JP5976977B1 - 筋肉電気刺激装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】筋肉を効率的に刺激することができるとともに、長時間使用しても使用感がよく、使用者に積極的な継続使用を促すことができる筋肉電気刺激装置を提供すること。【解決手段】筋肉電気刺激装置1は、電気刺激を筋肉に与えるように構成されている。当該電気刺激は、パルス信号S1〜S5が出力停止時間N1〜N5を挟んで奇数個出力されるパルス群出力期間Pと、出力停止時間N1〜N5よりも長くパルス信号S1〜S5の出力が中断されるパルス群出力中断期間R1〜R5とからなるバースト波(基本波形B1〜B5)が繰り返し出力されてなる。繰り返し出力されるバースト波には、パルス信号S1〜S5の極性が出力順に交互に変更されて出力される第1のバースト波と、該第1のバースト波の後に出力されるとともに、第1のバースト波におけるパルス信号S1〜S5の極性と逆相のパルス信号S1〜S5が出力される第2のバースト波とが含まれる。【選択図】図8

Description

本発明は、筋肉電気刺激装置に関する。
従来、筋繊維に電流を流すと筋収縮を起こすことが広く知られている。特に医療・スポーツの分野にて、筋肉増強を目的とした活用がなされている。具体的には、人体に張り付けた電極を介して通電し、電気信号に基づいて筋肉を緊張及び弛緩させる筋肉刺激方法が用いられている。そして、筋肉を収縮させる電気信号として、特に低周波信号が有効とされている。当該電気信号の周波数が高くなるにつれ、筋肉の収縮が行われなくなるためである。
しかしながら、電気信号を低周波とした場合には、人の皮膚表面での電気抵抗等の影響により痛みが生じやすい。一方、電気信号を高周波とした場合には、上記電気抵抗等の影響を受けにくく、痛みが生じにくいという性質がある。
そして、電気信号を利用して筋肉に刺激を与える筋肉刺激装置として、特許文献1には、使用者により選択された4〜20Hzの周波数域に属するパルス状の電気信号を所定時間出力する出力期間と、当該電気信号を所定時間出力しない無出力期間とが繰り返されてなる電気刺激を出力するものが開示されている。かかる装置では、血流促進、筋肉の肥大又は代謝促進の効果が奏される。
特開2009−142624号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成では、出力される電気刺激において、上記出力期間の電気信号により、筋肉が収縮して筋肉に疲労物質が溜まった場合でも、上記無出力期間において何ら電気信号が出力されないため、上記無出力期間に疲労物質が筋肉から十分に排出されないおそれがある。そのため、長時間使用すると筋肉に疲労物質が蓄積しやすく、使用者に過度な負担がかかりやすく、使用感が損なわれるおそれがある。また、出力される電気刺激は、上記出力期間と上記無出力期間とを繰り返してなるに過ぎず、上記出力期間における電気信号の出力パターンは出力モードごとに単一のものが用意されているに過ぎない。そのため、出力される電気刺激に基づいた筋肉の収縮態様が単調になりやすく、使用者に積極的に継続して使用させるには改善の余地がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、筋肉を効率的に刺激することができるとともに、長時間使用しても使用感がよく、使用者に積極的な継続使用を促すことができる筋肉電気刺激装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、電気刺激を筋肉に与える筋肉電気刺激装置であって、
上記電気刺激は、上記筋肉に不完全強縮及び完全強縮の少なくとも一方を起こさせる第1電気信号が出力される第1出力期間と、上記筋肉に単収縮を起こさせる第2電気信号が出力される第2出力期間と、が交互に繰り返されてなることを特徴とする筋肉電気刺激装置にある。
上記筋肉電気刺激装置では、出力される電気刺激は、第1出力期間と第2出力期間とが交互に繰り返されたものである。当該電気刺激を受けた筋肉は、まず、第1出力期間において、第1電気信号に基づく不完全強縮又は完全強縮によって、筋肉の継続的な収縮が生じて、筋肉を効果的にトレーニングすることができる。その結果、筋繊維の増強を図ることができる。これに伴って、当該筋肉に疲労物質が発生する。その後、第2出力期間において、第2電気信号に基づく単収縮によって筋肉内の血行が促進され、第1出力期間で生じた疲労物質が積極的に当該筋肉から排出されることとなる。そして、疲労物質が十分排出された後、再度第1出力期間が到来して、不完全強縮又は完全強縮による筋肉の増強と、第2出力期間における単収縮による血行促進に基づく疲労物質の排出促進とが順次行われることとなる。これにより、当該筋肉電気刺激装置を連続して使用しても、疲労物質が筋肉に蓄積しにくいため、効率的に筋肉を刺激することができる。
さらに、当該筋肉電気刺激装置を連続して使用しても、疲労物質が筋肉に蓄積しにくいことから、使用者の負担が軽減される。そのため、長時間使用しても使用感がよく、使用者に積極的な継続使用を促すことができる。また、上記筋肉電気刺激装置から出力される電気刺激は、第1出力期間では筋肉に不完全強縮又は完全強縮を生じさせるものとなっており、第2出力期間では筋肉に単収縮を生じさせるものとなっている。そのため、当該筋肉は互いに異なる2種類の収縮態様を呈するため、当該筋肉の収縮態様が単調になりにくくなっている。これによっても、使用者に積極的な継続使用を促すことができる。
以上のごとく、本発明によれば、筋肉を効率的に刺激することができるとともに、長時間使用しても使用感がよく、使用者に積極的な継続使用を促すことができる筋肉電気刺激装置を提供することができる。
実施例1における、筋肉電気刺激装置の正面図。 実施例1における、筋肉電気刺激装置の背面図。 実施例1における、筋肉電気刺激装置の側面図。 (a)は図1におけるIVa-IVa線位置断面一部拡大図、(b)は図1におけるIVb-IVb線位置断面一部拡大図。 実施例1における、筋肉電気刺激装置の使用態様を説明する模式図。 実施例1における、筋肉電気刺激装置の構成を示すブロック図。 実施例1における、筋肉電気刺激装置に記憶された基本波形を示す図。 実施例1における、筋肉電気刺激装置から出力されるバースト波を示す図。 実施例1における、筋肉電気刺激装置から出力される電圧変化を示す図。 実施例1における、筋肉電気刺激装置のメイン動作を説明するフロー図。 実施例1における、筋肉電気刺激装置の第1の割り込み処理を説明するフロー図。 実施例1における、筋肉電気刺激装置の第2の割り込み処理を説明するフロー図。 実施例1における、筋肉電気刺激装置の第3の割り込み処理を説明するフロー図。 変形例2における、筋肉電気刺激装置の正面図。 変形例2における、筋肉電気刺激装置の背面図。 変形例3における、筋肉電気刺激装置の構成を示すブロック図。
筋肉は、電気刺激が印加されると、これに応じて収縮が始まり、電気刺激の印加が解除されると、これに応じて弛緩が始まる。単収縮とは、一つの電気刺激の印加と印加の解除により生じる収縮と弛緩とからなり、他の電気刺激に起因する収縮及び弛緩とは独立しているものをいう。単収縮では、筋肉の収縮状態を示す収縮曲線は、単一の山の形状を呈する。
また、強縮とは、電気刺激の印加の解除後から筋肉の弛緩が終わりきるまでの間に、次の電気刺激が到来して、前回の筋肉の収縮と今回の筋肉の収縮とが融合した状態をいう。そして、強縮には、不完全強縮と完全強縮とが存在する。不完全強縮とは、電気刺激の印加の解除により筋肉の弛緩が始まった後から弛緩が終わりきるまでの間に、次の電気刺激が到来することにより、前回の収縮の一部に今回の収縮が荷重されるものをいう。不完全強縮では、筋肉の収縮状態を示す収縮曲線は、複数の山が連なった波状を呈する。一方井、完全強縮とは、電気刺激の印加の解除後から筋肉の弛緩が始まる前に次の電気刺激が到来することにより、前回の収縮の一部に今回の収縮が荷重されるものをいう。完全強縮では、収縮曲線は波状となっておらず滑らかに連続した形状を呈する。なお、筋肉に付与される電気刺激の周波数が低い場合に単収縮が生じ、当該周波数が高い場合に強縮(不完全強縮と完全強縮)が生じるが、単収縮と強縮との周波数の境界は一般的に15Hzとされている。
上記第1電気信号は15Hz以上30Hz以下の範囲内の周波数を有し、上記第2電気信号は15Hz未満の範囲内の周波数を有することとすることができる。この場合には、第1出力期間において、第1電気信号により筋肉に不完全強縮を生じさせることができ、第2出力期間において、第2電気信号により筋肉に単収縮を生じさせることができる。その結果、第1出力期間において、筋肉を過度に収縮させることなく、適度に収縮させることができる。これにより、筋肉に急激に疲労物質が生じることが抑制されて、一層効率的に筋肉を刺激することができる。第1出力期間において生じた疲労物質は、第2出力期間において筋肉から排出されることとなり、連続して使用しても疲労物質の蓄積が防止される。
なお、第2電気信号の周波数は0Hzよりも大きい値である。また、第2電気信号は1Hz未満の周波数を有することとしてもよいが、かかる場合には、第2出力期間に生じる単収縮の間隔が広くなりすぎ、上述の疲労物質の排出効果が低い場合がある。そのため、第2電気信号は、1Hz以上15Hz未満の範囲内の周波数を有することが好ましい。
上記第1電気信号及び上記第2電気信号にはそれぞれ、正極性の信号と負極性の信号とが含まれていることが好ましい。この場合には、電気刺激における電荷の偏りを解消しやすいため、使用者の痛みを一層軽減することができる。その結果、当該筋肉電気刺激装置の使用における体感を一層向上することができる。
上記第1出力期間の継続時間は、上記第2出力期間の継続時間よりも長いこととすることができる。この場合には、出力される電気刺激において、第1出力期間が十分確保され、筋肉の増強効果が一層高まる。
上記第1電気信号及び上記第2電気信号の少なくとも一方は、バースト波が繰り返し出力されてなることが好ましい。複数に分断された電気信号を有するバースト波は、筋肉においては一つの電気信号として認識される。そして、分割された個々の電気信号の継続時間(パルス幅)は、分割されていない連続した電気信号の場合に比べて小さくすることができるため、使用者の皮膚に痛みを軽減することができる。そのため、使用者の体感を向上することができる。
