JP5958235B2 - クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置 - Google Patents

クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置に関する。
従来から、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等においては、感光体等の像保持体の表面の残存トナー等を除去するための清掃手段として、クリーニングブレードが用いられている。
例えば特許文献1には、トナー保持体接触部に、イソシアネート化合物およびポリウレタン樹脂が反応してなり、定められた形状を有する硬化層を形成し、硬化層のtanδと自由長部のtanδとの関係を制御したクリーニングブレードが開示されている。
また特許文献2には、像保持体表面の転写後の残留トナーを除去するクリーニングブレードであって、25℃環境のJISAゴム硬度が50°以上100°以下、300%モジュラスが80kgf/cm以上550kgf/cm以下、反発弾性が4%以上85%以下の弾性体であり、前記像保持体に対する接触荷重が1.0gf/mm以上6.0gf/mm以下に設定されたクリーニングブレードが開示されている。
特開2001−343874号公報 特開2004−287102号公報
本発明は、欠けの発生を抑制し得るクリーニングブレードを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
請求項1に係る発明は、
少なくとも被クリーニング部材と接触する接触部分が、ダイナミック超微小硬度が0.25以上0.65以下であり且つ下記式(1)で求められる指標Kが15以上である部材で構成されるクリーニングブレードである。
(式(1))
指標K=[23℃破断伸び(%)]×[10℃反撥弾性(%)]×(−1)
×[tanδピーク温度(℃)]÷[ヤング率(MPa)]÷1000
(ただし、前記tanδピーク温度は0℃未満である。)
請求項2に係る発明は、
少なくとも被クリーニング部材と接触する接触部分を含む領域を構成する接触部材と、
前記接触部材以外の領域を構成し、前記接触部材と異なる材料で構成され、且つ50℃の反撥弾性が70%以下である非接触部材と、
を有する請求項1に記載のクリーニングブレードである。
請求項3に係る発明は、
少なくとも被クリーニング部材と接触する接触部分を含む領域を構成する接触部材と、
前記接触部材以外の領域を構成し、前記接触部材と異なる材料で構成され、且つ100%永久伸びが1.0%以下である非接触部材と、
を有する請求項1または請求項2に記載のクリーニングブレードである。
請求項4に係る発明は、
前記接触部分が、少なくとも、ソフトセグメント材料としてのポリオールと、ハードセグメント材料としてのイソシアネート基に対して反応し得る官能基を有する樹脂と、ポリイソシアネートと、の重合体であるポリウレタン部材である請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のクリーニングブレードである。
請求項に係る発明は、
請求項1〜請求項の何れか1項に記載のクリーニングブレードを備えたクリーニング装置である。
請求項に係る発明は、
請求項に記載のクリーニング装置を備え、画像形成装置に対して脱着自在であるプロセスカートリッジである。
請求項に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体を帯電する帯電装置と、
帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写装置と、
前記転写装置によって前記トナー像が転写された後の前記像保持体の表面に、前記クリーニングブレードを接触させてクリーニングする請求項に記載のクリーニング装置と、
を備える画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、被クリーニング部材と接触する部分が、ダイナミック超微小硬度が0.25以上0.65以下であり且つ前記式(1)で求められる指標Kが15以上である部材で構成されていない場合に比べ、欠けの発生を抑制し得るクリーニングブレードが提供される。
請求項2に係る発明によれば、背面を含む部分を構成する部材の50℃の反撥弾性が70%以下でない場合に比べ、異音(鳴き)の発生を抑制し得るクリーニングブレードが提供される。
請求項3に係る発明によれば、背面を含む部分を構成する部材の100%永久伸びが1.0%以下でない場合に比べ、へたりの発生を抑制し得るクリーニングブレードが提供される。
請求項に係る発明によれば、被クリーニング部材と接触する部分が、ダイナミック超微小硬度が0.25以上0.65以下であり且つ前記式(1)で求められる指標Kが15以上である部材で構成されたクリーニングブレードを備えない場合に比べ、トナーの擦り抜けが抑制されたクリーニング装置が提供される。
請求項に係る発明によれば、被クリーニング部材と接触する部分が、ダイナミック超微小硬度が0.25以上0.65以下であり且つ前記式(1)で求められる指標Kが15以上である部材で構成されたクリーニングブレードを備えない場合に比べ、トナーの擦り抜けが抑制されたプロセスカートリッジが提供される。
請求項に係る発明によれば、被クリーニング部材と接触する部分が、ダイナミック超微小硬度が0.25以上0.65以下であり且つ前記式(1)で求められる指標Kが15以上である部材で構成されたクリーニングブレードを備えない場合に比べ、画質欠陥の発生が抑制された画像形成装置が提供される。
本実施形態に係るクリーニングブレードの一例を示す概略図である。 本実施形態に係るクリーニングブレードの他の一例を示す概略図である。 本実施形態に係るクリーニングブレードの他の一例を示す概略図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略模式図である。 本実施形態に係るクリーニング装置の一例を示す模式断面図である。 参考例Aでのトナー堆積量の結果を表すグラフである。 実施例Bでの欠けグレードの結果を表すグラフである。 実施例Bでの欠けグレードの結果を表すグラフである。 実施例Bでの欠けグレードの結果を表すグラフである。 実施例Bでの欠けグレードの結果を表すグラフである。 実施例Bでの欠けグレードの結果を表すグラフである。 実施例Bでの欠けグレードの結果を表すグラフである。 実施例Bでの欠けグレードの結果を表すグラフである。 実施例Bでの欠けグレードの結果を表すグラフである。 実施例Bでの欠けグレードの結果を表すグラフである。 実施例Bでの欠けグレードの結果を表すグラフである。 実施例Bでの欠けグレードの結果を表すグラフである。 実施例Bでの欠けグレードの結果を表すグラフである。 実施例Bでの欠けグレードの結果を表すグラフである。 実施例Bでの欠けグレードの結果を表すグラフである。
以下、本発明のクリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置の実施形態について詳細に説明する。
<クリーニングブレード>
本実施形態に係るクリーニングブレードは、少なくとも被クリーニング部材と接触する部分が以下の(a)および(b)を満たす部材で構成される。
(a)ダイナミック超微小硬度が0.25以上0.65以下
(b)下記式(1)で求められる指標Kが15以上
(式(1))
指標K=[23℃破断伸び(%)]×[10℃反撥弾性(%)]×(−1)
×[tanδピーク温度(℃)]÷[ヤング率(MPa)]÷1000
尚、本明細書において、クリーニングブレードの被クリーニング部材と接触する部分を含む領域を構成する部材を「接触部材」と称する。本実施形態に係るクリーニングブレードは接触部材のみからなっていてもよい。
また、クリーニングブレードが、前記接触部材と該接触部材以外の領域とがそれぞれ異なる材料にて構成されている場合には、接触部材以外の領域を構成する部材を「非接触部材」と称する。非接触部材は、1種の材料で構成されていても材料異なる2種以上の部材から構成されていてもよい。
クリーニングブレードが表面に押し当てられる被クリーニング部材のトルクを抑制する観点で前記クリーニングブレードの押し当て力をより低減することが求められており、それに応じて従来よりも押し当て力を低減しても優れたクリーニング性を維持し得るクリーニングブレードが求められていた。
これに対しては、クリーニングブレードの被クリーニング部材と接触する部分の硬度を高めることで優れたクリーニング性が発揮され、特に前記接触する部分のダイナミック超微小硬度を0.25以上とすることでクリーニング性が向上される。
しかし一方では、クリーニングブレードを高硬度化すると、被クリーニング部材との接触部において欠けが発生し易くなることがあった。更に、欠けが生じた箇所では被クリーニング部材表面に付着した付着物のすり抜けが発生することがあった。
これに対し本実施形態に係るクリーニングブレードでは、上記指標Kを特定数値以下に制御することで、上記の硬度の調整によるクリーニング性が維持されつつ、且つ欠けの発生が抑制される。
ここで、前記指標Kを示す前記式(1)が導かれた過程について説明する。
