JP6044833B2 - 発光装置及び車両用灯具 - Google Patents

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Description

本発明は、発光装置及び車両用灯具に係り、特に、レーザー素子と波長変換部材とを組み合わせた構造の発光装置及びこれを用いた車両用灯具に関する。
従来、レーザー素子と波長変換部材とを組み合わせた構造の発光装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図13は、特許文献1に記載の発光装置200の断面図である。
図13に示すように、特許文献1に記載の発光装置200は、キャップ210、キャップ210に形成された貫通穴H上に配置された板状の波長変換部材220、貫通穴Hを通過し、波長変換部材220を照射するレーザー光を放出するレーザー素子230、キャップ210やレーザー素子230等が固定された台座240等を備えている。
特開2011−14587号公報
上記構成の発光装置200においては、次の問題がある。
図14(a)〜図14(c)は上記構成の発光装置200における問題点を説明するための図で、図14(a)は波長変換部材220のうち貫通穴H直上の直上部220AにおいてクラックCが誘発される様子を表す図、図14(b)はクラックCが進展する様子を表す図、図14(c)はレーザー素子230からのレーザー光Ray1が波長変換されることなく、当該クラックCを通過して外部へ照射される様子を表す図である。
図14(a)に示すように、波長変換部材220に何らかの外力Fが加わった場合、波長変換部材220の直上部220AにおいてクラックCが誘発され(図14(a)参照)、その後、外力Fが加わり続けることにより発生する内部応力(及び/又はレーザー素子230からのレーザー光が照射され続けることにより発生する熱応力)等に起因して、図14(b)に示すように、当該クラックCが波長変換部材220の厚み方向に進展し、波長変換部材220の直上部220Aにおいて下面222と上面224とを貫通する可能性がある。
クラックCが波長変換部材220の直上部220Aにおいて下面222と上面224とを貫通した場合、図14(c)に示すように、レーザー素子230からのレーザー光Ray1が波長変換されることなく、当該クラックCを通過して外部へ照射されるという問題を生ずる。図14(c)中、符号Ray1はレーザー素子230からのレーザー光を表し、符号Ray2は波長変換された発光を表している。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、クラックの誘発箇所及びその誘発されたクラックの進展方向を制御すること(すなわち、クラックを狙った箇所に発生させること)で、レーザー素子からのレーザー光が波長変換されることなく、当該クラックを通過して外部へ照射されるのを防止することができる発光装置及びこれを用いた車両用灯具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、表面と、その反対側の裏面と、前記表面と裏面とを貫通する貫通穴と、を含むベース部と、前記貫通穴を通過して照射されるレーザー光の少なくとも一部を吸収して異なる波長の光を発光する波長変換部材であって、前記貫通穴を覆いかつ前記貫通穴から一部領域が露出した状態で前記表面に固定された第1の面とその反対側の第2の面とを含み、かつ、前記第1の面と前記第2の面との間を貫通するクラックが発生し得る波長変換部材と、前記貫通穴を通過し、前記第1の面のうち前記貫通穴から露出した一部領域を照射するレーザー光を放出するレーザー素子と、を備えており、前記波長変換部材は、前記クラックが前記波長変換部材のうち前記貫通穴直上の直上部に発生しないように前記クラックの誘発箇所及びその進展方向を制御するクラック誘発部を、前記直上部以外の部分に含む。
請求項1に記載の発明によれば、波長変換部材に何らかの外力が加わった場合、クラック誘発部の作用により、クラックが波長変換部材のうち貫通穴直上の直上部に発生しないように(すなわち、クラックが第1の面のうち貫通穴直上の領域と第2の面のうち貫通穴直上の領域とを貫通した状態で発生しないように)、クラックの誘発箇所及びその進展方向を制御することが可能となる。すなわち、クラックを狙った箇所に発生させることが可能となる。その結果、レーザー素子からのレーザー光が波長変換されることなく、当該クラックを通過して外部へ照射されるのを防止することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記クラック誘発部は、前記第1の面のうち前記貫通穴直上の領域以外の領域及び前記第2の面のうち前記貫通穴直上の領域以外の領域のうち、少なくとも一方又は両方に形成されている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記クラック誘発部は、前記波長変換部材の厚み方向に直交する方向に延びた凹部である。