上記バースト波は、矩形波パルス信号が出力停止時間を挟んで複数出力されるパルス群出力期間と、上記出力停止時間よりも長く矩形波パルス信号の出力が中断されるパルス群出力中断期間とからなり、上記バースト波の周波数が、上記バースト波が繰り返し出力されてなる上記第1電気信号及び上記第2電気信号の周波数を構成していることとすることができる。この場合は、パルス群出力期間において当該矩形波パルス信号が出力停止時間により複数に分断された状態となっている。これにより、パルス群出力期間において当該矩形波パルス信号を分断なく連続して出力する場合と比べて、矩形波パルス信号の合計出力時間は同じとしつつ、矩形波パルス信号の一つ一つのパルス幅を小さくすることができる。その結果、上記筋肉電気刺激装置から出力されて筋肉又は筋肉に繋がる神経に流れる電気刺激は維持しつつ、使用者の痛みを軽減することができるため、当該筋肉電気刺激装置の使用における体感を一層向上させることができる。
また、上記バースト波におけるパルス群出力期間と同じ期間、パルスを連続出力するパルス出力期間を有するバースト波の場合と比べると、上記バースト波では、パルス群出力期間が出力停止時間を挟んで複数の矩形波パルス信号が出力されて構成されているが、パルスが出力される期間としては両者とも同じとなる。そのため、出力停止時間を挟んだパルス群出力期間を有するバースト波においても、出力停止時間を挟まないパルス出力期間を有するバースト波に近い体感が得られることとなる。
また、パルス群出力期間において矩形波パルス信号は、出力停止時間を挟んで複数出力されているため、パルス群出力期間の継続時間は、複数の矩形波パルス信号のパルス幅とすべての出力停止時間とを合わせたものとなっている。そのため、かかるパルス群出力期間の継続時間中、矩形波パルス信号を出力し続ける場合に比べて、パルス群出力期間の継続時間は同じとしつつ、出力停止時間の分だけ実際のパルス信号出力時間が短くなることから、消費電力を低減することができる。そのため、低容量の電源によっても駆動させることができるため、装置の小型化に寄与する。
また、電気刺激を形成するバースト波は、パルス群出力期間とパルス群出力中断期間とからなり、パルス群出力中断期間の継続時間は、パルス群出力期間における出力停止時間よりも長くなっている。バースト波にこのようなパルス群出力中断期間が備えられているため、パルス群出力期間を変更することなく、パルス群出力中断期間の継続時間を所定の長さに変更するだけで、バースト波の周波数を容易に所望の値に設定することができる。これにより、筋肉を収縮・弛緩させるのに適した周波数を有するバースト波からなる電気刺激を出力するように制御することが容易となり、かつ効率的に筋肉を刺激することができる。
上記パルス群出力期間には、互いに極性が異なる矩形波パルス信号が含まれていることとすることとできる。これにより、上記第1電気信号及び上記第2電気信号に正極性の信号と負極性の信号とが含まれるようにすることができ、一つのバースト波内において、電荷の偏りを解消しやすいため、使用者の痛みを一層軽減することができる。その結果、当該筋肉電気刺激装置の使用における体感と使いやすさをより一層向上することができる。
上記繰り返し出力される上記バースト波には、第1のバースト波と、該第1のバースト波における第1の上記パルス群出力期間に出力される上記複数の矩形波パルス信号の極性と逆相の極性を有する上記複数の矩形波パルス信号が出力される第2の上記パルス群出力期間を含む第2のバースト波と、が含まれていることとすることができる。この場合には、第1のバースト波に電荷の偏りが生じた際に、当該電荷の偏りを、第2のバースト波において確実に解消することができる。そのため、繰り返し出力されるバースト波全体において、電荷の偏りを低減することができ、使用者の痛みを軽減することができる。その結果、当該筋肉電気刺激装置の使用における体感と使いやすさをより一層向上することができる。さらに、上記第2のパルス群出力期間は、上記第1のパルス群出力期間に出力される複数の矩形波パルス信号の極性を逆相にする(電位を反転させる)だけでよいため、各バースト波における個々の矩形波パルス信号の極性を個別に制御する場合に比べて、制御負荷を軽減することができる。このことは、バースト波内に複数のパルス群がある場合も同様である。
上記筋肉電気刺激装置は、本体部と、上記電気刺激を出力する電極部と、該電極部に電力を供給する電源部と、該電源部における電力給電を制御する制御部と、該制御部の制御態様を変更可能に構成された操作部と、からなり、上記電源部が上記本体部に内蔵されていることが好ましい。この場合には、電極部に供給される電力を外部に用意する必要がないため、電源の確保が困難な屋外や、外出先などでも容易に使用することができる。また、電源と接続するためのコード等が不要になるため、使い勝手が向上するとともに、携帯性にも優れる。これにより、当該筋肉電気刺激装置は、様々な環境において、上述の電気刺激によって筋肉を刺激するのに適することとなる。
上記電極部は、上記本体部から延設されたシート状の基材に、複数の電極と、該電極と上記電源部とを上記制御部を介して電気的に接続するリード部とが形成されてなることが好ましい。この場合には、本体部から延設されたシート状の基材に、電極部が形成されていることとなり、本体部と電極部とを一体化できる。そのため、本体部と電極部とを接続するためのコード等が不要となる。これにより、電源部が本体部に内蔵されているとともに、本体部と電極部とが一体化されているため、優れた携帯性を発揮して様々な環境で使用することができる。そして、電源部、本体部及び電極部が一体化されていることにより、当該筋肉電気刺激装置の人体への取り付け、取り外しが容易であり、特に本筋肉電気刺激装置を使用した直後の当該筋肉が疲労した状態でも、容易に当該筋肉電気刺激装置を取り外すことができる。したがって、当該筋肉電気刺激装置は、様々な環境において、上述の電気刺激により筋肉を効率的に刺激するのに一層適することとなる。
(実施例1)
実施例に係る筋肉電気刺激装置につき、図1〜図13を用いて説明する。
本例の筋肉電気刺激装置1は、電気刺激を筋肉に与えるように構成されている。
そして、電気刺激は、筋肉に不完全強縮及び完全強縮の少なくとも一方を起こさせる第1電気信号(図8に示す、第5バースト波)が出力される第1出力期間(後述の表2における2−1、3−1、4−1)と、筋肉に単収縮を起こさせる第2電気信号(第2バースト波)が出力される第2出力期間(後述の表2における2−2、3−2、4−2)と、が交互に繰り返されてなる。
以下、筋肉電気刺激装置1について詳述する。
本例の筋肉電気刺激装置1は、図5に示すように、人2の腹部3に取り付けて使用される。そして、本例では、人2の背丈の長手方向を身長方向Yというものとする。また、人2の正面に面して、身長方向Yに平行でへそ3aを通る人体2の中心軸2aから人体2の右手5a側への方向を右方向X1とし、中心軸2aから人体2の左手5b側への方向を左方向X2とする。そして、右方向X1と左方向X2とを合わせて左右方向Xという。
図1に示すように、筋肉電気刺激装置1の中央には、本体部10が設けられている。図1及び図3に示すように、本体部10は、略円盤状をなしている。図4(a)、図4(b)に示すように、本体部10は、後述の電源部20及び制御部40を収納するケース11と、ケース11に取り付けられて筋肉電気刺激装置1の外殻を形成する外殻形成体12と、からなる。ケース11はABS製である。外殻形成体12はシリコン製である。ケース11は凹状をなす第1ケース111と、第1ケース111に取り付けられて、第1ケース111との間に制御部40を収納する収納部13を形成する第2ケース112とからなる。第2ケース112の外縁に沿って、立設されたリブ112aが、第1ケース111の外縁部111aの内側に嵌合して第1ケース111に第2ケース112が接合されている。
第1ケース111には、図1、図4(b)に示すように、後述する操作部50の一部を形成する第1カンチレバー51a及び第2カンチレバー51bが形成されている。第1カンチレバー51a及び第2カンチレバー51bは、第1ケース111の壁の一部をくり抜いて片持ち梁の状態に形成されている。第1カンチレバー51aと第2カンチレバー51bとは、身長方向Yの上側から下側に向かって、この順で配列している。
図1、図4(b)に示すように、外殻形成体12が第1ケース111における第2ケース112と反対側に取り付けられている。そして、図1に示すように、外殻形成体12は両カンチレバー51a、51bを覆っている。外殻形成体12において、第1カンチレバー51aの直上には記号「+」が突出形成されており、第2カンチレバー51bの直上には記号「−」が突出形成されており、後述する操作部50の一部を形成する操作面54を形成している。上記カンチレバーの配列により、「+」が身長方向Yの上側となるとともに、「−」が身長方向Y下側となり、人間工学的に使用者が操作しやすいものとなっている。
図4(a)、図4(b)に示すように、第1ケース111と第2ケース112との間に形成された収納部13には、制御部40(図6参照)を形成する制御基板41が収納されている。制御基板41はプリント基板であって、制御基板41には図示しない配線パターンと電子部品42等とが設けられて、制御回路が形成されている。また、制御基板41には、表面実装型の小型のスピーカ43が電気的に接続されている。電子部品42及びスピーカ43の駆動電圧は、いずれも3.0Vとなっている。また、図示しないが、制御基板41には、電池21の出力電圧を昇圧する昇圧回路が搭載されている。これにより、電池21の電力は所定の電圧(例えば、40V)に昇圧されて電極部30に供給される。
