JP5748576B2 - 現像部材、プロセスカートリッジ、電子写真画像形成装置 - Google Patents

現像部材、プロセスカートリッジ、電子写真画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は感光体に接触させて使用される現像部材、プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置に関する。
電子写真画像形成装置に用いられている現像ローラ等の現像部材に対してはトナーに対して適度な摩擦電荷を付与できる能力が求められている。かかる要求に対し、特許文献1では、現像ローラの表面層に、(メタ)アクリル酸エステルモノマー、および、アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含む共重合モノマーを共重合して得られた正荷電制御樹脂を含有させる構成を開示している。
特開2005−031657号公報
本発明者らの検討によれば、上記特許文献1に係る、荷電制御樹脂を含有してなる表面層を備えた現像ローラは、トナーに対する摩擦電荷付与能に優れていることを確認した。しかしながら、更なる検討の結果、現像バイアスの安定化を図る上で、帯電したトナーにより発生する現像ローラ上の対向電荷を、表面層の電気抵抗を小さくすることによって、より良く逃がすことができるようにすることが必要であるとの認識を得た。
しかしながら、表面層の電気抵抗の低減を図るために、表面層にカーボンブラック等の導電性粒子を添加した場合、表面層の弾性が低下する。その結果、長期間に亘って現像ローラを現像ブレードに当接させた状態で高温高湿(例えば、温度40℃、相対湿度95%)の環境下で放置したときに、現像ローラの現像ブレードとの当接部に、容易に回復しない変形(以降、永久圧縮歪)が生じることがあった。現像ローラの永久圧縮歪が生じた部分では、トナーに対する摩擦電荷付与能やトナーのコート量が異なってくる。そのため、かかる現像部材を用いて電子写真画像を形成した場合、電子写真画像にスジ状の欠陥が生じることがある。
更に、本発明者らは、上記特許文献1に係る現像ローラを用いて、低温低湿(例えば、温度0℃、相対湿度15%)の環境下で電子写真画像の形成を行った。その結果、トナーの微粉が現像ローラに固着し、トナーに対する摩擦電荷付与能が経時的に低下していく場合があった。
そこで、本発明の目的は、多様な環境の下でも安定してトナーに対して適度な摩擦電荷を付与することができ、かつ、その性能が経時的に低下し難い現像部材を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、多様な環境の下でも安定して高品位な電子写真画像を長期に亘って形成することのできる電子写真画像形成装置およびプロセスカートリッジを提供することにある。
本発明の一態様によれば、表面が導電性の軸芯体と、該軸芯体の周面を被覆する導電性の弾性層と、該弾性層の周面を被覆する導電性の表面層とを具備している現像部材であって、該表面層は、ポリウレタンとカーボンブラックと分子内にアミノ基を有するアクリル樹脂とを含有し、該表面層は、ポリウレタンを含有するマトリクス相とポリウレタンを含有するドメイン相とからなる海島型の相分離構造を有し、該アクリル樹脂が該ドメイン相に偏在していることを特徴とする現像部材が提供される。
本発明によれば、安定してトナーに対して適度な摩擦電荷を付与することができ、かつ、その性能が経時的に低下し難い現像部材を得ることができる。また、本発明によれば、多様な環境の下でも安定して高品位な電子写真画像を長期に亘って形成することのできる電子写真画像形成装置およびプロセスカートリッジを得ることができる。
本発明に係る現像ローラの長手方向に対して垂直な断面図である。 本発明に係る現像ローラの表面近傍の長手方向に対して平行な断面図である。 本発明に係る電子写真プロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。 本発明に係る電子写真画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 電流値測定装置の概略図である。
図1は、本発明に係る現像部材である現像ローラ1の長手方向に対して垂直な断面図である。現像ローラ1は、円柱状または中空円筒状であり表面が導電性の軸芯体2、該軸芯体の周面を被覆するように形成された少なくとも一層以上からなる導電性の弾性層3、および該弾性層の周面を被覆するように形成された導電性の表面層4を有している。
以下、現像ローラ1について詳細に説明する。
<表面層>
図2に本発明に係る現像部材である現像ローラの長手方向に対して平行な断面図を示す。表面層4は、少なくともポリウレタンと、カーボンブラックと、分子内にアミノ基を有するアクリル樹脂(以下、アミノ基含有アクリル樹脂という)とを含んでいる。また、表面層4は、ポリウレタンを含有するマトリクス相11とポリウレタンを含有するドメイン相12とからなる相分離構造を有し、アミノ基含有アクリル樹脂が前記ドメイン相に偏在している。
表面層は、アミノ基含有アクリル樹脂を含むことにより、トナーに対して高い摩擦帯電付与性を有することとなる。その結果、本発明に係る現像ローラは、電子写真画像へのカブリの発生を抑制する効果を奏するものとなる。
また、アミノ基含有アクリル樹脂が、ドメイン相に偏在されていることで、現像ローラ表面にトナーが融着し難くなっており、現像ローラの経時的な性能変化が抑制される。本発明者らは、特許文献1に係る現像ローラを用いて低温低湿条件下で電子写真画像を形成したときに、現像ローラの表面にトナーが固着する理由について検討した。その結果、当該固着は、以下のようなメカニズムにより生じているものと推測した。すなわち、アミノ基含有アクリル樹脂が均一に分散された表面層を具備する現像ローラは、トナーに対して高い摩擦電荷付与性を有するため、トナーの帯電量が増し、トナーの現像ローラ表面への静電的な付着力も上昇する。ここで、特に小粒径のトナーや、トナーの微粉は、静電的付着力が強く、現像ローラの表面の全面にわたって強く固着する。この場合、現像ローラに接触配置されているトナー供給ローラ等の部材が、現像ローラ表面に形成されたトナー層の下部、すなわち、現像ローラの表面にまで入り込むことが困難となる。その結果、現像ローラ表面に固着したトナーの掻き取りが不十分となり、トナー融着が更に進んでいく。
一方、本発明においては、アミノ基含有アクリル樹脂がドメイン相に偏在させたことにより、トナーの融着の程度がドメイン相の部位とマトリクス相の部位とで異なってくる。そのため、トナーが現像ローラ表面に固着した場合であっても、トナーの固着の程度の異なる部分が、トナー供給ローラ等による掻き取りの起点となり、固着したトナーが掻き取られ易くなっているものと推察される。その結果、本発明に係る現像ローラの表面には、トナーが融着し難くなり、摩擦電荷付与能の経時的な低下が抑えられる。
また、本発明に係る表面層は、相分離構造を取ることにより、圧縮永久歪の増大に繋がるカーボンブラックの多量添加を行うことなく、表面層の電気抵抗の低減を図ることができる。
アミノ基含有アクリル樹脂を単に分散させた表面層の場合、表面層の電気抵抗が上昇する傾向にある。そのメカニズムは明らかではないが、以下のように推察される。すなわち、アミノ基含有アクリル樹脂は一般に電気抵抗が高いため、当該樹脂を含む表面層の電気抵抗が高くなる。また、当該樹脂が、表面層中のカーボンブラックの分散剤として働き、カーボンブラックのパーコレーションが抑制される。さらに、当該樹脂がカーボンブラックの表面を覆うことで、カーボンブラック自体の見かけの抵抗を上昇させる。その結果、単にアミノ基含有アクリル樹脂を含有させただけの表面層を具備する現像部材は電気抵抗が上昇するものと考えられる。
一方、本発明においては、アミノ基含有アクリル樹脂をドメイン相に偏在させたことで、連続相であるマトリクス相中のアミノ基含有アクリル樹脂の量が相対的に少なくなっている。加えて、マトリクス相中のカーボンブラックのアミノ基含有アクリル樹脂による過分散、および、アミノ基含有アクリル樹脂によるカーボンブラックの被覆が抑制される。これらの理由により、マトリクス相の電気抵抗の上昇が抑制され、表面層自体の電気抵抗の上昇も抑制されているものと考えられる。
さらに、本発明に係る表面層は、相分離構造を有することにより、圧縮永久歪みが生じにくくなっている。その理由は、マトリクス相とドメイン相とが互いにポリウレタンを含み、応力に対する固有振動数が近く、外力に対する高い応答性を有するためであると考えられる。また、マトリクス相とドメイン相が相分離構造からなるため、互いの界面はウレタン結合などを介して密に架橋されているものと考えられる。そのため、外力を受けた際の当該界面における塑性変形が抑制され、優れた弾性が発揮されるものと考えられる。
その結果として、本発明に係る現像部材は、多様な環境下でもトナーに対する摩擦帯電付与能低下、表面へのトナーの固着、および長期間に渡る当接部材の当接による容易に回復しない変形を抑制可能となったと考えられる。
