JP6747383B2 - リアクトル - Google Patents

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Description

本発明は、リアクトルに関する。
電圧の昇圧動作や降圧動作を行う回路の部品の一つに、リアクトルがある。例えば特許文献1には、巻回部を有するコイルと、コイル(巻回部)の内外に配置されて閉磁路を形成する磁性コアと、コイル(巻回部)と磁性コアとの間に介在される絶縁介在部材とを備えるリアクトルが開示されている。上記磁性コアは、巻回部の内部に配置される内側コア部と巻回部の外部に配置される外側コア部とを有する。上記絶縁介在部材は、巻回部の内周面と内側コア部との間に介在される内側介在部材と、巻回部の端面と外側コア部との間に介在される端面介在部材とを有する。また、特許文献1に記載のリアクトルは、コイルの巻回部の内周面と内側コア部との間に充填される内側樹脂部と、外側コア部の一部を覆う外側樹脂部とを備える。
特許文献1に記載のリアクトルでは、内側介在部材によって巻回部の内周面と内側コア部の外周面との間に隙間(樹脂流路)を形成している。そして、外側コア部の外周を樹脂で覆うと共に、端面介在部材に形成された樹脂充填孔から樹脂を充填して、巻回部の端面側から巻回部と内側コア部との間に形成された樹脂流路に樹脂を充填することにより、外側樹脂部と内側樹脂部とを一体に形成している。また、このとき、外側コア部と内側コア部との間の空間にも樹脂を充填することにより、外側コア部と内側コア部との間に内側樹脂部によってギャップを形成している。
特開2017−28142号公報
上述したような内側樹脂部及び外側樹脂部を備えるリアクトルにおいて、巻回部の内周面と内側コア部との間に樹脂を充填して内側樹脂部を形成する際に、外側コア部と内側コア部との間隔を維持することが望まれる。
上述したリアクトルの製造方法としては、例えば、コイルと磁性コアと絶縁介在部材とを組み合わせた組合体を金型内に配置し、金型内に樹脂を注入して樹脂モールドすることが挙げられる。これにより、外側コア部を樹脂で覆い、樹脂充填孔を介して巻回部と内側コア部との間に充填して、外側樹脂部と内側樹脂部とを一体に形成する。一般に、金型内への樹脂の注入は、射出成形により樹脂に圧力をかけて行うが、巻回部の内周面と内側コア部の外周面との狭い隙間に樹脂を十分に行き渡らせるためには、高い圧力をかける必要がある。樹脂の圧力を高くした場合、その圧力によって外側コア部が内側コア部側に押され、外側コア部と内側コア部との間隔が狭くなることがあり、所定のインダクタンスが得られない虞がある。
そこで、金型内で外側コア部が動かないように、例えば、金型内に外側コア部を固定する突起(ピン)を設け、この突起に外側コア部を当て止めすることが考えられる。しかしながら、その場合には、外側コア部の突起に接する面が樹脂で覆われず、外側樹脂部から露出することになるため、外側コア部の外側樹脂部から露出する部分で錆が発生することが懸念される。
本開示は、コイルの巻回部の内周面と磁性コアの内側コア部との間に樹脂を充填して内側樹脂部を形成する際に、外側コア部と内側コア部との間隔を維持できるリアクトルを提供することを目的の一つとする。
本開示に係るリアクトルは、
巻回部を有するコイルと、
前記巻回部の内側に配置される内側コア部及び前記巻回部の外側に配置される外側コア部を有する磁性コアと、を備えるリアクトルであって、
前記巻回部の内周面と前記内側コア部との間に充填される内側樹脂部と、
前記外側コア部の少なくとも一部を覆う外側樹脂部と、
前記巻回部の内周面と前記内側コア部との間に介在され、前記内側樹脂部を形成する樹脂の流路となる複数の樹脂流路を形成する内側介在部材と、
前記巻回部の端面と前記外側コア部との間に介在され、前記内側コア部が挿入される貫通孔と、前記複数の樹脂流路のうちの少なくとも1つの流路と前記コイルの軸方向に連続する樹脂充填孔とを有する端面介在部材と、
前記端面介在部材の前記貫通孔内に取り付けられ、前記外側コア部と前記内側コア部との間に介在されるギャップ板と、を備え、
前記コイルと、前記磁性コアと、前記内側介在部材と、前記端面介在部材との組合体を前記コイルの軸方向に見たとき、
前記ギャップ板は、前記複数の樹脂流路のうち、前記樹脂充填孔と連続する前記流路と、前記外側コア部に覆われる他の流路との間を遮断しないように形成されている。
上記リアクトルは、コイルの巻回部の内周面と磁性コアの内側コア部との間に樹脂を充填して内側樹脂部を形成する際に、外側コア部と内側コア部との間隔を維持できる。
実施形態1に係るリアクトルの概略斜視図である。 実施形態1に係るリアクトルの概略上面図である。 実施形態1に係るリアクトルに備える組合体の概略分解斜視図である。 図1に示す(IV)−(IV)線で切断した概略横断面図である。 図1に示す(V)−(V)線で切断した概略平断面図である。 実施形態1に係るリアクトルに備える端面介在部材を正面側から見た概略正面図である。 実施形態1に係るリアクトルに備える端面介在部材を裏面側から見た概略裏面図である。 実施形態1に係るリアクトルに備える組合体の概略正面図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係るリアクトルは、
