JP6098645B2 - ショット処理方法、ショットピーニング評価方法、及びショットピーニング評価用組付構造 - Google Patents

ショット処理方法、ショットピーニング評価方法、及びショットピーニング評価用組付構造 Download PDF

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Description

本発明は、ショット処理方法、ショットピーニング評価方法、及びショットピーニング評価用組付構造に関する。
従来、様々な分野において、金属やセラミック等の硬球を高速で被加工物の表面に衝突させることにより被加工物となる金属の表面を硬化させるショットピーニング処理が利用されている。ショットピーニング処理では、硬球を高速で被加工物の表面に衝突させ、被加工物の表面に残留圧縮応力が付与された圧縮応力部を形成することにより、被加工物の表面の硬化、及び耐摩耗性の向上を図っている。
特許文献1には、冷却水通路の表面層にショットピーニング処理を施して冷却水通路に残留圧縮応力を付与した鋳造金型が記載されている。この鋳造金型では、冷却水通路の表面層にショットピーニング処理を施して、冷却水通路の表面層に生じる引っ張り応力に対する疲労強度を高めることにより割れの防止を図っている。
特開平7−290222号公報
ところで、冷却水通路の表面に十分な残留圧縮応力を付与するためには、適切なショット条件によりショットピーニング処理を行う必要がある。例えば、金型には耐摩耗性を向上させるために窒化処理が施される場合があるが、このような窒化処理が施された金型に過剰なショットピーニング処理が行われると、金型表面の窒化層が除去されてしまい、冷却水通路の表面に効果的に残留圧縮応力を付与することができない場合がある。しかし、特許文献1に記載されたショットピーニング加工方法は、水冷孔の表面に対して良好な加工を施すためのショット条件が考慮されておらず水冷孔の表面に対して好ましいショット条件でショットピーニング処理をする観点からは改善の余地がある。
本発明は、水冷孔の表面に対して好ましいショット条件でショットピーニング処理をすることができるショット処理方法を得ること、又は、水冷孔の表面に対する好ましいショット条件を設定するために用いることができるショットピーニング評価方法若しくはショットピーニング評価用組付構造を得ることが目的である。
本発明の一側面に係るショット処理方法は、有底の水冷孔の開口が形成された金型背面にショットピーニング処理する予行ショット工程と、前記予行ショット工程の後に、前記予行ショット工程でショットピーニング処理された部位の圧縮残留応力及び表面粗さの少なくとも一方を測定し、その測定結果に基づいて前記予行ショット工程におけるショットピーニング加工の程度を評価する評価工程と、前記評価工程の後に、前記予行ショット工程のショット条件及び前記評価工程の評価結果に応じて設定されたショット条件で前記水冷孔の表面にショットピーニング処理するショット工程と、を有する。
本発明の一側面に係るショット処理方法によれば、予行ショット工程では、有底の水冷孔の開口が形成された金型背面にショットピーニング処理する。予行ショット工程の後の評価工程では、予行ショット工程でショットピーニング処理された部位の圧縮残留応力及び表面粗さの少なくとも一方を測定し、その測定結果に基づいて予行ショット工程におけるショットピーニング加工の程度を評価する。評価工程の後のショット工程では、予行ショット工程のショット条件及び評価工程の評価結果に応じて設定されたショット条件で金型の水冷孔の表面にショットピーニング処理する。このため、水冷孔の表面に対して好ましいショット条件でショットピーニング処理をすることができる。
本発明の一側面に係るショット処理方法は、前記ショット工程の前に、前記予行ショット工程と前記評価工程とを交互に複数回行い、前記ショット工程では、複数の前記予行ショット工程のショット条件及び複数の前記評価工程の評価結果に応じて設定されたショット条件で前記水冷孔の表面にショットピーニング処理をしてもよい。
本発明の一側面に係るショット処理方法によれば、ショット工程の前に、予行ショット工程と評価工程とが交互に複数回行われる。そして、ショット工程では、複数の予行ショット工程のショット条件及び複数の評価工程の評価結果に応じて設定されたショット条件で金型の水冷孔の表面にショットピーニング処理する。このように、ショット工程のショット条件が、複数の予行ショット工程のショット条件及び複数の評価工程の評価結果に応じて設定されることで、水冷孔の表面に対してより好ましいショット条件でショットピーニング処理をすることができる。
本発明の一側面に係るショット処理方法は、前記予行ショット工程を開始する前の準備工程として、前記水冷孔と同じ径でかつ同じ深さに設定された貫通孔が形成された治具を、前記金型背面に対して前記貫通孔の開口端部を向けて前記金型背面に固定する治具固定工程と、前記治具固定工程の後に、前記貫通孔にショットピーニング用のノズルを挿入させるノズル予行挿入工程と、を有し、前記ショット工程を開始する前の準備工程として、前記評価工程の後に前記水冷孔に前記ショットピーニング用のノズルを挿入させるノズル挿入工程を有してもよい。
