JP6101555B2 - カーテンエアバッグ - Google Patents

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Description

本発明は、車両の側面衝突時やロールオーバ(横転)時に、乗員保護を目的として車両室内の側面部に沿って膨張展開するカーテンエアバッグに関するものである。
カーテンエアバッグは、車両が側面衝突からロールオーバに移行した場合であっても、乗員の頭部や上半身が衝突する可能性のある領域をすべてカバーするために、車両の側面に沿って展開する必要がある。このため、カーテンエアバッグは、車両室内の側面上部に位置するルーフサイドレールなどの車体に取付けられ、巻回された状態で収納されている。
カーテンエアバッグは、通常、その上端部に所定間隔で複数のタブが設けられている。例えば各タブをボルトによって車体に取付けることで、カーテンエアバッグは、車両室内の側面上部から吊り下げられる。
特許文献1には、カーテンエアバッグの上端部に取付片部(タブ)を複数設け、各タブにブラケットを取付けたカーテンエアバッグが記載されている。このブラケットは、1枚の鉄板で一体に形成されていて、第1の板部、第2の板部およびこれらの板部を連結する連結部を有している。なお第1の板部と第2の板部とは、連結部を屈曲させることで互いに開いた状態から重ね合わされた状態になる。
上記ブラケットでは、第1の板部と第2の板部とが重ね合わされた状態で、タブを挿通させる開口部(挿通孔)と、ブラケットを車体に固定するボルトが挿通されるボルト孔とが形成される。特許文献1では、第1の板部と第2の板部とを開いた状態で、タブをブラケットに組み合わせ、連結部を屈曲して、第1の板部と第2の板部とを重ね合わせることで、挿通孔に挿通されたタブがブラケットから外れなくなる、としている。
特開2009−29402号公報
ブラケットの挿通孔に挿通されたタブの向きは、例えば、カーテンエアバッグの収納時と展開時とで変化する場合がある。一例として、カーテンエアバッグの収納時に、タブは、挿通孔の下縁に接触し、挿通孔の短手方向、すなわち重力の作用する直下方向に単に垂れ下がるように延びている。
カーテンエアバッグは、導入されるガスによって厚み方向にも膨らむため、車両の前後方向に対しては短くなるように変形する。また、車両前後方向にテンションをかけるためにストラップなどで引っ張るなどすることにより、カーテンエアバッグは、膨張展開時に直下に展開するだけでなく、タブから見て斜め方向に向けても展開する場合がある。このため、カーテンエアバッグの展開時に、タブは、ブラケットの挿通孔の下縁に直交する直下方向に引っ張られるだけでなく、下縁に対して斜め方向にも引っ張られることがある。タブは、斜め方向に引っ張られることで、挿通孔の下縁の端部(以下、「エッジ」という)まで移動する場合がある。この場合には、タブは、エッジに引っ掛かり切れ易くなってしまう。
なおブラケットに回転機構を設けて、タブが引っ張られる向きに合わせてブラケット自体を回転させる構成も考えられる。しかし、このような回転機構を設けると、ブラケットあるいはその周辺の構造が複雑になり、また製造コストも増大してしまう。特許文献1に記載の技術は、車体に取付けられるブラケットにタブを固定する構成を開示しているものの、ブラケットの挿通孔に挿通されたタブの向きが変化し、それに伴いタブが切れ易くなるという点について、何ら考慮すらされていない。
本発明は、このような課題に鑑み、簡素な構成で、ブラケットに挿通されたタブを切れ難くできるカーテンエアバッグを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるカーテンエアバッグの代表的な構成は、車両室内の側面上部に収納され、該側面に沿って膨張展開するカーテンエアバッグであって、ガスを利用して膨張するクッション部と、クッション部の上部に取付けられた帯状のタブと、クッション部を側面上部に取り付けるカーテンエアバッグ取付用ブラケットであり、タブを挿通させる挿通孔を有するブラケットと、を備え、ブラケットに挿通されているタブは、ブラケットの一方の表面上に位置する第1面側の布部とブラケットの他方の表面上に位置する第2面側の布部とを含み、挿通孔の下縁の形状に沿って第1面側布部と第2面側布部とを縫い合わせた縫製部を有することを特徴とする。
本願で「横」とは、車両にエアバッグが取付けられた時に、そのエアバッグのほぼ水平方向になる向きを云う。「上」「下」とは、同じく車両にエアバッグが取付けられ展開した状態の時に、車両の天井方向を「上」「上方向」等とし、床に向かう方向を「下」「下方向」等とする。また、ブラケット等、エアバッグに付属する部品についても、これらと同様の表現を用いる。
ここで、縫製部は、第1面側布部と第2面側布部とを縫い合わせた部位であるので、丈夫であり切れ難い。また、縫製部は、挿通孔の下縁の形状に沿って縫い合わされているので、挿通孔の下縁に沿って確実に下縁に接触する。さらに、縫製部は、挿通孔の下縁と接触したとき若干変形し、下縁との接触面積を大きくできる。
したがって、上記構成によれば、カーテンエアバッグの展開時にタブが斜め方向に引っ張られた場合であっても、タブの縫製部が挿通孔の下縁に接触し、縫製部によってタブのエッジへの移動が規制される。したがって、タブを縫製した縫製部を設けるという簡素な構成で、タブは、カーテンエアバッグの展開時であってもエッジに引っ掛かり難くなり、切れ難くなる。
上記のタブは、第1面側布部を含み、挿通孔よりも上方に延び、ブラケットの一方の表面側から他方の表面側に向かって挿通孔に挿通される第1布と、第2面側布部を含み、挿通孔よりも上方に延び、ブラケットの他方の表面側で、挿通孔に挿通された第1布と対面する面同士が接するように重ねられた第2布とを備え、重ねられた第1布と第2布とが縫製部で接合されているとよい。
