JP6054523B2 - キャリア付銅箔、キャリア付銅箔の製造方法、キャリア付銅箔を用いて得られる銅張積層板及びプリント配線板の製造方法 - Google Patents

キャリア付銅箔、キャリア付銅箔の製造方法、キャリア付銅箔を用いて得られる銅張積層板及びプリント配線板の製造方法 Download PDF

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Description

本件発明は、キャリア付銅箔、このキャリア付銅箔の製造方法、このキャリア付銅箔を用いて得られる銅張積層板及びプリント配線板に関する。特に、キャリアを剥離した後の銅箔表面が酸化し難いキャリア付銅箔に関する。
近年、プリント配線板の製造分野では、配線パターンの微細化に伴い、銅箔の箔厚も薄くなる傾向がある。しかし、箔厚が薄くなると、銅箔のハンドリング性が悪くなる。そこで、従来より、所定の厚さを備えた金属箔をキャリアとして用い、当該キャリアに剥離層を介して極薄銅箔を積層したキャリア付銅箔が広く用いられている。
例えば、特許文献1には、「絶縁基板への積層工程前にキャリアから極薄銅層が剥離しない一方で、絶縁基板への積層工程後には剥離可能なキャリア付銅箔を提供する」ことを目的として、「銅箔キャリアと、銅箔キャリア上に積層された中間層と、中間層上に積層された極薄銅層とを備え、当該中間層が、当該銅箔キャリア上に、ニッケルと、モリブデンまたはコバルトまたはモリブデン−コバルト合金とがこの順で積層されて構成されるキャリア付銅箔」が開示されている。
また、特許文献2には、「キャリア箔の表面に接合界面層を備え、その接合界面層上に補助金属層及び電解銅箔層を備えたキャリア箔付電解銅箔であって、当該キャリア箔の平滑面側に、有機剤若しくは金属材を用いて形成した接合界面層を備えたキャリア箔付電解銅箔」が開示されている。
そして、上述したようなキャリア付銅箔は、プリント配線板の製造工程において、まずプリプレグや樹脂等と積層し、銅張積層板に加工される。そして、その後のレーザー孔あけ工程や回路形成工程までの間に、銅張積層板からキャリア付銅箔のキャリアを剥がした状態で保管や輸送が行われる場合がある。
特許第5228130号公報 特開2001−308477号公報
しかし、銅張積層板からキャリアを剥がした場合、銅箔の表面が露出した状態となる。特許文献1に開示されたキャリア付銅箔は、銅箔キャリアと、極薄銅層との間に積層される中間層として、ニッケルと、モリブデン、コバルト、又はモリブデン−コバルト合金とを採用しているため、極薄銅層と中間層の界面で剥離して極薄銅層が露出すると、当該極薄銅層は、大気と接触して直ちに酸化が進行する。そのため、特許文献1のキャリア付銅箔を用いて、銅箔キャリアを剥離した状態で保管や輸送を行う場合には、銅箔キャリアの剥離後に極薄銅層表面に防錆処理を施す必要がある。
また、特許文献2に開示されたキャリア箔付電解銅箔は、キャリア箔を電解銅箔層から剥離した際に、補助金属層の表層にも接合界面層を形成する有機剤が残留するため、この有機剤が電解銅箔層の防錆層としての役割を果たしている。しかし、特許文献2に開示されたキャリア箔付電解銅箔は、有機剤と補助金属とが同一面内で均一に分離することが困難であるため、防錆機能がばらつき、キャリア箔剥離後の電解銅箔表面の酸化が局所的に進行する。
銅張積層板に加工された極薄銅箔の表面が酸化すると、極薄銅箔への配線加工時のレーザー孔あけ工程において、孔径にバラツキが生じる。孔径にバラツキが生じると、要求範囲とは異なる孔径が形成されて不良品となる。また、表面が酸化された部分は、酸化されていない部分と比較してエッチングされ易いため、パターン形成時のエッチング処理にもバラツキが生じる。エッチング処理のバラツキが生じると、要求範囲とは異なる回路幅となって不良品となる。特に、回路が著しく細線化した場合には、断線が発生する可能性が高くなる。
