JP5974655B2 - アミド化合物の結晶を微細化する方法を含むポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法、該製造方法により得られるポリプロピレン系樹脂成形体、及びその二次加工成形品 - Google Patents
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下記一般式(1)で表される少なくとも1種のアミド化合物の針状結晶を含有するポリプロピレン系樹脂組成物を成形する工程を含むポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法であって、
該ポリプロピレン系樹脂組成物の形状が短径0.5mm以上、2.0mm以下であるペレット状であり、かつ成形時に該アミド化合物の針状結晶が溶融状態のポリプロピレン系樹脂中に存在していることを特徴とするポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
一般式(1):
アミド化合物の針状結晶を含有するポリプロピレン系樹脂組成物が、(i)ポリプロピレン系樹脂及びアミド化合物を含む未混練原料を加熱し、溶融したポリプロピレン系樹脂中にアミド化合物を溶解させる工程、及び(ii)前記工程(i)で得られた溶融状態のポリプロピレン系樹脂組成物を冷却して、アミド化合物の針状結晶を析出させる工程を具備する製造方法で得られる組成物であり、
前記工程(i)におけるポリプロピレン系樹脂組成物の溶融温度が、Tdis以上、Tdis+50℃以下(Tdisはポリプロピレン系樹脂にアミド化合物が溶解する温度を表す)の範囲であり、かつ、
前記工程(ii)において、冷却固化時のストランドの直径を0.5mm以上、2.0mm以下の範囲に調整することを特徴とする(項1)に記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
一般式(1)において、R1が炭素数1〜12の飽和若しくは不飽和の脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数6〜10の飽和若しくは不飽和の脂環族ジカルボン酸残基、又は炭素数6〜20の芳香族ジカルボン酸残基を表し、R2及びR3が、同一又は異なって、それぞれ炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は一般式(a)、一般式(b)、一般式(c)又は一般式(d)で示される基を表す(項1)又は(項2)に記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
一般式(1)において、R1が炭素数4〜8の飽和脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数6〜8の飽和脂環族ジカルボン酸残基、又は炭素数6〜20の芳香族ジカルボン酸残基であり、R2及びR3が、同一又は異なって、それぞれ1個の炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいシクロヘキシル基又はフェニル基である(項1)〜(項3)の何れかに記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
一般式(1)において、R1が、一般式(e)、又は一般式(f)
アミド化合物が、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドである(項1)〜(項5)の何れかに記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
アミド化合物を、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、0.03〜0.5重量部含有する(項1)〜(項6)の何れかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物成形体の製造方法。
ポリプロピレン系樹脂組成物中に、前記アミド化合物と、飽和又は不飽和の脂肪酸金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が共存している(項1)〜(項7)の何れかに記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
ポリプロピレン系樹脂組成物中でアミド化合物と共存する脂肪酸金属塩が、ステアリン酸カルシウム又はベヘン酸カルシウムである(項1)〜(項8)の何れかに記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
ポリプロピレン系樹脂の230℃、荷重2160gにおけるメルトフローレートが0.5〜60.0g/10分である(項1)〜(項9)の何れかに記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
ポリプロピレン系樹脂組成物の示差走査熱量計(DSC)で測定した135℃での等温結晶化における結晶化完了時間(Tend)が1.2分以下である(項1)〜(項10)の何れかに記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
ポリプロピレン系樹脂組成物中に含有される下記一般式(1)で表される少なくとも1種のアミド化合物の針状結晶を微細化する方法であって、
(i)ポリプロピレン系樹脂及びアミド化合物を含む未混練原料を加熱し、溶融したポリプロピレン系樹脂中にアミド化合物を溶解させる工程、及び(ii)前記工程(i)で得られた溶融状態のポリプロピレン系樹脂組成物を冷却して、アミド化合物の針状結晶を析出させる工程を具備する方法であり、かつ、
前記工程(ii)において、冷却固化時のストランドの直径を0.5mm以上、2.0mm以下の範囲に調整することを特徴とする方法。
一般式(1):
