JP5875519B2 - 感光性樹脂及び該感光性樹脂を含む感光性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

感光性樹脂及び該感光性樹脂を含む感光性樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明はフェノール性水酸基を有する樹脂のフェノール性水酸基を(ポリ)オキシアルキレン基で鎖延長した樹脂と重合性不飽和基含有カルボン酸エステルとのエステル交換反応により重合性不飽和基を、亜鉛またはジルコニウムのアセチルアセトン錯体の存在下で導入し、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させる感光性樹脂の製造方法、およびその樹脂を含む感光性樹脂組成物に関する。
近年、プリント配線板は電子機器の小型化、軽量化、高性能化に伴い、その配線板の回線自体を被覆するソルダーレジストへの要求もますます高度となっている。例えば、BGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チップサイズパッケージ)等の半導体パッケージにおいて、高信頼性の点から特にPCT性や高温高湿下における安定した電気特性が必要である。しかし、このような厳しい条件下において、ノボラック型エポキシ化合物と不飽和モノカルボン酸との反応物に、飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られる光感光性樹脂を用いた従来のソルダーレジストでは要求を満足させるには不十分である。そこで、特許文献1には強靭性と耐熱性を向上させたフェノール樹脂とアルキレンオキサイド類を用いたカルボキシル基含有感光性樹脂組成物が記載されている。
一方、ソルダーレジストとして高温高湿下における電気特性の安定化には、樹脂中の塩素などの含有量低減が必要である。エポキシ樹脂を原料とする感光性樹脂は、エポキシ樹脂の製造法に由来する塩素が多く含まれているが、前記のフェノール樹脂とアルキレンオキサイド類を用いた感光性樹脂では製造の過程で塩素を使用しないため、塩素含有量は極めて少ない。しかし、これらは不飽和モノカルボン酸を導入する際に強酸などの触媒を用いるために、ステンレスなど金属類への腐食性が高く、製造装置に使用できる材質の選択範囲を狭め、設備費の増加を招いていた。さらに腐食により生じた金属成分が樹脂中に混入すると、電気絶縁性などのソルダーレジストとしての信頼性に大きな悪影響を及ぼす。また、これらの強酸の触媒を用いた場合は、反応後に中和、水洗、または吸着処理をするなどの繁雑な触媒除去工程が必要であり、多量の廃棄物が発生する。さらに、中和洗浄を行っても触媒が残存し、樹脂の色相や酸価の経時変化、基板上の金属の腐食を起こしやすくする。特許文献2では不飽和基含有カルボン酸エステルを用いた重合性不飽和基の導入が記載されているが、そのエステル化触媒も強酸性化合物であり上記のような問題を解決するものではない。
また、特許文献3では、(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステルとジアルキルアミノアルコールを金属のアセチルアセトン錯体存在下で反応させて、特定の式で表されるアクリル系モノマーを製造する方法を開示し、このアクリル系モノマーは高分子凝集剤、導電加工剤等の材料として有用である旨開示している。
特許第3964326号明細書 特許第3974875号明細書 特開平01−180861号公報
上記従来の技術の問題に鑑み、本発明の目的は、プリント配線基板の高信頼性を達成するために、塩素量や金属腐食成分などの含有量が低減され、かつその硬化膜の密着性、はんだ耐熱性、耐吸湿性、PCT耐性、電気絶縁性等、その他の要求される特性に優れる感光性樹脂を製造する方法を提供することであり、また、この製造方法による感光性樹脂を含む感光性樹脂組成物を提供することである。
発明を解決するための手段
本発明者らは鋭意検討の結果、フェノール性水酸基を有する樹脂のフェノール性水酸基を(ポリ)オキシアルキレン基で鎖延長した樹脂と重合性不飽和基含有カルボン酸エステルとのエステル交換反応において、亜鉛またはジルコニウムのアセチルアセトン錯体が極めて優れた活性を有していることを見出し、上述の従来の課題を解決することができた。
すなわち本発明は、
(1)1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する樹脂(a)のフェノール性水酸基の0.8当量超を末端にアルコール性水酸基を有する(ポリ)オキシアルキレン基で鎖延長した樹脂(b)に、重合性不飽和基含有カルボン酸エステル(c)を、亜鉛またはジルコニウムのアセチルアセトン錯体(d)の存在下で、重合性不飽和基が樹脂(b)のアルコール性水酸基1当量に対して0.2〜0.8当量となる範囲で導入し、さらに残りのアルコール性水酸基に多塩基酸無水物(e)を反応させることを特徴とする感光性樹脂の製造方法、
(2)前記重合性不飽和基含有カルボン酸エステル(c)が(メタ)アクリル酸エステルである、(1)の感光性樹脂の製造方法、
