JP5884253B2 - 粉末成形体の切削加工方法 - Google Patents

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Description

この発明は、脆くて欠け易い成形体に近接配置の複数の肉除去部(溝や余肉切除部など)を切削法で安定して加工することを可能ならしめた成形体の切削加工方法とその方法に利用する切削工具に関する。
焼結部品は、原料粉末を加圧成形して成形体(圧粉体)を作り、その成形体を焼結して製造される。この焼結部品の圧粉成形工程において得られる前記成形体は、粉末相互の拡散接合がなされていないため脆くて欠け易い。
その脆い成形体を焼結する前に切削加工することが提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
その特許文献1は、成形体の両側面を治具で拘束し、拘束された成形体に対して回転する工具を切り込ませる。このとき、工具が成形体を切り抜ける側の側面を拘束する治具に工具によって加工される溝と相似形の開口を具備させ、その治具の開口縁と加工される溝との段差を0.4mm以下にすることで溝の工具切り抜け側における成形体の溝縁の欠けを抑制するようにしている。
特許第5312931号公報
特許文献1が開示している方法は、適用範囲が溝の切り抜け側を治具で補強できる場合に限定され、溝の設置箇所によっては加工規制を受ける。
また、この方法は、工具が切り抜ける側の溝縁の欠けの抑制には有効であるが、成形体の内周面に複数の溝を近接して設けるときに溝間に切り残される凸部の欠けに対しては、全く効力を発揮しない。
例えば、軸孔などの孔を有する部品の内周面に切削加工で2条の環状溝を近接して設ける場合、ひとつ目の溝をまず加工し、その後、2つ目の溝を加工する方法が一般的に採られる。
ところが、このときの加工対象が粉末の成形体であると、2つ目の溝を加工する際に、加工済みの1つ目の溝との間に切り残される部位(溝間の突条)が2つ目の溝を加工するときに工具から受ける側圧に負けて欠けることがある。
加工する溝が軸方向に延びる溝である場合、或いは、成形体の外周に複数の溝を近接して加工する場合にも同様の懸念が生じる。
また、図6に示すように、ワーク10の外周を切削工具で数箇所削り取って近接した余肉切除部(これも肉除去部)14間に凸部15を形成すると言った場合にも、片方の余肉切除部14を加工した後に他方の余肉切除部14を切削工具で削り取ると、凸部15が切削工具から受ける側圧によって欠ける虞がある。
この発明は、圧粉体をはじめとした成形体に近接配置の複数の肉除去部を、加工規制を生じさせる治具を使用せずに切削法で成形体の欠けを抑制して形成できるようにすることを課題としている。
上記課題を解決するため、この発明においては、切削工具を回転させながら定位置に保持されたワーク(粉末成形体)に切り込ませ、そのワークの内周又は外周に複数設ける環状溝の互いに近接した肉除去部を同一切削工具の切削部で同時に加工するようにした。
ここで言う「同時加工」は、各切削部の食いつきのタイミングずれを無視したものである。即ち、ワークに対して複数の切削部が時間的なずれを生じて食いつく場合も、食いついた後の加工が同時に進行すればその加工は「同時加工」と考える。
この切削加工は、シャンクを有するひとつの本体部に、各々が外周に切れ刃を有する切削部を軸方向に間隔をあけて複数設け、各切削部の加工径を隣り合う切削部間の本体部外径よりも大きくした切削工具を使用して行う。
この発明の切削加工方法及び切削工具を用いれば、ワークの成形体に近接配置の複数の肉除去部を成形体の欠けを抑制して形成することができる。
この発明の方法に用いる切削工具の一例を示す側面図である。 図1の切削工具の正面図である。 この発明の方法に用いる切削工具の他の例を示す側面図である。 図3の切削工具の正面図である。 この発明の切削加工方法の一例を示す要部の断面図である。 削加工方法の他の例(参考形態)を示す要部の断面図である。
以下、この発明の成形体の切削加工方法とその方法に用いる切削工具の実施の形態を添付図面の図1〜図6に基づいて説明する。
まず、この発明の切削工具の一形態を図1及び図2に示す。また、この発明の切削工具の他の形態を図3及び図4に示す。
図1及び図2の切削工具1と、図3及び図4の切削工具1はどちらも、エンドミルをこの発明の方法を実施するための専用の工具に作り変えたものである。
図1及び図2の切削工具1は、直刃2を有する超硬合金製のソリッドエンドミルを加工して単一の本体部4に第1切削部5と第2切削部6を軸方向に所定の間隔をあけて設けている。7は、工具のシャンクである。
また、図3及び図4の切削工具1は、ねじれ刃3を有する超硬合金製のソリッドエンドミルを加工して単一の本体部4に第1切削部5と第2切削部6を軸方向に所定の間隔をあけて設けている。
図1、図3のどちらの工具も、切削部の加工径が、隣り合う切削部間の本体部外径よりも大きい。
なお、例示の切削工具1は、どちらも第1切削部5と第2切削部6の加工径を異ならせて第1切削部5で深い溝を、第2切削部6で第1切削部5によって加工する溝よりも浅い溝をそれぞれ加工するようにしたが、第1切削部5と第2切削部6の加工径は等しくてもよいし、第2切削部6の加工径が第1切削部5の加工径よりも大きくてもよい。
また、同一工具に設ける切削部は2箇所に限定されない。近接した切削部が同一工具に3箇所或いはそれ以上設けられていてもよい。
この発明においては、このように構成された切削工具1を用いて成形体に複数の肉除去部を同時に加工する。
