JP5834497B2 - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
低温定着性と耐熱保管性を両立させるためにトナーをコア・シェル型の構造に制御する技術が報告されている(例えば、特許文献1参照)。即ち、低温定着性に優れたコア粒子表面に軟化点が高く耐熱性に優れた粒子から成るシェル層を形成することで、低温定着性と耐熱保管性を両立させることが可能となる。特に乳化凝集法によるトナー製造においては、形状制御が容易に行えるといった利点もある。
しかし近年プロダクションプリント領域において、複写機、プリンターの高速化及び対応紙種の拡大が進む中、前記のコア・シェル型トナーでは更なる低温定着化と耐熱保管性の両立が困難になってきている。
この問題を解決するため、シェル層にポリエステル樹脂を用いたトナーが開発されている(例えば、特許文献2参照)。ポリエステル樹脂は、スチレンアクリル樹脂と比較して高いガラス転移点を維持したまま低軟化点設計が容易に行えるという利点があり、シェル層にポリエステル樹脂を用いることで、低温定着性と耐熱保管性が良好なトナーを得ることができる。
しかし、スチレンアクリル樹脂を有するコア粒子の表面にポリエステル樹脂からなるシェル層を形成する際、ポリエステル樹脂の重量平均分子量が小さいとそれ自体の凝集性が高まり、ポリエステル樹脂のみでホモ凝集粒子を形成し、ホモ凝集粒子が原因でクリーニング不良を起こすという問題があった。一方、ポリエステル樹脂の重量平均分子量が大きいと高分子量体を含有することになり、低温定着性が悪化するという問題があった。
特開2005−221933号公報 特許4305155号公報
本発明の目的は、低温定着性を有しながら耐熱保管性をも満足し、且つ、感光体上へクリーニング残トナーが残るクリーニング不良が発生せず、継続して画像汚れの無い高品質のプリント画像が得られる静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することにある。
本発明の目的は、下記構成により達成される。
1.コア粒子の表面にシェル層を設けたコア・シェル構造の静電荷像現像用トナーにおいて、該コア粒子が少なくともスチレンアクリル樹脂と離型剤を有し、該シェル層が少なくともスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を有し、該スチレンアクリル樹脂のガラス転移点が35℃以上55℃以下、重量平均分子量が20,000以上40,000以下で、該スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のガラス転移点が50℃以上70℃以下、重量平均分子量が7,000以上19,000以下であり、前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を形成するポリエステルセグメントを構成する多価カルボン酸モノマーに由来の構造単位における脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位の構成比率が25モル%以上75モル%以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
2.前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂がポリエステルセグメントとスチレンアクリル系重合体セグメントで形成され、該スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂におけるスチレンアクリル系重合体セグメントの構成割合が5質量%以上30質量%以下であることを特徴とする前記1に記載の静電荷像現像用トナー。
3.前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が、ポリエステルセグメントの末端にスチレンアクリル系重合体セグメントが接合されたもの、またはポリエステルセグメントの途中にスチレンアクリル系重合体セグメントがグラフト化されたものであることを特徴とする前記1または2に記載の静電荷像現像用トナー。
4.前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を形成するポリエステルセグメントを構成する多価カルボン酸モノマーに由来の構造単位における脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位の構成比率が30モル%以上60モル%以下であるであることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
5.前記脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位が、下記一般式(A)で表されるものに由来の構造単位であることを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
一般式(A):HOOC−(CR 1 =CR 2 n −COOH
〔式中、R 1 、R 2 は水素原子、メチル基またはエチル基であって、互いに同じであっても異なっていてもよい。nは1または2の整数である。〕
6.コア粒子の表面にシェル層を設けたコア・シェル構造の静電荷像現像用トナーの製造方法において、該コア粒子が少なくともスチレンアクリル樹脂と離型剤を有し、該シェル層が少なくともスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を有し、該スチレンアクリル樹脂のガラス転移点が35℃以上55℃以下、重量平均分子量が20,000以上40,000以下、該スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のガラス転移点が50℃以上70℃以下、重量平均分子量が7,000以上19,000以下であり、前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を形成するポリエステルセグメントを構成する多価カルボン酸モノマーに由来の構造単位における脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位の構成比率が25モル%以上75モル%以下であり、少なくとも前記スチレンアクリル樹脂を有するコア粒子の表面に前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の粒子を水系媒体中で凝集・融着してシェル層を形成する工程を有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
本発明の静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法は、低温定着性を有しながら耐熱保管性をも満足し、且つ、感光体上へクリーニング残トナーが残るクリーニング不良が発生せず、継続して画像汚れの無い高品質のプリント画像が得られる優れた効果を有する。
本発明で用いられる画像形成装置の一例を示す断面図である。
本発明者らは、低温定着性を有しながら耐熱保管性をも満足し、且つ、クリーニング不良やトナーフィルミングが発生せず、継続して画像汚れの無い高品質のプリント画像が得られる静電荷像現像用トナー(以下、単にトナーとも云う)及びトナーの製造方法について検討を行った。
種々検討の結果、コア・シェル構造のトナーにおいて、特定のガラス転移点(以下、Tgとも云う)、重量平均分子量(以下、Mwとも云う)を示すスチレンアクリル樹脂と離型剤を有するコア粒子の表面に、特定のTgとMwを示す変性ポリエステル樹脂を有するシェル層を設けると、シェル層を形成する工程で変性ポリエステル樹脂のみからなるホモ凝集が起こらず、ホモ凝集からなる微粒子の発生を防止できることを見出した。
その結果、低温定着性に優れたコア粒子により低温定着性が可能となり、耐熱性に優れるシェル層をコア粒子の表面に形成することにより耐熱保管性が確保でき、更に、ホモ凝集からなる微粒子の発生を防止することで、該微粒子がクリーニングブレードをすり抜けることによるクリーニング不良の発生を防止でき、継続して画像汚れの無い高品質のプリント画像が得られることを見出した。
本発明のトナーは、コア粒子の表面にシェル層を設けたコア・シェル構造のもので、該コア粒子は、少なくとも特定のTgとMwを示すスチレンアクリル樹脂と離型剤を有し、該シェル層は、少なくとも特定のTgとMwを示すスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を有する。
コア粒子を形成するスチレンアクリル樹脂は、Tgが35℃以上55℃以下、Mwが20,000以上40,000以下のものである。
スチレンアクリル樹脂のTgが35℃以上であると耐熱保管性が良好となり、Tgが55℃以下であると低温定着性を満足できる。
スチレンアクリル樹脂のMwが20,000以上であると耐熱保管性が良好となり、Mwが40,000以下であると低温定着性を満足できる。
シェル層を形成するスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂は、Tgが50〜70℃、Mwが7,000〜19,000のものである。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のTgが50℃以上であると耐熱保管性が良好となり、Tgが70℃以下であると低温定着性を満足できる。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のMwが7,000以上であると耐熱保管性が良好となり、Mwが19,000以下であると低温定着性を満足できる。
