JP5933345B2 - 緩衝器 - Google Patents

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Description

本発明は、緩衝器に関する。
緩衝器に設けられるディスクバルブにおいて、内側環状部と、外側環状部と、これらを接続する径方向に沿う支持部とを有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−129469号公報
上記のディスクバルブは、耐久性を考慮して支持部の剛性を高くすると外側環状部が十分に開弁できなくなって適正なバルブ特性が得られない可能性があり、バルブ特性の適正化を考慮して支持部の剛性を低くすると耐久性が低下してしまう可能性があった。
したがって、本発明は、耐久性の低下を抑制しつつバルブ特性の適正化を図ることができる緩衝器の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ディスクバルブが、外側環状部と、内側環状部と、前記外側環状部と前記内側環状部とを接続する2本の支持部とからなり、前記2本の支持部は、前記ディスクバルブの径方向において、中心よりも同じ一側に、該ディスクバルブの周方向に間隔をあけて配置された2か所の外側接続部が前記外側環状部と接続され、前記ディスクバルブの径方向において、中心よりも同じ逆側に、該ディスクバルブの周方向に間隔をあけて配置された2か所の内側接続部が前記内側環状部と接続され、前記ディスクバルブの周方向に近い前記外側接続部と前記内側接続部とを接続させるように2か所の連結腕部が設けられ、2か所の前記内側接続部の間隔は、2か所の前記外側接続部の間隔よりも広い構成とした。
本発明によれば、耐久性の低下を抑制しつつバルブ特性の適正化を図ることができる。
本発明に係る一実施形態の緩衝器を示す部分断面図である。 本発明に係る一実施形態の緩衝器のベースバルブを示す断面図である。 本発明に係る一実施形態の緩衝器のディスクバルブを示す平面図である。
本発明に係る一実施形態の緩衝器を図面を参照して以下に説明する。
図1に示すように、本実施形態の緩衝器は、液体あるいは気体等の流体が封入されるシリンダ11を有している。このシリンダ11は、内筒12と、内筒12よりも大径で内筒12を覆うように同心状に設けられる外筒13とを有し、これら内筒12と外筒13との間にリザーバ室14が形成された二重筒構造をなしている。
シリンダ11の内筒12内には、ピストン17が摺動可能に嵌装されている。このピストン17は、内筒12内つまりシリンダ11内に上室18と下室19とを画成している。シリンダ11内には、具体的に、上室18および下室19内に流体としての作動液が封入され、リザーバ室14内に流体としての作動液およびガスが封入されている。
シリンダ11には、一端がシリンダ11の外部へと延出されるロッド22の他端が内筒12内に挿入されており、ピストン17は、このロッド22の内筒12内の他端にナット23によって締結されている。ロッド22の一端側は、図示は略すが、内筒12および外筒13の上端部に装着されたロッドガイドおよびオイルシールに挿通されて外部へと延出されている。
ロッド22は、主軸部25と、シリンダ11内側の端部にあって主軸部25より小径の取付軸部26とを有しており、これにより、主軸部25には取付軸部26側の端部に軸直交方向に沿う段面27が形成されている。取付軸部26には、主軸部25とは反対側の所定範囲に上記したナット23を螺合させるオネジ28が形成されている。
ピストン17は、シリンダ11の内筒12内に嵌装されて内筒12内を上室18および下室19の2室に仕切る略円板状のピストンバルブボディ31と、ピストンバルブボディ31の外周面に装着されて、内筒12内を摺接する摺接部材32とを有している。ピストンバルブボディ31には、その下室19側の外周側に、軸方向に突出する円筒状部34が形成されている。
