JP2007323872A - ポリマー電解質二次電池用正極およびそれを用いた電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 正極活物質からのリチウムイオン挿入/脱離反応を促進し、その後の正極合材内部におけるリチウムイオンの拡散を容易にすることで充放電時の過電圧を低減し、出力特性およびサイクル特性を改善したリチウム二次電池用正極および二次電池を提供すること。
【解決手段】 正極と負極の間にポリマー電解質層を設けてなるリチウム二次電池において、正極における正極合材層が正極活物質、導電助材、および結着材を含み、正極活物質の平均粒子径が1〜5μm、正極合材層の膜厚が60〜150μmの範囲であり、正極合材層全体積に対する正極活物質の体積分率(Va)が、10≦Va≦30の範囲であることを特徴とするリチウム二次電池用正極。
【選択図】図1

Description

本発明は二次電池用正極、それを用いた二次電池に関するものである。
従来、電池、キャパシター、センサーなどの電気化学デバイスを構成するリチウムイオン伝導性電解質は、イオン伝導性の点から、液状の電解質が用いられてきた。しかしながら、液漏れによる機器の損傷や可燃性液体を用いるため着火の恐れがあるなどの問題があった。
これに対し、最近では、無機結晶性物質、無機ガラス、有機高分子などの固体電解質を用いた二次電池が提案されている。これら固体電解質を用いることで、従来の非水系有機溶媒を用いた液状の電解質を用いた場合に比べ、有機溶媒の液漏れが無く、電解質への着火性低減が可能になることから、デバイスの信頼性、安全性が向上する。
特に、有機高分子からなる固体電解質(以下、ポリマー電解質とする)は、一般に加工性、成形性に優れ、得られる電解質が柔軟性、曲げ加工性を有し、応用されるデバイスの設計の自由度が高くなるなどの点からその進展が期待されている。
このようなポリマー電解質を用いたリチウム二次電池の正極は、正極活物質として、高エネルギー密度(mAh/cm:単位体積当たりの正極容量、mAh/g:単位質量当たりの正極容量)の観点から通常、コバルト酸リチウム(LiCoO)やマンガン酸リチウム(LiMn)が用いられる。一般的に、正極は、正極活物質、導電材、および結着材の混合物である正極合材を金属集電体に塗布して得られる。更にエネルギー密度をできるだけ高くするために、正極合材層はプレス工程により圧縮し、高密度化する必要があった。
しかし、ポリマー電解質はエチレンカーボネートやジエチルカーボネートに代表される非水系有機電解液に比べてイオン伝導性が低い上、正極/電解質間が固体−固体界面であるために、正極活物質との均一な接触界面を形成することが難しい。その結果、正極活物質からのリチウムイオンのスムーズな受け渡しが困難になり、初期容量の低下や、サイクル特性の低下という問題が生じる。
これまで、リチウム二次電池に、ポリマー電解質を用いる場合、上述した電池用正極の構造において正極活物質粒径や正極合材構造を制御する方法がいくつか提案されている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
特許文献1では、少なくとも一種類の導電性高分子[活物質]と少なくとも一種類の膨潤性層状粘土化合物を少なくとも含有することを特徴とする電極およびリチウム電池が開示されているが、非水系有機電解液や非水系有機電解液を含んだ高分子電解質では特性向上が図られているものの非水系有機電解液を一切含まないポリマー電解質では、イオン伝導性が充分では無いために得られる電池の充放電電流密度を高くすることができず、実用的な出力特性を有する電池が得られないという問題があった。
特許文献2では、正極、負極およびポリマー電解質を備えたリチウム二次電池であって、正極がリチウムを吸蔵放出可能な化合物を含む正極活物質層を集電体上に設けたものであり、正極活物質層の空隙率が0.045〜0.40ml/gであることを特徴とするリチウム二次電池が開示されているが、エネルギー密度を高めるためにプレスをして正極合材層の密度を高くしているためにポリマー電解質が正極合材中に充分に浸透せず、ポリマー電解質と正極活物質との間で均一な界面を得ることができない、そのため、得られる電池の充放電電流密度を高くすることができず、実用的な出力特性を有する電池が得られない。
特許文献3では、活物質、導電材を含有するリチウム電池用電極材料において、前記導電材量Weが、下記数式(1)
0.53DeWa((Ra+Re)−Ra)≦We≦0.74DeWa((Ra+Re)−Ra) 数式(1)
(Ra:活物質の平均粒径[μm]、Re:導電材の平均粒径[μm]、Da:活物質密度[g/cm]、De:導電材密度[g/cm]、Wa:活物質量[g]、We:導電材量[g]を表し、Re≦0.1μmである。)
を満足することを特徴とするリチウムイオン電池用電極材料が開示されているが、活物質の平均粒子径が大きい上に、含有量も94〜95質量%と多いために、金属集電体と正極合材との充分な接着性が得られない。また、電解質と正極活物質の間で均一な界面を得ることができないため、得られる電池の充放電電流密度を高くすることができず、実用的な出力特性を有する電池が得られない。
特開平8−279354号公報 特開平10−270081号公報 特開2005−174586号公報
前記のように、非水系電解液と比較してイオン伝導性が低いポリマー電解質を正極合材内部のイオン伝導層、および正極/負極間の電解質層として用いる場合においては、(i)正極活物質粒径が大きいと活物質質量あたりの表面積が小さくなり、活物質と電解質の間でのスムーズなリチウムイオンのやり取りが妨げられること、(ii)正極活物質の体積分率(Va)が高いために、イオン化したリチウムイオンが正極合材内部を拡散しにくいこと、(iii)正極合材層の膜厚が大きいために、イオン化したリチウムイオンが正極合材内部から電解質層へと拡散しにくいこと、が挙げられる。上記(i)〜(iii)の正極内部構造に起因する現象により、高い電流密度における充放電時に過電圧の上昇を引き起こし、初期放電容量や長期サイクル特性の低下を引き起こす問題がある。
本発明は、正極と負極の間にポリマー電解質を設けてなるリチウム二次電池において、正極活物質からのリチウムイオン挿入/脱離反応を促進し、その後の正極合材内部におけるリチウムイオンの拡散を容易にすることで充放電時の過電圧を低減し、出力特性およびサイクル特性を改善したリチウム二次電池用正極を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は以下に示すものである。
