JP5828960B2 - スライダー及びスライドファスナーの修理方法 - Google Patents

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本発明は、少なくとも2つのスライダー部材が互いに組み付けられて構成されるスライダーに関し、特に、そのエレメント案内路にスライドファスナーのエレメント列を挿入してスライダー胴体を組み立てることにより、その組み立てと同時にエレメント列に取着することが可能なスライダーに関する。
従来、スライドファスナーは、衣類やカバン類などの物品の開口部に取り付けられて使用され、当該スライドファスナーに配されたスライダーをエレメント列に沿って摺動させることにより、左右のエレメント列を噛合・分離させて物品の開口部が開閉される。
一般に、スライドファスナーに用いられるスライダーは、上下翼板が案内柱で連結されたスライダー胴体と、スライダー胴体に対して回動可能に保持された引手とを有しており、スライダー胴体の上下翼板間には、左右のエレメント列が案内される略Y字状のエレメント案内路が形成されている。
このようなスライドファスナー用スライダーの中には、第1翼板(例えば、下翼板)を有する第1スライダー部材と、第2翼板(例えば、上翼板)を有する第2スライダー部材とを別々に成形し、第1スライダー部材と第2スライダー部材とを相互に結合させることによって構成されるタイプのスライダー(分割スライダーと呼ばれることもある)が知られている。
複数のスライダー部材から構成される分割タイプのスライダーは、例えばファスナーチェーンのエレメント列の両端に止具や開離嵌挿具などの部材が設けられた後に、当該ファスナーチェーンのエレメント列に対して容易に取着することが可能となる。このような複数のスライダー部材から構成される分割タイプのスライダーについては、例えば、特開平5−95807号公報(特許文献1)や、米国特許第3,149,927号明細書(特許文献2)などに開示されている。
特許文献1に記載されているスライダーは、スライダー胴体に引手が取り付けられて構成されている。また、スライダー胴体は、互いに平行に配された上下翼板が連結柱により連結されており、上下翼板間には、略Y字状のエレメント案内路が形成されている。
例えば図20の(A)に示したように、この特許文献1におけるスライダー胴体100は、互いに別々に成形された第1スライダー部材101と第2スライダー部材102とを有しており、これらの第1及び第2スライダー部材101,102が連結柱103の位置で互いに結合することにより構成されている。
特許文献1の第1スライダー部材101は、下翼板101aと、下翼板101aの肩口側端部に配された第1分割連結柱101bとを有しており、第1分割連結柱101bには、上下方向に貫通した結合孔101cが穿設されている。
第2スライダー部材102は、上翼板102aと、上翼板102aの肩口側端部に垂設された第2分割連結柱102bと、第2分割連結柱102bの下端面から垂設された断面円形状の結合突起部102cとを有している。また、結合突起部102cの先端部外周面には凹溝部102dが設けられている。
更に、第1スライダー部材101の第1分割連結柱101bの上端面と、第2スライダー部材102の第2分割連結柱102bの下端面とには、第1及び第2スライダー部材101,102の位置決めを行うために、相互に係合する図示しない係合突起と係合溝が形成されている。
これらの第1及び第2スライダー部材101,102を用いてスライダー胴体100を組み立てる場合、先ず、図20の(B)に示したように、前記係合突起及び係合溝を利用して第1スライダー部材101と第2スライダー部材102の相対的な位置を合わせながら、第2スライダー部材102の結合突起部102cを、第1スライダー部材101の結合孔101cに嵌入し、その嵌入状態を治具などで保持する。
続いて、図20の(C)に示したように、第1スライダー部材101の下翼板101aの下面における結合孔101cの周縁にポンチ104を打ち込む。このようにポンチ104を下翼板101aに打ち込んで食い込ませることにより、下翼板101aにおける結合孔101cの内周面の肉の一部が流動して、第1スライダー部材101の結合突起部102cに設けた凹溝部102dに侵入する。その結果、結合突起部102cが結合孔101c内で固定されて、第1スライダー部材101と第2スライダー部材102とが組み立て固定された特許文献1のスライダー胴体100が構成される。
このような特許文献1のスライダー胴体100は、下翼板101aの塑性変形を利用して第1スライダー部材101に第2スライダー部材102を固定するため、第1スライダー部材101と第2スライダー部材102とが強固に結合される。
また、特許文献1のスライダー胴体100では、ポンチ104の打ち込みによって生じるポンチ跡(凹溝)が形成されるものの、そのポンチ跡は下翼板101aの下面に形成されてスライドファスナーの使用時には外部に直接露出しないため、外観品質の低下が抑制される。
一方、特許文献2に記載されているスライダーは、スライダー胴体に引手が取り付けられて構成されている。また、スライダー胴体は、平行に配された上下翼板が連結柱により連結されており、上下翼板間には、略Y字状のエレメント案内路が形成されている。また、特許文献2のスライダー胴体は、互いに別々に成形された第1スライダー部材と第2スライダー部材とを有しており、これらの第1及び第2スライダー部材とが連結柱で結合することにより構成されている。
特許文献2の第1スライダー部材は、下翼板と、下翼板の肩口側端部に立設された第1分割連結柱とを有しており、第1分割連結柱の上端面には、複数の孔部が上下方向に沿って形成されている。特許文献2の第2スライダー部材は、上翼板と、上翼板の肩口側端部に垂設された第2分割連結柱と、第2分割連結柱の下端面から突出した複数のスタッドとを有している。この場合、第1スライダー部材の第1分割連結柱に形成した複数の孔部の位置と、第2スライダー部材の第2分割連結柱から突出した複数のスタッドの位置とは、互いに対応するように設定されている。
このような特許文献2のスライダー胴体の場合、第1スライダー部材の複数の孔部に、第1スライダー部材の複数のスタッドを挿入し、更に、第1スライダー部材の第1分割連結柱と第2スライダー部材の第2分割連結柱とが互いに密着するように第1スライダー部材と第2スライダー部材とを外側から押圧することによって、第1スライダー部材の第1分割連結柱と第2スライダー部材の第2分割連結柱とを接合させる。
これにより、第1スライダー部材と第2スライダー部材とが互いに組み付けられた特許文献2のスライダー胴体が構成される。このような特許文献2のスライダー胴体は、その組立作業が簡単に行われる。
特開平5−95807号公報 米国特許第3,149,927号明細書
特許文献1及び特許文献2に記載されている従来のスライダーにおいては、上下翼板を連結する案内柱が第1分割連結柱と第2分割連結柱とに分割され、一方の第1スライダー部材に、第1翼板(下翼板)と第1分割連結柱とが配され、他方の第2スライダー部材に、第2翼板(上翼板)と第2分割連結柱とが配されている。従って、従来のスライダー胴体では、前述のように、第1分割連結柱と第2分割連結柱とを接合して1本の案内柱を形成することにより、第1スライダー部材と第2スライダー部材とが互いに組み付けられて固定される構造を採用している。
しかし、一般に、第1スライダー部材と第2スライダー部材とからスライダー胴体を組み立てる際には、組立誤差が生じることがある。このため特許文献1や特許文献2のように第1スライダー部材と第2スライダー部材との境界部が案内柱に設定される従来のスライダー胴体の場合では、組み立てられたスライダー胴体の上下翼板間の寸法に、特にスライダー胴体の案内柱を挟んで形成される左右の肩口側端部における上下翼板間の寸法に、バラツキ(誤差)が生じ易くなるという問題があった。
このようにスライダー胴体の上下翼板間の寸法にバラツキが生じてしまうと、組み立てられたスライダーによっては、スライダーを摺動させて左右のエレメント列を噛み合わせる際に、上下翼板間のエレメント案内路内にてファスナーエレメントの姿勢や動きが安定せず、左右のエレメント列の噛み合わせが円滑に行えない虞や、スライダーの摺動性や操作性を低下させる虞があった。
また、特許文献1や特許文献2のスライダー胴体を組み立てると同時に当該スライダー胴体をファスナーチェーンのエレメント列に取り付ける場合、スライダー胴体の組み立て時に、第1スライダー部材、第2スライダー部材、及び左右のエレメント列の位置を相互に合わせながらスライダー胴体の組み立て作業が行われる。
この場合、特許文献1や特許文献2のスライダー胴体では、左右のエレメント列を、第1スライダー部材の下翼板と第2スライダー部材の上翼板のそれぞれに対して位置決めをしながら、第1スライダー部材と第2スライダー部材とを相互に結合させる必要があるため、スライダー胴体の組立作業の煩雑化や作業効率の低下を招いていた。
また、特に特許文献1のスライダー胴体100の場合、前述のように、第1スライダー部材101の結合孔101cに第2スライダー部材102の結合突起部102cを嵌入させた状態を保持した上で、ポンチ104の打ち込みによる下翼板101aの塑性変形を利用して、第1スライダー部材101に第2スライダー部材102を固定している。
このため、特許文献1のスライダー胴体100は、その組立作業の内容が非常に細かく、且つ煩雑になることから、実用性に欠けるところがあった。また、ポンチ104の打ち込みによる下翼板101aの塑性変形を利用してスライダー胴体100が組み立てられるため、ポンチ104の打ち込み位置などによっては、第1スライダー部材101と第2スライダー部材102の結合強度(固定強度)にバラツキが生じる虞もあった。
一方、特許文献2のスライダー胴体は、前述のように、第1スライダー部材の複数の孔部に、第1スライダー部材の複数のスタッドを挿入し、更に、第1スライダー部材の第1分割連結柱と第2スライダー部材の第2分割連結柱とが互いに密着するように第1及び第2スライダー部材を押圧することによって組み立てられている。
このため、特許文献2のスライダー胴体の組立作業は、特許文献1のスライダー胴体に比べて簡単であるものの、特許文献2のスライダー胴体では、第1スライダー部材と第2スライダー部材とが基本的にスタッドのみによって固定されているため、第1及び第2スライダー部材間の結合強度(固定強度)が十分に得られないことがあった。
