JP5697963B2 - ポリマーポリオール及びこれを用いたポリウレタンの製造方法 - Google Patents
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Description
一方、活性水素あたりのエチレンオキサイドの平均付加モル数と末端水酸基の1級OH化率が特定の関係を満たす特定ポリオールをウレタンフォームを製造する際に、ポリオール成分中に含有させることで、振動特性の良好な軟質ポリウレタンフォームを製造できることが知られている(特許文献3)。特許文献3には、この特定ポリオール中でビニル系モノマーを通常の方法で重合して製造することができると記載されている。
本発明は、これらの問題点を解決したポリマーポリオールの提供を目的とする。
ポリオール(a):活性水素含有化合物(H)のアルキレンオキサイド付加物であって、末端に位置する水酸基の40%以上が下記一般式(1)で表される1級水酸基含有基であり、下記一般式(2)で表され、一般式(2)中の(AO)qの部分のうち、末端に位置するAの構造の40%以上が、一般式(6)で表される構造であり、水酸基価xと総不飽和度yとエチレンオキサイド単位含有量zが数式(1)の関係を満たすポリオキシアルキレンポリオール。
y≦28.3×x-2×(100−z)/100 (1)
[数式(1)中、xは単位mgKOH/gで表される水酸基価、yは単位meq/gで表される総不飽和度を表す。zは、(a)の重量を基準とするエチレンオキサイド単位含有量であり、0〜50重量%である。]
また、本発明のポリウレタンの製造方法は、ポリオール成分とイソシアネート成分とを反応させてポリウレタンを製造する方法において、ポリオール成分としてこのポリマーポリオール(A)をポリオール成分の重量を基準として10〜100重量%含有するポリオール成分を用いることを要旨とする。
(1)ポリマーポリオール(A)を用いて製造されたポリウレタンフォームは硬さが良好となる等、ポリウレタンの機械物性と耐湿性が向上する。
ポリオール(PL)は、前記ポリオール(a)を必須成分として含有する。
ポリオール(a)は、活性水素含有化合物(H)のアルキレンオキサイド付加物であって、末端に位置する水酸基の40%以上が下記一般式(1)で表される1級水酸含有基であり、水酸基価xと総不飽和度yとエチレンオキサイド単位含有量zが下記数式(1)の関係を満たすポリオキシアルキレンポリオールである。
yの範囲は、ポリウレタンの機械物性の観点から、0〜0.04が好ましく、さらに好ましくは0〜0.02、特に好ましくは0〜0.01である。yがこの範囲であることは不飽和度が小さいことを意味する。なお、特に本発明に使用するポリオール(a)においてはモノオールの含有量が小さいことも意味する。
y≦(9.0×10-9)w2×(100−z)/100 (2)
y≦28.3×x-2×(100−z)/100 (1)
ポリオール(a)は、イソシアネートとの十分な反応性及び疎水性を持つという特徴がある。この(a)を用いて得られるポリウレタンは、製造時の反応性が高く、樹脂の機械物性(硬さ、破断伸び、引張り強度、引裂強度)と耐湿性が良好となる。
y≦18.9×x-2×(100−z)/100 (3)
数式(3)を満たす(a)は、数式(1)を満たすときに比べて不飽和モノオール量が低減されており、このようなポリオキシアルキレンポリオールを用いて製造したポリウレタン又はポリウレタンフォームの機械物性は更に向上する。
活性水素化合物(H)としては、2〜8価又はそれ以上の多価水酸基含有化合物、多価活性水素を有するアミノ基含有化合物、多価カルボキシル基含有化合物、多価チオール基含有化合物、多価活性水素を有するリン酸化合物;及び分子内に2種以上の活性水素含有官能基を有する化合物;並びにこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
なお、(メタ)アクリレートとは、メタクリレート及び/又はアクリレートを意味し、以下において同様である。
多価活性水素を有するリン酸化合物としては燐酸、亜燐酸及びホスホン酸等が挙げられる。
活性水素含有化合物の活性水素当量は、得られるポリウレタンの機械物性の観点から、20〜300が好ましい。
mは、ポリオールの粘度及びポリウレタンの機械物性の観点から、50以下が好ましく、さらに好ましくは10以下である。
ポリオール(a)の粘度の観点から、p+q+rは1以上400以下の整数が好ましく、さらに好ましくは200以下である。
例えば、(a)が上記一般式(2)で表される場合、末端に位置する水酸基含有基としては、上記一般式(1)で表される1級水酸基含有基と、r=0の時に見られる下記一般式(7)で表される2級水酸基含有基の2種類が考えられるが、(a)は上記一般式(2)中のrの値に関係なく、末端に位置する水酸基の40%以上が上記一般式(1)で表される1級水酸基含有基である。
(a)において、その末端の全水酸基に対して、上記一般式(1)で表される1級水酸基含有基が占める比率(これを本明細書中、1級水酸基率とする。以下において同様である)は、(a)の全末端水酸基の量を基準として40%以上であり、(a)の反応性の観点から、好ましくは60%以上、さらに好ましくは65%以上である。1級水酸基率が40%未満の場合には、ポリオール成分としての反応性が不十分である。
R1として、具体的には、水素原子;メチル基、エチル基及びプロピル基等の直鎖アルキル基;イソプロピル基等の分岐アルキル基;フェニル基及びp−メチルフェニル基等の置換フェニル基;クロロメチル基、ブロモメチル基、クロロエチル基及びブロモエチル基等の置換アルキル基;p−クロロフェニル基及びp−ブロモフェニル基等の置換フェニル基;シクロヘキシル基等の環状アルキル基等;並びにこれらの2種以上の併用が挙げられる。R5として、具体的には、R1のうち、水素原子を除いたものが挙げられる。
