JP6012246B2 - 帯電装置 - Google Patents

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Description

開口を覆うシャッタとグリッドを清掃するブラシを備える帯電装置に関する。
感光体をコロナ帯電器で帯電する電子写真方式の画像形成装置が知られている。とりわけ、感光体の帯電電位を安定させるためにグリッドを備えるスコロトロンと呼ばれるコロナ帯電器を用いた製品が知られている。ここで、グリッドの形状によりグリッドを2つのタイプに分けることができる。1つはワイヤを開口長手方向に張架したワイヤグリッド、もう1つは薄い平板に多数の孔を備えるメッシュをエッチングにより形成したエッチンググリッドである。エッチンググリッドの多くは帯電均一性を向上させる目的で、メッシュを成す細線が放電ワイヤに対して斜めになっている。
このエッチンググリッドはワイヤグリッドに比べて、開口の広い面積を覆うため(開口率が低い)、感光体を目標電位に制御しやすい(電位収束性が高い)という利点がある。その反面、エッチンググリッドはワイヤグリッドに比べて、異物(トナー、外添剤、放電生成物など)がグリッドに付着し易い。
そこで、特許文献1には、グリッドを清掃するグリッド清掃ブラシにより、グリッド表面を清掃して長期に渡り放電ムラを抑制する構成が開示されている。具体的には、放電電極のあるグリッド表面をブラシにより接触清掃する事により、グリッド表面に付着した異物を除去する事により、帯電ムラの発生を抑制している。
他方、コロナ帯電器は放電を伴い生じる放電生成物(オゾン、窒素酸化物など)が感光体に付着堆積すると高湿環境下で吸湿し、画像流れと呼ばれる画像不良を引き起こす原因となる。これに対して、特許文献2にはコロナ帯電器の感光体と対向する開口部をシャッタで遮蔽する構成が開示されている。具体的は、シート状のシャッタの端部を支持するキャリッジを開口長手方向に移動させ、非画像形成時に開口を遮蔽して放電生成物の感光体への付着を抑制する構成が開示されている。
特開2006−91484号公報 特開2010−145840号公報
グリッドを清掃するブラシとシャッタを備える構成で、シャッタと駆動源を共通すると駆動源(モータ)の数を抑えられるため好ましい。その反面、清掃ブラシでグリッドを清掃した後、シャッタで開口を閉じることができない。そのため、シャッタと清掃ブラシの位置関係を考慮しなければシャッタ上に異物が堆積してしまう。
とりわけ、エッチンググリッドに対して清掃ブラシを侵入させ、エッチンググリッドを清掃する構成では、清掃ブラシとエッチンググリッドの形状によってはシャッタ上に異物が堆積してしまう。シャッタ上に異物が堆積すると、シャッタの劣化や破損の原因となったり、異物が蓄積されたシャッタがグリッド表面を汚染すると帯電ムラを招く可能性なったりするため好ましくない。
そこで、簡易な駆動構成を採用しつつも、エッチンググリッドに清掃ブラシを侵入させて清掃しつつも、シャッタ上に異物が堆積するのを抑制することを目的とする。
そこで、本発明の帯電装置は「被帯電体側に開口を備えるシールドと、前記シールド内に設けられた放電電極と、前記放電電極と被帯電体の間に設けられ、前記開口の長手方向に沿って延びた複数の梁と、梁を繋ぐ線から成るメッシュ形状を備えるグリッドと、前記放電電極側から前記グリッドへ侵入して清掃する清掃ブラシと、前記グリッドと前記被帯電体の間で前記長手方向に移動されて前記開口を開閉するシャッタと、前記開口を閉じる方向における前記シャッタの下流側の端部近傍で前記シャッタに固定され、前記長手方向に移動される保持部材と、前記清掃ブラシと前記保持部材と前記長手方向に移動する駆動力が伝達される移動機構と、を備え、前記清掃ブラシは、基材と、前記基材に保持された毛体から成り、前記基材から伸びた前記毛体の平均長さをl、前記基材から前記グリッドまでの距離をh、前記グリッドの前記梁と前記線の成す角度をθ、としたとき、前記シャッタで前記開口を閉じる場合に、前記開口を閉じる方向において、前記清掃ブラシの上流側の端部の位置が前記シャッタの下流側の端部の位置に先行する距離Dは√(l^2−h^2)×sinθよりも大きいこと」を特徴とする。
簡易な駆動構成を採用しつつも、エッチンググリッドに清掃ブラシを侵入させて清掃しつつも、シャッタ上に異物が堆積するのを抑制することができる。
画像形成装置の概略断面図。 実施例に係るコロナ帯電器の外観を示す斜視図。 実施例に係るコロナ帯電器のシャッタ収納部近傍の拡大図。 実施例に係るコロナ帯電器のシャッタ開閉制御を説明するための図。 実施例に係るコロナ帯電器のシャッタ開閉動作時の側面図。 実施例に係る清掃ブラシ近傍の引き込み動作に係る拡大図。 清掃ブラシの先端の動きを説明するための図。 実施例に掛るコロナ帯電器の各種寸法関係を説明するための図。 清掃ブラシ先端の遅れ量を説明するための図。 実施例に係るグリッド清掃時の異物の挙動を示すグラフ。
