JP5774310B2 - 炭酸飲料及び炭酸飲料の製造方法 - Google Patents

炭酸飲料及び炭酸飲料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、容器内ガス圧が2.0〜5.0kg/cm2である高ガス圧炭酸飲料に関する。
炭酸飲料における泡及び気泡の性質は、炭酸飲料の美味しさを形成する一つの大きな因子となることから、飲用時にきめ細かい泡が発生し、その泡が長く持続し、さらに食感や味覚を良好にする方法が種々提案されてきた。例えば、気泡剤であるサポニンを添加することにより、きめ細かい泡を発生させ、泡持ちを改善する方法(特許文献1)や、蛋白質、蛋白分解物、乳化剤、澱粉分解物又は茶抽出物等を添加することにより、きめ細かい泡を発生させたり、泡持ちを改善させたりする方法(特許文献2〜6)等が挙げられる。
一方、炭酸飲料及び非炭酸飲料において、酸味料、キレート剤、褪色防止、抗菌等の役割から、様々なリン酸塩が利用されてきた。例えば、特許文献7には、(i)特定の保存剤、(ii)特定のポリホスフェート(ヘキサメタリン酸ナトリウムなど)、(iii)0〜60ppmの硬度を有する添加水を含んでなり、最終製品として2.5〜4.5のpHを有する、実質的微生物増殖なしに、少なくとも10日間にわたり環境温度で貯蔵できる非炭酸希釈ジュース飲料製品が開示され、特許文献8には、(i)特定の防腐剤、(ii)特定のポリリン酸ナトリウム、(iii)硬度61〜220ppmを有する添加水を含んでなり、最終製品として2.5〜4.5のpHを有する、実質的微生物増殖なしに、少なくとも28日間にわたり環境温度で貯蔵できる非炭酸希釈ジュース飲料製品が開示されている。また、特許文献9には、緑茶粉末と酸化防止剤と0.2g/100g(=2000ppm)の重合リン酸塩を配合して炭酸ガスを封入した緑茶粉末入り炭酸飲料で、長期間にわたり変退色せず、緑茶の味と香りを保有する炭酸飲料が記載され、特許文献10には、ポリリン酸塩0.6g/2.3L(≒260ppm)、炭酸水350mLを含む低ガス圧のオレンジジュースが記載されている。また、上記特許文献5には、重合リン酸塩を炭酸飲料に添加すると、炭酸飲料に丸みをもたせるという味覚の改善が達成されるが、泡のきめを細かくしたり、泡持ちを改善するような作用を有するものではなかったとの記載がある。
一方、特許文献11には、開栓後の急激な炭酸ガスの脱気による炭酸感(刺激・清涼感等)が低下し、開栓後に飲料として要望される機能や嗜好性が急速に落ちる問題を解決するためのものとして、スピラントール又はスピラントールを含有する植物抽出物若しくは植物精油からなる炭酸飲料用添加剤が記載されている。
先行文献
特開昭61−92554号公報 特公昭45−100号公報 特開昭60−1874372号公報 特開平4−356160号公報 特開2002−330735号公報 国際公開公報WO03/105610 特表平9−509327号公報 特表平11−500916号公報 特開昭57−194749号公報 特開昭55−13017号公報 特開2006−166870公報
炭酸飲料における適度な気泡は、口腔内や喉への刺激感(口あたりや喉越し)が、飲用中及び飲用後の爽快感を醸成し、あっさりとした風味とさわやかな清涼感を創出するものであるが、上述の泡の性質を改良する方法はいずれも、ビールをグラスに注いだときに液上面に形成されるものに代表されるような泡に着目したものであり、液中に発生する気泡の性質を改良しようとするものではない。
また、より爽快な刺激感を備える目的から、容器内ガス圧が2.0〜5.0kg/cm2の範囲となるように炭酸ガスが圧入された、いわゆる高ガス圧炭酸飲料では、気泡による清涼感は感じさせるが、発生する気泡が粗くて持ちが悪いという問題を有し、高ガス圧炭酸飲料に求められる爽快な刺激感の点で十分に満足できるものではなかった。
さらに、近年、利便性や大容量化の傾向から、ペットボトルやボトル缶のような再栓可能な蓋部を有する容器(単に、再栓可能な容器ともいう)の市場が拡大されている。再栓可能な容器入り炭酸飲料は、開栓した直後に内容液(炭酸飲料)を飲みきらずに、蓋をして数時間後乃至数日後に再度飲用する場合がある。しかし、一度開栓した炭酸飲料を時間が経過してから飲用する、すなわちガス圧が低下した場合にも開栓直後のドリンカビリティを維持するという課題について、上述の泡の性質の改良に関する文献には何ら示唆されておらず、これらに記載の方法を再栓可能な容器に適用すると、良好な気泡が維持できない、ガス圧が低下した際に添加物(サポニン、蛋白質、乳化剤、澱粉等)由来の味や食感が顕著になり、飲料としてのドリンカビリティが大きく低下するという問題があった。