巻回部を有するコイルと、
前記巻回部の内側に配置される内側コア部及び前記巻回部の外側に配置される外側コア部を有する磁性コアと、を備えるリアクトルであって、
前記巻回部の内周面と前記内側コア部との間に充填される内側樹脂部と、
前記外側コア部の少なくとも一部を覆う外側樹脂部と、
前記巻回部の内周面と前記内側コア部との間に介在され、前記内側樹脂部を形成する樹脂の流路となる複数の樹脂流路を形成する内側介在部材と、
前記巻回部の端面と前記外側コア部との間に介在され、前記内側コア部が挿入される貫通孔と、前記複数の樹脂流路のうちの少なくとも1つの流路と前記コイルの軸方向に連続する樹脂充填孔とを有する端面介在部材と、
前記端面介在部材の前記貫通孔内に取り付けられ、前記外側コア部と前記内側コア部との間に介在されるギャップ板と、を備え、
前記コイルと、前記磁性コアと、前記内側介在部材と、前記端面介在部材との組合体を前記コイルの軸方向に見たとき、
前記ギャップ板は、前記複数の樹脂流路のうち、前記樹脂充填孔と連続する前記流路と、前記外側コア部に覆われる他の流路との間を遮断しないように形成されている。
上記リアクトルによれば、ギャップ板を備えることで、内側樹脂部を形成する際にギャップ板によって外側コア部と内側コア部との間隔を適切に維持できるので、所定のインダクタンスを確保できる。
また、上記リアクトルでは、内側介在部材によって巻回部の内周面と内側コア部との間に形成された複数の樹脂流路に樹脂をそれぞれ充填することにより内側樹脂部が形成される。複数の樹脂流路のうち、端面介在部材に形成された樹脂充填孔とコイルの軸方向に連続する流路については、樹脂充填孔を通して直接的に樹脂を充填することができる。一方で、外側コア部に覆われる他の流路については、樹脂充填孔を通して直接的に樹脂を充填することができないため、樹脂充填孔から充填した樹脂を外側コア部と内側コア部との間の空間を通して充填することになる。上記リアクトルは、外側コア部と内側コア部との間に配置されるギャップ板が、樹脂充填孔と連続する流路と外側コア部に覆われる他の流路との間を遮断しないように形成されている。そのため、ギャップ板が配置される外側コア部と内側コア部との間に樹脂の流路を確保でき、他の流路に対して、樹脂充填孔から充填した樹脂を間接的に充填することができる。したがって、上記リアクトルによれば、各樹脂流路に樹脂を充填することができ、内側樹脂部を形成できる。
(2)上記リアクトルの一形態として、前記端面介在部材と前記ギャップ板とを係合させる係合構造を有することが挙げられる。
上記形態によれば、係合構造によって端面介在部材とギャップ板とが互いに係合することで、端面介在部材に対してギャップ板を組み付けて支持することができ、リアクトルを組み立てる際にギャップ板を所定の位置に配置し易い。
(3)上記リアクトルの一形態として、前記ギャップ板が前記外側コア部を位置決めする位置決め部を有する。
上記形態によれば、ギャップ板が位置決め部を有することで、端面介在部材に対して外側コア部を位置決めし易い。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係るリアクトルの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[実施形態1]
<リアクトルの構成>
図1〜図8を参照して、実施形態1に係るリアクトル1を説明する。実施形態1のリアクトル1は、図1〜図3に示すように、巻回部2cを有するコイル2と、巻回部2cの内外に配置される磁性コア3と、コイル2と磁性コア3との間に介在される絶縁介在部材5とを備える組合体10(図3参照)を有する。コイル2は、2つの巻回部2cを有し、両巻回部2cが互いに横並びに配置されている。磁性コア3は、巻回部2cの内側に配置される2つの内側コア部31と、巻回部2cの外側に配置されて両内側コア部31の各端部同士を接続する2つの外側コア部32とを有する。絶縁介在部材5は、巻回部2cの内周面と内側コア部31との間に介在される内側介在部材51と、巻回部2cの端面と外側コア部32との間に介在される端面介在部材52とを有する。また、リアクトル1は、図4、図5に示すように、磁性コア3(内側コア部31及び外側コア部32)を一体に覆うモールド樹脂部4を備える。モールド樹脂部4は、巻回部2cの内周面と内側コア部31との間に充填される内側樹脂部41と、外側コア部32の少なくとも一部を覆う外側樹脂部42とを有する。リアクトル1の特徴の1つは、図3、図5に示すように、外側コア部32と内側コア部31との間に介在されるギャップ板55を備え、ギャップ板55が外側コア部32と内側コア部31との間に樹脂の流路(図8参照)を確保できるように形成されている点にある。