以下、画像形成装置の概略構成を説明した後、帯電装置について図面を用いて詳しく説明する。なお、構成部品の寸法、材質、形状、及びその相対位置等は、特に特定的な記載がない限りは、この技術思想の適応範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
まず、画像形成装置の概略構成について簡単に説明した後、本実施例の帯電装置(コロナ帯電器)について詳しく説明する。
§1.{画像形成装置の概略について}
以下に、プリンタ100の画像形成に関わる部位(画像形成部)について簡単に説明する。
■(装置全体の概略構成について)
図1の(a)は画像形成装置としてのプリンタ100の概略構成を説明するための図である。画像形成装置としてのプリンタ100は第1から第4のステーションS(Bk〜Y)を備え、それぞれの感光ドラム上に異なるトナーで画像を形成する。図1の(b)は画像形成部としてのステーションを拡大した詳細図である。各ステーションは、感光ドラム上に形成された静電像を現像するトナーの種類(分光特性)を除き略同一であるため、第1のステーション(Y)を代表して説明する。
画像形成部としての最も上流側に位置するステーションS(Y)は像担持体としての感光ドラム1と、感光ドラム1を帯電する帯電装置としてのコロナ帯電器2を備える。感光ドラム1はコロナ帯電器2により帯電された後、レーザスキャナ3からの露光Lにより感光ドラム上に静電像が形成される。感光ドラム1上(像担持体上)に形成された静電像は現像装置4に収容されるイエロートナーによりトナー像へ現像される。感光ドラム1上に現像されたトナー像は転写部材としての転写ローラ5により中間転写体としての中間転写ベルトITBへと転写される。中間転写ベルトへと転写されずに感光ドラム1上に付着した転写残トナーはクリーニングブレードを備える清掃装置6により清掃除去される。なお、感光ドラム1上(感光体上)にトナー像を形成するために関与するコロナ帯電器、現像器などを画像形成部と呼ぶ。なお、コロナ帯電器2(帯電装置)については後に詳述する。
このように、各ステーションが備える感光ドラム1から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の順に転写されたトナー像は中間転写ベルト上に重ねられる。そして、重ねられたトナー像は2次転写部STにおいてカセットCから搬送された記録材へ転写される。2次転写部STにおいて記録材へと転写されずに中間転写ベルト上に残留したトナーは不図示のベルトクリーナにより清掃される。
記録材上に転写されたトナー像はトナーと接触してトナーを加熱溶融させて記録材へ加熱定着する定着装置Fにより記録材へと定着され、画像が定着された記録材は機外へと排出される。以上が装置全体の概略構成である。
§2.{コロナ帯電器の概略構成について}
以下に、コロナ帯電器の概略構成について説明する。
■(コロナ帯電器の概略構成)
図2はコロナ帯電器2の感光体側からの概略斜視図、図3は本実施例のコロナ帯電器のシャッタ収納部近傍を拡大した図である。コロナ帯電器2はグリッド206とグリッドを清掃する清掃ブラシ250を備えると共に、コロナ帯電器の感光体側(被帯電体側)の開口を遮蔽可能なシート状のシャッタ210(帯電器シャッタ)を備える。
コロナ帯電器2は、前ブロック201、奥ブロック202、シールド203、204を備える。また、放電電極としての放電ワイヤ(帯電ワイヤ)205が、前ブロック201と奥ブロック202の間に張架されている(図5参照)。放電ワイヤは、図2では不図示の高圧電源Sにより帯電バイアスが印加されると、放電して被帯電体としての感光体1を帯電する。なお、シールドの内側に張架される放電ワイヤは円断面形状でもコノギリ歯のような形状であっても良い。
放電電極として、ステンレススチール、ニッケル、モリブデン、タングステンなどを用いるのがよい。本実施例においては、金属の中で非常に安定性の高いタングステンを放電ワイヤ205としてシールド内に張架した。また、放電ワイヤの直径を40μm〜100μmにすることが好ましい。放電ワイヤの直径が小さすぎると放電によるイオンの衝突で切断してしまう。逆に、放電ワイヤの直径が大きすぎると安定したコロナ放電を得るために、放電ワイヤ205に印加する電圧が高くなってしまう。印加電圧が高いと、オゾンが発生しやすく、更に、電源コストが上昇してしまう等の問題が生じる。
本実施例においては、放電ワイヤ205の直径は60μmのタングステンワイヤとし、ドラムの回転軸と平行に配置した。材質として、腐食しにくいタングステンを使用する事により、腐食によりワイヤ自身が分解して粉塵となる恐れや、腐食によりワイヤ表面の表面粗さが大きくなり、放電ワイヤに異物が付着するのを抑制する事が出来る。
■(グリッド電極について)
また、コロナ帯電器2はシールド203、204により形成される開口のうち感光体と対向する側の開口に制御電極としての平板形状のグリッド206を備える。このグリッド206は放電ワイヤ205と感光体1の間に配置され、帯電バイアスが印加されることにより感光体へ向けて流れる電流量を制御する。
