JP5924592B2 - 抗疲労用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、クリプトキサンチンを含有し、飲食品、医薬品、医薬部外品、飼料などに用いることができる人間及び動物に対する持久力増強作用及び/又は抗疲労作用を有する組成物に関するものである。
疲労とは、精神的または身体的に活動した後に続く、仕事量の減少、遂行の非効率化などを特徴とする状態を言い、休息や睡眠により回復するとされているが、回復せず長期化すると慢性疲労症候群などにまでなることがある。また、アスリートやスポーツ選手にとっては、持久力増強や疲労回復は成績向上につながり、その他一般の人も仕事をする上で、持久力増強や抗疲労に関する商品は効率を上げたりすることから、様々な飲食品や医薬品が販売されている。
また、動物においても同様であり、競走馬などの動物から、ペットなどの動物においても持久力増強、抗疲労に有効である飼料が求められている。
今までに、疲労回復を目的として様々な飲食品及び医薬品が販売されている。それらの例として生薬、生薬エキス、ローヤルゼリー、ビタミン類、ミネラル、カフェイン、アミノ酸、タウリンなどが用いられている。また、特許文献1にはコエンザイムQ10、カルニチンおよび有機酸の組み合わせによる抗疲労用組成物が、特許文献2にはヨモギの有機溶剤抽出物を有効成分とする抗疲労剤が提案されている。
カロテノイドは動物、植物、微生物が有する色素成分の一種である。これらは、例えばにんじんにはβ−カロテン、甲殻類の殻にはアスタキサンチン、トマトにはリコペンといったように、特定の食品には特定のカロテノイドが含まれることが多く、長い食経験を有するものが多い。
その中で、クリプトキサンチンは温州みかんや柿に特異的に含まれるカロテノイドであり、ヒト血清中で検出される主要カロテノイド6種類のうちの1種である。クリプトキサンチンの有用性は動物試験や疫学調査から、骨粗鬆症、糖尿病、アルコール性肝障害、リウマチ、動脈硬化の予防などに効果のあることが明らかなカロテノイドである。
特許文献3、特許文献4には、カロテノイドの中でもアスタキサンチンが筋肉機能の持続期間の改善効果や、疲労回復、疲労予防剤として利用できることが提案されている。しかしながら、クリプトキサンチンに今までそのような筋肉の持久力増強、抗疲労効果があるという事実は全く知られていない。
特開2005−97161号公報 特開2006−45082号公報 特表2001−514215号公報 特開2006−16409号公報
本発明は、持久力増強や抗疲労効果を発揮し得る、安全性が高い新しい組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意検討の結果、クリプトキサンチンが持久力の増強や抗疲労効果を発揮することを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、クリプトキサンチン及び/又はそのエステル体を含有することを特徴とする持久力増強作用及び/又は抗疲労作用を有する組成物を要旨とするものであり、好ましくは、クリプトキサンチン及び/又はそのエステル体が、温州みかん、温州みかんの酵素処理物及び温州みかんの溶媒抽出物からなる群から選ばれる1以上のものに由来するものである。さらに好ましくは、前記した本発明において、さらに、フラボノイド及び/又はその誘導体を含有するものであり、好ましくは、クリプトキサンチン及び/又はそのエステル体を0.0001〜3質量%、フラボノイド及び/又はその誘導体を0.001〜30質量%含有するものであり、また好ましくは、クリプトキサンチン及び/又はそのエステル体とフラボノイド及び/又はその誘導体とが、温州みかん又は温州みかんの酵素処理物に由来するものである。
別の本発明は、上記した本発明の組成物を含有することを特徴とする飲食品、医薬品又は飼料を要旨とするものである。
本発明によれば、安全性が高く、持久力増強や抗疲労効果に優れている組成物が得られ、また、本発明の組成物を含有する飲食品、医薬品、医薬部外品、飼料とすることで、持久力増強や抗疲労効果を得ることが容易となる。
