JP5693086B2 - 加工方法、及び加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高い加工精度で形状加工等を行う加工方法及び加工装置に関するものである。
従来、切削や研削のように機械的な加工を行う加工装置においては、加工データとして加工装置の移動ステージの目標位置及び移動速度等の時間軸のデータを用いている。加工データは、加工面の形状や、加工工具等に関する設定値から予め算出して加工装置の数値演算装置に記憶されている。被加工物の加工面を曲面に加工する際には、曲面の法線に追従して加工工具を移動させる。法線を追従する方法として、加工工具を旋回させることでできる旋回R(半径)や工具先端形状の工具R(半径)を用いる。この場合、加工工具と被加工物の相対位置を制御し、旋回する工具の軌跡や工具先端形状が持つ曲面の法線と加工面の法線とを一致させて加工する。この方法でも、加工装置に与えられる加工データは移動ステージの目標位置及び移動速度等の時間軸のデータであった。
このような加工装置では、複数の移動ステージが加工データの目標位置に正確に追従することが前提であり、移動ステージの軸受け機構で剛性不足やガイド歪みにより、姿勢誤差が発生する場合にも誤差となる。すなわち、加工工具や被加工物を搭載する移動ステージで姿勢変化による傾きが生じると、加工工具や被加工物も傾き、相対位置関係が変化して、加工工具は所定の加工点に接触せずに加工誤差となる。旋回Rや工具Rを用いて法線追従し加工を行う場合は、ステージの目標位置からはステージ上での姿勢変化で発生する傾きの回転中心から加工点までの距離が推定できず、姿勢変化量を計測しても加工誤差量を補正することができなかった。
従来は、移動ステージの軸受け機構を静圧軸受け機構とするなど、高精度化と高剛性化により姿勢変化の影響を低減していた。しかし、軸受け機構の高精度化や高剛性化には限界があった。そこで、姿勢変化による誤差を補正する手法として、幾つかの方法が提案されている。
一つ目は、移動ステージの姿勢誤差を軸受けの精度以上に高める手法である。図5は、一従来例を示すもので、ガイド102は静圧ガイドであって、空気の流体隙間を介してYステージ105を支持し、Y方向へ可動とする。Yステージ105は、リニアモータ115a、115bの2本で駆動される。このようなステージ機構において、レーザ光110a、110cを用いたレーザ測長器111a、111cによりY方向の位置及びZ方向回りの傾斜であるヨーイングを検出する。2本のリニアモータ115a、115bの推力を調整することによって、前述した流体隙間の範囲ではあるが、Yステージ105のヨーイング方向の姿勢を制御可能である。
二つ目の方法は、特許文献1に開示されたように、移動ステージの姿勢変化を他のアクチュエータを用いて補正する方法である。これは、移動ステージの軸受けにおいてガイド面が傾いた場合に、ガイド面の傾きを補正する機構を軸受け機構に組み込み、ガイド面の影響で発生する移動ステージのピッチングやヨーイング成分を補正する。しかし、この構成は、機構上補正できる範囲が小さい。また、移動ステージの直交方向での姿勢補正も可能であるが、機構上ストロークが小さく、直交方向への補正も微小範囲内でしか行うことができない。
特開2002−154028号公報
光学部品用の金型を加工する加工装置では、複雑な形状の金型を非常に高精度(数十nmのオーダ)に加工を行うことが要求されるため、従来問題とならなかった微小なステージの姿勢誤差による加工精度の悪化も問題視されるようになっている。
このような課題を解決する手段として、図5の従来例のように移動ステージの姿勢変化を補正するための、移動ステージの回転方向を制御する制御軸を設けている。しかし、高精度化のための軸受け剛性を大きくしているため、アクチュエータで移動ステージの姿勢を制御できる範囲が限られていた。
また、姿勢変化のうちの回転方向の制御を行うための機構を設けているので、制御する軸が多くなり、移動ステージ機構が複雑化し、逆に装置全体の剛性が落ちて、共振の発生などで加工精度を落とすことがある。