ピストンバルブボディ31は、径方向の中央にロッド22の取付軸部26が挿通される貫通孔35が軸方向に貫通するように形成されて円環状をなしている。また、ピストンバルブボディ31には、その軸方向の円筒状部34とは反対側に、貫通孔35を径方向外側にて囲むようにして軸方向に突出する環状のボス部36と、径方向のボス部36よりも外側にて軸方向に突出する環状の内側シート部37と、径方向の内側シート部37よりも外側にて軸方向に突出する環状の外側シート部38とが形成されている。さらに、ピストンバルブボディ31には、その軸方向の円筒状部34側に、径方向の貫通孔35の外側にて軸方向に突出する環状のボス部40と、径方向のボス部40よりも外側かつ円筒状部34よりも内側にて軸方向に突出する環状のシート部41とが形成されている。
ここで、ピストンバルブボディ31の軸方向において、ボス部36、内側シート部37および外側シート部38は、互いに高さ位置を一致させており、また、シート部41は、ボス部40よりも突出方向の高さが若干高くなっている。
ピストンバルブボディ31には、軸方向の一端がボス部36と内側シート部37との間に開口し、他端がボス部40とシート部41との間に開口して軸方向に貫通する連通孔43が、周方向に間隔をあけて複数カ所(図1では断面とした関係上1カ所のみ図示)形成されている。また、ピストンバルブボディ31には、軸方向の一端が内側シート部37と外側シート部38との間に開口し、他端がシート部41と円筒状部34との間に開口して軸方向に貫通する連通孔44が周方向に間隔をあけて複数カ所(図1では断面とした関係上1カ所のみ図示)形成されている。
内側の連通孔43は、上室18と下室19との2室間を連通するもので、上室18と下室19との間で作動液を流通させる一方の流路45を形成している。外側の連通孔44は、上室18と下室19との2室間を連通するもので、上室18と下室19との間で作動液を流通させる他方の流路46を形成している。よって、これら流路45,46は、ピストンバルブボディ31に設けられている。ピストンバルブボディ31には、連通孔44を挟んで中央側(内周側)に内側シート部37が外周側に外側シート部38が形成されている。
ピストン17は、ピストンバルブボディ31の軸方向の円筒状部34側に、ピストンバルブボディ31側から順に、ディスクバルブ50、スペーサ51および規制部材52を有している。また、ピストン17は、ピストンバルブボディ31の軸方向の円筒状部34とは反対側に、ピストンバルブボディ31側から順に、ディスクバルブ55、スペーサ56、バネ部材57、規制部材58を有している。
ディスクバルブ50の径方向の中央にはロッド挿通孔60が、スペーサ51の径方向の中央にはロッド挿通孔61が、規制部材52の径方向の中央にはロッド挿通孔62が、それぞれ軸方向に貫通して形成されている。また、ディスクバルブ55の径方向の中央にはロッド挿通孔63が、スペーサ56の径方向の中央にはロッド挿通孔64が、バネ部材57の径方向の中央にはロッド挿通孔65が、規制部材58の径方向の中央にはロッド挿通孔66が、それぞれ軸方向に貫通して形成されている。
ロッド22の取付軸部26を、規制部材58のロッド挿通孔66、バネ部材57のロッド挿通孔65、スペーサ56のロッド挿通孔64、ディスクバルブ55のロッド挿通孔63、ピストンバルブボディ31の貫通孔35、ディスクバルブ50のロッド挿通孔60、スペーサ51のロッド挿通孔61、規制部材52のロッド挿通孔62に挿通させて、オネジ28にナット23を螺合させる。これにより、規制部材58の内周側、バネ部材57の内周側、スペーサ56、ディスクバルブ55の内周側、ピストンバルブボディ31の内周側、ディスクバルブ50の内周側、スペーサ51および規制部材52の内周側が、ロッド22の主軸部25の段面27とナット23とによって軸方向にクランプされる。
ディスクバルブ50、スペーサ51、規制部材52、ディスクバルブ55、スペーサ56、バネ部材57および規制部材58は、ロッド22の取付軸部26によって、ロッド22およびピストンバルブボディ31に対し径方向の移動が規制されている。
