JP5716684B2 - 内燃機関の燃料噴射制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射制御システムに関する。
内燃機関で駆動される高圧燃料ポンプに対して、電動式の低圧燃料ポンプを利用して燃料を送り、高圧燃料ポンプで加圧された燃料を内燃機関に供給する内燃機関の燃料供給装置において、低圧燃料ポンプから高圧燃料ポンプに至る燃料経路における燃料圧力(フィード圧)の不足を要因としたベーパの発生を回避できるように低圧燃料ポンプを制御することにより、低圧燃料ポンプの消費電力を低減させようとする技術が知られている(たとえば、特許文献1を参照)。
特開2010−071224号公報 特開2010−249049号公報
ところで、低圧燃料ポンプとして電動モータにより駆動されるタービン式ポンプ(ウェスコ式ポンプ)が使用される場合に、低圧燃料ポンプの消費電力が低減されると、該低圧燃料ポンプの回転数が低くなるとともにトルクが小さくなる。そのため、燃料とともに塵等の異物が低圧燃料ポンプに流入したときに、タービンインペラが異物を噛み込むと、該タービンインペラが回転不能な状態(ロック状態)に陥る可能性がある。さらに、低圧燃料ポンプの消費電力が低減されているときにタービンインペラが異物を噛み込むと、ベーパが一層発生し易くなるため、ベーパの発生を抑制することが困難になる可能性もある。また、電動モータとしてブラシモータが使用された場合は、整流子の表面に絶縁膜が形成され、電動モータの効率が低下する可能性もある。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料タンクから燃料を汲み上げるための電動式の低圧燃料ポンプと、該低圧燃料ポンプから吐出される燃料を昇圧させるための高圧燃料ポンプと、を備え、低圧燃料ポンプの吐出圧力を低下させるための処理を実行する内燃機関の燃料噴射制御システムにおいて、低圧燃料ポンプのロックや効率低下等を回避させつつ、該低圧燃料ポンプの消費電力の低減とベーパの抑制を図ることができる技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、燃料タンクから燃料を汲み上げるための電動式の低圧燃料ポンプと、該低圧燃料ポンプから吐出される燃料を昇圧させるための高圧燃料ポンプと、高圧燃料ポンプの吐出圧力を測定する圧力センサと、高圧燃料ポンプの目標吐出圧力と圧力センサの測定値の偏差をパラメータとして演算される比例項及び積分項を用いて高圧燃料ポンプの駆動信号を演算する演算手段と、前記積分項の変化傾向に応じて低圧燃料ポンプの吐出圧力(フィード圧)を低下させる低下処理手段と、を備えた内燃機関の燃料噴射制御システムにおいて、高圧燃料ポンプの吐出不良が発生したときに低圧燃料ポンプに対する通電を開始し、通電開始から所定期間が経過したときに低圧燃料ポンプに対する通電を停止する制御手段を更に備えるようにした。
詳細には、本発明は、燃料タンクから燃料を汲み上げるための電動式の低圧燃料ポンプ
と、
前記低圧燃料ポンプから吐出される燃料を昇圧させるための高圧燃料ポンプと、
前記高圧燃料ポンプの吐出圧力を測定する圧力センサと、
前記高圧燃料ポンプの目標吐出圧力と前記圧力センサの測定値の偏差をパラメータとして演算される比例項及び積分項を用いて、前記高圧燃料ポンプの駆動信号を演算する演算手段と、
前記積分項の変化傾向に応じて前記低圧燃料ポンプの吐出圧力(フィード圧)を低下させる低下処理手段と、
を備える内燃機関の燃料噴射制御システムにおいて、
前記高圧燃料ポンプの吐出不良が発生したときに前記低圧燃料ポンプに対して基準電圧を印加し、前記基準電圧の印加が開始されてから所定期間経過後に前記低圧燃料ポンプに対する通電を停止する制御手段を更に備えるようにした。
ここでいう「基準電圧」は、高圧燃料ポンプの吐出不良が発生したときの印加電圧に比して十分に高い電圧である。
高圧燃料ポンプの駆動信号を演算する際に用いられる積分項の変化傾向に応じてフィード圧の低下処理が実施されると、低圧燃料ポンプから高圧燃料ポンプに至る燃料経路におけるベーパの発生を抑制しつつ、フィード圧を可及的に低くすることが可能になる。
ところで、フィード圧が可及的に低くされると、低圧燃料ポンプから高圧燃料ポンプに至る燃料経路における燃料圧力が燃料の飽和蒸気圧近傍の値になり易い。また、フィード圧が可及的に低くされるときは、低圧燃料ポンプの印加電圧も可及的に小さくなるため、低圧燃料ポンプの回転数やトルクが小さくなる。よって、低圧燃料ポンプが異物を噛み込んだときに、該低圧燃料ポンプの吐出圧力が低下し易くなるとともに、前記燃料経路における燃料圧力が飽和蒸気圧を下回り易くなる。