実施例3及び比較例2における運動前後の血中乳酸値の上昇量の変化を示す 図である。 実施例3及び比較例2における自覚的運動強度(Borg指数)の変化を示 す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるクリプトキサンチン及び/又はそのエステル体とは特に限定されるものではなく、例えばα−クリプトキサンチン、β−クリプトキサンチン及びこれらの脂肪酸エステルが挙げられる。脂肪酸長も特に限定されるものではないが、例えばラウリン酸(C12)、ミリスチン酸(C14)、パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)などの脂肪酸エステルが挙げられる。また、これらクリプトキサンチン及び/又はそのエステル体の供給源としては、生産量が多く、日本古来の果物である温州みかんに由来するものが好ましく、例えば、温州みかんそのまま、温州みかんの加工食品(温州みかんジュースなど)、温州みかんの酵素処理物、温州みかんからの溶媒抽出物に由来するものなどが挙げられる。
本発明における温州みかんの酵素処理物とは、温州みかん又は温州みかんの搾汁残さに酵素を添加し、クリプトキサンチンを強化したもの(濃度を高めたもの)である。その具体的な製造方法は以下の通りである。また、温州みかんの搾汁残さとは、温州みかんの果実を、インライン搾汁機、チョッパーヘルパー搾汁機、ブラウン搾汁機などにより搾汁した後、パドル型又はスクリュー型のフィニッシャーなどでろ過又は篩別、又は遠心分離により果汁を調製した搾汁残さを集めることにより調製される。
温州みかんの酵素処理物を製造するために使用する酵素は、温州みかんに含まれる有機物、特に細胞壁などを構成する生体高分子などを分解することができるものであれば特に限定されず、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、キシラナーゼ、プロテアーゼ、ペプチダーゼ、リパーゼ、マセレーションエンザイム(細胞壁崩壊酵素)などが用いられる。これらの中でも糖質加水分解酵素であるセルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、キシラナーゼ、マレーションエンザイムが有効成分であるクリプトキサンチンを強化する効率が高いために好ましい酵素である。添加する酵素剤は、これらの精製酵素を用いてもよいし、これらの活性を示す微生物菌体や培養物、これらの粗精製物を用いてもよい。また、市販酵素も用いることができ、例えば、ペクチナーゼには、スミチームPX(新日本化学工業株式会社製)、スミチームSPC(新日本化学工業株式会社製)、ペクチネックスSRL(ノボザイムズジャパン株式会社製)、スミチームPMAC(新日本化学工業株式会社製)などを用いることができ、ヘミセルラーゼには、セルロシンGM5(エイチビィアイ株式会社製)、セルロシンHC(エイチビィアイ株式会社製)などを用いることができ、セルラーゼには、セルラーゼY-NC(ヤクルト薬品工業株式会社製)、エンチロンMCH(洛東化成工業株式会社)、セルラーゼR10(ヤクルト薬品工業株式会社製)、スミチームCAP(新日本化学工業株式会社製)、セルラーゼTP−3(協和化成株式会社)などを用いることができ、プロテアーゼには、プロテアーゼM(天野エンザイム株式会社製)、オリエンターゼ20A(エイチビィアイ株式会社製)などを用いることができる。
これらの酵素は単独で用いてもよいし、2種類以上の酵素を混合して用いてもよい。
添加する酵素の量は、特に限定されず酵素の反応性に応じて添加すればよい。例えば、ペクチナーゼを用いた場合であれば、温州みかん100gに対して1〜100,000ユニットであることが好ましく、更に10〜10,000ユニットであることが好ましい。
上記酵素を添加したのち、攪拌などにより酵素と被抽出物を均一に混合して酵素反応を進行させる。このときの反応温度としては、酵素が失活せず、かつ腐敗の起こりにくい条件、またクリプトキサンチンが喪失しない条件下で行うことが望ましい。具体的には、温度は0℃〜90℃、好ましくは0℃〜80℃、さらに好ましくは0℃〜70℃がよい。反応のpHとしては酵素の至適条件下で行うのが望ましいのは言うまでもなく、pH2〜12、好ましくはpH2.5〜8とするのがよい。反応時間は使用する搾汁残渣と酵素の量に依存するが、通常1〜48時間に設定するのが作業上好ましい。反応の際、この反応物を攪拌しながら反応を行ってもよいし、静置反応でもよい。
酵素処理終了後、酵素処理された反応物そのままを用いてもよいし、なんらかの加工を行ったものを用いてもよい。具体的には、反応物を固液分離した残渣、固液分離した残渣を乾燥させたもの、固液分離せず反応物そのままを乾燥させたものなどを用いてもよい。また、酵素処理反応物を固液分離し、更に水を添加した後、再度固液分離することにより、酵素処理で生成した糖などの反応生成物を容易に除去することができる水洗浄法を用いると、不純物を簡単に取り除けるため好ましい。
