JP6007563B2 - 紙カップの製造方法と環状脚部成形用ヒーター装置 - Google Patents

紙カップの製造方法と環状脚部成形用ヒーター装置 Download PDF

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Description

本発明は、紙カップの製造方法と環状脚部成形用ヒーターノズルに関するものである。
紙カップにジュース等の飲料を充填し、上部の開口部を蓋材で密封して使用する紙カップ容器がある。この紙カップ容器に用いる紙カップは、紙基材の両面にポリエチレン等の熱可塑性樹脂層を設けた積層シートを所定の形状に打ち抜いた胴部材ブランクと底部材ブランクを用いて、胴部材ブランクに胴部貼り合わせ部を設けて筒状の胴部材にし、その一端に底部材ブランクを下に折り曲げ周縁部を設けた底部材を取り付け、成形した紙カップが一般的であった。
このような紙カップ容器において容器内部の水分や容器外部の水分から容器を構成する紙基材を保護してさらに酸素や水蒸気等のガスに対するバリア性を必要とする場合、胴部材の積層シートとして、例えば、表側から、ポリエチレン/紙基材/ポリエチレン/アルミニウム箔/ポリエチレンテレフタレートフィルム/ポリエチレン、またはポリエチレン/紙基材/ポリエチレン/無機酸化物蒸着層を有するプラスチックフィルム/ポリエチレンのような積層シートを用いて成形した紙カップを用いることが多かった。
しかしながら、胴部材の胴部貼り合わせ部においては、胴部材ブランクの両端部を単に重ね合わせて接着するだけでは、胴部材を構成する積層シートの端面が露出してそこから侵入する水分等で紙層やバリア層の金属成分が侵食されるので端面保護のためにいろいろな方法が考えられてきた。
紙カップの胴部貼り合わせ部のバリア性を確保する方法として、紙カップの胴部貼り合わせ部の容器内面側に位置する胴部材の端面を保護するスカイブヘミングと呼ばれる端面処理(エッジプロテクト)方法が知られている。
この方法では、紙基材に熱可塑性樹脂を積層した積層シートからなる胴部材の最外層端縁部を、胴部材の厚みが約半分になるようにスカイブ(切削)する。次に、スカイブ(切削)した部分の半分を削除面が内側になるようにヘミング(折り返し)し、熱可塑性樹脂によって紙端面を保護する。
スカイブヘミング加工は複雑な加工工程を経なければならず、さらに、紙基材を含む積層シートをスカイブ(切削)するため、紙粉が発生する。この紙粉が製品に混入すると重大な問題となるが、その完全除去は困難であった。
スカイブヘミング加工を行わずに耐水性を有する紙カップを作製する方法として、紙基材の端面がフィルムで覆われたブランクを用い、紙カップを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この紙基材の端面を保護した、耐水性を有する紙カップにおいては、胴部貼り合わせ部の内側の端縁は、全体にわたって熱可塑性樹脂層が紙基材から延出して設けられて作製されている。
このように、紙基材から延出した熱可塑性樹脂層のフィルムは、カップ成形する際に、不規則に成形されてしまい、本来の目的である紙基材の端面を被覆することが十分にできないことがあった。また、紙カップとしての仕上がりが悪く、外観的に不具合が生じてし
まう等の問題があった。
そこで、胴部材ブランクの一方の側端部に、少なくとも内面側の熱可塑性樹脂層が、紙基材より所定幅はみ出した樹脂部を設けて、はみ出した樹脂部を紙基材の端部を覆うように折り返して、胴部材ブランクの他方の側端部の内面側に重ね合わせ、密着することにより胴部貼り合わせ部を形成することが提案されている(特許文献2参照)。
この紙カップの場合、開口部に胴部材の上端縁部を巻き込んでフランジ部が形成されるが、フランジ部で紙基材の厚みによる段差部が生じる。そのため、フランジ部の上面に蓋材を重ね、そのまま加熱シールした場合、段差部により密封を確実に行うことができなかった。特に、フランジ部が扁平状態の場合、基材の厚みによる影響が大きかった。
