JP5646848B2 - 糖鎖付加glp−1ペプチド - Google Patents

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Description

本発明は、糖鎖付加GLP-1ペプチドに関する。
GLP-1(グルカゴン様ペプチド−1:glucagon-like peptide-1)は、糖のホメオスタシスの制御に深く関与する腸起源のペプチドである。GLP-1は、グルカゴン前駆体のプレプログルカゴンの組織特異的な翻訳後プロセシングにより腸のL細胞において合成され、食事に反応して循環中へ放出される。これらのペプチドは、腸島軸の主要メディエーターであり、特定の受容体に結合することによって作用する。
GLP-1は、主として膵臓に作用し、β細胞によるインスリン放出をグルコース濃度依存的に促進することが知られている。また、グルカゴンの分泌を抑制し、胃の空洞化を遅らせ、末梢のグルコース処理を高める可能性が示唆されている。
GLP-1の投与によりインスリン非依存型糖尿病患者において食後のグルコースレベルが正常化され得ることから、GLP-1の治療薬としての可能性が示唆されている。また、GLP-1はインスリン依存型糖尿病患者において血糖コントロールを改善する作用も有している。さらに、GLP-1のインスリン放出促進作用は血漿グルコース濃度に依存しているため、低い血漿グルコース濃度ではGLP-1介在性のインスリン放出が低く、重篤な低血糖症を招かないメリットがある。従って、必要時に応じ、血中GLP-1量をコントロールすることによって、安全性の高い糖尿病治療が可能になると考えられる。しかしながら、GLP-1の血中の半減期は、2〜6分と極めて短く、その治療剤としての可能性が限定されるという問題がある。
このような問題を解決する手段として、GLP-1を改変する試みがなされている。例えば、特許文献1には、少なくとも1個のポリエチレングリコール(PEG)分子に共役的に結合したGLP-1化合物を含むペグ化GLP-1化合物であって、各PEGがGLP-1化合物に、Cys又はLysアミノ酸にて、もしくはカルボキシ末端アミノ酸に結合し、ペグ化GLP-1化合物が少なくとも1時間の排出半減期を有するペグ化GLP-1化合物が開示されている。
特許文献1によれば、非ペグ化(unPEGylated)ペプチドと比べて、半減期が延長され、クリアランスが遅延化された生物活性ペプチドが得られる。また、これらのペグ化(PEGylated)GLP-1化合物及び組成物は、糖尿病、肥満、過敏性腸症候群、ならびに血糖を低下させること、胃及び/又は腸運動性を抑制すること、及び、胃及び/又は腸内容排出を抑制すること、又は食物摂取を抑制すること等、健康状態の治療に有用であることが開示されている(例えば、非特許文献1)。
しかしながら、PEGは、生体内で代謝されない化合物であり、そのためペグ化GLP-1化合物の投与を続けると、PEGが生体内に蓄積され、生体に薬害を与える危険性がある(非特許文献1)。
また、GLP-1に類似した構造で、同様の活性を有し、かつ、血中安定性の高い化合物として、トカゲ(Heloderma)の唾液から発見されたエキセンジン-4(exendin-4)(非特許文献2)が米国で上市されているが、exendin-4は非ヒト型配列であり、長期投与による中和抗体の出現やそれに伴う薬効の減弱が懸念される(非特許文献3〜5)。
一方、糖鎖は生体内において様々な役割を担っていることが明らかになってきており、その研究の重要性を認識されながらも、構造の複雑さや多様性によって研究が遅れている。組成が一定した糖ペプチドを得るための方法も試みられているが(特許文献2)、簡便さや大量生産の観点から充分な製造方法とは言えず、また、特に生体内に存在する長い糖鎖に関しては実用的な製造方法とはいえない。
特表2006−520818号公報 再表2005−095331号公報 Toxicological Science, 42,152-157 (1998)。 J Biol Chem. 267, 402-5 (1992) Vascular Health and RiskManagement 2, 69-77 (2006) JAMA. 298, 194-206(2007) Endocrine Reviews 28, 187–218(2007)
本発明の課題は、GLP-1と比べて、血中安定性が増大しており、さらに好ましくは、高い血糖値抑制活性を示す、糖鎖付加GLP-1ペプチドを提供することにある。
以上の課題を解決するために本発明は以下の特徴を有し得る。
すなわち、本発明は、
(a) GLP-1;
(b) GLP-1において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたペプチド;又は、
(c) GLP-1の類縁体;
において、少なくとも1個のアミノ酸が糖鎖付加アミノ酸で置換されたことを特徴とする、GLP-1活性を有する糖鎖付加GLP-1ペプチドであり得る。
また、本発明は、
(a) GLP-1;又は、
(b) GLP-1において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたペプチドであって、GLP-1活性を有するペプチド;
において、少なくとも1個のアミノ酸が糖鎖付加アミノ酸で置換されたことを特徴とする、GLP-1活性を有する糖鎖付加GLP-1ペプチドであり得る。
本発明は、
(a) GLP-1のC末端(37位)にさらに、1若しくは数個のアミノ酸が付加されたペプチドにおいて、当該付加されたアミノ酸の少なくとも1つが、糖鎖付加アミノ酸で置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド;又は、
(b) (a)により定義される糖鎖付加GLP-1ペプチドにおいて、糖鎖付加アミノ酸以外のアミノ酸の1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加された糖鎖付加GLP-1ペプチド;
であって、GLP-1活性を有する糖鎖付加GLP-1ペプチドであり得る。
また、本発明は、
(a) GLP-1のN末端(7位)にさらに、1若しくは数個のアミノ酸が付加されたペプチドにおいて、当該付加されたアミノ酸の少なくとも1つが、糖鎖付加アミノ酸で置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド;又は、
(b) (a)により定義される糖鎖付加GLP-1ペプチドにおいて、糖鎖付加アミノ酸以外のアミノ酸の1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加された糖鎖付加GLP-1ペプチド;
であって、GLP-1活性を有する糖鎖付加GLP-1ペプチドであり得る。
また、本発明は、
(a) GLP-1の18、20、22、26、30、34及び36位から選択される1以上の部位のアミノ酸を糖鎖付加アミノ酸で置換した糖鎖付加GLP-1ペプチド;又は
(b) (a)で定義される糖鎖付加GLP-1ペプチドにおいて、糖鎖付加アミノ酸以外のアミノ酸の1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加された糖鎖付加GLP-1ペプチド;
であって、GLP-1活性を有する糖鎖付加GLP-1ペプチドであり得る。
また、本発明は、
(a) GLP-1;
(b) GLP-1において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたペプチド;又は、
(c) GLP-1の類縁体;
において、少なくとも2個のアミノ酸が糖鎖付加アミノ酸で置換されたことを特徴とする、GLP-1活性を有する糖鎖付加GLP-1ペプチドであり得る。
また、本発明は、
(a) GLP-1;又は、
(b) GLP-1において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたペプチド;
において、少なくとも2個のアミノ酸が糖鎖付加アミノ酸で置換されたことを特徴とする、GLP-1活性を有する糖鎖付加GLP-1ペプチドであり得る。
また、本発明は、
(a) GLP-1;又は、
(b) GLP-1において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたペプチドであって、GLP-1活性を有するペプチド;
において、少なくとも2個のアミノ酸が糖鎖付加アミノ酸で置換されたことを特徴とする、GLP-1活性を有する糖鎖付加GLP-1ペプチドであり得る。
本発明において、糖鎖付加アミノ酸は、実施態様によっては、好ましくは糖鎖付加Asn又は糖鎖付加Cysであり得るが、これらに限定されない。
また、本発明において、糖鎖付加アミノ酸においては、糖鎖とアミノ酸とがリンカーを介して結合することも、リンカーを介することなく結合することもできるが、実施態様によっては、好ましくは、リンカーを介することなく(直接に)結合している。
また、本発明において、糖鎖は、4個以上の糖からなる糖鎖であることが、一般には好ましいといえ、さらに、実施態様によっては、5個〜11個の糖からなる糖鎖であることが好ましい場合がある。
また、本発明において、糖鎖は、実施態様によっては、ジシアロ糖鎖、モノシアロ糖鎖、アシアロ糖鎖、ジグルクナック糖鎖及びジマンノース糖鎖からなる群から選択される糖鎖であることが好ましい場合があるが、これらに限定されない。
また、本発明において、糖鎖は、実施態様によっては、以下の式で表される糖鎖が好ましい場合があるが、これらに限定されない。
[式中、R及びRは、同一又は異なって、
を示す。Acは、アセチル基を示す。]
本発明においては、糖鎖が実質的に均一であることが好ましく、また、本発明においては、そのように調整することができる。例えば、本発明の開示に従えば、90%以上均一、あるいは、99%以上均一を実現することができる。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、好ましくは、GLP-1と比較して増大した血中安定性を有する。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、GLP-1と比較して好ましくは5倍以上、さらに好ましくは10倍以上、さらに好ましくは20倍以上のOGTT(Oral Glucose Tolerance Test)における血糖値抑制活性を有し得る。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、GLP-1と比較して好ましくは、30倍以上、さらに好ましくは50倍以上のDPP-IV耐性を有し得る。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドを新規な有効成分として医療用途に用いることができる。そのような医療用途としては、GLP-1に関連する疾患の治療又は予防が含まれる。そのような疾患の代表例は、例えば、糖尿病である。
以上述べた本発明の特徴の一又は複数を、任意に組み合わせたものも、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドであることはいうまでもない。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、GLP-1と比較して、血中安定性が増大し、また、本発明の一態様において、GLP-1と比較して、血糖値抑制活性が増大している。よって、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、GLP-1と比較して、その投与量及び投与回数を低減することができる。
また、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドに付加される糖鎖は、生体内で容易に分解されるので、その蓄積により生体に薬害を与えることはない。
また、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドに付加される糖鎖の一部又は全部は、ヒトを含む哺乳類、鳥類等の生体内に存在する糖鎖であり、体内に投与しても副作用や抗原性を示すことがなく、アレルギー反応や、抗体産生により薬効が得られなくなる等の心配がない。
さらに、これまで糖鎖、特に長鎖の糖鎖については、均一の構造を有する糖鎖を付加したペプチド(あるいはタンパク質)を大量に、一定の品質で得ることは困難であったが、本発明の製造方法によれば、糖鎖付加ペプチドである本発明の化合物を安定して簡便に大量に供給でき、医薬品の製造という観点からも、非常に有用である。
図1は、実施例43におけるHPLCチャートの1例であり、18 AsnGLP-1-asialo及び18 Asn GLP-1-disialoのピークを示す。 図2は、実施例44におけるHPLCチャートの1例であり、22 AsnGLP-1-asialo及び22 Asn GLP-1-disialoのピークを示す。 図3は、実施例45におけるHPLCチャートの1例であり、30 AsnGLP-1-asialo及び30 Asn GLP-1-disialoのピークを示す。 図4は、実施例47におけるHPLCチャートの1例であり、36 AsnGLP-1-asialo及び36 Asn GLP-1-disialoのピークを示す。 図5は、試験例1(血漿中における安定性試験)における、実施例7の糖鎖付加GLP-1ペプチドのHPLCによる分析結果を示すグラフである。 図6は、試験例1(血漿中における安定性試験)における、比較例1のGLP-1のHPLCによる分析結果を示すグラフである。 図7は、試験例2(db/dbマウスにおける血糖値低下作用試験)における、実施例1〜5の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1化合物投与後の血糖値の推移を示すグラフである。 図8は、試験例3(db/dbマウスにおける血糖値低下作用試験)における、実施例5の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1投与後の血糖値の推移を示すグラフである。 図9は、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用を調べるために実施した経口耐糖能試験(OGTT)である試験例7−1における、実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1添加後の血糖値の推移を示すグラフである。 図10は、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用を調べるために実施した経口耐糖能試験(OGTT)である試験例7−1における、実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1添加後の血糖値の推移を示すグラフである。 図11は、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用を調べるために実施した経口耐糖能試験(OGTT)である試験例7−1における、実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1添加後の血糖値の推移を示すグラフである。 図12は、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用に対する該ペプチドの糖鎖構造の影響を調べるために実施した経口耐糖能試験(OGTT)である試験例7−2における、実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1添加後の血糖値の推移を示すグラフである。 図13は、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用に対する該ペプチドの糖鎖構造の影響を調べるために実施した経口耐糖能試験(OGTT)である試験例7−2における、実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1添加後の血糖値の推移を示すグラフである。 図14は、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用に対する該ペプチドの糖鎖構造の影響を調べるために実施した経口耐糖能試験(OGTT)である試験例7−2における、実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1添加後の血糖値の推移を示すグラフである。 図15は、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用に対する該ペプチドの投与量の影響を調べるために実施した経口耐糖能試験(OGTT)である試験例7−3における、実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1添加後の血糖値の推移を示すグラフである。 図16は、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用に対する該ペプチドの投与量の影響を調べるために実施した経口耐糖能試験(OGTT)である試験例7−3における、実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1添加後の血糖値の推移を示すグラフである。 図17は、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用に対する該ペプチドの投与量の影響を調べるために実施した経口耐糖能試験(OGTT)である試験例7−3における、実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1添加後の血糖値の推移を示すグラフである。 図18は、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用に対する該ペプチドの投与量の影響を調べるために実施した経口耐糖能試験(OGTT)である試験例7−3における、実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1添加後の血糖値の推移を示すグラフである。 図19は、Asn糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用を調べるために実施した経口耐糖能試験(OGTT)である試験例7−4における、実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1添加後の血糖値の推移を示すグラフである。 図20は、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用に対する該ペプチドの糖鎖付加数の影響を調べるために実施した経口耐糖能試験(OGTT)である試験例7−5における、実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1添加後の血糖値の推移を示すグラフである。 図21は、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用に対する該ペプチドの糖鎖付加数の影響を調べるために実施した経口耐糖能試験(OGTT)である試験例7−5における、実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1添加後の血糖値の推移を示すグラフである。 図22は、糖尿病モデルマウスにおける糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値低下作用を調べるために実施した試験例8における、実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び比較例1のGLP-1添加後の血糖値の推移を示すグラフである。
本明細書において「GLP-1」とは、グルカゴン様ペプチド−1(glucagon-like peptide-1)を示し、GLP-1(7-37)を指す。
GLP-1(7-37)は、下記のアミノ酸配列を有する。
His−Ala−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Val−Ser−Ser−Tyr−Leu−Glu−Gly−Gln−Ala−Ala−Lys−Glu−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−Val−Lys−Gly−Arg−Gly(配列番号2)
本発明において、「GLP-1の類縁体」とは、GLP-1と構造上類似したペプチド及び/又はGLP-1と重複した構造を有するペプチド、例えば:GLP-1のアミノ酸において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたペプチド;GLP-1のアミノ酸の1若しくは数個のアミノ酸が保存的に置換されたペプチド;GLP-1改変体;GLP-1活性を有するGLP-1のフラグメント;GLP-1活性を有する伸長GLP-1;並びにエキセンジン-4及びその類縁体が挙げられる(Curr.Opin.Investig.Drugs 8,
842-8(2007), J.Pharmacol.Exp.Ther. 307, 490-496 (2003), Diabetes 50,
2530-9(2001)等)。
本明細書中において、「アミノ酸」とは、その最も広い意味で用いられ、天然のアミノ酸のみならずアミノ酸変異体及び誘導体といったような非天然アミノ酸を含む。当業者であれば、この広い定義を考慮して、本明細書におけるアミノ酸として、例えば、天然タンパク原性L-アミノ酸;D-アミノ酸;アミノ酸変異体及び誘導体などの化学修飾されたアミノ酸;ノルロイシン、β-アラニン、オルニチンなどの天然非タンパク原性アミノ酸;及びアミノ酸の特徴である当業界で公知の特性を有する化学的に合成された化合物などが挙げられることを理解するであろう。非天然アミノ酸の例として、α-メチルアミノ酸(α-メチルアラニンなど)、D-アミノ酸、ヒスチジン様アミノ酸(2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン及びα-メチル-ヒスチジンなど)、側鎖に余分のメチレンを有するアミノ酸(「ホモ」アミノ酸)及び側鎖中のカルボン酸官能基アミノ酸がスルホン酸基で置換されるアミノ酸(システイン酸など)が挙げられる。GLP-1活性を有するGLP-1類縁体のいくつかは、非天然アミノ酸を含むことが知られる。好ましい態様において、本発明の化合物に含まれるアミノ酸は、天然アミノ酸のみからなる。
本明細書中において、「アミノ酸の1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加された」という場合、置換等されるアミノ酸の個数は、GLP-1活性を保持する限り特に限定されないが、1〜9個、好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜3個程度であるかあるいは全体の長さの20%以内、好ましくは10%以内である。置換又は付加されるアミノ酸は、天然のアミノ酸、非天然のアミノ酸又はアミノ酸アナログであり得、好ましくは天然のアミノ酸である。
本明細書中において、「アミノ酸の1若しくは数個のアミノ酸が保存的に置換された」とは、アミノ酸置換において、元のアミノ酸と置換されるアミノ酸との親水性指数及び/又は疎水性指数が類似している置換であって、そのような置換の前後で、GLP-1活性の明らかな低下又は消失を生じない置換をいう。
本明細書中において、「GLP-1改変体」とは、GLP-1を天然又は人工的に改変した化合物であり、そのような改変としては、例えば、GLP-1の1又は複数のアミノ酸残基の、アルキル化、アシル化(例えばアセチル化)、アミド化、カルボキシル化、エステル形成、ジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質化、リン酸化、水酸化、標識成分の結合等が挙げられる。
本明細書中において、「GLP-1活性を有するGLP-1のフラグメント」とは、GLP-1のN末端及び/又はC末端から1個又はそれ以上のアミノ酸の欠失が生じ、かつGLP-1活性を維持したペプチドである。
本明細書中において、「GLP-1活性を有する伸長GLP-1」とは、GLP-1のN末端及び/又はC末端から1個又はそれ以上のアミノ酸の付加が生じ、かつGLP-1活性を維持したペプチドである(例えば、Endocrinology, 125, 3109-14 (1989)を参照)。
本明細書中において、「GLP-1のC末端(37位)にさらに、1若しくは数個のアミノ酸が付加されたペプチド」という場合、GLP-1のC末端に付加されたアミノ酸から順に、38位のアミノ酸、39位のアミノ酸・・・等と呼び、また、「GLP-1のN末端(7位)にさらに、1若しくは数個のアミノ酸が付加されたペプチド」という場合、GLP-1のN末端に付加されたアミノ酸から順に、6位のアミノ酸、5位のアミノ酸・・・等と呼ぶものとする。例えば、「GLP-1のC末端(37位)にさらに、1個のアミノ酸が付加されたペプチド」として、GLP-1の37位のGlyにAsn又はCysが結合したペプチドが挙げられる。
本発明の「糖鎖付加GLP-1ペプチド」は、少なくとも1個のアミノ酸が、糖鎖付加アミノ酸で置換されたことを特徴とする。
本明細書中において、「糖鎖付加GLP-1ペプチド」には、GLP-1の少なくとも1個のアミノ酸が糖鎖付加アミノ酸で置換されたペプチド、上記GLP-1類縁体において少なくとも1個のアミノ酸が糖鎖付加アミノ酸で置換されたペプチドが含まれ、それぞれ、さらに糖鎖付加アミノ酸以外のアミノ酸の1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されていても、糖鎖付加GLP-1ペプチドに含まれる。これらのペプチドのC末端がアミド化されたペプチド(たとえば、His−Ala−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Val−Ser−Ser−Tyr−Leu−Glu−Gly−Gln−Ala−Ala−Lys−Glu−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−Val−Lys−Gly−Arg−NH(配列番号3)のアミノ酸配列を有するGLP-1(7-36)NH2の少なくとも1個のアミノ酸が糖鎖付加アミノ酸で置換されたペプチド)も、糖鎖付加GLP-1ペプチドに含まれる。さらに、これらのペプチドの塩も、糖鎖付加GLP-1ペプチドに含まれる。
本明細書中において、塩とは、当業者に公知の塩であり、酸付加塩又は塩基付加塩のいずれであってもよい。酸付加塩を形成するために通常用いられる酸は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸等の無機酸及びp-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p-ブロモフェニルスルホン酸、カルボン酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、酢酸等の有機酸である。塩基付加塩としては、水酸化アンモニウム又はアルカリ若しくはアルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩等の無機塩基から誘導された塩が挙げられる。特に、薬学的に許容される塩が好ましい。
本明細書中において、「糖鎖付加アミノ酸」とは、糖鎖が結合したアミノ酸であり、ここで糖鎖とアミノ酸とは、リンカーを介して結合していてもよい。糖鎖とアミノ酸との結合部位に特に制限はないが、糖鎖の還元末端にアミノ酸が結合していることが好ましい。
糖鎖が結合するアミノ酸の種類に特に限定はなく、天然アミノ酸、非天然アミノ酸のいずれを用いることもできる。糖鎖付加アミノ酸が生体内に糖ペプチド(糖たんぱく質)として存在するものと同一又は類似の構造を有するという観点からは、糖鎖付加アミノ酸は、N−結合型糖鎖のような糖鎖付加Asn、O−結合型糖鎖のような糖鎖付加Ser及び糖鎖付加Thrが好ましく、特に糖鎖付加Asnが好ましい。
また、糖鎖とアミノ酸とがリンカーを介して結合している場合、リンカーとの結合容易性という観点からは、糖鎖付加アミノ酸のアミノ酸は、アスパラギン酸やグルタミン酸等の分子内に2つ以上のカルボキシル基を持つアミノ酸、リシン、アルギニン、ヒスチジン、トリプトファン等の分子内に2以上のアミノ基を持つアミノ酸、セリン、スレオニン、チロシン等の分子内に水酸基を持つアミノ酸、システイン等の分子内にチオール基を持つアミノ酸、アスパラギン、グルタミン等の分子内にアミド基を持つアミノ酸、が好ましい。特に、反応性の観点からは、アスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、アルギニン、セリン、スレオニン、システイン、アスパラギン、グルタミンが好ましい。
なお、後述の試験例7−4において、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドについて、糖鎖構造、糖鎖以外の構造、糖鎖の付加部位及び糖鎖の付加数が同一である場合に、糖鎖付加アミノ酸が、糖鎖付加Asn(リンカーを介さない)の場合と糖鎖付加Cys(リンカーを介する)の場合で、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制活性に大きな違いはみられなかった。
糖鎖とアミノ酸とがリンカーを介して結合している場合、リンカーとしては、当該分野において用いられているものを広く使用することができるが、例えば、−NH−(CO)−(CH−CH
(式中、aは整数であり、目的とするリンカー機能を阻害しない限り限定されるものではないが、好ましくは0〜4の整数を示す。)、
1−10ポリメチレン、−CH−R−(ここで、Rは、アルキル、置換されたアルキル、アルケニル、置換されたアルケニル、アルキニル、置換されたアルキニル、アリール、置換されたアリール、炭素環基、置換された炭素環基、複素環基及び置換された複素環基からなる群より選択される基から水素原子が1つ脱離して生ずる基である)
等を挙げることができる。
糖鎖付加GLP-1ペプチドの糖鎖付加アミノ酸において、糖鎖とアミノ酸とがリンカーを介することなく結合している場合、糖鎖とアミノ酸とがリンカーを介して結合している場合と比較して、糖鎖付加GLP-1ペプチドの抗原性は低くなり得る。糖鎖付加GLP-1ペプチドの糖鎖付加アミノ酸において、糖鎖とアミノ酸とがリンカーを介して結合している場合、糖鎖とアミノ酸とがリンカーを介することなく結合している場合と比較して、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血中安定性が高くなり得る。
