JP6051899B2 - カップ型紙容器の製造方法及びカップ型紙容器 - Google Patents

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Description

本発明は、トップカール部の段差を少くしたカップ型紙容器の製造方法並びにこの方法によって製造されたカップ型紙容器に関する。
紙カップの開口部に蓋材を熱シールして密封容器とした紙容器が、カップラーメンや飲料などを収納する用途を中心として広く用いられている。
このカップ型紙容器の課題としては、2つの大きな課題が存在した。一つは容器内面の胴部貼合せ部における紙の端面を保護する方法であり、もう一つは、蓋材を熱シールする開口部の平滑性の問題である。
一時的な使用を前提とした使い捨て用の紙カップでは、紙の端面が内容物に接触しても大きな問題とはならないが、保存を伴う紙容器として用いる場合には、内容物が紙の端面から浸み込まないようにするために、少なくとも容器の内側の端面は、何らかの方法で保護する必要がある。
本出願人の出願になる特許文献1に記載された耐水容器の製造方法は、この課題を解決するためになされたものである。容器の接合部の一方の継目端部に相当する部分の板紙に窓を開けておき、窓部を含む板紙全面に熱可塑性樹脂フィルムを積層し、ブランク形状に切り出した後、この窓部のフィルムをブランクの端部に折り返して端面を保護するものである。
一方、カップ型紙容器においては、扇形に切り抜いたブランクを筒状に丸めて、左右両端部を接合し、上端を外側にカールさせて丸めてトップカール部を成形し、さらに押し潰すことによってフランジ部が形成されるが、単純な扇形のブランクを使用すると胴部の接合部において紙厚が厚くなるため、フランジ部に大きな段差が生じる。フランジ部に段差が存在すると、蓋材を熱シールした時にこの段差部分にシール不良を生じ易いという問題がある。
本出願人の出願になる特許文献2および特許文献3に記載されたカップ状の紙容器およびその製造方法は、このフランジ部の段差を少なくする目的でなされたものであり、扇形の胴部ブランクの側端縁上部を三角形に切り欠くことにより、フランジ部における紙の重なりを少なくし、フランジ部の段差を減少させたものである。
特許文献4に記載された紙カップ用超音波溶着装置は、紙カップのトップカール部を平坦に押し潰す時の、作業安定性を向上させた技術に関するものである。以上述べてきたこれらの技術により、上記の2つの課題は解決され、開口部に平坦なフランジ部を備えたカップ型紙容器が完成した。
特公昭58−43264号公報 特開2008−222244号公報 特許第4998022号公報 特開2009−184169号公報
カップ型紙容器に飲料を収納した場合、飲用の方法としては、主として蓋材にストローを突き刺して飲用に供するか、蓋材を剥離除去してフランジ部に直接口をつけて飲用するか、あるいは中身を別の容器に移して飲用するかのいずれかの使い方が選択される。
内容物が日本酒などの場合には、ストローが使用されることは殆どなく、容器に直接、口をつけて飲まれることが多い。これは、食習慣によるものである他、飲むときに香りを楽しむためでもあると言われている。このように、容器の開口部に直接口をつけて飲む場合、フランジ部が薄く平らに押し潰されていると、唇が触れた時の感触が良くないという問題が生じる。
本発明の解決しようとする課題は、トップカール部を有するカップ型紙容器において、直接口をつけた時の感触が良好であり、かつトップカール部上面の段差も改善されたカップ型紙容器の製造方法、ならびに、この方法によって製造されたカップ型紙容器を提案するものである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、紙層を有し、最外面および最内面に熱可塑性樹脂層を有する積層体から形成された筒状の胴部と、胴部の下方の開口を密封する底面部と、胴部の上方の開口を開封可能に密封する蓋材とを備えたカップ型紙容器の製造方法であって、胴部形成用ブランクの、胴部貼合せ部において容器内側となる側端縁を、予め熱可塑性樹脂層で保護する工程、胴部形成用ブランクの左右両側端縁を重ね合わせて熱シールして胴部貼合せ部を形成し、筒状の胴部を成形する工程、胴部の下部に底面部を形成する工程、胴部の上端を外側に巻き込み、トップカール部を形成する工程、トップカール部に蓋材を熱シールする工程、の各工程をこの順序で含み、前記トップカール部を形成する工程の直前、または前記底面部を形成する工程の直前で、前記胴部貼合せ部の上端部を熱圧着して、左右両側端縁の重ね合わせによる段差を潰す工程を含むことを特徴とするカップ型紙容器の製造方法である。
