1とSLO画像D2i、SLO画像D3iが取得されている場合にはまずSLO画像D1とSLO画像D2iとの間で位置合わせを行い、次いでSLO画像D2iとSLO画像D3iとの間で位置合わせを行う。
なお、位置合わせ部144は記憶部130からSLO画像D2iの撮影時に用いた固視標位置F2iを取得し、SLO画像D1とSLO画像D2iとの位置合わせにおける位置合わせパラメータの探索初期点とする。また、画像間類似度や座標変換手法としては任意の公知の手法を用いることができ、本実施形態では画像間類似度として相関係数、座標変換手法としてAffine変換を用いて位置合わせを行う。
本ステップにより得られたSLO画像D1上のSLO画像D2iの相対位置の情報を用いて、SLO画像D2iの貼り合わせ画像が生成される。
<ステップS1030>
基本的には第1の実施形態のS520と同様の処理を行う。すなわち、特定部141は、SLO画像D2iから、網膜における血管領域の特定を行う。また、特定部141は、S1020で得られた位置合わせパラメータ値を用いて血管画像V2iの貼り合わせ画像を生成する。
<ステップS1040>
計測位置決定部145は、血球列数を計測する対象となる毛細血管枝を自動決定する。この自動決定は、取得された動画像における複数の血管分岐を含む複数の血管枝の血管径を取得する情報取得処理と、複数の血管枝のうち血管径が所定の範囲である血管枝を計測対象として決定する決定処理を含む。本ステップの処理については、図11に示すフローチャートを用いて後に詳しく説明する。
<ステップS1050>
計測部142は、第1の実施形態におけるS810〜S830と同様の処理を行うことにより、血球列数を計測する。また第2の実施形態では計測対象の血管枝で計測された血球列数の値に基づき、血液の流動性低下を示唆する簡便な指標を算出する。たとえば、そのような指標として「計測対象の血管の長さの総和に対する、血球に関する領域を含む血管もしくは血球に関する領域を含まない血管の長さの総和との割合」を用いる。すなわち、
(赤血球列が通過する計測対象血管枝の長さの和)/(計測対象の血管枝の長さの和)・・・(1)
もしくは
(赤血球列が通過しない計測対象血管枝の長さの和)/(計測対象の血管枝の長さの和)・・・(2)
を算出する。これは、健常眼では赤血球列が通過する(存在する)血管枝は少なく、血液の流動性が低下するに従って赤血球列が通過する(存在する)血管枝が増えることを利用した指標である。(1)では血液の流動性が低下するに従って大きくなり、(2)では小さくなる。
あるいは、上記指標として、「血球に関する領域を含まない血管の長さの総和を関心領域の面積で除した値」を用いてもよい。すなわち、
(赤血球列が通過しない計測対象血管枝の長さの和)/(計測対象領域(ROI)の面積)・・・(3)
を算出してもよい。
(3)では、血液の流動性低下だけでなく、血管閉塞の進行も反映した指標となる。値が小さいほど血液の流動性低下や血管閉塞が進んでいることを表す。
なお、S830における血球列数の計測法は以下の方法を用いてもよい。すなわち、時相データが特定の位相区間内にある場合に対応する血球列の軌跡を計測対象とし、計測値の統計値を算出する。例えば、図7(e)や図7(f)の横点線で示すような拡張末期に対応する複数の走査時刻において血管枝上に存在する血球列数を計測し、平均値と分散を求める。該平均値を用いることで単独の計測値を用いる場合に比べて計測精度を向上させることができ、また計測値の信頼度として例えば該分散値の逆数を用いることができる。ただし、分散値が閾値Tc未満(0を含む)である場合はあらかじめ設定された信頼度に関する最大値を割り当てるものとする。図7(e)においては血球列数の平均値が1、分散が0であり、図7(f)においては平均値が(2+2+1)/3≒1.67、分散が約0.22となる。
また、計測値は計測対象の各血管枝における血球列数に限定されるものではなく、例えば血球列数の正常値範囲の値に基づいて正常値との偏差(Deviation)を算出してもよい。
<ステップS1060>
表示制御部143は、S1050において得られた血球列数に関する計測値、及び該計測値に基づいて生成された表示形態をモニタ305上に表示する。