本発明における温州みかんの溶剤抽出物とは、温州みかん及び/又は温州みかんの酵素処理物から溶剤及び/又は超臨界二酸化炭素などを用いてクリプトキサンチンを含む成分を抽出したものである。溶剤を用いて抽出する場合には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、アセトニトリル、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、エーテル類、ピリジン類、ポリエーテル類などを用いて抽出すれば良い。これらの中でも、安全性の観点から、アセトン、エタノール、ヘキサン、超臨界二酸化炭素を用いるのが好ましく、エタノール、超臨界二酸化炭素を用いるのが特に好ましい。
更に、引き続いて不純物類を取り除いても良い。不純物の除去方法としては、例えば水洗浄、有機溶媒洗浄、シリカゲルカラムや樹脂カラム、逆相カラムなどを通す方法、活性炭処理、極性の異なる溶媒による分配、再結晶法、真空蒸留法などが挙げられる。
本発明の組成物におけるクリプトキサンチン及び/又はそのエステル体の含有量としては、0.0001質量%〜3質量%、好ましくは0.001質量%〜2質量%、更に好ましくは0.01質量%〜1質量%含有されていれば良い。
本発明の組成物においては、上記したクリプトキサンチン及び/又はそのエステル体に加え、フラボノイド及び/又はその誘導体を含有することが、持久力増強作用及び/又は抗疲労作用を高める上で望ましい。本発明におけるフラボノイド及び/又はその誘導体とは、特に限定されるものではなく、ヘスペリジン、ナリンジン、ルチン及びこれらの誘導体であるα−グルコシル化ヘスペリジン、α−グルコシル化ナリンジン、α−グルコシル化ルチン、及びヘスペリジン、ナリンジン、ルチンのアグリコンであるヘスペレチン、ナリンゲニン、ケルセチンなどが挙げられる。この中で、ヘスペリジン及びその誘導体、及びヘスペレチンが持久力増強又は抗疲労効果が高く好ましい。これらの供給源としては、化合物として市販されているものを用いてもよいし、あるいはこれらを含む天然物又はその処理物を用いることもできる。たとえば、上記したような温州みかんを酵素処理して得られたものにもフラボノイド及び/又はその誘導体が含まれており、それを用いる場合にはクリプトキサンチン及び/又はそのエステル体も同時に含まれることなり本発明の組成物の製造が簡便にある点から好ましい。
本発明の組成物において、フラボノイド及び/又はその誘導体とを含む場合の含有量としては、0.001質量%〜50質量%、好ましくは0.01質量%〜30質量%、更に好ましくは0.1質量%〜20質量%含有されていればよい。クリプトキサンチン及び/又はそのエステル体と、フラボノイド及び/又はその誘導体との比率は、質量比として1:1〜1:10,000が好ましく、1:2〜1:1,000がより好ましく、1:10〜1:500が最も好ましい。
クリプトキサンチンの測定は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた。HPLC装置として、島津製作所製LC−10Aを用い、ウォーターズ社製ResolveC18(φ3.9×150mm)カラムを接続し、メタノールを等量加えた試料を導入した。移動相には、メタノール:酢酸エチル=7:3、カラム温度30℃、流速1.0ml/min、検出波長450nmで含有量を分析した。
また、フラボノイド含量の測定は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた。HPLC装置として、島津製作所製LC−10Aを用い、旭化成工業社製AsahipakODP−50(φ4.6×150mm)カラムを接続し、0.1NNaOHに溶解させた試料を蒸留水で10倍に希釈し導入した。移動相には、水:アセトニトリル=8:2、カラム温度30℃、流速1.5ml/min、検出波長285nmで含有量を分析した。