図4(b)に示すように、収納部13には、操作部50を形成するスイッチ機構52も収納されている。スイッチ機構52はタクトスイッチであって、押下可能なスイッチ部53を備える。スイッチ機構52は制御部40に電気的に接続されている。スイッチ機構52は第1ケース111に形成された第1カンチレバー51a及び第2カンチレバー51bの直下にそれぞれ配設されている。これにより、第1ケース111を覆う外殻形成体12の操作面54を介して外部から第1カンチレバー51aを押圧すると、片持ち梁状態の第1カンチレバー51aが撓むことにより、スイッチ機構52のスイッチ部53が押下されるようになっている。そして、操作面54における押圧を解除すると、片持ち梁状態の第1カンチレバー51aの復元力により、第1カンチレバー51aは元の位置に戻ることとなる。第2カンチレバー51bにおいても同様に押圧及び押圧の解除が行われるように構成されている。
図4(a)、図4(b)に示すように、第2ケース112には、電源部20を構成する電池21を保持する電池保持部14が形成されている。これにより、本体部10に電源部20が内蔵されることとなっている。電池21は交換可能であって、例えば、コイン電池又はボタン電池とすることができる。本例では、電池21として、小型で薄型のコイン電池(リチウムイオン電池CR2032、公称電圧3.0V)を採用している。なお、当該電池21に替えて、公称電圧が3.0〜5.0Vの電池を採用することができる。
上記電池21が保持される電池保持部14には、電池21の脱落を防止する蓋15が着脱可能に取り付けられている。蓋15は、電池21よりも一回り大きい円盤状をなしており、その外周には蓋15と第2ケース112との間をシールするОリング16が嵌装されている。電池21は、図示しないリードを介して制御部40に電気的に接続されている。図2に示すように、第2ケース112には、蓋15の外周から放射状に延びる線状の溝113が等間隔に複数形成されている。
図4(a)、図4(b)に示すように、第2ケース112には、リブ112aの外側に突出した鍔部112bが形成されている。鍔部112bと第1ケース111の外縁部111aとの間には、図示しない防水用両面シールを介して、シート状の基材33が挟持されている。基材33はPET製である。図2に示すように、基材33は、本体部10からシート状に延出している。図1及び図3に示すように、操作部54が露出する側の面である基材33の表側面33bは、外殻形成体12から延出された電極支持部121により覆われている。そして、基材33における表側面33bと反対側の裏側面33aは、筋肉電気刺激装置1における外殻形成体12側の面(表側面)と反対側の裏面側の全域に広がっている。そして、基材33と電極支持部121とは、図示しない3M社製の粘着テープ及びシリコン接着処理剤によって接合されている。
図2及び図6に示すように、電極部30は第1電極群31と第2電極群32を備える。第1電極群31は、図5に示すように、腹部3に取り付けたときに中心線10aよりも人2の右手側X1に位置するように、本体部10から延出している。第2電極群32は、図5に示すように、腹部3に取り付けたときに中心線10aよりも人2の左手側X2に位置するように、本体部10から延出している。第1電極群31には、右側電極311〜313が含まれており、第2電極群32には、左側電極321〜323が含まれている。
各電極311〜313、321〜323はいずれも、角部が丸みを帯びた略長方形に形成されている。そして、各電極311〜313、321〜323の長手方向(例えば、第3右側電極313において符号wで示す方向)が、左右方向Xに概ね沿っている。本例では、各電極311〜313、321〜323はいずれも同一の形状を成している。各電極311〜313、321〜323の形状は、例えば、長手方向の長さをw、短手方向の長さをhとしたとき、h/wを0.40〜0.95、好ましくは0.50〜0.80とすることができ、本例では、h/wは0.55としている。
図2に示すように、各電極311〜313、321〜323の内側には所定大きさの六角形をなす電極非形成部34が所定間隔をあけて、複数形成されている。また、各右側電極311、312、313には、制御部40を介して電源部20に電気的に接続するためのリード部311a、312a、313aが本体部10から引き出されるようにそれぞれ形成されている。同様に、各左側電極321、322、323には、制御部40に接続するためのリード部321a、322a、323aが本体部10から引き出されるようにそれぞれ形成されている。各リード部311a〜313a、321a〜323aには、シリコンコーティングが施されており、外部と導通できないようになっている。また、各電極311〜313、321〜323においてリード部311a〜313a、321a〜323aに繋がる部分とその近傍領域(図2において、符号Cで示す斜線領域)にも、シリコンコーティングが施されており、外部と導通できないようになっている。各右側電極311〜313は互いに並列接続され、各左側電極321〜323も互いに並列接続されている。
図2に示すように、電極部30は基材33の裏側面33aに形成されている。これにより、電極部30は本体部10と一体的に形成されている。なお、電極部30は基材33に埋め込むように形成することとしてもよい。本例では、電極部30は、銀ペーストを含む導電性インクを基材33の裏側面33aに印刷して形成されている。第1電極群31及び第2電極群32には合わせて4個以上の電極311〜313、321〜323が含まれている。本例では、第1電極群31と第2電極群32とはそれぞれ同数の電極311〜313、321〜323を含んでおり、その数はそれぞれ3個である。すなわち、第1電極群31には、第1右側電極311、第2右側電極312及び第3右側電極313が備えられている。第2電極群32には、第1左側電極321、第2左側電極322及び第3左側電極323が備えられている。そして、基材33において、第1右側電極311、第2右側電極312及び第3右側電極313が形成される部分をそれぞれ、第1右側基部331、第2右側基部332及び第3右側基部333とし、第1左側電極321、第2左側電極322及び第3左側電極323が形成される部分をそれぞれ、第1左側基部341、第2左側基部342及び第3左側基部343とする。
そして、各電極311〜313、321〜323には、ゲルパッド35(積水化成品工業株式会社製「テクノゲル(登録商標)」、型番SR−RA240/100)が貼付されている。ゲルパッド35は導電性を有しており、各電極311〜313、321〜323はゲルパッド35を介して腹部3(図5参照)への通電が可能となっている。また、ゲルパッド35は高い粘着性を有しており、ゲルパッド35を介して、筋肉電気刺激装置1が腹部3に取り付けられるようになっている。
ゲルパッド35は、図2に示すように、各電極311〜313、321〜323よりも一回り大きい形状を有しており、各電極311〜313、321〜323を個別に覆っている。ゲルパッド35は交換可能となっているため、ゲルパッド35が、使用に伴って粘着力が低下したり、破損したり、汚れが目立つようになったりした場合などには、適宜交換することができる。また、所定期間(例えば、1ヶ月、2か月など)ごとに使用済みのゲルパッド35を新品のものと交換することとしてもよい。
図2に示すように、第1右側電極311、第2右側電極312及び第3右側電極313はいずれも、人2(図5参照)の身長方向Yに平行で本体部10の中心を通る中心線10aよりも人2の右手側X1(第1領域S1)に位置するように、本体部10から延出している。そして、第1右側電極311、第2右側電極312及び第3右側電極313は、身長方向Yに沿って上側から下側に向かってこの順で配列している。
一方、第1左側電極321、第2左側電極322及び第3左側電極323は、中心線10aよりも人2の左手側X2(第2領域S2)に位置するように、本体部10から延出している。そして、第1左側電極321、第2左側電極322及び第3左側電極323も、身長方向Yに沿って上側から下側に向かってこの順で配列している。
そして、図2に示すように、第1電極群31と第2電極群32とが、腹部3(図5参照)に取り付けたときに、中心線10aを基準として線対称に位置するように構成されている。すなわち、腹部3に取り付けたときに中心線10aを基準として、第1右側電極311と第1左側電極321とが線対称に位置し、第2右側電極312と第2左側電極322とが線対称に位置し、第3右側電極313と第3左側電極323とが線対称に位置するように構成されている。
また、図2に示すように、第1電極群31及び第2電極群32は、腹部3(図5参照)に取り付けたときに、身長方向Yにおいて、第1電極群31及び上記第2電極群32のそれぞれにおける最も上側に位置する第1右側電極311と第1左側電極321とからなる一対の上側電極対301と、最も下側に位置する第3右側電極313と第3左側電極323とからなる一対の下側電極対303と、上側電極対301と下側電極対303との間に位置する一対の第2右側電極312と第2左側電極322とからなる中央電極対302と、が形成されるように構成されている。これにより、上側電極対301、中央電極対302及び下側電極対303は、身長方向Yに沿って上側から下側に向かってこの順で配列している。
そして、中央電極対302は、上側電極対301及び下側電極対303よりも本体部10から延設される方向(左右方向X)に突出している。すなわち、腹部3に取り付けたときに、中央電極対302を構成する第2右側電極312は、上側電極対301を構成する第1右側電極311及び下側電極対303を構成する第3右側電極313よりも右方向X1に突出している。同様に、中央電極対302を構成する第2左側電極322は、上側電極対301を構成する第1左側電極321及び下側電極対303を構成する第3左側電極323よりも左方向X2に突出している。
また、図2に示すように、上側電極対301は延出方向に向かうほど上側に位置するようにV字状に傾斜している。そして、上述の如く、各電極311〜313、321〜323は同一の大きさとなっている。一方、電極部30の基材33における各右側基部331〜333は各右側電極311〜313よりも大きくなっており、各左側基部341〜343は、各左側電極321〜323よりも大きくなっている。
また、図2に示すように、上側電極対301は、下側電極対302よりも本体部10から延設される方向(左右方向X)に突出している。すなわち、腹部3に取り付けたときに、上側電極対301を構成する第1右側電極311は、下側電極対303を構成する第3右側電極313よりも右方向X1に突出している。同様に、上側電極対301を構成する第1左側電極321は、下側電極対303を構成する第3左側電極323よりも左方向X2に突出している。