<試料調製法>
測定試料約30mgを直径5mmのNMR用試料管に秤量し、約0.5mlの重水素化溶媒を加え溶解させる。その後、約0.1mlの無水トリフルオロ酢酸を添加し、分析用試料とする。上記重水素化溶媒としては、例えば、重水素化クロロホルム、重水素化トルエン、重水素化ジメチルスルホキシド及び重水素化ジメチルホルムアミド等であり、試料を溶解させることのできる溶媒を適宜選択する。
<NMR測定>
通常の条件で1H−NMR測定を行う。
上に述べた前処理の方法により、ポリオールの末端の水酸基は、添加した無水トリフルオロ酢酸と反応してトリフルオロ酢酸エステルとなる。その結果、1級水酸基が結合したメチレン基由来の信号は4.3ppm付近に観測され、2級水酸基が結合したメチン基由来の信号は5.2ppm付近に観測される(重水素化クロロホルムを溶媒として使用)。1級水酸基率は次の計算式により算出する。
1級水酸基率(%)=[a/(a+2×b)]×100
但し、式中、aは4.3ppm付近の1級水酸基の結合したメチレン基由来の信号の積分値;bは5.2ppm付近の2級水酸基の結合したメチン基由来の信号の積分値である。
ポリオール(a)は、(J)に炭素数3〜12のAOを触媒(C)の存在下で開環付加重合させ下記一般式(9)で表される活性水素化合物(K)とすることで得ることができる。また、必要により、その後、(K)の末端にEOを0〜50重量%開環付加重合してもよい。(K)にEOを開環付加重する際の方法は通常知られている条件で良く、特に触媒は限定されない。EOを(K)の末端に付加重合しない場合は、(K)が(a)であり、得られた(a)の水酸基価xと総不飽和度yが数式(1)の関係を満たしていればよい。
一般式(9)中、R2、Z、A、p、q、mは、一般式(2)と同じであり、上述の物を同様に例示することができる。
例えば、(J)の具体例としては、(H)への、EO、PO及びブチレンオキサイド等の付加物が挙げられ、さらに具体的には、水のEO付加物、水のPO付加物、グリセリンのEO付加物、グリセリンのPO付加物、水のEO・PO共重合付加物、水のPO・ブチレンオキサイド共重合付加物、グリセリンのEO・PO共重合付加物、グリセリンのEO・ブチレンオキサイド共重合付加物、グリセリンのPO・ブチレンオキサイド共重合付加物、水のEO・PO・ブチレンオキサイドの共重合付加物及びグリセリンのEO・PO・ブチレンオキサイドの共重合付加物等が挙げられる。
例えば(K)は、(J)へのPO、ブチレンオキサイド等の付加物が挙げられる。
また、kは0〜5の数を表す。
一般式(11)で表されるフェニル基又は置換フェニル基の具体例としては、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基、p−メチルフェニル基、p−シアノフェニル基及びp−ニトロフェニル基等が挙げられ、好ましくは、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基及びp−シアノフェニル基であり、さらに好ましくはフェニル基、ペンタフルオロフェニル基である。
ポリオール(a2)の具体例としては、前述の活性水素含有化合物(H)にAOを付加した構造の化合物及びこれらの混合物が挙げられる。これらのうちポリウレタンの機械物性の観点から好ましいのは、多価アルコールのAO付加物である。
(e2)としてはα−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン及びクロルスチレン等が挙げられる。
(e3)としては、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート及びドコシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基がC1〜24);ヒドロキシポリオキシアルキレン(アルキレン基がC2〜8)モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及び/又はメタアクリル酸エステルを意味する。以下における(メタ)アクリル酸及び(メタ)アリル等についても同様の表記法を用いる。
水酸基を有する不飽和エステルのAO付加物としては、C3〜24の水酸基を有する不飽和エステルのAO付加物が挙げられ、水酸基を有する不飽和化合物エステルとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
AOの付加モル数は、分散安定性及び粘度の観点から、1〜9が好ましく、さらに好ましくは1〜6、次にさらに好ましくは1〜3である。
なお、体積平均粒子径は、後述する方法により測定される。
SUS製遠心分離用50ml遠沈管に、ポリマーポリオール約5gを精秤し、ポリマーポリオール重量(W1)とする。メタノール15gを加えて希釈する。冷却遠心分離機[型番:GRX−220、トミー精工(株)製]を用いて、18,000rpm×60分間、20℃にて遠心分離する。上澄み液をガラス製ピペットを用いて除去する。残留沈降物にメタノール15gを加えて希釈し、上記と同様に遠心分離して上澄み液を除去する操作を、さらに3回繰り返す。遠沈管内の残留沈降物を、2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で60℃×60分間減圧乾燥し、乾燥した沈降物を重量測定し、該重量を(W2)とする。次式で算出した値を、重合体粒子含有量(重量%)とする。