本発明の目的は、気泡の質が改善された高ガス圧炭酸飲料を提供することにあり、また再栓可能な蓋部を有する容器に充填され、開封後に再栓保存した場合においても、高ガス圧炭酸飲料における爽快な刺激感、あっさりとした風味とさわやかな清涼感を維持できる、ドリンカビリティの高められた、高ガス圧炭酸飲料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、泡の性質改善には効果のないと考えられていた縮合リン酸塩が、驚くべきことに高ガス圧炭酸飲料では顕著に気泡の性質を変えることを見出した。すなわち、特定量の縮合リン酸塩を添加した高ガス圧炭酸飲料においては、高ガス圧により発生する気泡が相乗的にきめ細かくなり、かつ気泡が維持されることを見出した。そして、さらに驚くべきことに、この縮合リン酸塩入りの高ガス圧炭酸飲料を再栓可能な蓋部を有する容器に充填した場合、開栓直後の気泡感や香味が、数日経過してから飲用する場合にも維持されるという知見を得、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下を提供する。
(1) 再栓可能な蓋部を有する容器に充填された、ガス圧が2.5〜5.0kg/cm である炭酸飲料であって、メタリン酸ナトリウム及び/又はポリリン酸ナトリウムの濃度が300ppm以上2000ppm未満であり、安息香酸塩を含まないか、150ppm以下の安息香酸を含み、飲料総重量に対する果汁の割合が5重量%未満であるか、無果汁である、炭酸飲料。
本発明でいう「炭酸飲料」とは、飲用水に、甘味成分、フレーバー成分等を加え、強制的に炭酸ガス(二酸化炭素)を圧入した飲料(本明細書中、このような製造方法を「圧入法」と表記することもある);炭酸水などのあらかじめ炭酸ガスを含む液と、甘味成分等を含む液とを混合することにより得られる飲料(本明細書中、このような製造方法を「プレミックス法」と表記することもある);及びビールのように醗酵など通常の方法で発生する炭酸ガスを含有する飲料を含む。
本発明で容器入りの炭酸飲料に関し、ガス圧をいうときは、特別な場合を除き、20℃における容器内におけるガス圧をいう。圧力の測定は、当業者にはよく知られた標準的な手法で測定することができる。測定には、従来技術の自動測定装置を用いてもよい。飲料中の炭酸ガス量は、ガス圧(kgf/cm2又はMPa)で表わすほか、20℃におけるガスボリューム(g/kg又はw/w%)で表わすこともできる。ガス圧とガスボリュームとは適宜換算可能である。
本発明の炭酸飲料は、高ガス圧の炭酸飲料である。本発明において「高ガス圧」というときは、特別な場合を除き、ガス圧が2.0kg/cm2以上であるものをいう。
本発明でいう「縮合リン酸塩(condensed phosphate)」は、ポリリン酸塩(polyphospate)、メタリン酸塩(metaphosphate)、及びウルトラリン酸塩(ultraphosphate)の総称である。本発明でいう「ポリリン酸塩」は、直鎖状の構造を有する縮合リン酸塩及びそれに対応する酸性リン酸塩をいう。ポリリン酸塩には、ピロリン酸塩(pyrophosphate)(二リン酸塩(diphosphate)ということもある。)が含まれる。本明細書でいう「メタリン酸塩」は、特別な場合を除き、環状又は極めて長い直鎖状の構造を有する縮合リン酸塩及びそれに対応する酸性リン酸塩をいう。極めて長い直鎖状のポリリン酸塩は、メタリン酸塩又はポリメタリン酸塩と称されることもある。本明細書でいう「ウルトラリン酸塩」は、直鎖状及び環状の縮合リン酸塩が相互に結合した構造を有するものをいう。
本発明で炭酸飲料に関し、炭酸以外の成分(例えば、縮合リン酸塩)の濃度を示すときは、特別な場合を除き、圧入法で調製された炭酸飲料については、炭酸ガスを圧入していない状態(圧入前)における炭酸以外のすべての原料からなる溶液におけるその成分の濃度(質量/質量)を示したものである。最終製品である炭酸飲料について濃度を分析する場合には、計算により、又は適切な処理を施す(例えば、炭酸を除去する等)ことにより、炭酸以外のすべての原料からなる溶液におけるその成分の濃度を決定することができる。プレミックス法で調製された炭酸飲料についても同様に、計算により、又は適切な処理を施すことにより、炭酸以外のすべての原料からなる溶液におけるその成分の濃度を決定することができる。