本発明の組成物においては、クリプトキサンチンやフラボノイド類以外の持久力増強又は抗疲労効果のある物質を含有させても良い。その場合の配合量は、クリプトキサンチン及びフラボノイド類以外の物質の量として、0.01質量%〜90質量%で配合することが好ましい。クリプトキサンチン及びフラボノイド類以外で持久力増強又は抗疲労効果のある物質としては、今まで公知の物質を用いることができるが、例えば、タウリン、グルクロン酸、グルクロノラクトン、テアニン、カフェイン、γ−アミノ酪酸、カプサイシン、ポリフェノール類、カテキン類、キサンチン誘導体、メチオニン、ロイシン、アルギニンなどのアミノ酸、人参、鹿茸、牛黄、地黄、枸杞子、ローヤルゼリーなどの生薬、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄などのミネラル、各種ビタミン類を単独又はそれらを組み合わせて配合させることが好ましい。
本発明の組成物を経口摂取する方法は、本発明の組成物単独でそのまま摂取しても良いし、粉末、錠剤、顆粒、カプセル剤、ゲル、ソフトカプセル剤、ペースト、シロップ、懸濁液、乳化液、ドリンク剤などに加工して摂取しても良い。経口摂取する場合の摂取量の目安は、対象者の年齢・性別・体重などにより適時選択すれば良いが、通常、成人の場合、1日あたりクリプトキサンチンを0.01mg〜1g、フラボノイド及び/又はその誘導体を0.1mg〜10g、好ましくはクリプトキサンチンを0.1mg〜100mg、フラボノイド及び/又はその誘導体を1mg〜100mg摂取するようにすれば良い。非経口摂取する場合の摂取量の目安は、クリプトキサンチンを0.01mg〜100mg摂取するようにすれば良い。
本発明の別の発明は、上記した本発明の組成物を含有する飲食品、飼料および医薬品である。医薬品としては、注射液、輸液、散剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、腸溶剤、懸濁剤、シロップ剤、内服液剤、トローチ剤、乳剤、外用液剤、湿布剤、点鼻剤、点耳剤、点眼剤、吸入剤、軟膏剤、ローション剤、座剤、経腸栄養剤などの形態で摂取することができる。これらは、その症状により単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。持久力増強及び/又は抗疲労組成物の含有量は、0.1%〜90%の範囲で適時決定すればよいが、上記した1日あたりの摂取量の目安を摂取できるように製剤設計することが好ましい。
また、本発明の飲食品とは、一般食品に加えて、特定保健用食品、健康食品、機能性食品、医薬部外品などすべての食品および/又は飲料が含まれる。該食品および/又は飲料は特に限定されるものではなく、例えば、上記医薬品的な形態のものに加えて、パン、うどん、そば、ご飯等主食となるもの、チーズ、ウインナー、ソーセージ、ハム、魚介加工品等の食品類、アイスクリーム、クッキー、ケーキ、ゼリー、プリン、キャンディー、チューインガム、ヨーグルト、グミ、チョコレート、ビスケットなどの菓子類、清涼飲料水、調味料類、酒類、栄養ドリンク、コーヒー、茶、牛乳、果汁飲料、清涼飲料などの飲料が挙げられる。本発明の組成物の含有量は、0.1%〜70%の範囲で適時決定すればよいが、上記した1日あたりの摂取量の目安を摂取できるように配合量を決定することが好ましい。
飼料としては、本発明の組成物に、例えば、トウモロコシ、小麦、大麦、ライ麦などの穀類、ふすま、米ぬかなどのぬか類、コーングルテンミール、コーンジャムミールなどの粕類、脱脂粉乳、ホエー、魚粉、骨粉などの動物性飼料類、ビール酵母などの酵母類、リン酸カルシウム、炭酸カルシウムなどのカルシウム類、ビタミン類、油脂類、アミノ酸類、糖類などを配合することにより製造することができる。飼料の形態としては、ペットフード、競走馬・家畜飼料、養殖魚用飼料などに用いることができる。組成物の含有量は、0.01〜20%の範囲で適時決定すればよく、1日あたり、体重1kgあたりクリプトキサンチンを0.001mg〜10mg、フラボノイド及び/又はその誘導体を0.01mg〜100mg摂取できるように、飼料原料などに添加することが好ましい。
以下に本実験の実施例を記す。なお本発明はこの実施例によりその範囲を限定するものではない。
参考例1
温州みかんから果汁を絞った後の残渣(みかんジュース粕、水分率約90%)8kgに、食品加工用ペクチナーゼ酵素剤スミチームPX(新日本化学工業株式会社製、ユニット数:ペクチナーゼ5,000u/g、アラバナーゼ90u/g)10gとセルラーゼ、ヘミセルラーゼ酵素剤であるセルラーゼY-NC(ヤクルト薬品工業株式会社製、ユニット数:セルラーゼ30,000u/g)10gを添加し、よくかき混ぜて室温で8時間静置反応を行った。この反応液を遠心分離し、上清を除去した後、水を添加して撹拌し、再度遠心分離により上清を除去し、ドラムドライヤーを用いて、ドラム温度110℃、1回転/分の回転速度で乾燥した。粉砕機で粉砕した粉末50g中には、β−クリプトキサンチン(フリー体換算)が0.5質量%、ヘスペリジンが15質量%含まれていた。
