JP5945350B2 - 設備状態監視方法およびその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラントや設備などの出力する多次元時系列データをもとに異常を早期に検
知し、現象の診断を行う状態監視方法およびその装置に関する。
電力会社では、ガスタービンの廃熱などを利用して地域暖房用温水を供給したり、工場
向けに高圧蒸気や低圧蒸気を供給したりしている。石油化学会社では、ガスタービンなど
を電源設備として運転している。このようにガスタービンなどを用いた各種プラントや設
備において、設備の不具合あるいはその兆候を検知する予防保全は、社会へのダメージを
最小限に抑えるためにも極めて重用である。また、検知のみではなく異常の現象を説明す
る異常診断も、適切なアクションを起こすために重要である。
ガスタービンや蒸気タービンのみならず、水力発電所での水車、原子力発電所の原子炉
、風力発電所の風車、航空機や重機のエンジン、鉄道車両や軌道、エスカレータ、エレベ
ータ、機器・部品レベルでも、搭載電池の劣化・寿命など、上記のような予防保全を必要
とする設備は枚挙に暇がない。最近では、健康管理のため、脳波測定・診断に見られるよ
うに、人体に対する異常(各種症状)検知も重要になりつつある。
このため、米国特許第6,952,662号(特許文献1)や米国特許第6,975,96
2号(特許文献2)には、おもにエンジンを対象とした異常検知方法が開示されている。
これは、過去のデータ例えば時系列センサ信号をデータベースとしてもっておき、観測デ
ータと過去の学習データとの類似度を独自の方法で計算し、類似度の高いデータの線形結
合により推定値を算出して、推定値と観測データのはずれ度合いを出力するものである。
また、特許第3,631,118号公報には、事例データをデータベースに登録しておき
、入力データの事例データに対する類似度を評価し、類似度と最も高い事例と予め対応付
けられた事象名を出力する異常診断方法が開示されている。
米国特許第6,952,662号 米国特許第6,975,962号 特許第3631118号公報
Stephan W. Wegerich;Nonparametric modeling of vibration signal features for equipment health monitoring、Aerospace Conference, 2003. Proceedings. 2003 IEEE,Volume 7, Issue, 2003 Page(s):3113 - 3121
特許文献1や特許文献2に記載の方法では、もし、学習データにない観測データが観察
されると、これらはすべて学習データには包含されないものとして扱われ、はずれ値と判
断され、正常信号においても異常と判定されてしまい、検査の信頼性が著しく低下してし
まう。このため、ユーザは、学習データとして過去の多様な状態のデータを網羅的にデー
タベースに格納する必要がある。
一方で、学習データに異常が混入されている場合、異常を表している観測データとの乖
離度が低くなり、これを見逃してしまう。このため、学習データに異常が含まれないよう
、十分なチェックが必要である。ところが、特許文献1や特許文献2には、網羅的なデー
タ収集と異常の排除についての方法は示されておらず、ユーザがこのような負荷を背負う
ことになる。経時変化や、周囲の環境変動、部品交換などの保守作業の有無などにきめこ
まかく対応する必要があるため、このような対応を人手で行うことは、実質難しく、不可
能な場合が多い。
特許文献3に記載の方法では、事象に対応付けられた事例をそのままデータベースに記
録しているため、異常判定の根拠を説明できず、ユーザを納得させることが難しい。また
、異常予兆と事象の関連付けはされていない。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、学習データが不十分であっても、ユーザ
負荷を増加させることなく、異常予兆を高感度に検知することが可能な異常予兆検知方法
、および、検知のみではなく異常および異常予兆の説明、つまりセンサ信号のどのような
状態を異常判定の根拠とするのかの説明を可能とする異常診断方法を含む、設備状態監視
方法およびシステムを提供することにある。
また、本発明の目的は、学習データに異常が混入されている場合にも、ユーザの負荷を
増加させることなく、正しい学習データのみを用いた高精度な正常モデルを作成すること
が可能な異常予兆検知方法を提供することにある。
また、異常予兆を高感度に検知するためには使用するセンサ項目の吟味が必要であるが
、特許文献1や特許文献2にはセンサ項目の選択方法に関する記載はなく、ユーザの努力
によってなされることになる。
そこで、本発明の目的は、ユーザの負荷を増加させることなく、感度を阻害するセンサ
項目を除外して高精度な正常モデルを作成することが可能な異常予兆検知方法を提供する
ことにある。
上記目的を達成するために、本発明は、設備あるいは製造装置,計測装置の出力する時
系列のセンサ信号およびイベント信号に基づく設備状態監視において、イベント信号に基
づき稼動状態別のモード分割を行い、センサ信号に基づきモード毎に正常モデルを作成し
、正常モデルとセンサ信号の比較により異常測度を算出し、モード毎に正常モデル作成に
用いた学習データの十分性をチェックし、学習データの十分性に応じて感度を設定した上
で異常測度に基づく異常識別を行う。
また、全イベントあるいは異常判定されたセンサ信号を量子化して原因事象とし、原因
事象発生から一定時間経過までに発生した故障イベントを結果事象とし、原因事象と結果
事象の頻度マトリクスを作成しておき、マトリクスに基づきある事象が発生したときに一
定時間内に発生する故障を予測する。
即ち、本発明では、設備または装置の出力する時系列のセンサ信号およびイベント信号
に基づいて異常を検知する設備状態監視方法において、イベント信号に基づき稼動状態別
のモード分割を行い、センサ信号に基づき特徴ベクトルを抽出し、特徴ベクトルに基づき
モード毎に正常モデルを作成し、モード毎に正常モデル作成に用いた学習データの十分性
をチェックし、学習データの十分性に応じてしきい値を設定する学習工程と、イベント信
号に基づき稼動状態別のモード分割を行い、センサ信号に基づき特徴ベクトルを抽出し、
正常モデルと特徴ベクトルの比較により異常測度を算出し、異常測度としきい値の比較に
より異常識別を行う異常検知工程とを備えて構成した。
また、本発明では、設備状態監視方法を、設備または装置から出力される時系列のイベ
ント信号を前記設備又は装置の稼動状態に応じてモード分割し、設備または装置から出力
される時系列のセンサ信号から特徴ベクトルを求め、モード分割情報とセンサ信号から求
めた特徴ベクトルの情報を用いて分割したモード毎に正常モデルを作成し、作成した正常
モデルを用いて分割したモード毎に特徴ベクトルの異常測度を算出し、算出した異常測度
を予め設定しておいたしきい値と比較して異常を判定し、判定した異常の情報とセンサ信
号とを用いて設備または装置の異常を診断するようにした。
さらに、本発明では、設備状態監視装置を、設備または装置から出力される時系列のイ
ベント信号を入力して設備又は装置の稼動状態に応じて該イベント信号をモード分割する
モード分割手段と、設備または装置から出力される時系列のセンサ信号を入力して入力し
たセンサ信号から特徴ベクトルを求める特徴ベクトル算出手段と、モード分割手段からの
モード分割情報と特徴ベクトル算出手段で求めたセンサ信号の特徴ベクトルの情報を用い
て分割したモード毎に正常モデルを作成する正常モデル作成手段と、正常モデル作成手段
で作成した正常モデルを用いて分割したモード毎に特徴ベクトル算出手段で求めた特徴ベ
クトルの異常測度を算出する異常測度算出手段と、異常測度算出手段で算出した異常測度
を予め設定しておいたしきい値と比較して異常を判定する異常判定手段と、異常判定手段
で判定した異常の情報と設備または装置から出力される時系列のセンサ信号とを用いて設
備または装置の異常を診断する異常診断手段とを備えて構成した。
また、本発明は、設備あるいは製造装置,計測装置の出力する時系列のセンサ信号に基
づく設備状態監視において、センサ信号に基づき特徴ベクトルを抽出し、特徴ベクトルの
データチェックに基づき使用する特徴を選択し、特徴ベクトルのデータチェックに基づき
使用する学習データを選択し、特徴ベクトルに基づき正常モデルを作成し、正常モデルと
センサ信号の比較により異常測度を算出し、正常モデル作成に用いた学習データの十分性
をチェックし、学習データの十分性に応じて感度を設定した上で異常測度に基づく異常識
別を行う。
即ち、本発明では、設備または装置の出力する時系列のセンサ信号に基づいて異常を検
知する設備状態監視方法を、センサ信号に基づき特徴ベクトルを抽出し、特徴ベクトルの
データチェックに基づき使用する特徴を選択し、特徴ベクトルのデータチェックに基づき
