JP5823859B2 - 光学ガラス、光学素子及び精密プレス成形用プリフォーム - Google Patents

光学ガラス、光学素子及び精密プレス成形用プリフォーム Download PDF

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Description

本発明は、光学ガラス、光学素子及び精密プレス成形用プリフォームに関する。
近年、光学系を使用する機器のデジタル化や高精細化が急速に進んでおり、デジタルカメラやビデオカメラ等の撮影機器をはじめ、各種光学機器に用いられるレンズ等の光学素子に対する高精度化、軽量、及び小型化の要求は、ますます強まっている。
このため、光学素子を作製する光学ガラスの中でも特に、光学素子や光学系の軽量化及び小型化を図ることが可能な、1.70以上2.20以下の高い屈折率(n)を有し、30以下のアッベ数(ν)を有する高屈折率高分散ガラスの需要が非常に高まっている。このような高屈折率高分散ガラスとしては、例えば屈折率(n)が1.8以上であり、20前後のアッベ数(ν)を有する光学ガラスとして、特許文献1〜特許文献5に代表されるようなテルライトガラスが知られている。
特開2001−180971号公報 特開2008−273750号公報 特開2002−241144号公報 特開2006−182577号公報 特開2008−105869号公報
こうしたガラスを用いて光学素子を作製する場合には、ガラスを加熱軟化して成形(リヒートプレス成形)して得られたガラス成形品を研削研磨する方法や、ゴブ又はガラスブロックを切断し研磨したプリフォーム材、若しくは公知の浮上成形等により成形されたプリフォーム材を加熱軟化して、高精度な成形面を持つ金型で加圧成形する方法(精密プレス成形)が用いられている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2で開示されたガラスは、ガラス転移点(Tg)が高いため、これらのガラスは加熱しても軟化し難かった。このため、特許文献1及び特許文献2のガラスからプリフォーム材を作製し、プリフォーム材を加熱軟化及びプレス成形して光学素子を作製しようとすると、プリフォーム材を加熱軟化する温度を高める必要があるため、プレス成形に用いた金型とプリフォーム材とが融着を起こしたり、光学素子の光学特性に影響が及んだりしていた。
一方、特許文献3で開示されたガラスは、アッベ数(ν)が低いガラスであるほど、失透によってガラス化が困難になり易く、且つ、Te成分の還元による着色で可視光に対する透過率は低くなっていた。このため、特許文献3で開示されたガラスは、ガラスの低いアッベ数(ν)とガラス自体の生産性とを両立させることが困難であった。
また、特許文献4で開示されたガラスは、TiO及びWOが多く含まれているために低いアッベ数(ν)を有しているが、これらのガラスはいずれも着色しているため、可視光に対する透過率は低いものであった。このため、特許文献4で開示されたガラスは、ガラスの低いアッベ数(ν)と可視光に対する高い透明性とを両立させることが困難であった。
また、特許文献5で開示されたガラスは、本発明者が作製したところ、いずれもガラス転移点(Tg)は低いものの、摩耗度(Aa)が高いガラスであった。このため、特許文献3で開示されたガラスは、いずれも表面に傷が形成され易く研磨加工を行い難いものであるため、プレス成形性及び研磨加工性を高めることが困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、屈折率(n)が所望の範囲内にありながら低いアッベ数(ν)を有し、低い温度で軟化し易く、且つ研磨加工を行い易い光学ガラスと、これを用いた光学素子及び精密プレス成形用プリフォームを得ることにある。また、可視光に対する透明性が高く、ガラス形成時における耐失透性が高い光学ガラスと、これを用いた光学素子及び精密プレス成形用プリフォームを得ることも目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意試験研究を重ねた結果、TeO成分と、Bi成分、Nb成分、WO成分及びTiO成分からなる群から選択される1種以上の成分と、を併用し、これらの含有率を所定の範囲内に抑えることによって、ガラスの高屈折率化が図られながらも、分散が高められて低いアッベ数が得られ、ガラス転移点(Tg)が低くなり、且つガラスの摩耗度が低くなることを見出し、本発明を完成するに至った。また、TeO成分及びBi成分を併用し、TeO成分及びBi成分の含有率を所定の範囲内に抑えることによって、ガラスの可視光に対する透過率が高められることも見出した。また、TeO成分及びWO成分を併用し、TeO成分及びWO成分の含有率を所定の範囲内に抑えることによって、ガラスの可視光に対する透過率が高められ、且つガラス形成時における耐失透性が高められることも見出した。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でTeO成分を40.0%以上75.0%未満、Bi成分、Nb成分、WO成分及びTiO成分からなる群から選択される1種以上の成分を1.0%以上40.0%以下含有し、30以下のアッベ数(ν)を有する光学ガラス。
(2) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でBi成分を1.0%以上40.0%以下含有する(1)記載の光学ガラス。
(3) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対するTeO成分の含有率が70.0%未満である(2)記載の光学ガラス。
(4) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でNb成分を1.0%以上25.0%以下含有する(1)記載の光学ガラス。
(5) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でTiO成分を1.0%以上30.0%以下含有する(1)記載の光学ガラス。
(6) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でWO成分を1.0%以上40.0%以下含有する(1)記載の光学ガラス。
(7) 分光透過率が70%を示す波長(λ70)が500nm以下である(1)から(6)のいずれか記載の光学ガラス。
(8) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%で
LiO成分 0〜25.0%及び/又は
NaO成分 0〜30.0%及び/又は
O成分 0〜30.0%及び/又は
CsO成分 0〜30.0%
の各成分をさらに含有する(1)から(7)のいずれか記載の光学ガラス。
(9) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対する物質量和LiO+NaO+KO+CsOが30.0%以下である(8)記載の光学ガラス。
(10) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対する物質量和LiO+NaO+KO+CsOが20.0%未満である(9)記載の光学ガラス。
(11) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でGa成分の含有率が20.0%以下である(1)から(10)のいずれか記載の光学ガラス。
(12) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でGa成分の含有率が5.0%未満である(11)記載の光学ガラス。
(13) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%で
ZnO成分 0〜30.0%及び/又は
La成分 0〜25.0%
の各成分をさらに含有する(1)から(12)のいずれか記載の光学ガラス。
(14) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でLa成分の含有率が9.5%以下である(13)記載の光学ガラス。
(15) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でLa成分の含有率が8.0%未満である(14)記載の光学ガラス。
(16) 実質的に鉛化合物を含有しない(1)から(15)のいずれか記載の光学ガラス。
(17) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でB成分の含有率が40.0%以下である(1)から(16)のいずれか記載の光学ガラス。
(18) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でB成分の含有率が20.0%未満である(17)記載の光学ガラス。
(19) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%で
MgO成分 0〜15.0%及び/又は
CaO成分 0〜20.0%及び/又は
SrO成分 0〜20.0%及び/又は
BaO成分 0〜20.0%
の各成分をさらに含有する(1)から(18)のいずれか記載の光学ガラス。
(20) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対する物質量和MgO+CaO+SrO+BaOが20.0%以下である(19)記載の光学ガラス。
(21) 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%で
SiO成分 0〜30.0%及び/又は
GeO成分 0〜30.0%及び/又は
成分 0〜30.0%及び/又は
Al成分 0〜30.0%及び/又は
In成分 0〜15.0%及び/又は
ZrO成分 0〜20.0%及び/又は
Ta成分 0〜20.0%及び/又は
Gd成分 0〜25.0%及び/又は
成分 0〜20.0%及び/又は
Yb成分 0〜20.0%及び/又は
Sb成分 0〜1.0%及び/又は
CeO成分 0〜1.0%
の各成分をさらに含有する(1)から(20)のいずれか記載の光学ガラス。