重合体粒子含有量(重量%)=(W2)×100/(W1)
なお、ポリマーポリオールの粘度は、ブルックフィールド型粘度計を用いて、25℃でJIS K1557−5:2007記載の方法により測定される。
なお本発明において、エチレン性不飽和基を含有する反応性分散剤はMn1,000以上であり、Mnが1,000未満のエチレン性不飽和化合物(E)とは区別される。
〔1〕ポリオール(PL)の水酸基の少なくとも一部をメチレンジハライド等のアルキレンジハライドと反応させて高分子量化した変性ポリオール(特開平07−196749号公報に記載のもの);
〔2〕〔1〕の変性ポリオールに、さらにエチレン性不飽和基含有化合物を反応させてなるエチレン性不飽和基含有変性ポリオール{特開平08−333508号公報、特開2004−002800号公報(対応米国特許出願:US2005/245724 A1)に記載のもの};
〔3〕ポリオール(PL)との溶解度パラメーターの差が1以下の(PL)親和性セグメント2個以上を側鎖とし、エチレン性不飽和化合物の重合体との溶解度パラメーターの差が2以下の重合体微粒子(JR)親和性セグメントを主鎖とするグラフト型重合体(特開平05−059134号公報に記載のもの;
〔4〕その少なくとも一部がポリオール(PL)に可溶性である重量平均分子量(以下Mwと略記)[測定はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法による。]が1,000〜30,000のビニル系オリゴマー及びこのオリゴマーと〔1〕の変性ポリオールを反応させてなるエチレン性不飽和基含有変性ポリオールを併用する分散剤(特開平09−77968号公報に記載のもの);
〔5〕ポリオール(PL)と、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する単官能活性水素含有化合物がポリイソシアネートを介して結合されてなる含窒素結合含有不飽和ポリオールからなる分散剤(特開2002−308920号公報(対応米国特許第6756414号)に記載のもの);
これらの中で重合体微粒子(JR)の粒子径の観点から、〔2〕、〔4〕及び〔5〕が好ましく、特に好ましくは、〔5〕である。
(c)の使用量(重量%)は、ポリマーポリオールの粘度及びポリウレタンの機械物性の観点から、エチレン性不飽和化合物(E)の合計重量に基づいて、0.1〜50が好ましく、さらに好ましくは1〜40である。(c)は重合反応終了後にポリマーポリオール中に残存してもよいが、ポリウレタンの機械物性の観点から重合反応後に減圧ストリッピング等により除去するのが望ましい。
(g)の使用量(重量%)は、ポリマーポリオールの粘度及び得られるポリウレタンの機械物性の観点から、エチレン性不飽和化合物(E)の合計重量に基づいて、好ましくは0.01〜2、さらに好ましくは0.1〜1である。
バッチ式重合法及び連続式重合法は、ポリマーポリオールを製造するための公知{特開2005−162791号公報、特開平8−333508号公報、特開2004−002800号公報(対応米国特許出願:US2005/245724 A1)に記載のもの}の方法が使用できる。
難燃剤としては、種々の難燃剤(特開2005−162791号公報に記載のものや、リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステル、メラミン、ホスファゼン等)が使用できる。ポリマーポリオールの粘度の観点から、低粘度(100mPa・s以下/25℃)の難燃剤が好ましく、さらに好ましいのはハロゲン化リン酸エステルの内、トリス(クロロエチル)ホスフェート及びトリス(クロロプロピル)ホスフェートである。
ポリマーポリオール(A)中の溶剤及び難燃剤の含有量(重量%)は、ポリマーポリオールの粘度、ポリウレタンの難燃性、及び得られるポリウレタンの機械物性の観点から、重合体微粒子(JR)及びポリオール(PL)の合計重量に基づいて、各々10以下が好ましく、さらに好ましくは0.01〜5、特に好ましくは0.05〜3である。
ポリオールとしては、前述したポリオール(PL)等が使用でき、公知のポリマーポリオールとしては、特開2005−162791号公報、特開2004−263192号公報(対応米国特許出願:US2003/4217 A1)等記載のポリマーポリオールが使用できる。
これらのうちでポリウレタンの機械物性の観点から、2,4−及び2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI(TDIを精製した際の残留物);4,4'−及び2,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI(MDIを精製した際の残留物)が好ましい。
発泡剤の使用量(重量%)はポリウレタンフォームの所望の密度により変えることができ、特に限定はされないが、ポリウレタン形成性組成物の全重量に基づいて、20以下が好ましい。
ポリウレタンフォームを製造に際し、整泡剤を使用できる。整泡剤としては特開2005−162791号公報、特開2004−263192号公報(対応米国特許出願:US2003/4217 A1)等に記載のものが挙げられ、ポリウレタンフォーム中のセル径の均一性の観点から、シリコーン界面活性剤(例えばポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体)が好ましい。
整泡剤の使用量(重量%)は、ポリウレタン形成性組成物の全重量に基づいて、5以下が好ましく、さらに好ましくは0.01〜2である。
難燃剤の使用量(重量%)は、ポリウレタン形成性組成物の全重量に基づいて、30以下が好ましく、さらに好ましくは0.01〜10である。
