JP6057001B1 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルトの内周面に接触して熱源からの熱をベルトに伝える伝熱部材を有する構成において、変形手段を有していない構成に比べて、ベルトの記録媒体が接触しない非接触領域の過剰な温度上昇を抑制する。【解決手段】定着装置30は、定着ベルト36と、ハロゲンランプ38と、伝熱部材42と、接触部42Bとを有している。定着ベルト36は、無端状で用紙P上のトナー像Gと接触する。ハロゲンランプ38は、定着ベルト36の内側に設けられ輻射熱を放射する。伝熱部材42は、定着ベルト36に接触する接触部42Bを備えハロゲンランプ38の輻射熱を吸収して定着ベルト36に熱を伝える。湾曲部43は、接触部42Bの温度が予め定められた設定温度を超えたときに変形して、定着ベルト36と接触部42Bの少なくとも一部とを離す。【選択図】図2

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
特許文献1の定着装置は、定着ベルトの内周面と接触し、熱源から放射される輻射熱を吸収して定着ベルトを加熱する熱伝達部材を有している。
特開2015−59981号公報
熱源の輻射熱を伝熱部材を介してベルトに伝える定着装置では、記録媒体が接触するベルトの接触領域において記録媒体に熱が奪われるため、該接触領域のベルトの温度が低下する。ここで、熱源から伝熱部材への輻射熱の供給(加熱)が継続して行われることで、ベルトの接触領域の温度が定着温度まで上昇する。
しかし、ベルトの記録媒体が接触しない非接触領域では、記録媒体に熱が奪われないまま伝熱部材によるベルトの加熱が継続されることになる。このため、ベルトの非接触領域の温度が接触領域に比べて過剰に上昇することになる。
本発明は、ベルトの内周面に接触して熱源からの熱をベルトに伝える伝熱部材を有する構成において、変形手段を有していない構成に比べて、ベルトの記録媒体が接触しない非接触領域の過剰な温度上昇を抑制することを目的とする。
本発明の請求項1に係る定着装置は、記録媒体上の現像剤像とニップ部で接触する無端状のベルトと、前記ベルトの内側に設けられ輻射熱を放射する熱源と、前記ベルトの周方向の一部でかつ前記ベルトの回転中心位置に対して前記ニップ部側とは反対側の内周面と接触する接触部を備え前記熱源の輻射熱を吸収して前記ベルトに熱を伝える伝熱部材と、前記接触部の温度が予め定められた設定温度を超えたときに変形して、前記ベルトと前記接触部の少なくとも一部とを離す変形手段と、を有する。
本発明の請求項2に係る定着装置の前記変形手段は、前記接触部の少なくとも一部を構成する湾曲部であって、前記ベルトの軸方向に見て、温度が前記設定温度以下のときの曲率よりも温度が前記設定温度を超えたときの曲率の方が大きくなる湾曲部である。
本発明の請求項3に係る定着装置の前記伝熱部材には、記録媒体の搬送方向と直交する幅方向の大きさに合わせて該搬送方向に沿った切込が形成され、前記湾曲部は、少なくとも前記切込よりも前記幅方向の外側に配置されている。
本発明の請求項4に係る定着装置は、前記湾曲部の温度が前記設定温度よりも低い温度のときに、前記湾曲部の曲率が前記設定温度のときの曲率よりも小さくなるのを制限する制限部材を有する。
本発明の請求項5に係る定着装置は、前記熱源から前記ベルトに向かう輻射熱を遮る遮熱手段を有し、前記湾曲部が前記遮熱手段に含まれる。
本発明の請求項6に係る画像形成装置は、搬送方向と直交する幅方向の長さが異なる複数の記録媒体上に現像剤像を形成する現像剤像形成手段と、前記現像剤像形成手段により形成された前記幅方向の長さが異なる複数の記録媒体上の現像剤像を記録媒体に定着する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の定着装置と、を有する。
請求項1の発明は、ベルトの内周面に接触して熱源からの熱をベルトに伝える伝熱部材を有する構成において、変形手段を有していない構成に比べて、ベルトの記録媒体が接触しない非接触領域の過剰な温度上昇を抑制することができる。
請求項2の発明は、変形手段を伝熱部材とは別に設けた構成に比べて、簡単な構成でベルトに対して伝熱部材を離すことができる。
請求項3の発明は、伝熱部材に切込を形成しない構成に比べて、湾曲部の変形が、ベルトの記録媒体との接触領域に対応する伝熱部材の部位の変形の有無に影響されるのを抑制することができる。
請求項4の発明は、制限部材が無い構成に比べて、ベルトの移動の軌道に湾曲部が影響するのを抑制することができる。
請求項5の発明は、遮熱手段を有さない構成に比べて、ベルトが熱源からの輻射熱により直接、加熱されるのを抑制することができる。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の定着装置を有さない構成に比べて、幅方向の長さが異なる複数の記録媒体に定着したときの画像不良を抑制することができる。
