JP4817213B2 - タイヤのころがり抵抗測定方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、走行ドラムの外周に試験用のタイヤを押圧接触せしめ、タイヤの回転軸中心に軸受けを介して取り付けたスピンドルの所定位置に設けた多分力検出器により、タイヤの軸重Fzところがり抵抗Fxとの関係を測定するタイヤのころがり抵抗測定方法とその装置に関わり、特に、測定誤差を低減して真のころがり抵抗値を計測する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラック、乗用自動車および他の車両用タイヤの性質および性能を測定するに当り、重要な測定項目の一つとして、タイヤのころがり抵抗がある。
【0003】
タイヤのころがり抵抗は、タイヤと地面との間の接線方向の力であり、試験機においては、試験用タイヤと、該タイヤが対接回転する相手表面との間の接線方向の力である。この時、タイヤと相手表面との間には、ある大きさの半径方向の力(軸重)が与えられており、タイヤの軸重Fzところがり抵抗Fxとの関係が測定される。
【0004】
タイヤのころがり抵抗を測定する方法としては、種々の方法が実施または提案されている(特公平5−54058号公報,特開平4−52544号公報等参照)。
【0005】
例えば、(1)一定速度で路面輪を駆動するために必要な動力を測定する方法、(2)トルク測定セルを路面輪に設けて、タイヤによる荷重印加で増加する路面輪のトルクを測定する方法、(3)第1のタイヤとは反対側から路面輪と接触して第2のタイヤを動かし、各タイヤのスピンドル(軸)に2軸のロードセルを設けて測定すう2タイヤ式測定方法、(4)円筒型路面輪の周りに複数個の測定部所を設け、複数個のタイヤのころがり抵抗を測定する方法、(5)牽引車両により測定台車を牽引し、牽引力の測定値からタイヤのころがり抵抗を測定する方法、(6)ドラム式タイヤ走行試験機による方法等々がある。
【0006】
上記各種方法の内、(6)のドラム式タイヤ走行試験機による方法は、前述のように、走行ドラムの外周に試験用のタイヤを押圧接触せしめ、タイヤの回転軸中心に軸受けを介して取り付けたスピンドルの所定位置に設けた多分力検出器により、タイヤの軸重Fzところがり抵抗Fxとの関係を測定する方法であり、装置の構成と測定手順が比較的シンプルであるため、ころがり抵抗測定方法として好んで使用されている。
【0007】
図2は、前記ドラム式タイヤ走行試験機の一例の概略構成を示す斜視図である。図2に示すタイヤ走行試験機は、試験用タイヤ1を回転させる走行ドラム2と、タイヤ加圧装置3と、スピンドル5に設けられた多分力検出器4を備える。
【0008】
上記において、走行ドラム2は、通常、一定速度で回転され、タイヤ1はスピンドル5に後述する図示しない軸受けを介して軸支される。また、タイヤ1は、路面輪としての走行ドラム2の外周に、前記タイヤ加圧装置3により加圧接触せしめられ、加圧力を変えて、ころがり抵抗が測定できるように構成されている。
【0009】
多分力検出器4は、スピンドル5のタイヤから所定距離(L)離れた位置に設けられ、即ち、タイヤ1は、多分力検出器4の位置からスピンドル5を介してオーバーハングした構成となっている。図2において、Lは、タイヤ1の中心と多分力検出器4の取付中心との間の距離を示し、Rは、タイヤの走行ドラム接触面と、タイヤ中心との間の距離を示す。
【0010】
多分力検出器4においては、タイヤへのころがり抵抗作用方向をx、横力作用方向をy、軸重作用方向をzとする直交座標系とした場合に、前記x,y,z軸方向に加わる力Fx,Fy,Fzが、それぞれfx,fy,fzとして検出される。これにより、タイヤの軸重Fzところがり抵抗Fxとの関係を測定することができる。
【0011】
なお、図2において、αで示すスリップ角やβで示すキャンバー角は、ゼロとなるように調整され、試験用タイヤ1に、測定ノイズとなる力が作用しないようにした上で測定が行なわれる。図2における部番6は、前記キャンバー角βの調整装置を示す。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のタイヤ走行試験機においては、測定上、下記のような問題があった。