使用する学習データを選択し、特徴ベクトルに基づき正常モデルを作成し、正常モデル作
成に用いた学習データの十分性をチェックし、学習データの十分性に応じてしきい値を設
定する学習工程と、センサ信号に基づき特徴ベクトルを抽出し、正常モデルと特徴ベクト
ルの比較により異常測度を算出し、異常測度としきい値の比較により異常識別を行う異常
検知工程とを備えて構成した。
本発明によれば、稼動状態別のモード分割を行い、モード毎に正常モデルを作成するた
め、多様な状態に対応した高精度な正常モデルの作成が可能になる。さらに、モード毎に
学習データの十分性をチェックし、データが不十分な場合は感度を低下させて識別を行う
ことにより、データ不足に起因する誤判定を抑制することができ、異常検知の信頼性を向
上することができる。
また、原因事象と結果事象の頻度マトリクスを作成することにより事象間の因果関係を
学習することが可能となり、特にセンサ信号を量子化して原因事象とすることにより、セ
ンサ信号の状態と異常とを関連付けることが可能となる。また、原因事象発生から一定時
間経過までに発生した故障イベントを結果事象とすることにより、異常予兆と故障発生の
関連付けが可能となり、したがってセンサ信号の状態に基づく故障発生の予測が可能とな
る。
以上により、ガスタービンや蒸気タービンなどの設備のみならず、水力発電所での水車
、原子力発電所の原子炉、風力発電所の風車、航空機や重機のエンジン、鉄道車両や軌道
、エスカレータ、エレベータ、そして機器・部品レベルでは、搭載電池の劣化・寿命など
、種々の設備・部品において異常および異常予兆の高精度な検知および診断を可能とする
また、本発明によれば、特徴ベクトルのデータチェックに基づき使用する特徴および学
習データの選択を自動的に行うため、ユーザは使用特徴および学習データの吟味すること
なくセンサ信号を丸ごと入力するだけで高精度な正常モデルを作成することが可能となり
、少ない手間で感度の高い異常検知が実現できる。
本発明の設備状態監視システムの概略の構成を示すブロック図である。 学習時の処理の流れを示すフロー図である。 異常検知時の処理の流れを示すフロー図である。 イベント信号の例を示す信号リストである。 イベント信号を受けてモード分割を行い処理の流れを示すフロー図である。 設備の可動状態を分割して4種のモードの何れかに分類した状態を示すイベント信号の模式図である。 イベント情報に基づくモード分割方法の第二の実施例の処理の流れを説明するフロー図である。 センサ信号の例を示す信号波形図である。 正常モデル作成処理手順の例を示すフロー図である。 投影距離法を説明する図3次元座標のグラフである。 局所部分空間法を説明する図である。 異常測度算出結果の例を示すグラフである。 学習データチェックにおける表示画面の例で複数の信号波形を表示した画面の正面図である。 学習データチェックにおける表示画面の例で複数の特徴ベクトルを表示した画面の正面図である。 学習データチェックにおける表示画面の例で複数の信号波形を拡大表示した画面の正面図である。 学習データチェックにおける表示画面の例で異常測度とその部分拡大図を表示した画面の正面図である。 学習データチェックにおける表示画面の例で書くモード毎のモードの累積ヒストグラム一覧表示し、その脇にしきい値パラメータを表示した画面の正面図である。 頻度マトリクスを作成する手順を示すフロー図である。 頻度マトリクスの表である。 頻度マトリクスを用いた評価時の処理の流れを示すフロー図である。 センサ信号を用いずにイベント信号だけを用いて頻度マトリクスを作成する手順を示すフロー図である。 頻度マトリクスの表である。 本発明の設備状態監視システムの概略の構成を示すブロック図である。 学習時の処理の流れを示すフロー図である。 異常検知時の処理の流れを示すフロー図である。 1日毎の平均と分散のプロット図である。 1日の波形モデルを表す図である。 データにラベルをつける方法を説明する図である。 学習時の特徴選択処理の流れを示すフロー図である。 1日毎の平均と分散のプロット図である。 学習時の学習データ選択処理の流れを示すフロー図である。 実施例3における設備状態監視システムの概略の構成を示すブロック図である。
以下、図面を用いて本発明の内容を詳細に説明する。
図1Aに、本発明の設備状態監視方法を実現するシステムの一構成例を示す。
本システムは、大きくは、センサ信号解析部100と異常診断部110とを備えて構成
される。
センサ信号解析部は、設備101から出力されるセンサ信号102を受けて信号の特徴
選択、特徴抽出、特徴変換を行い、特徴ベクトルを得る特徴抽出部105、設備101か
ら出力されるイベント信号103を受けて設備101の稼動状態の変化に応じて時間を分
割(以下の説明ではこの分割をモード分割と呼び、稼動状態の種類をモードと呼ぶ。)す
るモード分割部104、特徴抽出部105とモード分割部104との出力を受けて正常モ
デルを作成する正常モデル作成部106、正常モデル作成部106で作成した正常モデル
を用いて特徴抽出部105で抽出されたセンサ信号から異常測度を算出する異常測度算出
部107、正常モデル作成部106で作成した正常モデルについて異常測度算出部107
で算出した異常測度に基づいて正常モデルをチェックする学習データチェック部108、
学習データチェック部108でチェックした正常モデルのデータと異常測度算出部107
でセンサ信号102から算出した異常測度に基づいて異常を識別する異常識別部109、
及びセンサ信号102と異常識別部109の判定結果とから設備101の異常を診断する
異常診断部110とを備えて構成される。
本システムの動作には、異常予兆検知や診断に用いるモデルを予め作成しておく「学習
」とモデルと入力信号に基づき実際に異常予兆検知や診断を行う「評価」の二つのフェー
ズがある。基本的に前者はオフラインの処理、後者はオンラインの処理である。以下の説
明では、それらを学習時、評価時という言葉で区別する。
状態監視の対象とする設備101は、ガスタービンや蒸気タービンなどの設備やプラン
トである。設備101は、その状態を表すセンサ信号102とイベント信号103を出力
する。
学習時の処理の流れを図1Bを用いて説明する。モード分割部104は、設備101か
ら出力されたイベント信号103を入力し(S101)、稼動状態の変化に応じて設備1
01の稼働時間をモード分割する(S102)。一方、特徴抽出部105は、設備101
から出力されたセンサ信号102を入力し(S103)、特徴選択、特徴抽出、特徴変換
を行い、特徴ベクトルを得る(S104)。
モード分割部104からのモード分割情報と特徴抽出部105からの特徴ベクトル情報
とは正常モデル作成部106に入力されて、特徴ベクトルから学習データを選択し(S1
05)、これを用いてモード毎に学習を行い、正常モデルを作成する(S106)。作成
された正常モデルは特徴抽出部104からの特徴ベクトルの情報とともに異常測度算出部
107に入力されて異常測度が算出される(S107)。
次に、学習データチェック部108において、異常測度算出部107で算出された異常
測度の情報に基づいてモード毎に正常モデル作成に使用された学習データの十分性を調べ
る(S108)。つまり、作成された正常モデルがきちんとそのモードにおける正常状態
を表現できているかを調べる。学習データチェック部108で対応するモードにおける正
常状態を表現できている判定された学習データは、チェック結果に応じて異常識別に用い
るしきい値が設定される(S109)。つまり、学習データが不十分であるときは、正常
にもかかわらず異常と判定する誤判定を防ぐため、しきい値を高くする。
次に、評価時の処理の流れを図1Cを用いて説明する。モード分割部104は、設備1
01から出力されたイベント信号103を入力し(S111)、稼動状態の変化に応じて
設備101の稼働時間をモード分割する(S112)。一方、特徴抽出部105は、設備
101から出力されたセンサ信号102を入力し(S113)、特徴選択、特徴抽出、特
徴変換を行い、特徴ベクトルを得る(S114)。モード分割部104からのモード分割
情報と特徴抽出部105からの特徴ベクトル情報とは異常測度算出部107に入力されて
、特徴ベクトルがモード毎に分類され、学習時に正常モデル作成部106で作成されて記
憶されていた正常モデルと比較されて異常測度が算出される(S115)。
この算出された異常測度は異常識別部109に入力され、学習時に設定されたしきい値
と比較することにより異常判定が行われる(S116)。この異常判定の結果は異常診断
部110に送られて、学習時にイベント信号103と異常判定された時刻のセンサ信号1
02との関連を学習して記憶しておいた情報に基づいて、評価時に異常判定された時刻の
センサ信号102を入力として診断が行われる(S117)。
次に、図1Aに示した各部の動作について順に詳細に説明する。
モード分割部104における、モード分割方法の第一の実施例を、図2A〜Cを用いて
説明する。イベント信号103の例を図2Aに示す。不定期に出力される設備の操作・故
