JP5688003B2 - 可変容量形オイルポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車用の内燃機関の各摺動部等に作動油を供給する油圧源に適用される可変容量形オイルポンプに関する。
自動車用の内燃機関に適用される従来の可変容量形オイルポンプとしては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
概略を説明すれば、この可変容量形ポンプは、ベーン式の可変容量形オイルポンプであって、ロータの回転中心に対するカムリングの偏心量が大きくなる方向(以下「偏心方向」と称す。)側へと当該カムリングを付勢するスプリングによるばね力と、ポンプハウジングとカムリングの間に隔成された2つの制御油室内に導入され、それぞれ前記スプリングのばね力に抗してカムリングを反偏心方向である同心方向側へ付勢するように作用する吐出圧による付勢力と、に基づき、エンジンの回転数に応じてカムリングの偏心量を2段階に制御することにより、要求吐出圧の異なる複数の機器にオイルを供給することが可能となっている。
具体的には、エンジン回転数が上昇すると、まず一方の制御油室に吐出圧が導入され、当該吐出圧が第1の平衡圧力である第1所定油圧に到達したところで、カムリングが前記スプリングのばね力に抗して同心方向へと若干移動することとなる。また、その後、さらにエンジン回転数が上昇した場合には、前記一方の制御油室に加えて他方の制御油室にも吐出圧が導入されることとなって、当該吐出圧が第2の平衡圧力である第2所定油圧へと到達したところで、カムリングが前記スプリングのばね力に抗してさらに同心方向へと移動することとなっている。
特表2008−524500号公報
ここで、前記従来の可変容量形オイルポンプの場合には、前記カムリングの作動規制にスプリングを用いていることから、吐出圧の上昇に伴いカムリングが揺動しづらくなってしまう。このため、吐出圧を前記第1所定油圧又は第2所定油圧に維持しようとしても、エンジン回転数が上昇するにつれ大きく上昇してしまうこととなって、要求吐出圧特性の十分な確保が図れないという問題があった。
そこで、本発明は、前記従来の可変容量形ポンプの技術的課題に鑑みて案出されたものであって、所望の吐出圧に維持する要求に対して、エンジン回転数が上昇しても当該要求吐出圧を極力維持し得る可変容量形オイルポンプを提供することを目的としている。
本願発明は、とりわけ、初期位置である第1位置側へと戻すような付勢力が作用する一方で吐出部から吐出された吐出圧が作用することによって付勢力に抗して移動するように構成された弁体により構成され、弁体が第1位置にあるときには第1制御油室とドレン部を連通しつつ第2制御油室に吐出圧を導入し、弁体が前記付勢力に抗して第2位置へ移動した場合には第1、第2制御油室の両制御油室に吐出圧を導入し、弁体が第2位置からさらに前記付勢力に抗して第3位置へ移動した場合には第1制御油室へ吐出圧を導いたまま第2制御油室内のオイルの一部をドレン部へと流出させる切替機構を備え、この切替機構につき、吐出圧が、付勢機構のセット荷重を超えてカムリングが移動可能となる圧力以上であって、かつ、付勢機構の付勢力が段階的に大きくなる圧力以下となったときに、弁体の軸方向位置が第1位置から第2位置へと切り替わるように構成したことを特徴としている。
本願発明によれば、吐出圧が前記所定の圧力範囲にあるときには、吐出圧がカムリング可動圧力以上になると弁体が第2位置へ移動することになるものの、これによってカムリングの偏心量が減少することから、吐出圧が減少して再び前記所定の圧力を下回ることとなって弁体が第1位置へと戻る、といったことが繰り返される結果、回転数上昇に伴う吐出圧の上昇が抑制され、所望とする吐出圧に極力維持することができる。
本発明の第1実施形態に係る可変容量形ポンプの構成を示す分解斜視図である。 図1に示す可変容量形ポンプの正面図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 図3に示すポンプボディ単体をカバー部材との合わせ面側から見た図である。 図3に示すカバー部材単体をポンプボディとの合わせ面側から見た図である。 図2のC−C線に沿う断面図である。 同実施形態に係る可変容量形ポンプの油圧特性を表すグラフである。 同実施形態に係る可変容量形ポンプの油圧回路図であって、(a)は切替制御弁が第1位置にある状態を示し、(b)は切替制御弁が第2位置にある状態を、(c)は切替制御弁が第3位置にある状態を示している。 本発明の第2実施形態に係る可変容量形ポンプの切替制御弁を現したもので、当該切替制御弁の図7に相当する縦断面図である。
以下に、本発明に係る可変容量形オイルポンプの各実施形態を、図面に基づいて詳述する。なお、下記の各実施形態では、この可変容量形オイルポンプを、自動車用内燃機関の摺動部や機関弁の開閉時期制御に供するバルブタイミング制御装置に対し機関の潤滑油を供給するオイルポンプとして適用した例を示している。
図1〜図9は本発明に係るオイルポンプの第1実施形態を示しており、このオイルポンプ10は、図外の内燃機関のシリンダブロックやバランサ装置の各前端部に設けられ、図1〜図4に示すように、一端側が開口形成されて内部にポンプ収容室13が設けられた縦断面ほぼコ字形状のポンプボディ11と当該ポンプボディ11の一端開口を閉塞するカバー部材12とからなるポンプハウジングと、該ポンプハウジングに回転自在に支持され、前記ポンプ収容室13のほぼ中心部を貫通して図外のクランクシャフトないしバランサシャフト等によって回転駆動される駆動軸14と、前記ポンプ収容室13内にて移動(揺動)可能に収容された可動部材であるカムリング15と、該カムリング15の内周側に収容され、駆動軸14により図4中の反時計方向に回転駆動されることで、前記カムリング15との間に形成される複数の作動油室であるポンプ室PRの容積を増減させることでポンプ作用を行うポンプ構成体と、前記ポンプハウジング(カバー部材12)に付設され、後述する各制御油室31,32に対する吐出圧の導入ないし排出を切替制御することによりカムリング15の揺動制御に供する切替機構である切替制御弁40と、を備えている。
ここで、前記ポンプ構成体は、カムリング15の内周側において回転自在に収容され、その中心部が駆動軸14外周に結合されたロータ16と、該ロータ16の外周部に放射状に切欠形成された複数のスリット16a内においてそれぞれ出没自在に収容されたベーン17と、前記ロータ16より小径に形成され、当該ロータ16の内周側両側部に配設された一対のリング部材18,18と、から構成されている。