特に、Mwが7,000以上のスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を用いるとスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のホモ凝集が起こりにくくなり、Mwが19,000以下のスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を用いるとコア粒子の表面にスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を集めやすくなり、コア粒子の表面にシェル層が形成されやすくなる。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のホモ凝集した微粒子がトナー中に存在すると、該微粒子が画像形成時にクリーニングブレードからすり抜け、クリーニング不良による画像汚れが発生する。
以下、本発明について詳細に説明する。
《トナー》
本発明のトナーは、コア粒子の表面にシェル層を設けたコア・シェル構造のものである。コア粒子の占める割合とシェル層の占める割合(コア粒子の質量%:シェル層の質量%)は、90:10〜60:40が好ましい。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を有すシェル層の占める割合が10質量%未満では十分な耐熱保管性が得られないおそれがあり、また、40質量%を超えると十分な低温定着性が得られないおそれがある。
本発明のトナーの体積基準におけるメディアン径(D50)は、3.0μm以上8.0μm以下のものであることが好ましい。体積基準におけるメディアン径(D50)を上記範囲とすることにより、たとえば、1200dpi(dpi;1インチ(2.54cm)あたりのドット数)レベルの非常に微小なドット画像を忠実に再現することも可能になる。
《コア粒子》
本発明に係るコア粒子は、少なくともスチレンアクリル樹脂と離型剤、必要に応じ添加される着色剤を凝集して得られる粒子で構成される。
詳細には、少なくともスチレンアクリル樹脂を有するコア粒子用樹脂粒子と離型剤粒子、必要に応じ添加される着色剤粒子を凝集して得られる粒子で構成される。
〈コア粒子用樹脂粒子〉
コア粒子用樹脂粒子としては、臨界ミセル濃度(CMC)以下の界面活性剤を含有した水系媒体中に、必要に応じて離型剤、荷電制御剤などが含有された少なくともスチレンアクリル樹脂用の重合性単量体を添加し、機械的エネルギーを加えて液滴を形成させ、次いで水溶性の重合開始剤を添加し、当該液滴中において重合反応を進行させて作製されたものを用いることができる。なお、前記液滴中に油溶性重合開始剤が含有されていてもよい。この様な作製方法においては、機械的エネルギーを付与して強制的な乳化(液滴の形成)を行う処理が必須となる。かかる機械的エネルギーの付与手段としては、ホモミキサー、超音波、マントンゴーリンなどの強い撹拌または超音波振動エネルギーの付与手段を挙げることができる。
コア用樹脂粒子の粒子径は通常、体積平均粒径で50nm〜500nmの範囲であることが好ましい。
(重合性単量体)
スチレンアクリル樹脂の形成に用いられる重合性単量体としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、メトキシスチレン、エチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、クロロスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル等のアクリル酸エステル系モノマー、メタクリル酸エステル系モノマーが挙げられる。このなかでもスチレン系モノマーとアクリル酸モノマー、メタクリル酸モノマーとを組み合わせて使用することが好ましい。重合性単量体としては、第三のビニル系モノマーを使用することもできる。第三のビニル系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、酢酸ビニル等の酸モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、ブチレン塩化ビニル、N−ビニルピロリドン、ブタジエン等が挙げられる。
重合性単量体としては、さらに多官能ビニル単量体を使用してもよい。多官能ビニル単量体としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のジアクリレート、ジビニルベンゼン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の三級以上のアルコールのジメタクリレート及びトリメタクリレート等が挙げられる。多官能ビニル系単量体の重合性単量体全体に対する共重合比は通常、0.001〜5質量%、好ましくは0.003〜2質量%、より好ましくは、0.01〜1質量%である。多官能ビニル系単量体の使用により、テトラヒドロフランに不溶のゲル成分が生成するが、ゲル成分の重合物全体に占める割合は通常40質量%以下、好ましくは20質量%以下である。
スチレンアクリル樹脂を構成するスチレンの比率は、スチレンアクリル樹脂の56〜81質量%が好ましい。
スチレンアクリル樹脂の形成に用いられる重合性単量体及びそれらの共重合比、重合条件は、TgとMwが本発明で規定している値となるように選択される。
(連鎖移動剤)
本発明においては、スチレンアクリル樹脂を形成するとき、上記の重合性単量体とともに連鎖移動剤を添加してもよい。連鎖移動剤を添加することによって重合体の分子量を制御できる。連鎖移動剤としては、公知のものを使用することができ、例えばアルキルメルカプタン、メルカプト脂肪酸エステルが挙げられる。連鎖移動剤の添加量は、所望する分子量や分子量分布によって異なるが、重合性単量体に対して、0.1〜5質量%の範囲で添加するのが好ましい。
(重合開始剤)
重合に使用される重合開始剤としては、水溶性の重合開始剤が好適に用いられる。例えば過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化−tert−ブチル、過酸化プロピオニル過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸−tert−ヒドロペルオキシド、過ギ酸−tert−ブチル、過酢酸−tert−ブチル、過安息香酸−tert−ブチル、過フェニル酢酸−tert−ブチル、過メトキシ酢酸−tert−ブチル、過N−(3−トルイル)パルミチン酸−tert−ブチル等の過酸化物類;2,2′−アゾビス(2−アミノジプロパン)塩酸塩、2,2′−アゾビス−(2−アミノジプロパン)硝酸塩、1,1′−アゾビス(1−メチルブチロニトリル−3−スルホン酸ナトリウム)、4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸、ポリ(テトラエチレングリコール−2,2′−アゾビスイソブチレート)等のアゾ化合物等である。
(界面活性剤)
水系媒体中には、分散した液滴の凝集を防ぐために通常、分散安定剤が添加される。分散安定剤としては、公知の界面活性剤が使用可能であり、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等の中から選択される分散安定剤を用いることができる。これらの界面活性剤は2種以上を併用してもよい。なお、分散安定剤は着色剤やオフセット防止剤等の分散液にも使用できる。カチオン性界面活性剤としては、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデイシルトリメチルアンオニウムブロマイドなどが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデシルポリオキシエチレンエーテル、ノリルフェニルポリキオシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレンエーテル、スチリルフェニルポリオキシエチレンエーテル、モノデカノイルショ糖などが挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、ステアリン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム等の脂肪族石鹸や、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げることができる。
尚、本発明において水系媒体とは、主成分(50質量%以上)が水からなるものをいう。水以外の成分としては、水に可溶性の有機溶媒が挙げられ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン等が挙げられる。
〈離型剤〉
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロピレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスのような炭化水素系ワックス類、カルナウバワックス、ペンタエリスリトールベヘン酸エステル、ベヘン酸ベヘニル、クエン酸ベヘニルなどのエステルワックス類などが挙げられる。これらは、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。離型剤の含有割合は、樹脂粒子全質量の2〜20質量%、好ましくは3〜18質量%さらに好ましくは4〜15質量%である。また、離型剤の融点としては、電子写真におけるトナーの低温定着性と離型性との観点から、50〜95℃であることが好ましい。
〈コア粒子の作製〉
コア粒子の作製方法としては、少なくともスチレンアクリル樹脂粒子と離型剤、必要に応じ着色剤を凝集会合させて作製する方法を挙げることができる。