上記構成によれば、第1布および第2布のうち縫製部よりも上側に位置するそれぞれの上端部がブラケットの片側にのみ位置する。このため、ブラケットを車体に取り付ける取付作業で上端部が邪魔にならず、作業し易くなる。
上記のタブは、第1面側布部を含み、挿通孔よりも上方に延び、ブラケットの一方の表面側に位置する第1布と、第2面側布部を含み、挿通孔よりも上方に延び、ブラケットの他方の表面側に位置する第2布とを備え、挿通孔の開口部分で第1布および第2布の対面する面同士が接するように重ねられて縫製部で接合されているとよい。
上記構成によれば、別体である第1布および第2布のうち縫製部よりも上側に位置するそれぞれの上端部でブラケットを挟み込むことになる。このため、ブラケットに対するタブの位置が安定し、縫製部を確実に挿通孔の下縁に接触させることができる。よって、縫製部によってタブのエッジへの移動がより確実に規制される。したがって、タブは、カーテンエアバッグの展開時であってもエッジに引っ掛かり難くなり、切れ難くなる。
上記のタブは、一枚の布からなるものとしてよい。これにより、一枚の布の途中をループ状に折り返して重ねて縫製するだけで、縫製部を形成できる。また、一例として、挿通孔の下縁付近に縫製部が位置するように、第1布を挿通孔に通すことで、タブをブラケットの挿通孔に挿通できる。
上記の第1布と前記第2布とは、別体の布からなるものとしてもよい。これにより、ブラケットの挿通孔を挟んで、例えば第1布をブラケットの一方の側に配置し、第2布を他方の側にそれぞれ配置した状態とし、この状態で第1布と第2布とを縫製し縫製部を形成できる。このようにすれば、第1布および第2布を挿通孔に予め通すことなく、挿通孔に挿通されたタブを簡易に形成できる。
上記の挿通孔の下縁は、挿通孔の長手方向の中間部に形成され上方に***した凸部を備えるとよい。これにより、タブは、縫製部が凸部に接触し、縫製部および凸部によってエッジへの移動が確実に規制される。したがって、タブは、カーテンエアバッグの展開時であってもエッジに引っ掛かり難くなり、切れ難くなる。
上記の凸部は、挿通孔の長手方向の中央に位置する頂部と、頂部と下縁とを滑らかにつなぐ傾斜部とを含むとよい。これにより、カーテンエアバッグの展開時にタブが斜め方向に引っ張られたとしても、タブは、縫製部が凸部の頂部だけでなく傾斜部にも接触し易くなり、凸部との接触面積が大きくなる。このため、タブは、縫製部および凸部全体でエッジへの移動が規制されることになり、局所的な力がかからず、より切れ難くなる。
上記の挿通孔の下縁は、挿通孔の長手方向の中間部に形成され下方に沈降した凹部を備えるとよい。これにより、タブは、縫製部が凹部に接触した状態で、凹部に対して回転し易くなる。ここで、タブは、ブラケットに対するタブ全体の位置ずれを修正できる程度すなわち凹部に対して若干回転するのであり、エッジに引っ掛かるほどには回転しない。このため、タブは、カーテンエアバッグの展開時であってもエッジに引っ掛かり難くなり、切れ難くなる。
上記の凹部は、挿通孔の長手方向の中央に位置する底部と、底部と下縁とを滑らかにつなぐ傾斜部とを含むとよい。これにより、カーテンエアバッグの展開時にタブが斜め方向に引っ張られたとしても、タブは、縫製部が凹部の底部だけでなく傾斜部にも接触し易くなり、凹部との接触面積が大きくなる。このため、タブは、縫製部全体が凹部に対して若干回転し、ブラケットに対する位置ずれを確実に修正できる。また、タブには、凹部に対する回転の際に局所的な力がかからず、より切れ難くなる。
上記の挿通孔の上縁は、下縁の形状に沿うように形成されていて、下縁とともにタブの縫製部を案内するとよい。タブは、縫製部が下縁だけでなく上縁にも接触した状態で案内される。カーテンエアバッグの展開時に、タブが斜め方向に引っ張られて挿通孔のエッジに移動しようとした場合、タブは、下縁によってエッジへの移動を規制されるだけでなく、上縁によって上方に変形することも規制される。なお挿通孔は、下縁と上縁との間隔がほぼ一定となっていて、その間隔は小さい方がより好ましい。そのため、カーテンエアバッグの展開時にタブが大きく移動して片寄り難く、しわになり難い。また、カーテンエアバッグの展開時に限らず、例えば車両取付時にタブが意図しない位置ずれを生じた場合であっても、挿通孔の下縁および上縁によってタブの縫製部が案内されることで位置ずれが吸収され、これによりタブが正常な位置に維持される。
本発明によれば、簡素な構成で、ブラケットに挿通されたタブを切れ難くできるカーテンエアバッグを提供することができる。
本発明の第1実施形態におけるカーテンエアバッグを例示する概略図である。 図1のカーテンエアバッグが展開した状態を例示する図である。 図1のカーテンエアバッグのタブおよびカーテンエアバッグ取付用ブラケットを例示する図である。 図3のカーテンエアバッグ取付用ブラケットにタブを取付けた状態を模式的に示す図である。 比較例のカーテンエアバッグを例示する概略図である。 本発明の第2実施形態におけるカーテンエアバッグを例示する図である。 第1実施形態の変形例を例示する図である。 図3または図6におけるカーテンエアバッグのタブおよびカーテンエアバッグ取付用ブラケットの変形例を例示する図である。 図8のカーテンエアバッグ取付用ブラケットにタブを取付けた状態を模式的に示す図である。 図3または図6におけるカーテンエアバッグのタブおよびカーテンエアバッグ取付用ブラケットの他の変形例を例示する図である。 図10のカーテンエアバッグ取付用ブラケットにタブを取付けた状態を模式的に示す図である。 図3または図6におけるカーテンエアバッグのタブおよびカーテンエアバッグ取付用ブラケットのさらに他の変形例を例示する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明の実施形態におけるカーテンエアバッグを例示する概略図である。図中では、カーテンエアバッグの非展開時(収納時)を例示している。なお図中で例示するカーテンエアバッグは、車両の右側面用のものであるが、図示を省略する左側面用のカーテンエアバッグも同様の対称な構造を有する。