(22) 1.70以上2.20以下の屈折率(n)を有する(1)から(21)のいずれか記載の光学ガラス。
(23) ガラス転移点(Tg)が200℃以上550℃以下である(1)から(22)のいずれか記載の光学ガラス。
(24) 摩耗度(Aa)が100以上1000以下である(1)から(23)のいずれか記載の光学ガラス。
(25) 部分分散比(θg,F)がアッベ数(ν)との間で、ν≦25の範囲において(−0.00160×ν+0.63460)≦(θg,F)≦(−0.00563×ν+0.75873)の関係を満たし、且つ、ν>25の範囲において(−0.00250×ν+0.65710)≦(θg,F)≦(−0.00340×ν+0.70300)の関係を満たす(1)から(24)のいずれか記載の光学ガラス。
(26) (1)から(25)のいずれか記載の光学ガラスからなる光学素子。
(27) (1)から(25)のいずれか記載の光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォーム。
(28) (27)記載の精密プレス成形用プリフォームを精密プレス成形してなる光学素子。
本発明によれば、TeO成分と、Bi成分、Nb成分、WO成分及びTiO成分からなる群から選択される1種以上の成分と、を併用し、これらの含有率を所定の範囲内に抑えることによって、ガラスの高屈折率化が図られながらも、分散が高められて低いアッベ数が得られ、ガラスの可視光に対する透過率が高められ、且つガラスの摩耗度が低くなる。このため、屈折率(n)が所望の範囲内にありながら低いアッベ数(ν)を有し、可視光に対する透明性が高く、低い温度で軟化し易く、且つ研磨加工を行い易い光学ガラスと、これを用いた光学素子及び精密プレス成形用プリフォームを得ることができる。
縦軸が部分分散比(θg,F)であり、横軸がアッベ数(νd)である直交座標におけるノーマルラインを示す図である。 本願の実施例(No.A1〜No.A25)のガラスについての部分分散比(θg,F)とアッベ数(ν)の関係を示す図である。 本願の実施例(No.B1〜No.B22)のガラスについての部分分散比(θg,F)とアッベ数(ν)の関係を示す図である。 本願の実施例(No.C1〜No.C10)のガラスについての部分分散比(θg,F)とアッベ数(ν)の関係を示す図である。 本願の実施例(No.D1〜No.D7)のガラスについての部分分散比(θg,F)とアッベ数(ν)の関係を示す図である。
本発明の光学ガラスは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でTeO成分を40.0%以上75.0%未満、Bi成分、Nb成分、WO成分及びTiO成分からなる群から選択される1種以上の成分を1.0%以上40.0%以下含有し、30以下のアッベ数(ν)を有する。TeO成分と、Bi成分、Nb成分、WO成分及びTiO成分からなる群から選択される1種以上の成分と、を併用し、これらの含有率を所定の範囲内に抑えることによって、ガラスの高屈折率化が図られながらも、分散が高められて低いアッベ数が得られ、ガラスの可視光に対する透過率が高められ、ガラス転移点(Tg)が低くなり、且つガラスに適度な摩耗度がもたらされる。従って、屈折率(n)が所望の範囲内にありながら低いアッベ数(ν)を有し、可視光に対する透明性が高く、低い温度で軟化し易く、且つ研磨加工を行い易い光学ガラスと、これを用いた光学素子及び精密プレス成形用プリフォームを得ることができる。
特に、第1の光学ガラスは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でTeO成分を40.0%以上75.0%未満、Bi成分を1.0%以上40.0%以下含有し、30以下のアッベ数(ν)を有する。ここで、TeO成分及びBi成分を併用し、TeO成分及びBi成分の含有率を所定の範囲内に抑えることによって、ガラスの可視光に対する透過率が高められる。そのため、可視光を透過する用途に好ましく用いることが可能な光学ガラスと、これを用いた光学素子及び精密プレス成形用プリフォームを得ることができる。
また、第2の光学ガラスは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でTeO成分を40.0%以上75.0%未満、Nb成分を1.0%以上25.0%以下含有し、30以下のアッベ数(ν)を有する。
また、第3の光学ガラスは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でTeO成分を40.0%以上75.0%未満、TiO成分を1.0%以上30.0%以下含有し、30以下のアッベ数(ν)を有する。
また、第4の光学ガラスは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でTeO成分を40.0%以上75.0%未満、WO成分を1.0%以上40.0%以下含有し、30以下のアッベ数(ν)を有する。ここで、TeO成分及びWO成分を併用し、TeO成分及びWO成分の含有率を所定の範囲内に抑えることによって、ガラスの可視光に対する透過率が高められ、且つガラス形成時における耐失透性が高められる。そのため、可視光を透過する用途に好ましく用いることが可能な光学ガラスと、これを用いた光学素子及び精密プレス成形用プリフォームを得ることができる。
以下、本発明の光学ガラスの実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の趣旨を限定するものではない。
[ガラス成分]
本発明の光学ガラスを構成する各成分の組成範囲を以下に述べる。本明細書中において、各成分の含有率は特に断りがない場合は、全て酸化物換算組成のガラス全物質量に対するモル%で表示されるものとする。ここで、「酸化物換算組成」は、本発明のガラス構成成分の原料として使用される酸化物、複合塩、金属弗化物等が溶融時に全て分解され酸化物へ変化すると仮定した場合に、当該生成酸化物の総物質量を100モル%として、ガラス中に含有される各成分を表記した組成である。
<必須成分、任意成分について>
TeO成分は、ガラス形成成分であり、ガラスの分散を高めつつ、ガラスの屈折率を高める成分である。特に、TeO成分の含有率を40.0%以上にすることで、ガラスの分散及び屈折率が高められるため、所望のアッベ数(ν)及び屈折率を得ることができる。一方、TeO成分の含有率を75.0%未満にすることで、ガラスの液相温度を低くすることでガラス形成時の耐失透性を高めることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するTeO成分の含有率は、好ましくは40.0%、より好ましくは43.0%を下限とし、最も好ましくは45.0%より多くする。また、このTeO成分の含有率は、好ましくは75.0%未満とし、より好ましくは70.0%を上限とし、さらに好ましくは70.0%未満とし、最も好ましくは65.0%を上限とする。TeO成分は、原料として例えばTeO等を用いてガラス内に含有することができる。
本発明の光学ガラスは、Bi成分、Nb成分、WO成分及びTiO成分からなる群から選択される1種以上の成分の含有率の和を1.0%以上40.0%以下にする。特に、この含有率の和を1.0%以上にすることで、ガラスの屈折率及び分散が高められつつ、TeO成分のガラス化が容易になるため、所望の高屈折率及び高分散を得ながらも、ガラスの着色を低減することができる。一方で、この含有率の和を40.0%以下にすることで、ガラスの液相温度及びガラス転移点(Tg)が低くなるため、ガラス形成時の耐失透性を高めながらも、プレス成形を行い易くすることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対する、Bi成分、Nb成分、WO成分及びTiO成分からなる群から選択される1種以上の成分の含有率の和は、好ましくは1.0%、より好ましくは3.0%、最も好ましくは5.0%を下限とし、好ましくは40.0%、より好ましくは35.0%、最も好ましくは30.0%を上限とする。
このうち、Bi成分は、ガラスの屈折率を上げる成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Bi成分の含有率を40.0%以下にすることで、ガラスの液相温度及びガラス転移点(Tg)が低くなるため、ガラス形成時の耐失透性を高めつつ、プレス成形を行い易くすることができる。一方で、第1の光学ガラスでは、Bi成分の含有率を1.0%以上にすることで、ガラスの分散が高められつつ、TeO成分のガラス化が容易になるため、所望の低いアッベ数(ν)とガラスの着色を低減することができる。
従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するBi成分の含有率は、好ましくは40.0%、より好ましくは30.0%、最も好ましくは20.0%を上限とする。このうち、第1の光学ガラスでは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するBi成分の含有率は、好ましくは40.0%、より好ましくは35.0%、最も好ましくは30.0%を上限とする。また、第2及び第3の光学ガラスでは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するBi成分の含有率は、好ましくは25.0%、より好ましくは23.0%、最も好ましくは20.0%を上限とする。また、第4の光学ガラスでは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するBi成分の含有率は、好ましくは25.0%、より好ましくは20.0%、最も好ましくは15.0%を上限とする。一方、第1の光学ガラスでは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するBi成分の含有率は、好ましくは1.0%、より好ましくは3.0%、最も好ましくは5.0%を下限とする。Bi成分は、原料として例えばBi等を用いてガラス内に含有することができる。