ここで、本実施例では制御電極としてのグリッド206は、薄い金属平板(薄板)にエッチング処理を施したいわゆるエッチンググリッドを用いている。エッチンググリッドは、図3に示すように、グリッド長手方向の両端部に梁部があり、梁部の間に斜めに小窓のメッシュ(開口部)が配列された形状である。なお、薄板とは厚みが1mm以下の板形状のものを指す。
なお、平板状のグリッド206の基材はオーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)からなる厚さ約0.03mmの薄板上の板金にエッチング加工によって多数の貫通孔となるメッシュ(開口部)が形成されたものを使用した。また、基材となるSUS上にコロナ放電によって発生する放電生成物に対して化学的に不活性度が高い材料を用いて保護層を成膜した。具体的には、テトラヘデラルアモルファスカーボン(Tetrahedral Amorphous Carbon:以下、ta−Cと称す)からなる表面層を基材であるSUS表面に成膜した。以下、ta−Cからなる表面層(保護膜)をta−C層と称す。グリッドの基材表面に形成するta−C層は小窓メッシュの表裏の平板面だけでなく、メッシュ小窓の断面ヘリにも表面層としてta−C層を形成している。
なお、本実施例では上記で示した基材に限定されるわけではなく他のオーステナイト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、あるいは、フェライト系ステンレス鋼等を使用しても良い。本実施例において表面層に用いるta−Cとは、一般的にDLC(Diamond Like Carbon)の一種である。DLCの構造は通常水素を若干含有したダイヤモンド結合(sp3結合)とグラファイト結合(sp2結合)と7:3の割合で混在した非晶質(アモルファス)構造をとる。
■(グリッドのメッシュ形状について)
続いて、グリッドのメッシュ形状について詳しく説明する。図7の(a)に示すように、グリッド長手方向の両端部に梁部があり、梁部の間に斜めに小窓(開口部)が配列された形状である。以下に、表1はグリッドの各寸法について列記した表である。
Figure 0006012246
図7の(a)はグリッドの一部を拡大して被帯電体(感光体)側から俯瞰した図であり、グリッド206のメッシュの形状を以下に説明する。
グリッドの短手方向中央部はメッシュ形状になっており基線206Cに対して(3)で設定した角度(45±1°)に、(2)で示した幅0.071±0.03mmで(1)で示される開口幅0.312±0.03mmの間隔で形成されている。
また、メッシュ細線206Dの間には(5)で示される6.9±0.1mm毎にグリッド206の撓みを抑制するために(4)で示される0.1±0.03mmの梁206Bが長手方向に配設されている。上記のような貫通孔の幅を1.0mm以下を含む形状パターンをエッチング処理する事により、感光体1の帯電電位をより均一にすることができる。貫通孔部に対するメッシュ部の面積比が高いほど、帯電電位を均一にしやすい。薄板状のグリッドは放電ワイヤ205と感光ドラム1との間に配置されている。感光ドラム1とグリッド206の距離は近いほうが、感光ドラム1の帯電電位を均一にする効果が高い。本実施例では、感光ドラム1とグリッドの最近接距離は、1.5±0.5mmとした。本実施例において、メッシュの角度(3)を変更した様々なエッチンググリッドを用いて感光体の帯電均一性について検討したところ、メッシュの角度θは80°以下であれば良く、より好ましくは、θが70°以上20°以下の範囲であった。
なお、グリッドのメッシュ形状を上記構成に限定する趣旨ではない。たとえば、例えば特開2005−338797に見られるハニカム構造形状の平板状のグリッドを採用してもよい。
■(清掃パッドと清掃ブラシについて)
本実施例では、ワイヤ清掃部材としての清掃パッド216は難燃性のCRゴム製の硬度30±5°のスポンジを用い、放電ワイヤ205を両側から挟むように配置した。なお、清掃パッドとしてスポンジのみではなく、接触する当接面にアルミナなどの研磨粒子を塗布したシートを当接させてもよい。清掃ブラシの材料としては、ナイロン、PVC(ポリ塩化ビニル)、PPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)等を用いてもよい。また、植毛系に限らず、フェルト、スポンジのようなパット(弾性体)や、アルミナ、炭化珪素などの研磨剤を塗布したシートを使用しても良い。
また、グリッドを清掃するグリッド清掃部材としての清掃ブラシを保持するキャリッジ(ブラシホルダ)213の材質としてはABS樹脂を用いた。なお、キャリッジ213の材質としてはPCなどの樹脂でもよい。清掃ブラシはグリッドの放電ワイヤ側(放電電極側)からグリッドのメッシュへと侵入するように設けた。