なお、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、その記載(例えば、「アミノ酸が糖鎖付加アミノ酸で置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド」という記載)によって何ら製造方法が限定されるものではなく、後述のA法及びB法のいずれの方法で製造した糖鎖付加GLP-1ペプチドであっても、「アミノ酸が糖鎖付加アミノ酸で置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド」に含まれる。また、例えば、アミノ酸の結合していない糖鎖を、ペプチド上のアミノ酸に直接又はリンカーを介して結合した糖鎖付加GLP-1ペプチド、糖鎖付加GLP-1ペプチドにおいて、付加した糖鎖にさらに糖又は糖鎖を付加することですでに付加された糖鎖を伸長させた糖鎖付加GLP-1ペプチド、糖鎖付加アミノ酸のアミノ基及び/又はカルボキシル基に1又は数個のアミノ酸を結合させ、さらにこれを1又は複数のGLP-1フラグメントと連結させた糖鎖付加GLP-1ペプチドなども、最終的な構造が一致している限り、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドに含まれる。
GLP-1のアミノ酸を糖鎖付加アミノ酸で置換する置換数は、血中安定性や血糖値抑制活性等の生理活性、最終的な糖鎖付加GLP-1ペプチドに存在するアミノ酸の個数や糖鎖付加前後の糖鎖付加GLP-1ペプチドの分子量、等により適宜調節すればよい。例えば、1〜5個置換することが好ましく、1〜3個置換することがより好ましい。簡便性の観点からは、1個の置換で所望の活性が得られるのであれば、1個の置換を選択することが好ましいであろう。一般に、GLP-1の1個のアミノ酸が糖鎖付加アミノ酸で置換された糖鎖付加GLP-1ペプチドにおいて、糖鎖付加アミノ酸以外のアミノ酸の1個以上をさらに糖鎖付加アミノ酸で置換した場合、血中安定性は増大し、血糖値抑制活性は減少する(但し、血中安定性が増大することで、減少した血糖値抑制活性を補償することが可能である)。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドにおいて、アミノ酸を糖鎖付加アミノ酸で置換する部位は、血中安定性や血糖値抑制活性により適宜調節することができる。
本発明の一態様において、GLP-1アミノ酸を糖鎖付加アミノ酸で置換する部位は、所望の活性に応じてGLP-1の任意の部位を選択することができ、例えばGLP-1の8、9、12、18、19、20、22、26、30、34、36及び38位(=37位のアミノ酸に糖鎖付加アミノ酸を付加)から選択される1以上の部位であり、好ましくは、18、20、22、26、30、34、36及び38位から選択される1以上の部位であり、例えば、26、30、34及び36位から選択される1以上の部位であり、特に30及び36位から選択される1以上の部位である。
本発明の一態様において、アミノ酸を糖鎖付加アミノ酸で置換する部位は、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血中安定性という観点からは、GLP-1の任意の部位を選択することができ、例えばGLP-1の9、10、11、12、14、16、18、19、20、22、24、25、26、27、28、30、32、34、36及び38位(=37位のアミノ酸に糖鎖付加アミノ酸を付加)から選択される1以上の部位であり、好ましくは9、10、11、12、14及び28位から選択される1以上の部位であり、特に好ましくは9、10、11及び12から選択される1以上の部位である。特にGLP-1のN末端に近い部位のアミノ酸の置換も好ましい。特にGLP-1の2のアミノ酸を糖鎖付加アミノ酸で置換する部位の例として、例えばGLP-1の18位と36位の置換、26位と34位の置換などを挙げることができる。
本発明の一態様において、アミノ酸を糖鎖付加アミノ酸で置換する部位は、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値抑制作用という観点からは、例えばGLP-1の18、20、22、26、30、34、36及び38位(=37位のアミノ酸に糖鎖付加アミノ酸を付加)から選択される1以上の部位であり、好ましくは26、30、34及び36位から選択される1以上の部位であり、特に30及び36位から選択され1以上の部位である。特にGLP-1の2のアミノ酸を糖鎖付加アミノ酸で置換する部位の例として、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値抑制作用という観点から、例えばGLP-1の18位と36位の置換、26位と34位の置換などを挙げることができる。
本発明の一態様において、アミノ酸を糖鎖付加アミノ酸で置換する部位は、糖鎖付加GLP-1ペプチドのGLP-1活性のうち、cAMP合成能に関する観点からは、好ましくは22、26、27、30、34、36及び38位(=37位のアミノ酸に糖鎖付加アミノ酸を付加)から選択される1以上の部位であり、より好ましくは22、26、30、34、36及び38位から選択される1以上の部位である。
本発明の一態様において、アミノ酸を糖鎖付加アミノ酸で置換する部位は、GLP-1の8、9及び12位以外の部位から選択される1以上の部位である。
本発明の一態様において、アミノ酸を糖鎖付加アミノ酸で置換する部位は、GLP-1の7、10、13、15、19、21、28及び29位以外の部位から選択される1以上の部位、特に、7、10、15及び28位以外の部位から選択される1以上の部位である。
本発明の一態様において、アミノ酸を糖鎖付加アミノ酸で置換する部位は、GLP-1のGLP-1受容体への結合部位からも、決定することができる。
本発明の一態様において、2以上のアミノ酸が糖鎖付加アミノ酸で置換されている場合に、アミノ酸を糖鎖付加アミノ酸で置換する部位は、上記のいずれの組み合わせも採用することができるがこれに限定されない。例えば、1の部位が上記の好ましい部位から選択され、他の部位がGLP-1の任意の部位から選択される組み合わせ;1の部位が上記の好ましい部位から選択され、他の部位がGLP-1のC末端(37位)にさらに付加された1若しくは数個のアミノ酸の任意の部位から選択される組み合わせ等もまた、本発明の好ましい一態様に含まれる。
本発明の一態様において、糖鎖付加アミノ酸以外のアミノ酸の1若しくは数個のアミノ酸の欠失、置換若しくは付加は、GLP-1における:
8位のAlaがGly, Ser, Thr, Leu, Ile, Val, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸での置換;
9位のGluがAsp又はLys からなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
11位のThrがAla, Gly, Ser, Leu, Ile, Val, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
12位のPheがTrp又はTyrからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
13位のThrがSerで置換;
14位のSerがAla, Gly, Thr, Leu, Ile, Val, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
15位のAspがGluで置換;
16位のValがPhe, Ala, Gly, Ser, Thr, Leu, Ile, Tyr, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
17位のSerがAla, Gly, Thr, Leu, Ile, Val, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
18位のSerがAla, Gly, Thr, Leu, Ile, Val, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
19位のTyrがPhe, Trp, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
20位のLeuがAla, Gly, Ser, Thr, Leu, Ile, Val, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
21位のGluがAsp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
22位のGlyがAla, Ser, Thr, Leu, Ile, Val, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
23位のGlnがAsn, Arg, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
24位のAlaがGly, Ser, Thr, Leu, Ile, Val, Arg, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
25位のAlaが Gly, Ser, Thr, Leu, Ile, Val, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
26位のLysがArg, Gln, Glu, Asp又はHisからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
27位のGluがAsp, Ile又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
28位のPheがTrpで置換;
29位のIleがLeu, Val又はAlaからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
30位のAlaがGly, Ser, Thr, Leu, Ile, Val, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
31位のTrp がPhe, Tyr, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
32位のLeu がGly, Ala, Ser, Thr, Ile, Val, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
33位のVal がGly, Ala, Ser, Thr, Leu, Ile, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
34位のLys がArg, Glu, Asp又はHisからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
35位のGly がAla, Ser, Thr, Leu, Ile, Val, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
36位のArgがLys, Glu, Asp又はHisからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;及び/又は
37位のGlyがAla, Ser, Thr, Leu, Ile, Val, Glu, Asp又はLysからなる群のいずれか1つのアミノ酸で置換;
であることが好ましいが、これらに限定されるものではない。
本発明の一態様において、糖鎖付加アミノ酸以外のアミノ酸の欠失、置換若しくは付加が生ずる部位は、GLP-1の7、10、13、15、19、21、28及び29位以外の部位から選択される1以上の部位、例えば、7、10、15及び28位以外の部位から選択される1以上の部位であることが好ましい(Structure-Activity Studies of Glucagon-like Peptide-l, THE JOURNAL OF BIOLOGICAL
CHEMISTRY Vol.269, No. 9, Issue of March 4, pp. 6276-6278.1994)。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドとしては、例えば、
一般式(1)
His−Ala−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Val−Ser−Xaa18−Xaa19−Leu−Glu−Xaa22−Gln−Ala−Ala−Xaa26−Glu−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−Val−Lys−Gly−Xaa36−Xaa37 (1)
[式中、Xaa18は、Ser、糖鎖付加Cys、又は糖鎖付加Asnを示す。
Xaa19は、Tyr、糖鎖付加Cys、又は糖鎖付加Asnを示す。
Xaa22は、Gly、糖鎖付加Cys、又は糖鎖付加Asnを示す。
Xaa26は、Lys、糖鎖付加Cys、又は糖鎖付加Asnを示す。
Xaa36は、Arg、糖鎖付加Cys、又は糖鎖付加Asnを示す。
Xaa37は、Gly、NH、Gly−糖鎖付加Cys又はGly−糖鎖付加Asnを示す。
Xaa18がSerであり、Xaa19がTyrであり、Xaa22がGlyであり、Xaa26がLysであり、かつXaa36がArgである場合、Xaa37は、Gly−糖鎖付加Cys又はGly−糖鎖付加Asnを示す。]
で表される糖鎖付加GLP-1ペプチドが挙げられる。本明細書において、一般式(1)で表されるペプチドを配列番号1で示す。
具体的には、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドとしては、例えば、
(a1)前記一般式(1)においてXaa18が糖鎖付加Cysを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がGlyを示すペプチド(配列番号4);
(a2)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22が糖鎖付加Cysを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がGlyを示すペプチド(配列番号5);
(a3)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26が糖鎖付加Cysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がGlyを示すペプチド(配列番号6);
(a4)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36が糖鎖付加Cysを示し、かつXaa37がGlyを示すペプチド(配列番号7);
(a5)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がGly−糖鎖付加Cysを示すペプチド(配列番号8);
(a6)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19が糖鎖付加Cysを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がGlyを示すペプチド(配列番号9);
(a7)前記一般式(1)においてXaa18が糖鎖付加Asnを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がGlyを示すペプチド(配列番号10);
(a8)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22が糖鎖付加Asnを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がGlyを示すペプチド(配列番号11);
(a9)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26が糖鎖付加Asnを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がGlyを示すペプチド(配列番号12);
(a10)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36が糖鎖付加Asnを示し、かつXaa37がGlyを示すペプチド(配列番号13);
(a11)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がGly−糖鎖付加Asnを示すペプチド(配列番号14);
(a12)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19が糖鎖付加Asnを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がGlyを示すペプチド(配列番号15);
(a13)前記一般式(1)においてXaa18が糖鎖付加Cysを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がNHを示すペプチド(配列番号16);
(a14)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22が糖鎖付加Cysを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がNHを示す化合物(配列番号17);
(a15)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26が糖鎖付加Cysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がNHを示す化合物(配列番号18);
(a16)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36が糖鎖付加Cysを示し、かつXaa37がNHを示すペプチド(配列番号19);
(a17)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19が糖鎖付加Cysを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がNHを示すペプチド(配列番号20);
(a18)前記一般式(1)においてXaa18が糖鎖付加Asnを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がNHを示すペプチド(配列番号21);
(a19)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22が糖鎖付加Asnを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がNHを示すペプチド(配列番号22);
(a20)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26が糖鎖付加Asnを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がNHを示すペプチド(配列番号23);
(a21)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36が糖鎖付加Asnを示し、かつXaa37がNHを示すペプチド(配列番号24);
(a22)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19が糖鎖付加Asnを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がNHを示すペプチド(配列番号25);
(a23)前記一般式(1)においてXaa18が糖鎖付加Cysを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22が糖鎖付加Cysを示し、Xaa26がLysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がGly−糖鎖付加Cysを示すペプチド(配列番号26);
(a24)前記一般式(1)においてXaa18が糖鎖付加Cysを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22が糖鎖付加Cysを示し、Xaa26が糖鎖付加Cysを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がGlyを示すペプチド(配列番号27);
(a25)前記一般式(1)においてXaa18がSerを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22がGlyを示し、Xaa26が糖鎖付加Asnを示し、Xaa36が糖鎖付加Asnを示し、かつXaa37がGly−糖鎖付加Asnを示すペプチド(配列番号28);
(a26)前記一般式(1)においてXaa18が糖鎖付加Asnを示し、Xaa19がTyrを示し、Xaa22が糖鎖付加Asnを示し、Xaa26が糖鎖付加Asnを示し、Xaa36がArgを示し、かつXaa37がNHを示すペプチド(配列番号29)等を挙げることができる。
本明細書中において、「糖鎖」とは、単位糖(単糖及び/又はその誘導体)が1つ以上連なってできた化合物をいう。単位糖が2つ以上連なる場合、各々の単位糖同士の間は、グリコシド結合による脱水縮合によって結合する。このような糖鎖としては、例えば、生体中に含有される単糖類及び多糖類(グルコース、ガラクトース、マンノース、フコース、キシロース、N−アセチルグルコサミン、N−アセチルガラクトサミン、シアル酸並びにそれらの複合体及び誘導体)の他、分解された多糖、糖タンパク質、プロテオグリカン、グリコサミノグリカン、糖脂質などの複合生体分子から分解又は誘導された糖鎖など広範囲なものが挙げられるがそれらに限定されない。糖鎖は直鎖型であっても分岐鎖型であってもよい。
また、本明細書中において、「糖鎖」には糖鎖の誘導体も含まれ、糖鎖の誘導体としては、例えば、糖鎖を構成する糖が、カルボキシル基を有する糖(例えば、C−1位が酸化されてカルボン酸となったアルドン酸(例えば、D−グルコースが酸化されたD−グルコン酸)、末端のC原子がカルボン酸となったウロン酸(D−グルコースが酸化されたD−グルクロン酸))、アミノ基又はアミノ基の誘導体(例えば、アセチル化されたアミノ基)を有する糖(例えば、N−アセチル−D−グルコサミン、N−アセチル−D−ガラクトサミンなど)、アミノ基及びカルボキシル基を両方とも有する糖(例えば、N−アセチルノイラミン酸(シアル酸)、N−アセチルムラミン酸など)、デオキシ化された糖(例えば、2−デオキシ−D−リボース)、硫酸基を含む硫酸化糖、リン酸基を含むリン酸化糖などである糖鎖が挙げられるがこれらに限定されない。
本発明において、好ましい糖鎖は、GLP-1に付加された場合(糖鎖付加アミノ酸の形でGLP-1のアミノ酸と置換された場合)に血中安定性を増大させ、かつ、より好ましくは血糖値抑制活性を消失させない糖鎖である。本発明のある態様において、好ましい糖鎖は、GLP-1に付加された場合に(糖鎖付加アミノ酸の形でGLP-1のアミノ酸と置換された場合)血糖値抑制活性を増大させる糖鎖である。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドが生体に投与されるという観点から、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドにおける糖鎖は、生体内で複合糖質(糖ペプチド(又は糖タンパク質)、プロテオグリカン、糖脂質等)として存在する糖鎖であり、好ましくは、生体内で糖ペプチド(又は糖タンパク質)としてペプチド(又はタンパク質)に結合している糖鎖であるN−結合型糖鎖、O−結合型糖鎖等である。
好ましくは、本発明で使用する糖鎖は、N結合型糖鎖である。N結合型糖鎖としては、例えば、高マンノース(ハイマンノース)型、複合(コンプレックス)型、混成(ハイブリッド)型を挙げることができ、特に好ましくは、複合型が良い。
本発明の一態様において、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドにおける糖鎖は、4個以上、例えば5個以上、7個以上、特に9個以上、11個以上の糖からなる糖鎖であることが好ましい。
本発明の好ましい一態様において、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドにおける糖鎖は、5〜11個、9〜11個又は11個の糖からなる糖鎖である。
本発明の好ましい一態様において、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドにおける糖鎖は、ジシアロ糖鎖、モノシアロ糖鎖、アシアロ糖鎖、ジグルクナック糖鎖及びジマンノース糖鎖からなる群より選択される糖鎖であり、より好ましくは、ジシアロ糖鎖である。
本発明で使用する好ましい糖鎖としては、例えば、下記一般式
[式中、R及びRは、同一又は異なって、
を示す。Acはアセチル基を示す。]
で表される糖鎖等が挙げられる。
本発明において、好ましい糖鎖としては、例えば、ヒト体内において、タンパク質と結合した糖タンパク質として存在する糖鎖(例えば、「FEBS LETTERS Vol.50, No.3, Feb. 1975」に記載の糖鎖)と、同一の構造を有する糖鎖(構成糖の種類及びそれらの結合様式が同一の糖鎖)又はこれの非還元末端から1又は複数の糖を失った糖鎖である、下記表1〜4に記載の糖鎖を挙げることができる。
本発明の好ましい一態様において、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドにおける糖鎖の構造は、均一である。本明細書中において、糖鎖の構造が均一であるとは、糖鎖を構成する各糖の種類、結合順序、及び糖間の結合様式が同一であることをいい、少なくとも90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上の糖鎖付加GLP-1ペプチドにおいて、糖鎖の構造が均一であることを言う。糖鎖が均一である糖鎖付加GLP-1ペプチドは、品質が一定であり、特に医薬品の製造などの分野において好ましい。
本発明において、好ましい糖鎖付加GLP-1ペプチドは、例えば、後述の実施例1〜49において製造した糖鎖付加GLP-1ペプチド(配列番号103〜151)である。すなわち、以下のGLP-1の配列:
His7−Ala8−Glu9−Gly10−Thr11−Phe12−Thr13−Ser14−Asp15−Val16−Ser17−Ser18−Tyr19−Leu20−Glu21−Gly22−Gln23−Ala24−Ala25−Lys26−Glu27−Phe28−Ile29−Ala30−Trp31−Leu32−Val33−Lys34−Gly35−Arg36−Gly37(配列番号2)
において:
(b1)18位のSerがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例1)(配列番号103);
(b2)22位のGlyがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例2)配列番号104);
(b3)26位のLysがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例3)(配列番号105);
(b4)36位のArgがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例4)(配列番号106);
(b5)37位のGlyにジシアロ糖鎖付加Cysが付加した糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例5)(配列番号107);
(b6)37位のGlyにアシアロ糖鎖付加Asnが付加した糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例6)(配列番号108);
(b7)19位のTyrがアシアロ糖鎖付加Asnに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例7)(配列番号109);
(b8)7位のHisにジシアロ糖鎖付加Cysが付加した糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例8)(配列番号110);
(b9)8位のAlaがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例9)(配列番号111);
(b10)9位のGluがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例10)(配列番号112);
(b11)10位のGlyがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例11)(配列番号113);
(b12)11位のThrがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例12)(配列番号114);
(b13)12位のPheがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例13)(配列番号115);
(b14)14位のSerがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例14)(配列番号116);
(b15)16位のValがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例15)(配列番号117);
(b16)20位のLeuがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例16)(配列番号118);
(b17)24位のAlaがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例17)(配列番号119);
(b18)25位のAlaがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例18)(配列番号120);
(b19)27位のGluがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例19)(配列番号121);
(b20)28位のPheがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例20)(配列番号122);
(b21)30位のAlaがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例21)(配列番号123);
(b22)32位のLeuがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例22)(配列番号124);
(b23)34位のLysがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例23)(配列番号125);
(b24)22位のGlyがアシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例24)(配列番号126);
(b25)26位のLysがアシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例25)(配列番号127);
(b26)30位のAlaがアシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例26)(配列番号128);