従って、本件発明は、キャリアを剥離した後の銅箔に酸化が生じ難いキャリア付銅箔を提供することにある。
本発明者等は、以下に述べるキャリア付銅箔を採用することで上記課題を達成するに到った。
キャリア付銅箔: 本件発明に係るキャリア付銅箔は、キャリア、剥離層、銅箔の順に積層されたキャリア付銅箔であって、当該剥離層は、無機成分を用いた無機剥離層又は有機成分を用いた有機剥離層と、これら無機剥離層又は有機剥離層と前記銅箔との間に、有機成分と主成分としてのニッケル及び/又はコバルトとを含む金属分散層とを備えたものであり、当該キャリア付銅箔のキャリア剥離直後の銅箔の剥離面の明度L値と、キャリア剥離後の銅箔を温度25℃且つ湿度50%〜70%の恒温加湿雰囲気下で3日間放置した後の剥離面の明度L値との差が1.5以内であることを特徴とする。
キャリア付銅箔の製造方法: 本件発明に係るキャリア付銅箔の製造方法は、上述したキャリア付銅箔の製造方法であって、以下に述べるA、B、Cの各工程を備えることを特徴とする。
A:キャリアの表面に剥離層として無機剥離層又は有機剥離層を形成する工程。
B:当該無機剥離層又は有機剥離層の表面に剥離層として有機成分を含む金属分散層を形成する工程。
C:当該金属分散層の表面に銅箔を形成する工程。
銅張積層板: 本件発明に係る銅張積層板は、上述したキャリア付銅箔を備えたことを特徴とする。
プリント配線板の製造方法: 本件発明に係るプリント配線板の製造方法は、上述したキャリア付銅箔を用いてプリント配線板を製造することを特徴とする。
本件発明に係るキャリア付銅箔は、キャリアを剥離した後の銅箔表面が優れた酸化防止特性を備えるため、銅張積層板に加工した後、キャリアを剥離した状態で保管や輸送等を行ったとしても銅箔表面の酸化が生じ難い。よって、本件発明に係るキャリア付銅箔は、キャリアを剥離して銅箔表面に格別に防錆処理等を施さずに大気中で3日以上の保管しても、レーザー孔あけや、パターン形成時のエッチング処理におけるバラツキが小さい。ゆえに、本件発明に係るキャリア付銅箔は、要求範囲内における孔径や回路幅の形成が可能となる。また、回路が著しく細線化して断線が発生する可能性も回避することができる。
以下、本件発明に係るキャリア付銅箔及びキャリア付銅箔の製造方法の実施の形態を説明する。
<キャリア付銅箔>
本件発明に係るキャリア付銅箔は、キャリア、剥離層、銅箔の順に積層されたキャリア付銅箔であって、当該剥離層が、無機成分を用いた無機剥離層又は有機成分を用いた有機剥離層と、これら無機剥離層又は有機剥離層と前記銅箔との間に、有機成分と主成分としてのニッケル及び/又はコバルトとを含む金属分散層とを備えたものであり、当該キャリア付銅箔のキャリア剥離直後の銅箔の剥離面の明度L値と、キャリア剥離後の銅箔を温度25℃且つ湿度50%〜70%の恒温加湿雰囲気下で3日間放置した後の当該剥離面の明度L値との差が1.5以内であることを特徴とする。ここでいう、銅箔の剥離面とは、銅箔のキャリアを剥離した側の面のことである。以降も銅箔のキャリアを剥離した側の面を剥離面と称す。そして、このキャリア付銅箔は、「キャリア」、「剥離層」、「銅箔」の順に積層した層構成を備える。よって、以下において、「明度L値」、「キャリア」、「剥離層」、「銅箔」に関して順に述べる。
明度L値: 本件発明に係るキャリア付銅箔は、キャリア剥離後の銅箔の酸化防止特性の指標として、色差測定による明度L値を採用する。色差測定による明度L値は、その値が大きくなるほど明るい色調を表し、その値が低くなるほど暗い色調を表す。キャリア剥離後の銅箔の剥離面が酸化した場合には、黒色の度合いが高く、色差測定による明度L値は低くなる。ゆえに、キャリア剥離直後の銅箔の剥離面の明度L値と、キャリアを剥離して放置した後の銅箔の剥離面の明度L値との差が小さい程、キャリア剥離後の銅箔が優れた酸化防止特性を備えることを意味する。