下室19側のディスクバルブ50は、シート部41より若干大径の外径を有しており、ピストンバルブボディ31のボス部40とシート部41とに当接して内側の流路45を閉じる。そして、ディスクバルブ50は、ロッド22がシリンダ11内から突出する突出量を増やす伸び側に移動したときに、ロッド22とともに移動するピストン17によって上室18の圧力が下室19よりも高められることによってシート部41から離座して流路45を開く。これにより、ピストンバルブボディ31に設けられた内側の流路45は、ロッド22が伸び側に移動したときに流体が上室18から下室19に向け流通することになり、ディスクバルブ50は、この流路45を開閉する伸び側のディスクバルブとなっている。流路45には、このようにロッド22およびピストン17が伸び側に移動したときに流体が流通する。
スペーサ51は、その外径が、ディスクバルブ50の外径よりも小径であってボス部40の外径と略同径となっている。規制部材52は、その外径が、スペーサ51の外径よりも大径であってディスクバルブ50の外径よりも若干小径となっている。規制部材52は、ディスクバルブ50がシート部41から離れる方向に所定量変形したときに、ディスクバルブ50に当接してそれ以上の変形を規制する。
上室18側のディスクバルブ55は、その外径がピストンバルブボディ31の外側シート部38よりも若干大径となっている。ディスクバルブ55には、内側シート部37との当接位置よりも径方向内側に切欠部68が形成されており、切欠部68を介して内側の流路45を常に上室18に連通させている。
ディスクバルブ55は、ピストンバルブボディ31のボス部36と内側シート部37と外側シート部38とに当接して外側の流路46を閉じる。そして、ディスクバルブ55は、ロッド22がシリンダ11への進入量を増やす縮み側に移動したときに、ロッド22とともに移動するピストン17によって下室19の圧力が上室18よりも高められることによって外側シート部38から離座して外側の流路46を開く。これにより、ピストンバルブボディ31に設けられた外側の流路46は、ロッド22が縮み側に移動したときに流体が下室19から上室18に向け流通することになり、ディスクバルブ55は、この流路46を開閉する縮み側のディスクバルブとなっている。流路46には、このようにロッド22およびピストン17が縮み側に移動したときに流体が流通する。
バネ部材57は、中央にロッド挿通孔65が形成された平坦な円板状のベース67と、ベース67の外周部から径方向外方且つ軸方向一側に斜めに延出する複数カ所の弾性脚70とからなる板状のバネとなっている。バネ部材57は、ベース67においてスペーサ56と規制部材58とにクランプされ、スペーサ56よりも径方向外方に延出する複数カ所の弾性脚70の先端でディスクバルブ55に当接しこれを軸方向に押圧してピストンバルブボディ31に当接させる。
規制部材58は、その外径が、ディスクバルブ55の外径と略同径となっている。規制部材58には、内側の流路45を上記切欠部68を介して上室18に常時連通させる連通穴69が円周方向に間隔をあけて複数カ所、軸方向に貫通して形成されている。規制部材58は、ディスクバルブ55が外側シート部38から離れる方向に所定量変形したときに、ディスクバルブ55に当接してそれ以上の変形を規制する。
外筒13は、円筒状の円筒部材72と、円筒部材72の下端に嵌合してその下端の開口部を閉塞する底蓋部材73とからなっている。底蓋部材73は、外周部で円筒部材72の内周部に嵌合されることになり、この状態で中央側ほど軸方向の外側に位置するように段差状をなしている。底蓋部材73は円筒部材72に溶接により密閉状態で固定される。
内筒12の下端部には、シリンダ11内に下室19と上記したリザーバ室14とを画成し、縮み側の減衰力を発生する減衰バルブと、伸び側でリザーバ室14から下室19内に実質的に減衰力を発生せずに作動液を流すサクションバルブとを有するベースバルブ71が設けられている。
