JP5773922B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば空気調和装置や冷凍装置に採用される冷凍サイクルの一構成要素として使用されるスクロール圧縮機に関するものである。
従来から存在しているスクロール圧縮機は、一般的に、揺動スクロールスラスト軸受面の摺動性確保のため、リーマボルトを挿入した揺動スクロールスラスト軸受面に、リーマボルト穴を設けたスラストベアリング(スラスト軸受)を配置した構成となっている(例えば、特許文献1参照)。スラストベアリングは、リーマボルト穴にリーマボルトが挿通されて位置決めされるようになっている。リーマボルト穴は計2つ形成され、一方は円形の丸穴形状に、もう一方は2つの半円形と2本の直線部から成る長円形の長穴形状に形成されている。そして、2つのリーマボルト穴は、組間違い防止のためにスラストベアリングの中心に対して非対称に配置されている。
また、リーマボルト穴はリーマボルトの頭部外周との間に所定のクリアランスを持つように形成されている。そして、リーマボルトと長穴形状のリーマボルト穴の長手方向のクリアランスは、リーマボルトと丸穴形状のリーマボルト穴のクリアランスより大きく設定され、長穴形状のリーマボルト穴の長手方向は、スラストベアリングの中心方向を向くようにされている。
特開2009−074477号公報(第5―10頁、第2―3図等)
特許文献1に記載されているような構成のスクロール圧縮機では、リーマボルトと長穴形状のリーマボルト穴の長手方向のクリアランスがリーマボルトと丸穴形状のリーマボルト穴のクリアランスよりも大きいものとなっている。そのため、リーマボルトが挿入されている揺動スクロールが1回転する間に、丸穴形状のリーマボルト穴に位置しているリーマボルト1本のみでスラストベアリングを支持する時が存在し、リーマボルト1本当たりの最大支持荷重が大きくなっていた。これにより、リーマボルトの信頼性確保のため、形状の大きなリーマボルトを使用したり、強度の高い素材で形成されたリーマボルトを使用したりする必要があり、その分、コストの増加を招いていた。
また、特許文献1に記載されているような構成のスクロール圧縮機においては、リーマボルトが支持するスラストベアリングの遠心力を低減するために、スラストベアリングを小さくし、スラスト軸受面積を小さく構成する必要があった。そうすると、スラスト軸受の面圧の増加を招くことになっていた。これにより、スラスト軸受の信頼性確保のため、より摺動特性に優れた素材で形成されたスラストベアリングを使用する必要があり、その分、コストの増加を招いていた。
さらに、特許文献1に記載されている構成のスクロール圧縮機では、2つのリーマボルト穴がスラストベアリング中心に対して非対称に配置され、かつ、長穴形状のリーマボルト穴の長手方向がスラストベアリング中心方向を向いている。そのため、長穴形状のリーマボルト穴の長手方向が丸穴形状のリーマボルト穴の中心方向に一致せず、揺動スクロール1回転中におけるスラストベアリングのリーマボルトに対する振れ幅が大きくなっていた。これにより、スラストベアリングとリーマボルトの接触により生じる磨耗及び打痕を抑制するため、スラストベアリングとリーマボルトのクリアランスを小さく管理する、あるいは磨耗特性に優れ、強度の高い素材で構成されたスラストベアリング及びリーマボルトを使用する必要があり、その分、コスト増加を招いていた。
本発明は、以上のような課題のうちの少なくとも一つを解決するためになされたもので、低コストで信頼性及び性能が高いスクロール圧縮機を提供することを目的としている。
本発明に係るスクロール圧縮機は、密閉容器と、前記密閉容器内に固定された固定スクロールと、前記固定スクロールに対して揺動するように組み合わされた揺動スクロールと、前記揺動スクロールを揺動させる回転駆動手段と、前記揺動スクロールの揺動スクロールスラスト軸受面に挿入された複数本の挿入部材と、前記挿入部材の本数に応じた個数の挿入部材穴が形成され、前記揺動スクロールスラスト軸受面側に配置されて前記揺動スクロールを支持するスラスト軸受と、を備え、前記挿入部材穴は、丸穴形状に形成されたものが少なくとも1つ、長穴形状に形成されたものが少なくとも2つ形成されており、前記長穴形状に形成された挿入部材穴は、その長手方向の向きが異なるように配置され、その長手方向と前記挿入部材とのクリアランスが丸穴形状に形成された挿入部材穴と前記挿入部材とのクリアランスよりも大きく形成されていることを特徴とする。