そこで、本件発明者等は、「キャリア剥離直後の銅箔の剥離面の明度L値」と、「キャリア剥離後の銅箔を温度25℃且つ湿度50%〜70%の恒温加湿雰囲気下で3日間放置した後の剥離面の明度L値」との差が1.5以内であれば、キャリア剥離後の銅箔は優れた酸化防止特性を備えていると判断できることに想到した。すなわち、キャリア剥離直後の剥離面の明度L値と恒温加湿雰囲気下で3日間放置した後の剥離面の明度L値との差が1.5以内であれば、レーザー孔あけ加工性能、パターン形成時のエッチング加工性能に大きく影響を与える酸化進行が起こっていないと判断できる。当該キャリア剥離前後の銅箔の剥離面の明度L値の差は、1.0以下であることがより好ましく、0.5以下であることがさらに好ましい。
次に、本件発明に係るキャリア付銅箔は、キャリアを剥離した銅箔を温度25℃且つ湿度50%〜70%の恒温加湿雰囲気下で3日間放置した後、当該銅箔の幅方向10cm間隔で複数箇所について測定した当該銅箔の剥離面の明度L値の標準偏差σが1以下であることが好ましい。当該剥離面の明度L値の標準偏差σは、0.7であることがより好ましく、0.5であることがさらに好ましい。本件発明に係るキャリア付銅箔は、その製造方法により、ロール状に巻き取ったキャリアの表面に連続的に銅を析出させてロール状に巻き取って生産されるため、巻き取り方向と、その巻き取り方向に垂直な幅方向とがある。そこで、本件発明では、キャリア剥離後の銅箔の幅方向における剥離面の明度L値のバラツキを捉えるために、幅方向の標準偏差σを用いる。キャリア剥離後の銅箔表面において、酸化が局所的に進行している場合には、色差測定における明度L値の局所的なバラツキが大きくなるからである。よって、本件発明に係るキャリア付銅箔は、幅方向10cm間隔で複数箇所について測定した銅箔の剥離面の明度L値の標準偏差σが1以下であるため、当該銅箔の幅方向にわたってバラツキの小さい優れた酸化防止特性を備えていると判断できる。従って、本件発明に係るキャリア付銅箔は、幅方向にわたって、銅箔へのレーザー孔あけ工程における孔径のバラツキや、パターン形成時のエッチング処理のバラツキを小さくすることができる。
また、本件発明に係るキャリア付銅箔は、キャリアを剥離した直後の、当該銅箔の剥離面の明度L値が50以下であることが好ましい。このキャリア剥離直後の明度L値が50以下であれば、レーザー加工性が高まり、キャリア剥離後の放置時間や環境変化によって生じる明度L値のバラツキも低減できる傾向にあるからである。ゆえに、このキャリア剥離直後の明度L値を50以下とすることで、レーザー加工により均一な孔径のビアが形成でき、パターン形成時のエッチング処理の同一面内における均一性を高めることができる。このキャリア剥離直後の明度L値は、その後の放置時間や環境変化によって生じる明度L値のバラツキを低減する観点から、より好ましくは45以下、さらに好ましくは43以下、特に40以下であることが好ましい。
キャリア: 本件発明において、キャリアは、箔厚の薄い銅箔のハンドリング性を向上させるために所定の厚さを備えた材料であり、特に材質の限定はない。しかし、当該キャリアは、通電してキャリア付き銅箔の銅箔層を電析により形成する場合には、例えば、アルミニウム箔、銅箔、表面をメタルコーティングした樹脂フィルムなどの通電可能なキャリアを用いることが好ましい。また、当該キャリアの厚さに限定はないが、キャリアとして銅箔を用いる場合、ハンドリング性を考慮すると、7μm〜210μmの厚さが好ましい。キャリアとしての銅箔に、しわ発生を防止する補強材としての役割を期待するには、少なくとも7μmの厚さが必要となる。
剥離層: 本件発明において、剥離層は、キャリアと銅箔との間に挟持された状態で存在し、キャリアを引き剥がし可能とする層である。本件発明に係るキャリア付銅箔では、剥離層が「無機成分を用いた無機剥離層」又は「有機成分を用いた有機剥離層」のいずれかを用い、無機剥離層又は有機剥離層のいずれかの表面に、「有機成分を含む金属分散層」を備える。以下、順に説明する。
