JP5848968B2 - ワイヤハーネス用シート及びワイヤハーネス並びにワイヤハーネスの製造方法 - Google Patents
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Description
図18(a)に示すように、このワイヤハーネス501は、複数の電線503が束ねられた幹線部505と、幹線部505から分岐した分岐部507と、これら電線束の端末等に取り付けられ、図示しない電子機器コネクタに結合されるコネクタ509と、を有している。
(1) 複数の電線が束ねられたワイヤハーネスの幹線部を粘着面で挟んで所定の配索形態に保持する片面粘着シートと、前記片面粘着シートの外周一部分に形成され、前記幹線部から分岐して前記片面粘着シートから外方に導出される分岐部を前記粘着面で挟んで前記幹線部に沿って保持する分岐部固定片と、を備えることを特徴とするワイヤハーネス用シート。
前記片面粘着シートの外周一部分に形成される分岐部固定片の粘着面で挟むことによって、前記幹線部から分岐して前記片面粘着シートから外方に導出される分岐部を前記幹線部に沿って保持する工程と、を備えることを特徴とするワイヤハーネスの製造方法。
図1及び図2に示すように、本第1実施形態に係るワイヤハーネス11は、ワイヤハーネス用シート13を用いて、電線束を覆って構成される。電線束は、複数の電線が束ねられた幹線部17と、幹線部17から分岐した分岐部19と、これら電線束の端末等に取り付けられ、図示しない電子機器コネクタに結合されるコネクタ21と、を有している。幹線部17は、自動車における標準回路に接続されるものであり、分岐部19は、自動車におけるオプション回路に接続されるオプション線である。
分岐部固定片25は、片面粘着シート23の外周一部分に突出して形成され、幹線部17から分岐して片面粘着シート23から外方に導出される分岐部19を粘着面27で挟んで幹線部17に沿って保持することができる。
図1(a)に示すように、ワイヤハーネス用シート13は、粘着面27を上にして作業台等に置く。
図1(b)に示すように、ワイヤハーネス用シート13の粘着面27に、幹線部17をセットする。この際、幹線部17は、ミシン目29に近くなるように(図例では上側となるように)セットする。また、分岐部19は、ミシン目29と交差するようにセットする。
図1(d)及び図2に示すように、スリット31をミシン目29に合わせるように分岐部固定片25を谷折り部Vで折り返し、分岐部19を挟み込んで粘着固定する。これにより、ワイヤハーネス11の製造が完了する。
分岐部19がオプション回路等に接続される場合は、分岐部固定片25を片面粘着シート23から分離し、分岐部固定片25による幹線部17に沿った分岐部19の保持を解除する。
従って、本第1実施形態のワイヤハーネス11では、分岐部19を自動車に配索する際に、ミシン目29を破断するだけで固定を解除でき、粘着テープを除去する等のワイヤハーネス配索工程に付随していた従来作業を低減することができる。また、粘着テープを廃止することで、廃棄物を減らすことができる。
図3及び図4に示すように、この変形例1に係るワイヤハーネス37は、ワイヤハーネス用シート39の外周一部分に分岐部固定片43が切り込み形成される。分岐部固定片43は、図3中の山折り部Mで半分にして図3の横方向に折り込めるようにスリット31が形成される。分岐部固定片43は、ワイヤハーネス用シート39から容易に分離できるようにミシン目29が形成される。ワイヤハーネス用シート39及び分岐部固定片43は、電線束を設置する面(図3の裏面)側に粘着面27が形成される。
図3(a)に示すように、ワイヤハーネス用シート39は、粘着面27を上にして作業台等に置く。
図3(b)に示すように、ワイヤハーネス用シート39の粘着面27に、幹線部17をセットする。この際、幹線部17は、片面粘着シート45の奥側縁に近くなるように(図例では上側となるように)セットする。また、分岐部19は、片面粘着シート45の手前側縁を奥側へ折り返した際に、分岐部固定片43のミシン目29と交差するようにセットする。
