JP7275945B2 - スパイクタイヤの評価方法、及び、評価装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スパイクタイヤにおけるスパイクピンのピン保持性能を評価するための評価方法、及び、評価装置に関する。
下記特許文献1には、トレッドに設けられたブロックにスパイクピンが取り付けられることによって、氷雪路での走行性能を向上させたスパイクタイヤが開示されている。この種のスパイクタイヤでは、ブロックの踏面にスパイクピンを取り付けるための穴が形成され、この穴にスパイクピンが圧入されている。
以上のようなスパイクタイヤにおいては、長期間にわたり踏面の穴からスパイクピンが脱落しないことが求められる。そのため、スパイクタイヤは、スパイクピンの抜けにくさを示すピン保持性能(耐ピン抜け性能)という指標で評価されている。具体的に、特許文献1の技術では、スパイクタイヤを装着したテスト車両で氷雪路を一定距離走行し、スパイクピンの残存数を測定することで、スパイクタイヤのピン保持性能が評価されている。
特開2015-123937号公報
しかしながら、特許文献1記載の評価方法では、スパイクピンを脱落させるために、例えば、1000km以上という長距離の走行が必要であり、試験に長時間を要し、試験にかかるコスト及び評価者の負担が大きくなる。
本発明は、短時間で定量的にスパイクタイヤのピン保持性能を評価することができる、スパイクタイヤの評価方法及び評価装置を提供することを目的とする。
(1)本発明のスパイクタイヤの評価方法は、
スパイクピンを模した形状の供試ピンが取り付けられたスパイクタイヤを固定する第1工程、
前記供試ピンに荷重測定器を接続する第2工程、
前記スパイクタイヤと前記荷重測定器とを離反させる第3工程、及び
前記第3工程において前記供試ピンに付与される荷重を前記荷重測定器により測定する第4工程、を含む。
以上の構成によれば、スパイクタイヤに取り付けられた供試ピンを荷重測定器で引っ張り、供試ピンが抜けたとき又は抜けるまでの過程における荷重を荷重測定器で測定することによって、当該測定値を用いて短時間で定量的にピン保持性能を評価することができる。
(2)好ましくは、前記供試ピンが、前記荷重測定器を接続するための接続部を有している。
このような構成によって、荷重測定器を容易に接続することができる。
(3)好ましくは、前記供試ピンが、雌ねじが形成された前記スパイクピンと、前記接続部を有しかつ前記雌ねじに取り付けられるボルトと、を備えている。
この構成によれば、スパイクピンを加工することによって供試ピンを作製することができる。また、スパイクピンを加工した供試ピンを用いることによって、ピン保持性能の評価を正確に行うことができる。
(4)好ましくは、前記第1工程の前に、前記スパイクタイヤに前記供試ピンを取り付ける工程を含む。
このような構成によって、供試ピンを取り付けていないスパイクタイヤを用いてピン保持性能を評価することができる。
(5)好ましくは、前記第3工程において、前記スパイクタイヤと前記荷重測定器とを、前記スパイクタイヤの周方向、軸方向、及び径方向の少なくとも1つの方向に離反させる。
このような構成によって、スパイクタイヤのピン保持性能を種々の観点から評価することができる。
(6)好ましくは、前記第1工程において、前記スパイクタイヤが、周方向の任意の位置で固定される。
このような構成によって、荷重測定器を離反させる方向を一定とした場合であっても、供試ピンの引っ張り方向を所望に設定することができる。
(7)好ましくは、前記荷重測定器がハンドルを備え、
前記第3工程が、前記ハンドルを手に持った人により行われる。
この構成によれば、人手により簡単にピン保持性能を評価することができる。
(8)好ましくは、前記第1工程において、前記スパイクタイヤにリムを組み込むためのリム組機によって前記スパイクタイヤが固定される。
このような構成によって、既存の装置を利用してピン保持性能の評価を行うことができ、試験にかかるコストを低減することができる。
