JP2002182736A - 設備診断装置および設備診断プログラム記憶媒体 - Google Patents

設備診断装置および設備診断プログラム記憶媒体

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JP2002182736A
JP2002182736A JP2000377567A JP2000377567A JP2002182736A JP 2002182736 A JP2002182736 A JP 2002182736A JP 2000377567 A JP2000377567 A JP 2000377567A JP 2000377567 A JP2000377567 A JP 2000377567A JP 2002182736 A JP2002182736 A JP 2002182736A
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JP
Japan
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signal
operation mode
time
facility
abnormality
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Pending
Application number
JP2000377567A
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English (en)
Inventor
Souichiro Uchinuma
創一朗 内沼
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Yamatake Industrial Systems Co Ltd
Original Assignee
Yamatake Industrial Systems Co Ltd
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Publication date
Application filed by Yamatake Industrial Systems Co Ltd filed Critical Yamatake Industrial Systems Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は1台以上、典型的には複数台の機器
が設置され運転モードが時間的に切り換えられながら稼
動する設備の、正常、異常を診断する設備診断装置等に
関し、正常状態が一義的に定まらず運転状態が次々と移
り変わる設備についてもその異常の有無を精度良く判定
する。 【解決手段】 1つの部屋内等に設置される複数の機器
からなる設備を構成する各機器の運転状態の相違1つず
つを全て運転モードの相違としてとらえ、各運転モード
ごとに、逆フィルタ等の基準データを求めておき、異常
の有無の判定を行なうにあたっては、そのときに得られ
た信号と、そのときの運転モードと同一の運転モードに
ついて求めておいた基準データとに基づいて異常の有無
の判定を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1台以上、典型的に
は複数台の機器が設置され運転モードが時間的に切り換
えられながら稼動する設備の、正常、異常を診断する設
備診断装置、およびコンピュータをそのような設備診断
装置として動作させる設備診断プログラムが記憶された
設備診断プログラム記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より機器や設備の異常の有無を判定
する様々な設備診断手法による設備診断が実行され、あ
るいは提案されている。この設備診断においては、設備
が破壊され、あるいは直ちに停止する必要がある重大故
障のみを検出対象とするのではなく、むしろ、そのよう
な重大故障に至る前の、例えば回転機械におけるベアリ
ングに傷が入ったり、あるいはある可動部分の摩耗が進
んできたといった程度の、今のところまだ十分に稼動を
続けることができるが、そのままにしておくと将来重大
故障につながるおそれがある異常を検出対象とする必要
がある。
【0003】そのような設備診断手法の典型例として、
例えばその機器や設備が正常状態にあるときの音響振動
波形を得、その音響振動波形をスペクトル解析してその
特徴を調べておき、異常の有無を検出する際にその機器
や設備の音響振動波形を得てスペクトル解析を行い、そ
のスペクトル中に、正常時には見られない特定の周波数
成分のピークが存在するか否か、あるいはピークの組合
せが正常時のそれと同じであるか否か等により異常の検
出を行なうことが知られている。
【0004】また、特開平7−43259号公報には、
その機器や設備が正常状態にあるときの音響振動波形を
得、その音響振動波形に基づいて逆フィルタを作成して
おき、異常の有無を検出する際にその機器や設備の音響
振動波形を得、その音響振動波形にあらかじめ求めてお
いた逆フィルタを作用させて残差信号を求め、この残差
信号を解析することによって機器や設備の異常を検出す
ることが提案されている。
【0005】さらに、特開平8−304124号公報に
は、その機器や設備が正常状態にあるときの複数の音響
振動波形を得、それら複数の音響振動波形のうちの例え
ば1つの音響振動波形に基づいて逆フィルタを作成し
て、その逆フィルタを例えば残りの複数の音響振動波形
に作用させることにより複数の残差信号を求め、それら
複数の残差信号それぞれに基づいて統計的変量を複数求
めておき、異常の有無を検出する際においても、その機
器や設備の複数の音響振動波形を得、あらかじめ求めて
おいた上記の逆フィルタをそれら複数の音響振動波形に
作用させて複数の残差信号を求め、それら複数の残差信
号に基づいて複数の統計的変量を求め、正常状態にある