本発明の一側面に係るショット処理方法によれば、予行ショット工程を開始する前の準備工程として、治具固定工程及びノズル予行挿入工程が実行される。治具固定工程では、水冷孔と同じ径でかつ同じ深さに設定された貫通孔が形成された治具を、金型背面に対して貫通孔の開口端部を向けて金型背面に固定する。ノズル予行挿入工程では、治具固定工程の後に、貫通孔にショットピーニング用のノズルを挿入させる。また、ショット工程を開始する前の準備工程として、ノズル挿入工程が実行される。ノズル挿入工程では、評価工程の後に水冷孔にショットピーニング用のノズルを挿入させる。これにより、仮に水冷孔が細径でかつ深いものであっても、高速の投射材を水冷孔の底部に当てることが可能である。また、ノズル予行挿入工程でノズル挿入工程の実質的な予行がなされ、予行ショット工程でショット工程の実質的な予行がなされると共に、評価工程で予行ショット工程におけるショットピーニング加工の程度が評価されているので、過剰なショットピーニング処理を回避することができる。
本発明の一側面に係るショット処理方法は、前記治具固定工程では、前記治具と前記金型背面との対向部で前記貫通孔の開口端部を囲んで配置されたシール部に前記治具と前記金型背面との対向方向への押圧力を付与してもよい。
本発明の一側面に係るショット処理方法によれば、治具固定工程では、治具と金型背面との対向部で貫通孔の開口端部を囲んで配置されたシール部に治具と金型背面との対向方向への押圧力を付与するので、予行ショット工程におけるショットピーニング処理時には、治具と金型背面との間からのエア漏れがシール部によって防止される。すなわち、予行ショット工程をショット工程に一層近似させた環境で実行することができる。このため、設定するショット条件の精度を向上させることができる。
本発明の一側面に係るショットピーニング評価方法は、金型の有底の水冷孔の表面にショットピーニング処理する前に、前記水冷孔の開口が形成された金型背面にショットピーニング処理する予行ショット工程と、前記水冷孔の表面にショットピーニング処理する前で前記予行ショット工程の後に、前記予行ショット工程でショットピーニング処理された部位の圧縮残留応力及び表面粗さの少なくとも一方を測定し、その測定結果に基づいて前記予行ショット工程におけるショットピーニング加工の程度を評価する評価工程と、を有する。
本発明の一側面に係るショットピーニング評価方法によれば、予行ショット工程では、金型の有底の水冷孔の表面にショットピーニング処理する前に、水冷孔の開口が形成された金型背面にショットピーニング処理する。また、水冷孔の表面にショットピーニング処理する前で予行ショット工程の後には、評価工程が実行される。評価工程では、予行ショット工程でショットピーニング処理された部位の圧縮残留応力及び表面粗さの少なくとも一方を測定し、その測定結果に基づいて予行ショット工程におけるショットピーニング加工の程度を評価する。
予行ショット工程のショット条件及び評価工程での評価は、水冷孔の表面に対する好ましいショット条件を設定するために用いることができる。そして、予行ショット工程のショット条件及び評価工程の評価結果に応じて、水冷孔の表面に対するショット条件を設定し、当該ショット条件で金型の水冷孔の表面にショットピーニング処理すれば、金型の水冷孔の表面に対して好ましいショット条件でショットピーニング処理をすることができる。
本発明の一側面に係るショットピーニング評価方法は、前記水冷孔の表面にショットピーニング処理する前に、前記予行ショット工程と前記評価工程とを交互に複数回行ってもよい。
本発明の一側面に係るショットピーニング評価方法によれば、水冷孔の表面にショットピーニング処理する前に、予行ショット工程と評価工程とを交互に複数回行うので、より好ましいショット条件を見出すことができる。
本発明の一側面に係るショットピーニング評価方法は、前記予行ショット工程を開始する前の準備工程として、前記水冷孔と同じ径でかつ同じ深さに設定された貫通孔が形成された治具を、前記金型背面に対して前記貫通孔の開口端部を向けて前記金型背面に固定する治具固定工程と、前記治具固定工程の後に、前記貫通孔にショットピーニング用のノズルを挿入させるノズル予行挿入工程と、を有してもよい。
本発明の一側面に係るショットピーニング評価方法によれば、予行ショット工程を開始する前の準備工程として、治具固定工程及びノズル予行挿入工程が実行される。治具固定工程では、水冷孔と同じ径でかつ同じ深さに設定された貫通孔が形成された治具を、金型背面に対して貫通孔の開口端部を向けて金型背面に固定する。ノズル予行挿入工程では、治具固定工程の後に、貫通孔にショットピーニング用のノズルを挿入させる。このため、ノズルを水冷孔に挿入させてショットピーニング処理する場合には、ノズル予行挿入工程及び予行ショット工程で実質的な予行を行うことができ、評価工程では予行ショット工程におけるショットピーニング加工の程度が評価されるので、水冷孔の表面への過剰なショットピーニング処理を回避することができる。
本発明の一側面に係るショットピーニング評価方法は、前記治具固定工程では、前記治具と前記金型背面との対向部で前記貫通孔の開口端部を囲んで配置されたシール部に前記治具と前記金型背面との対向方向への押圧力を付与してもよい。