【0013】
まず、従来の測定方法においては、軸受けを介してタイヤを支承するスピンドル5の軸受けの摩擦トルク(My)が考慮されていないので、これに基づき、ころがり抵抗測定値に誤差が生ずる。さらに、前述のように、タイヤ1は、多分力検出器4の位置からスピンドル5を介してオーバーハングした構成となっているが、ころがり抵抗作用方向(x軸)の軸回りに働くトルク(オーバーターニングモーメントMx)が考慮されていないので、これに基づき、ころがり抵抗測定値にさらに誤差が生ずる。前記誤差が生ずる理由については、後に、詳述する。
【0014】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、本発明の課題は、前記軸受け摩擦トルク(My)やオーバーターニングモーメント(Mx)に基づく測定誤差を解消し、測定精度の向上を図ったタイヤのころがり抵抗測定方法および装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため、この発明は、走行ドラムの外周に試験用のタイヤを押圧接触せしめ、前記タイヤの回転軸中心に取り付けられ軸受けを介してタイヤを支承するスピンドルの前記タイヤから所定距離離れた位置に設けた多分力検出器により、タイヤの軸重Fzところがり抵抗Fxとの関係を測定するタイヤのころがり抵抗測定方法において、タイヤへのころがり抵抗作用方向をx、横力作用方向をy、軸重作用方向をzとする直交座標系の前記x,y,z軸方向に加わる力fx,fy,fzおよびこれらの軸回りに働くトルク(モーメント)mx,my,mzの6分力の内、fx,fz,mx,myの4分力を前記多分力検出器により計測し、これらの分力の干渉の少なくとも一次干渉補正を行なって、タイヤの軸重Fzと、ころがり抵抗Fxとを演算により求め、前記一次干渉補正は、変換行列によるディジタル演算補正とし、前記補正演算は下式により行なうことを特徴とする(請求項1の発明)。
【数2】
Figure 0004817213
上記式において、左辺は、ころがり抵抗(Fx)、タイヤの軸重(Fz)、オーバーターニングモーメント(Mx)、軸受け摩擦トルク(My)であり、右辺のEFx、EFz、EMx、EMyは、4分力の検出器の出力であり、その左側の変換マトリックスにより左辺が演算される。前記マトリックスにおけるB 11 〜B 44 は変換逆行列、Rは、タイヤの公称半径(一定値)である。
【0016】
さらに、前述の測定方法を実施するための装置としては、下記請求項2の発明が好ましい。即ち、請求項1に記載のタイヤのころがり抵抗測定方法を実施するための装置であって、タイヤを回転させる走行ドラムと、タイヤを前記走行ドラムに押圧するタイヤ加圧装置と、タイヤの回転軸中心に軸受けを介して取り付けたスピンドルの所定位置に設けた多分力検出器とを備え、前記多分力検出器は、前記6分力の内、fx,fz,mx,myの4分力を計測し、かつこれらの分力の干渉の少なくとも一次干渉補正を前記補正演算式により行なう補正演算装置を備えることを特徴とする。
【0017】
さらにまた、前記請求項2の発明の実施態様としては、下記請求項3の発明が好ましい。即ち、請求項2記載のタイヤのころがり抵抗測定装置において、前記多分力検出器は、複数個のビームの所定位置に貼付した複数個の歪ゲージにより分力検出する構成を有するものとする。
【0018】
(作用原理)
以下に、前記軸受け摩擦トルク(My)やオーバーターニングモーメント(Mx)によって測定誤差が生ずる理由と、前記発明により測定誤差が解消できる原理について、図1に基づいて述べる。図1(a)は、図2におけるタイヤ1と多分力検出器4を備えたスピンドル5部分の模式的拡大部分断面図を示し、図1(b)は、タイヤ1の走行ドラム2への加圧接触状態の説明図を示す。
【0019】
図1において、図2に示す部材と同一機能部材には、同一番号を付して説明を省略する。走行ドラム2は、地面を模擬して平面で示し、また各部に作用する力は、一部を除き、英大文字で、多分力検出器4において検出される力およびトルク(モーメント)は英小文字で示す。また、図2に示した直交座標軸,距離寸法および力など同一のものは、図1においても同一記号を付して示す。図1において、1aは、タイヤ装着用のリム、1bは、取り付け用のボス、10は、軸受けを示す。