本発明で炭酸飲料に関し「気泡」というときは、特別な場合を除き、飲料液中に発生している気泡を指す。なお「泡」というときは、特別な場合をのぞき、飲料をグラス等に注いだ際に、飲料液上面に形成され、通常はしばらくの間保持される泡を指す。本発明でいう「気泡感」とは、特別な場合を除き、炭酸による刺激感(清涼感及び爽快感)をいい、ある炭酸飲料において気泡の量、細かさ、保ちが適切である場合、官能評価により、好ましい気泡感又は爽快な気泡感があると判断することができる。
本発明で「フレーバーリリース」というときは、特別な場合を除き、原料素材の有する香味(フレーバー)を解き放つ性質をいう。フレーバーリリースは、「香り立ち」と称されることもある。飲料に関しては、フレーバーリリースは、糖質又は甘味の多いものに比較して、糖質又は甘みの少ない飲料で劣ることが多い。飲料のフレーバーリリース性は、飲料のおいしさに寄与する。
本発明で飲料に関し「ドリンカビリティ」というときは、飲料の性質を指し、ある飲料を一定量飲用した後も、なおおいしく飲み続けられる場合には、その飲料はドリンカビリティがあるといえる。ドリンカビリティは「飲みたいかどうか」と表現されることもある。容器詰高ガス圧炭酸飲料のドリンカビリティは、飲用した際に感得できる、気泡感及びフレーバーリリースの良好性と関係がある。容器詰飲料のドリンカビリティは、容器を開けた後、数時間〜数日経過後に飲用する場合にも維持されていることが好ましい。
ドリンカビリティが維持されているか否かは、当業者であれば適宜判断しうるが、例えば再栓可能な容器入り飲料に関しては、次のようにして評価することができる:対象となる容器入り炭酸飲料を準備し、(1)容器を開けた直後のもの、及び(2)飲料の一部を取り出した後、及び可能であれば容器を再栓し、数時間〜数日(典型的には1晩、具体的には12〜24時間)、実際的な条件(典型的には5℃)で保存後のもの、それぞれについて官能評価を行い、比較することにより判断することができる。
本発明の高ガス圧炭酸飲料は、きめ細かくかつ持ちの良い気泡を有し、従来にない気泡感を発揮しうる。また、縮合リン酸塩由来の香味を感じることなく、フレーバーリリースに優れるので、炭酸飲料の爽快な刺激感、あっさりとした風味とさわやかな清涼感を堪能できる、ドリンカビリティの高い炭酸飲料である。
また、本発明の再栓可能な容器に詰めた高ガス圧炭酸飲料は、再栓後、一定期間保存し、ガス圧が低下したような場合にも、開栓直後のドリンカビリティが維持されうる。
さらに、本発明の高ガス圧炭酸飲料においては、保存料、例えば安息香酸の使用を低減若しくは不使用にすることができる。
(炭酸ガス圧)
本発明の容器詰炭酸飲料は、比較的ガス圧が高いものであるが、ガス圧は、具体的には2.0〜5.0kg/cm2であり、より好ましくは2.2〜4.8kg/cm2であり、さらに好ましくは2.5〜4.5kg/cm2である。
(縮合リン酸塩)
本発明に用いることができる縮合リン酸塩は、食品として許容される縮合リン酸塩であれば特に制限はないが、例として、ピロリン酸ナトリウム(別名、二リン酸ナトリウム。水和物及び無水物(例えば、二リン酸ナトリウム十水和物、ピロリン酸四ナトリウム(無水))双方を含む。)、酸性ピロリン酸ナトリウム(別名、ピロリン酸二水素二ナトリウム)、ピロリン酸カリウム(別名、ピロリン酸四カリウム)、トリポリリン酸ナトリウム(別名、三リン酸ナトリウム)、ポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、トリメタリン酸ナトリウム、テトラメタリン酸ナトリウム、ペンタメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム(別名(食品添加物公定書等において)メタリン酸ナトリウム)、酸性メタリン酸ナトリウム(別名、メタリン酸水素ナトリウム、酸性ヘキサメタリン酸ナトリウム、ウルトラリン酸ナトリウム)、メタリン酸カリウム、及びこれらのいずれかの混合物を挙げることができる。
飲料中において、縮合リン酸塩は、抗菌作用、防腐作用を発揮する。また本発明者らの検討によると、縮合リン酸塩は、高ガス圧炭酸飲料に対して、高ガス圧の炭酸と相乗的に、炭酸の気泡の性質を改善するように、すなわち泡のキメを細かくし、気泡の持ちを良くするように作用する。また、縮合リン酸塩はフレーバーリリースを向上させることができ、また炭酸飲料における気泡感を高めることができる。さらに縮合リン酸塩は、高ガス圧飲料の開栓直後のドリンカビリティを、再栓後一定期間保存した後、ガス圧が低下したと考えられる場合においても維持するように作用する。