Nb成分は、ガラスの屈折率及び分散を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Nb成分の含有率を25.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性の低下を抑えつつ、ガラス転移点(Tg)の上昇を抑えることができる。一方、第2の光学ガラスでは、Nb成分の含有率を1.0%以上にすることで、ガラスの分散が高められつつ、ガラスの摩耗度が低くなるため、所望の低いアッベ数(ν)とガラス研磨時の加工性とを両立することができる。
従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するNb成分の含有率は、好ましくは25.0%、より好ましくは22.0%、さらに好ましくは20.0%、最も好ましくは15.0%を上限とする。一方、第2の光学ガラスでは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するNb成分の含有率は、好ましくは1.0%、より好ましくは2.0%、最も好ましくは3.0%を下限とする。Nb成分は、原料として例えばNb等を用いてガラス内に含有することができる。
また、TiO成分は、ガラスの屈折率及び分散を高めつつ、ガラスの液相温度を下げる成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、TiO成分の含有率を30.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性の低下を抑えつつ、ガラス転移点(Tg)の上昇を抑えることができる。一方で、第3の光学ガラスでは、TiO成分の含有率を1.0%以上にすることで、ガラスの分散が高められつつ、ガラスの摩耗度が低くなるため、所望の低いアッベ数(ν)とガラス研磨時の加工性とを両立することができる。
従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するTiO成分の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは20.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。特に、第1の光学ガラスでは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するTiO成分の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは15.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。また、第2〜第4の光学ガラスでは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するTiO成分の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは25.0%、最も好ましくは20.0%を上限とする。一方、第3の光学ガラスでは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するTiO成分の含有率は、好ましくは1.0%、より好ましくは1.5%、最も好ましくは2.0%を下限とする。TiO成分は、原料として例えばTiO等を用いてガラス内に含有することができる。
また、WO成分は、ガラスの屈折率及び分散を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、WO成分の含有率を40.0%以下にすることで、ガラス転移点(Tg)及び液相温度の上昇が抑えられるため、良好な耐失透性を維持しながらも、良好なプレス特性を得ることができる。一方で、第4の光学ガラスでは、WO成分の含有率を1.0%以上にすることで、ガラスの分散が高められながらも、ガラスの液相温度が低くなるため、所望の低いアッベ数(ν)とガラス形成時の耐失透性とを両立することができる。
従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するWO成分の含有率は、好ましくは40.0%、より好ましくは30.0%、最も好ましくは20.0%を上限とする。このうち、第1〜第3の光学ガラスでは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するWO成分の含有率は、好ましくは25.0%、より好ましくは20.0%、最も好ましくは15.0%を上限とする。また、第4の光学ガラスでは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するWO成分の含有率は、好ましくは40.0%、より好ましくは30.0%、最も好ましくは20.0%を上限とする。一方、第4の光学ガラスでは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するWO成分の含有率は、好ましくは1.0%、より好ましくは1.5%、最も好ましくは1.7%を下限とする。WO成分は、原料として例えばWO等を用いてガラス内に含有することができる。
LiO成分は、ガラスの溶解温度及びガラス転移点(Tg)を下げる成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、LiO成分の含有率を25.0%以下にすることで、ガラスの膨張係数を低減することでプレス成形時のレンズ面の正確な転写を容易にしつつ、ガラスの屈折率の低下を抑え、且つガラスの化学的耐久性を高めることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するLiO成分の含有率は、好ましくは25.0%、より好ましくは22.0%、最も好ましくは20.0%を上限とする。LiO成分は、原料として例えばLiCO、LiNO、LiF等を用いてガラス内に含有することができる。
NaO成分は、ガラスの溶解温度及びガラス転移点(Tg)を下げる成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、NaO成分の含有率を30.0%以下にすることで、ガラスの屈折率の低下を抑えつつ、ガラスの化学的耐久性を高めることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するNaO成分の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは25.0%、最も好ましくは20.0%を上限とする。NaO成分は、原料として例えばNaCO、NaNO、NaF、NaSiF等を用いてガラス内に含有することができる。
O成分は、ガラスの溶解温度及びガラス転移点(Tg)を下げる成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、KO成分の含有率を30.0%以下にすることで、ガラスの屈折率の低下を抑えつつ、ガラスの化学的耐久性を高めることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するKO成分の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは20.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。KO成分は、原料として例えばKCO、KNO、KF、KHF、KSiF等を用いてガラス内に含有することができる。
CsO成分は、ガラスの溶解温度を下げる成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、CsO成分の含有率を30.0%以下にすることで、ガラスの屈折率の低下を抑えつつ、ガラスの化学的耐久性を高めることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するCsO成分の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは20.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。CsO成分は、原料として例えばCsCO、CsNO等を用いてガラス内に含有することができる。
本発明の光学ガラスでは、RnO成分(式中、RnはLi、Na、K、Csからなる群より選択される1種以上)の含有率の物質量和が、30.0%以下であることが好ましい。この物質量和を30.0%以下にすることで、ガラスの屈折率の低下を抑えつつ、ガラスの着色を低減し、且つガラスの化学的耐久性を高めることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するRnO成分の含有率の物質量和は、好ましくは30.0%、より好ましくは28.0%、さらに好ましくは25.0%、最も好ましくは20.0%を上限とする。特に、光学ガラスの摩耗度を低くして研磨加工を行い易くできる点では、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するRnO成分の含有率の和は、好ましくは20.0%未満とし、より好ましくは15.0%未満とし、さらに好ましくは12.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。
Ga成分は、ガラスの屈折率を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Ga成分の含有率を20.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高めつつ、ガラスの摩耗度を大きくして研磨加工し易くすることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するGa成分の含有率は、好ましくは20.0%、より好ましくは10.0%を上限とし、さらに好ましくは5.0%未満とし、最も好ましくは4.0%未満とする。Ga成分は、原料として例えばGa、GaF等を用いてガラス内に含有することができる。