請求項3に記載の発明によれば、凹部の形状、形成箇所、個数等を調整することで、クラックの進展方向を制御することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記クラック誘発部は、当該クラック誘発部が延びる方向に直交する平面でこれを切断した場合の断面が、頂点が前記波長変換部材内部に位置し、かつ、底辺が前記頂点より前記第1の面又は第2の面側に位置した三角形状となる三角柱形状の凹部である。
請求項4に記載の発明によれば、凹部を構成する三角形状(断面)の頂点の位置を調整することで、クラックの進展方向を制御することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記三角形状の頂点は、前記三角形状の底辺の中心を通りかつ厚み方向に延びる直線上、又は、当該直線に対して、前記第1の面のうち前記貫通穴直上の領域が位置する側とは反対側に位置している。
請求項5に記載の発明によれば、凹部を構成する三角形状(断面)の頂点の位置を調整することで、クラックの進展方向を制御することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載の発明において、前記波長変換部材のうち前記貫通穴直上の直上部の厚みは、前記波長変換部材のうち前記直上部以外の部分より相対的に厚い。
請求項6に記載の発明によれば、波長変換部材のうち貫通穴直上の直上部を、それ以外の部分と比べ、クラックが入りにくいものとすることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6に記載の発明において、前記クラック誘発部は、前記第1の面のうち前記貫通穴直上の領域以外の領域及び前記第2の面のうち前記貫通穴直上の領域以外の領域それぞれの、互いに対向する箇所に形成されている。
請求項7に記載の発明によれば、クラック誘発部を、第1の面のうち貫通穴直上の領域以外の領域又は第2の面のうち貫通穴直上の領域以外の領域のいずれか一方に形成する場合と比べ、より正確に、狙った箇所にクラックを発生させることができる。
本発明は、車両用灯具の発明として、次のように特定することもできる。
請求項1から7のいずれかに記載の発光装置と、前記発光装置からの光を制御して、車両前方を照射するように構成された光学系と、を備えた車両用灯具。
本発明によれば、クラックの誘発箇所及びその誘発されたクラックの進展方向を制御する(すなわち、クラックを狙った箇所に発生させる)ことで、レーザー素子からのレーザー光が波長変換されることなく、当該クラックを通過して外部へ照射されるのを防止することができる発光装置及びこれを用いた車両用灯具を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態である発光装置10の縦断面図である。 (a)キャップ12のベース部22付近の拡大断面図、(b)波長変換部材14の上面図である。 (a)クラックCがクラック誘発部32を起点として誘発される様子を表す図、(b)クラックCが進展する様子を表す図、(c)レーザー素子16からのレーザー光Ray1が当該クラックCを通過することなく、波長変換されて外部へ照射される様子を表す図である。 (a)クラック誘発部32(変形例)の変形例、(b)クラック誘発部32(変形例)を起点として誘発されたクラックCが進展する様子を表す図である。 (a)クラック誘発部32(変形例)の変形例、(b)クラック誘発部32(変形例)を起点として誘発されたクラックCが進展する様子を表す図である。 (a)クラック誘発部32(変形例)の変形例、(b)クラック誘発部32(変形例)を起点として誘発されたクラックCが進展する様子を表す図である。 (a)クラック誘発部32(変形例)の変形例、(b)クラック誘発部32(変形例)を起点として誘発されたクラックCが進展する様子を表す図である。 クラック誘発部32(変形例)の変形例である。 集光レンズ36を用いた発光装置10(変形例)の例である。 ライトガイド38を用いた発光装置10(変形例)の例である。 発光装置10からの光を制御して、車両前方を照射するように構成された光学系として、投影レンズ52を備えたいわゆるダイレクトプロジェクション型(直射型とも称される)の車両用灯具50の構成例である。 発光装置10からの光を制御して、車両前方を照射するように構成された光学系として、反射面62、シェード64及び投影レンズ66を備えたいわゆるプロジェクタ型の車両用灯具60の構成例である。 特許文献1に記載の発光装置200の断面図である。 (a)クラックCが波長変換部材220のうち貫通穴H直上の直上部220Aにおいて誘発される様子を表す図、(b)クラックCが進展する様子を表す図、(c)レーザー素子230からのレーザー光Ray1が波長変換されることなく、当該クラックCを通過して外部へ照射される様子を表す図である。