本発明に係るポリウレタンとは、単一の組成を持つポリマーを指す総称ではなく、ウレタン結合を含むポリマーの総称である。ポリウレタンはエステル基やエーテル基のようなソフトセグメントと、ウレタン結合、アロファネート結合、ビュレット結合のようなハードセグメントとから構成される。ポリウレタンは、一般にソフトセグメントを形成する化学結合種によって、エステルポリウレタン、エーテルポリウレタン、カーボネートポリウレタン、アクリルポリウレタン、オレフィンポリウレタンといった分類がなされる。これらのポリウレタンは、ソフトセグメントを形成するポリオールとハードセグメントを形成するイソシアネートとの混合物を硬化させることで得ることができる。
本発明に係る表面層4は、ポリウレタンのマトリクス相11とポリウレタンのドメイン相12とからなる海島型の相分離構造を呈す。このような構成としては、極性(SP値)の異なる2種類のポリオールと、イソシアネートを合成することで得られるものを挙げることができる。SP値は分子の凝集エネルギー密度の平方根であり、分子同士の凝集する力(分子間力)の大小を表す。
ポリオールのSP値は、主にポリオールとイソシアネートとからなるプレポリマー型のポリオール(ポリウレタンポリオールプレポリマー)においては、イソシアネートとポリオールとの配合比などを調整することで容易に制御できる。また、ポリオールの持つ化学結合種や分子量によってもSP値は変化する。
本発明においては、2種類のポリオールのSP値差が、0.1以上2.0以下であることが好ましく、より好ましくは0.3以上1.0以下である。SP値差が0.1以上であると2種類のポリオールが海島型の相分離構造を制御しやすくなり、ドメイン相のサイズの制御が容易となる。また、SP値差が2.0以下であると、生成する表面層の平滑性や機械的特性に優れた表面層となりやすい。SP値差が過度に大きくなると、表面層の平滑性が失われ、トナー供給ローラのトナー掻き取り性が損なわれやすい。さらにはポリオールとイソシアネートとの反応性が低下し、表面層中の未反応物の増加や、マトリクス相とドメイン相との界面の強度低下による圧縮永久歪のような機械的物性の低下が生じやすくなる。
また、適度に極性の異なる2種類のポリオールは、そのブレンド比によってマトリクス相とドメイン相とからなる海島型の相分離構造を制御することが容易となる。ドメイン相のポリオールに対するマトリクス相のポリオールの重量比(ドメイン相のポリオール重量/マトリクス相のポリオール重量)が、1/10以上1/1以下であることが好ましく、より好ましくは1/5以上1/2以下である。ドメイン相のポリオールに対するマトリクス相のポリオールの重量比が1/10以上であると、摩擦帯電付与性が得られやすく、1/1以下であるとトナー融着に対して効果を得られやすく、表面層の抵抗上昇を抑制しやすい。
ドメイン相の円相当径は、1μm以上30μm以下であることが好ましい。1μm以上であれば、一般的に数μmの平均粒径を持つトナーに対して高い摩擦帯電付与能を得られやすく、30μm以下であればトナー供給ローラによる十分なトナー掻き取り性が得られやすい。ここで円相当径は、現像ローラ表面のドメイン相の面積と同じ面積を持つ円の直径を差す。
尚、本発明において、ドメイン相は、走査型電子顕微鏡(SEM)や走査型透過電子顕微鏡(STEM)のような測定装置によって同定可能である。また、マトリクス相とドメイン相との導電性が異なるものに関しては走査型プローブ顕微鏡(SPM)のマッピングによってもドメイン相を同定することが可能である。
さらに、本発明においては当該ポリオールに、ポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールとを用いることが好ましい。エステル基はエーテル基に比して高極性であり、これらを含むポリエステルポリオールとポリエーテルポリオールとは極性が適度に異なるため、海島型の相分離構造の形成に適している。さらに、エーテルポリウレタンやエステルポリウレタンは、カーボネートポリウレタンやアクリルポリウレタンに比して、ポリウレタン中のソフトセグメントの結合強度が低く、過度な硬度の上昇が抑制される。そのため、トナーへ与えるダメージが低減するため、現像ローラの表面層へ用いるのに適している。
さらには、マトリクス相に含有されるポリウレタンは分子内にエステル基を含み、ドメイン相に含有されるポリウレタンは分子内にエーテル基を含むことが好ましい。つまり、マトリクス相はエステルポリウレタンを含み、ドメイン相はエーテルポリウレタンを含むことがより好ましい。エステル基は分子間力が強く、耐磨耗性、ヤング率、および破断強度の如き機械的特性に優れると言った特徴を示し、マトリクス相に供することで表面層により低い圧縮永久歪が発現する。また、エーテル基は電子供与性である最高占有分子軌道の電子雲が集中しているため、アミノ基含有アクリル樹脂との相乗効果により、より優れた摩擦帯電付与性を発現する。
本発明におけるポリエステルポリオールは、特に限定されるものではないが、直接エステル化反応や、開環重合反応で得られたポリエステルポリオールを好適に用いることができる。または、ポリエステルポリオールとイソシアネートとを鎖延長させたポリウレタンポリオールプレポリマーを好適に用いることができる。直接エステル化反応で合成されるポリエステルポリオールは、原料として多塩基酸と多価アルコールとを脱水縮合することで得られる。
多塩基酸としては、アジピン酸、イソフタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、ヘット酸、テトラブロモ無水フタル酸、無水フタル酸、ハソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、コハク酸、セバシン酸、フマル酸、トリメリット酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、1,12−ドデカン二酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、5−ソディオスルホイソフタル酸などを例として挙げることができる。この中でも、アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、セバシン酸が容易に入手できることから特に好ましい。
多価アルコールとしては、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールなどを例として挙げることができる。
さらに、ε−カプローラクトンの開環重合反応で得られたポリカプローラクトンジオール、もしくはポリカプローラクトンジオールをプレポリマー化して合成されたポリエステルポリオールも好ましい。上記ポリカプローラクトンジオールの中でも、非結晶性もしくは、低融点の性質を示すタイプのものが、イソシアネートとの相溶性、溶媒への溶解性という観点から特に好ましい。
また、本発明におけるポリエーテルポリオールは、特に限定されるものではないが、ポリエーテルポリオールそのものや、ポリエーテルポリオールを原料としたポリウレタンエーテルポリオールプレポリマーが好適に用いられる。例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)、テトラヒドロフラン(THF)とネオペンチルグリコールとの共重合体(例えば、商品名:PTXG、旭化成せんい株式会社製)、THFと3−メチルテトラヒドロフランとの共重合体(例えば、商品名:PTG−L、保土谷化学工業社製)や、これらを原料としたポリウレタンエーテルポリオールプレポリマーが挙げられる。
また、これらポリオールは、硬化剤として用いるイソシアネートの種類や数平均分子量(Mn)およびウレタンプレポリマー化の可否によって、最適なMnが異なるが、500≦Mn≦20000の範囲にあることが好ましい。Mnを500以上とすることで、架橋点密度の上昇を抑制し、低温低湿下における表面層の硬度の上昇を抑制することができる。一方で、Mnを20000以下とすることで、架橋点密度の過度の低下を抑制し、圧縮永久歪の上昇を防ぐことができる。
さらに本発明においては、前記マトリクス相に含有されるポリウレタンが隣接する2つのウレタン基の間に下記式(c)および(d)から選ばれる少なくとも一つの構造を含み、前記ドメイン相に含有されるポリウレタンが隣接する2つのウレタン基の間に下記式(f)、(g)および(h)から選ばれる少なくとも一つの構造と(e)の構造とを含むことが好ましい。
Figure 0005748576
これは各構造を有するポリオールが、一般的な多価アルコールの融点と比較して、特異的に低い融点を示す。したがって、ポリウレタン中のソフトセグメントにおける結晶化度の制御が容易であるため、機械的物性の制御という観点において、特に低温低湿下における硬度上昇の抑制に寄与する。