リアクトル1は、例えば、コンバータケースなどの設置対象(図示せず)に設置される。ここでは、リアクトル1(コイル2及び磁性コア3)において、図1、図4、図6における紙面下側が、設置対象に面する設置側であり、設置側を「下」、その反対側を「上」とし、上下方向を高さ方向とする。また、コイル2の巻回部2cの並び方向(図2、図5の紙面左右方向)を横方向とし、コイル2(巻回部2c)の軸方向に沿った方向(図2、図5の紙面上下方向)を長さ方向とする。図4は、巻回部2cの軸方向に直交する横方向に切断した横断面図であり、図5は、巻回部2cを上下に分断する平面で切断した平断面図である。以下、リアクトルの構成について詳しく説明する。
(コイル)
コイル2は、図1〜図3に示すように、2本の巻線2wをそれぞれ螺旋状に巻回してなる2つの巻回部2cを有し、両巻回部2cを形成するそれぞれの巻線2wの一方の端部同士が接合部2jを介して接続されている。両巻回部2cは、互いの軸方向が平行するように横並び(並列)に配置されている。接合部2jは、各巻回部2cから引き出された巻線2wの一方の端部同士を溶接や半田付け、ロウ付けなどの接合方法によって接合することで形成されている。巻線2wの他方の端部はそれぞれ、各巻回部2cから適宜な方向(この例では上方)に引き出されている。各巻線2wの他端部(即ち、コイル2の両端)には、端子金具(図示せず)が適宜取り付けられ、電源などの外部装置(図示せず)に電気的に接続される。コイル2は、公知のものを利用でき、例えば、両巻回部2cが1本の連続する巻線で形成されたものでもよい。
〈巻回部〉
両巻回部2cは、同じ仕様の巻線2wからなり、形状・大きさ・巻回方向・ターン数が同じであり、巻回部2cを形成する隣り合うターン同士が密着している。巻線2wは、例えば、導体(銅など)と、導体の外周に絶縁被覆(ポリアミドイミドなど)とを有する被覆線(いわゆるエナメル線)である。この例では、各巻回部2cが被覆平角線の巻線2wをエッジワイズ巻きした四角筒状(具体的には、矩形筒状)のエッジワイズコイルであり、軸方向から見た巻回部2cの端面形状は角部が丸められた矩形状である(図4も参照)。巻回部2cの形状は、特に限定されるものではなく、例えば、円筒状や楕円筒状、長円筒状(レーストラック形状)などであってもよい。巻線2wや巻回部2cの仕様は適宜変更できる。
この例では、コイル2(巻回部2c)がモールド樹脂部4で覆われておらず、リアクトル1を構成したとき、図1に示すように、コイル2の外周面が露出された形態になる。そのため、コイル2から外部に放熱し易く、コイル2の放熱性を高めることができる。
その他、コイル2は、電気絶縁性を有する樹脂でモールドされたモールドコイルであってもよい。この場合、コイル2を外部環境(粉塵や腐食など)から保護したり、コイル2の機械的強度や電気絶縁性を高めることができる。例えば、巻回部2cの内周面が樹脂で覆われていることで、巻回部2cと内側コア部31との間の電気的絶縁を高めることができる。コイル2をモールドする樹脂には、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂や、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、液晶ポリマー(LCP)、ナイロン6やナイロン66といったポリアミド(PA)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂などの熱可塑性樹脂が利用できる。
或いは、コイル2は、巻回部2cを形成する隣り合うターン間に融着層を備え、隣り合うターン同士が熱融着された熱融着コイルであってもよい。この場合、隣り合うターン同士をより密着させることができる。
(磁性コア3)
磁性コア3は、図2、図3及び図5に示すように、巻回部2cの内側に配置される2つの内側コア部31と、巻回部2cの外側に配置される2つの外側コア部32とを有する。内側コア部31は、横並びに配置された巻回部2cの内側に位置し、コイル2が配置される部分である。つまり、両内側コア部31は、巻回部2cと同様に、横並び(並列)に配置される。内側コア部31は、その軸方向の端部の一部が巻回部2cから突出していてもよい。外側コア部32は、巻回部2cの外側に位置し、コイル2が実質的に配置されない(即ち、巻回部2cから突出(露出)する)部分である。外側コア部32は、両内側コア部31の各端部同士を接続するように設けられる。この例では、内側コア部31を両端から挟むように外側コア部32がそれぞれ配置され、両内側コア部31の各端面が外側コア部32の内端面32eにそれぞれ対向して接続されることによって環状の磁性コア3が構成されている。本実施形態では、図3、図5に示すように、外側コア部32と内側コア部31との間にギャップ板55が配置される。磁性コア3には、コイル2に通電して励磁した際に磁束が流れ、閉磁路が形成される。
〈内側コア部〉
