JP5685756B2 - フィルム露光方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フィルム露光方法に関し、特に、フィルム基材上の露光パターン形成用領域に露光材料膜が形成されたフィルムを連続露光する際に、フィルムの蛇行を精度良く補正して、安定的に露光できるフィルム露光方法に関する。
従来、例えば平板状の基板等の部材を露光する際には、その露光位置を精度よく管理するために、例えば表面上に所定のマーキングを施した基板を使用し、このマーキングにより、露光に使用するマスクの位置を決定したり(例えば、特許文献1乃至3)、基板を載置するパレットに位置合わせ用のピンを設置することが行われている(例えば、特許文献4)。
しかしながら、ロールトゥロール方式のように露光対象がフィルムであり、このフィルムが連続的に露光装置内に供給されてくる場合には、上記のような平板状部材の露光における位置合わせ技術を適用することが難しい。即ち、ロールトゥロール方式のフィルムの製造ラインにおいては、露光対象となるフィルムは、例えば図9に示すような工程で、露光装置1内に供給され、平板状の基板等を露光する場合とは異なり、搬送中のフィルム1には、その柔軟性により、容易に波打ちが発生する。
また、図9に示すようなロールトゥロール方式のフィルムの製造ラインにおいては、あらゆる加工工程において、フィルムの柔軟性を利用した処理が行われている。即ち、フィルム2は、供給リール80から巻き解かれてラインに供給され、前処理部3において例えばドライ洗浄及び表面改質等の前処理が施され、スリットコーター4にて表面に所定の露光材料が塗布された後、塗布された露光材料が乾燥装置5にて乾燥される。そして、表面上に露光材料膜が形成されたフィルム2は、露光装置1に供給され、露光材料膜が露光装置1にて露光される。このとき、フィルム2は、各装置間を例えばローラ9により支持されて、その回転により搬送される。よって、特許文献1乃至4に開示された技術をロールトゥロール方式のフィルム2の露光に適用することは困難である。
ロールトゥロール方式でフィルムを露光する場合においては、その露光精度を高めるために、フィルムとマスクとの相対的位置関係を維持することが重要である。例えば、特許文献5には、フィルムに対するマスクの位置合わせ技術が開示されている。即ち、特許文献5の技術は、1枚のフィルムに露光を2度に分けて行う場合において、フィルムに1回目の露光を施してパターンを形成した後、2回目の露光の際には、1回目の露光により形成されたパターンをラインCCDで検出することにより、マスクの位置を調節するものである。なお、この特許文献5の図2に示されているように、フィルムの幅方向の両側縁部は露光領域ではない。
図10は、露光光を出射する露光光源11が1個のマスク12に対応して1対ずつ向かい合わせて配置され、互いに異なる方向から露光光を照射する型式の従来の露光装置を一例として示す図である。このような型式の露光装置は、例えば液晶ディスプレイ等のガラス基板上又は偏光フィルム等のフィルム基材上に無色透明の配向膜を形成する際に配向材料膜の露光に使用されている。即ち、この露光装置による露光により配向膜を形成する場合には、表面に無色透明の配向材料膜が形成された露光対象部材を露光装置内に供給し、所定の領域ごとに露光光を異なる方向から照射して、異なる方向に配向した配向膜を形成することが行われている。この露光装置によれば、例えばフィルムの1絵素に対応する領域をその幅方向に2分割して露光したり、画素に対応する領域ごとにフィルムをその幅方向に分割して露光し、各分割領域ごとに配向方向が異なる配向膜を形成することができる。この配向膜の配向方向の特徴により、ガラス基板間に挟持する液晶分子の電圧印加時の動作を配向膜の配向方向に応じて異ならせ、これにより、表示装置の視野角を広げることができ、また、製造したフィルムを3D(Three Dimensional)ディスプレイ等の偏光フィルムとしても使用することができ、近時、このようなフィルムの露光技術は注目を集めている。
このような露光装置によりフィルムを露光する際には、フィルムには、搬送中に波打ちが発生しやすく、これにより、露光位置のずれが発生するという問題点がある。この露光位置のずれの影響を低減するために、例えば、上記のようなフィルムの移動方向に複数の光源を並置した露光装置においては、例えば図10及び図11に示すように、1個のマスクを使用して露光するのではなく、複数個のマスク12を使用し、各マスク12を露光対象部材の移動方向及びこれに垂直の幅方向に並ぶように千鳥状に配置して、露光光源11を各マスクごとに設けて露光することが行われている。そして、各マスク121乃至124に露光光源11からの露光光を透過させ、図11に示すように、フィルムが供給されてくる上流側にて、互いに離隔して配置されたマスク121及び122によりフィルム2を露光領域A及びCで露光し、下流側にて、露光領域A及びC間の領域Bをマスク123により露光し、露光領域Cに隣接する領域Dをマスク124により露光することが行われている。これにより、フィルム2のほぼ全面に配向分割したパターンを精度良く形成することができる。
特開昭62−294252号公報 特開2005−283896号公報 特開2005−316411号公報 国際公開第08/139643号 特開2006−292919号公報
しかしながら、上記従来技術には、以下のような問題点がある。即ち、特許文献5の技術は、1枚のフィルムに露光操作を2度に分けて行う必要があり、生産性が悪い。
また、複数個のマスク12が配置され、各マスク12ごとに露光光源11が1対ずつ設けられた従来の露光装置においては、図10に示すように、露光光源11を内蔵している部分(露光光源11の筐体部分)は、1光源につき、例えばフィルムの移動方向に約2m程度の長さを有しており、図11に示すような露光領域A及びCと露光領域B及びDとの間の距離は、少なくとも4m程度と長くなる。よって、上流側の露光領域A及びCから下流側の露光領域B及びDへの搬送中に、フィルムが容易に波打ち、その移動方向に垂直の幅方向にずれやすいという問題点がある。従って、フィルムの移動方向下流側の露光領域において、フィルムの幅方向の位置ずれにより、既に露光された領域が露光されてしまったり、また、未露光の領域も発生してしまうという問題点もある。
この問題点を解決するために、本願出願人は、特願2010−089608号において、従来では例えばフィルム送給用の領域として使用され露光材料が塗布されていないフィルム基材上の側部にアライメントマークを形成し、フィルムの移動方向下流側にてアライメントマークのフィルム幅方向のずれをCCDカメラにより検出し、この検出信号に基づいて、下流側のマスク123及び124の位置をフィルムの幅方向に調節して露光領域のずれを補正する技術を提案した。