「無機成分を用いた無機剥離層」としては、クロム、ニッケル、モリブデン、コバルト、鉄、チタン、タングステン、リン、亜鉛、タンタル、バナジウム等の金属、又は、これら列挙した金属の合金、又は、これら列挙した金属の酸化物、もしくは、これら列挙した金属の合金の酸化物等を用いることができる。そして、この無機剥離層の厚さは、1nm〜1000nmであることが好ましい。
「有機成分を用いた有機剥離層」は、無機剥離層に比べて、キャリアの剥離強度をより低位で安定化させることができる。ここでいう、有機成分は、窒素含有有機化合物、硫黄含有有機化合物、及びカルボン酸の中から選択される1種又は2種以上あることが好ましい。具体的には、窒素含有有機化合物としては、置換基を有するトリアゾール化合物である1,2,3−ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール(以下、「CBTA」と称する。)、N’,N’−ビス(ベンゾトリアゾリルメチル)ユリア、1H−1,2,4−トリアゾール及び3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、イミダゾール等を用いることが好ましい。そして、硫黄含有有機化合物としては、メルカプトベンゾチアゾール、チオシアヌル酸及び2−ベンズイミダゾールチオール等を用いることが好ましい。また、カルボン酸としては、特にモノカルボン酸を用いることが好ましく、中でもオレイン酸、リノール酸及びリノレイン酸等を用いることが好ましい。そして、この有機剥離層の厚さは、1nm〜100nmであることが好ましい。
「金属分散層」は、有機成分と金属成分とを含む層であり、キャリアの表面に無機剥離層又は有機剥離層を設けた後、これら無機剥離層又は有機剥離層のいずれかの表面に設けられるものである。この金属分散層を採用することで、キャリア剥離後の銅箔表面に「有機成分」と「金属成分」とを適度かつ均一に存在させることができ、無機剥離層又は有機剥離層の表面に金属分散層を設けない場合と比べて、良好な酸化防止特性を得ることができる。このときの「有機成分」は、上述の有機剥離層で用いた有機成分を使用することが好ましい。そして、「金属成分」は、ニッケル及び/又はコバルトを主成分として含む。銅張積層板に加工する際の耐熱安定性に優れ、キャリアの剥離特性に変動を与えないためである。また、当該金属分散層の厚さは5nm〜100nmであることが好ましい。当該金属分散層の厚さが5nm以上になると、キャリア剥離後の銅箔表面の酸化防止特性が優れたものになる。また、当該厚さが100nm以下に場合に、当該金属分散層の表面に形成する銅箔を均一に形成できる。
銅箔: 本件発明に係るキャリア付銅箔の上述した剥離層の表面に設けられる銅箔は、特に形成方法の限定はないが、電解法を採用することが好ましい。この銅箔は、絶縁樹脂層と積層して銅張積層板となり、回路形成に用いられる。この銅箔は、特に厚さの限定はない。しかし、12μm以下の厚さが望ましい。12μmよりも厚い場合には、キャリア付銅箔とする意義が没却するからである。また、当該銅箔の外表面には、以下の各種表面処理を施すこともできる。この表面処理は、用途に応じた防錆処理、粗化処理、シランカップリング剤処理等を、適宜組みあわせて施すものである。例えば、アンカー効果を得るために粗化処理を付加しても良い。銅箔表面に粗化処理を施さない場合に比べて、高い密着強度、耐熱性等が向上するからである。
<キャリア付銅箔の製造方法>
本件発明に係るキャリア付銅箔の製造方法は、上述したキャリア付銅箔の製造方法であり、以下に述べる工程A、工程B、工程Cの各工程を備えることを特徴とする。以下、各工程毎に説明する。