中でも、前記マトリクス相に含有されるポリウレタンが隣接する2つのウレタン基の間に上記式(d)の構造を含み、前記ドメイン相に含有されるポリウレタンが隣接する2つのウレタン基の間に上記式(g)および(h)から選ばれる少なくとも一方の構造と(e)の構造とを含むものがトナー融着に対してより優れた効果を示す。上記式(d)の構造を含むエステルポリウレタンは、エステル基を含むポリウレタンの中でも特に低い融点を示し、トナーへのストレスを低減できる。上記式(g)および(h)から選ばれる少なくとも一方の構造と、(e)の構造とを含むエーテルポリウレタンは、上記式(d)を含むポリウレタンに比して、低温域においてもさらに柔軟となりやすい。ドメイン相がマトリクス相より柔軟となることで、マトリクス相がドメイン相より柔軟な場合に比べ、ドメイン相とトナー供給ローラとのトルクが増大する。従って、トナーとの強い静電的付着力を有するドメイン相のトナー掻き取り性が向上し、トナー融着がさらに抑制されたと推察される。
イソシアネートとしては、特に限定されるものではないが、以下のものを例として挙げることができる。ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)1,5−ナフタレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性MDI、キシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート(TDI)、ナフチレンジイソシアネート、パラフェニルレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)、これらの共重合物、そのブロック体および混合物。
上記に例示した中でも、変性部(ソフトセグメント部)にエーテル基とエステル基とを有するプレポリマー型イソシアネートがポリオールとの相溶性および物性調整が容易であることから、特に好ましい。エーテル基およびエステル基を有する変性部を構成する原料として、上記ポリオールに用いたものと同じものを好適に用いることができる。また、上記イソシアネートは、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)およびトルエンジイソシアネート(TDI)から選ばれる少なくとも一つから製造されたものが好ましい。上記四種類の物質は、ポリオールとの反応性が良好であるだけでなく、キシリレンジイソシアネート(XDI)のようなイソシアネート原料と比較して、強靭性の維持が比較的容易であり、圧縮永久歪の制御という観点で好ましい。
また、本発明におけるイソシアネート化合物において、ウレタンプレポリマー化の可否および反応に用いるポリオール化合物の種類やMnによって、最適なMnが異なるが、2000≦Mn≦12000の範囲にあることが好ましい。Mnが2000以上であることで、架橋点密度の上昇を抑制し、低温低湿下における表面層硬度の上昇を抑制することができる。一方で、Mnが12000以下であることで、架橋点密度の過度の低下を抑制し、圧縮永久歪の上昇を防ぐとともに、過度な柔軟化による初期トナーの固着を抑制することができる。
イソシアネート化合物は、ポリオール化合物に対して、イソシアネートインデックスが1.0から1.5の範囲であることが特に好ましい。上記範囲にあることによって、未反応物の生成による圧縮永久歪の上昇や、過度な硬度の上昇を抑制することができる。なお、イソシアネートインデックスとは、イソシアネート化合物中のイソシアネート基のモル数とポリオール化合物中の水酸基のモル数との比([NCO]/[OH])を示すものである。
ポリウレタン中の、上記式(c)乃至(h)の如き構造の組成は、赤外分光(IR)法、およびポリウレタンを加水分解した後、熱分解ガスクロマトグラフィー(Pyr−GC)法を用いることで確認することができる。
また、本発明に係る表面層は、前記ドメイン相にアミノ基含有アクリル樹脂が偏在している。アミノ基含有アクリル樹脂は、ドメイン相を形成するポリオールとの親和性を高くすることで、ドメイン相に偏在させることが可能である。アミノ基含有アクリル樹脂のSP値をドメイン相を形成するポリオールと近い値とすることで、アミノ基含有アクリル樹脂はドメイン相との親和性を高めることができる。
ドメイン相へのアミノ基含有アクリル樹脂の偏在に関して、下記に測定方法を示す、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)を用いることで測定可能である。本発明においては、アミノ基含有アクリル樹脂の偏在を以下のように定義する。TOF−SIMSで測定した、質量が1.5amu以上1850amu以下であるマトリクス相およびドメイン相の総イオン強度をそれぞれσM,T、σD,Tとし、アミノ基由来のイオン強度をそれぞれσM,A、σD,Aとしたとき、下記式(A)および(B)を満たす。
(A) σM,A/σM,T≦0.0001
(B) (σD,A/σD,T)/(σM,A/σM,T)≧10
(σD,A/σD,T)/(σM,A/σM,T)が10以上となることで、アミノ基含有アクリル樹脂がドメイン相に偏在されていることは示される。さらに、σM,A/σM,Tが0.0001以下の場合、マトリクス相中に含まれるアミノ基含有アクリル樹脂は十分少なく、マトリクス相の帯電付与性が適度に維持されるとともに、現像ローラの電気抵抗の上昇が抑制される。これにより、本発明の効果である低温低湿環境下におけるトナー融着、および現像時における現像ローラ表面へのカウンターチャージに起因する画像弊害が抑制される。
また、アミノ基含有アクリル樹脂の数平均分子量(Mn)は5000≦Mn≦50000であることが好ましい。Mnを5000以上とすると、ブリードアウトを抑制し、特に低温低湿環境下におけるブロッチを抑制することができる。また、Mnを50000以下とすることで、該アミノ基含有アクリル樹脂が前記ドメイン相内に均一に分散しやすくなり、摩擦帯電付与性の適正化を可能とする。
また、アミノ基含有アクリル樹脂の含有量は、表面層のポリウレタン成分100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部以下の範囲であることが好ましい。より好ましくは1質量部以上5質量部以下である。0.5質量部以上とすることで、トナーへの高い摩擦帯電付与性を供することができる。また、10質量部以下とすることで、ドメイン相の高硬度化にともなうトナーへのストレスを抑制できる。
また、アミノ基含有アクリル樹脂は構成単位(モノマー)として、(メタ)アクリル酸エステルモノマーおよびアミノ基含有モノマーを共重合して生成されたものが好ましい。好ましくは、アミノ基含有モノマーの重合比は10mol%以上70mol%以下である。アミノ基含有アクリル樹脂中の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの重合比を10mol%以上にすることで、アミノ基含有アクリル樹脂が現像ローラの表面方向に配向し易く、充分な摩擦帯電付与性が得られる。一方で、70mol%以下にすることで、ドメイン相中に均一に分散し易くなる。
アミノ基含有アクリル樹脂の原料である(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、以下の物質が挙げられる。メタクリル酸メチル、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート。これらのモノマーは、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に、(メタ)アクリル酸エステルモノマーの中でも、メタクリル酸メチル、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n―ラウリル(メタ)クリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、および2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートがポリウレタンとの相溶性および表面層の硬度調整の観点から好ましい。
また、アミノ基含有モノマーとしては、以下の物質が挙げられる。N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイロキシメチルモルホリン、(メタ)アクリロイロキシエチルモルホリン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミドなど。なお、「(メタ)アクリルアミド」とは、メタクリルアミドあるいはアクリルアミドを意味する。これらのモノマーは、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に好ましいモノマーの組み合わせは、アミノ基含有モノマーが下記式(a)に示す構造を有し、および(メタ)アクリル酸エステルモノマーが下記式(b)で示される構造を有する組み合わせである。
Figure 0005748576
但し、上記式(a)および式(b)中、RおよびRは水素原子もしくはメチル基、Rは炭素数2乃至4のアルキレン基、RおよびRは炭素数1乃至4のアルキル基、Rは炭素数1乃至8のアルキル基である。