ポリウレタンの製造には従来から用いられている製造装置(低圧あるいは高圧の機械装置等)を使用できる。無溶媒の場合は、ニーダーやエクストルーダー等の装置を使用でき、また、非発泡又は発泡ポリウレタンを製造する際には、閉鎖モールド又は開放モールドを使用できる。
本発明のポリマーポリオール(A)を使用した場合、ポリウレタンの製造に用いる製造装置の小さい開口部の目詰まりが低減し、メンテナンスが容易になり生産性が向上できる。特に、ポリウレタンフォームの発泡機では、吐出ヘッドの目詰まりが極めて低減し生産性の向上が顕著である。
(1)ポリオール
ポリオール(PL1−1):グリセリンにPO−EO−POの順にブロック付加させた、水酸基価=56、内部EO単位含量=9%のポリオール。末端1級化率=2モル%。〔商品名「サンニックス(登録商標)GP−3030」、三洋化成工業(株)製〕
ポリオール(PL1−2):ペンタエリスリトールにPO−EOの順にブロック付加させた、水酸基価=32、末端EO単位含量=14%のポリオール。末端1級化率=74モル%。〔商品名「ポリオール50」、三洋化成工業(株)製〕
ポリオール(PL1−3):ペンタエリスリトールにPO−EOの順にブロック付加させた、水酸基価=37、末端EO単位含量=17.5%のポリオール。末端1級化率=80モル%。
ポリオール(PL1−4):ビスフェノールAにPOを付加させた、水酸基価=216、末端PO単位含量=56%のポリオール。末端1級化率=1モル%。
ポリオール(PL1−5):グリセリンにPO−EOの順にブロック付加させた、水酸基価=56、末端EO単位含量=20%のポリオール。末端1級化率=74モル%。〔商品名「サンニックス(登録商標)GL−3000」、三洋化成工業(株)製〕
(2)ラジカル重合開始剤
K−1:1,1’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)〔商品名「V−59」、和光純薬工業(株)製〕
(3)分散剤
B−1 :ポリオール(PL1−2)0.14モルと2−ヒドロキシメタクリレート0.07モルをTDI0.16モルでジョイントして得られる水酸基価=20、不飽和基数/含窒素基数=0.22の反応性分散剤〔特開2002−308920号公報参照〕
B−2 :ACNとStとの重量比がACN:St=70:30であるMwが600,000のACN−St共重合オリゴマー型非反応性分散剤{このオリゴマー型分散剤を含有量が10%となるようにポリオール(PL1−2)に混合して使用した。この混合物の水酸基価=29.0}
(4)ポリイソシアネート
TDI−80:商品名「コロネートT−80」〔日本ポリウレタン工業(株)製〕
CE−729:商品名「CE−729」〔日本ポリウレタン工業(株)製〕
(5)触媒
触媒A:商品名「ネオスタンU−28」(オクチル酸第1スズ)〔日東化成(株)製〕
触媒B:商品名「TEDA−L33」(トリエチレンジアミン/ジプロピレングリコール=33/67重量%溶液)〔東ソー(株)製〕
触媒C:商品名「TOYOCAT ET」{ビス−2−ジメチルアミノエチルエーテル/ジプロピレングリコール=70/30(重量比)溶液}〔東ソー(株)製〕
(6)整泡剤
商品名「SRX−280A」(ポリエーテルシロキサン重合体)〔東レダウコーニングシリコーン(株)製〕
商品名「SZ−1311」(ポリエーテルシロキサン重合体)〔日本ユニカー(株)製〕
商品名「L−5309」(ポリエーテルシロキサン重合体)〔日本ユニカー(株)製〕
<体積平均粒子径>
50mlのガラス製ビーカーにメタノール30mlを入れ、ポリマーポリオールを2mg投入し、長径2cm、短径0.5cmのスターラーピースを用いてマグネチックスターラーで400rpm×3分間撹拌、混合して均一液とする。混合後、5分間以内に測定セルに投入し、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置[型番:LA−750、(株)堀場製作所製]を用いて体積基準による体積平均粒子径を測定する。
ポリマーポリオール約300gを1Lのビーカーに精秤しポリマーポリオール重量(W5)とする。これに、あらかじめ目開き0.10mmの工業用織金網(JIS G3556、以下同じ。)で濾過し異物を除去しておいたメタノール300gを加え均一液とする。均一液を目開き0.10mmの工業用織金網にて濾過し、金網上に残留した粗大粒子を、予め異物を除去しておいたメタノール300gで洗浄する。洗浄した粗大粒子を循風乾燥機内で70℃×30分間乾燥した後、乾燥した粗大粒子の重量を測定し、これを粗大粒子重量(W6)とする(小数点以下4桁までの精度で秤量。単位g)。次式で算出した値を、ポリマーポリオール中の粗大粒子含有量(0.10mm以上の粒子径を有する重合体微粒子の含有量)とする。
粗大粒子含有量(重量%)=(W6)×100/(W5)
ポリマーポリオール300gを70℃に加温する。ろ過面の大きさに裁断した目開き0.045mmの工業用織金網(JIS G3556)をろ過面の直径が96mmのブフナー漏斗にアルミニウム接着テープで固定する。ブフナー漏斗をろ過鐘の上部口に固定し、真空ポンプと直結する。温調したポリマーポリオールを30秒以内にブフナー漏斗の金網面上にあけ、ポリマーポリオールを金網上にあけてから、60秒以内に真空ポンプ〔型番TSW−300、佐藤真空(株)製〕を作動させる。真空ポンプを作動させた時点から計時を開始し、一部金網面が見えるまでの時間をろ過時間とする。ろ過した後のポリマーポリオールの重量を測定し、これを(W9)とする。次式で算出した値を、ろ過性とする。
ろ過性(g/s・cm2)
=(W9)(g)÷[ろ過時間(秒)×ろ過面積〔72.4cm2〕]