第1実施形態に係る画像形成装置を示す構成図である。 第1実施形態に係る定着装置の構成を示す説明図である。 第1実施形態に係る加熱部において定着ベルトを除いた状態を示す斜視図である。 第1実施形態及び比較例に係る伝熱部材を長手方向に見た形状を示す説明図である。 第2実施形態に係る定着装置の構成を示す説明図である。 第2実施形態に係る加熱部において定着ベルトを除いた状態を示す斜視図である。 第2実施形態に係る加熱部及び用紙の配置関係を示す説明図である。 第3実施形態に係る定着装置の構成を示す説明図である。 第3実施形態に係る加熱部において定着ベルトを除いた状態を示す斜視図である。 (A)第3実施形態に係る加熱部の一部を示す説明図である。(B)第3実施形態に係る加熱部において爪部が定着ベルトを押す状態を示す説明図である。
[第1実施形態]
第1実施形態に係る定着装置及び画像形成装置の一例について説明する。
〔全体構成〕
図1には、第1実施形態の画像形成装置10が示されている。画像形成装置10は、一例として、用紙Pを搬送するロール対13を含む搬送部12と、搬送部12により搬送される用紙P上にトナーTを用いてトナー像Gを形成する画像形成部14と、トナー像Gを加熱及び加圧して用紙Pに定着する定着装置30と、を有する。用紙Pは、記録媒体の一例である。トナーTは、現像剤の一例である。トナー像Gは現像剤像の一例である。画像形成部14は、現像剤像形成手段の一例である。
なお、以下の説明では、図1に矢印Yで示す方向を装置高さ方向、矢印Xで示す方向を装置幅方向とする。また、装置高さ方向及び装置幅方向のそれぞれに直交する方向(Zで示す)を装置奥行き方向とする。そして、画像形成装置10を正面視して、装置高さ方向、装置幅方向、装置奥行き方向をY方向、X方向、Z方向と記載する。さらに、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれ一方側と他方側を区別する必要がある場合は、画像形成装置10を正面視して、上側をY側、下側を−Y側、右側をX側、左側を−X側、奥側をZ側、前側を−Z側と記載する。用紙Pの搬送経路Eは、一例として、Y方向に沿っている。
画像形成部14は、画像形成ユニット20と、画像形成ユニット20の各部の動作を制御して用紙P上にトナー像Gを形成させる制御部22とを有している。画像形成ユニット20は、一例として、公知の電子写真方式である帯電、露光、現像、転写の各工程を行うように構成されている。画像形成装置10では、幅方向の長さが異なる複数種類の用紙Pへのトナー像Gの形成及び定着が行われるようになっている。
〔要部構成〕
次に、定着装置30について説明する。
図2に示す定着装置30は、用紙Pの搬送経路EのX側に設けられトナー像Gを加熱する加熱部32と、搬送経路Eの−X側に設けられ用紙P及びトナー像Gを加熱部32に向けて加圧する加圧部34とを有している。本実施形態では、一例として、定着装置30における用紙Pの搬送方向が、既述のようにY方向となっており、Y方向と直交する用紙Pの幅方向がZ方向となっている。
<加圧部>
加圧部34は、一例として、加圧ロール35により構成されている。加圧ロール35は、Z方向を軸方向とする円柱状の芯金35Aと、芯金35Aの外周面に形成されたスポンジ層35Bとを有している。また、加圧ロール35は、Z方向に用紙Pの幅よりも長い長尺状の部材である。芯金35Aの軸方向両端部は、図示しないブラケットに取り付けられたベアリングにより回転可能に支持されている。また、芯金35Aは、スポンジ層35Bの外周面が後述する定着ベルト36の外周面と接触して後述するニップ部Nを形成するように、図示しないバネにより定着ベルト36に向けて押し付けられている。さらに、芯金35Aは、Z側端部が図示しないモータにより駆動されることで回転するようになっている。
定着ベルト36の外周面と加圧ロール35の外周面とが用紙Pを挟む部位でありかつ用紙P上のトナー像G(トナーT)が加熱及び加圧される部位をニップ部Nと称する。つまり、加圧ロール35は、定着ベルト36と共にニップ部Nを形成している。本実施形態では、一例として、Z方向に見て、ニップ部NがY方向に沿った直線状に形成されている。
<加熱部>
加熱部32は、定着ベルト36と、ハロゲンランプ38と、伝熱部材42と、湾曲部43と、ホルダ46と、パッド48と、遮熱部50と、摺動シート52と、反射部材54と、図示しない温度センサとを有している。定着ベルト36は、ベルトの一例である。ハロゲンランプ38は、熱源の一例である。湾曲部43は、変形手段の一例である。遮熱部50は、遮熱手段の一例である。
(定着ベルト)
定着ベルト36は、エンドレスベルト(無端状)とされており、一例として、基層と、該基層の外周面に被覆された離型層とから構成されている。基層を構成する材料としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミドなどのポリマーや、ステンレス、ニッケル、銅などの金属が挙げられる。本実施形態では、一例として、ポリイミドを用いている。離型層は、一例として、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)製となっている。また、定着ベルト36は、定着ベルト36の内側に向けて作用する外力に対する剛性により、ニップ部N以外において半円に近い移動の軌跡を描くようになっている。