工程A: 工程Aは、キャリアの表面に剥離層として無機剥離層又は有機剥離層を形成する工程である。当該工程Aでは、好ましくは、無機剥離層又は有機剥離層の形成に用いる有機成分又は無機成分を溶解した溶液を用い、当該溶液中にキャリアを浸漬させる浸漬法、剥離層を形成する面に対するシャワーリング法、噴霧法、滴下法及び電着法等を用いて行う。ただし、本件発明における剥離層の形成方法は、ここに挙げた方法に限定されない。
当該無機剥離層を形成する場合には、無機成分として、上述したように、クロム、ニッケル、モリブデン、コバルト、鉄、チタン、タングステン、リン、亜鉛、タンタル、バナジウム等の金属、又は、これら列挙した金属の合金、又は、これら列挙した金属の酸化物、もしくは、これら列挙した金属の合金の酸化物等を用いることができる。当該有機剥離層を形成する場合には、有機成分としては、上述したように、窒素含有有機化合物、硫黄含有有機化合物、カルボン酸の中から選択される1種又は2種以上を混合したものを好適に用いることができる。無機成分又は有機成分を溶解した後の溶液中における無機成分又は有機成分の濃度、当該溶液の温度、処理時間等に関しては、適宜設定することができる。
工程B: 工程Bは、工程Aにおいて得られた無機剥離層又は有機剥離層の表面に剥離層の一部として有機成分を含む金属分散層を形成する工程である。当該工程Bでは、有機成分を共存させた金属成分含有溶液中に無機剥離層又は有機剥離層を形成したキャリアを浸漬し、無機剥離層又は有機剥離層を形成したキャリアの表面に対しアノード電極を配置し、金属成分含有溶液を用いて電解することで無機剥離層又は有機剥離層の表面に有機成分を含む金属分散層を形成することができる。
当該金属分散層の形成に用いる有機成分としては、上述した有機剥離層の形成に用いた有機成分と同様の有機成分を用いることができる。また、当該金属分散層の形成に用いる金属成分としては、上述したように、ニッケル及び/又はコバルトを好適に用いることができる。このように、金属分散層を形成する際に、有機成分を共存させた金属成分含有溶液を用いることで、含有成分の金属イオンの一部を有機成分と適度に結合させて、銅箔幅方向の電界の影響を低減する効果を得ることができる。よって、均一性の高い防錆効果を得ることができる。
本件発明に係るキャリア付銅箔の製造方法は、金属成分含有溶液における金属成分と有機成分との含有割合は、金属成分濃度10g/L〜50g/Lに対して、有機成分を0.5mg/L〜10mg/L含むことが好ましい。当該有機成分の濃度が金属成分濃度10g/L〜50g/Lに対して10mg/Lよりも高い場合には、無機剥離層又は有機剥離層と金属分散層との剥離強度が不足する恐れがあり好ましくない。一方、当該有機成分の濃度が金属成分濃度10g/L〜50g/Lに対して0.5mg/Lよりも低い場合には、金属成分を電解で電着させるときの均一性の改善効果が得にくくなる。
また、本件発明に係るキャリア付銅箔の製造方法における工程Bでは、金属成分含有溶液の電解条件として、電流密度を0.01A/dm〜10A/dmとすることが好ましい。
工程C: 工程Cは、工程Bにおいて得られた金属分散層の表面に銅箔を形成する工程である。当該工程Cでは、銅箔の形成方法に特に限定はないが、電解法を採用することが好ましい。電解法を採用する場合には、硫酸銅系溶液、ピロ燐酸銅系溶液等の銅イオン供給源として使用可能な電解液を用いることが好ましい。当該工程Cでは、この電解液中に金属分散層を形成したキャリアを浸漬し、金属分散層を形成したキャリアの表面に対しアノード電極を配置し、当該電解液を用いて電解することで金属分散層の表面に銅箔を形成することができる。
上述した工程A〜工程Cを備えた製造方法によれば、上述した本件発明に係るキャリア付銅箔を得ることができる。当該製造方法により得られるキャリア付銅箔は、「キャリア剥離直後の銅箔の剥離面の明度L値」と、「キャリア剥離後の銅箔を温度25℃且つ湿度50%〜70%の恒温加湿雰囲気下で3日間放置した後の剥離面の明度L値」との差が1.5以内である。よって、本件発明のキャリア付銅箔の製造方法によれば、キャリア剥離後の銅箔が優れた酸化防止特性を備えるキャリア付銅箔を安定して提供することが可能となる。
