JP5647447B2 - 電気化学素子用電極およびその製造方法 - Google Patents

電気化学素子用電極およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、低抵抗かつ大電流特性に優れた電気化学素子用電極に関し、例えば、電気二重層キャパシタ(EDLC)、擬似キャパシタ(P−EDLC)などのキャパシタや、リチウムイオン電池、ニッケル水素蓄電池などの電池に用いる電極に関する。
近年、省エネルギー、環境保全および石油代替エネルギー利用の観点から、自動車を中心に、二次電池や電気二重層キャパシタ(EDLC)などの電気化学素子を用いる技術開発が進んでおり、ハイブリッド自動車(HEV)およびPEV(電気自動車)の開発が加速している。また、SSD(Solid state drive)型ハードディスクなどでも、高性能の二次電池やEDLCの利用が進んでいる。
電気化学素子用電極は、一般に、集電体とその表面に形成された活物質層とを有する。しかし、集電体の表面に活物質層を直に形成すると、電極抵抗が大きくなったり、集電体が酸化され、もしくは水素脆化したりする場合がある。そこで、集電体の表面に、第1層として導電性炭素粒子を含む導電層を形成し、その表面に、第2層として活物質層を形成することが提案されている(特許文献1、2)。
特開2009−38387号公報 特表2005−508081号公報
電気化学素子の高性能化に伴い、大電流特性に優れた電気化学素子用電極の開発に対する要請が高まってきている。しかし、集電体の表面に導電層を形成するだけでは、近年要望されている大電流特性を満足できるほどの低抵抗な電極を得ることは困難である。また、電気化学素子に印加される電圧は次第に大きくなってきており、電極に対して高い耐電圧特性が要求されている。
本発明は、上記状況に鑑み、十分な大電流特性を満足できる、低抵抗かつ耐電圧特性に優れた電気化学素子用電極を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の一局面は、金属箔の集電体と、集電体の表面に形成され、かつ導電性炭素粒子と第1バインダとを含む導電層と、導電層の表面に形成され、かつ活物質粒子と第2バインダとを含む活物質層と、を具備し、導電性炭素粒子が、小粒子群と大粒子群とを含み、小粒子群の体積粒度分布のピークが3〜7μmの範囲にあり、小粒子群の平均粒径が3〜7μmであり、大粒子群の体積粒度分布のピークが10〜20μmの範囲にあり、大粒子群の平均粒径が10〜20μmであり、小粒子群と大粒子群との重量割合(小粒子群/大粒子群)が、95/5〜50/50であり、導電層と活物質層との間の界面は、最大高さRmaxが10μm以上である粗さを有する、電気化学素子用電極に関する。
本発明は、また、低抵抗な電気化学素子用電極を製造する有効な方法を提供する。
すなわち、本発明の他の一局面は、(i)金属箔の集電体の表面に、上記の導電性炭素粒子と、第1バインダと、第1液状成分と、を含む第1スラリーを塗布し、導電塗膜を形成する工程、(ii)前記導電塗膜を輻射熱により加熱し、導電塗膜から第1液状成分を揮発させる工程、(iii)工程(ii)の後、導電塗膜の表面に、活物質粒子と、第2バインダと、第2液状成分と、を含む第2スラリーを塗布し、活物質塗膜を形成する工程、(iv)導電塗膜と活物質塗膜との積層体を、輻射熱および温風の少なくとも一方により乾燥させる工程、を有する電気化学素子用電極の製造方法に関する。
本発明に係る電気化学素子用電極は、導電層と活物質層との界面における抵抗が極めて低いため、低抵抗かつ大電流特性に優れている。また、導電層と活物質層との界面における剥離が起りにくく、耐電圧特性にも優れている。本発明に係る製造方法によれば、低抵抗かつ大電流特性と耐電圧特性に優れた電気化学素子用電極を効率よく製造することができる。
従来の電極構造の一例を示す概略縦断面図である。 従来の電極構造の他の一例を示す概略縦断面図である。 本発明に係る電極構造の一例を示す概略縦断面図である。 比較例に係る電極の一例の断面SEM写真例である。 比較例に係る電極の他の一例の断面SEM写真例である。 本発明の実施例に係る電極の一例の断面SEM写真例である。 図2cの粗さ曲線に対する山頂線および谷底線を示す図である。 図3の山頂線と谷底線との間隔(Rmax-n)を示す図である。
本発明に係る電気化学素子用電極は、集電体と、集電体の表面に形成され、かつ導電性炭素粒子と第1バインダとを含む導電層と、導電層の表面に形成され、かつ活物質粒子と第2バインダとを含む活物質層とを具備する。
近年要望されている大電流特性を満足できるほどに低抵抗であり、かつ耐電圧特性に優れた電極を得るためには、導電層と活物質層との間に、相互拡散層を形成することが重要である。相互拡散層は、導電層に含まれる導電性炭素粒子および第1バインダが活物質層側に拡散し、活物質層に含まれる活物質粒子および第2バインダが導電層側に拡散することにより形成される。
このような相互拡散層の存在は、導電層と活物質層との間の界面の粗さの最大高さRmaxを測定することにより確認できる。相互拡散層が形成されている場合、最大高さRmaxは10μm以上となる。最大高さRmaxが10μm以上(例えば13μm以上、14μm以上もしくは15μm以上)である場合、すなわち、相互拡散層が形成されている場合、導電層と活物質層との間の界面抵抗が極めて小さくなるとともに、導電層と活物質層との密着性が大きくなり、所望の低抵抗と耐電圧特性を有する電極を得ることが可能となる。ただし、最大高さRmaxが25μmを超えると、電極特性が不安定になる場合があるため、25μm以下であることが好ましい。
導電層と活物質層との間の界面の粗さの最大高さRmaxは、電極の集電体の面方向に垂直な断面において測定することができる。当該断面には、導電性炭素粒子と活物質粒子との境界が観測される。この境界を移動する点の軌跡(以下、粗さ曲線)が、導電層と活物質層との間の界面に相当する。当該粗さ曲線の最大高さRmaxは、後述の所定の方法で求める。