そして、図2に示すように、第1右側基部331の下方外縁部331aは右方向X1に膨出しており、第1左側基部341の下方外縁部341aは左方向X2に膨出している。
また、第2右側基部332の中央外縁部332aは右方向X1に若干膨出しており、第2左側基部342の中央外縁部342aは左方向X2に若干膨出している。
さらに、第3右側基部333の上方外縁部333aは右方向X1に膨出しており、第3右側基部333の下方外縁部333bは下方向(Y方向における下側方向)に膨出している。また、第3左側基部343の上方外縁部343aは左方向X2に膨出しており、第3左側基部343の下方外縁部343bは下方向に膨出している。
基材33における各基部331〜333、341〜343を上述のようにすることで、図1及び図5に示すように、筋肉電気刺激装置1を正面側から見たとき、筋肉電気刺激装置1が腹部3における腹直筋4を左右方向に包み込むように配される。また、電極配置も腹直筋4の区画4aに併せた配置となる事で、各筋肉を効率よく刺激することが期待できる。さらに、かかる形状であると認識されることにより、腹部3が引き締まって腹筋が割れたイメージを使用者に想起させることができる。これにより、筋肉電気刺激装置1を使用することにより、腹筋が割れて引き締まった腹部3とするためのイメージトレーニングの効果が得られる。(イメージトレーニングによる運動効果の向上は一般によく知られている。)
また、図2に示すように、第1電極群31及び第2電極群32において互いに隣り合う電極311〜313、321〜323の間には、本体部10に向かって切り込まれた切り込み部17が形成されている。本例では、第1右側電極311と第2右側電極312との間、第2右側電極312と第3右側電極313との間、第3右側電極313と第3左側電極323との間、第3左側電極323と第2左側電極322との間、第2左側電極322と第1左側電極321との間、及び第1左側電極321と第1右側電極311との間、の合計6カ所に切り込み部17が形成されている。さらに、本体部10の周囲には、貫通孔18が4カ所形成されている。
次に、本例の筋肉電気刺激装置1の構成について、ブロック図を用いて説明する。
図6に示すように、筋肉電気刺激装置1は、本体部10の内部に、電源部20、制御部40、操作部50に加え、肌検知部402及び電池電圧検出部406を備える。
肌検知部402は、電極部30が肌に接しているか否かを検知する。詳細には、肌検知部402は、電極部30に電気的に接続され、第1電極群31と第2電極群32との間の抵抗値を検出する。そして、検出した値と予め設定された閾値とを比較して、検出した値が閾値よりも小さいときに、第1電極群31及び第2電極群32に肌が接していることを検知する。
電池電圧検出部406は、電源部20における電池21の電圧を検知し、検知された電源部20における電池21の電池電圧Vが所定の閾値Vmよりも低いか否か判定する。本例では電池21の公称電圧Vは3.0Vであって、閾値Vmは2.1Vである。
図6に示すように、電源部20には、電池21が備えられる。また、制御部40には、出力調整部401、電源オフカウンタ403、タイマー404、出力モード切替部405及び出力モード記憶部405aが備えられる。出力調整部401は電極部30における出力電圧(出力レベル)を調整する。本例では、最大出力電圧は40Vであり、出力レベルが1下がるごとに、100%出力電圧が2.0V低下するように設定されている。出力レベルはレベル1からレベル15までの15段階となっている。
電源オフカウンタ403は、カウント開始信号を受けてからの経過時間を計測する。タイマー404は、出力開始信号を受けてからの経過時間を計測する。出力モード切替部405は、電極部30における出力モードを第1出力モード、第2出力モード及び第3出力モードのいずれかに切り替えるものであって、出力されるバースト波の周波数を設定する周波数設定部を構成している。出力モード記憶部405aには、第1出力モード、第2出力モード及び第3出力モードが記憶されている。第1出力モード、第2出力モード及び第3出力モードには、パルス群出力中断期間R1〜R5を有するバースト波パターンとしての基本波形が予め記憶されており、出力モード記憶部405aがバースト波パターン記憶部を構成している。なお、バースト波パターン記憶部405aは、プログラム上のバースト波の波形の定義記載も含むものとする。
次に、電極部30における出力モードについて、説明する。
まず、継続時間記憶部としての出力モード記憶部405aには、図7に示す5つのバースト波パターン(基本波形B1〜B5)が記憶されている。各基本波形B1〜B5は、パルス群出力期間Pとパルス群出力中断期間R1〜R5とからなる。すなわち、各基本波形B1〜B5は、共通のパルス群出力期間Pを有しているとともに、パルス群出力中断期間R1〜R5の長さが異なっている。
パルス群出力期間Pは、矩形波パルス信号S1〜S5が出力停止時間N1〜N5を挟んで複数出力される。本例では、5個の矩形波パルス信号S1〜S5が出力される。すなわち、パルス群出力期間Pは、第1の矩形波パルス信号S1、第1の出力停止時間N1、第2の矩形波パルス信号S2、第2の出力停止時間N2、第3の矩形波パルス信号S3、第3の出力停止時間N3、第4の矩形波パルス信号S4、第4の出力停止時間N4、第5の矩形波パルス信号S5、第5の出力停止時間N5の順に実行される。
そして、本例では、各矩形波パルス信号S1〜S5のパルス幅、パルス電圧は一定であり、出力停止時間N1〜N5の継続時間も一定である。本例では、各矩形波パルス信号S1〜S5のパルス幅が100μsであって、パルス電圧は100%出力時に±40Vであり、出力停止時間N1〜N5の継続時間は100μsである。そのため、パルス群出力期間Pの継続時間は1msとなっている。そして、各矩形波パルス信号S1〜S5における電圧極性は出力順に交互に変更されている。すなわち、第1の矩形波パルス信号S1、第3の矩形波パルス信号S3及び第5の矩形波パルス信号S5が正の極性を有し、第2の矩形波パルス信号S2及び第4の矩形波パルス信号S4が負の極性を有している。
上述のように、パルス群出力期間Pにおける各矩形波パルス信号S1〜S5のパルス幅及び各出力停止時間N1〜N5の継続時間はそれぞれ100μsである。そのため、パルス群出力期間Pにおける各矩形波パルス信号S1〜S5のパルス周期は200μsであって、十分短い。そのため、使用者はこれらの矩形波パルス信号S1〜S5を一つの電気刺激として認識することとなる。なお、パルス群出力期間Pにおける各矩形波パルス信号S1〜S5の周波数は5,000Hzである。
各基本波形B1〜B5において、パルス群出力中断期間R1〜R5はパルス信号を出力しない。そして、パルス群出力中断期間R1〜R5の継続時間は、パルス群出力期間Pの継続時間よりも長い。本例では、図7に示すように、パルス群出力期間Pの継続時間は、1msであり、パルス群出力中断期間R1〜R5の継続時間は、それぞれ、499ms、249ms、124ms、61.5ms、49msである。このように、パルス群出力中断期間R1〜R5は、パルス群出力期間Pにおける出力停止時間に比べて、非常に長い継続時間を有するものである。
したがって、図7に示すように、第1バースト波(2Hz)は、1msのパルス群出力期間Pと、499msのパルス群出力中断期間R1とからなる。すなわち、第1バースト波(2Hz)は、パルス群出力期間Pが2Hzの周波数で出力されるものである。
また、第2バースト波(4Hz)は、1msのパルス群出力期間Pと、249msのパルス群出力中断期間R2とからなる。すなわち、第2バースト波(4Hz)は、パルス群出力期間Pが4Hzの周波数で出力されるものである。
また、第3バースト波(8Hz)は、1msのパルス群出力期間Pと、124msのパルス群出力中断期間R3とからなる。すなわち、第3バースト波(8Hz)は、パルス群出力期間Pが8Hzの周波数で出力されるものである。
また、第4バースト波(16Hz)は、1msのパルス群出力期間Pと、61.5msのパルス群出力中断期間R4とからなる。すなわち、第4バースト波(16Hz)は、パルス群出力期間Pが16Hzの周波数で出力されるものである。
また、第5バースト波(20Hz)は、1msのパルス群出力期間Pと、49msのパルス群出力中断期間R5とからなる。すなわち、第5バースト波(20Hz)は、パルス群出力期間Pが20Hzの周波数で出力されるものである。
そして、基本波形B1〜B5を所定の組み合わせで所定期間繰り返し出力することにより、図8(a)〜(e)に示すように、所定のバースト波が出力されることとなる。そして、上述のように、使用者は、パルス群出力期間Pにおける複数の矩形波パルス信号S1〜S5を一つの電気刺激と認識することから、図8(a)に示すように、基本波形B1を繰り返す第1バースト波では、周波数2Hzの電気刺激が出力されることとなる。同様に、基本波形B2を繰り返す第2バースト波では、周波数4Hzの電気刺激が出力され、基本波形B3を繰り返す第3バースト波では、周波数8Hzの電気刺激が出力され、基本波形B4を繰り返す第4バースト波では、周波数16Hzの電気刺激が出力され、基本波形B5を繰り返す第5バースト波では、周波数20Hzの電気刺激が出力されることとなる。
そして、継続時間記憶部としての出力モード記憶部405aに記憶された第1〜第3出力モードは、出力モード記憶部405aに記憶された基本波形B1〜B5を適宜選択することにより、所定の周波数のバースト波を組み合わせて構成される。まず、表1に示すように、第1出力モードは、下記の第1ステータス〜第4ステータスを順に行うように構成されたウォームアップモードである。各ステータスの条件は以下のとおりである。
(1)第1ステータスでは、第1バースト波(2Hz)で20秒間、100%の出力を行う。なお、図9に示すように、第1ステータスにおける開始5秒間は出力電圧を0%から徐々に大きくして100%にする、いわゆるソフトスタートを行う。
(2)第2ステータスでは、第2バースト波(4Hz)で20秒間、100%の出力を行う。
(3)第3ステータスでは、第3バースト波(8Hz)で10秒間、100%の出力を行う。