内側コア部31の形状は、巻回部2cの内周面に対応した形状である。この例では、内側コア部31が四角柱状(矩形柱状)に形成されており、軸方向から見た内側コア部31の端面形状は角部が面取りされた矩形状である(図4も参照)。内側コア部31の外周面は、図4に示すように、4つの平面(上面、下面及び2つの側面)と4つの角部とを有する。ここでは、両巻回部2cの互いに対向する側を内側、その反対側を外側とし、2つの側面のうち、両巻回部2cの互いに対向する内側の側面を内側面、その反対側に位置する外側の側面を外側面とする。また、この例では、図2、図3及び図5に示すように、内側コア部31が複数の内コア片31mを有し、内コア片31mが長さ方向に連結されて構成されている。
内側コア部31(内コア片31m)は、軟磁性材料を含有する材料で形成されている。内コア片31mは、例えば、鉄又は鉄合金(Fe−Si合金、Fe−Si−Al合金、Fe−Ni合金など)といった軟磁性粉末や更に絶縁被覆を有する被覆軟磁性粉末などを圧縮成形した圧粉成形体や、軟磁性粉末と樹脂とを含む複合材料の成形体などで形成されている。複合材料の樹脂には、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、常温硬化性樹脂、低温硬化性樹脂などが利用できる。熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、PPS樹脂、PTFE樹脂、LCP、PA樹脂、PI樹脂、PBT樹脂、ABS樹脂などが挙げられる。その他、不飽和ポリエステルに炭酸カルシウムやガラス繊維が混合されたBMC(Bulk molding compound)、ミラブル型シリコーンゴム、ミラブル型ウレタンゴムなども利用できる。この例では、内コア片31mが圧粉成形体で形成されている。
〈外側コア部〉
外側コア部32は、図2、図3及び図5に示すように、1つのコア片で構成されている。外側コア部32は、内コア片31mと同様に、軟磁性材料を含有する材料で形成されており、上述した圧粉成形体や複合材料などが利用できる。この例では、外側コア部32が圧粉成形体で形成されている。
外側コア部32の形状は、特に限定されない。この例では、磁性コア3を構成したとき、外側コア部32が内側コア部31に対して下方向に突出しており、外側コア部32の下面がコイル2(巻回部2c)の下面と面一になっている(図8参照)。外側コア部32の上面は内側コア部31の上面と面一になっている。
(絶縁介在部材)
絶縁介在部材5は、図2、図3に示すように、コイル2(巻回部2c)と磁性コア3(内側コア部31及び外側コア部32)との間に介在され、コイル2と磁性コア3との間の電気的絶縁を確保する部材であり、内側介在部材51と端面介在部材52とを有する。絶縁介在部材5(内側介在部材51及び端面介在部材52)は、電気絶縁性を有する樹脂、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、PPS樹脂、PTFE樹脂、LCP、PA樹脂、PI樹脂、PBT樹脂、ABS樹脂などで形成されている。この例では、内側介在部材51及び端面介在部材52がPPS樹脂で形成されている。
〈内側介在部材〉
内側介在部材51は、図3、図4に示すように、巻回部2cの内周面と内側コア部31の外周面との間に介在され、巻回部2cと内側コア部31との間の電気的絶縁を確保する。また、内側介在部材51は、図4に示すように、巻回部2cの内周面と内側コア部31の外周面との間に、内側樹脂部41を形成する樹脂の流路となる複数(この例では4つ)の樹脂流路45を形成する。この例では、内側介在部材51は、内コア片31m間に介在される矩形状の板部510(図3、図5参照)と、板部510の角部に形成され、隣接する両内コア片31mの角部に沿って長さ方向に延在する突片511(図2〜図4参照)とを有する。更に、この例では、板部510の外縁部に、隣接する両内コア片31mの端面の周縁部を囲む枠部512(図3、図5参照)が形成されている。板部510は、内コア片31m間の間隔を保持し、内コア片31m間にギャップを形成する。突片511は、内コア片31mの角部を保持すると共に、巻回部2cの内周面と内コア片31mの外周面との間に介在して、巻回部2c内に内コア片31m(内側コア部31)を位置決めする。図4に示すように、突片511により巻回部2cの内周面と内側コア部31の外周面との間に隙間が形成され、内側コア部31の4面(上面、下面及び両側面)にそれぞれ樹脂流路45が形成される。ここでは、4つの樹脂流路45のうち、内側コア部31の上面側に位置する流路を樹脂流路45u、外側面側に位置する流路を樹脂流路45o、下面側に位置する流路を樹脂流路45d、内側面側に位置する流路を樹脂流路45iとする。各樹脂流路45は、内側樹脂部41を形成する樹脂の流路になり、それぞれの樹脂流路45に樹脂が充填されることで、内側樹脂部41が形成される。また、図2、図3に示すように、隣り合う内側介在部材51の突片511同士が突き合わされて連結される。
〈端面介在部材〉