その加工の具体例として、例えば、ワークが焼結部品用の孔付きの粉末成形体であり、そのワークの内周に2条の環状溝を加工するケースを考える。この場合、図5に示すように、切削工具1を、その工具の軸心がワーク10に設けられた孔11の軸心と平行になる姿勢にして孔11に挿入し、その工具を回転(自転)させてワーク10に切り込ませる。
そして、その切削工具1を孔11の内周に沿って公転させて目的の深さの2条の環状溝12を形成する。
ワーク10の外周に対する環状溝の加工も同様の手順で行える。
ワークに加工する溝は、環状溝に限定されない。例えば、同一ワークに対して軸方向に延びる縦溝を近接して複数設ける場合の切削加工も、回転する切削工具をワークに切り込ませて溝長手方向に送りをかける方法で行える。
このケースも含めて、溝加工は、いわゆるワンパスで溝の底までを一挙に加工してもよいし、切削領域を溝の深さ方向に複数層に分け、上層領域の加工が溝の終端まで進行したら切込み位置を変えて自転させながらの公転によって下層の切削領域を加工し、その動作を繰り返して目的の溝に仕上げる方法のどちらであっても構わない。
その複数溝の同時加工により、第1切削部5による加工部と第2切削部6による加工部に発生する背圧が互いに打ち消し合う。そのために、第1切削部5による加工部と第2切削部6による加工部間に切り残される突条13に対して側圧がほとんど印加されず、側圧による突条13の欠けが防止される。
なお、この発明で使用する切削工具は、ねじれ刃を有するものよりも直刃を有するものが好ましい。
ねじれ刃を有する工具で切削を行うと、切れ刃のねじれの影響によって加工面を傷つける虞があるが、直刃の切削工具ならばそのような懸念は生じない。
ただし、ねじれ刃を有する切削工具も、切れ刃に逃げ角をつければ(その成形が簡単ではないが)加工面を傷つける懸念は解消されると考えられる。
また、この発明で使用する切削工具は、同一本体部に複数設ける切削部の切れ刃の位相を揃えたものが好ましい。
先に述べたように、この発明の加工方法によれば各加工部に発生する背圧が互いに打ち消し合って溝間に切り残される突条が保護される。このとき、工具の各切削部の切れ刃の位相が揃っていれば、背圧の互いに打ち消し合いがタイミングずれなく進行して突条の保護がより効果的になされる。
この発明の切削加工方法の評価試験を実施した。その試験は、図1と図3に示す切削工具を試作し、その切削工具を使用して鉄系合金粉末で形成された孔付き成形体(成形密度
6.8g/cm)の孔に直径φ=26mmと直径φ=22mm(溝深さに2mmの差がある)の2条の環状溝を加工した。
使用した切削工具の寸法諸元は、図1、図3の両工具とも、
・第1切削部5の工具外径(直径):φ16mm
・第2切削部6の工具外径(直径):φ12mm
・第1切削部5と第2切削部6の軸方向寸法(=加工する溝幅):4mm
・第1切削部5と第2切削部6間の距離(=加工溝間に切り残される凸部の厚み):2.5mm
・図3の工具のねじれ角:30°
加工条件は、ワークをチャックで掴み、固定されたそのワークに回転する切削工具を切り込ませた。工具回転数10000rpm、工具送り1500mm/min、工具1回転当たりの切込み量0.15mm/revと工具回転数500rpm、工具送り1500mm/min、工具1回転当たりの切込み量3.0mm/revの2種類とした。
この試験の結果を表1にまとめる。
Figure 0005884253
表1中の「溝縁のダレ」は、溝縁が若干こすれてエッジが不鮮明な状況になっていることを指す。
切込みが極端に大きい条件ではそのダレが生じているが、製品の崩れ(欠け)や磁気探傷による亀裂は、どちらの工具を用いた場合にも発生していない。
同じ2条の溝を別々に加工した場合には、2つ目の溝を加工する際に溝間の突条が折れて製品が修復不可能なものになったが、2条の溝の同時加工ではその不具合が発生していない。
なお、以上の説明は、加工対象として、焼結部品用の粉末の成形体を例に挙げて行ったが、この発明の適用対象は、その焼結部品用の粉末の成形体に限定されない。例えば、陶磁器(特に焼成する前の造形品)や結晶質のセラミックスなども脆くて欠けやすいので、これ等に対する溝入れに利用してもこの発明の有効性が発揮される。
また、上記の説明では、溝の加工を例に挙げたが、この発明の方法によれば、図6に示すように、ワーク10の一部を、所定の間隔をあけて削り取って余肉切除部14間に凸部15を形成すると言った加工も行える。
さらに、この発明で用いる切削工具は、各切削部と工具本体が独立したものであってもよい。
各々が独立したリング状切削部を隣り合う切削部間にスペーサを介在して工具本体に設けた取付け軸の外周に相対回転不可に嵌めた構造でも、一体物の工具と同様の加工が行える。切れ刃が着脱自在の切削インサートで形成された構造も同様である。これ等は、切れ刃の再生が可能であり、経済性に優れる。
1 切削工具
2 直刃
3 ねじれ刃
4 本体部
5 第1切削部
6 第2切削部
7 シャンク
10 ワーク
11 孔
12 環状溝
13 突条
14 余肉切除部
15 凸部

Claims (3)

  1. 切削工具を回転させながら定位置に保持された粉末成形体のワークに切り込ませ、その
    ワークの内周又は外周に複数設ける環状溝の互いに近接した肉除去部を、同一切削工具に前記肉除去部と同数設けられた切削部で同時に加工する粉末成形体の切削加工方法。
  2. 上記の加工を、各切削部が直刃の切れ刃を備える切削工具を用いて行う請求項1に記載の粉末成形体の切削加工方法。
  3. 上記の加工を、各切削部が直刃の切れ刃の位相が揃った切削工具を用いて行う請求項に記載の粉末成形体の切削加工方法。
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