前記ポンプボディ11は、アルミニウム合金材により一体に形成されていて、ポンプ収容室13の一端壁を構成する端壁11aのほぼ中央位置には、駆動軸14の一端部を回転自在に支持する軸受孔11bが貫通形成されている。また、ポンプ収容室13の内周壁の所定位置には、棒状のピボットピン19を介してカムリング15を揺動自在に支持する横断面ほぼ半円状の支持溝11cが切欠形成されている。さらに、ポンプ収容室13の内周壁には、軸受孔11bの中心と支持溝11bの中心とを結ぶ直線(以下「カムリング基準線」という。)Mに対して図4中の上半側に、カムリング15の外周部に配設されるシール部材20が摺接するシール摺接面11dが形成されている。このシール摺接面11dは、支持溝11c中心から所定半径R1をもって構成される円弧面状に形成されると共に、カムリング15が偏心揺動する範囲においてシール部材20が常時摺接可能な周方向長さに設定されている。同様に、前記カムリング基準線Mに対して図4中の下半側にも、カムリング15の外周部に配設されるシール部材20が摺接するシール摺接面11eが形成されている。このシール摺接面11eは、支持溝11c中心から所定半径R2をもって構成される円弧面状に形成され、カムリング15が偏心揺動する範囲においてシール部材20が常時摺接可能な周方向長さに設定されている。かかる構成により、カムリング15が偏心揺動する際には、前記両シール摺接面11d,11eに沿って摺動案内されることで、当該カムリング15の円滑な作動(偏心揺動)が得られるようになっている。
また、前記ポンプボディ11の端壁11aの内側面には、特に図4、図5に示すように、軸受孔11bの外周域に、前記ポンプ構成体によるポンプ作用に伴い前記各ポンプ室PRの容積が拡大する領域(以下「吸入領域」という。)に開口するようにほぼ円弧凹状の吸入部である吸入ポート21aが、また、前記各ポンプ室PRの容積が縮小する領域(以下「吐出領域」という。)に開口するようにほぼ円弧凹状の吐出部である吐出ポート22aが、それぞれ軸受孔11bを挟んでほぼ対向するように切欠形成されている。
前記吸入ポート21aは、その周方向のほぼ中間位置に、後記の第1スプリング収容室28側へ膨出するように形成された導入部23が一体に設けられていて、該導入部23と吸入ポート21aの境界部近傍には、ポンプボディ11の端壁11aを貫通し外部へと開口する吸入口21bが貫通形成されている。かかる構成により、内燃機関のオイルパン(図示外)に貯留された潤滑油が、前記ポンプ構成体のポンプ作用に伴い発生する負圧に基づき吸入口21b及び吸入ポート21aを介して吸入領域に係る各ポンプ室PRに吸入されるようになっている。ここで、前記吸入口21aは、前記導入部23と共に、吸入領域のカムリング15外周域に形成される低圧室35と連通するように構成されていて、当該低圧室35にも前記吸入圧である低圧の作動油を導くようになっている。
前記吐出ポート22aは、その始端部に、ポンプボディ11の端壁11aを貫通して外部へと開口する吐出口22bが貫通形成されている。かかる構成から、前記ポンプ構成体によるポンプ作用により加圧されて吐出ポート22aへと吐出された作動油が、吐出口22bから前記シリンダブロック内に設けられた図外のオイルメインギャラリを介して機関内における各摺動部やバルブタイミング制御装置等(いずれも図示外)へと供給されることとなる。
また、前記吐出ポート22aには、当該吐出ポート22aと軸受孔11bとを連通する連通溝25aが切欠形成されていて、この連通溝25aを介して軸受孔11bに作動油を供給すると共にロータ16及び各ベーン17の側部にも作動油を供給することで、各摺動部位の良好な潤滑が確保されている。なお、かかる連通溝25aは、前記各ベーン17の出没方向と合致しないように形成されており、これら各ベーン17が出没する際の当該連通溝25aへの脱落が抑制されている。
前記カバー部材12は、図3、図6に示すように、ほぼ板状を呈し、複数のボルトB1によりポンプボディ11の開口端面に取り付けられるものであって、ポンプボディ11の軸受孔11bに対向する位置には、駆動軸14の他端側を回転自在に支持する軸受孔12aが貫通形成されている。そして、このカバー部材12の内側面にも、前記ポンプボディ11と同様に、吸入ポート21cや吐出ポート22c、連通溝25bが、ポンプボディ11の吸入ポート21aや吐出ポート22a、連通溝25aに対して対向配置されている。
前記駆動軸14は、図3に示すように、ポンプボディ11の端壁11aを貫通して外部へと臨む軸方向一端部が前記図外のクランクシャフト等に連係されていて、当該クランクシャフト等から伝達される回転力に基づいてロータ16を図4中の時計方向へと回転させる。ここで、図4に示すように、この駆動軸14中心を通り、かつ、前記カムリング基準線Mと直交する直線(以下「カムリング偏心方向線」という。)Nが、吸入領域と吐出領域の境界となっている。
前記ロータ16は、図1及び図4に示すように、その中心側から径方向外側へ放射状に形成された前記複数のスリット16aが切欠形成されていると共に、該各スリット16aの内側基端部には、それぞれ吐出油を導入する横断面ほぼ円形状の背圧室16bが設けられていて、当該ロータ16の回転に伴う遠心力と背圧室16b内の圧力とにより、前記各ベーン17が外方へと押し出されるようになっている。
前記各ベーン17は、ロータ16の回転時において、各先端面がカムリング15の内周面に摺接すると共に、各基端面が前記各リング部材18,18の外周面にそれぞれ摺接するようになっている。すなわち、これらの各ベーン17は、前記各リング部材18,18によってロータ16の径方向外側へ押し上げられる構成となっており、機関回転数が低く、また、前記遠心力や背圧室16bの圧力が小さい場合であっても、各先端がそれぞれカムリング15の内周面と摺接して前記各ポンプ室PRが液密に隔成されるようになっている。
前記カムリング15は、いわゆる燒結金属によりほぼ円筒状に一体形成され、その外周部の所定位置には、ピボットピン19に嵌合することで偏心揺動支点を構成するほぼ円弧凹溝状のピボット部15aが軸方向に沿って切欠形成されると共に、該ピボット部15aに対しカムリング15の中心を挟んで反対側の位置には、その両側に対向配置される、所定のばね定数に設定された第1スプリング33と当該第1スプリング33よりも小さいばね定数に設定された第2スプリング34とに連係するアーム部15bが径方向に沿って突設されている。なお、前記アーム部15bには、その移動(回動)方向の一側部に、ほぼ円弧凸状の押圧突部15cが突設されている一方、他側部には、後述する規制部28の厚さ幅よりも長く設定された押圧突起15dが延設されていて、前記押圧突部15cが第1スプリング33の先端部に、前記押圧突起15dが第2スプリング34の先端部に、それぞれ常時当接することにより、アーム部15bと前記各スプリング33,34とが連係するようになっている。
