JP5836179B2 - アイスクリーム用可食容器の製造方法 - Google Patents

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本発明はアイスクリーム用可食容器の製造方法に関する。
アイスクリームで用いられるモナカやコーン等の可食容器は、一般に、小麦粉やとうもろこし粉などのたんぱく質および澱粉を含む穀物粉と、馬鈴薯やとうもろこしより採取した澱粉(いわゆるコーンスターチ)等の澱粉を主原料とし、これらに油脂、糖類、添加剤(乳化剤、膨脹剤、着色料等)等を加え、適量の水を入れて混合した水種生地(原料組成物)を金型内で焼成して製造される。
原料に小麦粉等のたんぱく質を含有する原料を用いることにより香ばしい風味が得られる。
タピオカ粉加工澱粉やワキシーコーンスターチを用いたアイスクリーム用可食容器としては、香ばしさを積極的に抑えるために、小麦粉の代替としてタピオカ粉加工澱粉やワキシーコーンスターチを用いたアイスクリーム用可食容器が知られている(特許文献1、2)。
特許文献1には、香ばしさが抑えられたアイスクリーム用モナカ皮を製造することを目的として、澱粉を含有する原料として小麦粉を使用せず、ワキシーコーンスターチと馬鈴薯澱粉、またはワキシーコーンスターチとタピオカ粉加工澱粉を用いた実施例が記載されている。また比較例として、澱粉を含有する原料として小麦粉のみを使用した例が記載されている。
特許文献2には、香ばしさが抑えられたアイスクリーム用モナカ皮を製造することを目的として、澱粉を含有する原料として小麦粉を使用せず、餅米粉とワキシースターチとを用いてアイスクリーム用モナカ皮を製造した実施例と、澱粉を含有する原料として小麦粉とコーンスターチ、または小麦粉と餅米粉を使用した比較例が記載されている。
特開2004−248532号公報 特開2006−340673号公報
ところで、アイスクリーム用可食容器にあっては強度および口溶けが良好であることが望まれる。強度が不足すると、可食容器の流通過程や、可食容器を用いたアイスクリーム製品の製造過程および流通過程において、衝撃を受けたときに割れや欠けが生じて商品価値が低下してしまう。また、アイスクリーム用可食容器の口溶けが良い方が、該可食容器とアイスクリームとを一緒に喫食したときに、両者の口溶けのバランスが良好となり、全体としておいしいアイスクリーム製品が得られやすい。
本発明者等の知見によれば、例えば、特許文献1、2の実施例に記載されているような、小麦粉を使用しない配合ではアイスクリーム用可食容器の強度が不十分となりやすい。また特許文献2の比較例1に記載されているように、澱粉を含有する原料として小麦粉とコーンスターチを主に用いると、良好な強度が得られやすいが、口溶けが十分とは言えない。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、アイスクリーム用可食容器の良好な強度と、良好な口溶けが同時に得られるようにした、アイスクリーム用可食容器の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明のアイスクリーム用可食容器の製造方法は、小麦粉、澱粉原料(小麦粉を除く)、および水を含有する原料組成物を金型内で焼成する工程を有し、前記澱粉原料(小麦粉を除く)/小麦粉の質量比が0.5/1〜1/1であり、
前記澱粉原料(小麦粉を除く)が、タピオカ澱粉および/またはタピオカ加工澱粉と、うるち米粉とを含み、かつ
前記澱粉原料(小麦粉を除く)のうちのタピオカ澱粉および/またはタピオカ加工澱粉が50質量%以上100質量%未満であることを特徴とする。
前記澱粉原料が、タピオカ澱粉および/またはタピオカ加工澱粉とうるち米粉に加えて、さらにワキシーコーンスターチを含むことが好ましい。
本発明によれば、良好な強度と、良好な口溶けを有するアイスクリーム用可食容器が得られる。
本発明にかかるアイスクリーム用可食容器を用いたアイスクリーム製品の一例を示す斜視図である。 図1に示したアイスクリーム用可食容器の断面図である。 製造例で得たモナカ皮の口溶けの評価結果を示すグラフである。 製造例で得たモナカ皮の強度(中央部)の評価結果を示すグラフである。 製造例で得たモナカ皮の強度(端部)の評価結果を示すグラフである。