しかしながら、低下処理手段による低下処理の実行中に低圧燃料ポンプが異物を噛み込んだ場合は、低圧燃料ポンプの印加電圧が多少増加されても、異物の噛み込みによる低圧燃料ポンプの吐出圧力の低下が解消され難く、前記燃料経路におけるベーパも解消され難くい。
これに対し、高圧燃料ポンプの吐出不良が発生したときに、低圧燃料ポンプの印加電圧が所定期間にわたって基準電圧まで高められると、フィード圧はベーパの発生し得る圧力に対して十分に高い圧力まで上昇する。その結果、ベーパの発生による高圧燃料ポンプの吐出不良及び吐出圧力の低下が解消される。
また、前記所定期間が経過した後は低圧燃料ポンプに対する電圧の印加が停止されるため、フィード圧が経時的に低下する。そして、フィード圧が飽和蒸気圧未満まで低下すると、高圧燃料ポンプの吐出不良が発生するため、低圧燃料ポンプに対する電圧の印加が再開されるとともに印加電圧が基準電圧まで高められる。
すなわち、制御手段は、低圧燃料ポンプに対して間欠的に基準電圧を印加することになる。その結果、フィード圧が燃料の飽和蒸気圧近傍になるような低電圧を連続的に低圧燃料ポンプへ印加する場合に比べ、低圧燃料ポンプの消費電力を少なく抑えることができる。
また、基準電圧が所定期間にわたって低圧燃料ポンプに印加されると、低圧燃料ポンプの回転数が高められるとともにトルクが増大する。その結果、異物の噛み込みによって低圧燃料ポンプが回転不能に陥る事態を防止することができる。さらに、低圧燃料ポンプの
電動モータとしてブラシモータが使用される場合に、整流子の表面に絶縁膜が形成される事態を防止することも可能になる。
よって、本発明の内燃機関の燃料噴射制御システムによれば、低圧燃料ポンプのロックや効率低下等を回避させつつ、該低圧燃料ポンプの消費電力の低減とベーパの抑制とを図ることができる。
高圧燃料ポンプの目標吐出圧力と圧力センサの測定値(以下、「実吐出圧力」と称する)の偏差をパラメータとする比例積分制御を利用して高圧燃料ポンプの駆動信号が演算される場合に、高圧燃料ポンプに吸引される燃料のベーパが発生すると、前記積分項が増加傾向を示す(前記積分項の単位時間あたりの変化量が零より大きくなる)。よって、制御手段は、前記積分項が増加傾向を示すときに、低圧燃料ポンプに対する間欠的な基準電圧の印加を行うようにしてもよい。言い換えると、本発明に係わる「高圧燃料ポンプの吐出不良が発生するとき」は、前記積分項が増加傾向を示すときであってもよい。このような構成によれば、前記積分項が増加傾向にあるときは、低下処理手段がフィード圧を増加させる代わりに、制御手段が基準電圧の間欠的な印加を行うことになる。
本発明の内燃機関の燃料噴射制御システムにおいて、前記基準電圧は、バッテリの出力電圧と同等であってもよく、あるいは低圧燃料ポンプのロックや電動モータの整流子表面における絶縁膜の形成を回避することができる最低の電圧であってもよい。
前記基準電圧として、バッテリの出力電圧と同等の電圧が用いられると、高圧燃料ポンプの吐出不良が発生したときにフィード圧を速やかに高めることができるとともに、低圧燃料ポンプの回転数やトルクを十分に高めることができる。その結果、低圧燃料ポンプのロックや効率の低下をより確実に防止することができる。
また、前記基準電圧として、前記低圧燃料ポンプのロックや電動モータの整流子表面における絶縁膜の形成を回避することができる最低の電圧が用いられると、低圧燃料ポンプのロックや電動モータの整流子表面における絶縁膜の形成を防止しつつ、消費電力をより少なく抑えることができる。
本発明の内燃機関の燃料噴射制御システムにおいて、前記所定期間は、低圧燃料ポンプの実際の回転数が前記基準電圧に見合った回転数に上昇するまでの期間としてもよい。その場合、低圧燃料ポンプの回転数やトルクは、低圧燃料ポンプのロックや電動モータの整流子表面における絶縁膜の形成を防止することができる回転数やトルクまでより確実に高められる。
次に、本発明の内燃機関の燃料噴射制御システムは、低圧燃料ポンプから高圧燃料ポンプへ至る燃料経路の途中に配置される蓄圧器(アキュムレータ)を更に備えるようにしてもよい。
