JP5845019B2 - 乗用車用空気入りラジアルタイヤ及びその使用方法 - Google Patents

乗用車用空気入りラジアルタイヤ及びその使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、乗用車用空気入りラジアルタイヤ及びその使用方法に関するものである。
西暦1960年頃までの車両は、車両の重量が軽く、車両に要求される巡航速度も遅かったため、タイヤへの負担が軽く、タイヤの断面幅が狭いバイアスタイヤが用いられていた。しかし、近年の車両の高出力化や高速道路網の発達に伴い、高速走行時の操縦安定性や耐磨耗性の向上が求められるようになってきており、幅広、偏平のラジアル構造のタイヤが主流となりつつある(特許文献1など)。
しかし、タイヤの幅広化は、車両スペースを圧迫し、居住性を低下させる。また、近年、環境問題への関心の高まりにより低燃費性への要求が厳しくなってきている状況にあるが、タイヤを幅広化すると空気抵抗が増大するため、燃費が悪くなるという問題がある。
また、特に、将来に向けて実用化されている電気自動車は、タイヤ車軸回りにタイヤを回転させるトルクを制御するためのモーターなどの駆動部品を収容するスペースの確保が必要となることから、タイヤ回りのスペース確保の重要性も高まりつつある。
さらに、上記のような幅広偏平タイヤは、雨天走行時において、図1(a)にて水の流線を矢印で模式的に示すように、踏み込み面の幅が広いため、水がタイヤの両側方に排出されづらく、排水性が良くない。また、幅広偏平タイヤは、接地長Lも短くなるため、図1(a)に示すように、踏み込み面から侵入した水膜により踏面が浮き上がり、実接地面積が減少してグリップを失う、いわゆるハイドロプレーニング現象を発生しやすく、ウェット性能が低下するという問題がある。
そこで、従来、特に広幅偏平のラジアルタイヤにおいては、大きな溝断面を有する、トレッド周方向に延びる主溝をトレッド踏面に配設する必要があった。
しかし、溝深さの深い主溝を設ける場合には、その分トレッドを厚くする必要があるため、タイヤの重量増を招き、走行性能が悪化するという問題が生じる。また、溝幅の広い主溝を設ける場合には、ネガティブ率が増大して接地面積が減少するため、グリップ力、すなわち操縦安定性やドライ路面での制動性、さらに耐磨耗性や騒音性能も低下してしまうという問題が生じる。
また、広幅偏平のラジアルタイヤにおいては、転がり抵抗を小さくして低燃費化を図るために、ヒシテリシスロスの小さいトレッドゴムを用いることが有効であることが知られている。しかし、ヒステリシスロスの小さいゴムを用いると、ウェット路面でのグリップ性能が低下するという問題が生じる。
特開平7−40706号公報
以上のように、タイヤの低燃費性、居住性(車両スペース)と、ウェット性能と、ドライ性能とを両立させるのは一般的に困難であり、これらの性能を両立させるための抜本的な技術が希求されていた。
それゆえ、本発明は、上記の問題を解決することを課題とするものであり、空気抵抗値(Cd値)とタイヤの転がり抵抗値(RR値)とが共に低く、低燃費性と車両スペースの確保とを実現でき、且つ、ドライ路面での走行性能及びウェット路面での走行性能に優れた、乗用車用空気入りタイヤ及びその使用方法を提供することを目的とする。
発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。
その結果、まず、ラジアルタイヤの燃費性及び居住性を向上させるためには、タイヤの狭幅化及び大径化、すなわち、タイヤの断面幅SWと外径ODとを適切な比の下に規制することが極めて有効であることを見出した。
さらに、発明者らは、上記のような狭幅、大径化したタイヤにおいて、トレッドパターンンの適切化を図ることにより、ドライ路面での走行性能とウェット路面での走行性能までも両立させることができることの新規知見を得た。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、その要旨構成は、以下の通りである。
(1)一対のビード部間でトロイダル状に跨るラジアル配列コードのプライからなるカーカスと、トレッドとを備えた、乗用車用空気入りラジアルタイヤであって、
前記タイヤの断面幅SWと外径ODとの比SW/ODが0.24以下であり、
前記トレッドの踏面をトレッド幅方向に6つの領域に等分し、トレッド幅方向中央の2つの領域をセンタ部、該センタ部のトレッド幅方向両外側の他の4つの領域をショルダ部とするとき、
前記トレッド踏面に、タイヤ赤道面を境界とする一方の半部のショルダ部からタイヤ赤道面を跨って他方の半部までトレッド幅方向に延びる、少なくとも1本の横溝を含む、トレッド幅方向に延びる溝のみからなる溝パターンが形成され、
前記横溝の各々は、前記センタ部でのトレッド周方向に対する傾斜角度θ1が、前記ショルダ部でのトレッド周方向に対する傾斜角度θ2より大きく、