障・警告を表す信号であり、時刻と操作・故障・警告を表す文字列からなる。図2Bに示
すように、このイベント信号103を入力し(S201)、所定の文字列の検索により起
動シーケンスと停止シーケンスの切り出しを行う(S202)。その結果をもとに、停止
シーケンスの終了時刻から起動シーケンスの開始時刻までの「定常OFF」モード211、
起動シーケンス中の「起動」モード212、起動シーケンスの終了時刻から停止シーケン
スの開始時刻までの「定常ON」モード213、停止シーケンス中の「停止」モード214
の4つの稼動状態に分割する(S203)。
図2Cに例を示す。シーケンス切り出しのためには、予めシーケンスの開始イベントお
よび終了イベントを指定しておき、イベント信号103の先頭から最後まで以下の要領で
スキャンしながら切り出していく。
(1)シーケンスの途中でない場合は、開始イベントを探索する。見つかったらシーケンス
の開始とする。
(2)シーケンスの途中の場合は、終了イベントを探索する。見つかったらシーケンスの終
了とする。
ここで終了イベントとは、指定の終了イベントのほか、故障、警告、指定の開始イベント
とする。指定の終了イベント以外で終了した場合は、異常終了として記録しておく。以下
、このように順次切り出したシーケンス中およびシーケンス中でない期間を「クラスタ」
と呼ぶこととする。
モード分割方法の第二の実施例を、図3を用いて説明する。第一の実施例は、起動シー
ケンスおよび停止シーケンスの開始と終了を指定可能で、4種のモードが順序良く現れる
場合の例であるが、ここでは、そのような指定ができない場合の例を示す。まずイベント
信号103を入力し(S301)、時刻の間隔がしきい値以上となったとき切り離す処理
を行い(S302)、イベント列を作成していく。次にユニークなイベント列をすべてリ
ストアップし(S303)、イベント列間の類似度を調べる(S304)。類似度は例え
ば、各イベント列の長さをL1、L2、一方をもう一方に変化させるために必要なイベントの
削除、追加の数をCとすると
Figure 0005945350
で表される。
例えば一方のイベント列をaabc、もう一方をabbとすると、L1=4、 L2=3、 C=3(前者からaとcを削除してbを追加すると後者になる)となるため類似度は4/7=0.571となる。次に、イベント列間の類似度に基づいて類似したイベント列同士をグループ化し、全てのイベント列にグループのラベルをつける(S305)。センサ信号102からイベント列の最初の時刻から最後の時刻までのイベント発生期間、イベント列にはさまれたイベント間期間を順次切り出していく。この処理により前述と同様のクラスタが得られる。イベント発生期間はグループのラベルに対応したモード、イベント間期間は前後のグループの組合せに対応したモードに分類する(S306)。
以上のように、イベント情報を利用することにより、多様な稼動状態を正確に分けるこ
とができ、個々のモード別にみると単純な状態になるため、後に続く正常状態のモデル作
成を精度良く行うことが可能となる。
特徴抽出部105および正常モデル作成部106における学習時のデータ処理方法、お
よび異常測度算出部107における異常測度算出方法について図4ないし図7を用いて説
明する。
センサ信号102の例を図4に示す。複数の時系列信号であり、ここでは、時系列/×
×1に対応する信号1、時系列/××2に対応する信号2、時系列/××3に対応する信
号3及び時系列/××4に対応する信号4という4種類の信号を表している。実際には、
4種類に限るものではなく、数百から数千と言った数になる場合もある。各信号は、設備
101に設けられた複数のセンサからの出力に相当し、例えば、シリンダ、オイル、冷却
水などの温度、オイルや冷却水の圧力、軸の回転速度、室温、運転時間などが、一定間隔
で観測されるものである。出力や状態を表すのみならず、何かをある値に制御するための
制御信号の場合もある。本発明ではこれらのデータを、多次元時系列信号として扱う。
図5に、特徴量抽出部105及び正常モデル作成部106で処理する正常モデル作成処
理フローを示す。この処理フローにおいては、先ず、特徴量抽出部105にセンサ信号1
02を入力し(S501)、特徴量抽出・変換・選択処理を行う(S502)。次にこの
処理されたデータを正常モデル作成部106に入力して学習データを選別し(S503)
、モード分割部104から出力されたモード分割情報を参照してモード別に学習データを
分類し(S504)、各モード毎に正常モデルを作成する(S505)。
次に、各ステップについて詳細に説明する。
先ず、ステップS501において、特徴抽出部105は、センサ信号102を入力する。
次に、ステップS502において特徴量抽出部105で特徴選択、特徴抽出、特徴変換を
行い、特徴ベクトルを得る。図示はしていないが、センサ信号102は予め蓄積されてお
り、指定された期間の信号を入力とする。また、モード分割のため、イベント信号103
も同期間蓄積されているものとする。
特徴選択は、最低限の処理として、分散が非常に小さいセンサ信号および単調増加する
センサ信号を除く必要がある。また、相関解析による無効信号を削除することも考えられ
る。これは、多次元時系列信号に対して相関解析を行い、相関値が1に近い複数の信号が
あるなど、極めて類似性が高い場合に、これらは冗長だとして、この複数の信号から重複
する信号を削除し、重複しないものを残す方法である。このほか、ユーザが指定するよう
にしてもよい。評価時に同じセンサ信号を使用できるよう、選択したセンサを記憶してお
く。
特徴抽出としては、センサ信号をそのまま用いることが考えられるが、ある時刻に対し
て±1,±2,…のウィンドウを設け,ウィンドウ幅(3,5,…)×センサ数の特徴ベクトルに
より、データの時間変化を表す特徴を抽出することもできる。また、離散ウェーブレット
変換(DWT: Discrete Wavelet Transform)を施して、周波数成分に分解してもよい。なお
、各特徴は平均と標準偏差を用いて、平均を0、分散を1となるように変換する正準化を
行うとよい。評価時に同じ変換ができるよう、各特徴の平均と標準偏差を記憶しておく。
あるいは、最大値と最小値または予め設定した上限値と下限値を用いて正規化を行っても
よい。これらの処理は、単位およびスケールの異なるセンサ信号を同時に扱うためのもの
である。
特徴変換には、主成分分析(PCA: Principal Component Analysis)、独立成分分析(ICA:
Independent Component Analysis)、非負行列因子分解(NMF: Non-negative Matrix Fact
orization)、潜在構造射影(PLS: Projection to Latent Structure)、正準相関分析(CCA:
Canonical Correlation Analysis)など様々な手法があるが、何を用いてもよく、組み合
わせて用いても、変換をしなくてもよい。主成分分析、独立成分分析、非負行列因子分解
は、目的変数設定が不要のため利用しやすい。評価時に正常モデル作成時と同じ変換がな
されるよう、変換行列など、変換に必要なパラメータを記憶しておく。
次に、ステップS503において、特徴変換されたデータを正常モデル作成部106に
入力し、正常モデル作成部106において、学習データの選択を行う。まず、取得した多
次元時系列信号が、欠損している場合があるため、そのようなデータは削除する。例えば
、大部分のセンサ信号が同時に0を出力した場合、対応する時刻の全信号データを削除す
る。次に、正常ではない信号データを除去する。具体的には、イベント信号103から警
告または故障の発生した時刻を調べ、その時刻を含むクラスタ(前述のモード分割におい
て順次切り出した期間)の全信号データを除去する。
次に、ステップS504において正常モデル作成部106はモード分割部104で分割
したモード別にステップS503で選択した学習データを分類し、ステップS505にお
いて各モード毎に正常モデルを作成する。
正常モデル作成手法としては、投影距離法(PDM: Projection Distance Method)や局所
部分空間法(LSC: Local Sub-space Classifier)が考えられる。投影距離法は、学習デー
タに対し独自の原点をもつ部分空間すなわちアフィン部分空間(分散最大の空間)を作成
する方法である。クラスタ毎に、図6に示すようにアフィン部分空間を作成する。図では
、3次元の特徴空間において、1次元のアフィン部分空間を作成する例を示しているが、
特徴空間の次元はもっと大きくてもよく、アフィン部分空間の次元も特徴空間の次元より
小さくかつ学習データ数より小さければ何次元でもかまわない。
アフィン部分空間の算出方法について説明する。まず、学習データの平均μと共分散行