本発明に係るスクロール圧縮機によれば、1本の挿入部材当りの最大支持荷重を低減することができる。したがって、挿入部材を小さく構成できる、あるいはより廉価な素材で挿入部材を構成でき、スラスト軸受面圧を下げることができ、スラスト軸受の信頼性向上及びスラスト軸受摺動損失低減による高効率化が図れる。
本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の断面構成例を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の揺動スクロール及びスラストベアリングを拡大して示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機のリーマボルト、スラストベアリングの作用を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機のスラストベアリングに形成するリーマボルト穴の位置関係を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機のスラストベアリングに形成するリーマボルト穴の位置関係を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機のスラストベアリングに形成するリーマボルト穴の位置関係を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の断面構成例を示す縦断面図である。図1に基づいて、スクロール圧縮機100の構成及び動作について説明する。このスクロール圧縮機100は、たとえば冷蔵庫や冷凍庫、自動販売機、空気調和装置、冷凍装置、給湯器等の各種産業機械に用いられる冷凍サイクルの構成要素の一つとなるものである。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
スクロール圧縮機100は、冷凍サイクルを循環する冷媒を吸入し、圧縮して高温高圧の状態として吐出させるものである。このスクロール圧縮機100は、センターシェル7、アッパーシェル22、ロアシェル23により構成される密閉容器24内に固定スクロール1と固定スクロール1に対して揺動する揺動スクロール2を組み合わせた圧縮機構を備えている。また、スクロール圧縮機100は、密閉容器24内に電動回転機械等からなる回転駆動手段を備えている。図1に示すように、密閉容器24内において、圧縮機構が上側に、回転駆動手段が下側に、それぞれ配置されている。
密閉容器24は、センターシェル7の上部及び下部にアッパーシェル22及びロアシェル23が設けられて構成されている。ロアシェル23は、潤滑油を貯留する油溜めとなっている。また、センターシェル7には、冷媒ガスを吸入するための吸入パイプ15が接続されている。アッパーシェル22には、冷媒ガスを吐出するための吐出パイプ17が接続されている。なお、センターシェル7内部は低圧室18に、アッパーシェル22内部は高圧室19になっている。
固定スクロール1は、固定スクロール台板1bと、固定スクロール台板1bの一方の面に立設された渦巻状突起である固定スクロール渦巻1aと、で構成されている。また、揺動スクロール2は、揺動スクロール台板2bと、揺動スクロール台板2bの一方の面に立設され、固定スクロール渦巻1aと実質的に同一形状の渦巻状突起である揺動スクロール渦巻2aと、で構成されている。なお、揺動スクロール台板2bの他方の面(揺動スクロール渦巻2aの形成面とは反対側の面(背面))は、揺動スクロールスラスト軸受面2cとして作用する。また、揺動スクロール台板2bの揺動スクロールスラスト軸受面2cよりも中心側は下方に向かって突出した凸部2dとなっている。
揺動スクロールスラスト軸受面2cには、3本のリーマボルト4が挿入されている。スクロール圧縮機100を組み立てる際、揺動スクロールスラスト軸受面2cにリーマボルト4が挿入された状態において、スラストベアリング3に形成されたリーマボルト穴(挿入部材穴)26にリーマボルト4の頭部を位置させる。スラストベアリング3は、リング状に形成されており、中心部(以下、便宜的に中心空間部3aと称する)に揺動スクロール2の凸部2dが位置するようになっている。そして、スラストベアリング3の下面が、凸部2dの先端面に対して、下に位置している。なお、リーマボルト4、スラストベアリング3については、図2及び図3で詳細に説明する。