従って、例えば特許文献2に係るスライダーをスライドファスナーのエレメント列に沿って摺動させるために、当該スライダーの引手を強く引っ張ったときに、そのスライダー胴体が第1スライダー部材と第2スライダー部材とに分解することがあった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、複数のスライダー部材が互いに強固に組み付けられてスライダー胴体が構成され、且つ、そのスライダー胴体の組み立て作業が簡単且つ容易であり、また、スライダー胴体における第1翼板及び第2翼板間の寸法にバラツキを生じ難くすることが可能なスライドファスナー用スライダーを提供すること、更には、そのスライダーを利用したスライドファスナーの修理方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供されるスライドファスナー用スライダーは、基本的な構成として、第1翼板と、前記第1翼板に対向して配される第2翼板と、前記第1及び第2翼板の肩口側端部間を連結する案内柱と、前記第1翼板の左右側縁部に配され、前記第2翼板の左右側縁部に向けて延びる一対の第1フランジ部とを少なくとも備えたスライダー胴体と、前記第1及び第2翼板の少なくとも1つに配された引手とを有し、前記スライダー胴体には、少なくとも前記第1翼板、前記第2翼板、及び一対の第1フランジ部の各内壁面からなるエレメント案内面によって囲まれたエレメント案内路を備えるスライドファスナー用スライダーであって、前記スライダー胴体は、スライダー主部材と、同スライダー主部材から独立して形成されたスライダー副部材とを有し、前記スライダー主部材は、前記第1翼板の少なくとも肩口側端部のエレメント案内面を含む部分と前記第2翼板の少なくとも肩口側端部のエレメント案内面を含む部分とが、前記案内柱を介して連結一体化されてなり、前記スライダー副部材は、前記一対の第1フランジ部を有し、且つ、前記スライダー主部材に組み付け固定されてなることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係るスライダーにおいて、前記スライダー主部材は、肩口側端縁から後口側端縁まで連続する前記第1翼板側のエレメント案内面と、肩口側端縁から後口側端縁まで連続する前記第2翼板側のエレメント案内面とを備えていることが好ましい。
また、本発明に係るスライダーにおいて、前記第1翼板は、前記スライダー主部材に配され、前記エレメント案内面を備えた第1主体部と、前記スライダー副部材に配されて前記一対の第1フランジ部間を連結し、前記第1主体部に組み付けられる第2主体部とを有していることが好ましい。
更に、本発明に係るスライダーにおいて、前記スライダー副部材は、前記第2主体部に設けた嵌着部を前記第1主体部に設けた被嵌着部に嵌着させて、前記スライダー主部材に組み付け固定されていることが好ましい。
この場合、前記スライダー主部材の前記被嵌着部は、前記第1主体部の肩口側端部に配された凹状の第1被嵌着部と、前記第1主体部の左右側縁部からスライダー幅方向の外側に突出した第2被嵌着部とを有し、前記第2主体部は、基部と、前記基部の左右側縁部に配され、前記第1フランジ部を支える土台部と、前記基部から肩口側方向に延出し、弾性変形可能な延出部とを有し、前記スライダー副部材の前記嵌着部は、前記延出部の先端部に立設され、前記第1被嵌着部に嵌着するフック状の第1嵌着部と、前記土台部に凹設され、前記第2被嵌着部に嵌着する凹溝状の第2嵌着部とを有していることが特に好ましい。
また、前記スライダー主部材の前記被嵌着部は、前記第1主体部の肩口側端部に配された凹溝状の第1被嵌着部と、前記第1主体部の後口側端部に配された凹溝状の第2被嵌着部とを有し、前記第2主体部は、当該第2主体部の肩口側端部に配され、前記第1被嵌着部に嵌着可能なフック状の第1嵌着部と、当該第2主体部の後口側端部に配され、前記第2被嵌着部に嵌着可能なフック状の第2嵌着部とを有していても良い。
この場合、前記第2主体部は、基部と、前記基部の後口側端部に形成された一対の切込み部と、一対の前記切込み部に挟まれ、弾性変形可能な舌片部とを有し、前記第1嵌着部は、前記基部の肩口側端部に立設され、前記第2嵌着部は、前記舌片部の後口側端部に立設されていることが好ましい。
また、本発明に係るスライダーにおいて、前記スライダー副部材は、接着又は溶着により前記スライダー主部材に組み付けて固定されていても良く、又は、前記スライダー副部材は、固定部材を用いて前記スライダー主部材に組み付けて固定されていても良い。
本発明に係るスライダーにおいて、前記第2翼板の左右側縁部に、前記第1翼板に向けて延びる一対の第2フランジ部が配され、前記スライダー胴体は、前記スライダー主部材及び前記スライダー副部材から独立して形成されたスライダー第2副部材を更に有し、前記スライダー第2副部材は、前記一対の第2フランジ部を有し、且つ、前記スライダー主部材に組み付け固定されていることが好ましい。
また本発明によれば、スライドファスナーに取着されたスライダーを、上述のような構成を有するスライダーに交換することにより当該スライドファスナーの修理を行うスライドファスナーの修理方法が提供される。
本発明に係るスライドファスナー用スライダーでは、第1及び第2翼板が連結柱で連結されたスライダー胴体が、互いに組み付けることが可能なスライダー主部材とスライダー副部材とを有している。この場合、スライダー胴体の第1翼板は、フランジ部が配される側の翼板である(なお本発明では、後述するように、スライダー胴体の第2翼板にも、フランジ部が配されることがある)。
また、スライダー主部材は、第1翼板の少なくとも肩口側端部のエレメント案内面を含む部分と、第2翼板の少なくとも肩口側端部のエレメント案内面を含む部分とが案内柱を介して成形により連結一体化されて構成されている。スライダー副部材は、一対の第1フランジ部を有し、且つ、スライダー主部材に組み付け固定されている。
この場合、本発明におけるスライダー胴体には、少なくとも第1翼板、第2翼板、及び一対の第1フランジ部の各内壁面からなるエレメント案内面によって囲まれたエレメント案内路が形成されており、そのエレメント案内路の内壁面(エレメント案内面)となるスライダー胴体の第1翼板、第2翼板、及び一対の第1フランジ部の内壁面は、少なくともスライダー主部材とスライダー副部材との両方で構成される。このため、スライドファスナーのエレメント列をエレメント案内路に挿入してスライダー胴体を組み立てることが可能となり、スライダー胴体の組み立てと同時に当該スライダー胴体をエレメント列に取着することができる。
このようなスライダー胴体を有する本発明のスライダーでは、スライダー主部材の全体が成形により一体化されて構成されている。このため、第1翼板の肩口側端部のエレメント案内面を含む部分と、第2翼板の肩口側端部のエレメント案内面を含む部分との間の寸法(すなわち、第1及び第2翼板の肩口側端部のエレメント案内面間の寸法)が、スライダー主部材とスライダー副部材とからスライダー胴体を組み立てる際の組立精度の影響を受けることなく、所定の大きさを安定して有するため、当該寸法にバラツキ(誤差)が生じることを防止できる。
すなわち、本発明のスライダー胴体は、例えば前記特許文献1や特許文献2のように第1翼板とが第2翼板とがそれぞれ別々のスライダー部材に配されているスライダー胴体に比べて、スライダー胴体の組み立て後における第1翼板及び第2翼板間の寸法(特に、肩口側端部のエレメント案内面間の寸法)に、バラツキ(誤差)を生じ難くすることができ、それによって、当該スライダーの第1及び第2翼板間に形成されるエレメント案内路の大きさ及び形態を安定させることができる。
従って、本発明に係るスライダーをスライドファスナーに取り付けてエレメント列に沿って摺動させたときに、当該スライダーのエレメント案内路内におけるファスナーエレメントの姿勢や動きを安定させることができる。このため、左右のエレメント列の噛み合わせが円滑に行うことができ、また、スライダーの良好な摺動性や操作性を確保することができる。
また本発明に係るスライダーは、上述のように、スライダー主部材に第1翼板の一部と第2翼板の一部とが案内柱を介して一体的に配されている。このため、例えばスライダー胴体を組み立てると同時に当該スライダー胴体をファスナーチェーンのエレメント列に取り付ける場合に、スライダー主部材の第1及び第2翼板間に左右のエレメント列を容易に位置決めして保持でき、その後、左右のエレメント列を保持したスライダー主部材に対してスライダー副部材を安定して組み付けて固定することができる。従って、本発明によれば、スライダー胴体をエレメント列に取り付ける作業を、例えば前記特許文献1や特許文献2の場合に比べて、簡単に且つ効率的に行うことが可能となる。
このような本発明に係るスライダーにおいて、スライダー主部材は、肩口側端縁から後口側端縁まで連続する第1翼板側のエレメント案内面と、肩口側端縁から後口側端縁まで連続する第2翼板側のエレメント案内面とを備えている。これにより、スライダー主部材とスライダー副部材とを組み立ててスライダー胴体を構成したときに、当該スライダー胴体の肩口側端縁から後口側端縁までのエレメント案内面に段差が形成されることを防いで、当該エレメント案内面を平坦にすることができる。
その結果、本発明に係るスライダーをスライドファスナーに取り付けてエレメント列に沿って摺動させたときに、当該スライダーのエレメント案内面にファスナーエレメントが引っ掛かるなどの不具合が生じることを防ぎ、スライダーの摺動性や操作性を更に向上させることができる。
また、本発明に係るスライダーにおいて、第1翼板は、スライダー主部材に配され、エレメント案内面を備えた第1主体部と、スライダー副部材に配されて一対の第1フランジ部間を連結し、第1主体部に組み付けられる第2主体部とを有している。このように第1主体部と第2主体部とから第1翼板を構成することにより、スライダー主部材及びスライダー副部材を比較的簡単な構造で構成できるとともに、スライダー副部材をスライダー主部材に安定して組み付けることができる。
更に、本発明に係るスライダーにおいて、スライダー副部材は、第2主体部に設けた嵌着部を第1主体部に設けた被嵌着部に嵌着させて、スライダー主部材に組み付け固定されている。これにより、スライダー胴体の組み立てをより簡単に且つ容易に行うことができる。
この場合、スライダー主部材の被嵌着部は、第1主体部の肩口側端部に配された凹状の第1被嵌着部と、第1主体部の左右側縁部からスライダー幅方向の外側に突出した第2被嵌着部とを有する。また、第2主体部は、基部と、基部の左右側縁部に配され、第1フランジ部を支える土台部と、基部から肩口側方向に延出し、弾性変形可能な延出部とを有する。更に、スライダー副部材の嵌着部は、延出部の先端部に立設され、第1被嵌着部に嵌着するフック状の第1嵌着部と、土台部に凹設され、第2被嵌着部に嵌着する凹溝状の第2嵌着部とを有する。
このようにスライダー主部材及びスライダー副部材が構成されていることにより、スライダー主部材及びスライダー副部材に被嵌着部及び嵌着部をそれぞれ簡単な構造で設けることができ、しかも、スライダー主部材とスライダー副部材とを互いに強固に固定することができる。