(3)1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する樹脂(a)のフェノール性水酸基の0.8当量超を末端にアルコール性水酸基を有する(ポリ)オキシアルキレン基で鎖延長した樹脂(b)に、重合性不飽和基含有カルボン酸エステル(c)を、亜鉛またはジルコニウムのアセチルアセトン錯体(d)の存在下で、重合性不飽和基が樹脂(b)のアルコール性水酸基1当量に対して0.2〜0.8当量となる範囲で導入し、さらに残りのアルコール性水酸基に多塩基酸無水物(e)を反応させて感光性樹脂を得、次いでエポキシ樹脂、光重合開始剤、並びに重合性不飽和化合物および/または溶剤を加えることを特徴とする、感光性樹脂組成物の製造方法、及び
(4)前記重合性不飽和基含有カルボン酸エステル(c)が(メタ)アクリル酸エステルである、(3)の感光性樹脂組成物の製造方法を提供するものである。
本発明の製造方法により得られた感光性樹脂は、その硬化膜が密着性、はんだ耐熱性、PCT耐性に優れるだけでなく、高温高湿下にて安定した電気特性を有する。また、この製造方法では使用する反応装置の材質に限定されず、繁雑な水洗等の触媒洗浄を行わなくてもよい等、製造プロセスも簡易化でき、効率的に目的の感光性樹脂を得ることができ、工業的に極めて有利である。
本発明の詳細を以下に説明する。
本発明における前記樹脂(b)は、一般的に1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する樹脂(a)にアルキレンオキサイド等を触媒下で反応させる方法で、末端にアルコール性水酸基を有する(ポリ)オキシアルキレン基を導入することにより得ることができる。また、アルキレンオキサイドの代わりに環状カーボネートなどでも製造することができるが、これらに限定されるものではない。
本発明における1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する樹脂(a)としては、フェノール類とケトンとの縮合物、フェノール類とアルデヒドの縮合物、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ナフトール型ノボラック樹脂、トリスフェノールメタン型樹脂等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。該化合物における各置換基の置換位置も特に限定されず、置換可能な位置異性体はすべて本発明に使用可能である。これらは単独または2種以上を使用することができる。
本発明における末端にアルコール性水酸基を有する(ポリ)オキシアルキレン基としては、オキシアルキレン単位の炭素数が2〜6であることが好ましく、その炭化水素基としては、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、メチルプロピレン、プロピルエチレン等の直鎖状又は分岐状のアルキレン基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記(ポリ)オキシアルキレン基は、前記樹脂(a)のフェノール性水酸基の一部または全部から鎖延長しており、樹脂(b)において(ポリ)オキシアルキレン基が付加していない残存のフェノール性水酸基は前記樹脂(a)のフェノール性水酸基に対して0.2当量以下であることが好ましい。残存のフェノール性水酸基が前記樹脂(a)に対して0.2当量より多いと前記重合性不飽和基含有カルボン酸エステル(c)との反応性が悪くなり、重合性不飽和基の導入量が低くなる恐れがある。
前記オキシアルキレン単位の繰り返しは1〜10であることが好ましい。オキシアルキレン単位の繰り返しが1未満の場合、本発明の感光性樹脂において、光硬化性が乏しくなる恐れがある。また、オキシアルキレン単位の繰り返しが10より多い場合、耐熱性の低下や光硬化性及び熱硬化性が乏しくなる恐れがある。
前記樹脂(b)に重合性不飽和基含有カルボン酸エステル(c)を触媒(d)存在下でエステル交換反応により反応させることで、樹脂(b)に重合性不飽和基を導入することができる。本発明における重合性不飽和基含有カルボン酸エステル(c)としては、(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、具体的には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸イソペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルーヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸イソペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸2−エチルーヘキシルなどが挙げられるが、これらに限られるものではない。
重合性不飽和基の導入量は、前記樹脂(b)のアルコール性水酸基1当量に対して、0.2〜0.8当量(例えば、(メタ)アクリル酸エステルの場合は樹脂(b)のアルコール性水酸基1モルに対して、0.2〜0.8モル)が好ましく、更には0.4〜0.6当量がより好ましい。重合性不飽和基の導入量が0.2当量未満の場合には、硬化性が不十分となり、ファインパターンが得られず、硬化塗膜の可とう性も得られにくく硬化時間も長くなり好ましくない。重合性不飽和基の導入量が0.8当量より大きい場合には、多塩基酸無水物と反応するアルコール性水酸基が少なくなるため、アルカリ現像性が悪くなる。