縮合リン酸塩の中でも、メタリン酸ナトリウムやポリリン酸ナトリウムは、高ガス圧飲料における気泡感を高める作用が特に強いと考えられることから、縮合リン酸塩の少なくとも1種が、メタリン酸ナトリウム又はポリリン酸ナトリウムとなるように使用することが好ましい。メタリン酸ナトリウム及びポリリン酸ナトリウムは、1種単独であっても、メタリン酸ナトリウム及びポリリン酸ナトリウムの2種混合物の形態であっても、メタリン酸ナトリウム及び/又はポリリン酸ナトリウムとその他の縮合リン酸塩(例えばピロリン酸ナトリウム)の混合物の形態であってもよい。
本発明における縮合リン酸の濃度は、飲料の総重量に対して、50ppm以上2000ppm未満であり、好ましくは100ppm以上2000ppm未満であり、より好ましくは200ppm以上1800ppm未満であり、さらに好ましくは300ppm以上1500ppm未満である。縮合リン酸の濃度が50ppm未満である場合、本発明の特徴とする高ガス圧炭酸飲料における気泡の性質の改善がみられない。また、2000ppmm以上の場合には、気泡の性質の改善のさらなる向上がみられず、経済的に不利であるばかりか、縮合リン酸特有の収斂味や苦味等が発生し、飲料自体の香味を低下させることになる。
(甘味成分)
本発明で配合する甘味成分としては、従来公知若しくは将来知られ得る甘味成分を広く挙げることができる。具体的には、砂糖、ブドウ糖、果糖、果糖ブドウ糖液糖等の液糖、水飴、還元水飴、蜂蜜、イソマルトオリゴ糖、乳果オリゴ糖等のオリゴ糖などの糖類;ソルビトール、マルチトール、マンニトール、エリスリトール、キシリトール等の糖アルコール;α−グルコシルトランスフェラーゼ処理ステビア、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、アリテーム、サッカリン、サッカリンナトリウム、シクラメート、ステビア抽出物、ステビア末、スクラロース、タウマチン(ソーマチン)、ネオテーム等の高甘味度甘味料を例示することができ、これらを1種単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、本発明でいう「高甘味度甘味料」とは、特別な場合を除き、少ない使用量で甘味を付与することができる、ショ糖より強い甘味を有する甘味料である。高甘味度甘味料を使用することにより、低カロリーの飲料を提供できる。「ショ糖より強い甘味を有する甘味料」とは、砂糖より甘味度の大きい甘味料である。より具体的には、砂糖の甘味度を1とした場合に1より大きな甘味度を持つ甘味料を指し、好ましくは30以上、より好ましくは150以上の甘味度を有する甘味料を指す。このような高甘味度甘味料は、より特定すれば、非糖質系甘味料(天然甘味料及び合成甘味料を含む)である。
高甘味度甘味料については、雑味を有する、ボディ感に欠ける、後味のキレが悪いという問題が指摘されているが、本発明の炭酸飲料では、このような高甘味度甘味料を用いた場合にも、高ガス圧と縮合リン酸塩との相乗的な作用により、コク味を増強し、高甘味度甘味料由来の雑味をなくしてフレーバー本来の味わいを楽しむことができる、後味のキレがよく清涼感がある、という香味改善の効果も発揮する。したがって、高甘味度甘味料を含む飲料は、本発明の炭酸飲料の好適な態様の一つである。
本発明の炭酸飲料は、高ガス圧で刺激味、炭酸味が強くなっているので、炭酸の刺激が突出しないようにするとの観点からは、甘味成分を比較的多く使用した方が好ましい。高ガス圧炭酸飲料において、炭酸ガスの刺激感が突出せずに炭酸ガスのさわやかな刺激感(爽快感)が得られる甘味成分の配合量は、甘味度で8〜14、好ましくは8〜12、より好ましくは9〜11程度である。甘味度が14を超えると、口当たりが重くなり、爽快感に欠けるため、炭酸飲料として不適切となる。なお、甘味度とは、砂糖の甘味1に対する甘味の相対比である。炭酸飲料の甘味度は、当該炭酸飲料に含まれる各甘味成分の量(重量濃度)を、砂糖の甘味1に対する当該甘味成分の甘味の相対比に基づいて、砂糖の相当量に換算して、次いで当該炭酸飲料に含まれる全ての甘味成分の砂糖甘味換算量(果汁等由来の甘味成分も含む)を総計することによって求めることができる。砂糖の甘味1に対する各種甘味成分の甘味の相対比は、公知の砂糖甘味換算表(例えば、「飲料用語事典」(株式会社ビバリッジジャパン社、平成11年6月25日発行)、資料11頁)等から求めることができる。