アキュムレータを備えた構成においては、低圧燃料ポンプに基準電圧が印加されているときに、前記燃料経路内の燃料圧力(フィード圧)がアキュムレータのガス室の圧力より高くなると、前記燃料経路内の一部の燃料がアキュムレータの作動室へ流入することになる。そして、低圧燃料ポンプに対する電圧の印加が停止された後において、フィード圧がアキュムレータのガス室の圧力より低くなると、作動室内の燃料が前記経路へ排出されるため、フィード圧が高められることになる。
このようにアキュムレータが作動すると、低圧燃料ポンプに基準電圧が印加されたときのフィード圧の上昇速度が緩慢になるとともに、低圧燃料ポンプに対する電圧の印加が停
止された後のフィード圧の低下速度が緩慢になる。その結果、低圧燃料ポンプに対する電圧の印加が停止された後において、フィード圧が燃料の飽和蒸気圧を下回るまでにかかる時間が長くなる。よって、低圧燃料ポンプに基準電圧を印加する頻度が減少し、低圧燃料ポンプの耐久性を向上させることができる。また、低圧燃料ポンプに対する間欠的な通電による高圧燃料ポンプの吐出圧力の変動を穏やかにすることもできる。
なお、アキュムレータのガス室の圧力は、高圧燃料ポンプの吐出不良が発生し得ない最低のフィード圧、言い換えると、前記燃料経路において燃料のベーパが発生し得ない最低のフィード圧(以下、「最低フィード圧」と称する)と同等、若しくは最低フィード圧より若干低い圧力に設定されてもよい。
その場合、低圧燃料ポンプに基準電圧が印加されたときにフィード圧が最低フィード圧以上になると、前記経路内の一部の燃料がアキュムレータの作動室に貯蔵されることになる。そして、低圧燃料ポンプに対する電圧の印加が停止された後においてフィード圧が最低フィード圧を下回るまでの期間は、アキュムレータの作動室から前記燃料経路へ徐々に燃料が排出されるようになるため、フィード圧の低下速度をより穏やかにすることができる。その結果、低圧燃料ポンプに基準電圧を印加する頻度、及び高圧燃料ポンプが吐出不良を起こす頻度をより確実に減少させることが可能になる。
ここで、アキュムレータは、低圧燃料ポンプから高圧燃料ポンプに至る経路において燃料のベーパが発生し易い部位(以下、「ベーパ発生部位」と称する)の近傍に配置されるようにしてもよい。その場合、アキュムレータのガス室の雰囲気温度は、前記ベーパ発生部位の燃料温度と同傾向の温度変化を示すようになる。つまり、前記ベーパ発生部位の燃料温度が上昇するときは、前記ガス室の雰囲気温度も上昇する。一方、前記ベーパ発生部位の燃料温度が低下するときは、前記ガス室の雰囲気温度も低下する。
燃料の飽和蒸気圧は、燃料温度が高くなるほど高くなる傾向がある。一方、ガス室の圧力は、該ガス室の雰囲気温度が高くなるほど高くなる傾向がある。よって、アキュムレータが前記ベーパ発生部位の近傍に配置されると、燃料温度の上昇に伴って飽和蒸気圧が高くなったときにガス室の圧力も高まることになる。その結果、アキュムレータの作動室と燃料経路との間の燃料の往き来(作動室に対する燃料の流入と排出)は、前記ベーパ発生部位の燃料圧力が飽和蒸気圧を下回らないように行われる。その結果、低圧燃料ポンプに対する電圧の印加が停止されてから、前記ベーパ発生部位の燃料圧力が燃料の飽和蒸気圧を下回るまでの時間をより確実に長くすることができる。また、ガス室の圧力と前記ベーパ発生部位の燃料圧力との差が小さくなるため、アキュムレータの可動隔壁(ガス室と作動室を隔てる可動式の隔壁)の可動範囲が狭くなり、可動隔壁の耐久性を高めることもできる。
本発明によれば、燃料タンクから燃料を汲み上げるための電動式の低圧燃料ポンプと、該低圧燃料ポンプから吐出される燃料を昇圧させるための高圧燃料ポンプと、を備え、低圧燃料ポンプの吐出圧力を低下させるための処理を実行する内燃機関の燃料噴射制御システムにおいて、低圧燃料ポンプのロックや効率低下等を回避させつつ、該低圧燃料ポンプの消費電力の低減とベーパの抑制を図ることができる。
第1の実施例における内燃機関の燃料噴射制御システムの概略構成を示す図である。 第1の実施例において低圧燃料ポンプに対する駆動電圧の印加方法を示すタイミングチャートである。 ECUが低圧燃料ポンプを制御する際に実行する処理ルーチンを示すフローチャートである。 低圧燃料ポンプの吐出圧力を低下させたときの積分項の挙動及び高圧燃料通路内の燃料圧力の挙動を示す図である。 第2の実施例における内燃機関の燃料噴射制御システムの概略構成を示す図である。 第2の実施例において低圧燃料ポンプに対する駆動電圧の印加方法を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