フィルムの縁部にアライメントマークを形成する方法としては、フィルムに機械的に穴をあけるか、又はレーザ等によるマーキングを行うことが考えられるが、機械的なマーキングについては、その加工の際に、フィルムに振動が加わって加工精度が低下するため、実用には適しない。また、マーキングを施す対象のフィルム基材は、無色透明であり、レーザ等によるマーキングにおいては、レーザ光がフィルムを透過しやすい。よって、マーキングに例えば波長が266nmの紫外光を使用した場合においては、レーザ光の照射エネルギーを例えば8J/cm程度まで極めて大きくしないとアライメントマークの形成が難しいという問題点がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、フィルム基材上の露光パターン形成領域に露光材料膜が形成されたフィルムを連続露光する際に、アライメントマークの形成及び形成したアライメントマークの検出が容易であり、フィルムの蛇行を精度良く補正して、安定的に露光できるフィルム露光方法を提供することを目的とする。
本発明に係るフィルム露光方法は、フィルム基材上の露光パターン形成用領域に露光材料膜が形成されたフィルムの前記露光材料膜に、マスクを介して露光光を照射することにより、前記露光材料膜に前記マスクのパターンを露光するフィルム露光方法において、前記マスクは、前記フィルムの移動方向の上流側及び下流側に夫々配置されており、前記フィルムの移動方向の上流側及び下流側で前記露光材料膜に夫々前記上流側マスクと下流側マスクのパターンを露光するものであり、前記フィルム基材の幅方向の両側縁部の少なくとも一方に、有色の焼成材料、有色の光硬化性材料又は有色のインクが塗布されて側部塗布膜が形成されたフィルムを供給し、この側部塗布膜にアライメントマーク用レーザ光を照射してアライメントマークを形成し、このアライメントマークを使用してフィルム蛇行を検出し、前記マスクの位置を調整する際、前記フィルムの移動方向における前記上流側マスクの位置に対応する位置で前記側部塗布膜に前記アライメントマークを形成し、前記フィルムの移動方向における前記下流側マスクの位置に対応する位置で前記アライメントマークを検出することにより、前記フィルムが前記上流側マスクによる露光領域から前記下流側マスクによる露光領域まで移動するまでに生じたフィルム蛇行を検出し、前記フィルムに対する下流側マスクの相対的位置を前記フィルム蛇行によりずれた量だけ補正することを特徴とする。例えば、前記露光材料膜及び/又は前記側部塗布膜は、供給リールに巻回されたフィルム基材を、前記供給リールから巻取リールまで移動させる間における前記アライメントマーク用レーザ光の照射前に、前記フィルム基材上に形成される。
本発明においては、フィルム基材上の露光パターン形成用領域に露光材料膜が形成されたフィルムをマスクのパターンにより露光するフィルム露光方法において、フィルム基材の幅方向の両側縁部の少なくとも一方に、有色の焼成材料、有色の光硬化性材料又は有色のインクが塗布されて側部塗布膜が形成されたフィルムを供給し、この側部塗布膜にレーザ光を照射してアライメントマークを形成する。この有色の側部塗布膜はレーザ光の吸収率が高く、アライメントマークの形成が容易である。
また、アライメントマーク用レーザ光の照射により側部塗布膜を除去してアライメントマークを形成する場合においても、アライメントマークの周囲には、有色の塗布膜が残るため、アライメントマークを明瞭且つ精度よく検出することができる。よって、本発明によれば、フィルム蛇行の検出及びマスク位置の調整を精度よく行うことができ、安定的にフィルムを露光することができる。
本発明の実施形態に係るフィルムの露光装置において、アライメントマークによるフィルムの幅方向のずれの補正を示す図である。 本発明の実施形態に係るフィルムの露光装置において、フィルムの搬送による引き込みマークの移動を示す図である。 本発明の実施形態に係るフィルムの露光装置において、上流側マスクによるパターンと下流側マスクによるパターンとの相対的位置関係を示す図である。 本発明の実施形態に係るフィルムの露光装置において、マスクを示す平面図である。 マスク位置の制御部を一例として示す図である。 引き込みマーク形成部を一例として示す図である。 本発明の実施形態に係るフィルムの露光装置において、上流側のマスクによる露光工程を示す図である。 本発明の実施形態に係るフィルムの露光装置において、引き込みマークによるマスク位置の補正を示す図である。 ロールトゥロール方式のフィルム製造ラインの一例を示す図である。 配向分割方式の露光装置を一例として示す斜視図である。 フィルムの移動方向に複数の光源を配置した構成の露光装置を一例として示す図である。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明する。先ず、本発明の実施形態に係るフィルムの露光装置の構成について説明する。図1は本発明の実施形態に係るフィルムの露光装置において、アライメントマークによるフィルムの幅方向のずれの補正を示す図、図2は本発明の実施形態に係るフィルムの露光装置において、フィルムの搬送による引き込みマークの移動を示す図、図3は本発明の実施形態に係るフィルムの露光装置において、上流側マスクによるパターンと下流側マスクによるパターンとの相対的位置関係を示す図である。本実施形態に係る露光装置1は、図10及び図11に示す従来の露光装置と同様に、露光光を出射する露光光源11と、マスク12と、露光光源11から出射した露光光をマスク12を介してフィルム2に照射する光学系と、フィルム2を搬送する例えば搬送ローラ等のフィルム搬送部と、を有しており、例えばコリメータレンズ及び/又は反射鏡等の光学系により、露光光源11から出射した露光光をマスク12を介してフィルム2に照射し、フィルムの幅方向中央の領域において、フィルム基材20上に形成された露光材料膜21を露光する。
露光装置1は、図1乃至図3に示すように、フィルム2の側部にアライメントマーク2aを形成するアライメント用レーザマーカ14(アライメントマーク用レーザ光源)を有している。本発明においては、露光装置1には、両側縁部の少なくとも一方に有色の焼成材料、有色の光硬化性材料又は有色のインクが塗布されて側部塗布膜22が形成されたフィルム2を供給する。即ち、このフィルム2は、図1に示すように、フィルム基材20上の配向膜を形成する領域(本発明における露光パターン形成用領域)には、従来と同様に露光材料膜21が形成されている。この露光材料膜21は、例えば無色透明である。そして、従来であれば露光材料が塗布されていないフィルム基材20の側部には、有色の焼成材料、有色の光硬化性材料又は有色のインクが塗布されて側部塗布膜22が形成されている。そして、この側部塗布膜22上にアライメント用レーザマーカ14からレーザ光を照射して、露光又はレーザ光の照射による熱によりアライメントマーク2aを形成する。
本実施形態においては、露光装置1は、例えば図2乃至図4に示すように、搬送ローラ等のフィルム供給部に近接して配置されたレーザマーカ13(引き込みマーク形成部)と、例えばマスク12の下方にてフィルム2の幅方向に延びるように配置された例えばラインCCD15(フィルム引き込み位置検出部)とを有する。これにより、フィルム供給部から供給されてくるフィルム2に対して、レーザマーカ13により、マスク12の位置決めの基準となる引き込みマーク2bを形成し、ラインCCD15により引き込みマーク2bを検出することにより、フィルム2に対するマスク12の位置を調整可能に構成されている。
