JP5656063B2 - リアクトル - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド自動車などの車両に載置される車載用DC-DCコンバータの構成部品などに利用されるリアクトルに関する。特に、部品点数が少なく、組立作業性に優れるリアクトルに関する。
電圧の昇圧動作や降圧動作を行う回路の部品の一つに、リアクトルがある。例えば、特許文献1は、ハイブリッド自動車などの車両に載置されるコンバータの回路部品に利用されるリアクトルを開示している。このリアクトル100は、図10(A)に示すように、一対のコイル素子102a,102bを互いの軸が平行するように並列に具えるコイル102と、各コイル素子102a,102bがそれぞれ配置される一対の中間コア部1030を有する環状のコア部品103とを具える。なお、図10(A)では、コア片が分かり易いように、一方のコイル素子102aの一部を切り欠いて示す。
コア部品103は、各中間コア部1030をそれぞれ構成する複数の直方体状の中間コア片1031と、並列に配置された各中間コア部1030の両端面を挟むように配置される一対のU字状のコア片103uと、リアクトル100のインダクタンスを調整するために各コア片間にそれぞれ介在される複数のギャップ材103gとから構成される。各U字状のコア片103uはそれぞれ、中間コア部1030に接続される一対の脚部分を除き、コイル102が配置されず、露出された状態である。
特開2008-041880号公報
昨今、ハイブリッド自動車などの車載部品には、小型化、軽量化が望まれており、リアクトルも小型化することが望まれている。
特許文献1に開示されるリアクトルを小型にするために、上記コア片を、等方性を有する圧粉成形体とし、例えば、U字状のコア片103uの一部を図10(B)に示すように変形させることが考えられる。このU字状のコア片104uは、図10(A)に示すようにリアクトル100を設置した状態において、U字状のコア片103uの設置側面(図10(A)において下面)のうち、コイル102が配置されない露出箇所のみが、中間コア部1030の設置側面よりも突出するように構成されている。即ち、U字状のコア片104uは、局所的な突出部分を有する異形形状である。
上述のような局所的な突出部分を有するU字状のコア片104uを具えるコア部品と、平坦なU字状のコア片103uを具えるコア部品103とを同じ体積とする場合、突出部分を有するU字状のコア片104uは、平坦なU字状のコア片103uよりも、コイルの軸方向の長さを短くすることができる。従って、突出部分を有するU字状のコア片104uを具えるリアクトルは、リアクトル100と比較して、設置状態における投影面積を小さくすることができる。
しかし、局所的な突出部分を有するといった異形のコア片は、複雑形状であることから精度よく成形することが困難である。また、コア片が複雑形状であることで、金型に作用する応力が局所的に大きくなる傾向があり、このことから金型の寿命が短くなり易い。更に、金型の形状も複雑になることで、金型のコスト高を招く。
コア片の成形性を高めるために、上記突出部分を有するU字状のコア片104uを複数の部材で構成することが考えられる。例えば、上記U字状のコア片104uを、平坦なU字状のコア片103uと突出箇所を構成する板状のコア片との組物としたり、三つの直方体状のコア片の組物とすることが考えられる。しかし、この場合、複数のコア片により一つの異形のU字状のコア片を形成することになり、部品点数の増加、及び組立工程数の増加を招く。
そこで、本発明の目的は、部品点数が少なく、組立作業性に優れるリアクトルを提供することにある。
本発明は、コア部品においてコイルが配置されない箇所の形状を特定の形状とすると共に、ギャップ材を特定の位置に配置することで、上記目的を達成する。
本発明のリアクトルは、一対のコイル素子を互いの軸が平行するように並列に具えるコイルと、上記各コイル素子がそれぞれ配置される一対の中間コア部を有するコア部品とを具える。上記コア部品は、複数の磁性コア片と、これら磁性コア片間に配置されるギャップ材とを組み合せて環状に形成される。上記磁性コア片は、圧粉成形体から構成されており、上記各中間コア部を構成する少なくとも一つの中間コア片と、上記各コイル素子が配置された上記中間コア部を挟むように配置され、上記コイルが配置されない一対の端部コア片とを具える。そして、このリアクトルは、上記各端部コア片において上記リアクトルを設置したときに設置側となる設置側面又はその反対側の面が、上記中間コア部において上記リアクトルを設置したときに設置側となる設置側面又はその反対側の面よりも突出している。また、このリアクトルは、上記各端部コア片において、並列に配置された上記両中間コア部を挟む挟持面がそれぞれ、一つの平面で構成されている。更に、このリアクトルは、上記ギャップ材のうち、少なくとも一つのギャップ材が、上記端部コア片と上記中間コア片との間に介在され、このギャップ材の比透磁率が1超である。
本発明リアクトルでは、端部コア片が中間コア部(中間コア片)よりも突出するようにコア部品が構成されている。この構成により、本発明リアクトルは、本発明リアクトルに具える磁性コア片の合計体積と、図10(A)に示すリアクトル100に具える磁性コア片の合計体積とを等しくする場合、突出部分を有していないコア部品103を有するリアクトル100と比較して、コイルの軸方向の長さを短くすることができる。従って、本発明リアクトルは、設置状態における投影面積をリアクトル100よりも小さくすることができ、小型である。
