JP5713200B2 - クランプ装置及びクランプ方法 - Google Patents

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Description

本発明は、クランプ装置及びクランプ方法に関するもので、特に、ホールクランプを備えるクランプ装置及びこのクランプ装置を使用したクランプ方法に関する。
例えば、工作機械のワーク固定治具として使用されるクランプ装置には、ホールクランプを備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。ホールクランプは、引き込みクランプとも呼ばれ、ワークの底面のクランプ穴に挿入されたグリップを拡径させてグリップのクランプ爪をクランプ穴に喰い込ませることでワークをクランプすることができる。ホールクランプを備えるクランプ装置は、ワークの底面を除く全ての面に工具をアプローチさせることができるため、段取り換えの回数が減少して機械加工を合理化することができる。
特開2011−143530号公報
前述したクランプ装置は、ワークの底面(基準面)がワーク着座面に対して浮いた状態、特に、ホールクランプのグリップのクランプ爪の下端位置とワークの底面とのグリップ挿入方向(クランプ穴の軸線の延び方向に対して同一方向)の距離(クリアランス、図2に示されるC参照)が確保されていない状態でグリップを拡径させた場合、クランプ爪がクランプ穴の開口部に喰い込み、ワークの底面(製品外観面)が破損して、いわゆる、コバ欠けが生じる虞がある。
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ホールクランプのグリップのクランプ爪がクランプ穴の開口部に喰い込むことによるワークの破損を防止することが可能なクランプ装置及びクランプ方法を提供することを課題としてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明のクランプ装置は、ワークの底面に開口するクランプ穴に挿入されたグリップを拡径させてクランプ爪をクランプ穴に喰い込ませることによりワークがクランプされるホールクランプを備えるクランプ装置であって、前記ワーク着座面に開口するエア噴出孔と、前記エア噴出孔へエアを供給するためのエア回路と、前記エア回路内の圧力を監視する第1圧力スイッチとを備えて、前記第1圧力スイッチの出力信号に基づいて前記ワーク着座面に対する前記ワークの着座を確認する着座確認手段と、前記エア回路内の圧力を監視する第2圧力スイッチを前記第1圧力スイッチとは別個に備えて、前記グリップが前記クランプ穴に挿入された状態で、前記ワークとワーク着座面との隙間が予め決められた隙間以下であるか前記第2圧力スイッチの出力信号に基づいて検査する検査手段と、前記検査手段の検査結果に基づいて前記ホールクランプのクランプ動作の可否を判定するクランプ動作可否判定手段と、を含むことを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明のクランプ方法は、ワークの底面に開口するクランプ穴に挿入されたグリップを拡径させてクランプ爪をクランプ穴に喰い込ませることによりワークをクランプするホールクランプを使用したクランプ方法であって、前記クランプ穴に前記グリップを挿入させる挿入ステップと、前記クランプ穴に前記グリップが挿入された状態で、前記ワークとワーク着座面との隙間が予め決められた隙間以下であるかを検査する検査ステップと、前記検査ステップの検査結果に基づいて前記ホールクランプの動作の可否を判定するクランプ動作可否判定ステップと、前記クランプ動作可否判定ステップでクランプ動作可能と判定された場合に、前記ホールクランプのクランプ動作を開始するクランプ動作開始ステップと、前記ワーク着座面に開口するエア噴出孔へエアを供給するためのエア回路内の圧力を監視する第1圧力スイッチの出力信号に基づいて前記ワーク着座面に対する前記ワークの着座を確認する着座確認ステップを含み、前記検査ステップでは、前記エア回路内の圧力を監視する前記第1圧力スイッチとは別個の第2圧力スイッチの出力信号に基づいて前記ワークと前記ワーク着座面との隙間が検査されることを特徴とする。