この基材の紙の厚みによる影響をなくすために、紙を基材とし、その内面に熱可塑性樹脂層が設けられた積層シートからなる胴部材ブランクの両側端縁の上部に切欠き部を設け、胴部材ブランクの胴部貼り合わせ部の内側に位置する側端縁には、紙基材の側端縁から延出する樹脂部を設けて、樹脂部を紙基材の外面側に折り返して、折り返し樹脂部を有する胴部材ブランクを用いることが提案されている。
この胴部材ブランクの折り返し樹脂部を有する側の側端縁を、他方の側端縁の内側となるように重ね合わせて、胴部貼り合わせ部を形成することによって、胴部貼り合わせ部における内面側の紙基材端面が、熱可塑性樹脂層で被覆された紙カップが得られる。
この紙カップの場合、胴部材ブランクの両側端縁の上部に切欠き部を設けてあるので、開口部に胴部材の上端縁部を1周以上巻き込んで形成されているフランジ部に、基材の紙の厚みによる段差が生じることがなく、また、フランジ部を上下から加圧圧着してフランジ部を平坦にしていて、段差を解消している。これによって、蓋材をフランジ部にシールした際、段差による漏れがなくなり、密封性が得られる(特許文献3参照)。
このように、紙基材の端面が保護された紙カップ容器が開発されているが、環状脚部16は、図9のように、紙カップの底部材8aの周縁部10を覆うように、胴部材1aの下部を内方に折り返して、下部折返し部14を設けて、底部材8aの周縁部10の下端を保護しているが、胴部材1aの折り返した下部折返し部14より、先の端部の端面(図の矢印の示す位置)の保護が不十分であり、水の浸入に弱いといった問題が残されていた。
この問題を解決する手段として、図10のような、胴部貼り合わせ部9を有する胴部材1aを内側に折り返すことにより形成された下部折返し部14と、折り返された胴部材の端部を更に内側に折り返した上部折返し部15を設けて、底部材8aの下方に折り曲げられて設けられた周縁部10が、下部折返し部14に差し込まれた状態で、胴部材1aの下端部と上部折返し部15と底部材8aの周縁部10とを密着し、環状脚部16を成形したレトルト殺菌用紙カップ容器の紙カップが開発された(特許文献4参照)。
紙カップの成形において、一般的な紙カップの環状脚部16の成形は、胴部貼り合わせ部9を設けて筒状になった胴部材1aの内側に、下方に折り曲げられた周縁部10が設けられた底部材8aを挿入して、図11のように、胴部材1aに密着した周縁部10を、環状脚部16の内側から、環状脚部成形用ヒーター装置11の環状脚部成形用ヒーターノズル12から噴き出す熱風で加熱した後、底部材8aの周縁部10を覆うように胴部材1aの下端縁部を内方に折り曲げて下部折返し部14を形成させ、折り返した胴部材1aを底部材8aの周縁部10の外面に接合させて環状脚部16を形成させる(特許文献5参照)。
上記の環状脚部成形用ヒーター装置11のような、胴部材1aに密着した周縁部10のみを環状脚部成形用ヒーターノズル12で、図12のように加熱した場合、環状脚部成形用ヒーターノズル12から噴き出した熱風が、胴部材1aの外面を温めるように、胴部材1aの下から底部材8aの上端までを囲むアウターリング13が設けられていても、下部折返し部14と上部折返し部15を設けるレトルト殺菌用紙カップ容器の紙カップでは、下部折返し部14やそれより先端の部分が、加熱がほとんどされていないので接着が悪くなる。
そのため、レトルト殺菌などで、下部折返し部14と上部折返し部15の間の部分と、上部折返し部15より先端の部分との間に水分が侵入し、底部材8aの周縁部10の先端より紙基材に水分が入り込み、強度の劣化と外観不良を起こす原因となる。
また、熱風の温度を上げて接着を改良しようとすると、紙基材が焦げてしまうことがある。そこで、環状脚部成形用ヒーターノズル12の熱風噴き出し口を上下に広げて、胴部材1aに密着した周縁部10、及び、周縁部10より先端側の胴部材を広く全体的に熱風を噴き出して加熱すると、熱風を噴き付ける面積が広くなって、均一に加熱することが難しくなり、接着にバラツキが生じてします。
特開昭51−122566号公報 特開2005−272010号公報 特開2008−222245号公報 国際公開第2010/150500号 特開2003−11249号公報