(フレーバー成分)
本発明で配合するフレーバーとしては、フルーツ香料や植物香料等から選択される1種又は2種以上を混合して使用することができる。フルーツ香料とは、フルーツを由来とする香料をいう。フルーツ香料としては、オレンジフレーバー、レモンフレーバー、ライムフレーバー及びグレープフルーツフレーバーを含めたシトラスフレーバー、リンゴフレーバー、ブドウフレーバー、ラズベリーフレーバー、クランベリーフレーバー、チェリーフレーバー、パイナップルフレーバー等のような様々なフルーツフレーバーが使用できる。これらフルーツ香料は、果実又は香油等の天然源から抽出したものであっても合成したものでもよい。
植物香料とは、フルーツ以外の植物から得られる香料の総称をいい、コーラ、ガラナ、コーヒーなどの植物の種実起源のフレーバー、生姜(ジンジャー)、サッサフラス、サーサパリラなどの植物の根茎起源のフレーバー、カモミール、エルダーフラワー、レモンバーム、ラベンダー、クローブ、ガーリック、カプシカム、ペパー、マスタード、サンショウ、ワサビ、ローレル、クローブ、タイム、セージ、ナツメグ、メース、カルダモン、キャラウエイ、アニス、バジル、フェンネル、クミン、ターメリック、パプリカ、サフラン、バジル、ベイリーブス、マジョラム、オレガノ、ローズマリー、セージ、タラゴン、タイム、コリアンダー、クミン、デイル等のハーブやスパイス等を起源とするフレーバー等を挙げることができる。このような植物香料としては、スパイス系フレーバー(例えばコーラフレーバー、ジンジャーエールフレーバー)、茶フレーバー等を例示できる。これら植物香料は、天然源から抽出したものであっても合成したものでもよい。
フレーバーの添加量は、その力価や所望する飲料の嗜好に応じて適宜設定すればよいが、通常、炭酸飲料の総重量に対して、0.0001〜5重量%、好ましくは0.001〜3重量%程度である。
本発明のフレーバー成分として、果汁や果実ピューレ、植物体に含まれる部位(果実、種実、葉、樹皮、根茎、花弁等)を原料として任意の処理によって得られる成分を配合してもよい。
無果汁又は低果汁(飲料総重量に対する果汁の割合が5重量%未満、好ましくは3重量%未満)の容器入り飲料、特に透明容器に充填された飲料は、温度及び光による香味の変化が著しいことが知られている。本発明の炭酸飲料は、高ガス圧と特定量の縮合リン酸との相乗作用により、無果汁又は低果汁の場合であっても香味の変化が抑制されるという特徴を有し、再栓可能な蓋材を有する容器に充填され、再栓してから数時間乃至数日間経過した後に飲用した場合にも、香味の変化が小さいという利点がある。したがって、無果汁又は低果汁の飲料は、本発明の好適な態様の一つである。
(その他成分)
上記の縮合リン酸塩、甘味成分、フレーバー成分に加えて、本発明の炭酸飲料について、高ガス圧と縮合リン酸塩による適度な刺激感、爽快感を味わうには、酸味料を添加して、飲料のpHを2.0〜4.5に調整することができ、好ましくは2.5〜4.5、より好ましくは2.7〜4.0に調整する。炭酸飲料のpHを上記範囲にすることで、炭酸ガスの刺激や甘味成分の甘みが突出せずに、酸味と甘味のバランスがとれた清涼感、爽快感のある炭酸飲料となる。添加する酸味料としては、食用酸からであればいずれを用いてもよく、具体的には、リン酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、グルコン酸、アスコルビン酸及びこれらの混合物を例示できる。本発明の炭酸飲料は、後味のキレがよいという香味上の利点も有する。後味のキレを相加的又は相乗的に高めるというから、酸味料としてリン酸を配合することが好ましい。なお、酸味料は、炭酸飲料のpHが上記範囲となるように、かつ滴定酸度および味への影響を考慮して設定すればよいが、通常、炭酸飲料の総重量に対して0.01〜0.5重量%、0.02〜0.3重量%程度である。