参考例2
温州みかんから果汁を絞った後の残渣(ミカンジュース粕、水分率約90%)8kgを結乾燥し、これにエタノール5Lを加えて、1時間撹拌し、β−クリプトキサンチンを抽出した。ろ過して、エタノール画分を回収し、エバポレーターを用いてエタノールを留去し、温州みかんエキスを得た。このエキス中には、β−クリプトキサンチン(フリー体換算)が5質量%含まれていた。
実施例1、2、比較例1
4週齢のWister系雌性ラットを3群(実施例2群、比較例1群)に分け、それぞれに運動トレーニングを実施した。運動トレーニングとして、毎週5日間トレッドミル歩行運動(10 m/min を5分、25−35m/minを20分、10m/minを5分の計30分)を行わせた。実施例1では、参考例1で製造したβ−クリプトキサンチンを含有する粉末を毎日50mg経口投与し、かつ運動トレーニングを2ヶ月間にわたって継続して実施した。実施例2では、参考例2で製造したβ−クリプトキサンチンを含有するエキスを毎日10mg経口投与し、かつ運動トレーニングを2ヶ月間にわたって継続して実施した。比較例1では、β−クリプトキサンチンを経口投与せず、運動トレーニングを2ヶ月間にわたって継続実施した。
測定は、ラットが歩行運動トレーニング終了後から再び動き始めるまでの時間を運動トレーニングプログラム後半の約3週間にわたって計測した。(疲労度の目安とした。)また、運動トレーニングプログラムの終了後に同様な歩行運動を行わせ,運動直後に静脈血を採血した。血漿乳酸値を測定し安静値と比較した。(持久力の目安とした。)そのため実験の数日前にハロセン麻酔下において右外頚静脈にカテーテルを留置した。
実施例1、実施例2と比較例1の運動を始めるまでの時間を表1に、乳酸値を表2に示す。明らかに、β−クリプトキサンチンを含む組成物を経口摂取した群では運動開始までの時間短縮と、乳酸値の低下が観察され、持久力増強と抗疲労作用があることが分かる。
Figure 0005924592
Figure 0005924592
実施例3、比較例2
ボランティア男性12名(平均年齢33.4歳±9.97)を、試験食群(実施例3)とプラセボ群(比較例2)に群分けした。自転車エルゴメータを用いて最大心拍数の80%負荷の運動強度で30分間運動を実施し、運動直前及び運動直後の血中乳酸値を測定した。血中乳酸値はラクテートプロLT−1710(アークレイ製)で測定した。
実施例3では、参考例1で製造したβ−クリプトキサンチンを含有する粉末をオリーブ油を基剤としたソフトカプセルに加工し、毎日その粉末を100mg摂取した。比較例2では粉末を含まないオリーブ油が入ったソフトカプセルを毎日摂取した。摂取開始5週間後及び9週間後に、摂取開始前と同じように自転車エルゴメータによる運動を実施し、血中乳酸値及び自覚的運動強度(Borg指数)のアンケートを実施した。
図1には、運動開始前と運動直後の血中乳酸値の上昇量を、図2にはBorg指数の摂取開始前の運動後のアンケート調査と摂取後の調査結果との比較を示している。実施例3では、摂取に伴い乳酸値の減少が観察されているのに対し、比較例2では乳酸値の変動がほとんどなく、またBorg指数の変化も実施例3では減少しているのに対し、比較例2ではほとんど変わらないかあるいは増加傾向にあることが明らかである。これらのことから、β−クリプトキサンチンを含む組成物を摂取した群では明らかに、自覚的にも血中乳酸値からも持久力増強及び抗疲労作用を有することが分かる。

Claims (1)

  1. 温州みかんの搾汁残渣を、温州みかんの細胞壁を構成する高分子を分解できる酵素で処理することにより得られる、クリプトキサンチン及び/又はその脂肪酸エステル体と、ヘスペリジンとを含む酵素処理物、並びに/或いは
    温州みかんの搾汁残渣をエタノールで抽出することにより得られる、クリプトキサンチン及び/又はその脂肪酸エステル体を含む溶媒抽出物
    を含有することを特徴とする持久力増強用及び/又は抗疲労用の食品添加剤。
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