JP5644433B2 - 固体撮像素子、および、固体撮像素子の製造方法 - Google Patents

固体撮像素子、および、固体撮像素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体撮像素子に関し、特に、電荷変調素子を画素に用いる固体撮像素子、および、このような固体撮像素子の製造方法に関する。
固体撮像素子としてCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどが実用化されている。このような固体撮像素子では、多数の画素をマトリクス状に配列した構造を有する。
半導体基板層における1つの画素に対応する部分は、不純物拡散層による所定数の部位がしかるべき位置に配置された構造を有する。CCDとして、転送電極の下に垂直転送部を形成する不純物拡散層を配置し、転送電極の間の位置に光電変換部を形成する不純物拡散層を配置した構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、セルフアラインによって上記転送電極に対する垂直転送部および光電変換部の相対位置が正確に設定されるようになっている。
セルフアラインとは、半導体基板上に電極層やカバー層などのイオンを通過させない層を予め形成したうえでイオン注入を行うことで、半導体基板上に形成された層を基準にして不純物拡散層を形成する工程である。このセルフアラインによって、半導体基板上に形成された層の縁部を基準として不純物拡散層の間の相対位置を正確に決めることができる。
特開2006−228762号公報(図1)
固体撮像素子として、上記CCDやCMOSの他に、CMD(Charge Modulation Device:電荷変調素子)も知られている。CMDは、半導体層の表面に対して平行にソースとドレインの間に電流が流れるようにソースとドレインが形成される。そのうえで、これらのソースとドレインとの間の半導体層の表面に対して、絶縁層を介してゲート電極が形成された構造となっている。
例えば上記の構造を有するCMDでは、光電変換機能と信号増幅機能を各画素に与えることができる。また、CMDでは、受光により発生した電荷はリセットされない限り保持され、電荷を信号として読み出すときにもその電荷が消滅せずに蓄積されたままの状態で保持される。これにより、いわゆる非破壊読み出しが可能とされている。
また、CMDにおけるドレインは、光電変換部に蓄積された電荷が放出されるオーバーフロードレインとしても機能する。このドレインと光電変換部との間にはオーバーフローバリアが形成され、CMDの光電変換部に蓄積された電荷をリセットする際には、ドレインに対してリセット電圧を印加してオーバーフローバリアを消滅させる。これにより、光電変換部からオーバーフロードレインに電荷を放出させることとしている。
このようなCMDについてもセルフアラインによって半導体基板内部の各部の相対位置が正確に決まるように製造することが好ましい。そこで、上記の従来技術による画素の構造に対応した製造工程をCMDの製造にそのまま適用することとした場合、ゲート電極、オーバーフローバリア、ドレインなどの間での相対位置を正確に形成することはできる。しかし、上記の従来技術に対応する製造工程はCCDを前提としているため、ゲート電極、オーバーフローバリア、ドレインなどの位置関係など、CMDに適合した構造とはならない。このため、ドレインからオーバーフローバリアへの変調度について十分に高くすることができず、リセット電圧を高く設定しなければならないという不具合を生じることが本願発明者によって確認されている。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、セルフアラインにより不純物拡散層の相対位置が正確に設定されるべきことを前提として、リセット電圧を低下させることのできるCMDの固体撮像素子を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その第1の側面は、半導体基板の上面部に配置されるゲート電極と、上記ゲート電極の下部に位置するように上記半導体基板に形成される光電変換部と、平面方向において上記ゲート電極と対向する位置以外に配置されるとともに上記光電変換部の側面と隣接するように上記半導体基板に形成されるオーバーフローバリアと、上記光電変換部と隣接している側面とは反対側の上記オーバーフローバリアの側面と隣接するように上記半導体基板に形成されるドレインとを具備する固体撮像素子である。