一方、本発明に係るスライダーでは、スライダー主部材の被嵌着部は、第1主体部の肩口側端部に配された凹溝状の第1被嵌着部と、第1主体部の後口側端部に配された凹溝状の第2被嵌着部とを有しており、また、第2主体部は、当該第2主体部の肩口側端部に配され、第1被嵌着部に嵌着可能なフック状の第1嵌着部と、当該第2主体部の後口側端部に配され、第2被嵌着部に嵌着可能なフック状の第2嵌着部とを有していても良い。
この場合、第2主体部は、基部と、基部の後口側端部に形成された一対の切込み部と、一対の前記切込み部に挟まれ、弾性変形可能な舌片部とを有している。また、第1嵌着部は、第2主体部における基部の肩口側端部に立設され、前記第2嵌着部は、第2主体部における舌片部の後口側端部に立設されている。
このようにスライダー主部材及びスライダー副部材が構成されていることによっても、スライダー主部材及びスライダー副部材に被嵌着部及び嵌着部をそれぞれ簡単な構造で設けることができ、しかも、スライダー主部材とスライダー副部材とを互いに強固に固定することができる。
また、本発明に係るスライダーでは、スライダー副部材が、接着又は溶着によりスライダー主部材に組み付け固定されていても良い。これにより、スライダー主部材とスライダー副部材とを互いに強固に固定できるとともに、スライダー胴体を簡単に且つ容易に組み立てることができる。
更に、本発明に係るスライダーでは、スライダー副部材が、固定部材を用いてスライダー主部材に組み付け固定されていても良い。これにより、スライダー主部材とスライダー副部材とを互いに強固に固定できるとともに、スライダー胴体を簡単に且つ容易に組み立てることができる。
更に、本発明に係るスライダーでは、第2翼板の左右側縁部に、第1翼板に向けて延びる一対の第2フランジ部が配されている場合において、スライダー胴体は、スライダー主部材及びスライダー副部材から独立して形成されたスライダー第2副部材を更に有する。また、このスライダー第2副部材は、一対の第2フランジ部を有し、且つ、スライダー主部材に組み付け固定されている。
このようにスライダー胴体が構成されていることにより、第1翼板と第2翼板の両方にフランジ部が配されていても、当該スライダー胴体を組み立てると同時に当該スライダー胴体をファスナーチェーンのエレメント列に簡単に且つ効率的に取り付けることが可能となる。
そして、本発明により提供されるスライドファスナーの修理方法は、スライドファスナーに取着されたスライダーを、上述のような構成を有するスライダーに交換することによって、スライドファスナーの修理が行われる。
すなわち、本発明の修理方法では、例えばスライドファスナーの使用時にスライダーに破損が生じた場合に、その破損したスライダーをエレメント列から取り外し、その後、当該エレメント列に本発明に係るスライダーを簡単に取着することができる。このため、スライドファスナーの修理を効率的に行うことができる。その結果、スライダーが破損してもスライドファスナー全体を交換する必要がないため、スライドファスナーの寿命を延長させることが可能となる。
本発明の実施例1に係るスライダーのスライダー胴体を示す斜視図である。 同スライダー胴体をスライダー主部材とスライダー副部材とに分解した分解斜視図である。 スライダー主部材とスライダー副部材の組み立てを説明する説明図である。 同スライダー胴体における組み立てられた状態を一部断面で示す模式図である。 図4に示したV−V線における断面図である。 修理されるスライドファスナーを示す平面図である。 本発明の実施例2に係るスライダーのスライダー胴体を示す斜視図である。 同スライダー胴体をスライダー主部材とスライダー副部材とに分解した分解斜視図である。 スライダー主部材とスライダー副部材の組み立てを説明する説明図である。 同スライダー胴体における組み立てられた状態の断面図である。 本発明の実施例3に係るスライダーのスライダー胴体を分解した分解斜視図である。 同スライダー胴体における組み立てられた状態の断面図である。 本発明の実施例4に係るスライダーのスライダー胴体を分解した分解斜視図である。 同スライダー胴体における組み立てられた状態の断面図である。 本発明の実施例5に係るスライダーのスライダー胴体を示す斜視図である。 同スライダー胴体の断面図である。 同スライダー胴体を後口側から見たときの模式図である。 本発明の実施例6に係るスライダーのスライダー胴体を示す斜視図である。 同スライダー胴体の断面図である。 従来のスライダー胴体の組み立て方法を説明する断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下で説明する実施例に何ら限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。
例えば、以下に示す実施例では、ファスナーチェーンのエレメント列に1つのスライダーが取り付けられる場合について説明しているが、本発明では、ファスナーチェーンのエレメント列に、2つのスライダーを肩口側端部同士又は後口側端部同士が向かい合うように取り付けることも可能である。
また、以下に示す実施例では、スライダーの引手がスライダー胴体の上翼板側に配される場合について説明しているが、本発明では、引手をスライダー胴体の下翼板側に取り付けても良く、また、スライダー胴体の上翼板側と下翼板側の両方に取り付けても良い。
更に、以下の各実施例で説明するスライダーは、引手が引手取付柱に保持され、且つ、停止爪による停止機構を備えていない所謂自由スライダーとして構成されているが、本発明は、自由スライダーでは無いスライダー、例えば、引手取付柱の代わりにカバー体を上翼板の上面側に取り付けるタイプのスライダーや、停止爪がエレメント案内路に進退可能に配された停止機構を備えたタイプのスライダーにも同様に適用することが可能である。
図1は、本実施例1に係るスライドファスナー用スライダーのスライダー胴体を示す斜視図である。図2は、同スライダー胴体をスライダー主部材とスライダー副部材とに分解した分解斜視図であり、図3は、スライダー主部材とスライダー副部材の組み立てを説明する説明図である。
なお、以下の説明において、スライダーの摺動方向を前後方向と規定し、特に、スライダーがスライドファスナーのエレメント列を噛合させるために移動する方向を前方(肩口側方向)とし、エレメント列を分離させるために移動する方向(後口側方向)を後方とする。
また、スライダーの高さ方向を上下方向と規定し、原則として、スライドファスナーが使用されるときに外部に露呈する側(例えば、スライダー胴体に対して引手が取り付けられる側)の方向を上方とし、その反対側の方向を下方とする。更に、スライダーの摺動方向に直交する方向で、スライダーの幅方向を左右方向と規定する。
本実施例1のスライダー1aは、図5に示したように、スライダー胴体1と、スライダー胴体1の上翼板11側に回動可能に保持される引手9とを備えている。この本実施例1のスライダー1aは、例えば左右のファスナーストリンガーのエレメント列がファスナーテープに対して下面側に配される、所謂裏使いタイプのスライドファスナー8aに用いられる。なお、本発明において、引手9の構成は特に限定されない。
本実施例1のスライダー胴体1は、上翼板11と、下翼板12と、上下翼板11,12の肩口側端部間を連結する案内柱13と、上翼板11の上面側に配された引手取付柱14と、下翼板12の左右側縁部に沿って立設される下フランジ部15とを有している。なお、本実施例1の場合においては、下翼板12が本発明の第1翼板として配され、上翼板11が本発明の第2翼板として配されている。
また、上翼板11の下面(エレメント案内面)には、上翼板11の左右側縁部に沿って配された第1***部16aと、案内柱13から後端部(後口側端部)側に向けて延びる中央の第2***部16bとが形成されている。一方、下翼板12の上面(エレメント案内面)には、スライドファスナー8aのファスナーエレメントを案内するための第3***部16cが、案内柱13から後方側に向けて延びるように形成されている。
この本実施例1の上翼板(第2翼板)11の全体は、単一の部材で構成されている。一方、下翼板(第1翼板)12は、エレメント案内面を備えた下翼板第1主体部(第1翼板第1主体部)12aと、その下翼板第1主体部12aの下面(外面)側に取り付けられる下翼板第2主体部(第1翼板第2主体部)12bとを有して構成されている。
更に、スライダー胴体1の前端には、案内柱13を間に挟んで左右の肩口が形成されているとともに、スライダー胴体1の後端には後口が形成されている。また、上翼板11、下翼板12、及び左右一対の下フランジ部15に囲まれるように、左右の肩口と後口とを連通する略Y字形状のエレメント案内路が形成されている。この場合、スライダー胴体1のエレメント案内路の内壁面(エレメント案内面)は、上翼板11の内壁面、下翼板12の内壁面、及び左右一対の下フランジ部15の各内壁面により構成されている。更に、上翼板11(特に、第1***部16a)と下フランジ部15との間には、スライドファスナー8aのファスナーテープを挿通させるテープ挿通間隙が形成されている。
また、本実施例1におけるスライダー胴体1は、図2に示したように、互いに組み付けることが可能なスライダー主部材(第1スライダー部材)21とスライダー副部材(第2スライダー部材)22とを有している。また、スライダー主部材21とスライダー副部材22とは、スライダー胴体1を組み立てると同時に当該スライダー胴体1のエレメント案内路にスライドファスナー8aのエレメント列を挿入可能なように、スライダー胴体1のエレメント案内路の内壁面(エレメント案内面)がスライダー主部材21とスライダー副部材22の両方で形成される構造をもって構成されている。
具体的には、スライダー主部材21は、スライダー胴体1のうちの、上翼板11の全体と、下翼板12の下翼板第1主体部12aと、案内柱13と、引手取付柱14とを備えている。また、スライダー主部材21は、例えば射出成形又はダイカスト成形などによってスライダー主部材21の全体が一体的に構成されている。ここで、下翼板第1主体部12aは、スライダー副部材22の後述する下翼板第2主体部12bが取り付けられることにより、その下翼板第2主体部12bとともに下翼板12を構成する。
このスライダー主部材21の下翼板第1主体部12aは、平坦なエレメント案内面を構成する第1基部21aと、第1基部21aの肩口側端部(前端部)に形成された凹状の第1被嵌着部(嵌入凹部)21bと、第1基部21aの左右側縁部に配された第2被嵌着部(突条部)21cと、第1基部21aの下面から下方に突出した位置決め部21dとを有している。