(1)正極と負極の間にポリマー電解質層を設けてなるリチウム二次電池において、正極における正極合材層が正極活物質、導電助材、および結着材を含み、正極活物質の平均粒子径が1〜5μm、正極合材層の膜厚が60〜150μmの範囲であり、正極合材層全体積に対する正極活物質の体積分率(Va)が、10≦Va≦30の範囲であることを特徴とするリチウム二次電池用正極。
(2) 正極と負極の間にポリマー電解質層を設けてなるリチウム二次電池において、正極における正極合材層が正極活物質、導電助材、および結着材を含み、正極活物質がリチウムを吸蔵放出可能な遷移金属化合物であり、該遷移金属が、マンガン、コバルト、およびニッケルから選ばれる、少なくとも1種以上の金属であることを特徴とする前記のリチウム二次電池用正極。
(3)ポリマー電解質層が、オキシアルキレン構造を有する化合物とリチウム支持塩からなる組成物であることを特徴とする前記のリチウム二次電池用正極。
(4)オキシアルキレン構造を有する化合物が、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体またはポリアルキレングリコール誘導体であることを特徴とする前記のリチウム二次電池用正極。
(5)ポリアルキレングリコール誘導体が、式(1)で示される含ホウ素有機化合物またはその化合物を重合して得られる重合体であることを特徴とする前記のリチウム二次電池用正極。
Figure 2007323872
(B:ホウ素原子、Z,Z,Z:アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する有機基または炭素数1〜10の炭化水素基、AO:炭素数2〜6のオキシアルキレン基で、1種または2種以上からなる。l、m、n:オキシアルキレン基の平均付加モル数で、0より大きく100未満であり、かつl+m+nが1以上である。)
(6)正極と負極の間にポリマー電解質層を設けてなるリチウム二次電池において、正極における正極合材層が正極活物質、導電助材、および結着材を含み、正極活物質の平均粒子径が1〜5μm、正極合材層の膜厚が60〜150μmの範囲であり、正極合材層全体積に対する正極活物質の体積分率(Va)が、10≦Va≦30の範囲であり、ポリマー電解質層が、オキシアルキレン構造を有する化合物とリチウム支持塩からなる組成物であることを特徴とするリチウム二次電池。
(7)オキシアルキレン構造を有する化合物が、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体またはポリアルキレングリコール誘導体であることを特徴とする前記のリチウム二次電池
(8)ポリアルキレングリコール誘導体が、式(1)で示される含ホウ素有機化合物またはその化合物を重合して得られる重合体であることを特徴とする前記のリチウム二次電池。
Figure 2007323872
(B:ホウ素原子、Z,Z,Z:アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する有機基または炭素数1〜10の炭化水素基、AO:炭素数2〜6のオキシアルキレン基で、1種または2種以上からなる。l、m、n:オキシアルキレン基の平均付加モル数で、0より大きく100未満であり、かつl+m+nが1以上である。)
本発明の正極では正極活物質の平均粒子径、正極合材層の膜厚、および正極活物質の体積分率(Va)を一定の範囲内で制御して作製することで、非水系電解液と比較してイオン伝導性が充分でないポリマー電解質を電解質層に設けても、正極活物質とポリマー電解質層間でのリチウムイオンの受け渡しを効率良く行え、且つ、その後のリチウムイオンの拡散も円滑であるために過電圧を生じることなく充放電時の電流密度を高くすることができ、充放電出力特性を向上させることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<正極>
本発明における正極とは、正極活物質、導電助材、および結着材からなる正極合材層と集電体の複合体を表す。
a)正極活物質
本発明における正極活物質は、リチウムを吸蔵放出可能な遷移金属化合物であり、該遷移金属が、マンガン、コバルト、およびニッケルの内、少なくとも1種以上の金属から選ばれることを特徴とする。例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、層状マンガン酸リチウム(LiMnO)あるいは複数の遷移金属元素を配合した複合酸化物であるLiMnNiCo(x+y+z=1、0≦x<1、0≦y<1、0≦z<1)などの層状化合物、あるいは一種以上の遷移金属を置換したもの、あるいはマンガン酸リチウム(Li1+xMn2−x(ただしx=0〜0.33)、Li1+xMn2−x−y(ただし、MはNi、Co、Cr、Cu、Fe、Al、Mgより選ばれた少なくとも1種の金属を含み、x=0〜0.33、y=0〜1.0、2−x−y>0)、LiMnO、LiMn、LiMnO、LiMn2−x(ただし、MはCo、Ni、Fe,Cr、Zn、Taより選ばれた少なくとも1種の金属を含み、x=0.01〜0.1)、LiMnMO(ただし、MはFe、Co、Ni、Cu、Znより選ばれた少なくとも1種の金属を含み))、銅−リチウム酸化物(LiCuO)、あるいはLiV、V、Cuなどのバナジウム酸化物、あるいはジスルフィド化合物、あるいはFe(MoOなどを含む混合物、あるいはLiFePOが挙げられる。但し、LiFePOは電子伝導性を補助するためにカーボンブラックなどの導電助材と複合化することが好ましい。
正極活物質の平均粒子径を制御するための方法は特に限定されないが、作業効率、安全性の面から粉砕による制御方法が好ましい。粉砕方法としては、目的の粒径が得られる方法であれば特に限定されない。例えば、ジョウクラッシャー、ジャイレトリークラッシャー、ロールクラッシャー、ローラーミル、回転ディスクミル、パンミル、振動ロッドミル、ジェットミル、ボールミル、ヘンシルミキサーなどが挙げられるが、処理効率の面からジェットミルが好ましい。
平均粒径(D50)の測定は、レーザー回折散乱法によって行われる。
正極活物質の平均粒子径が1μmより小さいと、化学的安定性が低下してサイクル特性に悪影響を及ぼす上に、表面積が大きくなりすぎて正極合材強度ならびに正極合材と集電体との密着性を高めるための結着材添加量が多くなり、結果としてエネルギー密度の低下を引き起こす。また、5μmより大きいと、単位質量あたりの表面積が小さいためにイオン化反応の障壁となり、高い電流密度における充放電時に過電圧の上昇を引き起こしてしまい、充放電容量が低下する。したがって、正極活物質の平均粒子径は、1〜5μmの範囲であることが好ましく、特に好ましくは1〜3μmの範囲である。
b)導電助材
正極合材層の導電助材としては、電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性物質であれば特に限定はされないが、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウイスカー、炭素繊維、銅、アルミニウム、ニッケル、銀、金等の金属粉、金属繊維、導電性セラミック材料等の導電性材料を1種またはそれらの混合物が挙げられる。