第2の実施形態では、表示制御部143がS1040で決定された計測対象の各血管枝における血球列数に関する計測値を、図12(a)に示すように色づけしてマップ表示する。これにより、血球列数に基づく計測値の分布を一覧して把握できる。なお、計測値の分布を表示する方法としてはカラー表示に限定されるものではなく、例えば濃度値として表示してもよいし、計測値を併記してもよい。また、表示制御部143は、S1050において算出した指標((1)(2)(3)の少なくとも一つ)を表示する。
なお、計測値は計測対象の各血管枝における血球列数に限定されるものではなく、例えば血球列数に関する正常値範囲の値に基づいて算出された正常値との偏差(Deviation)をマップ表示してもよい。
また、第1の実施形態の場合と同様に、ユーザから指定された血管枝に関して、血球列数を示すグラフ(Mv)として横軸に血管枝番号(Vn)、縦軸に血球列数(もしくは血球列数の平均値と分散値)(Nd)を正常値範囲とともにプロットしたグラフ(図12(b))を表示する。これにより、計測された血球列数が正常値範囲と比較して問題ないかどうかを容易に確認できる。該血球列数に関する計測値としては、指定された周期数分の時相データに対応する区間に通過した血球列数を1周期あたり(もしくは1秒当たり)の計測値に換算して表示する。
さらに、表示制御部143は、S1020において得られた位置合わせパラメータ値に基づき、図7(a)に示すようなSLO画像D11へのSLO画像D2iの重畳画像を生成する。ここで、時相データ(脈波のような生体信号に基づく周期データ)に基づいて各SLO画像D11及びD2iの再生タイミングを同期させて表示する。具体的には、表示制御部143が時相データ取得部120より各SLO画像D11、D2iに対応する時相データを取得し、各々の時相データの極値を検出して拍動周期を算出する。次に、拍動周期が各SLO画像間で異なることに対応するために、該画像間における表示フレーム間隔の調整処理(フレーム補間処理)を行う。さらに、拍動周期の整数回分のフレームを再生することで貼り合わせ動画表示を行う。なお、フレーム間位置合わせ後の画像には画像端部に画素値が0の領域が生じて見にくくなる場合があるので、貼り合わせ表示時には全てのフレームを通して画素値が0より大きい画素のみ表示する。もし時相データが取得されていない場合には本ステップは省略し、再生時刻を調整せずに動画像として貼り合わせ表示してもよい。該重畳画像によって血球列の動態を直観的に把握しながら、血球列数の分布に関するマップによって血球列数の分布を定量的に把握できる。
但し、表示制御は上記に限定されるものではなく、血球列数の計測値に基づく表示であれば任意の表示を行ってよい。
<ステップS1070>
本ステップにおける指示取得部150の処理は基本的に第1の実施形態(S550)と同様であるが、位置合わせパラメータ値に関してデータサーバ40へ保存するか否かの指示を外部から取得する点が第1の実施形態と異なっている。保存が指示された場合はS1080へ、保存が指示されなかった場合はS1090へと処理を進める。
<ステップS1080>
本ステップにおける画像処理部140による処理は基本的には第1の実施形態(S560)と同様であるが、位置合わせパラメータ値もデータサーバ40へ送信する点が第1の実施形態と異なる。
次に図11に示すフローチャートを参照しながら、S1040で実行される、計測位置決定処理の詳細について説明する。本実施形態では、複数の血管分岐から、隣り合う2つの血管分岐と該2つの血管分岐の間の血管とを含む領域を1つの血管枝とすることにより複数の血管枝を特定する血管枝特定処理を実行し、上記情報取得処理が血管径を取得する血管枝が自動的に特定される。
<ステップS1110>
計測位置決定部145はS1030で得られた血管領域に基づいて関心領域(ROI;Region Of Interest)を決定する。本実施形態では、傍中心窩に関するROIを設定する。具体的には、S1030で得られた血管領域から無血管領域の境界を検出する。
網膜の中心窩付近には網膜血管の存在しない領域(無血管領域)が存在する(図7(b)に示す貼り合わせ血管画像中心部の凹凸した実線閉領域)。無血管領域の境界の形状は個人差が大きく、網膜血管の初期病変は無血管領域の境界周囲に生じやすい。特に無血管領域境界に属する毛細血管は最も早期に血管病変が生じる場所であり、中心窩の位置を決定する際にも該無血管領域の境界が用いられる場合がある。従って無血管領域の境界は観察及び解析の対象として重要である。