(b27)34位のLysがアシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例27)(配列番号129);
(b28)36位のArgがアシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例28)(配列番号130);
(b29)22位のGlyがジグルクナック糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例29)(配列番号131);
(b30)30位のAlaがジグルクナック糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例30)(配列番号132);
(b31)34位のLysがジグルクナック糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例31)(配列番号133);
(b32)22位のGlyがジマンノース糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例32)(配列番号134);
(b33)30位のAlaがジマンノース糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例33)(配列番号135);
(b34)34位のLysがジマンノース糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例34)(配列番号136);
(b35)12位のPheがアシアロ糖鎖付加Asnに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例35)(配列番号137);
(b36)18位のSerがアシアロ糖鎖付加Asnに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例36)(配列番号138);
(b37)22位のGlyがアシアロ糖鎖付加Asnに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例37)(配列番号139);
(b38)26位のLysがアシアロ糖鎖付加Asnに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例38)(配列番号140);
(b39)27位のGluがアシアロ糖鎖付加Asnに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例39)(配列番号141);
(b40)28位のPheがアシアロ糖鎖付加Asnに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例40)(配列番号142);
(b41)30位のAlaがアシアロ糖鎖付加Asnに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例41)(配列番号143);
(b42)36位のArgがアシアロ糖鎖付加Asnに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例42)(配列番号144);
(b43)18位のSerがジシアロ糖鎖付加Asnに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例43)(配列番号145);
(b44)22位のGlyがジシアロ糖鎖付加Asnに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例44)(配列番号146);
(b45)30位のAlaがジシアロ糖鎖付加Asnに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例45)(配列番号147);
(b46)30位のAlaがジシアロ糖鎖付加Asnに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例46)(配列番号148);
(b47)36位のArgがジシアロ糖鎖付加Asnに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例47)(配列番号149);
(b48)26位のLys及び34位のLysがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例48)(配列番号150);
(b49)18位のSer及び36位のArgがジシアロ糖鎖付加Cysに置換された糖鎖付加GLP−1ペプチド(実施例49)(配列番号151);
である。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、当業者に公知のペプチド合成方法に、糖鎖付加工程を組み込むことで製造することができる。糖鎖付加に際しては、トランスグルタミナーゼに代表される、酵素の逆反応を利用する方法も用いることができるが、この場合、付加する糖鎖が大量に必要になる、最終工程後の精製が煩雑になる、糖鎖の付加位置及び付加可能な糖鎖が制限される、等の問題があるため、アッセイ用等の少量の合成には用いることが可能でも、医薬品製造等の大規模な製造には実用的な方法とは言えないことがある。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドの簡便な製造方法であって、かつ、糖鎖の構造が均一である糖鎖付加GLP-1ペプチドの安定した製造方法の具体例として、以下、糖鎖付加アミノ酸として糖鎖付加Asnを使用し、固相合成、液相合成等の公知のペプチド合成方法を適用することにより糖鎖付加GLP-1ペプチドを製造する方法(A法)及びGLP-1の任意のアミノ酸をCysで置換したペプチドを公知のペプチド合成方法に従って製造し、その後、Cysに化学合成により糖鎖を付加し、糖鎖付加GLP-1ペプチドを製造する方法(B法)を例示する。これらの製造方法を参考に、当業者であれば様々な糖鎖付加GLP-1ペプチドを製造することが可能であり、得られる糖鎖付加GLP-1ペプチド及びその製造方法は、特に医薬品製造の分野において、非常に有用である。また、これらのA法及びB法は、組み合わせて行うことも可能である。アッセイなどに用いる少量の合成であれば、さらに、上記の方法に、転移酵素による糖鎖伸長反応を組み合わせることも可能である。なお、A法に関しては、国際公開番号WO2004/005330の記載を、B法に関しては、国際公開番号WO2005/010053の記載を参照することができ、また、それぞれの方法において用いる糖鎖に関しては、国際公開番号WO03/008431、WO2004/058984、WO2004/058824、WO2004/070046、WO2007/011055等を参照することができる。これらの文献は、参照することにより、本明細書に組み込まれる。
糖鎖付加GLP-1ペプチドを製造する方法(A法)
先ず、(1)水酸基を有する樹脂(レジン)の水酸基と、脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護されたアミノ酸のカルボキシル基をエステル化反応させる。この場合アミノ酸のアミノ基窒素を脂溶性保護基で保護しているので、アミノ酸同士の自己縮合は防止され、レジンの水酸基とアミノ酸のカルボキシル基が反応してエステル化が起こる。
次に(2)上記で得られたエステルの脂溶性保護基を脱離して遊離アミノ基を形成させ、
(3)この遊離アミノ基と、脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護された任意のアミノ酸のカルボキシル基とアミド化反応させ、
(4)上記脂溶性保護基を脱離して遊離アミノ基を形成させ、
(5)上記(3)及び(4)の工程を1回以上繰り返すことにより、任意の数の任意のアミノ酸が連結した、末端にレジンを結合し、他端に遊離アミノ基を有するペプチドが得られる。
(6)次に、脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護された糖鎖アスパラギン(糖鎖付加アスパラギン)のアスパラギン部分のカルボキシル基と上記遊離アミノ基をアミド化反応させ、
(7)更に上記脂溶性保護基を脱離して遊離アミノ基を形成させ、
(8)この遊離アミノ基と、脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護された任意のアミノ酸のカルボキシル基とアミド化反応させ、
(9)上記(7)及び(8)の工程を1回以上繰り返し、
(10)上記脂溶性保護基を脱離して遊離アミノ基を形成させることにより、任意の数の任意のアミノ酸が連結した、末端にレジンを結合し、他端に遊離アミノ基を有し、中間に糖鎖アスパラギンを有する糖ペプチドが得られる。
(11)そして、酸で樹脂(レジン)を切断することにより、糖鎖アスパラギンをペプチド鎖の任意の位置に有する糖ペプチドを製造することができる。
更に、上記(6)の脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護された糖鎖アスパラギンのアスパラギン部分のカルボキシル基と上記遊離アミノ基をアミド化反応させる工程を、適宜追加することにより少なくとも2以上の糖鎖アスパラギンをペプチド鎖の任意の位置に有する糖ペプチドを製造することができる。またこの時、異なる糖鎖アスパラギンを用いることにより2種以上の糖鎖アスパラギンをペプチド鎖の任意の位置に有する糖ペプチドを製造することもできる。
また、この糖鎖アスパラギンをペプチド鎖の端部に導入することもできる。
水酸基を有する樹脂(レジン)としては、通常、固相合成で使用する水酸基を有する樹脂(レジン)であればよく、例えば、Amino−PEGAレジン(メルク社製)Wangレジン(メルク社製)、HMPA−PEGAレジン(メルク社製)等を用いることができる。
アミノ酸としては全てのアミノ酸を用いることができ、例えば、天然アミノ酸である、セリン(Ser)、アスパラギン(Asn)、バリン(Val)、ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、アラニン(Ala)、チロシン(Tyr)、グリシン(Gly)、リジン(Lys)、アルギニン(Arg)、ヒスチジン(His)、アスパラギン酸(Asp)、グルタミン酸(Glu)、グルタミン(Gln)、スレオニン(Thr)、システイン(Cys)、メチオニン(Met)、フェニルアラニン(Phe)、トリプトファン(Trp)、プロリン(Pro)を挙げることができる。
脂溶性保護基としては、例えば9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)基、ベンジル基、アリル基、アリルオキシカルボニル基、アセチル基等の、カーボネート系又はアミド系の保護基等を挙げることができる。脂溶性保護基を導入するには、例えばFmoc基を導入する場合には9−フルオレニルメチル−N−スクシニミジルカーボネートと炭酸水素ナトリウムを加えて反応を行うことにより導入できる。反応は0〜50℃、好ましくは室温で、約1〜5時間程度行うのが良い。
脂溶性保護基で保護したアミノ酸としては、上記のアミノ酸を上記の方法で製造することができる。また、市販のものも使用することができる。例えば、Fmoc−Ser、Fmoc−Asn、Fmoc−Val、Fmoc−Leu、Fmoc−Ile、Fmoc−AIa、Fmoc−Tyr、Fmoc−Gly、Fmoc−Lys、Fmoc−Arg、Fmoc−His、Fmoc−Asp、Fmoc−Glu、Fmoc−Gln、Fmoc−Thr、Fmoc−Cys、Fmoc−Met、Fmoc−Phe、Fmoc−Trp、Fmoc−Proを挙げることができる。
エステル化触媒として、例えば1−メシチレンスルホニル−3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール(MSNT)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIPCDI)等の公知の脱水縮合剤を用いることができる。アミノ酸と脱水縮合剤との使用割合は、前者1重量部に対して、後者が、通常1〜10重量部、好ましくは2〜5重量部である。
エステル化反応は、例えば、固相カラムにレジンを入れ、このレジンを溶剤で洗浄し、その後アミノ酸の溶液を加えることにより行うのが好ましい。洗浄用溶剤としては、例えばジメチルホルムアミド(DMF)、2−プロパノール、塩化メチレン等を挙げることができる。アミノ酸を溶解する溶媒としては、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)、DMF、塩化メチレン等を挙げることができる。エステル化反応は0〜50℃、好ましくは室温で、約10分〜30時間程度、好ましくは15分〜24時間程度行うのが良い。
この時固相上の未反応の水酸基を無水酢酸等を用いてアセチル化してキャッピングすることも好ましい。
脂溶性保護基の脱離は、例えば塩基で処理することにより行うことができる。塩基としては、例えばピペリジン、モルホリン等を挙げることができる。その際、溶媒の存在下行うのが好ましい。溶媒としては、例えばDMSO、DMF、メタノール等を挙げることができる。
遊離アミノ基と、脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護された任意のアミノ酸のカルボキシル基とのアミド化反応は、活性化剤及び溶媒の存在下行うのが好ましい。
活性化剤としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(WSC/HCl)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、ジエチルシアノホスホネート(DEPC)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリスピロリジノホスホニウム(DIPCI)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリスピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、ヒドロキシフタルイミド(HOPht)、ペンタフルオロフェノール(Pfp−OH)、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム
ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスホネート(HATU)、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム
テトラフルオロボレート(TBTU)、3,4−ジヒドロ−3−ヒドロジ−4−オキサ−1,2,3−ベンゾトリアジン(Dhbt)等を挙げることができる。
活性化剤の使用量は、脂溶性の保護基でアミノ基窒素が保護された任意のアミノ酸に対して、1〜20当量、好ましくは1〜10当量、さらに好ましくは、1〜5当量とするのが好ましい。
溶媒としては、例えばDMSO、DMF、塩化メチレン等を挙げることができる。反応は0〜50℃、好ましくは室温で、約10〜30時間程度、好ましくは15分〜24時間程度行うのが良い。脂溶性保護基の脱離は、上記と同様に行うことができる。
樹脂(レジン)からペプチド鎖を切断するには酸で処理するのが好ましい。酸としては、例えばトリフルオロ酢酸(TFA)、弗化水素(HF)等を挙げることができる。
上記(6)の、脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護された糖鎖アスパラギンのアスパラギン部分のカルボキシル基とアミド化反応させ、(7)の、上記脂溶性保護基を脱離して遊離アミノ基を形成させる工程を、適宜追加することにより、少なくとも2以上の糖鎖アスパラギンをペプチド鎖の任意の位置に有する糖ペプチドを製造することができる。
また上記(6)の、脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護された糖鎖アスパラギンのアスパラギン部分のカルボキシル基とアミド化反応させ、(7)の、上記脂溶性保護基を脱離して遊離アミノ基を形成させる工程を、最終工程で行うことにより、少なくとも1以上の糖鎖アスパラギンをペプチド鎖に有する糖ペプチドを製造することができる。
また上記(6)の工程に代えて、あるいは(6)の工程に加えて、(1)水酸基を有する樹脂(レジン)の水酸基と、脂溶性保護基でアミノ基窒素が保護された糖鎖アスパラギンのアスパラギン部分のカルボキシル基をエステル化反応させることにより、端部に糖鎖アスパラギンを有する糖ペプチドを製造することができる。
このようにして、糖鎖付加Asnで置換した糖鎖付加GLP-1ペプチドを得ることができる。
糖鎖付加GLP-1ペプチドを製造する方法(B法)
先ず、Cysを含むペプチドを、固相合成法、液相合成法、細胞による合成、天然に存在するものを分離抽出する方法等により製造する。
次に、ハロアセタミド化複合型糖鎖誘導体を上記で得たCysを含むペプチドと反応させることにより製造する。上記反応は、通常0〜80℃、好ましくは、10〜60℃、更に好ましくは15〜35℃で行うのが良い。反応時間は、好ましくは、通常30分〜5時間程度である。反応終了後は、適宜、公知の方法[例えば、高速液体カラムクロマトグラフィー(HPLC)]で精製するのが良い。
ハロアセタミド化複合型糖鎖誘導体は、例えば、複合型アスパラギン結合型糖鎖の1位の炭素に結合している水酸基を、−NH−(CO)−(CH−CHX(Xはハロゲン原子、aは整数であり、目的とするリンカー機能を阻害しない限り限定されるものではないが、好ましくは0〜4の整数を示す。)で置換した化合物である。
具体的には、ハロアセタミド化複合型糖鎖誘導体とCys含有ペプチドとをリン酸緩衝液中、室温で反応させる。反応終了後、HPLCで精製することにより糖鎖付加Cysで置換した糖鎖付加GLP-1ペプチドを得ることができる。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、GLP-1活性を有する。
本明細書中において、「GLP-1活性」とは、GLP-1について公知の生理活性の一部又は全部をいう。GLP-1は、血糖値抑制作用のほか、例えば、膵島作用として、cAMP合成誘導に伴うインスリン分泌、膵島保護(アポトーシス抑制)、膵島増殖、膵外作用として、食欲抑制、消化管運動抑制、カルシトニン分泌促進、虚血時の心保護作用等を有することが知られる。従って、GLP-1活性とは、これらの作用に関連する生理活性の全部又は一部を指し、それぞれ、当業者に公知の手法を用いて測定することができる。
例えば、GLP-1活性のうち、血糖値抑制活性は、糖尿病マウス(db/dbマウス)における血糖値低下作用の測定や、経口耐糖能試験(OGTT: Oral
Glucose Tolerance Test)における血糖値上昇抑制作用の測定などを用いて測定することができる。なお、本明細書中において、「血糖値抑制」とは、血糖値の上昇を抑制すること及び血糖値を低下させることのいずれの概念も含む。特に、本明細書中において、db/dbマウスにおける血糖値抑制作用を「血糖値低下作用」、OGTTにおける血糖値抑制作用を「血糖値上昇抑制作用」ということがある。
OGTTによる血糖値抑制活性は、マウスに強制的に糖を飲ませた際の血糖値上昇の抑制の測定によって判断することができる。例えば、後述の試験例7の手法を用いた場合、まず、被験化合物を一晩絶食させたマウスに投与し、その30分後にグルコース溶液を経口投与する。グルコース投与によりマウス血糖値は上昇し、投与後約30分後に最大となり徐々に減少する。グルコース投与後30分の血糖値を測定し、GLP-1投与の場合の血糖値と比較することで、糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値抑制作用を測定することができる。この30分後の血糖値をGLP-1を投与した場合と比較した場合、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、好ましくは80%以下、より好ましくは60%以下、さらに好ましくは40%以下、特に好ましくは20%以下の血糖値を示す。また、OGTTにおいて同程度の血糖値上昇抑制作用が確認された際の投与量を比較することで、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値抑制活性の強さを判断することができる。例えば、GLP-1を10投与した場合とある糖鎖付加GLP-1ペプチドを1投与した場合で同じ血糖値抑制作用が得られる場合、該糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値抑制活性は、GLP-1の10倍である。本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、GLP-1と比較して、好ましくは5倍以上、より好ましくは10倍以上、さらに好ましくは20倍以上、特に好ましくは50倍もしくはそれ以上の血糖値抑制活性を有する。
db/dbマウスを用いた血糖値抑制活性は、糖尿病マウスに被験化合物を投与後の血糖値の測定によって判断することができる。例えば後述の試験例8に記載の手法を用いた場合、被験化合物投与後の血糖値を経時で測定し、例えば投与後120分の血糖値が投与時より低下していれば、血糖値低下作用を確認することができる。また、例えば投与後300分の血糖値を測定することで、血糖値低下作用の持続性も判断することができる。後述の試験例8の手法を用いて、投与後120分の血糖値をGLP-1投与の場合と比較した場合、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下、特に好ましくは60%以下、の血糖値を示す。また、投与後120分の血糖値を、投与時の血糖値と比較した場合、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、好ましくは70%以下、より好ましくは60%以下、特に好ましくは50%以下(例えば45%以下)の血糖値を示す。投与後300分の血糖値をGLP-1投与の場合と比較した場合、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、好ましくは70%以下、より好ましくは50%以下の血糖値を示す。また、投与後300分の血糖値を、投与時の血糖値と比較した場合、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、好ましくは70%以下、より好ましくは50%以下の血糖値を示す。
なお、血糖値抑制活性がGLP-1と比較して低い場合あっても、血中安定性が増大することで、この活性の低さを補償することができる。
例えば、GLP-1活性のうち、インスリン分泌活性は、in vitroでのcAMP合成能試験などを用いて測定することができる。GLP-1はGLP-1受容体と結合することにより細胞内cAMP濃度を上昇させ、インシュリン分泌を促進させる。従って、例えば、マウスGLP-1受容体発現CHO-K1細胞を糖鎖付加GLP-1ペプチドで刺激し、細胞内で合成されるcAMP量を測定し、EC50値をGLP-1と比較することで、糖鎖付加GLP-1ペプチドのインスリン分泌活性を測定することができる。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、GLP-1よりも増大した血中安定性を有する。血中安定性は当業者に公知の手法を用いて測定することができ、例えば、血漿中における安定性や、DPP-IV(ジペプチジルペプチダーゼIV)に対する耐性を測定し、半減期、AUC(薬物血中濃度−時間曲線下面積)等を指標に判断することができる。また、腎クリアランスの増大も血中安定性の増大に寄与する。
血漿中における安定性は、例えば後述の試験例1のような手法を用いて判断することができる。本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、GLP-1と比較して、血漿中における安定性が増大している。
DPP-IVに対する耐性は、例えば後述の試験例4のように、DPP-IV溶液中における半減期の測定により判断することができる。本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、GLP-1と比較して、DPP-IVに対する耐性が増大しており、例えば後述の試験例4の手法を用いてDPP-IVに対する耐性を測定した場合、その半減期は、GLP-1と比較して1.2倍以上、(例えば2倍以上)、好ましくは5倍以上、より好ましくは10倍以上、特に好ましくは20倍以上増大している。
また、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、好ましくは少なくとも1時間、より好ましくは少なくとも3、5、7、10、15、20時間及びさらに好ましくは少なくとも24時間の血中半減期を有する。
次に、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドを有効成分として含有する医薬組成物について説明する。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドを有効成分として含有する医薬組成物は、GLP-1に関連する疾患の治療又は予防に有効である。上述の通り、GLP-1には種々の作用が知られており、これらの作用に関連する疾患も様々である。例えば、GLP-1が、インスリン放出を刺激することにより、細胞によるグルコース取り込み及び血糖値の低下を引き起こすことが見出されている。また、胃及び/又は腸運動性を抑制すること、胃及び/又は腸内容排出を抑制すること並びに食物摂取を抑制することも見出されている。従って、GLP-1に関連する疾患には、例えば、非インスリン依存性糖尿病(NIDDM)、インスリン依存性糖尿病、脳卒中(EfendicによるWO00/16797を参照)、心筋梗塞(EfendicによるWO98/08531を参照)、肥満(EfendicによるWO98/19698を参照)、機能性消化不良、過敏性腸症候群(EfendicによるWO99/64060を参照)、膵島移植が含まれる。本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドを有効成分として含有する医薬組成物は、特に糖尿病の治療又は予防に有効であり、より特定すれば、1型糖尿病の予防、2型糖尿病の治療に有効である。
上記医薬組成物は、通常使用される充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤等の希釈剤あるいは賦形剤を用いて、通常の医薬組成物の形態に製剤したものである。
このような医薬組成物としては、例えば、錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤、注射剤等が挙げられる。
医薬組成物中に含有される本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドの量は、特に限定されず広い範囲内から適宜選択することができるが、通常、医薬組成物中に本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドを1〜70重量%含有させるのが好ましい。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドを有効成分として含有する医薬組成物は、さらに他の有効成分を含有することもできるし、他の有効成分を含有する医薬組成物と組み合わせて用いることもできる。また、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドを有効成分として含有する医薬組成物は、さらに異なる1以上の本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドを有効成分として含有することもできるし、異なる1以上の本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドを有効成分として含有する医薬組成物と組み合わせて用いることもできる。
本発明に係る医薬組成物の投与方法としては特に制限はなく、各種製剤形態、患者の年齢、性別、疾患の状態、その他の条件に応じた方法で投与される。錠剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤及びカプセル剤の場合の投与方法としては、例えば、経口投与が挙げられる。また、注射剤の場合には、単独で、又はブドウ糖、アミノ酸等の通常の補液と混合して、静脈内、筋肉内、皮内、皮下又は腹腔内に投与することができる。坐剤の場合には、直腸内に投与される。
上記医薬組成物の投与量は、用法、患者の年齢、性別、疾患の程度、その他の条件に応じて適宜選択すればよく、通常、体重1kgに対して本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドが0.1〜900nmol、好ましくは1〜90nmolとなる投与量である。本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドはGLP-1に比べ、血中安定性が非常に高く、また、一態様において、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドはGLP-1に比べ、血糖値抑制活性が非常に高いため、投与量を減らすことができるという利点がある。
上記医薬組成物の投与回数は、用法、患者の年齢、性別、疾患の程度、その他の条件に応じて適宜選択すればよく、例えば、3回/1日、2回/1日、1回/1日、さらにはその血中安定性に応じて、より頻度の少ない投与回数(例えば、1回/週、1回/月など)も選択しうる。好ましくは、上記医薬組成物の投与回数は、1回以下/1日である。本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドはGLP-1に比べ、血中安定性が非常に高いため、投与回数を減らすことができるという利点がある。
本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドに付加された糖鎖は、体内の代謝系で容易に分解される。また、本発明の一態様において、該糖鎖は生体内で糖ペプチド(又は糖タンパク質)として結合して存在する構造を有する。従って、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチド及び該ペプチドを有効成分として含む医薬組成物は、生体内に投与しても副作用や抗原性を示すことがなく、アレルギー反応や、抗体産生により薬効が得られなくなる心配が少ないなどの利点を有する。
さらに、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドは安定して簡便に大量に供給することが可能であり、品質の安定した、高品質の医薬品の提供という観点からも、非常に有用である。
