JP5735903B2 - 車輪体を用いたタイヤの転がり抵抗測定方法 - Google Patents

車輪体を用いたタイヤの転がり抵抗測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、精度良くタイヤの転がり抵抗を測定する際に利用される車輪体を用いたタイヤの転がり抵抗の測定方法に関する。
従来、タイヤの転がり抵抗を測定する方法として、図3に示されるような、走行ドラム11を具えた転がり抵抗測定機10を用いた測定方法が知られている。この方法では、先ず、走行ドラム11と測定用のタイヤTとを所定の荷重で押圧接触させ、前記走行ドラム11を回転させたときのタイヤの軸力F1を測定する。このタイヤTの軸力F1には、タイヤ単体の転がり抵抗と、タイヤを支持する回転軸12及び走行ドラム回転軸15の軸受による抵抗、並びにタイヤT及び走行ドラム11の空気抵抗の和である機械的抵抗とが含まれている。従って、タイヤの転がり抵抗を正確に調べるには、前記軸力F1から、上記機械的抵抗成分を除く必要がある。
従来、上記機械的抵抗成分を求める方法として、同じ転がり抵抗測定機10を用いて、走行ドラム11と測定用のタイヤTとを微小の荷重で押圧接触させ、前記走行ドラム11を回転させたときのタイヤTの軸力Faを測定することが行われている。そして、前記所定の荷重におけるタイヤTの軸力F1と微小の荷重におけるタイヤTの軸力Faとの差(F1−Fa)に基づいてタイヤの転がり抵抗が算出されていた。
しかしながら、この軸力Faには、測定用のタイヤTに微小な荷重が付加されてゴム部分の変形が生じるため、ヒステリシス損が含まれていた。即ち、上記方法では、正確に機械的抵抗を求めることはできず、ひいては、精度の良い転がり抵抗を測定できないという問題があった。
そこで、発明者らは軸力Faからヒステリシス損を取り除いた軸力を測定するために、ゴム部分の変形を考慮しなくて良い円盤状の剛体からなる車輪体(図示せず)を作製した。そして、この車輪体と前記転がり抵抗測定機10を用いて機械的抵抗を求めようとした。しかしながら、この車輪体では、前記荷重を付加しても該車輪体と走行ドラムとの軸間距離が変化せず、転がり測定機10の荷重測定器では、荷重を計測できないという問題があった。
また、前記軸力F1には、該軸力F1と同一方向かつ荷重と軸力との相互干渉及び姿勢角誤差によって生じる力(以下、「クロストーク」という。)が含まれている。従って、タイヤの転がり抵抗をさらに正確に測定するには、このクロストークも軸力F1から除く必要がある。このクロストークを測定する方法として、前記転がり抵抗測定機10を用いて、走行ドラム11と測定用のタイヤTとを所定の荷重で押圧接触させ、前記走行ドラム11を周方向の一方側に回転させたときのタイヤの軸力Fb1と、周方向の他方側に回転させたときのタイヤの軸力Fb2とを測定し、これらの差(Fb1−Fb2)を2で除して算出する方法が知られている。しかしながら、この方法では、上述のように、周方向の一方側及び他方側に回転させてタイヤの軸力Fb1とFb2とを測定しなければならず、さらに、周方向の一方側に回転させたことによるタイヤのゴム部分の変形を解消するために、周方向の他方側に回転させたときにはならし走行時間が必要となり、測定に時間が掛かりすぎるという問題があった。
また、前記クロストークを測定する他の方法として、走行ドラム11と測定用のタイヤTとを所定の荷重によって押圧接触させ、静止した状態でのタイヤの軸力Fbをクロストークとして測定する方法も知られている。しかしながら、この方法では、荷重を負荷するタイヤ軸位置の微小変化によってクロストークが大きく異なるため、精度良くクロストークを計測することが困難であるという問題があった。関連する技術としては、下記の技術文献がある。
特開昭61−116637号公報 特開平2−115739号公報 特開平6−018372号公報 特開2003−004598号公報 特開2009−222639号公報 特開2010−139470号公報