詳細には、スチレンアクリル樹脂を有するコア用樹脂粒子と離型剤粒子の水分散液と、必要に応じ着色剤粒子、荷電制御剤粒子、その他トナー構成成分の粒子の分散液とを混合して凝集用分散液を調製し、凝集剤を添加し、水系媒体中で凝集・融着させ、コア粒子の分散液を作製する方法を挙げることができる。
(凝集剤)
本発明に用いられる凝集剤としては、特に限定されるものではないが、金属の塩から選択されるものが好適に使用される。例えば、ナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属の塩などの一価の金属の塩、例えばカルシウム、マグネシウム、マンガン、銅などの二価の金属の塩、鉄、アルミニウムなどの三価の金属の塩などが挙げられ、塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガンなどを挙げることができ、これらの中で特に好ましくは二価の金属の塩である。二価の金属の塩を使用すると、より少量で凝集を進めることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。凝集工程においては、凝集剤を添加した後に放置する放置時間(加熱を開始するまでの時間)をできるだけ短くすることが好ましい。すなわち、凝集剤を添加した後、凝集用分散液の加熱をできるだけ速やかに開始し、樹脂組成物のガラス転移点以上とすることが好ましい。この理由は明確ではないが、放置時間の経過によって粒子の凝集状態が変動して、得られるコア粒子の粒径分布が不安定になったり、表面性が変動したりする問題が発生するおそれがあるからである。
放置時間は、通常30分以内とされ、好ましくは10分以内である。また、凝集工程においては、加熱により速やかに昇温させることが好ましく、昇温速度は1℃/分以上とすることが好ましい。昇温速度の上限は、特に限定されないが、急速な融着の進行による粗大粒子の発生を抑制する観点から15℃/分以下とすることが好ましい。さらに、凝集用分散液がガラス転移点温度以上の温度に到達した後、当該凝集用分散液の温度を一定時間保持することにより、融着を継続させることが肝要である。これにより、コア粒子の成長と、融着とを効果的に進行させることができ、最終的に得られるトナーの耐久性を向上することができる。
(着色剤)
使用される着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、染料、顔料などを任意に使用することができ、カーボンブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどが使用される。
磁性体としては鉄、ニッケル、コバルトなどの強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイトなどの強磁性金属の化合物などを用いることができる。染料としてはC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95などを用いることができ、またこれらの混合物も用いることができる。顔料としてはC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同48:3、同53:1、同57:1、同81:4、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同15:4、同60などを用いることができ、これらの混合物も用いることができる。数平均一次粒子径は種類により多様であるが、概ね10〜200nm程度が好ましい。
着色剤の分散液は、着色剤を水系媒体中に分散することにより調製することができる。着色剤の分散処理においては、着色剤が均一に分散されることから、水系媒体中で界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度以上にした状態で行われることが好ましい。着色剤の分散処理に使用する分散機は公知の分散機を用いることができる。また、使用することのできる界面活性剤としては、公知のものを用いることができる。
《シェル層》
本発明に係わるシェル層は、少なくともスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を有する層である。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂としては、ポリエステルセグメントの末端にスチレンアクリル系重合体セグメントが接合されたもの、またはポリエステルセグメントの途中にスチレンアクリル系重合体セグメントがグラフト化されたものが用いられる。
本発明で用いられるスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂としては、ポリエステルセグメントの末端にスチレンアクリル変性構造を有するものがホモ凝集を超しにくく好ましい。
本発明においては、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂におけるスチレンアクリル系重合体セグメントの構成割合(以下、「スチレンアクリル変性量」ともいう。)は5質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
スチレンアクリル変性量は、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を合成するために用いられる樹脂材料の全質量、すなわち、ポリエステルセグメントとなる未変性のポリエステル樹脂と、スチレンアクリル系重合体セグメントとなる芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体と、これらを結合させるための両反応性モノマーを合計した全質量に対する、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の質量の割合をいう。
スチレンアクリル変性量が上記の範囲にあることにより、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂とコア粒子との親和性が適正に制御され、薄層でありながらより均一な膜厚でかつ平滑なシェル層を形成しやすくなる。一方、スチレンアクリル変性量が過小である場合は、均一な膜厚のシェル層を形成することが困難となり、部分的にコア粒子が露出してしまう結果、十分な耐熱保管性および帯電性が得にくい。また、スチレンアクリル変性量が過大である場合は、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が軟化点の高いものとなるため、トナー粒子全体として十分な低温定着性が得られない。
また、本発明のトナーにおいては、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のポリエステルセグメントを形成するために多価カルボン酸モノマーとして脂肪族不飽和ジカルボン酸が用いられて、このポリエステルセグメントに当該脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位が含有されることが好ましい。
脂肪族不飽和ジカルボン酸とは、分子内にビニレン基を有する鎖状のジカルボン酸をいう。
脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位を有するスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂によれば、薄層でありながらより均一な膜厚でかつ平滑なシェル層を形成しやすくなる。
このスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のポリエステルセグメントを構成する多価カルボン酸モノマーに由来の構造単位における脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位の構成比率(以下、「特定の不飽和ジカルボン構成比率」ともいう。)が、25モル%以上75モル%以下とされることが好ましく、30モル%以上60モル%以下であることがより好ましい。
特定の不飽和ジカルボン酸構成比率が上記の範囲にあることにより、薄層でありながらより均一な膜厚でかつ平滑なシェル層を一層形成しやすくなる。一方、特定の不飽和ジカルボン酸構成比率が過小である場合は、十分な耐熱保管性および帯電性が得られないことがあり、また、特定の不飽和ジカルボン酸構成比率が過大である場合は、十分な帯電性が得られないことがある。
脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位としては、下記一般式(A)で表されるものに由来の構造単位であることが好ましい。
一般式(A):HOOC−(CR=CR−COOH
〔式中、R、Rは水素原子、メチル基またはエチル基であって、互いに同じであっても異なっていてもよい。nは1または2の整数である。〕
このような脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位が含有されていることにより、薄層でありながらより均一な膜厚でかつ平滑なシェル層を一層確実に形成することができる。
これは、ビニレン基を有する脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位を有するスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を用いることにより、例えば後述する乳化重合凝集法によってトナー粒子を製造する場合に、エマルション化したときの当該スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂による微粒子の乳化安定性が向上するために、コア粒子の表面への凝集が均一に進むためと推察される。また、ビニレン基を有する脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位を有するスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂は、極性が高いものであるために、これを用いてトナー粒子を例えば後述する乳化重合凝集法によって製造する場合に、シェル層を形成すべきスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂による微粒子のポリエステルセグメント部分が、凝集粒子における表面側に配向し易くなったためとも推察される。