端面介在部材52は、図3、図5に示すように、巻回部2cの端面と外側コア部32の内端面32eとの間に介在され、巻回部2cと外側コア部32との間の電気的絶縁を確保する。端面介在部材52は、巻回部2cの両端にそれぞれ配置され、図3、図6及び図7に示すように、内側コア部31が挿入される2つの貫通孔520が形成された矩形状の枠状体である。この例では、図6、図8に示すように、内側コア部31(内コア片31m)の端面の外側面側の角部に当接する位置に、貫通孔520の角部から内方に張り出す突出部523が形成されている。また、貫通孔520の内周面の上面側、外側面側、下面側及び内側面側に外方に凹む凹部522u、522o、522d、522iがそれぞれ形成されており、図7に示すように、貫通孔520の内周面と内側コア部31の外周面との間に隙間が形成される。凹部522u、522o、522d、522iはそれぞれ、上述した樹脂流路45u、45o、45d、45i(図4参照)の端部に対応した位置に設けられている。
そして、組合体10の状態において、外側コア部32側からコイル2(巻回部2c)の軸方向に見た場合、図8に示すように、貫通孔520の上面側及び外側面側の凹部522u、522oが外側コア部32に覆われずに露出することにより、2つの樹脂充填孔524u、524oが形成される。樹脂充填孔524u、524oはそれぞれ、樹脂流路45u、45oに対してコイル2(巻回部2c)の軸方向に連続する位置に形成されており、樹脂流路45u、45oは樹脂充填孔524u、524oを通して外側コア部32側に開口している。図8において、樹脂充填孔524u、524oの紙面奥側に樹脂流路45u、45oが開口して存在している。よって、樹脂充填孔524u、524oを介して、内側樹脂部41(図4、図5参照)を形成する樹脂を巻回部2cと内側コア部31との間へ充填することが可能である。一方、図8に示すように、貫通孔520の下面側及び内側面側の凹部522d、522iが外側コア部32に覆われて塞がれるため、樹脂流路45d、45iは外側コア部32に覆われており、外側コア部32側に開口していない。
端面介在部材52の外側コア部32側(正面側)には、図3、図6に示すように、外側コア部32の内端面32e側が嵌合される凹状の嵌合部525が形成されており、嵌合部525により端面介在部材52に対して外側コア部32が位置決めされる。端面介在部材52の内側コア部31側(裏面側)には、図3、図7に示すように、内側コア部31の端部に位置する内コア片31mの角部に沿って長さ方向に延在する突片521が形成されている。突片521は、内側コア部31の端部に位置する内コア片31mの角部を保持すると共に、巻回部2cの内周面と内コア片31mの外周面との間に介在して、巻回部2c内に内コア片31m(内側コア部31)を位置決めする。突片521により端面介在部材52に対して内側コア部31が位置決めされ、結果的に、端面介在部材52を介して内側コア部31と外側コア部32とを位置決めできる。また、端面介在部材52の突片521は、図2に示すように、内側介在部材51の突片511と突き合わされて連結される。これにより、内側コア部31の長さ方向に沿って全長に亘って、図4に示すように、各樹脂流路45が突片511及び突片521によって周方向に分断されている。
更に、この例では、図3、図7に示すように、端面介在部材52の内側コア部31側(裏面側)に、巻回部2cの端部が収納される溝状の収納部526が形成されている。収納部526は、巻回部2cの端面全面が面接触するように傾斜面の底面を有する。
(ギャップ板)
ギャップ板55は、図3、図5に示すように、外側コア部32と内側コア部31との間に介在され、外側コア部32と内側コア部31との間隔を保持する。ギャップ板55は、図3、図6及び図7に示すように、端面介在部材52の左右の貫通孔520内にそれぞれ取り付けられている。ギャップ板55と端面介在部材52とは別体である。この例では、ギャップ板55が貫通孔520の外側面側に取り付けられており、ギャップ板55の形状が五角形状(ホームベース形状)である。また、図8に示すように、ギャップ板55は、各樹脂流路45の端部を塞がないように形成されており、ギャップ板55が配置される外側コア部32と内側コア部31との間に樹脂の流路を確保できるように形成されている。各樹脂流路45の端部は、外側コア部32と内側コア部31との間の空間に開口している。
この例では、端面介在部材52とギャップ板55とを係合させる係合構造を有する。具体的には、図7に示すように、貫通孔520の外側面側の角部に形成された突出部523(図6参照)に係合凹部527が設けられ、ギャップ板55の両端部に係合凹部527に嵌め込まれる係合凸部551が設けられており、係合凹部527と係合凸部551とで係合構造が構成されている。係合凹部527に係合凸部551を嵌め込むことで、端面介在部材52とギャップ板55とが互いに係合し、端面介在部材52に対してギャップ板55を組み付けて支持することができる。そのため、ギャップ板55を所定の位置に配置し易く、また、端面介在部材52にギャップ板55を組み付けた状態で作業できるので、組合体10の組立作業が行い易い。