これにより、平面方向において上記ゲート電極と対向する位置にオーバーフローバリアを配置する場合と比較して、ドレインからオーバーフローバリアへの変調度の決定要素であるゲート電極とオーバーフローバリアとの結合容量を小さくするという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記光電変換部と上記オーバーフローバリアとが隣接する境界部分の位置は、上記ゲート電極の端部の位置と一致するようにしてもよい。これにより、ゲート電極の端部を基準として光電変換部とオーバーフローバリアの境界位置を規定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記ドレインが位置する側の上記ゲート電極の端部に対して隣接して配置される側壁部をさらに具備し、上記オーバーフローバリアと上記ドレインとが隣接する境界部分の位置は、上記側壁部の端部の位置と一致するようにしてもよい。これにより、側壁部の端部を基準としてオーバーフローバリアとドレインとの境界位置を規定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記側壁部は、上記ゲート電極が配置された上記半導体基板上の前面に対して形成した側壁材料層を除去する処理の際に除去されることなく残された当該側壁材料層の一部分であることとしてもよい。これにより、側壁材料層を除去する処理によって側壁部を形成するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記ゲート電極と隣接する端部からその反対側の端部までの上記側壁部の幅は、上記側壁材料層を除去する処理に際して設定されるようにしてもよい。これにより、側壁材料層を除去する処理によって側壁部の幅を調整するという作用をもたらす。
また、本発明の第2の側面は、半導体基板に対してイオン注入を行って光電変換部に対応する第1の不純物拡散層を形成する第1の不純物拡散層形成工程と、上記第1の不純物拡散層が形成された上記半導体基板の上面部に対してゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、上記ゲート電極が形成された上記半導体基板に対してイオン注入を行うことによってオーバーフローバリアに対応する第2の不純物拡散層を形成する第2の不純物拡散層形成工程と、上記第2の不純物拡散層が形成された上記半導体基板の上面全体に対して側壁材料層を形成する側壁材料層形成工程と、上記半導体基板から上記側壁材料層を除去する処理を行うことによって上記ゲート電極の端部において除去されることなく残された上記側壁材料層の一部分である側壁部を形成する側壁部形成工程と、上記側壁部が形成された上記半導体基板に対してイオン注入を行うことによってドレインに対応する第3の不純物拡散層を形成する第3の不純物拡散層形成工程とを具備する固体撮像素子の製造方法である。これにより、ゲート電極と側壁部のそれぞれを基準とするセルフアライメントによって、ゲート電極と平面方向において対向する位置以外にオーバーフローバリアを形成するという作用をもたらす。
本発明によれば、セルフアラインにより不純物拡散層の相対位置が正確に設定されたうえで、リセット電圧を低く設定することのできるCMDの固体撮像素子を提供することができる。
本発明の実施の形態におけるCMDの画素300の等価回路を示す図である。 本発明の実施の形態におけるイメージセンサ100の回路構成例を示す図である。 本発明の実施の形態の画素アレイから1列分に対応した構成を抜き出して示す図である。 本発明の実施の形態における画素300の構造例を示す図である。 画素300における障壁部分のポテンシャルを示す図である。 本発明の実施の形態における画素300の製造工程の手順例を示す図である。 本発明の実施の形態における画素300の製造工程の手順例を示す図である。 本発明の実施の形態における画素300の製造工程の手順例を示す図である。 オーバーフローバリア317と、ゲート電極321、光電変換部316およびドレイン312との間に発生する結合容量を模式的に示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(ゲート電極と対向していない位置にオーバーフローバリアを形成したCMD画素の例)
2.変形例
<1.第1の実施の形態>
[画素の構成例]
本発明の実施の形態におけるイメージセンサは、画素にCMD(Charge Modulation Device:電荷変調素子)を採用する。CMDは、半導体層の表面に対して平行に電流が流れるようにソース領域とドレイン領域を形成する。そのうえで、これらのソース領域とドレイン領域との間の半導体層の表面に対して、絶縁層を介してゲートを設ける。これにより、SIT(Static Induction Transistor :静電誘導トランジスタ)として、ゲート、ドレイン、ソースの各領域を横方向に設けた、いわゆる横型構造を採るものとなる。