露光対象のフィルム2は、例えば図9に示すように、フィルム2の基材20がロールトゥロール方式の供給リール80から巻き解かれてスリットコーター4に供給され、スリットコーター4にて表面に所定の材料が膜状に塗布される。本実施形態においては、スリットコーター4は、フィルム基材20の中央に露光材料を塗布するのに加えて、例えばフィルム基材20の両側縁部の少なくとも一方に有色の焼成材料又は有色の光硬化性材料を塗布可能に構成されている。即ち、スリットコーター4は、フィルム基材20の幅方向中央に配向材料膜(露光材料膜21)となる例えば無色透明の露光材料を塗布し、フィルム基材20の側部にアライメントマーク形成用の側部塗布膜22となる有色の焼成材料又は光硬化性材料を液状又はペースト状の状態で塗布可能に構成されている。この場合には、露光材料、並びに有色の焼成材料又は有色の光硬化性材料は、1台のスリットコーター4により塗布されても、2台のスリットコーター4により夫々塗布されてもよい。側部塗布膜22となる焼成材料としては、焼成(ベーク)することによりフィルム基材20上に焼成膜を形成できる有色の材料、例えば一般的に使用されている光学カラーフィルタ用の赤、緑、青及び/又は黒のレジスト材料を好適に使用することができる。但し、本発明における側部塗布膜は、フィルム蛇行の検出用のアライメントマークの形成のみに使用されるものであるため、レジスト材料により側部塗布膜を形成する場合においては、現像等の工程は特に必要としない。また、光硬化性材料としては、例えば有色の光硬化性樹脂を使用することができる。
又は、側部塗布膜22の材料として有色のインクを使用し、フィルム基材の側部にインクを塗布する場合には、スリットコーター4は、フィルム基材20の中央に露光材料のみを塗布する。そして、フィルム2の移動方向におけるスリットコーター4の上流側又は下流側、即ち、乾燥装置5よりも上流側に設けられた塗布装置により、フィルム基材20の側部に有色のインクを塗布する。有色のインクとしては、顔料及び/又は染料等を含有する液状又はペースト状のインク全般を使用することができ、乾燥装置5で溶媒成分を揮発させて有色の膜を形成できるインク、例えば、油性インクを好適に使用することができる。塗布装置としては、例えば適度な柔軟性を有する素材、例えばフェルト質の繊維等により形成された塗布部にインクを浸透させ、この塗布部を送給されてくるフィルム基材20の側部の露光材料を塗布しない領域に接触させることにより、インクを膜状に塗布する構成のものを使用する。
スリットコーター4のみ、又はスリットコーター4及び塗布装置により所定の材料が塗布されたフィルム2は、乾燥装置5に供給される。そして、フィルムの中央に塗布された露光材料及びフィルム側部の塗布膜となる材料が各材料の特性に応じて焼成(べーク)、乾燥(溶媒成分の揮発)、及び/又は光硬化されて、フィルム基材20上に夫々露光材料膜21及び側部塗布膜22が形成される。そして、フィルム2は、搬送ローラ等の搬送装置により、露光装置1内に供給される。本発明においては、露光装置1内に供給されるフィルム2には、従来と同様に、フィルム幅方向中央の露光材料膜21を光配向させることにより所定の方向に配向した配向膜を形成し、フィルム2の側部塗布膜22には、アライメント用レーザマーカ14からレーザ光を照射して、露光又はレーザ光の照射による熱によりアライメントマーク2aを形成する。この側部塗布膜22が形成されている領域は例えばフィルムの縁部から例えば25mm以下、例えば10mmの領域であり、従来では材料膜等が形成されずにフィルム基材20が露出していた領域である。本発明においては、側部塗布膜22に形成したアライメントマーク2aを使用してフィルム2の蛇行を検出し、マスク12の位置を調整する。なお、本実施形態においては、側部塗布膜22の材料として有色の油性インクが塗布され、その溶媒成分が乾燥(揮発)により消失することにより、インクによる膜が形成されている場合について説明する。
露光光源11は、例えば配向分割方式の露光装置においては、紫外光を出射する光源であり、例えば水銀ランプ、キセノンランプ、エキシマランプ及び紫外LED等であって、連続光又はパルスレーザ光を出射する光源が使用される。本実施形態においては、露光光源11から出射した露光光の光路上には、例えばコリメータレンズ及び/又は反射鏡等の光学系が配置されており、例えばフィルム2上のパターン形成用領域に形成された配向材料膜(露光材料膜21)に所定の光量で露光光が照射されるように構成されている。露光光源11は、例えば図示しない制御装置により、露光光の出射方向を調整することができ、これにより、フィルム2に対する露光光の入射角を調整可能に構成されている。本実施形態の露光装置1は、1の露光領域に対して夫々2つの露光光源11が向かい合わせに、フィルム2の移動方向に並ぶように配置されている。これにより、各露光光源11から出射した夫々プレチルト角が異なる2つの露光光をマスク12を介して配向材料膜(露光材料膜21)に照射し、配向材料膜をその移動方向に垂直の幅方向に分割して露光し、フィルム基材20上に、配向方向が隣接する分割領域で互いに異なる配向膜を形成する。これにより、例えば1絵素となる領域がその幅方向に2分割された配向膜を使用し、配向膜間に液晶を挟持した表示装置に電圧を印加すれば、電圧印加時の液晶分子の向きは、配向膜の配向方向に応じて1絵素内で2方向となり、液晶ディスプレイ等の視野角を広くできる。また、幅方向に隣接する画素となる領域ごとに配向方向が異なる配向膜が形成されたフィルムは、例えば3D(Three Dimensional)ディスプレイ等の偏光フィルムとして使用することができる。なお、露光光源11は、1カ所の露光領域について2個に限らず、3個以上設けてもよく、互いに異なる方向からの露光光により、例えば配向膜材料を3方向以上に配向させてもよい。また、例えば、1カ所の露光領域について、露光光源11を1個設け、露光光源11から出射された露光光を偏光板等により2以上に分割し、分割した露光光を互いに異なる方向から照射するように構成してもよい。例えば、偏光板により、露光光をP偏光の直線偏光の露光光とS偏光の直線偏光の露光光とに分割して、夫々異なる方向から照射することができる。
本実施形態においては、マスク12は、フィルム2の移動方向の上流側及び下流側に夫々複数個、互いに離隔して配置されており、例えば図2及び図3に示すように、上流側(マスク121,122)及び下流側(マスク123,124)に夫々2個ずつ設けられている。複数個のマスク12は、上流側のマスク121,122による露光領域と下流側のマスク123,124による露光領域とが、フィルムの移動方向に沿って隣接するように、即ち、千鳥状に配置されており、夫々のマスク12について、上記の1対の露光光源11が設けられている。そして、図3に示すように、フィルム2の移動方向の上流側のマスク121及び122に露光光源11からの露光光を透過させて、フィルム2上の配向膜材料を露光領域A及びCで露光する。また、下流側のマスク123及び124に露光光源11からの露光光を透過させて、フィルム2上の配向膜材料を露光領域B及びDで露光する。