図3(d)及び図4に示すように、スリット31をミシン目29に合わせるように山折り部Mで内側へ折り込み、分岐部19を挟み込んで粘着固定する。これにより、ワイヤハーネス37の製造が完了する。
車両配索時に分岐部19がオプション回路等に接続される場合は、分岐部固定片43を引っ張ることでミシン目29を破断させ、幹線部17に対する分岐部19の固定を解除し、分岐部19を電子機器コネクタに接続する。
図5及び図6に示すように、この変形例2に係るワイヤハーネス47は、ワイヤハーネス用シート13と同様に、ワイヤハーネス用シート49の外周一部分に分岐部固定片51が突出して形成される。但し、分岐部固定片51は図5の縦方向に折るため、スリット31は設けずに、ミシン目29のみを設ける。片面粘着シート53及び分岐部固定片51は、電線束を設置する面(図5の表面)側に粘着面27が形成される。
図5(a)に示すように、ワイヤハーネス用シート49は、粘着面27を上にして作業台等に置く。
図5(b)に示すように、ワイヤハーネス用シート49の粘着面27に、幹線部17をセットする。この際、幹線部17は、ミシン目29に近くなるように(図例では上側となるように)セットする。また、分岐部19は、ミシン目29と交差しない近傍にセットする。
図5(d)及び図6に示すように、分岐部固定片51は、粘着面27同士が合わさるように手前側へ折り重ね、分岐部19を挟み込んで粘着固定する。これにより、ワイヤハーネス47の製造が完了する。
車両配索時に分岐部19がオプション回路等に接続される場合は、分岐部固定片51を引っ張ることでミシン目29を破断させ、幹線部17に対する分岐部19の固定を解除し、分岐部19を電子機器コネクタに接続する。
図7及び図8に示すように、この変形例3に係るワイヤハーネス55は、ワイヤハーネス用シート57の外周一部部分である幹線部17を挟む両側縁に、一対の分岐部固定片59を突出して設ける。これら分岐部固定片59は、スリット31を設けずに、片面粘着シート61との間にミシン目29のみを設ける。片面粘着シート61及び分岐部固定片59は、電線束を設置する面(図7の表面)側に粘着面27が形成される。
図7(a)に示すように、ワイヤハーネス用シート57は、粘着面27を上にして作業台等に置く。
図7(b)に示すように、ワイヤハーネス用シート57の粘着面27に、幹線部17をセットする。この際、幹線部17は、奥側の分岐部固定片59におけるミシン目29に近くなるように(図例では上側となるように)セットする。また、分岐部19は、ミシン目29と交差しない近傍にセットする。
図7(d)及び図8に示すように、分岐部19は、幹線部17に沿うように曲げ、一対の分岐部固定片59の間にセットする。分岐部固定片59は、粘着面27同士が合わさるようにして分岐部19を挟み込んで粘着固定する。これにより、ワイヤハーネス55の製造が完了する。
車両配索時に分岐部19がオプション回路等に接続される場合は、分岐部固定片59を引っ張ることでミシン目29を破断させ、幹線部17に対する分岐部19の固定を解除し、分岐部19を電子機器コネクタに接続する。
図9及び図10に示すように、本第2実施形態に係るワイヤハーネス63は、ワイヤハーネス用シート65が、2枚の第1片面粘着シート67と第2片面粘着シート69からなる。ワイヤハーネス用シート65は、電線束を設置する面に、粘着面27が形成される。
こられ第1片面粘着シート67と第2片面粘着シート69は、複数の電線が束ねられた幹線部17を粘着面27で挟むことで所定の配索形態に保持することができる。
ワイヤハーネス用シート65には、分岐部固定片71が第1片面粘着シート67から容易に切り離せるようミシン目29が設けられる。
図9(a)に示すように、ワイヤハーネス用シート65は、第1片面粘着シート67の粘着面27を上にして作業台等に置く。