カーテンエアバッグ100は、ガス発生装置であるインフレータ102を備えていて、インフレータ102から供給されるガスの圧力によりクッション部104が膨張展開して乗員を拘束するものである。クッション部104は、例えば、その表面を構成する基布を表裏で縫製したり、OPW(One-Piece Woven)を用いて紡織したりすることにより袋状に形成される。
カーテンエアバッグ100は、図示のように巻回された状態で、図中二点鎖線で示すルーフサイドレール106に取り付けられ収納されている。ルーフサイドレール106は、車両108の車両室内の側面上部に位置していて車体の側壁を形成している。また、カーテンエアバッグ100は、側面衝突などの緊急時にガスが供給されると、クッション部104が車両108の車室側面に沿って膨張展開する。
車両108は、車両前方から前部座席110および後部座席112が配置された2列シートの車両である。車両108の側面部には、車両前方からサイドウィンドウ114、116が設置されている。各サイドウィンドウ114、116の車両前後方向には、ルーフ(天井)を支えるピラー(柱)が設けられている。これらのピラーは、車両108の前方からフロントピラー118、センタピラー120、リアピラー122と呼ばれる。
図2は、図1のカーテンエアバッグ100が展開した状態を例示する図である。カーテンエアバッグ100はクッション部104を有し、これは、緊急時に膨張する膨張領域124と、膨張せず、膨張領域124を区画する非膨張領域126とで構成される。またカーテンエアバッグ100は、クッション部108の上端部128に設けられた布製のタブ130を有する。
膨張領域124は、さらに複数のシーム部132によって区画されていて、乗員との接触が想定される複数のチャンバ134を含んでいる。なおシーム部132は、クッション部104の表裏の基布を接合する等により形成される。これらのチャンバ134は、サイドウィンドウ114、116等への衝突から乗員の頭部を保護し、あるいはロールオーバ時に乗員が車外へ飛び出すことを防止する。
タブ130は、図示のように、クッション部104の上端部128に所定間隔で複数(図中では7つ)設けられる帯状の部材である。タブ130は、カーテンエアバッグ取付用ブラケット(ブラケット140)に取付けられている。
図3は、図1のカーテンエアバッグ100のタブ130およびブラケット140を例示する図である。ブラケット140は、例えば金属製であって、ボルト孔152と、タブ130が通される挿通孔154とを有する。なおブラケット140は、図示を省略するボルトなどがボルト孔152に捻じ込まれることで、車体のルーフサイドレール106に回転不能に固定される。
挿通孔154は、タブ130を挿通させることによってカーテンエアバッグ100を吊り下げることを可能とする横長の開口部分である。挿通孔154は、例えばタブ130が接触する下縁156と、下縁156の端部であるエッジ158a、158bと、上縁160とを含む。
ここでは、タブ130に縫製部を作り、ブラケット140にタブ130を挿通させ、さらにタブ130をクッション部104に縫製する手順について説明する。タブ130は、図3(a)に示すように一枚の布からなる。まずタブ130を、折り返し部142で折り返し、第1布144と第2布146とに区分する。
第1布144は、詳細は後述するが、ブラケット140の一方の表面上(例えば、車内側の表面上)に位置する第1面側布部144aを含んでいる。また、第2布146は、ブラケット140の他方の表面上(例えば、車外側の表面上)に位置する第2面側布部146aを含んでいる。また、第1布144と第2布146とは、折り返し部142で折り返されることで、互いの内側面144b、146b同士が対向した状態となる。
つぎに、タブ130を、図3(b)に示すように、第1布144と第2布146との対面する面となる内側面144b、146b同士が接するように重ね、その状態で第1布144の第1面側布部144aと第2布146の第2面側布部146aとを縫製して縫製部148を作る。このため、タブ130には、縫製部148から折り返し部142に至るループ状の余り部150が形成される。余り部150は、第1布144、第2布146のうち、縫製部148から折り返し部142に至る上端部150a、150bを含んでいる。
続いて図3(c)に示すように、タブ130の下端をブラケット140の車外側から挿通孔154に挿通する。さらに、図3(d)に示すように第1布144・第2布146の下端を、それぞれ、クッション部104の上端の外表面104aに、縫製ライン162で示すように縫製し取付ける。
以上の手順で得られた、図3(d)に例示するタブ130の最終的な形態を言い換えれば、次のようになる。すなわち、第1布144は、クッション部104の上部に縫製され、上方に延びて縫製部148に至る第1面側布部144aを含み、挿通孔154よりも上方に延びて、ブラケット140の車内側から挿通孔154に挿通された状態となる。また第2布146は、クッション部104の上部に縫製され、上方に延びて縫製部148に至る第2面側布部146aを含み、挿通孔154よりも上方に延びて、ブラケット140の車外側で、例えば余り部150において挿通孔154に挿通された第1布144と対面する面となる内側面144b、146b同士が接するように重ねられた状態となる。さらに、縫製部148は、挿通孔154の下縁156の形状に沿って第1面側布部144aと第2面側布部146aとを縫い合わせた部位となっている。