[式(1)中、R1は、炭素数1〜24の飽和若しくは不飽和の脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数4〜28の飽和若しくは不飽和の脂環族ジカルボン酸残基、又は炭素数6〜28の芳香族ジカルボン酸残基を表し、R2及びR3は、同一又は異なって、それぞれ炭素数3〜18のシクロアルキル基、下記の一般式(a)、一般式(b)、一般式(c)又は一般式(d)で示される基を表す
一般式(1)において、R1が、炭素数1〜12の飽和若しくは不飽和の脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数6〜10の飽和若しくは不飽和の脂環族ジカルボン酸残基、又は炭素数6〜20の芳香族ジカルボン酸残基を表し、R2及びR3が、同一又は異なって、それぞれ炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は一般式(a)、一般式(b)、一般式(c)又は一般式(d)で示される基を表す(項12)に記載の方法。
一般式(1)において、R1が炭素数4〜8の飽和脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数6〜8の飽和脂環族ジカルボン酸残基、又は炭素数6〜20の芳香族ジカルボン酸残基であり、R2及びR3が、同一又は異なって、それぞれ1個の炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいシクロヘキシル基又はフェニル基である(項12)又は(項13)に記載の方法。
一般式(1)において、R1が一般式(e)、又は一般式(f)
アミド化合物が、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドである(項12)〜(項15)の何れかに記載の方法。
(i)ポリプロピレン系樹脂、下記一般式(1)で表される少なくとも1種のアミド化合物を含む未混練原料を加熱し、溶融したポリプロピレン系樹脂中にアミド化合物を溶解させる工程、
(ii)前記工程(i)で得られた溶融状態のポリプロピレン系樹脂組成物を冷却して、アミド化合物の針状結晶を析出させる工程、及び
(iii)前記工程(ii)で得られたアミド化合物の針状結晶を析出させたポリプロピレン系樹脂組成物を、Tm+10℃〜Tdis−10℃の温度範囲で溶融させ、成形する工程
を含むポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法により得られる、ポリプロピレン系樹脂成形体であって、
前記工程(ii)で得られたアミド系化合物の針状結晶を含有するポリプロピレン系樹脂組成物のペレット形状が短径0.5mm以上、2.0mm以下の範囲であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂成形体。
一般式(1):
[式(1)中、R1は一般式(e)、又は一般式(f)
アミド化合物が、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドである(項17)に記載のポリプロピレン系樹脂成形体。
(項17)又は(項18)に記載のポリプロピレン系樹脂成形体を、更に成形することによって得られる二次加工成形品。
本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンを主要な構成成分とする重合体であって、具体的には、プロピレンホモポリマー、プロピレンを主体とするランダム又はブロックプロピレン共重合体を挙げることができる。
本発明に用いられるアミド化合物は、下記一般式(1)で示されるアミド化合物が例示される。前記アミド化合物は、β晶核剤として多用される。
一般式(1):
で表される脂肪族、脂環族、又は芳香族のジカルボン酸と一般式(1b)
で表される1種若しくは2種の脂環族又は芳香族のモノアミンをアミド化することにより容易に調製することができる。
で表される化合物、又は一般式(3)
で表される化合物が例示される。
で表される化合物、又は一般式(5)
で表される化合物が例示される。
本発明に用いられる脂肪酸金属塩としては、炭素数12〜32、好ましくは16〜28の飽和又は不飽和脂肪酸のカルシウム塩、マグネシウム塩、又は亜鉛塩等が挙げられる。炭素数12〜32の飽和脂肪酸としては、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、カルボセリック酸、モンタン酸、メリシン酸、ラセロイン酸等が挙げられる。
本発明に係るポリプロピレン系樹脂組成物には、使用目的やその用途に応じて、適宜、従来公知のポリオレフィン用改質剤を本発明の効果を損なわない程度の範囲で配合してもよい。特に、アミド化合物によるβ晶核剤の核剤効果を阻害する添加剤については、その核剤効果を損なわない範囲で配合することが好ましい。
で表される化合物、有機二塩基酸のカルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩(例えばピメリン酸カルシウム、テレフタル酸カルシウム等)、12−ヒドロキシステアリン酸カリウム、安息香酸マグネシウム、コハク酸マグネシウム、フタル酸マグネシウム等、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ナフタリンスルホン酸ナトリウム等の芳香族スルホン酸化合物、ジカルボン酸ジエステル類又はトリカルボン酸トリエステル類、テトラオキサスピロ化合物類、イミドカルボン酸誘導体、フタロシアニンブルー等のフタロシアニン系、キナクリドン、キナクリドンキノン等のキナクリドン系等の顔料、前記有機二塩基酸と周期律表第IIA族金属の酸化物、水酸化物又は塩とからなる二成分系等が例示される。