この場合、第1基部21aの上面(内壁面)は、スライダー胴体1における下翼板12のエレメント案内面の全体を形成している。なお、本発明においては、スライダー主部材21における下翼板第1主体部(第1翼板第1主体部)12aの第1基部21aは、下翼板12のエレメント案内面における少なくとも肩口側端部(前端部)のスライダー幅方向全体の領域を含んでいれば良く、本実施例1のように下翼板12のエレメント案内面の全体の領域を含んでいる必要はない。
本実施例1のスライダー主部材21において、下翼板第1主体部12aの第1被嵌着部21bは、スライダー副部材22の一部(第1嵌着部22b)を挿入して嵌着させるように、下翼板第1主体部12aの前端部に後方に向けて凹設されている。第2被嵌着部21cは、スライダー胴体1を組み立てたときに下フランジ部15が配される部分に対応する領域に、第1基部21aの左右側縁部から上下方向に対して直交する方向に沿って外側へ向けて突出した突条部により構成されており、スライダー副部材22の一部(第2嵌着部22c)を係止する。
位置決め部21dは、スライダー副部材22における後述する第2基部22aの前端縁の形状に対応して形成されており、当該位置決め部21dにスライダー副部材22を当接させることにより、スライダー主部材21に対するスライダー副部材22の前後方向の位置が合わせられる。
スライダー副部材22は、スライダー主部材21の下翼板第1主体部12aに嵌着する下翼板第2主体部12bと、下翼板第2主体部12bと一体的に形成された下フランジ部15とを備えており、例えば射出成形又はダイカスト成形などによってスライダー副部材22の全体が一体的に構成されている。
下翼板第2主体部12bは、下翼板第1主体部12aの第1基部21aに対して略平行に組み付けられる第2基部22aと、第2基部22aの左右側線部に配され、下フランジ部15の土台となる左右の土台部22dと、第2基部22aから前方(肩口側方向)に延出し、上下方向に弾性変形可能な延出部22eと、延出部22eの先端部に配され、スライダー主部材21の第1被嵌着部21bに嵌着するフック状(鉤状)の第1嵌着部(鉤部)22bと、土台部22dの内壁部に配され、スライダー主部材21の第2被嵌着部21cに嵌着する凹溝状の第2嵌着部(凹溝部)22cとを有している。
この場合、下翼板第2主体部12bの第2基部22aは、下翼板第2主体部12bの後半部に配され、且つ、平板状に形成されている。この第2基部22aの前端縁は、スライダー主部材21の位置決め部21dの形状に対応した形状を有している。
フック状の第1嵌着部22bは、延出部22eの先端部に立設され、上端部が後方に張り出した鉤型の形状に形成されている。第2嵌着部22cは、スライダー主部材21の第2被嵌着部21cが嵌入可能なように、土台部22dに沿って、土台部22dの内側面側に凹設されている。
なお、本実施例2では、スライダー主部材21の第2被嵌着部21cが、第1基部21aの左右側縁部から突出した突条部により構成されるとともに、スライダー副部材22の第2嵌着部22cが土台部22dの内側面側に凹設された凹溝部により構成されている。
しかし、本発明において、スライダー主部材21の第1及び第2被嵌着部21b,21cの位置、大きさ、及び形態、並びに、スライダー副部材22の第1及び第2嵌着部22b,22cの位置、大きさ、及び形態などについては、スライダー副部材22の第1及び第2嵌着部22b,22cをスライダー主部材21の第1及び第2被嵌着部21b,21cにそれぞれ適切に嵌着させることができれば任意に変更することが可能である。例えばスライダー主部材21の第2被嵌着部21cを、第1基部21aの左右側面に凹設された凹溝部により構成し、スライダー副部材22の第2嵌着部22cを土台部22dの内側面から突出した突条部により構成することも可能である。
上述のようなスライダー主部材21とスライダー副部材22とを用いて本実施例1のスライダー胴体1を組み立てる場合、図2及び図3に示したように、先ず、スライダー副部材22の第2嵌着部22c(凹溝部)を、スライダー主部材21の第2被嵌着部21c(突条部)に後口側から嵌め入れて、更に、スライダー副部材22をスライダー主部材21の肩口側に向けて相対的にスライドさせる。これによって、スライダー副部材22の第2嵌着部22cをスライダー主部材21の第2被嵌着部21cに嵌着させる。
このとき、スライダー副部材22の延出部22eが下方側に湾曲するように弾性変形するとともに、鉤状の第1嵌着部22bがスライダー主部材21の肩口側の端部まで移動する。更に、スライダー副部材22の第2嵌着部22cがスライダー主部材21の第2被嵌着部21cに嵌着した後、スライダー副部材22をスライダー主部材21に対して前方へ強く押すことによって、延出部22eの先端部に起立する鉤状の第1嵌着部22bを、スライダー主部材21の第1被嵌着部21bに嵌着させる。
このようにしてスライダー副部材22の第1及び第2嵌着部22b,22cを、スライダー主部材21の第1及び第2被嵌着部21b,21cにそれぞれ嵌着させることによって、スライダー副部材22がスライダー主部材21に組み付けられて、スライダー主部材21とスライダー副部材22が所定の固定強度をもって安定して固定された図1のような本実施例1のスライダー胴体1が構成される。
なお、このようにして一旦組み立てられた本実施例1のスライダー胴体1は、スライダー主部材21とスライダー副部材22とに再び分離することが可能である。例えばスライダー副部材22をスライダー主部材21に対して前方へ強く押しながら、細い棒状部材などを用いて、スライダー副部材22の第1嵌着部22bをスライダー主部材21の第1被嵌着部21bから抜脱させ、更に、スライダー副部材22の延出部22eを下方側に湾曲させながら、スライダー副部材22をスライダー主部材21の後口側に向けて相対的にスライドさせる。これによって、スライダー副部材22の第2嵌着部22cがスライダー主部材21の第2被嵌着部21cから抜脱するため、スライダー主部材21とスライダー副部材22とを分離させることができる。
上述のようにスライダー主部材21とスライダー副部材22とを用いて組み立てられる本実施例1のスライダー1aは、例えば左右のエレメント列の一部を分離させたファスナーチェーンに対して容易に取り付けることが可能である。
具体的には、先ず、ファスナーチェーンの左右のエレメント列が分離し始めている部分において、左右のエレメント列をスライダー主部材21の下翼板第1主体部12aと上翼板11との間に挿入しながら、スライダー主部材21に対してエレメント列の位置決めを行う。
このとき、スライダー主部材21の下翼板第1主体部12aと上翼板11とが案内柱13を介して一体的に形成されているため、エレメント列を下翼板第1主体部12aと上翼板11との間に容易に挿入でき、しかも、スライダー主部材21に対するエレメント列の位置決めも安定して行うことができる。
次に、エレメント列が挿入されたスライダー主部材21に対して、上述したようにスライダー副部材22を嵌着させて組み付ける。これにより、図5に示すように、本実施例1におけるスライダー胴体1が組み立てられると同時に、そのスライダー胴体1のエレメント案内路にエレメント列を挿通させることができるため、スライダー胴体1がファスナーチェーンに簡単に且つ効率的に取り付けられる。
そして、このように取り付けられたスライダー胴体1を有するスライダー1aをファスナーチェーンのエレメント列に沿って摺動させることにより、ファスナーチェーンの左右のエレメント列を噛合・分離させることができる。
従って、例えば図6に示したように、鞄などの物品10に取着されているスライドファスナー8aのスライダーの一部(例えば、引手取付柱)に破損が生じた場合には、その破損したスライダーをスライドファスナー8aのエレメント列から取り外し、その後、当該スライドファスナー8aのエレメント列に本実施例1のスライダー1aを取り付けることにより、スライドファスナー8aの修理を簡単に行うことができる。
なお、本発明において、破損したスライダーをスライドファスナー8aのエレメント列から取り外す方法は特に限定されるものではない。例えば、破損したスライダーの下フランジ部に強い力を加えてその下フランジ部を強制的に折り曲げることなどによって、そのスライダーをエレメント列から取り外すことが可能である。また、例えば破損したスライダーが本実施例1のスライダー1aである場合には、スライダー主部材21とスライダー副部材22とを互いに分離することによって、スライダー1aをエレメント列から容易に取り外すことが可能である。
また、本実施例1のスライダー1aは、上述のようなスライドファスナー8aの修理を行う場合に好適に用いられるだけでなく、例えば使用者の趣味に応じてスライダーの交換を行う場合などにも好適に用いられる。
以上のような本実施例1のスライダー1aは、スライダー主部材21において上翼板11と下翼板第1主体部12aとが案内柱13を介して一体的に形成されている。このため、上下翼板11,12間の間隔(特に、肩口側端部における上下翼板11,12間の間隔)が、スライダー胴体1を組み立てる際の組立精度の影響を受けることなく、所定の高さ寸法を安定して有することができ、上下翼板11,12間の間隔(すなわち、エレメント案内路の上下方向の高さ寸法)に寸法誤差が生じ難くなる。
従って、本実施例1のスライダー1aでは、上下翼板11,12間に形成されるエレメント案内路の大きさや形態が安定するため、当該スライダー1aをエレメント列に沿って摺動させたとき(特に、エレメント列の噛合方向に摺動させたとき)、当該スライダー1aのエレメント案内路内におけるファスナーエレメントの姿勢や動きを安定させることができる。その結果、左右のエレメント列の噛合・分離を円滑に行うことができるとともに、スライダー1aの良好な摺動性や操作性を確保することができる。
更に、本実施例1のスライダー1aでは、上翼板11及び下翼板12におけるエレメント案内面の全体がスライダー主部材21に設けられており、スライダー胴体1の上下翼板11,12における肩口側端縁から後口側端縁までのエレメント案内面に段差が形成されることを防いで、当該エレメント案内面が平坦に形成されている。これにより、本実施例1のスライダー1aをエレメント列に沿って摺動させたときに、スライダー1aのエレメント案内面にファスナーエレメントが引っ掛かるなどの不具合が生じることを防ぎ、スライダー1aの摺動性や操作性を更に向上させることができる。
なお、本実施例1のスライダー1aでは、下翼板12におけるエレメント案内面の全体がスライダー主部材21に設けられており、一方、この下翼板12に対する下フランジ部15がスライダー副部材22に設けられている。従って、スライダー主部材21とスライダー副部材22との境界部の位置が、エレメント案内路を構成する下翼板12と下フランジ部15との間に設定されている。