容器入り炭酸飲料は、容器に充填した後に高温加熱殺菌できないため、保存料が多用される。本発明の炭酸飲料においても、通常使用される食品(又は飲料)用保存料を使用してもよい。保存料としては、安息香酸塩、ソルビン酸塩、アスコルビン酸、SHMP,EDTA、BHA、BHT、TBHQ、デヒドロ酢酸、ジカルボン酸ジメチル、エトキシキン、ヘプチルパラベン、及びこれらの混合物から選ばれる1種以上を例示できる。これらの保存料(中でも安息香酸塩)は、保存料特有の収斂味を有し、炭酸飲料においては、爽快感を低下させる要因ともなる。本発明の炭酸飲料は、縮合リン酸塩を添加することにより、抗菌性が向上されているので、保存料は配合しないか、又は最小量に留めておくことが好ましい。保存料の使用量を少なくすることで、本発明の炭酸飲料の香味的な特徴、すなわち高ガス圧と縮合リン酸塩との相乗的な作用による泡の性質の改善に伴う、炭酸飲料のフレーバーリリースの向上や後味のキレ・爽快感の向上という特徴を顕著に発揮できる。保存料として安息香酸塩を使用する場合、安息香酸に由来する収斂味や刺激が、炭酸飲料の香味を低下させることから、その添加量は、150ppm以下が好ましく、100ppm以下がより好ましく、50ppm以下、特に0ppmとすることが好ましい。
さらに、本発明の炭酸飲料には、必要に応じて、飲料に通常配合される原料、例えば、カフェイン等の機能性物質、カラメル等の着色剤又は色素、消泡剤、増粘剤、乳化剤を配合してもよい。ただし、本発明の炭酸飲料においては、そのBrixを8度以下とすることが好ましい。Brixが8度を超えると、口当たりや喉越しが重くなり、高ガス圧炭酸飲料に求められる爽快感、清涼感を損なうことになる。ここで、Brixとは、糖含有量を示す値であるが、可溶性固形分の指標として用いられる数値である。Brixは通常、屈折糖度計で測定することができる。
(容器)
本発明の炭酸飲料は、希釈せずにそのまま飲用できるタイプの飲料で、保存可能な容器(例えば、瓶、缶、パック)に充填されている。本発明の炭酸飲料は、上記のとおり、開栓直後の香味や泡の性質を、数時間〜数日経過した後も維持できるので、再栓できる蓋材を有する容器に充填して、提供することができる。ここで、再栓できる蓋材を有する容器としては、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、やアルミ、スチールなどの金属製のボトル缶を例示できる。
本発明の炭酸飲料は、光による劣化が著しい透明容器を用いても香味や色調の劣化が少ないので、透明容器に充填して、見た目にも清涼感のある容器入り飲料とすることもできる。
(製造方法)
本発明の高ガス圧炭酸飲料は、従来の炭酸飲料製造法を用いればよく、圧入法又はプレミックス法により製造されるが、高ガス圧炭酸飲料における製造の容易さからは、圧入法が好適である。圧入法による場合、具体的な方法としては、例えば、縮合リン酸塩、甘味成分および水を混合した溶液を作り、さらにフレーバー成分、必要に応じて酸味料、着色料、保存料等を順次加えて調合液を作成し、次いで、必要に応じて脱気、殺菌処理を行って、冷却し、これに所定のガス圧となるように常法により炭酸ガスを圧入した後、容器に充填する方法が挙げられる。
以下、本発明を、実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中、特に断らない限り、配合量その他は質量基準である。
実施例1.縮合リン酸塩含有コーラ飲料
表1に示す配合で、コーラ飲料用シロップを製造した。このシロップ50mLに縮合リン酸塩を添加した後、500mL容PETボトル容器に充填し、炭酸水250mLで希釈して、ガス圧が3.0kg/cm2の炭酸飲料(ダイエットコーラ飲料)を製造した。縮合リン酸塩(メタリン酸ナトリウム68%、ポリリン酸ナトリウム30%、プロリン酸四ナトリウム2%からなる混合物。「サンポリマー No.2」三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)は、飲料中の縮合リン酸塩濃度が、300、600、1000、1500ppm(w/w)となるように添加した。対照として、縮合リン酸塩を添加しないコーラ飲料を製造した。
また、保存料として安息香酸が、55、100、150ppm(w/w)となるように安息香酸ナトリウムを添加したコーラ飲料も製造した。
これらコーラ飲料について、対照と比較した香味の好ましさについて評価した。結果を表2に示す。縮合リン酸塩を配合した飲料は、コーラ飲料に異味を与えず、フレーバーリリースを向上させ、爽快な気泡感が付与され、嗜好性の高いコーラ飲料となった(試料No.1〜4)。ただし、保存料(安息香酸)が添加されたコーラ飲料は、爽快な気泡感が感じられるものの、その添加量に応じて特有の収斂味が発現し、飲料自体の香味(コーラフレーバー)を消失し(試料No.5〜8)、安息香酸を200ppm配合した飲料は、その収斂味や刺激から縮合リン酸塩による爽快な気泡感が感じられなかった。このことから、保存料(安息香酸)は不使用(0ppm)であることが好ましいが、添加する場合には、150ppm以下、好ましくは100ppm以下、より好ましくは55ppm以下であることが示唆された。