図1に示した態様のように、容量2500mlの撹拌装置、温度制御装置及び原料供給ライン(5)を備えたステンレス製オートクレーブ{反応槽(1)}、酸化マグネシウム(顆粒、直径2〜0.1mm)を400部充填した反応塔(2)(ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ30cmを2基使用)及び蒸留塔(3)(理論段数30段、ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ2m)を、循環ライン(6)、(7)及び(8)で接続した。
反応槽(1)に、グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gとを仕込んだ後、反応槽(1)と反応塔(2)並びに循環ライン(6)、(7)及び(8)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に液相に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いて反応槽(1)内の気相を5L/minの流量で、反応槽(1)→循環ライン(6)→反応塔(2)→循環ライン(7)→蒸留塔(3)→循環ライン(8)→反応槽(1)の順に循環させた。反応塔(2)を75℃、0.08〜0.15MPaとなるように制御しながら副生低沸点化合物を連続的に酸化マグネシウムと接触させて高沸点化合物とし、蒸留塔(3)にてPOと分離して系外に除去した。分離した高沸点化合物は蒸留塔(3)の釜下ライン(4)から抜き取った。オートクレーブ内液量が1920mlとなった時点でPOの投入を停止、気相循環を終了し、70℃で4時間熟成し、水を170g加え130〜140℃で1時間加熱した。その後、水を2時間かけて常圧留去した後、水酸化カリウム2gを加え130〜140℃にてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら残りの水を減圧留去した。引き続き、原料供給ライン(5)を通じてEO80gを反応温度が130〜140℃を保つように制御しながら2時間かけて投入した後、2時間熟成した。90℃まで冷却した後、12gのキョーワード600(協和化学社製;合成珪酸塩)と水40gを加え1時間処理した。オートクレーブより取り出した後、1ミクロンのろ紙を用いてろ過した後、減圧脱水し、液状のグリセリンPOEO付加物(a−1)を得た。
なお、原料として用いたグリセリンのPO付加物は既知の方法で合成されたものであり、水酸化カリウムを触媒としてグリセリンにプロピレンオキサイドを所定量付加した後、触媒除去のため、水と合成珪酸塩(協和化学社製 キョーワード600)を加えて加熱処理後、ろ過、減圧脱水したものである。
図1に示した態様のように、容量2500mlの撹拌装置、温度制御装置及び原料供給ライン(5)を備えたステンレス製オートクレーブ{反応槽(1)}、酸化マグネシウム(顆粒、直径2〜0.1mm)を400部充填した反応塔(2)(ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ30cmを2基使用)及び蒸留塔(3)(理論段数30段、ステンレス製円筒管、内径5.5cm、長さ2m)を、循環ライン(6)、(7)及び(8)で接続した。
反応槽(1)に、グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.09gとを仕込んだ後、反応槽(1)と反応塔(2)並びに循環ライン(6)、(7)及び(8)内を0.005MPaまで減圧とした。原料供給ライン(5)を通じてPOを反応温度が50〜60℃を保つように制御しながら連続的に液相に投入しつつ、ダイアフラムポンプを用いて反応槽(1)内の気相を5L/minの流量で、反応槽(1)→循環ライン(6)→反応塔(2)→循環ライン(7)→蒸留塔(3)→循環ライン(8)→反応槽(1)の順に循環させた。反応塔(2)を75℃、0.08〜0.15MPaとなるように制御しながら副生低沸点化合物を連続的に酸化マグネシウムと接触させて高沸点化合物とし、蒸留塔(3)にてPOと分離して系外に除去した。分離した高沸点化合物は蒸留塔(3)の釜下ライン(4)から抜き取った。オートクレーブ内液量が2000mlとなった時点でPOの投入を停止、気相循環を終了し、70℃で4時間熟成し、水を200g加え130〜140℃で1時間加熱した。その後、水を2時間かけて常圧留去したのち、引き続いてスチームを通入しながら圧力を30〜50torrに保ちながら3時間かけて残りの水を減圧留去し液状のグリセリンPO付加物(a−2)を得た。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gを用いる代わりにグリセリンのPO付加物(水酸基価280)240gを用いること、「オートクレーブ内液量が1920mlとなった時点でPOの投入を停止」する代わりに「オートクレーブ内液量が1800mlとなった時点でPOの投入を停止」すること、及びEO80gの代わりにEOを200g用いること以外は、製造例1と同様の方法で合成し、液状のグリセリンPOEO付加物(a−3)を得た。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)400gを用いる代わりにペンタエリスリトールのPO付加物(水酸基価280)267gを用いること、「オートクレーブ内液量が1920mlとなった時点でPOの投入を停止」する代わりに「オートクレーブ内液量が1840mlとなった時点でPOの投入を停止」すること、及びEO80gの代わりにEOを160g用いること以外は、製造例1と同様の方法で合成し、液状のペンタエリスリトールPOEO付加物(a−4)を得た。