本実施形態においては、マスク12は、図4に示すように、例えば枠体120とその中央のパターン形成部125により構成されており、パターン形成部125には、所定の光透過領域のパターン125aが形成されている。即ち、パターン形成部125には、フィルム2に形成するパターン形状に対応して、露光光を透過する開口が形成されているか、又は光透過性の部材が設置されている。そして、例えば配向分割方式の露光装置においては、パターン形成部121の透過光によりステージ10上に配置されたフィルム2の表面の配向材料膜を露光する。本実施形態においては、マスク12ごとに1対の露光光源11を配置し、夫々入射角の異なる露光光を出射する。従って、本実施形態においては、パターン125aは、入射角度が異なる2つの露光光に対応して、フィルムの移動方向の上流側及び下流側に2列に並ぶように、矩形の開口パターンが夫々複数本設けられている。そして、これらの上流側及び下流側の光透過領域群は、露光光の照射領域同士が互いに重ならないように、互いに離隔して形成されている。また、例えば上流側のパターンと下流側のパターンとによる露光領域が互いに隣接するように、上流側パターンと下流側パターンとは、その幅方向に沿って千鳥状に形成されている。
本実施形態においては、マスク12には、パターン125aよりも上流(図4における上)側に、フィルム2の移動方向に対して垂直の幅方向に延びるように、幅が300μm程度、長さが250mm程度のラインCCD用の覗き窓12aが設けられており、この覗き窓12aの長手方向の中間に露光光を遮光する例えば幅が15μm程度のライン状の遮光パターン12bが設けられている。そして、後述するラインCCD15により遮光パターン12bの位置を検出し、マスク12の位置決めに使用する。なお、本実施形態における覗き窓12a及び遮光パターン12bの位置及び形状は、一例であり、マスク12の位置決めを精度よく行うことができる限り、本発明はこれらの位置及び形状により限定されるものではない。例えば覗き窓12a及び遮光パターン12bの位置は、2列に並ぶように形成されたパターン125a間の領域等に設けられていてもよく、例えば遮光パターン12bの代わりに、互いに(例えばN型に)交差する複数本のスリットが設けられていてもよい。
マスク12の夫々は、例えば枠体120の部分がマスクステージ17により支持されており、マスクステージ17の移動によりマスク12の全体が移動可能に構成されている。マスクステージ17は、例えば図5に示すようなマスク位置制御部30に接続されており、マスク位置制御部30による制御により、その位置を、例えば水平方向(フィルムの幅方向、又はフィルムの幅方向及びフィルムの長手方向)に移動可能に構成されている。これにより、マスク12によるフィルム2の露光位置を水平方向に調整することができる。マスクステージ17は、例えば鉛直方向にも移動可能であり、これにより、フィルム2上の例えば配向膜材料が所定の大きさで露光されるように調整可能に構成されている。
フィルム搬送部は、例えば露光装置1外及び露光装置1内に設けられた例えば搬送ローラ9等であり、モータ等により駆動され、供給リール80から巻き解かれたフィルム2をその回転により露光装置1内へと搬送し、露光装置1内で露光されたフィルム2を巻取リール81まで移動させる。
アライメント用レーザマーカ14(アライメントマーク用光源)は、側部塗布膜22に露光光を照射して露光するレーザ光源であるか、又はレーザ光の照射による熱により側部塗布膜22にマーキングを施すレーザ光源であり、例えばNd:YAGレーザ又は紫外光等を照射するレーザ光源、例えばキセノンフラッシュランプ等である。アライメント用レーザマーカ14がパルス光源である場合においては、フィルム2の側部に形成された有色の側部塗布膜22上に露光光を照射して露光又はレーザ光の照射による熱によりマーキングを施し、フィルム2の移動によりこのマーキングを線状に延びるように形成して、側部塗布膜22上に、幅が10乃至50μm、長さが150μm乃至50mm(特に、幅:20μm程度、長さ:300μm程度が好ましい)のアライメントマーク2aを一定間隔で形成する。又は、アライメント用レーザマーカ14が、連続光を出射する光源である場合には、側部塗布膜22上にフィルム1の移動方向に延びるようにアライメントマーク2aを連続的に形成する。本実施形態においては、アライメント用レーザマーカ14としてパルスレーザ光源を使用した場合について説明する。レーザ光の照射により、側部塗布膜22のインクは、レーザ光の照射による熱によりマーキングが施されるが、フィルム2自体に変質等の影響はない。本実施形態においては、アライメント用レーザマーカ14は、例えばフィルム2の移動方向上流側のマスク121,122に対し、フィルムの幅方向に並ぶように設けられており、フィルム2の移動方向における上流側マスク121,122の覗き窓12a(及び遮光パターン12b)に対応する位置で、側部塗布膜22上にアライメントマーク2aを形成する。本実施形態においては、アライメントマーク2aを形成する領域は、例えばフィルムの縁部から25mm以内の領域であり、従来では材料膜等が形成されずにフィルム基材20が露出していた部分である。アライメントマーク2aを上流側マスク121,122の覗き窓12aの位置に対応するフィルムの縁部に形成することにより、フィルム2の移動方向上流側の夫々領域A及び領域Cで形成されるパターンとフィルム2の縁部におけるアライメントマーク2aとの距離は、常に一定間隔となる。
本実施形態においては、フィルム2の移動方向における上流側マスク121,122の位置に対応する位置でフィルムの側部塗布膜22に形成したアライメントマーク2aをフィルム2の蛇行の検出に使用する。即ち、アライメントマーク検出部16は、フィルム2の移動方向における下流側のマスク123,124の位置に対応する位置で、下流側マスク123、124とフィルム2の幅方向に並ぶように、フィルム2の上方又は下方に配置されており、下流側マスク123,124の位置に対応する位置でアライメントマーク16aの位置を検出するように構成されている。アライメントマーク検出部16は、例えばCCDカメラであり、図1乃至図3に示すように、例えば下流側マスク123,124の覗き窓12aに対応する位置にて、アライメントマーク2aのフィルム幅方向における位置を検出する。例えば、フィルム2が移動する間にその幅方向に蛇行した場合、それに伴って、アライメントマーク2aも同一の蛇行量だけフィルム2の幅方向にずれるが、アライメントマーク検出部16は、蛇行により幅方向にずれたアライメントマーク2aの位置を検出する。