先ず、本発明の第1の実施例について図1乃至図4に基づいて説明する。図1は、本発明に係わる内燃機関の燃料噴射制御システムの概略構成を示す図である。図1に示す燃料噴射制御システムは、直列4気筒の内燃機関に適用される燃料噴射制御システムであり、低圧燃料ポンプ1と、高圧燃料ポンプ2とを備えている。なお、内燃機関の気筒数は、4つに限られず、5つ以上であってもよく、あるいは3つ以下であってもよい。
低圧燃料ポンプ1は、燃料タンク3に貯留されている燃料を汲み上げるためのポンプである。低圧燃料ポンプ1は、直流式の電動モータにより駆動されるタービン式ポンプ(ウェスコ式ポンプ)である。低圧燃料ポンプ1から吐出された燃料は、低圧燃料通路4によって高圧燃料ポンプ2の吸入口へ導かれるようになっている。
高圧燃料ポンプ2は、低圧燃料ポンプ1から吐出された燃料を昇圧するためのポンプである。高圧燃料ポンプ2は、内燃機関の動力(たとえば、カムシャフトの回転力)により駆動される往復式のポンプ(プランジャー式ポンプ)である。高圧燃料ポンプ2の吸入口には、該吸入口の導通と閉塞とを切り換える吸入弁2aが設けられている。吸入弁2aは、電磁駆動式の弁機構であり、プランジャの位置に対する開閉タイミングを変更することによって高圧燃料ポンプ2の吐出量を変更する。また、高圧燃料ポンプ2の吐出口には、高圧燃料通路5の基端が接続されている。高圧燃料通路5の終端は、デリバリパイプ6に接続されている。
デリバリパイプ6には、4つの燃料噴射弁7が接続されており、高圧燃料ポンプ2からデリバリパイプ6へ圧送された高圧の燃料が各燃料噴射弁7へ分配されるようになっている。燃料噴射弁7は、内燃機関の気筒内へ直接燃料を噴射する弁機構である。
なお、上記した燃料噴射弁7のような筒内噴射用の燃料噴射弁に加え、吸気通路(吸気ポート)内へ燃料を噴射するためのポート噴射用の燃料噴射弁が内燃機関に取り付けられている場合は、低圧燃料通路4の途中から分岐してポート噴射用のデリバリパイプへ低圧の燃料が供給されるように構成されてもよい。
上記した低圧燃料通路4の途中には、分岐通路8の基端が接続されている。分岐通路8の終端は、燃料タンク3に接続されている。分岐通路8の途中には、プレッシャーレギュレータ9が設けられている。プレッシャーレギュレータ9は、低圧燃料通路4内の圧力(燃料圧力)が所定値を超えたときに開弁することにより、低圧燃料通路4内の余剰の燃料が分岐通路8を介して燃料タンク3へ戻るように構成される。
上記した高圧燃料通路5の途中には、チェック弁10が配置されている。チェック弁10は、前記高圧燃料ポンプ2の吐出口から前記デリバリパイプ6へ向かう流れを許容し、前記デリバリパイプ6から前記高圧燃料ポンプ2の吐出口へ向かう流れを規制するワンウェイバルブである。
上記したデリバリパイプ6には、該デリバリパイプ6内の余剰の燃料を前記燃料タンク3へ戻すためのリターン通路12が接続されている。リターン通路12の途中には、該リターン通路12の導通と遮断とを切り換えるリリーフ弁13弁が配置されている。リリーフ弁13は、電動式又は電磁駆動式の弁機構であり、デリバリパイプ6内の燃料圧力が目標値を超えたときに開弁される。
前記リターン通路12の途中には、連通路14の終端が接続されている。前記連通路14の基端は、前記高圧燃料ポンプ2に接続されている。この連通路14は、前記高圧燃料ポンプ2から排出される余剰燃料を前記リターン通路12へ導くための通路である。
ここで、本実施例における燃料供給システムは、上記した各機器を電気的に制御するためのECU15を備えている。ECU15は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAMなどを備えた電子制御ユニットである。ECU15は、燃圧センサ16、吸気温度センサ17、アクセルポジションセンサ18、クランクポジションセンサ19などの各種センサと電気的に接続されている。
燃圧センサ16は、デリバリパイプ6内の燃料圧力(高圧燃料ポンプ2の吐出圧力)Phに相関した電気信号を出力するセンサである。吸気温度センサ17は、内燃機関に吸入される空気の温度に相関した電気信号を出力する。アクセルポジションセンサ18は、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)に相関した電気信号を出力する。クランクポジションセンサ19は、内燃機関の出力軸(クランクシャフト)の回転位置に相関した電気信号を出力するセンサである。