さらに、定着ベルト36は、用紙Pの搬送経路Eに対してX側にZ方向を軸方向として、該軸周りに回転(周回移動)可能に配置されている。定着ベルト36のZ方向の幅は、用紙PのZ方向の幅よりも長くなっている。加えて、定着ベルト36は、加圧ロール35と摺動シート52(パッド48)とで挟まれており、加圧ロール35の回転により従動回転するようになっている。また、定着ベルト36の外周面は、搬送経路Eを搬送されてきた用紙P上のトナー像Gと接触する。なお、定着ベルト36の両端部には、Z方向の定着ベルト36の蛇行を抑制する図示しないガイド部材が設けられている。
(ホルダ)
ホルダ46は、板金製でZ方向に定着ベルト36の幅よりも長い長尺状の部材であり、X−Y断面がU字状に形成された部材である。また、ホルダ46は、定着ベルト36の内側にX側に開口した状態で配置されている。ホルダ46は、図示しないブラケットにより支持されている。
(パッド)
パッド48は、一例として、PET(ポリエチレンテレフタレート)製でZ方向に定着ベルト36の幅よりも長い長尺状の部材である。また、パッド48は、定着ベルト36の内側でかつホルダ46のY方向に沿った壁部の−X側に固定されている。さらに、パッド48は、摺動シート52のX側の面と接触している。パッド48のY方向両端部は、定着ベルト36に向けて凸となるR形状とされている。
(摺動シート)
摺動シート52は、パッド48の−X側の面を覆った状態でホルダ46にネジ49により固定されている。また、摺動シート52は、定着ベルト36が加圧ロール35により加圧されることで、定着ベルト36とパッド48とに挟まれている。さらに、摺動シート52は、定着ベルト36とパッド48との摩擦係数よりも、定着ベルト36と摺動シート52との摩擦係数の方が低くなる材料で構成されている。
(反射部材)
反射部材54は、Z方向を長手方向とする板材を短手方向の複数箇所で屈曲させた部材である。具体的には、反射部材54は、ホルダ46の内側に配置された反射部54Aと、反射部54AのY側の部位でかつホルダ46のY側部分にネジ56により取り付けられた取付部54Bとを有している。反射部54Aは、X−Y面の断面形状が、X側に向けて開口するU字状に形成されている。
また、反射部54Aの内面は、鏡面とされている。反射部54Aは、後述するハロゲンランプ38の光をニップ部N側とは反対側(X側)に向けて反射させるようになっている。なお、反射部54Aにおける取付部54B側とは反対側の部位でかつホルダ46よりもX側に突出した部位を突出部54Cと称する。
図示しない温度センサは、ニップ部Nの用紙Pの進入側でかつ定着ベルト36の外周面と対向する位置に設けられている。そして、制御部22(図1参照)は、温度センサにより検知された定着ベルト36の温度が、予め定められた定着温度よりも低い場合にハロゲンランプ38に通電し、定着温度よりも高い場合にハロゲンランプ38への通電を停止するようになっている。定着温度は、用紙Pにトナー像Gを定着可能となる温度(一例として、定着の下限温度)である。なお、本実施形態における予め定められた設定温度は、定着温度よりも高い温度となっている。
(ハロゲンランプ)
ハロゲンランプ38は、定着ベルト36の内側でかつ反射部54Aの内側に反射部54Aとは非接触状態でZ方向を長手方向として設けられている。ハロゲンランプ38の発光部のZ方向の長さは、最大サイズの用紙PのZ方向の幅とほぼ同じ長さとなっている。そして、ハロゲンランプ38は、図示しない電源からの通電により点灯して輻射熱(光)を放射するようになっている。
(伝熱部材)
図3に示すように、伝熱部材42は、Z方向の長さが定着ベルト36のZ方向の長さよりも長い部材であり、定着ベルト36の内側に配置されている。なお、Z方向における用紙Pと定着ベルト36が接触する領域を接触領域SAと称する。また、Z方向における接触領域SAの外側であり、定着ベルト36と伝熱部材42が接触しかつ用紙Pが定着ベルト36に接触しない領域を非接触領域SBと称する。用紙PのZ方向の幅が変わると、接触領域SAと非接触領域SBとの境界も変わる。
また、図2に示すように、伝熱部材42は、Z方向に見て、X方向に沿った直線状の固定部42Aと、固定部42AのX側端部からX側に凸となるように湾曲された部位でありかつ定着ベルト36の内周面と接触する接触部42Bとを有している。ここで、接触部42Bの少なくとも一部を構成する部位であって、Z方向に見て、温度が既述の設定温度以下のときの曲率よりも温度が設定温度を超えたときの曲率の方が大きくなる(曲率が変化する)部位を湾曲部43と称する。
固定部42Aは、X−Z面に沿った平板状の部位であり、ネジ56によりホルダ46のY側の部位に固定されている。接触部42Bは、半円筒状の部位であり、固定部42A側とは反対側が自由端とされている。つまり、伝熱部材42は、片持ち状態でホルダ46に支持されている。定着装置30において定着が行われない停止状態では、接触部42Bは、定着ベルト36の回転中心位置よりもX側の内周面(ニップ部N側とはX方向で反対側の内周面)と接触するようになっている。