また、並列に配置された一対の中間コア部1030を挟む挟持面が、両コイル素子の並列方向に離間された二つの平面から構成される従来のU字状のコア片103uと異なり、本発明リアクトルは、上述のように小型でありながら、上記挟持面が一つの平面で構成される端部コア片を具える。即ち、本発明リアクトルに具える端部コア片は異形形状ではなく、単純な三次元形状であることから、容易に、かつ精度よく成形することができる。また、本発明リアクトルに具える端部コア片を成形するための金型も単純形状になり、金型の寿命が長いと期待される。
かつ、本発明リアクトルでは、上記端部コア片と上記中間コア部を構成する中間コア片との間にギャップ材が配置された構成とする。この構成により、本発明リアクトルは、上述のようにコア部品が突出部分を有していながら、コア片とギャップ材との合計部品点数を低減できる。従って、本発明リアクトルは、組立工数を低減することができ、組立作業性に優れる。
さらに、上記端部コア片と上記中間コア片との間に介在される上記ギャップ材の比透磁率が1超である。
コア部品のギャップ材には、一般に、磁性材料からなるコア片よりも比透磁率が低く、磁気飽和を抑制することができるものが利用される。このような効果を得るためには、ギャップ材の比透磁率の上限は10以下であることが好ましい。
比透磁率が10以下であるギャップ材として、一般に非磁性材料(比透磁率が1)と呼ばれる材料からなるものを利用することができる。上記非磁性材料は、アルミナなどのセラミックスが代表的である。上記セラミックスは、剛性に優れることから、端部コア片と中間コア片との間の所定の距離を維持し易く、耐熱性に優れることから、コイルへの通電により高温になり易い箇所であっても好適に利用することができる。
但し、非磁性材料からなるギャップ材では、ギャップ材部分において漏れ磁束が生じ易い。特に、磁束を生じるコイルから露出される端部コア片と、この端部コア片に接続される中間コア片との間では、漏れ磁束が生じ易い傾向にある。従って、端部コア片と中間コア片との間に介在されるギャップ材は、ある程度磁性を有すること、具体的には比透磁率が1超であることが好ましい。この構成により、漏れ磁束を抑制することができる。このような磁性を有するギャップ材は、例えば、磁性粉末を混合した樹脂により構成されたものが挙げられる。上記磁性粉末は、比透磁率が高い磁性材料、具体的には比透磁率が1000以上の磁性材料からなるものが好ましい。このような磁性材料として、例えば、Fe,Fe-Si合金,センダスト(Fe-Si-Al合金)といった金属材料、フェライトといった非金属材料などが挙げられる。上記樹脂は、非磁性のものが好ましく、例えば、不飽和ポリエステル,フェノール樹脂,エポキシ樹脂,ポリエステル,ポリフェニレンスルファイド(PPS)樹脂が挙げられる。
リアクトルのインダクタンスを一定とするとき、ギャップ材の比透磁率を大きくするほど、ギャップ材の厚さが厚くなる。従って、コア部品の漏れ磁束と磁気飽和とを抑制し、かつ、ギャップ材の厚さを薄くしてリアクトルの小型化を図る観点から、ギャップ材の比透磁率を適宜選択することが好ましい。具体的には、上記ギャップ材の比透磁率の下限は、1.1以上が好ましい。一方、上記ギャップ材の比透磁率の上限は、2.0以下が好ましく、1.5未満がより好ましい。特に、本発明リアクトルのように、端部コア片が中間コア部(中間コア片)よりも突出するようにコア部品が構成されている場合、上記ギャップ材の比透磁率が、1.2以上1.5未満であることが好ましい。
加えて、上述したように、本発明リアクトルでは、端部コア片が中間コア部(中間コア片)よりも突出するようにコア部品が構成されていることで、端部コア片と中間コア片との間に介在されるギャップ材から漏れる磁束を低減することができる。
本発明の一形態として、上記各端部コア片の設置側面及びその反対側の面が、上記中間コア部の設置側面及びその反対側の面よりも突出している形態が挙げられる。
この構成によれば、磁性コア片の合計体積を等しくする場合、コイルの軸方向の長さをより短くすることができ、設置状態における投影面積をより小さくして、より小型化を図ることができる。また、端部コア片において中間コア部(中間コア片)よりも突出する突出部分が増加することで、端部コア片と中間コア片との間に介在されるギャップ材から漏れる磁束をより低減することができる。
本発明の一形態として、上記各端部コア片において、上記両中間コア部が配置されたときに、上記挟持面の外周縁が、上記中間コア部の外側面よりも突出している形態が挙げられる。
この構成によれば、端部コア片において中間コア部(中間コア片)よりも突出する突出部分が増加することで、端部コア片と中間コア片との間に介在されるギャップ材から漏れる磁束をより低減することができる。なお、ここでいう中間コア部の外側面とは、両中間コア部の互いに対向する面とは反対側の面のことをいう。ここで、各端部コア片において、リアクトルを設置したときに設置側となる設置側面及びその反対側の面が、中間コア部においてリアクトルを設置したときに設置側となる設置側面及びその反対側の面よりも突出している、かつ、両中間コア部が配置されたときに、挟持面の外周縁が、中間コア部の外側面よりも突出している場合、各端部コア片の挟持面は、中間コア部の端面と対向する内側領域と、この内側領域の全周を囲む外側領域とを有することになる。