c)結着材
正極合材層の結着材としては、正極活物質や導電助材を集電体に結着させる高分子材料であれば特に限定されない。例えば、フッ化ビニリデンのホモポリマーや、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、トリフルオロモノクロルエチレンのうちの1種或いは2種以上とフッ化ビニリデンの共重合体、天然ゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、フッ素ゴムなどのゴム材料、およびオキシアルキレン構造を含む化合物またはその重合体等が挙げられる。この際、オキシアルキレン構造を含む化合物またはその重合体としては、特に限定はされないが、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体、ポリアルキレングリコール誘導体が、イオン伝導性の観点から好ましい。
ポリアルキレングリコール誘導体またはその重合体としては、重合性基を有するポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート化合物またはその重合体、もしくは含ホウ素有機化合物またはその重合体であり、この含ホウ素有機化合物が重合性基を有する場合は重合して得られる重合体も含む。重合性基は特に限定されないが、例えばアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基が挙げられ、イオン伝導性の観点からアクリロイル基、メタクリロイル基が特に好ましい。重合性基を有するポリアルキレングリコール化合物としては、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートまたはポリアルキレングリコールビニル(アリル)エーテルが挙げられる。
ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートとしては、例えば、メトキシポリアルキレングリコールアクリレート、ポリアルキレングリコールジアクリレート、メトキシポリアルキレングリコールメタクリレート、ポリアルキレングリコールジメタクリレート、メトキシグリセリンジメタクリレート、ジメトキシグリセリンジアクリレート、ジメトキシグリセリンモノメタクリレート、ジメトキシグリセリンモノアクリレート、グリセリントリメタクリレート、グリセリントリアクリレートなどが挙げられるが、重合性基として(メタ)アクリレートを化学構造中に有するポリアルキレングリコール誘導体であれば特に限定はされない。ポリアルキレングリコールビニル(アリル)エーテルとしては、重合性基としてビニル(アリル)基を化学構造中に有するポリアルキレングリコール誘導体であれば特に限定されない。
ポリアルキレングリコール誘導体の中でも、正極用結着材として、結着性およびイオン伝導性の両方の性質を有している点から含ホウ素有機化合物またはその化合物を重合して得られる重合体であることが好ましく、式(1)で示される含ホウ素有機化合物またはその化合物を重合して得られる重合体であることがさらに好ましい。
本発明における前記式(1)で示される含ホウ素有機化合物は、ポリアルキレングリコール誘導体のホウ酸エステル化合物である。式(1)中のAOは、オキシアルキレン基を有する。オキシアルキレン基としては、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシテトラメチレン基などが挙げられる。オキシアルキレン基の炭素数は2〜4が好ましい。オキシアルキレン基は1種単独でもよく、2種以上であってもよい。
前記式(1)中のl、m、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数である。l、m、nは0より大きく100未満であり、1より大きく20未満であることが好ましく、リチウムイオンの伝導性を高くできる点からは2より大きく10未満であることがより好ましい。l+m+nは1より大きく300未満であり、3より大きく60未満であることが好ましく、リチウムイオンの伝導性を高くできる点からは6より大きく30未満であることがより好ましい。
前記式(1)中のZ、Z、Zはアクリロイル基またはメタクリロイル基を有する有機基または炭素数1〜10の炭化水素基である。
アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する有機基としては、末端にアクリロイル基、メタクリロイル基を持つ有機基であれば特に限定はされないが、炭素数1〜20の炭化水素基にアクリロイル基またはメタクリロイル基が結合した有機基やグリセリル基にアクリロイル基またはメタクリロイル基が結合した有機基が挙げられる。アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する有機基として、好ましくはアクリロイル基またはメタクリロイル基である。
前記炭化水素基の炭素数は1〜10であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の脂肪族炭化水素基、フェニル基、トルイル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基等の脂環式炭化水素基などが挙げられる。その中でも、炭素数1〜4の炭化水素基が好ましく、炭素数1であるメチル基が特に好ましい。
前記式(1)の含ホウ素有機化合物を重合させて用いる場合、式(1)の化合物単独の重合体でも、式(1)の化合物と他の重合可能な化合物との共重合体であっても良い。得られた式(1)の単独重合体又は上記共重合体と他の高分子化合物と混合して用いても良い。
前記の他の重合可能な化合物としては、共重合可能な重合性基を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートなどの(メタ)アクリレート化合物、メトキシポリアルキレングリコールアクリレート、ポリアルキレングリコールジアクリレート、メトキシポリアルキレングリコールメタクリレート、ポリアルキレングリコールジメタクリレートなどのポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート化合物、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ビスフェノールAグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル化合物が挙げられる。