図1は、本発明の実施の形態のイメージセンサを形成する画素であり、上記CMDとしての構造を有する画素300の等価回路を示している。この図に示すように、画素300は、1つのトランジスタTRに対して同じく1つのフォトダイオードPDが接続されているものとしてみることができる。フォトダイオードPDは光電変換が行われる部位であって、受光光量に応じた電流が流れる。CMDの光電変換の動作によれば、フォトダイオードPDは、トランジスタTRの裏面側に形成されているものとしてみることができる。また、アノード側はグランドに接地されるものとしているが、実際にはウェル領域に接続されていることでグランド接地と等価の状態となる。
トランジスタTRは、後述するように、対応する列信号線の負荷電流源とともにソースフォロアを形成し、フォトダイオードPDに得られた電荷を増幅して、対応する列信号線に出力する。
上記図1に示す回路は、CMDによる画素300自体が光電変換機能および信号増幅機能を有していることを示している。また、図1に示す構成の画素300では、フローティングディフュージョンを有さないことになる。なお、フローティングディフュージョンとは、画素回路において、フォトダイオードPDに蓄積されていた電荷が転送される部位である。そして、CMDによる画素300は、受光に応じてフォトダイオードPDに発生した電荷がリセットされない限り保持されるように蓄積され、電荷を信号として読み出すときにもその電荷は消滅しない。これにより、いわゆる非破壊読み出しが可能となる。
[イメージセンサの構成]
次に、図2および図3を参照して、本発明の実施の形態におけるイメージセンサ100の一構成例について説明する。図2は、イメージセンサ100の全体構成を示し、図3は、イメージセンサ100の画素アレイ110の第1列における第1行乃至第6行までの画素300を抜き出すとともに、第1列に対応するCDS処理部200の構成部分を示している。
まず、図2に示すように、イメージセンサ100は、全体として、画素アレイ110、タイミング制御回路120、行走査回路130、列走査回路140、参照信号生成回路150、およびCDS処理部200を備える。
画素アレイ110は、例えば数百万またはそれ以上の所定数の画素300がn行×m列のマトリクス状(行列状)に配列されて形成される。画素300の各々は、図3においても示されているように、図1の等価回路図と同様のCMDによる構成である。
なお、画素アレイ110は、例えば1つの半導体基板(チップ)上に形成されるが、図2において示される画素アレイ110以外の上記各部位、回路等も、画素アレイ110と同じ半導体基板上に集積されるように形成される。
タイミング制御回路120は、イメージセンサ100の外部から入力するマスタークロックMCKを基にして、所要のクロック、タイミング信号等を生成する。このように生成されたクロック、タイミング信号は、イメージセンサ100内のしかるべき部位に出力され、各部位の動作タイミングを決定する。
行走査回路130は、シフトレジスタまたはデコーダなどにより形成され、画素アレイ110を行単位で順次走査するものである。この行走査回路130は、例えば1水平走査期間ごとに対応して、所定タイミングにより、行選択信号VG1乃至nおよびリセット信号VD1乃至iを出力する。これにより、1フレーム期間に対応して第1行から最終行までの各行が所定順序によって順次走査される。行走査回路130からの上記の信号出力タイミングは、タイミング制御回路120から出力されるタイミング信号により設定される。
また、列走査回路140は、行走査回路130と同様にシフトレジスタまたはデコーダなどにより形成され、列ごとに対応した走査を行うものである。この列走査回路140は、タイミング制御回路120の制御に応じた所定のタイミングで、列制御信号HSEL−1A、B乃至HSELm−A、Bを出力する。これらの列制御信号HSEL−1A、B乃至HSELm−A、Bの各々は、例えば、画素信号VSL−1A、B乃至VSL−mA、Bに対応する。
参照信号生成回路150は、タイミング制御回路120のタイミング制御に応じて、所定の傾きによるランプ波形となる参照信号VREFを生成し、CDS処理部200に対して出力する。