列Σ を求め、次にΣの固有値問題を解いて値の大きい方から予め指定したr個の固有値に対応する固有ベクトルを並べた行列Uをアフィン部分空間の正規直交基底とする。異常測度算出部107において算出する異常測度は、センサ信号102から特徴抽出部105を経て得られた評価データと同じモードに属する各クラスタのアフィン部分空間への投影距離のdの最小値と定義する。ここで、クラスタ毎にアフィン部分空間を作成するかわりに、同じモードのクラスタを全て集めてアフィン部分空間を作成してもよい。この方法よれば、投影距離を計算する回数を少なくすることができ、高速に異常測度を算出することができる。なお、異常測度算出は、基本的にリアルタイムの処理とする。
一方、局所部分空間法は、評価データqのk-近傍データを用いてk−1次元のアフィン
部分空間を作成する方法である。図7にk=3の場合の例を示す。図7に示すように、異
常測度は図に示す投影距離で表されるため、評価データqに最も近いアフィン部分空間上
の点bを求めればよい。評価データqとそのk-近傍データxi( i = 1,…,k )からbを算出するには、qをk個並べた行列Qとxiを並べた行列Xから
Figure 0005945350
により相関行列Cを求め、
Figure 0005945350
によりbを計算する。
この方法は、評価データを入力しないとアフィン部分空間を作成できないため、正常モデル作成部106においては、図5に示す学習データの選択、モード別データ分類を行い、さらにk-近傍データを効率的に探すためのkd木をモード別に構築する。kd木とは、k次元のユークリッド空間にある点を分類する空間分割データ構造である。座標軸の1つに垂直な平面だけを使って分割を行い、各葉ノードには1つの点が格納されるよう構成する。異常測度算出部107では、評価データと同じモードに属するkd木を利用して評価データのk-近傍データを求め、それらから前述の点bを求め、評価データと点bの距離を算出して異常測度とする。
このほか、マハラノビスタグチ法、回帰分析法、最近傍法、類似度ベースモデル、1ク
ラスSVMなど様々な方法を用いて正常モデルの作成が可能である。
次に、学習データチェック部108における学習データの十分性チェック方法について
図8ないし図9を用いて説明する。図8は、センサ信号102とイベント信号103をも
とに、前述の投影距離法を利用して異常測度を算出した例を示す。グラフ801は異常測
度、グラフ802は故障発生回数を表しており、横軸は時間を表す。803の時期に故障
が発生しており、異常測度が大きくなっていることがわかる。しかしながら、その他の部
分でも異常測度が大きくなっており、誤報を出さないようにしきい値を決めるのは困難で
ある。
正常にもかかわらず異常測度が大きくなるのは、「起動」モードまたは「停止」モード
の一方の定常状態からもう一方の定常状態への過渡期であることがわかっている。つまり
、学習データが不足しているためそのモードの状態を十分表現できていないのである。し
たがって、モード別に学習データの十分性を求め、それに応じてモード別にしきい値を定
めればよい。
十分性のチェックは、例えば学習データの交差検証によって行う。k-fold cross valid
ation と呼ばれる方法であり、データをk個のグループに分け、うち1個を評価データ、
残りを学習データとしてモデルを作成し、異常測度を算出する。評価データを取り替えな
がらk個のグループ全てについて同様の処理を行えば、全データについて異常測度を算出
することができる。ここで、kを大きくした方が、学習データ全体のモデルに近いモデル
ができるが、計算時間は長くなるため、適切なkを選ぶ必要がある。
全データについて異常測度を算出したら、モード別に異常測度の頻度分布(ヒストグラ
ム)を作成する。これをもとに累積ヒストグラムを作成し、予め指定した1に近い比率に
到達する値を求める。この値が大きいほど、学習データが不十分であると言える。この値
を基準としてオフセットを加える、定数倍するなどの処理によりモード別にしきい値を定
める。識別部109では、異常測度がこのように定めたしきい値以上となった場合、異常
であると判断する。
図9は、学習データチェックにかかわるGUIの例である。信号表示画面、特徴表示画
面、信号拡大表示画面、特徴拡大表示画面、異常測度表示画面、異常測度累積ヒストグラ
ム画面が、メニューの選択(各画面の上部に表示されたタブを選択)により切り替えられ
る。
図9(a)には、信号表示画面901を示す。信号表示画面901は、複数の信号表示ウ
ィンドウ902で構成され、各ウィンドウには予め学習データとして指定された期間のセ
ンサ信号102をセンサ別(信号ごと)に時系列データとして表示する。学習データの期
間は、期間表示ウィンドウ903に表示され、指定もこのウィンドウでできるようにして
おく。即ち、表示させたい期間を期間表示ウィンドウで指定して期間指定ボタン912を
クリックすることにより、信号表示ウィンドウ902に現在表示されている期間のデータ
から指定された期間のデータに切替えて表示される。各ウィンドウ902の表示・非表示
は最小化ボタン904・最大化ボタン905により選択可能であり、ドラッグアンドドロ
ップ操作により表示順の変更も可能である。図9(a)には、信号1〜4を最大化して表
示し、信号5〜7を最小化した状態を示している。カーソル906は、拡大表示の時の起
点を表し、マウス操作、キーボード操作により移動できる。
図9(b)には、特徴表示画面907を示す。特徴表示画面907は、複数の特徴表示ウ
ィンドウ908で構成され、各ウィンドウには特徴抽出部105から出力される特徴ベク
トルを次元別に時系列データとして表示する。表示・非表示の選択、表示順の操作は、信
号表示画面901と同様である。カーソル909は信号表示画面901のカーソル906
と同じ時刻に表示されるが、こちらの画面で移動することもできる。
図9(c)には、信号拡大表示画面910を示す。信号拡大表示画面910は、複数の信
号拡大表示ウィンドウ911で構成される。各ウィンドウには、信号表示画面901にお
いてカーソル906で示された時刻を起点として、信号の拡大表示を行う。信号の表示・
非表示および表示順序は、信号表示画面901に倣う。期間指定ウィンドウ912で、表
示の起点から終点までの期間を時間単位あるいは日単位で指定する。スクロールバー91
3で表示の起点を変更することも可能であり、この変更はカーソル906およびカーソル
909の位置に反映される。スクロールバー表示領域9131の全体の長さは信号表示画
面901又は特徴表示画面907の期間表示ウィンドウ903で指定された期間に相当す
る。また、スクロールバー913の長さは期間指定ウィンドウ912で指定された期間に
相当しスクロールバー913の左端部が信号拡大表示ウィンドウ911に表示されるそれ
ぞれの信号の起点に対応する。モード表示部914には同時に前述の運転状態を表すモー
ドが色分けして表示される。特徴拡大表示画面は、図示しないが、特徴表示画面907に
表示された情報が、信号拡大表示画面910と同様に表示される。
図9(d)には、異常測度表示画面915を示す。異常測度表示画面915は、異常測度
表示ウィンドウ916と異常測度拡大表示ウィンドウ917からなり、異常測度表示ウィ
ンドウ916には、交差検証により算出された異常測度が表示される。カーソル918は
、カーソル906およびカーソル909と同期しているが、この画面でも移動可能である
。異常測度拡大表示ウィンドウ917には、カーソル918で示された時刻を起点として
、信号拡大表示画面910と同様の拡大表示を行う。重ねて識別のためのしきい値924
も表示される。期間指定ウィンドウ919およびスクロールバー920も、信号拡大表示
画面910と同様の働きをする。
図9(e)には、異常測度累積ヒストグラム画面921を示す。異常測度累積ヒストグラ
ム画面921は、モード数分のヒストグラム表示ウィンドウ922と、パラメータ表示画
面923を含む。ヒストグラム表示ウィンドウ922にはモード別の異常測度の累積ヒス
トグラムが表示され、パラメータ表示画面923に示されたパラメータに従って算出され
たしきい値が点線924−1〜4で示される。このしきい値は、識別部109において異
常識別に利用されるものである。
パラメータ表示画面923に表示されるパラメータは、上記で説明したしきい値算出方
法において、基準値を決める比率と、しきい値算出に用いるオフセットと定数倍する倍率
である。パラメータ表示画面923上でパラメータ変更も可能であり、変更に伴って、ヒ
ストグラム表示ウィンドウ922および異常測度拡大表示ウィンドウ917に表示される
しきい値が変化する。
以上に説明したようなGUIにより、センサ信号、抽出した特徴、モード、異常測度、
しきい値を視覚的に確認することができるため、モデルの良し悪しを判断でき、その結果
よりよい正常モデルを作成することが可能になる。
次に、異常診断部110における処理について説明する。
図10A及びBは、異常診断部110における、因果関係学習方法を示す。まず、図10