前記横溝の少なくとも一端は、トレッド端に開口することを特徴とする、乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(2)前記横溝の少なくとも一端がトレッド端に開口する開口部での前記横溝がトレッド周方向に対する傾斜角度θ2は、30°〜70°である、上記(1)に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(3)前記トレッド踏面内の前記トレッド幅方向の延びる溝をトレッド幅方向断面に投影した総延長を、前記トレッド踏面の面積で除した値を、前記トレッド踏面の単位面積当たりのエッジ成分とし、
前記センタ部での単位面積当たりのエッジ成分をρc(mm/mm)、前記ショルダ部での単位面積当たりのエッジ成分をρs(mm/mm)とするとき、
ρc≧1.2ρs
を満たす、上記(1)又は(2)に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(4)タイヤ赤道面における、前記横溝の溝深さをδgとし、タイヤ赤道面における、前記トレッド踏面からタイヤ径方向最外側補強部材までのトレッドゴムの厚さをδtとするとき、
δg/δt ≦0.85
を満たす、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(5)前記タイヤのタイヤサイズは、155/55R21、165/55R21、155/55R19、155/70R17、165/55R20、165/65R19、165/70R18、155/45R21のいずれかである、上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(6)前記センタ部において、トレッド周方向に隣接する前記横溝間に、少なくとも1本のサイプを有する、上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(7)前記横溝は、前記トレッド踏面のタイヤ赤道面を境界とする一方の半部において、トレッド端からトレッド周方向の一方向に向かってトレッド幅方向に延び、且つ、前記トレッド踏面のタイヤ赤道面を境界とする他方の半部において、トレッド端からトレッド周方向の前記一方向とは逆の方向に向かってトレッド幅方向に延びる、上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(8)前記トレッド踏面内の前記トレッド幅方向の延びる溝をトレッド幅方向断面に投影した総延長を、前記トレッド踏面の面積で除した値を、前記トレッド踏面の単位面積当たりのエッジ成分とし、
前記センタ部での単位面積当たりのエッジ成分をρc(mm/mm )、前記ショルダ部での単位面積当たりのエッジ成分をρs(mm/mm )とするとき、
ρc≦3ρs
を満たす、上記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(9)タイヤ赤道面における、前記横溝の溝深さをδgとし、タイヤ赤道面における、前記トレッド踏面からタイヤ径方向最外側補強部材までのトレッドゴムの厚さをδtとするとき、
δg/δt ≧0.65
を満たす、上記(1)〜(8)のいずれか1つに記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
(10)上記(1)〜(9)のいずれか1つに記載のタイヤを、内圧を250kPa以上として使用することを特徴とする、乗用車用空気入りラジアルタイヤの使用方法。
本発明によれば、空気抵抗値(Cd値)とタイヤの転がり抵抗値(RR値)とが共に低く、低燃費性と車両スペースの確保とを実現でき、且つ、ドライ路面での走行性能及びウェット路面での走行性能に優れた、乗用車用空気入りラジアルタイヤを提供することができる。
(a)広幅のラジアルタイヤのウェット性能について説明するための図である。(b)狭幅のラジアルタイヤのウェット性能について説明するための図である。 タイヤの断面幅SWと外径ODを示す図である。 (a)本発明の大径化、狭幅化したタイヤを装着した車両を示す図である。(b)従来のタイヤを装着した車両を示す図である。 各タイヤの転がり抵抗値と空気抵抗値との関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態にかかるトレッドパターンを示す展開図である。 本発明の第2の実施形態にかかるトレッドパターンを示す展開図である。 本発明の第3の実施形態にかかるトレッドパターンを示す展開図である。 横溝のエッジ成分について説明するための図である。 比δg/δtについて説明するためのタイヤ幅方向概略断面図である。 比較例にかかるトレッドパターンを示す展開図である。 比較例にかかるトレッドパターンを示す展開図である。 比較例にかかるトレッドパターンを示す展開図である。 従来のトレッドパターンを示す展開図である。 従来のトレッドパターンを示す展開図である。 横溝の傾斜角度について説明するための図である。