本発明で使用されるエステル交換の触媒(d)としては、亜鉛、ジルコニウムのアセチルアセトン錯体を用いる。具体的にはビスペンタジオナト亜鉛(Zn(acac)2)、テトラキスペンタジオナトジルコニウム(Zr(acac)4))が挙げられる。これら触媒は無水物でも含水和物でもよく、市販のものがそのまま使用できる。その使用量は前記(b)100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましい。触媒は全量を一度に仕込んでも良いが、数回に分けて加えても良い。触媒量が0.1質量部未満だと反応が進行しにくく、10質量部より多く使用しても特に利点はない。
反応温度は50〜150℃、好ましくは80〜130℃であり、反応時間は使用する原料の種類と量、圧力、温度、触媒量等によって変わるが通常1〜10時間である。
反応は無溶媒下または溶媒存在下に行うことができる。溶媒存在下に反応を行う場合、使用できる溶媒の種類としては、原料の不飽和基含有カルボン酸エステル、触媒及び反応生成物に対し不活性なものであれば、特に限定されるものでなく例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族また脂環式炭化水素類、ジオキサン、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン等のエ−テル類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類等が挙げられる。特に、副生するアルコ−ルを共沸により反応系外に除去できる溶媒の使用が好ましく、具体的には前記芳香族炭化水素類、脂肪族または脂環式炭化水素類系の溶媒が好適である。また、用いる重合性不飽和基含有カルボン酸エステルの沸点によっては、重合性不飽和基含有カルボン酸エステルを副生するアルコ−ルとの共沸剤として利用し、アルコ−ルの留去をより速やかにすることもできる。
原料である重合性不飽和基含有カルボン酸エステルは重合性を有するため、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエ−テル、フェノチアジンなどの公知の重合禁止剤を使用することができる。また、重合禁止剤として酸素分子を用いることも有効である。この場合、空気を反応液内に送り込み副生するアルコ−ルを同伴させる方法が好ましい。
本発明では反応中にエステル化率を測定し、任意のエステル化率で反応を止めることで、エステル化率を制御することができる。つまり、反応中に樹脂をサンプリングし、エステル基や水酸基の量をNMRやIRで測定し、目的のエステル化率になった時点で酢酸やアクリル酸などのカルボン酸類を加えることにより触媒の活性を抑えることができ、エステル化交換反応を止めることで、重合性不飽和基の導入量を制御することができる。
本発明において、重合性不飽和基を導入後、必要に応じて触媒を取り除くために水洗などの洗浄を行っても良い。その際に、触媒を洗浄水に溶けやすくするために、製造装置を腐食するなどの影響がない程度に酢酸、アクリル酸、MeOHなどの添加剤を加えても良い。
本発明において、樹脂(b)と重合性不飽和基含有カルボン酸エステル(c)の反応物である硬化性樹脂と多塩基酸無水物(e)とを反応させ、アルカリ水溶液での現像性を示すカルボキシル基含有硬化性樹脂を得ることができる。
使用できる多塩基酸無水物(e)としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、テトラハイドロ無水フタル酸、ヘキサハイドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラハイドロ無水フタル酸、メチルテトラハイドロ無水フタル酸、無水クロレンド酸等の2塩基酸無水物、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸無水物等の多塩基酸無水物が挙げられ、とくにテトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、ヘキサハイドロ無水フタル酸の使用が好ましい。多塩基酸無水物(e)の反応量は、樹脂中の残存アルコール性水酸基1当量に対して、多塩基酸無水物を0.1〜1.0当量(例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、ヘキサハイドロ無水フタル酸などの2塩基酸無水物の場合は、樹脂中の残存アルコール性水酸基1モルに対して、0.1〜1.0モル)、好ましくは0.2〜0.8当量用いるのがよい。多塩基酸無水物の付加量が0.1当量未満であると十分なアルカリ現像性が得られず、1.0当量を超えると、硬化塗膜の電気特性が低下してしまうおそれがある。
本発明の製造方法で得られる感光性樹脂はエポキシ樹脂、光重合開始剤、並びに重合性不飽和化合物および/または溶剤を含む感光性樹脂組成物を提供し、レジストインキなどの用途で使用することができる。