次に、画素アレイ110と行および列方向の信号線との接続態様について説明する。図2に示すように、画素アレイ110における第1行の画素300に対しては、行走査回路130から出力される行選択信号VG1のための行信号線が共通に接続される。以降、同様にして、第2行乃至第n行までの各行の画素300に対しては、それぞれ、行走査回路130から出力される行選択信号VG2乃至nの行信号線が共通に接続される。また、これらの行選択信号VG1乃至nの行信号線は、例えば図3の第1列における第1行乃至第6行の画素300において示されるように、対応する行の画素300内のトランジスタTRのゲートに対して接続される。
また、同じ列における第1行と第2行の画素300の各トランジスタTRは、共通の接続点を有する。この接続点は、図3に示されるように、第1行と第2行の画素300のトランジスタTRのドレイン同士を共通に接続したドレイン接続点DCNT1となる。このドレイン接続点DCNT1に対して、行走査回路130から出力されるリセット信号VD1の行信号線が接続される。以降、同様にして、第3行と第4行の組から、第(n−1)と第n行の組までごとに、それぞれ、画素300のトランジスタTRのドレイン同士を共通に接続したドレイン接続点DCNT2〜乃至n/2が設けられる。そして、これらのドレイン接続点DCNT2〜乃至n/2に対して、それぞれ、行走査回路130から出力されるリセット信号VD2乃至VD(n/2)の行信号線が接続される。
また、本発明の実施の形態のイメージセンサ100では、1つの列に対応して、2本の列信号線が対応する。すなわち図2に示すように、第1列には、画素信号VSL−1A、Bの2本の列信号線が対応して設けられる。以降、同様にして、第2列乃至第m列ごとに対応して、画素信号VSL−2A、B乃至画素信号VSL−mA、Bとういうように、各2本の列信号線が設けられる。また、列信号線の各々に対しては、図3に示すように、定電流源である負荷電流源(IS)112が接続される。
そして、これらの列信号線と画素300は、より具体的には次のように接続される。すなわち、図3に示すように、まず、第1行の画素300のトランジスタTRについては、そのソースのみが画素信号VSL−1Aの列信号線と接続される。次に、第2行と第3行の画素300のトランジスタTRのソース同士を共通に接続することによりソース接続点SCNT1を設け、このソース接続点SCNT1に対して画素信号VSL−1Bの列信号線を接続する。同様に、第4行と第5行の画素300のトランジスタTRのソース同士を共通に接続することによりソース接続点SCNT2を設け、このソース接続点SCNT2に対しては、画素信号VSL−1Aの列信号線を接続する。さらに、第6行の画素300と第7行の画素300(図示せず)のソース同士を接続することによりソース接続点SCNT3を設け、このソース接続点SCNT3に対しては、画素信号VSL−1Bの列信号線を接続する。以降、同様にして、隣接する2つの行の画素300のトランジスタTRのソース同士を接続してソース接続点SCNT4、5、6・・・を設ける。そして、これらのソース接続点SCNT4、5、6のうち、ソース接続点SCNT4、6、8・・・に対しては、画素信号VSL−1Aの列信号線を接続し、ソース接続点SCNT5、7、9・・・に対しては、画素信号VSL−1Bの列信号線を接続する。すなわち、画素信号VSL−1Aと画素信号VSL−1Bの各列信号線に対して、ソース接続点SCNTをその列方向に対応した配列順に従って交互に接続していく。そして、上記図3により説明した第1列に対応する画素300と列信号線との接続を、第2列乃至第m列ごとに同様にして行う。
上記のように各画素300と列信号線との接続は、内部のトランジスタTRのソースと列信号線との接続であることになる。1つの画素300のトランジスタTRと、このトランジスタTRのソースが接続される列信号線の負荷電流源112とによっては、ソースフォロアを形成する。すなわち、列信号線に得られる画素信号VSLは、その列信号線に接続される画素300のうち、行方向において選択された1つの画素300におけるソースフォロアの出力となる。この構成は、電荷の転送、増幅、リセットの機能を1つのトランジスタTRで兼用しているものとしてみることができる。
列信号線ごとに得られる画素信号VSL−1A、B乃至VSL−mA、Bは、それぞれ、CDS処理部200に対して入力される。CDS処理部200は、画素信号VSLを入力してCDS(Correlated Double Sampling:相関2重サンプリング)処理を行うことで、受光量に応じた信号成分(受光信号成分)のレベルによる画素信号を出力する。このCDS処理部200は、CDS処理によってデジタル信号としての画素信号を出力する。このデジタル信号の画素信号は、撮像信号データVdataとしてCDS処理部200から出力される。この撮像信号データVdataは、例えば図示しない画像信号処理系が取り込んで撮像画像データ生成などの所要の処理に用いる。