また、かかる構成から、前記ポンプボディ11の内部には、図4及び図5に示すように、前記支持溝11bと対向する位置に、第1、第2スプリング33,34を収容保持する第1、第2スプリング収容室26,27が、図4中の前記カムリング偏心方向線Nに沿うようにポンプ収容室13に隣接して設けられていて、第1スプリング収容室26には、その端壁とアーム部15b(押圧突部15c)との間に、第1スプリング33が所定のセット荷重W1をもって弾装されている一方、第2スプリング収容室27には、その端壁とアーム部15b(押圧突起15d)との間に、前記第1スプリング33よりも小さい線径に設定された第2スプリング34が所定のセット荷重W2をもって弾装されている。そして、前記第1、第2スプリング収容室26,27間には、段差形状に構成された規制部28が設けられていて、この規制部28の一側部にアーム部15bの他側部が当接することによって当該アーム部15bの時計方向の回動範囲が規制される一方、前記規制部28の他側部に第2スプリング34の先端が当接することによって当該第2スプリング34の最大伸長量が規制されるようになっている。
このようにして、前記カムリング15については、前記両スプリング33,34のセット荷重W1,W2の合力W0、すなわち相対的に大きなばね荷重を発揮する第1スプリング33の付勢力をもって、アーム部15bを介してその偏心量が増大する方向(図4中の時計方向)へと常時付勢されることで、図4に示すように、その非作動状態において、アーム部15bの押圧突起15dが第2スプリング収容室27内へと入り込んで第2スプリング34を圧縮させ、当該アーム部15bの他側部が規制部28の一側部へと押し付けられた状態となり、これによって、その偏心量が最大となる位置に規制されている。なお、本発明に係る規制手段については、切替制御弁40が後記の第1位置及び第3位置以外に切り替えられているときにカムリング15の移動を規制する方向へはたらく力、すなわち第1スプリング33のばね荷重に基づく付勢力と、第2制御油室32の内圧に基づく付勢力とによって構成されている。
また、前記カムリング15の外周部には、図4に示すように、ポンプボディ11の内周壁によって構成される第1、第2シール摺接面11d,11eと対向するように形成された当該各シール摺接面11dと同心円弧状の第1、第2シール面15g,15hを有する一対の第1、第2シール構成部15e,15fが突設されていると共に、これらシール構成部15e,15fの各シール面15g,15hにはそれぞれシール保持溝15iが軸方向に沿って切欠形成されていて、これらシール保持溝15i内には、カムリング15の偏心揺動時に前記各シール摺接面11d,11eに摺接する第1、第2シール部材20a,20bがそれぞれ収容保持されている。
ここで、前記第1、第2シール面15g,15hは、それぞれ前記各シール摺接面11d,11eを構成する半径R1,R2よりも僅かに小さい所定の半径r1,r2により構成されていて、これら各シール摺接面11d,11eと当該各シール面15g,15hとの間には、所定の微小なクリアランスが形成されるようになっている。一方、第1、第2シール部材20a,20bについては、いずれも例えば低摩擦特性を有するフッ素系樹脂材によってカムリング15の軸方向に沿って直線状に細長く形成され、各シール保持溝15iの底部にそれぞれ配設されたゴム製の弾性部材の弾性力をもって前記各シール摺接面11d,11eに押し付けられることによって、当該各シール摺接面11d,11eと前記各シール面15g,15hとの間が液密に隔成されることとなる。
さらに、前記カムリング15の外周域には、ピボットピン19と第1、第2シール部材20a,20bとによって一対の第1、第2制御油室31,32が隔成されている。これら各制御油室31,32には、前記切替制御弁40を介して吐出圧が導かれる構成となっていて、当該吐出圧が前記各制御油室31,32に面するカムリング15の外周面によって構成される受圧面15j,15kに作用することで、カムリング15に対して揺動力(移動量)が付与されることとなる。ここで、前記受圧面15j,15kについては、第2受圧面15kと比べて第1受圧面15jの方が大きくなるように設定されていて、双方に同じ油圧が作用した場合には、全体としてその偏心量を減少させる方向(図4中の反時計方向)へカムリング15を付勢可能な構成となっている。つまり、換言すれば、前記両制御油室31,32は、相反する方向へ作用する内圧をもって前記各受圧面15j,15kを介してロータ16の回転中心に対しカムリング15の内周中心が同心に近づく方向(以下「同心方向」という。)へと当該カムリング15を付勢することにより、このカムリング15の同心方向の移動量制御に供される。
こうした構成から、前記オイルポンプ10では、第1スプリング33のばね荷重に基づく偏心方向の付勢力と、第2スプリング34のばね荷重と制御油室30の内圧とに基づく同心方向の付勢力と、が所定の力関係をもってバランスするように構成されていて、第1スプリング33のセット荷重W1と第2スプリング34のセット荷重W2との差分となる両スプリング33,34のセット荷重の合力W0(=W1−W2)に対し両制御油室31,32の内圧に基づく付勢力が小さいときには、カムリング15は図4に示すような最大偏心状態となる一方、吐出圧の上昇に伴って両制御油室31,32の内圧に基づく付勢力が両スプリング33,34のセット荷重の合力W0を上回ったときには、その吐出圧に応じてカムリング15が同心方向へ移動することとなる。
前記切替制御弁40は、特に図7に示すように、カバー部材12の外側部において軸方向一端側が拡径状に、かつ、他端側が縮径状に開口形成されたほぼ円筒状のバルブボディ41と、該バルブボディ41の一端側開口部を閉塞するプラグ42と、前記バルブボディ41の内周に軸方向へ摺動自在に収容され、該バルブボディ41の内周面と摺接する3つの大径部である第1〜第3ランド部43a〜43cをもって前記各制御油室31,32に係る油通路の切替に供するほぼ中空状のスプール弁体43と、前記バルブボディ41の一端側内周においてプラグ42と弁体43との間に所定のセット荷重Wkをもって弾装され、弁体43をバルブボディ41の他端側へと常時付勢するバルブスプリング44と、から主として構成されている。
前記バルブボディ41には、軸方向両端部を除く範囲に、スプール弁体43の外径(前記各ランド部43a〜43cの外径)とほぼ同じ内径によって構成される寸胴のバルブ収容部41aが穿設されていて、該バルブ収容部41a内にスプール弁体43が収容配置される。そして、前記拡径状に形成された一端部には、雌ねじ部が形成され、該雌ねじ部を介してプラグ42が螺着される。一方、前記縮径状に形成された他端部には、図示外のエンジンブロック内部に設けられる油通路を介して吐出ポート22に接続される導入ポート51が開口形成されている。また、前記バルブ収容部41aの内周壁には、第1制御油室31に対する後述する圧力室52ないし排出中継室54との接続を切り替えることで当該第1制御油室31への油圧の給排に供する第1給排ポート53と、第2制御油室32に対しての後述する供給中継室56ないし排出中継室54との接続を切り替えることで当該第2制御油室32への油圧の給排に供する第2給排ポート55と、が開口形成されている。さらに、バルブボディ41の一端側周壁であって径方向にて後述する背圧室58と重合する位置には、外部へと直接開口する又は吸入側へと接続されるドレン部である排出ポート57が開口されている。