ZnO成分は、ガラス形成時の耐失透性を高め、ガラスの着色を低減し、且つガラスの溶解性を向上する成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、ZnO成分の含有率を30.0%以下にすることで、ZnO成分の過剰な含有によるガラスの液相温度の上昇を抑えることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するZnO成分の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは29.0%、さらに好ましくは28.0%、最も好ましくは25.0%を上限とする。特に、ガラス転移点(Tg)を低くできる点では、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するZnO成分の含有率は、好ましくは15.0%未満とし、より好ましくは12.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。なお、ZnO成分は含有しなくとも所望の高い分散と、高い研磨加工性及びプレス加工性と、を備えた光学ガラスを得ることができるが、ZnO成分を1.0%以上含有することで、ガラスの可視光に対する透明性が高められるため、ガラスの着色を低減できる。従って、この場合における酸化物換算組成のガラス全物質量に対するZnO成分の含有率は、好ましくは1.0%、より好ましくは2.0%、最も好ましくは5.0%を下限とする。ZnO成分は、原料として例えばZnO、ZnF等を用いてガラス内に含有することができる。
La成分は、ガラスの屈折率を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、La成分の含有率を25.0%以下にすることで、ガラス転移点(Tg)の上昇を抑えつつ、良好な耐失透性を維持し易くすることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するLa成分の含有率は、好ましくは25.0%、より好ましくは20.0%、最も好ましくは15.0%を上限とする。特に、分散を高めてアッベ数を小さくできる点では、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するLa成分の含有率は、好ましくは10.0%未満、より好ましくは8.0%未満とし、最も好ましくは7.0%未満とする。また、液相温度が低く高い耐失透性を有するガラスを得ることができる点では、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するLa成分の含有率は、好ましくは9.5%、より好ましくは8.0%、最も好ましくは6.0%を上限とする。La成分は、原料として例えばLa、La(NO・XHO(Xは任意の整数)等を用いてガラス内に含有することができる。
成分は、ガラスの網目を構成する成分であり、且つ、ガラスの耐失透性を高めてガラスの均質化を図る成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、B成分の含有率を40.0%以下にすることで、所望の屈折率を得易くしながらも、ガラスの液相温度を高めることで耐失透性を高めることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するB成分の含有率は、好ましくは40.0%、より好ましくは35.0%、最も好ましくは30.0%を上限とする。特に、ガラス転移点(Tg)の上昇を抑えられる点に着目した場合、第1の光学ガラスにおける、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するB成分の含有率は、好ましくは20.0%未満とし、より好ましくは17.0%未満とし、最も好ましくは15.0%を上限とする。また、第2の光学ガラスにおける、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するB成分の含有率は、好ましくは20.0%未満とし、より好ましくは17.0%、最も好ましくは15.0%を上限とする。また、第3の光学ガラスにおける、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するB成分の含有率は、好ましくは25.0%未満、より好ましくは23.0%未満とし、最も好ましくは20.0%を上限とする。また、第4の光学ガラスにおける、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するB成分の含有率は、好ましくは25.0%未満、より好ましくは20.0%未満とし、最も好ましくは17.0%を上限とする。B成分は、原料として例えばHBO、Na、Na・10HO、BPO等を用いてガラス内に含有することができる。
MgO成分は、ガラスの可視域での透過率を高め、且つガラスの溶解性及び安定性を向上する成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、MgO成分の含有率を15.0%以下にすることで、ガラスの屈折率の低下を抑えつつ、ガラスの液相温度の上昇を抑えることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するMgO成分の含有率は、好ましくは15.0%、より好ましくは10.0%、最も好ましくは5.0%を上限とする。MgO成分は、原料として例えばMgCO、MgF等を用いてガラス内に含有することができる。
CaO成分は、ガラスの可視域での透過率を高め、且つガラスの溶解性及び安定性を向上する成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、CaO成分の含有率を20.0%以下にすることで、ガラスの屈折率の低下を抑えつつ、ガラスの液相温度の上昇を抑えることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するCaO成分の含有率は、好ましくは20.0%、より好ましくは15.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。CaO成分は、原料として例えばCaCO、CaF等を用いてガラス内に含有することができる。
SrO成分は、ガラスの可視域での透過率を高め、且つガラスの溶解性及び安定性を向上する成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、SrO成分の含有率を20.0%以下にすることで、ガラスの屈折率の低下を抑えつつ、ガラスの液相温度の上昇を抑えることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するSrO成分の含有率は、好ましくは20.0%、より好ましくは15.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。SrO成分は、原料として例えばSr(NO、SrF等を用いてガラス内に含有することができる。
BaO成分は、ガラスの溶解性及び安定性を向上する成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、BaO成分の含有率を20.0%以下にすることで、ガラスの屈折率の低下を抑えつつ、ガラスの液相温度の上昇を抑えることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するBaO成分の含有率は、好ましくは20.0%、より好ましくは15.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。BaO成分は、原料として例えばBaCO、Ba(NO等を用いてガラス内に含有することができる。
本発明の光学ガラスでは、RO成分(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)の含有率の物質量和が、20.0%以下であることが好ましい。この物質量和を20.0%以下にすることで、ガラスの摩耗度が低くなるため、ガラスへの研磨加工を行い易くすることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するRO成分の含有率の和は、好ましくは20.0%、より好ましくは15.0%、さらに好ましくは10.0%、最も好ましくは8.0%を上限とする。
SiO成分は、安定なガラス形成を促すことで、ガラスの失透を低減する成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、SiO成分の含有率を30.0%以下にすることで、ガラスの屈折率の低下を抑えつつ、ガラス転移点(Tg)の上昇を抑えることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するSiO成分の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは20.0%、最も好ましくは15.0%を上限とする。SiO成分は、原料として例えばSiO、KSiF、NaSiF等を用いてガラス内に含有することができる。
GeO成分は、安定なガラス形成を促すことで、ガラスの失透を低減する成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、GeO成分の含有率を30.0%以下にすることで、ガラス転移点(Tg)の上昇を抑えることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するGeO成分の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは20.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。特に、第1、第3及び第4の光学ガラスでは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するGeO成分の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは20.0%、最も好ましくは15.0%を上限とする。一方、第2の光学ガラスでは、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するGeO成分の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは20.0%、さらに好ましくは10.0%、最も好ましくは4.5%を上限とする。GeO成分は、原料として例えばGeO等を用いてガラス内に含有することができる。