〈スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の作製方法〉
以上のようなシェル樹脂に含有されるスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を製造する方法としては、既存の一般的なスキームを使用することができる。代表的な方法としては、次の3つが挙げられる。
(A−1)ポリエステルセグメントを予め重合しておき、当該ポリエステルセグメントに両反応性モノマーを反応させ、さらに、スチレンアクリル系重合体セグメントを形成するための芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体を反応させることにより、スチレンアクリル系重合セグメントを形成する方法。
(A−2)スチレンアクリル系重合体セグメントを予め重合しておき、当該スチレンアクリル系重合体セグメントに両反応性モノマーを反応させ、さらに、ポリエステルセグメントを形成するための多価カルボン酸モノマーおよび多価アルコールモノマーを反応させることにより、ポリエステルセグメントを形成する方法。
(B)ポリエステルセグメントおよびスチレンアクリル系重合体セグメントをそれぞれ予め重合しておき、これらに両反応性モノマーを反応させることにより、両者を結合させる方法。
本発明において、両反応性モノマーとは、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のポリエステルセグメントを形成するための多価カルボン酸モノマーおよび/または多価アルコールモノマーと反応し得る基と、重合性不飽和基とを有するモノマーである。
(A−1)の方法について説明すると、
(1)未変性のポリエステル樹脂と、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体と、両反応性モノマーとを混合する混合工程、
(2)芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体を重合させる重合工程
を経ることにより、ポリエステルセグメントの末端にスチレンアクリル系重合体セグメントを形成させることができる。
上記混合工程においては、加熱することが好ましい。加熱温度としては、未変性のポリエステル樹脂、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体および量反応性モノマーを混合させることができる範囲であればよく、良好な混合が得られると共に、重合制御が容易となることから、例えば80〜120℃とすることができ、より好ましくは85〜115℃、さらに好ましくは90〜110℃である。
未変性のポリエステル樹脂、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体および両反応性モノマーのうち、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の使用割合は、用いられる樹脂材料の全質量、すなわち前記の4者の全質量を100質量%としたときの芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の合計の割合が5質量%以上30質量%以下とされる。
また、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の相対的な割合は、下記式(ア)で表されるFOX式で算出されるガラス転移点(Tg)が35〜80℃、好ましくは40〜60℃の範囲となるような割合とされることが好ましい。
式(ア):1/Tg=Σ(Wx/Tgx)
〔式(ア)において、Wxは単量体xの質量分率、Tgxは単量体xの単独重合体のガラス転移点である。〕
なお、本明細書においては、両反応性モノマーはガラス転移点の計算に用いないものとする。
未変性のポリエステル樹脂、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体および両反応性モノマーのうち、両反応性モノマーの使用割合は、用いられる樹脂材料の全質量、すなわち前記の4者の全質量を100質量%としたときの両反応性モノマーの割合は、0.1質量%以上5.0質量%以下が好ましく、0.5質量%以上3.0質量%以下がより好ましい。
(芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体)
スチレンアクリル系重合体セグメントを形成するための芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、ラジカル重合を行うことができるエチレン性不飽和結合を有するものである。
芳香族系ビニル単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレンなどおよびその誘導体が挙げられる。
これらの芳香族系ビニル単量体は1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどが挙げられる。
これらの(メタ)アクリル酸エステル系単量体は1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
スチレンアクリル系重合体セグメントを形成するための芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、優れた帯電性、画質特性などを得る観点から、スチレンまたはその誘導体を多く用いることが好ましい。スチレンまたはその誘導体の使用量が、スチレンアクリル系重合体セグメントを形成するために用いられる全単量体(芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体)中の50質量%以上であることが好ましい。
(両反応性モノマー)
スチレンアクリル系重合体セグメントを形成するための両反応性モノマーとしては、ポリエステルセグメントを形成するための多価カルボン酸モノマーおよび/または多価アルコールモノマーと反応し得る基と重合性不飽和基とを有するモノマーであればよく、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸および無水マレイン酸などを用いることができる。
(ポリエステル樹脂)
本発明に係るスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を作製するために用いるポリエステル樹脂は、多価カルボン酸モノマー(誘導体)および多価アルコールモノマー(誘導体)を原料として適宜の触媒の存在下で重縮合反応によって製造されたものである。
多価カルボン酸モノマー誘導体としては、多価カルボン酸モノマーのアルキルエステル、酸無水物および酸塩化物を用いることができ、多価アルコールモノマー誘導体としては、多価アルコールモノマーのエステル化合物およびヒドロキシカルボン酸を用いることができる。
多価カルボン酸モノマーとしては、例えばシュウ酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、β−メチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、フマル酸、シトラコン酸、ジグリコール酸、シクロヘキサン−3,5−ジエン−1,2−ジカルボン酸、リンゴ酸、クエン酸、ヘキサヒドロテレフタール酸、マロン酸、ピメリン酸、酒石酸、粘液酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレンジグリコール酸、p−フェニレンジグリコール酸、o−フェニレンジグリコール酸、ジフェニル酢酸、ジフェニル−p,p′−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ドデセニルコハク酸などの2価のカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸などの2価以上のカルボン酸などを挙げることができる。
多価カルボン酸モノマーとしては、フマル酸、マレイン酸、メサコン酸などの脂肪族不飽和ジカルボン酸を用いることが好ましく、特に、上記一般式(A)で表される脂肪族不飽和ジカルボン酸を用いることが好ましい。
脂肪族不飽和ジカルボン酸を用いることにより、得られたスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が、確実に、薄層でありながらより均一な膜厚でかつ平滑なシェル層を形成することができるものとなる。特に、上記一般式(A)で表される脂肪族不飽和ジカルボン酸を用いることにより、得られたスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が、一層確実に、薄層でありながらより均一な膜厚でかつ平滑なシェル層を形成することができるものとなる。
用いる全多価カルボン酸モノマーにおける脂肪族不飽和ジカルボン酸の割合は、25モル%以上75モル%以下とされることが好ましく、30モル%以上60モル%以下であることがより好ましい。