Bに示す頻度マトリクス1020を作成する手順を図10Aのフロー図を用いて説明する
。先ず異常診断部110に一定期間のセンサ信号102およびイベント信号103を入力
する(S1001及びS1011)。故障が起こる事例を多く学習する必要があるため、
正常モデル作成のための学習データより長い期間を要する。複数の装置のデータを用いて
事例を増やすことも考えられる。次に、イベント信号103から故障イベントを抜き出し
て(S1002)結果事象リストを作成する(S1003)。結果事象リストに「何も起
こらない」を加える。
一方、センサ信号102およびイベント信号103をもとに前述の異常識別方法により
、異常識別を行う(S1012)。異常識別は、交差検証により異常測度を算出後、適当
なパラメータにより算出されたしきい値を用いて行う。あるいは、予め別のデータを用い
て学習された正常モデルおよびしきい値を用いて行う。異常と判定された時刻の特徴ベク
トルをピックアップし(S1013)、k平均法やEMアルゴリズムなどの教師なしクラ
スタリング手法を適用してベクトル量子化する(S1014)。ベクトル量子化とは類似
したベクトルを集めてグルーピングし、それらの平均をそのグループの代表ベクトルとし
て算出することである。各代表ベクトルにグループをあらわすラベルをつける。ラベルを
付けられたベクトルを原因事象としてリストを作成する(S1015)。
次に横軸を結果事象、縦軸を原因事象とする頻度マトリクス1020を作成する(S1
020)。頻度マトリクス1020を用いて学習データを作成する場合、はじめにマトリ
クスの全ての要素を0にリセットしておく。時系列に沿って異常測度をスキャンし、しき
い値を超える異常発生時刻を調べる。因果関係を認める時間を予め指定しておき、異常発
生時刻から指定時間経過までの間のイベント信号103を調べ、故障イベントを抽出する
。異常発生時刻のセンサ信号102あるいはそれをもとに抽出された特徴から、最近傍の
代表ベクトルを求める。求められた代表ベクトルと抽出された故障イベントのクロスする
要素をカウントアップする。故障イベントが1個も抽出されない場合は、代表ベクトルと
「何も起こらない」がクロスする要素をカウントアップする。指定された全期間に亘って
この操作を行う。また、各代表ベクトルの頻度も調べておく。
次に、評価時の処理の流れを図10Cを用いて説明する。まず、センサ信号102を特
徴量抽出部105に入力し(S151)、イベント信号103をモード分割部104に入
力して(S152),前述と同様に異常識別部109で異常識別を行う(S153)。異
常と判定された時刻の特徴ベクトルと上記代表ベクトルおのおのとの距離を調べ、もっと
も近いベクトルに対応する原因事象Xを抽出する(S154)。上記頻度マトリクス10
20上でこの原因事象Xに対応する行を調べ、頻度の高い順に結果事象Y1、Y2、Y3…を抽
出し(S155),抽出した結果を提示(画面上に表示)する(S156)。この提示は
、これらの結果事象が発生するかもしれないという予告である。同時に、原因事象Xかつ
結果事象Y1、Y2、Y3…である頻度を原因事象Xの頻度で割ったものを結果事象発生の確率
として提示する。さらに、評価時の異常発生時のデータをもとに頻度マトリクス1005
を更新するようにしてもよい。なお、診断処理は基本的にリアルタイム処理である。
診断においては、原因事象を分かりやすく提示することも重要である。すなわち、セン
サ信号がどのような状態で異常が発生したのかを説明する必要がある。そのためには、異
常の前後の一定時間について、正常な信号と実際の信号を重ねて表示するとよい。例えば
投影距離法や局所部分空間法により異常測度を算出している場合は、正常な信号として、
評価データからアフィン部分空間への垂線の足の座標(図6、図7のb)を表示する。時
系列情報として表示することにより、正常と外れた動きであることの確認が容易になる。
また、異常発生時に偏差の大きい信号が、異常判定に寄与していると考えられるため、偏
差の大きい順に信号を上から表示すると、どのセンサ信号の異常なのかの確認が容易にな
る。また、提示した結果事象について過去の原因事象の事例を同様の方法で表示すれば、
同じ現象であることを納得しやすく、結果事象の予告を信頼することができる。
以上により、センサ信号102をもとに異常を検知した後センサ信号を量子化すること
により、情報を絞ってマトリクスの入力にすることができ、事象間の因果関係の学習を実
現する。因果関係の学習において原因事象発生から一定時間経過後までの結果事象をカウ
ントすることにより、時間差のある因果関係をも抽出することができ、その結果、事象に
基づく故障の予測が可能となる。すなわち、故障の予兆を検知することが可能となる。
ここで得られた原因事象と結果事象の頻度マトリクス1005は、診断以外に、前述し
た学習データの十分性チェックに利用することも可能である。具体的には、発生頻度が高
くかつ「何も起こらない」確率が高い信号ベクトルを調べて、それに係わる場合のしきい
値を高くすればよい。
以上、異常検知後の故障発生予告について説明したが、処理の追加により、故障発生ま
での時間予測を行うことができる。上記頻度マトリクス1005作成時に同様の原因事象
と結果事象の時間差マトリクスを作成する。ただし、「何も起こらない」の列は削除する
。はじめにすべての要素を0にリセットしておく。異常発生時刻から指定時間経過までの
間に故障イベントを抽出したら、異常発生時刻からの経過時間を算出し、対応する原因事
象と抽出した故障イベントのクロスする要素にその値を加算する。これにより、ある事象
を原因としてある結果が発生した事例の原因事象発生から結果事象発生までの時間の合計
が算出される。評価時には、異常検知後に原因事象を特定し、頻度マトリクスに基づいて
抽出した結果事象について時間差マトリクスの要素を頻度で割ることにより、事象間の時
間差の実績平均が求められる。この時間の提示がすなわち発生時刻の予測となる。
以下に、図10Aで説明した処理方法の変形例として、センサ信号102を用いない異
常診断方法の実施例を図11を用いて説明する。図11は、イベント信号103のみに基
づく異常診断処理のフローである。学習時、一定期間のイベント信号103を異常診断部
110に入力する(S1101)。故障が起こる事例を多く学習する必要があるため、で
きるだけ長い期間を設定する。複数の装置のデータを用いて事例を増やしてもよい。次に
、イベント信号103から故障イベント1001を抜き出し(S1102)、「何も起こ
らない」を加えて結果事象リストを作成する(S1103)。一方、イベント信号103
から全種類のイベントを抜き出し(S1104)、原因事象リストを作成する(S110
5)。
次に横軸を結果事象1103、縦軸を原因事象1115とする図11Bに示すような頻
度マトリクス1120を作成する(S1106)。頻度マトリクス1120を用いて学習
データを作成する場合、図10Bで説明した場合と同様に、はじめにマトリクスの全ての
要素を0にリセットしておき、時系列に沿ってイベント信号103を順次処理する。
因果関係を認める時間を予め指定しておき、あるイベント発生から指定時間経過までの
間に発生する故障イベントを抽出する。前者のイベントすなわち原因事象と抽出された故
障イベントがクロスする要素をカウントアップする。故障イベントが1個も抽出されない
場合は、原因事象と「何も起こらない」がクロスする要素をカウントアップする。入力さ
れた全てのイベント信号103についてこの処理を行う。また、各イベントの頻度も調べ
ておく。
評価時には、イベント信号103をリアルタイムで取得し、ただちに処理を行う。イベ
ントすなわち原因事象Xが発生したら、上記頻度マトリクスの対応する行を調べ、頻度の
高い順に結果事象Y1、Y2、Y3…を発生確率とともに提示する。本方法によれば、イベント
信号103の解析のみで、故障の発生を予測できる。
以上の説明では、イベント信号は装置が自動的に出力するものとしていたが、原因事象
と結果事象の頻度マトリクス1005の結果事象として、定期点検において判明した不具
合の項目を併せて用いてもよい。また、原因事象として定期点検で取得された画像、音、
におい、振動などのデータを量子化して用いてもよい。
また、状態監視対象の設備が画像診断装置や計測装置や製造装置のような間歇的に使用
される装置である場合、使用時に得られるデータを原因事象あるいは結果事象とすること
もできる。例えば、画像診断装置であれば、得られた画像の不具合および画質をもとに予
め決められたカテゴリに分類する。計測装置であれば、定期的に基準物を計測しその結果
を量子化する。製造装置であれば、処理後の中間製造物の出来具合を、検査あるいは計測
の結果に応じて予め決められたカテゴリに分類する。
図12Aに、本発明の設備状態監視方法を実現するシステムに関する第2の実施例の構
成例を示す。
本システムは、実施例1において図1Aで説明したセンサ信号解析部100を図12A
に示したようなセンサ信号解析部1200に変形したものである。