図8に示すギャップ板55の場合、樹脂充填孔524uと連続する樹脂流路45uと、外側コア部32に覆われる他の樹脂流路45d、45iとの間を遮断しないように形成されている。具体的には、ギャップ板55は、外側コア部32と内側コア部31との間にギャップ板55が介在しない空間を形成し、この空間が樹脂流路45uと樹脂流路45d、45iとの間を連通する樹脂の流路となるように形成されている。そのため、樹脂充填孔524uから充填した樹脂を外側コア部32と内側コア部31との間の空間を通して、樹脂流路45d、45iに充填することができる(図8中、太線矢印は樹脂の流路を示す)。ギャップ板55が介在しない空間にも樹脂が充填されることになる。
この場合における、樹脂充填孔524u、524oから巻回部2c内へ樹脂を充填したときの各樹脂流路45に対する樹脂の流れを説明する。樹脂充填孔524u、524oと連続する樹脂流路45u、45oについては、樹脂充填孔524u、524oを通して直接的に樹脂が充填される。他方、外側コア部32に覆われる他の樹脂流路45d、45iに対しては、樹脂充填孔524uから充填した樹脂が外側コア部32と内側コア部31との間の空間に入り込み、この空間を通して間接的に充填される。この例では、貫通孔520の外側面側にギャップ板55が取り付けられており、ギャップ板55の両端部に設けられた係合凸部551が係合凹部527に係合することによって、樹脂流路45oと樹脂流路45d、45iとの間が遮断されている。そのため、樹脂充填孔524oから充填した樹脂は、他の樹脂流路45d、45iに回り込まず、樹脂流路45oにのみ充填される。
更に、この例では、図3、図5及び図6に示すように、ギャップ板55が外側コア部32を位置決めする位置決め部552を有する。位置決め部552は、ギャップ板55から外側コア部32側に突出して、外側コア部32の外側に接するように形成されている。これにより、ギャップ板55が取り付けられる端面介在部材52に対して外側コア部32を容易に位置決めできる。この例では、左右のギャップ板55に位置決め部552が設けられており、外側コア部32の左右両側が位置決め部552に接して位置決めされている。
ギャップ板55の大きさ(面積)は、外側コア部32と内側コア部31との間に樹脂の流路を確保できれば、特に限定されない。ギャップ板55の面積は、内側コア部31の面積よりも小さく、例えば、内側コア部31の端面の面積の30%以上90%以下とすることが挙げられる。ギャップ板55の面積が内側コア部31の端面の面積の30%以上であることで、外側コア部32と内側コア部31との間隔を全体に亘って一定に保持し易い。また、ギャップ板55の面積が内側コア部31の端面の面積の30%以上である場合、樹脂モールド時の圧力によって外側コア部32と内側コア部31との間で押圧されることによるギャップ板55の変形を抑制し易く、外側コア部32と内側コア部31との間隔を維持し易い。一方、ギャップ板55の面積が内側コア部31の端面の面積の90%以下であることで、外側コア部32と内側コア部31との間に樹脂の流路を十分に確保できる。より好ましいギャップ板55の面積は、内側コア部31の端面の面積の50%以上85%以下である。ギャップ板55の厚さは、所定のインダクタンスが得られるように適宜決めればよく、例えば1mm以上3mm以下である。
ギャップ板55の形状は、外側コア部32と内側コア部31との間に樹脂の流路を確保できれば、特に限定されるものでなく、例えば、三角形状、矩形状や台形状などの四角形状など適宜な形状を選択できる。
ギャップ板55は、電気絶縁性を有し、磁性コア3を構成するコア片よりも比透磁率の小さい材料で形成され、例えば、樹脂やアルミナなどのセラミックスなどで形成されている。樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、PPS樹脂、PTFE樹脂、LCP、PA樹脂、PI樹脂、PBT樹脂、ABS樹脂などの樹脂、又は、これらの樹脂に繊維を複合した繊維強化樹脂(FRP)などが挙げられる。樹脂のギャップ板55は、製造し易く、製造コストが低い。また、ギャップ板55が端面介在部材52と同じ樹脂で形成されている場合は、ギャップ板55と端面介在部材52の熱膨張率を合わせることができ、温度変化による損傷を抑制できる。セラミックスのギャップ板55は、樹脂に比較して強度が高く、変形し難い。この例では、ギャップ板55がPPS樹脂で形成されている。
(モールド樹脂部)
モールド樹脂部4は、図4、図5に示すように、磁性コア3(内側コア部31及び外側コア部32)を一体に覆い、内側樹脂部41と外側樹脂部42とを有する。モールド樹脂部4は、電気絶縁性を有する樹脂、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、PPS樹脂、PTFE樹脂、LCP、PA樹脂、PI樹脂、PBT樹脂、ABS樹脂などで形成されている。この例では、内側樹脂部41及び外側樹脂部42がPPS樹脂で形成されている。
〈内側樹脂部〉
内側樹脂部41は、図4に示すように、巻回部2cの内周面と内側コア部31の外周面との間に形成された各樹脂流路45に樹脂が充填されることで形成されており、巻回部2cの内周面及び内側コア部31の外周面に密着している。
〈外側樹脂部〉