なお、ペンタエリスリトールPO付加物(水酸基価280)は既知の方法で合成されたものであり、水酸化カリウムを触媒としてペンタエリスリトールにプロピレンオキサイドを所定量付加した後、触媒除去のため、水と合成珪酸塩(協和化学社製 キョーワード600)を加えて加熱処理後、ろ過、減圧脱水したものである。
ペンタエリスリトールのPO付加物(水酸基価280)267gを用いる代わりにペンタエリスリトールのPO付加物(水酸基価280)200gを用いること以外は、製造例4と同様の方法で合成し、液状のペンタエリスリトールPOEO付加物(a−5)を得た。
ペンタエリスリトールのPO付加物(水酸基価280)200gを用いる代わりにグリセリンのPO付加物(水酸基価280)328gを用いること以外は、製造例5と同様の方法で合成し、液状のグリセリンPOEO付加物(a−6)を得た。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)328gを用いる代わりにペンタエリスリトールのPO付加物(水酸基価280)328gを用いること以外は、製造例6と同様の方法で合成し、液状のペンタエリスリトールPOEO付加物(a−7)を得た。
ペンタエリスリトールのPO付加物(水酸基価280)200gを用いる代わりにグリセリンのPO付加物(水酸基価280)264gを用いること以外は、製造例5と同様の方法で合成し、液状のグリセリンPOEO付加物(a−8)を得た。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)264gを用いる代わりにペンタエリスリトールのPO付加物(水酸基価280)264gを用いること以外は、製造例8と同様の方法で合成し、液状のペンタエリスリトールPOEO付加物(a−9)を得た。
ペンタエリスリトールのPO付加物(水酸基価280)264gを用いる代わりにグリセリンのPO付加物(水酸基価280)264gを用いること、「オートクレーブ内液量が1840mlとなった時点でPOの投入を停止」する代わりに「オートクレーブ内液量が1700mlとなった時点でPOの投入を停止」すること、及びEO160gの代わりにEOを300g用いること以外は、製造例9と同様の方法で合成し、液状のグリセリンPOEO付加物(a−10)を得た。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)264gを用いる代わりにペンタエリスリトールのPO付加物(水酸基価280)264gを用いること、「オートクレーブ内液量が1700mlとなった時点でPOの投入を停止」する代わりに「オートクレーブ内液量が1750mlとなった時点でPOの投入を停止」すること、及びEO300gの代わりにEOを250g用いること以外は、製造例10と同様の方法で合成し、液状のグリセリンPOEO付加物(a−11)を得た。
ペンタエリスリトールのPO付加物(水酸基価280)264gを用いる代わりにグリセリンのPO付加物(水酸基価280)329gを用いること、「オートクレーブ内液量が1750mlとなった時点でPOの投入を停止」する代わりに「オートクレーブ内液量が1840mlとなった時点でPOの投入を停止」すること、及びEO250gの代わりにEOを160g用いること以外は、製造例11と同様の方法で合成し、液状のグリセリンPOEO付加物(a−12)を得た。
グリセリンのPO付加物(水酸基価280)329gを用いる代わりにグリセリンのPO付加物(水酸基価1829)61gを用いること、「オートクレーブ内液量が1840mlとなった時点でPOの投入を停止」する代わりに「オートクレーブ内液量が1920mlとなった時点でPOの投入を停止」すること、及びEO160gの代わりにEOを80g用いること以外は、製造例12と同様の方法で合成し、液状のグリセリンPOEO付加物(a−13)を得た。
「オートクレーブ内液量が1920mlとなった時点でPOの投入を停止」する代わりに「オートクレーブ内液量が2000mlとなった時点でPOの投入を停止」すること、及びEO80gの代わりにEOを用いないこと以外は、製造例13と同様の方法で合成し、液状のグリセリンPO付加物(a−14)を得た。
〔第1工程〕撹拌装置、温度制御装置付きのステンレス製オートクレーブに、グリセリン31部及び水酸化カリウム2.1部を投入し、PO687部を反応温度90〜110℃で12時間かけて滴下した後、100℃で6時間熟成した。60℃に冷却した後、合成珪酸塩(キョーワード600、協和化学製)29部及び水14部を投入し60℃で3時間処理した。25℃に冷却し、オートクレーブより取り出した後、1μmのフィルターでろ過した後、減圧脱水し、ポリオール中間体(S−1)を得た。
〔第2工程〕撹拌装置、温度制御装置付きのステンレス製オートクレーブに(S−1)718部、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.10部及びPO232部を仕込み反応温度が65〜75℃を保つように制御しながら、10時間かけて滴下した後、70℃で5時間熟成した。水を加えて105〜110℃で4時間常圧で水とともに副生成物のプロピオンアルデヒドを留去した。その後、温度を90〜100℃、圧力を30〜50torrに保って、連続的に水蒸気を通入しながら5時間減圧で水とともに副生成物のプロピオンアルデヒド留去した。水蒸気の通入を停止した後、水酸化カリウム0.67部を加えてさらに3時間、温度を130℃まで上げ、圧力を50torr以下に保って脱水した。引き続き、EO50部を反応温度が125〜135℃を保つように制御しながら、3時間かけて滴下した後、130℃で2時間熟成した。60℃に冷却した後、合成珪酸塩(キョーワード600、協和化学製)40部及び水20部を加えて、60℃で3時間処理した。25℃に冷却し、オートクレーブより取り出した後、1μmのフィルターでろ過した後、減圧脱水し、液状のポリオール(b−1)を得た。