また、前記バルブボディ41の他端側周壁部には、ポンプボディ11と共同で、スプール弁体43が図7中の上端側の位置、具体的には図9(a)に示す第1位置ないし図9(b)に示す第2位置にある状態にて導入ポート51と供給中継室56とを連通する連通油路59が構成されるようになっている。すなわち、バルブボディ41には、スプール弁体43が前記範囲にあるときに導入ポート51及び供給中継室56の両者に対して開口し得る各所定位置からそれぞれ径方向に沿って形成された径方向油路59a,59bと、カバー部材12の内側面に溝状に設けられて、カバー部材12をポンプボディ11に接合することによって当該ポンプボディ11とカバー部材12の間で前記両径方向油路59a,59bを接続する油路として構成される接続油路59cと、が設けられている。
前記スプール弁体43は、その軸方向の両端部及び中間部に、それぞれ大径部である3つの第1〜第3ランド部43a〜43cが設けられると共に、第1、第3ランド部43a,43c間及び第2、第3ランド部43b,43c間に、それぞれ小径部である2つの第1、第2軸部43d,43eが設けられている。そして、当該スプール弁体43がバルブ収容部41a内に収容されることで、バルブボディ41内には、第1ランド部43aの軸方向外側にてバルブボディ41の他端部との間に設けられ、導入ポート51から吐出圧が導かれる圧力室52と、第2ランド部43bの軸方向外側にてプラグ42との間に設けられ、後述する内部油路60等を通じ第1制御油室31から排出されたオイルの排出に供する背圧室58と、第1小径部43dの外周側に環状に設けられ、前記各制御油室31,32と背圧室58との接続に供する排出中継室54と、第2小径部43eの外周側に環状に設けられ、前記各制御油室31,32と圧力室52との接続に供する供給中継室56と、がそれぞれ隔成されることとなる。
また、前記スプール弁体43の内部には、その一端が第1軸部43dの複数の外周面(排出中継室54)に開口し、かつ、その他端が第2大径部43bの外側面(背圧室58)に開口するように縦断面ほぼT字形状となるように設けられた連通路である内部油路60が貫通形成されていて、この内部油路60を介して排出中継室54に接続される制御油室31,32のオイルが排出ポート57へと導かれるようになっている。
以上のような構成から、前記切替制御弁40は、図9(a)に示すように、圧力室52ないし供給中継室56に吐出圧が導かれていない、或いは前記圧力室52等に導かれる吐出圧が十分に低い状態では、スプール弁体43はバルブスプリング44の付勢力W(セット荷重Wk)をもって、バルブ収容部41aの他端側の所定範囲である第1位置に位置することとなる。すなわち、かかる第1位置に位置するスプール弁体43によれば、第1ランド部43aによって第1給排ポート53が排出中継室54に接続されることとなるため、第1制御油室31内のオイルが排出中継室54を介し内部油路60を通じてオイルパンT等へと排出される。また、当該第1位置に係る第3ランド部43cによっては、第2給排ポート55が供給中継室56に接続されることとなり、連通油路59を通じて導入されるオイル(吐出圧)が供給中継室56を介して第2制御油室32へと供給されることとなる。
続いて、前記圧力室52等に導かれる吐出圧が高まると、図9(b)に示すように、スプール弁体43は、バルブスプリング44の付勢力W(セット荷重Wk)に抗して前記第1位置からバルブ収容部41aの一端側へと移動して、中間位置である第2位置に位置することとなる。すなわち、この第2位置では、第1ランド部43aにより第1給排ポート53が圧力室52に接続されることとなるため、この圧力室52に導入された吐出圧の一部が第1給排ポート53を介して第1制御油室31へと供給される。一方、第2給排ポート55については、当該第2位置に位置する第3ランド部43cによっても供給中継室56との接続が維持されることとなり、第2制御油室32には連通油路59を通じ供給中継室56を介して引き続き吐出圧が供給されることとなる。
そして、前記圧力室52等へと導入される吐出圧がさらに上昇すると、図9(c)に示すように、スプール弁体43は、バルブスプリング44の付勢力Wに抗して前記第2位置からさらにバルブ収容部41aの一端側へと移動して、該バルブ収容部41aの一端側に偏倚した所定範囲である第3位置に位置することとなる。そして、この第3位置でも、第1給排ポート53については、第1ランド部43aにより圧力室52との接続が維持されることとなって、第1制御油室31には引き続き吐出圧が供給される。一方、第2給排ポートについては、当該第3位置に係る第3ランド部43cによって排出中継室54に接続されることとなるため、第2制御油室32内のオイルが排出中継室54を介し内部油路60を通じてオイルパンT等へと排出されることとなる。
以下、本実施形態に係るオイルポンプ10の特徴的な作用について、図8、図9に基づいて説明する。
まず、前記オイルポンプ10の作用説明に入る前に、当該オイルポンプ10の吐出圧制御の基準となる内燃機関の必要油圧について、図8に基づいて説明すれば、図中のP1は、例えば燃費向上等に供するバルブタイミング制御装置を採用した場合の当該装置の要求油圧に相当する第1機関要求油圧を、図中のP2は、ピストンの冷却に供するオイルジェットを採用する場合の当該装置の要求油圧に相当する第2機関要求油圧を、図中のP3は、機関高回転時の前記クランクシャフトの軸受部潤滑に要する第3機関要求油圧を、それぞれ示し、これら点P1〜P3を一点鎖線により繋いだものが、内燃機関の機関回転数Rに応じた理想的な必要油圧(吐出圧)Pを表している。なお、同図中における実線は本願発明に係る前記オイルポンプ10の油圧特性を、破線は前記従来のポンプの油圧特性を、それぞれ表したものである。
また、同図中におけるPfは、スプール弁体43がバルブスプリング44の付勢力W(セット荷重Wk)に抗して第1位置から第2位置へ移動を開始する第1切替油圧を、Psは、スプール弁体43がバルブスプリング44の付勢力Wに抗して第2位置から第3位置へとさらに移動を開始する第2切替油圧を、それぞれ示している。さらに、前記オイルポンプ10においては、カムリング15の作動油圧につき、図9(a)に示すような第1、第2スプリング33,34による両付勢力W1,W2が作用している状態におけるカムリング15の作動油圧(第1作動油圧)は前記第1切替油圧Pfよりも小さく、また、図9(b)に示すような第1スプリング33による付勢力W1のみが作用している状態におけるカムリング15の作動油圧(第2作動油圧)は前記第2切替油圧Psよりも大きくなるよう、前記両スプリング33,34のばね荷重及び前記両制御油室31,32の受圧面15j,15kの面積が設定されている。