このように、タブ130がブラケット140に取付けられ、さらにタブ130の一部がクッション部104の外表面104aに縫製されることで、カーテンエアバッグ100は、車両室内の側面上部から吊り下げられる。
図4は、図3のブラケット140にタブ130を取付けた状態を模式的に示す図である。図4(a)は、カーテンエアバッグ100が膨張展開時に直下に展開した場合を想定した模式図である。しかし実際には、カーテンエアバッグ100は、膨張展開時に直下に展開するだけでなく、斜め方向に向けても展開する場合もある。図4(b)は、カーテンエアバッグ100が膨張展開時に斜め方向に向けて展開した状態を示す模式図である。
図4(a)に示すように、カーテンエアバッグ100が直下に展開した場合には、タブ130は、挿通孔154のほぼ短手方向、すなわち重力の作用する矢印Aに示す直下方向に単に垂れ下がるように延びている。このとき、タブ130の縫製部148は、ブラケット140の挿通孔154の下縁156に接触している。また縫製部148は、挿通孔154の長手方向に対して傾いた状態にはならず、エッジ158a、158bにも接触していない。
一方、図4(b)に示すように、車体に取付けられたブラケット140に対してタブ130のカーテンエアバッグ100に対する取付位置(例えば、縫製ライン162)が斜め方向に向けて展開した場合には、ブラケット140が上記したように車体に対して回転不能に固定されていることから、ブラケット140の位置は保持されつつ、タブ130は、矢印Bに示す斜め方向に引っ張られる。なお斜め方向とは、挿通孔154の長手方向あるいは下縁156に対して傾いた方向である。
ここで、縫製部148は、第1面側布部144aと第2面側布部146aとを縫い合わせた部位であるので、丈夫であり切れ難い。また、縫製部148は、挿通孔154の下縁156の形状に沿って縫い合わされているので、挿通孔154の下縁156に沿って確実に下縁156に接触する。さらに、縫製部148は、挿通孔154の下縁156と接触したとき若干変形し、下縁156との接触面積を大きくできる。
したがって、カーテンエアバッグ100によれば、カーテンエアバッグ100の展開時に、タブ130が斜め方向に引っ張られた場合であっても、タブ130は、縫製部148が挿通孔154の下縁156に接触することで、縫製部148によってエッジ158aへの移動が規制される。なお、タブ130が斜め方向に引っ張られることで、仮にエッジ158aまで移動すると、タブ130は、エッジ158aに引っ掛かり切れ易くなってしまう。これに対して、タブ130は、縫製部148によってエッジ158aへの移動が規制されているので、エッジ158aに引っ掛かり難くなり、これにより切れ難くなる。
図5は、比較例のカーテンエアバッグ10を例示する概略図である。以下の各図では、上記実施形態のカーテンエアバッグ100に示す部材と同一部材には同一符号を付し、説明を適宜省略する。
比較例のカーテンエアバッグ10は、タブ12に上記縫製部148が形成されていない点で、上記カーテンエアバッグ100と異なる。タブ12は、挿通孔154を挟んで折り返し部14で折り返され、ブラケット140の車内側および車外側にそれぞれ位置する第1布16と第2布18とを含んでいる。このため、図5(a)に示すようにカーテンエアバッグ10が直下に展開した場合には、タブ12は、矢印Aに示す方向に引っ張られていて、折り返し部14が挿通孔154の下縁156に接触している。このとき、折り返し部14は、下縁156のエッジ158aには引っ掛かっていない。
ところが、カーテンエアバッグ10が斜め方向に向けて展開した場合には、図5(b)に示すように、タブ12は、挿通孔154の下縁156に接触しつつ、下縁156に対して矢印Bに示す斜め方向に引っ張られる。斜め方向に引っ張られることで、タブ12は、折り返し部14が下縁156に対して滑り、下縁156のエッジ158aまで移動してしまう。その結果、タブ12は、図中点線で囲んだ領域Cに示すように、エッジ158aに引っ掛かり切れ易くなってしまう。
これに対して、本実施形態におけるカーテンエアバッグ100によれば、カーテンエアバッグ100の展開時にタブ130の引っ張られる方向が変化する場合であっても、タブ130に縫製部148を形成するという簡素な構成で、縫製部148が挿通孔154の下縁156に接触し、縫製部148によってタブ130のエッジ158aへの移動を規制できる。その結果、タブ130がエッジ158aに引っ掛かり難くなり、切れ難くなる。
またタブ130は、一枚の布からなるので、折り返し部142で折り返して重ねて縫製するだけで縫製部148を簡易に形成できる。なお、縫製部148は、挿通孔154の下縁156に接触しているので、矢印Bに示す斜め方向に限らず、下縁156に対して矢印Bとは対称な斜め方向にタブ130が引っ張られた場合には、タブ130のエッジ158bへの移動を規制できる。
さらに、カーテンエアバッグ100によれば、クッション部104が膨張しタブ130の引っ張られる方向が変化した場合であっても、ブラケット140にタブ130を挿通させているので、タブ130が切れ難くなり、クッション部104を安定して吊り下げることができる。
図6は、本発明の第2実施形態におけるカーテンエアバッグを例示する図である。第2実施形態にかかるカーテンエアバッグ100Aは、ブラケット140に挿通されるタブ170が別体の布である第1布172と第2布174とからなり(図6(a)参照)、これらの第1布172と第2布174とが縫製部176により結合されている点で、上記カーテンエアバッグ100と異なる。
第1布172は、詳細は後述するが、ブラケット140の一方の表面上(例えば、車内側の表面上)に位置する第1面側布部172aを含んでいる。また、第2布174は、ブラケット140の他方の表面上(例えば、車外側の表面上)に位置する第2面側布部174aを含んでいる。