グリッド清掃部材としての清掃ブラシ250は、毛体としてアクリル系ブラシを難燃化処理し、基布(基材)に織り込んだものを使用した。本実施例では、清掃ブラシ250は、太さ9デシテックスのアクリル製のパイルを70000本/インチの密度で織り込んだものを用いており、グリッド清掃時におけるエッチンググリッドへの侵入量は、0.7〜1.0mmとなるような長さとした。
■(グリッド引き込み機構と清掃性について)
本実施例のコロナ帯電器は、清掃ブラシでグリッドを清掃する際に、グリッドをワイヤ側に引き込む機構を備える。グリッドの放電ワイヤ側から清掃ブラシを押し当てて清掃する際に、グリッドを清掃ブラシで感光体側に向けて加圧するとグリッドが変形して感光体に接触する可能性がある。そこで、コロナ帯電器はグリッドを放電ワイヤ側に引き込む(移動させる)ことにより、グリッドを感光体へ接触させることなく安定して清掃する。
図5の(a)に示すように、開口を開いた(シャッタ開)状態で感光体を帯電するためグリッドの引き込みはグリッドを清掃する往復移動の際に行う構成を採用した。
図6は上記構成を詳しく説明するための拡大図である。図6の(a)に示すように、グリッドを放電ワイヤ側に退避させるために、キャリッジ213にグリッドをワイヤ側へと移動させるテーパ部213Aを設けた。このテーパ部213Aはシャッタ開閉動作中もシャッタの先端位置212Aとグリッド長手方向に2.0mmの相対距離を保つ。また、グリッド206にはシャッタ開位置にあるキャリッジのテーパ部と接触しないように、一部が切り欠かれた形状となっている。
シャッタ開位置において、グリッド引込み部としてのテーパ213Aはグリッド206の切り欠き部に位置する。そのため、帯電動作中にテーパ213Aがグリッド206と接触することなく、グリッドは張架部により感光体と略平行な帯電位置で張架される。また、キャリッジに設けたテーパ部と係合し易くするために、グリッド206は放電ワイヤ側に向かって折り曲げられた斜面206Aを備える。
図6の(b)に示すように、シャッタ210の先端部210Aは板ばねによりアーチ形状に付勢されて、グリッドの開口開放する位置に位置している。キャリッジ213は図中の矢印X方向に移動することで、キャリッジ213のグリッドを放電ワイヤ側に引き込むためのテーパ部213Aとグリッドの斜面206Aが接触する。図6の(b)に示す位置よりも矢印X方向にキャリッジが移動すると、グリッドはキャリッジのテーパ部213Aから力Fを受けて一部が放電ワイヤ側に向かって変形する。
■(シャッタ及びシャッタ収納部について)
続いて、図3を用いてシャッタとシャッタを巻取り収納する構成について説明する。
コロナ帯電器2は、シールドの感光体に対向する開口(幅約360mm)のうち少なくとも感光体上に画像が形成される部分の全域(幅約300mm)を遮蔽するシート状のシャッタ210を備える。シャッタ210はグリッド206と感光体1の間の隙間を移動してシールドの開口部を開閉する。本実施例の画像形成装置はシャッタ開状態において、グリッド206と感光体1の最近接部の距離は約1.0mmと狭い。そのため、感光体とシャッタが接触したとしても感光体を傷つけないように、シャッタ210には、柔らかい可撓性のシート形状の材質にレーヨン繊維を含む不織布を用いた。
シャッタ210は、コロナ帯電器2の長手方向の端部においてシャッタを巻き取る巻取り機構211によりロール状に巻き取られて収納される。この巻取り機構211はシャッタ端部を固定したローラと、ローラを付勢するねじりコイルばねを備える。シャッタ210はコイルバネによりシャッタを巻き取る方向(開口開き方向)に付勢され、これによりシャッタの長手中央が垂れにくくなる。巻取り機構211は、巻取り機構211を保持する保持ケース214ととともに前ブロック201に保持されている。保持ケース214のシャッタ引出部近傍には、シャッタ210がグリッド206のエッジや張架部207とそのつまみ208などと当接しないようにするためガイド(案内)するガイドコロ215が配置されている。
また、シャッタ210の長手方向の他端は板ばね212に固定されている。板ばね212はシャッタを保持し閉方向に牽引すると共に、シート状のシャッタをアーチ形状に規制することでシートにコシを与えている。具体的には、シャッタの短手方向の中央部を放電ワイヤ側に向けて凸形状となるように板ばね212で規制している。
さらに、シャッタ210の先端近傍を保持する牽引部材兼規制部材としての板ばね212は移動部材としてのキャリッジ213に接続されている。なお、本実施例のシャッタ210の厚みは0.15mm、板ばね212は厚さ0.10mmの金属材料を用いた。
シャッタ210は開口を閉じた状態で、少なくとも感光体の露光により静電像が形成される画像形成領域全域を遮蔽する(図5の(b))。そのため、実質的に画像を形成する部分をシャッタで覆った状態であれば多少の隙間があったとしても、画像流れの発生を十分に抑制できるため、シャッタで開口を実質的に閉じているとみなす。
■(シャッタと清掃ブラシの移動機構について)