本発明の一側面に係るショットピーニング評価方法によれば、治具固定工程では、治具と金型背面との対向部で貫通孔の開口端部を囲んで配置されたシール部に治具と金型背面との対向方向への押圧力を付与するので、予行ショット工程におけるショットピーニング処理時には、治具と金型背面との間からのエア漏れがシール部によって防止される。すなわち、金型における有底の水冷孔の表面にショットピーニング処理する場合の実行環境に、予行ショット工程の実行環境を一層近似させることができ、その結果として、設定すべきショット条件の精度を向上させることができる。
本発明の一側面に係るショットピーニング評価用組付構造は、合わせ面側とは反対側の背面側に有底の水冷孔が形成された金型と、前記水冷孔と同じ径でかつ同じ深さに設定された貫通孔が形成され、前記金型の背面に対して前記貫通孔の開口端部を向けて前記金型の背面に固定された治具と、を有する。
本発明の一側面に係るショットピーニング評価用組付構造によれば、金型には、合わせ面側とは反対側の背面側に有底の水冷孔が形成されており、治具には、水冷孔と同じ径でかつ同じ深さに設定された貫通孔が形成されている。そして、治具は、金型の背面に対して貫通孔の開口端部を向けて金型の背面に固定されている。
よって、例えば、ショットピーニング用のノズルを金型の水冷孔に挿入して水冷孔の底部表面にショットピーニング処理する場合には、当該ノズルを治具の貫通孔に挿入して金型の背面にショットピーニング処理すれば、実質的な予行とすることができる。そして、金型の背面にてショットピーニング処理した部分の圧縮残留応力及び表面粗さの少なくとも一方を測定し、その測定結果に基づいてショットピーニング加工の程度を評価すれば、水冷孔の表面に対する好ましいショット条件を設定するために用いることができる。
本発明の一側面に係るショットピーニング評価用組付構造は、前記治具と前記金型の背面との対向部には前記貫通孔の開口端部を囲んで配置されて前記治具と前記金型の背面との対向方向への押圧力が付与されたシール部が設けられていてもよい。
本発明の一側面に係るショットピーニング評価用組付構造によれば、治具と金型の背面との対向部には貫通孔の開口端部を囲んでシール部が配置され、シール部には、治具と金型の背面との対向方向への押圧力が付与されているので、ショットピーニング用のノズルを治具の貫通孔に挿入して金型の背面にショットピーニング処理した場合には、治具と金型の背面との間からのエア漏れが防止される。すなわち、金型の水冷孔の表面にショットピーニング処理する場合の実行環境に、金型の背面にショットピーニング処理する場合の実行環境を一層近似させることができる。
以上説明したように、本発明の一側面に係るショット処理方法によれば、水冷孔の表面に対して好ましいショット条件でショットピーニング処理をすることができるという優れた効果を有する。
また、本発明の一側面に係るショットピーニング評価方法によれば、水冷孔の表面に対する好ましいショット条件を設定するために用いることができるという優れた効果を有する。
また、本発明の一側面に係るショットピーニング評価用組付構造によれば、水冷孔の表面に対する好ましいショット条件を設定するために用いることができるという優れた効果を有する。
本発明の一実施形態に係るショット処理方法及びショットピーニング評価方法に適用されるショット処理装置を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るショット処理方法、ショットピーニング評価方法、及びショットピーニング評価用組付構造を説明するための断面図である。 本発明の一実施形態に係るショット処理方法及びショットピーニング評価方法を示すフロー図である。 最適なショットピーニング処理、過剰なショットピーニング処理、及びショットピーニング未処理の各場合における圧縮残留応力の分布を示すグラフである。
本発明の一実施形態に係るショット処理方法、ショットピーニング評価方法、及びショットピーニング評価用組付構造について図1〜図4を用いて説明する。
(ショット処理装置及び金型等の構成)
図1は、本実施形態に係るショット処理方法及びショットピーニング評価方法に適用されるショット処理装置10等を示す模式図である。図2は、本実施形態に係るショット処理方法、ショットピーニング評価方法、及びショットピーニング評価用組付構造38を説明するための断面図である。最初に、このショット処理装置10及びショット処理の対象となる金型40について説明する。
図1に示されるように、ショット処理装置10は、投射ユニット12を備えている。投射ユニット12は、被処理対象物(本実施形態では金型40)に投射材14を噴射(投射)するためのものであり、投射材14を供給するためのタンク16を備えている。なお、投射材14(ショット又はショット材ともいう)は、本実施形態では金属球が適用されており、そのビッカース硬さは被処理対象と同程度又はそれ以上とされている。
タンク16の上部には、エア流入口16Aが形成されており、このエア流入口16Aには、接続配管18の一端部が接続されている。接続配管18の他端部は、接続配管20の流路中間部に位置する接続部20Bに接続されており、接続配管20の流路上流側(図中右側)の一端部は、圧縮空気の供給用のコンプレッサ22(圧縮空気供給装置)に接続されている。すなわち、タンク16は、接続配管18、20を介してコンプレッサ22に接続されている。また、接続配管18の流路中間部にはエア流量制御弁24(電空比例弁)が設けられており、このエア流量制御弁24が開かれることで、コンプレッサ22からの圧縮空気がタンク16内に供給される。これにより、タンク16内は加圧可能となっている。