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、請求可能発明と称する)の態様を例示し、例示された各態様について説明する。ここでは、各態様を、特許請求の範囲と同様に、項に区分すると共に各項に番号を付し、必要に応じて他の項の記載を引用する形式で記載する。これは、請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載、実施形態の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得る。
なお、以下の各項において、(1)〜()項の各々が、特許請求の範囲に記載した請求項1〜の各々に相当する。
(1)ワーク着座面に開口するエア噴出孔と、エア噴出孔へエアを供給するためのエア回路と、エア回路内の圧力を監視する第1圧力スイッチとを備えて、第1圧力スイッチの出力信号に基づいてワーク着座面に対するワークの着座を確認する着座確認手段と、エア回路内の圧力を監視する第2圧力スイッチを第1圧力スイッチとは別個に備えて、グリップがクランプ穴に挿入された状態で、ワークとワーク着座面との隙間が予め決められた隙間以下であるか第2圧力スイッチの出力信号に基づいて検査する検査手段と、検査手段の検査結果に基づいてホールクランプのクランプ動作の可否を判定するクランプ動作可否判定手段と、を含むことを特徴とするクランプ装置。
本項に記載のクランプ装置によれば、クランプ動作可否判定手段によってクランプ動作可能であると判定された場合にのみ、ホールクランプのクランプ動作が開始されるように構成することにより、クランプ爪がクランプ穴の開口部に食い込むことによる製品外観面の破損(コバ欠け)を確実に防止することができる。
本項の態様において、検査手段は、ワークとワーク着座面との隙間を検査する。具体的には、検査手段は、ワークとワーク着座面との隙間が予め決定された隙間以下であること、すなわち、グリップのクランプ爪の下端位置とワーク底面(基準面)との間のグリップ挿入方向への距離(クリアランス)が予め決定された距離以上確保されていることを確認する。換言すると、検査手段は、グリップのクランプ爪がワークのクランプ穴の開口部(ワーク底面)に対向していないことを確認する。そして、クランプ動作可否判定手段は、検査手段によってクランプ爪の下端位置とワーク底面とがグリップ挿入方向において一致していないことが確認された場合のみ、ホールクランプがクランプ動作可能であると判定する。
本項の態様において、ワーク着座面は、ホールクランプ本体に形成されたワーク着座面を利用することができ、また、ホールクランプとは別個にクランプ装置の基台上に配設された基準部材に形成することも可能である。
また、本項に記載のクランプ装置によれば、検査手段は、各ホールクランプに対応して設けられる各第2圧力スイッチの出力信号に基づいてワークとワーク着座面との隙間(隙間の程度)を検査する。ここで、着座確認手段(第1圧力スイッチ)は、ホールクランプのクランプ不良を検知するためのものであり、この着座確認手段(第1圧力スイッチ)が既設である場合、第2圧力スイッチを着座確認手段の既設のエア回路に追加することで検査手段を構成することが可能であり、既存設備の簡単な改造だけで済むことから、低コストに実施することができる。
)第2圧力スイッチは、第1圧力スイッチによって圧力が監視される第1エア供給路をバイパスさせて設けられた第2エア供給路の圧力を監視する()のクランプ装置。
本項に記載のクランプ装置によれば、着座確認手段(第1圧力スイッチ)が既設である場合、既設の各第1エア供給路をバイパスさせることで各第2エア供給路を形成し、各第2エア供給路の圧力を対応する各第2圧力スイッチによって監視することにより検査手段を構成することができる。この場合、対応するホールクランプの第1圧力スイッチと第2圧力スイッチとは並列に配置される。