【0020】
図1に示す多分力検出器4においては、直交座標系の前記x,y,z軸方向に加わる力fx,fy,fzおよびこれらの軸回りに働くトルク(モーメント)mx,my,mzの6分力が発生しているものとする。
【0021】
上記において、まず、軸受け摩擦トルク(My)による測定誤差について述べる。スピンドルの軸受け摩擦トルクが零の場合には、スピンドルには回転モーメントは作用しない。また一方、ころがり抵抗Fxと、タイヤの軸重Fzとに関して、図1(b)に示すように、軸重のx方向のタイヤ圧分布をfNとし、積分平均のタイヤ圧の作用位置を(x=e)とした場合、モーメントのつりあいから、下記の(1)式が成立する。即ち、
Fx・R=∫x・fN・dx=e・Fz (1)
上記(1)式によれば、タイヤにかかるトルクは相殺され、スピンドルの多分力検出器4においてモーメントが出力されることはない。
【0022】
しかしながら、軸受け摩擦トルク(My)は実際には零ではないので、この軸受け摩擦トルク(My)に応じたトルクmyが多分力検出器4に出力されることとなる。このトルクは、下記(2)式に示すように、ころがり抵抗Fxの誤差ΔFxを発生することとなる。(2)式においてRは、タイヤの走行ドラム接触面と、タイヤ中心との間の距離を示す。
【0023】
ΔFx=my/R (2)
次に、オーバーターニングモーメント(Mx)による測定誤差について述べる。このモーメント(Mx)は、多分力検出器4においてmxとして検出されることになるが、検出器中心には、下記(3)式に示すモーメントが作用する。
【0024】
Mx=Fz・L+Fy・R (3)
多分力検出器4に計測外の分力(力またはトルク)が作用すると、他の分力からの干渉に伴う誤差が生ずる。タイヤ1の中心と多分力検出器4の取付中心との間の距離Lが一定の場合には、Fzからの干渉は、略Fzに比例するので、予めそれを見込んでおくことは一見可能ではある。
【0025】
しかしながら、Fzの荷重は、タイヤが地面に押し付けられて生じる分布荷重による合力の重心の位置に作用すると考えられるので、同種のタイヤでもバラツキがある。また、Fzの荷重を変えたとき、重心位置は一定になるとは限らない。Fzの荷重は、ころがり抵抗Fxに比べて非常に大きいので、Lの値のわずかな変化もFxへの影響は無視することはできない。さらに、Fyは、タイヤの種類(タイヤにおけるプライやトレッド等)により異なる。厳密にいえば、一本毎に異なる。これは、予め補正しておくことは不可能である。
【0026】
前記式(3)で示されるMxの値はかなり大きいので、大きな測定誤差要因となる。なお、多分力検出器4におけるfy,mzは、比較的誤差要因としては無視できる程度の低位のものであるので、前記請求項1または2の発明のように、多分力検出器4における計測値6分力の内、少なくとも、fx,fz,mx,myの4分力を計測し、これらの分力の干渉の少なくとも一次干渉補正を行なって、タイヤの軸重Fzと、ころがり抵抗Fxとを計測することにより、前記測定誤差を解消できる。
【0027】
2次以上の高次の干渉補正を含めて干渉補正を行なう手法は、本件発明者と同一発明者によって提案され公知(例えば、特公平6−103236号公報や特許第2886832号公報参照)であるが、タイヤにおける本件計測においては、一次補正(線形補正)で十分である。なお、補正手法の概要については、後述する。
【0028】
次に、モーメントと力の6分力を計測する方法は、例えば、前記請求項3の発明に記載した方法が好適であり、その詳細は、本件発明者と同一発明者によって提案され公知の特許第2690626号公報に記載されている。なお、これについても、その概要を後述する。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1に基づき以下に述べる。装置構成の概要に関しては、前述のとおりであるので、記載の重複は避け、本項では、多分力検出器の構成、干渉補正演算の実施例や、補正誤差の程度の実際値等に関して、以下に述べる。
【0030】