また、タンク16の下部には、カットゲート(図示省略)が設けられたショット流出口16Bが形成されており、このショット流出口16Bには、接続配管26の一端部が接続されている。接続配管26の他端部は、接続部20Bよりも下流側において接続配管20の流路中間部と接続されており、接続配管26の流路中間部には、ショット流量制御弁28が設けられている。ショット流量制御弁28としては、例えば、マグナバルブやミキシングバルブ等が適用される。接続配管20における接続配管26との合流部は、ミキシング部20Aとされている。接続配管20において、ミキシング部20Aよりも流路上流側(図中右側)で接続部20Bよりも流路下流側(図中左側)には、エア流量制御弁30(電空比例弁)が設けられている。
すなわち、タンク16内が加圧された状態で前記カットゲート及びショット流量制御弁28が開かれかつエア流量制御弁30が開かれた場合、タンク16から供給された投射材14と、コンプレッサ22から供給された圧縮空気とが、ミキシング部20Aにて混合され、接続配管20の流路下流側(図中左側)に流れるようになっている。
接続配管20の流路下流側の端部には、噴射用(ショットピーニング用)のノズル32が接続されている。これにより、ミキシング部20Aに流れた投射材14は、圧縮空気と混合された状態でノズル32の先端部より噴射されるようになっている。ノズル32は、筒状に形成され、金型40の水冷孔42に挿入可能な径を有するものが適用されている。
なお、ショット処理装置10は、ノズル32を把持するロボットアーム(図示省略)を備えた構成としてもよく、前記ロボットアームがノズル32を水冷孔42に対して進退移動(往復移動)させるような構成としてもよい。
ショット処理装置10は、操作ユニット34を備えている。操作ユニット34は、ショットピーニング処理する際の処理条件(例えば、コンプレッサ22で供給する圧縮空気の圧力、噴射させる投射材14の量を含むショット条件の一部)を入力可能に構成されており、入力操作に応じた信号を制御ユニット36に出力する構成とされている。制御ユニット36は、例えば、記憶装置や演算処理装置等を有して構成されており、操作ユニット34から出力された信号に基づいて、コンプレッサ22、エア流量制御弁24、30、ショット流量制御弁28、及び、上述のカットゲート(図示省略)等を制御する構成とされている。すなわち、制御ユニット36には、操作ユニット34から出力された信号に応じたショット条件でショットピーニング処理するためのプログラムが予め記憶されている。
一方、金型40は、合わせ面側を構成する意匠面40Aが成形用の形状に形成されている。これに対して、金型40の背面40B(意匠面40Aとは反対側の面)側には、金型40の厚み方向に延びる細径で有底の水冷孔42が複数(図2参照)形成されている。なお、図1及び図2では、水冷孔42の底部42Aが平坦に図示されているが、水冷孔42の底部42Aは、テーパ状の凹形状や半球状の凹形状とされていてもよい。
本実施形態の金型40は、窒化処理後の合金(本実施形態では一例として、SKD61の軟窒化材)製のダイカスト用金型とされている。なお、ダイカストは、金型鋳造法の一つで、金型40に溶融した金属を圧入することにより、高い寸法精度の鋳物を短時間に大量に生産可能な鋳造方式のことである。このような金型40は、溶湯圧入時に高温にさらされると共に水冷孔42を用いた水冷時に冷却される。そして、水冷孔42の底部42Aと意匠面40Aとの距離dは、金型40を速やかに冷却するために、短く設定されている。
また、金型40に施されている窒化処理とは、例えば、Al,Cr,Mo,Ti及びVのいずれか一種以上を含有する合金鋼を、NHガス中で約500℃付近の低温で加熱することで、その表面に極めて硬い窒化層を得る熱処理のことをいう。窒化層は、基本的には、母材の合金鋼側を成す拡散層と、表面側を成す化合物層と、を備えている。拡散層は、合金鋼中に窒素が拡散した層である。また、化合物層は、窒化物・炭化物・炭窒化等を主体とする層であり、非常に硬くて脆い特徴がある。なお、窒化層は、当初から拡散層のみの健全層として存在する場合もある。ここで、本実施形態における「健全層」とは、正常な層状態にあるものと認識し得る程度の厚みをもって形成されたものをいう。
金型40の背面40Bの水冷孔42が形成されていない位置には、金型40の厚み方向に延びる複数の有底のボルト孔44が形成されている。これらのボルト孔44は、後述する治具46の固定用とされている。ボルト孔44の内面には雌ねじ部44Aが形成されている。
治具46は、ショットピーニング評価用とされている。治具46には、金型40への固定用とされた複数のボルト挿通孔48が貫通形成されている。複数のボルト挿通孔48は、治具46の金型40への固定位置でボルト孔44に対応するように、その形成位置が設定されている。また、ボルト挿通孔48には、図2に示されるボルト54の頭部54Bを着座させるための座繰り部48Aが形成されている。
図2に示されるように、ボルト54は、治具46のボルト挿通孔48を貫通した雄ねじ部54Aを、金型40の雌ねじ部44Aに螺合することで、頭部54Bと金型40との間で治具46を締め付けている。すなわち、治具46は、金型40にボルト締結されている。