そして、本発明の実施の形態のCDS処理部200においては、図3に示すように、対となる画素信号VSL−1A、Bの2本の列信号線のそれぞれに対応させて、CDS回路210−A、Bが設けられる。CDS回路210−Aは、画素信号VSL−1Aを入力してCDS処理によるA/D変換を実行し、列制御信号HSEL−1Aに従ったタイミングで画素信号データDVSL−1Aを出力する。同様に、CDS回路210−Bは、画素信号VSL−1Bを入力してA/D変換を行って、列制御信号HSEL−1Bに従ったタイミングで画素信号データDVSL−1Bを出力する。
本発明の実施の形態では、残る列信号線の組ごとにも対応して、同様にCDS回路210−A、Bが設けられる構成を採る。これらのCDS回路210−A、Bも、列制御信号HSEL2−A,B乃至HSELm−A,Bの出力に応じたタイミングで、順次、対応する画素信号VSL−2A、B乃至VSL−mA、Bを出力する。CDS処理部200から出力される画像信号データVdataは、このように各列信号線に対応して出力される画素信号VSL−1A、B乃至VSL−mA、Bから成る。
CDS処理によるA/D変換動作では、D相期間と、これに続くP相期間から成るA/D変換期間が設定され、このA/D変換期間が繰り返される。D相期間は、フォトダイオードに電荷が蓄積されている期間であり、P相期間は、フォトダイオードに電荷が蓄積されていない期間である。
まず、D相期間において画素信号VSLは受光量に応じたレベルが現れる。D相期間においてCDS回路210は、この画素信号VSLと参照信号VREFとを同電位に設定したうえでカウントを開始し、画素信号VSLとランプ波形による参照信号VREFとのレベルの大小関係が逆になったタイミングでカウントを停止する。このように得られるカウント値は、D相期間において得られた画素信号VSLのレベルを示している。
上記D相期間が終了してP相期間が開始されるタイミングで、処理対象の画素300はリセットされる。このリセットに際しては、行走査回路130から、処理対象の画素300の行に対応するドレイン接続点DCNT、すなわちドレインに対してリセット信号VDとしてのパルスが出力される。これに応じて、処理対象の画素300においては、フォトダイオードPDに蓄積されていた電荷がトランジスタTRのドレインに引き込まれるように放出され、リセットレベルを列信号線に出力する。CDS回路210は、P相期間における所定タイミングからカウントを開始し、画素信号VSLとランプ波形による参照信号VREFの大小関係が反転したタイミングでカウントを停止する。これにより得られるカウント値は、リセットレベルに対応している。
CDS回路210はD相期間において得られたカウント値からP相期間において得られたカウント値を減算する。D相期間における画素信号VSLは、受光に応じたレベルではあるが、リセットレベルとしてのオフセット成分を含んでおり、リセットレベルには画素ごとのばらつきに応じた変動成分等が含まれる。従って上記の減算によって求められる値はオフセット成分が除去された正確な受光量に応じた画素信号レベルを示していることになる。このように得られた値が画素信号データDVSLとして出力される。このように本発明の実施の形態のイメージセンサ100は、受光に応じて画素300にて蓄積された電荷をデジタル画像信号に変換して出力するように構成される。
[画素の構造例]
図4は、画素300の具体的構造例を示している。図4(a)は画素300の平面図である。図4(b)は、図4(a)において示されるa1−a2矢視による断面図であり、画素300において形成される不純物拡散層の構造例を模式的に示している。図4に示す画素300は、図2に示したイメージセンサ100としての固体撮像素子の構造から、1つの画素300に相当する構造部分を抜き出して示している。また、図4(a)の平面図ではゲート電極321と半導体基板310側の形成部分との位置関係を明確にするため、ゲート絶縁膜311を透過させて、その下部が示されるようにしている。また、a1−a2矢視に応じた方向は、以降の説明から理解されるように、チャネル314を介してソース313とドレイン312との間で電流が流れる方向に対応する。そこで、a1−a2矢視に応じた方向については、ソースドレイン方向とも称する。