、Rは各々独立に水素原子もしくはメチル基を表す。Rを炭素数2以上のアルキレン基とすることで、隣接するエステルによるアミノ基の電子密度低下を抑制し、高い帯電付与性を得やすくなる。また、Rを炭素数4以下のアルキレン基とすることで、アミノ基の運動性を適度に維持し、アミノ基の持つ帯電付与性を大きく発揮させることができる。R、Rを炭素数1以上のアルキル基にすることで、アミノ基の電子密度が上昇し、高い帯電付与性を得やすい。さらに、R、Rを炭素数4以下のアルキル基とすることで、アミノ基に付随するアルキル基の立体障害を過大にすることがなく、アミノ基による高い帯電付与性が発揮されやすくなる。Rを炭素数1乃至8のアルキル基とすることでアミノ基含有モノマーと重合させた際にアミノ基含有アクリル樹脂の極性の制御が容易となる。
アミノ基含有アクリル樹脂のSP値は、上記組み合わせおよび各々の原料モノマーのモル比の選択を行うことで、制御することが可能である。
また、本発明に係る表面層は、カーボンブラックを含む。カーボンブラックは、表面層の機械的特性および導電性の適正化に寄与する。カーボンブラックを含有させることで、ポリウレタンを含む柔軟な表面層の最表面には、硬いカーボンブラックが分散した状態で存在する。これにより、表面層の粘着性を低減させることができ、トナー融着を抑制することができる。また、現像ローラの表面層は導電性を適切に制御することで、帯電したトナーにより発生する現像ローラ上の対向電荷の残留を防ぎ、ゴーストや現像ムラといった画像弊害を抑制することが要求される。カーボンブラックは少量で導電性を制御することが可能であるため、ポリウレタンの圧縮永久歪の上昇を抑制しながら、適切な導電性を得やすい。従って、本発明においてはトナー融着抑制および、低い圧縮永久歪を達成するため、カーボンブラックを必須成分として含有する必要がある。
カーボンブラックの表面層中の含有量としては、表面層のポリウレタン成分100質量部に対して、1質量部以上40質量部以下の範囲であることが好ましい。より好ましくは、5質量部以上30質量部以下の範囲である。カーボンブラックの含有量が1質量部以上であることで、適度な導電性が得られるだけでなく、摩擦係数の上昇を抑制できる。一方で、40質量部以下であることで、ポリウレタンを含む表面層の過度な硬度上昇によるトナーへのダメージ増大を抑制するだけでなく、圧縮永久歪の上昇を抑制することができる。
上記カーボンブラックの平均一次粒子径は、ポリウレタンを含む表面層へ適切な導電性を付与し、且つ、低い摩擦係数や低い圧縮永久歪のような機械的特性を発現させることを考慮すると、15nm以上150nm以下とすることが好ましい。カーボンブラックのフタル酸ジブチル(DBP)吸油量としては、同様の理由から例えば、20ml/100g以上300ml/100g以下とすることが好ましい。さらには、カーボンブラックのpHとしては、ポリウレタンとの分散を安定にすると言う観点から、2以上7以下とすることが好ましい。このようなカーボンブラックとしては、チャンネル法、ファーネス法、サーマル法のような方法で製造したものを好適に用いることができる。さらに、必要な物性に合わせて2種類以上のカーボンブラックを配合してもよい。
表面層は、現像ローラの表面に適度な表面粗さを付与するため、表面に凹凸形状を形成する球状微粒子を含有しても良い。表面層が球状微粒子を含有することによって、現像ローラ表面の表面粗さを均一にし、トナーの搬送量を一定にすることができる。球状微粒子としては、体積平均粒径が5μm以上30μm以下であることが好ましい。微粒子の体積粒径の測定には、レーザー回折式粒度分布測定装置(商品名:LS−230型、コールター社製)に、リキッドモジュールを取り付けたものを用いることができる。測定は、水10mlに微量の界面活性剤を添加し、これに微粒子10mgを加え、超音波分散機で10分間分散した後、測定時間90秒間、測定回数1回の条件で測定を行う。上記の測定方法により測定した値を体積平均粒径の値として採用することができる。球状微粒子の含有量としては、表面層のポリウレタン成分100質量部に対して、1質量部以上100質量部以下であることが好ましい。
球状微粒子の材質としては、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂などを挙げることができる。これらの球状微粒子は、例えば、懸濁重合、または分散重合法により製造することができる。
上記表面層には、上記成分のほか、上記成分の機能を阻害しない範囲で、必要に応じて、充填剤、増量剤、加硫剤、加硫助剤、酸化防止剤、老化防止剤、加工助剤の如き各種添加剤を含有させることができる。
また、上記表面層の厚さとしては、2μm以上100μm以下が好ましく、より好ましくは4μm以上40μm以下である。表面層の厚さが2μm以上であれば、表面層中のドメイン相が現像ローラの表面から弾性層まで、すなわち、表面層を貫通することによる抵抗上昇を防ぐことができるとともに、現像ブレードの当接による現像ローラの変形を抑制することができる。表面層の厚さが100μm以下であれば、現像ローラが高硬度となるのを抑制し、トナーの融着を抑制することができる。尚、形成された表面層の膜厚は、デジタルマイクロスコープ(商品名:VH−2450、キーエンス社製)を用いて測定した。現像ローラの長手方向に沿って現像ローラの端部より等間隔に3箇所、且つ現像ローラの周方向に沿って等間隔に3箇所の合計9箇所を測定し、得られた値の相加平均値が表面層の膜厚である。
上記ポリオール、イソシアネート化合物、アミノ基含有アクリル樹脂、カーボンブラックなどを含む表面層形成用の塗料の塗膜を弾性層上に形成する方法としては、スプレー、浸漬、またはロールコートの如き塗工方法を挙げることができる。そして、弾性層上に形成した塗膜を、乾燥した後に硬化させることで、弾性層の周面を被覆する導電性の表面層を形成させることができる。
<軸芯体>
導電性の軸芯体2の材料は、表面が導電性であればとくに限定されず、炭素鋼、合金鋼、鋳鉄、導電性樹脂の如き材質の中から、適宜選択して用いることができる。
<弾性層>
軸芯体の周面を被覆する導電性の弾性層3は、使用される装置において要求される弾性を現像ローラに付与するために設けられる。具体的な構成としては、中実体、発泡体のいずれであってもよい。また、弾性層は、単層であっても、複数の層からなっていてもよい。例えば、現像ローラや帯電ローラにおいては、感光体、およびトナーと常に圧接しているので、これらの部材間において相互に与えるダメージを低減するため、低硬度、低圧縮永久歪の特性を持つ弾性層が設けられる。
弾性層の材質としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなどを挙げることができる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
上記弾性層には、現像ローラに要求される機能に応じて導電剤、非導電性充填剤や、その他成形に必要な各種添加剤成分として、架橋剤、触媒、分散促進剤などが含有されていてもよい。
弾性層に含有される導電剤としては、各種導電性金属または合金、導電性金属酸化物、これらで被覆された絶縁性物質の微粉末のような電子導電剤やイオン導電剤を用いることができる。これら導電剤は粉末状や繊維状の形態で、単独または2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、電子導電剤であるカーボンブラックは導電性の制御が容易であり、また経済的であることから好ましい。
このような導電剤を含有させ、弾性層に、例えば、体積抵抗率として1×10Ω・cm以上1×1010Ω・cm以下を付与することができる。弾性層の体積抵抗率がこの範囲である現像ローラでは、トナーに対して均一な帯電制御性を有する。現像ローラの弾性層における体積抵抗率としてより好ましくは1×10Ω・cm以上1×10Ω・cm以下である。
弾性層に含有されていてもよい非導電性充填剤としては、例えば、以下のものを例示することができる。珪藻土、石英粉末、乾式シリカ、湿式シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミノケイ酸塩、炭酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸アルミニウム、タルク、アルミナ、酸化鉄など。
上記弾性層は、現像ローラに要求される弾性を付与し、その硬度としては、例えば、アスカーC硬度が10度以上80度以下であることが好ましい。弾性層12のアスカーC硬度が10度以上であれば、弾性層を構成するゴム材料からのオイル成分の滲出を抑制することができ、感光体の汚染を抑制できる。また、弾性層のアスカーC硬度が80度以下であれば、トナーへのストレスを抑制することができ、出力画像の画質の低下を抑制することができる。
ここでアスカーC硬度は、日本ゴム協会標準規格SRIS 0101に従って別途作製した試験片を用いて、アスカーゴム硬度計C型(高分子計器(株)製)により測定した測定値によって規定することができる。
弾性層の厚さとしては、例えば、現像ローラの場合、0.5mm以上50mm以下を挙げることができ、より好ましくは1mm以上10mm以下である。