アライメントマーク検出部16は、例えば図5に示すようなマスク位置制御部30に接続されている。そして、検出したアライメントマーク2aのフィルム幅方向における位置をマスク位置制御部30に送信する。マスク位置制御部30は、アライメントマーク検出部16から送信されたアライメントマーク2aの位置に基づいて、フィルムの移動方向下流側のマスク123及び124の位置を調整するように構成されている。即ち、本実施形態に係る露光装置1は、アライメントマーク2aを形成し、これをフィルム2の蛇行の検出に使用することにより、検出した蛇行量により下流側マスク123,124の位置を調整することができる。
図5はマスク位置制御部30の構成を一例として示す図である。図5に示すように、マスク位置制御部30は、例えばマスクステージ駆動部、露光光源11及びフィルム巻取リール81(図9参照)に設けられたモータの制御部に接続されている。図5に示すように、マスク位置制御部30は、画像処理部31と、演算部32と、メモリ33と、モータ駆動制御部34と、光源駆動部35と、マスクステージ駆動制御部36と、制御部37とを備えている。
画像処理部31は、アライメントマーク検出部16(CCDカメラ)により撮像されたアライメントマーク2aの画像処理を行い、例えばアライメントマーク2aのフィルム幅方向における中心位置を検出するものである。演算部32は、例えば設定すべきアライメントマーク2aの中心位置と実際のアライメントマーク2aの中心位置とのフィルムの幅方向のずれを演算する。また、演算部32は、後述するラインCCD15が検出したフィルムの引き込みマーク2bの位置とマスク12上の遮光パターン12bの位置との距離により、露光を開始する際に設定すべきマスク12の位置と実際のマスク12の位置とのフィルム幅方向のずれも演算する。メモリ33は、例えば画像処理部31が検出したアライメントマーク2aの中心位置及び演算部32が演算したずれ量を記憶する。モータ駆動制御部34は、例えばフィルム巻取リール81のモータの駆動若しくは停止、又は駆動されている際の回転速度を制御する。
光源駆動部35は、露光光源11の点灯若しくは消灯、出力、又は発振周波数を制御するものである。マスクステージ駆動制御部36は、マスクステージ17の駆動を制御するものであり、例えばマスクステージ17の移動方向及び移動量を制御する。制御部37は、これらの画像処理部31、演算部32、メモリ33、モータ駆動制御部34、光源駆動部35及びマスクステージ駆動制御部36の駆動を制御する。これにより、フィルムの露光装置1は、例えばマスク12の位置を調整したり、露光光源11による露光光の照射のオンオフを切り替えたり、又はフィルム2を巻取リール81に設けられたモータの回転速度等を制御できるように構成されている。
これにより、本実施形態においては、例えば、図1に示すように、蛇行によりアライメントマーク2aの位置がフィルムの幅方向外側にずれた場合、マスク位置制御部30は、そのずれた量を演算し、下流側のマスク123及び124の位置を、アライメントマーク2aがずれた量だけフィルムの幅方向外側に移動させる。アライメントマーク2aの位置がフィルムの幅方向内側にずれた場合においても、マスク位置制御部30は、そのずれ量を演算し、下流側のマスク123及び124の位置を、アライメントマーク2aがずれた量だけフィルムの幅方向内側に移動させる。
レーザマーカ13は、図6に示すように、ガントリーステージ13a、搬送部13b及びマーキング部13cにより構成されており、ガントリーステージ13aは、フィルムが供給されてくる部分の上方にてフィルムの移動方向に対して垂直のフィルム幅方向に延びるように配置されている。搬送部13bは、ガントリーステージ13aにより支持されていると共に、ガントリーステージ13a上をその長手方向に沿って移動できるように構成されている。また、搬送部13bは、図示しない制御装置により、その位置が制御されており、これによりマーキング部13cの位置が調整可能である。
マーキング部13cは、例えばNd:YAGレーザ等のレーザ光源からレーザ光を出射して、図6に示すように、フィルム供給部から供給されてくるフィルム2の先端部に所定形状、例えば十字状の引き込みマーク2bを形成するものである。マーキング部13cは、搬送部13bに固定されており、制御装置により搬送部13bの位置が制御されることにより、フィルム2上への引き込みマーク2bの形成位置を調整できるように構成されている。本実施形態においては、図7に示すように、マーキング部13cは、4個のマスク12の夫々に対応するように、フィルム2の先端部に4個の引き込みマーク2bを、例えば一定の間隔で形成するように構成されている。
図8に示すように、ラインCCD15(フィルム引き込み位置検出部)は、夫々のマスク12に設けられた覗き窓12a及び遮光パターン12bの下方にてフィルム2の幅方向に延びるように配置されており、フィルム2の先端部がラインCCD15の上方(ラインCCD15とマスク12との間)に位置するまで搬送されてきたときに、フィルム2の先端部に形成された引き込みマーク2bの位置を検出する。また、ラインCCD15は、マスク12の覗き窓12aの中間に設けられた遮光パターン12bをマスク12の実際の位置として検出する。ラインCCD15は、マスク位置制御部30に接続されており、検出した引き込みマーク2b及び遮光パターン12bの位置をマスク位置制御部30に送信するように構成されている。
マスク位置制御部30は、ラインCCD15から送信されてきた引き込みマーク2b及び遮光パターン12bの位置から演算されたフィルム面に平行な面における両者間の距離により、フィルムに最初に露光を行う際のマスク12の位置も調整する。即ち、マスク位置制御部30には、予め、引き込みマーク2bの位置を基準として、設定すべきマスク(遮光パターン12b)の位置のデータが格納されており、図8に示すように、マスク位置制御部30は、ラインCCD15により検出した引き込みマーク2bの位置を基準位置として、検出した遮光パターン12bの位置により決まるマスク位置が所定の位置となるまで、マスクステージ17の位置を移動させる。これにより、本実施形態の露光装置においては、露光を開始する際においても、フィルム2に予め高い精度で形成した引き込みマーク2bの位置を基準として、マスク12の位置を調整することができ、フィルムの露光すべき位置を高精度で決めることができる。
