JP6062054B2 - 送液装置およびそれを用いた細胞培養装置 - Google Patents

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Description

本発明は、送液装置、およびそれを用いた細胞を培養する細胞培養装置に関する。
自分の細胞もしくは他人の細胞を用いて疾病の治療を行う再生医療では、生体から採取した細胞を培養して細胞数を増やす、あるいはしかるべき形に組織を構築させて移植治療に用いられる。治療に用いる細胞の培養は、細胞プロセシングセンタ(Cell Processing Center:CPC)という細胞培養用クリーンルームの中で、GMP(Good Manufacturing Practice)に準拠して行わなければならない。ここでの課題は、細胞培養は技術者の手作業によって行われるため、患者1名分の細胞の調製に対して労力とコストが非常にかかるという点であり、さらに、手動で実施することによる生物学的汚染リスクがあるという点である。
これらの課題を解決する手段として、閉鎖系で細胞培養工程を自動化する装置が開発されてきた。これは、培養容器の蓋を開閉する操作が不要な閉鎖系培養容器を用いることで、細胞培養工程の自動化と生物学的汚染リスクの低減が達成されるものである。
培養時に手動で行う主な操作は、細胞を懸濁した液体培地を培養皿に送液する細胞播種作業と、培養中に定期的に実施する液体培地の交換作業である。手操作では使い捨ての分注チップを装着して使用する分注器あるいはメスピペッタを使用し、所定量の液体を定量分取し、液体ボトルの液体培地から培養皿への添加を実施する。つまり分注とは、液体を定量して分取し、目的の場所に移送する2つの動作から成る。自動培養装置では、同様の分注器を機械化し手操作と同様の分取と移送の動作を連動して液体添加を行う方法があるが、装置全体を無菌環境に設置する必要から、自動培養装置は大型化する。一方で、分注操作にポンプを使用した場合、液体ボトルから培養皿までの空間を使い捨てのチューブで接続し、ポンプによる定量と送液を同時に行う方法がある。この場合液体が送液されるチューブ内部を無菌状態に維持できればよく、自動化装置は小型化できる。このような、自動培養装置において機械化分注器を使用したものには、以下の特許文献1に開示されており、ポンプ送液を使用したものには特許文献2に開示されている。
特開2006−149268号公報 特開2007−222120号公報
特許文献2において分注にポンプを使用した場合、チューブ内部に培地または細胞懸濁液が通過し、ポンプを停止したとき、チューブ内部に液体が閉じ込められる。その状態が継続するとチューブ内で培地が乾燥し目詰まりするため、その対策として、チューブに空気を流入させることでチューブ内の薬品等の液体を速やかに移動させる方法が開示されている。しかしながら、培地を保持する容器と接続されたチューブの途中までは培地が満たされて滞留する構成であり、この培地を排出する記載はない。
そこでポンプを使用する送液方法において、目的の容器まで接続された管路内に液体培地を保留しない送液方法および送液装置が考えられる。図3は液体の落差を利用した送液装置1である。2は液体を保持する液体ボトルであり、ふたにより内部を気密に保持できる。3はふたの一つに設けた気圧調整のための管路であり、4は開口端に設けられたメッシュサイズ0.22μmのフィルタであり外気に開放している。ふたに設けられた5は供給管であり一端は、液体ボトル2の内部に開口端を持ち、液体に接して液体排出口となる。6はポンプであり、一端は供給管5に接続され、もう一端は排出管7を接続する。8は送液の目的の受容器である。9はこの液体ボトル1の液面より上方に設けられた分岐点であり、10は気体導入弁であり分岐点9とフィルタ11に接続された管を開閉する。フィルタ11はメッシュサイズ0.22μmのフィルタであり外気に接している。12は上記のポンプ6と気体導入弁10を制御するコントローラである。
この送液装置1は以下のように定量と送液を行う。ポンプ6の流量をQとする。気体導入弁10を閉じたのち、ポンプ6を稼働させると、ポンプ6は供給管5内の気体を送気し、気体に連なった液体ボトル2内の液体が供給管5を通過して、送液が開始され、分岐点9を通過する。ポンプ6の作動時間は、目的の液量Aおよび分岐点9から液体ボトル2内の液体の液面に相応する管の体積(以下戻り量とする)B、これらを足し合わせた総液量Cを流量Qで割った値(時間)である。所定時間後ポンプ6を停止すると、ポンプ6の内部構造により管は閉塞されており、液体は移動しない。その後、気体導入弁10を開放すると、フィルタ11より気体導入がされるとともに、分岐点9位置から液体ボトル側の供給管5にある液体(戻り量B)は、その落差エネルギによって液体ボトル2にまで戻る。分岐点9よりポンプ6側の液体は、前記のポンプ6の内部構造により停止状態を維持している。次いでポンプ6を所定時間作動させると、フィルタ11より順次気体導入がされるとともに排出管7を液体が移動する。液体の先端は受容器8に到達し液体の添加が開始され、液体の後端が受容器8に到達すれば、ポンプ6を停止する。
送液装置1によれば、特許文献2と同様に分注にポンプを使用しており、管路内部には液体培地または細胞懸濁液などの液体を通過させ、ポンプを停止したとき管路内部に液体が閉じ込められる。同様に培養容器の方向の管路に気体を通過させることで、管路内の液体培地を空にする。加えて本方法では液体培地等を保持する液体ボトルの方向にも気体を通過させるので、管路内に液体培地などの液体を保留しない。
一方でこの送液方法および送液装置においては、送液量をポンプの流量から計算される時間制御で規定したとき、以下の3つの課題がある。
第1の課題は、送液元となる液体ボトル2における液面位置の影響である。液体ボトル2内に保持された液量が、一定量のとき液面位置も一定となり、目的の液量Aおよび戻り量Bを足し合わせた総液量Cの定量性が再現される。液量Cは液体ボトルに保持された液量よりも小さいことは必然であるが、過剰量を液体ボトルに保持したとき、ボトル内の液面は通常時よりも高い位置にあるので、戻り量Bは所定量より小さくなる。よって、目的の液量Aは大きくなって、目的の液量の定量性が損なわれる。また、連続送液の場合では、保持量が次第に少なくなるため、総液量Cは次第に少なくなる。戻り量Bも保持する液量変化により変動するが、総じて液量Aは減少する傾向となる。
第2の課題は、戻り液の液面位置の影響である。液体ボトル2に保持された液量に対し、供給管5内の液面位置が一定位置のとき、目的の液量Aおよび戻り量Bを足し合わせた総液量Cの定量が再現される。保持された液量の液面位置をDと表し、供給管5内の液面位置をEと表した時、常に一定位置であることが望ましいが、落差によって液戻しを行ったとき、D<Eは必然であるが、ミリ単位で上下変動しており、その結果、送液量のばらつきが大きくなる。特に顕著であるのは、送液の初回の液体ボトルにふたをして供給管を液体に接する場合である。気体導入弁10は閉止されており、ポンプ6は停止して閉塞しているため、供給管5は開口部以外閉止されている。この状態で液体ボトル2内の液体に供給管5を接した場合、液面位置は供給管の開口部付近に存在するが、保持する液量によって変動する水圧により、この液面位置を制御することは難しい。
第3の課題は、ポンプ流量を規定することが困難である点である。液体の流れが安定した中では、ポンプの流量自体は変動することは無い。ここでの課題は、ローラーポンプの例で顕著であり、巻きつけるチューブの長さが変わるとポンプ流量が大きく変化することにある。伸縮するゴムチューブの長さを厳密に規定することは難しく、特に培養装置の送液用途ではチューブは使い捨てであるので、チューブ交換は頻繁に実施する必要がある。
そこで、本発明は、目的の容器まで接続された管路内に液体培地を保留しないで目的の容量を高精度にポンプを用いて送液する送液装置およびそれを用いた細胞培養装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る送液装置は、以下の特徴を有する。
液体導入口と液体排出口を有する送液管と、液体導入口から導入する液体を保持する収容容器と、送液管内の液体を液体排出口に向けて送液する送液機構部と、送液管へ気体を導入する気体導入部と、送液管内で送液される液体の進行液面を検知する液面検知部とを備え、気体導入部は、送液機構部の上流側の送液管に設けられた分岐部に接続され、液面検知部は、分岐部より下流側に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、目的の容器まで接続された管路内に液体培地を保留しないで目的の容量を高精度にポンプを用いて送液する送液装置およびそれを用いた細胞培養装置の提供できる。本発明に係る送液装置によれば、送液元の液体ボトルにおける液量変化に対する液面位置の影響が回避され、戻り液の液面位置の影響を回避され、加えてゴムチューブの長さ等の影響によるポンプ流量の変化を回避することが出来る。
実施例1記載の送液装置の構成図である。 実施例1記載の送液装置の制御フローチャートである。 従来の送液装置の構成を示す図である。 実施例1記載の液面センサを示す図である。 実施例1記載の細胞培養装置および送液装置の構成図である。 実施例1記載の自動培養装置の制御フローである。 実施例1記載の制御フローチャートである。 実施例1記載の制御フローチャートである。 実施例1記載の送液装置の送液データである 実施例2記載の送液装置の構成図である。 実施例2記載の送液装置の制御フローチャートである。 実施例3記載の送液装置の構成図である。 実施例3記載の送液装置の制御フローチャートである。 実施例4記載の送液装置の構成図である。 実施例4記載の送液装置の制御フローチャートである。 実施例5記載の送液装置の構成図である。 実施例5記載の送液装置の重量測定データを示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の種々の実施例について説明する。ただし、これらの実施例は本発明を実現するための一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、各図において共通の構成については同一の参照番号が付されている。