ここでは、揺動スクロールスラスト軸受面2cにリーマボルト4を、スラストベアリング3にリーマボルト穴26を、設けた場合を例に説明するが、揺動スクロールスラスト軸受面2cに挿入部材穴を、スラストベアリング3に挿入部材を、設けるようにしてもよい。このような構成にすることで、スラストベアリング3の挿入部材穴がなくなり、スラスト面積がより広くなるので、スラスト面圧を下げることができ、信頼性能向上が更に図れることになる。また、リーマボルト自体をなくせるので部品点数の削減にもなる。
揺動スクロール2は、圧縮機運転中に生じるスラスト軸受荷重がスラストベアリング3を介してフレーム20で支持されるようになっている。なお、フレーム20がスラスト軸受荷重に対して十分な硬度を持たない場合は、図1に示すように、スラストベアリング3とフレーム20の間に、スラスト軸受荷重に対して十分な硬度を持つ素材から成るスラストプレート5を挿入する構造としてもよい。
揺動スクロール2及び固定スクロール1は、揺動スクロール渦巻2aと固定スクロール渦巻1aとを互いに組み合わせ、密閉容器24内に装着されている。揺動スクロール2及び固定スクロール1が組み合わされた状態では、固定スクロール渦巻1aと揺動スクロール渦巻2aの巻方向が互いに逆となる。揺動スクロール渦巻2aと固定スクロール渦巻1aとの間には、相対的に容積が変化する圧縮室30が形成される。なお、固定スクロール1及び揺動スクロール2には、固定スクロール渦巻1a及び揺動スクロール渦巻2aの先端面からの冷媒漏れを低減するため、固定スクロール渦巻1a及び揺動スクロール渦巻2aの先端面(上端面、下端面)にシール31、32が配設されている。
固定スクロール1は、フレーム20に図示省略のボルト等によって固定されている。固定スクロール1の固定スクロール台板1bの中央部には、圧縮され、高圧となった冷媒ガスを吐出する吐出口16が形成されている。そして、圧縮され、高圧となった冷媒ガスは、固定スクロール1の上部に設けられている高圧室19に排出されるようになっている。高圧室19に排出された冷媒ガスは、吐出パイプ17を介して冷凍サイクルに吐出されることになる。なお、吐出口16には、高圧室19から吐出口16側への冷媒の逆流を防止する吐出弁33が設けられている。
揺動スクロール2は、自転運動を阻止するためのオルダムリング14により、固定スクロール1に対して自転運動することなく公転旋回運動(揺動運動)を行うようになっている。また、揺動スクロール2の揺動スクロール渦巻2a形成面とは反対側の面の略中心部には、中空円筒形状のボス部2eが形成されている。このボス部2eには、主軸8の上端に設けられた偏心軸部8aが挿入される。
オルダムリング14は、そのオルダム爪が揺動スクロール2の凸部2d及び揺動スクロールスラスト軸受面2cに形成されたオルダム溝(図2に示すオルダム溝6a)に収容されるように設置されている。また、スラストベアリング3にはオルダムリング逃がし溝6bが設けられている。このオルダムリング逃がし溝6bは、揺動スクロールスラスト軸受面2cに形成されたオルダム溝6aと干渉を回避するために形成されている。なお、オルダムリング14は、揺動スクロール台板2bの揺動スクロール2の揺動スクロール渦巻2a形成面側に設置するようにしてもよい。
回転駆動手段は、主軸8に固定された回転子11、固定子10、及び回転軸である主軸8等で構成されている。回転子11は、主軸8に焼き嵌め固定され、固定子10への通電が開始することにより回転駆動し、主軸8を回転させるようになっている。すなわち、固定子10及び回転子11で電動回転機械を構成している。回転子11は、センターシェル7に焼き嵌め固定された固定子10とともに主軸8に固定されている第1バランスウェイト12の下部に配置されている。なお、固定子10には、センターシェル7に設けられた電源端子9を介して電力が供給されるようになっている。
主軸8は、回転子11の回転に伴って回転し、揺動スクロール2を旋回させるようになっている。この主軸8の上部(偏心軸部8a近傍)は、フレーム20に設けられた主軸受21によって支持されている。一方、主軸8の下部は、副軸受35によって回転自在に支持されている。この副軸受35は、密閉容器24の下部に設けられたサブフレーム34の中央部に形成された軸受収納部に圧入固定されている。また、サブフレーム34には、容積型のオイルポンプ(図示省略)が設けられている。このオイルポンプで吸引された潤滑油は、主軸8の内部形成された図示省略の油穴等を介して各摺動部に送られる。