ときに求めた複数の統計的変量と異常の有無の検出の際
に求めた複数の統計的変量との間で、例えばF検定やt
検定等の手法による検定あるいは推定を行なうことによ
り、その機器や設備の異常の有無を検出することが提案
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のスペクトル解析
を行なうことによって機器や設備の異常を検出する手法
も、その診断対象機器や設備の性質によってはかなり有
効な手法であり、上記の逆フィルタを作成しておく手法
や統計的検定等を行なう手法はさらに有効な手法であ
る。
【0007】ところが、上記のいずれの手法も、正常状
態と比較して相違点の有無を検出する手法であるのに対
し、どの状態を正常状態とするかが一義的には定まらな
い場合がある。
【0008】例えばレシプロコンプレッサやターボコン
プレッサ等のコンプレッサが複数台設置されたコンプレ
ッサ室を例に挙げて説明する。
【0009】大型のレシプロコンプレッサには複数のピ
ストンが存在し、それら複数のピストンそれぞれについ
て空気を実際に圧縮している状態と単に空運転している
状態が存在し、さらには、大規模な工場のコンプレック
サ室には、そのようなレシプロコンプレッサやその他の
ターボコンプレッサ等が複数台設置されていることが多
く、設備によっては同じ部屋内に例えばモータやポンプ
といった他の機器が設置されていることもある。このよ
うな設備は極めて大きな騒音を発生するため1つの部屋
に区切ってその部屋内に設置することにより、騒音をそ
の部屋に封じ込めることが行われている。
【0010】そのような多数の機器が様々な状態で運転
されあるいは停止されるという状況にある場合、どの状
態をもって正常状態とするか決めるのは極めて困難であ
る。あるいは通常の状態においてはそれらのどの状態も
全てが正常状態である。
【0011】本発明は、例えば上記のような正常状態が
順次移り変わるような設備の異常の有無を高精度に検出
することのできる設備診断装置、およびコンピュータを
そのような設備診断装置として動作させる設備診断プロ
グラムが格納される設備診断プログラム記憶媒体を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の設備診断装置は、1つ以上の機器が設置され運転モ
ードが時間的に切り換えられながら稼動する設備の正
常、異常を診断する設備診断装置において、診断対象設
備から得られる、所定の物理量を担持する時系列信号を
取得する信号取得部と、診断対象設備の現在の運転モー
ドを認識するモード認識部と、信号取得部で得られる時
系列信号のうちの基準用時系列信号に基づいて、その基
準用時系列信号を得たときの運転モードに対応する基準
データを求める基準演算部と、基準演算部で求められた
基準データを、その基準データを求める基になった基準
用時系列信号を得たときの運転モードに対応づけて記憶
しておく基準記憶部と、基準記憶部に記憶された、複数
の運転モードに対応する基準データのうちの、現在の運
転モードに対応する基準データと、信号取得部で得られ
た、現在の運転モードにおける診断用時系列信号とに基
づいて、前記診断対象設備の異常の有無を判定する異常
有無判定部とを備えたことを特徴とする。
【0013】本発明の設備診断装置は、例えば1つの部
屋内等近接した場所に設置された複数の機器からなる設
備を構成するいずれかの機器の運転状態の相違1つずつ
を全て運転モードの相違としてとらえ、各運転モードご
とに、例えば上述のスペクトル解析や逆フィルタや複数
の統計的変量等の基準データを求めておき、異常の有無
の判定を行なうにあたっては、その判定時に得られた信
号と、そのときの運転モードと同一の運転モードについ
て求めておいた基準データとに基づいて異常の有無の判
定を行なうものであるため、運転状態が順次切り換わっ
ても各運転状態における異常の有無を高精度に判定する
ことができる。
【0014】ここで、上記の所定の物理量を担持する時
系列信号は、その設備近傍で音を収録して得た信号であ
ってもよく、あるいはその設備を構成する機器やその設
備の設置場所の床や壁等から振動や加速度をピックアッ
プして得た信号であつてもよく、特定の物理量を担持す
る信号に限定されるものではない。
【0015】上記本発明の設備診断装置において、現在
の運転モードに対応する基準データが既に求められてい
るか否かを判定し、現在の運転モードに対応する基準デ
ータが未だ求められていないときは、基準演算部に、信
号取得部で取得された現在の運転モードにおける時系列
信号を基準用時系列信号としたときの基準データを求め
る演算の実行を指示するとともに、現在の運転モードに
対応する基準データが既に求められていたときには、異
常有無判定部に、信号取得部で取得された現在の運転モ
ードにおける時系列信号を診断用時系列信号としたとき
の異常の有無の判定を指示する信号振分部を備えること
が好ましい。
【0016】上記のようなコンプレッサ室を例に挙げる
と、例えば運転状態が実際の運転と空運転とに互いに独
立に変化するピストンを6つ備えたレシプロコンプレッ
サの場合、理論的には、1台で64通りの運転モードが
存在し、コンプレッサ室にそのレシプロコンプレッサが
2台存在するだけであっても64×64=4096通り
もの運転モードが存在することになる。
【0017】本発明では、例えばこのような多数の運転
モードを有する設備であっても、各運転モードを1つ1
つ作り出して各運転モードに対応する基準データを求め
ることが可能であるときは、設備診断を行なう前に、そ
のような基準データを作り出すための準備段階を置くこ
とを否定するものではないが、実際上は、多数の運転モ
ードそれぞれによる運転状態を1つ1つ作り出すのは極
めて困難である。一方、上記のような設備は、ほとんど
の場合は正常状態にあり、極くまれに発生するかも知れ
ない異常状態を検出しようとしている場合がほとんどで
