JP5956773B2 - リリーフバルブ - Google Patents

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本発明は、リリーフオイルの低油温時と高油温時でリリーフ流量を制御することができるリリーフバルブに関する。
従来のリリーフバルブ装置において、油圧とスプリング荷重のバランスでバルブが移動し、異なる2箇所のリリーフ口が開口することで油圧を2段階に制御することができる2段リリーフバルブが存在する。この種のものが特許文献1に開示されている。以下、特許文献1を概説する。なお、以下の説明において、部材に付された符号は、特許文献1に記載されたものをそのまま使用する。
特許文献1では、内燃機関用油圧制御弁1の第1連通孔24と第2連通孔25との開口径は、各々第1連通孔11と第2連通孔12との開口径に略等しいものとなっている。周壁部23の軸方向に移動可能なリング状部材50は、サーモワックス40に隣接固定して遊嵌され、サーモワックス40と一体となっている。そして、リング状部材50には、前記第1連通孔11と略同開口径の第1連通孔51が穿設されている。なお、サーモワックス40とリング状部材50とは、80℃において、第1連通孔51が第1連通孔11と第1連通孔24とに略一致した位置となるように決められている。
そしてオイルの温度が高くなるほど、第1連通孔51の位置が第1連通孔11及び第1連通孔24からずれることで、従って、第1連通孔11と第1連通孔24との開口面積がリング状部材50により絞られ、小さくなる。よって、オイルの温度が高い状態では、オイルの通過抵抗が大きくなるため、結果として油圧は上昇する。
特開平5−195743号公報
特許文献1が有する課題について述べる。特許文献1の発明では、弁70の外周側には周壁部23が配置されている。周壁部23の外周側には、リング状部材50やストッパー60が配置されている。さらに、リング状部材50やストッパー60の外周側には本体10が配置されている。つまり弁70の外周側には3層の壁が配置されていることになる。
弁70の径は、油圧の大きさとスプリング80のバネ荷重の対比によって決まるため、ある程度決まっており、むやみに径を小さくできるものではない。従って、特許文献1の構成は、3層の壁の分だけ外径が大きくなってしまうものであり、省スペース化の要望に反するものである。本発明の目的(解決しようとする技術的課題)は、低油温時においてオイルポンプの無駄仕事を削減し、もって燃費が向上させ、ポンプサイズの大型化を防ぎ、省スペース化を達成することにある。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、軸方向後端のみが開放されて流入開口部とした中空室と該中空室の内周と外周とを直径方向に連通するリリーフ孔とを有する弁筐体部と前記中空室の流量を変更する流量変更手段とからなる弁体と、該弁体が配置されると共に軸方向後端部側にリリーフ流入部を有し且つ前記後端部側から初期停止状態における前記弁体のリリーフ孔の位置よりも前記弁体の移動方向に沿って離間した位置に第1リリーフ口を有すると共に前記リリーフ孔よりも後端部側に位置する第2リリーフ口とを有してなる弁通路と、前記弁体を前記弁通路のリリーフ流入部側に押圧するスプリングとからなり、前記流量変更手段は前記中空室に配置され、高油温時では流量を減少させ、低油温時では流量を増加させるように制御し、前記流量変更手段は、温度を検知するセンサ筐体部と該センサ筐体部から出入する流量調整軸と前記中空室の軸方向中間箇所で且つ前記リリーフ孔よりも軸方向後方側に形成された流量調整開口部とからなる感温センサとし、前記中空室と前記センサ筐体部との間には室内流通路が形成されると共に前記感温センサの流量調整軸は低油温時で前記流量調整開口部に非遊挿状態とし、高油温時で前記流量調整開口部に遊挿状態としてなるリリーフバルブとしたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1において、前記感温センサとした流量変更手段は、前記センサ筐体部内部に充填されたワックスによって流量調整軸の突出が行われてなるリリーフバルブとしたことにより、上記課題を解決した。
請求項3の発明を、請求項1又2において、前記弁筐体部の中空室と、前記感温センサとした前記流量変更手段のセンサ筐体部との固着手段は、該センサ筐体部の外周に放射状となるリブ片が形成され、該リブ片が前記中空室に圧入固着され、前記中空室と前記センサ筐体部との隙間を前記室内流通路としてなるリリーフバルブとしたことにより上記課題を解決した。