本発明に係るカップ型紙容器の製造方法によれば、トップカール部を形成する工程の前に、予め胴部貼合せ部の上端部を熱圧着して、左右両側端縁の重ね合わせによる段差を潰す工程を付加したことにより、段差の少ないトップカール部が得られる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の製造方法によって製造されたカップ型紙容器である。
また、請求項3に記載の発明は、前記胴部形成用ブランクの、左右両側端縁の上部が、三角形に切欠かれたコーナーカット部を有することを特徴とする請求項2に記載のカップ型紙容器である。
また、請求項4に記載の発明は、前記底面部が、下方に折り曲げられた周縁部を有する円形の底面部材の周縁部が、前記胴部の下端部を内側に折り返すことにより形成された下部折り返し部に、差し込まれた状態で、前記胴部の下端部と、前記底面部材の周縁部とが熱シールされてボトムスリーブを形成したものであることを特徴とする請求項2または3に記載のカップ型紙容器である。
また、請求項5に記載の発明は、胴部の下部を四角形状に折り畳んで底面部を形成したことを特徴とする請求項2または3に記載のカップ型紙容器である。
また、請求項6に記載の発明は、前記胴部貼合せ部において、胴部形成用ブランクの、容器の外側となる側端縁が熱可塑性樹脂層によって覆われていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のカップ型紙容器である。
また、請求項7に記載の発明は、前記積層体が、ガスバリア層を含むことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載のカップ型紙容器である。
本発明に係るカップ型紙容器の製造方法によれば、トップカール部を形成する工程の前に、予め胴部貼合せ部の上端部を熱圧着して、左右両側端縁の重ね合わせによる段差を潰す工程を付加したので、トップカール部の段差が少なくなり、その結果、従来行われていたように、トップカール部を押し潰して平らなフランジ部を形成しなくても、蓋材を安定して熱シールすることが可能となった。
胴部貼合せ部の上端部を熱圧着して、段差を潰す工程が付加されたものの、フランジ部成型工程が不要となったことにより、設備面、工程面において大きな節減がもたらされるという効果が生じる。
また請求項2に記載の発明である、この方法によって得られるカップ型紙容器の開口部は、丸みを残した状態に仕上がるため、容器に直接口をつけて飲用しても違和感のない感触が得られる。
次に、請求項3に記載の発明においては、胴部形成用ブランクの、左右両側端縁の上部が、三角形に切欠かれたコーナーカット部を設けたことにより、繋ぎ部においてトップカール部が太くなる現象が緩和され、カップ型紙容器のトップカール部における段差がさらに少なくなる。
また請求項4に記載の発明においては、ボトムスリーブを有する一般的な紙カップの形状を備えた紙容器とすることができる。
また請求項5に記載の発明においては、胴部を形成するブランクの下部を折り畳んで底面部を形成したので、ボトムスリーブのないフラットな底面をもった紙容器が得られ、特に電子レンジによる加熱時に、底面部の焦げが発生し難い紙容器とすることができる。
また請求項6に記載の発明によれば、胴部貼合せ部において、胴部形成用ブランクの、容器の外側となる側端縁が前記熱可塑性樹脂層によって覆われているので、容器の耐水性が向上する。
また請求項7に記載の発明によれば、容器を構成する積層体が、ガスバリア層を含むので、長期保存が可能な紙容器が実現できる。