以下、本発明の一実施形態である発光装置について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態である発光装置10の縦断面図である。
図1に示すように、発光装置10は、キャップ12、波長変換部材14、レーザー素子16、台座18等を備えている。
キャップ12は、ステンレス等の金属製で、円筒型の筒部20、その上部開口端を閉塞する円形のベース部22等を含んでいる。キャップ12は、その筒部20の下端が台座18に固定されている。
図2(a)は、キャップ12のベース部22付近の拡大断面図である。
図2(a)に示すように、ベース部22は、凹部24を含む表面26と、その反対側の裏面28と、表面26(凹部24の底面24a)と裏面28とを貫通する貫通穴Hと、を含んでいる。
波長変換部材14は、貫通穴Hを通過して照射されるレーザー光の少なくとも一部を吸収して異なる波長の光を発光する波長変換部材であって、貫通穴Hを覆いかつ貫通穴Hから一部領域14a1が露出した状態でベース部22の表面26(凹部24の底面24a)に固定された下面14a(本発明の第1の面に相当)とその反対側の上面14b(本発明の第2の面に相当)とを含んでいる。
図2(b)は、波長変換部材14の上面図である。
波長変換部材14としては、例えば、セリウムCe等の付活剤が導入されたYAGとアルミナAlとの複合体(例えば、焼結体)で、図2(a)、図2(b)に示すように、外形が矩形でかつ互いに略平行に配置された下面14a及び上面14bを含む板状又は層状(例えば、0.4mm×0.8mmの矩形で、厚みが80μm)に成形されたものを用いることができる。
波長変換部材14は、その下面14a(貫通穴Hから露出した領域14a1を除く)とベース部22の表面26(凹部24の底面24a)とが例えばシリコン系の接着剤30で接着された状態で、凹部24内に保持されている。
波長変換部材14の材料は、上記に限られず、例えば、セリウムCe等の付活剤が導入されたYAGとガラスバインダーとの複合体(例えば、焼結体)であってもよいし、その他材料を用いたものであってもよい。波長変換部材14の厚みは、その全域にわたって略均一であってもよいし、部分的に異なっていてもよい。波長変換部材14の下面14a及び上面14bは、平面であってもよいし、曲面であってもよいし、凹凸及び/又は曲面を含む面であってもよい。波長変換部材14の下面14a及び上面14bの外形は、矩形以外の、円形、楕円形であってもよいし、その他の形状であってもよい。
レーザー素子16は、貫通穴Hを通過し、波長変換部材14の下面14aのうち貫通穴Hから露出した一部領域14a1を照射するレーザー光を放出するレーザー素子である。
レーザー素子16としては、例えば、発光波長が青系(450nm程度)のレーザーダイオード(LD)等の半導体レーザー素子を用いることができる。
レーザー素子16は、例えば、図1に示すように、光出射部16aと貫通穴Hとが対向した状態で、台座18の上面から上方に延びた素子台座18a(例えば、側面)に固定されて、貫通穴Hの略直下に配置されている。レーザー素子16は、台座18に保持された電極34に、ワイヤ(図示せず)等を介して電気的に接続されている。
レーザー素子16の発光波長は、青系(450nm程度)に限定されず、例えば、近紫外域(405nm程度)であってもよいし、それ以外の波長であってもよい。レーザー素子16の発光波長が近紫外域(405nm程度)の場合、波長変換部材14として、青、緑、赤の3色の蛍光体、もしくは、青、黄色の2色の蛍光体が用いられる。
図2(a)、図2(b)に示すように、波長変換部材14は、クラック誘発部32を含んでいる。
クラック誘発部32は、クラックが、波長変換部材14のうち貫通穴H直上の直上部14Aに発生しないように、すなわち、波長変換部材14の下面14aのうち貫通穴H直上の下面直上領域14a1と波長変換部材14の上面14bのうち貫通穴H直上の上面直上領域14b1とを貫通した状態で発生しないように、クラックの誘発箇所及びその進展方向を制御するためのものである。
クラック誘発部32としては、例えば、波長変換部材14の厚み方向に直交する方向に延びた凹部(図2(b)参照)、具体的には、当該凹部が延びる方向に直交する平面でこれを切断した場合の断面が、図2(a)に示すように、頂点Vが波長変換部材14内部に位置し、かつ、底辺Bが頂点Vより上面14b側(又は下面14a側)に位置した三角形状となる三角柱形状の凹部を用いることができる。三角形状(断面)の頂点Vは、三角形状(断面)の底辺Bの中心(又は略中心)を通りかつ厚み方向に延びる直線L上に位置している。