本発明は、光学部品の金型等を精密に形状加工することのできる加工方法及び加工装置を提供することを目的とするものである。
本発明の加工方法は、複数の移動ステージを駆動し、加工工具被加工物とを相対移動させて前記被加工物を加工する加工方法において、前記複数の移動ステージのそれぞれの姿勢誤差を検出し、移動する加工点について、各時点におけるステージの目標位置データと被加工物の加工点の座標データから求めた前記各移動ステージの基準点に対する被加工物上の加工点の相対位置と、前記姿勢誤差とから、前記加工点の変位量を求め、前記ステージの目標位置データを前記加工点の変位量に基づいて補正し、前記補正したステージの目標位置データに基づいて前記複数の移動ステージを駆動して前記被加工物を加工することを特徴とする。
本発明の加工装置は、複数の移動ステージにより、加工工具被加工物とを相対移動させて加工する加工装置において、前記複数の移動ステージをそれぞれ駆動するステージ駆動手段と、前記複数の移動ステージのそれぞれの姿勢誤差を検出するステージ姿勢誤差検出手段と、ステージの目標位置データと被加工物の加工点の座標データから、前記各移動ステージの基準点に対する被加工物上の加工点の相対位置を求め、前記求めた相対位置と前記姿勢誤差とから前記加工点の変位量を演算する手段と、を有し、前記ステージ駆動手段は、前記加工点の変位量に基づいて補正された前記移動ステージの目標位置データに基づいて前記複数の移動ステージを駆動することを特徴とする。
加工装置の加工データとして移動ステージの目標位置とともに加工点の座標を予め数値演算装置に与えて、移動ステージの移動時の姿勢誤差と加工点の座標とから姿勢誤差に対する変位量を求める。この際、予め登録されている加工点の座標に対し、移動ステージの姿勢変化で発生する直交3軸方向の変位だけを演算することで、計算負荷を小さくして、数値演算装置上でリアルタイムに計算することが可能となる。移動ステージの姿勢変化による加工点の変位量を直交3軸の位置ずれ成分のみで算出し、算出した加工点の変位量に基づいて補正された移動ステージの目標位置データに基づいて複数の移動ステージを駆動することで、加工精度を向上させることができる。
実施例1による加工装置及び加工工程を示す図である。 加工点の法線と加工工具の法線を一致させる方法を説明する図である。 実施例2による加工装置及び加工工程を示す図である。 ステージ誤差を検出する測定部を説明する図である。 一従来例を示す図である。
(実施例1)
図1は、実施例1による加工装置を示すもので、複数の移動ステージは、ガイド1、2、3によってそれぞれX方向、Y方向、Z方向を可動とするXステージ4、Yステージ5、Zステージ6である。各ガイド1、2、3は静圧軸受けを用いたリニアガイドであり、各ステージ4、5、6の駆動源(ステージ駆動手段)は、リニアモータを有する。ステージ姿勢誤差検出手段を構成するXステージ検出器7、Yステージ検出器8、Zステージ検出器9は、それぞれX、Y、Zステージ4、5、6の姿勢を測定するもので、複数のレーザ10を用いて各ステージの姿勢誤差を検出する。
数値演算装置12は、加工データ13を持ち、加工データ13は、各ステージの目標位置であるところのステージ目標位置データ14と、加工点の位置を示す座標であるところの加工点座標データ15から構成される。ステージ目標位置データ14と加工点座標データ15はそれぞれ、加工開始時点からの経過時間における位置及び座標を1ブロックとするデータの羅列で形成される。ある時刻でのステージ目標位置は、Xステージ4、Yステージ5、Zステージ6のそれぞれに対する駆動方向の目標位置を1ブロックとする。この目標値は例えば、一般的なGコードで表すとG01X0.0Y0.1Z0.2F1.0のように目標位置と目標位置までの移動速度(時間)を定める。また、この時の加工点座標データ15は、加工装置上の任意の点を原点とした装置座標系の座標(Xt、Yt、Zt)のような座標で1ブロックとなる。ある加工を行う際のステージ目標値と加工点の座標が有するブロック数は等しく、加工中のある時点でのステージ目標位置のブロックとその時点での加工点の座標を示すブロックは1対1で対応する。