本実施形態においては、露光装置1に供給されるフィルム2は、従来では材料膜等が形成されずにフィルム基材20が露出していた側部に、側部塗布膜22が形成されている。そして、この側部塗布膜22は、有色の油性インクが塗布装置により塗布された後、乾燥装置5等にて溶媒成分が揮発により消失して形成されたものである。有色のインク又はカラーフィルタ用のレジスト材料等により形成された側部塗布膜22は、例えば波長が532nmのレーザ光を照射した場合に、レーザ光の吸収率が90乃至98%であり、フィルム基材及び配向膜材料(フィルム基材及び配向膜材料共にレーザ光の吸収率はほぼ0%)に比して極めて高く、また、アライメント用レーザマーカ14からのレーザ光の照射により、容易に露光又はレーザ加工によりマーキングされる。よって、無色透明のフィルム基材にレーザ光を照射してマーキングする場合に比して、レーザ光によるマーキングが容易であり、アライメントマーク2aの形成が容易である。例えば、フィルム基材20にマーキングを行う場合においては、例えば使用するレーザ光を波長が266nmの紫外光とした場合に、レーザ光の照射エネルギーを例えば8J/cmと極めて大きくしないとアライメントマーク2aの形成が難しい。また、配向材料膜にレーザマーキングを行う場合においては、フィルム基材20のみの場合に比してレーザ光の照射エネルギーを小さくできるものの、アライメントマーク2aの周囲の配向材料膜も無色透明であることから、例えばSEM等の高価で大型の検出装置を使用する必要があり、露光装置のコストが増大し、大型化するという問題点がある。しかし、本実施形態のように、側部塗布膜22を有色のインクにより形成した場合、例えば使用するレーザ光を波長が532nmの紫外光とした場合に、レーザ光の照射エネルギーを0.6J/cm程度まで小さくすることができる。また、例えば側部塗布膜22をカラーフィルタ用のレジスト材料で形成した場合においては、レーザ光の照射エネルギーは1.0J/cm程度まで小さくできる。よって、側部塗布膜22を上記のような有色材料で形成することにより、レーザ光によるマーキングが容易であると共に、形成したアライメントマーク2aの周囲には、有色の塗布膜が残っているため、CCDカメラ等の安価で小型の検出装置を使用した場合においても、形成したアライメントマーク2aを容易に且つ精度よく検出することができる。従って、精度よく形成されたアライメントマーク2aにより、フィルム2の蛇行を検出してマスク12の位置を精度良く調整できるため、安定的にフィルムを露光することができる。
また、フィルム2の先端部に引き込みマーク2bを形成し、この引き込みマーク2bの位置によってマスク12の位置を調整することにより、本実施形態においては、露光領域を上流側と下流側とに分けた場合に、フィルム2の波打ち及び幅方向のずれにより、露光領域が重なってしまったり、未露光の領域が発生することはない。そして、マスク12の初期位置を、フィルム2の先端に形成した引き込みマーク2bを基準として決定しているため、上流側のパターンに加えて、下流側のパターンも精度よく形成することができる。これにより、フィルムを安定して露光することができる。
なお、例えば露光光を出射する露光光源11とアライメントマーク2aを形成するレーザマーカ14とは、同一のレーザ光を兼用することにより、露光装置の構成を簡略化することもできる。
また、本実施形態においては、フィルムの先端部に引き込みマーク2bを形成し、これをラインCCD15で検出することにより、露光を開始する際のマスク12の初期位置を調整しているが、本発明においては、これらの構成は設けられていなくてもよい。
次に、本実施形態のフィルム露光における動作について説明する。先ず、フィルム2は、露光装置1に供給される前に、図9に示すスリットコーター4により、フィルム基材20の中央には配向膜(露光材料膜21)となる露光材料が塗布される。また、フィルムの移動方向におけるスリットコーター4の上流側又は下流側(乾燥装置5の上流側)に設けられた塗布装置により、フィルム基材20の両側縁部(縁部から25mmまでの領域)の少なくとも一方には、有色のインクが塗布される。インクの塗布の際には、例えばフェルト質の繊維等により形成された塗布部にインクが浸透されたものを、フィルム基材20の表面に接触させることにより、フィルム基材20の表面にインクを膜状に塗布する。これにより、フィルム基材20の表面には、液状又はペースト状の露光材料及び有色のインクが膜状に塗布される。
次に、フィルム2は、乾燥装置5に搬送され、表面の液状又はペースト状の露光材料及び有色の塗布膜材料(インク)が各材料の特性に応じて乾燥(溶媒成分の揮発)、光硬化、及び/又は焼成(ベーク)される。これにより、フィルム基材20の表面には、露光材料膜21(配向材料膜)及び側部塗布膜22が形成される。即ち、フィルム基材20の幅方向の中央には、所定の配向材料膜が形成されるが、フィルム基材20の縁部から25mmまでの側部には、アライメントマーク形成用の側部塗布膜22として、溶媒成分が揮発したインクによる膜が形成される。そして、この2種類の膜が形成されたフィルム2が、例えば搬送ローラ9により、その先端部から露光装置1内に供給される。露光装置1内に供給されたフィルム2は、例えば搬送ローラ等のフィルム供給部により、先端部からレーザマーカ13の下方へと供給されていく。
フィルム2の先端部がレーザマーカ13の下方に供給されたら、例えば、搬送ローラ等の搬送装置によるフィルム2の供給を一旦停止する。そして、制御装置による制御により、レーザマーカ13の搬送部13bをガントリーステージ13a上で移動させることにより、マーキング部13cを所定の位置まで搬送する。これにより、マーキング部13cは、例えば4個のマスク12の夫々に設けられた覗き窓12aの上流側のいずれかの位置に配置される。
マーキング部13cの位置が確定したら、マーキング部13cからレーザ光を出射してフィルム2の先端部に、例えば十字状の引き込みマーク2bを形成する。このとき、フィルム2はフィルム供給部側の搬送ローラ等により支持された状態であるため、フィルム2の先端部が振動したり波打つことはなく、引き込みマーク2bを高精度で形成することができる。1カ所の引き込みマーク2bの形成が終了したら、制御装置は、例えば搬送部13bをガントリーステージ13a上で移動させることにより、マーキング部13cを移動させた後、同様に、レーザ光を照射して、フィルムの先端部に引き込みマーク2bを形成する。そして、図7に示すように、フィルムの先端部に4個の引き込みマーク2bの形成が終了したら、レーザマーカ13の動作を停止し、搬送ローラ等によるフィルム2の搬送を再開する。
フィルム2は、搬送ローラ等による搬送により、図8に示すように、先端部が露光領域A及びCに対応して配置されたマスク12(マスク121,122)の下方に到達する。夫々のマスク12の下方の覗き窓12a(及び遮光パターン12b)に対応する位置には、フィルム2の幅方向に延びるようにラインCCD15が配置されており、ラインCCD15は、引き込みマーク2bがラインCCD15の上方に位置するまで搬送されてきたときに、引き込みマーク2bの位置を検出する。また、ラインCCD15は、マスク12の覗き窓12aの中間に設けられた遮光パターン12bの位置を検出する。これにより、引き込みマーク2bとマスク12の遮光パターン12bとの間の距離を測定する。そして、ラインCCD15は、検出した引き込みマーク2bと遮光パターン12bとの間の距離の信号をマスク位置制御部30に送信する。なお、ラインCCD15による検出工程からマスク位置の調整が終了するまでは、例えば、フィルム2の搬送を停止しておく。
ラインCCD15から引き込みマーク2bと遮光パターン12bとの間の距離の信号が入力されたら、マスク位置制御部30は、先ず、フィルム面に平行な面における両者間の距離を予め格納されたデータ(引き込みマーク2bの位置を基準としたマスク12の設定すべき初期位置のデータ)と比較する。そして、遮光パターン12bの位置により決まるマスク位置が所定の初期位置となるまで、マスクステージ17を移動させる。これにより、露光領域A及びCにおける露光の開始前に、フィルム2を基準として、マスク12(マスク121,122)の初期位置が精度よく決まる。