なお、電気化学素子とは、主にキャパシタや電池を意味し、例えば、電気二重層キャパシタ(EDLC)、擬似キャパシタ(P−EDLC)、リチウムイオン電池、ニッケル水素蓄電池などが含まれる。キャパシタや電池の構造は、特に限定されず、コイン型、捲回型、積層型などが含まれる。
次に、従来および本発明に係る電気化学素子用電極の構造について、電極の概略縦断面図を用いて説明する。
図1aおよび図1bは従来の電極構造を、図1cは本発明の電極構造を示している。ここでは、集電体1の片面に活物質層2を具備する場合について説明する。ただし、本発明に係る電極は、図1cの形態に限らず、集電体1の片面に活物質層2および導電層3を具備する場合と、集電体1の両面に活物質層2および導電層3を具備する場合が含まれる。
図1aでは、集電体1の一方の主面に、活物質層2が直に形成されている。図1aに示す構造は、電池やEDLCにおいて最も多く採用されており、携帯機器やパソコンの多くは、この構造を有する電気化学素子を具備している。しかし、この構造では、集電性能に限界があり、近年の大電流特性に対する要求を満たすことが困難になりつつある。
図1bでは、集電体1の一方の主面に、導電層3が形成されており、導電層3の表面に活物質層2が形成されている。ただし、活物質層2と導電層3との間には相互拡散層が形成されていないため、導電層と活物質層との間の界面抵抗が大きく、導電層と活物質層との密着性も低くなる。よって、所望の低抵抗や耐電圧特性は得られず、例えば50〜100サイクルの充放電後には層間で剥離を生じやすい。
図1cでは、集電体1の一方の主面に、導電層3が形成されており、導電層3の表面に活物質層2が形成されており、活物質層2と導電層3との間には相互拡散層4が形成されている。相互拡散層4を拡大すると、導電性炭素粒子と活物質粒子との境界が観測され、当該境界から、導電層と活物質層との間の界面に相当する粗さ曲線を得ることができる。粗さ曲線の最大粗さRmaxが10μm以上である場合、電極抵抗を、相互拡散層4を有さない場合の1/3〜1/10に低減することが可能となる。また、電気化学素子の充放電サイクル特性も大きく向上する。
次に、本発明に係る電気化学素子用電極について、より詳細に説明する。
電極は、集電体と、集電体の表面に形成された導電層と、導電層の表面に形成された活物質層とを具備する。集電体は、通常シート状であり、導電層および活物質層は、集電体の一方の主面だけに形成されていてもよく、両方の主面に形成されていてもよい。
集電体には、金属箔が好ましく用いられる。金属箔の厚さは、例えば8〜60μm、好ましくは20〜40μmである。金属箔の構成元素としては、例えばAl、Ni、Cuなどが挙げられる。キャパシタ用電極やリチウムイオン電池の正極には、アルミニウム箔が好ましく用いられる。また、リチウムイオン電池の負極には、銅箔が好ましく用いられる。金属箔は、エッチング処理が施されていないプレーン箔でもよく、エッチング箔でもよい。プレーン箔は、高い耐電圧特性を期待できる。エッチング箔は、導電層との密着性に優れている。集電体は、三次元に加工された構造を有してもよく、例えばパンチング箔やラス金網状の集電体を用いてもよい。
導電層は、導電性炭素粒子と第1バインダとを含んでいる。
導電性炭素粒子には、黒鉛材料を用いることが好ましい。黒鉛材料とは、黒鉛領域を有する炭素材料の総称であり、天然黒鉛(燐状黒鉛、土状黒鉛など)、天然黒鉛の熱処理物および人造黒鉛のいずれも使用可能である。
導電性炭素粒子の平均粒径(体積粒度分布におけるメディアン径D50)は、5〜20μmであることが好ましい。平均粒径が大きすぎると、粒子間隙が大きくなり、抵抗値が大きくなる場合があり、小さすぎると、導電層と活物質層との界面に凹凸を形成し難くなる場合がある。
本発明では、導電層と活物質層との間の界面の粗さの最大高さRmaxを10μm以上とするために、導電性炭素粒子には、小粒子群と大粒子群とを含む混合粒子を用いる。導電性炭素粒子に、大きい粒子と小さい粒子とを混在させることにより、導電層と活物質層との間に、緻密かつ密着性に優れた最大高さRmaxが10μm以上の相互拡散層を形成しやすくなる。その結果、導電層と活物質層との間の密着性が大きくなり、電極の抵抗が小さくなる。
より具体的には、導電性炭素粒子の体積粒度分布は、小粒径側および大粒径側にそれぞれピークを有する。このような粒度分布を有する導電性炭素粒子は、小粒子群と大粒子群とを含む混合粒子と見なすことができる。ここで、小粒子群の体積粒度分布のピークが3〜7μmの範囲にあり、かつ大粒子群の体積粒度分布のピークが10〜20μmの範囲にあることも重要である。導電性炭素粒子がこのような粒度分布を有することにより、緻密な相互拡散層が形成されると考えられる。
小粒子群の平均粒径(体積粒度分布におけるメディアン径D50)は3〜7μmであり、大粒子群の平均粒径は10〜20μmであることが好ましい。大粒子群は、主に導電層内における導電性の向上に寄与し、小粒子群は、主に相互拡散層の密着性に寄与すると考えられる。
なお、体積粒度分布は、レーザ回折式粒度分布測定装置(日機装(株)製のMicrotrac MT3300EX II)により測定することができる。
小粒子群と大粒子群との重量割合(小粒子群/大粒子群)を95/5〜50/50、好ましくは90/10〜70/30とすることも重要である。小粒子群が、導電層に含まれる導電性炭素粒子の50〜95重量%を占めることにより、導電層と活物質層との間の界面における相互拡散層の構造が緻密になると考えられる。
小粒子群と大粒子群との重量割合は、得られた体積粒度分布を波形分離し、小粒子群と大粒子群との体積割合を求め、体積割合を重量割合に換算することにより求めることができる。ただし、小粒子群と大粒子群がいずれも黒鉛材料である場合には、体積割合を重量割合と見なすことができる。
小粒子群の平均粒径D1と大粒子群の平均粒径D2との比(D1/D2)は、1.5以上5以下が好ましく、2以上3.5以下が特に好ましい。このような粒径比にすることで、相互拡散層の緻密性が向上するとともに、導電層自体の強度も大きく向上する。