読み込み工程S1は、加工時に加工開始からの経過時間に対応したデータとして、加工データ13からステージ目標位置データ14と加工点座標データ15の1ブロック分のデータをそれぞれ読み込む工程である。ステージ姿勢誤差検出工程S2は、各ステージの姿勢を検出し、数値演算装置12が各ステージの姿勢誤差を読み込む工程である。すなわち、Xステージ検出器7、Yステージ検出器8、Zステージ検出器9で姿勢を検出し、各ステージの姿勢を読み込む。Yステージ4は、被加工物Wを搭載し、Yステージ5は、支持体21を介してスピンドルモータ22を支持し、加工工具23を回転させながら、被加工物Wに対してY方向に走査させる。
ここでは、Yステージ5を例にとって姿勢誤差検出の方法を説明する。Yステージ検出器8は、複数のレーザ光10を用いてYステージ5の姿勢を検出する。レーザ光10は、例えば2本の平均と差でYステージの可動方向の位置とピッチングを検出することが可能である。ステージ上の位置の異なる複数ポイントにおいて可動方向の位置変位を検出し、姿勢誤差は、ステージ上の測定ポイントを測定するYステージ検出器8により、可動方向の移動距離、ピッチング、ヨーイング、ローリングを検出する。Yステージ5のピッチング、ヨーイング、ローリングは、それぞれX方向回りの傾き、Z方向回り、Y方向回りの傾きに相当する。Yステージ5以外のXステージ4、Zステージ6についても同様な構成のXステージ検出器7、Zステージ検出器9で測定する。
高精度な加工装置では、ステージの移動精度を落とさないように重心位置をガイド機構で支持し、駆動する。また、ガイド機構が静圧軸受けであれば、ステージの重心位置を回転中心とほぼ一致させることができる。そこで、各ステージの重心位置は基準点である回転中心と一致しているものとして姿勢誤差を検出している。
第1の演算工程S3は、各ステージの基準点から被加工物上の加工点W1までの相対位置を求める工程である。加工点W1までの相対位置を算出するためには、ステージ上のどの位置を相対位置の基準とするかを定める必要がある。ここでは、各ステージの重心位置を基準点として相対位置を算出する。
図1において、Yステージ5がピッチング誤差であるX方向回りに傾いている。ガイド2で支持及び案内されるYステージ5は通常は可動方向であるY方向にのみ可動する。Yステージ5の目標位置がy0、y1、y2・・・と変化する場合のYステージ5の座標について説明する。Yステージ5の基準点であるステージ重心位置のX方向及びZ方向の座標がYGy、YGzとする。Yステージ5の目標位置は(YGx、y0、YGz)、(YGx、y1、YGz)、(YGx、y2、YGz)、・・・と変化する。同様に加工点位置は(Kx0、Ky0、Kz0)、(Kx1、Ky1、Kz1)、(Kx2、Ky2、Kz2)・・・と変化して行く。Yステージ5のステージ重心位置から加工点までの相対位置は直交3軸方向の位置の差分で算出できる。よって、(YGx−Kx0、y0−Ky0、YGz−Kz0)、(YGx−Kx1、y1−Ky1、YGz−Kz1)、(YGx−Kx2、y2−Ky2、YGz−Kz2)、・・・の要領で演算を行う。他のXステージ4、Zステージ6でも同様に算出する。
第2の演算工程S4は、第1の演算工程S3で算出した各ステージの重心位置からの相対位置と、ステージ姿勢誤差検出工程S2で算出した姿勢誤差から、姿勢誤差による加工点W1の変位量をステージ毎に算出する工程である。ここで、各ステージのピッチング、ヨーイング、ローリングの角度から座標変換にて算出する。これは時間毎の加工データ13の1ブロック毎に一度ずつの簡単な座標変換で、直交3軸方向の変位量を算出するものである。これを、第2の演算工程S4において、ステージ毎に算出する。