ECU15は、上記した各種センサの出力信号に基づいて、低圧燃料ポンプ1や吸入弁2aを制御する。たとえば、ECU15は、燃圧センサ16の出力信号(実吐出圧力)Phが目標吐出圧力Phtrgに収束するように、吸入弁2aの開閉タイミングを調整する。その際、ECU15は、実吐出圧力Phと目標吐出圧力Phtrgとの差ΔPh(=Phtrg−Ph)に基づいて、吸入弁2aの制御量である駆動デューティ(ソレノイドの通電時間と非通電時間との比)Dhをフィードバック制御する。具体的には、ECU15は、吸入弁2aの駆動デューティDhに対し、前記差ΔPhに基づく比例積分制御(PI制御)を行う。なお、前記目標吐出圧力Phtrgは、燃料噴射弁7の目標燃料噴射量に応じて定められる値である。
上記した比例積分制御において、ECU15は、目標燃料噴射量に応じて定まる制御量(フィードフォワード項)Tffと、実吐出圧力Phと目標吐出圧力Phtrgとの差ΔPhの大きさに応じて定める制御量(比例項)Tpと、前記差ΔPhの一部(たとえば、比例制御の残留偏差)を積算した制御量(積分項)Tiと、を加算することにより、駆動デューティDhを算出する。
なお、前記目標燃料噴射量とフィードフォワード項Tffとの関係、及び、前記差ΔPhと比例項Tpとの関係は、予め実験などを利用した適合作業によって定められるものとする。また、前記差ΔPhのうち、積分項Tiに加算される量の割合についても、予め実験などを利用した適合作業によって定められるものとする。
次に、ECU15は、低圧燃料ポンプ1に対して間欠的に駆動電圧を印加することによ
り、該低圧燃料ポンプ1を作動させる。以下、低圧燃料ポンプ1に対する駆動電圧の印加方法について述べる。
ECU15は、燃料のベーパに起因した高圧燃料ポンプ2の吐出不良が発生したときに、低圧燃料ポンプ1に対して通電を開始し、通電開始から所定期間経過後に通電を終了する。ここで、低圧燃料ポンプ1の通電時に該低圧燃料ポンプ1に印加される電圧(基準電圧)は、バッテリの出力電圧と同等の電圧である。また、前記所定期間は、低圧燃料ポンプ1が印加電圧に見合った運転状態で安定(定常運転)するまでに要する期間である。詳細には、所定期間は、低圧燃料ポンプ1の通電開始から低圧燃料ポンプ1の回転数が印加電圧に見合った回転数に安定するまでに要する期間である。
このような方法により低圧燃料ポンプ1の通電が行われると、図2に示すように、ベーパの発生により高圧燃料ポンプ2の吐出不良が発生したとき、言い換えれば高圧燃料ポンプ2の吐出圧力(高圧燃料通路5の燃料圧力)Phが低下したとき(図2中のt1)に、バッテリの出力電圧と同等の基準電圧Vbが低圧燃料ポンプ1に印加される。
基準電圧Vbが低圧燃料ポンプ1に印加されると、低圧燃料通路4の燃料圧力(フィード圧)Plが上昇し、それに伴って高圧燃料ポンプ2の吐出圧力Phも上昇する。その際、基準電圧Vbの印加は所定期間(図2中の期間T1)にわたって継続されるため、所定期間T1中はフィード圧Plが上昇し続けることになるが、高圧燃料ポンプ2の吐出圧力Phは前述のフィードバック制御が反映されるまで上昇し、その後は減少する。
前記所定期間T1が経過すると(図2中のt2)、低圧燃料ポンプ1に対する印加電圧が零(通電停止)になる。低圧燃料ポンプ1の通電停止期間(図2中のT2)は、フィード圧Plが徐々に低下する。そして、フィード圧Plが燃料の飽和蒸気圧を下回ると(図2中のt3)、低圧燃料ポンプ1に対する基準電圧Vbの印加(通電)が再開される。
図2に示すように、低圧燃料ポンプ1に対する基準電圧Vbの印加が間欠的に実施されると、低圧燃料ポンプ1に対して連続的に低電圧を印加する場合に比べ、低圧燃料ポンプ1の消費電力を低減することができる。また、低圧燃料ポンプ1に対して連続的に低電圧を印加する場合は、低圧燃料ポンプ1に印加される電圧を調整するための駆動回路が必要になるが、図2に示すような方法によれば駆動回路が不要になるという利点もある。なお、ここでいう「低電圧」とは、たとえば、フィード圧が燃料の飽和蒸気圧より若干高くなる印加電圧である。
また、前記低電圧が低圧燃料ポンプ1に印加される場合は、電動モータの回転数やトルクが小さくなるため、異物の噛み込みによりタービンインペラがロック状態に陥る可能性があった。これに対し、基準電圧Vbが間欠的に低圧燃料ポンプ1へ印加される方法によると、基準電圧Vbの印加期間(所定期間T1)において、低圧燃料ポンプ1の回転数やトルク(詳細には、低圧燃料ポンプ1のタービンインペラを回転させるための電動モータの回転数やトルク)が十分に高くなるため、異物などの噛み込みによりタービンインペラが回転不能な状態(ロック状態)に陥ることを防止することもできる。その結果、フィード圧Plを飽和蒸気圧より高い圧力まで速やかに上昇させることができるため、ベーパの発生を速やかに解消することも可能になる。