成分は、安定なガラス形成を促すことで、ガラスの失透を低減する成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、P成分の含有率を30.0%以下にすることで、ガラスの屈折率の低下を抑えつつ、ガラス転移点(Tg)の上昇を抑えることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するP成分の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは25.0%、最も好ましくは20.0%を上限とする。P成分は、原料として例えばAl(PO、Ca(PO、Ba(PO、BPO、HPO等を用いてガラス内に含有することができる。
Al成分は、ガラスの耐失透性を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Al成分の含有率を30.0%以下にすることで、ガラスの屈折率の低下を抑えることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するAl成分の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは20.0%、最も好ましくは15.0%を上限とする。Al成分は、原料として例えばAl、Al(OH)、AlF等を用いてガラス内に含有することができる。
In成分は、ガラスの屈折率を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、In成分の含有率を15.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高めつつ、ガラスの摩耗度を大きくすることで研磨加工を行い易くすることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するIn成分の含有率は、好ましくは15.0%、より好ましくは10.0%を上限とし、さらに好ましくは5.0%未満とし、最も好ましくは4.0%未満とする。In成分は、原料として例えばIn、InF等を用いてガラス内に含有することができる。
ZrO成分は、ガラスの屈折率を高めつつ、ガラスを溶融状態から冷却する過程における失透を抑制する成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、ZrO成分の含有率を20.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性の低下を抑えつつ、ガラス転移点(Tg)の上昇を抑えることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するZrO成分の含有率は、好ましくは20.0%、より好ましくは15.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。ZrO成分は、原料として例えばZrO、ZrF等を用いてガラス内に含有することができる。
Ta成分は、ガラスの屈折率を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Ta成分の含有率を20.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性の低下を抑えつつ、ガラス転移点(Tg)の上昇を抑えることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するTa成分の含有率は、好ましくは20.0%、より好ましくは15.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。Ta成分は、原料として例えばTa等を用いてガラス内に含有することができる。
Gd成分は、ガラスの屈折率を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Gd成分の含有率を25.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性の低下を抑えつつ、ガラス転移点(Tg)の上昇を抑えることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するGd成分の含有率は、好ましくは25.0%、より好ましくは20.0%、最も好ましくは15.0%を上限とする。Gd成分は、原料として例えばGd、GdF等を用いてガラス内に含有することができる。
成分は、ガラスの屈折率を高めつつ、ガラスの化学的耐久性を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Y成分の含有率を20.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性の低下を抑えつつ、ガラス転移点(Tg)の上昇を抑えることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するY成分の含有率は、好ましくは20.0%、より好ましくは15.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。Y成分は、原料として例えばY、YF等を用いてガラス内に含有することができる。
Yb成分は、ガラスの屈折率を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Yb成分の含有率を20.0%以下にすることで、所望の光学定数を維持しつつ良好な耐失透性を維持し易くすることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するYb成分の含有率は、好ましくは20.0%、より好ましくは15.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。Yb成分は、原料として例えばYb等を用いてガラス内に含有することができる。
Sb成分は、ガラスの脱泡を促進する成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Sb成分の含有率を1.0%以下にすることで、ガラス溶融時における過度の発泡が生じ難くなるため、Sb成分の溶解設備(特にPt等の貴金属)との合金化を低減できる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するSb成分の含有率は、好ましくは1.0%、より好ましくは0.9%、最も好ましくは0.8%を上限とする。Sb成分は、原料として例えばSb、Sb、NaSb・5HO等を用いてガラス内に含有することができる。
CeO成分は、ガラスの清澄に効果のある成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、CeO成分の含有率を1.0%以下にすることで、内部品質の良好な光学ガラスを得ることができる。従って、酸化物換算組成のガラス全物質量に対するCeO成分の含有率は、好ましくは1.0%、より好ましくは0.9%、最も好ましくは0.8%を上限とする。CeO成分は、原料として例えばCeO等を用いてガラス内に含有することができる。
なお、ガラスを清澄し脱泡する成分は、上記のSb成分やCeO成分に限定されるものではなく、ガラス製造の分野における公知の清澄剤や脱泡剤、或いはそれらの組み合わせを用いることができる。
<含有すべきでない成分について>
次に、本発明の光学ガラスに含有すべきでない成分、及び含有することが好ましくない成分について説明する。
他の成分を本願発明のガラスの特性を損なわない範囲で必要に応じ、添加することができる。ただし、Ti、Nb、W、Zr、Ta、La、Gd、Yを除く、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Mo、Eu、Nd、Sm、Tb、Dy及びEr等の各遷移金属成分は、それぞれを単独又は複合して少量含有した場合でもガラスが着色し、且つ可視域の特定の波長に吸収を生じる性質があるため、特に可視領域の波長に対して用いられる光学ガラスにおいては、実質的に含まないことが好ましい。ここで、「実質的に含有しない」とは、不純物として混入される場合を除いて含有しないことである。
さらに、PbO等の鉛化合物及びAs等のヒ素化合物、並びに、Th、Cd、Tl、Os、Be、Seの各成分は、近年有害な化学物資として使用を控える傾向にある成分である。これらのうち少なくともいずれかを含有した場合、ガラスの製造工程のみならず、加工工程、及び製品化後の処分に至るまで環境対策上の措置が必要となる。従って、環境上の影響を重視する場合には、不可避な混入を除き、これらを実質的に含有しないことが好ましい。これにより、光学ガラスに環境を汚染する物質が実質的に含まれなくなる。そのため、特別な環境対策上の措置を講じなくとも、この光学ガラスを製造し、加工し、及び廃棄することができる。
本発明のガラス組成物は、その組成が酸化物換算組成のガラス全物質量に対するモル%で表されているため直接的に質量%の記載に表せるものではないが、本発明において要求される諸特性を満たすガラス組成物中に存在する各成分の質量%表示による組成は、酸化物換算組成で概ね以下の値をとる。
TeO成分 40.0〜75.0質量%
並びに
Bi成分 0〜55.0質量%及び/又は
Nb成分 0〜35.0質量%及び/又は
TiO成分 0〜15.0質量%及び/又は
WO成分 0〜55.0質量%及び/又は
LiO成分 0〜7.0質量%及び/又は
NaO成分 0〜12.0質量%及び/又は
O成分 0〜18.0質量%及び/又は