図1は、本発明に係るカップ型紙容器の一実施態様を示した斜視図である。 図2(1)は、図1のA−A’断面を示した断面模式図である。図2(2)は、胴部の拡大断面模式図である。図2(3)は、底面部材の拡大断面模式図である。 図3は、本発明に係るカップ型紙容器の製造方法における、胴部形成用ブランクの、胴部貼合せ部において容器内側となる側端縁を、予め熱可塑性樹脂層で保護する工程の一例を示した説明図である。 図4は、本発明に係るカップ型紙容器の製造方法における、胴部形成用ブランクの左右両側端縁を重ね合わせて熱シールして胴部貼合せ部を形成し、筒状の胴部を成形する工程を示した説明図である。 図5は、本発明に係るカップ型紙容器の製造方法における、胴部貼合せ部の上端部を熱圧着して、左右両側端縁の重ね合わせによる段差を潰す工程に関する説明図である。 図6は、本発明に係るカップ型紙容器の製造方法における、胴部の上端部を外側に巻き込み、トップカール部を形成する工程に関する説明図であり、図6(1)、(2)は、トップカール部の断面模式図を示す。図6(3)は、トップカール部の部分斜視図を示す。図6(4)は、従来の紙カップにおけるトップカール部の部分斜視図を示したものである。 図7は、本発明に係るカップ型紙容器の他の実施態様を示した斜視図である。 図8は、本発明に係るカップ型紙容器の他の実施態様における底面部の構造を示した断面模式図である。 図9は、本発明に係るカップ型紙容器の他の実施態様における底面部の構造を示した断面模式図である。 図10は、本発明に係るカップ型紙容器の他の実施態様を示した断面模式図である。 図11は、図10に示した実施態様における胴部貼合せ部の状態を示した断面模式図である。 図12は、紙容器を構成する積層体の他の実施態様を示した断面模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係るカップ型紙容器の製造方法、並びにこの方法によって製造されたカップ型紙容器について詳細に説明する。
図1は、本発明に係るカップ型紙容器の一実施態様を示した斜視図である。図2(1)は、図1のA−A’断面を示した断面模式図である。図2(2)は、胴部の拡大断面模式図である。図2(3)は、底面部の拡大断面模式図である。
本発明に係るカップ型紙容器(1)は、紙層(2)を有し、最外面および最内面に熱可塑性樹脂層(3a、3b)を有する積層体から形成された筒状の胴部(20)と、胴部(20)の下方の開口を密封シールする底面部(30)と、胴部(20)の上方の開口を開封可能に熱シールする蓋材(10)とを備えたカップ型紙容器である。
図3〜6は、本発明に係るカップ型紙容器の製造方法を示したものである。図3は、本発明に係るカップ型紙容器の製造方法における、胴部形成用ブランクの、胴部貼合せ部において容器内側となる側端縁を、予め熱可塑性樹脂層で保護する工程の一例を示した説明図である。
まず図3(1)に示したように、原紙のウェブ(2w)に長窓(5)を打ち抜いて、孔をあける。なおこの段階では、特に図示しないが、原紙には既に必要な印刷が施されているので、印刷の絵柄に同調させて長窓を打ち抜くことになる。長窓(5)の内側の辺は、
最終的に胴部形成用ブランク(20b)の容器の内側となる側端縁(21b)となるべき位置に設けられる。
次に、原紙のウェブ(2w)の表裏面に、熱可塑性樹脂層(3a)、(3b)を貼り合せる。熱可塑性樹脂層(3a)、(3b)は、単層の場合もあるが、複数の層からなる場合もある。複数の層からなる場合には、少なくとも最外面となる層は熱融着可能な材質であることが必要である。
貼合せが完了した積層体から、胴部形成用ブランク(20b)を打ち抜く。胴部形成用ブランク打抜き形状(20c)は、点線で示してある。この時、側端縁(21b)側は、長窓(5)内に形成された熱可塑性樹脂層の一部を含めることにより、図3(2)に示したように、側端縁(21b)から熱可塑性樹脂層(3a)、(3b)が延設されて、はみ出し部(3c)となった状態のブランクが得られる。
この延設された熱可塑性樹脂層を図3(3)に示したように、側端縁(21b)で外面側に折り返して、折り返した熱可塑性樹脂層(3d)とすることにより、目的とする胴部形成用ブランク(20b)が得られる。なお図は、胴部形成用ブランク(20b)を容器外側面から見た状態を示している。
長窓(5)を設けるタイミングを外側の熱可塑性樹脂層(3a)を形成した後にすれば、内側の熱可塑性樹脂層(3b)のみが延設された状態のブランクが得られる。
また、特に図示しないが、長窓(5)を胴部形成用ブランク(20b)の両側の側端縁に設けておけば、後に述べるような、胴部貼合せ部(21c)において、内面側のみならず外面側の端面も保護された容器を得ることができる。
以上、胴部形成用ブランク(20b)の側端縁を熱可塑性樹脂層で保護する方法について説明したが、上記の方法以外にも、例えば単純に打ち抜いたブランクの側端縁に、テープ状に加工した熱可塑性樹脂フィルムを当てて熱圧着してもよい。