さらに、低圧燃料ポンプ1の電動モータとして、ブラシ式の電動モータが使用される場合に、前記低電圧が低圧燃料ポンプ1に印加され続けると、電動モータの整流子の表面に絶縁膜が形成され、ブラシと整流子との間の抵抗が大きくなる可能性があった。その場合、電動モータの効率が低下するとともに消費電力が増加する可能性もある。これに対し、基準電圧Vbが間欠的に低圧燃料ポンプ1へ印加される方法によれば、前記所定期間T1
中において前記低電圧に比して十分に高い基準電圧Vbが電動モータに印加されるため、整流子の表面に絶縁膜が形成され難くなる。よって、電動モータの効率低下を防止することができるとともに、電動モータの効率低下に伴う消費電力の増加を抑制することができる。
以下、本実施例における低圧燃料ポンプ1の制御手順について図3に沿って説明する。図3は、ECU15が低圧燃料ポンプ1を制御する際に実行する処理ルーチンを示すフローチャートである。この処理ルーチンは、予めECU15のROMなどに記憶されているルーチンであり、ECU15によって周期的に実行されるルーチンである。
図3の処理ルーチンでは、ECU15は、先ずS101において、高圧燃料ポンプ2の吐出不良が発生したか否かを判別する。たとえば、ECU15は、高圧燃料ポンプ2の駆動デューティDhをフィードバック制御する際に用いられる積分項Tiの変化傾向に基づいて、高圧燃料ポンプ2の吐出不良が発生しているか否かを判別する。
前記積分項Tiは、低圧燃料通路4にベーパが発生したとき、言い換えると、低圧燃料通路4内の燃料圧力が燃料の飽和蒸気圧を下回ったときに、増加傾向を示す。図4は、フィード圧Plを連続的に低下させた場合における積分項Tiと高圧燃料通路5内の燃料圧力(高圧燃料ポンプ2の実吐出圧力)Phの挙動を示す図である。図4において、フィード圧Plが飽和蒸気圧を下回ると(図4中のt10)、積分項Tiが穏やかな増加傾向を示す。その後、フィード圧Plが更に低下されると、高圧燃料ポンプ2の吸引不良又は吐出不良が発生する(図4中のt20)。高圧燃料ポンプ2の吸引不良又は吐出量が発生すると、積分項Tiの増加速度が大きくなるとともに、高圧燃料通路5内の燃料圧力Phが低下する。よって、ECU15は、前記積分項Tiの増加速度が大きくなったときに、高圧燃料ポンプ2の吐出不良が発生したと判定することができる。
そこで、ECU15は、最新の積分項Tiから前回の積分項Tioldを減算することにより、積分項の差分ΔTi(=Ti−Tiold)を算出し、該差分ΔTiが閾値α以上であれば、高圧燃料ポンプ2の吐出不良が発生したと判定するようにしてもよい。前記閾値αは、予め実験などを利用した適合処理によって求められた値であり、ECU15のROMなどに記憶されている値である。なお、前記閾値αは、固定値であってもよいが、単位時間あたりの燃料噴射量に応じて変更される可変値であってもよい。単位時間あたりの燃料噴射量が多いときは少ないときに比べ、フィード圧Plの低下速度が速くなるため、ベーパの発生時に高圧燃料ポンプ2の吐出圧力Phが急速に低下する可能性がある。よって、単位時間あたりの燃料噴射量が多いときは少ないときに比べ、前記閾値αが小さい値に設定されてもよい。
ここで図3の処理ルーチンに戻り、ECU15は、前記S101において否定判定した場合は、本ルーチンの実行を一旦終了する。一方、前記S101において肯定判定された場合は、ECU15は、S102へ進む。
S102では、ECU15は、バッテリの出力電圧と同等の基準電圧Vbを低圧燃料ポンプ1に印加する。続いて、ECU15は、S103において、タイマを起動させる。タイマは、低圧燃料ポンプ1に対する基準電圧Vbの印加が開始された時点からの経過時間Cを計測するものである。
S104では、ECU15は、前記タイマの計測時間Cが所定期間T1以上であるか否かを判別する。所定期間T1は、前述したように、低圧燃料ポンプ1の通電開始から低圧燃料ポンプ1の運転状態が印加電圧に見合った運転状態で安定するまでに要する期間であり、予め実験等を利用した適合処理によって求められた期間である。
前記S104において否定判定された場合(C<T1)は、ECU15は、前記S104の処理を繰り返し実行する。一方、前記S104において肯定判定された場合(C≧T1)は、ECU15は、S105へ進む。