本発明のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法は、アミド化合物の針状結晶が溶融状態のポリプロピレン系樹脂中に存在する溶融ポリプロピレン系樹脂組成物を成形する工程を具備し、その溶融ポリプロピレン系樹脂中に本発明に係る方法により得られた微細な針状結晶状のアミド化合物を含有した状態で成形することを特徴とする。更に、得られたポリプロピレン系樹脂成形体を当該技術分野で採用されている方法にて成形加工することにより、二次加工成形品が得られる。例えば、当該成形体を原反シートとして用いた場合、その原反シートを熱成形に供することにより、二次加工成形品が得られる。
本発明に係るポリプロピレン系樹脂成形体は、上記ポリプロピレン系樹脂組成物から、当該技術分野で採用されている射出成形機、Tダイ等が装着された押出成形機、円形ダイが装着されたインフレーション成形機等の公知の成形機を用いて成形する工程を経て製造される。
尚、β晶含量は、ポリプロピレン系樹脂成形体を適当な大きさに切り取ったサンプルを、窒素雰囲気下、昇温速度20℃/minでDSC装置(パーキンエルマー社製「ダイヤモンドDSC」)により示差走査熱量分析を行い、このとき得られるDSCサーモグラムのα晶とβ晶の融解熱量から以下の式に従い求めた値である。
β晶含量(%)=100×Hβ/(Hα+Hβ)
[式中、Hβはβ晶の融解熱量を示し、Hαはα晶の融解熱量を示す。]。
本発明に係る二次加工方法としては、真空成形、圧空成形等の熱成形等の通常の方法が用いられる。
ダイスから吐出された溶融ポリプロピレン系樹脂組成物を目視で観察した。アミド化合物が完全に溶解している場合は透明(○)であり、未溶解物が残っている場合は白濁(×)している。
各実施例及び比較例で得られたサンプルペレットについて、任意に10粒採取し、精密ノギスにてサンプルペレット径を測定し、平均値をペレット径(短径)とした。なお、ペレットが扁平となっている場合については、ペレット径の最も小さい箇所の径を短径として測定した。
示差走査熱量計(パーキンエルマー社製、商品名「ダイヤモンドDSC」)を用いて、測定サンプル(サンプル重量=10mg、各実施例及び比較例で得られたペレット)を昇温速度100℃/分で200℃まで昇温させ、その温度の到達後5分間保持した。次に、冷却速度300℃/分で「結晶化終了時間」の測定温度135℃まで急冷し、ポリプロピレン系樹脂を等温結晶化させた。尚、急冷して測定温度に達した時間を「結晶化終了時間」の測定開始時間とした。得られた示差走査熱量法(DSC)のチャートから、長時間側のベースラインを短時間側に延長した延長線と、発熱ピークの長時間側の曲線勾配が最大になる点で引いた接線の交点に対応する時間を記録し、同測定、記録を3回繰り返し、平均値を「結晶化終了時間」(分)とした。なお、「結晶化終了時間」が短い程、核形成能力が高いことを示す。
各実施例及び比較例で得られたサンプルペレットについて、成形機のホッパーへの付着性及びスクリューへのペレット噛み込みを確認した。付着性のない、又は非常に弱く、かつ成形機のスクリュー噛み込みが良好なものを○、付着性が強いか、または押出機のスクリュー噛み込みが不良なものを×と判定した。付着性の強いものはホッパー等へペレットが付着し、また、スクリューへの噛み込みが不良のものは、工程(iii)の成形機への供給が困難であり、使用に耐え得ない。
ASTM D790に準拠して、25℃にてポリプロピレン系樹脂成形体を用いて測定した。
JIS K 7207に準拠して、ポリプロピレン系樹脂成形体の荷重4.6kgf/cm2における熱変形温度を測定した。熱変形温度が高いほど、耐熱性に優れていることを
引張試験片は、樹脂の流れ方向(MD方向)に10mm幅の短冊上に切断し、測定長50mm、JIS K 7227に準拠して、引張速度50m/min、25℃にてポリプロピレン系樹脂成形体を用いて測定した。
<実施例1>
<実施例2>
<実施例3>
<実施例4>
<実施例5>
<実施例6>
<実施例7>
<実施例8>
<比較例1>
<比較例2>
<比較例3>
<比較例5>
<実施例9>
<実施例10>
<比較例7>
<比較例8>
Claims (17)
- 下記一般式(1)で表される少なくとも1種のアミド化合物の微細な針状結晶を含有するポリプロピレン系樹脂組成物を成形する工程を含むポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法であって、
該ポリプロピレン系樹脂組成物の形状が短径0.5mm以上、2.0mm以下であるペレット状であり、かつ成形時に該アミド化合物の微細な針状結晶が溶融状態のポリプロピレン系樹脂中に存在していることを特徴とするポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
一般式(1):
- アミド化合物の微細な針状結晶を含有するポリプロピレン系樹脂組成物が、(i)ポリプロピレン系樹脂及びアミド化合物を含む未混練原料を加熱し、溶融したポリプロピレン系樹脂中にアミド化合物を溶解させる工程、及び(ii)前記工程(i)で得られた溶融状態のポリプロピレン系樹脂組成物を冷却して、アミド化合物の微細な針状結晶を析出させる工程を具備する製造方法で得られる組成物であり、
前記工程(i)におけるポリプロピレン系樹脂組成物の溶融温度が、Tdis以上、Tdis+50℃以下(Tdisはポリプロピレン系樹脂にアミド化合物が溶解する温度を表す)の範囲であり、かつ、
前記工程(ii)において、冷却固化時のストランドの直径を0.5mm以上、2.0mm以下の範囲に調整することを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。 - 一般式(1)において、R1が炭素数1〜12の飽和若しくは不飽和の脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数6〜10の飽和若しくは不飽和の脂環族ジカルボン酸残基、又は炭素数6〜20の芳香族ジカルボン酸残基を表し、R2及びR3が、同一又は異なって、それぞれ炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は一般式(a)、一般式(b)、一般式(c)又は一般式(d)で示される基を表す請求項1又は2に記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