上流側のマスク121,122の初期位置が決まったら、フィルム2の側部に形成された側部塗布膜22に対して、アライメント用レーザマーカ14によるレーザ光の照射を開始して、レーザ光が照射された領域を露光によりマーキングするか、又はレーザ光の照射による熱によりマーキングする。このとき、側部塗布膜22は、レーザ光が照射された領域にてインクが除去され、フィルム基材20がマーキング領域にて露出する場合もある。しかし、本実施形態においては、レーザ光の照射エネルギーは小さく、フィルム基材自体が変質等の影響を受けることはない。また、レーザ光の照射エネルギーが大きい場合においても、無色透明のフィルム基材20には若干の傷がつくが、この側部塗布膜22が形成された領域は、表示装置の画像表示領域には使用されない領域であるから、問題はない。
フィルム側部に形成された有色インクからなる側部塗布膜は、レーザ光の吸収率が、フィルム基材及び配向膜材料の光の吸収率に比して極めて高い。よって、アライメント用レーザマーカ14から照射するレーザ光の照射エネルギーが例えば0.6J/cm程度まで小さい場合においても、照射領域のインクはレーザ光の照射による熱により容易にマーキングされる。よって、無色透明のフィルム基材にレーザ光を照射してマーキングする場合に比して、アライメントマーク2aの形成が容易であり、その周囲に残る塗布膜も有色であるため、アライメントマーク2aを明瞭かつ精度良く形成することができる。
本実施形態においては、アライメント用レーザマーカ14の位置は、フィルム2の移動方向における上流側マスク12(マスク121,122)の覗き窓12a(及び遮光パターン12b)に対応する位置である。よって、アライメントマーク2aは、フィルム2の移動方向における上流側マスク121,122に対する相対的距離が一定になるように側部塗布膜22上に形成される。
アライメントマーク2aの形成を開始したら、露光を開始させない状態で、フィルム2を搬送ローラ等により搬送する。そうすると、図2に示すように、フィルム2は、搬送により、先端部が、下流の露光領域B及びDに対応して配置されたマスク12(マスク123,124)の下方に到達する。夫々のマスク12の下方の覗き窓12a(及び遮光パターン12b)に対応する位置には、上流の場合と同様に、フィルム2の幅方向に延びるようにラインCCD15が配置されており、ラインCCD15は、フィルムの先端部がラインCCD15の上方(ラインCCD15とマスク12との間)に位置するまで搬送されてきたときに、フィルム2の先端部に形成された引き込みマーク2bの位置を検出する。そして、上流側の場合と同様に、ラインCCD15は、マスク12の覗き窓12aの中間に設けられた遮光パターン12bをマスク12の実際の位置として検出し、これにより、引き込みマーク2bとマスク12の遮光パターン12bとの間の距離を測定する。そして、検出した引き込みマーク2bと遮光パターン12bとの間の距離の信号をマスク位置制御部30に送信する。なお、下流側のマスク12の位置に対応して設けられたラインCCD15による検出工程から下流側のマスク位置の調整が終了するまでは、例えば、フィルム2の搬送を停止する。このとき、アライメントマーク2aの形成を一時停止させてもよい。
ラインCCD15から引き込みマーク2bと下流側マスク12(123,124)の遮光パターン12bとの間の距離の信号が入力されたら、マスク位置制御部30は、フィルム面に平行な面における両者間の距離を予め格納されたデータ(引き込みマーク2bの位置を基準としたマスク12の設定すべき初期位置のデータ)と比較する。そして、遮光パターン12bの位置により決まるマスク位置が所定の初期位置となるまで、マスクステージ17を移動させて下流側マスク12(123,124)の位置を調整する。これにより、露光領域B及びDにおける露光の開始前に、フィルム2を基準として、下流側マスク12(マスク123,124)の初期位置が精度よく決まる。
以上のようにして、上流側マスク121,122及び下流側マスク123,124の初期位置が決まったら、搬送ローラ等によるフィルム2の搬送を再開する。そして、露光対象部位が各マスク12を透過した露光光の照射領域に位置するまでフィルム2を搬送し、露光光源11からの露光光をマスク12に透過させて、フィルム2の露光を開始する。これにより、フィルム2上の配向膜材料(露光材料膜21)が露光光の照射角度に応じて所定の方向に配向する。そして、フィルム2を搬送ローラ等により供給しながら、露光光源11から出射した露光光をフィルム上の配向材料膜に連続的に照射し、露光対象部位を連続露光する。これにより、フィルム2は、露光領域A及びCにて、上流側マスク121,122に対応するパターン2cが形成され、露光領域B及びDにて、下流側マスク123,124に対応するパターン2cが形成され、図3に示すように、各パターン2cがフィルム2の搬送方向に沿って帯状に形成されていく。露光開始時の各マスク12の位置は、フィルム2に対して一定の位置に形成された引き込みマーク2bにより調整されている。従って、上流側の2個のマスク121,122の位置と下流側の2個のマスク123,124とは、フィルムに対する相対的位置が精度よく設定され、例えば、上流側のマスク121,122によるパターン2cと下流側マスク123,124によるパターン2cとが互いに重なり合うことなく、また、相互間に隙間が形成されずに隣接するように各マスク位置が設定される。
搬送により、露光領域A及びCにて形成されたパターン2cは、やがて、下流側マスク123,124に対応する位置へと近づいていく。しかしながら、フィルムの移動方向の下流側のマスク12(123,124)の位置は、上流側のマスク12(121,122)の位置からフィルムの移動方向に4m程度離隔しており、従って、フィルムへの露光を連続的に行っていくうちに、フィルムの移動方向の下流側においては、フィルム2の蛇行により、フィルム2がマスク12に対してその幅方向にずれてしまう。よって、上流側マスク121,122により形成されたパターン2cもフィルム2の蛇行方向にずれてしまい、下流側マスク123,124による露光領域B,Dに供給されてしまう。