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、簡単な構成で精度良くタイヤの転がり抵抗を測定する際に用いられる車輪体を用いたタイヤの転がり抵抗の測定方法を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、剛体からなる円板状のディスク体と、該ディスク体の半径方向外側に離間して配される剛体からなるリング体と、該リング体とディスク体とを接続しかつ該リング体に対してディスク体の重心位置を相対変位させるバネ体と、前記リング体の外周面に配されかつ厚さが1〜3mmのゴムからなる接地部とを含む車輪体を用いてタイヤの転がり抵抗を測定する方法であって、周方向に回転可能な走行ドラムの外周面に、該走行ドラムの軸方向と平行な回転軸に取り付けられたタイヤを荷重Naで押圧接触させて、前記回転軸に作用する軸力F1を測定する第1の軸力測定工程と、前記回転軸に前記車輪体を取り付けて周方向に回転可能な前記走行ドラムの外周面に前記車輪体を荷重Nbで押圧接触させて、前記回転軸に作用する軸力F2を測定する第2の軸力測定工程と、前記第1の軸力測定工程により測定された軸力F1と前記第2の軸力測定工程により測定された軸力F2との差に基づいてタイヤの転がり抵抗を算出する算出工程とを含むことを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記バネ体は、コイルばねである請求項1記載のタイヤの転がり抵抗測定方法である。
また請求項3記載の発明は、前記ゴムの損失正接(tanδ)が、0.04〜0.08である請求項1又は2に記載のタイヤの転がり抵抗測定方法である。
また請求項4記載の発明は、前記算出工程に先立ち、前記回転軸に前記車輪体を取り付けて、前記走行ドラムの外周面に前記車輪体を、前記荷重Naで押圧接触させて、前記車輪体を周方向の一方側に回転させたときの軸力F3aと前記車輪体を周方向の他方側に回転させたときの軸力F3bとを測定する第3の軸力測定工程を含み、前記算出工程は、前記軸力F1と前記軸力F2との差及び、前記第3の軸力測定工程により測定された軸力F3aと軸力F3bとの差を2で除した(F3a−F3b)/2を減じることを含む請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤの転がり抵抗測定方法である。
また請求項5記載の発明は、前記第3の軸力測定工程は、前記車輪体を周方向の一方側又は他方側に回転させた際、前記軸力F3a及び前記軸力F3bの測定に先立ち、前記車輪体の前記接地部の変形を解消させるならし走行を行う請求項4記載のタイヤの転がり抵抗測定方法である。
本発明の車輪体では、剛体からなる円板状のディスク体と、該ディスク体の半径方向外側に離間して配される剛体からなるリング体と、該リング体とディスク体とを接続しかつ該リング体に対してディスク体の重心位置を相対変位させるバネ体と、前記リング体の外周面に配される厚さが1〜3mmのゴムとからなる。このように、本発明の車輪体は、ディスク体の重心位置に対してリング体を相対変位させるバネ体を有するため、車輪体と走行ドラムとに付加される荷重によって、該車輪体と走行ドラムとの軸間距離が変化するため容易に計測できる。即ち、本発明の車輪体は、転がり抵抗試験機に使用できる。さらに本発明の車輪体は、剛体からなるディスク体とリング体と厚さが1〜3mmに規定されたゴムからなる接地部とを含むため、ヒステリシス損を限りなく小さくできる。従って、この車輪体の転がり抵抗を0とみなすことができるため、機械的抵抗やクロストークを短時間かつ精度良く測定できる。
本発明の一実施形態の車輪体の左半分を示す平面図である。 図1の断面図である。 測定用のタイヤを用いて機械的抵抗を含む転がり抵抗を測定する模式図である。 本実施形態の車輪体を用いて機械的抵抗及びクロストークを計測する模式図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1及び2に示されるように、本発明の車輪体1は、周知の転がり抵抗試験機10(図4に示す)を用いてタイヤの転がり抵抗を測定する際の機械的抵抗成分(いわゆる寄生損失)を精度よく測定するためのものである。なお、本明細書において、機械的抵抗とは、転がり抵抗試験機10が具える回転軸12及び走行ドラム11の軸15を支持する軸受の損失と、前記タイヤT、ホイールH(図3に示す)及び走行ドラム11の空気抵抗損失とを含む抵抗成分である。
本発明において、転がり抵抗の測定対象として、例えば、乗用車用、トラック用又は自動二輪車用など種々のカテゴリーの空気入りタイヤが含まれるが、ソリッドタイヤなどが含まれても良い。
本実施形態の車輪体1は、円板状のディスク体2と、該ディスク体2の半径方向外側に配されるリング体3と、該リング体3と前記ディスク体2とを接続するバネ体4と、前記リング体3の外周面3aに配されるゴムからなる接地部5とを含んで構成される。
本実施形態のディスク体2は、均一な厚さを有しかつその主要部をなす円盤状の主部6と、該主部6のタイヤ半径方向の外周面6aに形成されかつ主部6よりも厚さの小さいフランジ状の外側部7とからなる。