(9)好ましくは、前記評価方法には、タイヤが固定される支持軸と、当該支持軸の軸心に平行な疑似路面を有するテーブルと、前記疑似路面に沿う方向及び/又は直交する方向に前記支持軸と前記テーブルとを相対移動させる移動機構とを備えるタイヤ剛性試験機が用いられ、
前記第1工程において、前記支持軸に前記スパイクタイヤが固定され、
前記第2工程において、前記荷重測定器が前記疑似路面に固定され、
前記第3工程において、前記移動機構により前記スパイクタイヤと前記荷重測定器とが離反される。
このような構成によって、既存の装置を利用してピン保持性能の評価を行うことができ、試験にかかるコストを低減することができる。さらに、スパイクタイヤと荷重測定器とを離反させる操作を、タイヤ剛性試験機を用いて自動的に行うことができ、試験に要する評価者の負担を軽減することができる。
(10)本発明のスパイクタイヤの評価装置は、
スパイクタイヤを固定する固定部と、
前記スパイクタイヤに取り付けられているスパイクピンを模した形状の供試ピンに接続される荷重測定器と、
前記固定部に固定されたタイヤと、前記荷重測定器とを離反させる移動機構と、を備えている。
以上のような構成によって、スパイクタイヤに取り付けられた供試ピンを荷重測定器で引っ張り、供試ピンが抜けたとき又は抜けるまでの過程における荷重を荷重測定器で測定することによって、当該測定値を用いて短時間で定量的にピン保持性能を評価することができる。
本発明によれば、短時間で定量的にスパイクタイヤのピン保持性能を評価することができる。
ピン保持性能の評価の対象となるスパイクタイヤのトレッドの展開図である。 トレッドのブロックの断面図である。 (a)は、供試ピンの正面図、(b)は、供試ピンの分解断面図である。 第1実施形態におけるピン保持性能の評価で用いられるタイヤ剛性試験機及び荷重測定器を示す正面図である。 同タイヤ剛性試験機を示す側面図である。 同タイヤ剛性試験機を示す正面図である。 第2実施形態におけるピン保持性能の評価で用いられるリム組機及び荷重測定器を示す正面図である。 リム組機及び荷重測定器を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施形態]
図1は、評価の対象となるスパイクタイヤのトレッドの展開図である。
図1に示されるように、本実施形態のスパイクタイヤ1のトレッド2には、複数の溝3と、溝3で区分された複数個のブロック4とが設けられている。
ブロック4は、例えば、スパイクタイヤ1の赤道C上に設けられたセンターブロック7、最もトレッド端側に設けられたショルダーブロック8、及び、センターブロック7とショルダーブロック8との間に設けられたミドルブロック9を含んでいる。各ブロック7~9は、タイヤ周方向に複数個設けられ、各々ブロック列を形成している。
本実施形態では、ブロック4にスパイクピン11を取り付けるための穴5が設けられている。穴5は、例えば、全てのブロック4に設けられるものではなく、一部のブロック4に設けられる。この場合、穴5は、ブロック4にランダムに設けられることが望ましい。
図2は、スパイクピン11が設けられたトレッド2のブロック4を示す断面図である。
スパイクピン11は、金属製である。例えば、スパイクピン11は、タングステンカーバイト、スチール、又はアルミニウム合金等により形成される。スパイクピン11は、胴部12と、チップ部13と、フランジ部14とを有する。胴部12は、円筒形状に形成されている。チップ部13は、胴部12の先端に設けられている。チップ部13は、スパイクピン11の他の部分よりも硬質な材料により形成される。フランジ部14は、胴部12の基端部に設けられている。フランジ部14は、円板状に形成され、胴部12から径方向外側に突出している。