CsO成分 0〜40.0質量%及び/又は
Ga成分 0〜25.0質量%及び/又は
ZnO成分 0〜25.0質量%及び/又は
La成分 0〜40.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
MgO成分 0〜8.0質量%及び/又は
CaO成分 0〜8.0質量%及び/又は
SrO成分 0〜15.0質量%及び/又は
BaO成分 0〜20.0質量%及び/又は
SiO成分 0〜13.0質量%及び/又は
GeO成分 0〜20.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
Al成分 0〜20.0質量%及び/又は
In成分 0〜25.0質量%及び/又は
ZrO成分 0〜15.0質量%及び/又は
Ta成分 0〜40.0質量%及び/又は
Gd成分 0〜40.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
Yb成分 0〜35.0質量%及び/又は
Sb成分 0〜1.0質量%及び/又は
CeO成分 0〜1.0質量%
特に、第1の光学ガラスに含まれる各成分の質量%表示による組成は、酸化物換算組成で概ね以下の値をとる。
TeO成分 40.0〜75.0質量%及び
Bi成分 1.0〜55.0質量%、
並びに
LiO成分 0〜7.0質量%及び/又は
NaO成分 0〜12.0質量%及び/又は
O成分 0〜18.0質量%及び/又は
CsO成分 0〜40.0質量%及び/又は
La成分 0〜40.0質量%及び/又は
MgO成分 0〜8.0質量%及び/又は
CaO成分 0〜8.0質量%及び/又は
SrO成分 0〜15.0質量%及び/又は
BaO成分 0〜20.0質量%及び/又は
SiO成分 0〜13.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
GeO成分 0〜20.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
Al成分 0〜20.0質量%及び/又は
Ga成分 0〜25.0質量%及び/又は
In成分 0〜25.0質量%及び/又は
ZnO成分 0〜25.0質量%及び/又は
ZrO成分 0〜15.0質量%及び/又は
WO成分 0〜35.0質量%及び/又は
Ta成分 0〜40.0質量%及び/又は
TiO成分 0〜15.0質量%及び/又は
Nb成分 0〜35.0質量%及び/又は
Gd成分 0〜40.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
Yb成分 0〜35.0質量%及び/又は
Sb成分 0〜1.0質量%及び/又は
CeO成分 0〜1.0質量%
また、第2の光学ガラスに含まれる各成分の質量%表示による組成は、酸化物換算組成で概ね以下の値をとる。
TeO成分 40.0〜75.0質量%及び
Nb成分 1.0〜35.0質量%、
並びに
LiO成分 0〜7.0質量%及び/又は
NaO成分 0〜12.0質量%及び/又は
O成分 0〜18.0質量%及び/又は
CsO成分 0〜40.0質量%及び/又は
ZnO成分 0〜25.0質量%及び/又は
La成分 0〜40.0質量%及び/又は
WO成分 0〜35.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
MgO成分 0〜8.0質量%及び/又は
CaO成分 0〜8.0質量%及び/又は
SrO成分 0〜15.0質量%及び/又は
BaO成分 0〜20.0質量%及び/又は
SiO成分 0〜13.0質量%及び/又は
GeO成分 0〜20.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
Al成分 0〜20.0質量%及び/又は
Ga成分 0〜25.0質量%及び/又は
In成分 0〜25.0質量%及び/又は
ZrO成分 0〜15.0質量%及び/又は
Ta成分 0〜40.0質量%及び/又は
TiO成分 0〜15.0質量%及び/又は
Bi成分 0〜45.0質量%及び/又は
Gd成分 0〜40.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
Yb成分 0〜35.0質量%及び/又は
Sb成分 0〜1.0質量%及び/又は
CeO成分 0〜1.0質量%
また、第3の光学ガラスに含まれる各成分の質量%表示による組成は、酸化物換算組成で概ね以下の値をとる。
TeO成分 40.0〜75.0質量%及び
TiO成分 1.0〜15.0質量%、
並びに
LiO成分 0〜7.0質量%及び/又は
NaO成分 0〜12.0質量%及び/又は
O成分 0〜18.0質量%及び/又は
CsO成分 0〜40.0質量%及び/又は
ZnO成分 0〜25.0質量%及び/又は
La成分 0〜40.0質量%及び/又は
WO成分 0〜35.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
MgO成分 0〜8.0質量%及び/又は
CaO成分 0〜8.0質量%及び/又は
SrO成分 0〜15.0質量%及び/又は
BaO成分 0〜20.0質量%及び/又は
SiO成分 0〜13.0質量%及び/又は
GeO成分 0〜20.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
Al成分 0〜20.0質量%及び/又は
Ga成分 0〜25.0質量%及び/又は
In成分 0〜25.0質量%及び/又は
ZrO成分 0〜15.0質量%及び/又は
Ta成分 0〜40.0質量%及び/又は
Nb成分 0〜35.0質量%及び/又は
Bi成分 0〜45.0質量%及び/又は
Gd成分 0〜40.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
Yb成分 0〜35.0質量%及び/又は
Sb成分 0〜1.0質量%及び/又は
CeO成分 0〜1.0質量%
また、第4の光学ガラスに含まれる各成分の質量%表示による組成は、酸化物換算組成で概ね以下の値をとる。
TeO成分 40.0〜75.0質量%及び
WO成分 1.0〜55.0質量%、
並びに
LiO成分 0〜7.0質量%及び/又は
NaO成分 0〜12.0質量%及び/又は
O成分 0〜18.0質量%及び/又は
CsO成分 0〜40.0質量%及び/又は
ZnO成分 0〜25.0質量%及び/又は
La成分 0〜40.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
MgO成分 0〜8.0質量%及び/又は
CaO成分 0〜8.0質量%及び/又は
SrO成分 0〜15.0質量%及び/又は
BaO成分 0〜20.0質量%及び/又は
SiO成分 0〜13.0質量%及び/又は
GeO成分 0〜20.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
Al成分 0〜20.0質量%及び/又は
Ga成分 0〜25.0質量%及び/又は
In成分 0〜25.0質量%及び/又は
ZrO成分 0〜15.0質量%及び/又は
Ta成分 0〜40.0質量%及び/又は
TiO成分 0〜15.0質量%及び/又は
Nb成分 0〜35.0質量%及び/又は
Bi成分 0〜45.0質量%及び/又は
Gd成分 0〜40.0質量%及び/又は
成分 0〜30.0質量%及び/又は
Yb成分 0〜35.0質量%及び/又は
Sb成分 0〜1.0質量%及び/又は
CeO成分 0〜1.0質量%
[製造方法]
本発明の光学ガラスは、例えば以下のように作製される。すなわち、上記原料を各成分が所定の含有率の範囲内になるように均一に混合し、作製した混合物を石英坩堝又はアルミナ坩堝に投入して粗溶融した後、金坩堝、白金坩堝、白金合金坩堝又はイリジウム坩堝に入れて500〜1200℃の温度範囲で溶融し、攪拌均質化して泡切れ等を行った後、適当な温度に下げてから金型に鋳込み、徐冷することにより作製される。
[物性]
本発明の光学ガラスは、所定の高い屈折率(n)を有するとともに、高い分散を有する必要がある。特に、本発明の光学ガラスの屈折率(n)は、好ましくは1.70、より好ましくは1.75、最も好ましくは1.80を下限とし、好ましくは2.20、より好ましくは2.18、最も好ましくは2.15を上限とする。また、本発明の光学ガラスのアッベ数(ν)は、好ましくは30、より好ましくは25、さらに好ましくは24、最も好ましくは23を上限とする。これらにより、光学設計の自由度が広がるため、さらに素子の薄型化を図っても、大きな光の屈折量を得ることができる。なお、本発明の光学ガラスのアッベ数(ν)の下限は特に限定しないが、本発明によって得られるガラスのアッベ数(ν)は、概ね10以上、具体的には12以上、さらに具体的には14以上であることが多い。
また、本発明の光学ガラスは、部分分散比(θg,F)がノーマルラインに近いことが好ましい。より具体的には、本発明の光学ガラスの部分分散比(θg,F)は、アッベ数(ν)との間で、ν≦25の範囲において(−0.00160×ν+0.63460)≦(θg,F)≦(−0.00563×ν+0.75873)の関係を満たし、且つ、ν>25の範囲において(−0.00250×ν+0.65710)≦(θg,F)≦(−0.00340×ν+0.70300)の関係を満たす。これにより、高分散を有しながらも、部分分散比(θg,F)とアッベ数(ν)とのプロットの位置が、図1〜図5に示すノーマルラインに近付けられる。そのため、この光学ガラスを用いた光学素子による色収差が低減されることが推論できる。ここで、ν≦25における光学ガラスの部分分散比(θg,F)は、好ましくは(−0.00160×ν+0.63460)、より好ましくは(−0.00160×ν+0.63660)、最も好ましくは(−0.00160×ν+0.63860)を下限とし、好ましくは(−0.00563×ν+0.75873)、より好ましくは(−0.00563×ν+0.75673)、さらに好ましくは(−0.00563×ν+0.75473)、最も好ましくは(−0.00563×ν+0.75273)を上限とする。また、ν>25における光学ガラスの部分分散比(θg,F)は、好ましくは(−0.00250×ν+0.65710)、より好ましくは(−0.00250×ν+0.65910)、最も好ましくは(−0.00250×ν+0.66110)を下限とし、好ましくは(−0.00340×ν+0.70300)、より好ましくは(−0.00340×ν+0.70100)、さらに好ましくは(−0.00340×ν+0.69900)、最も好ましくは(−0.00340×ν+0.69700)を上限とする。