あり、また、ある程度の短期間であれば、万一異常状態
が発生した場合であってもオペレータによる注意等によ
りその異常状態を見つけることができる場合がほとんど
である。このような背景下においては、上記の信号振分
部を備えることにより、運転モードが順次切り換えられ
ながら実際に稼動している設備から得た時系列信号に基
づいて各運転モードにおける基準データを求めることが
でき、実際の稼動前の特別の準備なしに設備診断を行な
うことができる。
【0018】また上記本発明の設備診断装置において、
上記基準演算部は、基準用時系列信号に基づいて、その
基準用時系列信号を得たときの運転モードに対応する逆
フィルタを求める演算を含む演算により、基準データを
求めるものであり、上記異常有無判定部は、現在の運転
モードにおける診断用時系列信号に現在の運転モードと
同一の運転モードに対応する逆フィルタを作用させるこ
とにより残差信号を求める演算を含む演算を行ない、そ
の演算の結果に基づいて、診断対象設備の異常の有無を
判定するものであることが好ましい。
【0019】ここで、上記の「逆フィルタを求める演算
を含む演算」は、逆フィルタを求める演算のみで構成さ
れている場合を含む概念であり、その場合は、逆フィル
タを上記の基準データとすることができる。また、「逆
フィルタを求める演算を含む演算」は、逆フィルタを求
める演算が含まれていればよく、前述のように複数の基
準用時系列信号のうちの例えば1つの時系列信号に基づ
いて逆フィルタを作成し、その逆フィルタを他の複数の
時系列信号に作用させて複数の統計的変量を求める演算
であってもよい、その場合は、そのようにして求めた複
数の統計的変量が基準データとなり得る。
【0020】また、上記の「逆フィルタを作用させるこ
とにより残差信号を求める演算を含む演算」も上記と同
様であり、残差信号を求める演算のみで構成されていて
もよく、あるいは前掲の特開平7−43259号公報に
記載されているように、その残差信号のパワーの移動平
均値を求めるなど、その残差信号を演算して異常の有無
を判定するのに都合のよいデータを求める演算や、ある
いは、前掲の特開平8−304124号公報に記載され
ているような複数の診断用時系列信号に逆フィルタを作
用させて複数の残差信号を求め、それら複数の残差信号
に基づいて複数の統計的変量を求める演算であってもよ
い。
【0021】逆フィルタを用いると信号上から定常的な
騒音を消し去ることができ、診断対象設備の異常の有無
を一層高精度に判定することができる。
【0022】また、上記目的を達成する本発明の設備診
断プログラム記憶媒体は、コンピュータを、1つ以上の
機器が設置され運転モードが時間的に切り換えられなが
ら稼動する設備の正常、異常を診断する設備診断装置と
して動作させる設備診断プログラムが記憶されてなる設
備診断プログラム記憶媒体であって、そこに記憶されて
いる設備診断プログラムが、診断対象設備から得られ
る、所定の物理量を担持する時系列信号を取得する信号
取得部と、診断対象設備の現在の運転モードを認識する
モード認識部と、信号取得部で得られる時系列信号のう
ちの基準用時系列信号に基づいて、その基準用時系列信
号を得たときの運転モードに対応する基準データを求め
る基準演算部と、基準演算部により求められた、複数の
運転モードに対応する基準データのうちの、現在の運転
モードに対応する基準データと、信号取得部で得られ
た、現在の運転モードにおける診断用時系列信号とに基
づいて、診断対象設備の異常の有無を判定する異常有無
判定部とを有するものであることを特徴とする。
【0023】ここで、上記設備診断プログラムが、さら
に、現在の運転モードに対応する基準データが既に求め
られているか否かを判定し、現在の運転モードに対応す
る基準データが未だ求められていないときは、基準演算
部に、信号取得部で取得された現在の運転モードにおけ
る時系列信号を基準用時系列信号としたときの基準デー
タを求める演算の実行を指示するとともに、現在の運転
モードに対応する基準データが既に求められていたとき
には、異常有無判定部に、信号取得部で取得された現在
の運転モードにおける時系列信号を診断用時系列信号と
したときの異常の有無の判定を指示する信号振分部を有
するものであることが好ましい。
【0024】また、上記本発明の設備診断プログラム記
憶媒体において、そこに記憶される設備診断プログラム
を構成する基準演算部は、基準用時系列信号に基づい
て、その基準用時系列信号を得たときの運転モードに対
応する逆フィルタを求める演算を含む演算により、上記
基準データを求めるものであり、また、異常有無判定部
は、現在の運転モードにおける診断用時系列信号に現在
の運転モードと同一の運転モードに対応する逆フィルタ
を作用させることにより残差信号を求める演算を含む演
算を行ない、その演算の結果に基づいて、診断対象設備
の異常の有無を判定するものであることが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0026】図1は、本実施形態における診断対象設備
の一例を示す図である。
【0027】ここには、コンプレッサ室10に5台のタ
ーボコンプレッサ12〜15と、2台のレシプロコンプ
レッサ16,17が設置されている。各ターボコンプレ
ッサ12〜15は圧縮空気を得るための実際の運転と空
運転とに運転モードが切り換えられ、各レシプロコンプ
レッサ16,17は、各ピストン16a,16b,…,
16f;17a,17b…,,17fそれぞれについて
実際の運転と空運転とに運転モードが切り換えられ、こ
のコンプレッサ室10の設備全体としては、約700通
りもの運転モードで運転される。それらの運転モードの
切り換えは、制御用コンピュータ20により行われる。
【0028】このコンプレッサ室10に設置された複数
台のコンプレッサ12〜17からなる設備は、稼動中
に、制御用コンピュータ20により、約700も存在す
る運転モードのうちのいずれかの運転モードに順次切り