センサ信号解析部1200は、設備101から出力されるセンサ信号102を受けて信
号の特徴抽出を行い、特徴ベクトルを得る特徴抽出部1201、特徴抽出部1201の出
力を受けて特徴選択を行う特徴選択部1202、特徴選択部1202の出力を受けて使用
する学習データを選択する学習データ選択部1203、学習データ選択部1203の出力
を受けて正常モデルを作成する正常モデル作成部1204、正常モデル作成部1204で
作成した正常モデルを用い、特徴抽出部1201と特徴選択部1202を経て得られる特
徴ベクトルから異常測度を算出する異常測度算出部1205、正常モデル作成部1204
で作成した正常モデルについて異常測度算出部1205で算出した異常測度に基づいて正
常モデルをチェックする学習データチェック部1206、学習データチェック部1206
でチェックした正常モデルのデータと異常測度算出部1205でセンサ信号102から徴
抽出部1201と特徴選択部1202を経て得られる特徴ベクトルから算出した異常測度
に基づいて異常を識別する異常識別部1207とを備えて構成される。
本システムの学習時の処理の流れを図12Bを用いて説明する。学習時とは、異常予兆
検知に用いるモデルを予め作成しておくオフラインの処理のことをさす。
設備101から出力されたセンサ信号102は、図示していないが予め学習用に蓄積さ
れている。特徴抽出部1201は、蓄積されたセンサ信号102を入力し(S1201)
、特徴抽出を行って特徴ベクトルを得る(S1202)。
特徴選択部1202は、特徴抽出部1201から出力された特徴ベクトルのデータチェ
ックを行い、使用する特徴を選択する(S1203)。
学習データ選択部1203は、選択された特徴で構成される特徴ベクトルのデータチェ
ックを行い、正常モデル作成に使用する学習データを選択する(S1204)。選択され
た学習データは、k個のグループに分割され(S1205)、そのうち1グループを除い
て正常モデル作成部1204に入力され、正常モデル作成部1204は、これを用いて学
習を行い、正常モデルを作成する(S1206)。
異常測度算出部1205は、作成された正常モデルを用い、S1206で除かれたグル
ープのデータを入力して異常測度を算出する(S1207)。すべてのグループのデータ
について異常測度の算出が終了していなければ(S1208)、他のグループについて(
S1209)、正常モデル作成(S1206)と異常測度算出(S1207)のステップ
を繰り返す。すべてのグループのデータについて異常測度の算出が終了したら(S120
8)次のステップに進む。
学習データチェック部1206は、すべてのグループのデータについて算出された異常
測度に基づいて異常を識別するしきい値を設定する(S1209)。正常モデル作成部1
204はすべての選択された学習データを用いて学習を行い、正常モデルを作成する(S
1210)。
次に本システムの評価時の処理の流れを図12Cを用いて説明する。評価時とは、学習
により作成されたモデルと入力信号に基づき異常予兆検知を行う処理のことをさす。基本
的にオンラインの処理であるが、オフラインの処理とする構成でもよい。
特徴抽出部1201は、センサ信号102を入力し(S1212)、学習時と同様の特
徴抽出を行って特徴ベクトルを得る(S1213)。
特徴選択部1202は、特徴抽出部1201から出力された特徴ベクトルをもとに、学
習時に選択された特徴から構成された特徴ベクトルを作成する(S1214)。
特徴選択部1202で作成された特徴ベクトルは異常測度算出部1205に入力されて
、学習時(S1210)に正常モデル作成部1204で作成された正常モデルを用いて異
常測度が算出される(S1215)。この算出された異常測度は異常識別部1207に入
力され、学習時(S1209)に設定されたしきい値と比較することにより異常判定が行
われる(S1216)。
次に、図12Aに示す各部の動作について順に詳細に説明する。
特徴抽出部1201における特徴抽出は、センサ信号をそのまま用いることが考えられる
が、ある時刻に対して±1,±2,…のウィンドウを設け,ウィンドウ幅(3,5,…)×センサ
数の特徴ベクトルにより、データの時間変化を表す特徴を抽出することが考えられる。ま
た、離散ウェーブレット変換(DWT: Discrete Wavelet Transform)を施して、周波数成分
に分解してもよい。なお、各特徴は平均と標準偏差を用いて、平均を0、分散を1となる
ように変換する正準化を行うとよい。評価時に同じ変換ができるよう、各特徴の平均と標
準偏差を記憶しておく。あるいは、最大値と最小値または予め設定した上限値と下限値を
用いて正規化を行ってもよい。
特徴選択部1202における、学習時の特徴選択処理の第一の実施例について説明する
。この処理の目的は正常モデルの精度の低下の原因となる特徴を除くことである。このこ
とから、長期変動が大きい特徴を除くことを考える。長期変動が大きい特徴を用いること
は正常状態の状態数を多くすることにつながり、学習データの不足を引き起こすためであ
る。ここで、単に運転状態の違いによる変動が大きいだけのものは、大部分の特徴に当て
はまることなので、除くべきではない。したがって、設備の運転周期1周期毎にデータチ
ェックすることにより運転状態の違いによる変動の影響を取り除く。
具体的には、全学習データについて特徴毎に、1周期期間毎の平均と分散を算出し、そ
れらのばらつきが大きい特徴を除く。ただし異常が発生したと予めわかっている期間のデ
ータは考えに入れない。図13に、1日毎に平均と分散を算出してプロットした例を示す
。この例では、特徴Aは平均、分散とも安定しているのに対し、特徴Bはばらつきが大き
いため除いた方がよい。このように運転周期が定期的、例えば1日の決まった時刻に運転
開始・終了する場合は、固定した期間、つまり1日毎にデータを切り出して平均と分散を
算出すればよい。期間が1日でなくても同様である。運転開始・終了時刻がわかっている
場合は、定常運転とみなせる期間を切り出して平均と分散を算出してもよく、この方法は
運転周期が不定期であっても適用可能である。
次に、学習時の特徴選択処理の第二の実施例について説明する。1周期分の波形モデル
を作成し、モデルからの外れ回数をチェックする方法である。運転周期が定期的の場合、
全学習データについて特徴毎に、1周期分の波形を重ね合わせる。それぞれの波形をxi(t
)とおいて平均μ(t)と分散σ(t)を次式により計算し、μ(t)±k・σ(t)の範囲外を
外れとしてカウントする。
Figure 0005945350
波形xi(t)の外れ回数Ciは、式で表すと次のようになる。
Figure 0005945350
図14に、波形モデルの例を示す。横軸が時刻、縦軸が特徴値を表し、実線でμ(t)
、点線でμ(t)±k・σ(t)をプロットした。
運転周期が不定期であっても、運転開始・終了時刻がわかっている場合は、運転開始時
刻と終了時刻を合わせてから、定常運転とみなせる区間と、完全停止とみなせる区間を伸
縮させて重ね合わせ、同様に平均μ(t)と分散σ(t)を計算する。外れ回数を調べるとき
も運転開始時刻と終了時刻を合わせて波形を伸縮させて重ね合わせる。
除外すべき特徴は、外れ回数が全体的に多いものとする。たとえば、外れ回数の平均と
分散の比(平均/分散)が小さい場合、外れ回数が全体的に多いと判断できる。あるいは
、外れ回数の多い方から所定数除いた場合の平均と全体の平均の比が大きい場合も、外れ
回数が全体的に多いと判断できる。これらを算出し適切なしきい値により判定すればよい
次に、学習時の特徴選択処理の第三の実施例について図15および図16を用いて説明
する。本実施例では、蓄積されたセンサ信号102に、各時刻の状態が正常か異常かの情
報を付加する。これは、図示していないがイベント信号103に基づき警告あるいは故障
の発生した時刻を基準として前後の時刻のデータに正常か異常かのラベルをつけていく方
法である。
図15にその方法を示す。図の横軸は時刻であり、警告あるいは故障が発生した時刻T
0を中心に表している。T0の前後予め決められたt1時間の間の時刻のデータに異常のラ
ベルをつける。時刻T0-t1からそのt2時間前までと時刻T0+t1からそのt2時間後まではラベルをつけない。時刻T0-t1-t2より前と時刻T0+t1+t2より後には正常のラベルをつける。警告または故障が近接して発生している場合は、個々の警告または故障発生時刻を基準にラベルをつけ、複数種類のラベルがつく時刻は、異常、ラベルなし、正常の順の優先順位でラベルを決定する。以上のようにラベルをつけたセンサ信号データを用いて、評価値最大基準で最適化を行う。
ここで評価値の算出方法を以下に説明する。まず正常ラベルをつけたデータを用いて、
正常モデル作成部1204で用いる手法と同じ手法を用いて正常モデルを作成する。また
、正常ラベルをつけたデータをk個のグループに分割し、1グループずつ除いて正常モデ