なお、第1圧力スイッチはワークとワーク着座面との密着を確認するためのものであるのに対し、第2圧力スイッチはワークとワーク着座面との隙間の程度を検査するためのものであるため、第2圧力スイッチの設定圧力は、第1圧力スイッチの設定圧力よりも低く設定される。
)ワークの底面に開口するクランプ穴に挿入されたグリップを拡径させてクランプ爪をクランプ穴に喰い込ませることによりワークをクランプするホールクランプを使用したクランプ方法であって、クランプ穴にグリップを挿入させる挿入ステップと、クランプ穴にグリップが挿入された状態で、ワークとワーク着座面との隙間を検査する検査ステップと、検査ステップの検査結果に基づいてホールクランプの動作の可否を判定するクランプ動作可否判定ステップと、クランプ動作可否判定ステップでクランプ動作可能と判定された場合に、ホールクランプのクランプ動作を開始するクランプ動作開始ステップと、を含むことを特徴とするクランプ方法。
本項に記載のクランプ方法によれば、クランプ動作可否判定ステップにおいてクランプ動作可能であると判定された場合にのみ、ホールクランプのクランプ動作が開始されるので、クランプ爪がクランプ穴の開口部に食い込むことによる製品外観面の破損(コバ欠け)を確実に防止することができる。
本項の態様において、検査ステップでは、ワークとワーク着座面との隙間が検査される。具体的には、検査ステップでは、ワークとワーク着座面との隙間が予め決定された隙間以下であること、すなわち、グリップのクランプ爪の下端位置とワーク底面(基準面)との間のグリップ挿入方向への距離(クリアランス)が予め決定された距離以上確保されていることが確認される。換言すると、検査ステップでは、グリップのクランプ爪がワークのクランプ穴の開口部(ワーク底面)に対向していないことが確認される。そして、クランプ動作可否判定ステップでは、検査ステップにおいてクランプ爪の下端位置とワーク底面とがグリップ挿入方向において一致していないことが確認された場合のみ、ホールクランプがクランプ動作可能であると判定され、さらに、クランプ動作開始ステップでは、クランプ動作可否判定ステップにおいてホールクランプがクランプ動作可能であると判定された場合のみ、ホールクランプのクランプ動作が開始される。
本項の態様において、ワーク着座面は、ホールクランプ本体に形成されたワーク着座面を利用することができ、また、ホールクランプとは別個にクランプ装置の基台上に配設された基準部材とすることができる。
また、本項に記載のクランプ方法によれば、検査ステップでは、各ホールクランプに対応して設けられる各第2圧力スイッチの出力信号に基づいてワークとワーク着座面との隙間(隙間の程度)が検査される。ここで、第1圧力スイッチは、ホールクランプのクランプ不良を検知するためのものであり、この第1圧力スイッチが既設である場合、各第2圧力スイッチを既設のエア回路に追加することで検査ステップを実施するための構成を成し遂げることが可能であり、既存設備の簡単な改造だけで済むことから、低コストに実施することができる。
本発明によれば、ホールクランプのグリップのクランプ爪がクランプ穴の開口部に喰い込むことによるワークの破損を防止することが可能なクランプ装置及びクランプ方法を提供することができる。
本実施形態のクランプ装置の斜視図である。 本実施形態のクランプ装置の説明図であり、ホールクランプによってワークが正常にクランプされた状態を示すクランプ部の軸平面断面図である。 本実施形態のクランプ装置のエア回路の概略構成を示す図である。 本実施形態のクランプ方法のタイムチャート図である。 他の実施形態のクランプ装置の斜視図である。
本発明の一実施形態を添付した図を参照して説明する。
本実施形態のクランプ装置1は、例えば、マシニングセンタのマシンテーブルに取り付けられるワーク固定治具として使用される。図1に示されるように、クランプ装置1は、プレート2aを備える基台2を有する。プレート2a上には、4個のホールクランプ3と、各ホールクランプ3の近傍に配置される4個のリフタ4(例えば、油圧シリンダ)と、概してプレート2aの一方の対角線上に配置される2個の位置決めピン5と、概してプレート2aの他方の対角線上に配置される2個のガイドピン6と、が配設される。
