JP2024077544A - 細胞シート作製装置及び細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動的な操作によって細胞シートを作成することができる小型の細胞シート作製装置及びそれに用いる細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路を提供する。【解決手段】細胞シート作製装置1は、細胞シート80を作製するための細胞付着用平面基材を含むシート化液槽が設けられたシート化容器15と、シート化容器15に細胞を懸濁した細胞懸濁液を注入するための第1配管68と、培地交換用の培養液を注入するための第2配管66a,67と、不要な液体成分を排出する第3配管72と、を備えた細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100が装着され、細胞懸濁液を濃縮する濃縮部(遠心分離機11)を備えて細胞懸濁液を濃縮し、濃縮された細胞懸濁液をシート化容器15に注入して細胞を細胞付着用平面基材上に3,000個/mm2以上の細胞播種密度で播種し、細胞付着用平面基材上に細胞シートを作製する。【選択図】図1

Description

本発明は、細胞シート作製装置及び細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路に関する。
加齢黄斑変性には滲出型と委縮型があり、軽度の滲出型の治療には、抗血管新生療法、光線力学的療法、レーザー光凝固術等の方法がある。しかし、網膜色素上皮(Retinal Pigment Epithelium:RPE)の高度の萎縮や欠損に至るまで進行した滲出型や萎縮型の場合、上記の手段では治療の有効性を得ることができない場合がある。その場合の有効な治療方法として、患者自身のiPS細胞由来のRPE細胞のシートを移植する方法が開発されている。
この治療のための細胞シートの作成は、安全キャビネットや高度なクリーンルームを有する細胞処理施設(Cell Processing Center:CPC)、あるいはアイソレータシステムのような専用設備等で、専門技術者による手作業で行われる。
特許文献1には、コラーゲンゲル上にRPE細胞を播種、培養し、RPE細胞で構成された細胞シートを形成し、次にコラーゲンゲルをコラゲナーゼで分解し、RPE細胞で構成された細胞シートを剥離する、RPE細胞シートの製造方法が開示されている。
特許文献2には、細胞シートの製造方法が開示されている。
国際公開第2012/115244号 特許第5867926号公報
CPCで細胞シート作成を行う場合、CPCの安全キャビネットやクリーンルームは開放系であり、いかにクリーンルームの清浄度をあげても、細胞に菌が接触する等のコンタミネーションが起こる可能性がある。また、細胞培養や細胞シートの作成は全て手作業であるため、品質にばらつきが起こりやすく、悪い場合には細胞シートの作成そのものを失敗する場合もある。
アイソレータシステムで細胞シートを作成する場合、アイソレータシステムは閉鎖系であり、自動化されているものもあるが、自動化には高額な費用が必要になる。また、患者自身の細胞を用いて細胞シートをつくるためには、患者ごとに個別に自動化装置の配管洗浄や段替えを行う必要があり、非効率的である。
そして、いずれの場合でも施設や設備が大型であるため、細胞の分離・移植を行う場所とは別の場所で細胞シートの作成を行う必要がある。この場合、作成した細胞シートを、移植治療を行う場所まで運送することになるが、この運送過程で受ける振動や衝撃等外的要因や時間経過により、細胞シートが損傷を受ける可能性がある。
このため、特殊な技能や設備を必要とせずに小型で安価な装置によって簡易に細胞を培養し、シート化ないしは3次元組織培養形成までを自動で行うことが求められている。
そこで、本発明は、原材料となる細胞懸濁液や培養液等の混合、分離やそれらの分注、播種等の工程を、手作業を伴わずに最適な条件のもとで自動的に操作して、細胞シートを作成することができる小型の細胞シート作製装置と、それに用いられる細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路を提供することを目的とする。
本発明の細胞シート作製装置は、細胞シートを作製するための細胞付着用平面基材を含むシート化液槽が設けられたシート化容器と、前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に細胞を懸濁してなる細胞懸濁液を注入するための第1配管と、前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に培地交換用の培養液を注入するための第2配管と、前記シート化容器に接続され、前記シート化容器の内部の不要な液体成分を排出する第3配管と、を備えた細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路が装着され、前記シート化容器に接続され、前記細胞懸濁液を濃縮する濃縮部を備え、前記濃縮部において前記細胞懸濁液の濃度を濃縮し、濃縮された前記細胞懸濁液を前記第1配管より前記シート化容器に注入して前記細胞を前記細胞付着用平面基材上に3,000個/mm以上の細胞播種密度で播種し、前記第3配管からの前記不要な液体成分の排出と、前記第2配管からの前記培地交換用の培養液の注入とを行い、前記細胞付着用平面基材上に細胞シートを作製する。
また、本発明の細胞シート作製装置は、細胞シートを作製するための細胞付着用平面基材を含むシート化液槽が設けられたシート化容器と、前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に細胞を懸濁してなる細胞懸濁液を注入するための第1配管と、前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に培地交換用の培養液を注入するための第2配管と、前記シート化容器に接続され、前記シート化容器の内部の不要な液体成分を排出する第3配管と、を備えた細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路が装着され、前記シート化容器に接続され、前記細胞懸濁液を濃縮する濃縮部と、前記第1配管、前記第2配管、及び前記第3配管を含む前記シート化容器に接続する配管に設けられた複数個の切替え弁と、前記切替え弁の切替えを制御するとともに、無菌フィルターを介して前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路の内部の圧力を調整し、前記圧力の差により前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路の内部の液体を移送する送液機構と、を備え、前記濃縮部において前記細胞懸濁液の濃度を濃縮し、濃縮された前記細胞懸濁液を前記第1配管より前記シート化容器に注入して前記細胞を前記細胞付着用平面基材上に3,000個/mm以上の細胞播種密度で播種し、前記第3配管からの前記不要な液体成分の排出と、前記第2配管からの前記培地交換用の培養液の注入とを行い、前記細胞付着用平面基材上に細胞シートを作製する。
また、本発明の細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路は、細胞シートを作製するための細胞付着用平面基材を含むシート化液槽が設けられたシート化容器と、前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に細胞を懸濁してなる細胞懸濁液を注入するための第1配管と、前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に培地交換用の培養液を注入するための第2配管と、前記シート化容器に接続され、前記シート化容器の内部の不要な液体成分を排出する第3配管と、を備え、前記シート化容器に前記細胞懸濁液を濃縮する濃縮部が接続され、前記濃縮部において前記細胞懸濁液の濃度が濃縮され、濃縮された前記細胞懸濁液が前記第1配管より前記シート化容器に注入されて前記細胞が前記細胞付着用平面基材上に3,000個/mm以上の細胞播種密度で播種され、前記第3配管からの前記不要な液体成分の排出と、前記第2配管からの前記培地交換用の培養液の注入とが行われ、前記細胞付着用平面基材上に細胞シートが作製される。