図4は、本発明に係るカップ型紙容器の製造方法における、胴部形成用ブランク(20b)の左右両側端縁(21a、21b)を重ね合わせて熱シールして胴部貼合せ部(21c)を形成し、筒状の胴部(20)を成形する工程を示した説明図である。
内側となる側端縁(21b)は、折り返した熱可塑性樹脂層(3d)によって保護されている。この熱可塑性樹脂層(3d)を挟み込むように外側となる側端縁(21a)を重ねて熱シールすることにより、胴部貼合せ部(21c)が形成され、胴部(20)の内面は紙の端面が露出しない構造となる。
胴部(20)の上端部(23)は、後の工程において、トップカール部(TC)となる部分である。また下端部(22)は、後の工程において、底面部(30)となる。図4に示した実施態様においては、左右両側端縁の上部には、三角形に切欠かれたコーナーカット部(25)が設けられている。また、内側となる側端縁(21b)の最下部にも切欠きが設けられている。
図5は、胴部貼合せ部(21c)の上端部(21d)を熱圧着して、左右両側端縁の重ね合わせによる段差を潰す工程に関する説明図である。胴部の上端部(23)は、後の工程においてトップカール部(TC)に加工される部分であるが、胴部貼合せ部(21c)の上端部(21d)のみを強い圧力と熱によって圧着することにより、左右両側端縁の重ね合わせによる段差を潰すことが可能である。
この熱圧着する部分には、トップカール部において容器開口部の上面となる位置が含まれるようにする必要があるが、面積としては小さな部分で良い。熱圧着の条件としては、局部的に1〜10MPa程度の圧力と、瞬間的には150〜200℃程度の温度が印加されることが望ましい。熱圧着には超音波を利用した超音波融着機を利用することができる。
この胴部貼合せ部の上端部(21c)を押し潰す工程は、後に説明するトップカール部(TC)を形成する工程の前でありさえすれば良く、例えば次の工程である底面部を形成する工程の後でも前でも良い。
次に底面部(30)を形成する工程について説明する。底面部については、形状や構造が限定されず、さまざまな形状や構造となり得るので、それぞれの形状や構造に従って、成形方法が異なる。
図1、2に示したような一般的なカップ形状であれば、胴部(20)の下端部(22)を下部折り返し部(22a)で内側に巻き込み、別に用意した円形の底面部材(30b)の周縁部(31)を下方に折り曲げたものを嵌め込んで熱シールしてボトムスリーブ(BS)を形成する。
図7に示したような形状であれば、胴部形成用ブランク(20b)の下部を例えば牛乳用の紙容器のように折り畳んで熱圧着して成形する。
図6は、胴部(20)の上端部(23)を外側に巻き込み、トップカール部(TC)を形成する工程に関する説明図であり、図6(1)、(2)は、トップカール部(TC)の断面模式図を示す。図6(3)は、トップカール部の部分斜視図を示す。図6(4)は、従来の紙カップにおけるトップカール部の部分斜視図を示したものである。
図6(4)に示したように、従来の一般的な紙カップの製造方法によれば、トップカール部(TC)に段差(24)が生じ、また繋ぎ目の部分が他の部分よりも太くなるが、本発明の方法によれば、図6(3)に示したように、段差が生じ難く、繋ぎ目部分も太くなり難くなる。胴部形成用ブランクの両側端縁上部にコーナーカット部(25)を設けた場合には、この効果がさらに高まる。
トップカール部(TC)における、巻き込みの回数としては、通常は図6(1)に示したように、1回半程度であるが、図6(2)に示したように、2回以上巻き込んでもよい。巻き込み回数を増やすことにより、トップカール部(TC)の中の空隙が減り、蓋材(10)を熱シールする時のトップカール部(TC)の潰れや変形を少なくすると共に、蓋材のシール性を高めることができる。
図1、図2に示した実施態様においては、底面部(30)が、下方に折り曲げられた周縁部(31)を有する円形の底面部材(30b)の周縁部(31)が、胴部(20)の下端部(22)を内側に折り返すことにより形成された下部折り返し部(22a)に、差し込まれた状態で、胴部の下端部(22)と、底面部材の周縁部(31)とが熱シールされてボトムスリーブ(BS)を形成したものである。
図7は、本発明に係るカップ型紙容器(1)の他の実施態様を示した斜視図である。
図7に示した実施態様においては、胴部(20)の下部を四角形状に折り畳んで熱シールし、底面部(30)を形成したことを特徴とする。