本実施形態では、計測位置決定部145は、図7(b)で最も中心に位置する血管画像V2cにおいて該血管画像V2cの内接円に相当する可変形状モデル(同図点線部)を血管画像V2iの貼り合わせ画像上に配置する。変形が完了した可変形状モデルの位置(図7(c)の点線部)を無血管領域の境界とする。さらに無血管領域の境界に対してユークリッド距離変換を行うことで得られる距離画像(境界からの距離値を画素値に持つ画像)を用いて無血管領域の境界から外側に閾値Toの距離にある位置を決定する。閾値Toとしては任意の値が設定できるが、一般的に健常者で150[μm] 程度に設定されることが多いため、本実施形態でもこの値を用いる。図7(c)に示すように、特定された内側境界及び外側境界の2つを用いて環状(ドーナツ型)の関心領域が決定される。
なお、第2の実施形態では無血管領域の境界から閾値Toの距離にある環状領域を関心領域に設定したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、無血管領域の境界に属する毛細血管(図7(c)の点線部)のみを関心領域に設定してもよい。無血管領域の境界に属する毛細血管は最も早期に血管病変が生じる場所であり、最も簡便に血球列数を計測できる関心領域であるからである。
また、上記実施形態では関心領域である環状領域の太さを閾値Toで固定したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、糖尿病網膜症のような傍中心窩の網膜毛細血管に病変が生じる疾患では、疾患が進行するに従って毛細血管が閉塞し、無血管領域が大きくなる。また、無血管領域が大きくなると、無血管領域周辺のより広範囲に血管病変が生じている可能性がある。そこで、閾値Toに対して無血管領域の面積に比例する値を乗じた値を無血管領域の境界からの距離として設定し、環状の関心領域を決定するようにしてもよい。
<ステップS1120>
計測位置決定部145は、S1110で設定された関心領域内の血管領域から分岐位置を検出する。本実施形態では、図12(a)や図12(b)に示すように血管枝ごとの血球列数を表示するため、血管分岐の位置を特定する必要がある。しかし実際には分岐に似ているものの血管同士が交差しているだけの場合もあることから、交差と区別した上で分岐部を特定する必要がある。
具体的には、計測位置決定部145は、まず関心領域内の血管領域に対して細線化処理を行い、得られた2値画像の白画素(画素値が非0の画素)の連結性に基づいて分岐を判定する。本実施形態では、判定対象の白画素に隣接する画素のうち、3画素が白画素であれば分岐、4画素が白画素であれば交差と判定することによって図7(c)の丸印で示すような分岐位置が特定される。
<ステップS1130>
計測位置決定部145は各血管画像V2iに対して、関心領域内にある血管のうち、S1120で決定した分岐位置を両端に持つ領域を血管枝候補とする。次に該血管枝候補のうち、
・血管枝候補の径(太さ)が閾値Tmax未満
の条件を満たす血管枝候補を計測対象の血管枝として決定する。
ここで、本条件は血管径が毛細血管径よりも大きくなると、多くの赤血球もしくは血球列が入射光をブロックするため(血球列の有無に関わらず)常に低輝度となり血球列数の計測が難しくなるという制約に基づいている。例えば、赤血球の直径が約8μmであり、白血球のうち最も多く含まれる好中球の大きさが12〜15μmであることから、血管枝の血管径は約10μm〜約20μmであることが好ましい。
なお、計測対象の血管枝の決定法はこれに限らない。例えば、「S530で算出した全フレームを通じた同一箇所における最小輝度値が閾値Ts未満となる血管枝」という条件を、計測対象血管枝を決定するための追加の条件としてもよい。これは赤血球列が通過する毛細血管を絞込むために設定する条件であり、赤血球列の通過時に最も低輝度となることに対応している。
以上述べた構成によれば、画像処理装置10は血球列数の計測に適した血管枝を自動決定した上で、該血管枝内における血球列数を計測して該計測値の分布を表示する。これにより、簡便に計測対象の血管枝を特定した上で、非侵襲に血液の流動性を計測できる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る画像処理装置は、血管枝内を通過する血球列の数を、異なる日時に撮影されたSLO画像から各々計測した上で、異なる検査日時間における該計測値の経時変化を表示するように構成したものである。