前記主部6は、中心cに転がり抵抗試験機10の回転軸12が取り付けられる取付孔Kが設けられる。
前記外側部7は、該外側部7の半径方向の中央部分かつ円周方向に隔設される透孔7aが設けられる。
また、前記リング体3は、ディスク体2の半径方向外側に、該ディスク体2とは離間して配される、例えば均一の厚さで幅広にのびるディスク本体8と、該ディスク本体8の内周面8aの中央部から半径方向の内側にのびるフランジ部9とを含む断面視T字状で形成される。
ディスク本体8の軸方向の幅W1は、特に限定されるものではないが、測定用のタイヤTの空気抵抗と近似させる観点より、前記タイヤTの接地幅(図示せず)の好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上が望ましく、また好ましくは130%以下、より好ましくは120%以下が望ましい。なお、本明細書において、前記接地幅とは、転がり抵抗試験において前記走行ドラム11上に接地するタイヤTの最大幅である。
また、ディスク本体8の厚さt1は、車輪体1の耐久性を考慮して、好ましくは8mm以上、より好ましくは10mm以上が望ましく、また好ましくは17mm以下、より好ましくは15mm以下が望ましい。
本実施形態のフランジ部9は、該フランジ部9の半径方向の内側に小厚さでのびる内側部10を有し、該内側部10には、円周方向に隔設された透孔10aが設けられる。
このようなディスク体2及びリング体3は、限り無くヒステリシス損を小さくして精度良く機械的抵抗やクロストークを測定する観点より、剛体で構成される。このような剛体としては、チタン合金やステンレス合金などの金属材料が望ましく、とりわけ比重の小さいアルミニウム合金が好適である。
また、本実施形態のバネ体4は、一端部4aが前記外側部7に設けられた透孔7aに、また、他端部4bが前記内側部10に設けられた透孔10aに貫通して、車輪体1の半径方向に引張状態で円周方向に等角度間隔で複数個取り付けられている。
このようなバネ体4としては、耐久性を向上させる観点からステンレス鋼などの金属材料からなるコイルばねが好適である。
また、バネ体4の車輪体1の円周方向の配設角度θは、精度良く機械的抵抗やクロストークを測定する観点より、好ましくは20°以上、より好ましくは24°以上が望ましく、また好ましくは45°以下、より好ましくは40°以下で配されるのが望ましい。また、バネ体4は、等角度間隔で配設されるのがさらに望ましい。
上記の配設角度θを前提とした場合、バネ体4のバネ定数Kは、好ましくは15N/mm以上、より好ましくは20N/mm以上が望ましく、また好ましくは35N/mm以下、より好ましくは30N/mm以下が望ましい。
以上のように構成されたバネ体4は、弾性力によりリング体3に対してディスク体2の重心位置を相対変位できる。さらにバネ体4は、円周方向に隔設されているため、車輪体1の回転による走行ドラム11からの荷重点が移動しても前記相対変位を一定にできる。さらに、バネ定数が、上記値に規制されているため、バネ体4の変位量が適切化されて、走行ドラム11と車輪体1との荷重や軸力が精度よく測定される。
前記接地部5は、リング本体8の外周面8bの円周方向の全面に配されている。このような接地部5のゴム厚さt2は、1.0mm以上かつ3.0mm以下に限定される必要がある。前記ゴム厚さt2が3.0mmより大きくなると、この部分の変形が大きくなりヒステリシス損が大きくなるため、機械的抵抗やクロストークを精度良く測定できないおそれがあり、逆に、ゴム厚さt2が1.0mm未満であると、走行ドラム11の外周面11aに対してスリップし、精度良く機械的抵抗やクロストークを測定できないおそれがある。
また同様の観点より、前記ゴム5の損失正接(tanδ)は、好ましくは0.04以上、より好ましくは0.05以上が望ましく、また好ましくは0.08以下、より好ましくは0.07以下が望ましい。なおゴム5の「損失正接(tan δ)」は、粘弾性スペクトロメータを用い、温度25℃においてJISK5394に準拠し、初期歪3%、動的歪±2%、周波数10Hzの条件にて測定した値である。
このように形成される車輪体1の外径R1は、特に限定されるものではないが、測定用のタイヤTの空気抵抗と近似させる観点より、前記タイヤTの外径の好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上が望ましく、また好ましくは120%以下、より好ましくは110%以下が望ましい。
また、本実施形態の車輪体1は、主要な構成部材が剛体であるため、測定用のタイヤTに比してヒステリシス損を大幅に小さくできる。