本発明リアクトルは、小型でありながら、部品点数が少なく、組立作業性に優れる。
図1は、実施形態1のリアクトルの概略構成を示す斜視図である。 図2(A)は、実施形態1のリアクトルに具えるコア部品の分解斜視図、図2(B)は、実施形態1のリアクトルを模式的に示す正面図である。 図3は、実施形態2のリアクトルの概略構成を示す斜視図である。 図4は、実施形態2のリアクトルに具えるコア部品の分解斜視図である。 図5(A)は、実施形態2のリアクトルを模式的に示す正面図、図5(B)は、実施形態1のリアクトルを模式的に示す平面図である。 図6は、シミュレーションに使用したリアクトルに具えるコア部品を説明する図である。 図7は、実施形態1のリアクトルにおけるギャップ材での漏れ磁束を説明する図であり、(A)は、その平面図と一部拡大図であり、(B)は、その正面図と一部拡大図である。 図8は、従来のリアクトルにおけるギャップ材での漏れ磁束を説明する図であり、(A)は、その平面図と一部拡大図であり、(B)は、その正面図と一部拡大図である。 図9は、図7においてギャップ材の比透磁率を小さくした場合のギャップ材での漏れ磁束を説明する図であり、(A)は、その平面図の一部拡大図であり、(B)は、正面図の一部拡大図である。 図10(A)は、従来のリアクトルの概略構成を示す斜視図、図10(B)は、異形のU字状のコア片の斜視図である。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態に係るリアクトルを詳細に説明する。図において同一符号は同一物を示す。
(実施形態1)
以下、図1,2を参照して、実施形態1のリアクトル1を説明する。リアクトル1は、内部に冷媒の循環路を有する金属製(代表的にはアルミニウム製)の冷却ベース(図示せず)といった固定対象に設置されて利用される回路部品である。このリアクトル1は、一対のコイル素子2a,2bを有するコイル2と、各コイル素子2a,2bがそれぞれ配置される一対の中間コア部30を有するコア部品3とを具える。コア部品3は、複数の磁性コア片(中間コア片31,端部コア片32)と、これら磁性コア片間にそれぞれ配置されるギャップ材3gとを組み合せて環状に形成される。このリアクトル1の特徴とするところは、コア部品3の形状と、ギャップ材3gの配置形態とにある。以下、各構成をより詳細に説明する。
[コイル]
コイル2は、1本の連続する巻線2wを螺旋状に巻回してなる一対のコイル素子2a,2bと、巻線2wの一部を折り返してなり、両コイル素子2a,2bを連結する連結部2rとを具える。両コイル素子2a,2bは、互いの軸が平行するように並列に形成されている。巻線2wは、導体の外周に絶縁被覆層を具える被覆線が好適である。ここでは、導体が銅製の平角線からなり、絶縁被覆層がエナメルからなる被覆平角線を利用している。両コイル素子2a,2bは、この被覆平角線をエッジワイズ巻きにして形成されたエッジワイズコイルである。巻線は、導体が平角線からなるもの以外に、断面が円形状、多角形状などの種々の形状のものを利用できる。絶縁被覆層の材質、厚さも適宜選択することができる。
なお、各コイル素子を別々の巻線により作製し、各コイル素子を形成する巻線の端部を溶接などにより接合して一体化したコイルを利用してもよい。
巻線2wの両端部は、ターン形成部分から適宜引き延ばされ、絶縁被覆層が剥がされて露出された導体部分に、導電性材料からなる端子部材(図示せず)が接続される。この端子部材を介して、コイル2に電力供給を行う電源などの外部装置(図示せず)が接続される。巻線2wの導体部分と端子部材との接続には、TIG溶接などの溶接が利用できる。
[コア部品]
《全体構成》
コア部品3の説明は、図2を適宜参照して行う。コア部品3は、複数の中間コア片31を構成要素とし、上述のように各コイル素子2a,2bがそれぞれ配置される一対の直方体状の中間コア部30と、コイル2が配置されずに露出されている一対の端部コア片32と、上記コア片間にそれぞれ配置される複数のギャップ材3gとを具える。このコア部品3は、互いの軸が平行するように並列に配置された一対の中間コア部30を一対の端部コア片32が挟むように配置されることで、閉ループ状(環状)に形成される。
《材質》
中間コア片31及び端部コア片32は、鉄や鋼などの鉄を含有する軟磁性材料の粉末を加圧成形した後、適宜熱処理を施して形成された圧粉成形体である。各ギャップ材3gは、リアクトル1のインダクタンスの調整のためにコア片間に設けられる隙間に配置される板状材である。ここでは、いずれのギャップ材3gも磁性粉末を混合した樹脂からなり、比透磁率が1超である。
複数のギャップ材3gのうち、特に、端部コア片32と中間コア片31との間に介在されるギャップ材3gは、その比透磁率が1超10以下である。ギャップ材3gは、磁性粉末(例えば、Fe粉末)と、非磁性樹脂(例えば、不飽和ポリエステル)からなる樹脂粉末とを混合し、板状に圧粉成形することで製造することができる。ギャップ材3gにおける上記磁性粉末の含有量を調整することで、ギャップ材3gの比透磁率を調整することができる。例えば、上記磁性粉末をFe粉末とし、上記非磁性樹脂を不飽和ポリエステルとした場合、磁性粉末を10質量%(2.5体積%)含むギャップ材3gとすると、当該ギャップ材3gの比透磁率は約1.15となる。また、磁性粉末を27質量%(6.8体積%)含むギャップ材3gとすると、当該ギャップ材3gの比透磁率は約1.5となる。
《中間コア部》