また、接触部42Bは、ハロゲンランプ38と定着ベルト36との間に配置されている。さらに、接触部42Bのハロゲンランプ38側の面(内面)には、黒色の塗装が施されており、ハロゲンランプ38からの輻射熱の吸収率が高められている。加えて、接触部42Bの大きさは、加熱部32をX側から−X側に見て、ホルダ46の開口及びハロゲンランプ38を覆う大きさとなっている。そして、伝熱部材42は、定着ベルト36との接触状態において、ハロゲンランプ38の輻射熱を吸収して定着ベルト36に熱を伝えるようになっている。
伝熱部材42の接触部42B(湾曲部43含む)は、一例として、バイメタルで構成されている。バイメタルとは、熱膨張率が異なる2枚の金属板を貼り合せた複合金属材である。また、伝熱部材42は、熱膨張率が大きい方が定着ベルト36側に位置しており、温度変化によって曲率が変化する。
図4に示すように、接触部42Bは、常温(25〔℃〕)では実線Aで示す湾曲状態となり、定着温度では実線Bで示す湾曲状態となり、定着温度を超える設定温度では実線Cで示す湾曲状態となるように構成されている。実線A、実線B、実線Cは、いずれも定着ベルト36側に凸となる湾曲状態である。
実線Aの曲率をR1〔m−1〕、実線Bの曲率をR2〔m−1〕、実線Cの曲率をR3〔m−1〕とすると、R1<R2<R3となっている。曲率R1、R2、R3の図示は省略する。ここで、湾曲部43は、曲率R1及び曲率R2の状態では、定着ベルト36の内周面と接触する。一方、湾曲部43は、曲率R3の状態では、ニップ部N(図2参照)以外で半円に近い移動の軌跡を描く定着ベルト36に対して離れるようになっている。
なお、バイメタルの固有の係数である湾曲係数Kについては、JISC2530に記載がある。また、株式会社NEOMAXマテリアルのバイメタルのカタログによれば、湾曲係数Kは、K={(1/r2−1/r1)×t}/{2×(T2−T1)}で求められる。湾曲係数Kの単位は〔K−1〕である。r1はバイメタルの変形前の曲率半径〔m〕であり、r2はバイメタルの変形後の曲率半径〔m〕である。tはバイメタルの厚さ〔m〕である。T1は変形前のバイメタルの温度〔K〕であり、T2は変形後のバイメタルの温度〔K〕である。上記の湾曲係数Kの式を用いて設計することで、定着温度にて定着ベルト36の内周面と接触し、設定温度を超える温度で定着ベルト36から離れる伝熱部材42が得られる。
(湾曲部)
図2に示す湾曲部43では、既述のように、Z方向に見て、温度が設定温度以下のときの曲率R1、R2よりも、温度が設定温度を超えたときの曲率R3の方が大きくなる。つまり、湾曲部43は、温度が設定温度を超えたときに変形して、定着ベルト36から離れるようになっている。
なお、伝熱部材42の材料は、一例として、伝熱部材42の耐熱温度が350〔℃〕以上となる材料で構成されている。具体的には、高膨張側(定着ベルト36側)の層にNi−Mo−Fe又はNi−Cr−Feが用いられており、低膨張側(ハロゲンランプ38側)の層にNi−Fe又はCr−Feが用いられている。これにより、耐熱温度が350〔℃〕よりも低い材料で構成された伝熱部材を用いる場合に比べて、伝熱部材42の耐熱性が上がっている。
(遮熱部)
遮熱部50は、一例として、湾曲部43の−Y側の先端である先端部43Aと、反射部材54の突出部54Cとで構成されている。つまり、湾曲部43は、遮熱部50に含まれている。そして、遮熱部50は、湾曲部43の温度が設定温度を超えて、湾曲部43が曲率R3の状態になったときに、先端部43A及び突出部54Cがハロゲンランプ38と定着ベルト36との間に位置するように、定着ベルト36の内側に配置されている。これにより、遮熱部50は、湾曲部43の温度が設定温度を超えたときに、ハロゲンランプ38から定着ベルト36に向う輻射熱を遮るようになっている。
〔作用〕
次に、第1実施形態の作用について説明する。
図1に示す画像形成装置10では、画像形成部14による用紙Pへのトナー像Gの形成に合わせて、定着装置30の立ち上げ動作が開始される。具体的には、図2に示す定着装置30において、ハロゲンランプ38が点灯され、加圧ロール35が回転を開始する。加圧ロール35の回転により、定着ベルト36が周回移動(従動)を開始する。このとき、ニップ部N側とは反対側において、伝熱部材42の接触部42Bと定着ベルト36の内周面とが接触している。
ハロゲンランプ38から出射された光(ハロゲンランプ38から放射された輻射熱)のうち、ハロゲンランプ38のX側に向かう光は、伝熱部材42に到達して吸収される。さらに、ハロゲンランプ38のY側、−Y側及び−X側に向かう光は、反射部54AによりX側へ向けて反射され、伝熱部材42に到達して吸収される。そして、伝熱部材42では、光(輻射熱)を吸収することで温度が上昇し、定着ベルト36に熱を伝える。これにより、定着ベルト36の温度が上昇して定着温度に到達する。ニップ部Nでは、用紙P上のトナー像Gが、移動してきた定着ベルト36により加熱されると共に定着ベルト36と加圧ロール35とに挟まれて加圧されることで、用紙Pに定着される。
定着装置30において、小サイズの用紙Pへのトナー像Gの定着が行われたとき、接触領域SA(図3参照)において用紙Pに熱が奪われるため、ニップ部Nを抜けた接触領域SAの定着ベルト36及び伝熱部材42の温度が定着温度よりも低下する。ここで、ハロゲンランプ38から伝熱部材42への輻射熱の供給(加熱)が継続して行われることで、ニップ部Nに進入する定着ベルト36及び伝熱部材42の接触領域SAの温度が定着温度まで上昇する。