<銅張積層板の形態>
本件発明に係る銅張積層板は、上述のキャリア付銅箔を備えたことを特徴とする。本件発明でいう銅張積層板の概念には、リジッド銅張積層板及びフレキシブル銅張積層板の双方が含まれる。リジッド銅張積層板であれば、ホットプレス方式や連続ラミネート方式を用いて製造することが可能である。そして、フレキシブル銅張積層板であれば、従来技術であるロールラミネート方式やキャスティング方式を用いることが可能である。
本件発明に係る銅張積層板は、積層された銅箔の「キャリア剥離直後の銅箔の剥離面の明度L値」と、「キャリア剥離後の銅箔を温度25℃且つ湿度50%〜70%の恒温加湿雰囲気下で3日間放置した後の剥離面の明度L値」との差が1.5以内である。よって、当該銅張積層板のキャリアを剥離して、大気中で3日以上放置しても、銅箔へのレーザー孔あけや、パターン形成時のエッチング処理におけるバラツキが少ない。ゆえに、本件発明に係る銅張積層板は、その表面にある銅箔層が良好な酸化防止特性を備えるため、要求範囲内における孔径や回路幅の形成が可能となる。また、回路が著しく細線化して断線が発生する可能性も回避することができる。
<プリント配線板の製造方法の形態>
本件発明に係るプリント配線板の製造方法は、上述のキャリア付銅箔を用いてプリント配線板を製造することを特徴とする。本件発明に係るプリント配線板の製造方法に関して特段の限定はない。例えば、上述したリジッド銅張積層板をエッチング加工する等して回路形成すれば、リジッドプリント配線板が得られる。また、フレキシブル銅張積層板をエッチング加工する等して回路形成すれば、良好な屈曲性能を備えるフレキシブルプリント配線板が得られる。本件発明に係るキャリア付銅箔は、キャリアを剥離した後の銅箔の表面が優れた酸化防止特性を備えるため、プリント配線板に求められるファインパターン回路の形成に好適である。さらに、本件発明に係るプリント配線板は、銅張積層板の段階でキャリアを剥離して大気中で3日以上に放置しても、その表面にある銅箔層へのレーザー孔あけや、パターン形成時のエッチング処理におけるバラツキが少ない。ゆえに、本件発明に係るプリント配線板は、要求範囲に応じた孔径の形成や、回路幅の回路形成が可能となる。また、回路が著しく細線化して断線が発生する可能性も回避することができる。
以下に、実施例を示して本件発明をより詳細に説明する。但し、本件発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
キャリア付銅箔として、キャリア、剥離層、銅箔の順に積層された実施試料A〜Eを作製した。実施試料A〜Eは、使用した剥離層を形成する溶液の組成のみが異なり、その他の試料作製条件は同様である。以下に、実施試料Aについて説明した後、実施試料B〜Eについては、当該実施試料Aと異なる点について述べる。
実施試料A: 実施試料Aは、キャリアとして、幅1350mm、厚さ18μmの電解銅箔を用い、硫酸濃度150g/L、液温30℃の希硫酸溶液に30秒浸漬して酸洗処理を行い、表面に付着した油脂成分や、表面酸化被膜を除去した。
次に、酸洗処理を行ったキャリアをCBTA濃度5g/L、液温40℃、pH5の溶液に30秒浸漬し、当該キャリアの表面に厚さ10nmの有機剥離層を形成した。
そして、有機剥離層を形成したキャリアを、硫酸ニッケルを用いて作製したニッケル濃度20g/L、CBTA濃度0.5mg/L、液温40℃、pH3の溶液に浸漬し、電流密度8A/dmの条件で電解し、有機剥離層の表面に金属分散層として厚さ90nmの有機成分を含むニッケル層を形成した。
その後、銅濃度65g/L、硫酸濃度150g/Lの液温45℃の銅溶液に浸漬し、電流密度15A/dmの条件で電解し、金属分散層の表面に厚さ3μmの銅箔を形成し、キャリア/剥離層(有機剥離層/金属分散層)/銅箔の順に積層された実施試料Aを得た。