クリーニングブレードにおいて、欠けの発生がどの物性と密接な関係を示すのかは不明であったため、各種の物性を変えたクリーニングブレードを準備して欠けの発生度合いとの相関を探った。各種の物性の中で、例えば23℃破断伸びに関しては、ある条件下では欠けの発生との相関が取れた結果が得られるものの、条件を変えてしまうと破断伸びの大小に関係なく欠けの発生が顕著に悪化する部分が生じるなど、相関が崩れてしまい、必ずしも破断伸びだけでは欠けとの関係を論理的に説明するには至らなかった。また、10℃反撥弾性、tanδピーク温度、およびヤング率に関しても、破断伸びと同じく、条件の違いによって相関が得られる場合と相関が崩れる場合とが見出され、これら単一の物性だけでは欠けとの関係を論理的に説明するには至らなかった。
また、各種物性の中から2つの物性を取り上げて欠けの発生度合いとの相関を探った。例えば、23℃破断伸びと10℃反撥弾性の2物性値を調整してこの両者の積と欠けの発生度合いとの相関を探ったが、論理的な関係は見出せず、またこれ以外にも各種2つの物性を取り上げたが、欠けとの関係を論理的に説明するには至らなかった。更に、各種の3つの物性を取り上げて欠けの発生度合いとの相関を探った場合においても、やはり論理的な関係は見出せなかった。
これに対し、クリーニングブレードから得られる各種の物性の中で、23℃破断伸び、10℃反撥弾性、tanδピーク温度およびヤング率の4つの物性値に関する式(1)に示す関係式から導かれる指標Kが、欠けの発生に対して密接な相関を示すことが判明した。
つまり、本実施形態に係るクリーニングブレードは、ある固定された条件下では単一の物性でも欠けとの相関を説明し得る場合がある一方で他の条件下ではその相関が崩れてしまい、そのある条件との関係についての説明が行えなかった欠けの発生度合いに関して、どの物性同士が絡み合って影響を及ぼしているのかを見出したものである。
クリーニングブレードの被クリーニング部材と接触する部分の、23℃破断伸び、10℃反撥弾性、tanδピーク温度およびヤング率の4つの物性値の関係式より導かれる前記指標Kを前記数値以下に制御することで、前述のダイナミック超微小硬度の範囲にまで高硬度化した場合であっても、効率的に欠けの発生が抑制される。
尚、前記指標Kの数値は、更に25以上であることがより望ましい。
ここで、前記式(1)を構成する4つの物性についてそれぞれ説明する。
・23℃破断伸び
23℃破断伸び(%)の測定は、JIS K6251(2010年)に準じて23℃環境下にて行われる。尚、クリーニングブレードの被クリーニング部材と接触する部分を含む領域を構成する接触部材がダンベル状3号形試験片の寸法以上の大きさである場合には、該部材からダンベル状3号形試験片の寸法のものを切り出すことで、上記の測定が行われる。一方、接触部材がダンベル状3号形試験片の寸法未満の大きさである場合には、該部材と同じ材料によってダンベル状3号形試験片を形成し、この試験片について上記の測定が行われる。
接触部材における23℃破断伸びの物性値は、例えば以下の手段によって制御される。
例えば23℃破断伸びは、例えば接触部材がポリウレタンである場合であればポリオールの高分子量化によって大きくなる傾向にあり、また架橋剤の低減によって大きくなる傾向にある。
但し、23℃破断伸びの調整は上記の方法に限定されるものではない。
接触部材における23℃破断伸びの数値は、欠けをより効率的に抑制する観点から、250%以上であることが望ましく、300%以上であることがより望ましく、350%以上であることが更に望ましい。また、その上限値としては、エッジ磨耗の観点から、500%以下であることが望ましく、450%以下であることがより望ましく、400%以下であることが更に望ましい。
・10℃反撥弾性
10℃反撥弾性(%)の測定は、JIS K6255(1996年)に準じて10℃環境下にて行われる。尚、クリーニングブレードの接触部材がJIS K6255に規定の試験片の寸法以上の大きさである場合には、該部材から試験片の寸法のものを切り出すことで、上記の測定が行われる。一方、接触部材が試験片の寸法未満の大きさである場合には、該部材と同じ材料によって試験片を形成し、この試験片について上記の測定が行われる。
接触部材における10℃反撥弾性の物性値は、例えば以下の手段によって制御される。
例えば10℃反撥弾性は、架橋剤の三官能化や増量により架橋密度を高くすることによって大きくなる傾向にあり、また例えば接触部材がポリウレタンである場合であればポリオールの低分子量化や疎水性ポリオールの導入等の方法によってガラス転移温度(Tg)を低下させることにより大きくなる傾向にある。
但し、10℃反撥弾性の調整は上記の方法に限定されるものではない。
接触部材における10℃反撥弾性の数値は、局所的な塑性変形の発生を抑制す観点から、10%以上であることが望ましく、15%以上であることがより望ましく、20%以上であることが更に望ましい。また、その上限値としては、ブレード鳴きを抑制する観点から、80%以下であることが望ましく、70%以下であることがより望ましく、60%以下であることが更に望ましい。
・tanδピーク温度
クリーニングブレードの接触部材におけるtanδ(損失正接)のピーク温度とは、ガラス転移温度(Tg)を表す。
ここで、tanδ値は、以下に説明する貯蔵および損失弾性率から導かれるものである。線形弾性体に、正弦波の歪みを定常振動的に与えた場合、応力は式(2)で表される。尚、|E|は複素弾性率と呼ばれる。また、レオロジー学の理論より、弾性体成分は式(3)で、粘性体成分は式(4)で表される。ここで、E’は貯蔵弾性率、E''は損失弾性率と呼ばれる。δは応力と歪みとの位相差角を表し、“力学的損失角”と呼ばれるものである。tanδ値は、式(5)のごとくE''/E’で表され、“損失正弦”と呼ばれるものであり、その値が大きい程、その線形弾性体は、ゴム弾性を有するものとなる。
・式(2) σ=|E|γcos(ωt)
・式(3) E’=|E|cosδ
・式(4) E''=|E|sinδ
・式(5) tanδ=E''/E’
tanδ値は、レオペクトラ−DVE−V4(レオロジ−(株)製)によって静止歪み5%、10Hz 正弦波引張加振を温度範囲−60℃以上100℃以下で測定される。
接触部材におけるtanδピーク温度の物性値は、例えば以下の手段によって制御される。
例えばtanδピーク温度は、例えば接触部材がポリウレタンである場合であればポリオールの低分子量化によって高くなる傾向にあり、また、架橋剤量を増やすことによって高くなる傾向にある。
但し、tanδピーク温度の調整は上記の方法に限定されるものではない。
接触部材におけるtanδピーク温度の数値は、クリーニングブレードが使用される環境の温度以下であることが望ましく、例えば10℃以下であることが望ましく、0℃以下であることがより望ましく、−10℃以下であることが更に望ましい。
・ヤング率
ヤング率は、単位断面積にかかる力ΔSと単位長さでの伸びΔaを測定することにより下記式より算出する。
・式:E=ΔS/Δa
ここで、ΔSは、負荷Fとサンプルの膜厚t、サンプル幅wより、また、Δaは、サンプル基準長さL、負荷印加時のサンプル伸びΔLより、それぞれ下記のようにして算出される。
・式:ΔS=F/(w×t)
・式:Δa=ΔL/L
ヤング率の測定には、引張り試験機(アイコーエンジニアリング社製引張り試験機MODEL−1605N)が使用される。尚、クリーニングブレードの接触部材が上記測定用のサンプル(試験片)の寸法以上の大きさである場合には、該部材からサンプルの寸法のものを切り出すことで、上記の測定が行われる。一方、接触部材がサンプルの寸法未満の大きさである場合には、該部材と同じ材料によってサンプルを形成し、このサンプルについて上記の測定が行われる。
接触部材におけるヤング率の物性値は、例えば以下の手段によって制御される。
例えばヤング率は、化学架橋を増す(架橋点を増す)ことによって大きくなる傾向にあり、また例えば接触部材がポリウレタンである場合であればハードセグメント量を増すことによって大きくなる傾向にある。
但し、ヤング率の調整は上記の方法に限定されるものではない。
接触部材におけるヤング率の数値は、接触部材の硬さが足りずに良好なクリーニング性が得られなくなることを抑制する観点から、例えば5MPa以上であることが望ましく、10MPa以上であることがより望ましく、15MPa以上であることが更に望ましい。また、その上限値としては、接触部材が硬くなり過ぎて駆動する被クリーニング部材に対してクリーニングブレードが追従せず、良好なクリーニング性が得られないなくなることを抑制する観点から、35MPa以下であることが望ましく、30MPa以下であることがより望ましく、25MPa以下であることが更に望ましい。
・ダイナミック超微小硬度
また、クリーニングブレードの接触部材のダイナミック超微小硬度について説明する。
ダイナミック超微小硬度は、圧子を試料に一定の押込み速度(mN/s)で進入させたときの試験荷重P(mN)と押込み深さD(μm)より、下記式より算出される硬度である。
式:DH=α×P/D
上記式において、αは圧子形状による定数を表す。
なお、上記ダイナミック超微小硬度の測定は、ダイナミック超微小硬度計DUH−W201S((株)島津製作所社製)により行われる。ダイナミック超微小硬度は、軟質材料測定により、ダイヤモンド三角錐圧子(陵間角:115°、α:3.8584)を、押込み速度0.047399mN/s、試験荷重4.0mN、環境23℃で進入させた際の押込み深さDを測定することにより求められる。