以下、本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤ(以下、タイヤとも称する)を導くに至った過程について説明する。
まず、発明者らは、ラジアルタイヤのタイヤ断面幅SW(図2参照)を従前に比し狭くすることによって、車両スペースの確保が可能であること、特にタイヤの車両装着内側近傍に駆動部品の設置スペースが確保されることに着目した(図3参照)。
さらに、タイヤ断面幅SWを狭くすると、タイヤを前方から見た面積(以下、前方投影面積と称する)が減少するため、車両の空気抵抗値(Cd値)が低減されるという効果がある。
しかしながら、接地部分の変形が大きくなるため、同じ空気圧の場合、タイヤの転がり抵抗値(RR値)が大きくなるという問題がある。
一方で、発明者らは、ラジアルタイヤ特有の性質により、上記の問題点を解決しうることを見出した。すなわち、ラジアルタイヤはバイアスタイヤに比し、トレッドの変形が小さいため、ラジアルタイヤの外径OD(図2参照)を従前に比し大きくすることによって、路面の粗さの影響を受けにくくし、同じ空気圧の場合に、転がり抵抗値(RR値)を低減させることができることに着目した。また、大径化することで、タイヤの負荷能力を向上させることもでき、さらに、図3に示すように、ラジアルタイヤの大径化によって車輪軸が高くなり、床下のスペースが拡大されるため、車両のトランク等のスペースや、駆動部品の設置スペースが確保できることができることも見出した。
ここで、上記のように、タイヤの狭幅化と大径化は、共に車両スペース確保の効果があるものの、転がり抵抗値(RR値)に関しては、トレードオフの関係にある。また、タイヤの狭幅化によって車両の空気抵抗値(Cd値)の低減を図ることができる。
そこで、発明者らは、空気抵抗値(Cd値)と転がり抵抗値(RR値)について、タイヤ断面幅とタイヤ外径とのバランスの適切化を図ることによって、これらの特性を従来のラジアルタイヤより向上させるべく鋭意検討した。
発明者らは、タイヤ断面幅SWと、タイヤの外径ODとの比SW/ODに着目し、規格外のものを含む様々なタイヤサイズのタイヤを車両に装着させて、空気抵抗値(Cd値)と転がり抵抗値(RR値)を計測する試験を行い、これらの特性が共に従来のラジアルタイヤより上回る、比SW/ODの条件を導出した。
以下、比SW/ODの好適範囲を導出するに至った実験結果について、詳しく説明する。
発明者らは、以上の知見を元に、タイヤの大径化及び狭幅化により、タイヤの空気抵抗値の低減と転がり抵抗値の低減とを両立することのできる具体的な条件を究明した。
まず、評価基準となるタイヤとして、最も汎用的な車両で使用され、タイヤ性能の比較に適している、タイヤサイズ195/65R15のタイヤを基準タイヤとして用意した。
また、様々なタイヤサイズのタイヤを用意し、リムに組み込み、内圧を220kPaとし、以下の試験を行った。
表1に各タイヤの諸元を示す。タイヤの内部構造等、表1に示さないタイヤの諸元については、一般的なタイヤと同様であり、各タイヤは、一対のビード部間でトロイダル状に跨るラジアル配列コードのプライからなるカーカスと、トレッドとを備える。
なお、タイヤサイズに関しては、JATMA(日本のタイヤ規格)、TRA(アメリカのタイヤ規格)、ETRTO(欧州のタイヤ規格)等の従来の規格に捉われずに、これらの規格外のタイヤサイズも含めて、幅広く検討した。
Figure 0005845019
<空気抵抗値>
実験室にて、上記各タイヤを排気量1500ccの車両に装着し、100km/hに相当する速度で送風したときの空気力を車輪下にある床置き天秤を用いて測定し、基準タイヤを100とする指数によって評価した。数値が小さいほど空気抵抗は小さい。
<転がり抵抗値>
上記各タイヤをリムに装着して、タイヤ・リム組立体とし、タイヤを装着する車両毎に規定される最大荷重を負荷し、ドラム回転速度100km/hの条件にて転がり抵抗を測定した。
評価結果は、基準タイヤを100とする指数にて示した。この指数値が小さいほど転がり抵抗が小さいことを意味する。
以下、評価結果を表2及び図4に示す。
Figure 0005845019
表2及び図4に示す試験結果から、タイヤ断面幅SWとタイヤ外径ODとの比SW/ODが0.24以下である、タイヤサイズのラジアルタイヤは、従来のタイヤであるタイヤサイズ195/65R15のタイヤより空気抵抗値(Cd値)と転がり抵抗値(RR値)とが共に低減されることの知見を得た。
次に、タイヤ断面幅SWとタイヤ外径ODとの比SW/ODを0.24以下とすることで、実際に車両の燃費性や居住性が向上することを確かめるため、上記の供試タイヤについて、以下の試験を行った。
<実燃費>