換えられる。
【0029】また、このコンプレッサ室10には、本実
施形態では2台の集音器21,22が配備されている。
これら2台の集音器21,22のそれぞれは、特定の方
向からの音波のみを検出するように構成されたパラボラ
型の集音フードと、その集音フードのパラボラ型の内面
の焦点に配置された、音波をピックアップする音センサ
との組み合わせで構成されている。ここでは、これら2
台の集音器21,21は、それぞれ、各レシプロコンプ
レッサ16,17から発せられた音波を捕らえる方向に
向けられている。これら2台の集音器21,22で得ら
れた音信号は、診断用コンピュータ100に取り込ま
れ、その診断用コンピュータ100内での信号解析によ
り、それら2台のレシプロコンプレッサ16,17の異
常の有無が検出される。
【0030】ここでは、2台の集音器21,22を示し
たが、1台1台の集音器を各コンプレッサ12〜17に
対応して配備してもよく、あるいは何台かのコンプレッ
サからの音を一緒に集音する位置に配備してもよく、あ
るいは、その最も極端な例として、そのコンプレッサ室
10のどのコンプレッサで発生した音をも集音する位置
および向きに1台の集音器を配置してもよい。これは、
このコンプレッサ室10に設置されるコンプレッサをど
のように分けたグループごとに異常を検出しようとする
かという観点等から定められる。
【0031】図2は、本発明の一実施形態の設備診断装
置として動作する診断用コンピュータの外観斜視図であ
る。本発明の一実施形態としての設備診断装置は、この
診断用コンピュータ100のハードウェアとその内部で
実行されるソフトウェアとの組合せにより実現されてい
る。
【0032】この診断用コンピュータ100は、CP
U、RAMメモリ、磁気ディスク、通信用ボード等を内
蔵した本体101、本体からの指示によりその表示画面
102a上に画面表示を行なうCRTディスプレイ10
2、この診断用コンピュータ内に、被検者やその他のオ
ペレータの指示や文字情報を入力するためのキーボード
103、表示画面上の任意の位置を指定することにより
その位置に表示されているアイコン等に応じた指示を入
力するマウス104を備えている。
【0033】本体101には、CD−ROM105(図
3参照)が取り出し自在に装填され、装填されたCD−
ROM105をドライブするCD−ROMドライブも内
蔵されている。
【0034】ここでは、CD−ROM105に、設備診
断プログラムが記憶されており、そのCD−ROM10
5が本体101内に装填され、CD−ROMドライブに
よりそのCD−ROM105に記憶された設備診断プロ
グラムがその診断用コンピュータ100の磁気ディスク
内にインストールされる。診断用コンピュータ100の
磁気ディスク内にインストールされた設備診断プログラ
ムが起動されると、この診断用コンピュータ100は、
本発明の設備診断装置の一実施形態として動作する。
【0035】すなわち、設備診断プログラムを記憶した
状態にあるCD−ROMは、本発明の設備診断プログラ
ム記憶媒体の一実施形態に相当し、その設備診断プログ
ラムが診断用コンピュータ100の磁気ディスク内にイ
ンストールされると、設備診断プログラムがインストー
ルされた状態にある磁気ディスクも、本発明の設備診断
プログラム記憶媒体の一実施形態に相当する。
【0036】図3は、図2に示す診断用コンピュータ1
00のハードウェア構成図である。
【0037】このハードウェア構成図には、中央演算処
理装置(CPU)111、RAM112、磁気ディスク
コントローラ113、CD−ROMドライブ115、マ
ウスコントローラ116、キーボードコントローラ11
7、ディスプレイコントローラ118、通信用ボード1
19、および2つのA/D変換ボード120,121が
示されており、それらはバス110で相互に接続されて
いる。
【0038】CD−ROMドライブ115は、図2を参
照して説明したように、CD−ROM105が装填さ
れ、装填されたCD−ROM105をアクセスするもの
である。
【0039】通信用ボード119は、図1に示す制御用
コンピュータ20に接続され、制御用コンピュータ20
から、図1に示すコンプレッサ室10のコンプレッサ1
1〜18全体としての現在の運転モードを表わすコード
が入力される。
【0040】また2台のA/D変換ボード120,12
1には、図1に示す各集音器21,22が接続されてい
る。これら2台のA/D変換ボード120,121は、
各集音器21,22でピックアップされた各音信号を入
力しディジタル信号に変換して内部に取り込む役割りを
担っている。
【0041】また、図3には、磁気ディスクコントロー
ラ113によりアクセスされる磁気ディスク114、マ
ウスコントローラ116により制御されるマウス10
4、キーボードコントローラ117により制御されるキ
ーボード103、およびディスプレイコントローラ11
8により制御されるCRTディスプレイ102も示され
ている。
【0042】図4は、本発明の一実施形態としての設備
診断プログラム記憶媒体に記憶された設備診断プログラ
ムの構成を示す図である。
【0043】この図4に示す設備診断プログラム記憶媒
体200は、設備診断プログラム210を記憶した状態
にある、図2に示すCD−ROM105や、磁気ディス
ク114等を代表的に示すものである。
【0044】この設備診断プログラム記憶媒体200に
記憶された設備診断プログラム210は、信号取得部2
11、コード取得部212、逆フィルタ有無判定部21
3、逆フィルタ作成部214、および異常有無判定部2
15から構成されている。
【0045】これら信号取得部211、コード取得部2
12、逆フィルタ有無判定部213、逆フィルタ作成部
214、および異常有無判定部215は、本発明の設備
診断プログラム記憶媒体に記憶された設備診断プログラ
ムにいう、それぞれ、信号取得部、モード認識部、信号
振分部、基準演算部、および異常有無判定部の各一例に