また、本発明の細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路は、細胞シート作製装置に装着されて細胞シートが作製される細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路であって、細胞シートを作製するための細胞付着用平面基材を含むシート化液槽が設けられたシート化容器と、前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に細胞を懸濁してなる細胞懸濁液を注入するための第1配管と、前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に培地交換用の培養液を注入するための第2配管と、前記シート化容器に接続され、前記シート化容器の内部の不要な液体成分を排出する第3配管と、を備え、前記シート化容器に前記細胞懸濁液を濃縮する濃縮部が接続され、前記第1配管、前記第2配管、及び前記第3配管を含む前記シート化容器に接続する配管に複数個の切替え弁が設けられ、前記切替え弁の切替えを制御するとともに、無菌フィルターを介して前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路の内部の圧力を調整し、前記圧力の差により前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路の内部の液体を移送する送液機構が備えられ、前記濃縮部において前記細胞懸濁液の濃度が濃縮され、濃縮された前記細胞懸濁液が前記第1配管より前記シート化容器に注入されて前記細胞が前記細胞付着用平面基材上に3,000個/mm以上の細胞播種密度で播種され、前記第3配管からの前記不要な液体成分の排出と、前記第2配管からの前記培地交換用の培養液の注入とが行われ、前記細胞付着用平面基材上に細胞シートが作製される。
本発明の細胞シート作製装置によれば、自動的な操作によって細胞シートを作成することができる小型の細胞シート作製装置を提供することができる。
本発明の細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路によれば、自動的な操作によって細胞シートを作成することができる小型の細胞シート作製装置の使用に適した回路を提供することができる。
図1は、実施形態に係る細胞シート作製装置の構成を模式的に示す図である。 図2は、図1の細胞シート作製装置の、細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路と原料容器並びにそれらを接続する配管を除く構成を模式的に示す図である。 図3は、図1の細胞シート作製装置の、細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路と原料容器並びにそれらを接続する配管の構成を模式的に示す図である。 図4は、図1の細胞シート作製装置に装着される細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路の構成を模式的に示す図である。 図5は、図1の細胞シート作製装置に組み込まれる原料容器の構成を模式的に示す図である。 図6Aは、図1の細胞シート作製装置に組み込まれるシート化容器の上面図である。 図6Bは、図6Aのシート化容器の側面図である。 図7は、図1の細胞シート作製装置に組み込まれるシート化容器の一部の断面図である。 図8Aは、図1の細胞シート作製装置のシート化容器が振とう装置に装着された構成の上面図である。 図8Bは、図8Aのシート化容器が振とう装置に装着された構成の側面図である。 図9は、細胞シートの表面に細胞外マトリックスより構成された膜が形成される様子を説明する模式図である。 図10は、第1実施例に係るシート化容器の構成を模式的に示す図である。 図11は、第2実施例に係る原料容器の構成を模式的に示す図である。 図12は、第3実施例に係る原料容器の構成を模式的に示す図である。 図13は、第4実施例に係る原料容器の構成を模式的に示す図である。 図14は、第6実施例に係る加速度の時間変化を示す図である。 図15は、比較例に係る加速度の時間変化を示す図である。 図16は、第6実施例に係る角度の時間変化を示す図である。 図17は、比較例に係る角度の時間変化を示す図である。 図18は、第7実施例に係る細胞シート作製装置の、細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路と原料容器並びにそれらを接続する配管の構成を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に説明する形態はあくまで例示であり、当業者にとって自明な範囲で適宜修正することができる。
<実施形態>
(細胞シート作製装置の構成)
図1は、本実施形態の細胞シート作製装置1の模式的構成図である。図1に示すように、細胞シート作製装置1は、細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100が装着されて構成される。以下に、細胞シート作製装置1について、細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100と原料容器並びにそれらを接続する配管を含む構成と、それを除いた構成とに分けて説明する。
図2は、図1の細胞シート作製装置1の、細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100と原料容器並びにそれらを接続する配管を除く構成を模式的に示す図である。図2に示すように、細胞シート作製装置1の、細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100と原料容器並びにそれらを接続する配管を除く構成は、恒温槽10、遠心分離機11、振とう装置12、検査部18、原料保管庫20、解凍装置30、局所加温機構40、及び表示部51が設けられた制御部50を有する。
図3は、図1の細胞シート作製装置1の、細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100と原料容器並びにそれらを接続する配管の構成を模式的に示す図である。図3に示すように、細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100と原料容器並びにそれらを接続する配管の構成は、洗浄容器13、活性化容器14、シート化容器15、廃液容器16、培養液Aを収容する原料容器21、培養液Bを収容する原料容器22、培養液Cを収容する原料容器23、培養液Dを収容する原料容器24、培養液Eを収容する原料容器25、及び培養液Fを収容する原料容器26を有する。さらに、細胞シート作製装置1の使用時には、凍結細胞を収容する凍結細胞保存容器31が組み込まれるが、図面上は凍結細胞保存容器31が組み込まれた状態を示す。
原料容器21と凍結細胞保存容器31とは無菌コネクタ81を介して配管61により接続されている。凍結細胞保存容器31と洗浄容器13とは無菌コネクタ82を介して配管62により接続されている。原料容器22は無菌コネクタ83を介して配管63が接続されており、配管63は配管63a及び配管63bの2つに分岐しており、配管63aは洗浄容器13に接続し、配管63bは活性化容器14に接続されている。原料容器23と活性化容器14とは無菌コネクタ84を介して配管64により接続されている。原料容器24と活性化容器14とは無菌コネクタ85を介して配管65及び配管65aにより接続されている。原料容器25とシート化容器15とは無菌コネクタ86を介して配管66及び配管66aにより接続されている。ここで、配管65及び配管65aと、配管66及び配管66aとは配管bにより接続されており、原料容器24は配管65、配管b、及び配管66aを介してシート化容器15に接続され、また、原料容器25は配管66、配管b、及び配管65aを介して活性化容器14に接続された構成となっている。原料容器26とシート化容器15とは無菌コネクタ87を介して配管67により接続されている。無菌コネクタ81,82,83,84,85,86,87は、図面上、細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100の装着後においてそれぞれ接続された状態を示している。細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100の装着前においては、無菌コネクタ81,82,83,84,85,86,87はそれぞれ未接続の状態となっている。
細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100は、使用前において、洗浄容器13、活性化容器14、及びシート化容器15と、これらを接続する各配管及び廃液容器16とは、閉鎖系を保っており、予め滅菌処理が施されている。
また、洗浄容器13とシート化容器15とは配管68により接続されている。洗浄容器13と活性化容器14とは、配管69と配管70によりそれぞれ接続されている。活性化容器14とシート化容器15とは配管71により接続されている。洗浄容器13、活性化容器14、及びシート化容器15は、配管72により廃液容器16に接続されており、洗浄容器13、活性化容器14、及びシート化容器15の内部の不要な液体成分が排出可能な構成となっている。
上記の構成において、活性化容器14とシート化容器15とを接続する配管71は、シート化容器15に細胞を懸濁してなる細胞懸濁液を注入するための配管である。また、原料容器24とシート化容器15とを接続する配管65、配管b、及び配管66a、原料容器25とシート化容器15とを接続する配管66及び配管66a、及び、原料容器26とシート化容器15とを接続する配管67は、それぞれ、シート化容器15に培地交換用の培養液を注入するための配管である。シート化容器15と廃液容器16とを接続する配管72は、シート化容器15の内部の不要な液体成分を排出する配管である。上記のシート化容器15に接続された各配管は、互いに独立して設けられていてもよく、また、切替え部が設けられて切替え可能とすることで他の機能を有する配管と一部又は全部を共有することができる。