ホールクランプ3は、フランジ部分が4個のボルト7によってプレート2aに固定されるクランプ本体8と、クランプ本体8の中央に上方向へ突出してワーク9のクランプ穴10(図2参照)に挿入されるクランプ部11と、クランプ本体8に設けられてクランプ部11の軸線(以下、クランプ軸という)の回りに環状に形成されるワーク着座面12と、を有する。図2に示されるように、クランプ部11は、クランプ軸に対して同軸に配置されるロッド13と、ロッド13の周囲を取り囲むように設けられるグリップ14と、を有する。
ロッド13は、外円錐面を有する上端部13aを有し、上端部13aには、4面(図2には2面のみ表される)の平坦なテーパ面15がロッド13の軸線(クランプ軸)回りに等間隔(角度位相90°)で設けられる。グリップ14は、各テーパ面15に対応する4個のグリップ片がクランプ軸回りに分割されて構成される。また、グリップ14の各グリップ片には、対応する各テーパ面15に摺動可能に当接する平坦なテーパ面16が形成される。なお、グリップ14は、常時、縮径側へ付勢されている。
そして、ホールクランプ3は、アンクランプ状態(グリップ14が縮径された状態)でロッド13が引き込まれることにより、ロッド13がグリップ14に対して図2における下方向へ移動される。これにより、グリップ14が拡径されて、図2に示されるように、グリップ14の外側に形成されたクランプ爪17がワーク9のクランプ穴10の内周面に喰い込む。その結果、ワーク9は、ホールクランプ3によってクランプされる。なお、ホールクランプ3は、市販品をそのまま使用することができる。したがって、明細書の記載を簡潔にすることを目的に、ホールクランプ3のさらなる詳細な説明を省略する。
図3に示されるように、クランプ装置1は、ホールクランプ3のワーク着座面12に開口するエア噴出孔18と、設備側から供給される圧縮エアをエア噴出孔18へ供給するためのエア回路19と、エア噴出穴18に連通される第1エア供給路20内の圧力を監視する第1圧力スイッチ21と、を含む着座確認手段を備える。着座確認手段は、クランプ装置1に既設のものがそのまま使用されており、第1圧力スイッチ21は、ワーク着座面12とワーク9の底面9a(以下、ワーク底面9aという)との間にエア噴出孔18からエアが噴出された時の第1エア供給路20内の圧力が設定圧力P1に到達したことを検知すると検知信号を出力する。そして、制御手段(着座確認手段)は、各ホールクランプ3に対応して設けられる各第1圧力スイッチ21の出力信号に基づいて各第1エア供給路20内の圧力が設定圧力P1に到達したことを認知することにより、ワーク底面9a(基準面)がホールクランプ3のワーク着座面12に密着していることを確認することができるように構成されている。
また、クランプ装置1は、ホールクランプ3のグリップ14がワーク9のクランプ穴10に挿入された状態で、ワーク底面9a(基準面)とワーク着座面12との隙間(隙間の程度、図3におけるL)、すなわち、ワーク底面9aとワーク着座面12とのクランプ軸に沿った方向(図2及び図3における上下方向、以下、グリップ挿入方向という)への距離を検査する検査手段を備える。検査手段は、各ホールクランプ3に対応する各第1エア供給路20をバイパスさせて設けられた各第2エア供給路22と、各第2エア供給路22内の圧力を監視する各第2圧力スイッチ23と、を含む。図3に示されるように、第2圧力スイッチ23は、第1圧力スイッチ21に対して並列に配置されており、ワーク着座面12とワーク底面9aとの間にエア噴出孔18からエアが噴出された時の第2エア供給路22内の圧力が設定圧力P2に到達したことを検知すると検知信号を出力する。
さらに、クランプ装置1は、検査手段の検査結果に基づいてホールクランプ3のクランプ動作の可否を判定するクランプ動作可否判定手段を備える。具体的には、クランプ動作可否判定手段は、前述した制御手段に組み込まれており、第2圧力スイッチ23の出力信号に基づいて第2エア供給路22内の圧力が設定圧力P2に到達したことを認知することにより、ワーク底面9a(基準面)とワーク着座面12との隙間Lが予め決められた隙間L0以下(L0≧L)であると判定する。