尚、クリーニングブレードの被クリーニング部材と接触する部分は通常角部である。そのため、三角錐圧子を押し込める箇所で測定を行うとの観点から、実際の測定箇所は、前記角部が1つの辺を構成し且つ駆動する被クリーニング部材に前記角部が接触した状態で該駆動の方向の下流側を向く面(腹面)側に、前記角部から0.5mmずれた位置とする。また、上記の測定箇所のうち任意の3箇所について測定を行い、その平均値をダイナミック超微小硬度とする。
接触部材におけるダイナミック超微小硬度の物性値は、例えば以下の手段によって制御される。
例えばダイナミック超微小硬度は、例えばクリーニングブレードの接触部材の材質がポリウレタンである場合であれば該ポリウレタンの結晶性を高めることによって高くなる傾向にある。また、化学架橋を増す(架橋点を増す)ことによって高くなる傾向にあり、更にハードセグメント量を増すことによって高くなる傾向にある。
但し、ダイナミック超微小硬度の調整は上記の方法に限定されるものではない。
接触部材におけるダイナミック超微小硬度の数値は、0.25以上0.65以下である。ダイナミック超微小硬度が上記下限値未満であると接触部材の硬さが足りず、良好なクリーニング性が得られない。一方、上記上限値を超えると接触部材が硬くなり過ぎて駆動する被クリーニング部材に対してクリーニングブレードが追従せず、良好なクリーニング性が得られない。
尚、ダイナミック超微小硬度は、0.28以上0.63以下であることがより望ましく、0.3以上0.6以下であることが更に望ましい。
次いで、本実施形態に係るクリーニングブレードの構成について説明する。
本実施形態のクリーニングブレードは、以下の(a)および(b)を満たす部材を、少なくとも被クリーニング部材と接触する部分(接触部材)に有していればよい。
(a)ダイナミック超微小硬度が0.25以上0.65以下
(b)下記式(1)で求められる指標Kが15以上
(式(1))
指標K=[23℃破断伸び(%)]×[10℃反撥弾性(%)]×(−1)
×[tanδピーク温度(℃)]÷[ヤング率(MPa)]÷1000
つまり、本実施形態に係るクリーニングブレードは前記接触部材のみからなっていてもよい。また前記接触部材からなり且つ被クリーニング部材表面に接触する第一層と、該第一層の背面に、背面層としての第二層が設けられた2層構成であってもよし、3層以上の構成であってもよい。また、被クリーニング部材と接触する部分の角部のみが前記接触部材からなり、その周囲が他の材料からなる構成であってもよい。
尚、クリーニングブレードが、前記接触部材と該接触部材以外の領域とがそれぞれ異なる材料にて構成されている場合には、接触部材以外の領域を構成する部材を「非接触部材」と称する。
ここで、本実施形態に係るクリーニングブレードの例を、図面を用いて説明する。
図1は、第1の実施形態に係るクリーニングブレードを示す概略図であり、被クリーニング部材の一例である電子写真感光体の表面に接触した状態を示す図である。また、図2は第2の実施形態に係るクリーニングブレードが、図3は第3の実施形態に係るクリーニングブレードが、電子写真感光体の表面に接触した状態を示す図である。
尚、以下に示す図面においては、クリーニングブレードの各箇所について、矢印A方向に駆動する感光体31に接触して感光体31の表面をクリーニングする角部を接触角部3Aと、接触角部3Aが1つの辺を構成し且つ前記駆動の方向(矢印A方向)の上流側を向く面を先端面3Bと、接触角部3Aが1つの辺を構成し且つ前記駆動の方向(矢印A方向)の下流側を向く面を腹面3Cと、先端面3Bと1つの辺を共有し且つ腹面3Cに対向する面を背面3Dとする。また、接触角部3Aと平行な方向(つまり図1において手前から奥への方向)を奥行き方向と、接触角部3Aから先端面3Bが形成されている側の方向を厚み方向と、接触角部3Aから腹面3Cが形成されている側の方向を幅方向とする。
第1の実施形態に係るクリーニングブレード342Aは、感光体31と接触する部分つまり接触角部3Aを含めて、全体が単一の材料から構成されており、即ち接触部材のみからなる態様である。
また、本実施形態に係るクリーニングブレードは、図2に示す第2の実施形態のごとく、感光体31と接触する部分つまり接触角部3Aを含み、腹面3C側全面に渡って形成され且つ接触部材からなる第一層3421Bと、該第一層よりも背面3D側に形成され且つ接触部材とは異なる材料からなる背面層としての第二層3422Bと、が設けられた2層構成であってもよい。
更に、本実施形態に係るクリーニングブレードは、図3に示す第3の実施形態のごとく、感光体31と接触する部分つまり接触角部3Aを含み、1/4にカットされた円柱が奥行き方向に伸びた形状を有し該形状の直角部分が接触角部3Aを形成する、接触部材からなる接触部材3421Cと、接触部材3421Cの厚み方向の背面3D側および幅方向の先端面3Aとは反対側を覆い、つまり前記接触部材3421C以外の部分を構成する、接触部材とは異なる材料からなる背面部材3422Cと、が設けられた構成であってもよい。
ついで、本実施形態のクリーニングブレードにおいて少なくとも被クリーニング部材と接触する部分を構成する接触部材の組成について説明する。
−接触部材−
本実施形態に係るクリーニングブレードにおける接触部材は、前述の(a)および(b)を満たす限り、特に限定されるものではない。例えば、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、プロロピレンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられる。尚、前記(a)のダイナミック超微小硬度の要件を満たす観点から、ポリウレタンゴムが望ましく、特に高結晶化されたポリウレタンゴムがより望ましい。
ポリウレタンの結晶性を高める方法としては、例えば、ポリウレタンにおけるハードセグメント凝集体をより成長させる方法が挙げられる。具体的には、ポリウレタンにおける架橋構造の形成の際に化学架橋(架橋剤による架橋)よりも物理架橋(ハードセグメント同士の水素結合による架橋)がより効率的に進行するよう調整することで、ハードセグメント凝集体がより成長しやすい環境となる。尚、ポリウレタンの重合の際に重合温度を低く設定するほど熟成時間が長くなり、その結果物理架橋がより多く進行する傾向にある。
・吸熱ピークトップ温度
結晶性の指標としては、吸熱ピークトップ温度(溶融温度)が挙げられる。本実施形態に係るクリーニングブレードでは、示差走査熱量測定(DSC)による吸熱ピークトップ温度(溶融温度)が180℃以上であることが望ましく、更には185℃以上であることがより望ましく、190℃以上であることが更に望ましい。尚、上限値としては220℃以下であることが望ましく、更には215℃以下であることがより望ましく、210℃以下であることが更に望ましい。
尚、吸熱ピークトップ温度(溶融温度)は、示差走査熱量測定(DSC)にてASTM D3418−99に準じて行なわれる。測定には、パーキンエルマー社製Diamond−DSCを使用し、装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の溶融温度を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。測定サンプルにはアルミニウム製のパンを用い、対照用に空パンをセットし測定を行う。
・ハードセグメント凝集体の粒子径および粒度分布
また、本実施形態では、ポリウレタンゴムがハードセグメントとソフトセグメントとを有し、前記ハードセグメントの凝集体の平均粒子径が5μm以上20μm以下であることが望ましい。
ハードセグメントの凝集体の平均粒子径が5μm以上であることにより、ブレード表面での結晶面積が増え、摺動性向上の利点がある。一方、20μm以下であることにより、低摩擦化を維持しつつ、靱性(耐欠け性)を失わないとの利点がある。
上記平均粒子径は、更に5μm以上15μm以下であることがより望ましく、5μm以上10μm以下であることが更に望ましい。
また、前記ハードセグメントの凝集体の粒度分布(標準偏差σ)が2以上であることが望ましい。
ハードセグメントの凝集体の粒度分布(標準偏差σ)が2以上であることは、つまり様々な粒子径のものが混在していることを表し、小さい凝集体によって、ソフトセグメントとの接触面積が増えることによる高硬度化の効果が得られ、一方大きい凝集体によって、摺動性向上の効果が得られる。
上記粒度分布は、更に2以上5以下であることがより望ましく、2以上3以下であることが更に望ましい。
尚、ハードセグメント凝集体の平均粒子径および粒度分布は、以下の方法により測定される。偏光顕微鏡(オリンパス製BX51−P)を用い、倍率×20にて画像を撮影し、画像処理を施して画像を2値化し、クリーニングブレード1本につき5点(1点につき5個の凝集体を測定)、クリーニングブレード20本について粒子径を測定し、計500個から平均粒子径を算出する。
尚、画像の2値化は、画像処理ソフトOLYMPUS Stream essentials(オリンパス社製)を用い、結晶部を黒、非晶部を白になるよう色相/彩度/輝度の閾値を調整する。
また、測定された500個の粒子径から以下の式により粒度分布(標準偏差σ)を算出する。
標準偏差σ=√{(X1−M)+(X2−M)+・・・
・・・+(X500−M)}/500
Xn:測定粒径n(n=1から500)
M:測定粒径の平均値
ハードセグメント凝集体の粒子径および粒度分布を上記範囲に制御する手段としては、特に限定されるものではないが、例えば、触媒による反応制御、架橋剤による三次元ネットワーク制御、熟成条件による結晶成長制御等の方法が挙げられる。