アイスクリーム類は食品衛生法に基づく「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」(略して乳等省令と呼ばれる。)によって、以下のように定められている。すなわち、アイスクリーム類とは、乳又はこれらを原料として製造した食品を加工し、又は主要原料としたものを凍結させたものであって乳固形分3.0%以上を含むもの(はっ酵乳を除く)をいう。アイスクリーム類は、含まれる乳固形分と乳脂肪分の量によって、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスの3つに分類される。
本明細書ではこれらのアイスクリーム類(アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス)を区別せず、「アイスクリーム」と総称する。
本発明では、アイスクリーム用可食容器(以下、単に可食容器ということもある。)の原料として、小麦粉と、澱粉原料(小麦粉を除く。以下、単に澱粉原料ということもある。)を用いる。
[小麦粉]
小麦粉は、特に限定されず市販品を適宜用いることができる。通常小麦粉には、小麦粉全体に対して70〜80質量%の澱粉が含まれる。小麦粉の種類としては、たんぱく質の含有量によって強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉に分けられ、用途に応じて適宜使用される。可食容器の原料としては、通常、中力粉または薄力粉が用いられる。
[澱粉原料]
澱粉原料として、少なくともタピオカ澱粉および/またはタピオカ加工澱粉を用いる。加工澱粉とは、生地粘度調整や食感改善を目的として糊化、エーテル化、アセチル化等の処理を施したものをいう。タピオカ澱粉、タピオカ加工澱粉は市販品から入手できる。
澱粉原料の合計のうち、タピオカ澱粉および/またはタピオカ加工澱粉が占める割合は50〜100質量%であり、60〜100質量部が好ましく、65〜100質量%がより好ましい。該タピオカ澱粉および/またはタピオカ加工澱粉の含有割合が上記の範囲内であると、可食容器の良好な強度と、良好な口溶けの両立が達成されやすい。
タピオカ澱粉および/またはタピオカ加工澱粉のほかに、澱粉原料(以下、他の澱粉原料という。)を用いてもよい。澱粉原料の合計のうち、タピオカ澱粉およびタピオカ加工澱粉を除く他の澱粉原料が占める割合は50質量%以下であり、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましい。
他の澱粉原料は、アイスクリーム用可食容器の分野で公知の、澱粉を含む原料を適宜用いることができる。例えばワキシーコーンスターチ、コーンスターチ、馬鈴薯、これらの加工澱粉、うるち米粉(単に「米粉」ということもある。)、もち米粉等が挙げられる。これらは市販品から入手できる。ワキシーコーンスターチとは、もち種(ワキシーコーン)と呼ばれるトウモロコシから作られる澱粉である。
可食容器の良好な強度と、良好な口溶けが得られやすい点で、他の澱粉原料がワキシーコーンスターチおよび/またはうるち米粉であることが好ましい。
本発明において、澱粉原料/小麦粉の質量比は0.5/1〜1/1であり、0.6/1〜1/1が好ましい。該澱粉原料/小麦粉の質量比が上記範囲内であると、可食容器の良好な強度と、良好な口溶けの両立が達成されやすい。
[油脂]
可食容器の製造に油脂類を用いてもよい。油脂類を添加することにより、焼成後に金型からの離型性が向上する。油脂類は食品用として公知の植物性油脂、または動物性油脂を用いることができる。常温で液状であってもよい、固形であってもよい。アイスクリーム用可食容器の分野で公知の油脂類を適宜用いることができる。具体例としてはパーム油、菜種油、米油等が挙げられる。油脂は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