上記弾性層の成形方法としては、例えば、押出成形、プレス成形、射出成形、液状射出成形、注型成形のような各種成形法により、適切な温度および時間で加熱硬化させて軸芯体の周面を被覆するように成形する方法を挙げることができる。軸芯体を設置した円筒形金型内に未硬化の弾性層用材料を注入し、加熱硬化する方法によって、軸芯体周囲に弾性層を精度よく成形することができる。
図3は、本発明に係る電子写真プロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。本発明のプロセスカートリッジ17は、少なくとも現像ローラ1、現像ブレード21、およびトナー容器20を有し、現像ローラ1は上記現像ローラであり、電子写真画像形成装置本体に着脱可能に装着することができる。さらに、本発明は、現像ローラ1の表面にトナーの薄層を形成し、その現像ローラ1を感光体18に当接して配置させて感光体表面にトナーを供給することにより、感光体に可視画像を形成させる電子写真画像形成装置である。このプロセスカートリッジは、図3に示すプロセスカートリッジ17のように、感光体18、クリーニングブレード26、廃トナー収容容器25、帯電ローラ24とともに一体のオールインワンプロセスカートリッジとすることができる。
図4は、本発明に係る、現像ローラを具備したプロセスカートリッジを用いた電子写真画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図4の感光体および感光体に当接して配置される現像ローラを有する電子写真画像形成装置には、現像ローラ1、トナー供給ローラ19、トナー容器20、および現像ブレード21からなる現像装置22が着脱可能に装着されている。また、現像ローラ1、現像ブレード21、およびトナー容器20からなるプロセスカートリッジ17が着脱可能に電子写真画像形成装置本体に装着されている。また、感光体18、クリーニングブレード26、廃トナー収容容器25、および帯電ローラ24は電子写真画像形成装置本体に配備されていてもよい。感光体18は矢印方向に回転し、感光体18を帯電処理するための帯電ローラ24によって一様に帯電され、感光体18に静電潜像を書き込む露光手段であるレーザー光23により、その表面に静電潜像が形成される。上記静電潜像は、感光体18に対して接触配置される現像装置22によってトナー容器20内のトナー20aを付与されることにより現像され、トナー像として可視化される。
現像は露光部にトナー像を形成する所謂反転現像を行っている。可視化された感光体18上のトナー像は、転写部材である転写ローラ29によって記録媒体である紙34に転写される。紙34は、給紙ローラ35および吸着ローラ36を経て画像形成装置内に給紙され、エンドレスベルト状の転写搬送ベルト32により感光体18と転写ローラ29との間に搬送される。転写搬送ベルトは、従動ローラ33、駆動ローラ28、テンションローラ31により稼働している。転写ローラ29および吸着ローラ36には、バイアス電源30から電圧が印加されている。トナー像を転写された紙34は、定着装置27により定着処理され、装置外に排紙されプリント動作が終了する。
一方、転写されずに感光体18上に残存した転写残トナーは、感光体表面をクリーニングするためのクリーニング部材であるクリーニングブレード26により掻き取られ廃トナー収容容器25に収納され、クリーニングされた感光体18は上述動作を繰り返し行う。
現像装置22は、一成分現像剤としてトナー20aを収容したトナー容器20と、トナー容器20内の長手方向に延在する開口部に位置し感光体18と、対向設置された現像剤担持体としての現像ローラ1とを備える。そして、現像装置22は感光体18上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。
また、現像ブレード21として、金属製の板金にゴム弾性体を固定した部材や、SUSやリン青銅の薄板のようなバネ性を有する部材、もしくはその表面に樹脂やゴムを積層した部材が用いられる。また、現像ブレード21に、現像ローラ1に印加する電圧よりも高い電圧を印加することにより、現像ローラ上のトナー層を制御することが可能であり、そのためには現像ブレード21はSUSやリン青銅の薄板を用いることが好ましい。なお、現像ローラ1および現像ブレード21にはバイアス電源30から電圧が印加されているが、現像ブレード21に印加する電圧は、現像ローラ1に印加する電圧に対し、絶対値で100Vから300V大きい電圧とすることが好ましい。
現像装置22における現像プロセスを、以下に説明する。回転可能に支持されたトナー供給ローラ19により現像ローラ1上にトナーが塗布される。現像ローラ1上に塗布されたトナーは、現像ローラ1の回転により現像ブレード21と摺擦される。ここで、現像ブレード21に印加されたバイアスにより、現像ローラ上のトナーが現像ローラ上に均一にコートされる。現像ローラ1は感光体18と回転しながら接触し、感光体18上に形成された静電潜像を、現像ローラ1上にコートされたトナーにより現像することで、画像が形成される。
トナー供給ローラ19の構造としては、発泡骨格状スポンジ構造や、トナー供給ローラ19の軸芯体上にレーヨン、ポリアミドのような繊維を植毛したファーブラシ構造のものが、現像ローラ1へのトナー20a供給および現像ローラ1上の未現像トナーの剥ぎ取りの点から好ましい。本実施例では、トナー供給ローラ19の軸芯体の周囲にポリウレタンフォームを設けた弾性ローラを用いた。
このトナー供給ローラ19の現像ローラ1に対する当接幅としては、1mm以上8mm以下が好ましく、また、現像ローラ1に対してその当接部において相対速度をもたせることが好ましい。
以下に、本発明の現像ローラ、プロセスカートリッジ、電子写真画像形成装置を具体的に説明する。まず、本発明の実施例および比較例における弾性層ローラの作製方法を具体的に例示して説明する。
<弾性層ローラの作製方法>
以下のようにして、実施例および比較例に係る現像ローラの製造に用いる弾性層ローラを作製した。軸芯体としてステンレス(SUS304)製の、直径8mmの軸芯体を用意した。この軸芯体の周面に、プライマー(商品名:DY35−051、東レダウコーニング社製)を塗布し、温度150℃で30分間焼き付けた。焼き付け後のプライマーの厚さは1μmであった。
下記の表1に示す材料を混合してビニル基を有する液状シリコーンゴム材料のベース材料Aを調製した。
Figure 0005748576
下記の表2に示す材料を混合して、SiH基およびビニル基を有する液状シリコーンゴム材料のベース材料Bを調製した。
Figure 0005748576
(*)液状シリコーンゴム材料のベース材料Aおよびベース材料Bに含有するビニル基1モルに対して、SiH基が1.1モルとなる量。
上記ベース材料Aおよびベース材料Bを質量比1:1で混合して未加硫の液状シリコーンゴム材料を得た。次いで、軸芯体を円筒状の金型の内部に配置し、上記の未加硫のシリコーンゴム材料を金型内(キャビティ)に注入した。続いて、金型を加熱してシリコーンゴム材料を温度150℃で15分間加硫硬化した後、冷却して脱型した。その後、温度180℃で1時間加熱し硬化反応を完結させ、シリコーンゴムからなる導電性の弾性層を軸芯体の周囲を被覆するように設け、弾性層ローラA1を作製した。ここで作製した弾性層ローラA1の直径は、12mmであった。
次に、本発明の実施例および比較例に用いる表面層形成用塗料の調製に用いる、ポリオールおよびプレポリマー型イソシアネート化合物の合成方法について、具体的に例示して説明する。
<ポリオール(PO1、2)の合成方法>
プレポリマー型ポリエーテルポリオール1(PO1)は以下のように合成した。ポリテトラメチレングリコール(商品名:PTMG2000、三洋化成工業社製)100質量部に、鎖延長用イソシアネート化合物(商品名:タケネートD140N、三井武田ケミカル社製)21質量部を加えた。さらにエチレングリコール4質量部、1,1,1−トリメチロールプロパン4質量部をメチルエチルケトン(MEK)溶媒中で段階的に混合した。これを窒素雰囲気下で温度80℃にて5時間反応させて、プレポリマー型ポリエーテルポリオール1(PO1)を得た。
プレポリマー型ポリエーテルポリオール2(PO2)は以下のように合成した。ポリテトラメチレングリコール(商品名:PTMG1000、三洋化成工業社製)を用い、1,1,1−トリメチロールプロパンを3質量部とした。それ以外はプレポリマー型ポリエーテルポリオール1と同様にしてプレポリマー型ポリエーテルポリオール2(PO2)を得た。
上記ポリオール(PO1)、(PO2)以外は、下記市販品のポリオール(PO3〜PO10)を用いた。
<本実施例、比較例に使用したポリオール(PO3〜PO10)>
・ポリエーテルポリオール3(PO3)(商品名:PTG−L2000、テトラハイドロフランと3−メチルテトラハイドロフランとからなる。保土谷化学工業株式会社製)
・ポリエーテルポリオール4(PO4)(商品名:PTG−L1000、テトラハイドロフランと3−メチルテトラハイドロフランとからなる。保土谷化学工業株式会社製)
・ポリエーテルポリオール5(PO5)(商品名:PTXG−1800、テトラハイドロフランとネオペンチルグリコールとからなる。旭化成せんい株式会社製)