次に、このように構成された車輪体1を用いて、タイヤの転がり抵抗を測定する方法が説明される。なお、本実施形態の測定方法は、機械的抵抗の測定を除いて、JISD−4234に規定されるフォース法に準拠して行われる。
図3及び4に示されるように、タイヤの転がり抵抗を測定する転がり抵抗測定機10は、周方向に回転する走行ドラム11と、該走行ドラム11の軸方向と平行に設けられかつ回転可能な回転軸12と、前記走行ドラム11を回転させる駆動装置13と、前記回転軸12を走行ドラム11に対して垂直方向に移動させる移動装置14と、前記回転軸12の軸力や試験荷重を計測する分力計(図示せず)とを含んで構成される。
本実施形態では、第1の軸力測定工程では、先ずタイヤTを走行ドラム11の外周面11aに前記移動装置14によりJISD−4234に規定される試験荷重Naで押圧接触させる。次に、駆動装置13により走行ドラム11を回転させる。そして、このときの回転軸12に作用する軸力F1が分力計により測定される。なお、この軸力F1には、タイヤTの転がり抵抗と機械的抵抗とクロストークとが含まれる。
次に、本実施形態では、第2の軸力測定工程が行われる。該第2の軸力測定工程では、回転軸12から前記タイヤTを取り外し、車輪体1の開口部Kを回転軸12に取り付けて支持する。次に、移動装置14により、車輪体1を走行ドラム11の外周面11aに荷重Nbで押圧接触させる。次に、走行ドラム11を回転させる。そして、この回転軸12に作用する軸力F2が、分力計により測定される。本実施形態の車輪体1は、ヒステリシス損が限り無く小さいため、前記軸力F2は、転がり抵抗をゼロとできる。従って、軸力F2は、精度の良い機械的抵抗を示す値となる。なお、前記荷重Nbは、JISD−4234のスキムテスト法に基づく試験荷重が採用される。
次に、本実施形態では、第3の軸力測定工程が行われる。該第3の軸力測定工程では、移動装置14により、車輪体1を走行ドラム11の外周面11aに前記試験荷重Naで押圧接触させる。次に、走行ドラム11を周方向の一方側に回転させたときの回転軸12に作用する軸力F3aと、走行ドラム11を周方向の他方側に回転させたときの回転軸12に作用する軸力F3bとが、分力計により測定される。本実施形態の車輪体1は、測定用のタイヤTの形状に応じた大きさである他、主要な構成部材が剛体でありゴム変形が小さいため、前記軸力F3aと軸力F3bとの差を2で除した(F3a−F3b)/2が、試験荷重NaにおけるタイヤTのクロストークF3を精度よく示す値となる。
また、本実施形態の車輪体1を用いて算出された(F3a−F3b)/2は、この車輪体1に対応する全てのタイヤTのクロストークF3を示すものである。従って、一度、車輪体1の前記試験荷重Naにおける軸力F3aと、軸力F3bとの測定を行うと、従来の技術のように、タイヤT毎に周方向の他方側に回転させて軸力を測定することが不要となり、転がり抵抗(クロストーク)の測定時間を短縮できる。なお、前記第1乃至第3の軸力測定工程では、走行ドラム11は、同一の回転速度(本実施形態では80km/h)に保持される。
なお、本実施形態の車輪体1は、主要な構成部材が剛体でありゴム変形が通常のタイヤに比して極めて小さいため、周方向の他方側に回転させたときのならし走行の走行時間を小さくできる。従って、車輪体1の軸力F3bの測定においても測定時間を短縮できる。
そして、前記軸力F1とF2との差、及びこれとF3との差((F1−F2)−F3)に基づいて、測定用のタイヤTの転がり抵抗が算出される。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施し得る。
本発明の効果を確認するために、表1の仕様に基づいた車輪体が試作され、車輪体が取り付けられる回転軸の軸力についてテストが行われた。表1に示すパラメータ以外はすべて同一であり、主な共通仕様は次の通りである。
車輪体の外径R1と測定用のタイヤの外径との比:99〜100%
車輪体の質量と測定用タイヤの質量との比:60〜70%
ディスク本体の幅W1と接地幅との比:99〜101%
ディスク本体の厚さt1:12mm
ディスク体及びリング体の材質:アルミニウム合金
バネ体のバネ定数:30N/mm
バネ体の配設角度:30°
<接地部>
ゴムの損失正接(tanδ):0.06
ゴムの配合(phr(重量部))
天然ゴム:100
カーボン:45
WAX:1.5
老化防止剤:2.5
ステアリン酸:2.5
酸化亜鉛:4
5%油展硫黄:1.6
加硫促進剤NS:1.35
<回転軸の軸力F2(機械的抵抗)>