すなわち、クランプ動作可否判定手段は、第2圧力スイッチ23の出力信号に基づいてクランプ爪17の下端位置とワーク底面9aの位置とのクリアランス(図2におけるC)が予め決められたクリアランスC0以上確保されている(C≧C0)場合、換言すると、クランプ爪17の下端位置とワーク底面9aの位置とが一致していないことが確認された場合のみ、ホールクランプ3がクランプ動作可能であると判定する。そして、クランプ装置1は、クランプ動作可否判定手段によって全てのホールクランプ3がクランプ動作可能であると判定された場合のみ、各ホールクランプ3のクランプ動作が開始されるように構成されている。
次に、図4に示されるタイムチャート図に基づき本実施形態の作用(クランプ方法)を説明する。
クランプ装置1の初期状態、すなわち、クランプ装置1がワーク9を受け入れる前の時点(図4におけるT0)では、各リフタ4が上昇端に位置することが確認される。なお、各リフタ4の上昇端は、各リフタ4に取り付けられたシリンダスイッチの出力信号により確認することができる。また、初期状態T0では、各ホールクランプ3のワーク着座面12に形成されたエア噴出孔18からエアが大気中へ放出される、換言すると、ワーク着座面12の上方に十分な隙間がある状態であり、第1エア供給路20内の圧力は一定のレベル以下であることが要求される。
制御手段は、このような状態、すなわち、初期状態T0においてワーク着座面12上に何もない状態であることを、全ての第1圧力スイッチ21(着座確認手段)及び各第2圧力スイッチ23(クランプ動作可否判定手段)がOFFであることにより確認することができる。そして、制御手段(クランプ動作可否判定手段)は、少なくとも1個の第2圧力スイッチ23がOFFであることが確認されることにより、各ホールクランプ3のクランプ動作が不可能であると判定する。なお、第2圧力スイッチ23の設定圧力P2は第1圧力スイッチ21の設定圧力P1よりも低く設定されることから、通常、第2圧力スイッチ23がOFFの状態である場合、第1圧力スイッチ21もOFFの状態である。
各リフタ4の上昇端及び全ての第1圧力スイッチ21のOFF(クランプ開始不可)が確認されると、搬入装置(例えば、ロボットハンド)によって初期状態T0のクランプ装置1にワーク9が搬入される。ワーク9の搬入時には、クランプ装置1の各ガイドピン6をワーク9の対応する各ガイド穴に挿入させる。これにより、ワーク9は、クランプ装置1に対してラフに位置決めされた状態で各リフタ4上に載置される。この状態では、各ホールクランプ3のクランプ部11の頂部(ロッド13の頂部)が対応するワーク9の各クランプ穴10に臨むとともに、各位置決めピン5の頂部が対応するワーク9の位置決め穴に臨むことになる。
(挿入ステップ)
次に、図4におけるT1の時点で各リフタ4を下降させてワーク9を下降させる。これにより、ワーク9の各位置決め穴に対応する各位置決めピン5が嵌合されて、ワーク9はクランプ装置1に対して要求される位置決め精度で位置決めされる。同時に、ワーク9の各クランプ穴10には、対応する各ホールクランプ3のクランプ部11が挿入される。
(検査ステップ)
各リフタ4を下降させることで、各ホールクランプ3のワーク着座面12とワーク底面9a(基準面)との間には隙間L(図3参照)が形成される。これにより、各エア噴出孔18から噴出されるエアの背圧が上昇して、この背圧の上昇に伴い、各第2エア供給路22内の圧力が上昇する。そして、隙間Lが予め決定された隙間L0以下である場合(L0≧L)、第2エア供給路22内の圧力が設定圧力P2に到達した時点で第2圧力スイッチ23がONの状態になる。換言すると、第2圧力スイッチ23がONの状態になることにより、ワーク着座面12とワーク底面9aとの隙間Lが予め決定された隙間L0以下であることが確認される。
