JP6025040B2 - ブロー成形容器及びブロー成形方法 - Google Patents
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Description
しかし、実際は、上記ブロー成形容器においても使用後半において、上記挟持部と接着層は、内層の潰れ減容変形規制手段としては十分に機能しない場合があり、その場合、内層同士の密着が進行し、ユーザが胴部を押した時の手の感覚が重くなる(押し感が重くなる)という問題点があった。この点においては、上記ブロー成形容器は更なる改良の余地があった。
そこで、本発明は、上記従来技術の課題に鑑みなされたものであって、使用全期間を通して安定して内層の潰れ減容変形を規制し、内容物の注出路を安定して確保することが可能であり、使用最後までスムーズなスクイズ感で内容物を注出することが可能なブロー成形容器を提供することを目的とする。
前記挟持部の中間部位に、前記外層と前記内層ならびに内層同士が水平方向両側から押し潰されて剥離不能に密着一体化された状態の圧着部が形成されていることを特徴とする。
また、この圧着部においては外層と内層ならびに内層同士が水平方向両側から完全に押し潰されて密着一体化した状態にあり、構造的に安定している。従って、この圧着部が形成される胴部の高さ範囲の位置、長さ、および個数を適宜調整することにより、使用全期間を通して、安定して内層の潰れ減容変形の方向性を規制し、内容物がスムーズに注出するための注出路を確保するように作用し、ユーザは最後の使用までスムーズなスクイズ感で内容物を注出することが出来るようになる。
従って、上記圧着部は、接着層と共に或いは接着層に代わる内層の潰れ減容変形規制手段として好適に機能する。
前記パリソンをブローさせた後に、前記挟持部金型の突出方向の中間部位において、外層と内層を水平方向両側から圧接して剥離不能に密着一体化させるスライドピンを備えることを特徴とする。
また、本発明のブロー成形方法によれば、ブロー成形時において容易に安定して容器の挟持部を水平方向両側から圧接して圧着部を形成することができ、上記ブロー成形容器を好適に製造することが可能となる。
この積層剥離容器100は、外層1と内層2が縦帯状の接着層9を介して積層された多層パリソンを後述の割金型内でブロー成形することにより成形される。その構成は、口部3と、胴部4と、底部5とから構成され、口部3には大気を外層1と内層2の層間に取り込む吸気孔3aが設けられている。
先ず、図3(a)に示すように、胴部金型10を閉じてパリソンPを金型の内側にセットする。また、積層剥離容器100の挟持部7を両側から圧接するスライドピン11,11が、胴部金型10の挟持部金型10bの内部を進退可能に貫通する形態で配設されている。後述する圧着部7aの形成工程までは、スライドピン11,11の先端部は、挟持部金型10bの内壁面と一致した位置にあり、その一部を成している。スライドピン11,11が作動すると、それらの先端部が前方に突出し、挟持部7を両側から圧接するように構成されている。
図1の積層剥離容器100との違いは、挟持部7が胴部4の両側上下4箇所に形成されている。
従って、図6に示されるように、接着層9に代わって、挟持部7の圧着部7aが内層2の潰れ減容変形形態規制手段として機能している。
図1の積層剥離容器100との違いは、圧着部7aが胴部4の片側全高さ範囲に亘って連続して形成されている。
図1の積層剥離容器100との違いは、圧着部7aが胴部4の両側の略全高さ範囲に亘って連続して形成されている。
この図8に示した実施例にあっては、図7の積層剥離容器300と比べ、内層2に対する挟持部7の規制力が、胴部4の略全高さ範囲に亘ってより均等に作用することになり、内容物の注出路をより安定して確保することになる。また、上記、図5の積層剥離容器200と同様に、接着層9が不要となる。
この図は、挟持部7の圧着部7aの内層2に対する潰れ減容変形規制力と接着層9による潰れ減容変形規制力が作用した時の、内層2の潰れ減容変形形態を示している。内層2同士が接着することなく、内層2が、挟持部7および接着層9を含む等分縦断面に向かって規則的に減容変形し、内容物の注出路が安定して確保されていることが分かる。
この図は、挟持部7の圧着部7aの内層2に対する潰れ減容変形規制力が胴部4の両側で作用した時の、内層2の潰れ減容変形形態を示している。内層2同士が接着することなく、内層2が、両側の挟持部7,7を含む等分縦断面に向かって規則的に減容変形し、内容物の注出路が安定して確保されていることが分かる。
また、本発明のブロー成形方法によれば、ブロー成形時において容易に安定して容器の挟持部7を水平方向両側から圧接して圧着部を形成することができ、上記積層剥離容器100,200,300,400を好適に製造することが可能となる。
2 内層
3 口部
3a 吸気孔
4 胴部
5 底部
6 陥没部
7 挟持部
7a 圧着部
9 接着層
10 胴部金型
10a 張り出し部
10b 挟持部金型
11 スライドピン
100 積層剥離容器
Claims (4)
- 外殻を形成する外層(1)と、該外層(1)に対し剥離可能に且つ潰れ減容変形自在に積層された内層(2)とから成る有底筒状の胴部(4)と、該外層(1)の一部で該内層(2)同士が接着することなくその一部を挟み込み状に保持する縦突条状の挟持部(7)とを備えたボトル状のブロー成形容器であって、
前記挟持部(7)の中間部位に、前記外層(1)と前記内層(2)ならびに内層(2)同士が水平方向両側から押し潰されて剥離不能に密着一体化された状態の圧着部(7a)が形成されていることを特徴とするブロー成形容器。 - 前記圧着部(7a)は該胴部の高さ範囲に亘って断続的または連続的に形成されている請求項1に記載のブロー成形容器。
- 前記圧着部(7a)は前記胴部の横断面において中心軸対称に形成されている請求項1又は2に記載のブロー成形容器。
- 外層(1)と内層(2)が積層されたパリソン(P)を、胴部金型(10)の等分縦断面に関して対称に該胴部金型側壁の一部がそれぞれ内側に張り出した張り出し部(10a)と、該張り出し部(10a)に挟みこまれた挟持部金型(10b)とを備えたブロー成形金型でブローさせて容器を成形するブロー成形方法であって、
前記パリソン(P)をブローさせた後に、前記挟持部金型(10b)の突出方向の中間部位において、外層(1)と内層(2)を水平方向両側から圧接して剥離不能に密着一体化させるスライドピン(11,11)を備えることを特徴とするブロー成形方法。
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JP2012241291A JP6025040B2 (ja) | 2012-10-31 | 2012-10-31 | ブロー成形容器及びブロー成形方法 |
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