導電性炭素粒子は、黒鉛の他に、カーボンブラックを含んでもよい。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどを用いることができる。カーボンブラックを含む導電層は、体積抵抗や面抵抗が低減しやすい点で有利である。カーボンブラックの量は、導電層に含まれる導電性炭素粒子100重量部に対し、20〜110重量部が好ましい。
電極に2.5V以上の耐電圧特性が要求される場合、導電層において、第1バインダには、炭素間二重結合を有さず、かつ160℃以上の融点を有する樹脂や、熱硬化型樹脂が好ましく用いられる。このような樹脂は、耐電圧特性と耐熱性に優れている。例えばアクリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素樹脂およびセルロース樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種が安定で好ましい。また、少量で高い結着力が得られる点で、アクリレート樹脂、ポリアミドイミド樹脂およびセルロース樹脂が特に好ましい。なかでもアクリレート樹脂は、耐酸化還元性に優れる点で最も好ましい。
近年、EDLCなどの電気化学素子の分野では、HCF2CH2-O-CF2CF2Hのような耐電圧特性に優れた電解液溶媒の開発が進められており、これに伴い、電極にも高い耐電圧特性(キャパシタでは2.5Vを超える高電圧、リチウムイオン電池では4.2〜4.5V程度)が要請されている。上記の樹脂は、このような要請を満たす観点からも優れている。
アクリレート樹脂とは、アクリル酸もしくはそのアルキルエステルまたはメタクリル酸もしくはそのアルキルエステルの単位を含む樹脂の総称である。アクリレート樹脂の主鎖またはアルキルエステル基に含まれる水素原子の一部をフッ素と置換することにより得られるフッ素化アクリレート樹脂によれば、電極の耐酸化還元性を更に高めることができ、優れた充放電サイクル特性を得ることができる。例えばフッ素化アクリレート樹脂を水に分散させたエマルジョンが商業的に入手可能である。
フッ素樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いることができる。フッ素樹脂は、耐酸性および耐アルカリ性に優れている。
セルロース樹脂は、特に限定されないが、導電層の前駆体であるスラリーの安定性、スラリーの塗膜(導電塗膜)の成膜性、レベリング性、接着性などの観点から、エチルセルロースが好ましい。
熱硬化型樹脂としては、Tgが260℃以上のものが好ましく、例えば両末端にアリル基を有する付加型熱硬化性イミド(ポリイミド樹脂)や、ポリアミドイミド樹脂が好ましい。熱硬化型樹脂を使用する場合は、必要に応じ、硬化処理として最終に200〜300℃で30分程度の熱処理を行うことが好ましい。
一方、電極に2.1V以上、2.7V以下の耐電圧特性が要求される場合、第1バインダには、オレフィン系樹脂、合成ゴムおよびフッ素樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種が好ましく用いられる。合成ゴムとしては、例えばスチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、エチレン・プロピレンゴム(EPM、EPDM)などが挙げられる。オレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、変性PE、変性PPなどのポリオレフィンが挙げられる。合成ゴムは、接着力に優れ、電極に適度な柔軟性を付与できる点では優れている。また、オレフィン系樹脂は、低価格である点では優れている。ただし、合成ゴムに含まれる炭素間二重結合は、2.5Vを超える高電圧が印加されるEDLCや4.5V程度の高電圧が印加されるリチウムイオン電池中では、酸素と反応する可能性があり、耐久特性が若干劣化する場合がある。また、(変性)ポリオレフィンを含む電極は、130℃以上に加熱すると劣化する場合がある。
導電層の前駆体であるスラリーに適度な粘性を付与する観点から、第1バインダに、カルボキシメチルセルロース(CMC)を含ませてもよい。例えば、フッ素化されたアクリレート樹脂を水に分散させたエマルジョンと、CMCとを併用する場合、CMCが水に溶解し、スラリーに適度な粘性を付与するため、均一なスラリーの調製が容易となる。
上記の第1バインダを用いることにより、例えば2.1V以上もしくは2.5Vを超える耐電圧特性を有し、かつ160℃程度の高温で乾燥が可能である高耐熱性のEDLC用電極が得られる。また、4.2Vを超える電圧が印加されるリチウムイオン電池用電極が得られる。
導電層において、第1バインダの量は、導電性炭素粒子100重量部あたり、1〜20重量部が好適であり、3〜10重量部もしくは3〜6重量部が更に好適である。また、CMCと他のバインダとを併用する場合には、第1バインダ全体に占めるCMCの重量割合は、0.5〜30重量%が好適である。
本発明の一態様において、導電層は、トリアジン環を有する化合物(例えばトリアジン、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンモノナトリウム塩、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジントリナトリウム塩など)を含む。トリアジン環を有する化合物は、第1バインダを補助し、導電性炭素粒子間の結着力を向上させたり、集電体と導電層との結着力を向上させたりする。トリアジン環は、耐酸化性に優れており、電気化学素子内におけるガス発生を抑制する。トリアジン環を有する化合物の量は、導電性炭素粒子100重量部に対し、1〜12重量部が好適であり、1〜3重量部が更に好適である。
導電層の厚さは、電極の種類により異なるが、電気二重層キャパシタの場合、例えば5〜20μmであり、リチウムイオン二次電池の場合、例えば10〜40μmである。導電層の厚さが厚く、例えば10〜20μmの場合には、高い導電性を確保する観点から、上記のように、小粒子群と大粒子群とを混合して用いることが特に重要となる。