相当する。この設備診断プログラム210を構成する各
部211〜215の作用については後述する。
【0046】図5は、図2、図3に示す診断用コンピュ
ータに図4に示す設備診断プログラムがインストールさ
れて実行されることにより実現された、本発明の設備診
断装置の一実施形態の機能ブロック図である。
【0047】この図5に示す設備診断装置300は、信
号取得部311、コード取得部312、逆フィルタ有無
判定部313、逆フィルタ作成部314、異常有無判定
部315、および逆フィルタ記憶部316から構成され
ている。
【0048】ここで、この図5に示す設備診断装置30
0を構成する各部311〜316のうち逆フィルタ記憶
部316を除く、信号取得部311、コード取得部31
2、逆フィルタ有無判定部313、逆フィルタ作成部3
14、および異常有無判定部315は、図4に示す各同
一の名称が付されている、設備診断プログラム210を
構成する各要素に対応する要素であるが、図5に示す設
備診断装置を構成する信号取得部311、コード取得部
312、逆フィルタ有無判定部313、逆フィルタ作成
部314、および異常有無判定部315は、ハードウェ
アとソフトウェアとの複合を指しており、図4に示す設
備診断プログラム210を構成する信号取得部211、
コード取得部212、逆フィルタ有無判定部213、逆
フィルタ作成部214、および異常判定部215は、ア
プリケーションプログラムとしての設備診断プログラム
210の各プログラム部品を指している。
【0049】以下、図5に示す設備診断装置300の各
要素について説明することで、図4に示す設備診断プロ
グラム210の各要素についても同時に説明する。
【0050】信号取得部311は、図1に示すコンプレ
ッサ室に配備される2つの集音器21,22でピックア
ップされた音信号を取得する役割りをなしており、ハー
ドウェア上は、図1に示す、主としてA/D変換ボード
120,121がこれに相当し、これらのA/D変換ボ
ード120,121でディジタル信号に変換された音信
号を設備診断プログラムに取り込むプログラム部品を含
むものである。
【0051】尚、本実施形態では、図3に示すようにA
/D変換ボードを2つ備え、図1に示す2つの集音器2
1,22でピックアップされた各チャンネルごとの音信
号を各A/D変換ボード120,121でディジタル信
号に変換するようにしたが、集音器が複数台であっても
A/D変換ボードは1つのみとし、複数台の集音器で得
られた複数の音信号を順次切り換えてA/D変換ボード
に伝達する切換回路を途中に配置してもよい。
【0052】また、コード取得部312は、図1に示す
制御用コンピュータ20から、コンプレッサ室10に設
置される複数のコンプレッサ12〜17からなる診断対
象設備の現在の運転モードを表わすコードを受け取るも
のである。
【0053】逆フィルタ有無判定部313では、コード
取得部312で得られた現在のコードに対応する逆フィ
ルタが既に作成済であるか否かが判定され、そのコード
に対応する逆フィルタが未だ作成されていないときは、
信号取得部311で得られた2チャンネルの音信号を逆
フィルタ作成部314に送ってそのコードに対応する逆
フィルタの作成を指示し、一方、そのコードに対応する
逆フィルタが既に作成済であったときは、信号取得部3
11で得られた2チャンネルの音信号を異常有無判定部
に送り、異常の有無の判定が指示される。この逆フィル
タ有無判定部313は、ハードウェア上は、主として、
プログラム部品としての逆フィルタ有無判定部213
(図4参照)を実行するCPU111(図3参照)等が
これに相当する。
【0054】逆フィルタ作成部314では、逆フィルタ
有無判定部313を経由して送られてきた2チャンネル
の音信号それぞれに基づいて各チャンネルごとに逆フィ
ルタが作成される。逆フィルタの詳細説明は後に回す。
この逆フィルタ作成部314も、ハードウェア上は、主
として、プログラム部品としての逆フィルタ作成部21
4(図4参照)を実行するCPU111(図3参照)等
がこれに相当する。この逆フィルタ作成部314で作成
された逆フィルタは逆フィルタ記憶部316に記憶され
る。この逆フィルタ記憶部316は、ハードウェア上
は、磁気ディスク14等がこれに相当する。
【0055】図6は、磁気ディスク114内に構築され
る逆フィルタ記憶部316のメモリ構造を示す図であ
る。
【0056】ここには、2チャンネルの音信号(2台の
集音器21,22)のうちの1チャンネル分のメモリ構
造が示されている。
【0057】図6(A)に示すように、各コード#1,
#2,#3,…と逆フィルタの格納先頭アドレスとの対
応テーブルが作成され、各先頭アドレス(ここに示す例
ではアドレスAとアドレスB)以降のメモリ領域に各コ
ードに対応する逆フィルタが格納されている。ここに示
す例では、コード#1とコード#3については既に逆フ
ィルタが作成されており、コード#2については逆フィ
ルタは未作成である。
【0058】したがって、図5に示す逆フィルタ有無判
定部313では、逆フィルタ格納部316の現在の状態
が図6に示す状態であったとき、コード取得部312か
ら受け取ったコードがコード#1又はコード#3のとき
は、そのときに信号取得部311から受け取った音信号
は異常有無判定部315に送って異常の有無の判定を指
示し、一方コード取得部312から受け取ったコードが
コード#2のときは、そのときに信号取得部311から
受け取った音信号を逆フィルタ作成部314に送り逆フ
ィルタの作成を指示することになる。
【0059】異常有無判定部315では、逆フィルタ有
無判定部313からコードと2チャンネル分の音信号を
受け取ると、2分のチャンネルそれぞれについての、受
け取ったコードに対応する逆フィルタを逆フィルタ記憶
部316から読み出し、各チャンネルごとの逆フィルタ
を各チャンネルの音信号に作用させて各残差信号を求
め、各残差信号それぞれに異常が無いかどうか判定す
る。いずれか一方であっても残差信号に異常があったと