実施試料B: 実施試料Bは、金属分散層を形成する溶液のCBTA濃度を2mg/Lとした。
実施試料C: 実施試料Cは、金属分散層を形成する溶液のCBTA濃度を5mg/Lとした。
実施試料D: 実施試料Dは、無機剥離層を形成する溶液として、クロム濃度5g/Lの溶液を用いた。また、金属分散層を形成する溶液は、実施試料Bと同様のものを用いた。
実施試料E: 実施試料Eは、実施試料Aと同様に有機剥離層を形成したキャリアを、硫酸コバルトを用いて作製したコバルト濃度20g/L、CBTA濃度2mg/L、液温40℃、pH3の溶液に浸漬し、電流密度1A/dmの条件で電解し、有機剥離層の表面に金属分散層として厚さ90nmの有機成分を含むコバルト層を形成した。
比較例
本件発明に係るキャリア付銅箔の比較例として、金属分散層を形成する溶液中に有機成分や無機成分を含まない比較試料を作製した。具体的には、金属分散層を形成する溶液として、有機成分や無機成分を含まない、硫酸ニッケルを用いて作製したニッケル濃度20g/Lの溶液を用いた。それ以外は、実施試料Aと同様の条件で、比較試料を作製した。
上述の各実施試料A〜E及び比較試料のキャリア付銅箔をプリプレグ(三菱瓦斯化学株式会社製:GHPL−830NX−A)にそれぞれ当接させ、真空プレス機を使用して、プレス圧3.9MPa、温度220℃、プレス時間90分の条件で積層し、50cm角の銅張積層板を作製した。そして、各実施試料A〜E及び比較試料のキャリア付銅箔を用いて作製した当該銅張積層板からキャリアを剥離し、キャリア剥離後の銅箔の剥離面について、キャリア剥離直後の明度L値、放置前後の明度L値の差、及び、放置期間経過後の明度L値の標準偏差(σ)を測定し、酸化防止特性の有無を確認した。
キャリア剥離直後の明度L値の評価方法: 得られたキャリア剥離直後の銅張積層板について、銅箔の剥離面の所定の箇所について明度L値を測定した。明度L値は、日本電色工業(株)製分光式色差計SE2000を用い、JIS規格Z8722に準拠して測定し、その結果からJIS規格Z8729に基づき明度L値を求めた。
放置前後の明度L値の差の評価方法: 得られたキャリア剥離後の銅張積層板を室内(温度25℃、湿度50%〜70%)に3日間放置し、一日に1回所定の時間にキャリア剥離後の銅箔の剥離面の所定の箇所について明度L値を測定し、上述したキャリア剥離直後の銅箔の剥離面の明度L値と所定時間経過後の剥離面の明度L値との差を求めた。
放置期間経過後の明度L値の標準偏差(σ)の評価方法: 得られたキャリア剥離後の銅張積層板を室内(温度25℃、湿度50%〜70%)に3日間放置した後、キャリア剥離後の銅箔の剥離面の明度L値を当該銅箔の幅方向について10cm間隔で5点測定した。そして、当該銅箔の放置期間3日後の幅方向の明度L値のバラツキ(標準偏差:σ)を求めた。
[実施例と比較例との対比]
実施試料A〜E及び比較試料の評価結果、実施試料A〜E及び比較試料作製時の条件(無機剥離層又は有機剥離層を形成する溶液、金属分散層を形成する溶液)を表1にまとめて示す。当該表1に示す結果を参照しつつ、本件発明の実施例と比較例についての対比を行う。
Figure 0006054523
(キャリア剥離直後の明度L値の評価)
キャリア剥離直後の銅箔の剥離面の明度L値は、実施試料A〜Eがいずれも50以下であったのに対し、比較試料は、52.7であった。
(放置前後の明度L値の差の評価)
3日目までにおける明度L値と0日目における明度L値との差の最大値は、実施試料A〜Eが、いずれも1.5以内であったのに対し、比較試料は、5.0であった。
(放置期間経過後の明度L値の標準偏差(σ)の評価)
キャリア剥離後の銅箔の剥離面の明度L値のバラツキ(標準偏差:σ)は、実施試料A〜Eがいずれも1以下であったのに対し、比較試料は、1.8であった。