しかし、本発明では、例えば下翼板12の肩口側端部のエレメント案内面を含む一部分(内側部分)がスライダー主部材に設けられるとともに、下翼板12の残りの部分(外側部分)と下フランジ部15とがスライダー副部材に設けられることにより、スライダー主部材とスライダー副部材との境界部の位置が下翼板12を区切るように設定されていても良い。
この場合、スライダー主部材側に配される下翼板12の肩口側端部のエレメント案内面を含む一部分(内側部分)は、スライダー副部材側に配される下翼板12の残りの部分(外側部分)よりも大きいことが好ましい。このようなスライダーを摺動させてスライドファスナーの開閉操作を行うことにより、左右のエレメント列を安定して噛合・分離させることができる。
ここで、「下翼板12の肩口側端部のエレメント案内面を含む一部分(内側部分)」及び「下翼板12の残りの部分(外側部分)」とは、エレメント案内路を構成する内面(エレメント案内面)のことである。また、その「大きさ」とは、それぞれのエレメント案内面の表面積の大きさである。
図7は、本実施例2に係るスライダーのスライダー胴体を示す斜視図である。図8は、同スライダー胴体をスライダー主部材とスライダー副部材とに分解した分解斜視図であり、図9は、スライダー主部材とスライダー副部材の組み立てを説明する説明図である。また、図10は、同スライダー胴体における組み立てられた状態の断面図である。
なお、以降に述べる実施例の説明や図面において、既述した実施例1と実質的に同じ構成及び機能を有する部材及び部位については、その実施例1と同一の符号及び名称を用いて表すことによって、その詳細な説明を省略することとする。
本実施例2のスライダーは、スライダー胴体2と、スライダー胴体2の上翼板11側に回動可能に保持される図示しない引手とを備えている。また、スライダー胴体2は、下翼板(第1翼板)17と、上翼板(第2翼板)11と、上下翼板11,17の肩口側端部間を連結する案内柱13と、上翼板11の上面側に配された引手取付柱14と、下翼板17の左右側縁部に沿って立設される下フランジ部15とを有している。
このスライダー胴体2には、上翼板11、下翼板17、及び左右一対の下フランジ部15に囲まれるように、略Y字形状のエレメント案内路が形成されており、このエレメント案内路の内壁面(エレメント案内面)は、上翼板11の内壁面、下翼板17の内壁面、及び左右一対の下フランジ部15の各内壁面により構成されている。
本実施例2において、第2翼板となる上翼板11の全体は単一の部材で構成されている。一方、第1翼板となる下翼板17は、エレメント案内面を備えた下翼板第1主体部(第1翼板第1主体部)17aと、その下翼板第1主体部17aの下面側に取り付けられる下翼板第2主体部(第1翼板第2主体部)17bとを有して構成されている。
本実施例2におけるスライダー胴体2は、互いに組み付けることが可能なスライダー主部材(第1スライダー部材)31とスライダー副部材(第2スライダー部材)32とを有している。また、スライダー主部材31とスライダー副部材32とは、スライダー胴体2を組み立てると同時に当該スライダー胴体2のエレメント案内路にエレメント列を挿入可能なように、そのエレメント案内路の内壁面(エレメント案内面)がスライダー主部材31とスライダー副部材32の両方で形成される構造で構成されている。
この場合、スライダー主部材31は、スライダー胴体2のうちの、上翼板11の全体と、下翼板17の下翼板第1主体部17aと、案内柱13と、引手取付柱14とを備えており、例えば射出成形又はダイカスト成形などによってスライダー主部材31の全体が一体的に構成されている。
このスライダー主部材31の下翼板第1主体部17aは、図9に示したように、平坦なエレメント案内面を構成する第1基部31aと、第1基部31aの肩口側端部(前端部)に形成された凹溝状の第1被嵌着部(嵌入凹部)31bと、第1基部31aの後口側端部に形成された段差状の切欠き部31dと、切欠き部31dに形成された凹溝状の第2被嵌着部(嵌入凹部)31cとを有している。この場合、第1基部31aの上面(内壁面)は、スライダー胴体2における下翼板17のエレメント案内面の全体を形成している。
スライダー副部材32は、スライダー主部材31の下翼板第1主体部17aに嵌着する下翼板第2主体部17bと、下翼板第2主体部17bと一体的に形成された下フランジ部15とを備えており、例えば射出成形又はダイカスト成形などによってスライダー副部材32の全体が一体的に構成されている。
下翼板第2主体部17bは、平板状の第2基部32aと、第2基部32aの左右側線部に配され、下フランジ部15の土台となる左右の土台部32dと、第2基部32aの後口側端部に立設され、スライダー主部材31の切欠き部31dに接触可能な位置決め部32eとを有している。また、第2基部32aの前端部には、スライダー主部材31の前端部側の第1被嵌着部31bに嵌着するフック状(鉤状)の第1嵌着部(第1鉤部)32bが立設されている。
この第2基部32aの後端部における幅方向中央部には、第2基部32aの後端から前方に向けて延びる左右一対の切込み部32fが設けられているとともに、この一対の切込み部32fに挟まれるように舌片部32gが弾性変形可能に配されている。更に、この舌片部32gの後端部には、スライダー主部材31の後端部側の第2被嵌着部31cに嵌着するフック状(鉤状)の第2嵌着部(第2鉤部)32cが立設されている。
この場合、スライダー副部材32をスライダー主部材31に組み付ける際に、スライダー副部材32の第1及び第2嵌着部32b,32cをスライダー主部材31の第1及び第2被嵌着部31b,31cにそれぞれ嵌着させ易くするために、図9に示したように、スライダー主部材31の第1及び第2被嵌着部31b,31cの下面側先端に、スライダー副部材32の第1及び第2嵌着部32b,32cを誘導するための傾斜面が形成されている。また、スライダー副部材32の第1及び第2嵌着部32b,32cの先端部にも、先端に向けて下り傾斜する傾斜面が形成されている。
なお、本実施例2において、スライダー主部材31の第1及び第2被嵌着部31b,31cの位置、大きさ、及び形態、並びに、スライダー副部材32の第1及び第2嵌着部32b,32cの位置、大きさ、及び形態などについては、スライダー副部材32の第1及び第2嵌着部32b,32cをスライダー主部材31の第1及び第2被嵌着部31b,31cにそれぞれ適切に嵌着させることができれば任意に変更することが可能である。
このようなスライダー主部材31とスライダー副部材32とを用いて本実施例2のスライダー胴体2を組み立てる場合、図9に示したように、スライダー副部材32をスライダー主部材31の下方側から近付けて、当該スライダー副部材32をスライダー主部材31に向けて押し込む。
これにより、スライダー副部材32の第2基部32aが部分的に弾性変形しながら(特に、舌片部32gが弾性変形しながら)、スライダー副部材32の第1及び第2嵌着部32b,32cが、スライダー主部材31の第1及び第2被嵌着部31b,31cにそれぞれ挿入されて嵌着する。
或いは、スライダー副部材32の第1嵌着部32bをスライダー主部材31の第1被嵌着部31bに挿入して嵌着させた後、スライダー副部材32の第2嵌着部32cをスライダー主部材31の第2被嵌着部31cに向けて押し込む。これにより、スライダー副部材32の舌片部32gが弾性変形しながら、スライダー副部材32の第2嵌着部32cがスライダー主部材31の第2被嵌着部31cに挿入されて嵌着する。
また、本実施例2では、スライダー副部材32をスライダー主部材31に嵌着させる際に、スライダー副部材32の位置決め部32eがスライダー主部材31の切欠き部31dに挿入されることにより、スライダー主部材31に対するスライダー副部材32の位置をより安定させることができる。
このようにしてスライダー副部材32の第1及び第2嵌着部32b,32cを、スライダー主部材31の第1及び第2被嵌着部31b,31cにそれぞれ嵌着させることによって、スライダー主部材31とスライダー副部材32が所定の固定強度をもって安定して固定された本実施例2のスライダー胴体2が構成される。
なお、このようにして一旦組み立てられた本実施例2のスライダー胴体2は、例えばスライダー副部材32をスライダー主部材31に対して後方へ強く押しながら、細い棒状部材などを用いて、スライダー副部材32の第2嵌着部32cをスライダー主部材31の第2被嵌着部31cから抜脱させることによって、スライダー主部材31とスライダー副部材32とに再び分離することが可能である。
このようなスライダー胴体2を有する本実施例2のスライダーは、前述の実施例1のスライダー1aのスライダー胴体1と同様に、左右のエレメント列の一部を分離させたファスナーチェーンに対して容易に取り付けることが可能であるため、スライドファスナーの修理やスライダーの交換を行う際に好適に用いられる。
特に、本実施例2のスライダーは、スライダー主部材31において、上翼板11と下翼板第1主体部17aとが案内柱13を介して一体的に形成されているため、上下翼板11,17間の間隔(特に、肩口側端部における上下翼板11,17間の間隔)が所定の高さ寸法を安定して有しており、スライダー胴体2におけるエレメント案内路の上下方向の高さ寸法に誤差が生じ難くなる。
従って、本実施例2のスライダーをエレメント列に沿って摺動させたときに、左右のエレメント列の噛合・分離を円滑に行うことができるとともに、スライダーの良好な摺動性や操作性を確保することができる。
更に、本実施例2のスライダーでは、上翼板11及び下翼板17におけるエレメント案内面の全体がスライダー主部材31に設けられており、スライダー胴体2の上下翼板11,17における肩口側端縁から後口側端縁までのエレメント案内面に段差が形成されることを防いでいる。これにより、前述の実施例1のスライダー1aと同様に、スライダーの摺動性や操作性を更に向上させることができる。
なお、本実施例2のスライダーでも、スライダー主部材31とスライダー副部材32との境界部の位置が、下翼板17と下フランジ部15との間に設定されている。しかし、本発明では、下翼板17の肩口側端部のエレメント案内面を含む一部分(内側部分)がスライダー主部材31に設けられるとともに、下翼板17の残りの部分(外側部分)と下フランジ部15とがスライダー副部材32に設けられることにより、スライダー主部材31とスライダー副部材32との境界部の位置が下翼板17を区切るように設定されていても良い。
図11は、本実施例3に係るスライダーのスライダー胴体を分解した分解斜視図であり、図12は、同スライダー胴体における組み立てられた状態の断面図である。