シート化容器15は、無菌フィルターが装着された給気管73を介して直接的にあるいはその他のチューブを介して間接的に空気供給部19に接続されている。空気供給部19からの細胞シートの作製に必要な空気が、直接的あるいは間接的にシート化容器15に注入可能になっている。給気管73に無菌フィルターが装着されており、恒温槽10内の培養用空気の無菌環境を維持することができる。
上記の各配管は、例えば内径φ1~10mmである。洗浄容器13は、例えば5~100mlの容量である。活性化容器14は、例えば50~1000mlの容量である。
図1に示すように、洗浄容器13、活性化容器14、及びシート化容器15は、恒温槽10に収容される。恒温槽10は、例えば34~40℃の範囲で温度を一定に保温するように設けられている。洗浄容器13は例えば遠心管であり、遠心分離機11等に装着される。活性化容器14及びシート化容器15は、振とう装置12に装着される。図面上、遠心分離機11及び振とう装置12は恒温槽10に内包されるように示しているが、これに限るものではなく、内包されていなくてもよい。
本実施形態においては洗浄容器13と活性化容器14とは個別の容器であるが、洗浄活性化容器として一体にしてもよい。洗浄活性化容器は、遠心分離機及び振とう装置に適宜装着される。
原料容器21,22,23,24,25,26は、原料保管庫20に保管される。原料保管庫20は、例えば2~10℃の範囲で温度を一定に保つように設けられている。
凍結細胞保存容器31は、細胞シート作製装置1の使用時に解凍装置30に装着される。解凍装置30は、例えば34~40℃の範囲の温度で凍結細胞を解凍するように設けられている。
凍結細胞保存容器31に保存された凍結細胞から細胞懸濁液が得られ、本実施形態の細胞シート作製装置1によりシート化される。培養される細胞は、培養により細胞集合体を形成可能であれば特に限定されず、例えば接着性を有する細胞等が挙げられる。接着性を有する細胞として、RPE細胞、肝臓癌細胞、肝芽腫細胞、ヘパトーマ細胞、肝臓の実質細胞である肝細胞、クッパー細胞、血管内皮細胞や角膜内皮細胞等の内皮細胞、繊維芽細胞、骨芽細胞、砕骨細胞、歯根膜由来細胞、表皮角化細胞等の表皮細胞、気管上皮細胞、消化管上皮細胞、子宮頸部上皮細胞、角膜上皮細胞等の上皮細胞、乳腺細胞、ペリサイト、平滑筋細胞や心筋細胞等の筋細胞、腎細胞、膵ランゲルハンス島細胞、末梢神経細胞や視神経細胞等の神経細胞、軟骨細胞、骨細胞、又は幹細胞、ES細胞(胚性幹細胞)及びiPS細胞(人工多能性幹細胞)等が挙げられる。幹細胞は、例えば骨髄未分化間葉幹細胞、造血幹細胞、血管幹細胞、神経幹細胞、小腸幹細胞、脂肪幹細胞、皮膚幹細胞、歯周組織幹細胞、毛様体幹細胞、角膜輪部幹細胞、内臓幹細胞等である。細胞懸濁液に含有される細胞は、1種類のみでもよく、また、複数種類を含んでいてもよい。複数種類の細胞を含有する細胞懸濁液は、例えば複数の凍結細胞を準備してそれぞれ解凍し、それらを混合することで得ることができる。
細胞懸濁液は、遠心分離機11等により濃縮される。単位体積当たりの細胞数を、「細胞濃度」あるいは「細胞懸濁液濃度」と称する。細胞懸濁液は、細胞濃度が5.0×10個/mLよりも高濃度となるように濃縮されるのが好ましい。細胞濃度は、光学的検査を行う検査部18により監視される。
遠心分離機11は、細胞懸濁液の細胞密度を濃縮する濃縮部として用いられている。濃縮部は遠心分離機に限定されず、中空糸フィルターを用いた濃縮部であってもよく、その他の構成の濃縮部であってもよい。
濃縮された細胞懸濁液は、シート化容器15に移送され、細胞懸濁液に含有される細胞は、シート化容器15の内部に備えられた細胞付着用平面基材上に沈殿して播種される。単位面積当たりの細胞数を、「細胞密度」あるいは「細胞播種密度」と称する。細胞懸濁液濃度が高いほど細胞播種密度が高くなる。細胞は、高密度に播種されたものが細胞シートの作製に用いられる。上記の「高密度」とは、調製した細胞が由来する正常組織において観察される細胞密度以上の密度をいう。細胞密度の上限は、当業者であれば適宜決定することが可能であるが、例えば細胞同士の密着による死滅を誘発しない程度の密度である。正常組織において観察される細胞密度は、組織の種類によって異なるが、例えば角膜内皮では3,000個/mm程度、網膜色素上皮細胞では4,000個/mm程度である。上記の高密度に濃縮された細胞密度は、正常組織において観察される細胞密度に対して、例えば1~100倍、好ましくは1.2~50倍、より好ましくは2.5~30倍、特に好ましくは5~10倍程度である。例えば、角膜内皮の場合で3,000個/mm以上であり、網膜色素上皮細胞の場合で4,000個/mm以上であり、いずれの場合でも、好ましくは5,000個/mm以上200,000個/mm以下であり、より好ましくは10,000個/mm以上120,000個/mm以下であり、特に好ましくは20,000個/mm以上40,000個/mm以下である。正常組織において観察される細胞密度が角膜内皮あるいは網膜色素上皮細胞より小さい種類の場合は、上記の細胞密度よりも小さい範囲を適用することが可能である。正常組織において観察される細胞密度が角膜内皮あるいは網膜色素上皮細胞より大きい種類の場合は、上記の細胞密度よりも大きい範囲を適用することが可能である。
局所加温機構40は、例えば配管63,63a,63b,64,65,65a,66,66a,67,bの少なくとも一部を加温する。局所加温機構40は、例えば34~40℃の範囲で温度を一定に保つように設けられている。
制御部50は、例えば恒温槽10、原料保管庫20、解凍装置30、及び局所加温機構40の温度を制御する。恒温槽10、原料保管庫20、解凍装置30、及び局所加温機構40の温度の設定値及び実測値等が表示部51に表示される。
また、原料保管庫20の原料容器21,22,23,24,25,26あるいはそれらに接続する各配管にチューブ(ベリスタ)ポンプが設けられており、制御部50は、原料保管庫20の原料容器21,22,23,24,25,26から培養液等の各原料を供給する流量やタイミング等を制御可能に設けられている。各原料を供給する流量やタイミングの設定値等が表示部51に表示される。例えば、培養液Aの凍結細胞保存容器31あるいは洗浄容器13への供給、培養液Bの洗浄容器13あるいは活性化容器14への供給、培養液Cの活性化容器14への供給、培養液Dの活性化容器14あるいはシート化容器15への供給、培養液Eの活性化容器14あるいはシート化容器15への供給、及び培養液Fのシート化容器15への供給について、流量やタイミングが、細胞懸濁液の作製、細胞懸濁液の移送、及び細胞シートの作製のタイミングとともに制御される。
凍結細胞保存容器31、洗浄容器13、活性化容器14、及びシート化容器15あるいはそれらに接続する各配管にチューブ(ベリスタ)ポンプが設けられており、制御部50は、各容器間での培養液あるいは細胞懸濁液の移送を制御可能に設けられている。
また、部品点数の削減と、閉鎖系回路の細胞シート作製装置1の本体への着脱作業を簡便にするために、原料容器21,22,23,24,25,26、凍結細胞保存容器31、洗浄容器13、活性化容器14、及びシート化容器15の各容器に圧力制御部を接続して、各容器間に圧力差を発生させ、送液する構成としてもよい。圧力制御部は、空気の供給による加圧と、吸引による減圧とを行う。原料容器21,22,23,24,25,26、凍結細胞保存容器31、洗浄容器13、活性化容器14、及びシート化容器15の各容器と、圧力制御部とは、例えば無菌フィルターを装着した配管で接続されている。各容器に接続する各配管には、切替え弁、例えばピンチバルブが設けられている。圧力制御部は、切替え弁の切替え、例えばピンチバルブの開閉を制御するとともに、原料容器21,22,23,24,25,26、凍結細胞保存容器31、洗浄容器13、活性化容器14、及びシート化容器15の各容器、及びこれらに接続する各配管の内部の圧力を調整可能に設けられている。各容器及び各配管の内部の圧力の調整は、例えば空気の供給による加圧、あるいは、吸引による減圧により行われる。切替え弁の切替え及び各容器及び各配管の内部の圧力を調整することにより、特定の容器間に圧力差を発生させ、各容器間での培養液あるいは細胞懸濁液の送液を行う。圧力制御部は、制御部50が兼ねて設けられていてもよく、あるいは制御部50とは別に設けられていてもよい。
また、細胞シート作製装置1には、廃液用の配管72にも移送装置が設けられ、洗浄容器13、活性化容器14、及びシート化容器15から廃液容器16へ排出されるように構成されている。
本実施形態においては、シート化容器15に細胞懸濁液が注入された後、培養液D等の培養液が注入されるように制御されている。
また、洗浄容器13、活性化容器14、及びシート化容器15の洗浄や乾燥防止のために、原料容器22,23,25,26から培養液を好ましいタイミングで洗浄容器13、活性化容器14、及びシート化容器15に供給するようにしてもよい。
また、制御部50は遠心分離機11及び振とう装置12に接続され遠心分離機11の駆動及び振とう装置による振とう動作を制御する。遠心分離機11の駆動の設定値及び振とう装置による振とう動作の設定値等が表示部51に表示される。