外側樹脂部42は、図1、図2及び図5に示すように、外側コア部32の少なくとも一部を覆うように形成されている。この例では、組合体10を構成したとき、外部に露出する外側コア部32の全体を覆うように外側樹脂部42が形成されている。具体的には、外側コア部32の端面介在部材52に接する内端面32eを除く、外側コア部32の外周面、上面及び下面が外側樹脂部42で覆われており、外側コア部32の表面が外部に露出していない。
モールド樹脂部4は、例えば射出成形により形成されている。本実施形態では、端面介在部材52に形成された樹脂充填孔524u、524oを通じて、外側樹脂部42及び内側樹脂部41が一体に形成されている。このモールド樹脂部4により、内側コア部31及び外側コア部32が一体化されると共に、組合体10を構成するコイル2、磁性コア3及び絶縁介在部材5が一体化される。また、外側コア部32と内側コア部31との間の空間にも樹脂が充填される。
<リアクトルの製造方法>
リアクトル1の製造方法の一例を説明する。リアクトルの製造方法は、大別すると、組合体組立工程と、樹脂モールド工程とを備える。
(組合体組立工程)
組合体組立工程では、コイル2と磁性コア3と絶縁介在部材5との組合体10を組み立てる(図3参照)。
内コア片31m間に内側介在部材51を配置して内側コア部31を作製し、コイル2の両巻回部2cに内側コア部31をそれぞれ挿入して、コイル2と内側コア部31の組物を用意する。また、端面介在部材52に設けられた係合凹部527(図7参照)にギャップ板55の係合凸部551を嵌め込んで、端面介在部材52に対してギャップ板55を組み付けておく。そして、巻回部2cの両端に端面介在部材52をそれぞれ配置して、内側コア部31を両端から挟むように外側コア部32をそれぞれ配置する。これにより、外側コア部32と内側コア部31との間にギャップ板55が配置された環状の磁性コア3(図2参照)を構成する。以上のようにして、コイル2と磁性コア3と絶縁介在部材5(ギャップ板55を含む)とを備える組合体10を組み立てる。
(樹脂モールド工程)
樹脂モールド工程では、外側コア部32を樹脂で被覆すると共に、巻回部2cの内周面と内側コア部31との間に樹脂を充填して、外側樹脂部42及び内側樹脂部41を一体成形する(図4、図5参照)。
組合体10を金型内に配置し、組合体10の外側コア部32側から金型内に樹脂を注入して樹脂モールドする。例えば、外側コア部32のコイル2及び内側コア部31が配置される側とは反対側から樹脂を射出することが挙げられる。この例では、金型に対して外側コア部32及び端面介在部材52を固定しない。そして、外側コア部32を樹脂で覆い、端面介在部材52の樹脂充填孔524u、524o(図8参照)を介して、巻回部2cと内側コア部31との間に樹脂を充填する。これにより、巻回部2cの内周面と内側コア部31の外周面との間に形成された各樹脂流路45に樹脂が充填される。上述したように、樹脂充填孔524u、524oとコイル2の軸方向に連続する樹脂流路45u、45oには、樹脂充填孔524u、524oを通して樹脂が充填される。また、本実施形態では、図8に示すように、ギャップ板55が外側コア部32と内側コア部31との間に樹脂の流路を確保できるように形成されている。そのため、樹脂充填孔524uから充填した樹脂が外側コア部32と内側コア部31との間の形成された空間(樹脂の流路)を通って、樹脂流路45d、45iにも樹脂が充填されることになる。このとき、外側コア部32と内側コア部31との間の一部にも樹脂が充填されることになる。
その後、樹脂を固化させることで、外側樹脂部42及び内側樹脂部41を一体成形する。これにより、内側樹脂部41と外側樹脂部42とでモールド樹脂部4を構成し、内側コア部31及び外側コア部32を一体化すると共に、コイル2、磁性コア3及び絶縁介在部材5(ギャップ板55を含む)を一体化する。
樹脂の充填は、一方の外側コア部32側から他方の外側コア部32側に向かって巻回部2cと内側コア部31との間に樹脂を充填してもよいし、両方の外側コア部32側から巻回部2cと内側コア部31との間へ樹脂を充填してもよい。
上記製造方法では、外側コア部32と内側コア部31との間にギャップ板55が介在されていることから、樹脂モールド時の圧力によって外側コア部32が内側コア部31側に押されたとしても、外側コア部32と内側コア部31との間隔を維持できる。また、上記製造方法では、樹脂モールド時の圧力によって端面介在部材52もコイル2側に押され、端面介在部材52とギャップ板55との係合が外れる場合がある。樹脂モールド時に端面介在部材52とギャップ板55との係合が外れたとしても、端面介在部材52とギャップ板55とは樹脂によって一体にモールドされることになるため、機能上なんら問題を生じない。
{作用効果}
実施形態1のリアクトル1は、次の作用効果を奏する。
ギャップ板55を備えることで、樹脂モールドする際に外側コア部32と内側コア部31との間隔を適切に維持できるので、所定のインダクタンスを確保できる。