請求項1の発明では、弁体は軸方向後端に開放された流入開口部を有する中空室と、該中空室の内周と外周とを直径方向に連通するリリーフ孔とを有する弁筐体部と前記中空室内に設けられ流量を変更する流量変更手段とから構成される。また、前記弁体が配置される弁通路は、軸方向後方側にリリーフ流入部を有し且つ該リリーフ流入部から初期停止状態における前記弁体のリリーフ孔の位置よりも前記弁体の移動方向に沿って離間した位置に第1リリーフ口が形成され、前記リリーフ孔よりも後方側に第2リリーフ口が位置している。弁体は弁通路に配置されリリーフ流入部側にスプリングによって押圧されている。
前記流量変更手段は、高油温時では中空室内の流量を減少させ、低油温時では中空室の流量を増加させるように制御する役目をなすものである。したがって、リリーフ流入部から弁通路に流入するオイルは、一定以上のリリーフ圧となるとスプリングの押圧力に抗して弁体を弁通路の前方側に移動させ、弁体のリリーフ孔と弁通路の第1リリーフ口とが一致する位置でリリーフが開始される。このとき、弁体に内蔵された流量変更手段は、低油温時にオイル通過面積を増加させるので、リリーフ孔からのオイルが流れ易くなり、流量が増加する。
よって、オイルが低温で粘度が高くても、流量変更手段によって、流量が確保され、オイルポンプの無駄仕事を削減することができ、燃費を向上させることができる。また、ポンプサイズを小型化できる。さらに、流量変更手段は、弁体に内蔵される構成により、リリーフバルブの大型化を防止し、これによっても省スペース化を達成できる。また、弁通路では、初期停止状態における前記弁体のリリーフ孔の位置よりも後方側に第2リリーフ口が位置しているので、リリーフ圧力がさらに上昇した場合には、通常のリリーフバルブと同様に、第2リリーフ口から流量変更手段を介することなく直接、リリーフさせることができる。そのため仮に流量変更手段が機能を果たさなくなってもリリーフ機能は確保される。
さらに、請求項1の発明では、前記流量変更手段として、センサ筐体部と出入する流量調整軸と前記中空室の軸方向中間箇所で且つ前記リリーフ孔よりも軸方向後方側に形成された流量調整開口部とから構成される感温センサとしたことで、流量変更手段を最も簡単な構造で且つバルブ本体部に簡単に装着できる。請求項2の発明では、前記感温センサとした流量変更手段は、前記センサ筐体部内部に充填されたワックスによって流量調整軸の出入が行われる構造としたので、流量変更手段は最も信頼性のある構造にできる。請求項3の発明では、極めて簡単な構成により室内流通路を確保できる。
(A)は本発明の縦断側面図、(B)は(A)のY1―Y1矢視断面図。 (A)は弁体の縦断側面図、(B)は(A)のX1―X1矢視断面図、(C)は(A)のX2―X2矢視断面図、(D)は弁体の先端部分の側面図、(E)は流量変更手段を感温センサとした斜視図である。 本発明をエンジンのオイル流通回路に組み込んだ略示図である。 (A)は低油温時における流量変更手段の状態を示す弁体の縦断側面図、(B)は高油温時における流量変更手段の状態を示す弁体の縦断側面図である。 (A)は本発明において中回転域における弁通路と弁体の位置関係を示す縦断側面図、(B)は(A)の低油温時におけるY2―Y2矢視断面図、(C)は(A)の高油温時におけるY2―Y2矢視断面図である。 高回転域において第2リリーフ口から直接リリーフが行われる状態を示す縦断側面図である。 本発明と従来技術の特性を比較したグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明は、図1に示すように、主に弁体A,弁通路4,スプリング5等から構成される。前記弁体Aは、前記弁通路4に配置され、その軸方向に移動自在となっている。ここで、方向を示す軸方向とは、弁体Aが移動する方向である。また、弁通路4においては、弁体Aの移動方向に沿う方向を弁通路4の軸方向という。その他の構成部材の方向も前述した軸方向を基準とするものである。
弁体Aは、弁筐体部1と流量変更手段2とから構成されたものである。弁筐体部1は、金属製であり、具体的には鉄合金から形成されたものである。弁筐体部1は、円筒形状とした外周側面11の軸方向先端側に先端部12が形成され、軸方向後端側に後端部13が形成されている〔図2(A)参照〕。