ベースバルブ71は、シリンダ11の内筒12内に嵌装されてシリンダ11内を下室19およびリザーバ室14の2室に仕切る環状のベースバルブボディ(バルブボディ)76を有している。ベースバルブボディ76は、焼結金属製であり、上部の外周部に下部よりも小径となる段差部77が形成されており、この段差部77において内筒12の下端の内周部に嵌合する。また、ベースバルブボディ76は、下部の外周側に軸方向に突出する円環状の突出足部78を有しており、この突出足部78において底蓋部材73に当接する。この突出足部78には、径方向に貫通する流路溝79が周方向に間隔をあけて複数カ所形成されている。流路溝79によって、内筒12と外筒13との間からベースバルブ71と底蓋部材73との間までの範囲が連通してリザーバ室14になっている。
図2に示すように、ベースバルブボディ76は、径方向の中央に貫通孔81が軸方向に貫通するように形成されて、円環状をなしている。また、ベースバルブボディ76には、その軸方向の突出足部78とは反対側に、貫通孔81を径方向外側にて囲むようにして軸方向に環状に突出するボス部84と、径方向のボス部84よりも外側にて軸方向に突出する環状の内側シート部85と、径方向の内側シート部85よりも外側にて軸方向に突出する環状の外側シート部86とが形成されている。さらに、ベースバルブボディ76には、その軸方向の突出足部78側に、貫通孔81を径方向外側にて囲むようにして軸方向に突出する環状のボス部88と、径方向のボス部88よりも外側かつ突出足部78よりも内側にて軸方向に突出する環状のシート部89とが形成されている。
ベースバルブボディ76の軸方向において、ボス部84と内側シート部85と外側シート部86とは、互いに高さ位置を一致させている。また、シート部89は、ボス部88よりも突出方向の高さが若干高くなっている。
ベースバルブボディ76は、軸方向の一端がボス部84と内側シート部85との間に開口し、他端がボス部88とシート部89との間に開口して軸方向に貫通する連通孔92が、周方向に間隔をあけて複数カ所形成されている(図2では断面とした関係上1カ所のみ図示)。また、ベースバルブボディ76には、軸方向の一端が内側シート部85と外側シート部86との間に開口し、他端がシート部89と突出足部78との間に開口して軸方向に貫通する連通孔93が周方向に間隔をあけて複数カ所形成されている(図2では断面とした関係上1カ所のみ図示)。
内側の連通孔92は、下室19とリザーバ室14との2室間を連通するもので、下室19とリザーバ室14との間で作動液を流通させる一方の流路94を形成している。外側の連通孔93は、下室19とリザーバ室14との2室間を連通するもので、下室19とリザーバ室14との間で作動液を流通させる他方の流路95を形成している。よって、これら流路94,95は、ベースバルブボディ76に設けられている。ベースバルブボディ76には、連通孔93を挟んで中央側(内周側)に内側シート部85が外周側に外側シート部86が形成されている。
ベースバルブ71は、ピン部材98を有しており、ピン部材98は、ベースバルブボディ76の貫通孔81に挿通される円柱状の軸部99と、軸部99の一端に設けられたこれよりも大径の円板状の頭部100とを有している。なお、軸部99の頭部100とは反対側の他端には、加締めにより軸部99よりも大径に拡径された拡径部101が形成されている。
ベースバルブ71は、ベースバルブボディ76の軸方向の突出足部78側に、ベースバルブボディ76側から順に、減衰バルブとして作用するディスクバルブ103、スペーサ104および規制部材105を有している。また、ベースバルブ71は、ベースバルブボディ76の軸方向の突出足部78とは反対側に、ベースバルブボディ76側から順に、サクションバルブとして作用するディスクバルブ107、スペーサ108、バネ部材109および規制部材110を有している。
ディスクバルブ103の径方向の中央にはピン挿通孔112が、スペーサ104の径方向の中央にはピン挿通孔113が、規制部材105の径方向の中央にはピン挿通孔114が、それぞれ軸方向に貫通して形成されており、その結果、これらはいずれも環状をなしている。また、ディスクバルブ107の径方向の中央にはピン挿通孔116が、スペーサ108の径方向の中央にはピン挿通孔117が、バネ部材109の径方向の中央にはピン挿通孔118が、規制部材110の径方向の中央にはピン挿通孔119が、それぞれ軸方向に貫通して形成されており、その結果、これらはいずれも環状をなしている。
