JP5844560B2 - フィリング入りのパンにおけるフィリングの風味向上方法 - Google Patents

フィリング入りのパンにおけるフィリングの風味向上方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5844560B2
JP5844560B2 JP2011145877A JP2011145877A JP5844560B2 JP 5844560 B2 JP5844560 B2 JP 5844560B2 JP 2011145877 A JP2011145877 A JP 2011145877A JP 2011145877 A JP2011145877 A JP 2011145877A JP 5844560 B2 JP5844560 B2 JP 5844560B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filling
bread
sucralose
flavor
cream
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011145877A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013009646A (ja
Inventor
康之 藤田
康之 藤田
美奈子 小倉
美奈子 小倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
San Ei Gen FFI Inc
Original Assignee
San Ei Gen FFI Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by San Ei Gen FFI Inc filed Critical San Ei Gen FFI Inc
Priority to JP2011145877A priority Critical patent/JP5844560B2/ja
Publication of JP2013009646A publication Critical patent/JP2013009646A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5844560B2 publication Critical patent/JP5844560B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

本発明は、フィリング入りのパンにおけるフィリングの風味向上方法、詳細には、フィリング入りのパンにおいて、スクラロースをパン生地に添加することを特徴とするフィリングの風味向上方法に関する。
パンは消費者の嗜好の多様化に合わせて、多くの種類のものが販売されている。
従来から、焼成したパンに、ジャムやカスタードクリームなどのフィリングを用いた菓子パンがあり、根強い需要を維持している。
菓子パンにおいて、クリームやジャムなどのフィリングに甘味を付与し、風味を向上させるために、砂糖や種々の高甘味度甘味料が使用されているが、これまでこれらの甘味剤は、フィリングに直接添加されて使用されていた。
スクラロースは、ショ糖の約600倍の甘味を有しており、高甘味度甘味料として、種々の食品の甘味付けや、風味の向上などに用いられている。
スクラロースがパンに使用されている例として、例えば特許文献1には、スクラロースなどの高甘味度甘味料を、菓子パンなどの醗酵ベーカリー食品の生地中に練り込むことにより、甘味が付与されることが記載されている。
また、特許文献2には、スクラロースを添加して特定温度で焼成することにより、砂糖を使用した場合に比べて、焼き色が薄く調製されたパンが製造できることが記載されている。
しかしながら、フィリング入りのパンにおいて、スクラロースを直接パン生地に添加することによって、当該パンに用いられるフィリング自体の風味を向上できることは、いずれにも記載されていない。
特開2002−199840号公報 特開2002−233299号公報
従来のクリームやジャムなどのフィリングに、砂糖やスクラロースなどの高甘味度甘味料を添加して、甘味を付与し風味を向上させる方法では、使用するフィリング毎にこれらの甘味剤を添加してフィリングを調製しなければならないため、いろいろなフィリング入りのパンを製造するには工程が煩雑になり、コストが高くなるという問題点があった。
本発明者らは、上記従来技術の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねていたところ、フィリング入りのパンにおいて、スクラロースをパン生地に添加することにより、クリームやジャムなどのフィリングに、直接スクラロースを添加しなくとも、フィリングの風味を向上できることを見出した。
すなわち、本発明は下記に掲げるフィリングの風味向上方法に関するものである。
項1.フィリング入りのパンにおいて、スクラロースをパン生地に添加することを特徴とするフィリングの風味向上方法。
項2.フィリングが、クリーム又はジャムである、項1記載のフィリングの風味向上方法。
項3.クリームがチョコレートクリームであり、ジャムがイチゴジャムである、項2記載のフィリングの風味向上方法。
項4.スクラロースの添加量が、パン生地中の穀粉類に対して、0.0001〜0.05質量%である、項1〜3記載のフィリングの風味向上方法。