導電層の表面には、活物質層が形成されている。
活物質層は、活物質粒子と第2バインダとを含んでいる。ただし、活物質層の構成材料は、これらに限定されない。例えば任意成分として、カーボンブラックなどの導電助剤を含んでもよい。
電気二重層キャパシタ用電極の場合、活物質粒子として、活性炭が用いられる。この場合、正極(陽極)および負極(陰極)は、いずれも同じく活性炭を活物質として含んでいる。一方、擬似キャパシタの場合、活物質粒子には、様々な材料が用いられる。例えば、正極には活性炭が用いられ、負極には黒鉛が用いられる。
リチウムイオン電池用電極の場合も、活物質粒子には、様々な材料が用いられる。正極には、遷移金属化合物などが用いられる。遷移金属化合物としては、Co、NiおよびMnよりなる群から選択される少なくとも1種を含むリチウム含有遷移金属酸化物やオリピン酸(LiFePO4)型化合物が好ましく用いられる。負極には、黒鉛、珪素、珪素化合物などが用いられる。珪素化合物としては、炭化珪素または酸化珪素が好ましく用いられる。
ニッケル水素蓄電池用電極の場合、活物質粒子には、正極には水酸化ニッケルが、負極には水素吸蔵合金が用いられる。
本発明は、これらのいずれの電極にも適用できるが、電気二重層キャパシタおよび擬似キャパシタ用電極への適用が最も効果的である。
活物質層において、第2バインダには、第1バインダとして示した材料を用いることが好ましい。第2バインダは、第1バインダと異なる材料でもよいが、導電層と活物質層との密着性を高める観点から、同じ材料を用いることが好ましい。例えば、第1バインダとしてフッ素化されたアクリレート樹脂(FA)を用いる場合、第2バインダにもフッ素化されたアクリレート樹脂(FA)を用いることが好ましい。CMCの使用についても同様である。
活物質層において、第2バインダの量は、電極の種類により異なるが、例えば電気二重層キャパシタや擬似キャパシタの場合、活物質粒子(活性炭または黒鉛)100重量部に対し、3〜10重量部、更には4〜6重量部が好適である。第2バインダ量が多くなると、導電層と活物質層との密着性は向上するが、直流抵抗や交流抵抗(ESR)が大きくなる傾向がある。第2バインダ量が少な過ぎると、活物質粒子同士の密着性が低下する傾向がある。CMCと他のバインダとを併用する場合には、第2バインダ全体に占めるCMCの重量割合は、0.5〜50重量%が好適である。
本発明の一態様において、活物質層は、上記と同様のトリアジン環を有する化合物を含む。トリアジン環を有する化合物は、第2バインダを補助し、活物質粒子間の結着力を向上させたり、導電層と活物質層との結着力を向上させたりする。トリアジン環を有する化合物の量は、活物質粒子100重量部あたり、1〜3重量部が好適である。
活物質層の厚さは、電極の種類により異なるが、電気二重層キャパシタの場合、例えば50〜200μmである。また、コイン型電気化学素子の場合、活物質層の厚さは、400〜700μmである。
次に、本発明に係る電気化学素子用電極の製造方法について説明する。
工程(i)
導電性炭素粒子と、第1バインダと、第1液状成分とを含む第1スラリーを調製する。第1スラリーの粘度は、20℃において、200〜4000mPa・s(200〜4000cP)、更には400〜2200mPa・s(400〜2200cP)であることが、作業性および量産性に優れている点で好ましい。粘度の測定装置には、芝浦システム(株)のB型粘度計(DIGITAL VISMETRON VDH-W)と5号ロータを用い、回転数100rpmで測定する。第1スラリーの調製方法は特に限定されないが、例えば、導電性炭素粒子と、第1バインダを含む溶液、分散液またはエマルジョンと、第1液状成分とを様々な混合装置を用いて混合すればよい。
第1液状成分には、第1バインダの種類に応じて、適宜選択すればよい。例えば、アクリレート樹脂であるフッ素化されたアクリレート樹脂を水に分散させたエマルジョンと、CMCとを併用する場合、第1液状成分は水である。アクリレート樹脂のエマルジョンの代わりに、ポリテトラフルオロエチレンやSBRのような合成ゴムのエマルジョンもしくは分散液を用いる場合にも、第1液状成分として水を用いることができる。エチルセルロースのようなセルロース樹脂を水に溶解させた水溶液を用いる場合にも、第1液状成分は水である。一方、ポリフッ化ビニリデンを用いる場合には、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)のような有機成分を用いることが好ましい。より具体的には、第1バインダを含む溶液、エマルジョンまたは分散液と、導電性炭素粒子とを混合し、必要に応じて、所定の液状成分を添加して混合すれば、第1スラリーが得られる。第1スラリーには、トリアジン環を有する化合物を添加してもよい。
次に、第1スラリーを、集電体の表面に塗布し、導電塗膜を形成する。
集電体の一方の主面に導電塗膜を形成する場合、塗工装置として、スロットダイコータ(Slot die coater)、ロールコータ(Roll coater)、カムコータ(Cam coater)などの種々のコータを用いることができる。一方、集電体の両方の主面に同時に導電塗膜を形成する場合には、例えばディップコータ(Dip coater)を用いることが好ましい。 ディップコータは低価格であり、電極の生産効率も高い。
工程(ii)
次に、導電塗膜を輻射熱(radiant heat)により加熱し、導電塗膜から第1液状成分を揮発させる。その際、導電塗膜を完全に乾燥させるのではなく、導電塗膜がある程度の量の第1液状成分を含む状態で乾燥を停止することが好ましい。輻射熱を用いる場合、導電塗膜の内部から優先的に液状成分が減少するため、導電塗膜の表面付近に液状成分が残存しやすい。このような状態で、導電層の表面に活物質層を形成することで、導電層と活物質層との間で相互拡散が起りやすくなる。