各中間コア部30はそれぞれ、直方体状の中間コア片31と、上記ギャップ材3gとを交互に重ねて、接着剤で一体に接合された組物である。ここでは、各中間コア部30は、三つの中間コア片31と、二つのギャップ材3gとで構成されている。中間コア部を構成する磁性コア片の数及びギャップ材の数は、リアクトル1のインダクタンスに応じて適宜選択することができる。例えば、各中間コア部を一つの中間コア片で構成し、ギャップ材を具えていない構成とすることができる。また、各中間コア部を構成する中間コア片の数を異ならせることができる。
《端部コア片》
各端部コア片32は、対向する一対の面が台形状である角柱状体である。各端部コア片32において、一対の台形状の面320の下辺同士を繋ぐ面は、上述のように並列に配置された一対の中間コア部30を挟む挟持面321である。そして、この挟持面321は、図2(A)に示すように一つの平面で構成されている。なお、ここでは、各端部コア片32は、台形状の面320の上辺側の角部分が丸められた曲面状となっているが、平面を組み合せた形状としてもよい。
《コア部品の形状》
そして、リアクトル1では、各端部コア片32は、図2(B)に示すようにリアクトル1を固定対象に設置した状態において設置側となる設置側面320lが、中間コア部30において設置側となる設置側面(主として、中間コア片31の設置側面31l)よりも突出していることを特徴の一つとする。即ち、端部コア片32の高さh32(リアクトル1を設置した状態において、コイル2の軸方向(図2(B)において左右方向)に直交する方向(図2(B)において上下方向)の大きさ)が、中間コア片31の高さh31よりも高い。
ここでは、中間コア片31の設置側面31lと対向する面、及び端部コア片32の設置側面と対向する面(いずれも図2(B)において上面)が面一となるように中間コア部30と端部コア片32とを組み合せ、この状態において、端部コア片32の高さh32と中間コア片31の高さh31との差:h32−h31がコイル2を構成する巻線の幅程度となるように両高さh31,h32を調整している。上記差:h32−h31を巻線の幅程度とすることで、コイル2とコア部品3とを組み合せると、図2(B)に示すように、端部コア片32の設置側面320lとコイル2の設置側面とが面一になる。なお、上記高さh31,h32の差は、適宜選択することができる。また、端部コア片において設置側面とは反対側の面も、中間コア部よりも突出させた形態としてもよい。
《中間コア部と端部コア片との間》
更に、リアクトル1では、端部コア片32と中間コア部30との間にそれぞれ、ギャップ材3gが介在されていることを特徴の一つとする。
ここでは、各中間コア部30の両端面にそれぞれギャップ材3gが接合された構成としているが、各中間コア部30の一端面にのみギャップ材が接合された構成や、いずれか一方の中間コア部の一端面又は両端面にのみギャップ材が接合された構成としてもよい。端部コア片と中間コア片との間に介在させるギャップ材の数は、リアクトル1が所望のインダクタンスとなるように、適宜選択することができる。
なお、上記各磁性コア片とギャップ材との接合に接着剤(非磁性材料)を使用する場合は、その厚さを非常に薄くして、インダクタンスの調整には実質的に影響しないようにすることができる。また、上記各磁性コア片をさらに分割された複数の分割片で構成し、これら分割片を接着剤や固定具などを用いて組み合せた構成であってもよい。この場合において、磁性コア片がその平面方向(リアクトルとしたとき流れる磁束と交差する方向。例えば、図2(B)において左右方向)に分割された複数の分割片で構成されている場合、接着剤の厚さを非常に薄くすることにより、分割片同士をできるだけ密着させて分割片間にギャップが生じないようにすることで、インダクタンスの調整には実質的に影響しないようにすることが好ましい。一方、磁性コア片がその高さ方向(リアクトルとしたとき流れる磁束と平行な方向。例えば、図2(B)において上下方向)に分割された複数の分割片で構成されている場合も、接着剤の厚さを非常に薄くすることにより、分割片同士をできるだけ密着させることが好ましい。
[リアクトルの組立]
上記構成を具えるリアクトル1は、例えば、以下のようにして形成することができる。まず、中間コア片31とギャップ材3gとを交互に接合して中間コア部30を二つ形成し、各中間コア部30の両端面にもそれぞれギャップ材3gを接合する。次に、両中間コア部30の一端面に一方の端部コア片32を接合し、]状の部材を形成する。この]状の部材の各中間コア部30に、別途作製しておいたコイル2の各コイル素子2a,2bをそれぞれ配置する。そして、両中間コア部30の他端面に、他方の端部コア片32を接合する。上記工程により、リアクトル1が得られる。このリアクトル1は、適宜な固定部材を用いて冷却ベースに固定させることで利用される。
[その他の構成]
コイル2とコア部品3との間の絶縁性を高めるために、コア部品3においてコイル2が接触する可能性がある箇所の外周に絶縁性材料(例えば、ポリフェニレンスルファイド(PPS)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、液晶ポリマー(LCP)など)からなるインシュレータを配置した形態としてもよい。インシュレータは、例えば、中間コア部30の外周を覆う筒状部と、中間コア部30と端部コア片32との間に配置される枠状部とを具える形態が挙げられる。