なお、本願でいうノーマルライン(Normal Line、図1参照)は、部分分散比(θg,F)を縦軸に、アッベ数(ν)を横軸に採用した直交座標上で、本発明よりも低分散のガラスを含んだ一般的なガラスについて、部分分散比(θg,F)とアッベ数(ν)との間で見出される直線的な関係を表す直線のことである。ここで、図1のノーマルラインは、NSL7とPBM2(いずれも株式会社オハラ製)の部分分散比及びアッベ数をプロットした2点を結ぶ直線で定義される(PBM2のアッベ数(ν)は36.3であり、部分分散比(θg,F)は0.5828である、また、NSL7のアッベ数(ν)は60.5であり、部分分散比(θg,F)は0.5436である)。
本発明の光学ガラスのように、特にアッベ数(ν)が小さい領域では、一般的なガラスの部分分散比(θg,F)はノーマルラインよりも高い値にあり、一般的なガラスの部分分散比(θg,F)とアッベ数(ν)の関係は曲線(図2では右上がりの曲線)で表される。しかしながら、この曲線の近似が困難であるため、本発明では、一般的なガラスよりも部分分散比(θg,F)が低いことを、ν=25を境に異なった傾きを有する直線を用いて表した。
また、本発明の光学ガラスは、着色が少ない必要がある。特に、本発明の光学ガラスは、ガラスの透過率で表すと、厚み10mmのサンプルで分光透過率70%を示す波長(λ70)が500nm以下であり、より好ましくは485nm以下であり、最も好ましくは470nm以下である。また、本発明の光学ガラスは、厚み10mmのサンプルで分光透過率5%を示す波長(λ)が450nm以下であり、より好ましくは435nm以下であり、最も好ましくは420nm以下である。これにより、ガラスの吸収端が紫外領域の近傍に位置するようになることで、可視域におけるガラスの透明性が高められるため、この光学ガラスをレンズ等の光学素子の材料として用いることができる。
また、本発明の光学ガラスは、200℃以上550℃以下のガラス転移点(Tg)を有することが好ましい。ガラス転移点(Tg)が200℃以上であることにより、特にガラスに対して研磨加工を行う場合、研磨加工によって発生する摩擦熱による悪影響を低減することができる。一方で、ガラス転移点(Tg)が550℃以下であることにより、より低い温度で軟化する。そのため、低い温度でのプレス成形が可能になることで、プレス成形に用いる金型の酸化を低減して金型の長寿命化を図ることができる。従って、本発明の光学ガラスのガラス転移点(Tg)は、好ましくは200℃、より好ましくは220℃、最も好ましくは250℃を下限とし、好ましくは550℃、より好ましくは530℃、最も好ましくは500℃を上限とする。
また、本発明の光学ガラスは、所定の摩耗度を有することが好ましい。特に、光学ガラスの「JOGIS10−1994光学ガラスの摩耗度の測定方法」に準じた測定方法における摩耗度(Aa)は、100以上1000以下の摩耗度を有することが好ましい。摩耗度を100以上にすることで、研磨加工を行ったときにガラスが研磨され易くなる。そのため、研磨加工の加工効率を高めることで、研磨加工を行い易くすることができる。一方で、摩耗度を1000以下にすることで、光学ガラスの必要以上の摩耗や傷が低減されるため、光学ガラスに対する研磨加工における取扱いを容易にしつつ、研磨加工を行い易くすることができる。従って、本発明の光学ガラスの摩耗度は、好ましくは100、より好ましくは120、最も好ましくは150を下限とし、好ましくは1000、より好ましくは950、最も好ましくは900を上限とする。
[プリフォーム及び光学素子]
本発明の光学ガラスは、様々な光学素子及び光学設計に有用であるが、その中でも特に、レンズやプリズム、ミラー等のように、ガラス内に可視光を透過させる光学素子の用途に用いられることが好ましい。これにより、この光学ガラスを用いた光学素子による色収差が低減されるため、カメラやプロジェクタ等の光学機器に用いたときに、光学素子や光学系の小型化を図りつつ、高精細で高精度な結像特性を実現できる。ここで、本発明の光学ガラスからなる光学素子を作製するには、切削及び研磨加工を省略することが可能であるため、溶融状態のガラスを白金等の流出パイプの流出口から滴下して球状等の精密プレス成形用プリフォームを作製し、この精密プレス成形用プリフォームに対して精密プレス成形を行うことが好ましい。
本発明の実施例(No.A1〜No.A25、No.B1〜No.B22、No.C1〜No.C10、No.D1〜No.D7)、参考例(No.A1、No.B1)及び比較例(No.A1〜No.A2、No.B1〜No.B2、No.C1〜No.C2、No.D1〜No.D3)の組成、及び、これらのガラスの屈折率(n)、アッベ数(ν)、部分分散比(θg,F)、ガラス転移点(Tg)、摩耗度(Aa)、分光透過率が70%及び5%を示す波長(λ70、λ)の結果、並びに形成されたガラスへの失透の有無の結果を表1〜表10に示す。また、実施例(No.A1〜No.A25)、参考例(No.A1)、及び比較例(No.A1〜No.A2)のガラスにおける、アッベ数(ν)及び部分分散比(θg,F)の関係を図2に示す。また、実施例(No.B1〜No.B22)、参考例(No.B1)、及び比較例(No.B1〜No.B2)のガラスにおける、アッベ数(ν)及び部分分散比(θg,F)の関係を図2に示す。また、実施例(No.C1〜No.C10)及び比較例(No.C1〜No.C2)のガラスにおける、アッベ数(ν)及び部分分散比(θg,F)の関係を図4に示す。また、実施例(No.D1〜No.D7)及び比較例(No.D1〜No.D3)のガラスにおける、アッベ数(ν)及び部分分散比(θg,F)の関係を図5に示す。このうち、実施例(No.A1〜A17、A19、A20、B3〜22、C1〜C7C9、C10、D1〜D7)は、本発明の参考例である。なお、以下の実施例はあくまで例示の目的であり、これらの実施例のみ限定されるものではない。
本発明の実施例の光学ガラス、並びに参考例及び比較例のガラスは、いずれも各成分の原料として各々相当する酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、弗化物、水酸化物、メタ燐酸化合物等の通常の光学ガラスに使用される高純度原料を選定し、表1〜表10に示した各実施例の組成の割合になるように秤量して均一に混合した後、石英坩堝又は白金坩堝に投入し、ガラス組成の熔融難易度に応じて電気炉で500〜1200℃の温度範囲で溶融し、攪拌均質化してから金型に鋳込み、徐冷してガラスを作製した。このとき、実施例(No.D1〜No.D7)及び比較例(No.D1〜No.D3)のうち、ガラスが失透しなかった実施例及び比較例については、表3の「失透の有無」欄に「なし」と記載した。一方で、ガラスが失透した実施例及び比較例については、表3の「失透の有無」欄に「失透」と記載した。
ここで、本発明の実施例の光学ガラス、並びに参考例及び比較例のガラスの屈折率(n)、アッベ数(ν)及び部分分散比(θg,F)については、日本光学硝子工業会規格JOGIS01―2003に基づいて測定した。そして、求められたアッベ数(ν)及び部分分散比(θg,F)の値について、関係式(θg,F)=−a×ν+bにおける、傾きaが0.00160及び0.00563のときの切片bを求めた。なお、本測定に用いたガラスとして、アニール条件は徐冷降下速度を−25℃/hrとして、徐冷炉にて処理を行ったものを用いた。
また、本発明の実施例の光学ガラス、並びに参考例及び比較例のガラスのガラス転移点(Tg)は、示差熱測定装置(ネッチゲレテバウ社製 STA 409 CD)を用いて測定した。このときのサンプル粒度は425〜600μmとし、昇温速度は10℃/minとした。
また、本発明の実施例の光学ガラス、並びに参考例及び比較例のガラスの摩耗度は、「JOGIS10−1994光学ガラスの摩耗度の測定方法」に準じて測定した。すなわち、30×30×10mmの大きさのガラス角板の試料を水平に毎分60回転する鋳鉄製平面皿(250mmφ)の中心から80mmの定位置に乗せ、9.8N(1kgf)の荷重を垂直にかけながら、水20mLに#800(平均粒径20μm)のラップ材(アルミナ質A砥粒)を10g添加した研磨液を5分間一様に供給して摩擦させ、ラップ前後の試料質量を測定して、摩耗質量を求めた。同様にして、日本光学硝子工業会で指定された標準試料の摩耗質量を求め、
摩耗度={(試料の摩耗質量/比重)/(標準試料の摩耗質量/比重)}×100
により計算した。
また、本発明の実施例の光学ガラス、並びに参考例及び比較例のガラスの透過率については、日本光学硝子工業会規格JOGIS02に準じて測定した。なお、本発明においては、ガラスの透過率を測定することで、ガラスの着色の有無と程度を求めた。具体的には、厚さ10±0.1mmの対面平行研磨品をJISZ8722に準じ、200〜800nmの波長の光に対する分光透過率を測定し、λ70(透過率70%時の波長)とλ(透過率5%時の波長)を求めた。
Figure 0005823859