多価アルコールモノマーとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの2価のアルコール;グリセリン、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラエチロールベンゾグアナミンなどの3価以上のポリオールなどを挙げることができる。
上記の多価カルボン酸モノマーと多価アルコールモノマーの比率は、多価アルコールモノマーの水酸基[OH]と多価カルボン酸のカルボキシル基[COOH]との当量比[OH]/[COOH]が、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。
ポリエステル樹脂を合成するための触媒としては、従来公知の種々の触媒を使用することができる。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を得るための未変性のポリエステル樹脂は、ガラス転移点が40℃以上70℃以下であることが好ましく、より好ましくは50℃以上65℃以下の範囲である。未変性のポリエステル樹脂のガラス転移点が40℃以上であることにより、当該ポリエステル樹脂について高温領域における凝集力が適切なものとなり、定着の際にホットオフセット現象を生じることが抑制される。また、未変性のポリエステル樹脂のガラス転移点が70℃以下であることにより、定着の際に十分な溶融を得ることができて十分な最低定着温度を確保することができる。
また、当該未変性のポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、1,500以上19,000以下であることが好ましく、より好ましくは3,000以上19,000以下の範囲である。
重量平均分子量が1,500以上であることにより、結着樹脂全体として好適な凝集力が得られ、定着の際にホットオフセット現象を生じることが抑制される。また、重量平均分子量が19,000以下であることにより、十分な溶融を得ることができて十分な最低定着温度を確保することができながら、定着の際にホットオフセット現象を生じることが抑制される。
当該未変性のポリエステル樹脂は、用いる多価カルボン酸モノマーおよび/または多価アルコールモノマーとして、カルボン酸価数またはアルコール価数を選択することなどによって、一部枝分かれ構造や架橋構造などが形成されていてもよい。
〔重合開始剤〕
重合工程(2)においては、ラジカル重合開始剤の存在下で重合を行うことが好ましく、ラジカル重合開始剤の添加の時期は特に制限されないが、ラジカル重合の制御が容易であるという点で、混合工程の後で添加することが好ましい。
重合開始剤としては、公知の種々の重合開始剤が好適に用いられる。例えば過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化−tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸−tert−ヒドロペルオキシド、過ギ酸−tert−ブチル、過酢酸−tert−ブチル、過安息香酸−tert−ブチル、過フェニル酢酸−tert−ブチル、過メトキシ酢酸−tert−ブチル、過N−(3−トルイル)パルミチン酸−tert−ブチルなどの過酸化物類;2,2′−アゾビス(2−アミノジプロパン)塩酸塩、2,2′−アゾビス−(2−アミノジプロパン)硝酸塩、1,1′−アゾビス(1−メチルブチロニトリル−3−スルホン酸ナトリウム)、4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸、ポリ(テトラエチレングリコール−2,2′−アゾビスイソブチレート)などのアゾ化合物などが挙げられる。
〔連鎖移動剤〕
また、当該重合工程(2)においては、スチレンアクリル系重合体セグメントの分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては特に限定されるものではなく、例えばアルキルメルカプタン、メルカプト脂肪酸エステルなどを挙げることができる。
連鎖移動剤は、上記の混合工程において樹脂材料と共に混合させておくことが好ましい。
連鎖移動剤の添加量は、所望するスチレンアクリル系重合体セグメントの分子量や分子量分布によって異なるが、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体、並びに両反応性モノマーの合計量に対して、0.1〜5質量%の範囲で添加することが好ましい。
重合工程(2)における重合温度は、特に限定されず、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体間の重合およびポリエステル樹脂への結合が進行する範囲において適宜選択することができる。重合温度としては、例えば、85℃以上125℃以下であることが好ましく、90℃以上120℃以下であることがより好ましく、95℃以上115℃以下であることがさらに好ましい。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の作製においては、重合工程後の残留モノマー量など乳化物からの揮発性有機物質が、1,000ppm以下に抑制されることが実用上好ましく、より好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは200ppm以下である。
尚、シェル層は、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のほかに、他の樹脂を添加して形成しても良い。他の樹脂としては、例えばスチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。
シェル層を形成する樹脂におけるスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の構成比率は、シェル層を形成する樹脂100質量%中において70〜100質量%であることが好ましいく、90〜100質量%であることがさらに好ましい。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の構成比率が70質量%未満であるとコア粒子とシェル層との十分な親和性が得られずに所望のシェル層を形成することができないために、十分な耐熱保管性、帯電性または耐破砕性が十分に得られないおそれがある。
《トナーの製造方法》
コア粒子の表面にシェル層を有するコア・シェル構造のトナーの製造方法としては、乳化凝集法により作製する方法を挙げることができる。乳化凝集法では、コア粒子の水系分散液中にシェル層用樹脂粒子の分散液を添加し、コア粒子の表面にシェル層用樹脂粒子を凝集・融着させてトナー母体粒子を作製する。その後、必要に応じ外添剤をトナー母体粒子に付着させてトナーを作製する。
本発明で云う「トナー母体粒子」とは、コア粒子の表面にシェル層を有して成るコア・シェル構造を有する粒子のことである。トナー母体粒子は、そのままでもトナーとして使用することができるが、通常、外添剤を添加して使用することが好ましい。尚、トナーとはトナー粒子の集合体のことである。
〈トナー母体粒子の作製〉
トナー母体粒子の作製方法としては、コア粒子表面にシェル層用樹脂粒子を凝集・融着させて作製する方法を挙げることができる。この方法では、コア粒子の作製後に、シェル層用樹脂粒子を凝集・融着させシェル層を形成する方法である。すなわち、コア粒子の水系分散液にシェル層用樹脂粒子の分散液を添加する。シェル層用樹脂粒子の付着によってコア粒子の表面にシェル層を形成するときには、コア粒子の凝集・融着工程で所望の粒径に到達させるときの反応温度またはそれ以上の温度に設定することが好ましい。コア粒子に対するシェル層用樹脂粒子の付着を促進するために、コア粒子形成時に用いる凝集剤を適宜追加添加することができる。
シェル層用樹脂粒子をコア粒子に凝集させた後は、通常、系の凝集力を消失させて粒子成長を停止し、加熱により融着させるとともにシェル層の被膜化・粒子の形状制御を行う。融着はシェル粒子のガラス転移点以上の温度に加熱することにより行えば良い。また凝集を進行させると同時に融着を行っても良い。
以上のようにして得られるコア・シェル構造のトナー母体粒子の形状は、この凝集・融着工程の熟成処理段階における加熱条件を調整することで容易に制御することができる。得られたトナー母体粒子は、通常、洗浄処理、乾燥処理および外添処理がなされる。
洗浄処理においては、酸性、場合によっては塩基性の水をトナー母体粒子に対して数倍の量で加え撹拌した後、ろ過して固形分を得る。これに純水を固形分に対して数倍加えて撹拌した後、ろ過を行う。この操作を数回繰り返し、ろ過後のろ過のpHが約7になった時点で終了し、トナー母体粒子を得る。
乾燥処理においては、洗浄処理して得たトナー母体粒子をガラス転移点以下の温度で乾燥する。乾燥処理方法としては、通常の振動型流動乾燥法、スプレードライ法、凍結乾燥法、フラッシュジェット法等、任意の方法を採用することができる。
〈トナーの作製〉
本発明ではトナーの流動性や帯電特性を改善する目的で、トナー母体粒子に外添剤を添加したものを用いることができる。外添剤を添加し、混合する方法としては、乾燥済みのトナー母体粒子に外添剤を粉体で添加する乾式法が挙げられ、混合装置としては、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル等の機械式の混合装置が挙げられる。
本発明で用いられる外添剤としては、例えばシリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子などの無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子などの無機ステアリン酸化合物微粒子、あるいはチタン酸ストロンチウム、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物微粒子などの無機微粒子が挙げられる。これら無機微粒子は、耐熱保管性および環境安定性の観点から、シランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって表面処理が行われたものであることが好ましい。外添剤の添加量は、トナー母体粒子100質量部に対して0.05〜5質量部が好ましく、0.1〜3質量部がより好ましい。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて用いてもよい。
