JP5711019B2 - 出没式筆記具 - Google Patents
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Description
このような出没式筆記具を組立てる際には、リフィールの後端部に接続された押子を、後軸の前端開口部に挿入し、該押子を後軸の内部から前記窓部に挿通させて後軸の周壁に係合させるようにしている。
そこで、軸筒後端側の窓孔に対し外部から押子を挿入するようにした構造が望まれる。このような構造の一例として、例えば特許文献2に記載された発明では、操作体(7)の両側壁に係止突起(76)を設け、窓孔(5)の側壁に、幅狭部(51)と該幅狭部(51)より広い幅を有する幅広部(52)とを設け、前記幅狭部(51)の内面と前記操作体(7)の係止突起(76)とが摺動可能に抜け止め係止され、前記窓孔(5)の幅広部(52)を、前記操作体(7)の係止突起(76)が通過可能に構成し、押子(操作体7)を、窓孔(5)を介して、軸筒(2)内から取り外し可能且つ軸筒(2)内に挿入可能に構成してなり、ユーザーが好みの筆記体及び押子(操作体)を自由に交換できるようにしている。
押子をその前端側から挿入孔に挿入した後、軸筒後方へずらせば、該押子の被ガイド部がガイド孔に嵌り合うとともに、同押子の抜止突起がガイド孔の裏側で軸筒径方向へ突出して掛合する。この掛合状態の押子は、軸筒径方向や軸筒後方へ引張っても抜け外れることはない。
よって、押子を外部から容易に組み付けることができる上、該押子が誤って外れてしまうのを防ぐことができる。
前記押子の後端側には、軸筒外へ突出して前記クリップを開閉回動可能に支持する支持突部が設けられ、前記抜止突起は、前記支持突部のクリップ支点部よりも後方側に配置されている。
なお、以下の説明中、「軸筒軸方向」とは、軸筒10の軸心(中心線)が延びる方向(図1に示す筆記具1の前後方向)を意味する。
また、「軸筒径方向」とは、軸筒10の直径方向を意味する。
また、「軸筒中心方向」とは、軸筒径方向に沿って軸筒中心へ向かう方向を意味する。
また、「軸筒径外方向」とは、軸筒径方向に沿って軸筒外方へ向かう方向を意味する。
この出没式筆記具1は、軸筒10と、該軸筒10内に収納された複数(本実施の形態の一例では4本)のリフィール21,22と、これらリフィール21,22をそれぞれ軸方向へ案内するリフィールガイド部材30と、押子41,42の進退を案内する押子ガイド体50と、リフィール21,22の後端にそれぞれ接続されたクリップ支持用押子41及び直接操作用押子42とを備え、前記クリップ支持用押子41を、軸筒10の外周側から内部へ組み付けられるようにしている。
この軸筒10の後端側には、後述する押子ガイド体50のガイド孔51a及び挿入孔51c(図3参照)に連通する窓部12c、同押子ガイド体50のガイド孔51d及び挿入孔51f(図4参照)に連通する窓部12bが設けられる。
この軸筒10の他例としては、一本の筒体からなる態様や、筒体の先端側に先細状の先口を接続した態様、軸方向に接続された3本以上の筒体からなる態様等とすることが可能である。
シャープペンシル用リフィール21は、筆記部21a側の段部21bを軸筒10前端の開口部11a1の内縁に係止された状態で、圧縮スプリング21cよりも後側の芯タンク21dが押されて軸方向へ往復動することによって、筆記部21aから鉛芯を繰り出す周知構造を有する。
また、各ボールペン用リフィール22は、インクが充填されたインク収容管22bの前端に、回転自在に転写ボールを抱持したチップ22aを嵌着してなる。
さらに、この押子ガイド体50は、クリップ支持用押子41又は直接操作用押子42を前記前進位置で係止した状態で、軸筒10に相対して軸方向へ往復動するように設けられ、その往復動操作のためのノック部52を、軸筒10後端に挿通して後方へ突出している。
この構成によれば、クリップ支持用押子41を前記前進位置で後退不能に係止した状態で、ノック部52がノック操作されると、押子ガイド体50の往復運動がクリップ支持用押子41を介してシャープペンシル用リフィール21の後部側に伝達され、シャープペンシル用リフィール21前端から鉛芯が繰り出される。
さらに、このガイド筒部51は、前記ガイド孔51aとは周方向にずれた位置に、直接操作用押子42の進退を案内するガイド孔51dと、該ガイド孔51dの表側の縁の前端側に配置されて前進位置となった際の直接操作用押子42の後端を係止する係止段部51bと、ガイド孔51dの前方に連続するとともに該ガイド孔51dよりも軸筒径方向の幅が大きい挿入孔51fとを有する。
ガイド孔51aの後端側の縁51a2は、後退した際のクリップ支持用押子41の後端部に対し、凹凸状に嵌り合って、クリップ支持用押子41のがたつきを防止する。
この挿入孔51cの軸筒径方向の幅は、ガイド孔51aの軸筒径方向の幅よりも大きく、且つクリップ支持用押子41の最大幅よりも若干大きい寸法に設定されている。
そして、この挿入孔51cの軸筒軸方向の長さは、ガイド孔51aの軸筒軸方向の長さよりも短く、且つクリップ支持用押子41の支持突部41bの軸筒軸方向の長さよりも若干長い寸法に設定されている。