・ポリエステルポリオール6(PO6)(商品名:P−5010、1−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸とからなる。株式会社クラレ製)
・ポリエステルポリオール7(PO7)(商品名:P−3050、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとセバシン酸とからなる。株式会社クラレ製)
・ポリエステルポリオール8(PO8)(商品名:P−2050、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとセバシン酸とからなる。株式会社クラレ製)
・ポリエステルポリオール9(PO9)(商品名:L−205AL、ダイセル化学工業株式会社製)
・ポリエステルポリオール10(PO10)(商品名:F1212−29、1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸とイソフタル酸とからなる。ADEKA製)
表3に各ポリオールに含有する構造、SP値、およびMnの測定結果を示す。
Figure 0005748576
<プレポリマー型イソシアネート化合物の合成方法>
プレポリマー型イソシアネート化合物1(Pre1)は以下のように合成した。
・ポリプロピレングリコール(商品名:エクセノール720、旭硝子株式会社製):100質量部
・ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(商品名:ミリオネートMR−200、日本ポリウレタン工業社製):95質量部
窒素雰囲気下において、上記材料を温度90℃で2時間加熱反応した。その後、ブチルセロソルブを固形分70質量%になるように加えた。その後、反応物に、温度50℃の条件下、MEKオキシム28質量部を滴下し、プレポリマー型イソシアネート1(Pre1)を得た。
プレポリマー型イソシアネート化合物2(Pre2)は以下のように合成した。
・PO4(商品名:PTG−L1000、保土谷化学社製):100質量部
・ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(商品名:ミリオネートMR−200、日本ポリウレタン工業社製):82質量部
窒素雰囲気下において、上記材料を温度90℃で2時間加熱反応した。その後、ブチルセロソルブを固形分70質量%になるように加えた。その後、反応物に、温度50℃の条件下、MEKオキシム43質量部を滴下し、プレポリマー型イソシアネート2(Pre2)を得た。
プレポリマー型イソシアネート化合物3(Pre3)は以下のように合成した。
・PO10(商品名:F1212−29、ADEKA製):100質量部
・ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(商品名:ミリオネートMR−200、日本ポリウレタン工業社製):77質量部
窒素雰囲気下において、上記材料を温度90℃で2時間加熱反応した。その後、ブチルセロソルブを固形分70質量%になるように加えた。その後、反応物に、温度50℃の条件下、MEKオキシム48質量部を滴下し、プレポリマー型イソシアネート3(Pre3)を得た。
プレポリマー型イソシアネート化合物4(Pre4)は以下のように合成した。
・PO8(商品名:P−2050、株式会社クラレ製):100質量部
・ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(商品名:ミリオネートMR−200、日本ポリウレタン工業社製):76質量部
窒素雰囲気下において、上記材料を温度90℃で2時間加熱反応した。その後、ブチルセロソルブを固形分70質量%になるように加えた。その後、反応物に、温度50℃の条件下、MEKオキシム35質量部を滴下し、プレポリマー型イソシアネート4(Pre4)を得た。
プレポリマー型イソシアネート化合物5(Pre5)は以下のように合成した。
・PO9(商品名:L−205AL、ダイセル化学工業株式会社製):100質量部
・ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(商品名:コスモネートM−100、三井化学ポリウレタン社製):155質量部
窒素雰囲気下において、上記材料を温度90℃で2時間加熱反応した。その後、ブチルセロソルブを固形分70質量%になるように加えた。その後、反応物に、温度50℃の条件下、MEKオキシム38質量部を滴下し、プレポリマー型イソシアネート5(Pre5)を得た。
続いて、以下に本発明の実施例および比較例におけるアミノ基含有アクリル樹脂の合成方法を具体的に例示して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<アミノ基含有アクリル樹脂の合成方法>
攪拌機、冷却器、温度計および窒素導入管を付した4つ口セパラブルフラスコに、以下のものを仕込んだ。
・(メタ)アクリル酸エステルモノマーとして、メタクリル酸メチル:2.5g
・アミノ基含有モノマーとして、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド:55.1g
・溶媒としてメチルエチルケトン:50g
・重合開始材としてジメチル2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート):2.0g
これらを仕込み、攪拌しながら、窒素導入下還流状態で2時間溶液重合し、アミノ基含有アクリル樹脂1(CCR1)の溶液を得た。
以下、本実施例および比較例におけるアミノ基含有アクリル樹脂(CCR2〜CCR14)について、上記合成方法を用いて合成するに当たって、以下のものを用いた。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーの出発原料(モノマー)として、以下の表4に示す物質を用いた。
Figure 0005748576
アミノ基含有モノマーの出発原料として、以下の表5に示す物質を用いた。
Figure 0005748576
表6に、合成に用いた各々のモノマーの原材料、モル比、SP値、およびMnの測定結果を示す。また、表6に併記した炭素数は、上記式(a)、(b)のR〜Rに対応するものである。
Figure 0005748576
続いて、下記に表面層形成用塗料の調製方法を具体的に例示して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<表面層形成用塗料の調製方法>
・ポリオール(A)、PO7:100質量部
・ポリオール(B)、PO3:33質量部
・イソシアネート化合物、Pre2:123質量部
表面層形成用塗料の材料として、上記成分を混合してポリウレタン成分とした。極性が適度に異なる2種のポリオールは、そのブレンド比によってマトリクス相とドメイン相とからなる海島型の相分離構造の制御が可能である。従って、ここではポリオール(A)がマトリクス相、ポリオール(B)がドメイン相のポリウレタンのソフトセグメントを主に形成する。
続いて、このポリウレタン成分の固形分100質量部に対して、CCR8を3質量部、カーボンブラック(商品名:MA−100、三菱化学株式会社製)20質量部およびMEKを加え、モーターで一時間混合攪拌した。続いて、総固形分比33質量%になるようにMEKをさらに加え、モーターで更に一時間混合攪拌をした。続いて、混合攪拌した混合溶液を、横型分散NVM−03(商品名、アイメックス社製)で周速7m/sec、流量1ml/min、分散液温度15℃の条件下で、3時間均一分散した。なお、この分散の際に、直径φ=1.5mmのガラスビーズ(商品名:DMB503B、ホッターズバロティニーズ社製)を用いた。次に、表面粗さ調整用の樹脂粒子として、ポリウレタン微粒子(商品名:ダイミックビーズUCN−5070N、大日精化工業株式会社社製)を樹脂成分の固形分100質量部に対して35質量部添加し、さらに30分間分散した。次に、この溶液を表面層形成後の膜厚が10μmになるように、MEKを用いて固形分23質量%に希釈し、この溶液を300メッシュの網でろ過したものを表面層形成用塗料A1とした。
同様にして、表7に示す表面層形成用塗料A2〜A32、および、B1〜B6を得た。
Figure 0005748576
<GPCによるMnの測定>
アミノ基含有アクリル樹脂およびポリウレタンの原料のMnの測定は以下のように行った。
GPCカラム(商品名:TSKgel SuperHM−M、東ソー株式会社製)2本を直列につないだ高速液体クロマトグラフ分析装置(商品名:HLC−8120GPC、東ソー株式会社製)を用いた。溶媒にテトラヒドロフラン(THF)、温度40℃、流速0.6 ml/min、RI(屈折率)検出器の測定条件下において、測定サンプルを0.1質量%のTHF溶液として測定した。検量線作成用の標準試料として数種の単分散標準ポリスチレン(東ソー株式会社製)を用いて検量線の作成を行い、これを基に得られた測定サンプルの保持時間から、数平均分子量(Mn)を求めた。
<SP値の測定>
アミノ基含有アクリル樹脂およびポリウレタンの原料のSP値の測定は以下のように行った。