まず、多分力検出器の実施例について述べる。図1に示す多分力検出器は、例えば、前述の特許第2690626号公報に記載のように、複数個のビームの所定位置に貼付した複数個の歪ゲージにより分力検出する構成を有するものとし、公知のブリッジ回路により検出する。但し、特許第2690626号公報に記載された直交座標系と本件発明の直交座標系とは、前記x,y,z軸方向が異なっており、特許第2690626号公報に記載のz軸を、本件発明のy軸と読み替える必要がある。特許第2690626号公報の図6,10,11,12に記載された異なるビーム配置は、いずれも適用できる(詳細説明は省略する)。
【0031】
なお、特許第2690626号公報に記載の多分力検出器は、6分力検出器であるが、同公報にも記載されたように、6分力fx,fy,fzおよびmx,my,mzの内、必要な前記4分力のみに対してブリッジ回路を形成して、4分力のみを測定することができる。
【0032】
次に、干渉補正演算について述べる。前述の特公平6−103236号公報の従来技術の項の記載を引用して、まず、6分力検出器における干渉誤差についての一般論を以下に述べる。
【0033】
さまざまな外力が作用している物体の任意の一点について考えると、この外力はx,y,z直交座標系の各軸方向の力Fx,Fy,Fzと各軸回りのモーメントMx,My,Mzで構成される6個の独立した分力成分に分解できる。このような力を、物体に取り付けた多分力検出器で各分力成分に分解して計測すると、その検出器出力には誤差が含まれる。
【0034】
前記各分力は、前述のように、例えば歪ゲージを被計測物体の所要箇所に貼り付けて測定できる。この場合の被計測物体の形状・寸法、歪ゲージの取付け状態その他の事情によって分力の干渉が生じ、測定誤差が発生することが知られている。この計測誤差を小さくするために従来は線形方程式で補正している。以下にその方法について述べる。先ず、多分力検出器の各分力方法に既知の分力を加え、その時の各分力の出力を読み取り、各分力の負荷、即ち各分力の出力の較正係数を求める。この一般式は次式で与えられる。
【0035】
【数3】
Figure 0004817213
【0036】
ここに、EFx〜EMzは検出器の出力、Fx〜Mz は検出器に加える負荷、そしてA11〜A66は変換行列(変換のためのマトリックス)である。
【0037】
物体に作用する外力を計測する場合は、出力EFx〜EMz から外力Fx〜Mz を求めることになるので、次式のようになる。
【0038】
【数4】
Figure 0004817213
【0039】
ここに、[B]は[A]の逆行列であり、[B]=[A]-1の関係がある。
【0040】
ところで、本件発明の計測に用いられる多分力検出器の干渉補正は、上記のような線形補正、即ち一次補正で充分である。また、6分力の内、前述のように低位誤差要因の2分力を省略し、fx,fz,mx,myの4分力とすることができる。4分力とした場合の前記数2のマトリックス計算を、図1には図示しない演算装置で行なうことにより、誤差が補正されたタイヤの軸重Fzと、ころがり抵抗Fxとを求めることができる。
【0041】
4分力を計測し、前記(2)式を考慮、即ちΔFx=my/RにおけるRによる除算を考慮した場合の、上記数4に相当するマトリックス計算は、下記数5により行なう。なお、下記数5において、Rの値は、タイヤの公称半径に応ずる一定値として通常は取扱ってよい。Rの値は、実際には、タイヤの空気圧や荷重により変動するが、myに基づく測定誤差は、後述するように比較的小さいので、上記変動が測定誤差に与える影響は、実用上、無視できる。
【0042】
【数5】
Figure 0004817213
【0043】
上記方法によれば、多分力を同時にかつディジタルで精度よく測定でき、測定の簡易化と高精度化が図れる。
【0044】
次に、各種分力や寸法ならびに補正誤差の程度の実際値に関して、以下に述べる。前記RやLの値ならびに作用力等は、試験機やタイヤの種類によって異なるが、通常の試験における分力や寸法の具体的数値は、概ね下記のとおりである。
【0045】