以下、本発明の送液装置およびそれを用いた細胞培養装置の第1の実施例を、図1〜図8を参照しながら説明する。
<送液装置>
図1は、実施例1における送液装置20の構成を示す図であり、液体の落差を利用した従来装置と基本的な構成は同じである。
2は液体を保持する液体ボトルであり、ふたにより内部を気密に保持できる。3はふたに設けた気圧調整のための気圧調整管路であり、4は気圧調整管路の開口端に設けられたメッシュサイズ0.22μmのフィルタであり外気に開放している。ふたに設けられた5は供給管であり一端は、液体ボトル2の内部に開口端を持ち、液体に接して液体排出口となる。6はポンプであり、一端は供給管5に接続され、もう一端は排出管7に接続される。8は送液の目的の受容器である。9はこの液体ボトル1に保持された液体の液面より上方に設けられた分岐点であり、10は気体導入弁であり分岐点9とフィルタ11に接続された管を開閉する。この気体導入弁10に使用する弁機構は電磁弁が好適である。いわゆる電磁弁は電磁石の作用により開閉する部品にゴムチューブを挟み込んで取り付け、電磁弁のON/OFFによりゴムチューブを弾性変形させて管部を開放/閉止する機構である。以下、弁なるものは電磁弁を意味する。
21は排出管7内の液の有無を検知する液面センサである。液面センサ21は管の断面積と目的の送液量に応じて分岐点9から計算された距離に設置される。フィルタ11はメッシュサイズ0.22μmのフィルタであり外気に接している。12は上述したポンプ6と気体導入弁10と液面センサ21を制御するコントローラである。
この送気装置20は以下のように定量と送液を行う。
ポンプ6の流量をおよそQとする。気体導入弁10を閉じたのち、ポンプ6を稼働させると、ポンプ6は供給管5内の気体を送気し、気体に連なった液体ボトル2内の液体が供給管5を通過して、送液が開始される。液体は分岐点9を通過し、液面センサ21の設置位置に液面が到達した時点で、ポンプ6を停止する。ポンプ6の内部構造により管は閉塞されており、液体は移動しない。
次いで、気体導入弁10を開放すると、フィルタ11より気体導入がされるとともに、分岐点9位置から液体ボトル側の供給管5にある液体(戻り量Bと呼ぶ)は、その落差エネルギによって液体ボトル2にまで戻る。分岐点9よりポンプ6側の液体は、前記のポンプ6の内部構造により停止状態を維持している。このポンプ側の液体が送液量となる。次いでポンプ6を所定時間作動させると、フィルタ11より順次気体導入がされるとともに排出管7を液体が移動する。液体の先端は受容器8に到達し液体の添加が開始され、液体の後端が受容器8に到達すれば、ポンプ6を停止する。
図2に本実施例1の制御フローチャートを示す。本チャートは、横方向に時間軸を取り、縦方向には図1で示す気体導入弁10、ポンプ6、液面センサ21のそれぞれのON/OFF状態を示している。
まず、「START」でポンプ6を稼働させ、送液が開始される。液の先端が液面センサ21に到達すると、液面センサからの信号をうけ、ポンプ6の稼働を速やかに停止させる。次いで、気体導入弁10を開放する。ポンプ6を液体の後端が受容器8に到達するまでの時間より大きい時間を設定し稼働させ、任意時間後に気体導入弁10を閉止する。
本実施例1に記載の送液装置20を使用すれば、送液元の液体ボトル2における液面位置が供給管5のいずれの位置であっても、ポンプ送液を行うことによって、液面センサ21の位置に管理できる。その理由は、送液量は管の断面積と目的の送液量に応じて分岐点9から計算された距離に設置された液面センサ21の距離の積による管理された体積に等しく、気体導入時に後端が分岐点9、先端が液面センサ21となる液体が送液量となるからである。
この送液装置20を使用すれば、液体ボトル2における戻り液の液面位置がいずれの位置にあっても、ポンプ送液を行うことによって、液面を液面センサの位置に管理できるので、上記と同じ理由により送液量を制御でき、連続送液時の戻り液の液面位置の影響を回避することが出来る。
この送液装置20を使用すれば、送液量をポンプ流量から求められるポンプ稼働時間で制御するのではなく、送液量は管の断面積と目的の送液量に応じて分岐点9から計算された距離に設置された液面センサ21の距離の積による管理された体積に等しく、気体導入時に後端が分岐点9、先端が液面センサ21となる液体である。よってゴムチューブの長さ等の影響によるポンプ流量の変化を回避することが出来る。
このポンプ6は、ローラーポンプが好適であるがダイヤフラムポンプ、ギヤポンプなど他の方式のポンプでも適用できる。いわゆるしごきポンプ、チューブポンプともいうローラーポンプは、モータ回転軸に取り付けたローラーにゴムチューブを巻きつけて、モータ回転によってゴムチューブを弾性変形させて内部の気体や液体を送液する機構である。細胞培養装置では送液のチューブの滅菌性を確保する必要があり、使用時にチューブを交換可能であるローラーポンプは有用である。使用時に内部を滅菌可能であれば、どの様な送液ポンプも使用可能である。
また、ポンプの停止時には内部の液体が移動しない構成が必要であるが、液体が移動するポンプの使用時には、ポンプの前後いずれかに送液ボトル側への流れを制限する逆止弁を介して管路を構成すれば、本発明に適用できる。
図4は、液面センサ21と送液管7との構成図であり、本図の左側に上面図、右側に側面図を示す。この上面図、側面図を用いて以下に説明する。22は液面センサ本体であり、液面センサ本体22は複数備えた光源23と光源23に相応する受光窓24、コントローラ12(図1参照)と接続する信号線25からなる。光源23と受光窓24は光が透過する送液管7と並行して設置される。さらに送液管7内の液面を再現性良く検出されるために、設置治具26と設置ベース27を備え、これらは取り外し可能であり、使用時はねじなどで固定する。設置治具26は送液管7の検出部位を間にする2つの管固定部28で保持し、かつ送液管を固定したとき、液面センサにおける光源23から発する検出光29と送液管7の管内壁からの反射光30を受光する受光窓24の受光量が最適となる距離に送液管7を保持する。7aは送液管に設けられた目印であり、目的の液量に相当する位置に設置治具26を設置するよう、予め計算された位置に取り付ける。
液面センサ21は、以下のように液体の有無を検出する。送液管7の内部に液体がないとき、検出光29は管内壁と空気の屈折率の差が大きく、受光窓24に多くの検出光29が受光される。送液管内に送液されると、検出光29は管内壁と液体の屈折率の差が小さくなり、液体中に進行し、受光窓24での検出光29が受光量は小さくなる。コントローラ12では、受光量に応じた信号値を判定し、受光量が減少したとき送液管7内への送液の有無を検出することが出来る。
光源23と光源23に相応する受光窓24は複数備えた方が望ましい。それは送液されている液体の先端は、細かな気泡を含む場合があり、液体の有無を誤判定する可能性があるが、光源23と光源23に相応する受光窓24を複数備え、管の長さ方向に並列設置すれば、気相(気泡)と気相(気泡)が混じった液相と液相のみからなる液体の流れを連続した光量変化で検出し、誤検知の可能性を低くする効果があるからである。
さらに同じ送液管を使用して、別の受容器に送液する場合など、前回の液体のわずかな残留液が小さな液体の節になって流れる場合も考えられる。そして目的の送液量となる液体の流れの前方で節が発生すると液面を誤検知する可能が高くなる。その場合でも、光源23と光源23に相応する受光窓24は複数備え、管の長さ方向に並列設置すれば、液体の節だけでは目的の液面の先端と判定する光量が得られず、誤検知の可能性を低くする効果がある。
一方で液面センサ21は送液管に対し複数である方が、送液装置の信頼性を向上するうえで望ましい。液面センサを2つ以上設置し、一つは、目的の送液量に応じて分岐点9から計算された距離に設置する定量用液面センサであり、もうひとつは誤検知液面センサである。誤検知液面センサは、定量用液面センサよりも送液元に近いほうに設置し、誤検知液面センサ単独では、ポンプ送液を停止することはないようにする。誤検知を引き起こす特殊な大きな節が発生した時、大きな節は誤検知液面センサを通過して、定量用液面センサに到達したとき、ポンプ送液は停止する。このとき節用液面センサには多くの場合、気相を検出しており、本来の液体通過状態を検出していない可能性が高い。即ち誤検知液面センサと定量用液面センサの両方が正常に液体を検出していなければ、誤送液として判定する。
上記のような、誤検知が発生するような送液状態の時、液体ボトルの液体の保持量が不十分であるなどの場合が想定されるので、誤検知が生じた送液は中止することが望ましい。つまり、液面検知手段を使用すれば、作業者による設置ミスや送液装置自体の不具合のもとでの送液を防止する手段として有効である。例えば、ポンプに送液を開始した時間と、液面が到達する時間の情報を利用すれば、使用するポンプの流量の情報を得ることができる。あるいは、閉じるべき弁を開け、逆に閉じてはいけない弁を閉じてあるような異常な開始状態でも、想定される液面到達時間に液面が到達しなければ何らかの異常と捉えることができる。
本送液装置では、2つ以上の送液量を送液したい場合は、目的の複数の送液量に応じて分岐点9から計算された距離に設置する液面センサを複数設置すればよい。また送液量の1回の最大量は送液管の長さを超えることは無いが、送液管の長さを超えるような大量の送液量の要求時は、送液操作を複数回に行えばよい。
本実施例に使用する液面センサは、光の特性を利用したセンサが好適であるが、その他圧力、超音波、ひずみセンサなども利用でき、上記の限りでない。
この送液装置では、複数の受容器に同じ液量を送液するときは、ポンプ6と受容器7の間に、受容器の数に応じた分岐点とその各々に対応する容器開閉弁を設け、送液したい容器開閉弁のみ開放し、上記の操作を繰り返し実行すれば、同じ液量を送液しつつ、かつこの間で管路内に液体培地を保留させないため、閉塞の恐れもない。