ルを作成する。これによりk個の正常モデルが作成される。次に正常ラベルをつけたデー
タの異常測度を、そのデータを含まないグループで作成された正常モデルを用いて、異常
測度算出部1205で用いる手法と同じ手法を用いて算出する。得られた異常測度から正
常部の異常測度の代表値Dnを求める。Dnの求め方としては、全データの平均、最大値、データを昇順に並べて所定の比率に達する値、ある幅で最小値フィルタをかけた後の最大値などが考えられる。
次に異常ラベルをつけたデータの異常測度を、正常ラベルをつけたデータ全体で作成し
た正常モデルを用いて算出する。得られた異常測度から異常部の異常測度の代表値Dfを求
める。Dfの求め方としては、全異常ラベルつきデータの平均、最大値、データを昇順に並
べて所定の比率に達する値、最小値、ある幅で最小値フィルタをかけた後の最大値、ある
幅で最大値フィルタをかけた後の最小値、データを昇順に並べて所定の比率以上のデータ
の平均などが考えられる。複数種類の警告あるいは故障に対応するためには、異常ラベル
をつけた連続する区間毎に上記を算出し、すべての区間で算出された値の最小値をDfとす
る。最後に、正常部と異常部の異常測度の比Df/Dnを評価値とする。
最適化手法としては、総当り、ラッパー法、ランダム選択、遺伝子アルゴリズムなど何
を用いてもよいが、1例としてバックワード型ラッパー法を図16を用いて説明する。こ
れは、全ての特徴からスタートし、除いても評価値が低下しない特徴を1個ずつ除いてい
く方法である。
まず、全特徴d個を使用するところからスタートする(S1601)。評価中の特徴数
をnとする。n個の特徴を用いて上記の方法で評価値E(n)を算出する(S1602)。特徴を1個ずつ抜いてn通りの評価値を算出する(S1603)。次に、それらの評価値の中でE(n)以上となるものがあるかを判断する(S1604)。E(n)以上のものがあれば、もっとも評価値が高くなるよう1個の特徴を抜きそのときの評価値をE(n-1)とする(S1605)。nを1マイナスし(S1606)、ステップS1603に戻る。
ステップS1604でE(n)以上のものがない場合は、直前に抜いた特徴を戻し(S16
07)、特徴を2個ずつ抜いてn×(n-1)通りの評価値を算出する(S1608)。それら
の評価値の中でE(n)以上となるものがあるかを判断する(S1609)。E(n)以上のもの
があれば、もっとも評価値が高くなるよう2個の特徴を抜きそのときの評価値をE(n-1)と
する(S1610)。nを1マイナスし(S1606)、ステップS1603に戻る。ステップS1609でE(n)以上のものがなければ、そこで終了してそのときの特徴の組合せを採用する(S1611)。
ラッパー法にはフォワード型もあり、これは、0個からスタートし、加えると評価値が
向上する特徴を1個ずつ加えていく方法である。
学習データ選択部1203における、学習データ選択処理について説明する。この処理
の目的は正常モデル作成に使用すべきでない異常なデータを除くことである。そこで、設
備の運転周期1周期毎にデータチェックすることにより運転状態の違いによる変動の影響
を取り除いた上で、はずれ値となる期間のデータを学習データから取り除く。
具体的には、全学習データについて特徴毎に、1周期期間毎の平均と分散を算出し、は
ずれ値を探してこれに対応する周期のデータを取り除く。図17に、1日毎に平均と分散
を算出してプロットした例を示す。2種の特徴についてプロットしたものであり、特徴C
、特徴Dについてそれぞれ丸で囲んだデータがはずれ値である。これらを見つけるために
は、距離に基づいて階層的クラスタリングを行い、1個ないし少数個で孤立するデータを
探す。
このほか、1周期分の波形モデルを作成し、モデルからの外れ回数をチェックする方法
も考えられる。特徴選択の第二の実施例と同様の方法で、平均μ(t)と分散σ(t)を計算
し、μ(t)±k・σ(t)の範囲外を外れとしてカウントする。特徴毎に外れ回数の平均を
算出し、ある特徴について1周期分の外れ回数が平均と比較して極端に大きい(たとえば
数倍以上)ならばその周期のデータを取り除く。あるいは、1周期毎に外れ回数が平均を
上回る特徴の数を数え、これが大きい周期のデータを取り除く。
学習データ選択部1203における、学習データ選択処理の別の実施例を、図18を用
いて説明する。初めに、特徴選択部1202から出力される、選択特徴から構成される特
徴ベクトルを入力する(S1801)。次に入力データを運転周期の1周期分毎に切り分
ける(S1802)。運転周期が不明の場合は1日毎など扱いやすい単位でよい。
次に、1周期分のデータをチェック対象と定め(S1803)、チェック対象を除いた
残りからランダムに数周期分サンプリングして正常モデル作成することをk1回実行してk1個のモデルを作成する(S1804)。このときのモデル作成手法は、正常モデル作成部1204で用いる手法と同じとする。チェック対象の異常測度を、k1個の正常モデルを用いてそれぞれ算出する(S1805)。これにより各時刻でk1個の異常測度が算出されることになる。次に各時刻のk1個の異常測度のうち小さい方からk2個を選んで平均を算出し、これをその時刻の異常測度とする(S1806)。
算出された異常測度の平均の1周期中の最大値を求め、これをその周期の異常測度の代
表値とする(S1807)。全周期について代表値の算出が終了していなければ(S18
08)、次の周期のデータをチェック対象と定め(S1809)、ステップS1804か
らの処理を繰り返す。終了していれば、異常測度の代表値が大きい周期のデータを学習デ
ータから除外する(S1810)。
本実施例では、ランダムサンプリングにより複数の正常モデルを作成することにより、
データに異常状態が混入していても、いくつかのモデルは異常を含まないデータで作成さ
れることが期待される。チェック対象が正常であれば、正常データで作成されたモデルを
用いて算出された異常測度は小さくなるため、小さい方から数個選んだ異常測度の平均は
小さくなる。チェック対象が異常であれば、同じ異常を含むデータで作成されたモデルを
用いて算出された異常測度は小さくなるが、モデルを数個用いることにより、そのすべて
に異常が含まれることはなくなるため、平均をとると異常測度が大きくなる。混入する異
常の割合は低いという前提のもとで、この方法により異常なデータを除外することが可能
である。
以上に説明した方法によれば、特徴ベクトルのデータチェックに基づき使用する特徴お
よび学習データの選択を自動的に行うことが可能となる。その結果、ユーザは使用特徴お
よび学習データの吟味をすることなくセンサ信号を丸ごと入力するだけで高精度な正常モ
デルを作成することが可能となり、少ない手間で感度の高い異常検知が実現できる。
なお、図12Aに示す本実施例では、センサ信号のみを用いた構成としているが、図1
Aに示す実施例と同様に、イベント信号を入力し、それを元にモード分割を行い、モード
毎に正常モデルの作成および学習データの十分性チェックによるしきい値設定を行う構成
としたものも、本発明に含まれる。
この場合、学習データ選択部1203における、学習データ選択処理にもイベント信号
を利用することが考えられる。以下に、イベント信号を利用した学習データ選択処理の実
施例について説明する。基本的な方針は、イベント信号に基づき所定の基本単位で異常状
態を含むかどうかを判断し、異常状態を含む基本単位ごと学習データから取り除くことで
ある。所定の基本単位とは例えば一日とする。これは、多様な稼動状態を網羅することと
、異常状態の影響を余裕を持って取り除くという2つの観点から決定する。
異常と判断する条件は例えば以下のとおりである。(1)故障あるいは警告のイベントが
発生、(2)異常な起動シーケンスを含む、(3)起動シーケンスの回数が他と異なる、(4)起動シーケンスと終了シーケンスの間隔が他と異なる、(5)頻度の低いイベントまたはイベント列が発生などである。(1)のチェックはイベント信号から故障・警告を探索してその日時を調べるだけでよい。(2)および(3)および(4)のチェックのためには、図2を用いて説明した方法によって起動シーケンスと終了シーケンスを切り出し、切り出されたシーケンスが正常かどうかを判断する。
正常なシーケンスは、予め指定した終了イベントで終了しており、故障あるいは警告イ
ベントまたは予め指定したシーケンスの開始イベントで終了した場合は異常なシーケンス
と判断する。また、シーケンス中の特定イベントの回数、イベントの順序など正常なシー
ケンスに関する知識に基づいて正常か異常か判断する。(5)のチェックのためには、予め
イベントまたはイベント列の頻度を調べておく。ただし、イベント列の頻度は図3に示し
た方法により、類似したイベント列は同じものとしてカウントするとよい。
図19に、実施例3における設備状態監視方法を実現するシステムの一構成例を示す。
本実施例の設備状態を監視するシステムは、実施例2で説明した図12のセンサ信号解
析部1200に相当するセンサ信号解析部1900と、実施例1で説明したモード分割部