具体的には、第3の実施形態による画像処理装置10は、過去の検査日時におけるSLO画像Dsif(f=1,2,...,n−1)及び血管画像Vsif・計測対象血管枝・血球列数に関する計測値のデータを取得する。そして、画像処理装置10は、今回取得されたSLO画像Dsinと、過去の検査日時のSLO画像Dsifとの位置合わせを行う。次に、画像処理装置10は、過去のSLO画像Dsifにおいて計測対象であった血管枝と同じ血管枝においてSLO画像Dsin上で、第1の実施形態と同様な方法で血球列数計測を行う。そして、画像処理装置10は、該計測値を時系列に並べて正常値範囲付きでグラフ表示する。
第3の実施形態に係る画像処理装置10と接続される機器の構成及び画像処理装置10の機能ブロックは第2の実施形態と同様である。以下、第3の実施形態による画像処理動作について、図10を流用して説明する。なお、S1030、S1070、S1080、S1090は第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。また、第3の実施形態においてS1030は参考情報として補助的に用いられる画像を生成するための処理であり、計測のために必須な処理ではないのでS1030の処理自体を省略してもよい。
なお、SLO画像や固視標を異なる倍率、異なる撮影位置、異なる検査日時で取得する場合には各々Dsif、Fsifのように表す。すなわちsは倍率、iは撮影位置番号、fは検査日時を示す変数であり、s=1,2,...,smax、i=1,2,...,imax、f=1,2,...,fmaxと表記する。ここで、sが大きいほど撮影倍率は大きくなる(画角が狭くなる)。また、fが小さいほど検査日時が古いことを表す。
<ステップS1010>
画像取得部110は、データサーバ40に対し過去のSLO画像Dsif(f=1,2,...,n−1)、固視標位置Fsif、SLO画像Dsifに対応する時相データ、血管画像Vsif、位置合わせパラメータ値、計測対象の血管枝位置、該計測対象の血管枝における血球列位置、該血球列数に関する計測値のデータの転送を要求する。画像処理装置10は、データサーバ40より該要求に応じて転送されてきたデータを記憶部130に保存する。本実施形態では、n=6(すなわち過去のSLO画像としてSLO画像Dsi1〜Dsi5が取得される)とする。
次に、画像取得部110はSLO像撮像装置20に対してSLO画像Dsinおよび固視標位置Fsinの取得を要求する。本実施形態では、黄斑部の中心窩に固視標位置F11nを設定し、中心窩及び傍中心窩領域に固視標位置F2inを設定してSLO像撮像装置20から低倍率なSLO画像D11n及び高倍率なSLO画像D2inを取得する。また、時相データ取得部120は時相データ取得装置50に対してSLO画像Dsinに対応する時相データの取得を要求し、時相データ取得装置50から該時相データを取得する。
<ステップS1020>
位置合わせ部144は、実施形態2と同様の手順によりSLO画像D11f(f=1,2,...,n)とSLO画像D2ifとの位置合わせを行ってSLO画像D11f上のSLO画像D2ifの相対位置を求める。SLO画像D11f上のSLO画像D2ifの相対位置の情報を用いて、SLO画像D2ifの貼り合わせ画像が生成される。
次に、SLO画像D11nと過去の検査におけるSLO画像D11f(f=1,2,...n−1)との位置合わせを行う。さらに、SLO画像D2inに対するSLO画像D11nの相対位置、SLO画像D11nに対するSLO画像D11fの相対位置、SLO画像D11fに対するSLO画像D2ifの相対位置を用いて、SLO画像D2inに対するSLO画像D2ifの相対位置を求める。なお、SLO画像D2inとSLO画像D2ifとの位置合わせを直接行ってもよい。ここで、位置合わせ部144は記憶部130から各SLO画像の固視標位置座標を取得し、これらの固視標位置座標を用いてSLO画像D2inとSLO画像D11n、SLO画像D11nと基準画像D11f、D11fとD2ifとの位置合わせにおける探索初期点を設定する。