さらに、この送液装置では、液体を撹拌しつつ送液することができる。これは気体導入によって戻り液が発生したとき、液体ボトル内の静止した保持液体に対し対流を発生させるからである。この効果は、送液対象として液体組成が不均一な液体の場合に顕著である。例えば、細胞を培地に懸濁した細胞懸濁液では、手操作では細胞播種前に分注器のピストンを押し引きすることで、液体に対流を起こさせ撹拌操作を行っている。本送液装置では複数の培養容器に播種するとき、送液の都度、戻り液が発生させ液体の撹拌を実行している。撹拌をより効果的に行いたい場合は、図1において気体導入弁10を閉じたのち、ポンプ6を稼働させて液体ボトル2内の液体の先端を分岐点9の手前で停止させ、次いで、気体導入弁10を開放すると、戻り液が発生し1回の撹拌工程が完了する。この工程を連続して複数行えばより効果的に撹拌を行うことができる。
ポンプによる液体の送液方法では、しばしば管内の液体流れにおいて生じる液組成に由来する粘性抵抗や温度の影響、また管内の曲がりや、各容器間の上下位置関係に伴う落差の影響が、ポンプの流量を増減させ送液の定量性を損なわせている。この送液装置20を使用すれば、上記説明した方法で送液量を規定するので、これらの液体流れの条件に伴うポンプ流量の変化を排除した送液が可能である。即ち、送液温度が変化しても、受容器の数が増加して分岐数や容器の配置が変化しても、一定の定量性を確保した送液を実現できる。
<細胞培養容器と自動細胞培養装置の構成>
図5は、第1の実施例の送液装置20を用いた自動細胞培養装置31の一例である。以下、細胞培養容器への液体培地の供給または排出する送液制御手段を備えた自動細胞培養装置において実施例を説明する。32は恒温槽であり、細胞培養に最適な培養温度で細胞培養容器を保持する。33は冷蔵庫であり、冷温保持する必要があるものを保持する。
34は第1の細胞懸濁液を保持する第1細胞ボトルであり、ふたにより内部を気密に保持できる。35はふたの一つに設けた気圧調整のための管路であり、36は開口端に設けられたメッシュサイズ0.22μmのフィルタであり恒温槽32の外気に開放している。ふたに設けられた37は供給管であり、一端は第1細胞ボトル34の内部に開口端を持ち、細胞懸濁液に接して液体排出口となる。供給管37は分岐点38を介して2分岐され、一方は第1気体導入弁39に接続され、もう一方の供給管37は第1細胞開閉弁40に接続される。分岐点38は液体ボトル34に保持される液体の液面より上方に設けられる。41は開口端に設けられたメッシュサイズ0.22μmのフィルタであり恒温槽32内の外気に開放している。
第1細胞開閉弁40は2分岐されて、一方は共通管42に接続され(共通管42については後述する)、もう一方は第1ガス開閉弁43へと通じる2分岐に接続される。第1ガス開閉弁43には加湿ボトル44が接続され、加湿ボトル44にはメッシュサイズ0.22μmのフィルタ45が接続され、圧力制御弁46の上流にはCOとO含む混合ガスボンベ47が接続されている。なお、COガスは、最適ガス濃度で加圧されている。
細胞培養中の液体培地はpH値が径時的に変化することを防止するため、定期的にCOガスで液体培地の表面よりガス交換を行う必要がある。加えて液体培地の蒸発による液体培地成分の濃縮を防止する必要がある。ボンベ47より導出したCOガスは加湿ボトル44において最適湿度に加湿され待機される。
第1ガス開閉弁43へと通じる2分岐のもう一方の供給管37は、第1ポンプ48における吸引口と第2ガス開閉弁49に2分岐される。第1ポンプ48における吐出口と第2ガス開閉弁49は統合されて排出管50となる。即ち第2ガス開閉弁49は、第1ポンプ48のバイパスの役割をする。ここで、ポンプの吸引口から細胞ボトルの間の送液用の管は供給管とし、ポンプの吐出口から細胞培養を行う受容器の間の送液用の管は排出管とする。
排出管50の2分岐された一端は、第1排気開閉弁51を介してフィルタ52が接続され、フィルタ52のもう一方の接続口は大気に解放されている。排出管50のもう一端には、図4において説明した光センサ21の構造である第1液面センサ53が設けられており、第1の細胞懸濁液が所望の液量となる分岐点38から計算された距離に設置される。次いで排出管50は多分岐部54で分岐され、第1培養容器55用の第1容器開閉弁56と、第2培養容器57用の第1容器開閉弁58に接続される。第1培養容器55と第2培養容器57の両者は同じ構成であるので、以下第1培養容器55を用いて説明する。
第1培養容器55は、外観が本体部59とふた部60からなる気密な容器であり、内観は本体部59の内底部に細胞を保持して培養可能な第2容器61と、細胞を保持して培養可能な第1容器62を保持できる。
第1容器62の培養面は物質透過膜からなり第2容器61で培養する栄養細胞から産生される成長因子のみを透過して、第1容器で培養する細胞の成育を促進させる培養方法(共培養)を実施する培養容器である。ふた部60には4つの貫通するポートが設けられており、63は第1容器62に液体を添加する第1ポートであり、64は第1容器62の底面近傍に接し液体を排出する第2ポートであり、65は第2容器61に液体を添加する第3ポートであり、66は第2容器61の底面近傍に接し液体を排出する第4ポートである。
排出管50は第1容器開閉弁56を介して、第1ポート63に接続されており、即ち第1細胞ボトル34の細胞懸濁液は第1ポンプ48の作用によって、第1培養容器55または第2培養容器57における第1容器62に送液される配管の構成である。
67は第2の細胞懸濁液を保持する第2細胞ボトルである。ふた、気圧調整のための管路、フィルタおよび供給管68は、第1細胞ボトル34と同じであり省略する。同様に、供給管68と分岐点69、第2気体導入弁70、第2細胞開閉弁71の接続構成も同様である。
第2細胞開閉弁71を介して供給管68は2分岐されて、一方は共通管42に接続され、もう一方は第2ポンプ72における吸引口に接続される。第2ポンプ72の吐出口より延長する排出管73は2分岐され、一方は第2排気開閉弁74を介してフィルタ52に接続され、排出管73のもう一端には、第2液面センサ75が設けられており、第2の細胞懸濁液が所望の液量となる分岐点69から計算された距離に設置される。
次いで排出管73は多分岐部76で分岐され、第1培養容器55用の第2容器開閉弁77と、第2培養容器57用の第2容器開閉弁78に接続される。第2容器開閉弁77は第2容器61に液体を添加する第3ポートに接続される。即ち第2細胞ボトル67の細胞懸濁液は第2ポンプ72の作用によって、第1培養容器55または第2培養容器57における第2容器61に送液される配管の構成である。
95は交換用の液体培地を保持する培地ボトルであり、冷蔵庫33内に保持される。ふた、気圧調整のための管路、フィルタおよび供給管96は、第1細胞ボトル34と同様のものである。同様に、供給管96と分岐点97、第3気体導入弁98の接続構成も同様である。99は第5ポンプであり、吸引口は供給管96と接続されている。100は交換用の液体培地を必要量だけ保持する培地予熱ボトルであり第5ポンプ99の吐出口と分岐を介して、供給管101によって接続される。培地予熱ボトル100は恒温槽32の内部に保持される。即ち培地ボトル95の液体培地は第5ポンプの作用によって、培地予熱ボトル100に送液される配管の構成である。
培地予熱ボトル100に保持された液体培地は、ふた、気圧調整のための管路、フィルタおよび供給管101は、第1細胞ボトル34と同じであり説明は省略する。同様に、供給管101と分岐点102、第4気体導入弁103、培地開閉弁104の接続構成も同様である。供給管101は共通管42に接続されて分岐され、一方は第1細胞ボトル34から延長する供給管37と第1細胞開閉弁40を介して接続され、もう一方は第2細胞ボトル67から延長する供給管68と第2細胞開閉弁71を介して接続される。
即ち、共通管42は第1細胞開閉弁40と第2細胞開閉弁71と培地開閉弁104の3つの開閉弁に接続されている。第1ポンプ48が作用するとき、第1細胞開閉弁40だけが開放されていれば、第1細胞ボトル34の液体を第1培養容器55または第2培養容器57における第1容器62に送液し、第2ポンプが作用するとき、第2細胞開閉弁71だけが開放されていれば、第2細胞ボトル67の液体を第1培養容器55または第2培養容器57における第2容器61に送液し、第1ポンプ48が作用するとき、培地開閉弁104だけが開放されていれば、培地予熱ボトル100に保持された液体培地を第1培養容器55または第2培養容器57における第1容器62に送液し、第2ポンプが作用するとき培地開閉弁104だけが開放されていれば、培地予熱ボトル100に保持された液体培地を、第1培養容器55または第2培養容器57における第2容器61に送液する配管の構成である。
図5において分岐点38、分岐点69、分岐点102と第1液面センサ53、第2液面センサ75の間は、第1ポンプ48及び第2ポンプ72と、その他の分岐から繋がる配管が有する体積を考慮する向きもある。しかしながらその他の分岐の延長上に電磁弁が設けられ閉止されていれば、実質的な液体の流れは発生しないため、送液量を規定する液面センサの距離は、通過すべき液体の分岐点と液面センサの最短距離を考慮すればよい。
第1培養容器55または第2培養容器57より、保持されている液体を排出する構成を説明する。79は第1排液ボトルであり、排液管80が気密に接続されている。排液管80は第1排出弁81を介して第3ポンプ82の吐出口に接続されている。第3ポンプ82の吸引口には多分岐部83によって分岐され、第1培養容器55用の第1容器排出弁84と、第2培養容器57用の第1容器排出弁85に接続される。第1容器排出弁84は第1培養容器55における第2ポート64に接続される。即ち第1排液ボトル79は第3ポンプ82の作用によって、第1培養容器55または第2培養容器57における第1容器62より液体が排出される配管の構成である。
86は第2排液ボトルであり、排液管87が気密に接続されている。排液管87は第2排出弁88を介して第4ポンプ89の吐出口に接続されている。第4ポンプ89の吸引口には多分岐部90によって分岐され、第1培養容器55用の第2容器排出弁91と、第2培養容器57用の第2容器排出弁92に接続される。第2容器排出弁91は第1培養容器55における第4ポート66に接続される。即ち第2排液ボトル85は第4ポンプ89の作用によって、第1培養容器55または第2培養容器57における第2容器59より液体が排出される配管の構成である。
<細胞培養の操作、観察操作>