この図4に示す画素300は、シリコンによる半導体基板310とその上に配置されるゲート電極321から成る。半導体基板310は、後述するように画素300を構成するための所定の不純物拡散層等がしかるべき位置に形成される。また、ドレイン312とソース313が配置される側のゲート電極321の縁部に対しては側壁部322が配置される。側壁部322は、後述する画素300の製造工程においてオーバーフローバリア317とドレイン312の側面同士の境界をセルフアラインにより設定するために設けられる。
ゲート絶縁膜311の下部においてはチャネル314の層が形成される。さらにその下にはチャネルセンサ間障壁315が形成される。チャネルセンサ間障壁315は、チャネル314と光電変換部316との間で電荷が漏れるのを防ぐ障壁である。また、ソースドレイン方向におけるゲート電極321の両側の位置には、それぞれソース313とドレイン312が形成される。また、ドレイン312の内側の側壁部322と同じ平面位置においてオーバーフローバリア317が形成される。また、画素300における外縁部においては図示するように素子分離障壁318が形成される。素子分離障壁318はウェルともいわれる部位であり、隣接する画素300との間での電子の漏れを防ぐための障壁となる。
光電変換部316は、入射光に応じた電荷を蓄積する部位であって、素子分離障壁318、オーバーフローバリア317およびチャネルセンサ間障壁315に周囲を囲まれた部位として形成される。
このように、図4の画素300は、図1に示したCMDとしての等価回路に相当する構造を有している。すなわち、ソース313、チャネル314、ドレイン312、ゲート絶縁膜311およびゲート電極321によって、図1に示したトランジスタTRに相当する部位が形成される。このトランジスタTRの構造では、ドレイン312とソース313との間の電流は、チャネル314を介して半導体基板310の面に対して平行に流れる。また、光電変換部316が図1のフォトダイオードPDに相当する。
また、図4の構造において、ドレイン312はオーバーフロードレインとしても機能する。すなわち、光電変換部316において蓄積される電荷の過剰分がオーバーフローバリア317を通り越してドレイン312に放出されるようになっている。図5は、図4(b)においてb1−b2の波線で示される各障壁部分に対応するポテンシャル図である。この図に示すように、素子分離障壁318、チャネルセンサ間障壁315およびオーバーフローバリア317のうちでは、オーバーフローバリア317が最もポテンシャルが深くなっており、したがって、オーバーフローバリア317において電荷が蓄積される。そして、その蓄積量が一定以上になるとドレイン312側に対して余剰分の電荷が排出される。また、図4の構造において、オーバーフロードレインとしてのドレイン312は、ソースドレイン方向に沿って、光電変換部316およびオーバーフローバリア317に対して横方向に並ぶようにして位置している。このような構造におけるオーバーフロードレインを、ラテラルオーバーフロードレインともいう。
また、CMDとしての画素300は、前述のように、P相期間の開始タイミングで蓄積電荷がリセットされ、このリセットの際には、ドレイン312に対して所定電圧値のパルスによるリセット信号VDが印加される。このリセット信号VDの印加により、オーバーフローバリア317が消滅して光電変換部316に蓄積されていた電荷がドレイン312に対して放出される。オーバーフローバリア317は、リセット信号VDとしての電圧値が高くなるのに応じて、その減少の度合いも大きくなる。したがって、リセット信号VDとしては、オーバーフローバリア317を消滅させるのに必要な電圧値を設定する必要がある。このような理由から、従来においては、リセット信号VDについてゲート電圧(行選択信号VG)などの他のトランジスタ駆動電圧よりも高い電圧値を設定する必要があった。しかし、消費電力などを考慮すればリセット信号VDとしてはできるだけ低く設定されることが好ましい。
そこで、本発明の実施の形態では、図4に示されるように、平面方向においてゲート電極321と対向する位置以外にオーバーフローバリア317を形成することとした。具体的には、オーバーフローバリア317を、ゲート電極321の端部に形成された側壁部322の下に配置させることとしている。その理由については後述するが、このようなゲート電極321とオーバーフローバリア317の位置関係とすることにより、リセット信号VDの電圧値を低くすることが可能になる。これにより、消費電力が低減されることになる。なお、ここで平面方向とは、ゲート電極321の表面に対して並行となる平面上の2次元位置を意味する。したがって、ゲート電極321の表面に対して垂直な方向から見ると、オーバーフローバリア317とゲート電極321は互いに異なる領域に配置される。