エポキシ樹脂としては、例えば1分子中にエポキシ基を2個以上有するものであって、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノールノボラック型エポキシ樹脂、フェノール−クレゾールノボラック共縮合型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂あるいはそれらのハロゲン化エポキシ化合物、トリフェニロールメタン型エポキシ樹脂、アルキル置換トリフェニロールメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂等の多官能フェノールにエピクロルヒドリンを反応させて得られるエポキシ樹脂、多官能ヒドロキシナフタレン類エピクロルヒドリンを反応させて得られるエポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、ε−カプロラクトン変性エポキシ樹脂、エピクロルヒドリンと一級または二級アミンとの反応によって得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアネート等の複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。これらエポキシ樹脂の1種もしくは2種以上を併用してもよい。
これらエポキシ樹脂の使用量は、本発明の製造法で得られる感光性樹脂100質量部に対して、3〜100質量部、好ましくは、6〜75質量部である。エポキシ樹脂が3質量部未満では、本発明の製造方法で得られる感光性樹脂中のカルボキシル基が実質的に反応する量に満たされないため、耐水性、耐アルカリ性、電気特性が低下してしまい好ましくない。一方、100質量部を超える場合では、未反応のエポキシ基を有する線状重合体が生成するため、耐熱性、耐溶剤性が不十分となり、何れも好ましくない。
次に、光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインおよびその誘導体、ベンジルジメチルケタール等のベンジルケタールおよびその誘導体、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−メチルチオフィル) −2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノンおよびその誘導体、2−メチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン等のアントラキノンおよびその誘導体、チオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2−クロロチオキサン等のチオキサントンおよびその誘導体、ベンゾフェノン、N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノンおよびその誘導体が挙げられ、これら光重合開始剤の1種もしくは2種以上を併用してもよい。
さらに必要に応じて、各種のアミン化合物をこれら光重合開始剤と併用することにより、光重合開始効果が促進されることが公知であり、本発明においても、組み合わせて使用することができる。光重合開始剤の使用量は、本発明の製造法で得られる感光性樹脂100質量部に対して、0.1〜20質量部、好ましくは1〜10質量部である。重合性不飽和化合物および/または溶剤は、活性エネルギー光線に対する硬化性および/または感光性樹脂組成物をレジストインキとして使用する場合の塗工性を向上させる目的で使用するものである。重合性不飽和化合物としては、活性エネルギー光線硬化性のあるモノマー類が好ましく、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、N−ピロリドン、N−アクリロイルモルフォリン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、エトキシポリエチレングリコールアクリレート、メラミンアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシプロピルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリジプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、グリセリンジアクリレート、イソボロニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートおよびこれらに対応する各種メタクリレートが挙げられる。これら重合性不飽和化合物の1種もしくは2種以上を併用してもよい。
一方、溶剤としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート等が挙げられる。これらの溶剤は1種もしくは2種以上を併用してもよい。重合性不飽和化合物または溶剤は、単独または2種類以上の混合物として用いられる。そして、重合性不飽和化合物および/または溶剤の使用量は、本発明の製造法で得られる感光性樹脂100質量部に対して、10〜200質量部、好ましくは20〜150質量部である。中でも重合性不飽和化合物の使用量が、10質量部未満では、光感度が低すぎ、一方200質量部を超えると感光性樹脂組成物をレジストインキとして使用する場合に粘度が低くなりすぎ、硬化塗膜としての耐性が不十分になる。