ブロック4に形成された穴5は、スパイクピン11の胴部12が挿入される小径部5aと、フランジ部14が挿入される大径部5bとを有する。スパイクピン11は、穴5に圧入されることによってブロック4に取り付けられる。スパイクピン11は、フランジ部14が穴5の小径部5aと大径部5bとの境界に引っ掛かることによって、ブロック4からの脱落が抑制されている。
以上のようなスパイクタイヤ1は、スパイクピン11が氷雪路に食い込むことによってグリップ力が高められる。しかし、その性能を維持するためには長期にわたってブロック4からスパイクピン11が脱落しないことが求められる。本実施形態では、スパイクタイヤ1の良否を判断するため、スパイクピン11の抜けにくさを示すピン保持性能(耐ピン抜け性能)が評価される。
スパイクタイヤ1のピン保持性能の評価のため、本実施形態では、少なくとも1つの穴5に、スパイクピン11を模した形状の供試ピン21が取り付けられる。この供試ピン21は、図3(a)に示すように、ピン本体22と接続部材23とからなる。
ピン本体22は、図3(b)に示すように、胴部24とフランジ部25とを有する。胴部24及びフランジ部25は、スパイクピン11の胴部12及びフランジ部14と同一の外形を有する。ピン本体22の胴部24の中心には、雌ねじ26が形成されている。
接続部材23は、例えば、アイボルトからなり、雄ねじ27と、接続部28とを有する。雄ねじ27は、雌ねじ26に締め付けられる。接続部28は、リング状に形成され、雄ねじ27の一端に一体に形成されている。
ピン本体22は、スパイクピン11を加工することによって作製することができる。具体的に、ピン本体22は、スパイクピン11のチップ部13(図2参照)を切除し、胴部12に雌ねじ26を形成することによって作製することができる。ピン本体22は、スパイクタイヤ1に取り付けられていない状態のスパイクピン11を加工することによって作製してもよいし、スパイクタイヤ1に取り付けられている状態のスパイクピン11を加工することによって作製してもよい。
評価に用いられるスパイクタイヤ1は、少なくとも1つの穴5に供試ピン21が取り付けられていればよく、他の穴5にはスパイクピン11のみが取り付けられていてもよい。また、他の穴5には、スパイクピン11が取り付けられていなくてもよい。
図4~図6は、第1実施形態におけるピン保持性能の評価で用いられるタイヤ剛性試験機及び荷重測定器を示す。本実施形態では、タイヤ剛性試験機(タイヤ圧縮試験機)を用いてスパイクタイヤ1のピン保持性能の評価が行われる。
タイヤ剛性試験機30は、リム組された空気入りタイヤの剛性を測定するものである。スパイクタイヤ1には、正規リム53が組み込まれ、正規内圧で空気が充填される。スパイクタイヤ1には、正規内圧よりも所定だけ低い内圧(例えば、正規内圧よりも10%低い内圧)で空気が充填されてもよい。
なお、「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば"標準リム"、TRAであれば"Design Rim"、ETRTOであれば"Measuring Rim"である。「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば"最高空気圧"、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES"に記載の最大値、ETRTOであれば"INFLATION PRESSURE"である。
タイヤ剛性試験機30は、試験機本体31と、測定台32とを備えている。
試験機本体31は、支持軸33と、本体フレーム34とを有している。支持軸33は、軸心O1が水平方向(Y方向)に沿って配置されている。支持軸33の軸方向の一端は、本体フレーム34に支持され、支持軸33の軸方向の他端には、タイヤが取り付けられる。
測定台32は、上面36aが疑似路面とされるテーブル36と、テーブル36を支持する支持機構37を有している。テーブル36の上面36aは、支持軸33の軸心O1と平行に、つまり水平に配置されている。また、テーブル36は、支持軸33に取り付けられたタイヤの下方に配置されている。