本実施例3のスライダーは、スライダー胴体3と、スライダー胴体3に回動可能に保持される図示しない引手とを備えている。また、スライダー胴体3は、下翼板(第1翼板)18と、上翼板(第2翼板)11と、上下翼板11,18の肩口側端部間を連結する案内柱13と、上翼板11の上面側に配された引手取付柱14と、下翼板18の左右側縁部に沿って立設される下フランジ部15とを有している。
本実施例3において、上翼板(第2翼板)11の全体は単一の部材で構成されている。一方、下翼板(第1翼板)18は、エレメント案内面を備えた下翼板第1主体部(第1翼板第1主体部)18aと、その下翼板第1主体部18aの下面側に取り付けられる下翼板第2主体部(第1翼板第2主体部)18bとを有して構成されている。
本実施例3におけるスライダー胴体3は、互いに組み付けることが可能なスライダー主部材(第1スライダー部材)41とスライダー副部材(第2スライダー部材)42とを有している。また、スライダー主部材41とスライダー副部材42とは、スライダー胴体3を組み立てると同時に当該スライダー胴体3のエレメント案内路にエレメント列を挿入可能なように、スライダー胴体3のエレメント案内面がスライダー主部材41とスライダー副部材42の両方で形成されている。
この場合、スライダー主部材41は、スライダー胴体3のうちの、上翼板11の全体と、下翼板18の下翼板第1主体部18aと、案内柱13と、引手取付柱14とを備えており、例えば射出成形又はダイカスト成形などによってスライダー主部材41の全体が一体的に構成されている。
このスライダー主部材41の下翼板第1主体部18aは、平坦なエレメント案内面を構成する第1基部41aと、第1基部41aの後口側端部に形成された段差状の切欠き部41dとを有している。この場合、第1基部41aの上面(内壁面)は、スライダー胴体3における下翼板18のエレメント案内面の全体を形成している。
スライダー副部材42は、スライダー主部材41の下翼板第1主体部18aに嵌着する下翼板第2主体部18bと、下翼板第2主体部18bと一体的に形成された下フランジ部15とを備えており、例えば射出成形又はダイカスト成形などによってスライダー副部材42の全体が一体的に構成されている。
下翼板第2主体部18bは、平板状の第2基部42aと、第2基部42aの左右側線部に配され、下フランジ部15の土台となる左右の土台部42dと、第2基部42aの後口側端部に立設され、スライダー主部材41の切欠き部41dに挿入される位置決め部42eとを有している。この場合、下翼板第2主体部18bの左右の土台部42dと位置決め部42eとが互いに連結されていることにより、下翼板第2主体部18bの強度が高められている。
このようなスライダー主部材41とスライダー副部材42とを用いて本実施例3のスライダー胴体3を組み立てる場合、先ず、スライダー副部材42における第2基部42aの上面全体に接着剤を塗布する。次に、スライダー副部材42の位置決め部42eがスライダー主部材41の切欠き部41dに挿入されるようにして、スライダー副部材42の第2基部42aを、スライダー主部材41の第1基部41aの下面側に接着剤を介して接着させる。この場合、接着剤としては、例えば、溶剤揮発型の接着剤、加熱硬化型の接着剤、二液硬化型の接着剤、又はフィルム状の接着剤などの種々の接着剤を任意に選択して用いることができる。
これにより、スライダー副部材42がスライダー主部材41に組み付けられて固定された本実施例3のスライダー胴体3が構成される。なお、本発明においては、スライダー副部材42をスライダー主部材41に組み付けて固定する際に、上述のような接着剤による接着ではなく、高周波溶着や熱溶着などの溶着手段を利用することも可能である。
このような本実施例3のスライダーは、前述の実施例1や実施例2の場合と同様に、左右のエレメント列の一部を分離させたファスナーチェーンに対して容易に取り付けることが可能であるため、スライドファスナーの修理やスライダーの交換を行う際に好適に用いられる。
また、本実施例3のスライダーでは、上下翼板11,18間の間隔(特に、肩口側端部における上下翼板11,18間の間隔)が所定の高さ寸法を安定して有しており、スライダー胴体3におけるエレメント案内路の上下方向の高さ寸法に誤差が生じ難くなる。更に、スライダー胴体3の上下翼板11,18における肩口側端縁から後口側端縁までのエレメント案内面に段差が形成されていない。このため、良好な摺動性や操作性を得ることができる。
図13は、本実施例4に係るスライダーのスライダー胴体を分解した分解斜視図であり、図14は、同スライダー胴体における組み立てられた状態の断面図である。
本実施例4のスライダーは、スライダー胴体4と、スライダー胴体4に回動可能に保持される図示しない引手とを備えている。また、スライダー胴体4は、下翼板(第1翼板)19と、上翼板(第2翼板)11と、上下翼板11,19の肩口側端部間を連結する案内柱13と、上翼板11の上面側に配された引手取付柱14と、下翼板19の左右側縁部に沿って立設される下フランジ部15とを有している。
本実施例4において、上翼板(第2翼板)11の全体は単一の部材で構成されている。一方、下翼板(第1翼板)19は、エレメント案内面を備えた下翼板第1主体部(第1翼板第1主体部)19aと、その下翼板第1主体部19aの下面側に取り付けられる下翼板第2主体部(第1翼板第2主体部)19bとを有して構成されている。
本実施例4におけるスライダー胴体4は、互いに組み付けることが可能なスライダー主部材(第1スライダー部材)51及びスライダー副部材(第2スライダー部材)52と、スライダー主部材51及びスライダー副部材52が嵌着した状態を保持し固定する割りピン部材53とを有している。また、スライダー主部材51とスライダー副部材52とは、スライダー胴体4を組み立てると同時に当該スライダー胴体4のエレメント案内路にエレメント列を挿入可能なように、スライダー胴体4のエレメント案内面がスライダー主部材51とスライダー副部材52とにより形成される。
この場合、スライダー主部材51は、スライダー胴体4のうちの、上翼板11の全体と、下翼板19の下翼板第1主体部19aと、案内柱13と、引手取付柱14とを一体的に備えている。また、スライダー主部材51の下翼板第1主体部19aと案内柱13とには、図14に示したように、スライダー副部材52の後述する固定柱52hを挿入するための柱挿入孔51eが、下翼板第1主体部19aの下面側から上方に向けて設けられている。
更に、スライダー主部材51の案内柱13には、割りピン部材53を挿入するための第1ピン挿入孔51fが、案内柱13の前面側から後方に向けて設けられている。この場合、第1ピン挿入孔51fは、柱挿入孔51eと交わるように、柱挿入孔51eの形成位置よりも後方側まで延びて形成されている。
また、スライダー主部材51の下翼板第1主体部19aは、平坦なエレメント案内面を構成する第1基部51aと、第1基部51aの後口側端部に形成された段差状の切欠き部51dと、切欠き部51dの後方に向いた段差面に形成された凹溝状の被嵌着部(嵌入凹部)51bとを有している。この場合、第1基部51aの上面(内壁面)は、スライダー胴体4における下翼板19のエレメント案内面の全体を形成している。
スライダー副部材52は、スライダー主部材51の下翼板第1主体部19aに嵌着する下翼板第2主体部19bと、下翼板第2主体部19bと一体的に形成された下フランジ部15と、下翼板第2主体部19bの前端部に立設された固定柱52hとを一体的に備えている。
下翼板第2主体部19bは、平板状の第2基部52aと、第2基部52aの左右側線部に配され、下フランジ部15の土台となる左右の土台部52dと、第2基部52aの後口側端部に立設され、スライダー主部材51の切欠き部51dに挿入される位置決め部52eとを有している。
この第2基部52aの後端部における幅方向中央部には、第2基部52aの後端から前方に向けて延びる左右一対の切込み部52fが設けられているとともに、この一対の切込み部52fに挟まれるように舌片部52gが弾性変形可能に配されている。更に、この舌片部52gの後端部には、スライダー主部材51の被嵌着部51bに嵌着するフック状(鉤状)の嵌着部52bが立設されている。
この場合、スライダー副部材52をスライダー主部材51に組み付ける際に、スライダー副部材52の嵌着部52bをスライダー主部材51の被嵌着部51bに嵌着させ易くするために、図14に示したように、スライダー主部材51の被嵌着部51bの下面側先端に、スライダー副部材52の嵌着部52bを誘導するための傾斜面が形成されている。また、スライダー副部材52の嵌着部52bの先端部にも、先端に向けて下り傾斜する傾斜面が形成されている。
スライダー副部材52の固定柱52hは、スライダー主部材51に穿設した柱挿入孔51eの空間部に対応した形状(本実施例4の場合は、四角柱状)を有している。また、この固定柱52hには、割りピン部材53を挿入するための第2ピン挿入孔52iが前後方向に沿って穿設されている。この場合、第2ピン挿入孔52iは、スライダー副部材52をスライダー主部材51に組み付けたときに、第2ピン挿入孔52iと第1ピン挿入孔51fとが繋がるように、スライダー主部材51の第1ピン挿入孔51fの位置に対応する位置に設けられている。
本実施例4の割りピン部材53は、円筒状に形成されている。また、この割りピン部材53は、その長さ方向に沿って形成された直線状のスリット53aを有しており、このスリット53aを狭める方向に押圧されることにより、割りピン部材53を縮径させるように弾性変形させることが可能である。
このようなスライダー主部材51、スライダー副部材52、及び割りピン部材53を有する本実施例4のスライダー胴体4を組み立てる場合、先ず、スライダー副部材52の固定柱52hをスライダー主部材51の柱挿入孔51e内に嵌入する。
続いて、スライダー副部材52の嵌着部52bをスライダー主部材51の被嵌着部51bに向けて押し込む。これにより、スライダー副部材52の舌片部52gが弾性変形しながら、スライダー副部材52の嵌着部52bがスライダー主部材51の被嵌着部51bに挿入されて嵌着する。
これにより、スライダー副部材52が、下翼板第1主体部19aの下面側からスライダー主部材51に組み付けられる。またこのとき、スライダー副部材52の下翼板第2主体部19bがスライダー主部材51の下翼板第1主体部19aに密着し、スライダー主部材51に形成された第1ピン挿入孔51fの位置と、スライダー副部材52に形成された第2ピン挿入孔52iの位置とが合わせられる。
次に、割りピン部材53を押圧して縮径させた状態で、スライダー主部材51の前面側からスライダー主部材51の第1ピン挿入孔51f及びスライダー副部材52の第2ピン挿入孔52iに挿入する。その後、割りピン部材53の押圧を解除することにより、割りピン部材53が弾性復帰して第1及び第2ピン挿入孔52i内に圧着する。これにより、スライダー副部材52がスライダー主部材51に組み付けられた状態が割りピン部材53で保持されるため、スライダー主部材51とスライダー副部材52が所定の固定強度をもって安定して固定された本実施例4のスライダー胴体4が構成される。