三角柱形状の凹部(クラック誘発部32)は、例えば、波長変換部材14の上面14b(及び/又は下面14a)に対してけがき、ダイシング又はレーザー照射を施すことで形成することができる。あるいは、三角柱形状の凹部(クラック誘発部32)に対応する凸部を含む金型を用いて波長変換部材14を成形することで形成することもできる。
クラック誘発部32は、直線状に延びていてもよいし、曲線状に延びていてもよい。また、連続的に延びていてもよいし、点線状に延びていてもよい。なお、形成のしやすさの観点から、クラック誘発部32は、直線状かつ連続的に延びているのが望ましい。
クラック誘発部32は、凹部に限定されず、例えば、波長変換部材14の上面14b(及び/又は波長変換部材14の下面14a)に対してレーザー光を照射することにより改質された改質領域であってもよい。なお、改質領域については、特許第3408805号公報に詳しく記載されている。
クラック誘発部32は、クラックが波長変換部材14の直上部14Aに発生しないように、波長変換部材14のうち直上部14A以外の部分14B、例えば、波長変換部材14の上面14bのうち上面直上領域14b1以外の上面周辺領域14b2に形成されている(図2(a)参照)。なお、クラック誘発部32は、波長変換部材14のうち直上部14A以外の部分14B、すなわち、波長変換部材14の下面14aのうち下面直上領域14a1以外の下面周辺領域14a2及び波長変換部材14の上面14bのうち上面直上領域14b1以外の上面周辺領域14b2のうち、少なくとも一方又は両方に形成されていればよい(図4〜図8参照)。なお、クラック誘発部32は、波長変換部材14の下面直上領域14a1から遠い箇所に形成するのが望ましい。
次に、クラック誘発部32の作用について説明する。
図3(a)はクラックCがクラック誘発部32を起点として誘発される様子を表し、図3(b)はクラックCが進展する様子を表し、図3(c)はレーザー素子16からのレーザー光Ray1が当該クラックCを通過することなく、波長変換されて外部へ照射される様子を表している。図3(c)中、符号Ray1はレーザー素子16からのレーザー光を表し、符号Ray2は波長変換された発光を表している。
図3(a)に示すように、レーザー素子16からのレーザー光Ray1が照射されている波長変換部材14に何らかの外力Fが加わった場合、クラック誘発部32を起点としてクラックCが誘発される。これは、クラック誘発部32が凹部であるため、外力Fが加わった場合に発生する外部応力(及び/又は波長変換部材14にレーザー素子16からのレーザー光Ray1が照射された場合に発生する熱応力)が、クラック誘発部32に集中(応力集中)することによるものである。したがって、クラック誘発部32を、波長変換部材14の下面周辺領域14a2及び上面周辺領域14b2のうち、少なくとも一方に形成することで、狙った箇所にクラックCを誘発させることができる。
その後、外力Fが加わり続けることにより発生する内部応力(及び/又はレーザー素子230からのレーザー光が照射され続けることにより発生する熱応力)等に起因して、上記誘発されたクラックCは進展する(図3(b)参照)。クラックCの進展方向は、当該クラックCが波長変換部材14の下面直上領域14a1以外の方向(例えば、波長変換部材14の厚み方向)へ向かうように制御される。
クラックCの進展方向の制御は、凹部(クラック誘発部32)の形状、形成箇所、個数、凹部(クラック誘発部32)を構成する三角形状(断面)の頂点Vの位置等を調整することで行うことができる。
例えば、図2(a)に示すように、凹部(クラック誘発部32)を構成する三角形状(断面)の頂点Vを、三角形状の底辺Bの中心(又は略中心)を通りかつ厚み方向に延びる直線L上に位置させることで、クラックCの進展方向を、波長変換部材14の厚み方向へ制御することができる(図3(b)参照)。
また、例えば、図4(a)に示すように、凹部(クラック誘発部32)を構成する三角形状(断面)の頂点Vを、三角形状の底辺Bの中心を通りかつ厚み方向に延びる直線Lに対して、波長変換部材14の下面直上領域14a1が位置する側とは反対側に位置させることで、クラックCの進展方向を、波長変換部材14の下面直上領域14a1から遠ざかる方向へ制御することができる(図4(b)参照)。図4(b)の例によれば、図3(b)の例と比べ、接着剤30の領域がより多く残るので、波長変換部材14が完全に割れても、キャップ12から脱落しにくくなる。