支持機構37は、レール等を用いてテーブル36を水平方向及び上下方向に移動可能に支持している。本実施形態の支持機構37は、支持軸33の軸心O1に沿った水平方向(Y方向)と、支持軸33の軸心O1に直交する水平方向(X方向)と、支持軸33の軸心O1に直交する上下方向(Z方向)のそれぞれにテーブル36を移動可能に支持している。また、支持機構37は、テーブル36をXYZ方向にそれぞれ移動させる移動機構38を備えている。この移動機構38としては、例えば周知の直動アクチュエータが採用される。
支持機構37は、図示しない変位センサと、荷重センサとをさらに備えている。変位センサは、テーブル36を水平方向(XY方向)に移動させたときの変位を検出する。変位センサは、例えばエンコーダからなる。荷重センサは、テーブル36を水平方向に移動させたときの荷重を検出する。荷重センサは、例えばロードセルからなる。
タイヤ剛性試験機30を用いた剛性試験は、次のように行われる。まず、移動機構38によってテーブル36を上昇させ、支持軸33に取り付けたタイヤのトレッドに疑似路面36aを押し付ける。この状態で、テーブル36を水平に移動させ、テーブル36に接触しているタイヤの一部をテーブル36とともに弾性変形させる。このとき、テーブル36には、タイヤが弾性復帰する方向の荷重が付与されるので、その荷重を荷重センサによって測定し、タイヤの剛性を評価する。
なお、支持機構37は、水平方向(XY方向)にのみ移動可能にテーブル36を支持し、移動機構38は、水平方向(XY方向)にのみテーブル36を移動させるものであってもよい。この場合、支持軸33が、上下方向(Z方向)に移動自在に本体フレーム34を支持され、本体フレーム34に、支持軸33を上下方向に昇降させる直動アクチュエータ等の昇降機構が設けられていればよい。
本実施形態では、以上のようなタイヤ剛性試験機30を用いて、スパイクタイヤ1のピン保持性能の評価が行われる。また、ピン保持性能の評価には、荷重測定器40も用いられる。以下、ピン保持性能の評価方法について説明する。
ピン保持性能の評価にあたり、まず、スパイクタイヤ1に供試ピン21が取り付けられる。供試ピン21は、スパイクタイヤ1に形成された1又は複数の穴5に取り付けられる。
次いで、供試ピン21が取り付けられたスパイクタイヤ1が支持軸33に固定される。支持軸33は、スパイクタイヤ1を固定するための固定部を構成する。さらに、テーブル36上には、荷重測定器40が固定される。荷重測定器40は、いわゆるフォースゲージであり、引っ張り荷重を測定するものが用いられる。荷重測定器40は、テーブル36に直接固定されてもよいし、テーブル36に取り付けた治具41を介して固定されてもよい。治具41は、供試ピン21に対して荷重測定器40を適切な位置に配置するために用いられる。
次いで、供試ピン21に荷重測定器40が接続される。本実施形態では、ロープ42を用いて供試ピン21に荷重測定器40が接続される。具体的には、ロープ42の一端が供試ピン21の接続部28に接続され、ロープ42の他端が荷重測定器40の測定子に接続される。なお、供試ピン21と荷重測定器40とはロープ42を介さずに直接的に接続されてもよい。また、供試ピン21と荷重測定器40とは、ロープ42のように曲げることができる部材に限らず、棒のような硬質の部材を介して接続されてもよい。
本実施形態では、スパイクタイヤ1に取り付けられた供試ピン21を3つの方向に引っ張ることで、供試ピン21のピン保持性能が評価される。
図4には、タイヤ剛性試験機30のテーブル36をX方向に移動させることで、スパイクタイヤ1と荷重測定器40とをX方向に離反させ、スパイクタイヤ1の周方向に沿った荷重を供試ピン21に付与する例(第1例)が示されている。
図5には、タイヤ剛性試験機30のテーブル36をY方向に移動させることで、スパイクタイヤ1と荷重測定器40とをY方向に離反させ、スパイクタイヤ1の軸方向に沿った荷重を供試ピン21に付与する例(第2例)が示されている。