本発明はまた、本発明の糖鎖付加GLP-1ペプチドの有効量を投与することを特徴とする、GLP-1に関連する疾患の治療又は予防方法も提供する。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが何らこれらに限定されるものではない。なお、図7〜22中、例えば、GLP-1の22位のアミノ酸がジシアロ糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチドである「22Cys GLP-1-disialo」を、必要に応じて「22Cys-disialoGLP-1」、「C22」又は「C22-disialo」と記載することがある。他の糖鎖及びアミノ酸部位に関しても同様である。
実施例1 18位Cys-ジシアロ糖鎖付加 GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45MHCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9MDIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Cys(Trt)−OH,Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Cys(Trt)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号30)。なお、Fmoc法の性質上、C末端側から37→7方向へ配列表記をしている。
DCM及びDMFを用いて洗浄した後、31残基のペプチド5μmol相当の樹脂をエッペンチューブに移した。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の18位のセリンがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)3mg
と上記で合成したペプチド鎖1mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、170μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の18位のSerが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(1)(18Cys GLP-1-disialo)を1mg得た。
実施例2〜5
アミノ酸の縮合順を変えた以外は実施例1と同様にして、GLP-1の22位のGlyが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(2)(22Cys GLP-1-disialo)、GLP-1の26位のLysが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(3)(26Cys GLP-1-disialo)、GLP-1の36位のArgが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(4)(36Cys GLP-1-disialo)、及びGLP-1の37位のGlyにさらに糖鎖付加Cysが結合した糖鎖付加GLP-1ペプチド(5)(38Cys GLP-1-disialo)を得た。結果を表5に示す。
比較例1
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(100μmol)を入れ、DCM、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)、N−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)とMSNT(0.50mmol)、N−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をNMP(1ml)に溶解させ、0.45MHCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に,固相合成用カラムに加え、続いて0.9MDIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号31)。
DCM及びDMFを用いて洗浄した後、31残基のペプチド5μmol相当の樹脂をエッペンチューブに移した。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC(Cadenza column C18 100×10mm 展開溶媒A:0.1%TFA水溶液 B:0.1%TFA アセトニトリル:水=90:10 グラジエントA:B=95:5➝5:95 15分 流速3.0ml/min)で精製し、GLP-1を得た。結果を表5に示す。
実施例6 38位Asn-アシアロ糖鎖付加 GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(100μmol)を入れ、DCM、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)、N−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)とMSNT(0.50mmol)、N−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をNMP(1ml)に溶解させ、0.45MHCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に,固相合成用カラムに加え、続いて0.9MDIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
(最後のアミノ酸はBoc−His(Trt)−OHを使用。縮合方法はFmoc−His(Trt)−OHと同様に行った。)
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)、Boc基で保護したアミノ酸にはBoc−His(Trt)−OHを用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号32)。
DCM及びDMFを用いて洗浄した後、トリフルオロエタノールと酢酸の混合溶液(1:1)を十分に樹脂が浸る程度に加え、18時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を濃縮し、保護ペプチドGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)−Bocを得た(配列番号33)。31残基の保護ペプチド2μmol相当をナスフラスコに移し、DMF(0.03ml)に溶解させた。別途用意したエッペンチューブにアシアロ糖鎖アスパラギン(アミンフリー体)(4.9mg、1μmol)、PyBOP(1mg、1.9μmol)、HOBt(0.3mg、2μmol)をDMF(0.04ml)に溶解させ入れ、最後にDIPEA(0.00052ml,3μmol)を加えた。このエッペンチューブ中の混合溶液を先ほど用意したナスフラスコに入れ、室温で2.5時間撹拌した。反応終了後、溶液を濃縮し、得られ残渣物にトリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を加え室温で撹拌した。2時間後、この溶液を別途用意したジエチルエーテル(150ml)に加え晶析を行い、溶液部分をメンブレンフィルターで除くことで目的とする糖鎖付加GLP-1ペプチドを含む残渣が得られた。この得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20
x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の38位を糖鎖付加Asnで置換した糖鎖付加GLP-1ペプチド(38Asn-GLP-1-asialo)が得られた。
ESI−MS: Calcd for C2173364694: [M+3H]3+ 1697.8, found.1697.9。
実施例7 19位Asn-アシアロ糖鎖付加 GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(100μmol)を入れ、DCM、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)、N−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)とMSNT(0.50mmol)、N−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をNMP(1ml)に溶解させ、0.45MHCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に,固相合成用カラムに加え、続いて0.9MDIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leuの18残基ペプチドを得た(配列番号34)。
DCM及びDMFを用いて洗浄した後、18残基のペプチド5μmol相当の樹脂をエッペンチューブに移した。
糖鎖アスパラギン(b)(大塚化学株式会社製)(18mg,10μmol)
とDEPBT(4.5mg,15μmol)をDMF(0.34ml)に溶解させ、エッペンチューブに入れた。DIPEA(2.6μl,15μmol)を加えて室温で24時間攪拌した。DMFとDCMとで洗浄すると、固相上にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Asn(Oligosaccharide chain)の19残基糖鎖ペプチドが得られた(配列番号35)。その後、アミノ基がFmoc保護されたアミノ酸をHOBt(3.4mg,0.025mmol)、DIPCI(3.8μl,0.025mmol)、DMF(0.1ml)によって縮合させ、固相上にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Asn(Oligosaccharide chain)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基の糖鎖ペプチドを形成させた(配列番号36)。
得られた糖鎖ペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の19位を糖鎖付加Asnで置換した糖鎖付加GLP-1ペプチド(19Asn-GLP-1-asialo)が得られた。
ESI−MS: Calcd for C2143314592: [M+3H]3+ 1668.8, found.1668.1。
実施例8 6位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt), Fmoc−Cys(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)−Cys(Trt)の32残基ペプチドを得た(配列番号37)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の6位にCysが付加されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)34mgと上記で合成したペプチド鎖9.6mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、1mlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ20x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の6位に糖鎖付加Cysが付加された糖鎖付加GLP-1ペプチド(6Cys GLP-1-disialo)を9.9mg得た。
実施例9 8位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Cys(Trt)−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号38)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の8位のAlaがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)25mgと上記で合成したペプチド鎖7.3mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、730μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ20x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8 ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の8位のAlaが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(8Cys GLP-1-disialo)を9.3mg得た。
実施例10 9位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Cys(Trt)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号39)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の9位のGluがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)50mgと上記で合成したペプチド鎖16.4mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、1.7mlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ20x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の9位のGluが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(9Cys GLP-1-disialo)を7.3mg得た。
実施例11 10位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Cys(Trt)−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号40)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の10位のGlyがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)16.8mgと上記で合成したペプチド鎖5.6mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、560μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の10位のGlyが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(10Cys GLP-1-disialo)を3.0mg得た。
実施例12 11位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Cyc(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号41)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の11位のThrがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)41mgと上記で合成したペプチド鎖12.8mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、1.3mlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ20x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の11位のThrが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(11Cys GLP-1-disialo)を11.9mg得た。
実施例13 12位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Cyc(Trt)−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号42)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の12位のPheがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)33mgと上記で合成したペプチド鎖9.5mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、1mlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ20x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の12位のPheが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(12Cys GLP-1-disialo)を10.0mg得た。
実施例14 14位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Cys(Trt)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号43)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の14位のSerがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)32mgと上記で合成したペプチド鎖8.8mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、1mlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ20x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の14位のSerが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(14Cys GLP-1-disialo)を8.4mg得た。
実施例15 16位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Cys(Trt)−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号44)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の16位のValがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)36mgと上記で合成したペプチド鎖12mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、1.2mlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ20x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の16位のValが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(16Cys GLP-1-disialo)を11.2mg得た。
実施例16 20位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Cys(Trt)−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号45)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の20位のLeuがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)36.9mgと上記で合成したペプチド鎖12.3mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、1.5mlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ20x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の20位のLeuが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(20Cys GLP-1-disialo)を13.4mg得た。
実施例17 24位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Cys(Trt)−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号46)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の24位のAlaがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)6.6mgと上記で合成したペプチド鎖2.2mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、250μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の24位のAlaが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(24Cys GLP-1-disialo)を1.8mg得た。
実施例18 25位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Cys(Trt)−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号47)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の25位のAlaがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)28mgと上記で合成したペプチド鎖8.3mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、830μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ20x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の25位のAlaが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(25Cys GLP-1-disialo)を5.6mg得た。
実施例19 27位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Cys(Trt)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号48)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の27位のGluがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)34mgと上記で合成したペプチド鎖10.8mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、1.1mlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ20x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8 ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の27位のGluが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(27Cys GLP-1-disialo)を8.7mg得た。
実施例20 28位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Cys(Trt)−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号49)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の28位のPheがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)30.6mgと上記で合成したペプチド鎖10.2mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、1.2mlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ20x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の28位のPheが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(28Cys GLP-1-disialo)を10.3mg得た。
実施例21 30位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Cys(Trt)−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号50)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の30位のAlaがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)21.3mgと上記で合成したペプチド鎖7.1mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、0.7mlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ20x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の30位のAlaが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(30Cys GLP-1-disialo)を6.6mg得た。
実施例22 32位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Cys(Trt)−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号51)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の32位のLeuがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)20mgと上記で合成したペプチド鎖5.6mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、600μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の32位のLeuが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(32Cys GLP-1-disialo)を3.5mg得た。
実施例23 34位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Cys(Trt)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号52)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の34位のLysがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)33mgと上記で合成したペプチド鎖10.0mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、1mlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ20x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の34位のLysが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(34Cys GLP-1-disialo)を7.9mg得た。
実施例24 22位Cys-アシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Cys(Trt)−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号53)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の22位のGlyがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したアシアロ糖鎖(c)(大塚化学株式会社製)15mg
と上記で合成したペプチド鎖3.4mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、340μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の22位のGlyが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(22Cys GLP-1-asialo)を0.7mg得た。
実施例25 26位Cys-アシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Cys(Trt)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号54)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の26位のLysがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したアシアロ糖鎖(c)(大塚化学株式会社製)13mgと上記で合成したペプチド鎖3.9mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、400μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の26位のLysが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(26Cys GLP-1-asialo)を1.0mg得た。