図9(b)に示すように、分岐部固定片71を設けた第1片面粘着シート67の粘着面27に、幹線部17をセットする。この際に、幹線部17は、第1片面粘着シート67の幅方向(図中上下方向)中心にくるようにセットする。分岐部19は、ミシン目29と交差するようにセットする。
図9(d)及び図10に示すように、スリット31をミシン目29に合わさるように分岐部固定片71を谷折り部Vで折り返し、分岐部19を挟み込んで粘着固定する。これにより、ワイヤハーネス63の製造が完了する。
車両配索時に分岐部19がオプション回路等に接続される場合は、分岐部固定片71を引っ張ることでミシン目29を破断させ、幹線部17に対する分岐部19の固定を解除し、分岐部19を電子機器コネクタに接続する。
図11及び図12に示すように、この第2実施形態に係る変形例1のワイヤハーネス73は、ワイヤハーネス用シート75が、2枚の第1片面粘着シート77と第2片面粘着シート79からなる。このうちの第1片面粘着シート77の外周一部分に分岐部固定片81が切り込み形成される。分岐部固定片81は、図11中の山折り部Mで半分にして図11の横方向に折り込めるようにスリット31が形成される。分岐部固定片81は、第1片面粘着シート77から容易に分離できるようにミシン目29が形成される。
図11(a)に示すように、ワイヤハーネス用シート75は、第2片面粘着シート79の粘着面27を上にして作業台等に置く。
図11(b)に示すように、第2片面粘着シート79の粘着面27に、幹線部17をセットする。この際に、幹線部17は、第2片面粘着シート79の幅方向(図中上下方向)中心にくるようにセットする。分岐部19は、第1片面粘着シート77が上から重ね合わされた際に、分岐部固定片81のミシン目29と交差するようにセットする。
図11(d)及び図12に示すように、スリット31をミシン目29に合わせるように山折り部Mで内側へ折り込み、分岐部19を挟み込んで粘着固定する。これにより、ワイヤハーネス73の製造が完了する。
車両配索時に分岐部19がオプション回路等に接続される場合は、分岐部固定片81を引っ張ることでミシン目29を破断させ、幹線部17に対する分岐部19の固定を解除し、分岐部19を電子機器コネクタに接続する。
図13及び図14に示すように、この第2実施形態に係る変形例2のワイヤハーネス83は、ワイヤハーネス用シート85が、2枚の第1片面粘着シート87と第2片面粘着シート89からなる。このうちの第1片面粘着シート87の外周一部分に分岐部固定片91が突出して形成される。但し、分岐部固定片91は図13の縦方向に折るため、スリット31は設けずに、ミシン目29のみを設ける。
図13(a)に示すように、ワイヤハーネス用シート85は、第1片面粘着シート87の粘着面27を上にして作業台等に置く。
図13(b)に示すように、分岐部固定片91を設けた第1片面粘着シート87の粘着面27に幹線部17をセットする。この際、幹線部17は、分岐部固定片91のミシン目29に近くなるように第1片面粘着シート87の中心にセットする。また、分岐部19は、ミシン目29と交差しない近傍にセットする。
図13(d)及び図14に示すように、分岐部固定片91は、粘着面27同士が合わさるように手前側へ折り重ね、分岐部19を挟み込んで粘着固定する。これにより、ワイヤハーネス83の製造が完了する。
車両配索時に分岐部19がオプション回路等に接続される場合は、分岐部固定片91を引っ張ることでミシン目29を破断させ、幹線部17に対する分岐部19の固定を解除し、分岐部19を電子機器コネクタに接続する。
図15及び図16に示すように、この第2実施形態に係る変形例3のワイヤハーネス93は、ワイヤハーネス用シート95が、2枚の第1片面粘着シート97と第2片面粘着シート99からなる。第1片面粘着シート97及び第2片面粘着シート99の外周一部分には分岐部固定片101が突出して形成される。分岐部固定片101は、スリット31は設けずに、ミシン目29のみを設ける。