さらに、図6には、タイヤ剛性試験機30のテーブル36をZ方向(下方向)に移動させることで、スパイクタイヤ1と荷重測定器40とをZ方向に離反させ、スパイクタイヤ1の径方向に沿った荷重を供試ピン21に付与する例(第3例)が示されている。
そして、各例において、スパイクタイヤ1と荷重測定器40とが離反している間に供試ピン21に付与される荷重が荷重測定器40によって測定される。具体的に、スパイクタイヤ1の穴5から供試ピン21が抜けたときの荷重(抜ける瞬間のピーク値)が、荷重測定器40によって測定される。この測定値は、供試ピン21が抜けにくいほど大きくなり、抜けやすいほど小さくなるので、ピンの抜けにくさ、すなわちピン保持性能を示す値となる。したがって、当該測定値を用いてピン保持性能を定量的に評価することが可能となる。なお、ピン保持性能は、供試ピン21が抜けたときではなく、抜けるまでの過程における荷重を荷重測定器40によって測定し、その荷重の変化に基づいて評価してもよい。
スパイクタイヤ1の周方向に沿った荷重を供試ピン21に付与することで、車両が前進又は後進する際のスパイクピン11への負荷を想定してピン保持性能を評価することができる。また、スパイクタイヤ1の軸方向に沿った荷重を供試ピン21に付与することで、車両が曲がる際のスパイクピン11への負荷を想定してピン保持性能を評価することができる。そして、スパイクタイヤ1の径方向に沿った荷重を供試ピン21に付与することで、穴5からスパイクピン11を直接的に引き抜くような負荷を考慮してピン保持性能を評価することができる。したがって、第1例~第3例の方法を用いることで、種々の観点からピン保持性能を評価することができる。
ピン保持性能の評価は、第1例~第3例のいずれか1つを採用して行ってもよいし、2つ又は全部を採用して行ってもよい。複数の例を採用することによって、より総合的なピン保持性能の評価を行うことが可能となる。
以上、説明したスパイクタイヤ1の評価方法は、スパイクピン11を模した形状の供試ピン21が取り付けられたスパイクタイヤ1を固定する工程(第1工程)、供試ピン21に荷重測定器40を接続する工程(第2工程)、スパイクタイヤ1と荷重測定器40とを離反させる工程(第3工程)、及び、第3工程において供試ピン21に付与される荷重を荷重測定器40により測定する工程(第4工程)、を含む。これにより、荷重測定器40の測定値を用いてピン保持性能を定量的に評価することができる。そのため、実際の車両を一定時間走行させてスパイクピン11の残存数を評価する従来方法に比べて、短時間でピン保持性能の評価を行うことができ、試験に要するコスト、及び、評価者の負担を低減することができる。
また、試験に使用するスパイクタイヤ1には、スパイクピン11が取り付けられていなくてもよく、試験に使用する供試ピン21のみが取り付けられていればよいので、試験に要するコストをより低減することができる。スパイクタイヤ1そのものを用いて試験が行われるので、例えば、供試ピン21を取り付けたゴム製の試験片を用いる場合に比べ、より現実に即したピン保持性能の評価を行うことができる。
なお、供試ピン21が取り付けられていないスパイクタイヤ1の評価を行う場合には、第1工程の前に、スパイクタイヤ1に供試ピン21を取り付ける工程を行えばよい。
供試ピン21は、荷重測定器40を接続するための接続部28を有しているので、荷重測定器40の接続を容易に行うことができる。また、供試ピン21は、スパイクピン11に雌ねじ26を形成し、接続部28を有するアイボルト(接続部材)23を雌ねじ26に締め付けることによって構成される。そのため、スパイクピン11を利用して供試ピン21を作製することができ、ピン保持性能の評価も正確に行うことができる。
上記実施形態では、ピン保持性能の評価に、タイヤ剛性試験機30が用いられているので、既存の装置を利用して安価にピン保持性能の評価を行うことができる。また、スパイクタイヤ1と荷重測定器40とを離反させる操作を、タイヤ剛性試験機30を用いて自動的に行うことができるので、評価者の負担をより軽減することができる。