この他、本発明の感光性樹脂組成物を液状レジストインキとして使用する場合には、さらに必要に応じて、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルク等の無機充填剤、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、酸化チタン、カーボンブラック等の着色顔料、消泡剤、レベリング剤等の各種添加剤の他、ハイドロキノン、レゾルシノール、カテコール、ピロガノール、ハイドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコール、フェノチアジン等の重合防止剤を使用してもよい。本発明の感光性樹脂組成物を硬化せしめるための照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ等が適当である。その他、レーザー光線も使用し得る。
以下に実施例および比較例を示して、本発明を具体的に説明する。なお部および%とあるのは、とくに断らない限り、全て質量基準である。
<実施例1>
撹拌機、冷却管、温度計、空気導入管を備えたSUS(ステンレス)製の反応装置に、昭和高分子株式会社製ノボラック型クレゾール樹脂(商品名「ショウノールBRG−556」)とエチレンオキシドを反応させたアルコール性水酸基を有する樹脂(水酸基:239g/eq.、フェノール性水酸基1当量当りアルキレンオキシドが平均約3.0モル付加)239部、メタクリル酸メチル600部、テトラキスペンタジオナトジルコニウム(Zr(acac)4)5部、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.2部を仕込み、乾燥させた空気を導入(50ml/min)しながら100℃で反応を行った。反応開始後、生成したメタノールをメタクリル酸メチルと共に反応系外に留出させながら7時間反応させた。ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート30部を加え、真空蒸留を行い、余分なメタクリル酸メチル、メタノールを除くことでメタクリル基を導入した樹脂溶液を得た。さらに、この樹脂をテトラヒドロ無水フタル酸61部(アルコール性水酸基に対して0.4当量)と反応させ、現像性を有する硬化性樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液について以下に示す評価を実施した。結果を表1に示した。
<評価項目と測定法>
〔不飽和基含有カルボキシル基の導入量〕
原料であるアルコール性水酸基を有する樹脂とそのアルコール性水酸基に対して1当量の重合性不飽和基含有カルボン酸エステルを混合した溶液を重クロロホルムに溶解させ、1H−NMR(日本電子データム株式会社製、JNM−LA300)を用いて分析し、その時の原料であるアルコール性水酸基を有する樹脂由来の芳香環のピークと重合性不飽和基含有カルボン酸エステル由来の重合性不飽和基のピークの積分値の比率を導入率100%とし、反応中又は反応終了後の樹脂の芳香環のピークと導入された重合性不飽和基のピークの積分値の比率を測定することで重合性不飽和基の導入量を算出した。
〔不純物の含有量〕
得られた樹脂溶液を自動試料燃焼装置AQF−100(ダイアインスツルメンツ社製)によって燃焼させ、発生したガスを過酸化水素水30ppmに吸収させてイオンクロマトグラフCompactIC761(Metrohm社製)によって、硫黄の定性および定量を実施した。
<実施例2>
実施例1においてジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートの代わりにトルエンを用いた以外は同様にしてメタクリル基を導入した樹脂溶液を得た。得られた溶液に酢酸6部を加え、40℃で10分撹拌した。次に、水洗を3回行った後にトルエンをジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート30部で置換しつつ留去し、メタクリル基を導入した樹脂溶液を得た。さらに、この樹脂をテトラヒドロ無水フタル酸61部(アルコール性水酸基に対して0.4当量)と反応させ、現像性を有する硬化性樹脂溶液を得た。実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
<実施例3>