第1片面粘着シート97は、電線を設置する面(図15の表面)側に粘着面27が形成され、第2片面粘着シート99は電線を設置する面(図15の裏面)側に粘着面27が形成される。こられ第1片面粘着シート97と第2片面粘着シート99は、複数の電線が束ねられた幹線部17を粘着面27で挟むことで所定の配索形態に保持することができる。
図15(a)に示すように、ワイヤハーネス用シート95は、第1片面粘着シート97の粘着面27を上にして作業台等に置く。
図15(b)に示すように、第1片面粘着シート97の粘着面27に、幹線部17をセットする。この際、幹線部17は、第1片面粘着シート97の幅方向(図中上下方向)中心にくるようにセットする。また、分岐部19は、ミシン目29と交差しない近傍にセットする。
図15(d)及び図16に示すように、一対の分岐部固定片101は、粘着面27同士が合わさるようにして分岐部19を挟み込んで粘着固定する。これにより、ワイヤハーネス93の製造が完了する。
車両配索時に分岐部19がオプション回路等に接続される場合は、分岐部固定片101を引っ張ることでミシン目29を破断させ、幹線部17に対する分岐部19の固定を解除し、分岐部19を電子機器コネクタに接続する。
図17に示すように、本発明の第3実施形態に係るワイヤハーネス105は、ワイヤハーネス用シート103が、片面粘着シート23と、分岐部固定片25,51とを有する。即ち、ワイヤハーネス用シート103には、片面粘着シート23の外周一部分に突出して形成される図1に示した分岐部固定片25と、図5に示した分岐部固定片51とが組み合わされている。片面粘着シート23は、電線を設置する面(図17の表面)側に、粘着面27が形成されている。
13…ワイヤハーネス用シート
17…幹線部
19…分岐部
23…片面粘着シート
25…分岐部固定片
27…粘着面
29…ミシン目(破断容易部)
31…スリット
Claims (6)
- 複数の電線が束ねられたワイヤハーネスの幹線部を粘着面で挟んで所定の配索形態に保持する片面粘着シートと、
前記片面粘着シートの外周一部分に形成され、前記幹線部から分岐して前記片面粘着シートから外方に導出される分岐部を前記粘着面で挟んで前記幹線部に沿って保持する分岐部固定片と、を備えることを特徴とするワイヤハーネス用シート。 - 請求項1に記載のワイヤハーネス用シートであって、
前記片面粘着シートから前記分岐部固定片を分離するための破断容易部が、前記片面粘着シートと前記分岐部固定片との間に形成されていることを特徴とするワイヤハーネス用シート。 - 請求項1または請求項2に記載のワイヤハーネス用シートであって、
前記分岐部固定片の粘着面を折り重ね可能とするスリットが、前記片面粘着シートと前記分岐部固定片との間に形成されていることを特徴とするワイヤハーネス用シート。 - 複数の電線が束ねられたワイヤハーネスの幹線部と、
前記幹線部を粘着面で挟んで所定の配索形態に保持する片面粘着シートと、
前記片面粘着シートの外周一部分に形成され、前記幹線部から分岐して前記片面粘着シートから外方に導出される分岐部を前記粘着面で挟んで前記幹線部に沿って保持する分岐部固定片と、
を備えることを特徴とするワイヤハーネス。 - 請求項4に記載のワイヤハーネスであって、
前記片面粘着シートから前記分岐部固定片を分離するための破断容易部が、前記片面粘着シートと前記分岐部固定片との間に形成されていることを特徴とするワイヤハーネス。 - 複数の電線が束ねられたワイヤハーネスの幹線部を片面粘着シートの粘着面で挟んで所定の配索形態に保持する工程と、
前記片面粘着シートの外周一部分に形成される分岐部固定片の粘着面で挟むことによって、前記幹線部から分岐して前記片面粘着シートから外方に導出される分岐部を前記幹線部に沿って保持する工程と、を備えることを特徴とするワイヤハーネスの製造方法。
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