このように、検査ステップでは、第2圧力スイッチ23がONの状態になることにより、図2に示されるように、グリップ14のクランプ爪17の下端位置とワーク底面9aとの間のグリップ挿入方向(図2における上下方向)のクリアランスCが予め決定された距離C0以上確保されていること、すなわち、グリップ14のクランプ爪17がワーク9のクランプ穴10の開口部(ワーク底面9a)に対向していないことが確認される。
(クランプ動作可否判定ステップ)
そして、制御手段(クランプ動作可否判定手段)は、各ホールクランプ3に対応して設けられる各第2圧力スイッチ23の出力信号によって、各グリップ14のクランプ爪17の下端位置とワーク9の対応する各クランプ穴10の開口部(ワーク底面9a)とがグリップ挿入方向において一致していないことを認識することにより、全てのホールクランプ3がクランプ動作可能であると判定する。なお、制御手段は、タイマで設定された時間内に少なくとも1個の第2圧力スイッチ23の出力信号(ON状態)が得られない場合、ホールクランプ3がクランプ動作不可である、すなわち、ワーク9のセットミスであると判定する。
(クランプ動作開始ステップ)
そして、制御手段は、図4におけるT2の時点で、各リフタ4が下降端に位置していることを確認するとともに、各ホールクランプ3がクランプ動作可能であることを確認すると、図4におけるT3の時点で、各ホールクランプ3を動作させる。すなわち、ワーク9の各クランプ穴10に挿入された各クランプ部11のロッド13を下降させて各クランプ部11のグリップ14を拡径させる。これにより、図2に示されるように、グリップ14のクランプ爪17がクランプ穴10の内壁に喰い込み、ワーク9は、各ホールクランプ3によって引き込まれてクランプされる。
(着座確認ステップ)
そして、制御手段は、図4におけるT4の時点で、クランプ端を確認、すなわち、各ホールクランプ3のロッド13が予め決定された距離だけストロークしたことがシリンダスイッチ等により確認されると、図4におけるT5の時点で、第1圧力スイッチ21(着座確認手段)の出力信号に基づいて、ワーク底面9a(基準面)が全てのホールクランプ3のワーク着座面12に密着しているか否かが確認される。そして、全ての第1圧力スイッチ21がONの状態である、すなわち、ワーク底面9a(基準面)が全てのホールクランプ3のワーク着座面12に密着していることが確認されると、制御装置は、ワーク9が正常にクランプされたことを認知する。
そして、制御装置は、ワーク9が正常にクランプされたことを認知すると、図4におけるT6の時点で、クランプが完了したことを知らせる信号を出力して全ての処理を終了する。なお、制御手段は、図4におけるT6の時点で、少なくとも1個の第1圧力スイッチ21(着座確認手段)の出力信号(ON状態)が得られない場合、対象となるホールクランプ3のクランプミスであると判定する。
この実施形態では以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、ワーク9の各クランプ穴10に対応する各ホールクランプ3のクランプ部11が挿入された後、各ホールクランプ3のクランプ動作の可否が判定されて、各ホールクランプ3に対してクランプ動作可能であると判定した場合、すなわち、各ワーク着座面12とワーク底面9aとの隙間Lが予め決定された隙間L0以下であることが確認された場合、換言すると、各クランプ部11のグリップ14のクランプ爪17の下端位置とワーク底面9aとの間のグリップ挿入方向のクリアランスCが予め決定された距離C0以上確保されている場合、つまり、各クランプ部11のグリップ14のクランプ爪17がワーク9のクランプ穴10の開口部(ワーク底面9a)に対向していないことが確認された場合、各クランプ部11のグリップ14が拡径されてワーク9がクランプされるので、ホールクランプ3のグリップ14のクランプ爪17がクランプ穴10の開口部に喰い込むことによるワークの破損(コバ欠け)を確実に防止することができる。