また、主軸8の上部には、揺動スクロール2が偏心軸部8aに装着されて揺動することにより生じるアンバランスを相殺するため、第1バランスウェイト12が設けられている。回転子11の下部には、揺動スクロール2が偏心軸部8aに装着されて揺動することにより生じるアンバランスを相殺するため、第2バランスウェイト13が設けられている。第1バランスウェイト12は主軸8の上部に焼き嵌めによって固定され、第2バランスウェイト13は回転子11の下部に回転子11と一体的に固定される。
次に、スクロール圧縮機100の動作について説明する。
電源端子9に通電すると、固定子10の電線部に電流が流れ、磁界が発生する。この磁界は、回転子11を回転させるように働く。つまり、固定子10と回転子11にトルクが発生し、回転子11が回転する。回転子11が回転すると、それに伴い主軸8が回転駆動される。主軸8が回転駆動されると、オルダムリング14により自転を抑制された揺動スクロール2は、揺動運動を行う。
回転子11が回転するとき、主軸8の上部に固定されている第1バランスウェイト12と、回転子11の下部に固定されている第2バランスウェイト13と、で揺動スクロール2及びスラストベアリング3の偏心公転運動に対する静的及び動的バランスを保っている。これにより、主軸8の上部に偏心支持され、オルダムリング14により自転を抑制された揺動スクロール2が揺動されて公転旋回を始め、公知の圧縮原理により冷媒を圧縮する。
これにより、冷媒ガスの一部はフレーム20の吸入ポート(図示せず)を介して圧縮室30内へ流れ、吸入過程が開始される。また、冷媒ガスの残りの一部は、固定子10の鋼板の切り欠き(図示せず)を通って、電動回転機械と潤滑油を冷却する。圧縮室30は、揺動スクロール2の揺動運動により揺動スクロール2の中心へ移動し、さらに体積が縮小される。この工程により、圧縮室30に吸入された冷媒ガスは圧縮されていく。圧縮された冷媒は、固定スクロール1の吐出口16を通り、吐出弁33を押し開けて高圧室19に流入する。そして、吐出パイプ17を介して密閉容器24から吐出される。
圧縮室30内の冷媒ガスの圧力により発生するスラスト軸受荷重は、スラストベアリング3を支持するフレーム20で受けている。リーマボルト4は、スラスト軸受荷重により生じるスラストベアリング3とフレーム20との間の摩擦力とスラストベアリング3の遠心力との合力を支持している。また、主軸8が回転することで第1バランスウェイト12と第2バランスウェイト13に生じる遠心力及び冷媒ガス荷重は、主軸受21及び副軸受35で受けている。なお、低圧室18内の低圧冷媒ガスと高圧室19内の高圧冷媒ガスとは、固定スクロール1、フレーム20により仕切られ、気密が保たれる。固定子10への通電を止めると、スクロール圧縮機100が運転を停止する。
図2は、揺動スクロール2及びスラストベアリング3を拡大して示す斜視図である。図3は、リーマボルト4、スラストベアリング3の作用を説明するための説明図である。図2及び図3に基づいて、リーマボルト4、スラストベアリング3について詳細に説明する。
図2に示すように、3本のリーマボルト4が、揺動スクロールスラスト軸受面2cに挿入されるようになっている。リーマボルト4は、その頭部が揺動スクロールスラスト軸受面2cから突出するように挿入されている。そして、リーマボルト4の頭部が、スラストベアリング3のリーマボルト穴26に挿通されるようになっている。つまり、スラストベアリング3は、自身に形成されているリーマボルト穴26とリーマボルト4とによって揺動スクロールスラスト軸受面2cに位置決めされるようになっている。リーマボルト穴26は、リーマボルト4の本数に合わせて3つ形成されている。
図3に示すように、3つのリーマボルト穴26のうち1つは円形の丸穴形状に形成されている(以下、丸穴27と称する)。また、3つのリーマボルト穴26のうち残り2つはそれぞれ2つの半円形と2本の直線部から成る長穴形状に形成されている(以下、長穴A28、長穴B29と称する)。長穴A28、長穴B29は、長手方向の向きが異なるように形成されている。また、長穴A28及び長穴B29のリーマボルト4と長手方向のクリアランスは、リーマボルト4と丸穴27とのクリアランスよりも大きくなるように形成されている。なお、長穴A28、長穴B29の向きは、揺動スクロール2の回転に対して、2本以上のリーマボルト4が常時リーマボルト穴26の内壁面に接触することを考慮して決定されている。