乾燥は、導電塗膜が指触乾燥(tacky dry)状態となったときに停止することが好ましい。指触乾燥状態とは、指で触っても導電塗膜の表面が崩壊しない程度の乾燥状態を意味する。このような状態においては、導電塗膜の集電体側よりも表面側に第1液状成分が多く分布していると考えられる。
一方、従来の熱風や温風(対流熱)による乾燥では、導電塗膜の表面付近から優先的に液状成分が減少する。よって、導電層と活物質層との間で相互拡散が起りにくい。この工程で輻射熱を利用する場合、温風を利用する場合に比べ、電極抵抗を1/2〜1/10に低減することが可能である。
輻射熱としては、赤外線(0.7〜1000μm)、特に遠赤外線(例えば波長4〜1000μm)の熱エネルギーを利用することが好ましい。例えば、遠赤外線を放射する熱源としては、電気式、熱媒式、ガス式などの熱源を用いることができる。乾燥中の導電塗膜の温度は130〜180℃に制御することが好ましく、乾燥雰囲気は、窒素、空気などの雰囲気である。なお、塗膜の温度もしくは輻射温度は、グローブ温度計で測定することができる。
ただし、第1液状成分がNMPのような有機成分である場合、引火の可能性があるため、遠赤外線のような輻射熱だけでなく、150℃程度の温風(フレッシュエアあるいは窒素など)を乾燥雰囲気に送風することが好ましい。一方、第1液状成分が水である場合には、輻射熱を利用して容易に導電塗膜を乾燥させることができる。
工程(iii)
活物質粒子と、第2バインダと、第2液状成分とを含む第2スラリーを調製する。第2スラリーの粘度についても、20℃において、800〜4000mPa・s(800〜4000cP)、更には1500〜2200mPa・s(1500〜2200cP)であることが、作業性および量産性に優れている点で好ましい。粘度の測定は、第1スラリーと同様に行うことができる。第2スラリーの調製方法も特に限定されず、例えば、活物質粒子と、第2バインダを含む溶液、分散液またはエマルジョンと、第2液状成分とを様々な混合装置を用いて混合すればよい。第2液状成分についても、第2バインダの種類に応じて、適宜選択すればよい。第2スラリーにトリアジン環を有する化合物を添加してもよい。
次に、第2スラリーを、導電塗膜の表面に塗布し、活物質塗膜を形成する。その際、上記のように指触乾燥状態の導電塗膜の表面に第2スラリーを塗布することが好ましい。集電体の一方の主面だけに導電塗膜が形成されている場合には、塗工装置として、例えばスロットダイコータ、ロールコータ、カムコータなどを用いる。また、集電体の両方の主面に導電塗膜が形成されている場合には、例えばディップコータを用いて、両方の導電塗膜の表面に同時に第2スラリーを塗布することが好ましい。
工程(iv)
上記工程(i)〜(iii)により得られた導電塗膜と活物質塗膜との積層体を、輻射熱および温風の少なくとも一方により乾燥させる。このときも、できるだけ輻射熱により乾燥させることが、乾燥効率の点で好ましい。上述のように温風の対流による乾燥では、塗膜表面から乾燥が進行するのに対し、輻射熱を利用すると、塗膜内部から温度上昇するため、乾燥効率が上昇する。塗膜表面から乾燥が進行すると、塗膜内部の水分が抜けにくくなる。また、水分が抜ける際に、塗膜に亀裂を生じやすい。また、塗膜表面から乾燥が進行すると、抵抗が大きくなる。
この工程における乾燥では、積層体から残存している第1液状成分と第2液状成分をほぼ完全に揮発させて電極を完成させることが好ましい。電極に液状成分が残存すると、電気化学素子にその液状成分が持ち込まれ、電気化学素子の性能が劣化する場合がある。乾燥中の積層体の温度は130〜180℃に制御することが好ましく、乾燥雰囲気は、特に限定されないが、空気雰囲気が好ましい。
第1および第2スラリーの安定性を高めるために、これらのスラリーに安定剤を添加してもよい。例えばスラリーがアセチレンブラックやケッチンブラックを含む場合、スラリーの寿命が低下しやすいため、安定剤の添加が有効である。また、導電層を形成するための第1スラリーは、粒径の大きい黒鉛(大粒子群)を含むため、ゲル化しやすく、集電体の表面への塗布が困難になる場合がある。このような場合にも安定剤の添加が有効である。
スラリーの安定剤としては、イソプレンスルフォン酸基を有するポリマーが好ましい。スルフォン酸基はナトリウム塩を形成していてもよく、例えば-CH(SO3Na)-CH(CH3)-CH-CH2-のような構造でもよい。スルフォン酸基の結合位置は特に限定されない。イソプレンスルフォン酸基は、疎水基と親水基を持ち合わせているため、スラリーの構成成分を分散させる界面活性剤としての効果が高く、バインダ成分などとの相溶性にも優れている。例えばイソプレンスルフォン酸基と疎水基(例えばスチレン基)とが1つの分子鎖内でブロック状に配列した構造を有するポリマーが、分散安定性が高い点で好ましい。
第1および第2スラリーへの安定剤の添加量は、スラリー中の固形分の総量に対して、3〜7重量%が好ましい。3重量%未満では、効果が小さく、7重量%を超えると、電極製造コストが高くなる。イソプレンスルフォン酸基を有する安定剤は、相互拡散層の形成を容易にするとともに電極の低抵抗化にも寄与すると考えられる。
次に、本発明に係る電極の製造方法における一連の工程を例示する。
[第1形態]
まず、集電体の一方の主面に導電塗膜Aを形成し、遠赤外線で加熱して導電塗膜Aを指触乾燥状態まで乾燥させる。次に、導電塗膜Aの表面に活物質塗膜Aを形成し、遠赤外線で全体を加熱して完全乾燥させる。その後、集電体を反転させ、集電体の他方の主面に導電塗膜Bを形成し、遠赤外線で加熱して導電塗膜Bを指触乾燥状態まで乾燥させる。次に、導電塗膜Bの表面に活物質塗膜Bを形成し、遠赤外線で全体を加熱して完全乾燥させる。この方法では、所定の工程を、集電体の片面ごとに繰り返して行う。
[第2形態]