(4)第4ステータスでは、第4バースト波(16Hz)で10秒間、100%の出力を行う。
そして、第1出力モードの継続期間(すなわち、第1ステータス〜第4ステータスの継続期間の合計)は1分間である。かかる第1出力モードでは、バースト波の周波数が2Hzから16Hzへ段階的に高くなるように構成されているため、第1出力モードをウォームアップモードと呼んでいる。
Figure 0005976977
かかるウォームアップモードとしての第1出力モードでは、バースト波の周波数が2Hzから16Hzへ段階的に高くなるのに伴って筋肉の運動頻度が高まり、当該筋肉や体が次第に温まる。これにより、急激な血圧上昇、当該筋肉における一時的な酸素不足などが生じることが防止される。また、当該筋肉が徐々に温まることにより、血流量が増して当該筋肉の柔軟性が高まる。これにより、後続のトレーニングモードにおいて、筋肉の刺激による効果が一層得られやすくなる。また、トレーニングモードに先行して当該ウォームアップモードを行うことによって、使用者が刺激に適度に慣れることができるため、体感が向上する。
次に、表2に示すように、第2出力モードは、下記の第1ステータス〜第4ステータスを順に行うように構成されたトレーニングモードである。各ステータスの条件は以下のとおりである。
(1)第1ステータスでは、第5バースト波(20Hz)で3秒間(表2における1−1)、100%の出力を行った後、出力なしを2秒間維持する(表2における1−2)。これを5分間繰り返す。
(2)第2ステータスでは、第5バースト波(20Hz)で3秒間(表2における2−1)、100%の出力を行った後、第2バースト波(4Hz)で2秒間(表2における2−2)、100%の出力を行う。これを5分間繰り返す。
(3)第3ステータスでは、第5バースト波(20Hz)で4秒間(表2における3−1)、100%の出力を行った後、第2バースト波(4Hz)で2秒間(表2における3−2)、100%の出力を行う。これを5分間繰り返す。
(4)第4ステータスでは、第5バースト波(20Hz)で5秒間(表2における4−1)、100%の出力を行った後、第2バースト波(4Hz)で2秒間(表2における4−2)、100%の出力を行う。これを5分間繰り返す。
なお、図9に示すように、第2出力モードでは第1ステータス〜第4ステータスにおけるそれぞれの開始5秒間は、出力電圧を0%から徐々に大きくして100%にする、いわゆるソフトスタートを行う。
そして、第2出力モードの継続期間は20分間である。かかる第2出力モードでは、周波数20Hzの第5バースト波を所定期間維持した後、出力なし又は周波数4Hzの第2バースト波を所定期間維持するため、筋肉を効果的に刺激するのに優れている。そのため、第2出力モードをトレーニングモードと呼んでいる。
Figure 0005976977
上述の第2出力モードでは、第2〜第4ステータスでは、上述の如く、第5バースト波(20Hz)と、第2バースト波(4Hz)とが繰り返して出力される。そして、15Hz以上30Hz以下の範囲内の周波数を有する第5バースト波(20Hz)は、筋肉に不完全強縮を生じさせる電気信号である。一方、15Hz未満の範囲内の周波数を有する第2バースト波(4Hz)は、筋肉に単収縮を生じさせる電気信号である。したがって、上記第2出力モードにおける第2ステータスでは、筋肉に不完全強縮を生じさせる第1電気信号としての第5バースト波(20Hz)を出力する第1出力期間(表2における2−1)と、筋肉に単収縮を生じさせる第2電気信号としての第2バースト波(4Hz)を出力する第2出力期間(表2における2−2)と、が交互に繰り返されてなる電気刺激が出力される。同様に、上記第2出力モードにおける第3ステータスでは、第1出力期間(3−1)と第2出力期間(3−2)とが交互に繰り返されてなる電気刺激が出力され、第4ステータスでは、第1出力期間(4−1)と第2出力期間(4−2)とが交互に繰り返されてなる電気刺激が出力される。
そして、本例では上述の如く、第1出力期間の継続時間は、第2ステータスでは3秒間であり、第3ステータスでは4秒間であり、第4ステータスでは5秒間である。また、第2出力期間の継続時間は、第2〜第4ステータスのいずれでも2秒間である。このように、本例では、第1出力期間の継続時間が第2出力期間の継続時間よりも長くなっている。なお、第1出力期間及び第2出力期間の継続時間はこれに限定されるものではなく、電気刺激全体の継続時間、当該出力モードの継続時間等を考慮して、適宜設定することができる。
また、図7及び図8(e)に示すように、第1電気信号としての第5バースト波(20Hz)には、正極性の信号と負極性の信号とが含まれている。同様に、図7及び図8(b)に示すように、第2電気信号としての第2バースト波(4Hz)にも、正極性の信号と負極性の信号とが含まれている。
次に、表3に示すように、第3出力モードは、下記の第1ステータス〜第4ステータスを順に行うように構成されたクールダウンモードである。各ステータスの条件は以下のとおりである。
(1)第1ステータスでは、第4バースト波(16Hz)で10秒間、出力を行う。
(2)第2ステータスでは、第3バースト波(8Hz)で10秒間、出力を行う。
(3)第3ステータスでは、第2バースト波(4Hz)で20秒間、出力を行う。
(4)第4ステータスでは、第1バースト波(2Hz)で20秒間、出力を行う。
なお、第3出力モードでは、各ステータスにおける出力は、図9に示すように、第1ステータス開始時には100%とし、第4ステータス終了時に50%となるように徐々に減少させる。
そして、第3出力モードの継続期間は1分間である。かかる第3出力モードでは、バースト波の周波数が16Hzから2Hzへ段階的に低くなるように構成されているため、第3出力モードをクールダウンモードと呼んでいる。
Figure 0005976977
かかるクールダウンモードとしての第3出力モードでは、バースト波の周波数が16Hzから2Hzへ段階的に低くなるのに伴って筋肉の運動頻度が低下することにより、当該温まっていた筋肉や体が徐々に冷まされることとなる。そして、先行するトレーニングモードにおいて筋肉に生じた疲労物質を当該筋肉から積極的に排出して、当該筋肉に疲労物質が過剰に残留することが防止される。
以上のように、第1出力モード(ウォームアップモード)、第2出力モード(トレーニングモード)及び第3出力モード(クールダウンモード)を連続して行った場合の合計時間は22分間となる。なお、本例では、図9に示すように、第1出力モードと第2出力モードとの間、及び第2出力モードにおける各ステータスの間の合計4カ所に、それぞれ2秒間の休止期間が設けられている。そのため、当該休止期間を含めた全行程の合計時間は22分8秒間となっている。
次に、本例の筋肉電気刺激装置1における使用態様について、以下に詳述する。
図10に示すメイン動作フローS100について説明する。メイン動作フローS100では、まず、操作面54の「+」を2秒間押下する(S101)。これにより、筋肉電気刺激装置1の電源がオンとなって、筋肉電気刺激装置1が起動されるとともに、起動されたことを通知する通知音(「ピー」)が、スピーカ43により発せられる(S102)。その後、筋肉電気刺激装置1は、出力待機状態となり出力レベルが0にされるとともに、操作部50の入力が無効化される(S103)
次に、肌検知部402により、電極部30に肌が接しているか否かを検知する(S104)。肌検知部402によって、電極部30に肌が接していることが検知された場合(S104のYes)は、操作部50を有効化する(S105)。そして、操作部50により出力レベルを入力する(S106)。出力レベルの入力は、操作部50の操作面54から行う。操作部50の操作面54の「+」を押すごとに出力レベルが1レベル大きくなり、操作面54の「−」を押すごとに出力レベルが1レベル小さくなる。出力レベルが設定されると、制御部40からタイマー404へ出力開始信号を送り、タイマー404において計測が開始される(S107)。また、出力レベルの操作は使用時間中(操作部50の有効化後から電源オフまで)のいつでも可能である。
タイマー404の計測開始時(経過時間0)から経過時間1分までの間は、電極部30における出力モードを第1出力モード(ウォームアップモード)とする(S108)。経過時間1分に達すると、周波数設定部としての出力モード切替部405により、電極部30における出力モードを第2出力モード(トレーニングモード)に切り替え、経過時間21分までの20分間維持する(S109)。経過時間21分に達すると、周波数設定部としての出力モード切替部405により、電極部30における出力モードを第3出力モード(クールダウンモード)に切り替え、経過時間22分までの1分間維持する(S110)。経過時間22分に達すると、タイマー404における計測を終了する(S111)。そして、筋肉電気刺激装置1を停止する(S112)。このように、S108からS111が行われることにより、第1出力モード(ウォームアップモード)、第2出力モード(トレーニングモード)及び第3出力モード(クールダウンモード)が1セット行われて、終了することとなる。
一方、肌検知部402によって、電極部30に肌が接していないと判定された場合(S104のNo)は、その旨を通知する通知音(「ピ、ピ、ピ」)が、スピーカ43により発せられる(S113)。そして、制御部40から電源オフカウンタ403へカウント開始信号を送り、電源オフカウンタ403において経過時間の計測をスタートする(S114)。
次に肌検知部402により、電極部30に肌が接しているか否かを検知する(S115)。肌検知部402によって、電極部30に肌が接していることが検知された場合は、上述のステップS103に戻って、出力待機状態となる(S115のYes)。一方、肌検知部402によって、電極部30に肌が接していないと判定された場合(S115のNo)は、電源オフカウンタ403における経過時間が2分を超えたか否かを判定する(S116)。電源オフカウンタ403における経過時間が2分を超えていないと判定された場合(S116のNo)は、再度S115に戻り、肌検知部402により、電極部30に肌が接しているか否かを検知する。一方、S116において、電源オフカウンタ403における経過時間が2分を超えていると判定された場合(S116のYes)は、筋肉電気刺激装置1の電源がオフとなる(S117)。