このガイド孔51d前端側の係止段部51eは、前記ガイド孔51dの表側の縁の前端側に、軸筒中心方向へ階段状に凹むようにして設けられる。
ガイド孔51d前方側に連続する挿入孔51fは、後述する直接操作用押子42の操作突部42bを挿通可能であって、前記抜止突起42dを挿通不能な幅に形成される。
このクリップ支持用押子41は、装着される前記クリップ部60が指等でスライド操作されることで進退する。
この支持突部41bは、押子ガイド体50の挿入孔51cを通過するように、軸筒軸方向の寸法、及び幅寸法(軸筒周方向の寸法)が設定されている。
この被ガイド部41cは、押子ガイド体50のガイド孔51aに嵌り合って前後へ導かれるように、その幅寸法(軸筒周方向の寸法)が設定されている。また、この被ガイド部41cの長さ方向(軸筒軸方向)の寸法は、ガイド孔51a(図3参照)の長さよりも若干長い寸法に設定される。
前側の係合突起41dは、前進位置で掛止されている他の押子42の掛止状態を解除する場合に、その押子42に対し後方から当接する突起である。
後側の係合突起41eは、前進位置で掛止されている当該クリップ支持用押子41の掛止状態を解除する場合に、他の押子42によって後方から当接される突起である。
この掛止凹部41gの底部41e1は、軸筒軸方向において、抜止突起41fの後端部41f1と同位置、又は後端部41f1に近接する位置となるように配置されている。この構成によれば、掛止凹部41g及び抜止突起41fの協働作用によって、クリップ支持用押子41の後端側がガイド孔51aから引き抜かれたり、クリップ支持用押子41の後端側ががたついたり等するのを、効果的に防ぐことができる。
図6は、主要な係合関係を明瞭にするために、軸筒10を省き、押子ガイド体50に対してクリップ支持用押子41を組み付ける手順を示すが、実際には押子ガイド体50の周囲が軸筒10によって覆われた状態で、図示と同様にしてクリップ支持用押子41が組みつけられる。
この移動によって、被ガイド部41cがガイド孔51aに嵌り合うとともに、抜止突起41fがガイド孔51aの裏側の縁51a3に掛合する。したがって、クリップ支持用押子41は、ガイド孔51aから径外方向(図6の上方)へ引き抜かれることなく、後方へスライドする。
しかも、抜止突起41f及び掛止凹部41gによる相乗効果によって、クリップ支持用押子41の移動中のがたつき、クリップ60の開閉動作によるがたつき等を効果的に軽減することができる。
12c:窓部 21:シャープペンシル用リフィール
21a:筆記部 41:クリップ支持用押子
41a:スライド部 41b:支持突部
41b1:クリップ支点部 41c:被ガイド部
41f:抜止突起 42:直接操作用押子
50:押子ガイド体 51a:ガイド孔
52:ノック部
Claims (4)
- 軸筒外周面から突出する押子の進退操作によって軸筒前端から筆記部を出没するようにした出没式筆記具において、
軸筒の外周側に、軸筒径方向へ貫通するとともに軸筒軸方向へわたるガイド孔と、該ガイド孔の前方に連続するとともに該ガイド孔よりも軸筒径方向の幅が大きい挿入孔とを設け、
前記押子に、前記ガイド孔に嵌め合わせられて軸筒軸方向へ導びかれる被ガイド部と、該被ガイド部の軸筒中心側で軸筒径方向へ突出する抜止突起とを設け、
前記押子をその前端側から前記挿入孔に挿入した後、軸筒後方へずらして、前記被ガイド部を前記ガイド孔に嵌め合わせるとともに、前記抜止突起を前記ガイド孔の裏側に掛合するようにした出没式筆記具であって、
軸筒の周壁に窓部を設けるとともに、軸筒内に、前記窓部に連通するように前記ガイド孔及び前記挿入孔を形成した押子ガイド体を備え、
前記押子ガイド体は、前進位置にある前記押子を係止した状態で、軸筒に相対して軸方向へ往復動するように設けられるとともに、後端側のノック部を軸筒後端に挿通して外部へ突出していることを特徴とする出没式筆記具。 - 前記押子は、前記ガイド孔と前記挿入孔を合わせた軸筒軸方向の長さよりも長く形成され、その後端寄りに前記抜止突起を配置していることを特徴とする請求項1記載の出没式筆記具。
- 前記押子には、後端部が軸筒中心方向へ押圧されることで前端部を軸筒外周面から離間して開放する開閉操作機能付のクリップが支持され、
前記押子の後端側には、軸筒外へ突出して前記クリップを開閉回動可能に支持する支持突部が設けられ、前記抜止突起は、前記支持突部のクリップ支点部よりも後方側に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の出没式筆記具。 - 前記押子は、前記ガイド孔よりも軸筒径方向の幅が広く、且つ前記ガイド孔の表側の縁に沿うように軸筒軸方向へ延設されたスライド部を備え、該スライド部の軸筒中心側の面に前記被ガイド部を有するとともに、前記抜止突起を前記被ガイド部から軸筒径方向の両側へ突出していることを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の出没式筆記具。
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