まず、ディップコータを用いて同時に、または、スロットダイコータ、ロールコータ、カムコータ等を用いて順次に、集電体の両方の主面にそれぞれ導電塗膜AおよびBを形成し、遠赤外線で加熱して導電塗膜AおよびBを指触乾燥状態まで乾燥させる。次に、同時または順次に、導電塗膜AおよびBの表面に活物質塗膜AおよびBを形成し、遠赤外線で全体を加熱して完全乾燥させる。この方法は、導電塗膜AおよびBの乾燥を同時に、また、活物質塗膜AおよびBの乾燥を同時に行える点で有利である。
なお、遠赤外線による乾燥の代わりに、温風の対流による乾燥を行うと、乾燥に長時間を要するとともに、導電層と活物質層との間に所望の相互拡散層を形成することができなくなる。
次に、本発明に係る電極を含む電気化学素子の一例として電気二重層キャパシタについて説明する。
電気二重層キャパシタは、上記の活物質として活性炭を含む電極と、電極間に介在する多孔質セパレータとを含む電極群を具備する。電極群は、積層型でもよく、捲回型でもよい。積層型の場合、両面に活物質層を有する電極を、電極間にセパレータを介在させて複数重ねるとともに、積層体の最も外側には、片面に活物質層を有する一対の電極を、集電体を外側にして配置する。一方、捲回型の場合は、帯状の一対の電極を準備し、これらの間にセパレータを介在させて、電極の長手方向に沿って捲回する。そして、得られた電極群を所定のケースに収容し、電極群に非水電解液を含浸させる。これにより電極およびセパレータが具備する細孔内に非水電解液が含浸される。
非水電解液は、支持塩を溶解した非水溶媒からなる。支持塩には、例えばホウフッ化4級アンモニウム塩(例えばホウフッ化テトラエチルアンモニウム、ホウフッ化トリエチルメチルアンモニウム)などが用いられる。また、非水溶媒には、フッ素原子を有していてもよい環状カーボネート、フッ素原子を有していてもよい鎖状カーボネート(例えばプロピレンカーボネート)、フッ素原子を有していてもよい鎖状エーテル、フッ素原子を有していてもよい環状エーテル、フッ素原子を有していてもよいラクトン、フッ素原子を有していてもよいスルホラン誘導体、フッ素原子を有さない非フッ素系のエステル系溶媒、ニトリル系溶媒、フラン類、オキソラン類などが挙げられる。これらのなかでも、耐電圧特性に優れたキャパシタを得るためには、フッ化アルキルエーテルを含む非水溶媒を用いることが好ましい。フッ化アルキルエーテルとは、ジアルキルエーテルの水素原子の少なくとも一部をフッ素原子で置換した化合物の総称である。具体例としては、HCF2CH2-O-CF2CF2H、CF3CF2CH2-O-CF2CF2Hなどが挙げられる。
非水溶媒全体に占めるフッ化アルキルエーテルの割合は、キャパシタが適用される機器にもよるが、5重量%以上とすることが好ましく、10〜30重量%とすることが更に好ましい。5重量%未満では、耐電圧特性を向上させる効果が小さく、30重量%を超えると、コストが高くなる傾向がある。また、内部抵抗が大きくなったり、ガス発生が顕在化したりする場合がある。
上記の電極と非水電解液を用いることにより、例えば2.1V以上もしくは2.5Vを超える定格電圧、更には3V以上の定格電圧を有する耐電圧特性に優れた電気二重層キャパシタを得ることが可能である。ただし、印加電圧が3.5Vを超えると、第1もしくは第2バインダが種類によっては分解し、ガス発生の原因となるため、定格電圧は3.5V以下とすることが好ましい。一方、高い耐電圧特性を有するバインダを用いることにより、4.7V程度の耐電圧特性を達成することも可能である。
次に、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
《実施例1》
様々な導電層および活物質層の組成を有するEDLC用電極を作製し、評価した。
(a)第1スラリー
表1に示す導電層の組成に沿って、材料をミキサーで混合し、20℃における粘度が1000mPa・sの第1スラリーを調製した。
材料の詳細を以下に示す。
黒鉛(小粒子群):体積粒度分布が6μmにピークを有し(平均粒径6μm)、90体積%以上が粒径3〜7μmの粒子
黒鉛(大粒子群):体積粒度分布が18μmにピークを有し(平均粒径18μm)、90体積%以上が粒径10〜20μmの粒子
スラリー安定剤:イソプレンスルフォン酸基を有する水溶性ポリマー
第1バインダ
FA:フッ素化アクリレートエマルジョン
SBR:スチレンブタジエンラテックス
CMC:カルボキシメチルセルロース
PI:溶剤型ポリイミド
PTFE:ポリテトラフルオロエチレン
PVDF:ポリフッ化ビニリデン
PAI:ポリアミドイミド
EC:エチルセルロース
(b)第2スラリー
表2に示す活物質層の組成に沿って、材料をミキサーで混合し、20℃における粘度が1500mPa・sの第2スラリーを調製した。
材料の詳細を以下に示す。
第2バインダ
TA:トリアジン
その他の第2バインダの詳細は第1バインダと同様である。
活物質:活性炭、平均粒径8μm
AB:アセチレンブラック、一次粒子径0.03μm
KB:ケッチンブラック、一次粒子径0.03μm
厚さ20μmのアルミニウム箔の一方の主面に、第1スラリーを塗布し、厚さ35μmの導電塗膜を形成し、第1乾燥を行った。その後、導電塗膜の表面に、第2スラリーを塗布し、厚さ130μmの活物質塗膜を形成し、第2乾燥を行った。引き続き、アルミニウム箔の他方の主面に、第1スラリーを塗布し、厚さ35μmの導電塗膜を形成し、第1乾燥を行った。その後、導電塗膜の表面に、第2スラリーを塗布し、厚さ130μmの活物質塗膜を形成し、第2乾燥を行った。第1乾燥および第2乾燥は、いずれも同じ方式で、下記のように、輻射または対流乾燥を行った。
輻射:遠赤外線により、塗膜を130℃で1分間加熱
対流:130℃の温風により、塗膜を5分間加熱
なお、遠赤外線の波長は4〜1000μmとし、遠赤外線を放射する熱源には電気式ヒータを用いた。
バインダに熱硬化型樹脂を使用した場合(試料番号11、15)は、乾燥の最終段階で硬化処理として200℃で30分の熱処理を行った。
[評価]
(i)相互拡散層の有無
電極の集電体の面方向に垂直な断面のSEM写真を撮影し、相互拡散層の有無を確認した。具体的には、導電層と活物質層との間の界面の粗さの最大高さRmaxを求めた。
最大高さRmaxが13μm以上である場合は「○」、