S105では、ECU15は、低圧燃料ポンプ1に対する基準電圧Vbの印加を停止(通電停止)する。次いで、ECU15は、S106へ進み、前記タイマの計測時間をリセットさせる。
このようにECU15が図3の処理ルーチンを実行することにより、本発明に係わる制御手段が実現される。その結果、基準電圧Vbが間欠的に低圧燃料ポンプ1へ印加されることになる。よって、低圧燃料ポンプ1のロックや効率低下を防止しつつ、低圧燃料ポンプ1の消費電力の低減とベーパの抑制を図ることができる。
<実施例2>
次に、本発明に係わる内燃機関の燃料噴射制御システムの第2の実施例について図5、図6に基づいて説明する。ここでは、前述した第1の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第1の実施例と本実施例との相違点は、低圧燃料通路4の途中にアキュムレータ11が配置される点にある。図5は、本実施例における内燃機関の燃料噴射制御システムの概略構成を示す図である。図5において、低圧燃料通路4の途中には、アキュムレータ11が配置されている。アキュムレータ11は、可動式の隔壁により隔てられたガス室と作動室とを備えた蓄圧器であり、低圧燃料通路4内の燃料圧力(フィード圧)Plがガス室の圧力を上回ったときは低圧燃料通路4内の一部の燃料を作動室に流入させ、フィード圧Plがガス室の圧力を下回ったときは作動室の燃料を低圧燃料通路4に排出する。
このように構成された内燃機関の燃料噴射制御システムによれば、基準電圧Vbが低圧燃料ポンプ1に印加される期間(所定期間)T1において、フィード圧Plがアキュムレータ11のガス室の圧力を上回ったときに、低圧燃料通路4内の一部の燃料がアキュムレータ11の作動室に流入することになる。また、低圧燃料ポンプ1に対する基準電圧Vbの印加が停止された後において、フィード圧Plがアキュムレータ11のガス室の圧力を下回ったときに、アキュムレータ11の作動室から低圧燃料通路4へ燃料が排出されることになる。
このようにアキュムレータ11が作動すると、図6に示すように、低圧燃料ポンプ1に基準電圧Vbが印加される期間(所定期間)T1におけるフィード圧Plの上昇速度、及び低圧燃料ポンプ1の通電停止期間T2におけるフィード圧Plの低下速度は、アキュムレータ11を備えていない場合(たとえば、図2を参照)に比べ、穏やかになる。その結果、低圧燃料ポンプ1に対する通電が停止された後において、フィード圧Plが燃料の飽和蒸気圧を下回るまでにかかる時間、言い換えれば、高圧燃料ポンプ2が吐出不良を起こすまでにかかる時間が長くなる。よって、低圧燃料ポンプ1の通電頻度が減少することになり、低圧燃料ポンプ1の耐久性を向上させることができる。さらに、低圧燃料ポンプ1に対する間欠的な通電による高圧燃料ポンプ2の吐出圧力の変動幅も少なく抑えることができる。
なお、低圧燃料ポンプ1に基準電圧Vbが印加されているときのフィード圧Plの上昇速度は、アキュムレータ11を備えていない場合より穏やかになるため、所定期間T1の長さはアキュムレータ11を備えていない場合(たとえば、図2中のT1)より長く設定されるものとする。その際の所定期間T1の長さは、フィード圧Plが飽和蒸気圧に対し
て十分に高い圧力へ上昇するまでに要する長さであって、予め実験等を利用した適合処理によって定められた長さに設定されるものとする。
また、アキュムレータ11の雰囲気温度が常温であり、且つ作動室が空であるときのガス室の圧力(最低作動圧力)は、燃料温度が常温であるときに高圧燃料ポンプ2の吐出不良が発生し得ない最低のフィード圧、言い換えると、燃料のベーパが発生し得ない最低のフィード圧(最低フィード圧)と同等、若しくは若干低い圧力に設定されてもよい。
その場合、前記所定期間T1においてフィード圧Plが最低フィード圧以上になると、低圧燃料通路4内の一部の燃料がアキュムレータ11の作動室へ流入するようになるため、フィード圧Plが最低フィード圧Pl以上となった後のフィード圧Plの上昇速度をより穏やかにすることができるとともに、高圧燃料ポンプ2の吐出圧力の急激な上昇を抑制することができる。また、低圧燃料ポンプ1の通電停止後においてフィード圧Plが最低フィード圧を下回るまでの期間は、アキュムレータ11の作動室から低圧燃料通路4へ徐々に燃料が排出されるようになるため、フィード圧Plの低下速度をより穏やかにすることができる。その結果、低圧燃料ポンプ1の通電頻度が一層少なくなり、低圧燃料ポンプ1の耐久性が一層向上する。