Figure 0005774310
Figure 0005774310
さらに、対照1と試料No.1のコーラ飲料をそれぞれ2本ずつ用意し、保存試験を行った。コーラ飲料を28℃にて14時間置いた後に、対照1と試料No.1のうちのそれぞれ1本を開栓して50mlを抜き取り再栓し、5℃にて13日間置いた後、再度開栓して50mlを抜き取り再栓し、5℃にて16時間置いた。閉栓したままの1本はさらに14日間置いた後、5℃にて16時間置いた。保存後のコーラ飲料について、熟練したパネラーで炭酸による刺激(気泡感)について官能評価した。
結果を表3に示す。縮合リン酸塩を添加することにより、再栓して保管した後も、炭酸飲料の特徴である爽快な気泡感が保持されていた。
Figure 0005774310
実施例2.縮合リン酸塩含有サイダー飲料(1)
市販の500mL容PETボトル入りサイダー飲料(原材料:砂糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、香料、酸味料)を購入し、このサイダー飲料に、縮合リン酸塩溶液(縮合リン酸にイオン交換水を加えて溶解したもの)1gを縮合リン酸塩の終濃度が50、100、300、600、1000、1500、1800、2000ppm(w/w)となるように添加して、ガス圧を調製して閉栓し、ガス圧3.0kg/cm2のPETボトル入りサイダー飲料を調製した。縮合リン酸塩としては、実施例1と同じものを用いた。また、対照として、イオン交換水を1g添加したガス圧3.0kg/cm2のPETボトル入りサイダー飲料を調製した。サイダー飲料は、それぞれ2本ずつ調製した。
これらサイダー飲料を28℃にて22時間置いた後に、1本を開栓して50mlを抜き取り、再栓した。閉栓したままの1本と併せて、5℃にて16時間置いた後に、香味について、熟練したパネラーで炭酸による刺激(気泡感)について官能評価した。評価は、対照で閉栓したままのもの(対照2)を3点として、それよりも強く感じるか否かにつき5段階で評価した(5点:対照2と比べて非常に強く感じる、非常に好ましい気泡感、4点:対照1と比べて強く感じる、好ましい気泡感、3点:対照2と同程度、2点:対照2と比べて弱く感じる、好ましくない気泡感、1点:対照2と比べて非常に弱く感じる、非常に好ましくない気泡感)。
結果を表4に示す(官能評価点はパネラーの平均点を示す)。表3から明らかなように、サイダー飲料に縮合リン酸塩を配合することにより、対照2と比較して気泡感が増強され、特に縮合リン酸塩を100ppm以上配合した場合には、爽快で好ましい気泡が付与された。また、縮合リン酸塩を配合した飲料は、フレーバーリリースに優れ、対照2と比較して、嗜好性の高い飲料であった。ただし、縮合リン酸塩を2000ppm配合した場合には、わずかに縮合リン酸塩特有の香味が感じられ、後味の爽快感が損なわた。このことから、縮合リン酸塩の上限は、2000ppm未満、好ましくは1800ppm程度であることが示唆された。
また、一度開栓した飲料は気泡感が消失し甘さが顕著に感じられ、嗜好性に欠ける飲料であった(対照3)のに対し、縮合リン酸塩を配合した飲料、特に縮合リン酸塩を50ppm以上、特に100ppm以上の濃度で配合した飲料は、一度開栓した場合にも気泡感が維持された舌触りの良い気泡感を感じる飲料であり、香味のバランスが崩れることがなく、ドリンカビリティの高い炭酸飲料であった(試料No.11,13,15,17,19,21,23)。
Figure 0005774310
実施例3.縮合リン酸塩含有サイダー飲料(2)
市販の500mL容PETボトル入りサイダー飲料(原材料:砂糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、香料、酸味料)を購入し、このサイダー飲料に、縮合リン酸塩溶液(縮合リン酸塩にイオン交換水を加えて溶解したもの)2gを縮合リン酸塩の終濃度が50、100、200、300、400、500ppm(w/w)となるように添加して、ガス圧を調製して閉栓し、ガス圧3.0kg/cm2のPETボトル入りサイダー飲料を調製した。縮合リン酸塩としては、ピロリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム(いずれも太平化学株式会社製)及び実施例1と同じ縮合リン酸塩(メタリン酸ナトリウム68%、ポリリン酸ナトリウム30%、プロリン酸四ナトリウム2%からなる混合物。「サンポリマー No.2」三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)を用いた。また、対照として、イオン交換水を2g添加したガス圧3.0kg/cm2のPETボトル入りサイダー飲料を調製した。サイダー飲料は、それぞれ2本ずつ調製した。
