JP5990945B2 - ガスバリア積層フィルム - Google Patents
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Description
図1に示すように、本発明の実施形態に係るガスバリア積層フィルム10は、樹脂基材11とプライマー層12と蒸着膜層13とからなり、樹脂基材11の片面に、プライマー層12と蒸着膜層13とを順次積層した構成としている。本発明の実施形態に係るガスバリア積層フィルムは、より高い水蒸気バリア性を達成するために、樹脂基材11の両面にプライマー層12と蒸着膜層13とを順次積層した構成であってもよい。
ガスバリア積層フィルムの作製及び評価、プライマー層を形成する混合物の補外ガラス転移開始温度の測定は以下の方法に従って行った。
(1)プライマー層溶液の調液工程
ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、ヒドロキシブチルアクリレート(HBA)、メチルメタクリレート(MMA)、メチルアクリレート(MA)、エチルメタクリレート(EMA)、n−ブチルメタクリレート(nBMA)、t−ブチルメタクリレート(tBMA)、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)、ベンジルメタクリレート(BzMA)、メタクリル酸(MAA)、3−メタクリロキシトリメトキシシラン(KBM−503)、スチレン(St)をモノマーとして共重合して得られたアクリルポリオール(重量平均分子量1×104)の固形分濃度5%に調整したメチルエチルケトン溶液と、固形分濃度5%に調整したイソシアネート系化合物のメチルエチルケトン溶液、及び添加剤を所定の配合比に従って混合した。イソシアネート系化合物として、HDIヌレートはスミジュールN3300(住化バイエルウレタン)、TDIアダクトはコロネートL(日本ポリウレタン)、XDIアダクトはタケネートD−110N(三井化学)、IPDIアダクトはタケネートD−140N(三井化学)を使用した。また、添加剤として、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)はチヌビン292(チバ・ジャパン)、シランカップリング剤は3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランKBE−9007(信越シリコーン)を使用した。なお、ポリオールの成分、水酸基価、及びイソシアネート系化合物の種類、重量配合比、添加剤内容を表1に示す。
樹脂基材に、片面がコロナ処理された厚さ12μmの二軸延伸PETフィルム(東レフィルム加工、P60)を使用し、コロナ処理面にグラビアコート機を用い上記プライマー層溶液を塗工、乾燥後の厚みが0.20μmのプライマー層を積層した。
元素比O/Siが1.5になるように金属珪素粉末及び二酸化珪素粉末を混合した材料(A)、及び元素比O/Siが1.5になるように金属珪素粉末及び二酸化珪素粉末を混合した材料に、金属錫粉末を20重量%混合した蒸着材料(B)を作製し、真空蒸着機を使用して、プライマー層の上に厚さ0.05μmの蒸着膜層を積層し、目的のガスバリア積層フィルムを作製した。
テトラエトキシシランを0.02mol/Lの塩酸で加水分解した溶液をけん化度99%、重合度2400のPVAの5%水溶液にSiO2/PVA=60/40となる割合で加え、ガスバリア性被覆層溶液とした。
(5)ガスバリア性被覆層溶液の塗工工程
無機酸化物蒸着層の上に、グラビアコート機を用い、上記ガスバリア性被覆層溶液を塗工、乾燥後の厚みが0.40μmのガスバリア性皮膜層を積層した。
ガスバリア性被覆層が積層されたガスバリア性積層フィルムの両面に、5g/m2のポリウレタン系接着剤を介して厚さ50μmの耐加水分解PET(東レフィルム加工、X10S)をドライラミネート法により積層した。
(1)水蒸気透過度の測定
実施例1〜11及び比較例1〜13の樹脂基材/プライマー層/蒸着膜層構成のガスバリア積層フィルムについて、モダンコントロール社製の水蒸気透過度計(MOCON PERMATRAN−W 3/31)により、40℃−90%RH雰囲気下での水蒸気透過度(g/m2/day)を測定した。
ドライラミネートを行ったガスバリア性積層フィルムを85℃/85%RH環境下に3000時間置いた。