上記の各供試車輪体(実施例及び比較例)及びこの車輪体に応じたタイヤ(従来例)が取り付けられた回転軸の軸力F2を測定する。測定方法は、JISD−4234に準拠した転がり抵抗試験機を用いてフォース法及びスキムテスト法により測定される。
室温:25℃
ドラム直径:1.7m
ドラム回転速度:80Km/h
タイヤの空気圧:210kPa
各車輪体及びタイヤへの荷重:100N
テストの結果を表1に表す。
Figure 0005735903
テストの結果、実施例の車輪体の軸力は、従来例のタイヤや比較例のゴム厚さが大きい車輪体の軸力に比してヒステリシス損が取り除かれているため値が小さくなっている。このため、本実施形態の車輪体を使用することにより、前記車輪体に応じたタイヤの転がり抵抗が精度良く算出できることが理解できる。
<クロストーク>
上記の各供試車輪体及びこの車輪体に応じたタイヤの負荷荷重毎のクロストークが測定された。
(車輪体のクロストークの測定方法)
上記転がり抵抗測定機を用い、車輪体を回転軸に取付け、車輪体を周方向の一方側に回転させたときの軸力と、車輪体を周方向の他方側に回転させたときの軸力とを測定し、その差を2で除した値をタイヤのクロストーク値とする。クロストークのテストの結果を表2に表す。
(タイヤのクロストークの測定方法)
上記転がり抵抗測定機を用い、上記車輪体に応じた、サイズ185/60R15のタイヤを回転軸に取付け、タイヤを周方向の一方側に回転させたときの軸力と、タイヤを周方向の他方側に回転させたときの軸力とを測定し、その差を2で除した値をタイヤのクロストーク値とする。
タイヤのクロストーク(N)は以下の通りである。
負荷荷重 2.0kN時:−2.6N
負荷荷重 4.0kN時:−5.1N
負荷荷重 6.0kN時:−7.6N
負荷荷重 8.0kN時:−10.1N
負荷荷重10.0kN時:−12.6N
Figure 0005735903
テストの結果、実施例のクロストークは、比較例のクロストークよりも、各荷重時においてタイヤのクロストークと近似する。また、タイヤのトレッド部のパターンを変えてテストを行ったが、本テストと同じ結果となった。さらにサイズを変更し、このサイズに該当する車輪体を作製してテストを行ったが、本テスト結果と同じ傾向を示した。
1 車輪体
2 ディスク体
3 リング体
4 バネ体
5 ゴム

Claims (5)

  1. 剛体からなる円板状のディスク体と、該ディスク体の半径方向外側に離間して配される剛体からなるリング体と、該リング体とディスク体とを接続しかつ該リング体に対してディスク体の重心位置を相対変位させるバネ体と、前記リング体の外周面に配されかつ厚さが1〜3mmのゴムからなる接地部とを含む車輪体を用いてタイヤの転がり抵抗を測定する方法であって、
    周方向に回転可能な走行ドラムの外周面に、該走行ドラムの軸方向と平行な回転軸に取り付けられたタイヤを荷重Naで押圧接触させて、前記回転軸に作用する軸力F1を測定する第1の軸力測定工程と、
    前記回転軸に前記車輪体を取り付けて周方向に回転可能な前記走行ドラムの外周面に前記車輪体を荷重Nbで押圧接触させて、前記回転軸に作用する軸力F2を測定する第2の軸力測定工程と、
    前記第1の軸力測定工程により測定された軸力F1と前記第2の軸力測定工程により測定された軸力F2との差に基づいてタイヤの転がり抵抗を算出する算出工程とを含むことを特徴とするタイヤの転がり抵抗測定方法。
  2. 前記バネ体は、コイルばねである請求項1記載のタイヤの転がり抵抗測定方法
  3. 前記ゴムの損失正接(tanδ)が、0.04〜0.08である請求項1又は2に記載のタイヤの転がり抵抗測定方法
  4. 前記算出工程に先立ち、
    前記回転軸に前記車輪体を取り付けて、前記走行ドラムの外周面に前記車輪体を、前記荷重Naで押圧接触させて、前記車輪体を周方向の一方側に回転させたときの軸力F3aと前記車輪体を周方向の他方側に回転させたときの軸力F3bとを測定する第3の軸力測定工程を含み、
    前記算出工程は、前記軸力F1と前記軸力F2との差及び、前記第3の軸力測定工程により測定された軸力F3aと軸力F3bとの差を2で除した(F3a−F3b)/2を減じることを含む請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤの転がり抵抗測定方法。
  5. 前記第3の軸力測定工程は、前記車輪体を周方向の一方側又は他方側に回転させた際、前記軸力F3a及び前記軸力F3bの測定に先立ち、前記車輪体の前記接地部の変形を解消させるならし走行を行う請求項4記載のタイヤの転がり抵抗測定方法。
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