本発明は上記した事情に鑑みてなされたもので、紙カップの環状脚部において、底部材の周縁部の端部から紙基材に水分が入り込むことによる、強度の劣化や外観不良が起きることのない、紙カップの製造方法と環状脚部成形用ヒーターノズルを提供することを課題としている。
本発明の請求項1に係る発明は、下方に折り曲げられた周縁部を有する底部材を、胴部貼り合わせ部を有する筒状の胴部材の内側に挿入し、該胴部材と接した前記周縁部と、該胴部材の下端部内面とを、環状脚部成形用ヒーターノズルから噴き出す熱風でそれぞれ加熱すると共に、この熱風を胴部材の下を通して胴部材の外側に回し、胴部材の下端部外面を加熱した後、該胴部材の下部を内側に折り返すことにより下部折返し部を設け、折り返された該胴部材の端部を更に内側に折り返して上部折返し部を設けて、該上部折返し部より先端側の部分が前記周縁部に重なるようにして、前記胴部材の下端部と前記上部折返し部と前記底部材の周縁部とを、押圧して密着させ環状脚部を成形することを特徴とする紙カップの製造方法である。
本発明の紙カップの製造方法は、以上のような構成であって、環状脚部において、底部材の周縁部の端部から紙基材に水分が入り込むことによる、強度の劣化や外観不良が起きることのない。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の紙カップの製造方法に用いる環状脚部成形用ヒーター装置であって、環状脚部成形用ヒーターノズルとアウターリングとを備えて構成されており、
環状脚部成形用ヒーターノズルは、送風路からの熱風を上下2段のヒーターノズルに分け、上段ヒーターノズルは前記胴部材と接した前記周縁部に熱風が当たる位置に、下段ヒーターノズルは前記胴部材の下端部内面に熱風が当たる位置に、来るように配置され、前記上段ノズルと前記下段ノズルはそれぞれ、送風路からの熱風を胴部材の内周面側に向かうように設けられており、
アウターリングは、胴部材の下から底部材の上端までを囲むように、かつ、前記ヒーターノズルの熱風が胴部材の下を通って、胴部材1aの外側を通り、胴部材の外面を温めるように配置されている、
ことを特徴とする環状脚部成形用ヒーター装置である。
本発明の環状脚部成形用ヒーターノズルは、以上のような構成であって、これを用いることにより、確実に上記紙カップの製造方法が実施できる。
本発明の紙カップの製造方法によれば、紙カップの環状脚部において、底部材の周縁部の端部から紙基材に水分が入り込むことによる、強度の劣化や外観不良が起きることがない。また、本発明の環状脚部成形用ヒーターノズルを用いれば、確実に上記紙カップの製造方法が実施できる。
本発明の紙カップの製造方法の一例の胴部材ブランク製造工程で加工した紙基材を模式的に平面で示した説明図である。 本発明の紙カップの製造方法の一例の胴部材ブランク製造工程で熱可塑性樹脂層を設けた積層シートを模式的に断面で示した説明図である。 本発明の紙カップの製造方法の一例で製造したブランクを模式的に平面で示した説明図である。(A)胴部材ブラック、(B)底部材ブランクである。 本発明の紙カップの製造方法による胴部貼り合わせ部を模式的に断面で示す説明図である。(A)左右両端縁の樹脂部を折り返さない形状の胴部貼り合わせ部、(B)左右両端縁の樹脂部の内一方のみ折り返した形状の胴部貼り合わせ部、(C)左右両端縁の樹脂部を両方とも折り返した形状の胴部貼り合わせ部である。 本発明の紙カップの製造方法の一例の環状脚部加熱工程を模式的に示した説明図である。 (A)(B)(C)本発明の紙カップの製造方法の一例の環状脚部形成工程での環状脚部を模式的に断面で示した説明図である。 (A)(B)本発明の紙カップの製造方法の一例のフランジ部形成工程でのフランジ部を模式的に断面で示した説明図である。 本発明の紙カップの製造方法の一例より製造した紙カップを模式的に断面で示した説明図である。 従来の紙カップの製造方法の一例による環状脚部を模式的に断面で示した説明図である。 従来の紙カップの製造方法の他の例による環状脚部を模式的に断面で示した説明図である。 従来の紙カップの製造方法の一例による環状脚部の加熱を模式的に示した説明図である。 従来の紙カップの製造方法の他の例による環状脚部の加熱を模式的に示した説明図である。