実施例26 30位Cys-アシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Cys(Trt)−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号55)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の30位のAlaがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したアシアロ糖鎖(c)(大塚化学株式会社製)9.0mgと上記で合成したペプチド鎖4.1mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、410μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の30位のAlaが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(30Cys GLP-1-asialo)を2.4mg得た。
実施例27 34位Cys-アシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Cys(Trt)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号56)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の34位のLysがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したアシアロ糖鎖(c)(大塚化学株式会社製)10mgと上記で合成したペプチド鎖3.5mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、350μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の34位のLysが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(34Cys GLP-1-asialo)を2.2mg得た。
実施例28 36位Cys-アシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Cys(Trt)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号57)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の36位のArgがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したアシアロ糖鎖(c)(大塚化学株式会社製)3.0mgと上記で合成したペプチド鎖0.5mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、100μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の36位のArgが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(36Cys GLP-1-asialo)を0.2mg得た。
実施例29 22位Cys-ジグルクナック糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Cys(Trt)−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号58)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の22位のGlyがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジグルクナック糖鎖(d)(大塚化学株式会社製)8.4mg
と上記で合成したペプチド鎖3.4mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、340μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の22位のGlyが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(22Cys GLP-1-diGlcNAc)を2.2mg得た。
実施例30 30位Cys-ジグルクナック糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Cys(Trt)−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号59)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の30位のAlaがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジグルクナック糖鎖(d)(大塚化学株式会社製)9.3mgと上記で合成したペプチド鎖4.1mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、410μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の30位のAlaが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(30Cys GLP-1-diGlcNAc)を2.2mg得た。
実施例31 34位Cys-ジグルクナック糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Cys(Trt)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号60)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の34位のLysがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジグルクナック糖鎖(d)(大塚化学株式会社製)12mgと上記で合成したペプチド鎖3.9mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、390μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の34位のLysが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(34Cys GLP-1-diGlcNAc)を1.5mg得た。
実施例32 22位Cys-ジマンノース糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Cys(Trt)−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号61)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の22位のGlyがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジマンノース糖鎖(e)(大塚化学株式会社製)7.2mg
と上記で合成したペプチド鎖3.4mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、340μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の22位のGlyが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(22Cys GLP-1-dimannose)を1.6mg得た。
実施例33 30位Cys-ジマンノース糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Cys(Trt)−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号62)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の30位のAlaがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジマンノース糖鎖(e)(大塚化学株式会社製)10.2mgと上記で合成したペプチド鎖4.1mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、410μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の30位のAlaが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(30Cys GLP-1-dimannose)を2.4mg得た。
実施例34 34位Cys-ジマンノース糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Cys(Trt)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号63)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の34位のLysがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジマンノース糖鎖(e)(大塚化学株式会社製)10mgと上記で合成したペプチド鎖3.9mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、390μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の34位のLysが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(34Cys GLP-1-dimannose)を1.3mg得た。
実施例35 12位Asn-アシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Ala(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で4時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu)を用い、固相樹脂上にAla−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)の12残基のペプチドを得た(配列番号64)。この12残基のペプチド7.0μmol分を別途用意した固相合成用カラムに移し変え、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(1ml)を用いて脱保護し、DMFで洗浄後、別途用意した遠沈管にアシアロ糖鎖アスパラギン(b)(27.7mg,14.0μmol)とDEPBT(6.3mg,21.1μmol)をDMF/DMSO(4:1混合溶液、0.35ml)に溶解させ、固相合成用カラムに入れ、DIPEA(2.4μl,14.1μmol)を加えて室温にて18時間攪拌した。DMFとDCMとで洗浄すると、固相上にAla−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Asn(Oligosaccharide chain)の13残基糖鎖ペプチドが得られた(配列番号65)。
その後Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸とHOBt(4.7mg,0.03mmol)、DIPCI(5.4μl,0.03mmol)をDMF(0.875ml)に溶解させ、15分間活性化させた後、固相合成用カラムに入れた。室温で1時間撹拌した後、Fmoc基を20分20%ピペリジン/DMF溶液(1ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、アミノ酸を順次縮合させた。Fmoc基で保護したアミノ酸には,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Boc基で保護したアミノ酸にはBoc−His(Trt)を用い、固相樹脂上にAla−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Asn(Oligosaccharide chain)−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の18残基の糖鎖ペプチドを得た(配列番号66)。
DCM及びDMFを用いて洗浄した後、トリフルオロエタノールと酢酸の混合溶液(1:1)を十分に樹脂が浸る程度加え、18時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を濃縮し、保護糖鎖ペプチドAla−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Asn(Oligosaccharide chain)−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)―NH-Bocを得た(配列番号67)。
18残基の保護糖鎖ペプチド2.45μmol相当をナスフラスコに移し、DMF(0.1ml)に溶解させたのち、アルゴン雰囲気下、−15〜−20℃に冷却した。このものにベンジルチオール(8.7μl,73.6μmol)を加えた後、別途用意したPyBOP(6.4mg,12.3μmol)のDMF溶液(0.231ml)を加え、続いて、DIPEA(2.1μl,12.3μmol)を加えた。−15〜−20℃において2時間攪拌した後、冷却したジエチルエーテル(150ml)に加えペプチド成分を沈殿させた後、溶液部分をメンブレンフィルターで除いた。得られた残渣をトリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を加え室温で撹拌した。2時間後、再度、この溶液を別途用意したジエチルエーテル(150ml)に加え沈殿させた後、溶液部分をメンブレンフィルターで除くことで目的とするペプチドチオエステル体を含む残渣が得られた。この得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradientで精製し、C末端がベンジルチオエステルであるペプチドPhS-Ala-Gln-Gly-Glu-Leu-Tyr-Ser-Ser-Val-Asp-Ser-Thr-Asn(Oligosaccharide
chain)-Thr-Gly-Glu-Ala-His2.1mgを得た(配列番号68)。
一方、 固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で4時間攪拌した後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Boc基で保護したアミノ酸にはBoc−Cys(Trt)を用い、固相樹脂上に,Gly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Cys(trt)の13残基のペプチドを得た(配列番号69)。このものをトリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を加え室温で3.5時間撹拌した。その後、別途用意したジエチルエーテル(150ml)に加え沈殿させた後、溶液部分をメンブレンフィルターで除くことで目的とするペプチドチオエステル体を含む残渣が得られた。この得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]で精製し、目的とするペプチドGly−Arg−Gly−Lys−Val−Leu−Trp−Ala−Ile−Phe−Glu−Lys−Cysを得た(配列番号70)。
このようにして調製した18残基のC末端がベンジルチオエステルペプチド(2.1mg)と13残基のペプチド(2.6mg)の二種類を同じ遠沈管にいれ、pH6.8のバッファー溶液(0.58ml)(6Mグアニジン塩酸液、0.2mMリン酸溶液にて調製)に溶解させた後、室温にてチオフェノール(2.9μl)を加え、室温で反応を行った。24時間後、HPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、31残基の糖鎖ペプチド1.5mgを得た。
得られた糖鎖ペプチドを遠沈管に入れ、pH7.0のバッファー溶液(35mMTCEP液、6Mグアニジン塩酸液、0.2mMリン酸溶液にて調製)に溶解させた。この反応溶液を室温にて、活性化したラネーニッケルを加え、26時間後、反応終了をHPLCで確認した後、反応溶液をメンブレンフィルターで濾過し、目的とする糖鎖付加GLP-1ペプチドを含む濾液部分をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120
(C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、目的とするGLP-1の12位のPheがアシアロ糖鎖Asnで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(12Asn GLP-1-asialo)を0.8mg得た。
実施例36 18位Asn-アシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(50μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.125mmol)、TBTU(0.125mmol)及びN−エチルモルホリン(0.125mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.25mmol)、MSNT(0.25mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.175mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.25mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.25mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.25mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)の19残基ペプチドを得た(配列番号71)。
アシアロ糖鎖アスパラギン(b)(大塚化学株式会社製)198mg(100μmol)とDEPBT30.0mg(100μmol)をNMP/DMSO(2.4/0.6ml)に溶解させ、固相合成用カラムに入れた。DIPEA26μl(150μmol)を加えて室温で24時間攪拌した。DMFとDCMとで洗浄すると、固相上にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Asn(Oligosaccharide chain)の20残基糖鎖ペプチドが得られた(配列番号72)。その後、アミノ基がFmoc保護されたアミノ酸をHOBt34mg(0.25mmol)、DIPCI38μl(0.25mmol)、DMF(1ml)によって縮合させ、Gly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Asn(Oligosaccharide chain)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基の糖鎖ペプチドを形成させた(配列番号73)。
得られた糖鎖ペプチドを形成した樹脂を、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の18位のSerがアシアロ糖鎖Asnで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(18Asn GLP-1-asialo)8.2mgが得られた。
実施例37 22位Asn-アシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(50μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.125mmol)、TBTU(0.125mmol)及びN−エチルモルホリン(0.125mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.25mmol)、MSNT(0.25mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.175mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.25mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.25mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.25mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)の15残基ペプチドを得た(配列番号74)。
アシアロ糖鎖アスパラギン(b)(大塚化学株式会社製)198mg(100μmol)とDEPBT30mg(100μmol)をNMP/DMSO(2.4/0.6ml)に溶解させ、固相合成用カラムに入れた。DIPEA(26μl,150μmol)を加えて室温で24時間攪拌した。DMFとDCMとで洗浄すると、固相上にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Asn(Oligosaccharide chain)の16残基糖鎖ペプチドが得られた(配列番号75)。その後、アミノ基がFmoc保護されたアミノ酸をHOBt34mg(0.25mmol)、DIPCI38μl(0.25mmol)、DMF(1ml)によって縮合させ、Gly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Asn(Oligosaccharide chain)−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基の糖鎖ペプチドを形成させた(配列番号76)。
得られた糖鎖ペプチドを形成した樹脂を、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の22位のGlyがアシアロ糖鎖Asnで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(22Asn GLP-1-asialo)12.2mgが得られた。
実施例38 26位Asn-アシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Ala(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で4時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Boc基で保護したアミノ酸にはBoc−His(Trt)を用い、固相樹脂上にAla−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)(配列番号77)の18残基のペプチドを得た。
DCM及びDMFを用いて洗浄した後、トリフルオロエタノールと酢酸の混合溶液(1:1)を十分に樹脂が浸る程度加え、18時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を濃縮し、保護ペプチドAla−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)−NHBocを得た(配列番号78)。
18残基の保護ペプチド35μmol相当をナスフラスコに移し、DMF(3.7ml)に溶解させたのち、アルゴン雰囲気下、−15〜−20℃に冷却した。このものにベンジルチオール(125μl,1.06mmol)を加えた後、別途用意したPyBOP(94.7mg,182μmol)のDMF溶液(1.0ml)を加え、続いて、DIPEA(29.8μl,175μmol)を加えた。−15〜−20℃において2時間攪拌した後、冷却したジエチルエーテル(150ml)に加えペプチド成分を沈殿させた後、溶液部分をメンブレンフィルターで除いた。得られた残渣をトリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を加え室温で撹拌した。2時間後、再度、この溶液を別途用意したジエチルエーテル(150ml)に加え沈殿させた後、溶液部分をメンブレンフィルターで除くことで目的とするペプチドチオエステル体を含む残渣が得られた。この得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]で精製し、C末端がベンジルチオエステルである18残基のペプチドPhS-Ala-Gln-Gly-Glu-Leu-Tyr-Ser-Ser-Val-Asp-Ser-Thr-Phe-Thr-Gly-Glu-Ala-Hisを得た(配列番号79)。
一方、 固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で4時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ酸を保護したアミノ酸とHOBt(67.6mg、0.50mmol)、DIPCI(77.0μl、63.1mg、0.50mmol)、をDMF(2ml)に溶解させ、15分間活性化させた後、固相合成用カラムに加えた。室温で1時間撹拌した後、Fmoc基を20分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu)を用い,固相樹脂上にFmoc−Gly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)の11残基のペプチドを得た(配列番号80)。この11残基のペプチド10μmol分を別途用意した固相合成用カラムに移し変え、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(1ml)を用いて脱保護し、DMFで洗浄後、別途用意した遠沈管にアシアロ糖鎖アスパラギン(b)(大塚化学株式会社製)40.0mg(20.0μmol)とDEPBT9.0mg(30.0μmol)をDMF/DMSO(4:1混合溶液、0.5ml)に溶解させ、固相合成用カラムに入れ、DIPEA3.4μl(20μmol)を加えて室温にて16時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(1ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、Boc−Cys(Trt)、HOBt6.8mg(0.05mmol)、DIPCI7.7μl(0.05mmol)、をDMF(1ml)に溶解させ、15分間活性化させた後、固相合成用カラムに入れた。室温で1時間撹拌した後、樹脂をDCM,DMFを用いて洗浄することで固相樹脂上にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Asn(Oligosaccharide chain)−Cys(Trt)の13残基の糖鎖ペプチドを得た(配列番号81)。このものをトリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を加え室温で3.5時間撹拌した。その後、別途用意したジエチルエーテル(150ml)に加え沈殿させた後、遠心分離操作を行い、目的とする糖鎖ペプチドを含む沈殿物と溶液部分とを分けた。その後、溶液部分を除去した後、HPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、目的とする糖鎖ペプチド7.1mgを得た。
このようにして調製した18残基のC末端がベンジルチオエステルペプチド(1.6mg)と13残基の糖鎖ペプチド(2.5mg)の二種類を同じ遠沈管にいれ、pH6.8のバッファー溶液(0.8ml)(6Mグアニジン塩酸液、0.2mMリン酸溶液にて調製)に溶解させた後、室温にてチオフェノール(8.0μl)を加え、室温で反応を行った。24時間後、反応終了をHPLCで確認した後、反応溶液をそのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、目的とする31残基の糖鎖ペプチド2.0mgを得た。
得られた糖鎖ペプチド(1.0mg)を遠沈管に入れ、pH7.0のバッファー溶液(35mMTCEP液、6Mグアニジン塩酸液、0.2mMリン酸溶液にて調製)に溶解させた。この反応溶液を室温にて、活性化したラネーニッケルを加え、18時間後、反応終了をHPLCで確認した後、反応溶液をメンブレンフィルターで濾過し、目的とする糖鎖ペプチドを含む濾液部分をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、目的とするGLP-1の26位のLysがアシアロ糖鎖Asnで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(26Asn GLP-1-asialo)0.2mgを得た。
実施例39 27位Asn-アシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Ala(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で4時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Boc基で保護したアミノ酸にはBoc−His(Trt)を用い、固相樹脂上にAla−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の18残基のペプチドを得た(配列番号82)。
DCM及びDMFを用いて洗浄した後、トリフルオロエタノールと酢酸の混合溶液(1:1)を十分に樹脂が浸る程度加え、18時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を濃縮し、18残基の保護ペプチドAla−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)−NHBocを得た(配列番号83)。