次に、上述のメイン動作フローS100におけるS105〜S110の間に割り込んで優先処理される割り込み処理について説明する。図11に示すように、第1の割り込み処理として、肌検出割り込み処理S200が行われる。肌検出割り込み処理S200は、使用途中で電極が人体から離脱した場合に、自動的に電源をオフにする機能として用いられる。肌検出割り込み処理S200では、まず、肌検知部402により、電極部30に肌が接しているか否かを検知する(S201)。肌検知部402によって、電極部30に肌が接していることが検知された場合(S201のYes)は、メイン動作フローS100における元のフローへ戻る。一方、肌検知部402によって、電極部30に肌が接していないと判定された場合(S201のNo)は、その旨を通知する通知音(「ピ、ピ、ピ」)が、スピーカ43により発せられる(S202)。そして、制御部40から電源オフカウンタ403へカウント開始信号を送り、電源オフカウンタ403が経過時間の計測をスタートする(S203)。
次に肌検知部402により、電極部30に肌が接しているか否かを検知する(S204)。肌検知部402によって、電極部30に肌が接していることが検知された場合は、メイン動作フローS100のステップS103に戻る(S204のYes)。一方、肌検知部402によって、電極部30に肌が接していないと判定された場合(S204のNo)は、電源オフカウンタ403における経過時間が2分を超えたか否かを判定する(S205)。電源オフカウンタ403における経過時間が2分を超えていないと判定された場合(S205のNo)は、再度S204に戻り、肌検知部402により、電極部30に肌が接しているか否かを検知する。一方、S205において、電源オフカウンタ403における経過時間が2分を超えていると判定された場合(S205のYes)は、筋肉電気刺激装置1の電源がオフとなる(S206)。
次に、図12に示すように、上述のメイン動作フローS100におけるS105〜S110の間に割り込んで優先処理される第2の割り込み処理である電池電圧低下処理S300について説明する。電池電圧低下処理S300は、電池21の電池電圧が低下した場合に自動で電源をオフにする機能である。これにより、使用者は電池交換の対応が必要な場合等にこれを容易に知ることができる。まず、電池電圧検出部406により、検知された電源部20における電池21の電池電圧Vが所定の閾値Vmよりも低いか否か判定する(S301)。電池電圧Vが所定の閾値Vmよりも低くないと判定された場合(S301のNo)は、メイン動作フローS100における元のフローへ戻る。一方、電池電圧Vが所定の閾値Vmよりも低いと判定された場合は、その旨を通知する通知音(「ピ、ピ、ピ」)が、スピーカ43により発せられる(S302)。そして、制御部40から電源オフカウンタ403へカウント開始信号を送り、電源オフカウンタ403において経過時間の計測をスタートする(S303)。
次に、電源オフカウンタ403における経過時間が2分を超えたか否かを判定する(S304)。電源オフカウンタ403における経過時間が2分を超えていないと判定された場合(S304のNo)は、再度S304に戻る。電源オフカウンタ403における経過時間が2分を超えていると判定された場合(S304のYes)は、筋肉電気刺激装置1の電源がオフとなる(S305)。
次に、図13に示すように、上述のメイン動作フローS100におけるS105〜S110の間に割り込んで優先処理される第3の割り込み処理である中断処理S400について説明する。まず、制御部50により、操作部50における操作面54の「−」ボタンを押下している時間が2秒以上か否か判定する(S401)。「−」ボタンを押下している時間が2秒以上でないと判定された場合(S401のNo)は、メイン動作フローS100における元のフローへ戻る。一方、「−」ボタンを押下している時間が2秒以上であると判定された場合(S401のYes)は、筋肉電気刺激装置1の電源をオフにして終了する旨を通知する通知音(「ピー」)が、スピーカ43により発せられる(S402)。そして、電源をオフにする(S403)。
以下、本例の筋肉電気刺激装置1の作用効果について、詳述する。
本例の筋肉電気刺激装置1では、出力される電気刺激は、第1出力期間(2−1、3−1、4−1)と第2出力期間(2−2、3−2、4−2)とが交互に繰り返されたものである。当該電気刺激を受けた筋肉は、まず、第1出力期間(2−1、3−1、4−1)において、第1電気信号としての第5バースト波(20Hz)に基づく不完全強縮又は完全強縮(本例では不完全強縮)によって、筋肉の継続的な収縮が生じて、筋肉の効果的なトレーニングが可能となる。これにより、筋肉の増強が図られる。これに伴って、当該筋肉に疲労物質が発生する。その後、第2出力期間(2−2、3−2、4−2)において、第2電気信号としての第2バースト波(4Hz)に基づく単収縮によって筋肉内の血行が促進され、第1出力期間(2−1、3−1、4−1)で生じた疲労物質が積極的に当該筋肉から排出されることとなる。そして、疲労物質が十分排出された後、再度第1出力期間(2−1、3−1、4−1)が到来して、不完全強縮又は完全強縮による筋肉の増強と、第2出力期間(2−2、3−2、4−2)における単収縮による血行促進に基づく疲労物質の排出促進とが順次行われることとなる。これにより、本例の筋肉電気刺激装置1を連続して使用しても、疲労物質が筋肉に蓄積しにくいため、効率的に筋肉を刺激することができる。さらに、使用者の負担が軽減されるため、長時間使用しても使用感がよく、使用者に積極的な継続使用を促すことができる。
本例では、第1電気信号としての第5バースト波(20Hz)は15Hz以上30Hz以下の範囲内の周波数を有し、第2電気信号としての第2バースト波(4Hz)は15Hz未満の範囲内の周波数を有している。これにより、第1出力期間(2−1、3−1、4−1)において、第1電気信号としての第5バースト波(20Hz)により筋肉に不完全強縮を生じさせることができ、第2出力期間(2−2、3−2、4−2)において、第2電気信号としての第2バースト波(4Hz)により筋肉に単収縮を安定的に生じさせることができる。その結果、第1出力期間(2−1、3−1、4−1)において、筋肉を過度に収縮させることなく、適度に収縮させることができる。これにより、筋肉に急激に疲労物質が生じることが抑制されて、一層効率的に筋肉を刺激することができる。第1出力期間(2−1、3−1、4−1)において生じた疲労物質は、第2出力期間(2−2、3−2、4−2)において筋肉から排出されることとなり、連続して使用しても疲労物質の蓄積が防止される。
なお、本例では、第1電気信号として筋肉に不完全強縮を生じさせる第5バースト波(20Hz)を採用したが、これに替えて、同様に筋肉に不完全強縮を生じさせる第4バースト波(16Hz)を採用してもよい。この場合も本例と同等の作用効果を奏する。
なお、第1出力期間(2−1、3−1、4−1)において、第1電気信号として筋肉に不完全強縮を生じさせる電気信号を採用しているが、第1出力期間(2−1、3−1、4−1)において、第1電気信号として筋肉に完全強縮を生じさせる電気信号を採用してもよい。この場合には、第1電気信号が不完全強縮を生じさせる電気信号であることによる作用効果を除いて、本例の同等の作用効果を奏する。
また、本例では、第1電気信号としての第5バースト波(20Hz)及び第2電気信号としての第2バースト波(4Hz)にはそれぞれ、正極性の信号と負極性の信号とが含まれている。これにより、電気刺激における電荷の偏りを解消しやすいため、使用者の痛みを一層軽減することができる。その結果、本例の筋肉電気刺激装置1の使用における体感を一層向上することができる。
また、本例では、第1出力期間(2−1、3−1、4−1)の継続時間は、第2出力期間(2−2、3−2、4−2)の継続時間よりも長い。これにより、出力される電気刺激において、第1出力期間(2−1、3−1、4−1)が十分確保され、筋肉の増強効果が一層高まる。
また、本例では、第1電気信号としての第5バースト波(20Hz)及び第2電気信号としての第2バースト波(4Hz)の少なくとも一方(本例では、両方)は、バースト波(基本波形B1〜B5)が繰り返して出力されてなる。そして、本例では、バースト波(基本波形B1〜B5)は、複数に分断された電気信号としての矩形波パルス信号S1〜S5を有する。当該バースト波(基本波形B1〜B5)は、筋肉においては一つの電気信号として認識される。そして、分割された個々の電気信号P1〜P5の継続時間(パルス幅)は、分割されていない連続した電気信号の場合に比べて小さくすることができるため、使用者の皮膚に痛みを軽減することができる。そのため、使用者の体感を向上することができる。
また、本例では、バースト波(基本波形B1〜B5)は、矩形波パルス信号S1〜S5が出力停止時間N1〜N5を挟んで複数出力されるパルス群出力期間Pと、出力停止時間N1〜N5よりも長く矩形波パルス信号S1〜S5の出力が中断されるパルス群出力中断期間R1〜R5とからなり、当該バースト波(基本波形B1〜B5)の周波数が上記バースト波からなる第1電気信号としての第5バースト波(20Hz)及び第2電気信号としての第2バースト波(4Hz)の周波数を構成している。これにより、パルス群出力期間Pにおいて矩形波パルス信号S1〜S5は出力停止時間N1〜N5により、複数に分断された状態となっている。そのため、パルス群出力期間Pにおいて矩形波パルス信号S1〜S5を分断なく連続して出力する場合と比べて、矩形波パルス信号S1〜S5の合計出力時間は同じとしつつ、矩形波パルス信号S1〜S5の一つ一つのパルス幅を小さくすることができる。その結果、筋肉電気刺激装置1から出力されて筋肉又は筋肉に繋がる神経に流れる電気刺激は維持しつつ、使用者の痛みを軽減することができるため、筋肉電気刺激装置1の使用における体感を向上させることができる。
また、バースト波(基本波形B1〜B5)では、パルス群出力期間Pが出力停止時間N1〜N5を挟んで複数の矩形波パルス信号S1〜S5が出力されて構成されているが、このパルス群出力期間Pと同じ期間、連続出力するパルス出力期間を有するバースト波と比べても、パルスの出力される期間Pとしては同じとなる。そのため、出力停止時間N1〜N5を挟んだパルス群出力期間Pを有するバースト波においても、出力停止時間を挟まないパルス出力期間を有するバースト波に近い体感が得られることとなる。