《物性測定》
(ガラス転移点)
本発明において、ガラス転移点(Tg)は、「DSC−7示差走査カロリメーター」(パーキンエルマー製)、「TAC7/DX熱分析装置コントローラ」(パーキンエルマー製)を用いて測定することができる。
測定手順としては、測定試料5.0mgを小数点以下2桁まで精秤しアルミニウム製パン(KITNo.0219−0041)に封入し、DSC−7サンプルホルダーにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用する。測定条件としては、測定温度0℃〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat−cool−Heatの温度制御で行い、その2nd.Heatにおけるデータをもとに解析を行う。
ガラス転移点は、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移点として示す。
(重量平均分子量)
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(807−IT型:日本分光工業社製)を用いて測定することができる。
重量平均分子量の代表的な方法の1つであるGPC法(ゲルパーミエーションクロマトグラフ法)による樹脂の分子量測定方法の手順を説明する。
GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフ)による樹脂の分子量の測定方法としては、濃度1mg/mlになるように測定試料をテトラヒドロフランに溶解させる。溶解条件としては、室温にて超音波分散機を用いて5分間行う。次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理した後、GPCへ10μl試料溶解液を注入する。GPCの測定条件の具体例を下記に示す。すなわち、
装置 :HLC−8220(東ソー(株)製)
カラム :TSKguardcolumn+TSKgelSuperHZM−M3連(東ソー製)
カラム温度:40℃
溶媒 :テトラヒドロフラン(THF)
流速 :0.2ml/分
検出器 :屈折率検出器(RI検出器)
なお、試料の重量平均分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出する。検量線測定用のポリスチレンとしては10点用いた。
(トナーの体積基準におけるメディアン径(D50))
トナーの体積基準におけるメディアン径(D50)は、マルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用のコンピュータシステムを接続した装置を用い、測定、算出することができる。測定手順としては、トナー粒子0.02gを、界面活性剤溶液20ml(トナー粒子の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー粒子分散液を作製する。このトナー粒子分散液を、サンプルスタンド内のISOTONII(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定濃度が5質量%になるまでピペットにて注入し、測定機カウントを25000個に設定して測定する。なお、マルチサイザー3のアパチャー径は100μmのものを使用する。
《現像剤》
本発明のトナーは、キャリアとトナーより構成される二成分現像剤として、又、トナーのみから構成される非磁性一成分現像剤として使用することが可能である。
二成分現像剤として使用する際に用いられる磁性粒子であるキャリアは、例えば、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を使用することが可能である。これらの中ではフェライト粒子が好ましい。又、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなる樹脂分散型キャリアなどを用いてもよい。キャリアの体積平均粒径は15〜100μmのものが好ましく、25〜80μmのものがより好ましい。
《画像形成装置》
本発明のトナーが用いられる画像形成装置としては、静電潜像担持体である感光体ドラム上に、帯電手段、露光手段、トナーを含む現像剤による現像手段、現像手段により形成したトナー像を直接転写材に或いは中間転写体を介して転写材に転写する転写手段、転写材に転写されたトナー像を熱定着する定着手段を有する装置を挙げることができる。
図1は、本発明で用いられる画像形成装置の一例を示す断面図である。
図1において、50は静電像担持体である感光体ドラム(感光体)で、有機感光層をドラム上に塗布し、その上に樹脂層を塗設した感光体で、接地されて時計方向に駆動回転される。52はスコロトロンの帯電器(帯電手段)で、感光体ドラム50周面に対し一様な帯電をコロナ放電によって与えられる。この帯電器52による帯電に先だって、前画像形成での感光体の履歴をなくすために発光ダイオード等を用いた帯電前露光部51による露光を行って感光体周面の除電をしてもよい。
感光体への一様帯電の後、像露光手段としての像露光器53により画像信号に基づいた像露光が行われる。この図の像露光器53は図示しないレーザーダイオードを露光光源とする。回転するポリゴンミラー531、fθレンズ等を経て反射ミラー532により光路を曲げられた光により感光体ドラム上の走査がなされ、静電潜像が形成される。
反転現像プロセスでは帯電器52により、感光体表面を一様に帯電し、像露光が行われた領域、即ち感光体の露光部電位(露光部領域)を現像工程(手段)により、顕像化する画像形成方法である。一方未露光部電位は現像スリーブ541に印加される現像バイアス電位により現像されない。
その静電潜像は次で現像手段としての現像器54で現像される。感光体ドラム50周縁にはトナーとキャリアとから成る二成分現像剤を内蔵した現像器54が設けられていて、マグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ541によって現像が行われる。現像器54内部は現像剤攪拌搬送部材544、543、搬送量規制部材542等から構成されており、二成分現像剤は攪拌、搬送されて現像スリーブに供給されるが、その供給量は該搬送量規制部材により制御される。該二成分現像剤の搬送量は適用される感光体の線速及び現像剤比重によっても異なるが、一般的には20〜200mg/cmの範囲である。
二成分現像剤は搬送量規制部材によって層厚を規制されて現像域へと搬送され、現像が行われる。この時通常は感光体ドラム50と現像スリーブ541の間に直流バイアス、必要に応じて交流バイアス電圧をかけて現像が行われる。また、現像剤は感光体に対して接触あるいは非接触の状態で現像される。感光体の電位測定は電位センサ547を現像位置上部に設けて行う。
記録紙Pは画像形成後、転写のタイミングの整った時点で給紙ローラ57の回転作動により転写域へと給紙される。
転写域においては転写のタイミングに同期して感光体ドラム50の周面の転写電極(転写手段:転写器)58が作動し、給紙された記録紙Pを挟着して転写される。
次で記録紙Pは転写電極とほぼ同時に作動状態とされた分離電極(分離器)59によって除電がなされ、感光体ドラム50の周面により分離して定着装置60に搬送され、熱ローラ601と圧着ローラ602の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排紙ローラ61を介して装置外部に排出される。なお前記の転写電極58及び分離電極59は記録紙Pの通過後感光体ドラム50の周面より退避離間して次なるトナー像の形成に備える。図1では転写電極58にコロトロンの転写帯電極を用いている。転写電極の設定条件としては、感光体のプロセススピード(周速)等により異なり一概に規定することはできないが、例えば、転写電流としては+100〜+400μA、転写電圧としては+500〜+2000Vを設定値とすることができる。
一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム50は、クリーニング器(クリーニング手段)62のクリーニングブレード621の圧接により残留トナーを除去・清掃し、再び帯電前露光部51による除電と帯電器52による帯電を受けて次なる画像形成のプロセスに入る。
尚、70は感光体、帯電器、転写器、分離器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプロセスカートリッジである。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。
以下順を追って説明する。
《コア粒子用樹脂粒子Aの分散液作製》
(コア粒子用樹脂粒子A1の分散液作製)
(1−1)第1段重合
撹拌装置、温度センサ、温度制御装置、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に予めアニオン性界面活性剤「ラウリル硫酸ナトリウム」2.0質量部をイオン交換水2900質量部に溶解させたアニオン性界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。この界面活性剤溶液に重合開始剤「過硫酸カリウム:KPS」9.0質量部を添加し、内温を78℃とさせた後、
溶液(1)
スチレン 540質量部
n−ブチルアクリレート 270質量部
メタクリル酸 65質量部
n−オクチルメルカプタン 17質量部