算出方法は、以下の(式1)、(式2)のような一般式で簡単に算出できる。本実施例の演算では、加工点の変位量のみを考えればよいが、各ステージ毎にX方向、Y方向、Z方向回りの回転をそれぞれα、φ、θとして算出する。計算の基準は座標系の原点を基準点であるステージ重心位置として算出する。ここで、(式2)のUVWは第1の演算工程S3で算出した相対位置を代入する。
Figure 0005693086
Figure 0005693086
このような一般式を用いて算出した座標と、姿勢誤差がない場合における元の座標との差から直交3軸方向への変位量を求める。図1では、Yステージ5が姿勢変化しX方向回りの傾斜であるωx方向に傾斜している。この影響で、本来は被加工物W上の加工点W1に接触しているべき加工工具23が加工点W1から位置がずれた座標に移動している。この位置のズレ量はYステージ5の姿勢変化の回転中心であるステージ重心位置から加工点W1までの相対距離から得られる。この相対距離を半径として姿勢変化でX方向回りに傾いた角度をαとすれば(式2)から算出できる。重心位置の座標と加工点W1の座標及びその相対距離は第1の演算工程S3でステージ目標位置14と加工点座標15から得られている。
第3の演算工程S5では、第2の演算工程S4において各ステージ毎に算出した直交3軸方向の変位量を合成する工程である。第2の演算工程S4までで、各ステージ毎に直行3軸方向への変位量として算出しており、補正を行う方向は直交3軸ステージがそれぞれ、加工工具側を搭載しているかワーク側かにより正負の方向を決定する。正負の方向の決定に方法について説明すると、Yステージ5はX方向回りに姿勢変化し、加工工具23は加工点W1から位置がずれる。位置がずれる距離と方向は第2の演算工程S4において得ている。位置がずれる距離と方向は、ステージ重心位置と加工点W1との2つの座標とX方向回りの傾斜角の方向から得た。図1では、Yステージ5は加工工具23を搭載しているため、加工工具23が本来の座標から位置ずれを生じる。位置ずれの方向は加工工具23上で本来加工点W1に接触しているべき点が正のY方向と負のZ方向へ加工点W1に対してずれている。加工工具23を搭載するYステージ5への目標位置の修正は、位置のずれた加工工具23を元の位置に戻すので、ずれた方向と逆への補正値となる。つまり、Y方向で負の方向へYステージ5の目標位置を修正する。被加工物Wを搭載するZステージ6では、加工工具23上の接触点がZ方向で負の方向に移動している。加工点W1がこの点と接触するようにするには、動いた加工工具23を追うように被加工物WをZ方向で負の方向へZステージの目標位置を補正する。Xステージ4やZステージ6に姿勢変化がある場合も同様に補正する方向が決定される。その後、X方向、Y方向、Z方向の方向別に単純な四則演算により変位量の合成値を算出する。
補正制御工程S6は、読み込み工程S1で与えられた各ステージの目標位置に補正値を入れて、各ステージを駆動するステージ駆動手段を制御する工程である。ステージ目標位置データ14にはXステージ4、Yステージ5、Zステージ6の直交3軸方向へのステージの目標値が含まれる。このステージ目標位置データ14に対し、第3の演算工程S5で算出した結果を補正値として付加し、補正した目標位置でステージ位置を制御する。
図2は、加工点W1対して加工工具23を追従させる動作について説明するもので、加工工具23は円盤状の形状でスピンドルモータ22に設置される。スピンドルモータ22は加工時に一定の回転数で加工工具23を回転させる。スピンドルモータ22の回転中心T0はY方向と平行となるよう設置する。加工工具23は円盤状であるがY方向に厚みを有しており、外周部24の形状は一定の半径R1を有する。半径R1は工具Rと呼ばれるものである。工具形状は、円盤状の加工工具23を中心軸と直交するX方向から見た場合に、加工工具23の外周部24がX方向回りで一定半径の形状である。また、加工工具23がスピンドルモータ22により回転するときの回転中心T0からの距離R2が旋回Rである。