また、パルス群出力期間Pにおいて矩形波パルス信号S1〜S5は、出力停止時間N1〜N5を挟んで複数出力されているため、パルス群出力期間Pの継続時間は、複数の矩形波パルス信号S1〜S5のパルス幅とすべての出力停止時間N1〜N5とを合わせたものとなっている。そのため、かかるパルス群出力期間Pの継続時間中、矩形波パルス信号S1〜S5を分断なく出力し続ける場合に比べて、パルス群出力期間Pの継続時間は同じとしつつ、出力停止時間N1〜N5の分だけ実際のパルス信号出力時間が短くなることから、消費電力を低減することができる。そのため、低容量の電源によっても駆動させることができるため、装置の小型化に寄与する。
また、電気刺激を形成する第1電気信号及び第2電気信号としてのバースト波は、パルス群出力期間Pとパルス群出力中断期間R1〜R5とからなり、パルス群出力中断期間R1〜R5の継続時間は、パルス群出力期間Pにおける出力停止時間N1〜N5よりも長くなっている。バースト波にこのようなパルス群出力中断期間R1〜R5が備えられているため、パルス群出力期間Pを変更することなく、パルス群出力中断期間R1〜R5の継続時間を所定の長さに変更するだけで、第1電気信号及び第2電気信号としてのバースト波の周波数を容易に所望の値に設定することができる。これにより、筋肉を収縮・弛緩させるのに適した周波数を有する第1電気信号及び第2電気信号としてのバースト波からなる電気刺激を出力するように制御することが容易となり、かつ効率的に筋肉を刺激することができる。
本例では、パルス群出力期間Pには、互いに極性が異なる矩形波パルス信号S1〜S5が含まれている。これにより、一つのバースト波(基本波形B1〜B5)内において、電荷の偏りを解消しやすいため、使用者の痛みを一層軽減することができる。その結果、筋肉電気刺激装置1の使用における体感と使いやすさをより一層向上することができる。
さらに、本例のように、第1のバースト波における第1のパルス群出力期間Pにおいて出力される5個の矩形波パルス信号S1〜S5が「正、負、正、負、正」の順に出力されている場合には、第1のバースト波の次に到来する第2のバースト波における第2のパルス群出力期間において出力される5個の矩形波パルス信号を「負、正、負、正、負」の順に出力するようにすることができる。この場合には、第1のバースト波において生じた電荷の偏りを、第2のバースト波によって確実に解消することができるため、使用者の痛みを一層軽減することができる。さらに、上記第2のパルス群出力期間は、上記第1のパルス群出力期間Pにおいて出力される複数の矩形波パルス信号S1〜S5の極性を逆相にする(電位を反転させる)だけでよいため、各パルス群出力期間における個々の矩形波パルス信号の極性を個別に制御する場合に比べて、制御負荷を軽減することができる。
そして、パルス群出力期間Pの電気信号が、出力停止時間N1〜N5により、複数の矩形波パルス信号S1〜S5に分割されていることにより、パルス群出力期間Pにおける連続通電時間(すなわち、パルス幅)は短くなっている。そして、上述の如く、同一のパルス群出力期間Pにおいて、矩形波パルス信号S1〜S5は正極性と負極性とが交互に到来するようにして、電荷の偏りが打ち消されるとともに、当該パルス群出力期間Pにおける矩形波パルス信号S1〜S5とは逆相の矩形波パルス信号S1〜S5が次に到来することとなっている。これらの結果、各電極311〜323において、電荷が正また負の一方に偏った状態での連続通電時間は、極めて短くなっている。
そして、各電極311〜323において電荷が偏った状態では、電極311〜323の形成材料である銀ペーストに含まれる銀が、空気中の亜硫酸ガスなどの硫黄成分によって硫化して黒ずむように変色しやすくなる。しかし、本例では、上述の如く、矩形波パルス信号S1〜S5は正極性と負極性とが交互に到来して電荷の偏りが順次打ち消されるとともに、電荷が正また負の一方に偏った状態での連続通電時間は極めて短くなっているため、上述の硫化反応を抑制することができる。これにより、電極311〜323が黒ずむように変色することを効果的に抑制することができる。このほか、上記銀ペーストに含まれる銀の酸化や塩化によっても黒ずむように変色することがあるが、これらについても同様に抑制することができる。
なお、本例では、同一のパルス群出力期間Pに互いに極性が異なる矩形波パルス信号S1、S3、S5と矩形波パルス信号S2,S4とが含まれるようにしたが、これに替えて、次のようにしてもよい。第1のバースト波の第1のパルス群出力期間Pにおけるすべての矩形波パルス信号S1〜S5の極性を正とし、第1のバースト波の次にパルス群出力中断期間R1〜R5を挟んで到来する第2のバースト波の第2のパルス群出力期間におけるすべての矩形波パルス信号の極性を負とし、第1のバースト波と第2のバースト波とを繰り返すようにしてもよい。この場合には、個々のパルス群出力期間については、矩形波パルス信号の極性は同一であるが、繰り返し出力されるバースト波全体において、互いに極性の異なる矩形波パルス信号が含まれていることとなる。この場合においても、第1のバースト波において生じた電荷の偏りを、第2のバースト波によって確実に解消することができるため、使用者の痛みを一層軽減することができる。
本例では、パルス群出力中断期間R1〜R5の継続時間は、パルス群出力期間Pの継続時間(1ms)よりも長くなっている。これにより、パルス群出力中断期間R1〜R5によって、バースト波において繰り返し出力されるパルス群出力期間Pの間隔が十分確保されることとなるため、使用者に、パルス群出力期間Pにおける複数の矩形波パルス信号S1〜S5を一つの電気刺激として認識させやすくなる。その結果、高周波(本例では、周波数5,000Hz)の矩形波パルス信号S1〜S5から、低周波(本例では2〜20Hz)のバースト波を容易に出力させることができ、筋肉を刺激するのに適した電気刺激を出力することができる。
本例では、パルス群出力期間Pの継続時間は同一であるとともにパルス群出力中断期間R1〜R5の継続時間が異なることにより互いに異なる周波数を有する複数のバースト波パターン(基本波形B1〜B5)が予め記憶されたバースト波パターン記憶部(出力モード記憶部405a)と、バースト波パターン記憶部(出力モード記憶部405a)に記憶された複数のバースト波パターン(基本波形B1〜B5)からいずれかを選択することにより、電気刺激におけるバースト波の周波数を設定する周波数設定部(出力モード切替部405)とを有する。これにより、バースト波パターン記憶部(出力モード記憶部405a)に予め所定の周波数のバースト波パターン(基本波形B1〜B5)が複数記憶されているため、バースト波の周波数を変更する際には、周波数設定部(出力モード切替部405)がバースト波パターン記憶部(出力モード記憶部405a)に記憶されたバースト波パターンから所定のものを選択するだけでよく、バースト波の周波数の変更が容易となる。これにより、筋肉を効率的に刺激するのに適した筋肉電気刺激装置1となる。
また、本例では、バースト波における矩形波パルス信号S1〜S5のパルス幅及び出力停止時間N1〜N5が一定である。これにより、バースト波の周波数に基づいて、筋肉に付与される電気刺激を変更しやすくなっている。そのため、バースト波の周波数による電気刺激の調整が容易となり、筋肉を効果的に刺激するのに適した電気刺激を出力することが容易となる。
また、本例では、本体部10と、電気刺激を出力する複数の電極部30と、電極部30に電力を供給する電源部20と、電源部20における電力給電を制御する制御部40と、制御部40の制御態様を変更可能に構成された操作部50と、からなり、電源部20が本体部10に内蔵されている。これにより、電極部30に供給される電力を外部に用意する必要がないため、電源の確保が困難な屋外や、外出先などでも容易に使用することができる。また、電源と接続するためのコード等が不要になるため、使い勝手が向上されるとともに、携帯性にも優れる。これにより、筋肉電気刺激装置1は、様々な環境において、上述の電気刺激によって筋肉を刺激するのに適している。
また、本例では、電極部30は、本体部10から延設されたシート状の基材33に、複数の電極311〜313、321〜323と、電極311〜313、321〜323と電源部30とを制御部40を介して電気的に接続するリード部311a〜313a、321a〜323aとが形成されてなる。これにより、本体部10から延設されたシート状の基材33に、電極部30が形成されていることとなり、本体部10と電極部30とを一体化できる。そのため、本体部10と電極部30とを接続するためのコード等が不要となる。これにより、電源部が本体部に内蔵されているとともに、本体部と電極部とが一体化されているため、優れた携帯性を発揮して様々な環境で使用することができる。そして、電源部20、本体部10及び電極部30が一体化されていることにより、筋肉電気刺激装置1の人体2への取り付け、取り外しが容易であり、特に筋肉電気刺激装置1を使用した直後の当該筋肉が疲労した状態でも、容易に筋肉電気刺激装置1を取り外すことができる。したがって、筋肉電気刺激装置1は、様々な環境において、上述の電気刺激により筋肉を効率的に刺激するのに一層適している。
また、本例では、電源部20には、交換可能な電池21が備えられている。これにより、電池21を交換するだけで電力の補充をすることができるため、電池容量以上に長時間使用することが容易となる。これにより、過度に大容量の電源を内蔵させる必要がないため、装置を小型化することができる。
また、電池21はボタン電池又はコイン電池とすることができ、本例では、コイン電池である。これにより、電池21が小型となるため、筋肉電気刺激装置1の小型化に寄与する。そして、筋肉電気刺激装置1の小型化に伴って軽量化を図ることができるため、電極部30が使用者の体から剥離、脱落しにくくなり、使い勝手が向上するとともに、携帯性も向上する。さらに、電池21は薄型でもあるため、筋肉電気刺激装置1の薄型化にも寄与する。そして、筋肉電気刺激装置1が薄型となることにより、使用者は、筋肉電気刺激装置1を取り付けたまま、その上から衣服を着用することが可能となる。そのため、筋肉電気刺激装置1を通勤中や通学中、家事や仕事等の作業中、その他様々な状況で使用することができる。また、ボタン電池は、他の乾電池等に比べて、高い作動電圧で安定した放電特性を有するため、比較的長時間にわたって筋肉電気刺激装置1を安定して動作させることができる。