図7に示した実施態様においては、底面部材(30b)を必要としない。また底面部(30)がフラットに仕上がり、図1、図2に示した実施態様のようにボトムスリーブ(BS)が存在しないので、電子レンジで加熱した場合に、しばしば問題となるボトムスリーブの焼け焦げが発生しないという利点がある。
図8、図9は、いずれも本発明に係るカップ型紙容器(1)の他の実施態様における底面部(30)の構造を示した断面模式図である。図8に示した実施態様においては、胴部の下端部(22)が内側に巻込まれた状態で平坦に押し潰されており、この下面に底面部材(30b)が接着されている。
また図9に示した実施態様においては、ボトムスリーブ(BS)を内側に倒して押し潰した状態になっている。
図8、図9に示した実施態様においては、いずれもボトムスリーブ(BS)が存在せず、底面部(30)がフラットな状態となっているので、前述の電子レンジ加熱時におけるボトムスリーブの焼け焦げの問題は発生しない。
図10は、本発明に係るカップ型紙容器(1)の他の実施態様を示した断面模式図である。また図11は、図10に示した実施態様における胴部貼合せ部(21c)の状態を示した断面模式図である。図10、図11に示した実施態様においては、胴部貼合せ部(21c)において、胴部形成用ブランクの、容器の内側となる側端縁(21b)のみならず、容器の外側となる側端縁(21a)も熱可塑性樹脂層によって覆われており、胴部の下端部が、内側に折り返されて下部折り返し部(22a)を形成した後、さらに底面部(30)の周縁部(31)に向かって折り返されて、下端部巻込み部(22b)を形成し、熱シールされてボトムスリーブ(BS)を形成したことを特徴とする。
このようにすることにより、底面部(30)及び胴部(20)において紙の端面が一切露出しない構造とすることができる。
図12は、紙容器を構成する積層体の他の実施態様を示した断面模式図である。図12に示した構成では、容器の内側となる熱可塑性樹脂層(3b)と紙層(2)との間にガスバリア層(4)が設けられている。積層体がガスバリア層(4)を含むことにより、紙容器に長期間に亘る保存性を付与することができる。
図10、図11に示された実施態様においては、紙層の端部がすべて熱可塑性樹脂層によって保護されているか、または巻き込まれて外部に露出しない状態となっているため、容器の内面のみならず外面も耐水性を備えた容器とすることができる。また、耐熱性の高い樹脂材料とガスバリア層を使用することにより、レトルト殺菌処理が可能な紙容器とすることもできる。
次に本発明に係るカップ型紙容器(1)に用いる材料について説明する。
紙層(2)については、坪量200〜500g/m、密度0.6〜1.1g/cm程度の紙が使用できる。バージンパルプを100%使用したカートン原紙や、カップ原紙は好ましく使用できる。白ボール紙、コートボール紙、アイボリー紙なども使用可能である。
胴部貼合せ部(21c)を押し潰す際に、重なり合った段差が消えやすくなるようにするために、紙層(2)の密度が低いものを選択することは、有効である。
熱可塑性樹脂層としては、単層の場合であれば、熱シール可能な材質の熱可塑性樹脂が
用いられる。例を挙げれば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン(CPP)、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体、プロピレン・αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂の他、無延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等を使用することができる。
熱可塑性樹脂層は、前記熱シール可能な材料が外側になるように、他の材料を貼り合せた多層フィルムとすることもできる。具体的には、PET樹脂フィルム(以下単にPETと称する。他の略号についても同様)、ポリアミド樹脂(ナイロン樹脂)フィルム、PPフィルム等である。前記ガスバリア層なども含まれる。
ガスバリア層としては、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着PET、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム、ガスバリア性ナイロンフィルム、ガスバリア性PETフィルム等のガスバリア性フィルムや、PETフィルム等に酸化アルミニウムや酸化珪素等の無機酸化物を蒸着させた無機酸化物蒸着フィルム、あるいは、ポリ塩化ビニリデンコーティング、水溶性樹脂と無機層状化合物を含有する被膜や金属アルコキシドあるいはその加水分解物とイソシアネート化合物を反応させた被膜からなる樹脂層などのガスバリアコーティング層を用いることができる。