或いは、インシュレータに代えて、各コイル素子の内周及び外周を絶縁性樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ポリフェニレンスルファイド(PPS)樹脂、液晶ポリマー(LCP)など)により被覆したコイル成形体としてもよい。この場合、上記インシュレータが不要であることで、部品点数の削減、及びリアクトルの組立作業性の向上を更に図ることができる。更に、予め中間コア部を作製しておき、上記絶縁性樹脂により中間コア部とコイルとを一体に成形して、中間コア部を具えるコイル成形体とすると、リアクトルの組立作業性を更に向上することができる。
また、リアクトル1は、そのままでも利用することができるが、コイル2とコア部品3との組合体の外周を覆う外側樹脂部を具える形態とすると、当該組合体の機械的保護や環境からの保護を図ることができる。組合体における設置側の面を外側樹脂部により覆わず、当該設置側の面を冷却ベースに直接接触させる構成とすると、放熱性に優れる。
上記外側樹脂部の構成樹脂は、例えば、エポキシ樹脂やウレタン樹脂、ポリフェニレンスルファイド(PPS)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)樹脂、不飽和ポリエステルなどが利用できる。上記構成樹脂内に、更に、窒化珪素、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ほう素、及び炭化珪素から選択される少なくとも1種のセラミックスからなるフィラーを混合したものを利用すると、放熱性を更に高められる。
或いは、リアクトル1をアルミニウム及びその合金やマグネシウム及びその合金などといった金属材料からなるケースの中に収納し、更にこのケース内を樹脂により封止してもよい。上記金属材料は非磁性であることが好ましい。また、この封止樹脂には、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などが利用できる。さらに、上記ケースをポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ウレタン樹脂、ポリフェニレンスルファイド(PPS)樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)樹脂などの樹脂といった非金属材料で形成してもよい。非金属材料は一般に電気絶縁性に優れるものが多いことから、コイル2と上記ケースとの間の絶縁性を高められる。また、これらの非金属材料は上記金属材料よりも比重が軽く、軽量化が期待できる。上記樹脂に上述したセラミックスからなるフィラーを混合することで、放熱性の向上が期待できる。上記樹脂でケースを形成する場合、射出成形を好適に利用することができる。
なお、上記外側樹脂部や上記封止樹脂を設ける形態では、コイル2の巻線2wの端部をこれらの樹脂から露出させて、端子部材を接続できるようにする。
<用途>
リアクトル1は、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車、燃料電池車などの電動車両に搭載される車載用コンバータの構成部品に利用することができる。リアクトル1をこのような用途に利用する場合は、通電条件が、最大電流(直流):100A〜1000A程度、平均電圧:100V〜1000V程度、使用周波数:5kHz〜100kHz程度であり、以下の仕様を満たすように設計するとよい。
インダクタンス:10μH〜1mH
体積:200cm3〜1000cm3
<効果>
リアクトル1は、上述のように端部コア片32の設置側面320lが中間コア部30(中間コア片31)の設置側面31lよりも突出した形状である。この構成により、リアクトル1は、図10(A)に示すリアクトル100の磁性コア片の合計体積とリアクトル1の磁性コア片の合計体積とを等しくする場合、コイルの軸方向の長さを短くすることができる。従って、リアクトル1は、設置状態における投影面積が小さく、小型である。
また、リアクトル1では、端部コア片32の高さh32と中間コア部30を構成する中間コア片31の高さh31とを異ならせて、コア部品3の一部が突出した形状としている。かつ、リアクトル1では、端部コア片32と中間コア部30との間にギャップ材3gを配置する構成としている。この構成により、リアクトル1は、コア部品3の一部が突出した形状でありながら、端部コア片32において並列された一対の中間コア部30を挟む挟持面321を一つの平面とすることができる。従って、図10(B)に示す異形のU字状のコア片104uと比較して、端部コア片32は、単純な形状で成形し易く、製造性に優れる。また、リアクトル1では、端部コア片32を含む全ての磁性コア片が単純な形状であり、製造性に優れる。このように磁性コア片が単純形状であることで、成形用の金型も、単純な形状となり、容易に作製することができる上に、長寿命であると期待される。
かつ、端部コア片32と中間コア部30との間にギャップ材3gが介在される構成とすることで、リアクトル1は、部品点数を低減することができ、組立作業性に優れる。実施形態1のリアクトル1は、中間コア片:3個×2、端部コア片:2個であり、磁性コア片の合計数が8個である。