位置合わせ手法としては任意の公知の手法を用いることができ、本実施形態ではまず概略の位置合わせとして、Affine変換を用いて位置合わせを行う。次に、詳細な位置合わせとして非剛***置合わせ手法の一つであるFFD(Free Form Deformation)法を行いて位置合わせを行う。いずれの位置合わせにおいても、画像間類似度としては相関係数を用いるものとするが、もちろんこれに限らず、任意の公知の画像間類似度を用いてよい。以上より、最新の検査におけるSLO画像D11nもしくはD2inの画素と、過去の検査におけるSLO画像D11fもしくはD2ifとの画素が対応づけられる。なお、上記位置合わせ部144による位置合わせは、上述した画素値の類似度に基づく位置合わせに限定されるものではなく、特定部141が血管領域を特定した上で、該特定された血管領域を用いて特徴ベースの位置合わせを行ってよい。また、本実施形態では最新の検査におけるSLO画像D11nもしくはD2inに対して過去の検査画像の位置を合わせる場合について説明したが、任意の検査日時におけるSLO画像D11fもしくはD2ifに対して他の検査日時におけるSLO画像を位置合わせしてよい。例えば、S1050で説明するような基準画像が設定されている場合に、該基準画像に対して他の検査日時のSLO画像を位置合わせしてもよい。
<ステップS1040>
計測位置決定部145は、血球列数を計測する対象となる血管枝を決定する。本実施形態では、S1010で取得された過去の検査画像D2ifにおける計測位置のデータと、S1020で取得されたSLO画像D2ifとSLO画像D2inとの相対位置のデータを用いてSLO画像D2in上の計測位置を決定する。すなわち、SLO画像D2ifで計測された血管枝の画素に対応するSLO画像D2in上の画素を計測対象の血管枝領域として特定する。
<ステップS1050>
計測部142は、S1040で決定された血管枝における血球列の数を計測する。この計測処理は、第2の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
また計測部142は、「基準となる検査画像(SLO画像)における計測値」に対する「各検査画像における計測値」との差分を算出する。任意の検査日時の画像を基準画像として設定可能であるが、本実施形態ではSLO画像D2i1の貼り合わせ画像を基準画像として設定する。この基準画像に対応する計測値マップの値をベースラインとして、ベースラインとの差分を算出する。このような指標は、正常値範囲の部位によるばらつきや個人差によるばらつきの影響を受けにくいため、より鋭敏に計測値の経時変化を把握できる。
<ステップS1060>
表示制御部143は、S1050において得られた血球列数に関する計測値、及び該計測値に基づいて生成された図をモニタ305上に表示する。
本実施形態では、表示制御部143がユーザから指定された血管枝に関して、血球列数の経時変化を示すグラフとして横軸に検査日時(T)、縦軸に血球列数(Nd)を正常値範囲とともにプロットしたグラフ(図12(c))を表示する。図12(c)において、Mvは計測値、Raは異常値範囲、Rbは異常値範囲と正常値範囲の境界、Rnは正常値範囲は示す。なお、横軸は被験者の年齢であってもよい。これにより、例えば治療(投薬)後の複数日時にわたって計測された血球列数を正常値範囲とともにグラフ表示することで、治療(投薬)効果を確認することができる。なお、この経時変化グラフは計測対象の複数の血管枝に対する血球列数の平均値に関する経時変化を表示したグラフとする。もちろん、単独の血管枝に対して計測された血球列数の経時変化をグラフ表示してもよい。
また、図12(d)に示すように各検査日時における貼り合わせSLO画像D2if(f=1,2,...,n)上の(計測対象血管枝における)血球列数のマップを検査日時順に並べて表示するようにしてもよい。これにより、血球列数の分布に関する経時変化を一覧して把握することができる。
図12(d)において、上段が血球列数に関する計測値マップを検査日時順に並べたものであり、中段がベースラインの計測値に対する差分(difference)マップである。下段は第2の実施形態のS1060で説明したようなSLO画像D2ifを貼り合わせることにより得られる、貼り合わせマップである。なお、動画像の貼り合わせマップを検査日時順に並べて表示する場合には、動画像再生開始時の時相データの位相と、周期の値を基準画像と同一にする処理を行った上で表示処理を行うことが望ましい。