一方、非接触領域SB(図3参照)では、用紙Pに熱が奪われないままハロゲンランプ38から伝熱部材42への輻射熱の供給が継続して行われるため、伝熱部材42の温度が定着温度よりも高い温度となる。そして、伝熱部材42の温度が定着温度よりも高い設定温度になると、バイメタルで構成された伝熱部材42は、湾曲部43の曲率が定着温度のときの湾曲部43の曲率よりも大きくなるように変形する。このため、定着ベルト36と伝熱部材42の一部(湾曲部43)とが離れ、設定温度以上の温度となっている伝熱部材42の一部から定着ベルト36の非接触領域SB(図3参照)へ伝わる熱量が低下する。これにより、定着ベルト36の非接触領域SBの過剰な温度上昇が抑制される。なお、設定温度以上となっている湾曲部43は、定着動作終了によりハロゲンランプ38が消灯されることで、温度が下がる。
また、定着装置30では、伝熱部材42をバイメタルで構成しているので、伝熱部材42の温度が設定温度となったときに、伝熱部材42自体で曲率が大きくなるように変形する。このため、伝熱部材42を変形させる手段を伝熱部材42(湾曲部43)とは別に設けた構成に比べて、定着ベルト36に対して伝熱部材42を離す構成が簡単な構成になる。
さらに、定着装置30では、伝熱部材42の温度が設定温度となったときに伝熱部材42の曲率が大きくなることで、湾曲部43の先端部43Aが−X側(ホルダ46側)に移動する。これにより、伝熱部材42の温度が設定温度以下のときに比べて、反射部材54の突出部54Cと伝熱部材42との間が狭くなる。言い換えると、遮熱部50が、ハロゲンランプ38から定着ベルト36に向かう輻射熱を遮る。これにより、遮熱部50を有さない構成に比べて、定着ベルト36がハロゲンランプ38からの輻射熱(光)により直接、加熱されることが抑制される。
画像形成装置10(図1参照)では、定着装置30における非接触領域SB(図3参照)の過剰な温度上昇が抑制される。このため、小サイズの用紙Pに定着が行われた直後に大サイズの用紙Pに定着が行われても、大サイズの用紙PのZ方向両端部でトナー像Gに過剰な熱が供給されることが抑制される。これにより、定着装置30を有さない構成に比べて、Z方向の長さが異なる複数の用紙Pに定着したときの画像形成装置10における画像不良(例えば、ホットオフセット)が抑制される。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る定着装置及び画像形成装置の一例について説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部材及び部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図5には、第2実施形態の定着装置60が示されている。定着装置60は、第1実施形態の定着装置30(図2参照)において、伝熱部材42(図2参照)に換えて伝熱部材62が設けられ、さらに、制限部材の一例としての爪部材64が設けられた構成となっている。
図7に示すように、画像形成装置10(図1参照)において画像形成可能な用紙Pのうち、Z方向の幅が最も短い幅L1である用紙Pを用紙PAとする。また、Z方向の幅が幅L2(>L1)である用紙Pを用紙PBとする。さらに、Z方向の幅が幅L3(>L2)である用紙Pを用紙PCとする。定着ベルト36のZ方向の幅はL4(>L3)である。用紙PA、PB、PCは、一例として、定着ベルト36の中央位置を基準とするセンターレジストでニップ部N(図5参照)を通るようになっている。なお、伝熱部材62のZ方向の幅はL4よりも大きい。
(伝熱部材)
伝熱部材62には、後述する切込部66が形成されている。なお、伝熱部材62は、切込部66を除いて、第1実施形態の伝熱部材42(図2参照)と同様の構成となっており、固定部42A及び接触部42B(湾曲部43含む)を有している。
切込部66は、一例として、接触部42Bに形成された4つの切込66A、66B、66C、66Dにより構成されている。切込66A、66B、66C、66Dは、伝熱部材62をX側から−X側に見て、−Z側からZ側へこの順に形成されている。また、切込66A、66B、66C、66Dは、それぞれ接触部42Bの先端部43A(自由端)から固定部42Aに向けて、用紙PA、PB、PCの搬送方向(Y方向)と直交するZ方向の幅に合わせて、Y方向に沿って直線状に形成されている。なお、切込とは、伝熱部材の一部に深く入れられた切り目である。
具体的には、切込66A及び切込66Dは、接触部42Bにおける用紙PBのZ方向両端部に対応する位置に形成されている。切込66B及び切込66Cは、接触部42Bにおける用紙PAのZ方向両端部に対応する位置に形成されている。ここで、Z方向において、切込66Bから切込66Cまでの領域を第1領域S1、切込66Aから切込66Bまでの領域と、切込66Cから切込66Dまでの領域とを第2領域S2と称する。さらに、Z方向において、切込66Aよりも−Z側(外側)の領域と、切込66DよりもZ側(外側)の領域とを第3領域S3と称する。