このような本実施例4のスライダーは、前述の実施例1〜3の場合と同様に、左右のエレメント列の一部を分離させたファスナーチェーンに対して容易に取り付けることが可能であるため、スライドファスナーの修理やスライダーの交換を行う際に好適に用いられる。
また、本実施例4のスライダーでは、上下翼板11,19間の間隔(特に、肩口側端部における上下翼板11,19間の間隔)が所定の高さ寸法を安定して有しており、スライダー胴体1におけるエレメント案内路の上下方向の高さ寸法に誤差が生じ難くなる。更に、スライダー胴体4の上下翼板11,19における肩口側端縁から後口側端縁までのエレメント案内面に段差が形成されていない。このため、良好な摺動性や操作性を得ることができる。
図15は、本実施例5に係るスライダーのスライダー胴体を示す斜視図である。また、図16は、同スライダー胴体の断面図であり、図17は、同スライダー胴体を後口側から見たときの模式図である。
本実施例5のスライダーは、スライダー胴体5と、スライダー胴体5に回動可能に保持される図示しない引手とを備えており、例えば図17に示したように、左右のファスナーストリンガーのエレメント列がファスナーテープに対して上面側に配されるタイプのスライドファスナー8bに用いられる。
本実施例5のスライダー胴体5は、上翼板61と、下翼板62と、上下翼板61,62の肩口側端部間を連結する案内柱63と、上翼板61の上面側に配された引手取付柱64と、上翼板61の左右側縁部に沿って垂設される上フランジ部65とを有している。なお、本実施例5の場合においては、上翼板61が本発明の第1翼板として配され、下翼板62が本発明の第2翼板として配されている。
本実施例5において、第2翼板となる下翼板62の全体は単一の部材で構成されている。一方、第1翼板となる上翼板61は、エレメント案内面を備えた上翼板第1主体部(第1翼板第1主体部)61aと、その上翼板第1主体部61aの上面側に取り付けられる上翼板第2主体部(第1翼板第2主体部)61bとを有して構成されている。
本実施例5におけるスライダー胴体5は、互いに組み付けることが可能なスライダー主部材(第1スライダー部材)71とスライダー副部材(第2スライダー部材)72とを有している。また、スライダー主部材71とスライダー副部材72とは、スライダー胴体5を組み立てると同時に当該スライダー胴体5のエレメント案内路にエレメント列を挿入可能なように、スライダー胴体5のエレメント案内面がスライダー主部材71とスライダー副部材72の両方で形成されている。
この場合、スライダー主部材71は、スライダー胴体5のうちの、上翼板61の上翼板第1主体部61aと、下翼板62の全体と、案内柱63とを備えており、例えば射出成形又はダイカスト成形などによってスライダー主部材71の全体が一体的に構成されている。
このスライダー主部材71の上翼板第1主体部61aは、平坦なエレメント案内面を構成する第1基部71aと、第1基部71aの肩口側端部(前端部)に形成された凹溝状の第1被嵌着部(嵌入凹部)71bと、第1基部71aの後口側端部に形成された段差状の切欠き部と、切欠き部の後方に向いた段差面に形成された凹溝状の第2被嵌着部(嵌入凹部)71cとを有している。この場合、第1基部71aの下面(内壁面)は、スライダー胴体5における上翼板61のエレメント案内面の全体を形成している。
スライダー副部材72は、スライダー主部材71の上翼板第1主体部61aに嵌着する上翼板第2主体部61bと、上翼板第2主体部61bと一体的に形成された上フランジ部65と、引手取付柱64とを備えており、例えば射出成形又はダイカスト成形などによってスライダー副部材72の全体が一体的に構成されている。
上翼板第2主体部61bは、平板状の第2基部72aと、第2基部72aの左右側線部に配され、上フランジ部65が垂設される左右の土台部と、第2基部72aの後口側端部に垂設され、スライダー主部材71の切欠き部に挿入される位置決め部72eとを有している。また、第2基部72aの前端部には、スライダー主部材71の前端部側の第1被嵌着部71bに嵌着するフック状(鉤状)の第1嵌着部72bが垂設されている。
この第2基部72aの後端部における幅方向中央部には、第2基部72aの後端から前方に向けて延びる左右一対の切込み部72fが設けられているとともに、この一対の切込み部72fに挟まれるように舌片部72gが弾性変形可能に配されている。更に、この舌片部72gの後端部には、スライダー主部材71の後端部側の第2被嵌着部71cに嵌着するフック状(鉤状)の第2嵌着部72cが垂設されている。
この場合、スライダー副部材72をスライダー主部材71に組み付ける際に、スライダー副部材72の第1及び第2嵌着部72b,72cをスライダー主部材71の第1及び第2被嵌着部71b,71cにそれぞれ嵌着させ易くするために、図16に示したように、スライダー主部材71の第1及び第2被嵌着部71b,71cの上面側先端に、スライダー副部材72の第1及び第2嵌着部72b,72cを誘導するための傾斜面が形成されている。また、スライダー副部材72の第1及び第2嵌着部72b,72cの先端部にも、先端に向けて上り傾斜する傾斜面が形成されている。
このようなスライダー主部材71とスライダー副部材72とを用いて本実施例5のスライダー胴体5を組み立てる場合、スライダー副部材72をスライダー主部材71の上方側から近付けて、当該スライダー副部材72をスライダー主部材71に向けて押し込む。これにより、スライダー副部材72の第2基部72aが部分的に弾性変形しながら(特に、舌片部72gが弾性変形しながら)、スライダー副部材72の第1及び第2嵌着部72b,72cが、スライダー主部材71の第1及び第2被嵌着部71b,71cにそれぞれ挿入されて嵌着する。
或いは、スライダー副部材72の第1嵌着部72bをスライダー主部材71の第1被嵌着部71bに挿入して嵌着させた後、スライダー副部材72の第2嵌着部72cをスライダー主部材71の第2被嵌着部71cに向けて押し込む。これにより、スライダー副部材72の舌片部72gが弾性変形しながら、スライダー副部材72の第2嵌着部72cがスライダー主部材71の第2被嵌着部71cに挿入されて嵌着する。
また、本実施例5では、スライダー副部材72をスライダー主部材71に嵌着させる際に、スライダー副部材72の位置決め部72eがスライダー主部材71の切欠き部に挿入されることにより、スライダー主部材71に対するスライダー副部材72の位置をより安定させることができる。
このようにしてスライダー副部材72の第1及び第2嵌着部72b,72cを、スライダー主部材71の第1及び第2被嵌着部71b,71cにそれぞれ嵌着させることによって、スライダー主部材71とスライダー副部材72が所定の固定強度をもって安定して固定された本実施例5のスライダー胴体5が構成される。
このようなスライダー胴体5を有する本実施例5のスライダーでは、前述の実施例1〜4の場合と同様の作用効果を得ることができる。
なお、このようにして一旦組み立てられた本実施例5のスライダー胴体5は、例えばスライダー副部材72の第2嵌着部72cをスライダー主部材71の第2被嵌着部71cから抜脱させることによって、スライダー主部材71とスライダー副部材72とに再び分離することが可能である。
図18は、本実施例6に係るスライダーのスライダー胴体を示す斜視図であり、図19は、同スライダー胴体の断面図である。
本実施例6のスライダーは、スライダー胴体6と、スライダー胴体6の上翼板81側に回動可能に保持される図示しない引手とを備えており、例えば、ファスナーテープに合成樹脂製のファスナーエレメントを射出成形してエレメント列が形成されるタイプのスライドファスナーに用いられる。
本実施例6のスライダー胴体6は、上翼板81と、下翼板82と、上下翼板81,82の肩口側端部間を連結する案内柱83と、上翼板81の上面側に配された引手取付柱84と、上翼板81の左右側縁部に沿って垂設される上フランジ部85と、下翼板82の左右側縁部に沿って立設される下フランジ部86とを有している。この場合、スライダー胴体6の上翼板81を本発明の第1翼板と設定し、下翼板82を本発明の第2翼板と設定することができる。なお、本実施例6の場合においては、下翼板82を本発明の第1翼板と設定し、上翼板81を本発明の第2翼板と設定することも可能である。
本実施例6における上翼板(第1翼板)81は、エレメント案内面を備えた上翼板第1主体部(第1翼板第1主体部)81aと、その上翼板第1主体部81aの上面側に取り付けられる上翼板第2主体部(第1翼板第2主体部)81bとを有して構成されている。また、下翼板(第2翼板)82は、エレメント案内面を備えた下翼板第1主体部(第2翼板第1主体部)82aと、その下翼板第1主体部82aの下面側に取り付けられる下翼板第2主体部(第2翼板第2主体部)82bとを有して構成されている。
また、本実施例6におけるスライダー胴体6は、上翼板第1主体部81a及び下翼板第1主体部82aを備えたスライダー主部材91と、スライダー主部材91の上面側に組み付けられるスライダー第1副部材92と、スライダー主部材91の下面側に組み付けられるスライダー第2副部材93とを有している。この場合、スライダー胴体6は、そのエレメント案内面がスライダー主部材91、スライダー第1副部材92、及びスライダー第2副部材93を用いて形成されるように構成されている。
スライダー主部材91は、スライダー胴体6のうちの、上翼板81の上翼板第1主体部81aと、下翼板82の下翼板第1主体部82aと、上翼板第1主体部81a及び下翼板第1主体部82a間を連結する案内柱83とを備えており、例えば射出成形又はダイカスト成形などによってスライダー主部材91の全体が一体的に構成されている。
ここで、上翼板第1主体部81aは、スライダー第1副部材92の後述する上翼板第2主体部81bが取り付けられることにより、当該上翼板第2主体部81bとともに上翼板81を構成する。また、下翼板第1主体部82aは、スライダー第2副部材93の後述する下翼板第2主体部82bが取り付けられることにより、当該下翼板第2主体部82bとともに下翼板82を構成する。
この場合、本実施例6におけるスライダー主部材91の上翼板第1主体部81aは、前述の実施例5におけるスライダー主部材71の上翼板第1主体部61aと実質的に同様に構成されている。また、スライダー主部材91の下翼板第1主体部82aは、前述の実施例2におけるスライダー主部材31の下翼板第1主体部17aと実質的に同様に構成されている。