治具46には、貫通孔50が形成されている。貫通孔50の貫通方向は、ボルト挿通孔48の貫通方向と平行な方向に設定されている。治具46の貫通孔50の径は、金型40の水冷孔42の径と同じ寸法に設定されている。また、治具46の貫通孔50の深さ寸法(図中の左右方向の長さ)は、金型40の水冷孔42の深さ寸法(図中の左右方向長さ)と同じ寸法に設定されている。
治具46は、貫通孔50の開口端部50Aを背面40Bに向けた状態で金型40の背面40Bに固定される。金型40、治具46、及びボルト54は、ショットピーニング評価用組付構造38を構成している。
治具46において、金型40の背面40Bとの対向部となる着座面46Aには、環状のシール部材52Aを取り付けるための取付溝46Bが形成されている。取付溝46Bは、着座面46Aに垂直な方向から見て、貫通孔50の開口端部50Aを囲むように環状に形成されている。取付溝46Bに嵌め込まれて装着されたシール部材52Aは、シール部52を構成している。シール部52は、貫通孔50の開口端部50Aを囲んで配置され、ボルト54の締め付け状態では、治具46と金型40の背面40Bとの対向方向に押圧力が付与される。なお、シール部52を構成するシール部材52Aは、取付溝46Bの開口側が下方側へ向けられても、自らの張力で落ちないように装着されるのが、取り扱いを容易にする観点から好ましい。
以上により、治具46の貫通孔50、及び金型40の背面40Bで貫通孔50の開口端部50Aに臨む予行加工領域40B1は、一体化されて金型40の水冷孔42を模した構造部となっている。
また、図1に示されるように、ショット処理装置10には、金型40の所定部位における圧縮残留応力を測定するための残留応力測定器56(例えばX線回析残留応力測定装置)が設けられている。また、ショット処理装置10には、金型40の所定部位における表面粗さを測定するための表面粗さ測定器58が設けられている。
なお、本実施形態では、残留応力測定器56及び表面粗さ測定器58は、ショット処理装置10の一部として設置されているが、残留応力測定器56及び表面粗さ測定器58は、ショット処理装置10とは別個独立に設けられたものであってもよい。また、残留応力測定器56及び表面粗さ測定器58がそれぞれ制御ユニット36と接続されて(図中の二点鎖線A、B参照)残留応力測定器56の測定結果及び表面粗さ測定器58の測定結果を制御ユニット36に出力するような装置構成とすることも可能である。
(ショット処理方法及びショットピーニング評価方法)
次に、図3を参照してショット処理方法及びショットピーニング評価方法について説明しながら、その作用及び効果について説明する。図3は、ショット処理方法及びショットピーニング評価方法を示すフロー図である。
ショット処理方法及びショットピーニング評価方法では、まず、治具固定工程が実行される(工程S1)。治具固定工程では、図2に示される貫通孔50が形成された治具46が、金型40の背面40Bに対して貫通孔50の開口端部50Aを向けた状態で、金型40の背面40Bにボルト締結で固定される。また、この治具固定工程では、治具46と金型40の背面40Bとの対向部で貫通孔50の開口端部50Aを囲んで配置されたシール部52に、治具46と金型40の背面40Bとの対向方向への押圧力が付与される。次に、ノズル予行挿入工程が実行される(工程S2)。ノズル予行挿入工程では、治具46の貫通孔50にショットピーニング用のノズル32を挿入させる。治具固定工程及びノズル予行挿入工程は、次に説明する予行ショット工程を開始する前の準備工程として実行される。
次に、予行ショット工程が実行される(工程S3)。予行ショット工程では、有底の水冷孔42の開口が形成された金型40の背面40Bにショットピーニング処理が施される。予行ショット工程におけるショットピーニング処理時には、治具46と金型40の背面40Bとの間からのエア漏れがシール部52によって防止される。これにより、金型40の有底の水冷孔42の表面にショットピーニング処理する場合(後述するショット工程)の実行環境に、予行ショット工程の実行環境を極めて近似させることができる。
そして、予行ショット工程の後、金型40の背面40Bから治具46が取り外され、その後、評価工程が実行される(工程S4)。評価工程では、予行ショット工程でショットピーニング処理された部位の圧縮残留応力及び表面粗さが測定され(広義には、被処理部位の状態が確認され)、その測定結果に基づいて予行ショット工程におけるショットピーニング加工の程度が評価される。予行ショット工程での評価は、一例として、制御ユニット36(図1参照)に予め記憶されたプログラムによって実行してもよい。予行ショット工程のショット条件及び評価工程での評価は、水冷孔42の表面(内面)に対する好ましいショット条件を設定するために用いられる。ショット条件は、本実施形態では、投射材14の種類、コンプレッサ22(図1参照)で供給する圧縮空気の圧力、及び、噴射させる投射材14の量についての条件とされている。