そして、ピン部材98の加締め前の軸部99を、規制部材105のピン挿通孔114、スペーサ104のピン挿通孔113、ディスクバルブ103のピン挿通孔112、ベースバルブボディ76の貫通孔81、ディスクバルブ107のピン挿通孔116、スペーサ108のピン挿通孔117、バネ部材109のピン挿通孔118、規制部材110のピン挿通孔119に、この順に挿通させ、この状態で、規制部材110から突出する軸部99の頭部100とは反対側の端部を頭部100側に加締める。すると、規制部材105、スペーサ104、ディスクバルブ103、ベースバルブボディ76、ディスクバルブ107、スペーサ108、バネ部材109および規制部材110は、頭部100で移動が規制されることから、これらを軸方向に隙間なく挟むように軸部99が拡径して拡径部101が形成される。このようにして、規制部材105の内周側、スペーサ104、ディスクバルブ103の内周側、ベースバルブボディ76の内周側、ディスクバルブ107の内周側、スペーサ108、バネ部材109の内周側、規制部材110の内周側が、ピン部材98の頭部100と拡径部101とによって軸方向にクランプされる。
ディスクバルブ103、スペーサ104、規制部材105、ディスクバルブ107、スペーサ108、バネ部材109および規制部材110は、ピン部材98の軸部99によって、ピン部材98およびベースバルブボディ76に対し径方向の移動が規制されている。
リザーバ室14側のディスクバルブ103は、有孔円板状の複数枚の同一外径の単板ディスクが軸方向に重ねられて構成されるもので、その外径が、シート部89の外径より若干大径となっており、外周側がシート部89に当接して内側の流路94を閉じる。そして、ディスクバルブ103は、図1に示すロッド22が縮み側に移動しピストン17が下室19側に移動して下室19の圧力が上昇すると、図2に示すシート部89から離座して内側の流路94を開く。これにより、ベースバルブボディ76に設けられた内側の流路94は、ロッド22が縮み側に移動したときに流体が下室19からリザーバ室14に向け流通することになり、ディスクバルブ103は、この流路94を開閉し減衰力を発生する縮み側のディスクバルブとなっている。このように、流路94には、ロッド22およびピストン17が縮み側に移動したときに流体が流通する。なお、ディスクバルブ103は、図1に示すピストン17に設けられた縮み側のディスクバルブ55との関係から、主としてロッド22のシリンダ11への進入により生じる液の余剰分を排出するように下室19からリザーバ室14に液を流す機能を果たす。なお、縮み側のディスクバルブをシリンダ内圧が高くなったときに圧力をリリーフするリリーフ弁としてもよい。
図2に示すように、スペーサ104は、その外径が、ディスクバルブ103の外径よりも小径であってボス部88の外径よりも若干小径となっている。規制部材105は、その外径が、ディスクバルブ103の外径よりも若干小径であってシート部89と略同径となっている。規制部材105は、ディスクバルブ103がシート部89から離れる方向に所定量変形したときに、ディスクバルブ103の外周側に当接してそれ以上の変形を規制する。
下室19側のディスクバルブ107は、一枚の板部材からプレス成形で打ち抜かれて形成されるものであり、平坦な板状をなしている。ディスクバルブ107は、図3に示すように、上記ピン挿通孔116が中央に形成されることで円環状をなす内側環状部122と、この内側環状部122よりも大径の円環状をなす外側環状部123と、これら内側環状部122および外側環状部123を同心状に配置した状態で接続する2本の支持部124,124とからなっている。