また、従来において、リセット信号VDに例えばゲート電圧などより高い電圧値を設定する場合には、リセット信号VDのための電源回路を別途設ける必要がある。これに対して本発明の実施の形態の場合には、リセット信号VDの電圧値を低くできることにより、リセット信号VDの電圧値をゲート電圧などと同じに設定することも可能になる。これにより、ゲート電圧などのための電源回路とリセット信号VDとの電源回路を共通化して回路規模の縮小を図ることも可能になる。
[画素の製造工程例]
次に、図6乃至図8を参照して、図4に示した画素300の製造工程について説明する。図6乃至図8に示される画素300は、図4(b)において波線により囲んで示す部位に相当する。ここでは、画素300を製造する工程のうち、図4(b)において波線により囲んで示す部位に関する工程について説明する。すなわち、上記のゲート電極321とオーバーフローバリア317の位置関係の設定に関する工程である。また、セルフアラインによってゲート電極321、オーバーフローバリア317およびドレイン312の間の相対位置が正確に定めるための工程である。
まず、図6(a)に示すように、半導体基板310の表面にゲート絶縁膜311を形成する。このためには、熱酸化法によって酸化シリコン膜からなる表面酸化膜を形成し、次に、CVD法(化学的気相成長法)などのデポジションによって窒化シリコン膜と酸化シリコン膜を順次積層する。
次に、ゲート絶縁膜311を介して半導体基板310に対してホウ素イオン(B)のイオン注入を行うことでp型層331を形成し、さらに、ヒ素イオン(As)のイオン注入を行うことでn型層332を形成する。なお、n型層332は、特許請求の範囲に記載の第1の不純物拡散層の一例である。
次に、図6(b)に示すように、ゲート絶縁膜311の上面に対してデポジションによって、例えばポリシリコンによる電極材料層333を形成する。そして、電極材料層333に対してフォトリソグラフィを行うことによって、図6(c)に示すようにゲート電極321を形成する。
次に、図7(a)に示すように、イオン注入によってp型層335を形成する。このとき注入されるイオンはゲート電極321を透過しない。このため、ゲート電極321の下部のn型層332は残し、ゲート電極321の下部に位置していない部分のn型層332は消滅させるようにp型層335が形成される。ゲート電極321の下の配置範囲内に位置して消滅せずに残ったn型層332の部分は光電変換部316となる。また、この光電変換部316の上層に位置するp型層331は、図4(b)に示したチャネルセンサ間障壁315として機能する。また、p型層335は、特許請求の範囲に記載の第2の不純物拡散層の一例である。
上記のp型層335はゲート電極321の縁部を基準とするセルフアラインによって形成されるものとなる。これにより、図7(a)の波線Lとして示すように、p型層335と、p型層331と光電変換部316の各側面が隣接する境界位置は、ゲート電極321の端部の位置と一致する。すなわち、上記の境界位置は、ゲート電極321の位置を基準として高い精度で設定される。
次に、図7(b)に示すように、ゲート電極321が形成された半導体基板310の表面全体に対してデポジションにより側壁材料層334を形成する。次に、図8(a)に示すようにエッチバック処理によって側壁材料層334を除去する。このエッチバック処理の結果、ゲート電極321の側面と接触していた側壁材料層334の部分が除去されることなく残るが、この除去されずに残された側壁材料層334の部分が側壁部322となる。
なお、図8に示される側壁部322のソースドレイン方向における幅Wはエッチバック処理の工程の際に比較的高い精度で調節が可能である。側壁部322の幅Wは、次に説明するオーバーフローバリア317のソースドレイン方向における幅を規定するものとなる。このため、本発明の実施の形態において、上記側壁部322の幅Wは、p型層がオーバーフローバリア317として最も有効に機能するように設定されるべきものとなる。
次に、図8(b)に示すように、高濃度のイオン注入を行う。側壁材料層334は注入されるイオンを透過させずに遮断する。これにより、側壁部322の端部の位置よりも外側のp型層335を消滅させるようにn型層が形成される。このように形成されたn型層がドレイン312となる。また、側壁部322の下側においてp型層335が消滅せずに残された部分が形成されるが、この部分がオーバーフローバリア317となる。なお、ドレイン312の側面と、これに対向するオーバーフローバリア317の側面とが隣接する境界位置は、波線L1として示すように、側壁部322の端部を基準とするセルフアラインによって設定されるものとなる。また、ドレイン312としてのn型層は、特許請求の範囲に記載の第3の不純物拡散層の一例である。