なお、図12(d)上段の計測値マップの上には検査日時を表示し、基準となる検査日時には印(本例では*マーク)をつけてどの計測値マップがベースラインであるかを把握しやすいようにしておく。
なお、本実施形態での血球列数の計測値に関する表示はこれに限定されるものではなく、血球列数の計測値に基づく表示であれば任意の表示を行ってよい。例えば、第2の実施形態において算出した偏差(Deviation)マップを検査日時順に並べて表示してもよい。
以上述べた構成によれば、画像処理装置10は、血管枝内を通過する血球列数を、異なる日時に撮影されたSLO画像から各々計測した上で、異なる検査日時間の該計測値の経時変化を表示する。これにより、血液の流動性に関する異なる検査日時間の経時変化を非侵襲に計測・表示できる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態に係る画像処理装置10は、網膜内層にフォーカス位置を設定して撮影したSLO画像Dsiから赤血球を直接検出した上で、該赤血球間の距離に基づいて血球列を判定して血管分岐間における血球列数を計測するように構成したものである。
第1〜第3の実施形態では視細胞付近(図6(a)のB5)にフォーカス位置を設定してSLO画像を撮影していたため赤血球列DTiは図6(c)に示すように低輝度領域であったが、本実施形態では網膜内層(図6(a)のB2〜B4)にフォーカス位置を設定してSLO画像を撮影するため、赤血球R及び赤血球列DTiは図13(a)に示すように高輝度領域となる。そこで、画像処理装置10は、網膜内層にフォーカス位置を設定して撮影されたSLO画像Dsiに対して血管領域を特定した後、該血管領域において時空間画像を生成し、赤血球の移動軌跡を示す高輝度軌跡を検出する。次に、画像処理装置10は、該高輝度軌跡間の距離に基づいて血球列を検出し、検出された血球列の数(血球列数)の計測を行う。
第4実施形態に係る画像処理装置10と接続される機器の構成及び画像処理装置10の機能ブロックは第1の実施形態(図1、図2)と同様である。以下、第4の実施形態による画像処理フローについて図10のフローチャートを流用して説明する。但し、S1020、S1040、S1060、S1070、S1080、S1090は、第2の実施形態と同様であるので説明を省略する。
<ステップS1010>
画像取得部110はSLO像撮像装置20に対して、SLO画像Dsiおよび固視標位置Fsiの取得を要求する。第4の実施形態では、フォーカス位置を網膜内層(網膜血管付近)に設定した上で、黄斑部の中心窩に固視標位置F1を設定して低倍率なSLO画像D1を取得し、中心窩及び傍中心窩領域に固視標位置F2iを設定して高倍率なSLO画像D2iを取得する。なお、撮影位置の設定方法はこれに限定されず、任意の位置に設定してよい。
SLO像撮像装置20は該取得要求に応じてフォーカス位置が網膜内層に設定されたSLO画像D1、D2i、固視標位置F1、F2iを取得して送信する。画像取得部110は、SLO像撮像装置20からLAN30を介してこれらSLO画像D1、D2i及び固視標位置F1、F2iを受信し、記憶部130に格納する。なお、本実施形態ではSLO画像D1、D2iはフレーム間位置合わせ済みの動画像とする。また、時相データの取得に関しては実施形態1及び2の場合と同様であるので説明は省略する。
<ステップS1030>
第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、特定部141は血管領域をSLO画像D2iから血球成分の移動範囲として特定する。ただし、2値化を行う際に閾値Tvとは異なる閾値Tv2で2値化する。
<ステップS1050>
まず、特定部141は血管領域から赤血球Rを特定する。本実施形態では、S1040で決定された血管枝において時空間画像を生成し、該時空間画像(図13(b))上で線状構造を強調するフィルタを適用後に2値化することで高輝度軌跡領域、すなわち赤血球領域Rを検出する。
なお赤血球の特定方法は上記手法に限定されるものではなく、任意の公知の領域分割(セグメンテーション)法を用いて特定してよい。例えば、フォーカス位置を網膜内層に設定して撮影されたSLO画像上では、赤血球Rは、図13(a)に示すように小円形の高輝度領域Rとして描出される。そこで時空間画像を生成せずに直接SLO画像の血管領域に対してフーリエ変換を行い、高周波成分を除去した上で逆変換し、閾値Teで2値化し、収縮・膨張処理によって2値画像を整形処理することによって赤血球Rを特定してよい。