ポリウレタンゴムは、通常ポリイソシアネートとポリオールとを重合することで合成される。また、ポリオール以外にイソシアネート基と反応し得る官能基を有する樹脂を用いてもよい。尚、ポリウレタンゴムはハードセグメントとソフトセグメントとを有していることが望ましい。
ここで、「ハードセグメント」および「ソフトセグメント」とは、ポリウレタンゴム材料中で、前者を構成する材料の方が、後者を構成する材料よりも相対的に硬い材料からなり、後者を構成する材料の方が前者を構成する材料よりも相対的に柔らかい材料からなるセグメントを意味する。
ハードセグメントを構成する材料(ハードセグメント材料)とソフトセグメントを構成する材料(ソフトセグメント材料)との組み合わせとしては、特に限定されず、一方が他方に対して相対的に硬く、他方が一方に対して相対的に柔らかい組み合わせとなるよう公知の樹脂材料から選択し得るが、本実施形態においては、以下の組み合わせが好適である。
・ソフトセグメント材料
まず、ソフトセグメント材料としては、ポリオールとして、ジオールと二塩基酸との脱水縮合で得られるポリエステルポリオール、ジオールとアルキルカーボネートの反応により得られるポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。なお、ソフトセグメント材料として用いられる上記ポリオールの市販品としては、例えば、ダイセル化学社製のプラクセル205やプラクセル240などが挙げられる。
・ハードセグメント材料
また、ハードセグメント材料としては、イソシアネート基に対して反応し得る官能基を有する樹脂を用いることが望ましい。また、柔軟性のある樹脂であることが望ましく、柔軟性の点から直鎖構造を有する脂肪族系の樹脂であることがより望ましい。具体例としては、2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂や、2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂等を用いることが望ましい。
2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂の市販品としては、例えば、総研化学社製のアクトフロー(グレード:UMB−2005B、UMB−2005P、UMB−2005、UME−2005等)が挙げられる。
2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂の市販品としては、例えば、出光興産社製、R−45HT等が挙げられる。
2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、従来の一般的なエポキシ樹脂のごとく硬くて脆い性質を有するものではなく、従来のエポキシ樹脂よりも柔軟強靭性であるものが望ましい。上記エポキシ樹脂としては、例えば、分子構造の面では、その主鎖構造中に、主鎖の可動性を高くし得る構造(柔軟性骨格)を有するものが好適であり、柔軟性骨格としては、アルキレン骨格や、シクロアルカン骨格、ポリオキシアルキレン骨格等が挙げられ、特にポリオキシアルキレン骨格が好適である。
また、物性面では、従来のエポキシ樹脂と比べて、分子量に比して粘度が低いエポキシ樹脂が好適である。具体的には、重量平均分子量が900±100の範囲内であり、25℃における粘度が15000±5000mPa・sの範囲内であることが望ましく、15000±3000mPa・sの範囲内であることがより望ましい。この特性を有するエポキシ樹脂の市販品としては、例えば、DIC製、EPLICON EXA−4850−150等が挙げられる。
ハードセグメント材料およびソフトセグメント材料を用いる場合、ハードセグメント材料およびソフトセグメント材料の総量に対するハードセグメントを構成する材料の質量比(以下「ハードセグメント材料比」と称す)が10質量%以上30質量%以下の範囲内であることが望ましく、13質量%以上23質量%以下の範囲内であることがより望ましく、15質量%以上20質量%以下の範囲内であることが更に望ましい。
ハードセグメント材料比が、10質量%以上であることにより、耐摩耗性が得られ、長期に渡って良好なクリーニング性が維持される。一方、ハードセグメント材料比が30質量%以下であることにより、硬くなり過ぎることがなく、柔軟性や伸張性が得られ、欠けの発生が抑制されて、長期に渡って良好なクリーニング性が維持される。
・ポリイソシアネート
ポリウレタンゴムの合成に用いられるポリイソシアネートとしては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、1,6−ヘキサンジイソシアネート(HDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)および3,3−ジメチルフェニル−4,4−ジイソシアネート(TODI)などが挙げられる。
尚、求められる大きさ(粒子径)のハードセグメント凝集体の形成し易さという点から、ポリイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)がより望ましい。
ポリイソシアネートのイソシアネート基に対して反応し得る官能基を有する樹脂100質量部に対する配合量は、20質量部以上40質量部以下が望ましく、更には20質量部以上35質量部以下がより望ましく、20質量部以上30質量部以下が更に望ましい。
20質量部以上であることにより、ウレタン結合量が多く確保されてハードセグメント成長し、求められる硬度が得られる。一方40質量部以下であることにより、ハードセグメントが大きくなり過ぎず、伸張性が得られ、クリーニングブレードの欠けの発生が抑制される。
・架橋剤
架橋剤としては、ジオール(2官能)、トリオール(3官能)、テトラオール(4官能)等が挙げられ、これらを併用してもよい。また、架橋剤としてアミン系化合物を用いてもよい。尚、3官能以上の架橋剤を用いて架橋されたものであることが望ましい。3官能の架橋剤としては、例えば、トリメチロールプロパン、グリセリン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。
架橋剤のイソシアネート基に対して反応し得る官能基を有する樹脂100質量部に対する配合量は2質量部以下が望ましい。2質量部以下であることにより、分子運動が化学架橋で拘束されることなく、熟成によるウレタン結合由来のハードセグメントが大きく成長し、求められる硬度が得やすくなる。
・ポリウレタンゴムの製造方法
本実施形態における前記接触部材を構成するポリウレタンゴム部材の製造は、プレポリマー法やワンショット法など、ポリウレタンの一般的な製造方法が用いられる。プレポリマー法は強度、耐摩耗性に優れるポリウレタンが得られるため本実施形態には好適であるが、製法により制限されるものではない。
尚、接触部材における吸熱ピークトップ温度(溶融温度)を前記範囲に制御する手段としては、ポリウレタン部材の結晶性を高めつつ且つ適正な範囲に制御する方法が挙げられ、例えばポリウレタンにおけるハードセグメント凝集体をより成長させる方法が挙げられる。具体的には、ポリウレタンにおける架橋構造の形成の際に化学架橋(架橋剤による架橋)よりも物理架橋(ハードセグメント同士の水素結合による架橋)がより効率的に進行するよう調整する方法が挙げられ、ポリウレタンの重合の際に重合温度を低く設定するほど熟成時間が長くなり、その結果物理架橋がより多く進行する傾向にある。
かかるポリウレタンゴム部材は、上述したポリオールに、イソシアネート化合物および架橋剤等を配合して、分子配列のムラが抑制され得る成形条件で成形する。
具体的には、ポリウレタン組成物を調整する際に、ポリオールやプレポリマーの温度を低くしたり、硬化・成形の温度を低くしたりすることにより、架橋の進行が遅くなるよう調整する。これらの温度(ポリオールやプレポリマーの温度、硬化・成形の温度)を低く設定して反応性を下げることにより、ウレタン結合部が凝集し、ハードセグメントの結晶体が得られるので、ハードセグメント凝集体の粒子径が求められる結晶径となるよう温度を調整する。
これにより、ポリウレタン組成物に含まれる分子が並んだ状態となり、DSCを測定した際に、結晶融解エネルギーの吸熱ピークトップ温度が前記範囲の結晶体を含むポリウレタンゴム部材が成形される。
なお、ポリオール、ポリイソシアネート、および架橋剤の量や、架橋剤の比率等は求められる範囲に調整する。
尚、クリーニングブレードの成形は、上記方法により調製されたクリーニングブレード形成用の組成物を、例えば、遠心成形や押し出し成形等を利用して、シート状に形成し、切断加工等を施すことにより作製される。
ここで、一例を挙げて、接触部材の製造方法の詳細を説明する。
まず、ソフトセグメント材料(例えばポリカプロラクトンポリオール)と、ハードセグメント材料(例えば2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂)を、混合(例えば質量比8:2)する。
次に、このソフトセグメント材料とハードセグメント材料との混合物に対して、イソシアネート化合物(例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)を加えて、例えば窒素雰囲気下で反応させる。この際の温度は60℃以上150℃以下であることが望ましく、更には80℃以上130℃以下であることが望ましい。また反応時間は0.1時間以上3時間以下であることが望ましく、更には1時間以上2時間以下であることが望ましい。