図4は、図1の細胞シート作製装置1に装着される細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100の構成を模式的に示す図である。細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100は、洗浄容器13、活性化容器14、シート化容器15、及び廃液容器16を有し、これらに接続する配管62,63,63a,63b,64,65,65a,66,66a,b,67,68,69,70,71,72が設けられている。図4の細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100は細胞シート作製装置1に装着する前の状態を示し、無菌コネクタ82,83,84,85,86,87をそれぞれ構成する無菌コネクタ82b,83b,84b,85b,86b,87bは、未接続の状態であることを示す。
シート化容器15内で作製された細胞シートを容器から工具なしで容易に脱着することが可能なように構成されている。例えば、シート化容器15の側面外周に深さ0.1~0.5mmの溝部が設けられており、この溝の上部と下部で分離させる方向に手で力を加えることで、完成した細胞シートを工具なしで容易に脱着することができるように構成されている。
細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100の閉鎖系を保ったまま、無菌閉鎖系回路を分離して運搬可能とするように、洗浄容器13に接続する配管62,63,64,65,66,67,72は熱溶着で切断可能に構成されていてもよいし、無菌切断コネクタを予め装着しておいてもよい。
図5は、図1の細胞シート作製装置1に組み込まれる原料容器21,22,23,24,25,26の構成を模式的に示す図である。例えば、培養液Aを収容する原料容器21、培養液Bを収容する原料容器22、培養液Cを収容する原料容器23、培養液Dを収容する原料容器24、培養液Eを収容する原料容器25、及び培養液Fを収容する原料容器26が、それぞれ別体で設けられている。図5の原料容器21,22,23,24,25,26は細胞シート作製装置1に装着する前の状態を示し、無菌コネクタ81,83,84,85,86,87をそれぞれ構成する無菌コネクタ81a,83a,84a,85a,86a,87aは、未接続の状態であることを示す。
培養液A、培養液B、培養液C、培養液E、及び培養液Fは、細胞の育成に用いられる栄養分を含み、細胞の生育環境を提供する。培養液は、細胞を培養するために通常使用される培養液を使用することが可能であり、培養する細胞の種類によって適宜決定できる。例えば、無機塩、炭水化物、アミノ酸、ビタミン、タンパク質、ペプチド、コラーゲン、脂肪酸、脂質、血清等を、緩衝溶液中に含有させたものである。具体的には、DMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)を用いることができる。培養液A,B,C,E,Fは、同じ組成の培養液であってもよく、異なる組成の培養液であってもよい。
培養液Dは、他の培養液A,B,C,E,Fとは組成が異なる培養液である。例えば、培養液Dは、血清、タンパク阻害剤、増殖因子、あるいはその他の成分を含有しており、この点で、他の培養液A,B,C,E,Fとは組成が異なる。
培養液A,B,C,D,E,Fは、細胞培養の培地として用いられ、あるいは、培地交換用に用いられる。
図6Aは、図1の細胞シート作製装置1に組み込まれるシート化容器15の上面図である。図6Bは、図6Aのシート化容器15の側面図である。シート化容器15は、基体15aに複数個(図面上は3×4個)のシート化部15bがマトリクス状に並べられて設けられている。図6Aに示すシート化容器15では、シート化容器15に設けられるシート化部15bの個数が12個であることを示しているが、シート化部15bの個数は特に限定されない。
図7は、図1の細胞シート作製装置1に組み込まれるシート化部15bの一部の断面図である。シート化液槽ISの数は、1つ以上複数個設けられていてもよい。図7に示すシート化部15bでは、複数個(例えば2×2個)のシート化液槽ISが設けられており、図面上は2個のシート化液槽ISの断面を示している。シート化液槽ISは市販のインサート(製品名:トランズウェル3470)により構成され、底面に細胞付着用平面基材Mが設けられている。シート化液槽ISには細胞懸濁液C及び培養液S1が供給されるように構成されている。ここで培養液S1は血清等を含む培養液と含まない培養液とが適宜選択されて供給可能に構成されている。図7に示すシート化部15bは4個のシート化液槽ISが設けられており、図面上は2個のシート化液槽の断面を示しているが、シート化液槽ISの個数は特に限定されず、また、シート化部15bの個数も特に限定されない。
シート化液槽ISの下部にはレシーバー槽Rが設けられている。レシーバー槽Rには培養液S2が供給されるように構成されている。レシーバー槽Rへ培養液S2を供給する流量が制御可能に設けられ、細胞シートを作製する際に、レシーバー槽Rの内部の培養液を交換するように構成されている。
シート化液槽ISとレシーバー槽Rとの間に窓部が設けられ、後述の振とう動作あるいは排出動作によりシート化液槽ISの内部の不要な液体成分がレシーバー槽Rへ排出されるオーバーフローF1が発生可能となっている。さらに、レシーバー槽Rは外周側に窓部が設けられ、後述の振とう動作あるいは排出動作によりレシーバー槽Rの内部の不要な液体成分が排出されるオーバーフローF2が発生可能となっている。レシーバー槽Rから排出された不要な液体成分は、ドレイン配管DRを介してシート化部15bから外部へ排出される。
シート化部15bには、二酸化炭素を含む空気Gが供給される配管が設けられている。空気Gの二酸化炭素濃度は、例えば4~6%であり、二酸化炭素を含む空気が収容されたボンベ等の空気供給部19から供給される。二酸化炭素を含む空気Gの供給により、シート化液槽ISに入った細胞懸濁液中の細胞の活性化が促進される。例えば、シート化部15bに供給される気体は、予め二酸化炭素濃度が4~6%程度に調整された空気でもよいし、シート化液槽IS内で細胞の活性化に適した環境となれば、100%の二酸化炭素ガスでもよいし、水蒸気等のその他のガス成分でもよい。
例えば、二酸化炭素を含む空気Gの供給経路中に、細菌の侵入を防止するフィルターが設けられている。
図8Aは、図1の細胞シート作製装置1のシート化容器15が振とう装置12に装着された構成の上面図である。図8Bは、図8Aのシート化容器15が振とう装置12に装着された構成の側面図である。シート化容器15が振とう装置12に固定されるようにして、細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100は細胞シート作製装置1に装着される。振とう装置12は、例えば、シート化容器15に衝撃を与える往復動作12a、叩き動作12b、水平方向の往復回転動作12c、シート化容器15を傾ける傾け動作12d,12eを含む振とう動作が可能に構成されている。
例えば、振とう装置12は、シート化容器15を水平面に対する前後方向と左右方向のどちらかまたは両方向に対して5~45度の角度で0.1~1秒/回の間隔で傾ける傾け部と、シート化容器15に加速度1.0~30G、1~5秒/回の衝撃を与える叩き部とを有する。
また、例えば、傾け部は、シート化容器15の内部の不要な液体成分の排出のために、シート化容器15を水平面に対して15~60度の角度で傾けることが可能に構成されている。これにより、シート化容器15を傾け、シート化液槽ISの内部の不要な液体成分がレシーバー槽Rへ排出されるオーバーフローF1及びレシーバー槽Rの内部の不要な液体成分が排出されるオーバーフローF2が発生可能となっている。
上記の細胞シート作製装置1において、各配管の接続ミスや、漏れの有無を確認するために、各配管にポンプやピンチバルブ及び圧力センサが設けられていて、配管内に所定の圧力の空気を送ることで、所定の内圧に達しない状態を検知する機構を設けてもよい。
(細胞シートの作製方法)
本実施形態の細胞シートの作製方法について図1を参照して説明する。まず、細胞シート作製装置1に、細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100を装着する。即ち、洗浄容器13を遠心分離機11に、活性化容器14及びシート化容器15を振とう装置12に装着する。洗浄容器13、活性化容器14、及びシート化容器15と、これらを接続する各配管及び廃液容器16とは、閉鎖系を保っており、使用前に予め滅菌処理が施されている。また、原料保管庫20に原料容器21,22,23,24,25,26を装着し、凍結細胞保存容器31を解凍装置30に装着する。また、無菌コネクタ81,82,83,84,85,86,87により各配管を無菌状態で接続する。洗浄容器13、活性化容器14、及びシート化容器15と、これらを接続する各配管及び廃液容器16とは、パネル等を用いて固定配置するようにしてもよい。また、各配管の接続箇所を記号化あるいは色分け等を施して、装着の際に接続作業が簡便となるようにしてもよい。