次に、特定部141は、特定された赤血球Rに基づき赤血球列を特定する。本実施形態では、赤血球Rの特定時に用いた時空間画像(図13(b))上で検出された各赤血球Rをラべリングする。次に、赤血球(高輝度軌跡)間の距離(横方向の血球間距離Dihもしくは縦方向の血球間距離Div)が閾値TihもしくはTiv未満の場合に赤血球同士が凝集していると判定し、同じラベルを割りあてる。さらに、同じラベルが割り当てられた赤血球の数(Ne)が閾値Tn以上あるような赤血球の集合を赤血球列DTiとして特定する。なお、同じラベルが割当てられた赤血球の大きさの和(例えば、時空間画像上で同じラベルが付けられた高輝度軌跡の縦方向もしくは横方向の長さの総和)が閾値Tn2以上ある場合に赤血球列DTiとして特定してもよい。
さらに、計測部142がS1040で決定された(SLO画像D2in上の)血管枝における赤血球列の数を計測する(図13C)。なお、この計測処理は、第1の実施形態及び第2の実施形態(図7Eや図7F)と同様であるので、詳細な説明は省略する。
以上述べた構成によれば、画像処理装置10は、網膜内層にフォーカス位置を設定して撮影したSLO画像Dsiから赤血球を直接検出した上で、該赤血球間の距離に基づいて血球列を判定して血球列数を計測する。これにより、血球列数に基づいて血液の流動性を非侵襲に計測できる。
[その他の実施形態]
上述の実施形態では本発明を画像処理装置として実現したが、本発明の実施形態は画像処理装置のみに限定されない。例えばコンピュータのCPUにより実行されるソフトウェアとして実現しても良い。本ソフトウェアを記憶した記憶媒体も本発明を構成することは言うまでもない。

Claims (22)

  1. 眼部に関する動画像を取得する画像取得手段と、
    前記取得された動画像における少なくとも一つの血球を決定する決定手段と、
    前記決定された少なくとも一つの血球の数を計測する計測手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記取得された動画像における血管領域を特定する特定手段を更に有し、
    前記決定手段が、前記特定された血管領域における閾値未満の輝度値に基づいて、前記少なくとも一つの血球を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記特定手段は、前記取得された動画像の隣接フレーム間で差分処理して得た差分動画像に基づいて、血球が移動した領域を前記血管領域として特定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記特定手段は、前記差分動画像の平面方向の輝度分散が閾値以上の領域を前記血球が移動した領域として特定することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記決定手段が、前記特定された血管領域における閾値を超える輝度値を有する領域に対して隣接する領域であって、前記特定された血管領域における閾値未満の輝度値を有する領域を、前記少なくとも一つの血球として決定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  6. 前記特定された血管領域における閾値を超える輝度値を有する領域は白血球を含む領域であり、前記特定された血管領域における閾値未満の輝度値を有する領域は赤血球を含む領域であることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記取得された動画像における複数の血管分岐を含む複数の血管枝の血管径を取得する情報取得手段をさらに備え、
    前記決定手段は、前記複数の血管枝のうち、血管径が所定の範囲である血管枝において前記少なくとも一つの血球を決定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記複数の血管分岐から、隣り合う2つの血管分岐と該2つの血管分岐の間の血管とを含む領域を1つの血管枝として前記複数の血管枝を特定する血管枝特定手段を更に有し、