続いて、イソシアネート化合物を更に加え、例えば窒素雰囲気下で反応させてプレポリマーを得る。この際の温度は40℃以上100℃以下であることが望ましく、更には60℃以上90℃以下であることが望ましい。また反応時間は30分間以上6時間以下であることが望ましく、更には1時間以上4時間以下であることが望ましい。
次いで、このプレポリマーを昇温し減圧下で脱泡する。この際の温度は60℃以上120℃以下であることが望ましく、更には80℃以上100℃以下であることが望ましい。また反応時間は10分間以上2時間以下であることが望ましく、更には30分間以上1時間以下であることが望ましい。
その後、プレポリマーに対して、架橋剤(例えば1,4−ブタンジオールやトリメチロールプロパン)を加えて混合し、クリーニングブレード形成用の組成物を調製する。
次いで、遠心成形機の金型に上記クリーニングブレード形成用の組成物を流し込み、硬化反応させる。この際の金型温度は80℃以上160℃以下であることが望ましく、更には100℃以上140℃以下であることが望ましい。また反応時間は20分間以上3時間以下であることが望ましく、更には30分間以上2時間以下であることが望ましい。
更に架橋反応させることで接触部材が形成される。この架橋反応の際の熟成加熱の温度は70℃以上130℃以下であることが望ましく、80℃以上130℃以下であることがより望ましく、更には100℃以上120℃以下であることが望ましい。また反応時間は1時間以上48時間以下であることが望ましく、更には10時間以上24時間以下であることが望ましい。
・物性
前記接触部材においては、ポリウレタンゴム中における化学架橋(架橋剤による架橋)「1」に対する物理架橋(ハードセグメント同士の水素結合による架橋)の比率が、1:0.8乃至1:2.0であることが望ましく、更には1:1乃至1:1.8であることが望ましい。
化学架橋に対する物理架橋の比率が上記下限値以上であることにより、ハードセグメント凝集体がより成長され結晶由来の低摩擦性の効果が得られる。一方、上記上限値以下であることにより、靱性維持の効果が得られる。
尚、上記化学架橋と物理架橋との比率は、以下のMoobey−Rivilin式を用いて算出する。
σ=2C(λ−1/λ)+2C(1−1/λ
σ:応力、λ:歪、C:化学架橋密度、C:物理架橋
尚、引張り試験による応力−歪曲線より10%伸長時のσとλを用いる。
前記特定部材においては、ポリウレタンゴム中におけるソフトセグメント「1」に対するハードセグメントの比率が、1:0.15乃至1:0.3であることが望ましく、更には1:0.2乃至1:0.25であることが望ましい。
ソフトセグメントに対するハードセグメントの比率が上記下限値以上であることにより、ハードセグメント凝集体量も増えることにより低摩擦性の効果が得られる。一方、上記上限値以下であることにより、靱性維持の効果が得られる。
尚、上記ソフトセグメントとハードセグメントとの比率は、H−NMRを用い、ハードセグメント成分としてイソシアネート、鎖延長剤、ソフトセグメント成分としてポリオールのスペクトル面積から組成比を算出する。
本実施形態における前記ポリウレタンゴム部材の重量平均分子量は、1000乃至4000の範囲内であることが望ましく、1500乃至3500の範囲内であることがより望ましい。
ついで、本実施形態のクリーニングブレードが、図2に示す第2実施形態や図3に示す第3実施形態のごとく、接触部材と該接触部材以外の領域(非接触部材)とがそれぞれ異なる材料にて構成されている場合における、非接触部材の組成について説明する。
−非接触部材−
本実施形態に係るクリーニングブレードにおける非接触部材は、特に限定されずに公知の如何なる材料をも用い得る。
・反撥弾性
中でも50℃の反撥弾性が70%以下である材料で構成されることが望ましい。
クリーニングブレードを電子写真感光体等の被クリーニング部材に接触させてクリーニングを行う際、使用環境によって被クリーニング部材とクリーニングブレードとの間に粘着力が働き、被クリーニング部材とクリーニングブレードの先端の接触面の摩擦抵抗が大きくなり、被クリーニング部材の駆動と共にクリーニングブレードが大きく振幅し、所謂「ブレード鳴き」と称される異音が発生することがある。
しかし、反撥弾性が上記範囲である非接触部材を設けることにより、前記異音の発生が効果的に抑制される。
50℃の反撥弾性(%)の測定は、JIS K6255(1996年)に準じて50℃環境下にて行われる。尚、クリーニングブレードの非接触部材がJIS K6255に規定の試験片の寸法以上の大きさである場合には、該部材から試験片の寸法のものを切り出すことで、上記の測定が行われる。一方、非接触部材が試験片の寸法未満の大きさである場合には、該部材と同じ材料によって試験片を形成し、この試験片について上記の測定が行われる。
非接触部材における50℃反撥弾性の物性値は、例えば、架橋剤の三官能化や増量により架橋密度を高くすることで大きくなる傾向にある。
但し、50℃反撥弾性の調整は上記の方法に限定されるものではない。
非接触部材における50℃反撥弾性の数値は、更に70%以下であることが望ましく、65%以下であることがより望ましい。また、その下限値としては、更に20%以上であることが望ましく、25%以上であることがより望ましい。
・永久伸び
また、本実施形態に係るクリーニングブレードにおける非接触部材は、100%永久伸びが1.0%以下である材料で構成されることが望ましい。
100%永久伸びが上記範囲である非接触部材を設けることにより、へたり(永久変形)の発生が抑制され、クリーニングブレードの接触圧が維持され、結果として優れたクリーニング性が維持される。
ここで、上記100%永久伸び(%)の測定方法について説明する。
JIS K6262(1997年)に準拠して、短冊状試験片を用い、100%引張りひずみを与えて24時間放置し、下記式の通り標線間距離より求められる。
Ts=(L2−L0)/(L1−L0)×100
Ts:永久伸び
L0:引張り前の標線間距離
L1:引張り時の標線間距離
L2:引張り後の標線間距離
尚、クリーニングブレードの非接触部材がJIS K6262に規定の短冊状試験片の寸法以上の大きさである場合には、該部材から短冊状試験片の寸法のものを切り出すことで、上記の測定が行われる。一方、非接触部材が短冊状試験片の寸法未満の大きさである場合には、該部材と同じ材料によって短冊状試験片を形成し、この短冊状試験片について上記の測定が行われる。
非接触部材における100%永久伸びの物性値は、例えば、架橋剤量や、例えば接触部材がポリウレタンである場合であればポリオールの分子量を調整することで大きくなる傾向にある。
但し、100%永久伸びの調整は上記の方法に限定されるものではない。
非接触部材における100%永久伸びの数値は、更に1.0%以下であることが望ましく、0.9%以下であることがより望ましい。
非接触部材に用いられる材料としては、例えば、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、プロロピレンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられる。これらの中で、ポリウレタンゴムがよい。ポリウレタンゴムとしては、エステル系ポリウレタン、エーテル系ポリウレタンが挙げられ、特にエステル系ポリウレタンが望ましい。
尚、ポリウレタンゴムを製造する際には、ポリオールとポリイソシアネートとを用いる方法がある。
ポリオールとしては、ポリテトラメチルエーテルグリコール、ポリエチレンアジペート、ポリカプロラクトンなどが挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、3,3−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート(TODI)などが挙げられる。中でもMDIが望ましい。
更に、ポリウレタンを硬化させる硬化剤として、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、エチレングリコールやこれらの混合物などの硬化剤が挙げられる。
具体例を一例挙げて説明すると、例えば脱水処理したポリテトラメチルエーテルグリコールにジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネートを混入し反応させ生成したプレポリマーに、硬化剤として1,4−ブタジオールおよびトリメチロールプロパンを併用したものを用いることが望ましい。尚、反応調整剤等の添加剤を添加してもよい。
非接触部材の作製方法は、作製に用いる原材料に応じて、従来公知の方法が利用され、例えば、遠心成形や押し出し成形等を利用して形成し、定められた形状に切断加工等することにより作製される。
−クリーニングブレードの製造−
尚、図2に示す二層構成などの複数層構成の場合には、上記方法により得られた第一層および第二層(3層以上の層構成である場合には複数の層)を、相互に貼り合わせることにより作製される。上記貼り合わせる方法としては、両面テープ、各種接着剤等が好適に用いられる。また、成型時に時間差を置いて各層の材料を金型に流し込み、接着層を設けずに材料間で結合させることによって複数の層を接着してもよい。