Fz:10kN,Fx:0.5kN,Fy:1〜2kN,R:0.25〜0.3m,L:0.2mである。この場合、前記軸受け摩擦トルク(My)およびオーバーターニングモーメント(Mx)に基づく測定誤差は、それぞれ、1〜5%および約20%となる。この発明の実施により、これらの誤差が補正され、精度の高い測定ができる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、走行ドラムの外周に試験用のタイヤを押圧接触せしめ、前記タイヤの回転軸中心に取り付けられ軸受けを介してタイヤを支承するスピンドルの前記タイヤから所定距離離れた位置に設けた多分力検出器により、タイヤの軸重Fzところがり抵抗Fxとの関係を測定するタイヤのころがり抵抗測定方法において、タイヤへのころがり抵抗作用方向をx、横力作用方向をy、軸重作用方向をzとする直交座標系の前記x,y,z軸方向に加わる力fx,fy,fzおよびこれらの軸回りに働くトルク(モーメント)mx,my,mzの6分力の内、fx,fz,mx,myの4分力を前記多分力検出器により計測し、これらの分力の干渉の少なくとも一次干渉補正を行なって、タイヤの軸重Fzと、ころがり抵抗Fxとを演算により求め、前記一次干渉補正は、変換行列によるディジタル演算補正とし、前記補正演算は前記式(数2)により行なうこととしたので、軸受け摩擦トルク(My)やオーバーターニングモーメント(Mx)に基づく測定誤差を解消し、測定精度の高いタイヤのころがり抵抗測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関わる装置におけるタイヤの分力等の説明図で、(a)は、タイヤと多分力検出器を備えたスピンドル部分の模式的拡大部分断面図、(b)は、タイヤの走行ドラムへの加圧接触状態の説明図である。
【図2】 ドラム式タイヤ走行試験機の一例の概略構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1:タイヤ、2:走行ドラム、3:タイヤ加圧装置、4:多分力検出器、5:スピンドル、10:軸受け。

Claims (3)

  1. 走行ドラムの外周に試験用のタイヤを押圧接触せしめ、前記タイヤの回転軸中心に取り付けられ軸受けを介してタイヤを支承するスピンドルの前記タイヤから所定距離離れた位置に設けた多分力検出器により、タイヤの軸重Fzところがり抵抗Fxとの関係を測定するタイヤのころがり抵抗測定方法において、
    タイヤへのころがり抵抗作用方向をx、横力作用方向をy、軸重作用方向をzとする直交座標系の前記x,y,z軸方向に加わる力fx,fy,fzおよびこれらの軸回りに働くトルク(モーメント)mx,my,mzの6分力の内、fx,fz,mx,myの4分力を前記多分力検出器により計測し、
    これらの分力の干渉の少なくとも一次干渉補正を行なって、タイヤの軸重Fzと、ころがり抵抗Fxとを演算により求め、前記一次干渉補正は、変換行列によるディジタル演算補正とし、前記補正演算は下式により行なうことを特徴とするタイヤのころがり抵抗測定方法。
    Figure 0004817213
    上記式において、左辺は、ころがり抵抗(Fx)、タイヤの軸重(Fz)、オーバーターニングモーメント(Mx)、軸受け摩擦トルク(My)であり、右辺のEFx、EFz、EMx、EMyは、4分力の検出器の出力であり、その左側の変換マトリックスにより左辺が演算される。前記マトリックスにおけるB 11 〜B 44 は変換逆行列、Rは、タイヤの公称半径(一定値)である。
  2. 請求項1に記載のタイヤのころがり抵抗測定方法を実施するための装置であって、タイヤを回転させる走行ドラムと、タイヤを前記走行ドラムに押圧するタイヤ加圧装置と、タイヤの回転軸中心に軸受けを介して取り付けたスピンドルの所定位置に設けた多分力検出器とを備え、
    前記多分力検出器は、前記6分力の内、fx,fz,mx,myの4分力を計測し、かつこれらの分力の干渉の少なくとも一次干渉補正を前記補正演算式により行なう補正演算装置を備えることを特徴とするタイヤのころがり抵抗測定装置。
  3. 請求項2記載のタイヤのころがり抵抗測定装置において、前記多分力検出器は、複数個のビームの所定位置に貼付した複数個の歪ゲージにより分力検出する構成を有するものとすることを特徴とするタイヤのころがり抵抗測定装置。
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