きは、異常があった旨通知する。この通知は、この設備
診断装置300の表示画面102a(図2参照)に異常
があった旨表示してもよく、あるいは、この設備診断装
置300で直接にブザーや警報ランプを駆動してオペレ
ータに知らせてもよく、あるいは、この設備診断装置2
00からは、制御用コンピュータ20(図1参照)に異
常があった旨通知し、制御用コンピュータ20側で異常
が発生した旨オペレータに通知し、あるいは異常が発生
したときの制御モードに移行するようにしてもよい。
【0060】図7は、図5に示す設備診断装置300の
動作フローチャートである。
【0061】先ず、信号取得部311により音信号を取
得するとともに(ステップa)、コード取得部312に
より運転モードを表わすコードを取得して(ステップ
b)、逆フィルタ有無判定部313により、そのコード
に対応する逆フィルタが既に作成済か否か判定し(ステ
ップc)、そのコードに対応する逆フィルタが未だ作成
されていないときは、逆フィルタ作成部314により今
回取得した音信号に基づいて逆フィルタが作成されて記
憶され(ステップd)、一方、今回のコードに対応する
逆フィルタが既に作成済であるときは、異常有無判定部
315により設備の異常の有無が判定される(ステップ
c)。その判定において、異常が発生したと判定される
ときは、上述のいずれかの方法により警報が発せられ
る。一方、正常である旨判定されたときは、ステップa
に戻り、以上の処理が繰り返し実行される。
【0062】次に、逆フィルタおよびその逆フィルタを
用いた異常の有無の検出方法について説明する。
【0063】任意の時系列信号は、適当な線型系に白色
雑音を入力したときの出力と見なすことができる。与え
られた時系列信号から対応する線型系を決定すること
は、線型予測分析と呼ばれ、確立した手法が存在する。
通常そのようにして求められるものに、自己回帰モデル
(ARモデル)がある。これは標本化、離散化された時
系列信号をX(n)、n=1、2、・・・ とする時、第n
時点の信号X(n)をそれ以前のM個の時点のデータか
ら次のようにして決定するものである。
【0064】
【数1】
【0065】ここでe(n)は線型系への仮想的な入力
信号で、白色雑音である。時系列信号が与えられた時、
そのデータから係数の組{Ak }を求めることによ
り、その時系列信号に対する自己回帰モデルが決定され
る。
【0066】いま係数の組{Ak }が求まった時、時
系列信号データ{X(n)}を用いてY(n)を次のよ
うに定義する。この時Y(n)はX(n)の線型予測値
といわれる。
【0067】
【数2】
【0068】そこで次のような量を計算すると、
(1)、(2)式から、 X(n)−Y(n)=e(n) …(3) となり、残差は白色雑音となる。つまり、第n時点の時
系列信号データX(n)から、それ以前のMケのデータ
から求めた予測値Y(n)を減じると、入力の白色雑音
が得られる。ここでは、X(n)から予測値Y(n)を
減じて残差e(n)を求めることを、逆フィルタを作用
させると称している。このようにある時系列信号を適切
な自己回帰モデルで表すことができれば、それを用いて
構成された逆フィルタを元の時系列信号に作用させるこ
とにより、白色雑音を得る。すなわち入力信号は逆フィ
ルタにより、白色化される。この場合、入力時系列信号
は逆フィルタの設計時に用いた信号そのものでなくても
よく、その自己回帰モデルが同一のものすなわち同じ特
性の信号であれば、出力として白色化された信号を得る
ことができる。ただし、時系列信号の特性が設計に用い
たそれと異なっていた場合には、逆フィルタを作用させ
ても白色化はされず、白色雑音は得られない。
【0069】そこで、正常時の作動音や振動等(作動音
等)を担持する第1の時系列信号を用いて、逆フィルタ
を予め構成しておき、任意の時点で作動音等を担持する
新たな第2の時系列信号を得、この第2の時系列信号に
逆フィルタを作用させて出力を監視することにより、正
常時とは異なる時系列信号(残差信号)を検出すること
が出来る。
【0070】本実施形態では、具体的には、以下の信号
処理方法を採用することができる。
【0071】先ず、逆フィルタ作成部314において、
設備が正常な状態にあるときに得られた音信号データを
1024点用いて、FFT(高速フーリェ変換)を行
い、それから電力スペクトルを求める。次にそれをIF
FT(逆高速フーリェ変換)して自己相関関数を求め、
それを用いてLevinsonのアルゴリズム(例えば
三上著「ディジタル信号処理入門」CQ出版発行参照)
により計算し、逆フィルタの係数{Ak}を求める。
【0072】その後、異常有無判定部315では、その
逆フィルタを作用させて残差信号が求められるが、その
残差信号を求めるための演算は、本実施形態では、係数
{a[k]}を用いて移動平均計算により行なわれる。
【0073】ここでは残差信号のパワーの移動平均を求
めるために、まず残差信号の時系列から、128データ
を取り出し、FFT、パワースペクトル計算、IFFT
を経て自己相関関数を求め、その原点のピーク値からパ
ワーを求める。その後データの始点を50点ずつずらし
ながら、パワーを順次求める。
【0074】逆フィルタとしては、一例として、次数M
=27、係数{a[k]}は、表1のものが採用される。
【0075】
【表1】 a[ 0]= 1.000000 a[ 1]=−2.887330 a[ 2]= 3.947344 a[ 3]=−3.535249 a[ 4]= 2.447053 a[ 5]=−1.620133 a[ 6]= 1.315352 a[ 7]=−1.268161 a[ 8]= 0.937471 a[ 9]=−0.380573 a[10]=−0.040919 a[11]= 0.284076 a[12]=−0.353665 a[13]= 0.397849 a[14]=−0.533185 a[15]= 0.501902 a[16]=−0.238178 a[17]=−0.003048 a[18]= 0.192420 a[19]=−0.166854 a[20]=−0.010498 a[21]= 0.061383 a[22]= 0.017323 a[23]=−0.014146 a[24]=−0.131247 a[25]= 0.239157 a[26]=−0.242444 a[27]= 0.115678