油脂類を用いる場合の使用量は、原料組成物の全原料(水を含む)に対して、5質量%以下が好ましく、3質量%以下が好ましい。下限値は特に限定されないが、添加効果が得られやすい点で0.5質量%以上が好ましく、1.0質量%以上がより好ましい。
油脂類の使用量が上記範囲の上限値以下であると、可食容器の良好な口溶けが得られやすく、金型表面へ油脂の浮き出しが生じにくい。
[乳化剤]
可食容器の製造に乳化剤を用いてもよい。特に油脂類を使用する場合は、原料組成物中で、油脂が良好に分散できるように乳化剤を添加することが好ましい。
乳化剤は、アイスクリーム用可食容器の分野で公知の乳化剤を適宜用いることができる。具体例としては、ショ糖脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、酵素処理レシチン等が挙げられる。乳化剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
乳化剤を用いる場合の使用量は特に限定されないが、例えば原料組成物の全原料(水を含む)に対して、0.1〜0.6質量%が好ましく、0.2〜0.5質量%の範囲が好ましい。上記範囲の下限値以上であると乳化剤の添加効果が十分に得られやすく、上限値以下であると、良好な風味が得られやすい。
[糖類(澱粉以外の糖類)]
可食容器の製造に糖類を用いることが好ましい。糖類を添加することにより、可食容器に甘味を付与され、焼成時に焼き色がつきやすくなる。
糖類は、アイスクリーム用可食容器の分野で公知の糖類を適宜用いることができる。具体例としては、砂糖、上白糖、グラニュー糖、異性化糖、ブドウ糖、果糖、水あめなどが挙げられる。糖類は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
糖類を用いる場合の使用量は特に限定されないが、例えば原料組成物の全原料(水を含む)に対して、0.2〜3.5質量%が好ましく、0.3〜2.7質量%の範囲が好ましい。上記範囲の下限値以上であると糖類の添加効果が十分に得られやすく、上限値以下であると、良好な風味および外観が得られやすい。
[膨張剤]
可食容器の製造に膨張剤を用いてもよい。膨張剤を添加すると、焼成時に生地中に気泡が発生し、多孔質でサクサクとした食感の可食容器が得られる。
膨張剤は、焼き菓子分野で公知の膨張剤を適宜用いることができる。具体例としては、、炭酸水素ナトリウム(重曹とも呼ばれる)、炭酸ナトリウム(ソーダ灰とも呼ばれる)、炭酸水素アンモニウム(重炭アンとも呼ばれる)、炭酸アンモニウム(炭アンとも呼ばれる)、ミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)等が挙げられる。膨張剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
膨張剤を用いる場合の使用量は特に限定されないが、例えば原料組成物の全原料(水を含む)に対して、0.1〜0.5質量%が好ましく、0.1〜0.3質量%の範囲が好ましい。上記範囲の下限値以上であると膨張剤の添加効果が十分に得られやすく、上限値以下であると良好な風味が得られやすい。
[添加剤]
これらのほかにも、必要に応じて、調味料、香料、着色料、pH調整剤等の添加剤を適宜用いることができる。これらは食品の分野で公知のものを適宜用いることができる。
調味料の具体例としては、スクラロース、ステビア等の甘味料;食塩等が挙げられる。
香料の具体例としては、バニリン、ワニラ、バターフレーバー等が挙げられる。
着色料の具体例としては、カラメル色素、アナトー色素、カロチン色素等が挙げられる。
pH調整剤としては、水酸化カルシウム等が挙げられる。
添加剤の使用量は特に限定されないが、他の成分とのバランスの点で、例えば原料組成物の全原料(水を含む)に対して、添加剤の合計が0.1〜1.9質量%が好ましく、0.2〜0.6質量%の範囲が好ましい。
[製造方法]
図1は、本発明にかかるアイスクリーム用可食容器を用いたアイスクリーム製品の一例を示す斜視図であり、図2は、図1に示したアイスクリーム用可食容器をA−A線に沿って切断した断面図である。図中符号1は可食容器である。