第1領域S1は、用紙PAと定着ベルト36とが接触する接触領域である。第2領域S2は、用紙PAを用いる場合は、用紙PAと定着ベルト36が接触しない非接触領域となるが、用紙PBを用いる場合は接触領域となる。第3領域S3は、用紙PBを用いる場合は非接触領域となるが、用紙PCを用いる場合は接触領域となる。このように、既述の設定温度となったときに変形する接触部42B(湾曲部43)は、定着が行われる用紙PよりもZ方向の外側に配置されている。
(爪部材)
図5に示すように、爪部材64は、板材を曲げて形成されており、Z方向に見て、X方向に沿った固定部64Aと、L字状に屈曲され定着ベルト36と伝熱部材62との間に向けて延びる延出部64Bとを有している。固定部64Aは、図示しないビス又は接着によりホルダ46の−Y側の面に固定されている。延出部64Bの先端側(自由端側)は、定着ベルト36の内周面と接触しないように湾曲されている。
図6及び図7に示すように、爪部材64は、2つの第2領域S2と2つの第3領域S3とにそれぞれ1つずつ配置されている。また、図5に示すように、爪部材64の延出部64Bは、伝熱部材62の接触部42Bが、曲率が小さくなる方向に変形して定着ベルト36に近づくときに、接触部42Bの移動を制限するように配置されている。つまり、爪部材64は、接触部42Bの温度が設定温度よりも低い温度のときに、湾曲部43の曲率が設定温度のときの曲率よりも小さくなるのを制限するようになっている。
〔作用〕
次に、第2実施形態の作用について説明する。
図7に示す定着装置60において、用紙PAへのトナー像G(図5参照)の定着が行われたとき、第1領域S1において用紙PAに熱が奪われるため、第1領域S1の定着ベルト36及び伝熱部材62の温度が定着温度よりも低下する。ここで、ハロゲンランプ38(図5参照)から伝熱部材62への輻射熱の供給が継続して行われることで、定着ベルト36及び伝熱部材62の第1領域S1の温度が定着温度まで上昇する。
一方、第2領域S2及び第3領域S3では、用紙PAに熱が奪われないまま伝熱部材62への輻射熱の供給が継続して行われるため、伝熱部材62の温度が定着温度よりも高い設定温度となる。伝熱部材62の温度が設定温度になると、伝熱部材62は、第2領域S2及び第3領域S2における湾曲部43の曲率が、定着温度のときの曲率よりも大きくなるように変形する。このため、定着ベルト36と第2領域S2及び第3領域S2における湾曲部43とが離れ、設定温度以上となっている湾曲部43から定着ベルト36へ伝わる熱量が低下する。これにより、定着ベルト36の非接触領域(第2領域S2及び第3領域S3)の過剰な温度上昇が抑制される。
また、定着装置60では、伝熱部材62の接触部42Bに切込66A、66B、66C、66Dが形成されている。このため、用紙PAに定着を行った場合は、非接触領域である第2領域S2及び第3領域S3の湾曲部43が変形しても、接触領域でかつ変形が不要な第1領域S1の湾曲部43が変形することが抑制される。言い換えると、伝熱部材62の第2領域S2及び第3領域S3の湾曲部43の変形は、第1領域S1の湾曲部43の状態に影響を受け難い。このように、定着装置60では、伝熱部材42(図2参照)に切込66A、66B、66C、66Dを形成しない構成に比べて、湾曲部43の変形が、伝熱部材62における定着ベルト36の用紙Pとの接触領域に対応する部位の変形の有無に影響されることが抑制される。
ここで、用紙PBに定着を行い、伝熱部材62の第2領域S2が接触領域となり、第3領域S3が非接触領域となって、第3領域S3の温度が設定温度を超えたとする。このとき、伝熱部材62の第3領域S3の湾曲部43の変形に伴い生じた応力は、切込66A、66Dにおいて、第2領域S2の湾曲部43への伝達が遮断される。つまり、非接触領域である第3領域S3の湾曲部43が変形しても、接触領域でかつ変形が不要な第2領域S2の湾曲部43が変形することが抑制される。言い換えると、第3領域S3の湾曲部43の変形は、第1領域S1及び第2領域S2の湾曲部43の状態に影響を受け難い。
加えて、図5に示す定着装置60では、湾曲部43の温度が設定温度よりも低い温度となったとき、湾曲部43の曲率が、設定温度のときの湾曲部43の曲率よりも小さくなる。このとき、湾曲部43は、定着ベルト36に向けて(定着ベルト36に近づく側に)変形する。ここで、湾曲部43が定着ベルト36に向けて変形したとき、湾曲部43の先端部43Aは、爪部材64と接触する。これにより、爪部材64が無い構成に比べて、湾曲部43の定着ベルト36に向かう変形が制限されるので、湾曲部43が定着ベルト36に過剰に押し付けられることが抑制され、定着ベルト36に作用する負荷が増加することが抑制される。つまり、定着ベルト36の移動の軌道に湾曲部43が影響することが抑制される。
また、定着装置60では、伝熱部材62の温度が設定温度となったときに湾曲部43の曲率が大きくなることで、湾曲部43の先端部43Aが−X側(ホルダ46側)に移動する。これにより、反射部材54の突出部54Cと伝熱部材62との間が狭くなる。つまり、遮熱部50が、ハロゲンランプ38から定着ベルト36に向かう輻射熱を遮る。これにより、遮熱部50を有さない構成に比べて、定着ベルト36がハロゲンランプ38からの輻射熱(光)により直接、加熱されることが抑制される。