    前記情報取得手段が、前記特定された複数の血管枝の血管径を取得することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記計測手段により計測された前記少なくとも一つの血球の数に基づく計測値、該計測値と統計値との差異、の少なくとも一つに関する分布を表示手段に表示させる表示制御手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記計測手段により計測された前記少なくとも一つの血球列の数に基づく計測値と統計値との差異に関する分布を表示手段に表示させる表示制御手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記計測手段により計測された前記少なくとも一つの血球の数に基づく計測値を正常値範囲とともに表示手段に表示させる表示制御手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 異なる検査日時に取得された前記少なくとも一つの血球列の数に基づく計測値の経時変化を表示する表示制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記表示制御手段は、前記少なくとも一つの血球を含む血管と、前記少なくとも一つの血球を含まない血管を区別して表示することを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  14. 前記計測手段は、心拍もしくは脈波データの位相が類似する時刻で計測された複数の計測値に基づいて前記少なくとも一つの血球の数を算出することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  15. 前記複数の計測値の統計値に基づいて前記算出された少なくとも一つの血球の数の信頼度を算出することを特徴とすることを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
  16. 前記計測手段は、少なくとも一つの血球を含む血管の長さの和、少なくとも一つの血球を含まない血管の長さの和の少なくとも一方に基づく指標を算出することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  17. 前記計測手段は、計測対象の血管の長さの総和に対する、少なくとも一つの血球を含む血管もしくは少なくとも一つの血球を含まない血管の長さの総和との割合、少なくとも一つの血球を含む血管もしくは血球を含まない血管の長さの総和を関心領域の面積で除した値、の少なくとも一つを算出することを特徴とすることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  18. 前記決定手段は、検出された血球間の距離に基づいて、前記取得された動画像において前記少なくも一つの血球列を決定することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  19. 前記決定手段は、検出された血球間の距離が閾値未満である領域を前記少なくとも一つの血球列として決定することを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  20. 補償光学SLO像撮像装置と通信可能な通信手段をさらに備え、
    前記画像取得手段は、前記通信手段を介して前記補償光学SLO像撮像装置から眼部に関する画像を取得することを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  21. コンピュータを、請求項1乃至20のいずれか1項に記載された画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
  22. 眼部に関する動画像を取得する画像取得工程と、
    前記取得された動画像における少なくとも一つの血球を決定する決定工程と、
    前記決定された少なくとも一つの血球の数を計測する計測工程と、を有することを特徴とする画像処理方法。
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