以下本発明を実施するための形態につき説明する。
本発明の紙カップの製造方法は、次の工程からなる。すなわち、胴部材ブランク、及び、底部材ブランクを作る、ブランク製造工程(a)、胴部材ブランクを筒状の胴部材にし、底部材ブランクを下方に折り曲げ、周縁部を設けた底部材にする、部材加工工程(b)、胴部材に底部材を挿入し、環状脚部を加熱する環状脚部加熱工程(c)、加熱された環状脚部を折り曲げ、圧着する環状脚部形成工程(d)、上部開口部を外側に巻き込みフランジ部を設けるフランジ部形成工程(e)からなる。
図1は、本発明の紙カップの製造方法の一例の胴部材ブランク製造工程で加工した紙基材を模式的に平面で示した説明図である。
まず、ブランク製造工程(a)について説明する。胴部材ブランク1は、図1のように、ロール状の紙基材2に胴部材ブランク1を割付け、印刷する。このとき胴部材ブランク1は、扇状あるいは長方形状で左右両端縁上部に切り欠き部3a、3bを設けておく。そして、胴部材ブランク1の左右両端縁に、その端縁を含めて外方の部分に長窓4を穿設する。
図2は、本発明の紙カップの製造方法の一例の胴部材ブランク製造工程で熱可塑性樹脂層を設けた積層シートを模式的に断面で示した説明図である。
長窓4を穿設した紙基材2の内面側、および、外面側に熱可塑性樹脂層5を押出しラミネート法により設け、図2のように、積層シート6を形成する。このとき、長窓4部分に内面側と外面側からの熱可塑性樹脂層5が溶着された樹脂部7が形成される。
紙カップにバリア性が要求される場合は、バリア性のフィルムの両面に熱可塑性樹脂を設けたバリア紙を、胴部材ブランク1の内面側にサンドイッチラミネーション法により積層する。
使用する紙基材2としては、紙カップの大きさ、使用用途等によって適宜選択されるが、通常は坪量が150〜300g/mの紙が使用される。
熱可塑性樹脂層5の樹脂としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどが好適に用いられる。特に、紙カップをレトルト殺菌用として用いる場合などでは、耐熱性のあるポリプロピレンが好ましく用いられる。また、場合によっては、熱シール性のあるナイロンやポリエステルなど他の熱可塑性樹脂を使用することもできる。
バリア性のフィルムとしては、ポリエステルフィルムやナイロンフィルム、アルミニウム箔に延伸したポリエステルフィルムやナイロンフィルムを積層した積層フィルム、延伸したポリエステルフィルムやナイロンフィルムにアルミニウムや無機物を蒸着した蒸着フィルム、あるいは、樹脂自体に高いバリア性を有するエチレンビニルアルコール共重合体フィルムなどを使用することができる。
図3は、本発明の紙カップの製造方法の一例で製造したブランクを模式的に平面で示した説明図である。(A)は、胴部材ブラック、(B)は、底部材ブランクである。
積層シート6から、図3(A)のように、長窓4部分の樹脂部7が胴部材ブランク1に残るように、胴部材ブランク1を切断や打ち抜きにより作成する。これにより、左右両端縁に樹脂部7が形成された胴部材ブランク1が得られる。
一方、底部材ブランク8は、ロール状の紙基材2の内面側と、および、外面側に熱可塑性樹脂層5を押出しラミネート法により設け、積層シート6を形成する。バリア性が要求される場合は、胴部材ブランク1と同様にバリア性のフィルムの両面に熱可塑性樹脂層5を設けたバリア紙を、内面側にサンドイッチラミネーション法により積層する。積層シート6から、底部材ブランク8を打ち抜き、図3(B)のように、作成する。
部材加工工程(b)では、胴部材ブランク1をマンドレルに巻き付けて、胴部材ブラン
ク1の左右両端縁を重ね合わせ、加熱して溶着させ、胴部貼り合わせ部9を設け、筒状の胴部材1aにする。マンドレルに巻き付ける前に、胴部材1aの端縁の樹脂部7の一方あるいは両方を折り返して、折り返した樹脂部7を胴部貼り合わせ部9の内側になるようにしておいても良い。