上記実施形態では、スパイクタイヤ1と荷重測定器40とを、スパイクタイヤ1の周方向、軸方向、及び径方向に離反させてスパイクタイヤ1のピン保持性能を評価しているので、スパイクタイヤ1と荷重測定器40とを1方向のみに離反させる場合に比べて、総合的なピン保持性能の評価を行うことができる。また、タイヤ剛性試験機30の支持軸33を軸心O1回りに回転させてスパイクタイヤ1を周方向の任意の位置で固定することで、周方向、軸方向、又は径方向に対して傾斜する方向に供試ピン21を引っ張り、荷重を付与することができる。
[第2の実施形態]
図7は、第2実施形態におけるピン保持性能の評価で用いられるリム組機及び荷重測定器を示す正面図である。図8は、リム組機及び荷重測定器を示す平面図である。
本実施形態では、タイヤにリムを組み込むためのリム組機50を用いてピン保持性能の評価が行われる。
具体的に、スパイクタイヤ1が、リム組機50によってリム組される。リム組機50は、回転テーブル51と、リム固定部52と、を備えている。回転テーブル51は、モータ等の駆動装置又は手動によって上下方向の軸心O2回りに回転させることができ、また、回転テーブル51は、任意の位置で回転を停止させて固定することができる。
リム固定部52は、回転テーブル51上に設けられている。スパイクタイヤ1に組み込まれるリム53は、リム固定部52によって回転テーブル51上に固定される。リム固定部52に固定されたリム53は、回転テーブル51の回転に伴って回転し、回転テーブル51が固定されることによって、同様に固定される。
スパイクタイヤ1は、リム組機50のリム固定部52に固定されたリム53に組み付けられる。そして、スパイクタイヤ1は、リム53に組み付けられたあと、空気が充填される。
スパイクタイヤ1には、第1の実施形態と同様に、少なくとも1つの供試ピン21が取り付けられる。この供試ピン21には、ロープ42を介して荷重測定器40が接続される。荷重測定器40には、ハンドル40aが設けられ、このハンドル40aを手に持つことによって人手により供試ピン21に荷重を付与することができる。
例えば、図7及び図8(a)に示すように、供試ピン21に接続された荷重測定器40を矢印で示すX方向に引っ張ることで、スパイクタイヤ1の周方向に沿った荷重を供試ピン21に付与することができる。
また、図8(b)に示すように、リム組機50の回転テーブル51を矢印r方向に所定の角度θ1(ただし、0°<θ1<90°)だけ回転させた後、回転テーブル51を固定し、荷重測定器40をX方向に引っ張ることで、スパイクタイヤ1の周方向に対して傾斜した方向の荷重を供試ピン21に付与することができる。
さらに、図8(c)に示すように、リム組機50の回転テーブル51を矢印r方向に90°(=θ1)回転させ、荷重測定器40をX方向に引っ張ることで、スパイクタイヤ1の径方向に沿った荷重を供試ピン21に付与することができる。
そして、スパイクタイヤ1から供試ピン21が抜けたときの荷重を荷重測定器40により測定し、その測定値によりピン保持性能を定量的に評価することができる。
なお、本実施形態では、図7に2点鎖線で示すように、荷重測定器40を斜め上方(又は下方)に引っ張ることで、スパイクタイヤ1の周方向、軸方向、又は径方向に対して傾斜した方向の荷重を供試ピン21に付与することができる。荷重測定器40を人手により引っ張るので、斜め方向の角度θ2は任意に設定することができる。
第2の実施形態では、荷重測定器40に設けられたハンドル40aを用いて人手により供試ピン21に荷重を付与することができるので、荷重を付与するための特別な装置を用いることなく簡単にピン保持性能の評価を行うことができる。
また、ピン保持性能の評価に、リム組機50が用いられるので、既存の装置を用いてスパイクタイヤ1を固定することができ、評価にかかるコストを低減することができる。