2本の支持部124,124は、ディスクバルブ107の径方向において、中心よりも同じ一側にてディスクバルブ107の周方向に間隔をあけて配置された外側接続部126,126において外側環状部123と接続されている。また、2本の支持部124,124は、ディスクバルブの径方向において、中心よりも同じ逆側にてディスクバルブの周方向に間隔をあけて配置された内側接続部127,127において内側環状部122と接続されている。さらに、2本の支持部124,124は、ディスクバルブ107の周方向にて近い側の外側接続部126と内側接続部127とをそれぞれ接続させる連結腕部128,128を有している。言い換えれば、ディスクバルブ107の中心に対し、ディスクバルブ107の径方向の同じ一側に2カ所の外側接続部126,126が、同じ逆側に2カ所の内側接続部127,127が、それぞれ設けられており、ディスクバルブ107の周方向に近い外側接続部126と内側接続部127とを接続させるように2カ所の連結腕部128,128が設けられている。なお、ディスクバルブ107の周方向における2カ所の内側接続部127,127の間隔は、2カ所の外側接続部126,126の間隔よりも広くなっている。
2本の支持部124,124のそれぞれにおいて、外側接続部126は、ディスクバルブ107の径方向にほぼ沿って外側環状部123の内周部から内側環状部122の手前まで突出しており、内側接続部127は、ディスクバルブ107の径方向にほぼ沿って内側環状部122の外周部から外側環状部123の手前まで突出していて、これらの先端同士を連結腕部128が繋いでいる。連結腕部128は、外側環状部123の内周部と内側環状部122の外周部との間にあってこれらに沿う円弧状をなしており、外側環状部123の内周部および内側環状部122の外周部から径方向に等距離の位置に形成されている。
以上により、ディスクバルブ107には、外側環状部123の内周部から2カ所の内側接続部127,127の間にて内側環状部122に向けて延出した後にディスクバルブ107の周方向に分岐して内側環状部122の外周部に沿って円弧状に延出する略Y字状の空隙130と、ディスクバルブ107の周方向における2カ所の外側接続部126,126の外側同士を繋ぐように外側環状部123の内周部に沿って円弧状に延在するC字状の空隙131とが形成されている。
図2に示すように、ディスクバルブ107は、内側環状部122の外径がボス部84の外径およびスペーサ108の外径と略同径となっており、よって、この内側環状部122において、内側シート部85よりもベースバルブボディ76中央側にあるボス部84およびスペーサ108にクランプされる。また、ディスクバルブ107は、外側環状部123の外径が、外側シート部86の外径よりも若干大径となっており、外側環状部123の内径が、内側シート部85の内径よりも若干小径となっている。よって、この外側環状部123が外側シート部86および内側シート部85に同時に当接して外側の流路95を閉じ、内側シート部85と外側シート部86との間にバルブ室133を形成する。また、ディスクバルブ107は、内側環状部122と外側環状部123との間の2本の支持部124,124が主に変形することで外側環状部123を外側シート部86および内側シート部85から離間させる。つまり、ディスクバルブ107は、内側シート部85および外側シート部86に離接可能に配置されている。
ディスクバルブ107は、上記したように、その外側環状部123がベースバルブボディ76の内側シート部85と外側シート部86とに当接して外側の流路95を閉じてバルブ室133を形成する。そして、ディスクバルブ107は、図1に示すロッド22が伸び側に移動しピストン17が上室18側に移動して下室19の圧力が下降すると外側環状部123が外側シート部86および内側シート部85から離間して流路95を開く。これにより、ベースバルブボディ76に設けられた外側の流路95は、ロッド22が伸び側に移動したときに流体がリザーバ室14から下室19に向け流通することになり、ディスクバルブ107は、この流路95を開閉する伸び側のディスクバルブとなっている。
ここで、ディスクバルブ107の外側環状部123は、ベースバルブボディ76に固定された内側環状部122に対し2本の支持部124,124を介して連結される外側接続部126,126の接続位置の剛性が最も高く、外側接続部126,126の接続位置とは径方向の反対側の位置の剛性が最も低くなる。よって、外側環状部123は、流路95を開く際に、初期には、外側接続部126,126の接続位置とは径方向の反対側の剛性が低い位置が開き、その後、開弁量が徐々に大きくなって、最終的に、剛性が高い外側接続部126,126の接続位置と圧力バランスが釣り合うと、全体が開く。このように開弁量を徐々に連続的に変化させることで差圧変動により生じる異音を抑制するようになっている。