図6は、図示しないコントローラで制御される細胞培養装置における細胞培養、観察の全体的な操作のフローチャートを示している。まず、培養容器の第1容器62に細胞播種(第1細胞添加)を行い(S01)、第2容器61に細胞播種(第2細胞添加)を行う(S02)。複数の細胞培養を行うときは、上記の操作を繰り返す。さらに、細胞培養容器にCOガスを充填したのち(S03)、培養・静置し(S04)、顕微鏡による観察を行い(S05)、液体培地の交換を開始するかの判定を行う(S06)。液体培地の交換に当たっては、培地予熱ボトルへの送液(S07)の後、第1容器培地排出(S08)、第1容器培地添加(S09)、第2容器培地排出(S10)、第2容器培地添加(S11)を行い、さらに、細胞培養容器にCOガスを充填したのち(S12)、培養・静置し(S13)、顕微鏡による観察を行い(S14)、細胞培養が終了したか否かの判定を行う(S15)。細胞培養が終了したら、培養した細胞の取り出しを行う(S16)。
図7A、7Bは、図示しないコントローラで制御される、第1培養容器55における送液・送気のタイムチャートを表している。横軸は操作項目と時間軸を示し、縦方向には図5で明示した第1気体導入弁39から培地開閉弁104の19台の電磁弁、および第1ポンプ48から第5ポンプ99の5台のローラーポンプ、および第1液面センサ53、第2液面センサ75の動作タイミングを示している。初期状態では全ての弁がOFFであるので閉止であり、全てのポンプがOFFであるので、送液停止の状態である。なお、図示の都合上、図7Aと7BとはA−A’で分けて表示しているが、横軸の時間軸は図7Aから7Bへ繋がっているものとする。
細胞培養容器55内の第1容器62に細胞播種を行うとき(図6のS01)は、第1細胞添加の動作に従う。初期状態から第1細胞開閉弁40と、第1容器開閉弁56と第2容器開閉弁77と第2排気開閉弁74をONとし、これらの弁を開放すると、第1細胞ボトル34から第1細胞開閉弁40と第1容器開閉弁56が通じて、第1ポート63までの流路が通じる。また外気に連通するフィルタ52から第2排気開閉弁74と第2容器開閉弁77が通じて、外気と接続されたフィルタから第3ポート65までの管路が通じる。次いで第1ポンプ48を所定時間ONすると、第1細胞ボトル34から細胞懸濁液の送液が開始され、第1液面センサ53に細胞液懸濁液の先端が到達する。第1液面センサ53より液面検出信号が出力されると、第1ポンプ48の送液を停止する。次いで、第1気体導入弁39を開放すると、供給管37内に後端が分岐点38、先端が第1液面センサ53となる定量された細胞液懸濁液が作成される。続いて第1ポンプ48の送液を開始すると、第1容器開閉弁56を通じて細胞培養容器55の第1ポート63より、細胞液懸濁液が送液される。このとき第3ポート65は外気に通じているので、細胞培養容器55の内部の圧力は常圧に調整される。所定量の注入が為された後、第1ポンプ48を停止し、開放されている各弁をOFFとして閉止して送液を終了する。
細胞培養容器が複数ある時は、予め第1細胞ボトル34には複数の細胞培養容器に分配できる量の細胞懸濁液を保持し、上記の操作において第1容器開閉弁56を閉止して、図5における第1容器開閉弁58を開放し、第2容器開閉弁77を閉止して、図5における第2容器開閉弁78を開放して、上記動作を行えば、細胞培養容器57に第1容器62に細胞液懸濁液が同量送液される。
次いで、細胞培養容器55内の第2容器61に細胞播種を行うとき(図6のS02)は、第2細胞添加の動作に従う。初期状態から第2細胞開閉弁71と、第1容器開閉弁56と第2容器開閉弁77と第1排気開閉弁51をONとし、これらの弁を開放すると、第2細胞ボトル67から第2細胞開閉弁71と第2容器開閉弁77が通じて、第3ポート65までの流路が通じる。また外気に連通するフィルタ52から第1排気開閉弁51と第1容器開閉弁56が通じて、外気と接続されたフィルタから第1ポート63までの管路が通じる。次いで第2ポンプ72を所定時間ONすると、第2細胞ボトル67から細胞懸濁液の送液が開始され、第2液面センサ75に細胞液懸濁液の先端が到達する。第2液面センサ75より液面検出信号が出力されると、第2ポンプ72の送液を停止する。次いで、第2気体導入弁70を開放すると、供給管68内に後端が分岐点69、先端が第2液面センサ75となる定量された細胞液懸濁液が作成される。続いて第2ポンプ72の送液を開始すると、第2容器開閉弁77を通じて細胞培養容器55の第3ポート65より、細胞液懸濁液が送液される。このとき第1ポート63は外気に通じているので、細胞培養容器55の内部の圧力は常圧に調整される。所定量の注入が為された後、第2ポンプ72を停止し、開放されている各弁をOFFとして閉止して送液を終了する。
細胞培養容器が複数ある時は、予め第2細胞ボトル67には複数の細胞培養容器に分配できる量の細胞懸濁液を保持し、上記の操作において第2容器開閉弁77を閉止して、図5における第2容器開閉弁78を開放し、第1容器開閉弁56を閉止して、図5における第2容器開閉弁58を開放して、上記動作を行えば、細胞培養容器57の第2容器61に細胞液懸濁液が同量送液される。
次に細胞培養容器55の内部をCOガスで満たすとき(S03)は、COガス充填の操作に従う。初期状態から第1容器開閉弁56と第2容器開閉弁77と第2ガス開閉弁49と第2排気開閉弁74をONとして各弁を開放すると、第1ガス開閉弁43と第1容器開閉弁56が通じて第1ポート63までの流路が通じる。またフィルタ52から第2排気開閉弁74と第1容器開閉弁77が通じて、第3ポート65までの流路が通じる。次いで第1ガス開閉弁43を所定時間ONすると、ボンベ47より加湿ボトル44を通じて、第1容器開閉弁56から第1ポート63を経て細胞培養容器55に最適に加湿されたCOガスが到達する。細胞培養容器55は密閉されているが、第3ポート65から外気に通じるフィルタ52までが開放されているので、細胞容器の内部の圧力は外気圧と調整された圧となる。所定量のCOガスの注入が為された後、まず第1ガス開閉弁43を閉止し、次いで第2ガス開閉弁49を閉止し、培養容器内の圧力が大気圧と同等となった時、他の弁を閉止する。
細胞培養容器が複数ある時は、上記の操作において第2容器開閉弁77を閉止して、図5における第2容器開閉弁78を開放し、第1容器開閉弁56を閉止して、図5における第2容器開閉弁58を開放して、上記動作を行えば、細胞培養容器57にCOガスが充填される。
細胞培養は、第1細胞懸濁液が第1容器62に保持され、第2細胞懸濁液が第2容器61に保持され、細胞培養容器55の内部空間が最適に加湿されたCOガスで保持され、細胞培養容器55が最適な培養温度に保持されているので、所定時間静置して保持することによって細胞培養が継続される(S04)。なお、細胞懸濁液の細胞は第1容器62の物質透過膜の上部、あるいは第2容器61の内底面に接着して増殖するので、培養に伴い成分変化した液体培地は細胞と分離して排出できる。
細胞培養中の細胞観察(S05)は、培養静置の操作中に図示しない顕微観察ユニットを用いて実施する。顕微観察には位相差顕微鏡が好適であるが、倒立型などの光学顕微鏡であってもよい。撮像機能があればより培養中の細胞観察経過を記録でき細胞培養をより好適に実施できる。
次に、細胞培養容器より液体培地の交換を行うとき(S06)は、図6の動作タイムチャートにおける、培地予熱の送液と第1容器培地排出と第1容器培地培地添加、第2容器培地排出、第2容器培地添加の操作に従う。
液体培地を予熱するための培地予熱の送液を行うとき(S07)は、初期状態において第5ポンプ99を介して培地ボトル95から培地予熱ボトル100は通じている。培地予熱ボトル100はふたから外気に通じるフィルタが接続されている。よって第5ポンプ99を目的量および分岐点97から培地ボトル95における供給管96の体積を加えた総送液量に相応するポンプ稼働時間を与えて送液を開始する。所定時間経過後、第3気体導入弁98を開放すると、分岐点97より下流の液体培地は培地ボトル95に戻り、供給管96内に後端が分岐点97、先端が培地予熱ボトル100となる定量された液体培地が作成される。続いて第5ポンプ99の送液を開始すると、培地予熱ボトル100内に液体培地が送液される。このとき培地予熱ボトル100は外気に通じているので、培地予熱ボトル100の内部の圧力は常圧に調整される。所定量の注入が為された後、第5ポンプ99を停止し、開放されている各弁をOFFとして閉止して送液を終了する。
細胞培養容器が複数ある時は、予め培地予熱ボトル100には複数の細胞培養容器に分配できる量の液体培地を保持するように、ポンプの送液量を調整する。また、細胞培養における培地の交換回数が複数予定されているときは、細胞培養容器が複数あるときに必要な液体培地量に培地の交換回数を掛け合わせた液体培地を送液できる量の液体培地を培地ボトルに保持しておけば、複数の細胞培養容器に、複数の培地の交換が可能である。
細胞培養容器55内の第1容器62より培地排出を行うとき(S08)は、図7の動作タイムチャートにおける第1容器培地排出動作に従う。初期状態から第1容器開閉弁56と第1排気開閉弁51をONと、第1容器排出弁84と第1排出弁81とこれらの弁を開放すると、外気に連通するフィルタ52から第1排気開閉弁51と第1容器開閉弁56が通じて、外気と接続されたフィルタから第1ポート63までの管路が通じる。また第1排液ボトル79から第1排出弁81と第1容器排出弁84が第3ポンプ82を介して第2ポート64までの流路が通じる。次いで第3ポンプ82を細胞培養容器55の第1容器62に保持された液体量を排出するための排出時間を与えて所定時間ONすると、第1容器62から液体培地を吸引し送液が開始され、第1排液ボトル79に到達する。このとき第1ポート63は外気に通じているので、細胞培養容器55の内部の圧力は常圧に調整される。所定量の排出が為された後、第3ポンプ82を停止し、開放されている各弁をOFFとして閉止して送液を終了する。
細胞培養容器が複数ある時は、上記の操作において第1容器開閉弁56を閉止して、図5における第1容器開閉弁58を開放し、第1容器排出弁84を閉止して、図5における第1容器排出弁85を開放して、上記動作を行えば、細胞培養容器57における第1容器61より液体培地が排液される。