図4(A)は、左右両端縁の樹脂部7を折り返さない形状の胴部貼り合わせ部9を模式的に断面で示した説明図である。図4(B)は、左右両端縁の樹脂部7の内、一方のみ折り返した形状の胴部貼り合わせ部9を模式的に断面で示した説明図である。図4(C)は、左右両端縁の樹脂部7を両方とも折り返した形状の胴部貼り合わせ部9を模式的に断面で示した説明図である。
一方、底部材ブランク8は、プレス成形などによって、周縁部10を下方に折り曲げ、下方に折り曲げられた周縁部10を有する底部材8aにする。
図5は、本発明の紙カップの製造方法の一例の環状脚部加熱工程を模式的に示した説明図である。
環状脚部加熱工程(c)では、図5のように、下方に折り曲げられた周縁部10を有する底部材8aを、胴部貼り合わせ部9を有する筒状の胴部材1aの内側に挿入し、胴部材1aと接した周縁部10と、胴部材1aの下端部内面とを、環状脚部成形用ヒーター装置11の環状脚部成形用ヒーターノズル12から噴き出す熱風でそれぞれ加熱する。
環状脚部成形用ヒーターノズル12は、送風路からの熱風を上下2段のノズルに分け、上段ヒーターノズル12aは、胴部材1aと接した周縁部10に熱風が当たる位置に、下段ヒーターノズル12bは、前記胴部材1aの下端部内面に熱風が当たる位置に、来るように配置されている。
下段ヒーターノズル12bは、その上下方向の中心が、胴部材1aの下端から上に、0.5〜2.0mmの位置で、胴部材1aの下端から下段ヒーターノズル12b先端までの水平距離が0.5〜1.5mmの位置に来るように配置し、上段ヒーターノズル12aの位置は、先端が胴部材1aと接した周縁部10に熱風が当たるように、周縁部10よりの水平距離が、筒状にした胴部材1aの下端から挿入できる範囲で、0.5〜1.5mmの位置に来るように設けられる。
また、上段ヒーターノズル12aと下段ヒーターノズル12bは、それぞれ、送風路からの熱風を胴部材1aの内周面に向かうように上下2枚の円盤状プレートの間を通してその周縁のスリットから熱風を噴き出させるように形成されている。又は、送風路から分岐した複数の小ノズルが、放射線状に胴部材1aの内面に向かって伸びて形成されている。
また、環状脚部成形用ヒーター装置11には、下から底部材8aの上端までを囲むようにアウターリング13が設けられ、上段ヒーターノズル12aと下段ヒーターノズル12bから噴き出した熱風が、胴部材1aと接した周縁部10と、胴部材1aの下端部内面とを加熱した後、胴部材1aの下を通って、胴部材1aの外側を通り、胴部材1aの外面を温めるようになって、効率的に加熱するようになっている。
この上下2段のノズルからなる環状脚部成形用ヒーターノズル12と、アウターリング13とを、備えた環状脚部成形用ヒーター装置11は、底部材8aが挿入された胴部材1aの下側から、移動してきて、上記のように、胴部材1aと接した周縁部10と、胴部材1aの下端部内面とを、熱風でそれぞれ加熱する。
図6(A)(B)(C)は、本発明の紙カップの製造方法の一例の環状脚部形成工程での脚部の形成を模式的に断面で示した説明図である。
図6(A)のように、胴部材1aと接した周縁部10と、胴部材1aの下端部内面と(図の矢印が示す位置)が加熱された後、環状脚部形成工程(d)で、胴部材1aの下部を内側に折り返すことにより下部折返し部14を設け、更に、図6(B)のように、折り返された胴部材1aの端部を更に内側に折り返して上部折返し部15を設けて、上部折返し部15より先端側の部分が、底部材8aの周縁部10に重なるように成形した後、外側を外型で押さえて、内側からローレットで押圧して密着させ、図6(C)のように、環状脚部16を完成させる。
このように、胴部材1aと接した周縁部10と、胴部材1aの下端部内面とが、熱風で加熱されていて、押圧して密着されているので、環状脚部16が充分に溶着されている。そのため、下部折返し部14と上部折返し部15の間の部分と、上部折返し部15より先端の部分との間に水分が侵入することがなく、底部材8aの周縁部10の先端より紙基材2に水分が入り込み、強度の劣化と外観不良を起こすことがない。