図6(a)に示すように、タブ170は、第1布172と第2布174との内側面172b、174b同士が接するように重ねられ、その状態で縫製部176によって第1布172の第1面側布部172aと第2布174の第2面側布部174aとが縫製される。また、第1布172、第2布174のうち縫製部176よりも上側に位置する上端部178、180は、内側面172b、174b同士が対向した状態となっている。
つぎに、タブ170をブラケット140に挿通する(図6(b)参照)。このとき、第1布172または第2布174をブラケット140の挿通孔154に挿通し、第1布172、第2布174の上端部178、180をブラケット140の車内側、車外側にそれぞれ配置する。このため、第1布172、第2布174の上端部178、180の間に、ブラケット140の一部が挟み込まれた状態となる。さらに、タブ170の縫製部176を挿通孔154の下縁156付近に配置する。なお縫製部176は、挿通孔154の下縁156の形状に沿って第1面側布部172aと第2面側布部174aとを縫い合わせた部位となっている。
ここで、図6(b)に示すタブ170は、ブラケット140に挿通されているものの、第1面側布部172aおよび上端部178を含む第1布172がブラケット140の車内側に位置し、また、第2面側布部174aおよび上端部180を含む第2布174がブラケット140の車外側に位置している。つまり、タブ170は、第1布172および第2布174いずれも挿通孔154に挿通されていない状態となる。このため、図6(a)に示すように、タブ170をブラケット140に挿通する前に予め縫製部176を形成する必要はない。すなわち、第1布172、第2布174をブラケット140の車内側、車外側にそれぞれ配置し、この状態で第1布172および第2布174を内側面172b、174b同士が接するように重ねて、挿通孔154を通して縫製し縫製部176を形成してもよい。このようにすれば、第1布172および第2布174を挿通孔154に予め通すことなく、挿通孔154に挿通されたタブ170を簡易に形成できる。
続いて図6(c)に示すように、タブ170がブラケット140に挿通された状態で、タブ170をクッション部104の外表面104aに縫製ライン182で示すように縫製し取付ける。以上の手順で得られた、図6(c)に例示するタブ170の最終的な形態を言い換えれば、次のようになる。すなわち、第1布172は、クッション部104の上部に縫製され、上方に延びて縫製部176に至る第1面側布部172aを含み、挿通孔154よりも上方に延びて、ブラケット140の車内側に位置する状態となる。また、第2布174は、クッション部104の上部に縫製され、上方に延びて縫製部176に至る第2面側布部174aを含み、ブラケット140の車外側に位置する状態となる。さらに、タブ170では、開口部分となる挿通孔154で第1布172および第2布174の対面する面となる内側面172b、174b同士が接するように重ねられて縫製部176で接合されている。
このようなカーテンエアバッグ100Aによれば、第1布172および第2布174の上端部178、180の間にブラケット140が挟み込まれているので、ブラケット140に対するタブ170の位置が安定し、縫製部176を確実に挿通孔154の下縁156に接触させることができる。よって、タブ170は、縫製部176によってエッジ158aへの移動がより確実に規制される。したがって、タブ170は、カーテンエアバッグ100Aの展開時であっても、エッジ158aに引っ掛かり難くなり、切れ難くなる。
図7は、第1実施形態の変形例を例示する図である。図7(a)に示すカーテンエアバッグ100Bは、ブラケット140に挿通されるタブ170が別体の布である第1布172と第2布174とからなり(図7(a)参照)、これらの第1布172の第1面側布部172aと第2布174の第2面側布部174aとが縫製部176により結合されている点で、図3に示すカーテンエアバッグ100と異なる。またカーテンエアバッグ100Bは、タブ170がブラケット140に挿通された状態で第1布172および第2布174の上端部178、180がいずれも、ブラケット140の車内側に配置されている点で、図6(c)に示す上記カーテンエアバッグ100Aと異なる。
すなわち、カーテンエアバッグ100Bでは、第2布174は、クッション部104の上部に縫製され、上方に延びて縫製部176に至る第2面側布部174aを含み、挿通孔154よりも上方に延びて、ブラケット140の車外側から挿通孔154に挿通された状態となる。また第1布172は、クッション部104の上部に縫製され、上方に延びて縫製部176に至る第1面側布部172aを含み、挿通孔154よりも上方に延びて、ブラケット140の車内側で、挿通孔154に挿通された第2布174と対面する面となる内側面172b、174b同士が接するように重ねられた状態となる。さらに、重ねられた第1布172と第2布174とが縫製部176で接合されている。
図7(b)に示すカーテンエアバッグ100Cは、タブ170がブラケット140に挿通された状態で第1布172および第2布174の上端部178、180がいずれも、ブラケット140の車外側に配置されている点で、上記カーテンエアバッグ100Aと異なる。
すなわち、カーテンエアバッグ100Cでは、第1布172は、クッション部104の上部に縫製され、上方に延びて縫製部176に至る第1面側布部172aを含み、挿通孔154よりも上方に延びて、ブラケット140の車内側から挿通孔154に挿通された状態となる。また第2布174は、クッション部104の上部に縫製され、上方に延びて縫製部176に至る第2面側布部174aを含み、挿通孔154よりも上方に延びて、ブラケット140の車外側で、挿通孔154に挿通された第1布172と対面する面となる内側面172b、174b同士が接するように重ねられた状態となる。さらに、重ねられた第1布172と第2布174とが縫製部176で接合されている。