細胞シート作製装置1への細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100、原料容器21,22,23,24,25,26、凍結細胞保存容器31の装着、及び各配管の接続の後、各配管に設けられたポンプ機構やピンチバルブにより、また、各配管に加圧減圧機構が設けられている場合には、各配管の加圧減圧により、各配管の接続ミス、及び漏れの有無等を確認する。
次に、解凍装置30において凍結細胞保存容器31中の凍結細胞を解凍する。ここで、凍結細胞は、患者から採取された細胞を凍結したものである。
解凍装置30では、例えば凍結細胞保存容器31ごと加温し、保存されていた凍結細胞を解凍する。解凍温度は、例えば4~37℃である。その後、凍結細胞保存容器31の中へ原料容器21から配管61によって培養液を注入し、解凍した細胞と共に洗浄容器13へ移送する。
次に、洗浄容器13において、細胞に添加された凍結保護剤を取り除く。例えば、洗浄容器13へ移送された細胞および培養液に対して、洗浄容器13が装着された遠心分離機11の回転子を回転させることで遠心分離を行い、細胞と、凍結保護剤を含んだ培養液とに分離させる。細胞を移送用の培養液とともに配管69により活性化容器14へ移送する。凍結保護剤を含んだ培養液を、移送装置により廃液容器16へ排出する。
次に、細胞の活性化を行う。ここでの細胞の活性化は前培養とも称する。例えば、活性化容器14へ移送された細胞を、原料容器23から配管64により注入される活性化用の培養液で希釈し、細胞が活性化するまで静置する。活性化処理の温度は34~40℃である。この時、細胞の活性化を促進させるために、活性化容器14を振とう装置12により振とうさせてもよい。活性化処理がなされる時間は、例えば3~5日間程度である。
細胞が接着細胞の場合は、活性化すると容器に付着するため、トリプシン等の分散液を加えて細胞を容器から剥離する。その後、トリプシンを不活性化させるために、原料容器24及び原料容器25から、配管65,65a,66,bにより、血清入りの培養液等を追加する。活性化した細胞を含んだ培養液を配管70により洗浄容器13に移送し、遠心分離により細胞と培養液とに分離する。得られた活性化された細胞を懸濁用の培養液で懸濁して細胞懸濁液を得て、配管68によりシート化容器15に移送する。
本実施形態においては洗浄容器13と活性化容器14とは個別の容器として用いているが、洗浄活性化容器として一体化したものを用いてもよい。この場合は、上記の洗浄容器13と活性化容器14との間の移送が省略されて工程は簡便となる。
上記の洗浄工程と活性工程において、必要に応じて、洗浄及び活性化を複数回繰り返してもよい。この場合には、活性化容器14において、活性化された細胞を懸濁用の培養液で懸濁して細胞懸濁液を得て、配管71によりシート化容器15に移送するようにしてもよい。
シート化容器15へ移送される細胞懸濁液に対して、検査部18により光学的検査を行い、細胞密度が上記の高密度の範囲、例えば3,000個/mm以上相当に制御されているか検査する。細胞密度が上記の範囲から外れている場合には、培養液の排出や追加を行い、細胞濃度を調整する。
次に、活性化した高濃度の細胞をシート化容器15の中の平面基材上に一定期間、静置させて、自動で細胞シート80を作成する。細胞のシート化処理の温度は34~40℃である。この時、シート化を促進させるために、シート化容器15を振とう装置12により振とうさせてもよい。細胞のシート化処理がなされる時間は、例えば5日間程度である。
細胞シート80は、平坦な形状であるが、積層される細胞シートの縦方向の厚みがある場合、立体的な細胞塊としてもよい。
振とう動作においては、例えば、振とう装置12の傾け部の駆動で、シート化容器15を水平面に対する前後方向と左右方向のどちらかまたは両方向に対して5~45度の角度で0.1~1秒/回の間隔で傾ける。また、振とう装置12の叩き部の駆動で、シート化容器15に衝撃を与える。
また、シート化容器15の内部の不要な液体成分を排出するために、シート化容器15を水平面に対して5~100度の角度で傾けるようにしてもよい。
次にシート化容器15内で手術に適した状態にまで作製された細胞シートを、該シート化容器15から工具な容易に脱着することが可能なように、シート化容器15の側面外周に深さ0.1~0.5mmの溝部が設けられており、この溝の上部と下部で分離させる方向に手で力を加えることで、シート化容器15から細胞シートを脱着するのに十分な空間を出現させ、完成した細胞シートをシート化容器15から取り出して、移植手術に用いる。
上記のシート化容器15の取り外しとしては、シート化容器15を含む細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100の切断に適した任意の箇所で配管を無菌状態で切断することで取り外すことが可能である。配管の切断は、無菌切断機によって行ってもよく、配管の熱溶着での切断で行ってもよい。
細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100とこれに含まれる配管等はディスポーザブルで、使用毎に新規なものに交換する。
(細胞シート作製装置の作用・効果)
本実施形態の細胞シート作製装置1によれば、自動的な操作によって細胞シートを作成することができ、CPCやアイソレータシステムより小型化された装置によって細胞シートを作製できる。
特に、本実施形態の細胞シート作製装置1によれば、細胞シートが作製される細胞付着用平面基材Mと反対側における細胞シートの表面に細胞外マトリックスにより構成された膜(例えばブルッフ膜)を形成することができる。細胞外マトリックスにより構成された膜が形成された細胞シートを移植する場合、細胞シートを裏返すことなく移植することが可能であり、移植手術に有利である。
図9は、細胞付着用平面基材Mと反対側における細胞シートCSの表面に細胞外マトリックスにより構成された膜BMが形成される様子を説明する模式図である。シート化液槽ISは底面に細胞付着用平面基材Mが設けられている。シート化液槽ISに細胞懸濁液、培養液を含む混合液Sが収容され、細胞培養がなされて細胞付着用平面基材M上に細胞シートCSが作製される。このとき、細胞付着用平面基材Mと反対側における細胞シートCSの表面に細胞外マトリックスにより構成された膜BMが形成される。
細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100には、細胞懸濁液をシート化容器15に移送する配管と血清等を供給する配管とが個別に設けられており、細胞懸濁液および血清の供給量およびタイミング等を個別に制御できる。これらのタイミング制御により、細胞外マトリックスにより構成された膜の形成安定性が向上する。
細胞シートを作成することのできる小型の自動装置を用いることによって、手作業の技量に頼らず、自動で細胞シートを作成することができる。この細胞シート作製装置に用いられる細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路は、一度使用するごとに新しい回路に交換することが可能で、患者ごとの細胞シートをコンタミネーションのリスクを避けて効率的に作成することができる。また、細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路は、細胞シート作製装置1台に対し1回路としてもよいし、同装置1台に対し複数回路を設置してもよい。
また、細胞シート作製装置は閉鎖系であるため、細胞シート作製装置の設置場所はクリーンルームである必要はなく、小型なので移植治療を行う場所に設置してもよい。これにより、細胞シートを運送する必要が無くなり、細胞シートが損傷するリスクを下げることができる。
上記の本実施形態の細胞シート作製装置1により、特に加齢黄斑変性症等の細胞組織移植以外では治癒が困難な治療行為等を支援することができる。
(第1実施例)
図10は、第1実施例に係るシート化容器の構成を模式的に示す図である。細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100Xは、シート化容器15X、及び廃液容器16Xを有し、これらに接続する配管65X,66X,66Xa,67X,68X,72Xが設けられている。配管66Xには無菌コネクタ88Xbが設けられ、無菌コネクタ88Xaを接続することで原料細胞懸濁液17Xがシート化容器15Xに注入可能となっている。配管65Xには無菌コネクタ85Xbが設けられ、無菌コネクタ85Xaを接続することで原料容器24Xから培養液Dがシート化容器15Xに注入可能となっている。配管66Xには無菌コネクタ86Xbが設けられ、無菌コネクタ86Xaを接続することで原料容器25Xから培養液Eがシート化容器15Xに注入可能となっている。配管67Xには無菌コネクタ87Xbが設けられ、無菌コネクタ87Xaを接続することで原料容器26Xから培養液Fがシート化容器15Xに注入可能となっている。シート化容器15Xは、無菌フィルターが装着された給気管73Xを介して直接的にあるいはその他のチューブを介して間接的に空気供給部19Xに接続されている。空気供給部19Xからの細胞シートの作製に必要な空気が、直接的あるいは間接的にシート化容器15Xに注入可能になっている。給気管73Xに無菌フィルターが装着されており、恒温槽10内の培養用空気の無菌環境を維持することができる。