また、図3に示す接触部材(エッジ)と非接触部材(背面)とを有する構成の場合には、図3に示す接触部材3421Cを2つ、腹面3C側同士を重ね合わせた半円柱の形状に対応する空洞(接触部材形成用の組成物を流し込む領域)を有する第一金型と、接触部材3421Cおよび非接触部材3422Cを2つ、腹面3C側同士を重ね合わせた形状に対応する空洞を有する第二金型と、を準備する。前記第一金型の前記空洞に接触部材形成用の組成物を流し込んで硬化させ接触部材3421Cが2つ重なった形状の第一成形物を形成する。次いで、上記第一金型を取り外した後、更に第二金型の空洞の内部に前記第一成形物が配置されるよう、第二金型を設置する。その後、第二金型の空洞内に、前記第一成形物を覆うよう非接触部材形成用の組成物を流し込み硬化させ、前記接触部材3421Cおよび非接触部材3422Cが2つ腹面3C側同士で重なった形状の第二成形物を形成する。次いで、形成された第二成形物を真ん中、つまり腹面3Cとなる部分で切断して、半円柱形状の接触部材が真ん中で分断されて1/4に切断された円柱形状となるようカットし、更に定められた寸法にカットすることで図3に示すクリーニングブレードが得られる。
尚、クリーニングブレード全体の厚さとしては、1.5mm以上2.5mm以下が望ましく、1.8mm以上2.2mm以下がより望ましい。
・用途
本実施形態のクリーニングブレードを利用して被クリーニング部材をクリーニングする場合、クリーニングの対象となる被クリーニング部材としては、画像形成装置内において、表面のクリーニングが要求される部材であれば特に限定されず、例えば、中間転写体や、帯電ロール、転写ロール、被転写材搬送ベルト、用紙搬送ロール、像保持体からトナーを除去するクリーニングブラシからさらにトナーを除去するデトーニングロール等も挙げられるが、本実施形態においては、像保持体であることが特に望ましい。
(クリーニング装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置)
次に、本実施形態のクリーニングブレードを用いたクリーニング装置、プロセスカートリッジ、および、画像形成装置について説明する。
本実施形態のクリーニング装置は、被クリーニング部材表面に接触し、被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニングブレードとして、本実施形態のクリーニングブレードを備えたものであれば特に限定されない。例えば、クリーニング装置の構成例としては、被クリーニング部材側に開口部を有するクリーニングケース内に、エッジ先端が開口部側となるようクリーニングブレードを固定すると共に、クリーニングブレードにより被クリーニング部材表面から回収された廃トナー等の異物を異物回収容器に導く搬送部材を備えた構成などが挙げられる。また、本実施形態のクリーニング装置には、本実施形態のクリーニングブレードが2つ以上用いられていてもよい。
なお、本実施形態のクリーニングブレードを像保持体のクリーニングに利用する場合、画像形成時の像流れを抑制するためには、クリーニングブレードが像保持体に押し当てられる力NF(Normal Force)は1.3gf/mm以上2.3gf/mm以下の範囲であることが望ましく、1.6gf/mm以上2.0gf/mm以下の範囲であることがより望ましい。
また、クリーニングブレード先端部が像保持体に食込む長さが0.8mm以上1.2mm以下の範囲であることが望ましく、0.9mm以上1.1mm以下の範囲であることがより望ましい。
クリーニングブレードと像保持体との接触部における角度W/A(Working Angle)は8°以上14°以下の範囲であることが望ましく、10°以上12°以下の範囲であることがより望ましい。
一方、本実施形態のプロセスカートリッジは、像保持体や中間転写体等の1つ以上の被クリーニング部材表面に接触し、被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニング装置として、本実施形態のクリーニング装置を備えたものであれば特に限定されず、例えば、像保持体と、この像保持体表面をクリーニングする本実施形態のクリーニング装置とを含み、画像形成装置に対して脱着自在な態様等が挙げられる。例えば、各色のトナーに対応した像保持体を有するいわゆるタンデム機であれば、各々の像保持体毎に本実施形態のクリーニング装置を設けてもよい。加えて、本実施形態のクリーニング装置の他に、クリーニングブラシ等を併用してもよい。
−クリーニングブレード、画像形成装置、クリーニング装置の具体例−
次に、本実施形態のクリーニングブレード、並びに、これを用いた画像形成装置およびクリーニング装置の具体例について、図面を用いてより詳細に説明する。
図4は、本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略模式図であり、いわゆるタンデム型の画像形成装置について示したものである。
図4中、21は本体ハウジング、22、22a乃至22dは作像エンジン、23はベルトモジュール、24は記録媒体供給カセット、25は記録媒体搬送路、30は各感光体ユニット、31は感光体ドラム、33は各現像ユニット、34はクリーニング装置、35、35a乃至35dはトナーカートリッジ、40は露光ユニット、41はユニットケース、42はポリゴンミラー、51は一次転写装置、52は二次転写装置、53はベルトクリーニング装置、61は送出しロール、62は搬送ロール、63は位置合わせロール、66は定着装置、67は排出ロール、68は排紙部、71は手差し供給装置、72は送出しロール、73は両面記録用ユニット、74は案内ロール、76は搬送路、77は搬送ロール、230は中間転写ベルト、231、232は支持ロール、521は二次転写ロール、531はクリーニングブレードを表す。
図4に示すタンデム型画像形成装置は、本体ハウジング21内に四つの色(本実施の形態ではブラック、イエロ、マゼンタ、シアン)の作像エンジン22(具体的には22a乃至22d)を配列し、その上方には各作像エンジン22の配列方向に沿って循環搬送される中間転写ベルト230が含まれるベルトモジュール23を配設する一方、本体ハウジング21の下方には用紙等の記録媒体(図示せず)が収容される記録媒体供給カセット24を配設すると共に、この記録媒体供給カセット24からの記録媒体の搬送路となる記録媒体搬送路25を垂直方向に配置したものである。
本実施の形態において、各作像エンジン22(22a乃至22d)は、中間転写ベルト230の循環方向上流側から順に、例えばブラック用、イエロ用、マゼンタ用、シアン用(配列は必ずしもこの順番とは限らない)のトナー像を形成するものであり、各感光体ユニット30と、各現像ユニット33と、共通する一つの露光ユニット40とを備えている。
ここで、感光体ユニット30は、例えば感光体ドラム31と、この感光体ドラム31を予め帯電する帯電装置(帯電ロール)32と、感光体ドラム31上の残留トナーを除去するクリーニング装置34とを一体的にサブカートリッジ化したものである。
また、現像ユニット33は、帯電された感光体ドラム31上に露光ユニット40にて露光形成された静電潜像を対応する色トナー(本実施の形態では例えば負極性)で現像するものであり、例えば感光体ユニット30からなるサブカートリッジと一体化されてプロセスカートリッジ(所謂Customer Replaceable Unit)を構成している。
尚、感光体ユニット30を現像ユニット33から切り離して単独のプロセスカートリッジとしてもよいことは勿論である。また、図4中、符号35(35a乃至35d)は各現像ユニット33に各色成分トナーを補給するためのトナーカートリッジである(トナー補給経路は図示せず)。
一方、露光ユニット40は、ユニットケース41内に例えば四つの半導体レーザ(図示せず)、一つのポリゴンミラー42、結像レンズ(図示せず)および各感光体ユニット30に対応するそれぞれミラー(図示せず)を格納し、各色成分毎の半導体レーザからの光をポリゴンミラー42で偏向走査し、結像レンズ、ミラーを介して対応する感光体ドラム31上の露光ポイントに光像を導くよう配置したものである。
また、本実施の形態において、ベルトモジュール23は、例えば一対の支持ロール(一方が駆動ロール)231,232間に中間転写ベルト230を掛け渡したものであり、各感光体ユニット30の感光体ドラム31に対応した中間転写ベルト230の裏面には一次転写装置(本例では一次転写ロール)51が配設され、この一次転写装置51にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム31上のトナー像を中間転写ベルト230側に静電的に転写する。更に、中間転写ベルト230の最下流作像エンジン22dの下流側の支持ロール232に対応した部位には二次転写装置52が配設されており、中間転写ベルト230上の一次転写像を記録媒体に二次転写(一括転写)する。
本実施の形態では、二次転写装置52は、中間転写ベルト230のトナー像保持面側に圧接配置される二次転写ロール521と、中間転写ベルト230の裏面側に配置されて二次転写ロール521の対向電極をなす背面ロール(本例では支持ロール232を兼用)とを備えている。そして、例えば二次転写ロール521が接地されており、また、背面ロール(支持ロール232)にはトナーの帯電極性と同極性のバイアスが印加されている。
更にまた、中間転写ベルト230の最上流作像エンジン22aの上流側にはベルトクリーニング装置53が配設されており、中間転写ベルト230上の残留トナーを除去する。