上記溶液(1)を3時間かけて滴下し、滴下終了後、78℃において1時間にわたって加熱・撹拌することで重合(第1段重合)を行い「樹脂微粒子(a1)」の分散液を作製した。
(1−2)第2段重合
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、
溶液(2)
スチレン 94質量部
n−ブチルアクリレート 60質量部
メタクリル酸 11質量部
n−オクチルメルカプタン 5質量部
上記溶液(2)に、離型剤としてパラフィンワックス(融点:73℃)51質量部を添加し、85℃に加温して溶解させて「単量体溶液(2)」を調製した。一方、アニオン性界面活性剤「ラウリル硫酸ナトリウム」2質量部をイオン交換水1100質量部に溶解させた界面活性剤溶液を90℃に加温し、この界面活性剤溶液に「樹脂微粒子(a1)」の分散液を、樹脂微粒子(a1)の固形分換算で28質量部添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、4時間混合・分散させ、分散粒子径350nmの乳化粒子を含有する分散液を調製し、この分散液に重合開始剤「KPS」2.5質量部をイオン交換水110質量部に溶解させた開始剤水溶液を添加し、この系を90℃において2時間にわたって加熱・撹拌することによって重合(第2段重合)を行って「樹脂微粒子(a11)」の分散液を作製した。
(1−3)第3段重合
上記の「樹脂微粒子(a11)」の分散液に、重合開始剤「KPS」2.5質量部をイオン交換水110質量部に溶解させた開始剤水溶液を添加し、80℃の温度条件下において、
溶液(3)
スチレン 230質量部
n−ブチルアクリレート 100質量部
n−オクチルメルカプタン 5.2質量部
上記溶液(3)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間にわたって加熱・撹拌することによって重合(第3段重合)を行った。その後、28℃まで冷却し、アニオン性界面活性剤溶液中にコア粒子用樹脂粒子A1が分散した「コア粒子用樹脂粒子A1の分散液」を得た。
(コア粒子用樹脂粒子A2〜A9の分散液作製)
「コア粒子用樹脂粒子A1の分散液」の作製時に用いた単量体を表1のように変更した以外は同様にして「コア粒子用樹脂粒子A2〜A9の分散液」を作製した。
表1に、作製したコア粒子用樹脂粒子Aの作製時に用いた単量体、TgとMwを示す。
Figure 0005834497
《シェル層用樹脂粒子Bの分散液作製》
(シェル層用樹脂粒子B1の分散液作製)
〔スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂B1の合成〕
窒素導入管、脱水管、撹拌器および熱電対を装備した四つ口フラスコに、
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 500質量部
テレフタル酸 117質量部
フマル酸 82質量部
エステル化触媒(オクチル酸スズ) 2質量部
を入れ、230℃で8時間縮重合反応させ、さらに、8kPaで1時間反応させ、160℃まで冷却した後、
アクリル酸 10質量部
スチレン 30質量部
ブチルアクリレート 7質量部
重合開始剤(ジ−t−ブチルパーオキサイド) 10質量部
の混合物を滴下ロートにより1時間かけて滴下し、滴下後、160℃に保持したまま、1時間付加重合反応を継続させた後、200℃に昇温し、10kPaで1時間保持した後、未反応のアクリル酸、スチレン、ブチルアクリレート、生成した水を除去することにより、「スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂B1」を作製した。
この「スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂B1」のガラス転移点は60℃、軟化点は105℃であった。
上記で作製した「スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂B1」100質量部を、「ランデルミル 形式:RM」(徳寿工作所社製)で粉砕し、予め作製した0.26質量%濃度のラウリル硫酸ナトリウム溶液638質量部と混合し、撹拌しながら超音波ホモジナイザー「US−150T」(日本精機製作所製)を用いてV−LEVEL、300μAで30分間超音波分散し、体積基準におけるメディアン径(D50)が250nmであるシェル樹脂微粒子B1が分散された「シェル樹脂微粒子B1の分散液」を作製した。
(シェル層用樹脂粒子B2〜B9の分散液作製)
「シェル層用樹脂粒子B1の分散液」の作製時に用いた単量体を表2のように変更した以外は同様にして「シェル層用樹脂粒子B2〜B9の分散液」を作製した。
表2に、作製したシェル層用樹脂粒子Bの作製時に用いた単量体、スチレンアクリル系重合体セグメントの構成割合、TgとMwを示す。
Figure 0005834497
(シェル層用樹脂粒子B10の分散液作製)
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物316質量部、テレフタル酸80質量部、無水マレイン酸34質量部、および重縮合触媒としてチタンテトライソプロポキシド2質量部を10回に分割して入れ、200℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで13.3kPa(100mmHg)の減圧下に反応させ、軟化点が104℃になった時点で取り出した。これを「ポリエステル樹脂(a)」とする。
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン430質量部、「ポリエステル樹脂(a)」430質量部を入れ溶解し、窒素置換後、スチレン18.1質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル4.5質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド0.16質量部、およびキシレン100質量部の混合溶液を170℃で3時間滴下重合し、さらにこの温度で30分間保持した。次いで脱溶剤を行い、スチレンアクリルグラフト変性ポリエステル樹脂である「シェル層用樹脂粒子B10の分散液」を作製した。尚、スチレンアクリル系重合体セグメントの構成割合は23質量%であった。シェル層用樹脂粒子B10のTgは65℃、Mwは13500であった。
上記で作製した「スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂B10」100質量部を、「ランデルミル 形式:RM」(徳寿工作所社製)で粉砕し、予め作製した0.26質量%濃度のラウリル硫酸ナトリウム溶液638質量部と混合し、撹拌しながら超音波ホモジナイザー「US−150T」(日本精機製作所製)を用いてV−LEVEL、300μAで30分間超音波分散し、体積基準におけるメディアン径(D50)が250nmであるシェル樹脂微粒子B1が分散された「シェル樹脂微粒子B10の分散液」を作製した。
《トナー1の作製》
〈トナー1の作製〉
(着色剤分散液の作製)
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に撹拌溶解した。この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「モーガルL」(キャボット社製)420質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤の粒子を分散して有する着色剤分散液を調製した。この分散液の粒子径を、マイクロトラック粒度分布測定装置UPA−150(日機装社製)を用いて測定したところ、117nmであった。
(トナー母体粒子1の作製)
撹拌装置、温度センサ、冷却管を取り付けた反応容器に、「コア粒子用樹脂粒子A1の分散液」を固形分換算で288質量部、イオン交換水2000質量部を投入後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。その後、「着色剤分散液」を固形分換算で40質量部投入した。次いで、塩化マグネシウム60質量部をイオン交換水60質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃において10分間かけて添加した。その後、3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて80℃まで昇温し、80℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。この状態で「コールターマルチサイザー3」(コールターベックマン社製)にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準におけるメディアン径(D50)が6.0μmになった時点で、「シェル層用樹脂粒子B1の分散液」を固形分換算で72質量部を30分間かけて投入し、反応液の上澄みが透明になった時点で、塩化ナトリウム190質量部をイオン交換水760質量部に溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させた。さらに、昇温を行い、90℃の状態で加熱撹拌することにより、粒子の融着を進行させ、平均円形度の測定装置「FPIA−2100」(Sysmex社製)を用いて(HPF検出数を4000個)平均円形度が0.945になった時点で30℃に冷却し、「トナー母体粒子1の分散液」を作製した。
上記で作製した「トナー母体粒子1の分散液」を遠心分離機で固液分離し、トナー母体粒子のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで35℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥して「トナー母体粒子1」を作製した。