本実施例の細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100Xは、実施形態の細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100から洗浄容器13及び活性化容器14並びにこれらに接続する配管を除去し、細胞懸濁液を外部から供給可能とするように配管68Xを設けたものである。上記を除いては実施形態と同様である。
本実施例の細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100Xは、上記の実施形態の細胞シート作製装置1で用いることができ、自動的な操作によって細胞シートを作成することができ、CPCやアイソレータシステムより小型化された装置によって細胞シートを作製できる。
本実施例の細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100Xを細胞シート作製装置1で用いる場合、洗浄容器13及び活性化容器14に相当する容器を別途用いる。細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路100Xは最初から洗浄容器13及び活性化容器14を含んでいないので、細胞シートの作成後のシート化容器15Xの取り外しが容易になる。
(第2実施例)
図11は、第2実施例に係る原料容器の構成を模式的に示す図である。例えば、培養液Aを収容する原料容器21a、培養液Bを収容する原料容器22a、培養液Cを収容する原料容器23a、培養液Dを収容する原料容器24a、培養液Eを収容する原料容器25a、及び培養液Fを収容する原料容器26aが、それぞれ別体で設けられている。各原料容器21a,22a、23a,24a,25a,26aは、一回の細胞シート作成に適した量を収容する大きさとなっており、ディスポーザブルで使用毎に新規なものに交換する形態とすることができる。
(第3実施例)
図12は、第3実施例に係る原料容器の構成を模式的に示す図である。培養液Aを収容する原料容器21b、培養液Bを収容する原料容器22b、培養液Cを収容する原料容器23b、培養液Dを収容する原料容器24b、培養液Eを収容する原料容器25b、及び培養液Fを収容する原料容器26bが、1つのパッケージ27bにまとめられて設けられている。各原料容器21b,22b,23b,24b,25b,26bは、パッケージ27b内部では隔てられていて原料が混合してしまうことはなく、原料容器の並び順が固定されるので、原料容器の誤装着を防止できる。
(第4実施例)
図13は、第4実施例に係る原料容器の構成を模式的に示す図である。培養液Aを収容する原料容器21c、培養液Bを収容する原料容器22c、培養液Cを収容する原料容器23c、培養液Dを収容する原料容器24c、培養液Eを収容する原料容器25c、及び培養液Fを収容する原料容器26cが、1つのパッケージ27bにまとめられて設けられている。さらに、原料容器21c及び原料容器22cには無菌コネクタ付の接続口21dが設けられている。接続口21dから気体を吹き込み、原料容器21c及び原料容器22cの内部の原料を押し出して使用でき、原料を無駄なく最後まで使用することができる。接続口21dは原料容器21c,22c,23c,24c,25c,26cの一部又は全部に設けられている。
(第5実施例)
眼球から採取した網膜色素上皮細胞の冷凍細胞の試料を上記の実施形態に記載の細胞シート作製装置1で解凍及び活性化処理を行い、0.1%トリプシンおよび0.02%EDTAで5分間処理を行って得られたRPE細胞を遠心分離で濃縮する。得られた細胞懸濁液の細胞数を計測して、シート化容器(4ウェルチャンバースライド(Lab-Tek))に100万個、200万個ずつ(細胞密度はそれぞれ5,000個/mm、10,000個/mm)播種し、培養する。その結果、細胞付着用平面基材上にヒト網膜色素上皮細胞の細胞シートを形成できる。
得られた細胞シートに対して免疫染色を行う。免疫染色はシートを4%パラフォルムアルデヒドにて固定後、ホールマウントによるか冷凍またはパラフィン切片を作成して、エラスチン、コラーゲンIV、コラーゲンI、アクチン、サイトケラチン、オクルディン、ZO-1など目的とするタンパク質に対する一次抗体を用いて、酵素抗体法または蛍光抗体法にて染色を行い、光学顕微鏡または蛍光顕微鏡で観察を行う。アクチンに関しては、蛍光標識したファロイジンによっても染色し観察可能である。かかる免疫染色の結果、細胞間接着および平滑筋アクチンの発現が、播種1日後に確認できる。その後、細胞外マトリックスにより構成された膜(ブルッフ膜)のコンポーネントであるエラスチンおよびコラーゲンIVの発現がRPE細胞の血清接触表面に確認できる。
また、前記の免疫染色は、別途下記のとおりに行うことでも同様の結果が得られる。作成したヒト網膜色素上皮細胞の細胞シートを1Mリン酸バッファー生理食塩水(PBS)で2回洗浄し、4%パラフォルムアルデヒドを含有する0.2MPBS中で15分間固定を行う。固定後、細胞シートをTween20含有Tris-バッファー生理食塩水(TBS-T)で5回洗浄する。次いで、細胞シートをタンパク質ブロッキングバッファーでブロッキングの後、細胞シートを1次抗体で4℃、一晩培養する。用いられる1次抗体としては、抗オクルディンヤギポリクローナル抗体(1:100;Santa Cruz Biotechnology)、抗エラスチンウサギポリクローナル抗体(1:100;Calbiochem)を用いる。細胞シートをTBS-Tで3回洗浄した後、二次抗体で30分間、室温にて培養する。次いで、細胞シートをTBS-Tで3回洗浄し、乾燥後、DAPIと共にvectashieldで封入する。各切片は、光学顕微鏡および蛍光顕微鏡(AX-70; Olympus optical Co., Ltd., Tokyo, Japan)で観察できる。
(第6実施例)
上記の実施形態に記載の細胞シート作製装置1の振とう装置12を用いて、図14に示す5~6秒間のしっかりした叩き動作と同時に、図16に示す角度と加速度でシート化容器にしっかりした上下左右の傾け角度をもって傾け動作がなされることで、所定の細胞濃度に調整したシート化容器内の細胞が、細胞付着用平面基材上に均等に播種されて、均質な細胞シートが作製される。
比較例として、図15に示す3秒間程度の短く弱い叩き動作、及び、図17に示す3秒間程度の短く弱い傾け動作の場合には、所定の細胞濃度に調整したシート化容器内の細胞が、細胞付着用平面基材上に均等に播種されず、均質な細胞シートが作製されない。
上記のように、本実施例によれば、上記の実施形態に記載の細胞シート作製装置1を用いることで、手作業に比較して安定した強い振とう動作を行うことができ、手作業の技量に頼らずに品質のばらつきを抑えて細胞シートを作成できる。
(第7実施例)
図18は、第7実施例に係る細胞シート作製装置の、細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路と原料容器並びにそれらを接続する配管の構成を模式的に示す図である。本実施例の細胞シートの作製装置は、各配管にチューブ(ベリスタ)ポンプが設けられている代わりに、原料容器21Y,22Y,23Y,24Y,25Y,26Y、凍結細胞保存容器31Y、洗浄容器13Y、活性化容器14Y、及びシート化容器15Yの各容器に圧力制御部90Yが接続されている。圧力制御部90Yにより、各容器間に圧力差を発生させ、送液する構成となっている。圧力制御部90Yは、空気の供給による加圧と、吸引による減圧とを行う。配管91Yは加圧配管であり、配管92Yは減圧配管である。配管91Yは、原料容器21Y,22Y,23Y,24Y,25Y,26Yに無菌フィルターを装着して接続されている。配管92Yは、シート化容器15Y及び廃液容器16Yに無菌フィルターを装着して接続されている。各容器に接続する各配管にはピンチバルブV1~V6,V8~V18が設けられている。圧力制御部90Yは、ピンチバルブV1~V6,V8~V18の開閉を制御するとともに、原料容器21Y,22Y,23Y,24Y,25Y,26Y、凍結細胞保存容器31Y、洗浄容器13Y、活性化容器14Y、及びシート化容器15Yの各容器、及びこれらに接続する各配管の内部の圧力を調整可能に設けられている。ピンチバルブV1~V6,V8~V18の開閉及び原料容器21Y,22Y,23Y,24Y,25Y,26Y、凍結細胞保存容器31Y、洗浄容器13Y、活性化容器14Y、及びシート化容器15Yの各容器、及びこれらに接続する各配管の内部の圧力を調整することにより、特定の容器間に圧力差を発生させ、各容器間での培養液あるいは細胞懸濁液の送液を行う。圧力制御部90Yは、恒温槽10の温度制御や振とう動作の制御を行う制御部が兼ねていてもよいが、本実施例では制御部とは別に設けられている。
本実施例の細胞シート作製装置において、選択した容器間での液体の移送のために開放するピンチバルブと、加圧と減圧の制御を表1に示す。表1は、移送元の容器、移送先の容器、開放ピンチバルブ、配管91Yへの加圧及び配管92Yへの減圧の制御(圧力制御)、を示す。
Figure 2024077544000002
原料容器21Yから凍結細胞保存容器31Y及び洗浄容器13Yに内部の液体を移送する場合には、ピンチバルブV1を開放し、配管91Yを加圧する。