JOC8モード走行による試験を行った。評価結果は、基準タイヤの評価結果を100とした指数で表し、指数が大きい方が、燃費が良いことを表している。
<居住性>
1.7m幅車両にタイヤを装着した際のリアトランク幅を計測した。評価結果は、基準タイヤの評価結果を100とした指数で表し、指数が大きい方が、居住性が良いことを表している。
試験結果を以下の表3に示す。
Figure 0005845019
表3に示すように、比SW/ODが0.24超の供試タイヤでは、それぞれ、燃費性、居住性の少なくとも一方が、基準タイヤより低下した供試タイヤがあったのに対し、比SW/ODが0.24以下である供試タイヤ1〜7、及び17は、いずれも基準タイヤより燃費性、居住性が共に優れていることがわかる。
発明者らは、斯くの如くして、空気入りラジアルタイヤにおいて、比SW/ODを0.24以下とすることで、車両の居住性を向上させつつ、車両の空気抵抗値及びタイヤの転がり抵抗値を共に低減して、燃費性を向上させることができることを見出したものである。
次に、上記比SW/ODが0.24以下の空気入りラジアルタイヤにおいて、ドライ路面での走行性能と、ウェット路面での走行性能とを両立させるためのタイヤのトレッドパターンについて説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態にかかる、乗用車用空気入りラジアルタイヤ(以下、タイヤと称する)のトレッドパターンを示す展開図である。
図5に示すように、第1の実施形態にかかるタイヤは、トレッド踏面1に、少なくとも1本、図示例では10本の、トレッド幅方向に延びる横溝2と該横溝2及びトレッド端TEによって区画される陸部3とを有する。また、第1の実施形態にかかるタイヤは、トレッド踏面1にトレッド幅方向に延びる横溝2のみが配設されており、トレッド周方向に延びる主溝を有していない。
なお、トレッド踏面とは、タイヤをリムに装着するとともに、タイヤを装着する車両毎に規定される最高空気圧を充填して平板上に垂直に置き、タイヤを装着する車両毎に規定される最大負荷に相当する重量を負荷したときに平板と接触することになるトレッドゴムの表面領域をいうものとする。
ここで、トレッド踏面1をトレッド幅方向に6つの領域に等分し、タイヤ赤道面CLを挟むトレッド幅方向中央の2つの領域をセンタ部4、センタ部4のトレッド幅方向両外側の他の4つの領域をショルダ部5と称する。
図5に示す例では、横溝2は、タイヤ赤道面CLを境界とする、トレッド踏面1の一方の幅方向半部のトレッド端TEに開口する一方の端部(始端)から、指定タイヤ回転方向Rの方向に向かって、トレッド幅方向内側に、タイヤ赤道面CLに跨ってトレッド踏面1の他方の幅方向半部まで延びている。この横溝2の他方の端部(終端)は、トレッド踏面1の他方の半部の陸部3内(図示例ではセンタ部4内)に留まっている。
また、図5に示す例では、トレッド周方向に隣接する横溝2は、互いに、タイヤ赤道面CLを境界とする反対側のトレッド端TEから延びるように配設されている。
さらに、第1の実施形態において、図5に示すように、横溝2は、トレッド幅方向内側へ延びるにつれ、トレッド幅方向に沿った形状となるように配設され、センタ部4でのトレッド周方向に対する傾斜角度θ1は、ショルダ部5でのトレッド周方向に対する傾斜角度θ2より大きくなっている。
ここで、「センタ部でのトレッド周方向に対する傾斜角度」とは、図15(a)〜(c)に示すように、トレッド幅方向をy軸とし、あるセンタ部内の幅方向位置yにおける、横溝2とタイヤ周方向とがなす挟角(鋭角又は直角)θ(y)を、センタ部での溝の幅方向延在領域全域にわたって、「y」で積分した値をセンタ部での溝の幅方向延在距離で除した値をいうものとする。すなわち、θ1は次式で表される(ただし、「y1」、「y2」は、図15(a)〜(c)に示すように、センタ部内での横溝の端部のy座標であり、y2>y1とする)。
Figure 0005845019

なお、「あるセンタ部内の幅方向位置yにおける、横溝2とタイヤ周方向とがなす挟角θ(y)」は、微分により求めるものとする。
また、「ショルダ部でのトレッド周方向に対する傾斜角度」とは、図15(a)〜(c)に示すように、トレッド幅方向をy軸とし、あるショルダ部内の幅方向位置yにおける、横溝2とタイヤ周方向とがなす挟角(鋭角)θ(y)を、ショルダ部での横溝の延在範囲の全域にわたって、「y」で積分した値をショルダ部での横溝の幅方向延在範囲の全域(定義域)で除した値をいうものとする。すわわち、図15(b)に示すように、横溝2が一方の幅方向半部のショルダ部から他方の幅方向半部のショルダ部まで延びている場合は、θ2は、次式で表される(ただし、ycは、ショルダ部の幅方向最内側の正のy座標であり、y3、y4は、ショルダ部における横溝の端部の座標とし、y3が負、y4が正とする)。
Figure 0005845019