ここで、これら実施試料A〜E及び比較試料のそれぞれの銅箔について、酸化に伴うレーザー孔あけ工程における孔径のバラツキ、及びエッチング処理のバラツキの確認を行った。その結果、比較試料は、孔径、及びエッチング処理に大きなバラツキが確認されたのに対し、実施試料A〜Eに関しては、孔径、及びエッチング処理に大きなバラツキが確認されなかった。
従って、キャリア剥離直後の銅箔の剥離面の明度L値と、キャリア剥離後25℃で湿度50%〜70%の恒温加湿雰囲気下で3日間放置した後の銅箔の剥離面の明度L値との差が1.5以内であれば、キャリア剥離後の銅箔の剥離面が同一面内で均一な酸化防止特性を有すると判断できる。また、25℃で湿度50%〜70%の恒温加湿雰囲気下でキャリア付銅箔のキャリアを剥離して得られた銅箔を3日間放置した場合に、銅箔の剥離面において、当該銅箔の幅方向10cm間隔で測定した明度L値の標準偏差(σ)が1以下であれば、当該銅箔の幅方向にわたってバラツキの小さい優れた酸化防止特性を備えていると判断できる。さらに、キャリア剥離直後の銅箔表面の明度L値が50以下であれば、レーザー加工により均一な孔径のビアが形成でき、パターン形成時のエッチング処理の同一面内における均一性を高めることができるといえる。
本件発明に係るキャリア付銅箔及びキャリア付銅箔の製造方法を採用することで、キャリア剥離後の銅箔の剥離面が酸化することを効果的に防止することができる。従って、本件発明に係るキャリア付銅箔及びキャリア付銅箔の製造方法によれば、キャリアを剥離した後の銅箔に酸化が生じ難いキャリア付銅箔を提供することが可能であるため、プリント配線板用材料等の電子部品に好適に採用することができる。

Claims (7)

  1. キャリア、剥離層、銅箔の順に積層されたキャリア付銅箔であって、
    当該剥離層は、無機成分を用いた無機剥離層又は有機成分を用いた有機剥離層と、
    これら無機剥離層又は有機剥離層と前記銅箔との間に、有機成分と主成分としてのニッケル及び/又はコバルトとを含む金属分散層とを備えたものであり、
    当該キャリア付銅箔のキャリア剥離直後の銅箔の剥離面の明度L値と、キャリア剥離後の銅箔を温度25℃且つ湿度50%〜70%の恒温加湿雰囲気下で3日間放置した後の剥離面の明度L値との差が1.5以内であることを特徴とするキャリア付銅箔。
  2. 前記キャリア剥離後の銅箔を、温度25℃且つ湿度50%〜70%の恒温加湿雰囲気下で3日間放置した後、当該銅箔の幅方向10cm間隔で複数箇所について測定した当該銅箔の剥離面の明度L値の標準偏差σが1以下である請求項1に記載のキャリア付銅箔。
  3. 前記キャリアを剥離した直後の、前記銅箔の剥離面の明度L値が50以下である請求項1又は請求項2に記載のキャリア付銅箔。
  4. 前記有機成分は、窒素含有有機化合物、硫黄含有有機化合物、及びカルボン酸の中から選択される1種又は2種以上からなるものである請求項1〜請求項3のいずれかに記載のキャリア付銅箔。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のキャリア付銅箔の製造方法であって、
    以下に述べるA、B、Cの各工程を備えることを特徴とするキャリア付銅箔の製造方法。
    A:キャリアの表面に剥離層として無機剥離層又は有機剥離層を形成する工程。
    B:当該無機剥離層又は有機剥離層の表面に剥離層として有機成分を含む金属分散層を形成する工程。
    C:当該金属分散層の表面に銅箔を形成する工程。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のキャリア付銅箔を備えたことを特徴とする銅張積層板。
  7. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のキャリア付銅箔を用いてプリント配線板を製造することを特徴とするプリント配線板の製造方法
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