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表1〜表10に表されるように、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれもアッベ数(ν)が30以下、より詳細には25以下であった。特に、第2及び第4の光学ガラスに該当する実施例(No.B1〜No.B22、No.D1〜No.D7)の光学ガラスは、アッベ数(ν)が24以下であった。特に、第3の光学ガラスに該当する実施例(No.C1〜No.C10)の光学ガラスは、アッベ数(ν)が23以下であった。このため、本発明の実施例の光学ガラスは、所望の低いアッベ数(ν)を有することが明らかになった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれも屈折率(n)が1.70以上、より詳細には1.91以上であるとともに、この屈折率(n)は2.20以下、より詳細には2.11以下であり、所望の範囲内であった。特に、第1の光学ガラスに該当する実施例(No.A1〜No.A25)の光学ガラスは、屈折率(n)が2.07以下であった。また、第3の光学ガラスに該当する実施例(No.C1〜No.C10)の光学ガラスは、屈折率(n)が2.05以下であった。また、第4の光学ガラスに該当する実施例(No.D1〜No.D7)の光学ガラスは、屈折率(n)が2.08以下であった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれもアッベ数(ν)が25以下であり、且つ、図2〜図5に示すように、部分分散比(θg,F)がアッベ数(ν)との関係において、いずれも(−0.00160×ν+0.63460)以上、より詳細には(−0.00160×ν+0.65000)以上であった。また、この部分分散比(θg,F)は、(−0.00563×ν+0.75873)以下、より詳細には(−0.00563×ν+0.75200)以下であり、所望の範囲内であった。このため、本発明の実施例の光学ガラスは、部分分散比(θg,F)がノーマルラインに近く、色収差が小さいことが明らかになった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、ガラス転移点(Tg)が550℃以下、より詳細には500℃以下であった。特に、実施例(No.A1〜No.A25)の光学ガラスは、ガラス転移点(Tg)が460℃以下であった。また、実施例(No.B1〜No.B22、No.C1〜No.C10)の光学ガラスは、ガラス転移点(Tg)が450℃以下であった。また、本発明の実施例の光学ガラスは、ガラス転移点(Tg)が200℃以上、より詳細には250℃以上であった。特に、実施例(No.B1〜No.B22、No.C1〜No.C10、No.D1〜No.D7)の光学ガラスは、ガラス転移点(Tg)が270℃以上であった。このため、本発明の実施例の光学ガラスは、低いガラス転移点(Tg)を有しているため、低い温度で軟化し易いことが明らかになった。
一方で、本発明の比較例(No.A1〜No.A2)の光学ガラスは、ガラス転移点(Tg)が460℃より高かった。このため、本発明の実施例(No.A1〜No.A25)の光学ガラスは、比較例(No.A1〜No.A2)のガラスに比べて低い温度で軟化し易いことが明らかになった。
また、比較例(No.B2、No.C2)のガラスは、ガラス転移点(Tg)が450℃より高かった。このため、本発明の実施例(No.B1〜No.B22、No.C1〜No.C10)の光学ガラスは、比較例(No.B2、No.C2)のガラスに比べて低い温度で軟化し易いことが明らかになった。
また、比較例(No.D1)のガラスは、ガラス転移点(Tg)が500℃より高かった。このため、本発明の実施例(No.D1〜No.D7)の光学ガラスは、比較例(No.D1)のガラスに比べて低い温度で軟化し易いことが明らかになった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれもλ70(透過率70%時の波長)が500nm以下、より詳細には484nm以下であった。特に、実施例(No.A1〜No.A25)の光学ガラスは、λ70が450nm以下であった。また、実施例(No.B1〜No.B22)の光学ガラスは、λ70が474nm以下であった。また、実施例(No.D1〜No.D7)の光学ガラスは、いずれもλ70が475nm以下であった。一方、本発明の実施例の光学ガラスは、λ(透過率5%時の波長)が450nm以下、より詳細には424nm以下であった。特に、本発明の実施例(No.A1〜No.A25)の光学ガラスは、λが400nm以下であった。また、実施例(No.B1〜No.B22)の光学ガラスは、いずれもλが410nm以下であった。また、実施例(No.D1〜No.D7)の光学ガラスは、いずれもλが411nm以下であった。このため、本発明の実施例の光学ガラスは着色し難く、可視光に対する透明性が高いことが明らかになった。
一方で、比較例(No.A2)のガラスは、λ70が450nmより大きかった。このため、本発明の実施例(No.A1〜No.A25)の光学ガラスは、比較例(No.A2)のガラスに比べて着色し難く、可視光に対する透明性が高いことが明らかになった。
また、比較例(No.D1)のガラスは、λ70が475nmより大きかった。また、比較例(No.D3)のガラスは、光の透過性が悪くλ70が測定できなかった。このため、本発明の実施例(No.D1〜No.D7)の光学ガラスは、比較例(No.D1及びNo.D3)のガラスに比べて着色し難く、可視光に対する透明性が高いことが明らかになった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれも摩耗度が1000以下であるとともに、この摩耗度は100以上、より詳細には200以上であった。特に、第4の光学ガラスは、いずれも摩耗度が600以上であった。一方、参考例(No.A1、No.B1)及び比較例(No.B1、No.C1、No.D2)のガラスは、摩耗度が1000より大きかった。このため、本発明の実施例の光学ガラスは、参考例(No.A1)及び比較例(No.B1、No.C1、No.D2)のガラスに比べて摩耗度が低く、ガラス研磨時における加工性が良好なことが明らかになった。
従って、本発明の実施例の光学ガラスは、屈折率(n)及びアッベ数(ν)が所望の範囲内にありながら、低い温度で軟化し易く、可視域での透明性が高く、且つガラス研磨時に研磨加工を行い易いことが明らかになった。
さらに、本発明の実施例の光学ガラスを用いて、研磨加工用プリフォームを形成した後で研削及び研磨を行い、レンズ及びプリズムの形状に加工した。また、本発明の実施例の光学ガラスを用いて、精密プレス成形用プリフォームを形成し、精密プレス成形用プリフォームを精密プレス成形加工してレンズ及びプリズムの形状に加工した。いずれの場合も、様々なレンズ及びプリズムの形状に加工することができた。
以上、本発明を例示の目的で詳細に説明したが、本実施例はあくまで例示の目的のみであって、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく多くの改変を当業者により成し得ることが理解されよう。

Claims (15)

  1. 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でTeO成分を40.0%以上75.0%未満、Nb成分を1.0%以上25.0%以下、ZnO成分を1.0%以上15.0%以下、Rn O成分(式中、RnはLi、Na、K、Csからなる群より選択される1種以上)を0%以上10.0%含有し、Bi成分、Nb成分、WO成分及びTiO成分からなる群から選択される1種以上の成分を3.0%以上40.0%以下含有し、WO成分の含有量が15.0%以下であり、30以下のアッベ数(ν、150以上900以下の摩耗度(Aa)を有する光学ガラス。
  2. 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でBi成分を1.0%以上30.0%以下含有する請求項1記載の光学ガラス。
  3. 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でTiO成分を1.0%以上30.0%以下含有する請求項1記載の光学ガラス。
  4. 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%でWO成分を1.0%以上15.0%以下含有する請求項1記載の光学ガラス。
  5. 分光透過率が70%を示す波長(λ70)が500nm以下である請求項1から4のいずれか記載の光学ガラス。
  6. 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%で
    Ga成分 0〜20.0%
    成分 0〜25.0%及び
    成分 0〜40.0%
    の各成分をさらに含有する請求項1からのいずれか記載の光学ガラス。
  7. 実質的に鉛化合物を含有しない請求項1からのいずれか記載の光学ガラス。
  8. 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%で
    MgO成分 0〜15.0%、
    CaO成分 0〜20.0%、
    SrO成分 0〜20.0%及び
    BaO成分 0〜20.0%
    の各成分をさらに含有する請求項1からのいずれか記載の光学ガラス。
  9. 酸化物換算組成のガラス全物質量に対する物質量和MgO+CaO+SrO+BaOが20.0%以下である請求項記載の光学ガラス。
  10. 酸化物換算組成のガラス全物質量に対して、モル%で
    SiO成分 0〜30.0%、
    GeO成分 0〜30.0%、
    成分 0〜30.0%、
    Al成分 0〜30.0%、
    In成分 0〜15.0%、
    ZrO成分 0〜20.0%、
    Ta成分 0〜20.0%、
    Gd成分 0〜25.0%、
    成分 0〜20.0%、
    Yb成分 0〜20.0%、
    Sb成分 0〜1.0%及び
    CeO成分 0〜1.0%
    の各成分をさらに含有する請求項1からのいずれか記載の光学ガラス。
  11. 1.70以上2.20以下の屈折率(n)を有する請求項1から10のいずれか記載の光学ガラス。
  12. ガラス転移点(Tg)が200℃以上550℃以下である請求項1から11のいずれか記載の光学ガラス。
  13. 請求項1から12のいずれか記載の光学ガラスからなる光学素子。
  14. 請求項1から12のいずれか記載の光学ガラスからなる精密プレス成形用プリフォーム。
  15. 請求項14記載の精密プレス成形用プリフォームを精密プレス成形してなる光学素子。
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