洗浄容器13Yから廃液容器16Yに内部の液体を移送する場合には、ピンチバルブV15,V16を開放し、配管92Yを減圧する。
原料容器22Yから洗浄容器13Yに内部の液体を移送する場合には、ピンチバルブV2,V8を開放し、配管91Yを加圧する。
洗浄容器13Yから活性化容器14Yに内部の液体を移送する場合には、ピンチバルブV12,V17,V15を開放し、配管92Yを減圧する。
原料容器22Yから活性化容器14Yに内部の液体を移送する場合には、ピンチバルブV2,V9,V17,V15を開放し、配管91Yを加圧し、配管92Yを減圧する。
原料容器23Yから活性化容器14Yに内部の液体を移送する場合には、ピンチバルブV3,V17,V15を開放し、配管91Yを加圧し、配管92Yを減圧する。
原料容器24Yから活性化容器14Yに内部の液体を移送する場合には、ピンチバルブV4,V10,V17,V15を開放し、配管91Yを加圧し、配管92Yを減圧する。
活性化容器14Yから廃液容器16Yに内部の液体を移送する場合には、ピンチバルブV17,V15を開放し、配管92Yを減圧する。
活性化容器14Yから洗浄容器13Yに内部の液体を移送する場合には、ピンチバルブV3,V12を開放し、配管91Yを加圧する。
洗浄容器13Yからシート化容器15Yに内部の液体を移送する場合には、ピンチバルブV13,V14を開放し、配管92Yを減圧する。
原料容器24Yからシート化容器15Yに内部の液体を移送する場合には、ピンチバルブV4,V11,V14を開放し、配管91Yを加圧し、配管92Yを減圧する。
原料容器25Yからシート化容器15Yに内部の液体を移送する場合には、ピンチバルブV5,V11,V14を開放し、配管91Yを加圧し、配管92Yを減圧する。
原料容器26Yからシート化容器15Yに内部の液体を移送する場合には、ピンチバルブV6,V14を開放し、配管91Yを加圧し、配管92Yを減圧する。
シート化容器15Yから廃液容器16Yに内部の液体を移送する場合には、ピンチバルブV13,V18,V15を開放し、配管92Yを減圧する。
(第8実施例)
第8実施例では、第7実施例に係る細胞シート作製装置を用いて、表2に示す条件下で、選択した移送元の容器から移送先の容器へ各容器に内部の液体を移送する例を示す。液体の移送量、移送に係る配管内径、及び配管長さ、配管91Yあるいは配管92Yへの供給圧、及び送液結果を表2に示す。
Figure 2024077544000003
移送箇所P1では、原料容器21Yから凍結細胞保存容器31Yを経由して洗浄容器13Yに培養液を移送する。移送量は30ml、原料容器21Yと凍結細胞保存容器31Y及び洗浄容器13Yとを接続する配管の内径は1.0mm、配管長さは605mmとする。配管91Yへの供給圧が10kPa以上20kPa以下のとき、90秒以下の時間で全量移送できる。配管91Yへの供給圧が0kPa超10kPa未満のとき、圧力が弱すぎて移送できず、液残りがある。配管91Yへの供給圧が20kPa超のとき、圧力が高すぎて移送先の容器内で液体が勢いよく噴出してしまい、細胞へのダメージが懸念される。
移送箇所P2では、洗浄容器13Yから活性化容器14Yに細胞懸濁液を移送する。移送量は10.8ml、洗浄容器13Yと活性化容器14Yとを接続する配管の内径は1.0mm、配管長さは460mmとする。配管92Yへの供給圧が-18kPa以上-5kPa以下のとき、60秒以下の時間で全量移送できる。配管92Yへの供給圧が-5kPa超0kPa未満のとき、圧力が弱すぎて移送できず、液残りがある。配管92Yへの供給圧が-18kPa未満のとき、圧力が高すぎて移送先の容器内で液体が勢いよく噴出してしまい、細胞へのダメージが懸念される。
移送箇所P3では、活性化容器14Yから洗浄容器13Yに細胞懸濁液を移送する。移送量は20ml、活性化容器14Yと洗浄容器13Yとを接続する配管の内径は1.0mm、配管長さは460mmとする。配管92Yへの供給圧が-20kPa以上-1kPa以下のとき、60秒以下の時間で全量移送できる。配管92Yへの供給圧が-1kPa超0kPa未満のとき、圧力が弱すぎて移送できず、液残りがある。配管92Yへの供給圧が-20kPa未満のとき、圧力が高すぎて移送先の容器内で液体が勢いよく噴出してしまい、細胞へのダメージが懸念される。
移送箇所P4では、洗浄容器13Yから廃液容器16Yに不要な液体成分を移送する。移送量は30ml、洗浄容器13Yと廃液容器16Yとを接続する配管の内径は3.2mm、配管長さは955mmとする。配管92Yへの供給圧が-4kPa以上-2kPa以下のとき、15秒以下の時間で全量移送できる。配管92Yへの供給圧が-2kPa超0kPa未満のとき、圧力が弱すぎて移送できず、液残りがある。配管92Yへの供給圧が-4kPa未満のとき、圧力が高すぎて移送先の容器内で液体が勢いよく噴出する。
移送箇所P5では、原料容器23Yから活性化容器14Yに培養液を移送する。移送量は70ml、原料容器23Yと活性化容器14Yとを接続する配管の内径は1.0mm、配管長さは525mmとする。配管91Yへの供給圧が10kPa以上20kPa以下のとき、120秒以下の時間で全量移送できる。配管91Yへの供給圧が0kPa超10kPa未満のとき、圧力が弱すぎて移送できず、液残りがある。配管91Yへの供給圧が20kPa超のとき、圧力が高すぎて移送先の容器内で液体が勢いよく噴出してしまい、細胞へのダメージが懸念される。
移送箇所P6では、活性化容器14Yから廃液容器16Yに不要な液体成分を移送する。移送量は70ml、活性化容器14Yと廃液容器16Yとを接続する配管の内径は3.2mm、配管長さは625mmとする。配管92Yへの供給圧が-5kPa以上-2.5kPa以下のとき、25秒以下の時間で全量移送できる。配管92Yへの供給圧が-2.5kPa超0kPa未満のとき、圧力が弱すぎて移送できず、液残りがある。配管92Yへの供給圧が-5kPa未満のとき、圧力が高すぎて移送先の容器内で液体が勢いよく噴出する。
移送箇所P7では、洗浄容器13Yからシート化容器15Yに細胞懸濁液を移送する。移送量は0.8ml、洗浄容器13Yとシート化容器15Yとを接続する配管の内径は1.0mm、配管長さは680mmとする。配管92Yへの供給圧が-20kPa以上-10kPa以下のとき、11秒以下の時間で全量移送できる。配管92Yへの供給圧が-10kPa超0kPa未満のとき、圧力が弱すぎて移送できず、液残りがある。配管92Yへの供給圧が-20kPa未満のとき、圧力が高すぎて移送先の容器内で液体が勢いよく噴出してしまい、細胞へのダメージが懸念される。
移送箇所P8では、原料容器26Yからシート化容器15Yに培養液を移送する。移送量は0.5ml、原料容器26Yとシート化容器15Yとを接続する配管の内径は1.0mm、配管長さは480mmとする。配管91Yへの供給圧が3kPa以上5kPa以下のとき、5秒以下の時間で全量移送できる。配管91Yへの供給圧が0kPa超3kPa未満のとき、圧力が弱すぎて移送できず、液残りがある。配管91Yへの供給圧が5kPa超のとき、圧力が高すぎて移送先の容器内で液体が勢いよく噴出してしまい、細胞へのダメージが懸念される。
上記のように、移送箇所P1~P8の結果から、配管91Y及び配管92Yへの供給圧を適切に制御することで、選択した容器間での液体の移送が所定の時間内で全量移送できることが確認される。
上記の実施形態及び各実施例において、本発明の趣旨を変更しない範囲で以下のように種々の改変が可能である。
上記の実施形態及び各実施例は、適宜組み合わせ可能であり、また、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、洗浄容器と活性化容器は一体となっていてもよく、別体であってもよく、さらに無菌閉鎖系回路に含まれるように構成されていてもよく、含まれないように構成されていてもよい。また、例えば、各原料容器は、一回の細胞シート作成に適した量を収容する大きさとなっており、さらに1つのパッケージにまとめられて設けられ、ディスポーザブルで使用毎に新規なものに交換する形態とされていてもよい。
1 細胞シート作製装置
10 恒温槽
11 遠心分離機
12 振とう装置
13 洗浄容器
14 活性化容器
15 シート化容器
16 廃液容器
18 検査部
19 空気供給部
20 原料保管庫
21,22,23,24,25,26 原料容器
30 解凍装置
31 凍結細胞保存容器
40 局所加温機構
50 制御部
51 表示部
61,62,63,63a,63b,64,65,65a,66,66a,b,67,68,69,70,71,72 配管
73 給気管
81,82,83,84,85,86,87 無菌コネクタ
100 細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路

Claims (15)

  1. 細胞シートを作製するための細胞付着用平面基材を含むシート化液槽が設けられたシート化容器と、
    前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に細胞を懸濁してなる細胞懸濁液を注入するための第1配管と、
    前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に培地交換用の培養液を注入するための第2配管と、
    前記シート化容器に接続され、前記シート化容器の内部の不要な液体成分を排出する第3配管と、