前記の他の重合可能な化合物は1種または2種以上を併用しても良く、1種または2種以上を予めバルク重合、溶液重合、乳化重合などによって重合体を得てから用いても良い。取り扱いの容易さの点からは(メタ)アクリレート化合物やポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート化合物が好ましく、イオン伝導性を有している点からはポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート化合物がさらに好ましい。
前記の他の高分子化合物としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ヘキサフルオロプロピレン−アクリロニトリル共重合体(PHFP−AN)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体(PEO−PPO)、前記の他の重合可能な化合物の1種または2種以上の重合物等の高分子物質が挙げられる。これらのうち、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体、前記の他の重合可能な化合物のうちポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート化合物が、イオン伝導性を有している点から好ましい。
前記の他の重合可能な化合物や他の高分子化合物は1種または2種以上を併用しても良く、他の重合可能な化合物を用いる場合には、予めバルク重合、溶液重合、乳化重合などによって単独重合もしくは他の重合可能な化合物と共重合させてから用いても良い。
本発明の含ホウ素有機化合物またはその他の重合性化合物がアクリロイル基またはメタクリロイル基を有する有機基を有する場合には、重合開始剤を使用しても、使用しなくても良く、作業性や重合の速度の点からラジカル重合開始剤を使用した熱重合が好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、ポリマー電解質硬化時の安全性や作業効率の面から、有機過酸化物やアゾ化合物が好ましい。例えば、有機過酸化物では、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ヘキシルペルオキシピバレートなどのパーオキシエステル系やビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート系、アゾ化合物では、2,2′−アゾビスイソブチロニトリルや2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)が半減期温度の観点から好ましい。
この際、イオン伝導性を付与するために、リチウム支持塩を添加しても良い。リチウム支持塩としては、以下に挙げるものが好ましい。即ち、陽イオンであるリチウムイオンと、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、テトラフルオロホウ素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、トリフルオロメタンスルフォニドイミド酸イオン、ビスペンタフルオロエタンスルフォニドイミド酸イオン、ステアリルスルホン酸イオン、オクチルスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ナフタレンスルホン酸イオン、ドデシルナフタレンスルホン酸イオン、7,7,8,8−テトラシアノ−p−キノジメタンイオン、低級脂肪族カルボン酸イオンから選ばれた陰イオンとからなるリチウム塩が挙げられる。
d)集電体
正極の集電体としては、Al、Cu、Ni、ステンレススチールなどの10〜100μm程度の厚みの金属箔、または網状金属などを用いることができるが、前述したリチウム含有遷移金属化合物のような4V級の電位を有する正極活物質を用いる場合には、その電気化学的な安定性からAl製の金属箔、または網状金属を用いることが好ましい。
e)作製方法
本発明における正極構造を形成するための方法は特に限定されないが、塗布法、あるいは混練法が好ましい。塗布法は、電池性能に悪影響を及ぼさず、且つ結着性を発現するに足る最低量の結着材と正極活物質、導電助材、粘度調整のための有機溶剤からなる混合物を集電体上に塗布、有機溶剤を乾燥することで、意図的に正極合材内に空隙を設ける正極作製方法である。一方、混練法は、イオン伝導性と結着性の両方の性質を併せ持つ結着材と正極活物質、導電助材からなる混合物をシート状に成形した後に集電体と一体化する正極作製方法である。各々の作製方法に関して、以下詳細を記載する。
e−1)塗布法
正極活物質、導電助材、結着材、および有機溶媒の混合物を集電体上に塗布して、有機溶剤を乾燥することで正極は作製される。この際、混合物の粘度を調整するために添加する有機溶剤は、正極活物質、導電助材、或いは結着材を化学的に変性させないものであれば特に限定はされないが、例えばエーテル類、ケトン類、ラクトン類、エステル類、カーボネート類、アミン類、アミド類等を用いることができ、中でも結着材の溶解性および乾燥工程の簡易さの観点からN−メチル−2−ピロリドン(NMP)が好ましい。結着材としては、上記有機溶媒に可溶な高分子化合物であれば特に限定はされないが、フッ化ビニリデンのホモポリマーや、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、トリフルオロモノクロルエチレンのうちの1種或いは2種以上とフッ化ビニリデンの共重合体、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、フッ素ゴムなどのゴム材料が好ましく、中でも結着性の観点から、フッ化ビニリデンのホモポリマーが特に好ましい。
上記混合物の集電体への塗布方法としては、リバースロール法、ブレード法、ダイレクトロール法、バーコート法、ディップ法、およびグラビアコート法などの一般的によく知られた塗布方法が挙げられるが、中でもブレード法が好ましく、1〜100m/分の速度、100〜500μmのブレード設定膜厚にて乾燥条件を選定することで、良好な正極活物質の体積分率および膜厚を有した正極合材層を形成することができる。また、乾燥後の正極合材層膜厚および正極活物質体積分率(Va)を調整するためにプレスすることができる。プレス圧は0〜5.0MPaの範囲が好ましく、Vaを30体積%以下にするためには、0〜1.0MPaの範囲が特に好ましい。プレス圧が5.0MPaより大きいと、正極合材内部に形成された空隙部が潰されてしまい、Vaが30体積%より大きくなってしまう。正極合材中に占める正極活物質の質量比は、エネルギー密度の観点から、75〜85質量%の範囲が好ましい。