- 一般式(1)において、R1が炭素数4〜8の飽和脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数6〜8の飽和脂環族ジカルボン酸残基、又は炭素数6〜20の芳香族ジカルボン酸残基であり、R2及びR
3が、同一又は異なって、それぞれ1個の炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいシクロヘキシル基又はフェニル基である請求項1〜3の何れかに記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。 - 一般式(1)において、R1が、一般式(e)、又は一般式(f)
- アミド化合物が、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドである請求項1〜5の何れかに記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
- アミド化合物が、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、0.03〜0.5重量部含有する請求項1〜6の何れかに記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
- ポリプロピレン系樹脂組成物中に、前記アミド化合物と、飽和又は不飽和の脂肪酸金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が共存している請求項1〜7の何れかに記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
- ポリプロピレン系樹脂の230℃、荷重2160gにおけるメルトフローレートが0.5〜60.0g/10分である請求項1〜8の何れかに記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
- ポリプロピレン系樹脂組成物の示差走査熱量計(DSC)で測定した135℃での等温結晶化における結晶化完了時間(Tend)が1.2分以下である請求項1〜9の何れかに記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
- ポリプロピレン系樹脂組成物中に含有される下記一般式(1)で表される少なくとも1種のアミド化合物の針状結晶を微細化する方法であって、
(i)ポリプロピレン系樹脂及びアミド化合物を含む未混練原料を加熱し、溶融したポリプロピレン系樹脂中にアミド化合物を溶解させる工程、及び(ii)前記工程(i)で得られた溶融状態のポリプロピレン系樹脂組成物を冷却して、アミド化合物の針状結晶を析出させる工程を具備する方法であり、かつ、
前記工程(ii)において、冷却固化時のストランドの直径を0.5mm以上、2.0mm以下の範囲に調整することを特徴とする方法。
一般式(1):
- 一般式(1)において、R1が、炭素数1〜12の飽和若しくは不飽和の脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数6〜10の飽和若しくは不飽和の脂環族ジカルボン酸残基、又は炭素数6〜20の芳香族ジカルボン酸残基を表し、R2及びR3が、同一又は異なって、それぞれ炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は一般式(a)、一般式(b)、一般式(c)又は一般式(d)で示される基を表す請求項11に記載の方法。
- 一般式(1)において、R1が炭素数4〜8の飽和脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数6〜8の飽和脂環族ジカルボン酸残基、又は炭素数6〜20の芳香族ジカルボン酸残基であり、R2及びR3が、同一又は異なって、それぞれ1個の炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいシクロヘキシル基又はフェニル基である請求項11又は12に記載の方法。
- 一般式(1)において、R1が一般式(e)、又は一般式(f)
- アミド化合物が、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドである請求項13〜14の何れかに記載の方法。
- (i)ポリプロピレン系樹脂、下記一般式(1)で表される少なくとも1種のアミド化合物を含む未混練原料を加熱し、溶融したポリプロピレン系樹脂中にアミド化合物を溶解させる工程、
(ii)前記工程(i)で得られた溶融状態のポリプロピレン系樹脂組成物を冷却して、アミド化合物の微細な針状結晶を析出させる工程、及び
(iii)前記工程(ii)で得られたアミド化合物の微細な針状結晶を析出させたポリプロピレン系樹脂組成物を、Tm+10℃以上、Tdis−10℃未満(Tmは、ポリプロピレン系樹脂の融点を表す)の温度範囲で溶融させ、成形する工程を含むポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法であって、
前記工程(ii)で得られたアミド系化合物の針状結晶を含有するポリプロピレン系樹脂組成物がペレット形状であり、その短径が0.5mm以上、2.0mm以下の範囲であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
一般式(1):
- アミド化合物が、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドである請求項16に記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
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