可食容器を製造するには、まず、上記小麦粉、澱粉原料、および必要に応じて用いられる原料と、水とを混合し、原料組成物(水種生地)を調製する。小麦粉と澱粉原料の合計の含有量が、原料組成物全体(水を含む全原料)に対して、35〜55質量%であることが好ましく、40〜50質量%がより好ましい。また水の含有量が、原料組成物全体(水を含む全原料)に対して、40〜60質量%であることが好ましく、45〜60質量%がより好ましい。
小麦粉、澱粉原料、および水の含有量が上記の範囲内であると、金型内に充填するのに好ましい流動性を有する原料組成物が得られやすい。
次に、得られた原料組成物を、予め焼成温度に予熱された金型内に充填して焼成する。金型は、はさみ焼き金型が好ましい。はさみ焼き金型は、雌型と雄型の隙間に原料組成物を充填して焼成するもので、雌型と雄型のクリアランスで製品の形状および厚さが決まる。可食容器の厚さは1〜4mm程度が好ましい。
具体的には、はさみ焼き金型の雌型内に原料組成物を注入した後、該雌型に雄型を嵌合させる。これにより、金型の雌型と雄型の隙間に原料組成物が充填された状態となり、該金型内の原料組成物を加熱焼成することにより可食容器1が形成される。焼成後、金型の嵌合を解放して可食容器1を取り出す。
焼成温度および焼成時間は、原料組成物の配合、得ようとする可食容器の大きさや食感、製造効率等に応じて適宜設定することができる。
例えば焼成温度は140〜240℃の範囲が好ましく、焼成時間は60〜120秒間の範囲が好ましい。
得られた可食容器1の内側にアイスクリームを盛り上げ充填し、その上に2枚目の可食容器1を、開口部1aどうしが接合するように被せ、冷凍庫内でアイスクリームを硬化させることにより、可食容器1、1内にアイスクリーム(図示せず)が収容されたアイスクリーム製品10が得られる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(製造例1〜5:モナカ皮の製造)
製造例2〜5は参考例、製造例1は比較例である。
表1における示す原料の内容は以下の通りである。
・小麦粉:中力粉。
・米粉:うるち米粉。
・植物油脂:菜種油。
表1に示す配合で各原料および水を混合して原料組成物(水種生地)を調製した。これを予め145℃に予熱したはさみ焼き金型に11gずつ充填し、2分(120秒)間焼成して、図2に示すモナカ皮(可食容器)を得た。
はさみ焼き金型の雌型と雄型のクリアラスで決まるモナカ皮の厚さは、図中の点Pにおいて2mm、点Qにおいて3mmである。
製造例1の配合は、強度を重視して小麦粉とコーンスターチを併用した配合である。後述の官能試験では製造例1で得られるモナカ皮を基準とした。
<評価>
(1)モナカ皮の質量:焼成が終了してから1日後にモナカ皮の質量を測定した。各例において10個のモナカ皮の質量を測定して平均値を求めた。結果を表1に示す。
(2)官能試験:訓練されたパネラー10名にモナカ皮を喫食してもらい、風味の良さ、口溶けの良さ、苦味の強さの3項目について、製造例1のモナカ皮を基準として相対評価した。評価は、製造例1と比べて、同等であるときは0(ゼロ)とし、相対的に良い(または強い)場合は+1〜+2の2段階で評価し、相対的に悪い(または弱い)場合は−1〜−2の2段階で評価した。数値が大きいほど風味が良い、口溶けが良い、または苦味が強いことを示す。
製造例2〜5のモナカ皮について評価を行い、平均値を求めた。結果を表1に示す。また口溶けの結果を図3に示す。
(3)強度:モナカ皮の中央部の点Pおよび端部の点Qを、厚さ方向(図中矢印で示す)に押圧したときの破断強度をレオメーターで測定した。測定装置は総合物性測定装置、製品名:SUN RHEO METER COMPAC−100 II(サン科学製)を用いた。押圧部の形状は円形(直径11mm)である。
ステージ上昇速度100mm/分の条件で、破断が生じたときの最大荷重の値(単位:kgf)を破断強度の値として測定した。各例において10個のモナカ皮について測定を行い、平均と標準偏差を求めた。結果を表1に示す。また、中央部についての結果(平均)を図4に示し、端部についての結果(平均)を図5に示す。
Figure 0005836179