加工対象である被加工物Wは、X方向にも曲率を持つ形状を有する。このような曲率を持つ形状は、加工点W1に対して加工工具23の外周部24の1点を接触させて加工する。この際には、被加工物Wの加工点W1での被加工物側の法線A1に加工工具側の法線A2を一致させて加工する。この加工装置にはX方向回りの回転方向に加工工具23を追従させるための割り出し軸を持たない。加工工具23で被加工物W全面を法線追従で加工する場合には、加工工具23の外周部24で加工工具側の法線A2が一致する点を加工点W1と接触させる。
このときの加工工具23の工具Rや旋回Rなどのパラメータを用いて各ステージ間の相対位置からそれぞれのステージの目標位置を算出する。加工データの算出工程ではさらに、複数のステージの相対移動における加速度や速度などの、加工点W1の位置を被加工物Wの表面を走査させるためのパラメータも用いて算出している。加工形状を滑らかにし、かつ精度を高めるためには加工点W1を計算する距離間隔を短くする必要がある。この計算は計算負荷が大きく加工を行う際にリアルタイムでの計算は困難である。そこで、加工データの算出ではステージの目標位置と加工点の座標を加工の開始前に加工データとして作成している。
(実施例2)
図3は実施例2を示す。実施例1においては、ステージの姿勢変化であるピッチング、ヨーイング、ローリング成分についての補正を行った。しかし、ステージ誤差には姿勢変化である回転成分以外にも、直交3軸方向のうちの可動方向以外の方向へステージが移動する場合があり、この平行並進成分によりステージが位置誤差を生じる場合にも、当然加工誤差となる。そこで、本実施例では、ステージ誤差検出手段を構成するステージ検出器7、8、9によって、各ステージの姿勢誤差を検出するステージ姿勢誤差検出工程S12の後に、さらに各ステージの平行並進誤差も検出するものである。その他の点は実施例1と同様である。
平行並進について詳しく説明すると、Y方向に移動するYステージ5では、ピッチングとヨーイングωx、ωyがある。ピッチングであるX軸回りの回転誤差を生じている時、Yステージ5の重心位置がこの姿勢変化によりY方向の可動方向以外の方向であるX方向やZ方向に移動することがある。その移動量を、ステージ並行並進誤差検出工程S13において、ステージ誤差の平行並進成分として検出する。Yステージ5では、X方向とY方向へYステージ5の重心が移動した量を平行並進成分として検出し、この誤差分も補正する。
ステージ姿勢誤差検出工程S12とステージ平行並進誤差検出工程S13とで検出された各ステージ毎のステージ誤差となる姿勢誤差と平行並進誤差により発生する加工点の変位量を、演算工程S14で算出する。演算工程S14においては、ステージ姿勢誤差検出工程S13で検出した姿勢誤差に対する演算は実施例1の第2の演算工程S4と同様であるが、ステージ平行並進誤差検出工程S13で検出した平行並進成分についての処理を追加している。そして、各ステージ毎に算出した姿勢誤差の影響による変位量に対し、X方向、Y方向、Z方向の直交3軸方向毎に平行並進で発生する変位量を合成する。この工程では、各ステージ毎の姿勢誤差による影響と平行並進誤差による影響の両方を合成した演算結果を得る。
演算工程S15における演算は、演算工程S14で算出した各ステージ毎の変位量を補正値として合成する工程である。合成は各ステージ毎の変位量をX方向、Y方向、Z方向の直交3軸方向毎に合成する。合成した結果をXステージ4、Yステージ5、Zステージ6に対する補正値として各移動ステージの目標位置を補正する。