温度調節器、バキューム攪拌翼、滴下ポンプ、減圧装置、ジムロート冷却管、窒素流入口及び流出口を備えた4口フラスコに、ポリオール(a−1)59.0部、(PL1−1)236部、分散剤(B−1)57.4部及びキシレン124部を投入し、窒素置換後、窒素雰囲気下(重合終了まで)で撹拌下130℃に昇温した。ついで、ポリオール(a−1)28.4部、(PL1−1)114部、分散剤(B−1)17.5部、ACN105部、スチレン245部、ジビニルベンゼン0.35部、ラジカル重合開始剤(K−1)3.5部及びキシレン10.5部を混合したモノマー含有混合液(Z1)を滴下ポンプを用いて25部/分の速度で連続的に滴下し、滴下終了後さらに130℃で30分重合させた。さらに、25℃に冷却し、ポリマーポリオール(A−1)を得た。(A−1)の体積平均粒子径及び重合体微粒子含有量(重量%)を測定し、表2に示した。
実施例1において、表2に示す部数の初期仕込、モノマー含有混合液液を使用する以外は実施例1と同様にして、ポリマーポリオール(A−2)〜(A−6)を得た。(A−2)〜(A−6)の体積平均粒子径及び重合体微粒子含有量(重量%)を測定し、表2に示した。
〔第1工程〕 連続重合装置(送液ライン、オーバーフローラインを接続した2LのSUS製耐圧反応容器)を2槽用意し、1槽目のオーバーフローラインを2槽目の重合槽の入口と接続し直列に配置する。1槽目及び2槽目の重合槽にそれぞれ、あらかじめポリオール(a−1)186部、(PL1−1)744部及びキシレン70.0部の比率で混合した初期仕込液2000部を充液し、130℃に昇温した。(a−1)70.8部、(PL1−1)283部、(B−1)35.8部、ACN40.3部、スチレン93.9部、ジビニルベンゼン1.34部、ラジカル重合開始剤(K−1)1.34部及びキシレン56.8部を混合した原料混合液をスタティックミキサーを用いてラインブレンドした後、129.6部/分の送液速度で1槽目の重合槽へ連続的に送液し、重合槽からオーバーフローさせ第1工程で得られたポリマーポリオールを得た。1槽目の重合槽からオーバーフローさせた第1工程で得られたポリマーポリオールは129.6部/分の送液速度で2槽目の重合槽へ連続的に送液した。
〔第2工程〕 1槽目から129.6部/分の送液速度の速度でオーバーフローさせた第1工程で得られたポリマーポリオールと(a−1)7.29部、(PL1−1)29.2部、ACN93.9部、スチレン219部、(K−1)3.13部及びキシレン9.39部を混合した原料混合液をスタティックミキサーを用いてラインブレンドした後、210.0部/分の送液速度で2槽目の重合槽へ連続的に送液し、重合槽からオーバーフローさせた反応液をSUS製の受け槽にストックして、未反応モノマー及びキシレンを含むポリマーポリオールを得た。未反応モノマー及びキシレンを含むポリマーポリオールから過水蒸気(蒸気中に含まれる水分量として、ポリマーポリオールに対し4重量%となる量を2時間かけて投入)を別の口から添加しながら未反応モノマーとキシレンを2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で2時間、130〜140℃減圧下で留去して、ポリマーポリオール(A−7)を得た。前記の測定、評価方法で(A−7)を評価した。結果を表4に示す。なお、表4中、St比率及びACN比率は、エチレン性不飽和モノマー合計量を基準とした比率であり、単位は重量%である。
実施例7において、第1工程及び第2工程で、表3に示す部数の初期仕込み及び原料混合液を使用する以外は実施例7と同様にして、ポリマーポリオール(A−8)〜(A−21)を得た。(A−8)〜(A−21)について、実施例7と同様に測定、評価した。結果を表4に示す。
実施例12において、ポリオール(a−3)の代わりにポリオール(PL1−2)を使用した以外は実施例12と同様にして、ポリマーポリオール(R−1)を得た。(R−1)について、実施例7と同様に測定、評価した。結果を表4に示す。
〔第1工程〕 連続重合装置(送液ライン、オーバーフローラインを接続した2LのSUS製耐圧反応容器)を2槽用意し、1槽目のオーバーフローラインを2槽目の重合槽の入口と接続し直列に配置する。1槽目及び2槽目の重合槽にそれぞれ、あらかじめポリオール(b−1)186部、(PL1−1)744部及びキシレン70.0部の比率で混合した初期仕込液2000部を充液し、130℃に昇温した。(b−1)70.8部、(PL1−1)283部、(B−1)35.8部、ACN40.3部、スチレン93.9部、ジビニルベンゼン1.34部、ラジカル重合開始剤(K−1)1.34部及びキシレン56.8部を混合した原料混合液をスタティックミキサーを用いてラインブレンドした後、129.6部/分の送液速度で1槽目の重合槽へ連続的に送液し、重合槽からオーバーフローさせ第1工程で得られたポリマーポリオールを得た。1槽目の重合槽からオーバーフローさせた第1工程で得られたポリマーポリオールは129.6部/分の送液速度で2槽目の重合槽へ連続的に送液した。