塗布法によって作製された正極の断面構造模式図を図1に示す。正極活物質1が、導電助材と結着材からなる混合物2により結着された正極合材内部に空隙部を有し、集電のためのアルミニウム箔上に形成された構造である。
e−2)混練法
正極活物質、導電助材、およびイオン伝導性と結着性を併せ持つ結着材を混練して得られる混合物をシート状に成形した後に、集電体と一体化することで正極は作製される。結着材としては、重合体であることが好ましく、結着性およびイオン伝導性の観点から、前記式(1)で示される含ホウ素有機化合物またはその化合物を重合して得られる重合体であることが好ましい。
混合の方法は上記成分が均一に混合できる方法であれば特に限定はされないが、例えば、ホモジナイザー、ボールミル、サンドミル、ロールミル、プラネタリーミキサー等の分散機を用いて混合分散することができる。得られた混合物をシート状に成形する方法に関しても特に限定はされないが、真空脱気機能を有した押し出し成形機がシート状成形物を簡易的に作製できる点から好ましい。押し出し機によってシート状に成形し、集電体上に積層した後に、目的の正極合材層膜厚が得られるようにプレスし、集電体と一体化することで正極を作製する。
結着材として重合性基を有する化合物を用いる場合、正極活物質、導電助材、結着材の混合物をシート状に成形した後、プレス時に加熱工程を設けて結着材成分を硬化させることができる。この際、イオン伝導性付与の観点からリチウム支持塩を、重合効率の観点からラジカル重合開始剤を添加しても良い。リチウム支持塩およびラジカル重合開始剤に関しては、前述の結着材の項に記載のものから選ばれる。
プレス工程における加熱温度は、重合開始剤の半減期温度から、30〜150℃の範囲が好ましく、シート状成形物の成形性、および加熱時の正極活物質への影響を考えると、30〜100℃の範囲が特に好ましい。
正極合材中に占める正極活物質の質量比は、エネルギー密度、および正極合材内部のイオン拡散性の観点から、30〜50質量%の範囲が好ましい。混練法によって作製された正極の断面構造模式図を図2に示す。正極活物質4が、導電助材と結着材からなる混合物5で形成される層中に分散し、集電のためのアルミニウム箔6上に形成された構造である。
f)評価方法
塗布法および混練法で作製した正極の正極合材層全体積に対する正極活物質の体積分率(Va)は、下記数式(2)によって算出できる。また、正極合材層の膜厚はマイクロメーターによって実測できる。
Va=((W×Ra/Da)/(S×t/100))×100 ・・・数式(2)
(数式中、W:正極合材層の質量[g]、Ra:正極合材層中の正極活物質の質量比[質量%]、Da:正極活物質の真密度[g/cm]、S:正極合剤層面積[cm]、t:正極合剤層膜厚[μm]を表す。)
Raが未知である正極合材に関しては、正極活物質だけを単離してRaを実測する方法がある。予め正極合材層の膜厚と面積を実測した後に、40℃に加温したN−メチル−2−ピロリドン中に正極を浸漬して、アルミ集電体から正極合材層を剥離させる。濾別して固形分のみを空気中500℃で12時間以上加熱することにより、正極活物質だけを単離してRaを実測することが好ましい。
この際、塗布法によって作製した正極における正極活物質の体積分率が、10体積%より低いと電池のエネルギー密度が不充分であり、30体積%より高いと正極内部へのポリマー電解質の浸透性が不足して充放電に関与しない正極活物質が増えてしまう上に、正極内部におけるイオンの拡散も困難になるために高い電流密度における充放電時の初期容量不良やサイクル特性へ悪影響を及ぼす。
一方、混練法によって作製した正極における正極活物質の体積分率が、10体積%より低いと正極合材内部の電子伝導を確保するために添加する導電助材量が増加してしまい、エネルギー密度が低下してしまい、30体積%より高いと正極内部におけるイオンの拡散が困難になるために高い電流密度における充放電時の初期容量不良やサイクル特性へ悪影響を及ぼす。
また、正極合材層の膜厚は、塗布法、混練法いずれの方法で作製した場合においても、60μmより薄いと、単位面積あたりのエネルギー密度が低いために出力が得られず、150μmより厚いと、正極合材層内でのリチウムイオン拡散が困難になり、充放電時の過電圧の上昇を引き起こすため、充放電容量やサイクル特性に悪影響を及ぼす。したがって、正極活物質体積分率(Va)は、10≦Va≦30(体積%)の範囲で作製されることが好ましく、特に好ましくは、10≦Va≦20の範囲であり、正極合材層膜厚は、60〜150μmの範囲で作製されることが好ましく、特に好ましくは、60〜120μmの範囲である。
<ポリマー電解質>
本発明におけるポリマー電解質は、リチウム支持塩をポリマーマトリクスに分散させたポリマー電解質、或いはリチウム支持塩を非プロトン性有機溶媒に溶解した溶液とポリマーマトリクスの混合物などが挙げられるが、前記正極の特性を充分に発揮させるためには、リチウム支持塩をポリマーマトリクスに分散させたポリマー電解質が好ましい。また、ポリマー電解質が、リチウム支持塩を非プロトン性有機溶媒に溶解した溶液とポリマーマトリクスの混合物である場合、非プロトン性有機溶媒の含有率は、70質量%以下が好ましく、本発明の特徴を充分に発揮させるためには、50質量%以下がより好ましい。
前記リチウム支持塩としては、電解質に可溶のものならば特に問わないが、前述の結着材の項に記載したものが好ましい。
前記ポリマーマトリクスとしては、リチウム支持塩を溶解させうるものであれば特に限定はされないが、リチウム支持塩の溶解性、およびリチウムイオン伝導度の観点から、オキシアルキレン構造を有する化合物であることが好ましい。オキシアルキレン構造を有する化合物としては、特に限定はされないが、前述の結着材に記載したものが好ましい。
前記オキシアルキレン構造を有する化合物がアクリロイル基またはメタクリロイル基を含む重合性基を有する場合には、硬化を充分に行うために重合開始剤を使用することが好ましく、作業性や重合の速度の点からラジカル重合開始剤を使用した熱重合が特に好ましい。ラジカル重合開始剤としては、前述の結着材の項に記載したものを使用できる。
前記非プロトン性有機溶媒には、例えばエーテル類、ケトン類、ラクトン類、エステル類、カーボネート類、アミン類、アミド類等を用いることができ、これらのうちでもプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート類、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類の単独もしくは二種以上の混合溶液がイオン伝導性の観点から好ましいが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