しかしながら、本実施形態においては、フィルム2の移動方向における下流側マスク12(マスク123,124)の覗き窓12a(及び遮光パターン12b)に対応する位置には、例えばCCDカメラ等のアライメントマーク検出部16が設けられており、フィルム2の縁部から所定の領域には、側部塗布膜22として有色インクによる膜が形成されており、この側部塗布膜22には、アライメントマーク2aが明瞭且つ高精度に形成されている。このアライメントマーク2aは、上流側マスク121,122に対して、フィルムの移動方向に垂直な幅方向における相対的な位置が一定となるように形成されている。よって、下流側マスク123,124に対応する位置でアライメントマーク2aを検出し、フィルム2の移動方向の下流側において、アライメントマーク2aと下流側マスク123,124との距離が一定間隔となるように、下流側マスク123,124の位置を調整する。即ち、図1に示すように、例えばアライメントマーク2aの位置がフィルムの幅方向外側にずれた場合、マスク位置制御部30は、下流側のマスク123及び124の位置を、アライメントマーク2aがずれた量だけフィルムの幅方向外側に移動させる。逆に、アライメントマーク2aの位置がフィルムの幅方向内側にずれた場合においても、マスク位置制御部30は、下流側のマスク123及び124の位置を、アライメントマーク2aがずれた量だけフィルムの幅方向内側に移動させる。このように、本実施形態においては、アライメントマーク2aを基準として下流側マスク123,124の位置を調整することにより、下流側マスクによる露光領域を上流側マスクにより形成されたパターン2cに対して精度よく調整することができる。
本実施形態においては、マスク位置の調整に使用するアライメントマーク2aの周囲には、有色インクによる塗布膜が形成されており、CCDカメラ等の安価で小型の検出装置を使用した場合においても、アライメントマーク2aを明瞭且つ精度よく検出することができる。従って、本実施形態においては、アライメントマーク2aの検出に高価で大型の検出装置を使用することなく、フィルム2の蛇行を高精度で検出できる。よって、本実施形態においては、連続露光の際に、図1に示すように、フィルム2がその幅方向にずれた場合においても、フィルム2の移動方向下流側のマスク12(123,124)の位置を補正することにより、フィルム2に対する露光位置がずれることなく、安定した露光を行うことができる。これにより、フィルム2には、露光領域A及びC間により形成されたパターン間が露光領域Bにより露光されたパターンにより埋められ、露光領域Cにより形成されたパターンに隣接するように、露光領域Dによるパターンが形成される。そして、既に露光領域A及びCにより形成されたパターンと露光領域B及びDにより形成されたパターンとは、重なったり、未露光の部分が残ったりすることはなく、精度よく、フィルムの全面にパターンを形成することができる。
なお、本実施形態においては、供給リール80に巻回されたフィルム基材20を、巻取リール81まで移動させる間に、フィルム基材20の表面上に露光材料膜21及び側部塗布膜22を形成し、2種類の材料膜が形成されたフィルム2を露光装置に供給する場合について説明したが、露光材料膜21及び側部塗布膜22は、露光装置のラインとは別のラインで形成されてもよい。例えば、他のロールトゥロールのラインにおいて、フィルム基材20の表面上に露光材料膜21及び側部塗布膜22の双方又はいずれか一方を形成し、一旦、巻取リールに巻き取る。露光材料膜21及び側部塗布膜22のいずれか一方をフィルム基材20上に形成する場合には、他方の材料膜の形成は、露光装置と同じラインで行われるか、又は更に他のロールトゥロールのラインで行われる。そして、材料膜が形成されたフィルム2のロールを露光装置1のラインにおける供給リール80に取り付け、2種類の材料膜が形成されたフィルム2を露光装置1に供給する。
また、本実施形態においては、アライメントマーク2a形成用のレーザマーカ14は、フィルム移動方向における上流側マスク121,122に対応する位置に設けられている場合について説明したが、アライメント用レーザマーカ14は、例えば上流側マスク121,122よりもフィルム移動方向の上流に設けられていてもよい。この場合においては、フィルム2の移動方向における上流側マスク121,122の位置に対応させて、上流側マスク121、122とフィルム2の幅方向に並ぶように、新たなアライメントマーク検出部16を設ければよい。そして、下流側と同様に、新たに配置したアライメントマーク検出部16により、上流側マスク121,122の位置に対応する位置でアライメントマーク16aの位置を検出するように構成すればよい。
更に、本実施形態においては、上流側及び下流側に夫々マスクが2個配置されている露光装置による露光方法を説明したが、本発明は、アライメントマークの形成によりフィルムの蛇行を検出してマスク位置を調整するものであり、マスクの数及び配置等により限定されるものではない。
1:露光装置、10:ステージ、11:露光光源、12:マスク、12a:覗き窓、12b:遮光パターン、120:枠体、121:(第1の)マスク、(122):第2のマスク、123:(第3の)マスク、124:(第4の)マスク、125:パターン形成部、125a:(マスク)パターン、13:レーザマーカ、13a:ガントリーステージ、13b:搬送部、13c:マーキング部、14:アライメント用レーザマーカ、15:フィルム引き込み位置検出部、16:アライメントマーク検出部、17:マスクステージ、2:フィルム、2a:アライメントマーク、2b:引き込みマーク、2c:パターン、20:フィルム基材、21:露光材料膜、22:側部塗布膜、30:マスク位置制御部、31:画像処理部、32:演算部、33:メモリ、34:モータ駆動制御部、35:光源駆動部、36:マスクステージ駆動制御部、37:制御部

Claims (2)

  1. フィルム基材上の露光パターン形成用領域に露光材料膜が形成されたフィルムの前記露光材料膜に、マスクを介して露光光を照射することにより、前記露光材料膜に前記マスクのパターンを露光するフィルム露光方法において、前記マスクは、前記フィルムの移動方向の上流側及び下流側に夫々配置されており、前記フィルムの移動方向の上流側及び下流側で前記露光材料膜に夫々前記上流側マスクと下流側マスクのパターンを露光するものであり、
    前記フィルム基材の幅方向の両側縁部の少なくとも一方に、有色の焼成材料、有色の光硬化性材料又は有色のインクが塗布されて側部塗布膜が形成されたフィルムを供給し、この側部塗布膜にアライメントマーク用レーザ光を照射してアライメントマークを形成し、このアライメントマークを使用してフィルム蛇行を検出し、前記マスクの位置を調整する際、
    前記フィルムの移動方向における前記上流側マスクの位置に対応する位置で前記側部塗布膜に前記アライメントマークを形成し、前記フィルムの移動方向における前記下流側マスクの位置に対応する位置で前記アライメントマークを検出することにより、前記フィルムが前記上流側マスクによる露光領域から前記下流側マスクによる露光領域まで移動するまでに生じたフィルム蛇行を検出し、前記フィルムに対する下流側マスクの相対的位置を前記フィルム蛇行によりずれた量だけ補正することを特徴とするフィルム露光方法。
  2. 前記露光材料膜及び/又は前記側部塗布膜は、供給リールに巻回されたフィルム基材を、前記供給リールから巻取リールまで移動させる間における前記アライメントマーク用レーザ光の照射前に、前記フィルム基材上に形成されることを特徴とする請求項1に記載のフィルム露光方法。
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