これに対して、例えば、一対のU字状のコア片と、このU字状のコア片よりも高さが短い中間コア片と、合計8枚のギャップ材とにより、実施形態1のリアクトル1のコア部品3のような一部が突出した形状のコア部品(このコア部品を比較コアと呼ぶ)を構成する場合を考える。すると、上記各U字状のコア片を図10(B)に示す異形形状のコア片104uとするために、各U字状のコア片にそれぞれ、一対の中間コア片を接合する必要がある。従って、この比較コアでは、中間コア片が合計4個多くなり、磁性コア片の合計数が12個となる。このように比較コアでは、実施形態1のリアクトル1よりも部品点数が多くなる。
さらに、端部コア片32と中間コア片31との間に介在されるギャップ材3gが磁性粉末を混合した樹脂からなり、その比透磁率が1超であることで、漏れ磁束が生じ易い端部コア片32と中間コア部30との間の漏れ磁束を効果的に低減することができる。なお、ここでは、端部コア片32と中間コア片31との間に介在されるギャップ材3g以外の他のギャップ材3gも、磁性粉末を混合した樹脂からなるものとしたが、他のギャップ材3gは、非磁性材料(比透磁率:1)からなるものとしてもよい。
加えて、上述のように端部コア片32が中間コア部30(中間コア片31)よりも突出するようにコア部品3が構成されていることで、端部コア片32と中間コア片31との間に介在されるギャップ材3gから漏れる磁束を低減することができる。
その他、リアクトル1では、端部コア片32の設置側面320lとコイル2の設置側面とが面一であることで、リアクトル1を設置するときに安定し易い上に、コイル2及びコア部品3が冷却ベースに直接支持されるため、放熱性に優れる。
実施形態1では、端部コア片32の設置側面320lが、中間コア部30(中間コア片31)の設置側面31lよりも突出した形状である形態を説明したが、便宜上図2を参照して説明する場合、これとは逆に端部コア片32の設置側面320lの反対側の面が、中間コア部30(中間コア片31)の設置側面31lよりも突出し、端部コア片32の設置側面320lは中間コア部30(中間コア片31)の設置側面31lから突出しない形状としてもよい。更に、端部コア片32の設置側面320l及びその反対側の面の双方が、中間コア部30(中間コア片31)の設置側面31l及びその反対側の面よりも突出した形状としてもよい。この場合、磁性コア片の合計体積を等しくする場合、コイルの軸方向の長さをより短くすることができ、設置状態における投影面積をより小さくして、より小型化を図ることができる。また、端部コア片において中間コア部(中間コア片)よりも突出する突出部分が増加することで、端部コア片と中間コア片との間に介在されるギャップ材から漏れる磁束をより低減することができる。
(実施形態2)
実施形態2では、各端部コア片において、挟持面の外周縁が、中間コア部の外側面よりも突出している形態を、図3〜5を参照して説明する。なお、ここでは、図1,2を参照して説明した実施形態1と異なる点を中心に説明し、同様の点については説明を省略する。
各端部コア片32の挟持面321は、図4に示すように一つの平面で構成されている。そして、このリアクトル1では、各端部コア片32は、図5(A)に示すように、リアクトル1を固定対象に設置した状態において設置側となる設置側面320l及びその反対側の面が、中間コア部30において設置側となる設置側面(主として、中間コア片31の設置側面31l)及びその反対側の面よりも突出していることを特徴の一つとする。また、各端部コア片32は、図5(B)に示すように、挟持面321の外周縁が、中間コア部30の外側面(主として、中間コア片31の外側面31s)よりも突出していることを特徴の一つとする。即ち、端部コア片32の高さh32(リアクトル1を設置した状態において、コイル2の軸方向(図5(A)において左右方向)に直交する方向(図5(A)において上下方向)の大きさ)が、中間コア片31の高さh31よりも高い。また、端部コア片32の幅w32(リアクトル1を設置した状態において、コイル2の軸方向(図5(B)において左右方向)に直交する方向(図5(B)において上下方向)の大きさ)が、両中間コア部30の一方の中間コア片31の外側面31sから他方の中間コア片31の外側面31sまでの距離d31よりも広い。従って、各端部コア片32の挟持面321は、図4に示すように、中間コア部30の端面と対向する内側領域321i(図4中、右下がりの斜線で示す)と、この内側領域の全周を囲む外側領域321o(図4中、右上がりの斜線で示す)とを有している。
ここでは、各端部コア32の挟持面321における内側領域321iの全周を囲む外側領域321oの幅(図4参照)が、コイル2を構成する巻線の幅と同程度となるように、各端部コア片32(挟持面321)の高さh32及び幅w32を調整している。即ち、コイル2とコア部品3とを組み合せると、各コイル素子2a,2bの両端面の全面がそれぞれ、各端部コア片32の挟持面321の外側領域321oに対向する。つまり、図5(A)に示すように、端部コア片32の設置側面320lとコイル2の設置側面、並びに、端部コア片32の設置側面320lの反対側の面とコイル2の設置側面の反対側の面が、それぞれ面一になる。また、図5(B)に示すように、挟持面321の外周縁が、コイル2の外側面(両コイル素子2a,2bの互いに対向する面とは反対側の面)と面一になる。従って、コイル2とコア部品3との組立体において、外観上の突出部を低減することができる(図3参照)。なお、端部コア片32(挟持面321)の高さh32及び幅w32は、適宜選択することができる。
実施形態2によれば、端部コア片において中間コア部(中間コア片)よりも突出する突出部分が増加することで、端部コア片と中間コア片との間に介在されるギャップ材から漏れる磁束を更に低減することができる。