前記先端部12は、弁体Aがリリーフオイルの圧力を受けて移動するときの先端となる部位である。前記外周側面11の先端部12側寄りの部分には段部11aが形成されており、外周側面11の先端部12側寄りの部分は直径がひとまわり細くなっている〔図2(A),(D)参照〕。そして、前記段部11aには、後述するスプリング5によって弾性的に押圧される部位となっている。
弁筐体部1の内部には、中空室14が形成されている〔図2(A),(C)参照〕。該中空室14には、リリーフオイルが流れ込む部分であり、略円筒形状の空隙として形成されている。中空室14は、弁筐体部1の後端部13側のみが開放されており、この開放箇所を流入開口部14aと称する〔図2(A)参照〕。該流入開口部14aは、中空室14にリリーフオイルが流入する部位である。また、後述する流量変更手段2が装着されるための挿入口ともなる。また、中空室14の軸方向先端部12側は、閉鎖された構造である。
前記弁筐体部1の中空室14の内周側面14bから弁筐体部1の外周側面11とを直径方向(略直径方向も含む)に沿って貫通するリリーフ孔15が形成されている〔図2(A),(C),(D)等参照〕。該リリーフ孔15は、弁筐体部1の軸方向同一位置の周方向に沿って複数形成される。本発明の実施形態では、リリーフ孔15は、外周側面11の直径方向の両端となるように、直径方向に対向して形成される〔図2(C)参照〕。
また、外周側面11には、複数のリリーフ孔15,15,…を通過するように周方向に沿ってリリーフ孔15の直径以上の溝幅を有するリリーフ溝11bが形成される。該リリーフ溝11bには、各リリーフ孔15,15,…から吐出するリリーフオイルが流れ込む。そして、リリーフ溝11bと後述する第1リリーフ口41とが連通することで、該第1リリーフ口41にリリーフオイルを送り込むことができる。弁体Aの中空室14には、後述する流量変更手段2を構成する流量調整開口部23が設けられている。
流量変更手段2は、弁筐体部1の中空室14に装着され、中空室14内に流入したリリーフオイルの流量を調整してリリーフ孔15,15,…から吐出させる役目をなす。流量変更手段2の実施形態として、感温センサとしたものが存在する〔図2(E)参照〕。感温センサとしての流量変更手段2は、センサ筐体部21と、流量調整軸22と、流量調整開口部23とから構成されている〔図2(A)参照〕。
前記センサ筐体部21と、弁筐体部1の中空室14との間には、室内流通路3が形成される〔図2(A),(B)参照〕。該室内流通路3は、前記中空室14の内周側面14bと、前記センサ筐体部21の外面との間に隙間を設け、この隙間が使用される。そして、中空室14の流入開口部14aから流入するリリーフオイルは、室内流通路3を通過して流量調整開口部23に流入し、リリーフ孔15,15,…から弁筐体部1の外部に吐出される。
前記室内流通路3は、種々の構成手段が存在し、具体的には、前記センサ筐体部21の外周に放射状となるリブ片21a,21a,…が形成される〔図2(E)参照〕。該リブ片21a,21a,…の各先端は、センサ筐体部21が中空室14に圧入又はクリップ等によって固定された状態で、中空室14の内周側面14bと前記リブ片21a,21a,…との間に隙間を構成する。この隙間が室内流通路3として使用される〔図2(A),(B)参照〕。また、特に図示しないが、センサ筐体部21の外周に円板状部を形成し、該円板状部に複数の貫通孔を形成し、該貫通孔を室内流通路3として使用してもよい。
流量調整軸22は、前記センサ筐体部21に対して出入するよう構成されている。センサ筐体部21は、その内部に温度を検知して流量調整軸22を出入させるための温度検知出入手段24が具備されている。温度検知出入手段24の具体的な実施形態としては、温度によって膨張収縮するワックスが使用される。
ワックスは、センサ筐体部21内に充填、封入され、ワックスが膨張収縮することで、流量調整軸22をセンサ筐体部21に対して出入させるものである。また、流量調整軸22は、センサ筐体部21に最も入り込んだ状態のときでも、センサ筐体部21から僅かに突出した状態となっている〔図2(A),(E)参照〕。
センサ筐体部21のワックス(温度検知出入手段24)が高温になると体積が膨張して流量調整軸22がセンサ筐体部21から突出する。また、ワックス(温度検知出入手段24)が低温になると収縮して流量調整軸22がセンサ筐体部21に引き込む。温度検知出入手段は、ワックス以外のものとして、機械的及び電気的によるものであっても構わない。また低温時に流量調整軸22がセンサ筐体部21に引き込む場合、スプリングを設置し、スプリングの力で引き込んでも良い。