なお、本実施形態の評価工程では、予行ショット工程でショットピーニング処理された部位の圧縮残留応力及び表面粗さが測定され、その測定結果に基づいて予行ショット工程におけるショットピーニング加工の程度が評価されるが、本実施形態の変形例として、評価工程では、予行ショット工程でショットピーニング処理された部位の圧縮残留応力及び表面粗さのいずれか一方が測定され、その測定結果に基づいて予行ショット工程におけるショットピーニング加工の程度が評価されるようにしてもよい。すなわち、評価工程における評価用のパラメータは、予行ショット工程でショットピーニング処理された部位の圧縮残留応力及び表面粗さの少なくとも一方であればよい。
また、前述したように、治具46にシール部52を設けたことで、予行ショット工程をショット工程に極めて近似させた環境で実行することができるので、設定するショット条件の精度も向上させることができる。
以上説明した、治具固定工程、ノズル予行挿入工程、予行ショット工程、及び評価工程は、ショット処理方法の一部の工程であり、かつ、ショットピーニング評価方法の全工程である。
続いて、本実施形態においては、予行加工領域40B1に所望の圧縮残留応力又は表面粗さ(所望のショットピーニング加工)が付与されたか否かが判定される(工程S5)。工程S5において所望のショットピーニング加工が行われていないと判定された場合には、ショット条件が変更され(工程S6)、所望のショットピーニング加工が行われるまで、予行ショット工程と評価工程が繰り返し実施されてもよい。工程S3〜S6を繰り返して得られたショット条件は、評価工程の評価結果に応じて設定された好ましいショット条件である。また、予行ショット工程でショットピーニング処理する部位は、金型40の背面40Bの同じ部位であってもよいし、金型40の背面40Bの異なる部位であってもよい。なお、複数回の予行ショット工程でショットピーニング処理する部位が金型40の背面40Bの異なる部位である場合、予行ショット工程では、種々のショット条件で金型40の背面40Bにショットピーニング処理することになる。
工程S5において所望のショットピーニング加工が行われたと判定された場合には、ノズル挿入工程が実行される(工程S7)。ノズル挿入工程では、水冷孔42にショットピーニング用のノズル32(二点鎖線参照)が挿入される。これにより、仮に水冷孔42が細径でかつ深いものであっても、高速の投射材を水冷孔42の底部に当てることが可能である。本実施形態では、ノズル挿入工程におけるノズル32の水冷孔42への挿入量は、ノズル予行挿入工程におけるノズル32の貫通孔50への挿入量と同じ挿入量にしている。このノズル挿入工程は、次に説明するショット工程を開始する前の準備工程として実行される。
次に、ショット工程が実行される(工程S8)。ショット工程では、予行ショット工程のショット条件及び評価工程の評価結果に応じて設定されたショット条件で金型40の水冷孔42の表面(内面)にショットピーニング処理する。このため、水冷孔42の表面に対して好ましいショット条件でショットピーニング処理をすることができる。
換言すれば、ノズル予行挿入工程でノズル挿入工程の実質的な予行がなされ、予行ショット工程でショット工程の実質的な予行がなされると共に、評価工程で予行ショット工程におけるショットピーニング加工の程度が評価されているので、例えば過剰なショットピーニング処理を回避することができる。
また、本実施形態では、ショット工程のショット条件が、複数の予行ショット工程のショット条件及び複数の評価工程の評価結果に応じて設定されることになるため、水冷孔42の表面に対しては、より好ましい(理想に近い)ショット条件でショットピーニング処理をすることができる。なお、複数回の予行ショット工程でショットピーニング処理する部位が金型40の背面40Bの同じ部位である場合、ショット工程のショット条件を設定するための判断材料となる予行ショット工程のショット条件は、予行ショット工程における累積のショット条件である。
以上説明したように、本実施形態に係るショット処理方法によれば、水冷孔42の表面に対して好ましいショット条件でショットピーニング処理をすることができる。また、本実施形態に係るショットピーニング評価方法及びショットピーニング評価用組付構造38は、水冷孔42の表面に対する好ましいショット条件を設定するために用いることができる。
また、水冷孔42の表面に対して好ましいショット条件でショットピーニング処理することで、水冷孔42の表面に圧縮残留応力を効果的に付与することができれば、その結果として、金型40の水冷孔42の付近での応力腐食割れ(SCC)が防止又は効果的に抑制される。
ここで、応力腐食割れについて補足説明する。金型40は、溶湯圧入時に意匠面40Aが高温にさらされ、その後、水冷孔42に冷却水を流入させる水冷時に冷却される。このサイクルが連続的に繰り返されると、ヒートチェックやヒートクラックが発生する可能性があり、金型破壊の原因となり得る。そして、水冷孔42と意匠面40Aとの距離が近い場合、熱勾配がきつくなるため、水冷孔42の表面が受ける熱応力(引張り応力f)が大きくなり、応力腐食割れの可能性も大きくなる。
この応力腐食割れの発生要因としては、一般的に材料要因、環境要因、引張り応力fの三つが挙げられており、この三条件が重畳した場合に応力腐食割れが発生する。これに対して、本実施形態では、好ましいショット条件でショットピーニング処理をして圧縮の残留応力を付与することで、応力腐食割れの発生要因の一つである引張り応力fの影響を抑え、ひいては、応力腐食割れの発生を抑えている。