溶剤を完全に揮散させたサンプル0.5gを30mlサンプル管に入れ、良溶媒としてMEKを3.0ml加え、十分に撹拌、溶解した。次に、50mlビュレットを用いて貧溶媒としてノルマルヘキサンを滴下し、溶液が白濁を生じるのに要した滴下量を測定した。SP値(δ)は、各溶媒のSP値および、サンプルの溶解に要したMEKと白濁を生じるのに要したノルマルヘキサンとの体積分率から、以下の式で計算した。
δ=δMEK×φMEK+δHexane×φHexane
φMEK=VMEK/(VMEK+VHexane
φHexane=VHexane/(VMEK+VHexane
δMEK:MEKのSP値(9.3)
δHexane:ノルマルヘキサンのSP値(7.0)
φMEK:MEKの体積分率
φHexane:ノルマルヘキサンの体積分率
MEK:サンプルの溶解に要したMEK量(3.0ml)
Hexane:白濁を生じるのに要したノルマルヘキサンの滴下量(測定値)
<TOF−SIMSによるイオン強度の測定>
現像ローラ表面のTOF−SIMSによる分析は以下のように行った。
・測定機種 TRIFT IV(商品名:アルバックファイ社製)
・一次イオン種 Au1
・一次イオン電流(DC) 600[pA]
・一次イオンエネルギー 30[kV]
・試料電位 +3.0〜+3.2[kV]
・二次イオン検出モード Positive
・測定真空度 1×10−8[Pa]
・測定領域 100μm×100μm
・測定積算時間 9000秒
・検出質量範囲 1.5〜1850amu
これによりマッピングされた測定領域において、マトリクス相とドメイン相を分離し、それぞれの総イオン強度およびアミノ基由来のイオン強度を算出した。アミノ基由来のイオンは、例えば、アミノ基としてN(CH)を含む場合、[CN]、[CN]および[C10N]の如きイオンとして観測される。
<電流値の測定>
電流値測定装置としては、図5に示されるような装置を用いた。現像ローラ1は、現像ローラの軸芯体の両端にそれぞれ4.9Nの荷重をかけて、直径50mmの金属ローラ37に当接させた。金属ローラ37を不図示の駆動手段により表面速度50mm/secで駆動回転することにより、現像ローラ1を従動回転させた。次いで、高圧電源38から現像ローラの軸芯体に+50Vの電圧を印加した。金属ローラ37とグランドとの間に配設した既知の電気抵抗を有する抵抗器39の両端の電位差をディジタル・マルチメータ40(商品名:189TRUE RMS MULTIMETER、FLUKE社製)を用いて、5秒間計測した。計測した電位差の平均値と抵抗器の電気抵抗とから、現像ローラを介して金属ローラに流れた電流値を求めた。
(実施例1)
弾性層ローラA1にエキシマUV処理を施すことで、表面処理を行った。弾性層ローラA1の軸芯体を回転軸とし30rpmで回転させながら、波長172nmの紫外線を細管エキシマランプ(商品名:細管エキシマUV照射ユニット、ハリソン東芝ライティング製)で、積算光量150mJ/cm2となるように照射し処理を行った。照射時の弾性層ローラA1の弾性層表面とエキシマランプとの距離は2mmとした。その後、浸漬塗工法を用いて表面層形成用塗料A1を塗工することで、表面層形成用塗料の塗膜を形成した。
表面層の形成にあたっては、内径32mm、長さ300mmのシリンダーの下方から、液温を23℃に保った表面層形成用塗料A1を毎分250cc注入し、該シリンダーの上端からあふれ出た液を再び該シリンダーの下方に循環させた。シリンダー内の表面層形成用塗料A1に浸漬速度100 mm/sで、前記弾性層ローラA1を浸漬させ、10秒間停止させた後に、初速300 mm/s、終速200 mm/sの条件で弾性層ローラA1を引き上げ、60分間、自然乾燥させた。次いで、温度140℃にて2時間加熱処理することで、表面層形成用塗料の塗膜の硬化を行い、実施例1の現像ローラA1を作製した。
得られた現像ローラA1のマトリクス相およびドメイン相の同定を行うために、フーリエ変換−赤外吸収(FT−IR)法によるマッピングを行った。マッピングには赤外顕微鏡・イメージングシステム(商品名:Spectrum400(分析装置)およびSpotlight400(走査装置)、PerkinElmer社製)を用いた。測定は、ATRイメージングアクセサリを用い、ピクセルサイズ:1.56μm、分解能:16cm−1、視野:300μm×300μm、およびスキャン速度:1.0cm/sの条件で行った。現像ローラA1から、ミクロトームで表面の薄片を切り出し、トルエンでアミノ基含有アクリル樹脂を抽出させた後、マッピングを行った。結果、視野全域にウレタン基(1710cm−1)に起因するスペクトルが確認された。また、視野のほぼ全域にエステル基(1200cm−1)に起因する強いスペクトルが確認された。さらにその中に、エーテル基(1100cm−1)に起因するスペクトルが強く、且つ、エステル基に起因するスペクトルが極端に少ない領域が確認され、こうした領域は円相当径にして5μm〜10μm程度のサイズで点在していることが確認された。従って、現像ローラA1のマトリクス相はポリオール(A)(PO7)、ドメイン相はポリオール(B)(PO3)に由来するソフトセグメントを有するポリウレタンであることが同定された。
また、TOF−SIMSによるイオン強度の測定における現像ローラA1のσM,A/σM,Tは5.4×10−6、(σD,A/σD,T)/(σM,A/σM,T)は4.4×10であった。各々の値は上記式(A)および(B)を満たしており、アミノ基含有アクリル樹脂のドメイン相への偏在が確認された。
また、現像ローラA1の電流値は154μAであった。
さらに、下記に示す画像評価を現像ローラA1に行った。各種評価結果を表8に示す。
(実施例2〜32)
実施例1の表面層形成用塗料A1をA2〜A32に変更した以外は、実施例1と同様にして、現像ローラA2〜A32を作製した。
実施例2〜32における現像ローラA2〜A32の各種特性の評価および画像評価を実施例1の現像ローラA1同様に行った。現像ローラA2〜A32の評価結果を表8に示す。
(比較例1〜6)
実施例1の表面層形成用塗料A1をB1〜B6に変更した以外は、実施例1と同様にして、現像ローラB1〜B6を作製した。
比較例1〜6における現像ローラB1〜B6の各種特性の評価および画像評価を実施例1の現像ローラA1同様に行った。現像ローラB1〜B6の評価結果を表9に示す。
続いて、以下に本発明の実施例および比較例における、画像評価の方法を具体的に例示して説明する。
[レーザープリンタ改造機の概要]
本発明の画像評価に用いたレーザープリンタは、市販のレーザープリンタ(商品名:HP Color LaserJet CP4525dn Printer、ヒューレッドパッカード社製)の記録メディアの出力スピードを55ppmに改造したものである。改造は、高圧電源の設定、モーターのギア、紙搬送を適宜調節して行った。また、現像ブレードの固定位置の変更や、現像ブレードとプロセスカートリッジ容器との間にスペーサを挟むことで、現像ローラ上のトナー担持量が0.50mg/cmとなるように調節した。
[高温高湿環境下での長期保管後のカブリの画像評価]
新品の現像ローラを新品のプロセスカートリッジ(商品名:CE260X、色:黒、ヒューレッドパッカード社製)に組み込み、このプロセスカートリッジを温度35℃、湿度85%RHの環境に48時間放置した。放置後、同環境において、プロセスカートリッジを当該レーザープリンタ改造機に組み込み、1%の印字率で連続10000枚の画像出力を行った。その後、同環境において白ベタ画像を出力した。反射濃度計(商品名:TC−6DS/A、東京電色社製)を用い、非印字範囲(基準)および印字範囲(白ベタ画像部)の反射率を測定し、基準に対する白ベタ画像部の反射率の低下量(%)を「カブリ」とした。このカブリを下記基準で評価した。各実施例および比較例で作製した現像ローラにおける結果を表8および表9に示す。
A:カブリが1%未満。
B:カブリが1%以上2%未満。
C:カブリが2%以上3%未満。
D:カブリが3%以上。
[高温高湿環境下での長期保管後のスジ/歪み量の画像評価]
新品の現像ローラを新品のプロセスカートリッジ(商品名:CE260X、色:黒、ヒューレッドパッカード社製)に組み込み、この電子写真プロセスカートリッジを温度40℃、湿度95%RHの環境に30日間放置した。その後、さらに温度23℃、湿度50%RHの環境に24時間放置した。放置後、同環境において、プロセスカートリッジを当該レーザープリンタ改造機に組み込み、ハーフトーン画像を10枚出力した。このハーフトーン画像および画像評価直後の現像ローラの歪み量を測定し、下記評価条件で、現像ローラの変形に由来する画層弊害を評価した。尚、現像ローラ表面の歪み量は、レーザー変位センサ(商品名:LT−9500V、キーエンス社製)を用いて測定した。エアブローでトナーを除去した現像ローラの表面に対して、垂直方向にレーザー変位センサを設置し、現像ローラを任意の回転数で回転駆動して現像ローラ表面の周方向の変位を読み取り、歪み量を測定した。歪み量は、現像ローラの長手方向に43mmピッチの5点で測定を行い、5点の平均値とした。各実施例および比較例で作製した現像ローラにおける結果を表8および表9に示す。