また、図15(a)、(c)に示すように、横溝2が一方の幅方向半部のショルダ部から他方の幅方向半部のショルダ部まで延びずに、他方の半部のセンタ部内に留まる場合には、θ2は次式で表される。
まず、図15(a)に示すように、y座標が正であるショルダ部から他方の半部のセンタ部まで横溝が延びている場合には、以下の式で表される。
Figure 0005845019

一方で、図15(c)に示すように、y座標が負であるショルダ部から他方の半部のセンタ部まで横溝が延びている場合には、以下の式で表される。
Figure 0005845019
このように、本発明にあっては、タイヤの断面幅SWと外径ODとの比SW/ODが0.24以下であり、トレッド踏面1に、タイヤ赤道面CLを境界とする一方の半部のショルダ部5からタイヤ赤道面CLを跨って他方の半部までトレッド幅方向に延びる、少なくとも1本の横溝2を含む、トレッド幅方向に延びる溝のみからなる溝パターンが形成され、横溝2の各々について、センタ部4でのトレッド周方向に対する傾斜角度が、ショルダ部5でのトレッド周方向に対する傾斜角度より大きいことが肝要である。
以下、図5の矢印の方向Rをタイヤ回転方向として車両に装着した場合の、本発明の作用効果について説明する。
本発明の第1の実施形態によれば、まず、比SW/ODが0.24以下であり、踏み込み面の幅が狭いため、ウェット路面においては、図1(b)に矢印で水の流線を模式的に示すように、水がタイヤの幅方向両側方に排出されやすく、このため、排水性が高まり、実接地面積を確保することができる。また、接地長が長くなるセンタ部において、横溝のタイヤ周方向に対する傾斜角度が大きいため、センタ部の幅方向エッジ成分が増大し、ウェット制動性が向上する。さらに、第1の実施形態にかかるタイヤは、ショルダ部においては、横溝の周方向エッジ成分が増大するため、ウェット旋回性能も向上する。
また、ドライ路面での走行に関して、第1の実施形態にかかるタイヤはトレッド踏面にタイヤ周方向に延びる主溝を有しないため、陸部の剛性が高く、このため、操縦安定性、制動性、騒音性、耐磨耗性を確保することができる。
従って、第1の実施形態によれば、低燃費性と車両スペースの確保とを実現でき、且つドライ路面での走行性能と、ウェット路面での走行性能とを両立させることができる。
図6は、本発明の第2の実施形態にかかるタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。図6に示すように、このタイヤは、トレッド踏面1に、少なくとも1本、図示例では6本のトレッド幅方向に延びる横溝2と、該横溝2及びトレッド端TEにより区画される陸部3とを有する。
また、図6に示す例では、横溝2は、タイヤ赤道面CLを中心として対称に配置されており、タイヤ赤道面CLを境界とするトレッド幅方向半部において、トレッド端TEから指定タイヤ回転方向Rの方向に向かってトレッド幅方向内側に延びている。
さらに、図6に示すように、横溝2は、トレッド半部において、トレッド端TEから幅方向内側へ延びるにつれ、よりトレッド幅方向に沿った形状となるように配設されており、センタ部4でのトレッド周方向に対する傾斜角度θ1が、ショルダ部5でのトレッド周方向に対する傾斜角度θ2より大きい。
また、第2の実施形態にかかるタイヤは、センタ部4において、少なくとも1つ、図示例では、トレッド周方向に隣接する横溝2の間に1本ずつ、計6本のサイプ6を有している。
ここでいう、横溝2は、トレッド幅方向に延び、溝幅が1.5mm以上の溝をいい、サイプ6は、トレッド幅方向に延び、溝幅が1.5mm未満の溝をいうものとする。横溝の溝幅は、特には限定しないが、例えば20mm以下とすることが好ましい。
以下、第2の実施形態にかかるタイヤを図6の矢印の方向Rをタイヤ回転方向として車両に装着したときの作用効果について説明する。
本発明の第2の実施形態によれば、まず、第1の実施形態と同様に、踏み込み面の幅が狭いため、ウェット路面においては、図1(b)に矢印で水の流線を模式的に示すように、水がタイヤの幅方向両側方に排出されやすく、このため、排水性が高まり、実接地面積を確保することができる。また、接地長が長くなるセンタ部において横溝のタイヤ周方向に対する傾斜角度が大きいため、センタ部の幅方向エッジ成分が増大し、ウェット制動性が向上する。さらに、図6に示す例では、ショルダ部においては、横溝の周方向エッジ成分が増大するため、ウェット旋回性能が向上する。
さらに、第2の実施形態によれば、センタ部における幅方向エッジ成分を溝幅の小さいサイプにより確保しており、ネガティブ率が低く、陸部の剛性が高いため、より一層ドライ性能に優れる。
従って、本発明の第2の実施形態によれば、低燃費性と車両スペースの確保とを実現でき、且つドライ路面での走行性能と、ウェット路面での走行性能とを両立させることができる。