なお、スラストベアリング3が揺動スクロールスラスト軸受面2cに設置された状態において、揺動スクロール2の凸部2dの先端面と、スラストベアリング3の下面との位置関係は上述した通りである。また、リーマボルト4の頭部の端面は、スラストベアリング3が揺動スクロールスラスト軸受面2cに設置された状態において、スラストベアリング3の下面に対して、上に位置している。
スクロール圧縮機100の構成を以下にまとめる。
第1に、3本のリーマボルト4を用いて、揺動スクロールスラスト軸受面2cに対してスラストベアリング3の位置決めをしている。
第2に、3つのリーマボルト穴26を、丸穴27、長穴A28、長穴B29として形成し、長穴A28の長手方向の向きと、長穴B29の長手方向の向きと、を異なる方向に向くようにしている。
第3に、長穴A28及び長穴B29の長手方向とリーマボルト4とのクリアランスを、リーマボルト4と丸穴27とのクリアランスよりも大きくなるようにしている。
このような構成としたので、揺動スクロール2が1回転する間に常時2本以上のリーマボルト4でスラストベアリング3を支持することが可能になっている。つまり、揺動スクロール2が回転する間、2本以上のリーマボルト4がリーマボルト穴26(図3では、丸穴27、長穴B29)の内壁面に接触するようになっているので、常時2本以上のリーマボルト4でスラストベアリング3を支持することができる。したがって、スクロール圧縮機100によれば、1本のリーマボルト4当りの最大支持荷重を低減でき、リーマボルト4を小さく構成できる、あるいはより廉価な素材でリーマボルト4を構成できるという効果を奏する。
また、1本のリーマボルト4当りの最大支持荷重を低減することができるので、スラストベアリング3を大きくし、スラスト軸受面積をより大きくできる。したがって、スクロール圧縮機100によれば、スラスト軸受面圧を下げることができ、スラスト軸受の信頼性向上及びスラスト軸受摺動損失低減による高効率化が図れる。
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機のスラストベアリング3に形成するリーマボルト穴26の位置関係を説明するための説明図である。図4に基づいて、実施の形態2に係るスクロール圧縮機のリーマボルト穴26の位置関係について説明する。なお、実施の形態2では実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
実施の形態2では、実施の形態1の構成条件を満たし、かつ、丸穴27の中心と長穴A28の中心とを結んだ線の中点Xと、スラストベアリング3の中心Oと、を結んだ線の向きに、長穴B29の長手方向を一致させるようにしている。同様に、実施の形態2では、実施の形態1の構成条件を満たし、かつ、丸穴27の中心と長穴B29の中心とを結んだ線の中点Yと、スラストベアリング3の中心Oと、を結んだ線の向きに長穴A28の長手方向を一致させるようにしている。すなわち、実施の形態2では、長穴A28及び長穴B29の長手方向の向きを、実施の形態1に比べてより特定したものになっている。
このような構成としたので、リーマボルト4にかかる荷重方向が長穴A28の長手方向に一致し、丸穴27に位置しているリーマボルト4と長穴B29に位置しているリーマボルト4の2本でスラストベアリング3を支持しているときに、2本のリーマボルト4にかかる支持荷重を均等にできる。同様に、リーマボルト4にかかる荷重方向が長穴B29の長手方向に一致し、丸穴27に位置しているリーマボルト4と長穴A28に位置しているリーマボルト4の2本でスラストベアリング3を支持しているときに、2本のリーマボルト4にかかる支持荷重を均等にできる。
これにより、実施の形態1の奏する効果に加え、1本のリーマボルト4当たりの最大支持荷重を更に低減でき、リーマボルト4を更に小さく構成できる、あるいは更に廉価な素材でリーマボルト4を構成できるという効果を奏する。また、実施の形態1の奏する効果に加え、1本のリーマボルト4当たりの最大支持荷重を更に低減することができるので、スラストベアリング3を更に大きくし、スラスト軸受面積を更に大きくできる。したがって、実施の形態2に係るスクロール圧縮機によれば、スラスト軸受面圧を更に下げることができ、スラスト軸受の更なる信頼性向上及びスラスト軸受の更なる摺動損失低減による高効率化が図れる。
実施の形態3.