〔第2工程〕 1槽目から129.6部/分の送液速度の速度でオーバーフローさせた第1工程で得られたポリマーポリオールと(b−1)7.29部、(PL1−1)29.2部、ACN93.9部、スチレン219部、(K−1)3.13部及びキシレン9.39部を混合した原料混合液をスタティックミキサーを用いてラインブレンドした後、210.0部/分の送液速度で2槽目の重合槽へ連続的に送液し、重合槽からオーバーフローさせた反応液をSUS製の受け槽にストックして、未反応モノマー及びキシレンを含むポリマーポリオールを得た。未反応モノマー及びキシレンを含むポリマーポリオールから過水蒸気(蒸気中に含まれる水分量として、ポリマーポリオールに対し4重量%となる量を2時間かけて投入)を別の口から添加しながら未反応モノマーとキシレンを2,666〜3,999Pa(20〜30torr)で2時間、130〜140℃減圧下で留去して、ポリマーポリオール(R−2)を得た。前記の測定、評価方法で(R−2)を評価した。結果を表4に示す。
実施例7〜11、15、18及び19で得られたポリマーポリオール(A−7)〜(A−11)、(A−15)、(A−18)及び(A−19)並びに比較例2で得られた比較のポリマーポリオール(R−2)を使用し、表5記載の配合比で、以下に示す発泡処方によりポリウレタンフォームを製造した。これらのフォームの物性を下記の方法により評価した。結果を表5に示す。
<発泡処方>
〔1〕 ポリマーポリオール、ポリオール及びポリイソシアネートをそれぞれ25±2℃に温度調整した。
〔2〕 ポリマーポリオール、ポリオール、整泡剤、水、触媒の順で容量1Lのステンレス製ビーカーに仕込み、25℃±2℃で撹拌混合し、直ちにポリイソシアネートを加え、撹拌機〔ホモディスパー、特殊機化(株)製〕を用いて撹拌した(撹拌条件:2,000rpm×8秒間)。
〔3〕 撹拌停止後、25×25×10cmの木箱(25℃±2℃)に混合したビーカー内容物を投入して発泡させ、ポリウレタンフォームを得た。
(1)密度(kg/m3)
(2)25%ILD(硬度)(kgf/314cm2)
(3)引張強度(kgf/cm2)
(4)引裂強度(kgf/cm)
(5)切断伸度(%)
(6)圧縮残留歪(%)
(7)通気性(ml/cm2/s)
(1)〜(7)はJIS K6400−2004に準拠した。
実施例12〜15及び17〜19で得られたポリマーポリオール(A−12)〜(A−15)、(A−17)〜(A−19)並びに比較例1で得られたポリマーポリオール(R−1)を使用し、表6に記載の発泡処方により、各原料を25±2℃で撹拌混合し、金型温度は60±5℃、金型サイズ:40×40×10(H)cm、キュアー時間は6分にてポリウレタンフォームを製造した。これらのフォーム物性及び難燃性(燃焼速度)試験結果を表6に示す。
(1)密度(kg/m3)
(2)25%ILD(硬度)(kgf/314cm2)
(3)引張強度(kgf/cm2)
(4)引裂強度(kgf/cm)
(5)切断伸度(%)
(6)圧縮残留歪(%)
(7)反発弾性(%)
(1)〜(7)はJIS K6400−2004に準拠した。
(8)湿熱圧縮残留歪(%)
(8)は(6)の試験において、温度50℃、湿度95%とした。
(9)燃焼速度(cm/min):米国自動車安全基準(MVSS−302)に準拠し評価した。なお、結果において、SEとは、自己消化性である(試験片に点火した炎が伝播せずに消える)ことを示す。
本発明のポリウレタン形成性組成物から形成されるポリウレタンは、各種の幅広い用途に使用されるが、特にポリウレタンフォームとして自動車内装部品や家具の室内調度品等に好適に用いられる。
2 反応塔
3 蒸留塔
4 釜下ライン
5 原料供給ライン
6 循環ライン
7 循環ライン
8 循環ライン
Claims (6)
- エチレン性不飽和化合物(E)を構成単位とする重合体微粒子(JR)がポリオール(PL)中に含有されてなるポリマーポリオールにおいて、(PL)が下記ポリオール(a)を含有してなるポリマーポリオール(A)。
ポリオール(a):活性水素含有化合物(H)のアルキレンオキサイド付加物であって、末端に位置する水酸基の40%以上が下記一般式(1)で表される1級水酸基含有基であり、下記一般式(2)で表され、一般式(2)中の(AO)qの部分のうち、末端に位置するAの構造の40%以上が、一般式(6)で表される構造であり、水酸基価xと総不飽和度yとエチレンオキサイド単位含有量zが数式(1)の関係を満たすポリオキシアルキレンポリオール。
y≦28.3×x-2×(100−z)/100 (1)
[数式(1)中、xは単位mgKOH/gで表される水酸基価、yは単位meq/gで表される総不飽和度を表す。zは、(a)の重量を基準とするエチレンオキサイド単位含有量であり、0〜50重量%である。] - xが10〜115mgKOH/gである請求項1に記載のポリマーポリオール。
- 末端に位置する水酸基含有基の60%以上が一般式(1)で表される1級水酸基含有基である請求項1又は2に記載のポリマーポリオール。
- ポリオール(a)の含有量が、ポリオール(PL)の重量を基準として、20〜100重量%である請求項1〜3のいずれかに記載のポリマーポリオール。
- ポリオール(a)が、下記一般式(8)で表される活性水素含有化合物(J)に、炭素数3〜12のアルキレンオキサイドが下記一般式(10−1)、(10−2)又は(10−3)で表される触媒(C)の存在下で開環付加重合されて得られた下記一般式(9)で表される活性水素化合物(K)の末端に、必要によりエチレンオキサイドが0〜50重量%開環付加重合されて得られたものである請求項1〜4のいずれかに記載のポリマーポリオール。
- ポリオール成分とイソシアネート成分とを反応させてポリウレタンを製造する方法において、請求項1〜5のいずれかに記載のポリマーポリオール(A)を10〜100重量%含有するポリオール成分を用いるポリウレタンの製造方法。
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