図7は、本発明の第3の実施形態にかかるタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。図7に示すように、第3の実施形態にかかるタイヤは、トレッド踏面1に、少なくとも1本、図示例では6本のトレッド幅方向に延びる横溝2と、該横溝2及びトレッド端TE1、TE2により区画される陸部3とを有する。横溝2は、タイヤ赤道面CLを境界として非対称に配設されている。
ここで、トレッド踏面1のタイヤ赤道面CLを境界とする一方の半部T1を、他方の半部をT2とする。
図7に示すように、横溝2は、一方の半部T1において、トレッド端TE1からトレッド周方向の一方向に向かってトレッド幅方向に延びている。また、横溝2は、他方の半部T2において、トレッド端TE2から上記一方向の逆方向に向かってトレッド幅方向に延びている。
さらに、図7に示すように、横溝2は、一方の半部T1において、トレッド端TE1からタイヤ赤道面CLに向かって幅方向内側に延びるにつれ、よりトレッド幅方向に沿った形状となるように配設され、また、他方の半部T2において、トレッド端TE2からタイヤ赤道面CLに向かって幅方向内側に延びるにつれ、よりトレッド幅方向に沿った形状となるように配設されている。従って、センタ部4での横溝2のトレッド周方向に対する傾斜角度θ1は、ショルダ部5での横溝2のトレッド周方向に対する傾斜角度θ2より大きくなっている。
以下、第3の実施形態にかかるタイヤを、車両に装着した場合の作用効果について説明する。
第3の実施形態によれば、まず、第1、第2の実施形態と同様に、踏み込み面の幅が狭いため、ウェット路面の走行時においては、図1(b)に矢印で水の流線を模式的に示すように、水がタイヤの幅方向両側方に排出されやすく、このため、排水性が高まり、実接地面積を確保することができる。また、接地長が長くなるセンタ部において横溝のタイヤ周方向に対する傾斜角度が大きいため、センタ部の幅方向エッジ成分が増大し、ウェット制動性が向上する。さらに、図7に示す例では、ショルダ部においては、横溝の周方向エッジ成分が増大するため、ウェット旋回性能が向上する。
また、ドライ路面においても、このタイヤは、周方向主溝を有しないため陸部の剛性が高く、操縦安定性、制動性、騒音性、耐磨耗性を確保することができる。
さらに、タイヤ回転方向の指定が無いため、装着内側と装着外側との間のクロスローテーションが可能となり、左右荷重不当配分等による偏磨耗を抑制でき、タイヤの寿命増進することができる。
従って、本発明の第3の実施形態によれば、低燃費性と車両スペースの確保とを実現でき、且つドライ路面での走行性能と、ウェット路面での走行性能とを両立させることができる。
ここで、本発明にあっては、図5〜7に示すように、横溝2の少なくとも一端がトレッド端に開口し、当該開口部での、横溝2がトレッド周方向に対する傾斜角度θ2が、30°〜70°であることが好ましい。
30°以上とすることにより、横溝の開口部近傍でのブロックの欠けを抑制し、耐磨耗性能を向上させることができ、一方で、70°以下にすることにより、よりウェット旋回性を確保することができるからである。
また、トレッド踏面1内のトレッド幅方向に延びる溝(横溝2及びサイプ6)をトレッド幅方向断面に投影した総延長を、トレッド踏面1の面積で除した値を、トレッド踏面1の単位面積当たりのエッジ成分とする。
ここで、総延長とは、図8に示すように、複数(図8では3つ)の溝が、トレッド幅方向断面に投影した際に重なる場合には、重なる部分も含めた延在長さ、「2A+B」を意味する。
そして、センタ部4での上記単位面積当たりのエッジ成分をρc(mm/mm)、ショルダ部5での上記単位面積当たりのエッジ成分をρs(mm/mm)とするとき、
ρc≧1.2ρs
を満たすことが好ましい。
上記範囲とすることにより、より一層センタ部でのエッジ成分を確保して、ウェット制動性をさらに向上させることができるからである。
なお、エッジ密度の極端な増加は、ブロック剛性を低下させ、ドライ路面での制動性及び低速域でのウェット制動性能が低下させてしまうため、
ρc≦3ρs
を満たすことが好ましい。
さらに、図9に示すように、タイヤ幅方向中央位置(タイヤ赤道面CL)における、横溝2の溝深さをδgとし、タイヤ幅方向中央位置(タイヤ赤道面CL)における、トレッド踏面1からタイヤ径方向最外側補強部材、(図示例では2層のベルト層7a、7bのうち、最外側ベルト層7a)までのトレッドゴムの厚さをδtとするとき、
δg/δt≦0.85
を満たすことが好ましい。
上記比δg/δtを0.85以下とすることで、陸部の剛性をより一層確保して、ドライ路面での走行性能を向上させることができるからである。
また、排水に必要な溝部体積と耐磨耗性確保とのバランスを考慮して、
δg/δt≧0.65
を満たすことが好ましい。
なお、補強部材とは、ベルト及びベルト保護層である。
加えて、本発明のタイヤにあっては、内圧を250kPa以上として使用することが好ましい。