これらサイダー飲料を28℃にて22時間置いた後に、1本を開栓して50mlを抜き取り、再栓した。閉栓したままの1本と併せて、5℃にて16時間置いた後に、香味について、熟練したパネラーで炭酸による刺激(気泡感)について官能評価した。評価は、対照で閉栓したままのもの(対照2)を3点として、それよりも強く感じるか否かにつき5段階で評価した(5点:対照2と比べて非常に強く感じる、非常に好ましい気泡感、4点:対照1と比べて強く感じる、好ましい気泡感、3点:対照2と同程度、2点:対照2と比べて弱く感じる、好ましくない気泡感、1点:対照2と比べて非常に弱く感じる、非常に好ましくない気泡感)。
縮合リン酸塩としてピロリン酸ナトリウムを用いた場合の結果を表5に、ポリリン酸ナトリウムを用いた場合の結果を表6に、メタリン酸ナトリウムを用いた場合を表7に、ポリリン酸ナトリウム及びメタリン酸ナトリウムを含む混合物(サンポリマー No.2)を用いた場合の結果を表8に示す(官能評価点はパネラーの平均点を示す。なお小数点第2位を四捨五入した。)。表5〜8から明らかなように、サイダー飲料に縮合リン酸塩を配合することにより、対照2と比較して気泡感が増強され、爽快で好ましい気泡が付与された。また、縮合リン酸塩を配合した飲料は、フレーバーリリースに優れ、対照2と比較して、嗜好性の高い飲料であった。
また、一度開栓した飲料は気泡感が消失し甘さが顕著に感じられ、嗜好性に欠ける飲料であった(対照3)のに対し、縮合リン酸塩を配合した飲料は、一度開栓した場合にも気泡感が維持された舌触りの良い気泡感を感じる飲料であり、香味のバランスが崩れることがなく、ドリンカビリティの高い炭酸飲料であった。(試料 No.26,28,30,32,34,36,38,40,42,44,46,48,50,52,54,56,58,60,64,66,68,70,72)。縮合リン酸塩の中でも、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、またはそれらを含む混合物で気泡感の改善作用が大きいことが示唆された。
Figure 0005774310
Figure 0005774310
Figure 0005774310
Figure 0005774310
実施例4.容器詰縮合リン酸配合クリームソーダタイプ飲料
下記の配合で、原料を適宜純水に溶解した後、炭酸ガスを2.20kg/cm2圧入することによって、製造する。
原料 100g中の配合量
果糖ぶどう糖液 13g
ショ糖型液糖 1.8g
安息香酸ナトリウム 0.018g
クエン酸(無水) 0.11g
クエン酸三ナトリウム 0.015g
縮合リン酸(実施例1と同じ)0.03g
香料 適量
着色料 適量

Claims (5)

  1. 再栓可能な蓋部を有する容器に充填された、ガス圧が2.5〜5.0kg/cmである炭酸飲料であって、
    メタリン酸ナトリウム及び/又はポリリン酸ナトリウムの濃度が300ppm以上2000ppm未満であり、安息香酸塩を含まないか、150ppm以下の安息香酸を含み、飲料総重量に対する果汁の割合が5重量%未満であるか、無果汁である、炭酸飲料。
  2. 高甘味度甘味料を含む、請求項1に記載の炭酸飲料。
  3. 飲料のpHが2.0〜4.5である、請求項1または2に記載の炭酸飲料。
  4. 安息香酸塩を含まないか、150ppm以下の安息香酸を含み、飲料総重量に対する果汁の割合が5重量%未満であるか、無果汁である、ガス圧が2.5〜5.0kg/cmである炭酸飲料の製造方法であって、
    メタリン酸ナトリウム及び/又はポリリン酸ナトリウムを300ppm以上2000ppm未満の濃度となるように溶解した液を調製する工程と、調製した液を再栓可能な蓋部を有する容器に充填する工程と、を含む、上記製造方法。
  5. 酸味料を添加して飲料のpHを2.0〜4.5に調整する工程をさらに含む、請求項に記載の方法。
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