なお、ディスクバルブ107は、ピストン17に設けられた伸び側のディスクバルブ50との関係から、主としてロッド22のシリンダ11からの突出に伴う液の不足分を補うようにリザーバ室14から下室19に液を実質的に抵抗なく(減衰力が出ない程度)流す機能を果たす。このように、流路95には、ロッド22およびピストン17が伸び側に移動したときに流体が流通する。
バネ部材109は、ディスクバルブ107の外側環状部123に当接してこれを軸方向に押圧してベースバルブボディ76の外側シート部86および内側シート部85に当接させる。バネ部材109は、中央に円形のピン挿通孔118が形成された平坦な円板状のベース135と、ベース135の外周部から径方向外方且つ軸方向一側に斜めに延出する複数カ所の弾性脚136とからなる板状のバネとなっている。バネ部材109は、ベース135においてスペーサ108と規制部材110とにクランプされ、スペーサ108よりも径方向外方に延出する複数カ所の弾性脚136の先端でディスクバルブ107の外側環状部123に当接する。
ここで、バネ部材109の弾性脚136はバネ定数が極小に設定されており、変形してもディスクバルブ107を内側シート部85および外側シート部86に当接させるのに必要な最小限の付勢力しか発生しない。このため、ディスクバルブ107の外側環状部123は、下室19の圧力がリザーバ室14の圧力以上であれば、弾性脚136の付勢力で流路95を確実に閉じておくことができるものの、下室19の圧力がリザーバ室14の圧力を下回ると、変形容易な弾性脚136を押圧しつつ内側シート部85および外側シート部86から離れて即座に流路95を開くことになる。これにより、ディスクバルブ107は、それ自体は、実質的に減衰力を発生しない逆止弁となっている。
規制部材110は、その外径側に、軸方向のディスクバルブ107側に突出する当接部138が形成されている。当接部138は、ディスクバルブ107の外側環状部123の外径よりも若干小径であって外側シート部86と略同径となっており、バネ部材109をディスクバルブ107とで挟持することなく、ディスクバルブ107の外側環状部123に当接してこれを停止可能となっている。規制部材110には、軸方向に貫通して内側の流路94をディスクバルブ107の図3に示す空隙130,131を介して図2に示す下室19に常時連通させる連通孔139が円周方向に間隔をあけて複数カ所形成されている。規制部材110は、ディスクバルブ107の外側環状部123が、ベースバルブボディ76の内側シート部85および外側シート部86から離れる方向に所定量変形すると、ディスクバルブ107の外側環状部123に当接部138において当接してそれ以上の変形を規制する。
以上に述べた本実施形態の緩衝器によれば、ディスクバルブ107の支持部124を2本とし、これら2本の支持部124,124を、ディスクバルブ107の径方向に対し、一側において外側環状部123と接続させ、逆側において内側環状部122と接続させるため、2本の支持部124,124の幅を狭めて長さを長くできる。したがって、耐久性低下を抑制しつつ、支持部124,124の剛性を下げることができる。支持部124,124の剛性を下げることにより、外側環状部123が十分に開弁できることになって、バルブ特性の適正化を図ることができる。
つまり、支持部の剛性を落とすために、単純に幅を狭くしたり、板厚を薄くしたりすると、強度不足となって割れが発生する等の耐久性低下を招くことになるが、本実施形態によれば、このような耐久性低下を招くことがない。また、ディスクバルブ107の開弁量が不足すると流路95の流量が不足し、その結果、圧力損失が大きくなりキャビテーションが発生して減衰力波形が乱れることがあるが、本実施形態によれば、流路95に大流量で作動液を流すことができるため、圧力損失およびこれに起因して生じるキャビテーションを抑制でき、減衰力波形が円滑となってバルブ特性の適正化を図ることができる。勿論、流量を大きくする必要がない場合には、その分、ディスクバルブ107の板厚を厚くできることになり、強度的に有利となって耐久性を向上させることができる。