最大高さRmaxが10μm以上、13μm未満である場合は「△」、
最大高さRmaxが10μm未満である場合は「×」、と表3に表記した。
(ii)密着性
活物質層の表面にテープを貼り、その一端にばね秤を取り付け、1秒間に2mmの速度で引っ張った。剥がれた時の最大強度の読みを密着強度とした。同様の測定を3回行い(n=3)、平均を取った。
230gf/cm以上の場合は「○」、
180gf/cm以上230gf/cm未満の場合は「△」、
180gf/cm未満の場合は「×」、と表3に表記した。
(iii)表面亀裂
第2乾燥終了後の電極の概観を観測した。
亀裂が観測された場合は「有」、
亀裂が全く観測されなかった場合は「無」、と表3に表記した。
(iv)電解液の含浸性
プロピレンカーボネート(PC)にTEABF4(ホウフッ化テトラエチルアンモニウム)を1mol/Lの濃度で溶解し、非水電解液を調製した。得られた電解液1μmLを電極に滴下し、含浸されたことが目視で確認されるまでの時間を測定した。
5秒以内に電解液が完全に含浸された場合は「○」、
5秒超、15秒以内に電解液が完全に含浸された場合は「△」、と表3に表記した。
(v)3VでのESR
各電極を用いて、18mmφ50L型50F捲回型EDLCを作製し、Agilent社製のLCRメーター「E4284A」を用いて、周波数1KHz、電流1mAの条件で、ESRを測定した。結果を表3に示す。
(vi)耐電圧特性
上記で用いたEDLCに対して、70℃で、3Vの電圧を連続印加して、300時間経過後に、EDLCの膨れ、漏液などの異常の有無を調べた。
ガス発生による膨れや漏液を生じなかった場合は「○」、
若干の膨れが観測された場合は「△」、
明らかに膨れまたは漏液が観測された場合は「×」、と表3に表記した。
図2a、図2bおよび図2cは、それぞれ比較例に係る試料番号8、比較例に係る試料番号12および実施例に係る試料番号5の電極の断面SEM写真の例である。図2bでは、導電層と活物質層との間に相互拡散層が形成されていないのに対し、図2cでは相互拡散層が形成されている様子が伺える。
次に、図2cに示した試料を例にとって、最大高さRmaxの求め方について詳述する。
[最大高さRmaxの測定]
まず、電極の集電体の面方向に垂直な断面のSEM写真を撮影する。倍率は1000倍とし、デジタルカメラで画像を撮影する。その際、縮尺基準線(10μm)を同画像に表示させる(図2c)。当該断面には、導電性炭素粒子と活物質粒子との境界が観測される。この画像をパソコンに取り込み、画像処理などにより、導電性炭素粒子と活物質粒子との境界に粗さ曲線(曲線(a))を描く。
次に、縮尺基準線(10μm)の画像上の長さ(例えばxcm)を測定し、80μm相当長さL(L=8xcm)の標準線(b)を2本画像上に描く。これら2本の標準線を集電体の面方向と平行に配置し、曲線(a)の山頂部と谷底部に接するように移動させる(図3参照)。得られた線をそれぞれ山頂線および谷底線と称する。山頂線から谷底線に垂線を引き、山頂線と谷底線との間隔の長さTを求める(図4参照)。長さTを、縮尺基準線を用いて実際の長さに換算し、最大高さRmax-nとする。
上記の操作を1枚のSEM写真について、右側基準と左側基準の2箇所で行い(N=2)、Rmax-1とRmax-2の平均値をRmax-12とする。右側基準の場合、長さLの標準線の右端をSEM写真の右端に一致させて上記操作を行い、左側基準の場合は、長さLの標準線の左端をSEM写真の左端に一致させて上記操作を行う。同様の操作を3枚のSEM写真について繰り返し、3つのRmax-12の平均値を求め(N=6)、Rmaxとする。
試料番号1、2、5および6について得られた最大高さRmaxのデータを表4に示す。また、輻射方式の代わりに対流方式で乾燥を行った点以外、試料番号1、6と同様に作製した電極(試料番号1−2、6−2)の最大高さRmaxのデータ、更に小粒子群/大粒子群の重量比を5/95とした点以外、試料番号1、2、5および6と同様に作製した電極(試料番号19)の最大高さRmaxのデータも同時に示す。
[考察]
輻射熱により塗膜を乾燥させた場合、いずれの評価結果も良好であるが、温風で乾燥させた場合には、相互拡散層が形成されず、いずれの評価結果も不十分であった。
導電層の黒鉛粒子の小粒子群のみ、または大粒子群のみとした場合に比べ、これらを所定割合で併用した場合には、相互拡散層の形成が進み、3V耐電圧特性も向上した。これには導電層と活物質層との密着性が向上したことが影響していると考えられる。
導電層を形成しなかった比較例の電極(No.8)では、抵抗が大きくなり、耐電圧特性も大きく劣化した。このことから、導電層が電極の抵抗の低下と耐電圧特性の向上に大きく貢献していることが認められる。
バインダとしてアクリレート樹脂またはセルロース樹脂を用いた場合に特に良好な特性が得られた。特にセルロース樹脂を用いた場合、スラリー安定性に優れ、成膜性が良好であった。SBRを用いると、3V耐電圧特性が若干低下したが、フッ素化アクリレート、PTFEまたはPVDFを用いた場合に比べて、交流抵抗(ESR)が小さくなった。PTFE、PVDFなどのフッ素樹脂を用いた場合、電解液の含浸性が若干低下し、十分な密着性を確保するためのバインダ量が比較的多くなる傾向が見られた。
バインダとしてアクリレート樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミドまたはセルロース樹脂を用いた場合に特に良好な特性が得られた。セルロース樹脂は、特に集電体と塗膜との密着性を向上させるのに有効であった。
バインダの補助剤としてトリアジンを添加すると、接着性の更なる向上が見られ、特に耐電圧特性に顕著な向上が見られた。
なお、上記実施例では、EDLCについて説明したが、本発明を擬似キャパシタや二次電池の電極についてもEDLC用電極と同様の方法で製造できるため、これらに適用しても同様の効果が期待できる。