図5は、本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機のスラストベアリング3に形成するリーマボルト穴26の位置関係を説明するための説明図である。図5に基づいて、実施の形態3に係るスクロール圧縮機のリーマボルト穴26の位置関係について説明する。なお、実施の形態3では実施の形態1及び実施の形態2との相違点を中心に説明し、実施の形態1及び実施の形態2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
実施の形態3では、実施の形態1の構成条件を満たし、かつ、丸穴27の中心と長穴A28の中心とを結んだ線の向きと、長穴A28の長手方向を一致させるようにしている。同様に、実施の形態3では、実施の形態1の構成条件を満たし、かつ、丸穴27の中心と長穴B29の中心とを結んだ線の向きと、長穴B29の長手方向を一致させるようにしている。すなわち、実施の形態3では、長穴A28及び長穴B29の長手方向の向きを、実施の形態1に比べてより特定したものになっている。
このような構成としたので、長穴(長穴A28、長穴B29)の長手方向と長穴におけるリーマボルト4に対するスラストベアリング3の振れ幅と、が直交するため、リーマボルト4に対するスラストベアリング3の振れ幅が最小となる。図5の下方に示す図により、矢印(1)の方が、矢印(2)よりも短いことがわかる。この矢印(1)がリーマボルト4に対するスラストベアリング3の振れ幅となるため、揺れ幅が最小となるということがわかる。
これにより、実施の形態1の奏する効果に加え、スラストベアリング3とリーマボルト4との接触により生じる磨耗及び打痕を抑制でき、信頼性がより向上することになるため、より廉価な素材でスラストベアリング3及びリーマボルト4を構成することが可能となり、コスト低減がより図れる。
実施の形態4.
図6は、本発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機のスラストベアリング3に形成するリーマボルト穴26の位置関係を説明するための説明図である。図6に基づいて、実施の形態4に係るスクロール圧縮機のリーマボルト穴26の位置関係について説明する。なお、実施の形態4では実施の形態1〜実施の形態3との相違点を中心に説明し、実施の形態1〜実施の形態3と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。
実施の形態4では、実施の形態1の構成条件を満たし、かつ、丸穴27の中心と長穴A28の中心を結んだ線の中点Xと、スラストベアリング3の中心Oと、を結んだ線の向き(線(α1))、長穴B29の長手方向の向き(線(α2))、丸穴27の中心と長穴B29の中心を結んだ線の向き(線(α3))、の3つの向きを一致させている。同様に、実施の形態4では、実施の形態1の構成条件を満たし、かつ、丸穴27の中心と長穴B29の中心を結んだ線の中点Yと、スラストベアリング3の中心Oと、を結んだ線の向き(線(β1))、長穴A28の長手方向の向き(線(β2))、丸穴27の中心と長穴A28の中心を結んだ線の向き(線(β3))、の3つの向きを一致させている。
すなわち、実施の形態4では、長穴A28及び長穴B29の長手方向の向きを、実施の形態1に比べてより特定したものになっている。具体的には、実施の形態4では、線(α1)、線(α2)、線(α3)がそれぞれ平行となるように、線(β1)、線(β2)、線(β3)がそれぞれ平行となるように、リーマボルト穴26の向き及び形成位置が決定されているのである。
このような構成としたので、1本のリーマボルト4当たりの最大支持荷重の更なる低減と、長穴(長穴A28、長穴B29)におけるリーマボルト4に対するスラストベアリングの振れ幅の最小化を同時に実現することができる。これにより、実施の形態1の奏する効果に加え、より廉価な素材でスラストベアリング3及びリーマボルト4を構成することが可能となり、コスト低減がより図れる。
なお、上記実施の形態1〜4では、揺動スクロールスラスト軸受面2cに対してのスラストベアリング3の位置決めの際に必要となる挿入部材としてリーマボルト4を用いた場合を例に説明したが、挿入部材をリーマボルト4に限定するものではなく、揺動スクロールスラスト軸受面2cに対してスラストベアリング3が位置決め可能である挿入部材であれば何を用いてもよい。また、3つのリーマボルト穴26が上記実施の形態1〜4のいずれかで説明した内容を満たしていれば、リーマボルト穴26を4つ以上形成しても構わない。