なぜなら、高内圧とすることにより、ベルト張力が増大し、接地圧が増大することと相まって、ハイドロプレーニング性が向上するからである。
また、内圧は350kPa以下として使用することが好ましい。
なお、本発明のタイヤは、エアボリュームが15000cm以上のものであることが好ましい。タイヤの最低限の負荷能力を保持するために必要だからである。
本発明の効果を確かめるため、発明例1〜3、比較例1〜3にかかるタイヤを試作し、従来例1、2にかかるタイヤを用意した。
各タイヤの諸元は、以下の表4に示している。
Figure 0005845019
上記各タイヤに対し、ウェット制動性、ウェット旋回性、並びに、ドライ路面での操縦安定性、耐磨耗性、静音性を評価する試験を行った。
評価方法は、以下の通りである。
<ウェット制動性>
上記各タイヤを装着した車両につき、ウェット路面を、初速40km/hで走行し、フルブレーキ時の停止距離(mm)を指数評価した。その結果を表1に示す。
評価において従来例タイヤ1を100とした指数で表し、数値が大きい方が、性能が優れていることを示す。
<ウェット旋回性>
試験タイヤを装着した車両を旋回半径30mのアスファルト路面のコース(平均水深2mmを滞水させた状態)で旋回させ、旋回時の横加速度を計測し、横加速度の大きさによって旋回性を評価した。
評価において従来例タイヤ1を100とした指数で表し、数値が大きい方が、性能に優れていることを示す。
<操縦安定性>
上記各タイヤについて、長い直線部分を含む周回路、および緩やかなカーブの多いハンドリング評価路などからなるテストコース内を、低速から150km/h程度までの速度域で走行し、操縦安定性(ハンドル応答性)をドライバーがフィーリング評価した。従来例タイヤ1を100として指数化したもので操縦安定性を評価し、数値が大きい方が性能に優れていることを示す。
<耐磨耗性>
10万キロ走行後の残溝測定から磨耗量を算出した。従来例1における評価の値を100として、指数評価をした。数値が小さいほど耐磨耗性に優れていることを示す
<静音性>
静音性は、プロのドライバーが上記各タイヤを装着した車両をサーキット路にて時速60〜120km/hにて走行させて、フィーリングにより評価した。この時、従来例タイヤ1の静音性を100として換算し、その他のタイヤを相対評価した。なお、数値が大きいほど静音性に優れることを示す。
これらの評価結果を以下の表5に示す。
Figure 0005845019
表5に示すように、比較例1〜3にかかるタイヤは、ウェット制動性、ウェット旋回性、操縦安定性、耐磨耗性、静音性のいずれかが従来例1より劣っているのに対し、発明例1〜3にかかるタイヤは、全て、これらの性能のいずれもが従来例1より優れていることがわかる。
次に、横溝がトレッド端に開口し、当該開口部での横溝をトレッド周方向に対して適切な傾斜角度とすることの効果を見るため、発明例4、5にかかるタイヤを試作し、タイヤ性能を評価する試験を行った。
各タイヤの諸元及び評価結果を表6に示す。表6に示さない諸元については、発明例1と発明例4、5とは共通している。
Figure 0005845019
また次に、センタ部でのエッジ成分ρcと、ショルダ部でのエッジ成分をρsとの関係を好適化することの効果を見るため、発明例7にかかるタイヤを試作し、タイヤの性能を評価する試験を行った。
各タイヤの諸元及び評価結果を以下の表7に示す。表7に示さない諸元については、発明例1と発明例7とは共通している。
Figure 0005845019
さらに、上述の比δg/δtを好適化することの効果を見るため、発明例8にかかるタイヤを試作し、タイヤ性能を評価する試験を行った。
各タイヤの諸元及び評価結果を以下の表8に示す。なお、表8に示さない諸元については、発明例1と発明例8とは共通している。なお、表8において、発明例1を100としたときの指数で評価し、数値が大きい方が性能に優れていることを示す。
Figure 0005845019
加えて、タイヤを高内圧化して使用することの効果を見るため、上記供試タイヤ17について内圧を変えて、タイヤ性能を評価する試験を行った。
各タイヤの諸元及び評価結果を以下の表9に示す。なお、表9において、評価結果は、内圧を250kPaとしたときの指数で表し、数値が大きい方が性能に優れていることを示す。
Figure 0005845019
表6に示すとおり、溝パターンを好適化した発明例1は、発明例4、5、6よりウェット旋回性に優れていることがわかる。
また、表7に示すとおり、比ρc/ρsの値を好適化した発明例1は、発明例7よりウェット制動性に優れていることがわかる。
さらに、表8に示すとおり、比δg/δtの値を好適化した発明例1は、発明例8よりRR値が低減されていることがわかる。
加えて、表9に示すとおり、タイヤの内圧を好適化した使用方法によれば、RR値が低減され、ウェット制動性も向上することがわかる。
1 トレッド踏面
2 横溝
3 陸部