【0076】図8〜図11は正常状態にある設備から得
られる波形の一例を示すものであり、図8は正常状態に
ある設備から採取された音信号の信号波形、図9はこの
音信号に逆フィルタを作用させた後の残差信号の信号波
形、図10はこの残差信号の電力スペクトル、図11は
残差信号の電力の移動平均を示している。
【0077】図12〜図15は、設備が異常状態にある
ときに得られた波形の一例を示すもので、各図は、それ
ぞれ図8〜図11と同じ形式の信号波形を示している。
正常状態及び異常状態にある設備からそれぞれ得られた
音信号の波形を示す図8及び図12を直接比較しても、
これらから直ちに正常・異常を判断することは困難であ
る。しかし、これらに逆フィルタを作用させて得られた
残差信号を示す図9及び図13相互を分析することによ
り、正常・異常の判断が可能となる。
【0078】図9及び図13を比較すると容易に理解で
きるように、設備が正常状態にあるときは、残差信号の
振幅は極めて小さいが、これと比較し、設備が異常状態
になるとその振幅は極めて大きくなる。従って、残差信
号における電力の最大値を基準として正常・異常の判断
が可能となる。例えば設備が正常状態にあるときに得ら
れた信号の最大電力よりも10dB以上大きな残差信号
の振幅を有する場合を異常、これ未満の残差信号の振幅
を有する場合を正常と判定することで、正常・異常の判
断を行なうことができる。
【0079】また、図10及び図14に示されたよう
に、残差信号をフーリエ変換して得られたスペクトルに
おいては、異常が発生すると電力スペクトルの増大が生
ずる。例えば、図10の電力のピークは100dB以下
であるが、図14においては電力のピークはほぼ120
dBに達している。
【0080】更に、残差信号の電力の移動平均を示す図
11及び図15相互の比較を行うと、異常によってこの
移動平均が増大することがわかる。例えば、設備が正常
状態にあるときの移動平均の最大値よりも20dB以上
大きな移動平均データを示す場合は異常、これ未満のデ
ータを示す場合は正常と判定できる。この方法を採用す
ると、異常の有無の判定が特に容易となり、短時間での
異常検出が可能であるため、現場における実時間的な検
出を行うことができて、特に好適である。なお、異常の
種類によっては、電力の移動平均の分析よりも上記電力
スペクトルの分析による検出の方が、より正確に欠陥の
存在を検出できる。
【0081】以上説明した実施形態は、本発明にいう基
準データとして逆フィルタを作成しておき、残差信号を
求めてその残差信号に基づいて異常の有無の検出を行な
うものであるが、本発明は必ずしもこの検出方法を採用
する必要はなく、例えば前述したスペクトル解析の手法
や、統計的推定又は検定を行なう手法を採用してもよ
い。
【0082】また、上記の実施形態は、各運転モード
(各コード)についての、初回に得た音信号に基づいて
基準データ(逆フィルタ)を作成し、2回目以降を異常
有無の判定対象としたが、各運転モード(各コード)を
あらかじめ作り出すことができるときは、全ての運転モ
ード(コード)に対する基準データ(逆フィルタ)をあ
らかじめ作成する準備段階を置いてもよい。
【0083】さらに、上記実施形態では、コンプレッサ
室内の騒音をピックアップして得た音信号に基づいて異
常の有無の検出を行なったが、音信号以外にも、その設
備を構成するコンプレッサや床の振動等をピックアップ
して得た信号に基づいて異常の有無の検出を行なっても
よい。
【0084】さらに、本発明はコンプレッサの異常の有
無の判定のみでなく、複数の運転モードを有し運転モー
ドが順次切り換えられる設備一般の診断に適用すること
ができる。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
正常状態が一義的に定まらず運転状態が次々と移り変わ
る設備についてもその異常の有無を精度良く判定するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】診断対象設備の一例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態の設備診断装置として動作
する診断用コンピュータの外観斜視図である。
【図3】図2に示す診断用コンピュータのハードウェア
構成図である。
【図4】本発明の一実施形態としての設備診断プログラ
ム記憶媒体に記憶された設備診断プログラムの構成を示
す図である。
【図5】設備診断装置の一実施形態の機能ブロック図で
ある。
【図6】磁気ディスク内に構築される逆フィルタ記憶部
のメモリ構造を示す図である。
【図7】図5に示す設備診断装置の動作フローチャート
である。
【図8】正常状態にある設備から得られた音信号の波形
図である。
【図9】図8の信号に逆フィルタを作用させて得られた
信号波形図である。
【図10】図9の信号から得られた電力スペクトル図で
ある。
【図11】図10の信号から得られた電力の移動平均を
示す図である。
【図12】異常状態にある設備から得られた音信号の波
形図である。
【図13】図12の信号に逆フィルタを作用させて得ら
れた信号波形図である。
【図14】図13の信号から得られた電力スペクトル図
である。
【図15】図13の信号から得られた電力の移動平均を
示す図である。
【符号の説明】