(その他の形態1)
実施形態1や2では、コア部品に具えるギャップ材が全て磁性粉末を混合した樹脂(比透磁率:1超)からなる形態を説明したが、いずれのギャップ材3gもアルミナ(比透磁率:1)からなるものとすることができる。
<ギャップ材の比透磁率と損失との関係>
(シミュレーションA)
シミュレーションAでは、実施形態1のリアクトルについて、磁場解析ソフトを用いたシミュレーションにより、ギャップ材の比透磁率と銅損との関係を調べた。ここでは、解析モデルを1/4モデル(4分割してシミュレーションを実施するモデル)とし、リアクトルを構成するコア部品のサイズなどを次のように設定した(図5,6参照)。
端部コア片32は、高さh32:40mm、厚さt32:18mm、幅w32:60mmとした。中間コア部30を構成する中間コア片31は、高さh31:30mm、厚さt31:15mm、幅w31:24mmとした。各コア片の比透磁率は、200とした。一方、コイル2は、各コイル素子2a,2bのターン数をそれぞれ24とした。また、コア部品3に具えるギャップ材3gは、いずれも同じものとした。
そして、通電条件を電流(交流):40Ap-p、周波数:10kHzとし、約125μHのインダクタンスが得られるように、各ギャップ材3gの比透磁率を1.0〜2.0に変化させたときの、ギャップ材1枚当たりの厚さtg、並びに銅損を求めた。また、比透磁率1.00における銅損に対する損失低減率を求めた。その結果を表1に示す。
Figure 0005656063
(シミュレーションB)
シミュレーションBでは、端部コア片32の設置側面320lが、中間コア部30(中間コア片31)の設置側面31lよりも突出しない形状である形態(以下、参考形態1)のリアクトルについて、上述したシミュレーションAと同様にして、ギャップ材の比透磁率と銅損との関係を調べた。この参考形態1のリアクトルは、端部コア片において中間コア部(中間コア片)よりも突出する突出部分を有さない(即ち、端部コア片の設置側面と中間コア部(中間コア片)の設置側面とが面一である)点を除いて実施形態1のリアクトルと構成が同じである。ここでは、リアクトルを構成するコア部品のサイズなどを次のように設定した。
端部コア片32は、高さh32:30mm、厚さt32:22mm、幅w32:50mmとした。中間コア部30を構成する中間コア片31は、高さh31:30mm、厚さt31:18mm、幅w31:22mmとした。各コア片の比透磁率は、200とした。一方、コイル2は、各コイル素子2a,2bのターン数をそれぞれ24とした。また、コア部品3に具えるギャップ材3gは、いずれも同じものとした。
そして、通電条件を電流(交流):40Ap-p、周波数:10kHzとし、約182μHのインダクタンスが得られるように、各ギャップ材3gの比透磁率を1.0〜2.0に変化させたときの、ギャップ材1枚当たりの厚さtg、並びに銅損を求めた。また、比透磁率1.00における銅損に対する損失低減率を求めた。その結果を表2に示す。
Figure 0005656063
シミュレーションA,Bの結果から、ギャップ材の比透磁率を大きくすることで、銅損が低減できることが分かる。これは、コア部品の漏れ磁束による損失が影響しているものと考えられ、ギャップ材の比透磁率は、1超が好ましく、1.1以上がより好ましいと考えられる。しかし、ギャップ材の比透磁率を大きくするほど、ギャップ材の厚さが厚くなることから、リアクトルの小型化を図る観点から、ギャップ材の比透磁率は、2以下が好ましく、1.5未満がより好ましいと考えられる。
<コア部品におけるギャップ材での漏れ磁束の検討>
上述のように本発明リアクトルでは、端部コア片の挟持面が一つの平面で構成され、端部コア片において中間コア部(中間コア片)よりも突出する突出部分を有する。また、端部コア片と中間コア片との間にギャップ材が配置される。図7は、実施形態1のリアクトルにおけるコア部品に流れる磁束を模式的に示している(図中、点線矢印は磁束の流れを示す)。
図7(A)に示すように、コイルによって発生した磁束は環状のコア部品3に沿って閉磁路を形成する。ここでは、端部コア片32と中間コア部30(中間コア片31)との間に介在されるギャップ材3gでの漏れ磁束について主として説明する。ギャップ材3gは、各コア片の比透磁率に比較して比透磁率が小さいので、図7(A),(B)中の拡大図に示すように、コア部品3においてギャップ材3gでは漏れ磁束が生じ易い。端部コア片32の挟持面321が一つの平面で構成されている場合、漏れ磁束が、端部コア片32の挟持面321のうち、両中間コア部30の間に位置し、中間コア片31の端面と対向しない領域を通過して、端部コア片32を通る経路をとる(図7(A)中の拡大図参照)。また、端部コア片32において中間コア片31よりも突出する突出部分を有する場合、漏れ磁束が、端部コア片32の挟持面321のうち、この突出部分の領域を通過して、端部コア片32を通る経路をとる(図7(B)中の拡大図参照)。
従来のリアクトルでは、図8に示すように、コア部品103が、各中間コア部1030に接続される一対の脚部分を有するU字状のコア片103uを具え、U字状のコア片103uの挟持面が、両中間コア部1030の端面に対向する二つの平面から構成されている(図8(A)参照)。また、U字状のコア片103uは平坦である(図8(B)参照)。図8は、従来のリアクトルにおけるコア部品に流れる磁束を模式的に示している(図中、点線矢印は磁束の流れを示す)。