18残基の保護ペプチド35μmol相当をナスフラスコに移し、DMF(3.7ml)に溶解させたのち、アルゴン雰囲気下、−15〜−20℃に冷却した。このものにベンジルチオール125μl(1.06mmol)を加えた後、別途用意したPyBOP94.7mg(182μmol)のDMF溶液(1.0ml)を加え、続いて、DIPEA29.8μl(175μmol)を加えた。−15〜−20℃において2時間攪拌した後、冷却したジエチルエーテル(150ml)に加えペプチド成分を沈殿させた後、溶液部分をメンブレンフィルターで除いた。得られた残渣をトリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を加え室温で撹拌した。2時間後、再度、この溶液を別途用意したジエチルエーテル(150ml)に加え沈殿させた後、溶液部分をメンブレンフィルターで除くことで目的とするペプチドチオエステル体を含む残渣が得られた。この得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、C末端がベンジルチオエステルである18残基のペプチドPhS-Ala-Gln-Gly-Glu-Leu-Tyr-Ser-Ser-Val-Asp-Ser-Thr-Phe-Thr-Gly-Glu-Ala-Hisを得た(配列番号84)。
一方、固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で4時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ酸を保護したアミノ酸とHOBt67.6mg(0.50mmol)、DIPCI77.0μl(63.1mg、0.50mmol)、をDMF(2ml)に溶解させ、15分間活性化させた後、固相合成用カラムに加えた。室温で1時間撹拌した後、Fmoc基を20分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Pheを用い,固相樹脂上にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Pheの10残基のペプチドを得た(配列番号85)。この10残基のペプチド10μmol分を別途用意した固相合成用カラムに移し変え、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(1ml)を用いて脱保護し、DMFで洗浄後、別途用意した遠沈管にアシアロ糖鎖アスパラギン(b)(大塚化学株式会社製)37.2mg(18.8μmol)とDEPBT8.5mg(28.4μmol)をDMF/DMSO(4:1混合溶液、1.0ml)に溶解させ、固相合成用カラムに入れ、DIPEA3.2μl(18.8μmol)を加えて室温にて16時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(1ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後の糖鎖ペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ酸を保護したアミノ酸とHOBt6.8mg(0.05mmol)、DIPCI7.7μl(0.05mmol)、をDMF(1ml)に溶解させ、15分間活性化させた後、固相合成用カラムに入れた。室温で1時間撹拌した後、Fmoc基を20分20%ピペリジン/DMF溶液(1ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、アミノ酸を順次縮合させた。Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Lys(Boc),Boc基で保護したアミノ酸にはBoc−Cys(Trt)を用い、固相樹脂上にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Asn(Oligosaccharide chain)−Lys(Boc)−Cys(Trt)の13残基の糖鎖ペプチドを得た(配列番号86)。このものをトリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を加え室温で3.5時間撹拌した。その後、別途用意したジエチルエーテル(150ml)に加え沈殿させた後、遠心分離操作を行い、目的とする糖鎖ペプチドを含む沈殿物と溶液部分とを分けた。その後、溶液部分を除去した後、目的物をHPLCで確認した後、HPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、13残基の糖鎖ペプチド6.1mgを得た。
このようにして調製した18残基のC末端がベンジルチオエステルペプチド(1.3mg)と13残基の糖鎖ペプチド(2.0mg)の二種類を同じ遠沈管にいれ、pH6.8のバッファー溶液(0.64ml)(6Mグアニジン塩酸液、0.2mMリン酸溶液にて調製)に溶解させた後、室温にてチオフェノール(6.4μl)を加え、室温で反応を行った。24時間後、反応終了をHPLCで確認した後、反応溶液をそのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、31残基の糖鎖ペプチド1.0mgを得た。
得られた糖鎖ペプチド(1.0mg)を遠沈管に入れ、pH7.0のバッファー溶液(35mMTCEP液、6Mグアニジン塩酸液、0.2mMリン酸溶液にて調製)に溶解させた。この反応溶液を室温にて、活性化したラネーニッケルを加え、18時間後、反応終了をHPLCで確認した後、反応溶液をメンブレンフィルターで濾過し、糖鎖ペプチドを含む濾液部分をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、目的とするGLP-1の27位のGluがアシアロ糖鎖Asnで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(27Asn GLP-1-asialo)0.5mgを得た。
実施例40 28位Asn-アシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Ala(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で4時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Boc基で保護したアミノ酸にはBoc−His(Trt)を用い、固相樹脂上にAla−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の18残基のペプチドを得た(配列番号87)。
DCM及びDMFを用いて洗浄した後、トリフルオロエタノールと酢酸の混合溶液(1:1)を十分に樹脂が浸る程度加え、18時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を濃縮し、18残基の保護ペプチドAla−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)−NHBocを得た(配列番号88)。
18残基の保護ペプチド35μmol相当をナスフラスコに移し、DMF(3.7ml)に溶解させたのち、アルゴン雰囲気下、−15〜−20℃に冷却した。このものにベンジルチオール125μl(1.06mmol)を加えた後、別途用意したPyBOP94.7mg(182μmol)のDMF溶液(1.0ml)を加え、続いて、DIPEA29.8μl(175μmol)を加えた。−15〜−20℃において2時間攪拌した後、冷却したジエチルエーテル(150ml)に加えペプチド成分を沈殿させた後、溶液部分をメンブレンフィルターで除いた。得られた残渣をトリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を加え室温で撹拌した。2時間後、再度、この溶液を別途用意したジエチルエーテル(150ml)に加え沈殿させた後、溶液部分をメンブレンフィルターで除くことで目的とするペプチドチオエステル体を含む残渣が得られた。この得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、C末端がベンジルチオエステルである18残基のペプチドPhS-Ala-Gln-Gly-Glu-Leu-Tyr-Ser-Ser-Val-Asp-Ser-Thr-Phe-Thr-Gly-Glu-Ala-Hisを得た(配列番号89)。
一方、固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で4時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ酸を保護したアミノ酸とHOBt67.6mg(0.50mmol)、DIPCI77.0μl(63.1mg、0.50mmol)、をDMF(2ml)に溶解させ、15分間活性化させた後、固相合成用カラムに加えた。室温で1時間撹拌した後、Fmoc基を20分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ileを用い,固相樹脂上にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ileの9残基のペプチドを得た(配列番号90)。この9残基のペプチド11μmol分を別途用意した固相合成用カラムに移し変え、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(1ml)を用いて脱保護し、DMFで洗浄後、別途用意した遠沈管にアシアロ糖鎖アスパラギン(b)(大塚化学株式会社製)82.6mg(41.8μmol)とDEPBT18.7mg(62.5μmol)をDMF/DMSO(4:1混合溶液、1.4ml)に溶解させ、固相合成用カラムに入れ、DIPEA7.0μl(41.2μmol)を加えて室温にて16時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(1ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後の糖鎖ペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸とHOBt6.8mg(0.05mmol)、DIPCI7.7μl(0.05mmol)、をDMF(1ml)に溶解させ、15分間活性化させた後、固相合成用カラムに入れた。室温で1時間撹拌した後、Fmoc基を20分20%ピペリジン/DMF溶液(1ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、アミノ酸を順次縮合させた。Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Boc基で保護したアミノ酸にはBoc−Cys(Trt)を用い、固相樹脂上にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Asn(Oligosaccharide chain)−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Cys(Trt)の13残基の糖鎖ペプチドを得た(配列番号91)。このものをトリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を加え室温で3.5時間撹拌した。その後、別途用意したジエチルエーテル(150ml)に加え沈殿させた後、遠心分離操作を行い、目的とする糖鎖ペプチドを含む沈殿物と溶液部分とを分けた。その後、溶液部分を除去した後、HPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、13残基の糖鎖ペプチド10.1mgを得た。
このようにして調製した18残基のC末端がベンジルチオエステルペプチド(3.6mg)と13残基の糖鎖ペプチド(5.6mg)の二種類を同じ遠沈管にいれ、pH6.8のバッファー溶液(1.8ml)(6Mグアニジン塩酸液、0.2mMリン酸溶液にて調製)に溶解させた後、室温にてチオフェノール(18μl)を加え、室温で反応を行った。24時間後、反応終了をHPLCで確認した後、反応溶液をそのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、31残基の糖鎖ペプチド3.8mgを得た。
得られた糖鎖ペプチド(1.3mg)を遠沈管に入れ、pH7.0のバッファー溶液(35mMTCEP液、6Mグアニジン塩酸液、0.2mMリン酸溶液にて調製)に溶解させた。この反応溶液を室温にて、活性化したラネーニッケルを加え、40時間後、反応終了をHPLCで確認した後、反応溶液をメンブレンフィルターで濾過し、糖鎖ペプチドを含む濾液部分をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、目的とするGLP-1の28位のPheがアシアロ糖鎖Asnで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(28Asn GLP-1-asialo)0.8mgを得た。
実施例41 30位Asn-アシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(50μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.125mmol)、TBTU(0.125mmol)及びN−エチルモルホリン(0.125mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.25mmol)、MSNT(0.25mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.175mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.25mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.25mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.25mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc)を用い、固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)の7残基ペプチドを得た(配列番号92)。
アシアロ糖鎖アスパラギン(b)(大塚化学株式会社製)198mg(100μmol)とDEPBT30.0mg(100μmol)をNMP/DMSO(2.4/0.6ml)に溶解させ、固相合成用カラムに入れた。DIPEA26μl(150μmol)を加えて室温で24時間攪拌した。DMFとDCMとで洗浄すると、固相上にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Asn(Oligosaccharide chain)の8残基糖鎖ペプチドが得られた(配列番号93)。その後、アミノ基がFmoc保護されたアミノ酸をHOBt34mg(0.25mmol)、DIPCI38μl(0.25mmol)、DMF(1ml)によって縮合させ、Gly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Asn(Oligosaccharide chain)−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基の糖鎖ペプチドを形成させた(配列番号94)。
得られた糖鎖ペプチドを形成した樹脂を、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の30位のAlaがアシアロ糖鎖Asnで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(30Asn GLP-1-asialo)6.4 mgが得られた。
実施例42 36位Asn-アシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(50μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.125mmol)、TBTU(0.125mmol)及びN−エチルモルホリン(0.125mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.25mmol)、MSNT(0.25mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.175mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.25mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.25mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。
アシアロ糖鎖アスパラギン(b)(大塚化学株式会社製)198mg(100μmol)とDEPBT30.0mg(100μmol)をNMP/DMSO(2.4/0.6ml)に溶解させ、固相合成用カラムに入れた。DIPEA26μl(150μmol)を加えて室温で24時間攪拌した。DMFとDCMとで洗浄すると、固相上にGly−Asn(Oligosaccharide chain)の2残基糖鎖ペプチドが得られた。
その後、アミノ基がFmoc保護されたアミノ酸をHOBt34mg(0.25mmol)、DIPCI38μl(0.25mmol)、DMF(1ml)によって縮合させ、Gly−Asn(Oligosaccharide chain)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基の糖鎖ペプチドを形成させた(配列番号95)。
得られた糖鎖ペプチドを形成した樹脂を、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の36位のArgがアシアロ糖鎖Asnで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(36Asn GLP-1-asialo)8.0 mgが得られた。
実施例43 18位Asn-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
実施例36で合成した18 Asn GLP-1-asialo(0.6mg)を50mMカコジル酸緩衝液(pH=5.0,200μl)に溶解させた後、牛血清アルブミン(BSA,1mg)を加えた。これに、CMP−シアル酸(5mg)、Alkaline phosphatase(1μl)を加え均一化し、最後に、α2,6-Sialyltransferase(JT社製、10mU)を加え30℃で24時間反応させた。(HPLC反応モニター条件:カラム:SHISEIDO CAPCELPAK C18 UG120、φ4.6x250mm、展開溶媒A:0.1%TFA水溶液、展開溶媒B:0.09%TFA アセトニトリル/水=90/10、グラジェントA/B=60/40→30/60 40分 流速0.7ml/分)図1にHPLCチャートの1例を示す。図中、手前のピークが原料である18 Asn GLP-1-asialo、後ろのピークが18 Asn
GLP-1-disialoである。HPLC同条件にて精製し、GLP-1の18位のSerがジシアロ糖鎖Asnで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(18 Asn GLP-1-disialo)が0.3mg得られた。
実施例44 22位Asn-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
実施例37で合成した22 Asn GLP-1-asialo(1.3mg)を50mMカコジル酸緩衝液(pH=5.0,200μl)に溶解させた後、牛血清アルブミン(BSA,1mg)を加えた。これに、CMP−シアル酸(5mg)、Alkaline phosphatase(1μl)を加え均一化し、最後に、α2,6-Sialyltransferase(JT社製、10mU)を加え30℃で24時間反応させた。(HPLC反応モニター条件:カラム:SHISEIDO CAPCELPAK C18 UG120、φ4.6x250mm、展開溶媒A:0.1%TFA水溶液、展開溶媒B:0.09%TFA アセトニトリル/水=90/10、グラジェントA/B=60/40→30/60 40分 流速0.7ml/分)図2にHPLCチャートの1例を示す。図中、手前のピークが原料である22Asn GLP-1-asialo、後ろのピークが22 Asn
GLP-1-disialoである。HPLC同条件にて精製し、GLP-1の22位のGlyがジシアロ糖鎖Asnで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(22Asn GLP-1-disialo)が1.3mg得られた。
実施例45 30位Asn-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
実施例41で合成した30 Asn GLP-1-asialo(0.9mg)を50mMカコジル酸緩衝液(pH=5.0,200μl)に溶解させた後、牛血清アルブミン(BSA,1mg)を加えた。これに、CMP−シアル酸(5mg)、Alkaline phosphatase(1μl)を加え均一化し、最後に、α2,6-Sialyltransferase(JT社製、10mU)を加え30℃で24時間反応させた。(HPLC反応モニター条件:カラム:SHISEIDO CAPCELPAK C18 UG120、φ4.6x250mm、展開溶媒A:0.1%TFA水溶液、展開溶媒B:0.09%TFA アセトニトリル/水=90/10、グラジェントA/B=60/40→30/60 40分 流速0.7ml/分)図3にHPLCチャートの1例を示す。図中、手前のピークが原料である30 Asn GLP-1-asialo、後ろのピークが30 Asn GLP-1-disialoである。HPLC同条件にて精製し、GLP-1の30位のAlaがジシアロ糖鎖Asnで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(30 Asn GLP-1-disialo)が0.6mg得られた。
実施例46 30位Asn-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Ala(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で4時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Boc基で保護したアミノ酸にはBoc−His(Trt)を用い、固相樹脂上にAla−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の18残基のペプチドを得た(配列番号96)。
DCM及びDMFを用いて洗浄した後、トリフルオロエタノールと酢酸の混合溶液(1:1)を十分に樹脂が浸る程度加え、18時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を濃縮し、保護ペプチドAla−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)−NHBocを得た(配列番号97)。
18残基の保護ペプチド35μmol相当をナスフラスコに移し、DMF(3.7ml)に溶解させたのち、アルゴン雰囲気下、−15〜−20℃に冷却した。このものにベンジルチオール125μl(1.06mmol)を加えた後、別途用意したPyBOP94.7mg(182μmol)のDMF溶液(1.0ml)を加え、続いて、DIPEA29.8μl(175μmol)を加えた。−15〜−20℃において2時間攪拌した後、冷却したジエチルエーテル(150ml)に加えペプチド成分を沈殿させた後、溶液部分をメンブレンフィルターで除いた。得られた残渣をトリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を加え室温で撹拌した。2時間後、再度、この溶液を別途用意したジエチルエーテル(150ml)に加え沈殿させた後、溶液部分をメンブレンフィルターで除くことで目的とするペプチドチオエステル体を含む残渣が得られた。この得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、C末端がベンジルチオエステルで18残基のペプチドPhS-Ala-Gln-Gly-Glu-Leu-Tyr-Ser-Ser-Val-Asp-Ser-Thr-Phe-Thr-Gly-Glu-Ala-Hisを得た(配列番号98)。
ESI−MS: Calcd for C881252131S: [M+2H]2+ 1002.9, found.1003.3
一方、 固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で4時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸とHOBt67.6mg(0.50mmol)、DIPCI77.0μl(63.1mg、0.50mmol)、をDMF(2ml)に溶解させ、15分間活性化させた後、固相合成用カラムに加えた。室温で1時間撹拌した後、Fmoc基を20分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc)を用い,固相樹脂にGly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)の7残基のペプチドを得た(配列番号99)。この7残基のペプチド34.6μmol分を別途用意した固相合成用カラムに移し変え、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護し、DMFで洗浄後、別途用意した遠沈管に糖鎖アスパラギン(f)(大塚化学株式会社製)132.7mg(48.4μmol)とDEPBT31.2mg(104.3μmol)をDMF/DMSO(1:4混合溶液、0.6ml)に溶解させ、固相合成用カラムに入れ、DIPEA18.1μl(103.8μmol)を加えて室温にて18時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(1ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後の糖鎖ペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸とHOBt33.8mg(0.25mmol)、DIPCI38.5μl(31.5mg,0.25mmol)、をDMF(1ml)に溶解させ、15分間活性化させた後、固相合成用カラムに入れた。室温で1時間撹拌した後、Fmoc基を20分20%ピペリジン/DMF溶液(1ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、アミノ酸を順次縮合させた。Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc), Boc基で保護したアミノ酸にはBoc−Cys(Trt)を用い、固相樹脂上に,Gly−Arg(Pbf)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Asn(Oligosaccharide chain)−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Cys(trt)の13残基の糖鎖ペプチドを得た(配列番号100)。このものをトリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を加え室温で3.5時間撹拌した。その後、別途用意したジエチルエーテル(150ml)に加え沈殿させた後、遠心分離操作を行い、糖鎖ペプチドを含む沈殿物と溶液部分とを分けた。その後、溶液部分を除去した後、得られた沈殿物をpH6.8の50mMジチオスレイトール溶液バッファー(50mM ジチオスレイトール溶液、6Mグアニジン塩酸液、0.2mMリン酸溶液にて調製)に溶解させ、一晩反応させた。目的物をHPLCで確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、13残基の糖鎖ペプチド18.2mgを得た。
ESI−MS: Calcd for C1692602678S: [M+3H]3+ 1312.2, found.1313.0
このようにして調製した18残基のC末端がベンジルチオエステルペプチド(9.3mg)と13残基の糖鎖ペプチド(18.2mg)の二種類を同じ遠沈管にいれ、pH6.8のバッファー溶液(0.15ml)(6Mグアニジン塩酸液、0.2mMリン酸溶液にて調製)に溶解させた後、室温にてチオフェノール(15.4μl)を加え、37℃で反応を行った。24時間後、反応溶液をそのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、31残基の糖鎖ペプチド9.2mgを得た。
ESI−MS: Calcd for C25037747109S: [M+4H]4+ 1454.4, found.1455.0
得られた糖鎖ペプチド(9.2mg)を遠沈管に入れ、pH7.0のバッファー溶液(35mMTCEP液、6Mグアニジン塩酸液、0.2mMリン酸溶液にて調製)に溶解させた。この反応溶液を室温にて、活性化したラネーニッケルを加え、72時間後、反応終了をHPLCで確認した後、反応溶液をメンブレンフィルターで濾過し、目的とする糖鎖ペプチドを含む濾液部分をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製し、31残基の糖鎖ペプチド1.3mgを得た。
ESI−MS: Calcd for C25037747109: [M+4H]4+ 1446.4, found.1447.2
このようにして得られた31残基の糖鎖ペプチド1.3mgをエッペンチューブにいれ、蒸留水(25μl)で溶解させた後、室温にて100mM水酸化ナトリウム水溶液(25μl)を加えた。30分後、HPLCにて目的物の生成を確認した後、0℃に冷却し、50mM酢酸水溶液(50μl)を加え中和操作を行い、その後、HPLC[カラム:Vydac column (C18 5μm)、φ4.6 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 7.0ml/min、;B液25→45%(15min)→60%(10min)→95%(10min)、linear gradient]にて精製を行い、目的とするGLP-1の30位のAlaがジシアロ糖鎖Asnで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(30Asn GLP-1-disialo)0.3mgを得た。
ESI−MS: Calcd for C23636547109: [M+4H]4+ 1401.4, found.1402.1
実施例47 36位Asn-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
実施例42で合成した36 Asn GLP-1-asialo(0.8mg)を50mMカコジル酸緩衝液(pH=5.0,200μl)に溶解させた後、牛血清アルブミン(BSA,1mg)を加えた。これに、CMP−シアル酸(5mg)、Alkaline phosphatase(1μl)を加え均一化し、最後に、α2,6-Sialyltransferase(JT社製、10mU)を加え30℃で24時間反応させた。(HPLC反応モニター条件:カラム:SHISEIDO CAPCELPAK C18 UG120、φ4.6x250mm、展開溶媒A:0.1%TFA水溶液、展開溶媒B:0.09%TFA アセトニトリル/水=90/10、グラジェントA/B=60/40→30/60 40分 流速0.7ml/分)図4にHPLCチャートの1例を示す。図中、手前のピークが原料である36Asn GLP-1-asialo、後ろのピークが36 Asn