表1および図3〜5の結果に示されるように、製造例2〜5において、製造例1よりも口溶けの向上が見られた。製造例2、4、5の強度は、製造例1に比べると低いが、製品として良好な強度の範囲である。製造例3は製造例1と同等以上の優れた強度が得られた。
(製造例6:アイスクリーム製品の製造・評価)
製造例1、3でそれぞれ得られたモナカ皮を用い、図1に示す形状の、内部にアイスクリームが収容されたアイスモナカ(アイスクリーム製品10)を製造した。
得られたアイスモナカについて下記の方法で官能試験を行った。
すなわち、訓練されたパネラー10名にアイスモナカ皮を喫食してもらい、下記の(a)〜(e)の5項目について、製造例1のモナカ皮を用いたアイスモナカを基準として相対評価した。評価は、製造例1と比べて、同等であるときは0(ゼロ)とし、相対的に良い場合は+1〜+2の2段階で評価し、相対的に悪い場合は−1〜−2の2段階で評価した。数値が大きいほど良好またはおいしいことを示す。
その結果、10名の平均値は以下の通りであり、全ての項目において、製造例3のモナカ皮を用いたアイスモナカは、製造例1のモナカ皮を用いたアイスモナカと同等以上の良好な評価が得られた。
(a)アイスクリームとモナカ皮の口溶けのバランスの良さ:0.8、
(b)歯切れの良さ:0.3、
(c)食感の良さ:0.6、
(d)モナカ皮の風味の良さ:0.0、
(e)全体的なおいしさ:0.5。
(製造例11,12:モナカ皮の製造)
製造例11は比較例、製造例12は実施例である。
表2における示す原料の内容は以下の通りである。
・小麦粉:中力粉。
・米粉:うるち米粉。
・植物油脂:菜種油。
・タピオカ加工澱粉:SAKURA(製品名)、松谷化学社製。
表2に示す配合で各原料および水を混合して原料組成物(水種生地)を調製した。これを予め180℃に予熱したはさみ焼き金型に10gずつ充填し、1分30秒(90秒)間焼成して、図2に示すモナカ皮(可食容器1)を得た。
はさみ焼き金型の雌型と雄型のクリアランスで決まるモナカ皮の厚さは、図中の点Pにおいて2mm、点Qにおいて3mmである。
製造例1〜5と同様にして強度の評価を行った。結果を表2に示す。得られたモナカ皮を喫食したところ、製造例12は製造例11より口溶けが良好であった。
Figure 0005836179
上記の結果に示されるように、製造例12では、製造例11に比べて澱粉原料としてワキシーコーンスターチの配合量を減らしてタピオカ加工澱粉を採用したことにより、口溶けが向上し、強度もやや向上した。
(製造例13,14:モナカ皮の製造)
製造例13は比較例、製造例14は参考例である。
表3における示す原料の内容は以下の通りである。
・小麦粉:中力粉。
・米粉:うるち米粉。
・植物油脂:菜種油。
・タピオカ加工澱粉:SAKURA(製品名)、松谷化学社製。
表3に示す配合で各原料および水を混合して原料組成物(水種生地)を調製した。これを予め180℃に予熱したはさみ焼き金型に10gずつ充填し、1分30秒(90秒)間焼成して、図2に示すモナカ皮を得た。
はさみ焼き金型の雌型と雄型のクリアラスで決まるモナカ皮の厚さは、図中の点Pにおいて2mm、点Qにおいて2mmである。
Figure 0005836179
製造例14で得られたモナカ皮は強度に問題はなく、製造例13に比べて口溶けが良好であった。
1 可食容器(モナカ皮)
1a 開口部
10 アイスクリーム製品(アイスモナカ)

Claims (2)

  1. 小麦粉、澱粉原料(小麦粉を除く)、および水を含有する原料組成物を金型内で焼成する工程を有し、
    前記澱粉原料(小麦粉を除く)/小麦粉の質量比が0.5/1〜1/1であり、
    前記澱粉原料(小麦粉を除く)が、タピオカ澱粉および/またはタピオカ加工澱粉と、うるち米粉とを含み、かつ
    前記澱粉原料(小麦粉を除く)のうちのタピオカ澱粉および/またはタピオカ加工澱粉が50質量%以上100質量%未満であることを特徴とするアイスクリーム用可食容器の製造方法。
  2. 前記澱粉原料(小麦粉を除く)が、さらにワキシーコーンスターチを含む、請求項1記載のアイスクリーム用可食容器の製造方法。
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