撹拌機、冷却管、温度計、空気導入管を備えたSUS製の反応装置に、昭和高分子株式会社製ノボラック型クレゾール樹脂(商品名「ショウノールCRG−951」)とプロピレンオキシドを反応させたアルコール性水酸基を有する樹脂(水酸基:386g/eq.、フェノール性水酸基1当量当りアルキレンオキシドが平均約5.0モル付加)386部、アクリル酸エチル500部、ビスペンタジオナト亜鉛(Zn(acac)2)7部、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.3部を仕込み、乾燥させた空気を導入(50ml/min)しながら100℃で反応を行った。反応開始後、生成したエタノールをアクリル酸エチルと共に反応系外に留出させながら5時間反応させた。ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート50部を加え、真空蒸留を行い、余分なアクリル酸エチル、エタノールを除くことでアクリル基を導入した樹脂溶液を得た。さらに、この樹脂をテトラヒドロ無水フタル酸91部(アルコール性水酸基に対して0.6当量)と反応させ、現像性を有する硬化性樹脂溶液を得た。実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
<実施例4>
撹拌機、冷却管、温度計、空気導入管を備えたSUS製の反応装置に、昭和高分子株式会社製ノボラック型クレゾール樹脂(商品名「ショウノールCRG−951」)とエチレンオキシドを反応させたアルコール性水酸基を有する樹脂(水酸基:164g/eq.、フェノール性水酸基1 当量当りアルキレンオキシドが平均約1.0モル付加)164部、アクリル酸エチル200部、ビスペンタジオナト亜鉛(Zn(acac)2)5部、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.3部を仕込み、乾燥させた空気を導入(50ml/min)しながら115℃で反応を行った。反応開始後、生成したエタノールをアクリル酸エチルと共に反応系外に留出させながら5時間反応させた。ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート120部を加え、真空蒸留を行い、余分なアクリル酸エチル、エタノールを除くことでアクリル基を導入した樹脂溶液を得た。さらに、この樹脂をテトラヒドロ無水フタル酸61部(アルコール性水酸基に対して0.4当量)と反応させ、現像性を有する硬化性樹脂溶液を得た。実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
<比較例1>
撹拌機、冷却管、温度計、空気導入管を備えたガラス製の反応装置に、昭和高分子株式会社製ノボラック型クレゾール樹脂( 商品名「ショウノールCRG−951」)とエチレンオキシドを反応させたアルコール性水酸基を有する樹脂(水酸基:164g/eq.、フェノール性水酸基1当量当りアルキレンオキシドが平均約1.0モル付加)164部、アクリル酸43部、パラトルエンスルホン酸2.7部、トルエン150部、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.1部を仕込み、乾燥させた空気を導入(50ml/min)しながら110℃で反応を行った。反応開始後、生成した水をトルエンと共に反応系外に留出させながら10時間反応させた。その後、室温まで冷却し、得られた反応溶液を15%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、次いで水洗した。その後、トルエンをジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート120部で置換しつつ留去し、感光性樹脂溶液を得た。
次に、トリフェニルホスフィン0.3部、テトラヒドロ無水フタル酸55部(アルコール性水酸基に対して0.4当量)を加え、乾燥させた空気を導入(50ml/min)しながら、110℃で6時間反応させ、現像性を有する感光性樹脂溶液を得た。得られた感光性樹脂溶液の硫黄量について測定した結果を表1に示した。
<比較例2>
比較例1においてガラス製の反応装置の代わりにSUS製の反応装置を用いた以外は同様にして、現像性を有する硬化性樹脂溶液を得た。実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
<比較例3>
実施例4においてビスペンタジオナト亜鉛の代わりにテトライソプロポキシチタンを用いた以外は同様にして反応を行った。実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
<比較例4>
実施例4においてビスペンタジオナト亜鉛の代わりにビスペンタジオナトカルシウム(Ca(acac)2)を用いた以外は同様にして反応を行った。実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
<比較例5>
実施例4においてビスペンタジオナト亜鉛の代わりにトリスペンタジオナトアルミニウム(Al(acac)3)を用いた以外は同様にして反応を行った。実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
<比較例6>
実施例4においてビスペンタジオナト亜鉛の代わりにビスペンタジオナト銅(Cu(acac)2)を用いた以外は同様にして反応を行ったところ、アクリル基が重合し、反応液はスラリー状になった。
<比較例7>
実施例4においてビスペンタジオナト亜鉛の代わりにトリスペンタジオナトマンガン(Mn(acac)3)を用いた以外は同様にして反応を行ったところ、アクリル基が重合し、反応液はスラリー状になった。
<比較例8>