第1容器62に液体培地の添加を行うとき(S09)は、第1容器培地添加の動作に従う。初期状態から培地開閉弁104と、第1容器開閉弁56と第2容器開閉弁77と第2排気開閉弁74をONとし、これらの弁を開放すると、培地予熱ボトル100から培地開閉弁104と第1容器開閉弁56が通じて、第1ポート63までの流路が通じる。また外気に連通するフィルタ52から第2排気開閉弁74と第2容器開閉弁77が通じて、外気と接続されたフィルタから第3ポート65までの管路が通じる。次いで第1ポンプ48を所定時間ONすると、予熱ボトル100から液体培地の送液が開始され、第1液面センサ53に液体培地の先端が到達する。第1液面センサ53より液面検出信号が出力されると、第1ポンプ48の送液を停止する。次いで、第4気体導入弁103を開放すると、供給管101内に後端が分岐点102、先端が第1液面センサ53となる定量された液体培地が作成される。続いて第1ポンプ48の送液を開始すると、第1容器開閉弁56を通じて細胞培養容器55の第1ポート63より、液体培地が送液される。このとき第3ポート65は外気に通じているので、細胞培養容器55の内部の圧力は常圧に調整される。所定量の注入が為された後、第1ポンプ48を停止し、開放されている各弁をOFFとして閉止して送液を終了する。
細胞培養容器が複数ある時は、予め培地予熱ボトル100には複数の細胞培養容器に分配できる量の液体培地を保持し、上記の操作において第1容器開閉弁56を閉止して、図5における第1容器開閉弁58を開放し、第2容器開閉弁77を閉止して、図5における第2容器開閉弁78を開放して、上記動作を行えば、細胞培養容器57における第1容器62に液体培地が同量送液される。
細胞培養容器55内の第2容器61より培地排出を行うとき(S10)は、図6の動作タイムチャートにおける第2容器培地排出動作に従う。初期状態から第1容器開閉弁56と第1排気開閉弁51をONと、第2容器排出弁88と第2排出弁91とこれらの弁を開放すると、外気に連通するフィルタ52から第1排気開閉弁51と第1容器開閉弁56が通じて、外気と接続されたフィルタから第1ポート63までの管路が通じる。また第2排液ボトル86から第2排出弁88と第2容器排出弁91が第4ポンプ89を介して第3ポート66までの流路が通じる。次いで第4ポンプ89を細胞培養容器55の第2容器61に保持された液体量を排出するための排出時間を与えて所定時間ONすると、第2容器61から液体培地を吸引し送液が開始され、第2排液ボトル86に到達する。このとき第1ポート63は外気に通じているので、細胞培養容器55の内部の圧力は常圧に調整される。所定量の排出が為された後、第4ポンプ89を停止し、開放されている各弁をOFFとして閉止して送液を終了する。
細胞培養容器が複数ある時は、上記の操作において第1容器開閉弁56を閉止して、図5における第1容器開閉弁58を開放し、第2容器排出弁91を閉止して、図5における第2容器排出弁92を開放して、上記動作を行えば、細胞培養容器57における第2容器61より液体培地が排液される。
第2容器61に液体培地の添加を行うとき(S11)は、第2容器培地添加の動作に従う。初期状態から培地開閉弁104と、第1容器開閉弁56と第2容器開閉弁77と第1排気開閉弁51をONとし、これらの弁を開放すると、培地予熱ボトル100から培地開閉弁104と第2容器開閉弁77が通じて、第3ポート65までの流路が通じる。また外気に連通するフィルタ52から第1排気開閉弁51と第1容器開閉弁56が通じて、外気と接続されたフィルタから第1ポート63までの管路が通じる。次いで第2ポンプ72を所定時間ONすると、予熱ボトル100から液体培地の送液が開始され、第2液面センサ75に液体培地の先端が到達する。第2液面センサ75より液面検出信号が出力されると、第2ポンプ72の送液を停止する。次いで、第4気体導入弁103を開放すると、供給管102内に後端が分岐点102、先端が第2液面センサ75となる定量された液体培地が作成される。続いて第2ポンプ72の送液を開始すると、第2容器開閉弁77を通じて細胞培養容器55の第3ポート65より、液体培地が送液される。このとき第1ポート63は外気に通じているので、細胞培養容器55の内部の圧力は常圧に調整される。所定量の注入が為された後、第2ポンプ72を停止し、開放されている各弁をOFFとして閉止して送液を終了する。
細胞培養容器が複数ある時は、予め培地予熱ボトル100には複数の細胞培養容器に分配できる量の液体培地を保持し、上記の操作において第2容器開閉弁77を閉止して、図5における第2容器開閉弁78を開放し、第1容器開閉弁56を閉止して、図5における第1容器開閉弁58を開放して、上記動作を行えば、細胞培養容器57における第2容器62に液体培地が同量送液される。
次いで、細胞培養容器55には大気が満たされているので、COガスで満たすために、COガス充填の操作(S12)を上記に従って行う。
細胞培養容器が複数ある時は、上記の操作において第1容器開閉弁56を閉止して、図5における第1容器開閉弁58を開放し、第2容器開閉弁77を閉止して、図5における第2容器開閉弁78を開放して、上記動作を行えば、細胞培養容器57にCOガスが充填される。
以下に第1の実施例の細胞培養装置および送液装置を用いた、角膜上皮細胞培養による角膜上皮組織作製方法の具体例、およびその結果について説明する。
<細胞培養装置および送液装置の構成>
恒温槽には恒温培養器(東洋製作所社、型番TVHA60WA12A)を使用し、庫内温度を37°Cで運用し、冷蔵部には電子冷熱低温恒温器(東洋製作所社、型番THS030PA)を使用し、庫内温度を4°Cで運用した。
電磁弁にはピンチバルブ(流体圧力0.15 MPa,高砂電気工業社,型番PSK−1615NC−9)を使用した。本電磁弁に対応する供給管にはシリコンゴムチューブ(内径1/16インチ,外径1/8インチ サンゴバン社,型番3350)を使用した。各ポンプにはチューブポンプ(吐出/吸入圧力 +/−0.1MPa, ウェルコ社,型番DSW2−S1AA−WP)としごき用チューブとしてシリコンゴムチューブ(内径1/16インチ,外径1/8インチ サンゴバン社,型番3355L)を組み合わせて使用した。本品はローラー部が本体のモータ部から着脱可能であるので、13cm長のシリコンゴムチューブをローラー部に巻きつけた状態で滅菌操作が可能である。本ポンプの流量は、DC12V入力において、実測より0.15mL/秒であり、最大1%相当量のばらつきを持っていた。
細胞ボトルおよび培地予熱ボトルにはクローズドシステム 遠沈管(容量50mL、コーニング社,型番#11705)を使用した。本品は予め滅菌された、容器部とふた部と、ふた部に設けられた気圧調整のための管路と、メッシュサイズ0.22μmのフィルタから成る。
培地ボトルにはクローズドシステム三角フラスコ(容量1L、コーニング社,型番#11440)を採用した。本品は予め滅菌された、供給管(内径1/8インチ)、容器部とふた部と、ふた部に設けられた気圧調整のための管路と、メッシュサイズ0.22μmのフィルタから成る。
排液ボトルにはFlexboyバッグ(容量1L,ザルトリウス社,型番#FFB103547)を使用した。
加湿ボトルには,ガス洗浄瓶(容量500 mL,アズワン社,型番6−129−02)と、ガス交換部にはケラミフィルター(フィルタサイズ15×15mm,アズワン社,型番2−554−10)を組み合わせて使用した。
気体導入弁あるいは加湿ボトルの外気に接するフィルタにはミディザルト2000(メッシュサイズ0.22μm、ザルトリウス社,型番#17805−E)を使用した。
電磁弁およびポンプ部以外のチューブには材質が塩化ビニルであるタイゴンS−50−HL(内径1/16インチ,外径1/8インチ、サンゴバン社,型番63010−390)を使用した。チューブの分岐、および接合部にはSMCカップリング(CPC社)シリーズを使用した。詳細には2分岐接合にY Fitting(接合径1/16インチ、型番#HY291)、直線連結にはStraight Fitting(接合径1/16インチ、型番#HS291)を使用した。
液面には液面センサ(16光軸、キーエンス社、型番FU−95S)および信号処理部アンプ(キーエンス社、型番FS−N11MN)を接続して使用した。
送液装置の構成について細胞培養容器における容器1への細胞懸濁液の送液工程より説明する。第1細胞ボトル34には10cm長の供給管(内径3.7mm)が設けられており、この供給管と分岐点38の間は、20cm長のシリコンゴムチューブ(内径1/16インチ、1.58mmとする。以下同じ)で接続した。分岐点38と第1ポンプ48の吸引口までは15cm長のシリコンゴムチューブで接続し、第1ポンプ48内のしごき用チューブは13cm長のシリコンゴムチューブで接続した。第1ポンプ48の吐出口より多分岐部54までは80cm長のタイゴンS−50−HLチューブで接続し、うち第1ポンプ48の吸引口より50cmの距離が液面センサ53の検出部中心となるよう、液面センサ53を設置し、細胞懸濁液1.50mLの送液量の構成とした。
上記の細胞懸濁液の送液量は以下のように定めた。供給管と分岐点38の間の管内体積は気体導入時に、液体ボトルに戻る最大液量である。これは実測から求めた結果1.088mLであった。分岐点38から液面センサの設置距離における管内体積は目的送液量に相当する。図8は本送液装置の送液量データである。実測値とは、第1ポンプ48と多分岐部54までの排出管50における80cm長のシリコンゴムチューブのうち、液面センサを10cmずつ延長したときの液体培地の送液量(各測定数10回の平均値)であり、液体ボトルの保持液量は40mLから開始して、測定数に対して保持液量が減量してもそのまま測定を行った。一方で計算値とは、分岐点38からポンプ吐出口までのチューブ長28cm(13cm+15cm)と、ポンプ吐出口から多分岐部までのチューブ長80cmの管内体積より計算される送液量である。
その結果、実測値では液面センサの設置距離に対して送液量は相関しており、各測定数10回の標準偏差はごく小さく、標準偏差値を測定平均値で割った値はいずれも0.3〜0.5%であった。また実測値は計算値に対してよく一致している。計算値より逆算される1.50mLの送液量は、液面センサの設置距離で50.0cmに相当したが、これを目安に液面センサの設置距離を最適化したところ50.0cmであるとき、最も目標値に近い実測値が再現性よく得られた。
同様に、細胞培養容器における容器2への細胞懸濁液の送液目標値は、2mLであったが、液面センサの設置距離を最適化したところ74.0cmであるとき、最も目標値に近い実測値が再現性よく得られた。