カーテンエアバッグ100B、100Cによれば、カーテンエアバッグ100B、100Cの展開時であっても、タブ170がエッジ158aに引っ掛かり難くなり、切れ難くなるだけでなく、上端部178、180がブラケット140の片側にのみ位置するため、ブラケット140を車体に取り付ける取付作業で上端部178、180が邪魔にならず、作業がし易くなる。
図8は、図3または図6におけるカーテンエアバッグのタブおよびブラケットの変形例を例示する図である。図8(a)に示すブラケット140Aは、挿通孔184が上方に湾曲した形状をしている点で、上記ブラケット140と異なる。ブラケット140Aの挿通孔184は、下縁186と、下縁186の端部であるエッジ188a、188bと、下縁186の形状に沿うように形成された上縁190とを含む。
ブラケット140Aは、凸部192を有する。凸部192は、下縁186のうち、挿通孔184の長手方向の中間部188cに形成されている。また、凸部192は、図中例えばエッジ188a、188bを通る点線Dから見て、上方に***あるいは突き出している。さらに、凸部192は、頂部194と、傾斜部196、198とを含む。頂部194は、挿通孔184の長手方向の中央に位置する。傾斜部196、198は、例えば、下縁186のエッジ188a、188a近傍と頂部194とを滑らかにつないでいる。
挿通孔184には、図8(b)に模式的に示すように、タブ200が挿通されている。タブ200は、縫製部202を有する。縫製部202は、下縁186の形状すなわち頂部194、傾斜部196、198を含む凸部192に沿った形状となっている。
図9は、図8のブラケット140Aにタブ200を取付けた状態を模式的に示す図である。図9(a)は、カーテンエアバッグ100Dが膨張展開時に直下に展開した場合を想定した模式図である。図9(b)は、カーテンエアバッグ100Dが膨張展開時に斜め方向に向けて展開した状態を示す模式図である。
タブ200は、図9(a)の矢印Aに示す直下方向に単に垂れ下がるように延びた状態で、縫製部202が上記凸部192に接触している。タブ200の第1布204と第2布206とは、一枚の布からなる。
第1布204は、クッション部104の外表面104aに縫製ライン182で示すように縫製され上方に延びて縫製部202に至る第1面側布部204aを含み、挿通孔184よりも上方に延びて、ブラケット140Aの車内側から挿通孔184に挿通された状態となっている。また、第2布206は、第1布204とともにクッション部104に縫製され上方に延びて縫製部202に至る第2面側布部206aを含み、挿通孔184よりも上方に延びて、ブラケット140Aの車外側で、例えば余り部208において挿通孔184に挿通された第1布204と重ねられた状態となっている。さらに、縫製部202は、挿通孔184の下縁186の形状に沿って第1面側布部204aと第2面側布部206aとを縫い合わせた部位となっている。なおこのとき、縫製部202は、凸部192に接触しつつ、挿通孔184のエッジ188a、188bには接触していない。
一方、図9(b)に示すように、車両に取付けられたブラケット140Aに対してタブ200のカーテンエアバッグ100Dに対する取付位置(例えば、縫製ライン182)が斜め方向に向けて展開した場合には、ブラケット140Aの位置は保持されつつ、タブ200は、矢印Bに示す斜め方向に引っ張られる。
斜め方向に引っ張られたタブ200は、図9(b)に示すように、挿通孔184の下縁186の形状に沿う縫製部202が、凸部192の頂部194だけでなく傾斜部196、198にも接触し、凸部192との接触面積が大きくなっている。
したがって、カーテンエアバッグ100Dによれば、カーテンエアバッグ100Dの展開時に、タブ200が斜め方向に引っ張られた場合であっても、タブ200は、縫製部202が凸部192に接触することで、位置がずれ難くなる。つまり、タブ200は、縫製部202および凸部192によってエッジ158aへの移動が規制され、これによりエッジ188aに引っ掛かり難くなり、切れ難くなる。
さらにタブ200は、上記したように縫製部202と凸部192との接触面積が大きくなっているので、縫製部202および凸部192全体でエッジ188aへの移動が規制されることになり、局所的な力がかからず、より切れ難くなる。
図10は、図3または図6におけるカーテンエアバッグのタブおよびブラケットの他の変形例を例示する図である。図10(a)に示すブラケット140Bは、挿通孔210が下方に湾曲した形状をしている点で、上記ブラケット140と異なる。ブラケット140Bの挿通孔210は、下縁212と、下縁212の端部であるエッジ214a、214bと、下縁212の形状に沿うように形成された上縁216とを含む。
ブラケット140Bは、凹部218を有する。凹部218は、下縁212のうち、挿通孔210の長手方向の中間部214cに形成された、下方に沈降した部位である。また、凹部218は、底部220と、傾斜部222、224とを含む。底部220は、挿通孔210の長手方向の中央に位置する。傾斜部222、224は、例えば、下縁212のエッジ214a、214b近傍と底部220とを滑らかにつないでいる。
挿通孔210には、図10(b)に模式的に示すように、タブ230が挿通されている。タブ230は、縫製部232を有する。縫製部232は、下縁212の形状すなわち底部220、傾斜部222、224を含む凹部218に沿った形状となっている。
図11は、図10のブラケット140Bにタブ230を取付けた状態を模式的に示す図である。図11(a)は、カーテンエアバッグ100Eが膨張展開時に直下に展開した場合を想定した模式図である。図11(b)は、カーテンエアバッグ100Eが膨張展開時に斜め方向に向けて展開した状態を示す模式図である。