流量調整開口部23は、前記弁筐体部1の軸方向において前記リリーフ孔15よりも軸方向後方側に位置して設けられている〔図2(A)参照〕。具体的には、前記リリーフ孔15が弁筐体部1の軸方向先端側付近に形成され、流量調整開口部23は軸方向略中間箇所に形成される。該流量調整開口部23は、中空室14の内周側面に沿って形成された環状壁部材とした仕切壁部23aの直径中心に形成された貫通孔である。したがって、流量調整開口部23の内径は、中空室14の内径よりも小さい。また、低温時に流量調整軸22がセンサ筐体部21
また、中空室14は、流量調整開口部23の仕切壁部23aによって、2つの部屋に仕切られた構成となり、中空室14の流入開口部14aと、リリーフ孔15との間には、仕切壁部23aを有する流量調整開口部23が存在する構成となる〔図2(A)参照〕。流量調整開口部23は、前記仕切壁部23aの肉厚によって軸方向長さが決定されるものである。つまり適宜の厚さを有する仕切壁部23aによって流量調整開口部23の軸方向長さが形成される。
流量調整開口部23には、前述したように、センサ筐体部21から温度検知出入手段24によって出入し、前記流量調整軸22が遊挿状態又は非遊挿状態となる。流量調整軸22の軸直径Dは、流量調整開口部23の内径Hよりも小さい。流量調整軸22が流量調整開口部23に遊挿した状態では、流量調整開口部23の有効開口面積は減少し、流量調整軸22と流量調整開口部23との間の隙間のみが流入可能な開口となる。この隙間を連通隙間Jと称する。これによって、流量調整開口部23に流量調整軸22が遊挿されない状態〔図4(A)参照〕と、遊挿された状態〔図4(B)参照〕で、流量調整開口部23の開口面積が大小に変更し、よって、リリーフオイルの流量も大小に変更される。
つまり、流量調整開口部23に流量調整軸22が非遊挿状態では、流量調整開口部23が全開状態となり、オイルの流れは多くなり、リリーフ孔15から吐出するリリーフオイルの量は多くなる〔図4(A)参照〕。また、流量調整開口部23に流量調整軸22が遊挿したときには、オイルは全開状態の流量調整開口部23よりも極めて狭い連通隙間Jを流れるので、オイルの流れは少なくなる〔図4(B)参照〕。
次に、弁通路4は、トンネル状の中空通路として形成され、前記弁体Aが軸方向に移動自在に配置される部位であって、ポンプのハウジング等のボディ9等と一体形成されている(図1,図3参照)。ボディ9は、アルミ合金、鉄合金、樹脂等からなり、ロータ等の内接歯車や,外接歯車等から構成されたポンプPが内蔵され、その吐出源の上流側には吸入ポートが形成され、吐出源の下流側には吐出ポートが形成される。
ボディー9は、エンジンやその他の構成部品8に供給される回路7に組み込まれる(図3参照)。そして、吐出ポートを出たオイルは、エンジンやその他の構成部品8に供給される。吐出ポートの下流には、本発明のリリーフバルブが設けられる。弁通路4の軸方向における後端部4a側には前記吐出ポートの下流と連通するリリーフ流入部43が設けられている(図1参照)。
弁通路4の軸方向中間箇所には、第1リリーフ口41及び第2リリーフ口42がそれぞれ形成されている。前記第1リリーフ口41は、弁通路4の後端部4aから初期停止状態における前記弁体Aのリリーフ孔15の位置よりも前記弁体Aの移動方向に沿って離間した位置に形成されている。また、弁通路4の後端部4aから初期停止状態における前記弁体Aのリリーフ孔15の位置よりも後端部4a側に第2リリーフ口42が位置している(図1参照)。
つまり、弁通路4のリリーフ流入部43から離間距離の長い方が第1リリーフ口41であり、略小円形形状に形成されている。また、リリーフ流入部43から離間距離の短い方が第2リリーフ口42であり、略大四角形状に形成されている。弁体Aの初期停止状態とは、リリーフ動作が行われず、スプリング5によって、弁体Aの後端部13が弁通路4の後端部4a側に当接して停止している状態のことである。
弁通路4内において、前記弁体Aは、スプリング5を介して弁通路4の後端部4a側、つまりリリーフ流入部43側に押圧されている。スプリング5は、具体的には圧縮コイルスプリングが使用され、弁体Aの先端部12側寄りの段部11aがスプリング5に挿入されるように装着されている。そして、スプリング5の軸方向他端にシーリングボルト6が装着されつつ、該シーリングボルト6が弁通路4の軸方向先端に装着される。