4 センタ部
5 ショルダ部
6 サイプ
7a、7b 補強材(ベルト層)
10 トレッド踏面
20 横溝
30 主溝
40 陸部

Claims (10)

  1. 一対のビード部間でトロイダル状に跨るラジアル配列コードのプライからなるカーカスと、トレッドとを備えた、乗用車用空気入りラジアルタイヤであって、
    前記タイヤの断面幅SWと外径ODとの比SW/ODが0.24以下であり、
    前記トレッドの踏面をトレッド幅方向に6つの領域に等分し、トレッド幅方向中央の2つの領域をセンタ部、該センタ部のトレッド幅方向両外側の他の4つの領域をショルダ部とするとき、
    前記トレッド踏面に、タイヤ赤道面を境界とする一方の半部のショルダ部からタイヤ赤道面を跨って他方の半部までトレッド幅方向に延びる、少なくとも1本の横溝を含む、トレッド幅方向に延びる溝のみからなる溝パターンが形成され、
    前記横溝の各々は、前記センタ部でのトレッド周方向に対する傾斜角度θ1が、前記ショルダ部でのトレッド周方向に対する傾斜角度θ2より大きく、
    前記横溝の少なくとも一端は、トレッド端に開口することを特徴とする、乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記横溝の少なくとも一端がトレッド端に開口する開口部での前記横溝がトレッド周方向に対する傾斜角度θ2は、30°〜70°である、請求項1に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  3. 前記トレッド踏面内の前記トレッド幅方向の延びる溝をトレッド幅方向断面に投影した総延長を、前記トレッド踏面の面積で除した値を、前記トレッド踏面の単位面積当たりのエッジ成分とし、
    前記センタ部での単位面積当たりのエッジ成分をρc(mm/mm)、前記ショルダ部での単位面積当たりのエッジ成分をρs(mm/mm)とするとき、
    ρc≧1.2ρs
    を満たす、請求項1又は2に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  4. タイヤ赤道面における、前記横溝の溝深さをδgとし、タイヤ赤道面における、前記トレッド踏面からタイヤ径方向最外側補強部材までのトレッドゴムの厚さをδtとするとき、
    δg/δt ≦0.85
    を満たす、請求項1〜3のいずれか一項に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  5. 前記タイヤのタイヤサイズは、155/55R21、165/55R21、155/55R19、155/70R17、165/55R20、165/65R19、165/70R18、155/45R21のいずれかである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  6. 前記センタ部において、トレッド周方向に隣接する前記横溝間に、少なくとも1本のサイプを有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  7. 前記横溝は、前記トレッド踏面のタイヤ赤道面を境界とする一方の半部において、トレッド端からトレッド周方向の一方向に向かってトレッド幅方向に延び、且つ、前記トレッド踏面のタイヤ赤道面を境界とする他方の半部において、トレッド端からトレッド周方向の前記一方向とは逆の方向に向かってトレッド幅方向に延びる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  8. 前記トレッド踏面内の前記トレッド幅方向の延びる溝をトレッド幅方向断面に投影した総延長を、前記トレッド踏面の面積で除した値を、前記トレッド踏面の単位面積当たりのエッジ成分とし、
    前記センタ部での単位面積当たりのエッジ成分をρc(mm/mm )、前記ショルダ部での単位面積当たりのエッジ成分をρs(mm/mm )とするとき、
    ρc≦3ρs
    を満たす、請求項1〜7のいずれか一項に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  9. タイヤ赤道面における、前記横溝の溝深さをδgとし、タイヤ赤道面における、前記トレッド踏面からタイヤ径方向最外側補強部材までのトレッドゴムの厚さをδtとするとき、
    δg/δt ≧0.65
    を満たす、請求項1〜8のいずれか一項に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
  10. 請求項1〜のいずれか一項に記載のタイヤを、内圧を250kPa以上として使用することを特徴とする、乗用車用空気入りラジアルタイヤの使用方法。
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