タブ230は、図11(a)の矢印Aに示す直下方向に単に垂れ下がるように延びた状態で、縫製部232が上記凹部218に接触している。タブ230の第1布234と第2布236とは、一枚の布からなる。
第1布234は、クッション部104の外表面104aに縫製ライン182で示すように縫製され上方に延びて縫製部232に至る第1面側布部234aを含み、挿通孔210よりも上方に延びて、ブラケット140Bの車内側から挿通孔210に挿通された状態となっている。また、第2布236は、第1布234とともにクッション部104に縫製され上方に延びて縫製部232に至る第2面側布部236aを含み、挿通孔210よりも上方に延びて、ブラケット140Bの車外側で、例えば余り部238において挿通孔210に挿通された第1布234と重ねられた状態となっている。さらに、縫製部232は、挿通孔210の下縁212の形状に沿って第1面側布部234aと第2面側布部236aとを縫い合わせた部位となっている。なおこのとき、縫製部232は、凹部218に接触しつつ、挿通孔210のエッジ214a、214bには接触していない。
一方、図11(b)に示すように、車両に取付けられたブラケット140Bに対してタブ230のカーテンエアバッグ100Eに対する取付位置(例えば、縫製ライン182)が斜め方向に向けて展開した場合には、ブラケット140Bの位置は保持されつつ、タブ230は、矢印Bに示す斜め方向に引っ張られる。
斜め方向に引っ張られたタブ230は、図11(b)に示すように、挿通孔210の下縁212の形状に沿う縫製部232が、凹部218の上記底部220だけでなく傾斜部222、224にも接触し、凹部218との接触面積が大きくなっている。
このため、タブ230は、縫製部232が凹部218に接触した状態で、凹部218に対して回転し易くなる。ここで、タブ230は、ブラケット140Bに対するタブ230全体の位置ずれを修正できる程度すなわち凹部218に対して若干回転するのであり、例えば、エッジ214aに引っ掛かるほどには回転しない。
したがって、カーテンエアバッグ100Eによれば、カーテンエアバッグ100Eの展開時に、タブ230が斜め方向に引っ張られた場合であっても、タブ230は、ブラケット140Bに対する位置ずれを確実に修正でき、さらに、エッジ214aに引っ掛かり難くなり、切れ難くなる。また、カーテンエアバッグ100Eによれば、タブ230の縫製部232と凹部218との接触面積が大きいので、凹部218に対する回転の際に局所的な力がかからず、タブ230がより切れ難くなる。
図12は、図3または図6におけるカーテンエアバッグのタブおよびブラケットのさらに他の変形例を例示する図である。図12(a)に示すブラケット140Cは、上記ブラケット140A(図9(b)参照)に比べて、挿通孔184Aの下縁186と上縁190Aとの間隔の寸法L1が小さくなるように形成されている。なお挿通孔184Aの上縁190Aは、下縁186の形状に沿うように形成されているので、寸法L1はほぼ一定となっている。
ブラケット140Cでは、上記カーテンエアバッグ100Dの展開時に、タブ200が矢印Bに示す斜め方向に引っ張られて挿通孔184Aのエッジ188aに移動しようとした場合、タブ200の縫製部202は、凸部192だけでなく、上縁190Aにも接触した状態で案内される。
すなわちタブ200は、第1面側布部204aと第2面側布部206aとを縫い合わせた部位である縫製部202が凸部192と接触することによってエッジ148aへの移動を規制されるだけでなく、図中点Eで示すように縫製部202が上縁190Aとも接触することで、上方に変形することも規制される。したがって、ブラケット140Cにタブ200を挿通することで、カーテンエアバッグ100Dの展開時にタブ200が大きく移動して片寄り難く、しわになり難い。なお図中の寸法L1は、タブ200が大きく移動することを防止できるのであれば、小さい方がより好ましい。
図12(b)に示すブラケット140Dは、上記ブラケット140B(図11(b)参照)に比べて、挿通孔210Aの下縁212と上縁216Aとの間隔の寸法L2が小さくなるように形成されている。なお挿通孔210Aの上縁216Aは、下縁212の形状に沿うように形成されているので、寸法L2はほぼ一定となっている。
ブラケット140Dでは、上記カーテンエアバッグ100Eの展開時に、タブ230が矢印Bに示す斜め方向に引っ張られて挿通孔210Aのエッジ214aに移動しようとした場合、タブ230の縫製部232は、凹部218だけでなく、上縁216Aにも接触した状態で案内される。
すなわちタブ230は、第1面側布部234aと第2面側布部236aとを縫い合わせた部位である縫製部232が凹部218と接触することによってエッジ214aへの移動を規制されるだけでなく、図中点Fで示すように縫製部232が上縁216Aとも接触することで、上方に変形することも規制される。したがって、ブラケット140Dにタブ230を挿通することで、カーテンエアバッグ100Eの展開時にタブ230が大きく移動して片寄り難く、しわになり難い。なお図中の寸法L2は、タブ230が大きく移動することを防止できるのであれば、小さい方がより好ましい。
なおブラケット140C、140Dにタブ200、230を挿通すると、カーテンエアバッグ100D、100Eの展開時に限らず、例えば車両取付時にタブ200、230が意図しない位置ずれを生じた場合であっても、挿通孔184A、210Aの凸部192、凹部218および上縁190A、216Aによってタブ200、230の縫製部202、232が案内される。したがって、ブラケット140C、140Dにタブ200、230を挿通することで、タブ200、230の位置ずれを吸収し、タブ200、230を正常な位置に維持できる。