以上、本発明の実施形態が詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。
例えば、供試ピン21は、胴部24の先端に接続部28が一体に形成されたものであってもよい。
ピン保持性能の評価は、上述したタイヤ剛性試験機30を用いず、タイヤを固定する固定部と、荷重測定器40と、固定部に固定されたスパイクタイヤ1と荷重測定器40とを離反させる移動機構とを備えた専用の装置により行うこともできる。
また、リム組機50を用いず、タイヤを固定する固定部を備えた専用の固定装置を用い、この装置に固定されたスパイクタイヤ1の供試ピン21に荷重測定器40を接続して人手によりピン保持性能の評価を行うこともできる。
1 :スパイクタイヤ
2 :トレッド
5 :穴
11 :スパイクピン
21 :供試ピン
23 :アイボルト
26 :雌ねじ
28 :接続部
30 :タイヤ剛性試験機
33 :支持軸
36 :テーブル
38 :移動機構
40 :荷重測定器
40a :ハンドル
50 :リム組機
53 :リム

Claims (10)

  1. スパイクピンを模した供試ピンが取り付けられたスパイクタイヤを固定する第1工程、
    前記供試ピンに荷重測定器を接続する第2工程、
    前記スパイクタイヤと前記荷重測定器とを離反させる第3工程、及び
    前記第3工程において前記供試ピンに付与される荷重を荷重測定器により測定する第4工程、を含む、スパイクタイヤの評価方法。
  2. 前記供試ピンが、前記荷重測定器を接続するための接続部を有している、請求項1に記載のスパイクタイヤの評価方法。
  3. 前記供試ピンが、雌ねじが形成された前記スパイクピンと、前記接続部を有しかつ前記雌ねじに取り付けられるボルトと、を備えている、請求項2に記載のスパイクタイヤの評価方法。
  4. 前記第1工程の前に、前記スパイクタイヤに前記供試ピンを取り付ける工程を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のスパイクタイヤの評価方法。
  5. 前記第3工程において、前記スパイクタイヤと前記荷重測定器とを、前記スパイクタイヤの周方向、軸方向、及び径方向の少なくとも1つの方向に離反させる、請求項1~4のいずれか1項に記載のスパイクタイヤの評価方法。
  6. 前記第1工程において、前記スパイクタイヤが、周方向の任意の位置で固定される、請求項1~5のいずれか1項に記載のスパイクタイヤの評価方法。
  7. 前記荷重測定器がハンドルを備え、
    前記第3工程が、前記ハンドルを手に持った人により行われる、請求項1~6のいずれか1項に記載のスパイクタイヤの評価方法。
  8. 前記第1工程において、前記スパイクタイヤにリムを組み込むためのリム組機によって前記スパイクタイヤが固定される、請求項1~7のいずれか1項に記載のスパイクタイヤの評価方法。
  9. タイヤが固定される支持軸と、前記支持軸の軸心に平行な疑似路面を有するテーブルと、前記疑似路面に沿う方向及び/又は直交する方向に前記支持軸と前記テーブルとを相対移動させる移動機構とを備えるタイヤ剛性試験機が用いられ、
    前記第1工程において、前記支持軸に前記スパイクタイヤが固定され、
    前記第2工程において、前記荷重測定器が前記疑似路面に固定され、
    前記第3工程において、前記移動機構により前記スパイクタイヤと前記荷重測定器とが離反される、請求項1~6のいずれか1項に記載のスパイクタイヤの評価方法。
  10. スパイクタイヤを固定する固定部と、
    前記スパイクタイヤに取り付けられているスパイクピンを模した形状の供試ピンに接続される荷重測定器と、
    前記固定部に固定されたタイヤと、前記荷重測定器とを離反させる移動機構と、を備えている、スパイクタイヤの評価装置。
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