本発明に係る電気化学素子用電極は、低抵抗であり、大電流特性および耐電圧特性に優れているため、様々な用途に適用できる。なかでも自動車やクレーン等の建設機械のような大型産業機械に適用される大型電気化学素子において有効である。
本発明によれば、2.5V以上の高い耐電圧特性を有する電極が得られるが、本発明は2.1V以上の維持電圧(CCV:Closed Circuit voltage)が要求される電気化学素子にも当然に適用できる。このような電気化学素子として、例えば100A以上の大電流での充放電が可能な大型の電気二重層キャパシタが挙げられる。
1 集電体
2 活物質層
3 導電層
4 相互拡散層

Claims (14)

  1. 金属箔の集電体と、
    前記集電体の表面に形成され、かつ導電性炭素粒子と第1バインダとを含む導電層と、
    前記導電層の表面に形成され、かつ活物質粒子と第2バインダとを含む活物質層と、を具備し、
    前記導電性炭素粒子が、小粒子群と大粒子群とを含み、
    前記小粒子群の体積粒度分布のピークが3〜7μmの範囲にあり、
    前記小粒子群の平均粒径が3〜7μmであり、
    前記大粒子群の体積粒度分布のピークが10〜20μmの範囲にあり、
    前記大粒子群の平均粒径が10〜20μmであり、
    前記小粒子群と前記大粒子群との重量割合(小粒子群/大粒子群)が、95/5〜50/50であり、
    前記導電層と前記活物質層との間の界面は、最大高さRmaxが10μm以上である粗さを有する、電気化学素子用電極。
  2. 前記第1バインダおよび第2バインダが、それぞれ、炭素間二重結合を有さず、かつ160℃以上の融点を有する熱可塑性樹脂、またはTgが260℃以上の熱硬化型樹脂硬化物を含む、請求項1記載の電気化学素子用電極。
  3. 前記第1バインダおよび第2バインダが、それぞれ、オレフィン系樹脂、合成ゴムおよびフッ素樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1記載の電気化学素子用電極。
  4. 前記第1バインダの量が、前記導電性炭素粒子100重量部に対し、3〜6重量部であり、前記第2バインダの量が、前記活物質粒子100重量部に対し、3〜6重量部である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気化学素子用電極。
  5. 前記導電層および前記活物質層の少なくとも一方が、トリアジン環を有する化合物を、0.5〜3重量%含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気化学素子用電極。
  6. 前記導電性炭素粒子が、黒鉛材料である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気化学素子用電極。
  7. 前記活物質粒子が、活性炭、黒鉛、珪素、珪素化合物、遷移金属化合物または水素吸蔵合金である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気化学素子用電極。
  8. 小粒子群の90体積%以上が粒径3〜7μmの範囲にあり、大粒子群の90体積%以上が粒径10〜20μmの範囲にある、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電気化学素子用電極。
  9. (i)金属箔の集電体の表面に、導電性炭素粒子と、第1バインダと、第1液状成分と、を含む第1スラリーを塗布し、導電塗膜を形成する工程、
    (ii)前記導電塗膜を輻射熱により加熱し、前記導電塗膜から前記第1液状成分を揮発させる工程、
    (iii)前記工程(ii)の後、前記導電塗膜の表面に、活物質粒子と、第2バインダと、第2液状成分と、を含む第2スラリーを塗布し、活物質塗膜を形成する工程、
    (iv)前記導電塗膜と前記活物質塗膜との積層体を、輻射熱および温風の少なくとも一方により乾燥させる工程、を有し、
    前記導電性炭素粒子が、小粒子群と大粒子群とを含み、
    前記小粒子群の体積粒度分布のピークが3〜7μmの範囲にあり、
    前記小粒子群の平均粒径が3〜7μmであり、
    前記大粒子群の体積粒度分布のピークが10〜20μmの範囲にあり、
    前記大粒子群の平均粒径が10〜20μmであり、
    前記小粒子群と前記大粒子群との重量割合(小粒子群/大粒子群)が、95/5〜50/50である、電気化学素子用電極の製造方法。
  10. 前記工程(ii)において、前記導電塗膜の乾燥状態を、指触乾燥状態とし、
    前記工程(iii)において、前記指触乾燥状態の前記導電塗膜の表面に、前記第2スラリーを塗布する、請求項記載の電気化学素子用電極の製造方法。
  11. 炭素間二重結合を有さず、かつ160℃以上の融点を有する熱可塑性樹脂、またはTgが260℃以上の熱硬化型樹脂を前記第1バインダまたは前記第2バインダとして含む溶液、分散液またはエマルジョンと、前記導電性炭素粒子または前記活物質粒子とを混合して、前記第1スラリーまたは前記第2スラリーを調製する、請求項または10記載の電気化学素子用電極の製造方法。
  12. オレフィン系樹脂、ゴム性状高分子およびフッ素樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種を含む溶液、分散液またはエマルジョンと、前記導電性炭素粒子または前記活物質粒子とを混合して、前記第1スラリーまたは前記第2スラリーを調製する、請求項または10記載の電気化学素子用電極の製造方法。
  13. 前記第1スラリーおよび前記第2スラリーに、イソプレンスルフォン酸基を有する安定剤を添加する、請求項12のいずれか1項に記載の電気化学素子用電極の製造方法。
  14. 小粒子群の90体積%以上が粒径3〜7μmの範囲にあり、大粒子群の90体積%以上が粒径10〜20μmの範囲にある、請求項9〜13のいずれか1項に記載の電気化学素子用電極の製造方法。
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