前述の清掃ブラシとシャッタをコロナ帯電器の長手方向へ移動する駆動力を伝達する機構について簡単に説明する。図5に示すように、清掃ブラシ250とシャッタ先端はキャリッジ213により一体に保持されている。そして、キャリッジ213はコロナ帯電器の上方に設けられたスクリュ217からの駆動を受けて移動する。キャリッジ213が奥側(開口閉方向)に移動することで、シャッタ210は巻取り機構211から引き出される。また、キャリッジ213が手前側(開口開方向)に移動すると、シャッタ210は巻取り機構211により巻き取られて保持ケース214に収納される。
その際、キャリッジ213に連結されているグリッド清掃部材としての清掃ブラシ250はグリッド206を清掃する。本実施例では、シャッタ210と清掃ブラシ250が単一のスクリュ217により駆動されるため、シャッタ210と清掃ブラシ250は連動して動作する。
図5の(a)はキャリッジ213がホームポジションにある状態におけるコロナ帯電器2の側面図である。本実施例の移動部材としてのコロナ帯電器の長手方向に移動可能なキャリッジ213は、スクリュ217と開閉モータ218によって駆動されコロナ帯電器の長手方向に移動する。
ここで、コロナ帯電器2はポジションセンサ219と、シャッタ開位置においてポジションセンサ219の検知部を遮蔽する検知フラグ220を備える。ポジションセンサ219は検知部が検知フラグ220により遮蔽されることによりシャッタ210が開いた位置(ホームポジション)にあると検知する。
§3.{シャッタ開閉とグリッド清掃について}
続いて、シャッタの開閉動作と清掃ブラシによる清掃動作について簡単に説明する。図4の(a)は制御回路と他の要素の接続関係を説明するためのブロック図、図4の(b)及び図4の(c)は制御内容を説明するためのフローチャートである。
図4の(a)に示すように、制御手段としての制御回路(コントローラ)Cは、内部に保持されたプログラムに従い、駆動源としての開閉モータ、高圧電源、ドラムモータを制御する。また、ポジションセンサはフラグの有無を制御回路に通知する。
■(シャッタの開閉制御について)
図4の(b)は画像形成動作中のコロナ帯電器の動作を説明するためのフローチャートである。
画像形成信号を受け、制御回路Cはポジションセンサ219の出力に基づき、シャッタが閉じた状態である場合、開閉モータを駆動して開口を開くようにシャッタを移動させ、シャッタが開いた事をポジションセンサにより確認する(S101)。続いて、シャッタを退避させた状態(開口開)で、ドラムモータMを駆動して感光体1を回転させる(S102)。
また感光体を帯電するために、制御回路Cは高圧電源Sから放電電極及びグリッドに対して帯電バイアスを印加するように制御する(S103)。コロナ帯電器2によって帯電された感光体1に、他の画像形成部が作用させて、シート上に画像が形成される(S104)。画像形成終了後、制御回路Cはコロナ帯電器への帯電バイアスの印加を停止させ(S105)、続いて感光体の回転を停止させる(S106)。
感光体回転停止後、制御回路Cは開閉モータ218を逆回転させてシャッタで開口を閉じる動作を実行させる(S107)。なお、画像形成直後にシャッタ210の閉動作を行っても、画像形成終了から所定の時間経過後に閉動作を実行してもよい。上述のようにシャッタ210の開閉動作に連動して清掃ブラシもグリッド長手方向に移動して、グリッド表面を清掃する。
■(放電ワイヤとグリッドの清掃動作について)
画像形成を繰り返し行うと、グリッドの表面に、放電生成物や、粉塵、飛散したトナーや外添材などが付着する。グリッドに異物が付着すると、その部分の帯電電位がずれてしまい、画像濃度ムラが生じてしまう。そこで、異物付着に起因する画像不良を抑制するために、グリッドを清掃ブラシで清掃する。なお、清掃ブラシと放電ワイヤを清掃する清掃パッドは連動しており、以下の清掃動作により、グリッド電極と放電ワイヤの清掃を同時に実施している。
図4の(c)は画像形成枚数が所定枚数毎に実行される放電ワイヤとグリッドを清掃する清掃動作を説明するためのフローチャートである。
制御回路Cはカウンタで前回の清掃を実施してからの画像形成枚数をカウントする。そのカウントを清掃カウンタNとし、清掃カウンタNと清掃閾値Zとの大小を比較判断する(S201)。本実施例では、Z=A4サイズの画像形成1000枚とした。つまり、制御回路Cは、清掃カウンタNが1000枚を超えるごとに清掃ブラシの往路動作を開始する(S202)。なお、カウンタNは帯電器の作動時間に比例するものであればよいので、画像形成枚数以外にも、帯電器の稼働時間をカウントして判断基準としてもよい。
制御回路Cは所定時間(本実施例の構成では5秒)開閉モータ218を正方向に回転させて清掃ブラシを移動させる(S202)。そして、所定時間経過後、清掃ブラシの復路動作を実行する(S203)。復路動作では、制御回路Cは開閉モータ218を逆方向に回転させて清掃ブラシを移動させ、清掃ブラシがホームポジション(図3の左端部)へ移動するまで開閉モータ218を逆方向に回転させる。また、ポジションセンサ219により清掃ブラシが待機場所に到達したことを検知すると、制御回路Cは開閉モータ218を停止する(S204)。