また、クランプ動作の可否判定は、既設の着座確認手段を利用して構成される検査手段の検査結果に基づいて実施されるので、設備コストの増大を抑止することができる。すなわち、検査手段は、着座確認手段の各第1エア供給路20をバイパスさせて第2エア供給路22を形成して、各第2エア供給路22内の圧力を対応する各第2圧力スイッチ23によって監視することで構成されるので、既存設備の簡単な改造のみで実施することが可能である。
なお、実施形態は上記に限定されるものではなく、例えば、次のように構成することができる。
本実施形態では、ワーク着座面12が形成されたホールクランプ3を使用してクランプ装置1を構成したが、図5に示されるように、ワーク着座面12が形成されていないホールクランプ33を使用してクランプ装置31を構成することができる。この場合、リンククランプを使用したクランプ装置で実施されているように、エア噴出孔18が開口したワーク着座面12(ワーク9の高さ基準)を備える基準部材34を各ホールクランプ33の近傍に配設することにより、クランプ装置31を構成すればよい。この場合、第1エア供給路20(図3参照)は、各基準部材34のエア噴出孔18に対応して設けられ、第2エア供給路23は、各第1エア供給路20をバイパスさせることにより構成される。なお、図5において、図1に対応する構成については同一の符号を付してある。
1 クランプ装置、3 ホールクランプ、9 ワーク、9a ワーク底面、10 クランプ穴、12 ワーク着座面、14 グリップ、17 クランプ爪、18 エア噴出孔、19 エア回路、20 第1エア供給路、21 第1圧力スイッチ、22 第2エア供給路、23 第2圧力スイッチ

Claims (3)

  1. ワークの底面に開口するクランプ穴に挿入されたグリップを拡径させてクランプ爪をクランプ穴に喰い込ませることによりワークがクランプされるホールクランプを備えるクランプ装置であって、
    前記ワーク着座面に開口するエア噴出孔と、前記エア噴出孔へエアを供給するためのエア回路と、前記エア回路内の圧力を監視する第1圧力スイッチとを備えて、前記第1圧力スイッチの出力信号に基づいて前記ワーク着座面に対する前記ワークの着座を確認する着座確認手段と、
    前記エア回路内の圧力を監視する第2圧力スイッチを前記第1圧力スイッチとは別個に備えて、前記グリップが前記クランプ穴に挿入された状態で、前記ワークとワーク着座面との隙間が予め決められた隙間以下であるか前記第2圧力スイッチの出力信号に基づいて検査する検査手段と、
    前記検査手段の検査結果に基づいて前記ホールクランプのクランプ動作の可否を判定するクランプ動作可否判定手段と、
    を含むことを特徴とするクランプ装置。
  2. 前記第2圧力スイッチは、前記第1圧力スイッチによって圧力が監視される第1エア供給路をバイパスさせて設けられた第2エア供給路の圧力を監視することを特徴とする請求項に記載のクランプ装置。
  3. ワークの底面に開口するクランプ穴に挿入されたグリップを拡径させてクランプ爪をクランプ穴に喰い込ませることによりワークをクランプするホールクランプを使用したクランプ方法であって、
    前記クランプ穴に前記グリップを挿入させる挿入ステップと、
    前記クランプ穴に前記グリップが挿入された状態で、前記ワークとワーク着座面との隙間が予め決められた隙間以下であるかを検査する検査ステップと、
    前記検査ステップの検査結果に基づいて前記ホールクランプの動作の可否を判定するクランプ動作可否判定ステップと、
    前記クランプ動作可否判定ステップでクランプ動作可能と判定された場合に、前記ホールクランプのクランプ動作を開始するクランプ動作開始ステップと、
    前記ワーク着座面に開口するエア噴出孔へエアを供給するためのエア回路内の圧力を監視する第1圧力スイッチの出力信号に基づいて前記ワーク着座面に対する前記ワークの着座を確認する着座確認ステップを含み、
    前記検査ステップでは、前記エア回路内の圧力を監視する前記第1圧力スイッチとは別個の第2圧力スイッチの出力信号に基づいて前記ワークと前記ワーク着座面との隙間が検査されることを特徴とするクランプ方法。
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