図4は、実施例1のステージ姿勢誤差検出手段及び実施例2のステージ誤差検出手段を構成する測定部を示すもので、Yステージ5を例にとりステージ位置、姿勢誤差、平行並進誤差を検出するYステージ検出器8を説明する。それぞれレーザ光10a〜10fを用いた6つのレーザ測長器11a〜11fにより、Yステージ5の位置及び姿勢を検出する。レーザ測長器11a、11b、11cは、Yステージ5のY方向の位置を検出する。この3本のレーザ測長器で検出する値の平均と差からYステージ5のY方向の位置と姿勢変化のピッチングとヨーイング成分であるX方向回りの回転及びZ方向回りの回転を計測する。また、レーザ測長器11dはX方向への平行並進を、レーザ測長器11e、11fはZ方向の平行並進とYステージ5のローリングを検出する。Xステージ4、Zステージ6に搭載するXステージ検出器7、Zステージ検出器9も同様である。
(実施例3)
実施例1においては、X、YZステージのすべての姿勢誤差を検出し補正している。また実施例2においては各ステージの位置及び姿勢検出で、6軸方向、ピッチング、ヨーイング、ローリング及び可動方向を含むXYZ方向への位置変化の全てを検出し補正している。しかし、X、Y、Zステージすべての姿勢や平行並進をリアルタイムで検出することが必須ではない。ステージの移動精度が高い場合や、その姿勢誤差による影響度が必要な加工精度に対し小さい場合には、影響の小さい姿勢誤差は無視し、影響がある姿勢誤差のみを算出し補正することも可能である。また、再現性が高い場合には、予めステージの目標位置に対する姿勢誤差及び平行並進誤差をデータベース化して置くことも可能である。
例えば、ステージの構成により、可動方向の位置に対してヨーイング方向の姿勢誤差の再現性が非常に高い場合は、予め可動方向の位置に対するヨーイング方向の姿勢誤差を検出し、この検出結果をデータベース化しておく。
加工時には実施例1や実施例2で示した誤差検出の際に、データベース化した姿勢誤差を参照する。データベースの参照はステージの目標位置に対応した姿勢誤差をデータベースから参照するものである。それ以外は、実施例1及び実施例2と同様である。
(実施例4)
本実施例では、各ステージの目標位置に対する再現性が高い場合に、予め姿勢誤差及び平行並進誤差を検出し、データベース化しておき、リアルタイムで補正せず事前に加工データの生成工程で補正値を含む加工データを生成する。この場合には、数値演算装置の加工データを生成するCAMにおいて、データベース化した各ステージ毎の可動方向の位置に対する姿勢誤差を参照し、姿勢誤差を得る。データベースから得た姿勢誤差及び平行並進誤差からその影響で生じる加工点の位置変位を算出する。
ここで、姿勢変化と平行並進は、ステージ上の任意の一点を回転中心及び移動点として各ステージ毎に検出する。この任意の一点が可動方向に移動するものとしてステージの目標座標も算出する。この際には、加工装置における空間上の任意の点を原点とする座標系で各ステージの目標位置を定義し目標座標を算出する。
次に、加工装置の数値演算装置において加工時に使用する加工データを算出する。加工点は被加工物の目標形状から求める。この際には、目標値と同一の座標系で加工点を定義し、加工点間の走査パターンと移動速度とから加工点の座標を算出する。加工点は加工開始からの経過時間間隔毎又は距離毎に算出し、加工点から各ステージの目標座標を算出する。この際に各ステージの目標座標から加工点までの相対位置を各ステージ毎に算出する。算出した目標座標においてデータベースを参照する。各ステージの姿勢変化と前述の相対距離とから姿勢変化に伴う加工点座標の位置変位を算出し、これに平行並進による変位量も合成する。合成した変位量をさらにステージ全ての変位量として合成し、補正値を求める。補正値は直交3軸方向の変位量として算出し、直交3軸方向のステージに対する目標位置に補正値として付加する。
1、2、3 ガイド
4 Xステージ
5 Yステージ
6 Zステージ
7 Xステージ検出器
8 Yステージ検出器
9 Zステージ検出器
11a〜11f レーザ測長器
12 数値演算装置
22 スピンドルモータ
23 加工工具

Claims (14)

  1. 複数の移動ステージを駆動し、加工工具被加工物とを相対移動させて前記被加工物を加工する加工方法において、
    前記複数の移動ステージのそれぞれの姿勢誤差を検出し、