上記の「トナー母体粒子1」に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm)1質量%および疎水性チタニア(数平均一次粒子径=20nm)0.3質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して、「トナー1」を作製した。
〈トナー2〜20の作製〉
トナー1の作製で用いた「コア粒子用樹脂粒子A」と「シェル層用樹脂粒子B」と、その質量%を、表3のように変更した以外は同様にして「トナー2〜20」を作製した。
Figure 0005834497
《現像剤の作製》
フェライトコア100質量部とシクロヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(共重合比5/5)の共重合体樹脂粒子を5質量部とを、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、120℃で30分間撹拌混合して機械的衝撃力の作用でフェライトコアの表面に樹脂コート層を形成し、体積基準におけるメディアン径(D50)50μmの「キャリア」を得た。尚、キャリアの体積基準におけるメディアン径(D50)は、湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック社製)により測定した値である。
上記「キャリア」に上記で作製した「トナー1〜20」をそれぞれトナー濃度が6質量%になるように添加し、ミクロ型V型混合機(筒井理化学器株式会社)に投入し、回転速度45rpmで30分間混合し「現像剤1〜20」を作製した。
《評価》
〈トナー母体粒子に混在する微粒子の混在量〉
トナー母体粒子に混在する微粒子の混在量は、上記で作製した各トナー母体粒子を、界面活性剤を含有するイオン交換水に分散し、この分散液を、「FPIA−2100」(Sysmex社製)」を用いて測定した。
トナー母体粒子に混在する微粒子の混在量は、「FPIA」で測定可能な0.6〜2.0μmの個数を測定して求めた。尚、微粒子の混在量は、1.00個数%以下を合格とした。
〈耐熱保管性〉
耐熱保管性は、下記測定方法で測定したときの篩上に残存する残存トナー質量(トナー凝集率)で評価した。
トナー0.5gを内径21mmの10mlガラス瓶に取り蓋を閉めて、「タップデンサーKYT−2000」(セイシン企業製)で室温にて600回振とうした後、蓋を取った状態で55℃、35%RHの環境下に2時間放置した。次いで、トナーを48メッシュ(目開き350μm)の篩上に、トナーの凝集物を解砕しないように注意しながらのせて、「パウダーテスター」(ホソカワミクロン社製)にセットし、押さえバー、ノブナットで固定し、送り幅1mmの振動強度に調整し、10秒間振動を加えた後、篩上の残存したトナー量の比率(質量%)を測定した。トナー凝集率は下記式により算出される値である。尚、篩上の残存トナー質量は、20質量%以下を合格とした。
トナー凝集率=篩上の残存トナー量/0.5g×100
〈プリント評価〉
プリント評価は、市販の画像形成装置「bizhub PRO 602」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)の現像装置に、上記で作製したトナーと現像剤を順次装填して評価を行った。
(低温定着性)
低温定着性の評価は、定着温度、トナー付着量、システム速度を自由に設定できるよう「bizhub PRO 602」を改造した画像形成装置用いて行った。評価紙として「NPi上質紙」(128g/m(日本製紙製))を用い、トナー付着量11.3g/mのベタ画像を定着速度300mm/secで、熱ローラは150〜200℃の間で5℃毎の水準で変更し、圧着ローラは熱ローラより20℃低く設定し、5℃毎の水準で定着させた時に、コールドオフセットが発生しない温度を定着下限温度として評価した。この定着下限温度が低ければ低い程、低温定着性が優れていることになる。尚、低温定着性は、定着下限温度が165℃以下を合格とした。
(クリーニング性)
クリーニング性は、40万枚プリント終了後、常温常湿(20℃、50%RH)のプリント環境で印字率10%の文字画像とパッチ像を形成し、クリーニングブレードでクリーニングした後、感光体の表面を目視観察とプリント画像のクリーニング不良による画像汚れで評価した。尚、◎、○を合格とした。
評価基準
◎:感光体の表面にクリーニング不良がなく、プリント画像にもクリーニング不良による画像汚れがみられず良好
○:感光体の表面にクリーニング不良がやや見られるが、プリント画像にクリーニング不良による画像汚れがみられず実用上問題なし
×:感光体の表面にクリーニング不良が発生し、プリント画像にもクリーニング不良による画像汚れがみられ、実用上問題あり
表4に、評価結果を示す。
Figure 0005834497
表4に示す様に、本発明に該当する実施例の「トナー1〜11、16」は、低温定着性、クリーニング性、耐熱保管性に問題が無く、本発明の効果を奏していることが確認された。一方、比較例の「トナー12〜15、17〜20」では上記評価項目の何れかに問題があり本発明の効果を奏していないことが確認された。
50 感光体ドラム(感光体)
51 帯電前露光部
52 帯電器
53 像露光器
54 現像器
57 給紙ローラ
58 転写電極
59 分離電極
60 定着装置
70 プロセスカートリッジ
601 熱ローラ
602 圧着ローラ
621 クリーニングブレード
P 記録紙

Claims (6)

  1. コア粒子の表面にシェル層を設けたコア・シェル構造の静電荷像現像用トナーにおいて、該コア粒子が少なくともスチレンアクリル樹脂と離型剤を有し、該シェル層が少なくともスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を有し、該スチレンアクリル樹脂のガラス転移点が35℃以上55℃以下、重量平均分子量が20,000以上40,000以下で、該スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のガラス転移点が50℃以上70℃以下、重量平均分子量が7,000以上19,000以下であり、前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を形成するポリエステルセグメントを構成する多価カルボン酸モノマーに由来の構造単位における脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位の構成比率が25モル%以上75モル%以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂がポリエステルセグメントとスチレンアクリル系重合体セグメントで形成され、該スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂におけるスチレンアクリル系重合体セグメントの構成割合が5質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が、ポリエステルセグメントの末端にスチレンアクリル系重合体セグメントが接合されたもの、またはポリエステルセグメントの途中にスチレンアクリル系重合体セグメントがグラフト化されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を形成するポリエステルセグメントを構成する多価カルボン酸モノマーに由来の構造単位における脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位の構成比率が30モル%以上60モル%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位が、下記一般式(A)で表されるものに由来の構造単位であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
    一般式(A):HOOC−(CR1 =CR2 n −COOH
    〔式中、R1 、R2 は水素原子、メチル基またはエチル基であって、互いに同じであっても異なっていてもよい。nは1または2の整数である。〕
  6. コア粒子の表面にシェル層を設けたコア・シェル構造の静電荷像現像用トナーの製造方法において、該コア粒子が少なくともスチレンアクリル樹脂と離型剤を有し、該シェル層が少なくともスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を有し、該スチレンアクリル樹脂のガラス転移点が35℃以上55℃以下、重量平均分子量が20,000以上40,000以下、該スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のガラス転移点が50℃以上70℃以下、重量平均分子量が7,000以上19,000以下であり、前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を形成するポリエステルセグメントを構成する多価カルボン酸モノマーに由来の構造単位における脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位の構成比率が25モル%以上75モル%以下であり、少なくとも前記スチレンアクリル樹脂を有するコア粒子の表面に前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の粒子を水系媒体中で凝集・融着してシェル層を形成する工程を有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
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