10 コンプレッサ室 11,12,13,14,15 ターボコンプレッサ 16,17,18 レシプロコンプレッサ 20 制御用コンピュータ 21,22 集音器 100 診断用コンピュータ 200 設備診断プログラム記憶媒体 210 設備診断プログラム 211 信号取得部 212 コード取得部 213 逆フィルタ有無判定部 214 逆フィルタ作成部 215 異常有無判定部 300 設備診断装置 311 信号取得部 312 コード取得部 313 逆フィルタ記憶部 314 逆フィルタ作成部 315 異常有無判定部 316 逆フィルタ記憶部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つ以上の機器が設置され運転モードが
    時間的に切り換えられながら稼動する設備の正常、異常
    を診断する設備診断装置において、 診断対象設備から得られる、所定の物理量を担持する時
    系列信号を取得する信号取得部と、 前記診断対象設備の現在の運転モードを認識するモード
    認識部と、 前記信号取得部で得られる時系列信号のうちの基準用時
    系列信号に基づいて、該基準用時系列信号を得たときの
    運転モードに対応する基準データを求める基準演算部
    と、 前記基準演算部で求められた基準データを、該基準デー
    タを求める基になった基準用時系列信号を得たときの運
    転モードに対応づけて記憶しておく基準記憶部と、 前記基準記憶部に記憶された、複数の運転モードに対応
    する基準データのうちの、現在の運転モードに対応する
    基準データと、前記信号取得部で得られた、現在の運転
    モードにおける診断用時系列信号とに基づいて、前記診
    断対象設備の異常の有無を判定する異常有無判定部とを
    備えたことを特徴とする設備診断装置。
  2. 【請求項2】 現在の運転モードに対応する基準データ
    が既に求められているか否かを判定し、現在の運転モー
    ドに対応する基準データが未だ求められていないとき
    は、前記基準演算部に、前記信号取得部で取得された現
    在の運転モードにおける時系列信号を基準用時系列信号
    としたときの基準データを求める演算の実行を指示する
    とともに、現在の運転モードに対応する基準データが既
    に求められていたときには、前記異常有無判定部に、前
    記信号取得部で取得された現在の運転モードにおける時
    系列信号を診断用時系列信号としたときの異常の有無の
    判定を指示する信号振分部を備えたことを特徴とする請
    求項1記載の設備診断装置。
  3. 【請求項3】 前記基準演算部は、前記基準用時系列信
    号に基づいて、該基準用時系列信号を得たときの運転モ
    ードに対応する逆フィルタを求める演算を含む演算によ
    り、前記基準データを求めるものであり、 前記異常有無判定部は、現在の運転モードにおける診断
    用時系列信号に現在の運転モードと同一の運転モードに
    対応する逆フィルタを作用させることにより残差信号を
    求める演算を含む演算を行ない、該演算の結果に基づい
    て、前記診断対象設備の異常の有無を判定するものであ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の設備診断装
    置。
  4. 【請求項4】 コンピュータを、1つ以上の機器が設置
    され運転モードが時間的に切り換えられながら稼動する
    設備の正常、異常を診断する設備診断装置として動作さ
    せる設備診断プログラムが記憶されてなる設備診断プロ
    グラム記憶媒体であって、 前記設備診断プログラムが、 診断対象設備から得られる、所定の物理量を担持する時
    系列信号を取得する信号取得部と、 前記診断対象設備の現在の運転モードを認識するモード
    認識部と、 前記信号取得部で得られる時系列信号のうちの基準用時
    系列信号に基づいて、該基準用時系列信号を得たときの
    運転モードに対応する基準データを求める基準演算部
    と、 前記基準演算部により求められた、複数の運転モードに
    対応する基準データのうちの、現在の運転モードに対応
    する基準データと、前記信号取得部で得られた、現在の
    運転モードにおける診断用時系列信号とに基づいて、前
    記診断対象設備の異常の有無を判定する異常有無判定部
    とを有するものであることを特徴とする設備診断プログ
    ラム記憶媒体。
  5. 【請求項5】 前記設備診断プログラムが、さらに、現
    在の運転モードに対応する基準データが既に求められて
    いるか否かを判定し、現在の運転モードに対応する基準
    データが未だ求められていないときは、前記基準演算部
    に、前記信号取得部で取得された現在の運転モードにお
    ける時系列信号を基準用時系列信号としたときの基準デ
    ータを求める演算の実行を指示するとともに、現在の運
    転モードに対応する基準データが既に求められていたと
    きには、前記異常有無判定部に、前記信号取得部で取得
    された現在の運転モードにおける時系列信号を診断用時
    系列信号としたときの異常の有無の判定を指示する信号
    振分部を有するものであることを特徴とする請求項4記
    載の設備診断プログラム記憶媒体。
  6. 【請求項6】 前記基準演算部は、前記基準用時系列信
    号に基づいて、該基準用時系列信号を得たときの運転モ
    ードに対応する逆フィルタを求める演算を含む演算によ
    り、前記基準データを求めるものであり、 前記異常有無判定部は、現在の運転モードにおける診断
    用時系列信号に現在の運転モードと同一の運転モードに
    対応する逆フィルタを作用させることにより残差信号を
    求める演算を含む演算を行ない、該演算の結果に基づい
    て、前記診断対象設備の異常の有無を判定するものであ
    ることを特徴とする請求項4又は5記載の設備診断プロ
    グラム記憶媒体。
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