画像形成装置10(図1参照)では、図7に示す定着装置60における第2領域S2、第3領域S3の過剰な温度上昇が抑制される。このため、小サイズの用紙PA又は用紙PBに定着が行われた直後に大サイズの用紙PB又は用紙PCに定着が行われても、大サイズの用紙PB又は用紙PCのZ方向両端部でトナー像Gに過剰な熱が供給されることが抑制される。これにより、定着装置60を有さない構成に比べて、画像形成装置10における画像不良(例えば、ホットオフセット)が抑制される。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る定着装置及び画像形成装置の一例について説明する。なお、前述した第1、第2実施形態と基本的に同一の部材及び部位には、前記第1、第2実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図8には、第3実施形態の定着装置70が示されている。定着装置70は、第1実施形態の定着装置30(図2参照)において、伝熱部材42(図2参照)に換えて伝熱部材72が設けられ、さらに、接触部42B(図2参照)に換えて変形手段の一例としての変形部材74が設けられた構成となっている。
(伝熱部材)
図9に示すように、伝熱部材72は、Z方向の長さが定着ベルト36(図8参照)のZ方向の長さよりも長い長さL4の部材であり、定着ベルト36の内側に配置されている。また、図8に示すように、伝熱部材72は、Z方向に見て、X方向に沿った直線状の固定部72Aと、固定部72AのX側端部からX側に凸となるように湾曲された部位でありかつ定着ベルト36の内周面と接触する接触部72Bとを有している。なお、伝熱部材72は、一例として、ステンレス鋼(SUS)で構成されている。言い換えると、伝熱部材72は、バイメタル製ではない。
固定部72Aは、ネジ56によりホルダ46のY側の部位に固定されている。接触部72Bは、半円筒状の部位であり、固定部72A側とは反対側が自由端とされている。また、接触部72Bは、定着ベルト36の内周面と接触するように配置されている。さらに、接触部72Bは、ハロゲンランプ38と定着ベルト36との間に配置されている。
加えて、接触部72Bのハロゲンランプ38側の面(内面)には、黒色の塗装が施されており、ハロゲンランプ38からの輻射熱の吸収率が高められている。また、接触部72Bの大きさは、定着装置70をX側から−X側に見て、ホルダ46の開口及びハロゲンランプ38を覆う大きさとなっている。そして、伝熱部材72は、定着ベルト36との接触状態において、ハロゲンランプ38の輻射熱を吸収して定着ベルト36に熱を伝えるようになっている。
(変形部材)
図8に示すように、変形部材74は、板材を屈曲させて形成されており、Z方向に見て、接触部72Bに固定された固定部74Aと、固定部74Aから定着ベルト36と伝熱部材72との間に向けて延びる延出部74Bとを有している。固定部74Aは、接触部72Bの先端部(自由端部であり−Y側の端部)に溶接されている。延出部74Bの先端側(自由端側)は、伝熱部材72の温度が設定温度以下のときに定着ベルト36の内周面と接触しないように湾曲されている。図9に示すように、変形部材74は、一例として、接触部72BにZ方向に並んで複数(4つ)設けられている。
変形部材74は、一例として、耐熱温度が350〔℃〕以上となるバイメタルで構成されている。具体的には、高膨張側(伝熱部材72側)の層にNi−Mo−Fe又はNi−Cr−Feが用いられており、低膨張側(定着ベルト36側)の層にNi−Fe又はCr−Feが用いられている。そして、延出部74Bは、接触部72Bの温度(変形部材74の温度)が既述の設定温度を超えたときに変形して定着ベルト36と接触し、定着ベルト36を径方向の外側へ押すことで、接触部72Bに対して定着ベルト36を離すようになっている。
〔作用〕
次に、第3実施形態の作用について説明する。
図8に示す定着装置70において、用紙Pへのトナー像Gの定着が行われたとき、用紙Pに熱が奪われるため、定着ベルト36の用紙Pと接触した接触領域の温度及び該接触領域の伝熱部材72の温度が、定着温度よりも低下する。ここで、ハロゲンランプ38から伝熱部材72への輻射熱の供給(加熱)が継続して行われることで、定着ベルト36の接触領域の温度及び伝熱部材72の接触領域の温度が、定着温度まで上昇する。このとき、図10(A)に示すように、変形部材74と定着ベルト36とは離れている。
一方、定着ベルト36における用紙Pと接触しない非接触領域及び該非接触領域の伝熱部材72では、用紙Pに熱が奪われずに伝熱部材72への輻射熱の供給が継続して行われる。このため、非接触領域での伝熱部材72の温度が定着温度よりも高い温度となる。
ここで、図10(B)に示すように、伝熱部材72の温度の温度が、定着温度よりも高い設定温度になったとする。このとき、変形部材74の延出部74Bが定着ベルト36側に変形して、矢印Fで示すように、定着ベルト36を径方向の外側へ押すので、伝熱部材72に対して定着ベルト36が離れる。これにより、設定温度となっている伝熱部材72の一部から定着ベルト36へ伝わる熱量が低下するので、定着ベルト36の非接触領域の過剰な温度上昇が抑制される。
また、定着装置70では、変形部材74を用いることで、伝熱部材72自体を変形させなくても伝熱部材72と定着ベルトとが離れる。このため、既存の定着装置の構成を流用することが可能となる。