なお、前述のように本実施例の構成では、駆動源が同一のため清掃動作に伴いシャッタは開口を開閉する。同様に、シャッタの開閉動作に伴い、グリッドは清掃される。
§4.{清掃ブラシとシャッタの位置関係について}
まず、グリッド形状と清掃ブラシの毛体の変形について説明した後、清掃ブラシで清掃した際のグリッドから落下する異物の挙動について説明する。
■(グリッド形状とブラシの変形について)
前述のようにエッチングパターンは感光ドラム1の回転軸および放電ワイヤに対してほぼ平行な基線206Cと基線と角度θをもつ細線(斜線)206Dを備える(図7の(a)参照)。2本の基線によりグリッドは放電ワイヤと略平行な3区画に区切られ、基線によって分けられた3区画は、細線(斜線)206Dにより細かいメッシュ状に区切られた形状になっている。表1中の(3)で示したエッチンググリッドを採用する場合、感光ドラム1の母線とメッシュの細線がなす角度θは45°となる。この細線の角度θはブラシにより異物がどこに落下するかに対して影響を与える。
本実施例では、上述のようにθ=45°にした。感光ドラムの回転軸とのなす角度(=基線206Cと細線(斜線)206Dのなす角度)θを80°以下の45°に設定する。これにより、後述する清掃ブラシの侵入量とθ=45°のメッシュ形状との組み合わせにより、グリッド表面の清掃能力を高める利点もある。
続いて、グリッドを清掃する清掃ブラシの毛先の動きについて簡単に説明する。図7の(b)はエッチンググリッドのメッシュ中を清掃ブラシの毛体が移動する様子を示した模式図である。基線206Cと細線(斜線)206Dにより細かく分けられたメッシュの中に清掃ブラシのパイル先端が入り込む。複数の清掃ブラシパイルがグリッドに付着した異物に連続して複数接触する事により、グリッド上の異物除去能力を高めている。また、パイルの一部がメッシュ内に入り込むことにより、グリッドの放電ワイヤに対向した平面部だけでなく、断面のヘリに付着した異物を清掃する能力も高くなる。
しかし、メッシュ形状とブラシの侵入量によっては、グリッドのメッシュにパイルの一部が入り込まず、グリッド表面をパイルがなでるだけになってしまい高い清掃能力が望めない。よって、清掃ブラシはグリッドのメッシュ内にブラシの先端が入り込むような侵入量(つまり、侵入量が0以上)に設定するのが好ましい。
図8は、上述したキャリッジがグリッドを放電ワイヤ側に退避させた状態におけるキャリッジとグリッドの接触部を拡大した図である。図8に示すように、シャッタ210を閉める際の進行方向(シャッタ閉方向)においてシャッタ210の先端より閉方向に清掃パッド216と清掃ブラシ250が配置されている。また、キャリッジ213が清掃ブラシ250を保持する土台の役割をしている。ここで、清掃ブラシ250の土台となるキャリッジ213から、グリッド206までの最短距離をh(mm)とし、清掃ブラシ250のブラシ毛長をl(mm)とする。なお、ブラシは多数の毛体から成るため、ブラシの毛長lはブラシの平均長を用いた。また、シャッタ動作時のグリッド206からシャッタ210までの高さ方向の最短距離をH(mm)とし、清掃ブラシ250とシャッタ210先端までの距離を最近接距離D(mm)とする。メッシュの空孔部に侵入したブラシはキャリッジ進行方向に対して斜めに配置せれた細線により、細線に沿って移動する。この時のブラシの移動量は図9の(b)に示すように、細線の角度θに依存して変化する。結果だけを簡単に説明すると、ブラシ先端のグリッドによる遅れ量Lは√(l^2−h^2)×sinθとなる。以下に、グリッドを清掃する清掃ブラシと、シャッタを共に同一の速度Vで移動する際の異物の落下について説明する。
■(ブラシ先端の動きと異物の落下について)
図10を用いて、清掃ブラシ先端の動きについて説明する。連続画像形成に伴いグリッドに異物が付着する。そのため、画像形成終了後シャッタを閉じる方向へと清掃ブラシを移動させた際に、グリッドの異物の大部分が感光体へ向けて落下する。言い換えると、シャッタを開ける方向に移動する際にも、清掃ブラシはグリッドを清掃するが、異物の付着量が閉方向へ移動して清掃する場合と比べて少ない。そのため、シャッタ閉方向へ移動するブラシによりグリッドから落下する異物に対して議論する。
グリッドと接触したグリッド清掃ブラシ250のブラシ先端は、ブラシの弾性に応じてグリッドに沿うよう変形する。図10の(a)に示すように、グリッド206のメッシュを貫通しブラシ先端が飛び出す状態と、ブラシ先端がメッシュを貫通せずグリッド表面に沿う状態のものと混在しながら、グリッドの清掃が行われる。