高温高湿試験実施前後のサンプルについて、ドライラミネートを行ったガスバリア性積層フィルムから10mm巾に切り出した試験片について、テンシロン型万能試験機を使用し、JIS K6854の試験方法であるT時剥離試験及び180度剥離試験を行って、ラミネート強度(N/10mm巾)を測定し、両方の剥離試験において共に1N/10mm巾以上の強度を有しているものを合格とした。
補外ガラス転移温度の測定は、熱流速示差走査熱量測定(DSC)により行った。
樹脂基材は約3mm四方にカットしたものを複数枚重ねたものを測定サンプルとした。プライマー層を形成する混合物の測定サンプルは、固形分濃度20%に調整したポリオールのメチルエチルケトン溶液と、固形分濃度20%に調整したイソシアネート系化合物のメチルエチルケトン溶液を表1に従った割合で混合した溶液を底面積約16cm−1のポリプロピレン製容器に5g入れ、100℃に設定したオーブン内で60分乾燥させた。次に、60℃の条件下に一晩置き測定サンプルとした。
DSCの測定は、JIS K7121に従って行い、補外ガラス転移点を決定した。
評価結果を表2に示す。樹脂基材として使用したPETの補外ガラス転移開始温度は72℃だった。実施例1〜11は、プライマー層を形成する混合物の補外ガラス転移開始温度が82〜96℃であり、樹脂基材の補外ガラス転移開始温度+5℃以上30℃以下の範囲にあり、かつ、80℃以上100℃以下であった。また、太陽電池モジュールの耐久試験として一般的な85℃/85%RH 1000時間(JIS C8917、C8938、C8990、C8991)よりも過酷な試験条件である、85℃/85%RH 3000時間の高温高湿試験後も、密着性を保持し、耐久性が良好であった。また、蒸着材料に金属錫を使用することで、水蒸気バリア性を向上させることができた。(実施例6)
それに対し、補外ガラス転移開始温度が80℃未満のプライマー層及び100℃よりも大きなプライマー層の場合は、高温高湿試験後に密着性を保持できず耐久性が不十分な結果となった。(比較例1〜13)
Claims (6)
- 樹脂基材の少なくとも片面にプライマー層と蒸着膜層が順に積層されたガスバリア積層フィルムであって、
前記プライマー層は、ポリオールとイソシアネート系化合物との混合物を含み、JIS K7121の規定に従って測定された前記混合物の補外ガラス転移開始温度が、前記樹脂基材の補外ガラス転移開始温度+5℃以上30℃以下の範囲にあり、前記蒸着膜層が、少なくとも珪素酸化物を含有していることを特徴とするガスバリア積層フィルム。 - 前記樹脂基材はポリエチレンテレフタレートを含み、前記プライマー層を形成するポリオールとイソシアネート系化合物との混合物の前記規定に従って測定された補外ガラス転移開始温度が、80℃以上100℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のガスバリア性積層フィルム。
- 前記プライマー層の膜厚は30nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のガスバリア積層フィルム。
- 前記プライマー層は、ヒドロキシエチルメタクリレートとメチルメタクリレートとを共重合した水酸基価130mgKOH/g以上200mgKOH/g以下のアクリルポリオールと、
一般式(O=C=N−(CH2)6−N=C=O)n …(1)で表されるヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体(但しn=3以上5以下)との混合物を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガスバリア積層フィルム。 - 前記蒸着膜層は、さらにアルミニウム、亜鉛、錫、鉄、マンガンから選択されるいずれかの金属またはその金属酸化物を含有したものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルム。
- 前記蒸着膜層の表面に、水溶性高分子とアルコキシシランまたはその加水分解生成物とを含有するコーティング液からなる薄膜の乾燥被膜であるガスバリア性被覆層が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のガスバリア積層フィルム。
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