ポリマー電解質は、単独でフィルム状に成膜しても良いし、ポリマー電解質前駆体溶液として調製したものを電極に浸透させた後に、加熱工程を設けて硬化させても良い。ここで、ポリマー電解質前駆体溶液とは、前記の重合性基を有するポリアルキレングリコール誘導体にリチウム支持塩およびラジカル重合開始剤を溶解させた溶液である。フィルム化の方法は特に限定はされないが、ポリマー電解質前駆体を、離型処理した支持体上にキャストした後に、加熱硬化することが好ましい。ポリマー電解質前駆体溶液は、重合性基を含まないポリアルキレングリコール誘導体を含んでいても良い。
離型処理した支持体としては、成膜後のポリマー電解質フィルムが単独で支持体から剥離できるものであれば特に限定されないが、例えば、表面をフッ素コートしたステンレス板、化学的に離型処理を施してある樹脂フィルム等が挙げられる。加熱温度は、ラジカル重合開始剤の半減期温度から、30〜150℃の範囲が好ましく、ポリマー電解質の成膜性、および電気化学的な特性を考慮すると、30〜100℃の範囲が特に好ましい。
<負極>
本発明における負極活物質は、対リチウム金属2.0V以下の電位で電気化学的にリチウムを吸蔵、放出することが可能なものであれば特に限定はされない。例えば、リチウム金属やリチウム合金等のリチウム含有無機化合物類、難黒鉛化性炭素、熱分解性炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス等)、黒鉛類(天然黒鉛、人造黒鉛、グラファイト)、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成したもの)、炭素繊維、活性炭、カーボンブラック類等の炭素質材料を使用することができる。
上記リチウム合金は、アルミニウム、鉛、銅、インジウム、スズ、ケイ酸等、リチウムと合金を形成する金属から形成される無機化合物である。また、酸化鉄、酸化ルテニウム、酸化モリブテン、酸化タングステン、酸化チタン、酸化スズ等、比較的卑な電位でリチウムをドープ、脱ドープする酸化物や窒化物なども同様に使用可能である。更には、リチウムを吸蔵、放出できるポリアセチレン、ポリピロール等のポリマーも使用可能である。
<電池構成材料の集積>
電池構成材料(正極、負極、ポリマー電解質)の集積方法は特に限定されないが、好ましくは、a)正極内ポリマー電解質充填法、b)正極内および正極上ポリマー電解質形成法、c)積層法、およびd)注液法が挙げられる。それぞれの方法を以下に記載する。
a)正極内ポリマー電解質充填法
予め単独で作製した正極の空隙部にポリマー電解質を充填した後に、予め単独で作製しておいた負極およびポリマー電解質フィルムを積層して電池を構成する。この際、正極合材の空隙部にポリマー電解質を充填する方法は特に限定されないが、a−1)ポリマー電解質を有機溶媒に溶解させた溶液を正極に含浸、或いは正極上にコートした後に有機溶媒を乾燥除去して正極内部にポリマー電解質を充填する方法や、a−2)重合性基を有するポリマー電解質前駆体溶液を含浸、或いは正極上にコートした後に加熱工程を経ることでポリマー電解質前駆体を硬化させ、正極内部にポリマー電解質を充填する方法、等が挙げられる。次に、ポリマー電解質が充填された正極、ポリマー電解質フィルム、および負極を積層して電池を構成する。この際、正極/電解質界面、および負極/電解質界面の密着性を改善するために、積層後に0.1〜2.0MPaの範囲で荷重を掛けた状態で、60℃で6時間程度保持させることが好ましい。電極と電解質の密着性をより好ましく改善するためには、0.1〜1.0MPaの範囲がより好ましい。
b)正極内および正極上ポリマー電解質形成法
a)法とは異なり、ポリマー電解質フィルムを用いない方法である。予め単独で作製した正極の空隙部および正極上にポリマー電解質を充填した後に、予め単独で作製しておいた負極を積層して電池を構成する。この際、ポリマー電解質層の形成方法は特に限定されないが、a)正極内ポリマー電解質充填法中に記載した方法に準拠することが好ましい。正極に含浸或いはコートによってポリマー電解質層を形成した後に負極を積層する。積層時の正極/負極間の短絡を防止するために、正極上に形成されるポリマー電解質層の膜厚は10μm以上あった方が好ましい。短絡防止と電池のエネルギー密度の観点からは、10〜100μmの範囲でポリマー電解質層膜厚が形成されることが特に好ましい。
そのための方法に関しても特に限定されることは無いが、含浸するポリマー電解質或いはポリマー電解質前駆体溶液に増粘剤を添加することにより電解質層の厚膜化を図る方法や、複数回のポリマー電解質或いはポリマー電解質前駆体溶液の含浸或いはコートによる厚膜化の方法が挙げられる。
この際、含浸性を向上させるために添加する増粘剤は、電池性能に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定はされない。次に、上記方法によって作製された正極、および負極を積層して電池を構成する。また、前述のa)正極内ポリマー電解質充填法と同様に、正極と負極を積層後に0.1〜2.0MPaの範囲で荷重を掛けた状態で、60℃で6時間程度保持させることが好ましい。電極と電解質の密着性をより好ましく改善するためには、0.1〜1.0MPaの範囲がより好ましい。
c)積層法
正極、負極、およびポリマー電解質フィルムをそれぞれ単独で作製した後に、積層して電池を構成する。この際、前述のa)法、或いはb)法と同様に、積層後0.1〜2.0MPaの範囲で荷重を掛けた状態で、60℃で6時間程度保持させることが好ましい。電極と電解質の密着性をより好ましく改善するためには、0.1〜1.0MPaの範囲がより好ましい。
d)注液法
アルミラミネートフィルム等の電池外装体中に正極、負極を交互に積層させ、その中にポリマー電解質前駆体溶液を注液した後に、電池外装体を真空下で封止、加熱工程を設けることでポリマー電解質を硬化させる。この際、正極と負極の間における短絡を防止するために、多孔性のセパレーターを入れても良い。セパレーターを形成する材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合ポリマー、エチレン−ブテン共重合ポリマーが挙げることができる。セパレーターは、前述した種類の中から選ばれる1種類または2種類以上を用いたフィルムを縦、横両方向に二軸延伸して多孔質にすることができる。
<電池外装体>
本発明のリチウム二次電池は、上述のように、本発明の正極、負極、およびポリマー電解質を必須の構成要件とするが、その電池形状に関しては特に限定されるものではない。非水系有機電解液と比較して、安全性が高いポリマー電解質を用いるため、アルミラミネートシール型に代表される軽量の外装体を用いることがエネルギー密度の観点から好ましい。また、従来より用いられているような、円筒型、角型、コイン型、ボタン型等の種々の電池外装方法に関しても適宜選択できる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。本発明における実施例および比較例の一覧表を表1〜3に示した。