ギャップ板55が、樹脂充填孔524uと連続する樹脂流路45uと外側コア部32に覆われる他の樹脂流路45d、45iとの間を遮断しないように形成されていることで、外側コア部32と内側コア部31との間に樹脂の流路を確保できる。そのため、樹脂充填孔524uから充填した樹脂を外側コア部32と内側コア部31との間の形成された空間(樹脂の流路)を通して、樹脂流路45d、45iに対して樹脂を充填することができる。よって、各樹脂流路45に樹脂をそれぞれ充填して内側樹脂部41を形成することができる。
端面介在部材52とギャップ板55とを係合させる係合構造(係合凹部527、係合凸部551)を有することで、端面介在部材52に対してギャップ板55を組み付けることができる。そのため、組合体10を組み立てる際に、端面介在部材52からギャップ板55が脱落することを抑制でき、作業性に優れる。更に、ギャップ板55が位置決め部552を有する場合は、端面介在部材52に対して外側コア部32を容易に位置決めできる。
〈用途〉
実施形態1のリアクトル1は、例えば、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車などの車両に搭載される車載用コンバータ(代表的にはDC−DCコンバータ)や、空調機のコンバータなど種々のコンバータ、並びに電力変換装置の構成部品に好適に利用可能である。
[変形例1]
上述した実施形態1では、図6〜図8に示すように、ギャップ板55が端面介在部材52の貫通孔520の外側面側に取り付けられている形態を説明した。これに限らず、例えば、ギャップ板55が貫通孔520の上面側に取り付けられた形態としてもよい。この場合、ギャップ板55を、樹脂充填孔524oと連続する樹脂流路45oと、外側コア部32に覆われる他の樹脂流路45d、45iとの間を遮断しないように形成すればよい。これにより、樹脂充填孔524oから充填した樹脂を外側コア部32と内側コア部31との間の空間を通して、樹脂流路45d、45iに充填することが可能である。
[変形例2]
上述した実施形態1では、図7に示すように、ギャップ板55の両端部にそれぞれ係合凸部551を設け、端面介在部材52に対してギャップ板55を両端支持する形態を説明した。これに限らず、例えば、図7に示すギャップ板55の係合凸部を1つにして、端面介在部材52との係合箇所を一箇所にし、端面介在部材52に対してギャップ板55を片端支持するようにしてもよい。この場合、樹脂流路45oと樹脂流路45d、45iとの間が遮断されないようになるため、樹脂充填孔524oから充填した樹脂を樹脂流路45d、45iに回り込ませることができる。よって、樹脂充填孔524u、524oから充填した樹脂を外側コア部32と内側コア部31との間の空間を通して、樹脂流路45d、45iに充填することができる。
1 リアクトル
10 組合体
2 コイル
2w 巻線
2c 巻回部
2j 接合部
3 磁性コア
31 内側コア部
31m 内コア片
32 外側コア部
32e 内端面
4 モールド樹脂部
41 内側樹脂部
42 外側樹脂部
45、45u、45o、45d、45i 樹脂流路
5 絶縁介在部材
51 内側介在部材
510 板部
511 突片
512 枠部
52 端面介在部材
520 貫通孔
521 突片
522u、522o、522d、522i 凹部
523 突出部
524u、524o 樹脂充填孔
525 嵌合部
526 収納部
527 係合凹部
55 ギャップ板
551 係合凸部
552 位置決め部

Claims (3)

  1. 巻回部を有するコイルと、
    前記巻回部の内側に配置される内側コア部及び前記巻回部の外側に配置される外側コア部を有する磁性コアと、を備えるリアクトルであって、
    前記巻回部の内周面と前記内側コア部との間に充填される内側樹脂部と、
    前記外側コア部の少なくとも一部を覆う外側樹脂部と、
    前記巻回部の内周面と前記内側コア部との間に介在され、前記内側樹脂部を形成する樹脂の流路となる複数の樹脂流路を形成する内側介在部材と、
    前記巻回部の端面と前記外側コア部との間に介在され、前記内側コア部が挿入される貫通孔と、前記複数の樹脂流路のうちの少なくとも1つの流路と前記コイルの軸方向に連続する樹脂充填孔とを有する端面介在部材と、
    前記端面介在部材の前記貫通孔内に取り付けられ、前記外側コア部と前記内側コア部との間に介在されるギャップ板と、を備え、
    前記コイルと、前記磁性コアと、前記内側介在部材と、前記端面介在部材との組合体を前記コイルの軸方向に見たとき、
    前記ギャップ板は、前記複数の樹脂流路のうち、前記樹脂充填孔と連続する前記流路と、前記外側コア部に覆われる他の流路との間を遮断しないように形成されているリアクトル。
  2. 前記端面介在部材と前記ギャップ板とを係合させる係合構造を有する請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記ギャップ板が前記外側コア部を位置決めする位置決め部を有する請求項1又は請求項2に記載のリアクトル。
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