このような設定から、前記オイルポンプ10の場合、機関始動から低回転域までの回転域に相当する図8中の区間aにおいては、吐出圧(機関内油圧)Pが第1切替油圧Pfよりも小さいことから、図9(a)に示すように、切替制御弁40のスプール弁体43が前記第1位置に位置することとなり、当該切替制御弁40の第1給排ポート53が排出中継室54及び内部油路60を介して排出ポート57と連通すると共に、第2給排ポート55が供給中継室56及び連通油路59を介して導入ポート51と連通した状態となる。この結果、第1制御油室31のオイルはオイルパンT等へと排出されて第2制御油室32のみに吐出圧Pが供給されることとなって、当該第2制御油室32の内圧に基づく付勢力と、前記両スプリング33,34の合力W0、すなわち相対的に大きな第1スプリング33のばね荷重に基づく付勢力とによって、カムリング15が、アーム部15bが規制部28に当接した最大偏心状態で保持されることとなる。これにより、ポンプの吐出量は最大となり、吐出圧Pも機関回転数Rの上昇に伴ってほぼ比例するかたちで増大する特性となる。
その後、図9(b)に示すように、機関回転数Rが上昇して吐出圧Pが第1切替油圧Pfへと到達すると、切替制御弁40において、スプール弁体43がバルブスプリング44の付勢力Wに抗してプラグ42側へと移動し、第1位置から第2位置へと切り替わる。これにより、第2給排ポート55と導入ポート51の連通状態が維持されつつ第1給排ポート53が圧力室52を介して導入ポート51と連通することとなって、前記両制御油室31,32に吐出圧Pが供給されることとなる。ここで、切替制御弁40によって第1給排ポート53と圧力室52とが連通するものの、その開口量(流路面積)はまだ十分でないことから、第1制御油室31には第1切替油圧Pfよりも若干小さい油圧Pxが導入されることとなる。ここで、カムリング15の第1作動油圧は第1切替油圧Pfよりも小さく設定されている、つまり前記油圧Pxをもって作動可能に構成されていることから、第1制御油室31の内圧に基づく付勢力が第1、第2スプリング33,34の付勢力W1,W2と第2制御油室32の内圧に基づく付勢力との合力(以下「偏心増大方向に作用する第1付勢力」という。)に打ち勝ち、カムリング15が同心方向へと移動を開始することとなる。
すると、このカムリング15の同心方向の移動に伴う当該カムリング15の偏心量の減少により吐出圧Pが低下して、該吐出圧Pに基づく付勢力がバルブスプリング44による付勢力Wを下回ることとなる結果、スプール弁体43が当該バルブスプリング44の付勢力Wをもって第2位置から第1位置へと押し戻される。すなわち、この押し戻されたスプール弁体43の第1ランド部43aにより第1給排ポート53の接続が切り替えられ、該第1給排ポート53は再び排出中継室54を介して排出ポート57へと接続される。この結果、第1制御油室31内のオイルが排出されて当該第1制御油室31の内圧が低下することとなり、この第1制御油室31の内圧に基づく付勢力が前記偏心増大方向へと作用する第1付勢力を下回ることで、カムリング15が再び図9(a)に示すような最大偏心状態となる。そして、この最大偏心状態に基づいて吐出圧Pが上昇し、該吐出圧Pに基づく付勢力がセット荷重Wkに基づくバルブスプリング44の付勢力Wに打ち勝つことになると、このバルブスプリング44の付勢力Wに抗してスプール弁体43がプラグ42側へと再び移動して第1位置から第2位置へと切り替わる結果、前述のようにカムリング15が同心方向へ再び移動することとなる。
このように、前記オイルポンプ10では、切替制御弁40においてスプール弁体43により第1給排ポート53の接続が排出中継室54(排出ポート57)又は圧力室52(導入ポート51)へと連続的に交互に切り替えられることで、吐出圧Pが第1切替油圧Pfに維持されるよう調整されることとなる。そして、かかる調圧は、切替制御弁40における前述した第1給排ポート53の切替によって行われるため、第1、第2スプリング33,34のばね定数による影響を受けることがない。しかも、かかる調圧は、前述した第1給排ポート53の切替に係るスプール弁体43の極狭いストロークの範囲で行われることから、バルブスプリング44のばね定数による影響を受けるおそれもない。この結果、オイルポンプ10の吐出圧Pは、図8中に破線で示した従来のポンプのように機関回転数Rの上昇に伴い比例的に増大するのではなく、ほぼフラットな特性となって、前記理想的な必要油圧(図8中の一点鎖線)に極力近づけることが可能となる。これにより、本実施形態に係るオイルポンプ10では、機関回転数Rの上昇に伴い第1スプリング33のばね定数分だけ吐出圧Pの増大を余儀なくされていた前記従来のオイルポンプに対して、当該吐出圧Pを無駄に増加させてしまうことによって生ずる動力損失(図8中にハッチングで示した範囲S1)を削減することが可能となる(図8中の区間b)。
やがて、前記切替制御弁40が第2位置にある状態での機関回転数Rの上昇に伴って吐出圧Pが増大して前記第1給排ポート53と圧力室52とが十分に連通することになると、第1制御油室31の内圧が上昇し、カムリング15が同心方向へ移動した際に第2スプリング34の先端が規制部28へと当接することとなる(図9(b)参照)。すなわち、当該第2スプリング34による助勢作用がなくなって、カムリング15の同心方向の移動が停止することとなる。この結果、吐出圧Pは、機関回転数Rの上昇に伴って、再び当該機関回転数Rにほぼ比例するかたちで増大することとなる(図8中の区間c)。
そして、このような特性に従って機関回転数Rが上昇することにより吐出圧Pがさらに増大すると、前述のように、カムリング15の第2作動油圧については第2切替油圧Psよりも大きく設定されていることから、吐出圧Pがカムリング15の第2作動油圧に到達する前に第2切替油圧Psに到達したところで、当該切替制御弁40において、図9(c)に示すように、スプール弁体43がプラグ42側へとさらに移動して、第2位置から第3位置へと切り替わる。これによって、第1給排ポート53については圧力室52(導入ポート51)との連通状態が維持される一方、第2給排ポート55については第3ランド部43cによって排出中継室54(排出ポート57)に接続されることとなって、第1制御油室31には吐出圧Pが導入され、第2制御油室32からはオイルが排出されることとなる。この結果、第1制御油室31の内圧に基づく付勢力が第1スプリング33の付勢力W1と第2制御油室32の内圧に基づく付勢力との合力(以下「偏心増大方向に作用する第2付勢力」という。)を上回ることとなって、カムリング15が同心方向へとさらに移動を開始することとなる。