A:ハーフトーン画像において、現像ローラの変形に由来するスジ状の画層弊害が全く確認されない。また、現像ローラ表面の歪み量が1μm未満である。
B:ハーフトーン画像において、現像ローラの変形に由来するスジ状の画層弊害が極わずかに確認される。また、スジと対応する位置での現像ローラ表面の歪み量が1μm以上3μm未満である。
C:ハーフトーン画像において、現像ローラの変形に由来するスジ状の画層弊害が確認される。また、スジと対応する位置での現像ローラ表面の歪み量が3μm以上6μm未満である。
D:ハーフトーン画像において、現像ローラの変形に由来する著しいスジ状の画層弊害が確認される。また、スジと対応する位置での現像ローラ表面の歪み量が6μm以上である。
[低温低湿環境下でのトナー融着の画像評価]
新品の現像ローラを新品のプロセスカートリッジ(商品名:CE263A、色:マゼンタ、ヒューレッドパッカード社製)に組み込み、このプロセスカートリッジを温度0℃、湿度15%RHの環境に48時間放置した。放置後、同環境において、プロセスカートリッジを当該レーザープリンタ改造機に組み込み、1%の印字率で連続画像出力を行った。現像ローラ表面にトナーが融着すると、トナーに与える摩擦帯電性が低下することによるカブリが画像上に顕在化する。そのため、低温低湿環境におけるトナー融着の評価は、白ベタ画像部分に3%を超えるカブリが観察される出力枚数を計測するとともに、下記評価基準で、画像評価後の現像ローラの外観評価をすることで行った。また、出力1000枚毎に反射濃度計(商品名:TC−6DS/A、東京電色社製)を用い、非印字範囲(基準)および印字範囲(白ベタ画像部)の反射率を測定した。基準に対する白ベタ画像部の反射率の低下量(%)を「カブリ」とした。さらに、連続印字枚数が10000枚を超えた場合、該現像ローラを新品のプロセスカートリッジに組み込み、継続してトナー融着の評価を行った。尚、現像ローラの観察前に、エアブローでトナー融着に寄与しないトナーを除去することで、外観評価を行った。各実施例および比較例で作製した現像ローラにおける結果を表8および表9に示す。
A:3%以上のカブリが、連続印字15000枚でも確認されない。さらに、画像評価後の現像ローラの観察において、トナー融着物が確認されない、もしくは、極わずかに確認される。
B:3%以上のカブリが、連続印字12000枚以上15000枚未満で確認された。さらに、画像評価後の現像ローラの観察において、トナー融着物がわずかに確認される。
C:3%以上のカブリが、連続印字8000枚以上12000枚未満で確認された。さらに、画像評価後の現像ローラの観察において、トナー融着物が確認される。
D:3%以上のカブリが、連続印字8000枚未満で確認された。さらに、画像評価後の現像ローラの観察において、顕著なトナー融着物が確認される。
[低温低湿環境下でのゴーストの画像評価]
ゴースト評価は、上記トナー融着の画像評価と同様の環境下で3000枚印刷後に行った。画像端の現像ローラ1周分に相当する領域に、白地にベタ黒のマーク(正方形および円形)を等間隔で配置した画像を出力し、それ以外の領域に、ハーフトーン画像を出力し、ハーフトーン画像上への当該マークのゴーストの出現程度を下記の基準にて評価した。 A:濃淡差が全く見られない。
B:監察する角度によってわずかな濃淡差が確認できる。
C:ゴーストが現像ローラ1周分確認できる。
D:ゴーストが現像ローラ1周分明確に確認できる。
E:現像ローラ2周分以上に渡って確認できる。
Figure 0005748576
Figure 0005748576
表8および表9から明らかなように、本発明の現像ローラでは、高温高湿環境下での長期保管後のカブリおよびスジ/歪み量、および低温低湿環境下での現像ローラ表面へのトナー融着およびゴーストの抑制が同時に達成されている。
比較例1で作製した現像ローラB1は、カブリが悪化したことが確認された。これは、現像ローラB1がアミノ基含有アクリル樹脂を含有しておらず、本発明の環境下においてトナーへの摩擦帯電量が不十分となったためである。
比較例2で作製した現像ローラB2は、トナー融着が悪化した。現像ローラB2では、マトリクス相にアミノ基含有アクリル樹脂が偏在しマトリクス相の摩擦帯電付与性が増大している。これにより現像ローラ表面の多くの面積を占めるマトリクス相に、トナーが強く付着したと考えられる。そのため、トナー供給ローラによるトナーの掻き取りが不十分となり、トナーが繰り返し摺擦されることでトナー融着が悪化した。さらに、現像ローラB2ではゴーストが悪化した。これは、表面層において現像ローラの表面から弾性層に到るまで連続的に存在するマトリクス相にアミノ基含有アクリル樹脂が偏在することで、表面層の抵抗が大幅に上昇したためである。
比較例3で作製した現像ローラB3は、ゴーストの悪化が確認された。これは、表面層がカーボンブラックを含有していないため、抵抗が大幅に上昇したためである。さらに、トナー融着も悪化した。これは、カーボンブラックが存在しないために、表面層のタックが上昇し、表面層とトナーとの付着力が増したためである。
比較例4で作製した現像ローラB4は、スジ/歪み量が悪化した。現像ローラB4では、アミノ基含有アクリル樹脂自体がドメイン相として表面層中に多数存在している。アミノ基含有アクリル樹脂はポリウレタンとの接着性が非常に悪く、表面層の圧縮永久歪を増大させるため、スジ/歪み量が悪化した。
比較例5で作製した現像ローラB5は、トナー融着の悪化が確認された。現像ローラB5は、海島型の相分離構造ではないポリウレタンの表面層全体にアミノ基含有アクリル樹脂が含有された構成である。これにより、現像ローラ表面全体にトナーが強く付着し、トナー融着が悪化した。さらに、現像ローラB5はゴーストが悪化した。これは、表面層全体にアミノ基含有アクリル樹脂が含まれるため、現像ローラの抵抗が大幅に上昇したためである。
比較例6で作製した現像ローラB6は、スジ/歪み量が悪化した。現像ローラB6は、現像ローラの電流値を適正にするため、現像ローラB5に対しカーボンブラックが多く添加されたものである。これにより、ゴーストは良化することが確認された。一方で、ポリウレタンと接着性の悪いカーボンブラックが多量に添加されているために、表面層の圧縮永久歪が増大し、スジ/歪み量が悪化した。
上記のことから、本発明に規定した条件を満たすことで、高温高湿環境下での長期保管後のカブリ低減および現像ローラ変形抑制、および低温低湿環境下での現像ローラ表面へのトナー融着防止およびゴースト抑制が両立できたことは明らかである。
3 弾性層
4 表面層
11 マトリクス相
12 ドメイン相

Claims (6)

  1. 表面が導電性の軸芯体と、該軸芯体の周面を被覆する導電性の弾性層と、該弾性層の周面を被覆する導電性の表面層とを具備している現像部材であって、
    該表面層は、ポリウレタンとカーボンブラックと分子内にアミノ基を有するアクリル樹脂とを含有し、
    該表面層は、ポリウレタンを含有するマトリクス相とポリウレタンを含有するドメイン相とからなる海島型の相分離構造を有し、
    該アクリル樹脂が該ドメイン相に偏在していることを特徴とする現像部材。
  2. 前記アミノ基を有するアクリル樹脂が、下記式(a)および(b)で示される構造を有する請求項1に記載の現像部材。
    Figure 0005748576
    上記式(a)および式(b)中、RおよびRは水素原子もしくはメチル基、Rは炭素数2乃至4のアルキレン基、RおよびRは炭素数1乃至4のアルキル基、Rは炭素数1乃至8のアルキル基を示す。
  3. 前記マトリクス相に含有されるポリウレタンは分子内にエステル基を含み、前記ドメイン相に含有されるポリウレタンは分子内にエーテル基を含む請求項1または2に記載の現像部材。
  4. 前記マトリクス相に含有されるポリウレタンは、隣接する2つのウレタン基の間に下記式(c)および(d)から選ばれる少なくとも一つの構造を含み、前記ドメイン相に含有されるポリウレタンは、隣接する2つのウレタン基の間に下記式(f)、(g)および(h)から選ばれる少なくとも一つの構造と(e)の構造とを含む請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像部材。
    Figure 0005748576
  5. 電子写真画像形成装置本体に着脱可能に装着されるプロセスカートリッジであって、該プロセスカートリッジは、少なくとも現像部材、現像ブレード、トナー容器を有し、かつ該現像部材が、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像部材であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 感光体と、該感光体に当接して配置される現像部材とを有する電子写真画像形成装置であって、該現像部材が、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像部材であることを特徴とする電子写真画像形成装置。
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