また、例えば、図5(a)に示すように、クラック誘発部32を、波長変換部材14の下面周辺領域14a2及び上面周辺領域14b2それぞれに(例えば、互いに対向する箇所に)形成することで、クラック誘発部32を、波長変換部材14の下面周辺領域14a2又は上面周辺領域14b2のいずれか一方に形成する場合(図2(a)、図4(a)参照)と比べ、より正確に、狙った箇所にクラックCを発生させることができる(図5(b)参照)。
以上のように、波長変換部材14にクラック誘発部32を形成することで、波長変換部材14に何らかの外力が加わった場合、クラックCが波長変換部材14のうち貫通穴H直上の直上部14Aに発生しないように(すなわち、クラックCが波長変換部材14の下面直上領域14a1と上面直上領域14b1とを貫通した状態で発生しないように)、クラックCの誘発箇所及びその進展方向を制御することが可能となる。すなわち、クラックCを狙った箇所に発生させることが可能となる。その結果、レーザー素子16からのレーザー光Ray1が波長変換されることなく、当該クラックCを通過して外部へ照射されるのを防止することができる(図3(c)参照)。図3(c)中、符号Ray1はレーザー素子16からのレーザー光を表し、符号Ray2は波長変換された発光を表している。
次に、クラック誘発部32の変形例について説明する。
図6(a)はクラック誘発部32(変形例)の変形例、図6(b)はクラック誘発部32(変形例)を起点として誘発されたクラックCが進展する様子を表す図である。
図6(a)に示すように、下側のクラック誘発部32を、上側のクラック誘発部32と比べ、波長変換部材14の下面直上領域14a1から遠い箇所に形成することで、クラックCの進展方向を、波長変換部材14の下面直上領域14a1から遠ざかる方向へ制御することができる(図6(b)参照)。その結果、接着剤30の領域がより多く残るので、波長変換部材14が完全に割れても、キャップ12から脱落しにくくなる。
図7(a)はクラック誘発部32(変形例)の変形例、図7(b)はクラック誘発部32(変形例)を起点として誘発されたクラックCが進展する様子を表す図である。
図7(a)に示すように、図6(a)に示した上下のクラック誘発部32を、波長変換部材14の両側に形成することで、図6(a)の例と比べ、波長変換部材14が完全に割れても、キャップ12からさらに脱落しにくくなる。
図8(a)は、クラック誘発部32(変形例)の変形例である。
図8に示すように、波長変換部材14のうち貫通穴H直上の直上部14Aの厚みを、波長変換部材14のうち直上部14A以外の部分14Bより相対的に厚くすることで、波長変換部材14の直上部14Aを、それ以外の部分14Bと比べ、クラックCが入りにくいものとすることができる。
直上部14Aの上面14bの断面は上側に凸の円弧E(図8中、紙面に直交する方向に延びている)で、その円弧Eの両端は、波長変換部材14の周辺部14B内部まで延びている。円弧Eの一端及び他端は、円弧Eの両端にそれぞれ形成された凹部(クラック誘発部32)を構成する三角形状(断面)の一辺を構成している。三角形状の頂点Vは、三角形状(断面)の底辺Bの中心(又は略中心)を通りかつ波長変換部材14の厚み方向に延びる直線Lに対して、波長変換部材14の下面直上領域14a1が位置する側とは反対側に位置している。
上記のように、直上部14Aの上面14bの断面を、上側に凸の円弧E(図8中、紙面に直交する方向に延びている)とすることで、当該円弧Eの両端に凹部(クラック誘発部32)を容易に形成できるという利点がある。
以上説明したように、本実施形態の発光装置10によれば、波長変換部材14に何らかの外力Fが加わった場合、クラック誘発部32の作用により、クラックCが波長変換部材14のうち貫通穴H直上の直上部14Aに発生しないように(すなわち、クラックCが波長変換部材14の下面直上領域14a1と上面直上領域14b1とを貫通した状態で発生しないように)、クラックCの誘発箇所及びその進展方向を制御することが可能となる。すなわち、クラックCを狙った箇所に発生させることが可能となる。その結果、レーザー素子16からのレーザー光が波長変換されることなく、当該クラックCを通過して外部へ照射されるのを防止することができる。
次に、変形例について説明する。
図9は集光レンズ36を用いた発光装置10(変形例)の例、図10はライトガイド38を用いた発光装置10(変形例)の例である。
発光装置10は、波長変換部材14とレーザー素子16とが近接して配置されてパッケージ化された構造(図1参照)に限られず、図9に示すように、波長変換部材14とレーザー素子16とが離間して配置され、両者間に、レーザー素子16からのレーザー光を集光して波長変換部材14を照射する集光レンズ36を配置した構造であってもよいし、図10に示すように、波長変換部材14とレーザー素子16とが離間して配置され、両者間に、レーザー素子16からのレーザー光を導光して波長変換部材14を照射するライトガイド38(例えば、光ファイバ)を配置した構造であってもよい。