すると、このカムリング15の同心方向の移動に伴う当該カムリング15の偏心量の減少により吐出圧Pが低下して、該吐出圧Pに基づく付勢力がバルブスプリング44による付勢力Wを下回ることとなる結果、スプール弁体43が当該バルブスプリング44の付勢力Wをもって第3位置から第2位置へと押し戻される。すなわち、この押し戻されたスプール弁体43の第3ランド部43cにより第2給排ポート55の接続が切り替えられ、該第2給排ポート55は再び供給中継室56(導入ポート51)に接続される。これにより、第2制御油室32にも再び吐出圧Pが導入され当該第2制御油室32の内圧が上昇することとなる結果、この第2制御油室32の内圧に基づく付勢力が前記偏心増大方向に作用する第2付勢力を下回ることとなって、カムリング15が再び図9(b)に示すような中間偏心状態となる。そして、この中間偏心量の増大に基づいて吐出圧Pが上昇し、該吐出圧Pに基づく付勢力がバルブスプリング44の付勢力Wに打ち勝つことになると、該バルブスプリング44の付勢力Wに抗してスプール弁体43がプラグ42側へと再び移動して第2位置から第3位置へと切り替わる結果、前述のようにカムリング15が同心方向へ再び移動することとなる(図8中の区間d)。
このように、前記オイルポンプ10では、切替制御弁40においてスプール弁体43により第2給排ポート55の接続が排出中継室54(排出ポート57)又は導入ポート51へと連続的かつ交互に切り替えられることで、吐出圧Pが第2切替油圧Psに維持されるように調整されることとなる。そして、かかる調圧は、切替制御弁40における前述した第2給排ポート55の切替によって行われることから、第1、第2スプリング33,34のばね定数による影響を受けることがない。さらには、当該調圧は、前述の第2給排ポート55の切替に係るスプール弁体43の極狭いストロークの範囲内で行われるため、バルブスプリング44のばね定数による影響を受けるおそれもない。この結果、前記区間bの場合と同様に、オイルポンプ10の吐出圧Pは、従来のポンプ(図8中の破線)のように機関回転数Rの上昇に伴い比例的に増大するのではなく、ほぼフラットな特性となり、前記理想的な必要油圧に極力近づけることが可能となることから、機関回転数Rの上昇に伴って第1スプリング33のばね定数分だけ吐出圧Pの増大を余儀なくされていた前記従来のオイルポンプに対して、当該吐出圧Pを無駄に増加させてしまうことによって生ずる動力損失(図8中にハッチングで示した範囲S2)を削減することが可能となる。
以上のことから、前記オイルポンプ10では、それぞれ所望の吐出圧(第1切替油圧Pf及び第2切替油圧Ps)に維持することが要請される機関回転数領域(図8中の区間b及び区間d)において、吐出圧Pを当該所望の吐出圧に維持することができる。
すなわち、本実施形態では、吐出圧Pがカムリング15の第1作動油圧以上であって第1切替油圧以下である場合は、吐出圧Pが第1切替油圧Pf以上になると、スプール弁体43が第1位置から第2位置へ移動することになる一方、当該移動に伴いカムリング15の偏心量は減少することから、吐出圧Pが再び第1切替油圧Pfを下回ることとなってスプール弁体43が第1位置へ戻る、といったスプール弁体43(第1ランド部43a)による第1給排ポート53の接続切替が繰り返し行われる結果、吐出圧Pを第1切替油圧Pfに維持することが可能となる。
また、吐出圧Pが第2切替油圧Ps以上であってカムリング15の第2作動油圧以下である場合も同様に、前述のようにしてスプール弁体43により第2給排ポート55の接続切替が繰り返し行われ、吐出圧Pを第2切替油圧Psに維持することが可能となる。
そして、かかる調圧にあたり、当該調圧は切替制御弁40によって行われることから、従来のように第1、第2スプリング33,34のばね定数の影響を受けることはない。さらに、切替制御弁40においても、上記調圧はスプール弁体43の極狭いストロークの範囲でもって行われるため、バルブスプリング44のばね定数の影響を受けることもない。つまり、換言すれば、バルブスプリング44を含め、前記両スプリング33,34(特に第1スプリング33)のばね定数の影響により吐出圧Pを無駄に増加させてしまう不都合を招来することもなく、前記所望の吐出圧に維持することができる。
また、前記オイルポンプ10では、上記調圧に際し、切替制御弁40(スプール弁体43)が第1位置にあるときは、第1制御油室31を排出ポート57と連通させることによって当該油室内部のオイルを排出させることとして第2制御油室32のみに吐出圧Pを導入する構成としたことから、双方の制御油室31,32に油圧が供給され作用することによるカムリング15のばたつき等の不安定な作動が抑制され、当該カムリング15の安定した保持が可能となる。これにより、前記区間aにおける吐出圧制御の安定化を図ることができる。
さらに、前記オイルポンプ10では、ポンプボディ11内周面とカムリング15外周面との間に第1、第2制御油室31,32を画成し、カムリング15の外周部に設けた前記各受圧面15j,15kの大きさ(面積)をもって当該カムリング15を揺動制御する構成としたことから、容易な構成をもってカムリング15を揺動制御することが可能となり、ポンプ構造の簡素化に供される。
また、前記切替制御弁40について、スプール弁体43の他端側のみに吐出圧Pを作用させ、一端側には当該弁体内部に貫通形成した内部油路60を開口させることとして、当該内部油路60をもって第1軸部43dに係る排出中継室54のオイルを排出ポート57へと導く構成としたことから、排出ポート57を開閉するための固有のランド部が不要となり、当該ランド部分だけ弁体の軸方向長さを短縮することができる。これにより、当該切替制御弁40を小型化することが可能となり、オイルポンプ10の小型化にも供される。
図10は本発明に係る可変容量形オイルポンプの第2実施形態を示し、前記第1実施形態に係る切替制御弁40を、機関の運転状態に応じて車載のECU(図示外)からの励磁電流に基づいて作動するソレノイドバルブSVによって構成し、当該ソレノイドバルブSVによってスプール弁体43を駆動制御することで、前記切替制御を電気的に行うこととしたものである。なお、この際、前記ソレノイドバルブSVでは、所定のセンサ等によって検出された内燃機関の回転数や水温、油温や油圧等に基づいて切替制御弁40の切替制御が行われ、具体的には、機関回転数や油圧を直接検出するか、水温ないし油温等から前記機関回転数や油圧を推定(算出)するなどして、これらの値をパラメータに、図8に実線で表したグラフに相当するマップに基づいて行われる。
このように、本実施形態では、前記切替制御弁40による切替制御を、ソレノイドバルブSVを用いて電気的に行うようにしたことから、前記第1実施形態のように吐出圧をもって前記切替制御を行う場合に比べ、ポンプ各部の摩耗や油種変更による油圧変化の影響等を受けることがないため、当該切替制御を常時適切に行うことが可能となる。これにより、特に図8中の区間bにおけるカムリング15の円滑かつ速やかな作動に供され、当該区間でのポンプの動力損失をより効果的に抑制することができ、さらなる燃費向上が図れる。