また、アキュムレータ11は、低圧燃料通路4においてベーパが発生しやすい位置(ベーパ発生部位)、たとえば、高圧燃料ポンプ2の吸入弁2aの近傍に配置されてもよい。その場合、アキュムレータ11のガス室の雰囲気温度は、前記ベーパ発生部位の燃料温度と同傾向の温度変化を示すようになる。つまり、前記ベーパ発生部位の燃料温度が上昇するときは、ガス室の雰囲気温度も上昇する。一方、前記ベーパ発生部位の燃料温度が低下するときは、ガス室の雰囲気温度も低下する。
燃料の飽和蒸気圧は、燃料温度が高くなるほど高くなる傾向がある。一方、ガス室の圧力は、該ガス室の雰囲気温度が高くなるほど高くなる傾向がある。よって、アキュムレータ11が前記ベーパ発生部位の近傍に配置されると、燃料温度の上昇に伴って飽和蒸気圧が高くなったときにガス室の圧力も高まることになる。その結果、アキュムレータ11の作動室とベーパ発生部位との間の燃料の往き来(作動室に対する燃料の流入と排出)は、前記ベーパ発生部位の燃料圧力が飽和蒸気圧を下回らないように行われることになる。
その結果、低圧燃料ポンプ1に対する通電が停止されてから、前記ベーパ発生部位の燃料圧力が燃料の飽和蒸気圧を下回るまでの時間を一層長くすることができる。また、ガス室の圧力と前記ベーパ発生部位の燃料圧力との差が小さくなるため、アキュムレータ11の可動隔壁の可動範囲が狭くなり、可動隔壁の耐久性を高めることもできる。
なお、前述した第1及び第2の実施例においては、基準電圧Vbがバッテリの出力電圧と同等に設定される例について述べたが、異物の噛み込みによるタービンインペラのロックや電動モータの整流子表面における絶縁膜の形成を回避することができる最低の電圧が基準電圧Vbに設定されてもよい。その場合、低圧燃料ポンプ1のロックや効率低下を防止しつつ、低圧燃料ポンプ1の消費電力をより一層低減することが可能になる。なお、異物の噛み込みによるタービンインペラのロックや電動モータの整流子表面における絶縁膜の形成を回避することができる最低の電圧は、予め実験的に求めておくことができる。
1 低圧燃料ポンプ
2 高圧燃料ポンプ
2a 吸入弁
3 燃料タンク
4 低圧燃料通路
5 高圧燃料通路
6 デリバリパイプ
7 燃料噴射弁
8 分岐通路
9 プレッシャーレギュレータ
10 チェック弁
11 アキュムレータ
12 リターン通路
13 リリーフ弁
14 連通路
15 ECU
16 燃圧センサ

Claims (5)

  1. 燃料タンクから燃料を汲み上げるための電動式の低圧燃料ポンプと、
    前記低圧燃料ポンプから吐出される燃料を昇圧させるための高圧燃料ポンプと、
    前記高圧燃料ポンプの吐出圧力を測定する圧力センサと、
    前記高圧燃料ポンプの目標吐出圧力と前記圧力センサの測定値の偏差をパラメータとして演算される比例項及び積分項を用いて、前記高圧燃料ポンプの駆動信号を演算する演算手段と、
    前記積分項の変化傾向に応じて前記低圧燃料ポンプの吐出圧力を低下させる低下処理手段と、
    を備える内燃機関の燃料噴射制御システムにおいて、
    前記高圧燃料ポンプの吐出不良が発生するときに、前記低圧燃料ポンプに対して基準電圧を印加し、前記基準電圧の印加が開始されてから所定期間経過後に前記低圧燃料ポンプに対する通電を停止する制御手段を更に備え、
    前記低下処理手段は、前記積分項が増加傾向にないときは前記低圧燃料ポンプの吐出圧力を低下させ、前記積分項が増加傾向にあるときは前記低圧燃料ポンプの吐出圧力を上昇させるものであり、
    前記高圧燃料ポンプの吐出不良が発生するときは、前記積分項が増加傾向を示すときである内燃機関の燃料噴射制御システム。
  2. 請求項1において、前記基準電圧は、前記低圧燃料ポンプに異物が噛み込んだときに該低圧燃料ポンプが回転不能に陥らない最低の電圧である内燃機関の燃料噴射制御システム。
  3. 請求項1又は2において、前記所定期間は、前記低圧燃料ポンプの回転数が前記基準電圧に見合った回転数となるまでに要する期間である内燃機関の燃料噴射制御システム。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項において、前記低圧燃料ポンプから前記高圧燃料ポンプへ至る燃料経路の途中に蓄圧器が配置される内燃機関の燃料噴射制御システム。
  5. 請求項4において、前記蓄圧器のガス室の圧力は、前記高圧燃料ポンプの吐出不良が発生し得ない最低のフィード圧と同等以下に設定される内燃機関の燃料噴射制御システム。
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