図10の(a)に示すように、グリッド清掃ブラシ250は移動速度Vにてグリッド206上を移動する。キャリッジ213は、スクリュからの駆動に従い、移動速度Vにて移動する。しかし、清掃ブラシ250は、図8の(b)に示すようにグリッドのメッシュ形状に従い、グリッドの基線206Cと細線(斜線)206Dに沿った分力を受ける。そのため、図9の(a)に示すように、ブラシ先端がキャリッジ(ブラシの根元)に比べ、進行方向に対して遅れをとる。また、ブラシは、グリッドのメッシュ形状にひっかかり、グリッドのメッシュ形状に沿った動きをする。つまり、図8の(b)に示すように、ジグザグな動きをしながらグリッド上を清掃していく。ジグザグな動きは、グリッドの平面部を乗り上げ掃くように清掃する動作と、グリッドのメッシュ形状に沿ってグリッドの断面ヘリを横滑りするような動作から成っている。前述の通り、本実施例のグリッド形状は清掃ブラシの進行・移動方向である感光ドラムの回転軸に対して垂直からずらした斜めの細線(斜線)206Dパターンとなっている。言い換えると、グリッドに設けたメッシュは清掃ブラシの進行・移動方向に対して90°以外の角度となる。これにより、グリッド清掃ブラシ先端がグリッドの断面ヘリ部を横滑りする動きを生み出している。この横滑り動作により、断面ヘリの僅かな異物も確実に清掃する事が出来る。また、断面ヘリ部だけでなく、放電ワイヤと対向するグリッド表面も、複数のブラシがジグザグな動きで接初しながら移動する事により、確実に清掃していく。
グリッド形状が清掃ブラシの進行・移動方向である感光ドラムの回転軸に対する細線(斜線)206Dの角度が90°に近づくほど、上述のジグザグな動きが減少する。つまり、清掃ブラシ250の先端は、進行方向に対して直線的にグリッド上を移動していく。なお、清掃ブラシによる清掃性能とグリッドパターンの角度の関係を検討したところ、グリッドパターンの角度は、80°以下が好ましく、より好ましくは、45°±25°の範囲であると、グリッド表面に付着した異物を清掃性能が高い事がわかった。
前述のように、細線が斜めに設けられた清掃ブラシの根元に比べ、ブラシの先端は遅れが生じる。図9の(a)に示すように、グリッド清掃ブラシ250は、ブラシの根元に対して先端は距離l2(mm)だけ遅れる(遅れ距離)。この時の側面から見た距離l2=√(l^2−h^2)となる。なお、ブラシは弾性があるため、図9の(a)に示すような直線ではなく曲線になる。
以下は、グリッド清掃ブラシ250は、ブラシの根元に対する先端の遅れ距離l2が、最大になると想定して説明する。ブラシ先端が遅れた時の感光体側の下面からみたブラシ先端を示す。ブラシ先端は長さl2になり、グリッドのメッシュ角度θに沿う形にブラシが移動する。その時のブラシの進行方向成分のブラシ先端の遅れ量L=l2×sinθ(=√(l^2−h^2)×sinθ)となる。
以上より、清掃ブラシ250とシャッタ210先端までの距離をD−L≧0mmである事が必要である。本実施例においては、清掃ブラシ250の土台となっているキャリッジ213からグリッド206までの距離h=2.0mmであり、清掃ブラシ250のブラシ毛長l=3.0mmであり、グリッド形状パターンのθ=45°である。
以上の数値から、l2=√(3^2−2^2)=√5mmとなり、ブラシ先端の遅れ量L=√5×sin45°≒1.58mmとなる。また、上述のように清掃ブラシ250とシャッタ210の先端までの距離をD=2.5mmであるから、D−L=2.5−1.58≧0が成立する関係にある。尚、グリッド形状パターンの角度θが90°であると、ブラシの進行方向成分のブラシ先端の遅れ量Lは、上述の式よりL≒2.24mmとなる。グリッド形状パターンの角度θが45°の時のL≒1.58mmと比べると90°時のL≒2.24mmの方が大きい。そのため、グリッド形状パターン角度θを90°にするとD−L≧0mmを満たすために、僅かではあるが帯電装置を大型にする必要が高くなってしまう。そこからもグリッド形状パターンは90°以外であり、45±25°の範囲がより好ましいといえる。
本実施例においては、ブラシを速度Vで長手方向に移動させた場合、グリッド上の異物はブラシの移動速度と略同等の速度(V´≒1.2〜0.8V)でブラシ移動方向の速度成分で自由落下すると想定して寸法を以下のように設定した。
清掃ブラシ250の土台としてのキャリッジ213からグリッド206までの距離h=2.0mmとした。また、清掃ブラシ250のブラシ毛長l=3.0mm、シャッタ動作時のグリッド206からシャッタ210までの高さ方向の最短距離H=2.0mm、清掃ブラシ250とシャッタ210の先端までの距離をD=2.5mmとした。
グリッド上に付着した異物(トナーや外添材、放電生成物、粉塵)を清掃ブラシで除去する際に、異物がシャッタに堆積すると画像不良やシャッタの劣化を招く。そこで、本実施例においては、シャッタ210と清掃ブラシ250との間に距離D=2.5(mm)のスペースを空けた状態でシャッタを動作させている。シャッタと清掃ブラシの間の感光ドラム軸線方向の距離D=2.5(mm)のスペースを空ける事により、清掃ブラシ250により除去したグリッド206上の異物をシャッタに降下させることなく、グリッド上の異物を清掃することができる。
■(ハイスピードカメラを用いた観察結果)
前述のように清掃ブラシ先端の挙動と異物の落下にハイスピードカメラを用いて検証を行った。観察は、Vision Research社のハイスピードカメラ Phantom V12.1を用いて、2,000コマ/秒で撮影した。