    を備えた細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路が装着され、
    前記シート化容器に接続され、前記細胞懸濁液を濃縮する濃縮部を備え、
    前記濃縮部において前記細胞懸濁液の濃度を濃縮し、濃縮された前記細胞懸濁液を前記第1配管より前記シート化容器に注入して前記細胞を前記細胞付着用平面基材上に3,000個/mm以上の細胞播種密度で播種し、前記第3配管からの前記不要な液体成分の排出と、前記第2配管からの前記培地交換用の培養液の注入とを行い、前記細胞付着用平面基材上に細胞シートを作製する、
    細胞シート作製装置。
  2. 前記細胞シート作製装置と前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路との脱着が、工具なしで可能に構成されている、
    請求項1に記載の細胞シート作製装置。
  3. 前記シート化容器を水平面に対する前後方向と左右方向のどちらかまたは両方向に対して5~45度の角度で0.1~1秒/回の間隔で傾ける傾け部と、前記シート化容器に加速度1.0~30G、1~5回/秒の衝撃を与える叩き部と、を有する振とう装置をさらに有する、
    請求項1に記載の細胞シート作製装置。
  4. 前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路は、前記細胞懸濁液を構成する前記細胞を洗浄する洗浄容器及び前記細胞を活性化する活性化容器をさらに有する、
    請求項1に記載の細胞シート作製装置。
  5. 前記細胞懸濁液を構成する前記細胞を得るために凍結細胞を解凍する解凍装置をさらに有する、
    請求項1に記載の細胞シート作製装置。
  6. 前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路に供給される培養液が収容される容器を保管する原料保管庫と、前記第2配管の少なくとも一部を加温する局所加温機構と、前記シート化容器を所定の温度に保温する恒温槽との少なくとも1つあるいは全部をさらに有する、
    請求項1に記載の細胞シート作製装置。
  7. 前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路は、前記細胞懸濁液を構成する前記細胞を洗浄する洗浄容器及び前記細胞を活性化する活性化容器をさらに有し、前記恒温槽は、前記洗浄容器、及び前記活性化容器を前記所定の温度に保温する、
    請求項6に記載の細胞シート作製装置。
  8. 前記シート化容器に注入される前記細胞懸濁液の細胞密度を検査する検査部をさらに有する、
    請求項1に記載の細胞シート作製装置。
  9. 前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路に供給される培養液が収容される容器と、前記第2配管とが、無菌コネクタにより接続されている、
    請求項1に記載の細胞シート作製装置。
  10. 細胞シートを作製するための細胞付着用平面基材を含むシート化液槽が設けられたシート化容器と、
    前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に細胞を懸濁してなる細胞懸濁液を注入するための第1配管と、
    前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に培地交換用の培養液を注入するための第2配管と、
    前記シート化容器に接続され、前記シート化容器の内部の不要な液体成分を排出する第3配管と、
    を備えた細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路が装着され、
    前記シート化容器に接続され、前記細胞懸濁液を濃縮する濃縮部と、
    前記第1配管、前記第2配管、及び前記第3配管を含む前記シート化容器に接続する配管に設けられた複数個の切替え弁と、
    前記切替え弁の切替えを制御するとともに、無菌フィルターを介して前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路の内部の圧力を調整し、前記圧力の差により前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路の内部の液体を移送する送液機構と、
    を備え、
    前記濃縮部において前記細胞懸濁液の濃度を濃縮し、濃縮された前記細胞懸濁液を前記第1配管より前記シート化容器に注入して前記細胞を前記細胞付着用平面基材上に3,000個/mm以上の細胞播種密度で播種し、前記第3配管からの前記不要な液体成分の排出と、前記第2配管からの前記培地交換用の培養液の注入とを行い、前記細胞付着用平面基材上に細胞シートを作製する、
    細胞シート作製装置。
  11. 細胞シートを作製するための細胞付着用平面基材を含むシート化液槽が設けられたシート化容器と、
    前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に細胞を懸濁してなる細胞懸濁液を注入するための第1配管と、
    前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に培地交換用の培養液を注入するための第2配管と、
    前記シート化容器に接続され、前記シート化容器の内部の不要な液体成分を排出する第3配管と、
    を備え、
    前記シート化容器に前記細胞懸濁液を濃縮する濃縮部が接続され、
    前記濃縮部において前記細胞懸濁液の濃度が濃縮され、濃縮された前記細胞懸濁液が前記第1配管より前記シート化容器に注入されて前記細胞が前記細胞付着用平面基材上に3,000個/mm以上の細胞播種密度で播種され、前記第3配管からの前記不要な液体成分の排出と、前記第2配管からの前記培地交換用の培養液の注入とが行われ、前記細胞付着用平面基材上に細胞シートが作製される、
    細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路。
  12. 細胞シート作製装置と前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路との脱着が、工具なしで可能に構成されている、
    請求項11に記載の細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路。
  13. 前記細胞懸濁液を構成する前記細胞を洗浄する洗浄容器及び前記細胞を活性化する活性化容器をさらに有する、
    請求項11に記載の細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路。
  14. 前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路に供給される培養液が収容される容器と、前記第2配管とが、無菌コネクタにより接続される、
    請求項11に記載の細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路。
  15. 細胞シート作製装置に装着されて細胞シートが作製される細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路であって、
    細胞シートを作製するための細胞付着用平面基材を含むシート化液槽が設けられたシート化容器と、
    前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に細胞を懸濁してなる細胞懸濁液を注入するための第1配管と、
    前記シート化容器に接続され、前記シート化容器に培地交換用の培養液を注入するための第2配管と、
    前記シート化容器に接続され、前記シート化容器の内部の不要な液体成分を排出する第3配管と、
    を備え、
    前記シート化容器に前記細胞懸濁液を濃縮する濃縮部が接続され、
    前記第1配管、前記第2配管、及び前記第3配管を含む前記シート化容器に接続する配管に複数個の切替え弁が設けられ、
    前記切替え弁の切替えを制御するとともに、無菌フィルターを介して前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路の内部の圧力を調整し、前記圧力の差により前記細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路の内部の液体を移送する送液機構が備えられ、
    前記濃縮部において前記細胞懸濁液の濃度が濃縮され、濃縮された前記細胞懸濁液が前記第1配管より前記シート化容器に注入されて前記細胞が前記細胞付着用平面基材上に3,000個/mm以上の細胞播種密度で播種され、前記第3配管からの前記不要な液体成分の排出と、前記第2配管からの前記培地交換用の培養液の注入とが行われ、前記細胞付着用平面基材上に細胞シートが作製される、
    細胞シート作製装置用無菌閉鎖系回路。
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