GLP-1-disialoである。HPLC同条件にて精製し、GLP-1の36位のArgがジシアロ糖鎖Asnで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(36Asn GLP-1-disialo)が0.6mg得られた。
実施例48 26位−34位Cys-ジシアロ糖鎖付加GLP-1ペプチドの合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Arg(Pbf),Fmoc−Gly,Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂上にGly−Arg(Pbf)−Gly−Cys(Trt)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Cys(Trt)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Ser(tBu)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基のペプチドを得た(配列番号101)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の26位及び34位のLysがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)10.5mgと上記で合成したペプチド鎖2.1mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、210μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の26及び34位のLysが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(26-34Cys GLP-1-disialo)を0.1mg得た。
実施例49 18位−36位Cys-ジシアロ糖鎖付加 GLP-1の合成法
固相合成用カラムにAmino−PEGA resin(メルク社製)(100μmol)を入れ、塩化メチレン(DCM)、DMFで十分に洗浄した後、DMFで十分に膨潤させた。4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸(HMPB)(0.25mmol)、TBTU(0.25mmol)及びN−エチルモルホリン(0.25mmol)をDMF(2ml)に溶解させてカラムに入れ、室温で4時間攪拌した。樹脂をDMF及びDCMで十分に洗浄し、HMPB−PEGA resinを得、固相合成の固相として用いた。
Fmoc−Gly(0.50mmol)、MSNT(0.50mmol)及びN−メチルイミダゾール(0.375mmol)をDCM(2ml)に溶解させて、固相合成用カラムに入れ、25℃で3時間攪拌した。
攪拌後、樹脂をDCM、DMFを用いて洗浄した。Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。DMFで洗浄後、その後のペプチド鎖の伸長は以下に示す方法を用いて、順次アミノ酸を縮合させた。
Fmoc基でアミノ基を保護したアミノ酸をN−メチルピロリドン(NMP)(1ml)に溶解させ、0.45M HCTU・HOBT/NMP(0.4mmol)を加えた後に、固相合成用カラムに加え、続いて0.9M DIPEA/NMP(0.8mmol)を固相合成用カラムに加えた。室温で20分間攪拌した後、樹脂をDCM及びDMFを用いて洗浄し、Fmoc基を15分20%ピペリジン/DMF溶液(2ml)を用いて脱保護した。この操作を繰り返し、Fmoc基で保護したアミノ酸(0.5mmol)を使用しアミノ酸を順次縮合させた。
Fmoc基で保護したアミノ酸にはFmoc−Gly,Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Val,Fmoc−Leu,Fmoc−Trp(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ile,Fmoc−Phe,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Lys(Boc),Fmoc−Ala,Fmoc−Ala,Fmoc−Gln(Trt),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Leu,Fmoc−Tyr(tBu),Fmoc−Cys(Trt),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Val,Fmoc−Asp(OtBu),Fmoc−Ser(tBu),Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Phe,Fmoc−Thr(tBu),Fmoc−Gly,Fmoc−Glu(OtBu),Fmoc−Ala,Fmoc−His(Trt)を用い、固相樹脂にGly−Cys(Trt)−Gly−Lys(Boc)−Val−Leu−Trp(Boc)−Ala−Ile−Phe−Glu(OtBu)−Lys(Boc)−Ala−Ala−Gln(Trt)−Gly−Glu(OtBu)−Leu−Tyr(tBu)−Cys(Trt)−Ser(tBu)−Val−Asp(OtBu)−Ser(tBu)−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Gly−Glu(OtBu)−Ala−His(Trt)の31残基ペプチドを得た(配列番号102)。
得られたペプチドを形成した樹脂を一部固相合成用カラムにとり、トリフルオロ酢酸:水:TIPS(=95:2.5:2.5)を樹脂が十分に浸る程度に加え、3時間室温で撹拌した。樹脂をろ過して除き、反応溶液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18 5μm)、φ20 x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 8.0ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の18位のSer及び36位のArgがCysで置換されたペプチドが得られた。
ブロモアセチル化したジシアロ糖鎖(a)(大塚化学株式会社製)10.5mg
と上記で合成したペプチド鎖2.1mgを100mMリン酸緩衝液pH7.5、210μlに溶かし、37℃で4時間反応させた。HPLCで原料消失を確認した後、そのままHPLC[カラム:SHISEIDO UG-120 (C18, 5μm)、φ4.6x250mm、グラジエント:A液:0.1%TFA水、B液:0.09%TFA/10%水/90%AN 0.7ml/min、;B液35→60% 20min linear gradient]で精製し、GLP-1の18位のSer及び36位のArgが糖鎖付加Cysで置換された糖鎖付加GLP-1ペプチド(18-36Cys GLP-1-disialo)を0.8mg得た。
以下の表7は、実施例8〜49で得られた糖鎖付加GLP-1ペプチドのMSスペクトルデータである。表中、[M+H]+は、MALDI-TOF massで、[M+3H]3+及び[M+4H]4+は、EMI-MSで測定した結果を示す。
試験例1(血漿中における安定性)
実施例7又は比較例1で製造したペプチド0.1mgをエッペンチューブにいれ、全量0.114mlになるようにPBS(0.08ml、全体量の70%)、及び血漿(0.034ml、全体量の30%)を順次いれ、37℃で反応させた。
血漿を反応容器に加えた時間を0分とし、10、30、60、180、360、720及び1440分に、反応溶液から0.01mlを取り出すことによりサンプリングを行った。
サンプリングした反応溶液を、あらかじめエッペンチューブに用意した10%トリフルオロ酢酸溶液0.02mlと混和させた後、遠心分離を行い、その混和溶液の上澄み分より0.025mlをHPLCにインジェクションし、反応溶液の組成を分析した(反応モニタリング条件:shiseido CAPCELL PAK C18,UG120,250×4.6mm,展開溶媒A:0.1%TFA水溶液 B:0.1%TFA アセトニトリル:水=90:10 グラジエントA:B=95:5→5:95 15分 流速0.7ml/min)。結果を図5(実施例7)及び図6(比較例1)に示す。
図5において、13.3分付近に、糖鎖付加GLP-1ペプチドのピークが認められる。図5に示されるように、血漿添加後24時間(1440分)後まで、実施例7の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、そのほとんどが残存していた。
一方、図6において、16〜16.5分の間のピークは、分解されていないGLP-1を示し、17.5〜18分の間のピークは、7位及び8位のHis−Alaが脱離したGLP-1フラグメント(9−36)を示す。図6に示されるように、糖鎖が付加していない比較例1のGLP-1は、血漿添加後180分までにそのほとんどが分解された。
試験例2(db/dbマウスにおける血糖値低下作用1)
実施例1〜5又は比較例1で製造したペプチドを、8週齢の雄、2型糖尿病モデルマウス(BKS.Cg-+
Leprdb / Leprdb / Jcl*)に全量8ml/kg body waight(サンプル濃度9nmol/kg body waight)になるように、投与サンプル同一のものをモデルマウス3匹それぞれに腹腔内投与した。すなわち、該ペプチドのPBS溶液(9nmol/10ml)を、BKS.Cg-+ Leprdb/+ Leprdb/Jclマウス(8週齢、雄)に10ml/kgの投与量で腹腔内に投与した。投与後、0、30、60、90、120、180分後に眼底採血法により0.03ml採血を行い、得られた血液を全量0.3mlになるようにPBSで希釈、その溶液を遠心分離操作し血漿成分と血球成分に分離した。その後、血漿成分のみを別途用意したエッペンチューブに移し替え、冷蔵保存した。血漿中のグルコース濃度を、吸光光度計を利用したグルコースCII―テストワコーを用いて測定した。統計学的処理を行い結果を得た。結果を図7に示す。
図7に示されるように、糖鎖が付加していない比較例1のGLP-1は、血糖値をほとんど低下させなかった。これに対し、実施例1〜5の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、いずれも血糖値を有意に低下させ、かつその効果は、120分後も持続した。
試験例3(db/dbマウスにおける血糖値低下作用2)
実施例5又は比較例1で製造したペプチドを、8週齢の雄、2型糖尿病モデルマウス(BKS.Cg-+
Leprdb / Leprdb / Jcl*)に全量8ml/kg body waight(サンプル濃度(body waight):0.9nmol/kg、9nmol/kg、90nmol/kg、900nmol/kg)になるように、投与サンプル同一のものをモデルマウス3匹それぞれに腹腔内投与した。すなわち、該ペプチドのPBS溶液(それぞれ0.9nmol/10ml、9nmol/10ml、90nmol/10ml、900nmol/10ml)を、BKS.Cg-+ Leprdb/+ Leprdb/Jclマウス(8週齢、雄)に10ml/kgの投与量で腹腔内に投与した。サンプル投与の、0、30、60、90及び120分後に眼底採血法により0.03ml採血を行い、得られた血液を全量0.3mlになるようにPBSで希釈、その溶液を遠心分離操作し血漿成分と血球成分に分離した。その後、血漿成分のみを別途用意したエッペンチューブに移し替え冷蔵保存した。血漿中のグルコース濃度を、吸光光度計を利用したグルコースCII―テストワコーを用いて測定した。統計学的処理を行い結果を得た。結果を図8に示す。
図8の結果から、糖鎖付加GLP-1ペプチドが、GLP-1の投与量を900nmol/kgにしたときに比し、1/100の投与量でも優れた血糖値低下作用を示すことが分かる。
試験例4 (ジペプチジルペプチダーゼIV (DPP-IV)に対する耐性試験1)
0.5mlのエッペンチューブ中に実施例1〜5、13〜23、25、27、31、34、36、48若しくは49で製造した糖鎖付加GLP-1ペプチド又は比較例1で製造したGLP-117.7nmolとDPP-IV(Dipeptidyl Peptidase IV from porcine kidney、SIGMA社製)2.2mUとを加え、それぞれ100mMリン酸ナトリウム緩衝液で全量100μlになるように調製し、37℃で反応させた。反応液10μlを、あらかじめ別のエッペンチューブに用意した10%トリフルオロ酢酸15μlと混和させ、HPLCに20μlインジェクションし、原料の消失をモニターした(HPLC条件:カラム:SHISEIDO
CAPCELPAK C18 UG120、φ4.6x250mm、展開溶媒A:0.1%TFA水溶液、展開溶媒B:0.09%TFA
アセトニトリル/水=90/10、グラジェントA/B=65/30→30/60 20分 流速0.7ml/分)。
DPP-IVに対する耐性の指標となる半減期(t1/2)を、糖鎖が付加していない比較例1のGLP-1の半減期(t1/2)を基準(=1)として、各実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチドについて評価した値を表8に示す。
各実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、比較例1のGLP-1のDPP-IV耐性の1.2倍〜128倍のDPP-IV耐性を示した。18,36位(Cys-ジシアロ) 糖鎖付加GLP-1ペプチドが最大の耐性を示し、次いで12位(Cys-ジシアロ)、26,34位(Cys-ジシアロ)、28位(Cys-ジシアロ)、14位(Cys-ジシアロ)、26位(Cys-ジシアロ)、26位(Cys-アシアロ)、32位(Cys-ジシアロ)、25位(Cys-ジシアロ)、22位(Cys-ジシアロ)、24位(Cys-ジシアロ)、34位(Cys-ジシアロ)、20位(Cys-ジシアロ)、30位(Cys-ジシアロ)、27位(Cys-ジシアロ)、34位(Cys-アシアロ)、34位(Cys-ジグルクナック)、38位(Cys-ジシアロ)、36位(Cys-ジシアロ)、34位(Cys-ジマンノース)、18位(Cys-ジシアロ)、18位(Asn-アシアロ)、16位(Cys-ジシアロ)の順で大きなDPP-IV耐性を示した。
実施例3、23及び48又は実施例1、4及び49の糖鎖付加GLP-1ペプチドのDPP-IV耐性の比較から、糖鎖付加GLP-1ペプチドにおいて、2本以上の糖鎖付加を行うことにより、1本の糖鎖付加を行った場合と比べて、DPP-IV耐性増大について、相乗効果が生じることが示された。
糖鎖構造に関しては、ジシアロ糖鎖>アシアロ糖鎖>ジグルクナック糖鎖>ジマンノース糖鎖の順に、付加した糖鎖付加GLP-1ペプチドが高いDPP-IV耐性を示した。
試験例5 (ジペプチジルペプチダーゼIV (DPP-IV)に対する耐性試験2)
0.5mlのエッペンチューブ中に実施例10〜13のいずれかで製造した糖鎖付加GLP-1ペプチド17.7nmolとDPP-IV(Dipeptidyl Peptidase IV from porcine kidney、SIGMA社製)22mUとを加え、100mMリン酸ナトリウム緩衝液で全量100μlになるように調製し、37℃で反応させた。反応液10μlを、あらかじめ別のエッペンチューブに用意した10%トリフルオロ酢酸15μlと混和させ、HPLCに20μlインジェクションし、原料の消失をモニターした(HPLC条件:カラム:SHISEIDO
CAPCELPAK C18 UG120、φ4.6x250mm、展開溶媒A:0.1%TFA水溶液、展開溶媒B:0.09%TFA
アセトニトリル/水=90/10、グラジェントA/B=65/30→30/60 20分 流速0.7ml/分)。
DPP-IVに対する耐性の指標となる半減期(t1/2)を、実施例13の糖鎖付加GLP-1ペプチドの半減期(t1/2)を基準(=1)として、実施例10〜12の糖鎖付加GLP-1ペプチドについて評価した値を表9に示す。
試験例4において、実施例13の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、糖鎖が付加していない比較例1のGLP-1と比較して、約34倍のDPP-IV耐性を示した。この実施例13の糖鎖付加GLP-1ペプチド(12位(Cys-ジシアロ))と比較して、実施例10〜12の糖鎖付加GLP-1ペプチドは、1.1倍〜17.2倍のDPP-IV耐性を示した。9位(Cys-ジシアロ)が最大の耐性を示し、次いで10位(Cys-ジシアロ)、11位(Cys-ジシアロ)、12位(Cys-ジシアロ)と、GLP-1のN末端に近い部位にの順で増大したDPP-IV耐性を示した。なお、DPP-IVに対する反応部位はGLP-1のN末端に存在することが知られている部位に糖鎖を付加したものほど、高いDPP-IV耐性を示した。
試験例6 (cAMP合成能試験)
1. マウスGLP-1受容体発現ベクターの構築
マウスGLP-1受容体cDNAの5’末端と3’末端に結合するマウスGLP-1受容体センスプライマー(5’-GTTGCTAGCGCCACCATGGCCAGCACCCCAAGCCT-3’)(配列番号152)及びマウスGLP-1受容体アンチセンスプライマー(5’-CCTGAATTCTCAGCTGTAGGAACTCTGGCAG-3’)(配列番号153)をそれぞれ合成し、cDNA(Clone ID:40046534、Open Biosystems社)を鋳型としてExTaq polymerase(TaKaRa社)を用いてPCRを行なった。すなわち、テンプレートcDNA(10ng/μL)1μL、2.5mM dNTPs 4μL、プライマー混合液(各50μM)1μL、×10 Ex Taq polymerase Buffer 5μL、Ex Taq
polymerase 0.25μL及び滅菌水38.75μLからなる合計50μLの反応液を用い、94℃ 1分;94℃ 45秒、55℃ 1分、72℃ 2分(35サイクル);72℃ 10分で反応させた。PCR反応産物は1%アガロースゲル電気泳動後、cDNA断片をWizard SV Gel and PCR Clean-up System(Promega社)を用いて精製し、さらに制限酵素(EcoRIおよびNheI)処理を行ない、マウスGLP-1受容体cDNAを得た。
マウスGLP-1受容体高発現細胞の効率的取得のため、発現ベクターとしてpIRES-gfpベクターを用いた。本ベクターはpIRESpuro2(Clontech社)の制限酵素処理(Sal I、BamHI)により得られたIRES遺伝子を含むDNA断片をベクターpEGFP-N1(Clontech社)に挿入することにより作製した。
マウスGLP-1受容体cDNA断片をpIRES-gfpに挿入することによりマウスGLP-1受容体発現ベクターmGLP-1R/pIRES-gfpを得た。得られたベクターはABI3100-Avant(Applied Biosystems社)を用いてDNA塩基配列の確認を行った。
2. マウスGLP-1受容体発現CHO−K1細胞の作製
得られたmGLP-1R /pIRES-gfpは、FuGENE(登録商標)(Roche社)を用い、取扱説明書に従ってCHO−K1細胞(ATCCカタログ番号CCL-61)に遺伝子導入した。遺伝子導入されたCHO−K1細胞は10%FCS(Hyclone社)、ペニシリン−ストレプトマイシン(SIGMA社)含有RPMI1640培地(和光純薬社)にて培養し、さらにG418(和光純薬工業株式会社)1.0mg/mlを添加して薬剤選択を行なった。薬剤耐性を獲得した細胞はセルソーター(EPICS
ALTRA、Beckman Coulter社)を用いてGFP発現量を指標にソーティングを行った。ソーティング後の細胞は限界希釈を行い、GFP高発現細胞、すなわちマウスGLP-1受容体を高発現する細胞を得た。得られた細胞をマウスGLP-1受容体発現CHO−K1細胞として下記実験に使用した。
3. 糖鎖付加GLP-1ペプチドのアゴニスト作用(cAMP合成能)解析
上記2で作製したマウスGLP-1受容体発現CHO−K1細胞を用いて、糖鎖付加GLP-1ペプチドのアゴニスト作用をcAMP合成能を指標に評価した。
マウスGLP-1受容体発現CHO−K1細胞を10%FCS含有RPMI1640培地に5×10個/mlの濃度になるよう懸濁した。細胞懸濁液は100μLずつ平底96穴プレート(Falcon社)に播種し、37℃、5%COにて16時間培養した。培養上清を捨て、2.5mMグルコース含有Krebs Ringer bicarbonate Bufferにて溶解した糖鎖付加GLP-1ペプチドを100μL/ウェルずつ添加、37℃にて30分培養し、速やかに培養上清を捨てた。マウスGLP-1受容体発現CHO−K1細胞内で合成されたcAMP量はcAMP ELISAキット(GEヘルスケアバイオサイエンス社あるいはCayman社)を用いて測定し、糖鎖付加GLP-1ペプチドのマウスGLP-1受容体に対するアゴニスト作用の指標とした。
GLP-1はGLP-1受容体と結合することにより細胞内cAMP濃度を上昇させ、インシュリン分泌を促進させる。そこで糖鎖付加GLP-1ペプチドの活性を、cAMP合成能を指標に評価した。マウスGLP-1受容体発現CHO-K1細胞を糖鎖付加GLP-1ペプチドで刺激し、細胞内で合成されるcAMP量を測定した。糖鎖が付加していない比較例1のGLP-1のEC50値を1とした場合の実施例1〜5、8〜23、25、27の糖鎖付加GLP-1ペプチドの相対活性を、表10に示す。
糖鎖が付加していない比較例1のGLP-1と同等以上の活性を示す実施例の糖鎖付加GLP-1ペプチドとして22Cys GLP-1-disialo, 26Cys
GLP-1-asialo, 30Cys GLP-1-disialo, 34Cys GLP-1-disialo, 34Cys GLP-1-asialo, 36Cys GLP-1-disialo, 38Cys GLP-1-disialoが、見出された。22, 26, 30, 34, 36, 38位(=37位のアミノ酸に糖鎖付加アミノ酸を付加)のアミノ酸が糖鎖付加に適した位置であると考えられた。
試験例7 経口耐糖能試験(OGTT: Oral Glucose
Tolerance Test)
実施例1〜5、9、10、13、16、21、23〜27、29〜34、38、45、48若しくは49で製造した糖鎖付加GLP-1ペプチド又は比較例1で製造したGLP-1のPBS溶液を、一晩絶食させたC57BL/6JJclマウス(10週齢、雄)に10ml/kgの投与量で腹腔内に投与した。30分後にグルコース溶液を1mg/gの投与量で経口投与した。グルコース投与前、グルコース投与30分後、60分後、120分後に眼窩採血を行い、アキュチェックアビバ(ロッシュダイアグノスティックス社)を用いて血糖値を測定した。
試験例7−1(各種糖鎖付加GLP-1ペプチドのOGTT)
一晩絶食させた上記マウスにグルコース溶液を経口投与後、経時的に採血し血糖値を測定した。グルコース投与によりマウス血糖値は上昇し、投与後30分に最大となり、その後徐々に減少する。グルコース投与30分前に、各実施例で製造した糖鎖付加GLP-1ペプチド(8Cys GLP-1-disialo、9Cys GLP-1-disialo、12Cys GLP-1-disialo、18Cys GLP-1-disialo、20Cys GLP-1-disialo、22Cys GLP-1-disialo、26Cys GLP-1-disialo、26Cys GLP-1-asialo、30Cys GLP-1-disialo、34Cys GLP-1-disialo、34Cys GLP-1-asialo、36Cys GLP-1-disialo、38Cys GLP-1-disialo)又は比較例1で製造したGLP-1をそれぞれ9nmol/kgの投与量で腹腔内に投与し血糖値上昇抑制作用を比較した。結果を図9〜11に示す。
糖鎖が付加していない比較例1のGLP-1は血中安定性が低く、投与後、速やかに分解されるため、血糖値上昇抑制作用は小さい。
これに対し、糖鎖付加GLP-1ペプチドである18Cys GLP-1-disialo、20Cys GLP-1-disialo、22Cys GLP-1-disialo、26Cys GLP-1-disialo、26Cys GLP-1-asialo、30Cys GLP-1-disialo、34Cys GLP-1-disialo、34Cys GLP-1-asialo、36Cys GLP-1-disialo、38Cys GLP-1-disialoは強い血糖値上昇抑制作用を示した。
試験例7−2(糖鎖付加GLP-1ペプチドのOGTTにおける糖鎖構造の影響)
11糖(ジシアロ糖鎖)、9糖(アシアロ糖鎖)、7糖(ジグルクナック糖鎖)又は5糖(ジマンノース糖鎖)を付加した糖鎖付加GLP-1ペプチド(22Cys GLP-1-disialo、22Cys GLP-1-asialo、22Cys GLP-1-diGlcNAc、22Cys GLP-1-dimannose、30Cys GLP-1-disialo、30Cys GLP-1-asialo、30Cys GLP-1-diGlcNAc、30Cys GLP-1-dimannose、34Cys GLP-1-disialo、34Cys GLP-1-asialo、34Cys GLP-1-diGlcNAc、34Cys GLP-1-dimannose)又は比較例1で製造したGLP-1をそれぞれ9nmol/kgの投与量で腹腔内に投与し、糖鎖構造-活性相関をマウスOGTTで検討した。結果を図12〜14に示す。
22位、30位、34位いずれの付加部位においても、最も強い血糖値上昇抑制作用を示したのは最も大きい11糖(ジシアロ糖鎖)を付加した糖鎖付加GLP-1ペプチドであった。血糖値上昇抑制活性は、11糖≧9糖≧7糖≧5糖の順で高かった。
試験例7−3(糖鎖付加GLP-1ペプチドのOGTTにおける投与量の影響)
高活性糖鎖付加GLP-1ペプチドの順位付けを目的として、26Cys GLP-1-disialo、30Cys GLP-1-disialo、34Cys GLP-1-disialo、36Cys GLP-1-disialoについて投与量をそれぞれ1/10(0.9nmol/kg)又は1/100(0.09nmol/kg)としたマウスOGTTを実施した。結果を図15〜18に示す。図15〜18中、GLP-1については、試験例7−2で得た、9nmol/kgの投与量でのOGTTの結果を示す。
26Cys GLP-1-disialo、30Cys GLP-1-disialo、34Cys GLP-1-disialo、36Cys GLP-1-disialoいずれの糖鎖付加GLP-1ペプチドも投与量依存的な血糖値上昇抑制活性を示した。0.9nmol/kgの投与量で血糖値上昇を最も強く抑制したのは30Cys GLP-1-disialoおよび36Cys GLP-1-disialoであり、ほぼ完全に血糖値上昇を抑制していた。
また、投与量0.09nmol/kgの36Cys GLP-1-disialo の血糖値上昇抑制活性は、投与量9nmol/kgのGLP-1の活性と同等であることから、36Cys GLP-1-disialo の活性はGLP-1に比べ約100倍増大したと考えられた。同様に、投与量0.09nmol/kgの30Cys GLP-1-disialoの血糖値上昇抑制活性は同投与量の36Cys
GLP-1-disialo の活性よりも弱いことから、30Cys GLP-1-disialo の活性はGLP-1の10倍〜100倍以下であると考えられた。投与量0.9nmol/kgにおける26Cys
GLP-1-disialo, 34Cys GLP-1-disialoの薬効は同投与量の30Cys
GLP-1-disialo, 36Cys GLP-1-disialoの血糖上昇抑制活性の1/2程度であったことから26Cys GLP-1-disialo, 34Cys GLP-1-disialoの活性はGLP-1の5倍〜50倍程度であると考えられた。上記のOGTTにおいて高い活性を示した糖鎖付加部位は30位および36位であった。
試験例7−4(Asn糖鎖付加GLP-1ペプチドのOGTT)
GLP-1の22位又は30位のアミノ酸を、糖鎖付加Asn(天然結合型糖鎖)又は糖鎖付加Cysで置換した、糖鎖付加GLP-1ペプチドについて、投与量0.9nmol/kgにおける活性をマウスOGTTで比較した。結果を図19に示す。図19中、GLP-1については、試験例7−2で得た、9nmol/kgの投与量でのOGTTの結果を示す。
22位に9糖(アシアロ糖鎖)を付加した場合、30位に11糖(ジシアロ糖鎖)を付加した場合共に、糖鎖付加Asnと糖鎖付加Cysとの間で糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用に違いは無く、いずれの糖鎖付加アミノ酸を付加した場合でも糖鎖付加GLP-1ペプチドは活性を示した。
試験例7−5(糖鎖付加GLP-1ペプチドのOGTTにおける、糖鎖付加数の影響)
2本の糖鎖を付加した実施例48及び49の糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値上昇抑制作用について、マウスOGTTを用いて評価した。投与量9nmol/kgにおける26,34Cys GLP-1-disialo及び18,36Cys GLP-1-disialoのOGTTの結果を図20に示す。図20中、GLP-1については、試験例7−2で得た、9nmol/kgの投与量でのOGTTの結果を示す。
投与量9nmoL/kgの18,36Cys GLP-1-disialoの作用は、図5、14における36Cys GLP-1-disialoとほぼ同等であった。投与量9nmol/kgの26,34Cys GLP-1-disialoの血糖値上昇抑制活性は、同投与量のGLP-1と比較して、若干改善していた。
次に18,36Cys GLP-1-disialoについて、投与量を1/10(0.9nmol/kg)としてOGTTを行った。同様に、投与量9nmol/kgのGLP-1についてOGTTを行い、18,36Cys GLP-1-disialoと比較した。結果を図21に示す。
投与量0.9nmol/kgの18,36Cys GLP-1-disialoの血糖値低下作用は投与量9nmol/kgのGLP-1とほぼ同等であった。18,36Cys GLP-1-disialoの血糖値上昇抑制活性はGLP-1に比べ10倍程度増大していると考えられた。
試験例8 (糖尿病モデルマウスにおける糖鎖付加GLP-1ペプチドの血糖値低下作用)
実施例2、3、4、21若しくは23で製造した糖鎖付加GLP-1ペプチド又は比較例1で製造したGLP-1のPBS溶液(9nmol/10ml)を、BKS.Cg-+ Leprdb/+Leprdb/Jclマウス(10週齢、雄)に10ml/kgの投与量で腹腔内に投与した。化合物投与前、30分後、60分後、120分、180分、300分後に眼窩採血を行い、アキュチェックアビバ(ロッシュダイアグノスティックス社)を用いて血糖値を測定した。