実施例4においてビスペンタジオナト亜鉛の代わりにビスペンタジオナトコバルト(Co(acac)2)を用いた以外は同様にして反応を行ったところ、アクリル基が重合し、反応液はスラリー状になった。
<比較例9>
実施例4においてビスペンタジオナト亜鉛の代わりにトリスペンタジオナト鉄(Fe(acac)3)を用いた以外は同様にして反応を行ったところ、アクリル基が重合し、反応液はスラリー状になった。
<比較例10>
実施例4においてビスペンタジオナト亜鉛の代わりにペンタジオナトリチウム(Li(acac))を用いた以外は同様にして反応を行ったところ、アクリル基が重合し、反応液はスラリー状になった。
Figure 0005875519
前記の実施例および比較例より得られた感光性樹脂を用い、表2に示す配合比率に従って、3本ロールミルにて混練し感光性樹脂組成物を調製した。次いで上記感光性樹脂組成物を予め脱脂を行なったプリント回路基板に、乾燥膜厚で30〜40μmになるようにスクリーン印刷法により塗布し、80℃で20分間予備乾燥後、室温まで冷却し乾燥塗膜を得た。この塗膜にレジストパターンを有するネガフィルムを密着させ、紫外線露光装置を用いて、350mJ/cm露光し、ネガフィルムをはずした後、1%炭酸ナトリウム水溶液を用い、スプレー圧2.0kgf/cmで60秒間現像し、未露光部分を溶解除去した。その後、熱風乾燥機を用い、150℃で30分間加熱硬化を行い、試験片を得た。得られた塗膜は、以下に示す試験方法に従って、各種物性評価を行った。この試験の評価結果を表2に示す。
〔はんだ耐熱性〕
JIS C 6481の試験方法に従って、260℃のはんだ浴への試験片の10秒浸漬を3回行ない、外観の変化を以下の基準で評価した。結果を表2に示す。また、ポストフラックス(ロジン系)としては、JIS C 6481に従ったフラックスを使用した。
○:外観変化なし。
△:硬化膜の変色が認められるもの。
×:硬化膜の浮き、剥れ、はんだ潜りあり。
〔PCT耐性〕
硬化膜のPCT耐性を条件121℃、飽和蒸気圧下で50時間にて処理し、以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
○:硬化膜にふくれ、剥がれ、変色がないもの。
△:硬化膜に若干ふくれ、剥がれ、変色があるもの。
×:硬化膜にふくれ、剥がれ、変色があるもの。
〔接着性〕
硬化膜をPCT試験器にて条件121℃、飽和蒸気圧下で24時間処理後、JISD0202の試験方法に従って硬化膜に碁盤目状にクロスカットを入れ、次いでセロハン粘着テープによるピーリングテスト後の剥れの状態を目視判定した。結果を表2に示す。
○:100/100で全く剥れのないもの
△:50/100〜90/100
×:0/100〜50/100
〔電気絶縁性〕
硬化皮膜の電気絶縁性を以下の基準にて評価した。加湿条件:温度120℃、湿度85%RH、印加電圧30V、50時間。
測定条件:測定時間60秒、印加電圧500V。
○:加湿後の絶縁抵抗値109Ω以上、銅のマイグレーションなし
×:加湿後の絶縁抵抗値109Ω以下、銅のマイグレーションあり
表2から明らかなように組成例1〜4は、ガラス製の反応装置を使用しなくても一般的に使用されているSUS製の反応装置で製造した感光性樹脂を用いても、ソルダーレジストとしての信頼性を低下させないことを確認した。
Figure 0005875519

Claims (4)

  1. 1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する樹脂(a)のフェノール性水酸基の0.8当量超を末端にアルコール性水酸基を有する(ポリ)オキシアルキレン基で鎖延長した樹脂(b)に、重合性不飽和基含有カルボン酸エステル(c)を、亜鉛またはジルコニウムのアセチルアセトン錯体(d)の存在下で、重合性不飽和基が樹脂(b)のアルコール性水酸基1当量に対して0.2〜0.8当量となる範囲で導入し、さらに残りのアルコール性水酸基に多塩基酸無水物(e)を反応させることを特徴とする感光性樹脂の製造方法。
  2. 前記重合性不飽和基含有カルボン酸エステル(c)が(メタ)アクリル酸エステルである、請求項1に記載の感光性樹脂の製造方法。
  3. 1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する樹脂(a)のフェノール性水酸基の0.8当量超を末端にアルコール性水酸基を有する(ポリ)オキシアルキレン基で鎖延長した樹脂(b)に、重合性不飽和基含有カルボン酸エステル(c)を、亜鉛またはジルコニウムのアセチルアセトン錯体(d)の存在下で、重合性不飽和基が樹脂(b)のアルコール性水酸基1当量に対して0.2〜0.8当量となる範囲で導入し、さらに残りのアルコール性水酸基に多塩基酸無水物(e)を反応させて感光性樹脂を得、次いでエポキシ樹脂、光重合開始剤、並びに重合性不飽和化合物および/または溶剤を加えることを特徴とする、感光性樹脂組成物の製造方法
  4. 前記重合性不飽和基含有カルボン酸エステル(c)が(メタ)アクリル酸エステルである、請求項3に記載の感光性樹脂組成物の製造方法。
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