なお、全体がベースバルブボディに対して軸方向に移動するフローティングタイプのディスクバルブを採用すれば、開弁量を確保できることになるが、この場合、一気に開弁することで差圧変動が生じ、これに起因して異音が発生したり、ディスクバルブの精度管理が煩雑で組み付け性が悪くなるという別の問題が生じる可能性がある。本実施形態の緩衝器は、上記したように、開弁量を徐々に連続的に変化させることで差圧変動が緩やかとなり、差圧変動に起因して生じる異音を抑制することができ、また、内側環状部122をクランプする構造であるため、ディスクバルブ107の精度管理も容易で組み付け性も良好となる。
以上の実施形態において、ピストン17のディスクバルブ55に上記ディスクバルブ107の構成を適用することも可能である。さらには、シリンダ11に外付けされるバルブに上記ディスクバルブ107の構成を適用することも可能である。
以上に述べた実施形態は、2室間を連通する連通孔が形成されるとともに、該連通孔を挟んで中央側に内側シート部が外周側に外側シート部が形成されたバルブボディと、該バルブボディに対し径方向の移動が規制され、前記内側シート部および前記外側シート部に離接可能に配置される環状のディスクバルブとを備えた緩衝器において、前記ディスクバルブは、前記内側シート部と前記外側シート部とによりバルブ室を形成する外側環状部と、前記内側シート部の前記中央側にクランプされる内側環状部と、前記外側環状部と前記内側環状部とを接続する2本の支持部とからなり、前記2本の支持部は、前記ディスクバルブの径方向に対し、一側において前記外側環状部と接続され、逆側において前記内側環状部と接続されていることを特徴とする。これにより、ディスクバルブの支持部を2本とし、これら2本の支持部を、ディスクバルブの径方向に対し、一側において外側環状部と接続させ、逆側において内側環状部と接続させるため、2本の支持部の幅を狭めて長さを長くできる。したがって、耐久性の低下を抑制しつつ、支持部の剛性を下げることができる。支持部の剛性を下げることにより、外側環状部が十分に開弁できることになって、バルブ特性の適正化を図ることができる。
18 上室(室)
19 下室(室)
76 ベースバルブボディ(バルブボディ)
85 内側シート部
86 外側シート部
93 連通孔
107 ディスクバルブ
122 内側環状部
123 外側環状部
124 支持部
133 バルブ室

Claims (1)

  1. 2室間を連通する連通孔が形成されるとともに、該連通孔を挟んで中央側に内側シート部が外周側に外側シート部が形成されたバルブボディと、
    該バルブボディに対し径方向の移動が規制され、前記内側シート部および前記外側シート部に離接可能に配置される環状のディスクバルブとを備えた緩衝器において、
    前記ディスクバルブは、前記内側シート部と前記外側シート部とによりバルブ室を形成する外側環状部と、前記内側シート部の前記中央側にクランプされる内側環状部と、前記外側環状部と前記内側環状部とを接続する2本の支持部とからなり、
    前記2本の支持部は、前記ディスクバルブの径方向において、中心よりも同じ一側に、該ディスクバルブの周方向に間隔をあけて配置された2か所の外側接続部が前記外側環状部と接続され、前記ディスクバルブの径方向において、中心よりも同じ逆側に、該ディスクバルブの周方向に間隔をあけて配置された2か所の内側接続部が前記内側環状部と接続され、前記ディスクバルブの周方向に近い前記外側接続部と前記内側接続部とを接続させるように2か所の連結腕部が設けられ、2か所の前記内側接続部の間隔は、2か所の前記外側接続部の間隔よりも広いことを特徴とする緩衝器。
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