ところで、細径でかつ深い止まり穴の水冷孔42(有底の細深孔)に対してショットピーニング処理を行なう場合、ノズル32から水冷孔42の内部へ噴射された圧縮空気の抜けが悪い。このような場合、圧縮空気と混合された投射材14の速度は、開放された空間でショットピーニング処理をする場合に比べ上がりにくい。そして、そのことが原因となって、圧縮空気と混合された投射材14の速度が所要の速度まで達しないと、水冷孔42の底部42A(末端部)でショットピーニング処理の効果が充分に得られない可能性も考えられる。これに対して、本実施形態では、水冷孔42に挿入させたノズル32から圧縮空気と共に投射材14を噴射させることで水冷孔42の表面にショットピーニング処理するので、止まり穴の水冷孔42が細径でかつ深いものであっても、高速の投射材14を水冷孔42の底部42Aに当てることが可能である。よって、水冷孔42の底部42Aに圧縮残留応力が効果的に付与される。
一方、水冷孔42の表面における窒化層の有無によっては、圧縮の残留応力を効果的に付与できない可能性も考えられるため、好ましいショット条件でショットピーニング処理をすることが重要である。この点について説明すると、ダイガスト用の金型40に用いられる材質は、熱間工具鋼のSKD61が多く、金型40に施される熱処理は窒化処理が多い。そして、窒化処理が施された金型40に対してショットピーニング処理をする際に注意すべき点の一つとして、窒化層(化合物層及び拡散層)の除去(削食)がある。強いショット条件でショットピーニング処理をすると窒化層も削ってしまうが、窒化層とその直下の層(母材である生地)とでは機械的性質が異なり、ショットピーニング処理をした際に付与される残留応力に大きな違いがある。
ここで、図4には、最適なショットピーニング処理、過剰なショットピーニング処理、及びショットピーニング未処理の各場合における圧縮残留応力の分布を測定した結果が示されている。横軸は水冷孔42の表面からの距離(表面に対して金型40の母材側かつ垂直な方向の深さ)を示す。図4からも明らかなように、ショットピーニング処理がなされる前に窒化層有の状態にあった部位に対して、過剰なショットピーニング処理がなされて窒化層無の状態になってしまうと、対象部位に圧縮残留応力を効果的に付与することができない。そして、ショットピーニング時に窒化層を削ってしまい、母材に対しショットピーニング処理をしているものとみなせる状況では、付与できる残留応力は窒化時に付与された残留応力よりも低くなってしまう。つまり、水冷孔42の表面における圧縮残留応力の状態は、結果的にショットピーニング処理をする前よりも悪い状態になってしまう。
この点について、本実施形態では、予行ショット工程のショット条件及び評価工程の評価結果に応じて設定されたショット条件で、図2に示される金型40の水冷孔42の表面にショットピーニング処理するので、水冷孔42の表面には圧縮残留応力が効果的に付与される。
さらに別の観点から補足説明すると、一般に、被加工材(本実施形態では金型)に施された熱処理(窒化処理)の条件は被加工材ごとに異なり、被加工材に施された窒化の程度も様々である。このため、対象となる金型40毎に窒化層を除去しない範囲でショット条件(ショットピーニング条件)を設定する必要がある。そして、基本的にはショットピーニング処理の時間が長いと窒化層が除去される恐れがあるため、処理時間の設定を正しくする必要がある。また、ショットピーニングの作用は、被加工材(本実施形態では金型)の材質や熱処理(窒化処理)等の違いにも影響される。よって、対象となる金型40毎に好ましいショット条件を設定することが重要となる。
これに対して、本実施形態では、ショット工程を実行する前に、対象となる金型40毎に予行ショット工程及び評価工程を実行してショットピーニング加工の程度を評価しているので、より確実なショット条件で水冷孔42の表面にショットピーニング処理(加工)をすることができる。
(実施形態の補足説明)
なお、上記実施形態におけるショット処理方法及びショットピーニング評価方法では、ショット工程の前に、予行ショット工程と評価工程とが交互に複数回行われており、このようにするのが好ましいが、ショット処理方法及びショットピーニング評価方法は、予行ショット工程と評価工程とを一回ずつ実行するものとすることも可能である。
また、上記実施形態におけるショット処理方法及びショットピーニング評価方法では、治具固定工程及びノズル予行挿入工程を実行しているが、例えば、太径で浅い水冷孔の表面にショットピーニング処理する場合でノズルを水冷孔に挿入しない状態でショット工程を行うような場合には、治具固定工程及びノズル予行挿入工程を実行しなくてもよい。
また、上記実施形態における治具固定工程では、治具46と金型40の背面40Bとの対向部で貫通孔50の開口端部50Aを囲んで配置されたシール部52に治具46と金型40の背面40Bとの対向方向への押圧力を付与しており、このような構成が好ましいが、このようなシール部52を設けなくても治具46と金型40の背面40Bとの間のシール性が確保できるような場合には、シール部を設けない構成も採り得る。
また、上記実施形態では、治具46は、金型40にボルト締結されているが、例えば、治具と金型とを万力等で締め付ける等のような他の固定構造によって、治具が金型に固定されてもよい。