また、記録媒体供給カセット24には記録媒体をピックアップする送出しロール61が設けられ、この送出しロール61の直後には記録媒体を送出する搬送ロール62が配設されると共に、二次転写部位の直前に位置する記録媒体搬送路25には記録媒体を定められたタイミングで二次転写部位へ供給するレジストレーションロール(位置合わせロール)63が配設されている。一方、二次転写部位の下流側に位置する記録媒体搬送路25には定着装置66が設けられ、この定着装置66の下流側には記録媒体排出用の排出ロール67が設けられており、本体ハウジング21の上部に形成された排紙部68に排出記録媒体が収容される。
更に、本実施の形態では、本体ハウジング21の側方には手差し供給装置(MSI)71が設けられており、この手差し供給装置71上の記録媒体は送出しロール72および搬送ロール62にて記録媒体搬送路25に向かって送出される。
更にまた、本体ハウジング21には両面記録用ユニット73が付設されており、この両面記録用ユニット73は、記録媒体の両面に画像記録を行う両面モード選択時に、片面記録済みの記録媒体を排出ロール67を逆転させ、かつ、入口手前の案内ロール74にて内部に取り込み、搬送ロール77にて内部の記録媒体戻し搬送路76に沿って記録媒体を搬送し、再度位置合わせロール63側へと供給するものである。
次に、図4に示すタンデム型画像形成装置内に配置されたクリーニング装置34について詳述する。
図5は、本実施形態のクリーニング装置の一例を示す模式断面図であり、図4中に示すクリーニング装置34と共にサブカートリッジ化された感光体ドラム31、帯電ロール32や、現像ユニット33も示した図である。
図5中、32は帯電ロール(帯電装置)、331はユニットケース、332は現像ロール、333はトナー搬送部材、334は搬送パドル、335はトリミング部材、341はクリーニングケース、342はクリーニングブレード、344はフィルムシール、345は搬送部材を表す。
クリーニング装置34は、残留トナーが収容され且つ感光体ドラム31に対向して開口するクリーニングケース341を有し、このクリーニングケース341の開口下縁には感光体ドラム31に接触配置されるクリーニングブレード342を図示外のブラケットを介して取り付ける一方、クリーニングケース341の開口上縁には感光体ドラム31との間が気密に保たれるフィルムシール344を取り付けたものである。尚、符号345はクリーニングケース341内に収容された廃トナーを側方の廃トナー容器に導く搬送部材である。
次に、クリーニング装置34に具備されるクリーニングブレードについて図面を用いて詳述する。
図1は、本実施形態のクリーニングブレードの一例を示す模式断面図であり、図5中に示すクリーニングブレード342を、これに接触する感光体ドラム31と共に示した図である。
尚、本実施の形態では、各作像エンジン22(22a乃至22d)の全てのクリーニング装置34において、クリーニングブレード342として本実施形態のクリーニングブレードが用いられているほか、ベルトクリーニング装置53で用いられるクリーニングブレード531も本実施形態のクリーニングブレードが用いられてもよい。
また、本実施の形態で用いられる現像ユニット(現像装置)33は、例えば図5に示すごとく、現像剤が収容され且つ感光体ドラム31に対向して開口するユニットケース331を有している。ここで、このユニットケース331の開口に面した箇所に現像ロール332が配設されると共に、ユニットケース331内には現像剤攪拌搬送のためのトナー搬送部材333が配設されている。更に、現像ロール332とトナー搬送部材333との間には搬送パドル334を配設してもよい。
現像に際しては、現像ロール332に現像剤を供給した後、例えばトリミング部材335にて現像剤を層厚規制した状態で、感光体ドラム31に対向する現像領域に搬送される。
本実施の形態では、現像ユニット33としては、例えばトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を使用するが、トナーのみからなる一成分現像剤を使用するものであっても差し支えない。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動を説明する。先ず、各作像エンジン22(22a乃至22d)が各色に対応した単色トナー像を形成すると、各色の単色トナー像は中間転写ベルト230表面に、元の原稿情報と一致するよう順次重ね合わせて一次転写される。続いて、中間転写ベルト230表面に転写されたカラートナー像は、二次転写装置52にて記録媒体表面に転写され、カラートナー像が転写された記録媒体は定着装置66による定着処理を経た後、排紙部68へと排出される。
一方、各作像エンジン22(22a乃至22d)において、感光体ドラム31上の残留トナーはクリーニング装置34にて清掃され、また、中間転写ベルト230上の残留トナーはベルトクリーニング装置53にて清掃される。
こうした作像過程において、夫々の残留トナーはクリーニング装置34(またはベルトクリーニング装置53)によって清掃される。
なお、クリーニングブレード342は、図5に示されるごとくクリーニング装置34内のフレーム部材に直接固定するのではなく、バネ材を介して固定されてもよい。
以下に、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の説明において「部」は「質量部」を意味する。
<A:ダイナミック超微小硬度とトナーすり抜けの関係>
〔参考比較例A1〕
−クリーニングブレードA1−
・接触部材(エッジ)の形成
まず、ポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学工業(株)製、プラクセル205、平均分子量529、水酸基価212KOHmg/g)およびポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学工業(株)製、プラクセル240、平均分子量4155、水酸基価27KOHmg/g)と、をポリオール成分のソフトセグメント材料として用いた。また、2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂(綜研化学社製、アクトフローUMB−2005B)をハードセグメント材料として用い、上記ソフトセグメント材料およびハードセグメント材料を8:2(質量比)の割合で混合した。
次に、このソフトセグメント材料とハードセグメント材料との混合物100部に対して、イソシアネート化合物として4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、ミリオネートMT)を6.26部加えて、窒素雰囲気下で70℃で3時間反応させた。尚、この反応で使用したイソシアネート化合物量は、反応系に含まれる水酸基に対するイソシアネート基の比(イソシアネート基/水酸基)が0.5となるよう選択したものである。
続いて、上記イソシアネート化合物を更に34.3部加え、窒素雰囲気下で70℃で3時間反応させて、プレポリマーを得た。尚、プレポリマーの使用に際して利用したイソシアネート化合物の全量は40.56部であった。
次に、このプレポリマーを100℃に昇温し、減圧下で1時間脱泡した。その後、プレポリマー100部に対して、1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの混合物(質量比=60/40)を7.14部加え、3分間泡をかまないように混合し、接触部材形成用組成物A1を調製した。
次いで、140℃に金型(図3に示す接触部材3421Cを2つ合わせた半円柱の形状に対応する空洞を有する金型)を調整した遠心成形機に上記接触部材形成用組成物A1を流し込み、1時間硬化反応させた。次いで、110℃で24時間架橋し、冷却して半円柱形状の接触部材(エッジ)を形成した。
・非接触部材(背面)の形成
脱水処理したポリテトラメチルエーテルグリコールに、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネートを混入し120℃で15分反応させ、生成したプレポリマーに硬化剤として1,4−ブタジオールおよびトリメチロールプロパンを併用したものを、非接触部材形成用組成物A1として用いた。
尚、上記接触部材(エッジ)と非接触部材(背面)との接着は、前述の通り接触部材を半円柱形状に形成した後の遠心成形機に、更に非接触部材形成用組成物A1を流し込み硬化させることによって行った。
接触部材(エッジ)と非接触部材(背面)とを接着した後の部材を110℃で24時間架橋した後に冷却し、これを真ん中で切断することで、半円柱形状の接触部材(エッジ)が真ん中で分断されて1/4に切断された円柱形状となるようカットし、更に長さ8mm、厚さ2mmの寸法にカットした。こうして、接触部材(エッジ)が1/4に切断された円柱形状である形状(図3に示す形状)を有し且つその他の部分が非接触部材(背面)で形成された、エッジ−背面構成のクリーニングブレードA1を得た。
尚、接触部材(エッジ)のダイナミック超微小硬度、23℃破断伸び、10℃反撥弾性、(−1)×tanδピーク温度およびヤング率を前述の方法により測定し、また指標Kを算出したところ、下記表1に示す通りであった。
〔参考例A1〜A12、参考比較例A2〜A3〕
参考比較例A1とはダイナミック超微小硬度が異なるクリーニングブレードを作製した。