実施例1〜10、比較例1〜8では、正極の作製方法に塗布法を、電池構成材料の集積に正極内ポリマー電解質充填法を採用した。また、実施例11〜15、比較例9,10では、正極の作製方法に混練法を、電池構成材料の集積に積層法を採用した
(実施例1〜10、比較例1〜8)
<正極活物質の粉砕>
正極活物質であるマンガン酸リチウム(日揮化学株式会社製、商品名E06Z)およびコバルト酸リチウム(日本化学工業株式会社製、商品名セルシードC−20)をジェットミル(ホソカワミクロン株式会社製、100AFG)にて粉砕した。粉砕時の条件としては、25℃において分級部モーター回転数を、31000rpm、26000rpm、22000rpm、15000rpm、11000rpm、および5000rpmで変化させた。得られた各粉体30mgを秤量して、25℃において、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置マイクロトラックHRA(日機装(株)製)を使用して平均粒子径を測定したところ、マンガン酸リチウムは、0.3μm、0.8μm、1.1μm、2.0μm、4.3μm、7.3μm、および12.8μm(未粉砕)、コバルト酸リチウムは、0.3μm、0.7μm、1.2μm、2.1μm、4.2μm、7.8μm、および17.3μm(未粉砕)の平均粒子径(D50)であった。
<正極の作製>
不活性ガス雰囲気下、正極活物質として上述の粉砕処理したマンガン酸リチウム粉末、あるいはコバルト酸リチウム粉末80質量部と、導電助材としてアセチレンブラック(電気化学工業株式会社製、商品名デンカブラックHS−100)10質量部と、ポリビニリデンフルオライド(PVdF、株式会社クレハ製、商品名KFポリマーL)からなる結着材10質量部と粘度調整剤としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を混合し、三本ロールミルにて回転数100rpm、30分間混練分散し、スラリー状の混合物を作製した。
該混合物を厚さ20μmのアルミニウム箔にドクターブレード法で塗布し、60℃にて6時間乾燥した後、110℃真空乾燥機にて6時間乾燥した。得られた正極合材シートを実施例1〜10では、0〜0.5MPaの範囲内でプレスし、比較例1〜8では、10〜50MPaの範囲内でプレスすることで、正極活物質の体積分率(Va)が、13〜45体積%の範囲、正極合材の膜厚が、60〜165μmになるように正極合材層の構造が異なる正極を作製した。正極合材層の膜厚は、マイクロメーターにて測定し、正極活物質の体積分率(Va)を前述の式(2)により算出した。得られた正極物性の一覧表を表1(実施例1〜10、比較例1〜8)に示した。
次に、正極に充填するポリマー電解質前駆体溶液の調製を行った。数平均分子量が100万の直鎖のポリエチレンオキシド5質量部と下記式(2)で示されるジエチレングリコールモノメタクリレートのホウ酸エステル化合物20質量部と下記式(3)で示されるトリエチレングリコールメチルエーテルのホウ酸エステル化合物108質量部と、リチウム支持塩としてビスペンタフルオロエタンスルホイミドリチウム(LiN(CSO)25.3質量部をアセトニトリル200質量部に溶解させ、ポリマー電解質前駆体溶液を作製した。このポリマー電解質前駆体溶液を入れた含浸槽に、前述の正極を50cm/分の引き取り速度で含浸させた後、40℃に設定された乾燥炉を通過させて、溶剤成分の除去を行った。その後、100℃において正極合材中に含浸されたポリマー電解質前駆体を完全に硬化した。得られた正極を正極合材層面積が、3.5cm×5.5cmになるように裁断した。
Figure 2007323872
<負極の作製>
負極として、厚さ0.1mmの金属リチウムを3.5cm×5.5cmに切断して負極を作製した。
<ポリマー電解質フィルムの作製>
ジエチレングリコールモノメタクリレート(式(2))のホウ酸エステル化合物20質量部と、トリエチレングリコールメチルエーテル(式(3))のホウ酸エステル化合物108質量部と、電解質塩としてビスペンタフルオロエタンスルホイミドリチウム(LiN(CSO)25.3質量部を混合溶解させ、さらに重合開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.19質量部を混合溶解させてポリマー電解質前駆体溶液を得た。
離型処理したステンレス板上に設けた、厚さ500μm、開口部面積4.0cm×7.0cmのシリコンスペーサー内に前記ポリマー電解質前駆体を注液して、不活性ガス雰囲気下100℃で硬化することでポリマー電解質フィルムを作製した。
<電池パックの作製>
前記ポリマー電解質を含浸させた正極、ポリマー電解質および負極を重ね合わせて0.2MPaの荷重をかけて60℃で6時間保持することで貼り合わせた。次に、図3に示すように正極7および負極8にステンレス製端子9,10を取り付け、袋状のアルミラミネートフィルム11に挿入して二次電池を作製した。作製した二次電池の評価は以下のように行った。
<評価>
電池の内部抵抗を10mVの交流電圧を印加することで測定した。さらに、充放電器(東洋システム社製TOSCAT3000)を用い、25℃において電流密度0.2mA/cmで充放電を行った。4.3Vまで定電流充電を行い、電圧が4.3Vに達した後、3時間定電圧充電を行った。さらに放電終止電圧3.2Vに至るまで電流密度0.2mA/cm、0.5mA/cm、および1.0mA/cmで定電流放電を行った。最初の放電で得られた容量を、初回放電容量とした。上記条件での充電・放電を1サイクルとして、初回放電容量の70%以下に至るまで充放電を繰り返し、その回数をサイクル特性とした。100サイクル後も放電容量が70%以下にならなかったものに関しては、「>100」と記載した。電池内部抵抗、初回放電容量、およびサイクル特性の実施例における評価結果を表2に、比較例における評価結果を表3に示す。
(実施例11〜15、比較例9および10)
<正極活物質の粉砕>
実施例1〜10、比較例1〜6記載の方法と全く同様に作製した。
<正極の作製>
不活性ガス雰囲気下、正極活物質として上記の粉砕処理したマンガン酸リチウム粉末、あるいはコバルト酸リチウム50質量部と、導電助材としてアセチレンブラック(電気化学工業株式会社製、商品名デンカブラックHS−100)15質量部と、実施例1〜10、比較例1〜6記載のポリマー電解質前駆体溶液35質量部を混合し、ペースト状の混合物を作製した。