さらに、請求の範囲に記載の「同じ径でかつ同じ深さ」の概念には、上記実施形態のように、厳密な意味における同一径でかつ同一深さの場合が含まれる他、厳密な意味においては同一径でかつ同一深さとまでは言えないが、厳密な意味における同一径でかつ同一深さの場合と実質的に同様の作用及び効果が得られて実質的に同じ径でかつ同じ深さのものとして認識されるような場合も含まれる。例えば、水冷孔の底部がテーパ状の凹形状や半球状の凹形状となっている場合で、凹形状部分を除く水冷孔の深さと、治具の貫通孔の深さと、が同一の場合には、実質的に同じ深さのものとして認識される場合があり得る。
なお、上記実施形態及び上述の複数の変形例は、適宜組み合わされて実施可能である。
10…ショット処理装置、12…投射ユニット、14…投射材、16…タンク、18…接続配管、20…接続配管、20A…ミキシング部、20B…接続部、22…コンプレッサ、24…エア流量制御弁、26…接続配管、28…ショット流量制御弁、30…エア流量制御弁、32…ノズル、34…操作ユニット、36…制御ユニット、38…ショットピーニング評価用組付構造、40…金型、40A…意匠面(合わせ面)、40B…背面(金型背面)、40B1…予行加工領域、42…水冷孔、42A…底部、44…ボルト孔、46…治具、48…ボルト挿通孔、50…貫通孔、50A…開口端部、52…シール部、54…ボルト、56…残留応力測定器、58…表面粗さ測定器。

Claims (9)

  1. 有底の水冷孔の開口が形成された金型背面にショットピーニング処理する予行ショット工程と、
    前記予行ショット工程の後に、前記予行ショット工程でショットピーニング処理された部位の圧縮残留応力及び表面粗さの少なくとも一方を測定し、その測定結果に基づいて前記予行ショット工程におけるショットピーニング加工の程度を評価する評価工程と、
    前記評価工程の後に、前記予行ショット工程のショット条件及び前記評価工程の評価結果に応じて設定されたショット条件で前記水冷孔の表面にショットピーニング処理するショット工程と、
    を有するショット処理方法。
  2. 前記ショット工程の前に、前記予行ショット工程と前記評価工程とを交互に複数回行い、
    前記ショット工程では、複数の前記予行ショット工程のショット条件及び複数の前記評価工程の評価結果に応じて設定されたショット条件で前記水冷孔の表面にショットピーニング処理する、請求項1記載のショット処理方法。
  3. 前記予行ショット工程を開始する前の準備工程として、
    前記水冷孔と同じ径でかつ同じ深さに設定された貫通孔が形成された治具を、前記金型背面に対して前記貫通孔の開口端部を向けて前記金型背面に固定する治具固定工程と、
    前記治具固定工程の後に、前記貫通孔にショットピーニング用のノズルを挿入させるノズル予行挿入工程と、を有し、
    前記ショット工程を開始する前の準備工程として、前記評価工程の後に前記水冷孔に前記ショットピーニング用のノズルを挿入させるノズル挿入工程を有する請求項1又は請求項2に記載のショット処理方法。
  4. 前記治具固定工程では、前記治具と前記金型背面との対向部で前記貫通孔の開口端部を囲んで配置されたシール部に前記治具と前記金型背面との対向方向への押圧力を付与する、請求項3記載のショット処理方法。
  5. 金型の有底の水冷孔と同じ径でかつ同じ深さに設定された貫通孔が形成された治具を、前記水冷孔の開口が形成された金型背面に対して前記貫通孔の開口端部を向けて前記金型背面に固定する治具固定工程と、
    前記治具固定工程の後に、前記貫通孔にショットピーニング用のノズルを挿入するノズル予行挿入工程と、
    前記ノズル予行挿入工程の後で且つ前記水冷孔の表面にショットピーニング処理する前に、前記金型背面にショットピーニング処理する予行ショット工程と、
    前記水冷孔の表面にショットピーニング処理する前で前記予行ショット工程の後に、前記予行ショット工程でショットピーニング処理された部位の圧縮残留応力及び表面粗さの少なくとも一方を測定し、その測定結果に基づいて前記予行ショット工程におけるショットピーニング加工の程度を評価する評価工程と、
    を有するショットピーニング評価方法。
  6. 前記水冷孔の表面にショットピーニング処理する前に、前記予行ショット工程と前記評価工程とを交互に複数回行う、請求項5記載のショットピーニング評価方法。
  7. 前記治具固定工程では、前記治具と前記金型背面との対向部で前記貫通孔の開口端部を囲んで配置されたシール部に前記治具と前記金型背面との対向方向への押圧力を付与する、請求項5又は6記載のショットピーニング評価方法。
  8. 合わせ面側とは反対側の背面側に有底の水冷孔が形成された金型と、
    前記水冷孔と同じ径でかつ同じ深さに設定された貫通孔が形成され、前記金型の背面に対して前記貫通孔の開口端部を向けて前記金型の背面に固定された治具と、
    を有するショットピーニング評価用組付構造。
  9. 前記治具と前記金型の背面との対向部には前記貫通孔の開口端部を囲んで配置されて前記治具と前記金型の背面との対向方向への押圧力が付与されたシール部が設けられている、請求項記載のショットピーニング評価用組付構造。
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