画像形成装置10(図1参照)では、定着装置70における非通紙領域の過剰な温度上昇が抑制される。このため、小サイズの用紙Pに定着が行われた直後に大サイズの用紙Pに定着が行われても、大サイズの用紙PのZ方向両端部でトナー像Gに過剰な熱が供給されることが抑制される。これにより、定着装置70を有さない構成に比べて、画像形成装置10における画像不良(例えば、ホットオフセット)が抑制される。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されない。
定着装置30において、湾曲部43は、接触部42Bの一部を構成するだけでなく、接触部42Bの全体を構成するものであってもよい。また、定着装置30において、反射部材54の一部を延長すると共に爪部材64を設けてもよい。
定着装置60において、伝熱部材62の温度が設定温度よりも低い温度となったときに、伝熱部材62と定着ベルト36との接触が問題とならない場合(例えば、定着ベルト36の周回移動に影響しない場合)は、爪部材64が無くてもよい。さらに、定着装置60において、反射部材54の突出部54Cを延長して定着ベルト36へ向う輻射熱を遮断する場合は、接触部42Bの温度が設定温度となったときに、先端部43Aがハロゲンランプ38と定着ベルト36との間に位置しなくてもよい。
伝熱部材42、62は、バイメタルで構成されたものに限らず、熱膨張率が異なる樹脂を組み合せて構成されたものであってもよい。また、伝熱部材42、62は、形状記憶合金で構成されたものであってもよい。さらに、伝熱部材42、62は、トリメタルで構成されたものであってもよい。トリメタルとは、熱膨張率が異なる3枚の金属板を貼り合せた複合金属材である。伝熱部材42、62をトリメタルで構成した場合は、3層のうちの中間層に高熱伝導率である銅系の合金材料を用いると、定着ベルト36の周方向に均等に熱を伝え易くなる。加えて、伝熱部材42、62は、接触領域に対応する部位と非接触領域に対応する部位とがZ方向に繋がったものに限らず、分断されている(別体の)ものであってもよい。
定着ベルト36と伝熱部材42、62、72との接触部には、オイル又はグリスが塗布されていてもよい。
定着装置70において、変形部材74がホルダに保持され、該ホルダが伝熱部材72と接触する構成であってもよい。
10 画像形成装置
14 画像形成部(現像剤像形成手段の一例)
30 定着装置
36 定着ベルト(ベルトの一例)
38 ハロゲンランプ(熱源の一例)
42 伝熱部材
42B 接触部
43 湾曲部(変形手段の一例)
50 遮熱部(遮熱手段の一例)
60 定着装置
62 伝熱部材
64 爪部材(制限部材の一例)
66A 切込
66B 切込
66C 切込
66D 切込
70 定着装置
72 伝熱部材
74 変形部材(変形手段の一例)

Claims (6)

  1. 記録媒体上の現像剤像とニップ部で接触する無端状のベルトと、
    前記ベルトの内側に設けられ輻射熱を放射する熱源と、
    前記ベルトの周方向の一部でかつ前記ベルトの回転中心位置に対して前記ニップ部側とは反対側の内周面と接触する接触部を備え前記熱源の輻射熱を吸収して前記ベルトに熱を伝える伝熱部材と、
    前記接触部の温度が予め定められた設定温度を超えたときに変形して、前記ベルトと前記接触部の少なくとも一部とを離す変形手段と、
    を有する定着装置。
  2. 前記変形手段は、前記接触部の少なくとも一部を構成する湾曲部であって、前記ベルトの軸方向に見て、温度が前記設定温度以下のときの曲率よりも温度が前記設定温度を超えたときの曲率の方が大きくなる湾曲部である請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記伝熱部材には、記録媒体の搬送方向と直交する幅方向の大きさに合わせて該搬送方向に沿った切込が形成され、
    前記湾曲部は、少なくとも前記切込よりも前記幅方向の外側に配置されている請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記湾曲部の温度が前記設定温度よりも低い温度のときに、前記湾曲部の曲率が前記設定温度のときの曲率よりも小さくなるのを制限する制限部材を有する請求項2又は請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記熱源から前記ベルトに向かう輻射熱を遮る遮熱手段を有し、
    前記湾曲部が前記遮熱手段に含まれる請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 搬送方向と直交する幅方向の長さが異なる複数の記録媒体上に現像剤像を形成する現像剤像形成手段と、
    前記現像剤像形成手段により形成された前記幅方向の長さが異なる複数の記録媒体上の現像剤像を記録媒体に定着する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の定着装置と、
    を有する画像形成装置。
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