糖尿病モデルマウスである、db/db(BKS.Cg-+ Leprdb/+ Leprdb/Jcl)マウスは摂食抑制/エネルギー代謝亢進ホルモンであるレプチンの受容体に変異が生じたマウスで、肥満、高血糖等の症状を発症する。
マウスOGTT(試験例7)で血糖値上昇抑制活性を示した糖鎖付加GLP-1ペプチドのうち、22Cys GLP-1-disialo, 26Cys GLP-1-disialo, 30Cys GLP-1-disialo, 34Cys GLP-1-disialo, 36Cys
GLP-1-disialoをdb/dbマウスに9nmol/kgの投与量で腹腔内に投与し、経時的に血糖値を測定することにより、血糖値低下作用を、糖鎖が付加していない比較例1のGLP-1と比較した。結果を図22に示す。
GLP-1の血中安定性は低く、投与後、速やかに分解される。このため血糖値低下作用は小さくPBS投与マウスの血糖値と殆ど変わらない。
これに対し、糖鎖付加GLP-1ペプチド(26Cys GLP-1-disialo, 30Cys GLP-1-disialo, 34Cys GLP-1-disialo, 36Cys GLP-1-disialo)は強い血糖値低下作用を示し、マウスOGTTにおいて血糖値上昇抑制活性を示したものはdb/dbマウスでも血糖値低下作用を示した。(120分における血糖値低下作用:26Cys GLP-1-disialo, 30Cys GLP-1-disialo, 34Cys GLP-1-disialo, 36Cys GLP-1-disialo≧22Cys GLP-1-disialo)
26Cys GLP-1-disialo, 34Cys GLP-1-disialoを投与した場合の血糖値はその後徐々に上昇し、経時で若干血糖値低下作用が弱まった。30Cys GLP-1-disialo, 36Cys GLP-1-disialoを投与した場合の血糖値は300分まで低いレベルを維持していた(300分における血糖値低下作用:30Cys GLP-1-disialo, 36Cys GLP-1-disialo≧22Cys GLP-1-disialo, 26Cys GLP-1-disialo, 34Cys GLP-1-disialo)。
配列表フリーテキスト
配列番号1は、一般式(1)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号2は、GLP−1(7−37)である。
配列番号3は、GLP−1(7−36)NHである。
配列番号4は、(a1)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号5は、(a2)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号6は、(a3)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号7は、(a4)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号8は、(a5)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号9は、(a6)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号10は、(a7)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号11は、(a8)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号12は、(a9)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号13は、(a10)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号14は、(a11)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号15は、(a12)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号16は、(a13)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号17は、(a14)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号18は、(a15)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号19は、(a16)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号20は、(a17)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号21は、(a18)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号22は、(a19)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号23は、(a20)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号24は、(a21)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号25は、(a22)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号26は、(a23)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号27は、(a24)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号28は、(a25)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号29は、(a26)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号30は、実施例1において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号31は、比較例1において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号32は、実施例6において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号33は、実施例6において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号34は、実施例7において合成された保護基を有する18残基ペプチドである。
配列番号35は、実施例7において合成された保護基を有する19残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号36は、実施例7において合成された保護基を有する31残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号37は、実施例8において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号38は、実施例9において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号39は、実施例10において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号40は、実施例11において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号41は、実施例12において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号42は、実施例13において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号43は、実施例14において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号44は、実施例15において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号45は、実施例16において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号46は、実施例17において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号47は、実施例18において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号48は、実施例19において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号49は、実施例20において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号50は、実施例21において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号51は、実施例22において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号52は、実施例23において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号53は、実施例24において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号54は、実施例25において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号55は、実施例26において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号56は、実施例27において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号57は、実施例28において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号58は、実施例29において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号59は、実施例30において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号60は、実施例31において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号61は、実施例32において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号62は、実施例33において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号63は、実施例34において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号64は、実施例35において合成された保護基を有する12残基ペプチドである。
配列番号65は、実施例35において合成された保護基を有する13残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号66は、実施例35において合成された保護基を有する18残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号67は、実施例35において合成された保護基を有する18残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号68は、実施例35において合成された脱離基を有する18残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号69は、実施例35において合成された保護基を有する13残基ペプチドである。
配列番号70は、実施例35において合成された13残基ペプチドである。
配列番号71は、実施例36において合成された保護基を有する19残基ペプチドである。
配列番号72は、実施例36において合成された保護基を有する20残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号73は、実施例36において合成された保護基を有する31残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号74は、実施例37において合成された保護基を有する15残基ペプチドである。
配列番号75は、実施例37において合成された保護基を有する16残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号76は、実施例37において合成された保護基を有する31残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号77は、実施例38において合成された保護基を有する18残基ペプチドである。
配列番号78は、実施例38において合成された保護基を有する18残基ペプチドである。
配列番号79は、実施例38において合成された脱離基を有する18残基ペプチドである。
配列番号80は、実施例38において合成された保護基を有する11残基ペプチドである。
配列番号81は、実施例38において合成された保護基を有する13残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号82は、実施例39において合成された保護基を有する18残基ペプチドである。
配列番号83は、実施例39において合成された保護基を有する18残基ペプチドである。
配列番号84は、実施例39において合成された脱離基を有する18残基ペプチドである。
配列番号85は、実施例39において合成された保護基を有する10残基ペプチドである。
配列番号86は、実施例39において合成された保護基を有する13残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号87は、実施例40において合成された保護基を有する18残基ペプチドである。
配列番号88は、実施例40において合成された保護基を有する18残基ペプチドである。
配列番号89は、実施例40において合成された脱離基を有する18残基ペプチドである。
配列番号90は、実施例40において合成された保護基を有する9残基ペプチドである。
配列番号91は、実施例40において合成された保護基を有する13残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号92は、実施例41において合成された保護基を有する7残基ペプチドである。
配列番号93は、実施例41において合成された保護基を有する8残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号94は、実施例41において合成された保護基を有する31残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号95は、実施例42において合成された保護基を有する31残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号96は、実施例46において合成された保護基を有する18残基ペプチドである。
配列番号97は、実施例46において合成された保護基を有する18残基ペプチドである。
配列番号98は、実施例46において合成された脱離基を有する18残基ペプチドである。
配列番号99は、実施例46において合成された保護基を有する7残基ペプチドである。
配列番号100は、実施例46において合成された保護基を有する13残基糖鎖付加ペプチドである。
配列番号101は、実施例48において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号102は、実施例49において合成された保護基を有する31残基ペプチドである。
配列番号103は、(b1)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号104は、(b2)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号105は、(b3)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号106は、(b4)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号107は、(b5)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号108は、(b6)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号109は、(b7)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号110は、(b8)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号111は、(b9)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号112は、(b10)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号113は、(b11)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号114は、(b12)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号115は、(b13)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号116は、(b14)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号117は、(b15)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号118は、(b16)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号119は、(b17)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号120は、(b18)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号121は、(b19)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号122は、(b20)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号123は、(b21)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号124は、(b22)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号125は、(b23)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号126は、(b24)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号127は、(b25)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号128は、(b26)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号129は、(b27)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号130は、(b28)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号131は、(b29)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号132は、(b30)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号133は、(b31)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号134は、(b32)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号135は、(b33)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号136は、(b34)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号137は、(b35)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号138は、(b36)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号139は、(b37)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号140は、(b38)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号141は、(b39)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号142は、(b40)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号143は、(b41)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号144は、(b42)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号145は、(b43)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号146は、(b44)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号147は、(b45)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号148は、(b46)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号149は、(b47)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号150は、(b48)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号151は、(b49)で表される糖鎖付加GLP−1ペプチドである。
配列番号152は、試験例6において合成された45残基のマウスGLP−1受容体センスプライマーである。
配列番号153は、試験例6において合成された41残基のマウスGLP−1受容体アンチセンスプライマーである。
本発明は、GLP-1と比べて、血中安定性が増大し、好ましくは、血糖値抑制活性の増大した、糖鎖付加GLP-1ペプチドを提供する。本発明は、特に医薬品の分野において有用である。

Claims (12)

  1. (A1) 配列番号2のGLP-1(7−37)のC末端(37位)にさらに、1若しくは数個のアミノ酸が付加されたペプチドにおいて、当該付加されたアミノ酸の少なくとも1つが、糖鎖付加アミノ酸で置換された糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチド;
    (A2) 配列番号2のGLP-1(7−37)のC末端(37位)にさらに、1個のアミノ酸が付加されたペプチドにおいて、当該付加されたアミノ酸が、糖鎖付加アミノ酸で置換された糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチド;
    (A5) 配列番号2のGLP-1(7−37)の18、20、22、30及び36位からなる群から選択される1以上の部位のアミノ酸を糖鎖付加アミノ酸で置換した糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチド;又は、
    (B) 前記(A1)、(A2)及び(A5)のいずれか1つにより定義される糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチドのアミノ酸配列において、糖鎖付加アミノ酸以外のアミノ酸の1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加された糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチド;
    であって、かつ、
    前記糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチドは、OGTT(経口耐糖能試験)において、グルコース投与30分後に測定した場合に、配列番号2のGLP-1(7−37)投与により得られる血糖値の80%以下を示し、
    前記糖鎖が、以下の式:

    [式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ、

    を示し、Acは、アセチル基を示す。]
    で表されることを特徴とする、
    糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチド。
  2. 請求項1に記載の糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチドであって、
    (AA)配列番号2のGLP-1(7−37)において、2以上のアミノ酸がそれぞれ糖鎖付加アミノ酸で置換された糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチドであって、いずれの置換部位も配列番号2のGLP-1(7−37)の18、20、22、30又は36位からなる群から選択される糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチド;又は、
    (BB) (A1)又は(A2)で定義される糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチドのアミノ酸配列において、糖鎖付加アミノ酸以外のアミノ酸の1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加された糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチド
    であって、かつ、
    前記糖鎖が、ジシアロ糖鎖、モノシアロ糖鎖、アシアロ糖鎖、ジグルクナック糖鎖及びジマンノース糖鎖からなる群から選択される糖鎖である、
    糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチド。
  3. 請求項1又は2に記載の糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチドであって、
    前記糖鎖付加アミノ酸が、糖鎖付加Asn又は糖鎖付加Cysである、
    糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチド。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチドであって、
    前記糖鎖付加アミノ酸において、糖鎖とアミノ酸とがリンカーを介することなく結合していることを特徴とする、
    糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチド。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチドであって、
    前記糖鎖が、ジシアロ糖鎖、モノシアロ糖鎖、アシアロ糖鎖、ジグルクナック糖鎖及びジマンノース糖鎖からなる群から選択される糖鎖である、
    糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチド。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチドであって、
    前記糖鎖の構造は、糖鎖を構成する各糖の種類、結合順序、及び糖間の結合様式が99%以上均一である、
    糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチド。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチドであって、
    前記糖鎖付加アミノ酸が、糖鎖付加Asnであり、
    前記糖鎖付加アミノ酸において、糖鎖とアミノ酸とがリンカーを介することなく結合しており、
    前記糖鎖が、ジシアロ糖鎖、モノシアロ糖鎖、アシアロ糖鎖、ジグルクナック糖鎖及びジマンノース糖鎖からなる群から選択される糖鎖であり、
    前記糖鎖の構造は、糖鎖を構成する各糖の種類、結合順序、及び糖間の結合様式が99%以上均一である、糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチド。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチドであって、
    配列番号2のGLP-1(7−37)と比較して増大した血中安定性を有するか;
    配列番号2のGLP-1(7−37)と比較してOGTT(経口耐糖能試験)において10倍以上の血糖値抑制活性を有するか;及び
    配列番号2のGLP-1(7−37)と比較して30倍以上のDPP-IV耐性を有するか;
    の少なくとも1つの特性を有する、
    糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチド。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチドを有効成分として含む医薬組成物。
  10. 請求項9に記載の医薬組成物であって、GLP-1(7−37)に関連する疾患の治療又は予防のための医薬組成物。
  11. 請求項10に記載の医薬組成物であって、前記「GLP-1(7−37)に関連する疾患」が糖尿病である医薬組成物。
  12. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の糖鎖付加GLP-1(7−37)ペプチドの、GLP-1(7−37)に関連する疾患の治療又は予防のための医薬の製造のための、使用。
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