この場合の送液時間に関して、第1ポンプの送液時間には30秒を設定したところ、平均20.4秒で液面センサに液体先端が到達し、自動的にポンプ停止がなされた。即時に気体導入弁39を開放したのち、培養容器までの第1ポンプの送液時間として60秒を設定したところ、約32秒で容器1に全量到達した。
<閉鎖系細胞培養容器の作製方法>
図5に示した細胞培養容器のうち本体部59、ふた部60、第1ポート63〜第4ポート66はポリカーボネートを材料として射出成形により作製した。第1容器には、セルカルチャインサート(6ウェル)型番 353090,BD社を使用し、物質透過膜9に温度応答性高分子モノマーであるN-イソプロピルアクリルアミドを電子線重合させることで、温度応答性培養表面を作製した。第2容器には35mm細胞培養表面処理ディッシュ、型番430165、コーニング社を使用した。
以上の構成部品を安全キャビネット内で無菌的に組み立て、細胞培養容器を作成した。次いで、細胞培養容器を滅菌バックに入れて封止した後、エチレンオキサイドガス滅菌器(型番EC−800、サクラ精機社)庫内に設置して、装置取り扱い手順に従って滅菌処理を行った。
<角膜上皮細胞の準備>
角膜上皮細胞の培養方法について説明する。角膜上皮細胞を培養する前日に、フィーダー細胞として、マイトマイシンC(10μg/ml)で37°C、2時間処理したNIH−3T3細胞を2×10/cmとなるように培地で懸濁して、第2細胞ボトル67に保持した。角膜上皮細胞はフナコシ社より購入したウサギ眼球の角膜輪部から常法に従って角膜上皮細胞を採取し、4×10/cmとなるように培地で懸濁して、第1細胞ボトル34に保持した。上記を含め培地には、5%FBSを含むKCM培地を使用した。交換用培地はおなじくKCM培地500mLを培地ボトル95に保持し、冷蔵庫33に設置した。
<角膜上皮細胞の培養開始>
CPC内に設置して内部を37°Cに恒温保持を開始した細胞培養装置31の内部に、上記準備した細胞培養容器を10個設置した。各々の電磁弁と細胞培養容器をゴムチューブで接続したのち、自動培養操作を開始した。上層への送液量は1.5mL、下層への送液量は2.0mLである。培地の送液量もこれと同様である。排出時は全量排出する目的から、上層からの排出量は3mL、下層からの排出量は4mLとした。COガスは湿度95%Hに制御し、その送気量は送気流量0.1L/分であり、細胞培養容器の内容積20cmより、過剰に注入することとし電磁弁開放時間を1分(100mL)とした。以上の動作タイムチャートは図6の概要に従った。
培地の交換は、培養開始日より5日目、7日目、9日目、10日目、11日目、12日目、13日目、14日目、15日目、16日目に各1回実施した。COガスの送気は1日に6回、4時間ごとに実施した。顕微鏡観察は5日目より、毎日1回、各細胞培養容器の第1細胞と第2細胞を各々10エリア取得し、細胞育成状態の判断データとした。
<角膜上皮組織の回収方法>
培養16日目において培地交換操作の後、細胞培養を終了し、上記に従って細胞培養容器を取り出した。安全キャビネット内に細胞培養容器を置き、室温(約25°C)で30分静置した。上記に従って第1容器を取り出し、その後、支持膜として、ドーナツ状にカットした親水性PVDFメンブレン(ミリポア社製)を用いて、シート状の細胞を物質透過膜の表面より剥離回収した。
<対照実験方法>
培養皿として2インチ×3インチのプレートに6ウェル(ウェル内径35mm)が構成されたセルカルチャインサートコンパニオンプレート、型番353502、BD社を使用し、上層容器には上記と同じものを使用した。温度環境およびCOガス環境は、COインキュベータ、型番MCO19−AIC、三洋電機社を使用し、37°C設定、湿度93%H設定、CO濃度5%設定により、細胞培養を実施した。対照とした細胞は上記と同じものを使用した。
細胞播種および培地交換は手操作により実施し、滅菌された分注器(ピペットマン,GILSON社、型番 P5000)を使用して上記と同じ液量を添加した。培地の交換頻度および間隔は上記実施例と同じとし、COガスの制御は培養を通して同じ設定とした。なお、培地交換時はコンパニオンプレートを37°Cのホットプレート上に設置して作業実施して温度維持を図った。
<培養実験結果>
本実施例の細胞培養容器で作製した角膜上皮組織は、10個のシート状細胞とも同等の大きさ、厚みを有しており、安定した剥離回収が可能であった。育成過程の顕微鏡画像の比較においても、10個の細胞の育成に有意差はなかった。一方、対照実験により実施して回収された培養細胞とも形状としては同等であった。
角膜上皮組織の切片を作成しヘマトキシリン―エオジン染色、および免疫組織染色によって培養細胞を観察した結果、本実施例群、対照実験群とも上皮細胞に発現するCKタンパク質ファミリは、全ての細胞で発現していた。分化した角膜上皮細胞に発現するCK3は、基底層以外での細胞で発現し、上皮組織のバリア機能に必要な閉鎖結合タンパクであるクローディン1は、最表層に発現しており、これも2群において有意差は無かった。よって、本装置は手操作で使用する分注器と同等の送液精度を有すると考えられる。
以上、本実施例1に記載の送液装置によれば第1の課題である、送液元の液体ボトルにおける液量変化に対する液面位置の影響が回避される。また、第2の課題である、戻り液の液面位置の影響を回避される。その理由は、液面位置が送液元の液体ボトルのいずれの位置であっても、ポンプ送液を行うことによって、液面の位置は送液管内を移動してやがて液面センサの位置で停止して既知の位置となる。送液量は管の断面積と目的の送液量に応じて分岐点9から計算された距離に設置された液面センサ21の距離の積による管理された体積に等しく、気体導入時に後端が分岐点、先端が液面センサとなる液体であるからである。
加えて第3の課題であるゴムチューブの長さ等の影響によるポンプ流量の変化を回避することが出来る。その理由は、送液量をポンプの流量から計算される時間制御で規定するのではなく、送液量は管の断面積と目的の送液量に応じて分岐点9から計算された距離に設置された液面センサ21の距離の積による管理された体積に等しく、気体導入時に後端が分岐点、先端が液面センサとなる液体であるからである。
よって、本送液装置を備えた細胞培養装置によれば、管路内部には液体培地または細胞懸濁液などの液体を通過させたのち、培養容器の方向の管路に気体を通過させることで、管路内の液体培地を空にして、さらに液体培地等を保持する液体ボトルの方向にも気体を通過させるので、管路内に液体培地などの液体を保留せず、管路内を閉塞しない。また目的送液量に対する送液誤差が小さく、かつ繰返し送液量のばらつきが小さいので、複数の容器に対する送液量を一定にできる。よって細胞懸濁液を複数の培養容器に一定量で添加できるので、細胞培養の再現性が向上する。
本実施例による送液装置およびそれを用いた細胞培養装置によって、上述した本発明の課題は解決され、さらに、任意の目的液量を送液する場合にも適用可能とする。
その解決手段の要点は、液体を保持する液体ボトル2と、液体の導通する供給管5と、気体導入弁10とポンプ6と液面検知手段21とを備え、液面検知手段に液面が到達したときを基準として、目的の送液量に足る送液量を制御することにある。
図9は、実施例2における送液装置110の構成を示す図であり、液体の落差を利用した従来装置および実施例1と基本的な構成は同じである。液体ボトル2、気圧調整管路3、フィルタ4、供給管5、ポンプ6、排出管7、受容器8、分岐点9、気体導入弁10、気体導入のためのフィルタ11、コントローラ12は実施例1の構成と同じである。
21は排出管7内の液の有無を検知する液面センサであり、図9で示すように、分岐点9とポンプ6の間に液面センサ21を設けた点が実施例1と異なる。
この送気装置110は、以下のように定量と送液を行う。ポンプ6の流量をQとする。気体導入弁10を閉じたうえで、ポンプ6を稼働させると、ポンプ6は供給管5内の気体を送気し、気体に連なった液体ボトル2内の液体が供給管5を通過して、送液が開始される。ポンプ6の作動時間は特に定めない。分岐点9を通過して液面センサ21の設置位置に液面が到達した時点で、ポンプ6を停止する。ポンプ6の内部構造により管は閉塞されており、液体は移動しない。目的の送液量をA、分岐点9の位置から液面センサ21の設置位置までの管内体積をA1とした場合、目的送液量に対して調整すべき量をA2とすると、A2はA−A1である。次にポンプ6を目的の送液量に足る調整量A2に管内を満たすよう稼働時間を制御する。稼働時間は調整量A2/Q(ポンプ流量)で求めることができる。
次いで、気体導入弁10を開放すると、フィルタ11より気体導入がされるとともに、分岐点9位置から液体ボトル側の供給管5にある液体は、その落差エネルギによって液体ボトル2にまで戻る。分岐点9よりポンプ6側の液体は、前記のポンプ6の内部構造により停止状態を維持している。このポンプ側の液体が送液量となる。次いでポンプ6を所定時間作動させると、フィルタ11より順次気体導入がされるとともに排出管7を液体が移動する。液体の先端は受容器8に到達し液体の添加が開始され、液体の後端が受容器8に到達すれば、ポンプ6を停止する。
図10に本実施例2の制御フローチャートを示す。「START」でポンプ6を稼働させ、送液が開始される。液の先端が液面センサ21に到達すると、液面センサからの信号を受け、ポンプ6の稼働を速やかに停止させる。次に、ポンプ6を目的の送液量に足る調整量に相応する送液時間を与えて送液する(図中、ポンプ6のON-OFFの右側で二重線に見えるのは、液量を調整すべく短時間ONしていることを示す)。ポンプ停止後に気体導入弁10を開放する。ポンプ6を液体の後端が受容器8に到達するまでの時間より大きい時間を設定し稼働させ、任意時間後に気体導入弁10を閉止する。
液面センサ21の設置位置は、分岐点9から管理された距離に設置すればよく、例えば、ポンプ6と受容器7の間でもよく、さらには分岐点9と液体ボトル2の間でもよい。即ち、分岐点9と液面センサ21との設置距離から見積もられる管内体積が既知となっていれば、本送液装置は任意の送液量に適用できる。上記調整量とは、A2を求めるためのA−A1から導くものであり、図9とは異なって、分岐点9より液面センサ21が液体ボトルに近い位置にある場合、A1は負の値であるが、上記と同じ運用方法で適用できる。