104に相当するモード分割部1908を組合わせたものである。
本システムは、設備101から出力されるセンサ信号102を受けて信号の特徴抽出を
行い、特徴ベクトルを得る特徴抽出部1901、特徴抽出部1901の出力を受けて特徴
選択を行う特徴選択部1902、設備101から出力されるイベント信号103と特徴選
択部1902の出力を受けて使用する学習データを選択する学習データ選択部1903、
学習データ選択部1903の出力を受けて正常モデルを作成する正常モデル作成部190
4、正常モデル作成部1904で作成した正常モデルを用い、特徴抽出部1901と特徴
選択部1902を経て得られる特徴ベクトルから異常測度を算出する異常測度算出部19
05、正常モデル作成部1904で作成した正常モデルについて異常測度算出部1905
で算出した異常測度に基づいて正常モデルをチェックする学習データチェック部1906
、学習データチェック部1906でチェックした正常モデルのデータと異常測度算出部1
905でセンサ信号102から徴抽出部1901と特徴選択部1902を経て得られる特
徴ベクトルから算出した異常測度に基づいて異常を識別する異常識別部1907を備えた
センサ信号解析部1900と、設備101から出力されるイベント信号103を受けて設
備101の稼動状態の変化に応じて時間を分割するモード分割部1908とを備えて構成
される。
本システムの学習時の処理の流れを説明する。
設備101から出力されたセンサ信号102は、予め学習用に蓄積されている。特徴抽
出部1901は、蓄積されたセンサ信号102を入力し、特徴抽出を行って特徴ベクトル
を得る。特徴選択部1902は、特徴抽出部1901から出力された特徴ベクトルのデー
タチェックを行い、使用する特徴を選択する。学習データ選択部1903は、選択された
特徴で構成される特徴ベクトルのデータチェックおよびイベント信号103のチェックを
行い、正常モデル作成に使用する学習データを選択する。
一方、モード分割部1908は、イベント信号103に基づいて、稼動状態毎に時間を
分割するモード分割を行う。選択された学習データは、k個のグループに分割され、その
うち1グループを除いて正常モデル作成部1904に入力され、正常モデル作成部190
4は、これを用いて学習を行い、正常モデルを作成する。正常モデルの種類によっては、
正常モデル作成をモード毎に行う。
異常測度算出部1905は、作成された正常モデルを用い、正常モデル作成時に除かれ
たグループのデータを入力して異常測度を算出する。すべてのグループのデータについて
異常測度の算出が終了していなければ、他のグループについて正常モデル作成と異常測度
算出のステップを繰り返す。すべてのグループのデータについて異常測度の算出が終了し
たら次のステップに進む。学習データチェック部1906は、すべてのグループのデータ
について算出された異常測度に基づいてモード毎に異常を識別するしきい値を設定する。
正常モデル作成部1904はすべての選択された学習データを用いて学習を行い、正常モ
デルを作成する。
次に本システムの評価時の処理の流れを説明する。
特徴抽出部1901は、センサ信号102を入力し、学習時と同様の特徴抽出を行って
特徴ベクトルを得る、特徴選択部1902は、特徴抽出部1901から出力された特徴ベ
クトルをもとに、学習時に選択された特徴から構成された特徴ベクトルを作成する。特徴
選択部1902で作成された特徴ベクトルは異常測度算出部1905に入力されて、学習
時に正常モデル作成部1904で作成された正常モデルを用いて異常測度が算出される。
モード毎に正常モデルを作成した場合は、すべてのモードの正常モデルを用いて異常測度
を算出し、最小値を求める。一方、モード分割部1908は、イベント信号103に基づ
いて、稼動状態毎に時間を分割するモード分割を行う。算出された異常測度は異常識別部
1907に入力され、学習時に設定されたモード毎のしきい値のうち対応するモードのも
のと比較することにより異常判定が行われる。
次に、図19に示した各部の動作について順に詳細に説明する。
モード分割部1908における、モード分割方法は図2および図3を用いて説明した方法と同様である。特徴抽出部1901および特徴選択部1902における動作は図12を用いて説明した実施例と同様である。
学習データ選択部1903における学習データ選択処理は、図12を用いて説明した実
施例と同様な方法に加え、イベント信号を利用した方法が考えられる。イベント信号を利
用した学習データ選択処理の実施例について説明する。基本的な方針は、イベント信号に
基づき所定の基本単位で異常状態を含むかどうかを判断し、異常状態を含む基本単位ごと
学習データから取り除くことである。所定の基本単位とは例えば一日とする。これは、多
様な稼動状態を網羅することと、異常状態の影響を余裕を持って取り除くという2つの観
点から決定する。
異常と判断する条件は例えば以下のとおりである。(1)故障あるいは警告のイベントが
発生、(2)異常な起動シーケンスを含む、(3)起動シーケンスの回数が他と異なる、(4)起
動シーケンスと終了シーケンスの間隔が他と異なる、(5)頻度の低いイベントまたはイベ
ント列が発生などである。(1)のチェックはイベント信号から故障・警告を探索してその
日時を調べるだけでよい。(2)および(3)および(4)のチェックのためには、図2を用いて
説明した方法によって起動シーケンスと終了シーケンスを切り出し、切り出されたシーケ
ンスが正常かどうかを判断する。
正常なシーケンスは、予め指定した終了イベントで終了しており、故障あるいは警告イ
ベントまたは予め指定したシーケンスの開始イベントで終了した場合は異常なシーケンス
と判断する。また、シーケンス中の特定イベントの回数、イベントの順序など正常なシー
ケンスに関する知識に基づいて正常か異常か判断する。(5)のチェックのためには、予め
イベントまたはイベント列の頻度を調べておく。ただし、イベント列の頻度は図3に示し
た方法により、類似したイベント列は同じものとしてカウントするとよい。
正常モデル作成部1904で処理する正常モデル作成方法は、図5ないし図7を用いて
説明した方法と同様である。
異常測度算出部1905で処理する異常測度算出方法は、図6および図7を用いて説明
した方法と同様である。
学習データチェック部1906で処理する学習データチェック方法は、図8ないし図9
を用いて説明した方法と同様である。
101・・・設備 102・・・センサ信号 103・・・イベント信号 104・・・モード分割部 105・・・特徴抽出部 106・・・正常モデル作成部 107・・・異常測度算出部 108・・・学習データチェック部 109・・・異常識別部 110・・・異常診断部 1201・・・特徴抽出部 1202・・・特徴選択部 1203・・・学習データ選択部 1204・・・正常モデル作成部 1205・・・異常測度算出部 1206・・・学習データチェック部 1207・・・異常識別部。

Claims (3)

  1. 設備または装置の出力する時系列のセンサ信号およびイベント信号に基づいて異常を検知する設備状態監視方法であって、
    前記イベント信号に基づき稼動状態別のモード分割を行い、前記センサ信号に基づき特徴ベクトルを抽出し、前記特徴ベクトルに基づき前記モード毎に正常モデルを作成し、前記モード毎に前記正常モデル作成に用いた学習データの十分性をチェックし、前記学習データの十分性に応じてしきい値を設定する学習工程と、
    前記イベント信号に基づき稼動状態別のモード分割を行い、前記センサ信号に基づき特徴ベクトルを抽出し、前記正常モデルと前記特徴ベクトルの比較により異常測度を算出し、前記異常測度と前記しきい値の比較により異常識別を行う異常検知工程と
    を有し、
    前記学習工程において、前記異常識別により異常判定された時刻の前記特徴ベクトルを量子化して原因事象とし、前記異常判定の時刻から一定時間経過までに発生した故障イベントを結果事象とし、前記原因事象と前記結果事象の組合せの頻度マトリクスを作成し、
    前記異常検知工程において、前記学習工程において作成した頻度マトリクスと、前記異常識別により異常判定された時刻の前記特徴ベクトルに基づき前記結果事象発生を予測する
    ことを特徴とする設備状態監視方法。
  2. 前記結果事象発生の予測時に、異常判定の前後の一定時間について、前記正常モデルと
    前記特徴ベクトルに基づいて算出される正常なセンサ信号と実際のセンサ信号を重ねて表
    示することを特徴とする請求項記載の設備状態監視方法。
  3. 前記結果事象発生の予測時に、予測した結果事象および入力した原因事象が一致する学習
    データについて、前記正常モデルと前記特徴ベクトルに基づいて算出される正常なセンサ
    信号と実際のセンサ信号を重ねて表示することを特徴とする請求項記載の設備状態監視
    方法。
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