該混合物を押し出し部厚みの異なるTダイ押し出し機によってシート状に成形し、3.5cm×5.5cmの面積に切削後、厚さ20μmのアルミニウム箔に張り合わせ、0.5MPaの荷重をかけて100℃で3時間保持することでポリマー電解質前駆体が硬化しアルミニウム箔と一体化したポリマー電解質が充填された正極を作製した。正極合材層の膜厚をマイクロメーターにて測定し、正極活物質の体積分率(Va)を前述の数式(2)により算出した。得られた正極物性の一覧表を表1に示した。
<負極の作製>
実施例1〜10、比較例1〜6記載の方法と全く同様に作製した。
<ポリマー電解質の作製>
実施例1〜10、比較例1〜6記載の方法と全く同様に作製した。
<電池パックの作製>
正極の作製方法が混練法であること以外は、実施例1〜10、比較例1〜6記載の方法と全く同様に作製した。
<評価>
実施例1〜10、比較例1〜6記載の方法と全く同様に評価した。評価結果に関しても同様に、電池内部抵抗、初回放電容量、およびサイクル特性の実施例における評価結果を表2に、比較例における評価結果を表3に示す。
Figure 2007323872
Figure 2007323872
Figure 2007323872
実施例1〜15は、正極活物質の平均粒子径、正極合材の膜厚、体積分率が、本発明の範囲を満たすために、表2で示すように充放電試験における初期容量およびサイクル特性が良好な結果となった。
一方、比較例1および7は、正極活物質の平均粒子径が本発明の範囲より小さいので、正極合材層の結着性が低くなり、結果、正極合材層中の電子伝導性が低下することで、表3に示すように、充放電特性が悪い。比較例5および6は、正極活物質の平均粒子径が好ましい範囲より大きいので、正極活物質から電解質層へのリチウムイオンのイオン化反応の障壁が大きくなり、充放電時の電流密度が高くなると充放電特性の低下を引き起こす。
また、比較例2および8は、正極合材層の膜厚が本発明の範囲より大きいので、電解質層へのイオン拡散が困難になり、充放電特性が悪い。
また、比較例3、4、9、および10は、正極合材層の体積分率が本発明の範囲より大きいので、正極活物質からイオン化したリチウムイオンが拡散して、電解質層へ移動することが困難になり、高い電流密度における充放電時の過電圧上昇を引き起こし、結果、充放電特性の低下を招く。
発明を実施するための最良の形態で記載した、塗布法によって作製した正極の断面構造模式図である。 発明を実施するための最良の形態で記載した、混練法によって作製した正極の断面構造模式図である。 実施例で用いた試験用電池の構造を示す模式斜視図である。 実施例3の電流密度0.2mA/cmにおける1サイクル目の充放電カーブ 実施例10の電流密度0.2mA/cmにおける1サイクル目の充放電カーブ 比較例3の電流密度0.2mA/cmにおける1サイクル目の充放電カーブ
符号の説明
1.正極活物質、2.導電材と結着材との混合物、3.アルミニウム箔、4.正極活物質、5.導電材とポリマー電解質との混合物、6.アルミニウム箔、7.正極、8.負極、9.正極ステンレス端子、10.負極ステンレス端子、11.アルミラミネートフィルム

Claims (8)

  1. 正極と負極の間にポリマー電解質層を設けてなるリチウム二次電池において、正極における正極合材層が正極活物質、導電助材、および結着材を含み、正極活物質の平均粒子径が1〜5μm、正極合材層の膜厚が60〜150μmの範囲であり、正極合材層全体積に対する正極活物質の体積分率(Va)が、10≦Va≦30の範囲であることを特徴とするリチウム二次電池用正極。
  2. 正極と負極の間にポリマー電解質層を設けてなるリチウム二次電池において、正極における正極合材層が正極活物質、導電助材、および結着材を含み、正極活物質がリチウムを吸蔵放出可能な遷移金属化合物であり、該遷移金属が、マンガン、コバルト、およびニッケルから選ばれる、少なくとも1種以上の金属であることを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池用正極。
  3. ポリマー電解質層が、オキシアルキレン構造を有する化合物とリチウム支持塩からなる組成物であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のリチウム二次電池用正極。
  4. オキシアルキレン構造を有する化合物が、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体またはポリアルキレングリコール誘導体であることを特徴とする請求項3記載のリチウム二次電池用正極。
  5. ポリアルキレングリコール誘導体が、式(1)で示される含ホウ素有機化合物またはその化合物を重合して得られる重合体であることを特徴とする請求項4記載のリチウム二次電池用正極。
    Figure 2007323872
    (B:ホウ素原子、Z,Z,Z:アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する有機基または炭素数1〜10の炭化水素基、AO:炭素数2〜6のオキシアルキレン基で、1種または2種以上からなる。l、m、n:オキシアルキレン基の平均付加モル数で、0より大きく100未満であり、かつl+m+nが1以上である。)
  6. 正極と負極の間にポリマー電解質層を設けてなるリチウム二次電池において、正極における正極合材層が正極活物質、導電助材、および結着材を含み、正極活物質の平均粒子径が1〜5μm、正極合材層の膜厚が60〜150μmの範囲であり、正極合材層全体積に対する正極活物質の体積分率(Va)が、10≦Va≦30の範囲であり、ポリマー電解質層が、オキシアルキレン構造を有する化合物とリチウム支持塩からなる組成物であることを特徴とするリチウム二次電池。
  7. オキシアルキレン構造を有する化合物が、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド共重合体またはポリアルキレングリコール誘導体であることを特徴とする請求項6記載のリチウム二次電池
  8. ポリアルキレングリコール誘導体が、式(1)で示される含ホウ素有機化合物またはその化合物を重合して得られる重合体であることを特徴とする請求項7記載のリチウム二次電池。
    Figure 2007323872
    (B:ホウ素原子、Z,Z,Z:アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する有機基または炭素数1〜10の炭化水素基、AO:炭素数2〜6のオキシアルキレン基で、1種または2種以上からなる。l、m、n:オキシアルキレン基の平均付加モル数で、0より大きく100未満であり、かつl+m+nが1以上である。)
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