フィリング入りのパンにおいて、スクラロースをパン生地に添加することにより、当該パンに用いられるフィリングの風味を向上することができる。
そのため、パン生地を製造して焼成したパンの中に、フィリングを詰めたりするだけで、菓子パンを製造できるので、一度に多くの種類のフィリング入りの菓子パンを製造することができる。
本発明は、フィリング入りのパンにおいて、スクラロースをパン生地に添加することを特徴とする、当該パンに用いられるフィリングの風味向上方法に関するものである。
本発明に用いるスクラロースは、ショ糖の約600倍の甘味を有する高甘味度甘味料であり、商業的に入手することができ、例えば、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製のサンスイートSU100等を挙げることができる。
本発明において、パン生地中の穀粉類に添加するスクラロースの割合は、使用するフィリングの種類によって適宜調整することができるが、通常穀粉類に対して0.0001〜0.05質量%、好ましくは0.0005〜0.02質量%、さらに好ましくは0.001〜0.01質量%である。
パン生地中の穀粉類に対して、スクラロースが0.0001質量%より少ないと、フィリングの風味向上効果が十分ではなく、また、スクラロースが0.05質量%より多いと、パン生地自体に甘味がつきすぎて、いずれも好ましくない。
本発明のフィリング入りのパンに用いられるフィリングとしては、クリーム(チョコレートクリーム、バタークリーム、チーズクリーム、カスタードクリーム、生クリーム、フラワーペーストなど)、ジャム(イチゴジャム、オレンジジャム、マーマレードなど)、餡、チョコレートなどが挙げられるが、スクラロースは、パン生地に添加することにより、特にクリームやジャムの風味を向上することができる。
本発明に係るパン自体は、必須原料としての穀粉類(薄力粉、強力粉、中力粉等)及び水の他に、スクラロースを含み、必要に応じて本発明の効果を損なわない限りにおいて、糖類(例えば砂糖、果糖、ブドウ糖、蜂蜜、オリゴ糖、糖アルコール、トレハロースなど)、スクラロース以外の高甘味度甘味料(例えば、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、ネオテーム、ソーマチン、ステビア抽出物、羅漢果抽出物など)、イースト、食塩、油脂類(例えばショートニング、ラード、マーガリン、バター、液状油など)、乳製品、調味料(グルタミン酸類、核酸など)、化学膨脹剤、香料、色素、酸化防止剤、保存料等を添加混捏し、焼成の工程を経て製造される。
本発明のパン自体の製造工程は、通常用いられる方法であれば特に制限はない。スクラロースをパン生地に添加し練り込む工程についても特に制限はなく、穀粉類等の原材料に粉体で混合したり、あらかじめ水中に溶かして使用したりすることができる。通常用いられる方法として、例えばストレート法、中種法、液種法など従来用いられている方法を使用できる。
このようにして製造したパンに、上記フィリングを詰める、シート状に折り込む、うわがけするなどの方法により、フィリングの風味が向上した菓子パンを製造することができる。
以下、本発明の内容を以下の実験例及び実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
実験例1(菓子パンの製造)
(1)ホームベーカリー(National製 品番:SD−BT103)を使用して、表1の処方に基づき、強力粉、無塩バター、砂糖、食塩、脱脂粉乳を内釜に仕込む。
(2)スクラロースを冷水に溶解して、(1)に加える。
(3)ドライイーストを所定の位置にセットする。
(4)ホームベーカリーの食パンコースで、約200℃で焼成し、−20℃で冷凍して保存する。
(5)出来上がったパンに、市販のチョコクリームを詰めて、菓子パンを製造する。
Figure 0005844560
チョコクリームの風味のエンハンス効果が好ましい順に、◎、○、△、×で評価し、結果を表2に示す。
Figure 0005844560
実験例2
実験例1と同様にしてチョコクリームを詰めた菓子パンを製造し、スクラロースの効果を他の高甘味度甘味料と比較した。
各高甘味度甘味料の添加量は、表3の通りとし、スクラロースと同等の甘味となるように、他の高甘味度甘味料を添加した(表3の数値は、質量%を示す)。実験例1と同様に評価して、結果を表4に示す。
Figure 0005844560
*1:J-100(守田化学株式会社製)
*2:ミラスィー200(大日本住友化学株式会社製)
*3:ネオサンマルクDC(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)
Figure 0005844560
上記の結果から、スクラロースは他の高甘味度甘味料と比べて、パンに詰められるフィリングの風味を向上する効果に優れている。
実施例8
実験例1の実施例2(スクラロース添加量:0.001質量%)と同様にして製造したパンに、市販のイチゴジャムを詰めて菓子パンを調製し、イチゴジャムの風味を評価した。
その結果、パンとイチゴジャムの一体感があり、バランスのとれた味になり、さらに、イチゴの味が引き立ち、すっきりとした甘さになるのと同時に、甘酸っぱさが長く持続した。
本発明により、パンに用いられるフィリングの風味を向上することができるので、食品工業において有用である。