清掃ブラシを備える帯電器を装着した画像形成装置を温度32℃、湿度85%の環境下で、画像比率50%のA4画像を100000枚連続出力した。その後、清掃ブラシでグリッドを清掃する際の異物の落下を上述のハイスピードカメラを用いて確認した。
ブラシを速度Vで長手方向に移動させた場合、グリッド上の異物はブラシの移動速度と略同等の速度(V´≒1.2〜0.8V)でブラシ移動方向の速度成分を持ち、自由落下していった。これは、前述のモデルから得られる結果と略同一であった。
図10の(b)はグリッドを清掃した際に、グリッドから異物が落下する際の挙動を説明するためのグラフである。前述の通り、清掃ブラシ250の土台となっているキャリッジ213からグリッド206までの距離h=2.0mmであり、清掃ブラシ250のブラシ毛長l=3.0mmと、h>lの関係にある。言い換えると、清掃ブラシはグリッドに対して1.0mm侵入するように配置されている。
そのため、図10の(a)に示すように、清掃ブラシは、速度Vにてグリッド上を移動する。移動の際、グリッド206と接触した清掃ブラシ250は、ブラシの弾性に応じて、変形しながらグリッド上を清掃する。グリッド上にあった異物は、清掃ブラシにより速度V´にてグリッド上から除去される。ハイスピードカメラの観測結果より、グリッド上の異物に与えられた速度V´は、グリッドを清掃する清掃ブラシの移動速度Vとほぼ同速であった。
よって、グリッド上の異物は、速度V(≒V´)を与えられて、グリッドから自由落下していく。図10の(b)は移動位置を横軸、落下位置を縦軸とし、清掃された異物と清掃ブラシの移動をグラフに示した。グラフから明らかなように、移動方向に対して、異物と清掃ブラシは、ほぼ同一の移動をしている。つまり、移動方向に対して清掃ブラシとシャッタが重なっていなければ、清掃ブラシにより清掃された異物がシャッタに落下する事はない。異物をシャッタに落下させないためには、図8の断面図で言うと、清掃ブラシ250とシャッタ210先端までの距離をD≧0mmである事が必要である。
しかし、清掃ブラシが弾性を有するブラシの場合は、グリッドと接触しているブラシ先端がキャリッジと少し遅れをとって移動する。そのため、単純にD≧0mmでは、シャッタへの異物落下を抑制することはできない。動作時の清掃ブラシ250とシャッタ210先端までの距離がD≧0mmとなるようにする必要がある。つまり、D−L≧0mmを満たすことにより、清掃ブラシ250によって清掃した異物が、清掃ブラシ250の重力方向下方に位置するシャッタ210上へと落下することを抑制することができる。これにより、シャッタを汚さずにグリッドを清掃できるため、シャッタの汚染により生じる不良画像の発生を抑制しつつ、長期に渡り帯電ムラを抑制することができる。
100 画像形成装置
1 感光体(像担持体、被帯電体)
2 コロナ帯電器(スコロトロン)
203、204 シールド(ケーシング)
205 放電ワイヤ(放電電極)
206 グリッド(制御電極)
210 シャッタ(遮蔽部材、帯電器シャッタ)
213 キャリッジ(移動部材、ブラシホルダ)
213A テーパ部(退避機構)
250 清掃ブラシ(グリッド清掃部材)

Claims (3)

  1. 被帯電体側に開口を備えるシールドと、
    前記シールド内に設けられた放電電極と、
    前記放電電極と被帯電体の間に設けられ、前記開口の長手方向に沿って延びた複数の梁と、梁を繋ぐ線から成るメッシュ形状を備えるグリッドと、
    前記放電電極側から前記グリッドへ侵入して清掃する清掃ブラシと、
    前記グリッドと前記被帯電体の間で前記長手方向に移動されて前記開口を開閉するシャッタと、
    前記開口を閉じる方向における前記シャッタの下流側の端部近傍で前記シャッタに固定され、前記長手方向に移動される保持部材と、
    前記清掃ブラシと前記保持部材と前記長手方向に移動する駆動力が伝達される移動機構と、を備え、
    前記清掃ブラシは、基材と、前記基材に保持された毛体から成り、前記基材から伸びた前記毛体の平均長さをl、前記基材から前記グリッドまでの距離をh、前記グリッドの前記梁と前記線の成す角度をθ、としたとき、
    前記シャッタで前記開口を閉じる場合に、前記開口を閉じる方向において、前記清掃ブラシの上流側の端部の位置が前記シャッタの下流側の端部の位置に先行する距離Dは√(l^2−h^2)×sinθよりも大きいことを特徴とする帯電装置。
  2. 前記グリッドの前記梁と前記線の成す角度θは80°以下であることを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
  3. 前記グリッドの前記梁と前記線の成す角度θは70〜20°の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
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