本実施例2に記載の送液装置110を使用すれば、送液元の液体ボトル2における液面位置が供給管5のいずれの位置であっても、ポンプ送液を行うことによって、液面センサ21の位置に液面を管理できる。これにより、液体ボトルの液量による液面変化の影響を回避できる。このときの液面の位置を基準として、目的の送液量に足る送液量をポンプ流量から見積もって、ポンプ稼働時間として制御することにより、送液量を一定に制御することができる。この場合、送液量にはポンプ自体の送液ばらつきが加味されるが送液の精度と再現性を損なうものでない。加えて、実施例1では目的送液量に応じて、液面検出手段の位置を固定して運用することで高い送液精度を得るものであったが、本実施例は任意の液量を送液する場合にも適用可能であり汎用性が高くなる。なお且つ、実施例1では1回の送液量の最大は、気体導入における分岐点から受容器までの管内体積であるが、本実施例は液体ボトルの保持量を最大として、基本的に1回の送液量に上限なく設定できる。
本実施例2に記載の送液装置110を備えた細胞培養装置によれば、液面センサの位置を変更することなく目的送液量を変更可能となり、例えば、細胞の培養状態によっては、自動培養中に培地交換における培地の添加量を増減する場合が生じたときも対応可能である。
本実施例による送液装置およびそれを用いた細胞培養装置によって、本発明の課題は解決され、さらに、任意の液量を送液しつつ、送液する細胞への物理ダメージの影響を小さくすることが可能となる。
その解決手段の要点は、液体を保持する液体ボトルと、液体の導通する送液管と、気体導入弁と液面検知手段と、該液体ボトルを加圧する加圧手段と、該液体ボトルへの気体導入手段と、を備え、液面検知手段に液面が到達したときを基準として、目的の送液量に足る送液量を制御し、定量された液体を送液する手段を設けることにある。
図11は、実施例3における送液装置111の構成を示す図であり、液体の落差を利用した従来装置および実施例2と基本的な構成は同じであり、目的の送液量を規定する方法は実施例2と同じである。一方で送液手段であるポンプは液体ボトルと受容器との間の送液管に設けるのではなく、液体ボトル内の液体を加圧する手段として用いる点を特徴とする。即ち、実施例2を表す図9に対し、ポンプ6を除いた液体ボトル2、供給管5、排出管7、受容器8、分岐点9、気体導入弁10、気体導入のためのフィルタ11、コントローラ12、液面センサ21の構成は同じである。6はポンプであり、吸引口を外気に通じたフィルタ15に接続し、吐出口は2分岐されて一方は、送気弁17に接続され、もう一方は液体ボトルにおける気圧調整管路13に接続される。また気圧調整管路13には分岐が設けられ、ボトル圧調整弁14を介して外気に通じたフィルタ4に接続される。液体ボトルの液体に接する供給管5は分岐点9で、気体導入弁10と送気弁17から延長された送気管16に接続される。
この送気装置111は、以下のように定量と送液を行う。図12に本実施例3の制御フローチャートを示す。「START」でポンプ6を稼働させ、送液が開始される。液の先端が液面センサ21に到達すると、液面センサからの信号をうけ、ポンプ6の稼働を速やかに停止させる。次にポンプ6を目的の送液量に足る調整量に相応する送液時間を与えて送液する。ポンプ停止後に気体導入弁10とボトル圧調整弁14を開放すれば、分岐点9より気体が導入され、落差により液体ボトル2へ液体が戻る。次いで、気体導入弁10とボトル圧調整弁14を閉止し、送液弁17を開放する。このとき、後端を分岐点9とする目的の送液量となった管内液体に対して、送液弁17を介してポンプ6の吐出口が開放されている。その後、ポンプに液体の後端が受容器8に到達するまでの時間より大きい時間を設定し稼働させ、任意時間後に送液弁17を閉止する。
本実施例3記載の送液装置111を使用すれば、実施例2の効果に基づき、任意の送液量を、送液元の液体ボトル2における液面位置の影響によらず一定の再現性で送液することができる。さらに送液する細胞への物理ダメージの影響を小さくできる。その理由は、送液手段としてローラーポンプ、ダイヤフラムポンプ、ギヤポンプなど一般のポンプの送液方式では、送液構造として閉塞部位と開放部位をもち、ここを通過する細胞に直接圧力を与え、細胞培養への影響が懸念される。本実施例では、ポンプを液体ボトル内の液体を加圧する手段として用いており、ポンプ内部を細胞が通過することがないため、細胞への物理ダメージの影響を小さくできる効果がある。なお、送液・加圧手段にはポンプを用いて説明したが、液体を加圧出来れば手段はこれに限定されない。例えばピストンとシリンダとの組み合わせからなるシリンジポンプや、不活性ガスを高圧保持し液体への加圧力と加圧時間を制御するなどの方法であれば、送液構造として閉塞部位と開放部位がないので、より細胞培養への影響が小さい方法である。
本実施例による送液装置およびそれを用いた細胞培養装置によって、上述した液面検知の手段によらず、以下の方法でも本発明の課題を解決できる。
その解決手段の要点は、液体を保持する液体ボトルと、液体の導通する送液管と、気体導入弁とポンプと外気導入手段を備え、外気圧を送液管より液体ボトルに作用させることにある。
図13は、実施例4における送液装置112の構成を示す図であり、液体の落差を利用した従来方法と基本的な構成は同じであり、目的の送液量を規定する方法は、ポンプ流量による時間制御であり従来方法と同じである。
一方で外気導入手段としてポンプを通常とは逆の送液方向で外気圧を送液管より液体ボトルに作用させる点を特徴とする。即ち、従来例を表す図3に対し、液体ボトル2、気圧調整管路3、フィルタ4、供給管5、ポンプ6、排出管7、受容器8、分岐点9、気体導入弁10、気体導入のためのフィルタ11、コントローラ12は従来例の構成と同じである。18は外気導入弁であり、一方は外気に通じたフィルタに接続し、もう一方は排出管7におけるポンプ6と受容器の管路の途中に接続される。なお、液体ボトル2の構成については拡大図で示し、供給管5の内部の液面位置として、19aは保持された液量に応じた液面位置を示している。液面位置19aは、「発明が解決しようとする課題」の項で記載したように、落差によって液体を戻したときや、送液に伴う液量の減少に応じて変化するものであり、一義に定義できない。19bは供給管5の開口位置を示し、本実施例3によって制御された液面位置を示すものである。
この送液装置112は、以下のように定量と送液を行う。
図14に本実施例4の制御フローチャートを示す。
「START」で外気導入弁18をONとし弁を開放すると、外気導入弁18とポンプ6と供給管5が通じる。
次いで、ポンプ6を送液とは逆の方向に送気させる。この送気量は供給管5の内部のいずれかにある液面を押し下げて、さらに液中に外気が液体ボトルの液中に放出されるよう実験的に求められる送気量である。
次いで、外気導入弁18を閉止し、ポンプ6を通常の送液方向に送液する。以降は、従来方法と同じく、図3を用いて説明した送液装置1の使用方法と同じである。
送液手段としてローラーポンプ、ダイヤフラムポンプ、ギヤポンプなど一般のポンプの送液方式では、モータの正極と負極への通電極性を変更すれば、送液方向を標準方向と逆方向を任意に変更できる。本実施例では通常の送液とは逆の方向に気相を送気することで、液面を制御する。またポンプ以外の外気導入手段であっても本実施例では適用できる。例えば図5において、図13と同様の構成は、フィルタ52と第2排気開閉弁51が外気導入弁18と同じ機能を有し、また、第1ガス開閉弁43、加湿ボトル44、フィルタ45、圧力制御弁46、ガスボンベ47からなるガス供給ラインは、送気方向を液体ボトルの方向に制御すれば、外気導入手段として利用できる。
本実施例4に記載の送液装置112を使用すれば、第1の課題である送液元の液体ボトルにおける液量変化に対する液面位置の影響が回避される。また、第2の課題である、戻り液の液面位置の影響を回避される。その理由は、液面位置が送液元の液体ボトルのいずれの位置であっても、外気導入手段により外気圧を送液管より液体ボトルに作用させることによって、液面の位置は送液管の開口部で停止して既知の位置となる。さらに余剰の外気および圧力は液体ボトル内の液体を通過し、気圧調整管路3よりフィルタ4を通過して外気に放出され液体ボトル内を常圧で維持できるからである。送液量の制御は、従来法と同じであるので、第3の課題であるゴムチューブの長さ等の影響によるポンプ流量の変化を回避できていないが、流量のばらつき要因は上記の2つの課題の方の影響が大きく、流量変化をポンプ自体の流量ばらつき以内に留めて送液できる効果がある。
本実施例による送液装置およびそれを用いた細胞培養装置によって、上述した液面検知の手段に加え、以下の方法によって送液量を確認しつつ本発明の課題を解決できる。
その解決手段の要点は、液体を保持する液体ボトルと、液体の導通する送液管と、気体導入弁とポンプと液体ボトルの重量測定手段を備えることにある。
図15は、実施例5における送液装置113の構成を示す図であり、実施例1と基本的な構成は同じであるが、送液量を確認する方法として、液体ボトルの重量変化値を検出する方法である。即ち従来例を表す図3に対し、液体ボトル2、気圧調整管路3、フィルタ4、供給管5、ポンプ6、排出管7、受容器8、分岐点9、気体導入弁10、気体導入のためのフィルタ11、コントローラ12、液面センサ21は従来例の構成と同じである。114は、液体を保持した液体ボトル2と気圧調整管路3とフィルタ4の一組の重量を測定する重量センサである。115は、分岐部9を固定する固定治具である。供給管5に柔軟性が高いゴムチューブなどの管材を使用すれば、分岐点9以降に接続された構成品が重量測定を損なうことなく好適である。
この送液装置113は、以下のように送液と送液量の確認を行う。図16に本実施例5の制御順番を横軸に記載し、縦軸はそれに相応して重量センサより得られる重量測定値を示すものである。
制御フローチャートは、図2に示した実施例1記載の送液装置の制御フローチャートに従う。ポンプ6により送液を開始する。次いで、液面センサ21による液面検出が為されると、送液が停止され、総液量重量Cが得られる。
総液量重量Cは目的の液量に密度から求められる目的重量Aと、分岐点9から液体ボトル2内の液体の液面に相応する管の体積(戻り量)を液体で満たしたときの液の密度から求められる重量(戻り重量)Bを足し合わせた重量である。