具体的には、参考比較例A1の接触部材(エッジ)の形成において、化学架橋の量(架橋点の量)やハードセグメントの量を変更することでダイナミック超微小硬度が下記表1に記載のものとなるよう調整した以外は、参考比較例A1に記載の方法によりクリーニングブレードを得た。
[評価試験:トナーすり抜け評価]
以下の方法により、ダイナミック超微小硬度の差異によるトナーすり抜けの度合い、即ちクリーニング性能を評価した。参考実施例および参考比較例で得られたクリーニングブレードを、富士ゼロックス社製DocuCentre−IV C5575に搭載し、NF(Normal Force)を1.3gf/mm、W/A(Working Angle)を11°に合わせ、10k枚プリントを行った。
クリーニングブレードと感光体ドラムとの接触領域をトナーがすり抜けると、該トナーはクリーニングブレードの腹面(駆動する感光体ドラムに接触部材(エッジ)が接触した状態で該駆動の方向の下流側を向く面)に堆積する。そのため、前記試験を行った後のクリーニングブレードの腹面に堆積したトナーの量を測定した。尚、堆積量は15.0×10−3mm以下を好適と判定した。結果を下記表1に示す。
尚、上記の結果をグラフにしたものを図6に示す。
<B:4物性値と欠けの関係>
〔実施例B1〜B5、比較例B1〜B4〕
参考比較例A1の接触部材(エッジ)の形成において、ポリオールの分子量の調整、架橋剤の量の調整、架橋剤の官能基数の数の調整、疎水性ポリオール導入の有無、化学架橋(架橋点)の増減、ハードセグメント量の調整によって、接触部材(エッジ)の各種物性を下記表2に示すとおり変更した以外は、参考比較例A1に記載の方法によりクリーニングブレードを得た。
尚、クリーニングブレードの各種物性を測定したところ、下記表2に示す通りであった。
〔実施例B6、比較例B5〕
エッジと背面に分かれたクリーニングブレードではなく、感光体に接触する第一層と背面側の第二層との二層構成を有するクリーニングブレードを作製した。
・第一層の形成
参考例B1の接触部材(エッジ)の形成において、ポリオールの分子量の調整、架橋剤の量の調整、架橋剤の官能基数の数の調整、疎水性ポリオール導入の有無、化学架橋(架橋点)の増減、ハードセグメント量の調整によって、接触部材(エッジ)の各種物性を下記表2に示すとおり変更し、且つ形状を半円柱形状の接触部材(エッジ)ではなく平板状(第一層)に変更することで、各種物性が表2に記載のものとなる第一層を形成した。
・第二層の形成
第二層用の組成物として、前記参考比較例A1で調製した第二層形成用組成物A1を用いた。
尚、上記第一層と第二層との接着は、前述の通り第一層を平板状に形成した後の遠心成形機に、第二層形成用の組成物を流し込み硬化させることによって行い、第一層の背面に第二層を形成し、それ以外は比較例B1に記載の方法によりクリーニングブレードを得た。
[評価試験:欠け評価]
以下の方法により、欠け発生の度合い(グレード)を評価した。実施例および比較例で得られたクリーニングブレードを、富士ゼロックス社製DocuCentre−IV C5575に搭載し、NF(Normal Force)を1.3gf/mm、W/A(Working Angle)を11°に合わせ、10k枚プリントを行った。
その時点での欠けの大きさおよび個数によって、以下の基準に従い欠け発生の度合い(グレード)を評価した。尚、欠け発生の度合い(グレード)は、軸方向の中心部位100mmの範囲で計測した。
グレード10:欠け未発生
グレード9 :欠けサイズ1μm以下、個数1個以上5個未満
グレード8 :欠けサイズ1μm以下、個数5個以上10個未満
グレード7 :欠けサイズ1μm以下、個数10個以上
グレード6 :欠けサイズ1μmを超え5μm以下、個数1個以上5個未満
グレード5 :欠けサイズ1μmを超え5μm以下、個数5個以上10個未満
グレード4 :欠けサイズ1μmを超え5μm以下、個数10個以上
グレード3 :欠けサイズ5μmを超える、個数1個以上5個未満
グレード2 :欠けサイズ5μmを超える、個数5個以上10個未満
グレード1 :欠けサイズ5μmを超える、個数10個以上
得られた欠けグレードの結果と、23℃破断伸びとの関係をグラフにしたものを図7に示す。図7に示される通り、欠けの発生と23℃破断伸びとの相関が取れた結果は得られなかった。
また、その他の1物性値(10℃反発弾性、(−1)×tanδピーク温度、ヤング率)と、得られた欠けグレードの結果との関係をグラフにしたものを図8乃至図10に示す。しかし、欠けの発生との相関が取れた結果は得られなかった。
更に、その他の2物性値(23℃破断伸び×10℃反発弾性、23℃破断伸び×(−1)×tanδピーク温度、23℃破断伸び÷ヤング率、10℃反発弾性×(−1)×tanδピーク温度、10℃反発弾性÷ヤング率)および、3物性値(23℃破断伸び×10℃反発弾性×(−1)×tanδピーク温度、23℃破断伸び×10℃反発弾性×(−1)÷ヤング率、10℃反発弾性×(−1)×tanδピーク温度÷ヤング率、23℃破断伸び×(−1)×tanδピーク温度÷ヤング率)と、得られた欠けグレードの結果との関係をグラフにしたものを図11乃至図19に示す。しかし、欠けの発生との相関が取れた結果は得られなかった。
これに対し、「23℃破断伸び×10℃反発弾性×(−1)×tanδピーク温度÷ヤング率」の値と、得られた欠けグレードの結果との関係をグラフにしたものを図20に示す。図20に示される通り、欠けの発生との相関が取れ、指標Kの数値が15以上のものについては欠け発生が効果的に抑制された。
21 本体ハウジング、22、22a乃至22d 作像エンジン、23 ベルトモジュール、24 記録媒体供給カセット、25 記録媒体搬送路、30 感光体ユニット、31 感光体ドラム、32 帯電ロール、33 現像ユニット、34 クリーニング装置、35、35a乃至35d トナーカートリッジ、40 露光ユニット、41 ユニットケース、42 ポリゴンミラー、51 一次転写装置、52 二次転写装置、53 ベルトクリーニング装置、61 送出しロール、62 搬送ロール、63 位置合わせロール、66 定着装置、67 排出ロール、68 排紙部、71 手差し供給装置、72 送出しロール、73 両面記録用ユニット、74 案内ロール、76 搬送路、77 搬送ロール、230 中間転写ベルト、231、232 支持ロール、331 ユニットケース、332 現像ロール、333 トナー搬送部材、334 搬送パドル、335 トリミング部材、341 クリーニングケース、342、342A、342B、342C クリーニングブレード、344 フィルムシール、345 搬送部材、521 二次転写ロール、531 クリーニングブレード、3421B 第一層、3422B 第二層、3421C 接触部材、3422C 背面部材

Claims (7)

  1. 少なくとも被クリーニング部材と接触する接触部分が、ダイナミック超微小硬度が0.25以上0.65以下であり且つ下記式(1)で求められる指標Kが15以上である部材で構成されるクリーニングブレード。
    (式(1))
    指標K=[23℃破断伸び(%)]×[10℃反撥弾性(%)]×(−1)
    ×[tanδピーク温度(℃)]÷[ヤング率(MPa)]÷1000
    (ただし、前記tanδピーク温度は0℃未満である。)
  2. 少なくとも被クリーニング部材と接触する接触部分を含む領域を構成する接触部材と、
    前記接触部材以外の領域を構成し、前記接触部材と異なる材料で構成され、且つ50℃の反撥弾性が70%以下である非接触部材と、
    を有する請求項1に記載のクリーニングブレード。
  3. 少なくとも被クリーニング部材と接触する接触部分を含む領域を構成する接触部材と、
    前記接触部材以外の領域を構成し、前記接触部材と異なる材料で構成され、且つ100%永久伸びが1.0%以下である非接触部材と、
    を有する請求項1または請求項2に記載のクリーニングブレード。
  4. 前記接触部分が、少なくとも、ソフトセグメント材料としてのポリオールと、ハードセグメント材料としてのイソシアネート基に対して反応し得る官能基を有する樹脂と、ポリイソシアネートと、の重合体であるポリウレタン部材である請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のクリーニングブレード。
  5. 請求項1〜請求項の何れか1項に記載のクリーニングブレードを備えたクリーニング装置。
  6. 請求項に記載のクリーニング装置を備え、画像形成装置に対して脱着自在であるプロセスカートリッジ。
  7. 像保持体と、
    前記像保持体を帯電する帯電装置と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
    前記像保持体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
    前記像保持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写装置と、
    前記転写装置によって前記トナー像が転写された後の前記像保持体の表面に、前記クリーニングブレードを接触させてクリーニングする請求項に記載のクリーニング装置と、
    を備える画像形成装置。
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