しかも、本実施形態の場合には、前記ソレノイドバルブSVを、内燃機関の回転数、水温及び油温等に基づいて制御することとしたため、切替制御弁40のより適切な制御に供される。
本発明は前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば前記機関要求油圧P1〜P3や前記第1、第2切替油圧Pf,Psについては、オイルポンプ10が搭載される車両の内燃機関やバルブタイミング制御装置等の仕様に応じて自由に変更することができる。
また、前記各実施形態では、前記カムリング15を揺動させることによって吐出量を可変にする形態を例に説明しているが、当該吐出量を可変にする手段としては、上記揺動に係る手段のみならず、例えばカムリング15を径方向に直線的に移動させることによって行うこととしてもよい。換言すれば、吐出量を変更し得る構成(ポンプ室PRの容積変化量を変更し得る構成)であれば、カムリング15の移動の態様は問わない。
さらに、本発明に係る規制手段についても、前述のようなカムリング15の移動を妨げる方向にはたらく力のみならず、例えばロックピン等の規制部材によって構成することも可能であって、かかる規制部材によってカムリング15の移動を物理的に規制するようにしてもよい。
前記各実施形態から把握される特許請求の範囲に記載した発明以外の技術的思想について、以下に説明する。
(a)請求項1に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
前記付勢機構は、前記カムリングへと作用する複数の付勢部材によって構成されていることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
(b)前記(a)に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
前記付勢部材は、
前記セット荷重が付与された状態で配置され、前記ロータの回転中心に対する前記カムリングの内周中心の偏心量が大きくなる方向へ当該カムリングを付勢する第1スプリングと、
前記ロータの回転中心に対する前記カムリングの偏心量が小さくなる方向へ当該カムリングを付勢する一方で、前記ロータの回転中心に対する前記カムリングの内周中心の偏心量が所定量以上小さくなると圧縮状態を維持しながらも前記カムリングに対して付勢力が作用しなくなる第2スプリングと、から構成されていることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
(c)前記(b)に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
前記第2スプリングは、前記第1スプリングよりも付勢力が小さく設定され、その最大伸張長さよりも短い対向壁間に配置されることにより、前記ロータの回転中心に対する前記カムリングの内周中心の偏心量が所定量以上小さくなると前記カムリングから離間することを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
(d)前記(a)に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
前記付勢部材は、
前記セット荷重が付与された状態で配置され、前記ロータの回転中心に対する前記カムリングの内周中心の偏心量が大きくなる方向へ当該カムリングを付勢する第1スプリングと、
前記セット荷重が付与された状態で配置され、前記ロータの回転中心に対する前記カムリングの内周中心の偏心量が所定量以上大きくなると当該偏心量が小さくなる方向へ前記カムリングを付勢する第2スプリングと、から構成されていることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
(e)請求項1に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
前記カムリングがハウジング内に収容されると共に、前記第1制御油室及び第2制御油室が前記ハウジングの内周面と前記カムリングの外周面との間に形成され、
前記第1制御油室に面する前記カムリングの受圧面積は、前記第2制御油室に面する前記カムリングの受圧面積よりも大きくなるように設定されていることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
かかる構成とすることで、カムリングの可変制御機構を容易に構成することが可能となる。これにより、ポンプ構造の簡素化が図れ、生産性の向上や製造コストの低廉化に供される。
(f)請求項1に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
前記切替機構の弁体は、複数の大径部及び小径部を有するスプールによって構成され、
前記スプールは、その軸方向一端側にのみ開口する中空部を有すると共に、該中空部の開口端部が前記ドレン部に連通され、かつ、少なくとも1つの小径部にはその外周域と前記中空部とを連通する連通路が設けられ、前記開口端部と反対側の端部には吐出圧が作用するように構成されていることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
かかる構成とすることで、スプールにつき、各制御油室とドレン部との連通・遮断に供する大径部(いわゆるランド)を省略することが可能となる。これによって、当該スプールの軸方向長さを短縮することができ、ポンプの小型化に供される。
(g)前記(f)に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
前記スプールは、前記中空部の反開口端部に設けられて吐出圧作用に供する第1大径部と、該第1大径部とは反対側であって前記中空部の開口端部に設けられた第2大径部と、該第2大径部と前記第1大径部との間に設けられた第3大径部と、該第3大径部と前記第1大径部との間に設けられた第1小径部と、前記第2大径部と前記第3大径部との間に設けられた第2小径部と、を有すると共に、
前記第1小径部に前記連通路が設けられ、前記第2小径部の外周域を介して前記第2制御油室へ吐出圧を導くように構成されていることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
(h)前記(g)に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
前記第1位置では、前記第1小径部の外周域及び連通路を介し前記第1制御油室と前記ドレン部とが連通すると共に、前記第2小径部の外周域を介し前記第2制御油室に吐出圧が導かれることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