次いで、気体導入弁10を開放すれば、フィルタ11より気体導入がされるとともに、分岐点9位置から液体ボトル側の供給管5にある液体(戻り量B)は、その落差エネルギによって液体ボトル2にまで戻る。このとき重量測定値はCよりも小さい値を示し、この重量指示値が目的重量Aであり、C値との差分が戻り重量Bである。分岐点9よりポンプ6側の液体は、ポンプ6の内部構造により停止状態を維持している。
次いでポンプ6を所定時間作動させると、フィルタ11より順次気体導入がされるとともに排出管7を液体が移動する。液体の先端は受容器8に到達し液体の添加が開始され、液体の後端が受容器8に到達すれば、ポンプ6を停止する。この間で重量測定値は変化しない。繰り返して送液するときは、上記の操作を実行することにより、順次減量する重量を送液重量として扱うことができる。
この送液装置は、図5に示した実施例1の送液装置を用いた細胞培養装置と組み合わせれば、細胞播種時における細胞懸濁液の送液量の定量と確認に利用できる。一般に細胞培養の工程では、作業者の熟練度と作業実施記録によって、こうした分注工程の実行を保証している。本実施例を用いれば、送液元となる細胞ボトルの重量が、目的の重量分減量したことを記録することで1回の分注の作業記録とし、細胞培養工程の確実な実行結果を保証することができる。
また、同様の重量センサ114は、図5に示した細胞培養装置における第1排液ボトル79および第2排液ボトル86に備えれば、排出元となる排液ボトルの重量が、目的の重量分増量したことを記録することで培養容器からの1回の送液の作業記録とし、培地交換工程の確実な実行結果を保証することができる。
このように、すべてのポンプを作動させた時間記録、ポンプへの印加電圧記録、液面センサの作動時間記録など、自動装置から得られる動作情報を整理すれば、送液および排出の実行結果を信頼性高く保証できる。
本発明は、細胞を培養する細胞培養装置および送液装置として有用である。
1…送液装置、2…液体ボトル、3…気圧調整管路、4…フィルタ、5…供給管、6…ポンプ、7…排出管、8…受容器、9…分岐点、10…気体導入弁、11…フィルタ、12…コントローラ、20…実施例1に係る送液装置、21…液面センサ、22…液面センサ本体、23…光源、24…受光窓、25…信号線、26…設置治具、27…設置ベース、28…管固定部、29…検出光、30…反射光、31…自動細胞培養装置、32…恒温槽、33…冷蔵庫、34…第1細胞ボトル、35…気圧調整管路、36…フィルタ、37…供給管、38…分岐点、39…第1気体導入弁、40…第1細胞開閉弁、41…フィルタ、42…共通管、43…第1ガス開閉弁、44…加湿ボトル、45…フィルタ、46…圧力制御弁、47…ガスボンベ、48…第1ポンプ、49…第2ガス開閉弁、50…排出管、51…第1排気開閉弁、52…フィルタ、53…第1液面センサ、54…多分岐部、55…第1培養容器、56…第1容器開閉弁、57…第2培養容器、58…第1容器開閉弁、59…本体部、60…ふた部、61…第2容器、62…第1容器、63…第1ポート、64…第2ポート、65…第3ポート、66…第4ポート、67…第2細胞ボトル、68…供給管、69…分岐点、70…第2気体導入弁、71…第2細胞開閉弁、72…第2ポンプ、73…排出管、74…第2排気開閉弁、75…第2液面センサ、76…多分岐部、77、78…第2容器開閉弁、79…第1排液ボトル、80…排液管、81…第1排出弁、82…第3ポンプ、83…多分岐部、84,85…第1容器排出弁、86…第2排液ボトル、87…排液管、88…第2、排出弁、89…第4ポンプ、90…多分岐部、91,92…第2容器排出弁、95…培地ボトル、96…供給管、97…分岐点、98…第3気体導入弁、99…第5ポンプ、96…供給管、100…培地予熱ボトル、101…供給管、102…分岐点、103…第4気体導入弁、104…培地開閉弁、110…実施例2に係る送液装置、111…実施例3に係る送液装置、13…気圧調整管路、14…ボトル圧調整弁、15…フィルタ、16…送気管、17…送気弁、112…実施例4に係る送液装置、18…外気導入弁、19a…従来法の液面位置、19b…制御された液面位置、113…実施例5に係る送液装置、114…重量センサ、115…固定治具。

Claims (15)

  1. 液体導入口と液体排出口を有する送液管と、
    前記液体導入口から導入する培地である液体を保持する収容容器と、
    前記送液管内の前記液体を前記液体排出口に向けて送液する送液機構部と、
    前記送液管へ気体を導入する気体導入部と、
    前記送液管内で送液される前記液体の進行液面を検知する液面検知部と、
    前記送液機構部と、前記気体導入部と、前記液面検知部とを制御する制御部と、
    を備え、
    前記気体導入部は、前記送液機構部の上流側の前記送液管に設けられた分岐に接続され、
    前記液面検知部は、前記分岐より下流側に設けられ
    前記気体導入部から前記気体が前記送液管に導入されることで、前記分岐点より上流側の前記送液管内にある前記液体は前記収容容器に落差により戻され、前記分岐点より下流側の前記送液管内にある前記液体は前記送液機構部により前記液体排出口に向けて送液される
    ことを特徴とする送液装置。
  2. 前記液面検知部が、前記送液機構部よりも下流側に設けられた場合に、
    前記液面検知部は、該液面検知部と前記分岐点との間にある前記送液管内の液体量が予め設定された送液量となる位置に配置され、
    前記制御部は、前記液面検知部が前記液体の進行液面を検知した時、前記送液機構部による送液を停止する
    ことを特徴とする請求項1に記載の送液装置。
  3. 前記液面検知部が、前記送液機構部よりも上流側に設けられた場合に、
    前記液面検知部で前記液体の進行液面を検知した時点から前記液面検知部を通過する液体の送液量を積算し、前記積算した送液量に基づき予め設定された送液量となるように前記送液機構部は前記液体の送液を停止する
    ことを特徴とする請求項1に記載の送液装置。
  4. 前記送液機構部は、前記気体導入部の下流側の代わりに上流側に設けられ、
    前記制御部は、前記送液機構部により前記収容容器内の前記液体を加圧し、前記液面検知部に到達した前記液体の液面を基準として該液面検知部と前記分岐点との間にある前記送液管内の前記液体を予め設定された送液量として送液する
    ことを特徴とする請求項1に記載の送液装置。
  5. 前記分岐は、重力方向に対して前記収容容器より上方に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の送液装置。
  6. 前記液面検知部は、複数の光源が前記送液管の流れ方向に沿って配列され、前記複数の光源に対応する位置に複数の受光部が配列されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の送液装置。
  7. 前記液面検知部は、第1センサと該第1センサより下流側に設置された第2センサとで構成され、
    前記制御部は、前記第1および第2センサの少なくともいずれか一方の液面位置が誤検知であると判定した時は、前記液体の送液を停止する
    ことを特徴とする請求項1に記載の送液装置。
  8. 前記液面検知部の代わりに、重量センサを用いて前記収容容器の重量の変化量を測定し、該変化量に基づいて前記液体の送液量を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の送液装置。
  9. 前記気体導入部には、気体以外の混入物を除去するフィルタが具備され、
    前記気体は該フィルタを通過して導入される
    ことを特徴とする請求項1に記載の送液装置。
  10. 液体導入口と液体排出口を有する送液管と、
    前記液体導入口から導入する培地である液体を保持する収容容器と、
    前記送液管内の前記液体を前記液体排出口に向けて送液する送液機構部と、
    前記送液管へ気体を導入する気体導入部と、
    外気を前記送液管を介して前記収容容器に導入し該収容容器に外気圧を印加する外気導入部と、
    前記送液機構部と前記気体導入部と前記外気導入部とを制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記外気導入部から外気を導入し、導入した前記外気を前記送液機構部の送液方向とは逆方向に送気し、前記送液管中の前記液体の液面を前記液体導入口の位置に保持する
    ことを特徴とする送液装置。
  11. 請求項1に記載の送液装置を有する細胞培養装置において、
    培養される細胞を収納する細胞収納容器と、
    前記細胞を培養する培養容器と、
    前記細胞の培養に供する培地を収納する培地収納容器と、
    交換用の培地を収納する培地容器と、
    前記培地及び前記細胞を排出する廃液容器と、を備え、
    前記送液装置を用いて、前記細胞収納容器から送液管を介して前記培養容器へ前記細胞を送液し、前記培地収納容器から送液管を介して前記培養容器へ培地を送液し、前記培地を前記廃液容器に排出する
    ことを特徴とする細胞培養装置。
  12. 恒温槽と低温保管容器と、をさらに有し、
    前記培地容器と前記廃液容器とは前記低温保管容器に収納されて低温状態に保持され、
    前記培養容器と前記細胞収納容器と前記培地収納容器と前記送液装置とは前記恒温槽に収納されて恒温制御されている
    ことを特徴とする請求項11に記載の細胞培養装置。
  13. 炭酸ガスを導入するガス導入部と、加湿を行う加湿制御部とを、さらに有し、
    前記培養容器に前記炭酸ガスを供給し、前記加湿制御部で加湿を制御しながら細胞の培養を行う
    ことを特徴とする請求項12に記載の細胞培養装置。
  14. 前記送液装置を用いて前記細胞及び培地を含む液体の送液不具合を防止する
    ことを特徴とする請求項11に記載の細胞培養装置。
  15. 前記液面検知部の代わりに、重量センサを用いて前記収容容器の重量の変化量を測定し、該変化量に基づいて前記液体の送液量を決定する
    ことを特徴とする請求項11に記載の細胞培養装置。
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