U字状のコア片103uと中間コア部1030(中間コア片1031)との間に介在されるギャップ材103gでの漏れ磁束について主として説明すると、図8(A),(B)中の拡大図に示すように、コア部品103においてギャップ材103gでは漏れ磁束が生じ易い。U字状のコア片103uの場合、漏れ磁束が、中間コア片1031の端面に対向するU字状のコア片103uの脚部を通るように、磁路が湾曲する(図8(A),(B)中の拡大図参照)。
ギャップ材の比透磁率が大きいほど漏れ磁束が減り、コア部品におけるギャップ材近傍でコア部品(ギャップ材)から外れる漏れ磁束が減ると考えられる。一方、ギャップ材の比透磁率が小さいほど漏れ磁束が増え、コア部品におけるギャップ材近傍でコア部品(ギャップ材)から外れる漏れ磁束が増えると考えられる。例えば、ギャップ材の比透磁率が小さい(例えば、比透磁率:1)場合、ギャップ材を通る磁束が減り、コア部品から外れる漏れ磁束が増えると共に漏れ磁束間の距離も広くなると考えられる。例えば図7に示すコア部品3を例に説明すると、ギャップ材3g近傍でコア部品3から磁束が漏れるだけでなく、一部の漏れ磁束は、ギャップ材3gの両側に配置されたコア片(端部コア片32又は中間コア片31)の周面からも漏れ易く、コア部品3から大きく外れる磁束が増えると考えられる(図9(A),(B)参照)。ここで、コア部品から大きく外れる磁束が増えた場合、漏れ磁束がコイルを構成する巻線に交差してコイルに渦電流損失が発生し易く、リアクトル損失(銅損)が増大する。
このように、本発明のリアクトルでは、コア部品の形状を特定の形状とすると共に、ギャップ材を特定の位置に配置することで、従来のリアクトルに比較して、小型でありながら、部品点数が少なく、組立作業性に優れると共に、ギャップ材の比透磁率を1超とすることで、漏れ磁束による損失、特に漏れ磁束がコイルの巻線に交差することにより発生する損失を低減することができる。また、各端部コア片において中間コア部を挟む挟持面がそれぞれ一つの平面で構成されていることで、端部コア片と中間コア片との間での漏れ磁束がコイルの巻線に交差することにより発生する損失を低減できると考えられる。
上述した実施形態は、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であり、上述した構成に限定されるものではない。
本発明のリアクトルは、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車、燃料電池車などの車両に搭載される車載用コンバータといった車載部品の構成部品に好適に利用することができる。
1 リアクトル
2 コイル 2a,2b コイル素子 2w 巻線 2r 連結部
3 コア部品 30 中間コア部 31 中間コア片 32 端部コア片
3g ギャップ材
320 台形状の面 321 挟持面 31l,320l 設置側面
321i 内側領域 321o 外側領域 31s 外側面
100 リアクトル 102 コイル 102a,102b コイル素子
103 コア部品 103g ギャップ材 1030 中間コア部 1031 中間コア片
103u,104u U字状のコア片

Claims (5)

  1. 一対のコイル素子を互いの軸が平行するように並列に具えるコイルと、
    複数の磁性コア片と、これら磁性コア片間に配置されるギャップ材とを組み合せて環状に形成され、前記各コイル素子がそれぞれ配置される一対の中間コア部を有するコア部品、とを具えるリアクトルであって、
    前記磁性コア片は、
    圧粉成形体から構成され、
    前記各中間コア部を構成する少なくとも一つの中間コア片と、
    前記各コイル素子が配置された前記中間コア部を挟むように配置され、前記コイルが配置されない一対の端部コア片とを具え、
    前記各端部コア片において前記リアクトルを設置したときに設置側となる設置側面又はその反対側の面が、前記中間コア部において前記リアクトルを設置したときに設置側となる設置側面又はその反対側の面よりも突出しており、
    前記各端部コア片において、並列に配置された前記両中間コア部を挟む挟持面がそれぞれ、一つの平面で構成されており、
    前記ギャップ材のうち、少なくとも一つのギャップ材は、前記端部コア片と前記中間コア片との間に介在され、比透磁率が1.05以上1.5未満であるリアクトル。
  2. 前記各端部コア片の設置側面及びその反対側の面が、前記中間コア部の設置側面及びその反対側の面よりも突出している請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記各端部コア片において、前記両中間コア部が配置されたときに、前記挟持面の外周縁が、前記中間コア部の外側面よりも突出している請求項1又は請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記ギャップ材が、磁性粉末を混合した樹脂からなる請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のリアクトル。
  5. 前記ギャップ材の比透磁率が、1.1以上である請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のリアクトル。
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