1 固定スクロール、1a 固定スクロール渦巻、1b 固定スクロール台板、2 揺動スクロール、2a 揺動スクロール渦巻、2b 揺動スクロール台板、2c 揺動スクロールスラスト軸受面、2d 凸部、2e ボス部、3 スラストベアリング、3a 中心空間部、4 リーマボルト、5 スラストプレート、6 オルダム溝、6a オルダム溝、6b オルダムリング逃し溝、7 センターシェル、8 主軸、8a 偏心軸部、9 電源端子、10 固定子、11 回転子、12 第1バランスウェイト、13 第2バランスウェイト、14 オルダムリング、15 吸入パイプ、16 吐出口、17 吐出パイプ、18 低圧室、19 高圧室、20 フレーム、21 主軸受、22 アッパーシェル、23 ロアシェル、24 密閉容器、26 リーマボルト穴、27 丸穴、28 長穴A、29 長穴B、30 圧縮室、31 シール、32 シール、33 吐出弁、34 サブフレーム、35 副軸受、100 スクロール圧縮機。

Claims (5)

  1. 密閉容器と、
    前記密閉容器内に固定された固定スクロールと、
    前記固定スクロールに対して揺動するように組み合わされた揺動スクロールと、
    前記揺動スクロールを揺動させる回転駆動手段と、
    前記揺動スクロールの揺動スクロールスラスト軸受面に挿入された複数本の挿入部材と、
    前記挿入部材の本数に応じた個数の挿入部材穴が形成され、前記揺動スクロールスラスト軸受面側に配置されて前記揺動スクロールを支持するスラスト軸受と、を備え、
    前記挿入部材穴は、
    丸穴形状に形成されたものが少なくとも1つ、長穴形状に形成されたものが少なくとも2つ形成されており、
    前記長穴形状に形成された挿入部材穴は、
    その長手方向の向きが異なるように配置され、その長手方向と前記挿入部材とのクリアランスが丸穴形状に形成された挿入部材穴と前記挿入部材とのクリアランスよりも大きく形成されている
    ことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記長穴形状の挿入部材穴は、
    2つの半円形と2本の直線部とから長穴形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記丸穴形状の挿入部材穴の中心と一方の長穴形状の挿入部材穴の中心とを結んだ線の中点と、前記スラスト軸受の中心と、を結んだ線の向きに、他方の長穴形状の挿入部材穴の長手方向を一致させ、
    前記丸穴形状の挿入部材穴の中心と他方の長穴形状の挿入部材穴の中心とを結んだ線の中点と、前記スラスト軸受の中心と、を結んだ線の向きに、一方の長穴形状の挿入部材穴の長手方向を一致させた
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記丸穴形状の挿入部材穴の中心と一方の長穴形状の挿入部材穴の中心とを結んだ線の向きと、前記一方の長穴形状の挿入部材穴の長手方向を一致させ、
    前記丸穴形状の挿入部材穴の中心と他方の長穴形状の挿入部材穴の中心とを結んだ線の向きと、前記他方の長穴形状の挿入部材穴の長手方向を一致させた
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記丸穴形状の挿入部材穴の中心と一方の長穴形状の挿入部材穴の中心とを結んだ線の中点と前記スラスト軸受の中心とを結んだ線の向き、他方の長穴形状の挿入部材穴の長手方向の向き、前記丸穴形状の挿入部材穴の中心と前記他方の長穴形状の挿入部材穴の中心とを結んだ線の向き、の3つの向きを一致させ、
    前記丸穴形状の挿入部材穴の中心と他方の長穴形状の挿入部材穴の中心とを結んだ線の中点と前記スラスト軸受の中心とを結んだ線の向き、一方の長穴形状の挿入部材穴の長手方向の向き、前記丸穴形状の挿入部材穴の中心と前記一方の長穴形状の挿入部材穴の中心とを結んだ線の向き、の3つの向きを一致させた
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスクロール圧縮機。
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