上記各実施形態では、挿通孔154、184、184A、210、210Aの上縁160、190、190A、216、216Aを下縁156、186、212の形状に沿うように形成したが、これに限られない。一例として、図9(b)に示すカーテンエアバッグ100Dの展開時に縫製部202が下縁186と接触することで、タブ200がエッジ188aに移動することを規制できるのであれば、上縁190は、挿通孔184の長手方向に延びるほぼ直線状に形成するなど、下縁186とは異なる形状となっていてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
また、上記実施形態においては本発明にかかるカーテンエアバッグ取付用ブラケットおよびカーテンエアバッグを自動車に適用した例を説明したが、自動車以外にも航空機や船舶などに適用することも可能であり、同様の作用効果を得ることができる。
本発明は、車両の側面衝突時やロールオーバ(横転)時に、乗員保護を目的として車両室内の側面部に沿って膨張展開するカーテンエアバッグに利用することができる。
100、100A、100B、100C、100D、100E…カーテンエアバッグ、102…インフレータ、104…クッション部、104a…外表面、106…ルーフサイドレール、108…車両、110…前部座席、112…後部座席、114、116…サイドウィンドウ、118…フロントピラー、120…センタピラー、122…リアピラー、124…膨張領域、126…非膨張領域、128…上端部、130、170、200、230…タブ、132…シーム部、134…チャンバ、140、140A、140B、140C、140D…ブラケット、142…折り返し部、144、172、204、234…第1布、144a、172a、204a、234a…第1面側布部、146、174、206、236…第2布、146a、174a、206a、236a…第2面側布部、148、176、202、232…縫製部、150、208、238…余り部、150a、150b、178、180…上端部、152…ボルト孔、154、184、184A、210、210A…挿通孔、156、186、212…下縁、158a、158b、188a、188b、214a、214b…エッジ、188c、214c…中間部、160、190、190A、216、216A…上縁、192…凸部、194…頂部、218…凹部、220…底部

Claims (10)

  1. 車両室内の側面上部に収納され、該側面に沿って膨張展開するカーテンエアバッグであって、
    ガスを利用して膨張するクッション部と、
    前記クッション部の上部に取付けられた帯状のタブと、
    前記クッション部を前記側面上部に取り付けるカーテンエアバッグ取付用ブラケットであり、前記タブを挿通させる挿通孔を有するブラケットと、を備え、
    前記ブラケットに挿通されている前記タブは、
    前記ブラケットの一方の表面上に位置する第1面側の布部と前記ブラケットの他方の表面上に位置する第2面側の布部とを含み、
    前記挿通孔の開口部分で、該挿通孔の下縁の形状に沿って前記第1面側布部と前記第2面側布部とを縫い合わせた縫製部を有することを特徴とするカーテンエアバッグ。
  2. 前記タブは、
    前記第1面側布部を含み、前記挿通孔よりも上方に延び、前記ブラケットの一方の表面側から他方の表面側に向かって前記挿通孔に挿通される第1布と、
    前記第2面側布部を含み、前記挿通孔よりも上方に延び、前記ブラケットの他方の表面側で、前記挿通孔に挿通された前記第1布と対面する面同士が接するように重ねられた第2布とを備え、
    前記重ねられた前記第1布と前記第2布とが前記縫製部で接合されていることを特徴とする請求項1に記載のカーテンエアバッグ。
  3. 前記タブは、
    前記第1面側布部を含み、前記挿通孔よりも上方に延び、前記ブラケットの一方の表面側に位置する第1布と、
    前記第2面側布部を含み、前記挿通孔よりも上方に延び、前記ブラケットの他方の表面側に位置する第2布とを備え、
    前記挿通孔の開口部分で前記第1布および第2布の対面する面同士が接するように重ねられて前記縫製部で接合されていることを特徴とする請求項1に記載のカーテンエアバッグ。
  4. 前記タブは、一枚の布からなることを特徴とする請求項1または2に記載のカーテンエアバッグ。
  5. 前記第1布と前記第2布とは、別体の布からなることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のカーテンエアバッグ。
  6. 前記挿通孔の下縁は、該挿通孔の長手方向の中間部に形成され上方に***した凸部を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のカーテンエアバッグ。
  7. 前記凸部は、前記挿通孔の長手方向の中央に位置する頂部と、該頂部と前記下縁とを滑らかにつなぐ傾斜部とを含むことを特徴とする請求項6に記載のカーテンエアバッグ。
  8. 前記挿通孔の下縁は、該挿通孔の長手方向の中間部に形成され下方に沈降した凹部を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のカーテンエアバッグ。
  9. 前記凹部は、前記挿通孔の長手方向の中央に位置する底部と、該底部と前記下縁とを滑らかにつなぐ傾斜部とを含むことを特徴とする請求項8に記載のカーテンエアバッグ。
  10. 前記挿通孔の上縁は、前記下縁の形状に沿うように形成されていて、前記下縁とともに前記タブの前記縫製部を案内することを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載のカーテンエアバッグ。
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