    移動する加工点について、各時点におけるステージの目標位置データと被加工物の加工点の座標データから求めた前記各移動ステージの基準点に対する被加工物上の加工点の相対位置と、前記姿勢誤差とから、前記加工点の変位量を求め、
    前記ステージの目標位置データを前記加工点の変位量に基づいて補正し、前記補正したステージの目標位置データに基づいて前記複数の移動ステージを駆動して前記被加工物を加工することを特徴とする加工方法。
  2. 前記ステージの目標位置データと前記加工点の座標データは、加工前に作成しておくことを特徴とする請求項1記載の加工方法。
  3. 前記補正したステージの目標位置データは予め求めておくことを特徴とする請求項2記載の加工方法。
  4. 前記各移動ステージの基準点は、前記各移動ステージの重心位置であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項記載の加工方法。
  5. 前記各移動ステージの重心位置の移動量をさらに検出し、前記移動量に基づいて前記ステージの目標位置データをさらに補正することを特徴とする請求項4記載の加工方法。
  6. 前記加工工具は、前記被加工物と当接する外形が所定の曲率を有し、前記加工点に応じて、前記外形の前記被加工物との接触点が移動可能に形成されたことを特徴とする請求項1乃至5いずれか一項記載の加工方法。
  7. 前記加工工具は、円盤形状であることを特徴とする請求項1乃至6いずれか一項記載の加工方法。
  8. 前記複数のステージは、第1方向に移動可能な第1移動ステージ、前記第1方向に直交する第2方向に移動可能な第2移動ステージ及び前記第1及び第2方向に直交する第3方向に移動可能な第3移動ステージを備え、
    前記加工点の変位量は、前記第1乃至第3移動ステージの前記第1乃至第3方向ごとに演算された変位量を合成して各方向ごとに求められる、ことを特徴とする請求項1乃至7いずれか一項記載の加工方法。
  9. 複数の移動ステージにより、加工工具被加工物とを相対移動させて加工する加工装置において、
    前記複数の移動ステージをそれぞれ駆動するステージ駆動手段と、
    前記複数の移動ステージのそれぞれの姿勢誤差を検出するステージ姿勢誤差検出手段と、
    ステージの目標位置データと被加工物の加工点の座標データから、前記各移動ステージの基準点に対する被加工物上の加工点の相対位置を求め、前記求めた相対位置と前記姿勢誤差とから前記加工点の変位量を演算する手段と、を有し、
    前記ステージ駆動手段は、前記加工点の変位量に基づいて補正された前記移動ステージの目標位置データに基づいて前記複数の移動ステージを駆動することを特徴とする加工装置。
  10. 前記各移動ステージの基準点は前記各移動ステージの重心位置であることを特徴とする請求項記載の加工装置。
  11. 前記各移動ステージの重心位置の移動量を検出する平行並進誤差検出手段をさらに有することを特徴とする請求項10記載の加工装置。
  12. 前記加工工具は、前記被加工物と当接する外形が所定の曲率を有し、前記加工点に応じて、前記外形の前記被加工物との接触点が移動可能に形成されたことを特徴とする請求項乃至11いずれか一項記載の加工装置。
  13. 前記加工工具は、円盤形状であることを特徴とする請求項9乃至12いずれか一項記載の加工装置。
  14. 前記複数のステージは、第1方向に移動可能な第1移動ステージ、前記第1方向に直交する第2方向に移動可能な第2移動ステージ及び前記第1及び第2方向に直交する第3方向に移動可能な第3移動ステージを備え、
    前記変位量を演算する手段は、前記加工点の変位量を、前記第1乃至第3移動ステージの前記第1乃至第3方向ごとに演算された変位量を合成して各方向ごとに求める、ことを特徴とする請求項9乃至13いずれか一項記載の加工装置。
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