これらの各層と紙層の貼り合せには、公知の接着剤を用いたドライラミネート法や、溶融した樹脂を押し出して貼り合せる押出しラミネート法が用いられる。
蓋材(10)としては、内面にシーラント層を備えた積層体からなる蓋材を用いることができる。積層体には、紙層が含まれる場合と、含まれない場合がある。レトルト殺菌処理を行う場合には、紙層の端面が露出して好ましくないため、紙を用いない構成とする。
以上のように、本発明に係るカップ型紙容器の製造方法によれば、従来のようにトップカール部を押し潰してフランジ部を形成しなくてもよいため、工程が簡略化される。またこの方法によって製造されたカップ型紙容器に飲料を入れた場合には、開封した容器の開口部に直接口をつけて飲用した場合であっても、口当たりが良く、違和感のない感触が得られる
1・・・カップ型紙容器
2・・・紙層
2w・・・原紙のウェブ
3a・・・熱可塑性樹脂層(外側)
3b・・・熱可塑性樹脂層(内側)
3c・・・熱可塑性樹脂層のはみ出し部
3d・・・折り返した熱可塑性樹脂層
4・・・ガスバリア層
5・・・長窓
10・・・蓋材
20・・・胴部
20b・・・胴部形成用ブランク
20c・・・胴部形成用ブランク打抜き形状
21a・・・外側となる側端縁
21b・・・内側となる側端縁
21c・・・胴部貼合せ部
21d・・・胴部貼合せ部の上端部
22・・・下端部
22a・・・下部折り返し部
22b・・・下端部巻込み部
23・・・上端部
23a・・・トップカール部外縁
23b・・・トップカール部内縁
24・・・段差
25・・・コーナーカット部
30・・・底面部
30b・・・底面部材
31・・・周縁部
BS・・・ボトムスリーブ
TC・・・トップカール部

Claims (7)

  1. 紙層を有し、最外面および最内面に熱可塑性樹脂層を有する積層体から形成された筒状の胴部と、胴部の下方の開口を密封する底面部と、胴部の上方の開口を開封可能に密封する蓋材とを備えたカップ型紙容器の製造方法であって、
    胴部形成用ブランクの、胴部貼合せ部において容器内側となる側端縁を、予め熱可塑性樹脂層で保護する工程、
    胴部形成用ブランクの左右両側端縁を重ね合わせて熱シールして胴部貼合せ部を形成し、筒状の胴部を成形する工程、
    胴部の下部に底面部を形成する工程、
    胴部の上端を外側に巻き込み、トップカール部を形成する工程、
    トップカール部に蓋材を熱シールする工程、の各工程をこの順序で含み、
    前記トップカール部を形成する工程の直前、または前記底面部を形成する工程の直前で、前記胴部貼合せ部の上端部を熱圧着して、左右両側端縁の重ね合わせによる段差を潰す工程を含むことを特徴とするカップ型紙容器の製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法によって製造されたカップ型紙容器。
  3. 前記胴部形成用ブランクの、左右両側端縁の上部は、三角形に切欠かれたコーナーカット部を有することを特徴とする請求項2に記載のカップ型紙容器。
  4. 前記底面部は、下方に折り曲げられた周縁部を有する円形の底面部材の周縁部が、前記胴部の下端部を内側に折り返すことにより形成された下部折り返し部に、差し込まれた状態で、前記胴部の下端部と、前記底面部材の周縁部とが熱シールされてボトムスリーブを形成したものであることを特徴とする請求項2または3に記載のカップ型紙容器。
  5. 胴部の下部を四角形状に折り畳んで底面部を形成したことを特徴とする請求項2または3に記載のカップ型紙容器。
  6. 前記胴部貼合せ部において、胴部形成用ブランクの、容器の外側となる側端縁が熱可塑性樹脂層によって覆われていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のカップ型紙容器。
  7. 前記積層体が、ガスバリア層を含むことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載のカップ型紙容器。
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