次に、本発明の動作を図7のグラフに基づいて説明する。図7のグラフにおいて、本発明の特性を示す線は、太い実線にて記載した。また、点線は高油温における従来技術の特性を示し、一点鎖線は、低油温における従来技術の特性を示す。まず、エンジンが低回転,中回転及び高回転のそれぞれの領域に分けて、その動作を説明してゆく。まず、エンジン回転数Nが低回転域の状態(約1000rpm未満)で、オイルが低温の場合、低回転域内で回転数Nがしだいに大きくなると、リリーフ圧力も上昇し、リリーフ流入部43からオイルが流入して弁体Aを押圧し、スプリング5の弾性力を上回って、弁体Aは初期停止状態から弁体Aは移動を開始する。
次に、エンジン回転数Nが中回転の領域(約1000rpm乃至約3500rpm)では、弁体Aに具備された流量変更手段2が働く。弁体Aは、リリーフオイルの圧力によって移動し、リリーフ孔15,15,…と、弁通路4の第1リリーフ口41との位置が一致して連通する状態となる。ここで、流量変更手段2が作動する。
まず、中回転領域において低油温時は、感温センサとした流量変更手段2の流量調整軸22がセンサ筐体部21に引き込まれた状態であり、流量調整開口部23は全開状態でリリーフオイルが通過する開口面積は最大となる。これによって、中回転領域の低油温時では、リリーフ量は多くなる〔図4(A)参照〕。
また、中回転領域における高油温時は流量変更手段2の流量調整軸22がセンサ筐体部21から突出し、流量調整開口部23に遊挿する。これによって、オイルは、流量調整開口部23と流量調整軸22との間に形成される連通隙間Jのみを流れ、リリーフ量は少なくなる。このように、中回転領域の低油温時では、リリーフ量が多く行われ、中回転領域の高油温時ではリリーフ量が少なくなり、リリーフオイルの温度上昇によって、粘度が減少しても、リリーフ量が急増することを防止し、安定したリリーフ状態を維持することができる。
高回転域(約3500rpm以上)では、リリーフ流入部43からのリリーフ圧力がさらに上昇し、弁体Aの後端部13が第2リリーフ口42を越えるまで押圧し、第2リリーフ口42から直接リリーフ動作を行う。従来技術の装置では、中回転領域において低油温時では油圧が早く上昇しているが、本発明によって低油温時であっても、高油温時に近い油圧特性にできる。つまり、同じ回転数で見れば油圧はそれほど上昇せず、もって無駄仕事を減らせるため、燃費を向上させる効果を奏する。
A…弁体、1…弁筐体部、14…中空室、14a…流入開口部、15…リリーフ孔、
2…流量変更手段、21…センサ筐体部、21a…リブ片、22…流量調整軸、
23…流量調整開口部、4…弁通路、41…第1リリーフ口、42…第2リリーフ口、
43…リリーフ流入部、5…スプリング。

Claims (3)

  1. 軸方向後端のみが開放されて流入開口部とした中空室と該中空室の内周と外周とを直径方向に連通するリリーフ孔とを有する弁筐体部と前記中空室の流量を変更する流量変更手段とからなる弁体と、該弁体が配置されると共に軸方向後端部側にリリーフ流入部を有し且つ前記後端部側から初期停止状態における前記弁体のリリーフ孔の位置よりも前記弁体の移動方向に沿って離間した位置に第1リリーフ口を有すると共に前記リリーフ孔よりも後端部側に位置する第2リリーフ口とを有してなる弁通路と、前記弁体を前記弁通路のリリーフ流入部側に押圧するスプリングとからなり、前記流量変更手段は前記中空室に配置され、高油温時では流量を減少させ、低油温時では流量を増加させるように制御し、前記流量変更手段は、温度を検知するセンサ筐体部と該センサ筐体部から出入する流量調整軸と前記中空室の軸方向中間箇所で且つ前記リリーフ孔よりも軸方向後方側に形成された流量調整開口部とからなる感温センサとし、前記中空室と前記センサ筐体部との間には室内流通路が形成されると共に前記感温センサの流量調整軸は低油温時で前記流量調整開口部に非遊挿状態とし、高油温時で前記流量調整開口部に遊挿状態としてなることを特徴とするリリーフバルブ。
  2. 請求項1において、前記感温センサとした流量変更手段は、前記センサ筐体部内部に充填されたワックスによって流量調整軸の突出が行われてなることを特徴とするリリーフバルブ。
  3. 請求項1又2において、前記弁筐体部の中空室と、前記感温センサとした前記流量変更手段のセンサ筐体部との固着手段は、該センサ筐体部の外周に放射状となるリブ片が形成され、該リブ片が前記中空室に圧入固着され、前記中空室と前記センサ筐体部との隙間を前記室内流通路としてなることを特徴とするリリーフバルブ。
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