(i)前記(h)に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
前記第2位置では、前記第2大径部の端部外周を介し第1制御油室に吐出圧が導かれると共に、前記第2小径部の外周域を介し前記第2制御油室に吐出圧が導かれることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
(j)前記(i)に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
前記第3位置では、前記第2大径部の端部外周を介して前記第1制御油室に吐出圧が導かれると共に、前記第3大径部をもって前記第2小径部の外周域と前記第2制御油室との接続が連通又は遮断されることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
(k)請求項3に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
前記切替機構は、電気的に切替制御されることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
これによって、さらなる適切な切替制御に供され、無駄に吐出圧が増大してしまう不都合をより効果的に抑制することができる。
(l)前記(k)に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
前記切替機構は、エンジンの運転状態に応じて切替制御されることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
かかる構成とすることで、より適切な吐出圧制御に供され、無駄に吐出圧が増大してしまう不都合を一層効果的に抑制することができる。
(m)前記(l)に記載の可変容量形オイルポンプにおいて、
前記規制手段は、吐出圧が所定値以下のときには前記可動部材の移動を規制し、吐出圧が前記所定値を超えると前記可動部材の移動を許容することを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
10…オイルポンプ
11…ポンプボディ(側壁)
12…カバー部材(側壁)
15…カムリング
16…ロータ
17…ベーン
21a,21c…吸入ポート(吸入部)
22a,22c…吐出ポート(吐出部)
31…第1制御油室
32…第2制御油室
33…第1スプリング(付勢機構)
34…第2スプリング(付勢機構)
40…切替制御弁(切替機構)
43…スプール弁体(弁体)
57…排出ポート(ドレン部)
PR…ポンプ室(作動油室)

Claims (3)

  1. 回転駆動されるロータと、
    前記ロータの外周側に出没自在に設けられた複数のベーンと、
    前記ロータと前記複数のベーンとをその内周側に収容することで複数の作動油室を隔成すると共に、前記ロータの回転中心に対するその内周中心の偏心量が変化するように移動することで前記ロータの回転時における前記各作動油室の容積の増減量を変化させるカムリングと、
    前記カムリングの少なくとも一方の側部に配設され、前記カムリングの偏心状態において容積が増大する作動油室に開口する吸入部と同偏心状態において容積が減少する作動油室に開口する吐出部とが設けられた側壁と、
    前記吐出部から吐出されたオイルが導かれることで、前記ロータの回転中心に対する前記カムリングの内周中心の偏心量が小さくなる方向へ付勢する力を前記カムリングに作用させる第1制御油室と、
    前記吐出部から吐出されたオイルが導かれることで、前記ロータの回転中心に対する前記カムリングの内周中心の偏心量が大きくなる方向へ付勢する力であって前記第1制御油室による付勢力よりも小さい付勢力を前記カムリングに作用させる第2制御油室と、
    セット荷重が付与された状態で前記ロータの回転中心に対するその内周中心の偏心量が大きくなる方向へ前記カムリングを付勢し、前記ロータの回転中心に対する前記カムリングの内周中心の偏心量が所定以下になると段階的で不連続に付勢力が大きくなるように構成された付勢機構と、
    初期位置へと戻すような付勢力が作用する一方で前記吐出部から吐出された吐出圧が作用することによって前記付勢力に抗して移動するように構成された弁体により構成され、前記弁体が初期位置である第1位置にあるときには前記第1制御油室をドレン部に連通し、前記弁体が前記付勢力に抗して第2位置へ移動した場合には前記第1制御油室及び第2制御油室に吐出圧を導入し、前記弁体が前記第2位置からさらに前記付勢力に抗して第3位置へと移動した場合には前記第1制御油室へ吐出圧を導いたまま前記第2制御油室のオイルの一部を前記ドレン部へと流出させる切替機構と、を備え、
    前記切替機構は、吐出圧が、前記付勢機構のセット荷重を超えて前記カムリングが移動可能となる圧力以上であって、かつ、前記付勢機構の付勢力が段階的に大きくなる圧力以下となったとき、前記弁体が前記第1位置から前記第2位置へと切り替わることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
  2. 前記第1位置では、前記第2制御油室は前記吐出部と連通することを特徴とする請求項1に記載の可変容量形オイルポンプ。
  3. 回転に伴い複数の作動油室の容積が変化するように構成され、回転駆動されることによって吸入部から導かれたオイルを吐出部から吐出するポンプ構成体と、
    可動部材が移動することで前記吐出部に開口する前記各作動油室の容積変化量を可変にする可変機構と、
    セット荷重が付与された状態で前記吐出部に開口する前記各作動油室の容積変化量が大きくなる方向へ前記可動部材を付勢する付勢機構と、
    吐出圧が導かれることで前記付勢機構の付勢力に抗する方向の力を前記可動部材へと作用させる第1制御油室と、
    吐出圧が導かれることで前記付勢機構による付勢方向の力を前記可動部材へと作用させる第2制御油室と、
    前記ポンプ構成体の作動状態に応じ、少なくとも前記第1制御油室とドレン部とを連通する第1位置と、前記第1制御油室及び第2制御油室に吐出圧を導く第2位置と、前記第1制御油室に吐出圧を導いたまま前記第2制御油室内のオイルの一部を前記ドレン部へ流出させる第3位置と、を切り替える切替機構と、
    前記切替機構が前記第1位置及び第3位置以外の位置に切り替えられているときに前記可動部材の移動を規制する規制手段と、を備え、
    前記切替機構は、吐出圧が前記規制手段によって規制される圧力よりも低圧である場合に、前記第1位置に保持されることを特徴とする可変容量形オイルポンプ。
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