図7(A)(B)は、本発明の紙カップの製造方法の一例のフランジ部形成工程でのフランジ部を模式的に断面で示した説明図である。図8は、本発明の紙カップの製造方法の一例より製造した紙カップを模式的に断面で示した説明図である。
次に、フランジ部形成工程(e)で、フランジ部17を設ける。まず、図7(A)のように、胴部材1aの上端を外側に1周以上巻き込み、胴部材1aの上端がフランジ部17の内側になるようにして、胴部材1aの上端部の紙基材2から水などが入らないようにする。更に、このフランジ部17を上下から、加圧圧着して、図7(B)のように、平坦なフランジ部17を形成する。
また、胴部材ブランク1には、両端縁上部に切り欠き部3a、3bを設けてあるので、胴部材1aの上端を外側に1周以上巻き込んでフランジ17を形成した際、胴部貼り合わせ部9において、他の部分とほとんど同様な重なりの巻き込み状態となり、フランジ部17の段差を解消することができる。
以上の工程を経て、図8の断面図のような、紙カップを製造することができる。このように本発明の紙カップの製造方法によって、製造した紙カップは、フランジ部17及び胴部貼り合わせ部9で内側からも外側からも、水分などが、紙基材2に浸透することもなく、更に、環状脚部16はしっかり溶着されているので、下部折返し部14と上部折返し部15の間の部分と、上部折返し部15より先端の部分との間に水分が侵入することがなく、底部材8aの周縁部10の先端部より紙基材2に水分などが入り込むことによる強度の劣化や外観不良を起こすことがない。
そして、この紙カップに内容物を充填して、フランジ部17にフィルム状の蓋材を熱シールすることによって、ボイル殺菌や、蒸気式や熱水式のレトルト殺菌釜で、高温高圧殺菌をすることが可能である。また、食するときにお湯で加熱することも可能である。
1・・・胴部材ブランク
1a・・・胴部材
2・・・紙基材
3a、3b・・・切り欠き部
4・・・長窓
5・・・熱可塑性樹脂層
6・・・積層シート
7・・・樹脂部
8・・・底部材ブランク
8a・・・底部材
9・・・胴部貼り合わせ部
10・・・周縁部
11・・・環状脚部成形用ヒーター装置
12・・・環状脚部成形用ヒーターノズル
12a・・・上段ヒーターノズル
12b・・・下段ヒーターノズル
13・・・アウターリング
14・・・下部折返し部
15・・・上部折返し部
16・・・環状脚部
17・・・フランジ部

Claims (2)

  1. 下方に折り曲げられた周縁部を有する底部材を、胴部貼り合わせ部を有する筒状の胴部材の内側に挿入し、該胴部材と接した前記周縁部と、該胴部材の下端部内面とを、環状脚部成形用ヒーターノズルから噴き出す熱風でそれぞれ加熱すると共に、この熱風を胴部材の下を通して胴部材の外側に回し、胴部材の下端部外面を加熱した後、該胴部材の下部を内側に折り返すことにより下部折返し部を設け、折り返された該胴部材の端部を更に内側に折り返して上部折返し部を設けて、該上部折返し部より先端側の部分が前記周縁部に重なるようにして、前記胴部材の下端部と前記上部折返し部と前記底部材の周縁部とを、押圧して密着させ環状脚部を成形することを特徴とする紙カップの製造方法。
  2. 請求項1に記載の紙カップの製造方法に用いる環状脚部成形用ヒーター装置であって、環状脚部成形用ヒーターノズルとアウターリングとを備えて構成されており、
    環状脚部成形用ヒーターノズルは、送風路からの熱風を上下2段のヒーターノズルに分け、上段ヒーターノズルは前記胴部材と接した前記周縁部に熱風が当たる位置に、下段ヒーターノズルは前記胴部材の下端部内面に熱風が当たる位置に、来るように配置され、前記上段ノズルと前記下段ノズルはそれぞれ、送風路からの熱風を胴部材の内周面側に向かうように設けられており、
    アウターリングは、胴部材の下から底部材の上端までを囲むように、かつ、前記ヒーターノズルの熱風が胴部材の下を通って、胴部材1aの外側を通り、胴部材の外面を温めるように配置されている、
    ことを特徴とする環状脚部成形用ヒーター装置
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