本実施例6におけるスライダー第1副部材92は、前述の実施例5におけるスライダー副部材72と実質的に同様に構成されている。更に、本実施例6におけるスライダー第2副部材93は、前述の実施例2におけるスライダー副部材32と実質的に同様に構成されている。
このようなスライダー主部材91、スライダー第1副部材92、及びスライダー第2副部材93を用いて本実施例6のスライダー胴体6を組み立てる場合、スライダー第1副部材92をスライダー主部材91の上面側に嵌着させて組み付けるとともに、スライダー第2副部材93をスライダー主部材91の下面側に嵌着させて組み付ける。
これにより、スライダー主部材91に対してスライダー第1副部材92及びスライダー第2副部材93が所定の固定強度をもって安定して固定された本実施例6のスライダー胴体6が構成される。このようなスライダー胴体6を有する本実施例6のスライダーであっても、前述の実施例1〜5の場合と同様の作用効果を得ることができる。なお、一旦組み立てられた本実施例6のスライダー胴体6は、スライダー主部材91、スライダー第1副部材92、及びスライダー第2副部材93に再び分離することも可能である。
1 スライダー胴体
1a スライダー
2,3,4 スライダー胴体
5,6 スライダー胴体
8a,8b スライドファスナー
9 引手
10 物品
11 上翼板
12 下翼板
12a 下翼板第1主体部
12b 下翼板第2主体部
13 案内柱
14 引手取付柱
15 下フランジ部
16a 第1***部
16b 第2***部
16c 第3***部
17 下翼板
17a 下翼板第1主体部
17b 下翼板第2主体部
18 下翼板
18a 下翼板第1主体部
18b 下翼板第2主体部
19 下翼板
19a 下翼板第1主体部
19b 下翼板第2主体部
21 スライダー主部材
21a 第1基部
21b 第1被嵌着部(嵌入凹部)
21c 第2被嵌着部(突条部)
21d 位置決め部
22 スライダー副部材
22a 第2基部
22b 第1嵌着部
22c 第2嵌着部
22d 土台部
22e 延出部
31 スライダー主部材
31a 第1基部
31b 第1被嵌着部(嵌入凹部)
31c 第2被嵌着部(嵌入凹部)
31d 切欠き部
32 スライダー副部材
32a 第2基部
32b 第1嵌着部(第1鉤部)
32c 第2嵌着部(第2鉤部)
32d 土台部
32e 位置決め部
32f 切込み部
32g 舌片部
41 スライダー主部材
41a 第1基部
41d 切欠き部
42 スライダー副部材
42a 第2基部
42d 土台部
42e 位置決め部
51 スライダー主部材
51a 第1基部
51b 被嵌着部(嵌入凹部)
51d 切欠き部
51e 柱挿入孔
51f 第1ピン挿入孔
52 スライダー副部材
52a 第2基部
52b 嵌着部
52d 土台部
52e 位置決め部
52f 切込み部
52g 舌片部
52h 固定柱
52i 第2ピン挿入孔
53 割りピン部材
53a スリット
61 上翼板
61a 上翼板第1主体部
61b 上翼板第2主体部
62 下翼板
63 案内柱
64 引手取付柱
65 上フランジ部
71 スライダー主部材
71a 第1基部
71b 第1被嵌着部(嵌入凹部)
71c 第2被嵌着部(嵌入凹部)
72 スライダー副部材
72a 第2基部
72b 第1嵌着部
72c 第2嵌着部
72e 位置決め部
72f 切込み部
72g 舌片部
81 上翼板
81a 上翼板第1主体部
81b 上翼板第2主体部
82 下翼板
82a 下翼板第1主体部
82b 下翼板第2主体部
83 案内柱
84 引手取付柱
85 上フランジ部
86 下フランジ部
91 スライダー主部材
92 スライダー第1副部材
93 スライダー第2副部材

Claims (11)

  1. 第1翼板(12,17,18,19,61,81) と、前記第1翼板(12,17,18,19,61,81) に対向して配される第2翼板(11,62,82)と、前記第1及び第2翼板(11,12,17,18,19,61,62,81,82)の肩口側端部間を連結する案内柱(13,63,83)と、前記第1翼板(12,17,18,19,61,81) の左右側縁部に配され、前記第2翼板(11,62,82)の左右側縁部に向けて延びる一対の第1フランジ部(15,65,85)とを少なくとも備えたスライダー胴体(1,2,3,4,5,6) と、前記第1及び第2翼板(11,12,17,18,19,61,62,81,82)の少なくとも1つに配された引手(9) とを有し、前記スライダー胴体(1,2,3,4,5,6) には、少なくとも前記第1翼板(12,17,18,19,61,81) 、前記第2翼板(11,62,82)、及び一対の第1フランジ部(15,65,85)の各内壁面からなるエレメント案内面によって囲まれたエレメント案内路を備えるスライドファスナー用スライダーであって、
    前記スライダー胴体(1,2,3,4,5,6) は、スライダー主部材(21,31,41,51,71,91) と、同スライダー主部材(21,31,41,51,71,91) から独立して形成されたスライダー副部材(22,32,42,52,72,92) とを有し、
    前記スライダー主部材(21,31,41,51,71,91) は、前記第1翼板(12,17,18,19,61,81) の少なくとも肩口側端部のエレメント案内面を含む部分と前記第2翼板(11,62,82)の少なくとも肩口側端部のエレメント案内面を含む部分とが、前記案内柱(13,63,83)を介して連結一体化されてなり、
    前記スライダー副部材(22,32,42,52,72,92) は、前記一対の第1フランジ部(15,65,85)を有し、且つ、前記スライダー主部材(21,31,41,51,71,91) に組み付け固定されてなる、
    ことを特徴とするスライダー。
  2. 前記スライダー主部材(21,31,41,51,71,91) は、肩口側端縁から後口側端縁まで連続する前記第1翼板(12,17,18,19,61,81) 側のエレメント案内面と、肩口側端縁から後口側端縁まで連続する前記第2翼板(11,62,82)側のエレメント案内面とを備えてなる請求項1記載のスライダー。
  3. 前記第1翼板(12,17,18,19,61,81) は、
    前記スライダー主部材(21,31,41,51,71,91) に配され、前記エレメント案内面を備えた第1主体部(12a,17a,18a,19a,61a,81a) と、
    前記スライダー副部材(22,32,42,52,72,92)に配されて前記一対の第1フランジ部(15,65,85)間を連結し、前記第1主体部(12a,17a,18a,19a,61a,81a) に組み付けられる第2主体部(12b,17b,18b,19b,61b,81b) と
    を有してなる請求項1又は2記載のスライダー。
  4. 前記スライダー副部材(22,32,72,92) は、前記第2主体部(12b,17b,61b,81b) に設けた嵌着部(22b,22c,32b,32c,72b,72c) を前記第1主体部(12a,17a,61a,81a) に設けた被嵌着部(21b,21c,31b,31c,71b,71c) に嵌着させて、前記スライダー主部材(21,31,71,91) に組み付け固定されてなる請求項3記載のスライダー。
  5. 前記スライダー主部材(21)の前記被嵌着部は、前記第1主体部(12a) の肩口側端部に配された凹状の第1被嵌着部(21b) と、前記第1主体部(12a) の左右側縁部からスライダー幅方向の外側に突出した第2被嵌着部(21c)とを有し、
    前記第2主体部(12b) は、基部(22a) と、前記基部(22a) の左右側縁部に配され、前記第1フランジ部(15)を支える土台部(22d) と、前記基部(22a) から肩口側方向に延出し、弾性変形可能な延出部(22e) とを有し、
    前記スライダー副部材(22)の前記嵌着部は、前記延出部(22e) の先端部に立設され、前記第1被嵌着部(21b) に嵌着するフック状の第1嵌着部(22b) と、前記土台部(22d) に凹設され、前記第2被嵌着部(21c) に嵌着する凹溝状の第2嵌着部(22c) とを有してなる、
    請求項4記載のスライダー。
  6. 前記スライダー主部材(31,71,91)の前記被嵌着部は、前記第1主体部(17a,61a,81a) の肩口側端部に配された凹溝状の第1被嵌着部(31b,71b) と、前記第1主体部(17a,61a,81a) の後口側端部に配された凹溝状の第2被嵌着部(31c,71c) とを有し、
    前記第2主体部(17b,61b,81b) は、当該第2主体部(17b,61b,81b) の肩口側端部に配され、前記第1被嵌着部(31b,71b) に嵌着可能なフック状の第1嵌着部(32b,72b) と、当該第2主体部(17b,61b,81b) の後口側端部に配され、前記第2被嵌着部(31c,71c) に嵌着可能なフック状の第2嵌着部(32c,72c) とを有してなる、
    請求項4記載のスライダー。
  7. 前記第2主体部(17b,61b,81b) は、基部(32a,72a) と、前記基部(32a,72a) の後口側端部に形成された一対の切込み部(32f,72f) と、一対の前記切込み部(32f,72f) に挟まれ、弾性変形可能な舌片部(32g,72g) とを有し、
    前記第1嵌着部(32b,72b) は、前記基部(32a,72a) の肩口側端部に立設され、前記第2嵌着部(32c,72c) は、前記舌片部(32g,72g) の後口側端部に立設されてなる、
    請求項6記載のスライダー。
  8. 前記スライダー副部材(42)前記スライダー主部材(41)とが接着又は溶着している請求項1〜3のいずれかに記載のスライダー。
  9. 前記スライダー副部材(52)は、固定部材(53)を用いて前記スライダー主部材(51)に組み付け固定されてなる請求項1〜3のいずれかに記載のスライダー。
  10. 前記第2翼板(82)の左右側縁部に、前記第1翼板(81)に向けて延びる一対の第2フランジ部(86)が配され、
    前記スライダー胴体(6) は、前記スライダー主部材(91)及び前記スライダー副部材(92)から独立して形成されたスライダー第2副部材(93)を更に有し、
    前記スライダー第2副部材(93)は、前記一対の第2フランジ部(86)を有し、且つ、前記スライダー主部材(91)に組み付け固定されてなる、
    請求項1〜9のいずれかに記載のスライダー。
  11. スライドファスナー(8a,8b) に取着されたスライダーを、請求項1〜10のいずれかに記載のスライダー(1a)に交換することにより当該スライドファスナー(8a,8b) の修理を行うことを特徴とするスライドファスナーの修理方法。
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