また、電池21として公称電圧が3.0〜5.0Vのものを採用することができ、本例では、3.0Vの電池21を採用している。筋肉電気刺激装置1に備えられる電子部品42、スピーカ43等の駆動電圧を一致していることから、これらの電子部品42、43の駆動のために降圧回路や昇圧回路を別途備える必要がない。これにより、小型化に寄与できる。
また、上記電源部20には、上述の交換可能な電池21に替えて充電可能な電池が内蔵されていてもよい。かかる電池の充電手段として、外部電源と接続可能な給電用の端子を備えていてもよいし、電磁誘導を使用した非接触型の給電部を備えていてもよい。この場合には、当該電池を繰り返し使用できるため、非充電型の電池を使用する場合に比べて、消耗品を削減できる。
また、本例では、電極部30は、3個以上の電極311〜313、321〜323を有する。上述の如く、パルス群出力期間Pに出力停止時間N1〜N5を含まれていることにより消費電力が低減されているため、3個以上の電極311〜313、321〜323を備えた本構成においても、充分な電気刺激を付与することができる。これにより、広い範囲の筋肉に電気刺激を付与することができるため、筋肉を効率的に刺激することができる。
なお、本例では、電極部30が形成される基材33は、本体部10から延設されるとともに、外殻形成体12から延設された電極支持部121が接着されることにより、電極部30と本体部10とが一体的に形成されることとした。これに替えて、基材33と本体10とを別体とするとともに、電極支持部121と外殻形成体12とを別体として形成することにより、本体部10と電極部30と非使用時において互いに分離可能なように構成してもよい。この場合には、電極部30を本体部10から分離して、他の形態の電極部と交換することができる。また、電極部30は電子部品を有さないため、分離することにより、電極部30を容易に洗浄することができる。
以上のごとく、本発明によれば、筋肉を効率的に刺激することができるとともに、長時間使用しても使用感がよく、使用者に積極的な継続使用を促すことができる筋肉電気刺激装置1を提供することができる。
本例では、第2出力モード(トレーニングモード)は、上述の表2に示す第1ステータス〜第4ステータスに基づいて実行した。これに替えて、次に示す変形例1のように、本例と同等の第1ステータス〜第4ステータスにおいて、第2ステータスと第3ステータスの間に、表4に示す第2aステータスを実行し、第3ステータスと第4ステータスとの間に、表4に示す第3aステータスを実行することとしてもよい。
Figure 0005976977
変形例1では、表4に示すように、第2aステータス及びは第3aステータスは以下の通り行う。
(2a)第2aステータスでは、第2バースト波(4Hz)で10秒間、100%の出力を行った後(2a−1)、第3バースト波(8Hz)で10秒間、100%の出力を行い(2a−2)、さらにその後、第4バースト波(16Hz)で10秒間、100%の出力を行う(2a−3)。
(3a)第3aステータスでは、第2バースト波(4Hz)で10秒間、100%の出力を行った後(3a−1)、第3バースト波(8Hz)で10秒間、100%の出力を行い(3a−2)、さらにその後、第4バースト波(16Hz)で10秒間、100%の出力を行う(3a−3)。
なお、当該変形例1では、本例の第2出力モード(表2参照)に比べて第2aステータス及び第3aステータスが追加されているため、表4に示す第1出力モード(ウォームアップモード)、第2出力モード(トレーニングモード)及び第3出力モード(クールダウンモード)を連続して行った場合の合計時間は23分間となる。
すなわち、本例では、第2ステータスにおいて、不完全強縮と単収縮が所定期間(300秒間)繰り返された後(表4における2−1、2−2)、第2aステータスにおいて、筋肉に単収縮を生じさせる第3電気信号としての第2バースト波(4Hz)及び第3バースト波(8Hz)がそれぞれ所定期間(10秒間)出力された後(表4における2a−1、2a−2)、筋肉に不完全強縮を生じさせる第4電気信号としての第4バースト波(16Hz)が所定期間(10秒間)出力される(表4における2a−3)。そして、その後、2秒間の休止期間を経て、第3ステータスにおいて、第1電気信号としての第5バースト波(20Hz)に基づく不完全強縮と第2電気信号としての第2バースト波(4Hz)に基づく単収縮とが繰り返されることとなっている(表4における3−1、3−2)。その後、第3aステータスにおいても、第2aステータスと同様に、第3電気信号としての第2バースト波(4Hz)及び第3バースト波(8Hz)がそれぞれ所定期間(10秒間)出力された後(表4における3a−1、3a−2)、第4電気信号としての第4バースト波(16Hz)が所定期間(10秒間)出力される(表4における3a−3)。
第2aステータスでは、バースト波の周波数が4Hzから16Hzへ段階的に高くなるように構成されているため、第2aステータスから第3ステータスへ切り替え時の周波数変化が滑らかとなる。同様に、第3aステータスから第4ステータスへ切り替え時の周波数変化が滑らかとなる。そして、当該変形例1では、実施例1の場合に対して、第2aステータス及び第3aステータスが加わることにより、第2出力モード(トレーニングモード)における電気刺激のパターンが大きく変化することとなる。その結果、使用者における当該電気刺激への慣れによる体感の低下を防止することができ、より効果的に腹直筋を刺激することができる。また、第2aステータス・第3aステータスを設けることもより、電気刺激の付与によって疲労した筋肉における疲労物質を押し流す効果も奏する。なお、第2出力モード(トレーニングモード)をこのように設定した当該変形例1において、実施例1と同等の作用効果も奏する。
なお、実施例1では、6個の電極311〜313、321〜323を備えることとしたが、これに限らず、2個以上とすることができる。例えば、変形例2においては、図14、図15に示すように、電極として、実施例1の電極311、321と同様の構成ではあるが、一回り大きい電極311、321を2個備える。なお、変形例2において実施例1と同等の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。この場合にも、実施例1と同等の作用効果を奏する。そして、変形例2の筋肉電気刺激装置1によれば、電極が6個の場合(図2参照)に比べて、電極311、321の個数が少ないため、電極あたりの消費電力を大きくすることができることから、各電極311、321を一回り大きくしている。これにより、電極1つによって電気刺激を付与できる範囲が広がり、腕部、大腿部等の大きい部位の筋肉を刺激しやすくなっている。
なお、実施例1では、バースト波の周波数を変更する際には、周波数設定部(出力モード切替部405)がバースト波パターン記憶部(出力モード記憶部405a)に記憶されたバースト波パターンから所定のものを選択するようにしている。これに替えて、次の変形例3のようにすることもできる。変形例3では、図16に示すように、バースト波の周波数を選択する周波数選択部としての操作面54aと、中断期間継続時間算出部405bと、中断期間継続時間設定部405cと、を有する。
そして、中断期間継続時間算出部405bは、周波数選択部(操作面54a)により選択された周波数に基づいてパルス群出力中断期間の継続時間を算出する。
中断期間継続時間設定部405cは、中断期間継続時間算出部405bによって算出された上記継続時間に基づいて上記パルス群出力中断期間の継続時間を設定する。
なお、変形例3において実施例1と同等の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
かかる変形例3によれば、周波数選択部(操作面54a)によってバースト波の周波数を所望の周波数に設定することができるため、使用者の好み(収縮の強度・収縮と弛緩の間隔)に基づいて、バースト波の周波数を適宜設定することにより、使用者ごとに、一層効率的に筋肉を刺激することができる筋肉電気刺激装置1となる。なお、当該変形例3においても、バースト波の周波数の変更態様に関する作用効果を除いて、実施例1と同等の作用効果を奏する。
1 筋肉電気刺激装置
P パルス群出力期間
S1〜S5 矩形波パルス信号
N1〜N5 出力停止時間
R1〜R5 パルス群出力中断期間
2−1、3−1、4−1 第1出力期間
2−2、3−2、4−2 第2出力期間
10 本体部
10a 中心線
20 電源部
30 電極部
31 第1電極群
32 第2電極群
33 基材
35 ゲルパッド
301 上側電極対
302 中央電極対
303 下側電極対
40 制御部
50 操作部

Claims (1)

  1. 一対の電極から電気刺激を筋肉に与えるように構成された筋肉電気刺激装置であって、
    上記電極は銀を含有し、
    上記電極が表面に形成されたシート状の基材と、
    上記基材に形成されているとともに、上記一対の電極にぞれぞれ電気的に接続された一対のリード部と、
    上記リード部を介して上記一対の電極に接続されて電力を供給するように構成されている電池からなる電源と、該電源から上記電極へのパルス信号の出力を制御する制御部とを含む本体部と、
    を備え、
    上記電気刺激は、上記パルス信号が出力停止時間を挟んで奇数個出力されるパルス群出力期間と、上記出力停止時間よりも長く上記パルス信号の出力が中断されるパルス群出力中断期間とからなるバースト波が繰り返し出力されてなり、
    該繰り返し出力されるバースト波には、上記パルス信号の極性が出力順に交互に変更される第1のバースト波と、該第1のバースト波における上記パルス信号の極性と逆相のパルス信号が出力される第2のバースト波とが含まれる、筋肉電気刺激装置。
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