Claims (1)

  1. フィリングがチョコレートクリーム又はイチゴジャムであるフィリング入りのパンにおい
    て、スクラロースをパン生地中の穀粉類に対して、0.0005〜0.02質量%添加することを特徴とするフィリングの風味向上方法。
JP2011145877A 2011-06-30 2011-06-30 フィリング入りのパンにおけるフィリングの風味向上方法 Active JP5844560B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011145877A JP5844560B2 (ja) 2011-06-30 2011-06-30 フィリング入りのパンにおけるフィリングの風味向上方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011145877A JP5844560B2 (ja) 2011-06-30 2011-06-30 フィリング入りのパンにおけるフィリングの風味向上方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013009646A JP2013009646A (ja) 2013-01-17
JP5844560B2 true JP5844560B2 (ja) 2016-01-20

Family

ID=47684140

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011145877A Active JP5844560B2 (ja) 2011-06-30 2011-06-30 フィリング入りのパンにおけるフィリングの風味向上方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5844560B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW201841573A (zh) * 2017-04-04 2018-12-01 日商J 制油股份有限公司 呈味改善劑

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002199840A (ja) * 2000-04-25 2002-07-16 Sanei Gen Ffi Inc 甘味加熱製品及びその応用
JP4119338B2 (ja) * 2003-09-30 2008-07-16 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 耐熱性フィリング材
JP2007166924A (ja) * 2005-12-19 2007-07-05 Sanei Gen Ffi Inc フィリング材
JP4648934B2 (ja) * 2007-10-15 2011-03-09 旭化成ケミカルズ株式会社 ドウ組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013009646A (ja) 2013-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6704437B2 (ja) 可塑性油脂組成物
JP4471923B2 (ja) 油中水型乳化油脂組成物
JP6282854B2 (ja) 可塑性油中水型乳化油脂組成物
JP5714288B2 (ja) ベーカリー練り込み用可塑性油中水型乳化油脂組成物
JP6993785B2 (ja) 可塑性油中水型乳化油脂組成物
TW202214120A (zh) 飲食品的風味持久性提升劑、提升飲食品所具有的風味的持久性的方法及飲食品
JP5844560B2 (ja) フィリング入りのパンにおけるフィリングの風味向上方法
JP7061832B2 (ja) 可塑性油脂組成物及び該可塑性油脂組成物を使用してなる練りパイ生地
JP2016111985A (ja) 可塑性油脂組成物
JP6787011B2 (ja) 油脂組成物
JP6066258B2 (ja) 穀類加工品の老化防止用組成物
JPS6142538B2 (ja)
JP2002017240A (ja) 乳酸醗酵菓子類の製法
JP6757206B2 (ja) 製菓製パンの製造方法
JP6599091B2 (ja) 製パン練り込み用油脂組成物
JP6652779B2 (ja) 可塑性油中水型乳化物
JP6567251B2 (ja) 可塑性油中水型乳化油脂組成物。
JP5876223B2 (ja) 非発酵焼き菓子類用ミックス
JP7203574B2 (ja) ベーカリー用油脂組成物
JP6799441B2 (ja) ベーカリー製品用湯種生地
KR101977836B1 (ko) 크림소금 제조방법
KR20210077563A (ko) 필링 도너츠
JP2016086741A (ja) ベーカリー製品の製造方法
JP2023116073A (ja) シュー生地
JP2024006626A (ja) パン生地

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140603

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150421

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150611

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150630

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150929

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20151007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5844560

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150