次に、上記構成の発光装置10を用いた車両用灯具(例えば、車両用前照灯)の例について説明する。
図11は、発光装置10からの光を制御して、車両前方を照射するように構成された光学系として投影レンズ52を用いた、いわゆるダイレクトプロジェクション型(直射型とも称される)の車両用灯具50の例である。投影レンズ52、その後方に配置された発光装置10はホルダ54によって、所定の位置関係となるように保持されている。
図12は、発光装置10からの光を制御して、車両前方を照射するように構成された光学系として反射面62、シェード64及び投影レンズ66を用いた、いわゆるプロジェクタ型の車両用灯具60の例である。反射面62、シェード64、投影レンズ66及び発光装置10は、ホルダ68によって、所定の位置関係となるように保持されている。
なお、発光装置10は、車両用灯具以外、例えば、一般照明、投光機、屋内照明、屋外照明、プロジェクター等の光源としても用いることができる。
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。これらの記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
10…発光装置、12…キャップ、12a1…一部領域、14…波長変換部材、14A…直上部、14B…部分、14a…下面、14a1…下面直上領域、14a2…下面周辺領域、14b…上面、14b1…上面直上領域、14b2…上面周辺領域、16…レーザー素子、16a…光出射部、18…台座、18a…素子台座、20…筒部、22…ベース部、24…凹部、24a…底面、26…表面、28…裏面、30…接着剤、32…クラック誘発部、34…電極、36…集光レンズ、38…ライトガイド、50…車両用灯具、52…投影レンズ、54…ホルダ、60…車両用灯具、62…反射面、64…シェード、66…投影レンズ、68…ホルダ

Claims (8)

  1. 表面と、その反対側の裏面と、前記表面と裏面とを貫通する貫通穴と、を含むベース部と、
    前記貫通穴を通過して照射されるレーザー光の少なくとも一部を吸収して異なる波長の光を発光する波長変換部材であって、前記貫通穴を覆いかつ前記貫通穴から一部領域が露出した状態で前記表面に固定された第1の面とその反対側の第2の面とを含み、かつ、前記第1の面と前記第2の面との間を貫通するクラックが発生し得る波長変換部材と、
    前記貫通穴を通過し、前記第1の面のうち前記貫通穴から露出した一部領域を照射するレーザー光を放出するレーザー素子と、
    を備えており、
    前記波長変換部材は、前記クラックが前記波長変換部材のうち前記貫通穴直上の直上部に発生しないように前記クラックの誘発箇所及びその進展方向を制御するクラック誘発部を、前記直上部以外の部分に含む発光装置。
  2. 前記クラック誘発部は、前記第1の面のうち前記貫通穴直上の領域以外の領域及び前記第2の面のうち前記貫通穴直上の領域以外の領域のうち、少なくとも一方又は両方に形成されている請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記クラック誘発部は、前記波長変換部材の厚み方向に直交する方向に延びた凹部である請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 前記クラック誘発部は、当該クラック誘発部が延びる方向に直交する平面でこれを切断した場合の断面が、頂点が前記波長変換部材内部に位置し、かつ、底辺が前記頂点より前記第1の面又は第2の面側に位置した三角形状となる三角柱形状の凹部である請求項3に記載の発光装置。
  5. 前記三角形状の頂点は、前記三角形状の底辺の中心を通りかつ厚み方向に延びる直線上、又は、当該直線に対して、前記第1の面のうち前記貫通穴直上の領域が位置する側とは反対側に位置している請求項4に記載の発光装置。
  6. 前記波長変換部材のうち前記貫通穴直上の直上部の厚みは、前記波長変換部材のうち前記直上部以外の部分より相対的に厚い請求項1から5のいずれかに記載の発光装置。
  7. 前記クラック誘発部は、前記第1の面のうち前記貫通穴直上の領域以外の領域及び前記第2の面のうち前記貫通穴直上の領域以外の領域それぞれの、互いに対向する箇所に形成されている請求項1から6のいずれかに記載の発光装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の発光装置と、
    前記発光装置からの光を制御して、車両前方を照射するように構成された光学系と、を備えた車両用灯具。
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