なお、図4(b)に示したチャネル314は、図8(b)との対応では、p型層331におけるゲート絶縁膜311との境界面にて形成されるものとなる。
また、図4(b)に示したソース313は、ドレイン312と同様に、イオン注入によってソース側の側壁部322の端部を基準とするセルフアラインによって形成される。このソース313は、ドレインと同様にn層から成る。
これまでの説明から理解されるように、オーバーフローバリア317は、ゲート電極321と側壁部322をそれぞれ基準とするセルフアラインによってその位置が規定されるように形成される。また、ドレイン312も上記のようにオーバーフローバリア317との境界がセルフアラインによって規定されるように形成される。すなわち、本発明の実施の形態においては、オーバーフローバリア317およびドレイン312をセルフアラインによって形成することで、その形成位置についてばらつきのない高い精度が得られるようにされている。これによって、例えばイメージセンサ100を形成する画素300ごとにおける飽和電荷量やリセット電圧などのばらつきを低減することができる。
また、上記の工程によれば、ゲート電極321を基準としたセルフアラインによってオーバーフローバリア317の元となるp型層335を形成している。さらに、ゲート電極321の端部に形成した側壁部322を基準としたセルフアラインによってオーバーフローバリア317およびドレイン312を形成している。これにより、オーバーフローバリア317は、平面方向において側壁部322の下の位置に形成されることとなる。すなわち、図6乃至図8に示した本発明の実施の形態の工程によっては、平面方向においてゲート電極321と対向していない位置に対して、セルフアラインによってオーバーフローバリア317を形成することが可能となっている。
なお、側壁部322は、図8(b)に示したようにドレイン312およびオーバーフローバリア317をセルフアラインにより形成するための基準として機能し、特にそれ以外の機能は有さない。このため、図8(b)の工程の後において側壁部322を除去する工程を追加してもよい。ただし、側壁部322をそのまま残したとしても特にイメージセンサのサイズや動作に不具合をもたらすことはない。そこで、本発明の実施の形態においては工程の削減を図るために、側壁部322を除去する工程は行わないこととしている。
[リセット電圧に関する説明]
上記のようにゲート電極321とオーバーフローバリア317は互いに対向しない位置関係により配置される。これにより、以下に説明するようにリセット信号VDとして出力すべきパルス電圧の値を低く設定することが可能になる。なお、ここでの説明に際して、リセット信号VDとしてのパルス電圧については、リセット電圧とも称することにする。
ここで、本発明の実施の形態の比較として、特許文献1に記載される従来の製造工程に準じて製造した画素をCMDに適用する場合を想定する。このように製造されたCMDの画素は、特許文献1に記載されるCCDに準じた不純物拡散層の配置構造を有する。そのうえで、本発明の実施の形態のゲート電極321、ゲート絶縁膜311、光電変換部316、オーバーフローバリア317およびドレイン312は、それぞれ、特許文献1のCCDにおける部位と次のように対応する。すなわち、ゲート電極321は、転送電極の位置に形成される。ゲート絶縁膜311は、転送電極の下の絶縁膜として形成される。光電変換部316は、転送電極の下部において形成される転送CCDn型層の位置に形成される。ドレイン312は、転送CCDn型層の横側に配置されるフォトセンサn型層の位置に形成される。そして、オーバーフローバリア317は、上記転送CCDn型層とフォトセンサn型層との間の電荷読出し部の位置に形成される。この従来の製造工程によるCMDの画素の構造の場合、オーバーフローバリア317はゲート電極321と平面方向において対向する位置に配置されることになる。
リセット電圧は、前述もしたようにドレイン312に対して印加されるもので、この電圧印加によってオーバーフローバリア317を消滅させる。ドレイン312に印加される電圧に応じたオーバーフローバリア317の消滅の度合いは変調度として示すことができる。ここでの変調度とは、特定部位にかかる固定電位に応じた対象点の変化の度合いを示すものとなる。本発明の実施の形態との対応では、特定部位にかかる固定電位がドレイン312に印加されるリセット電圧であり、対象点がオーバーフローバリア317となる。
そして、変調度は、対象点とその周辺において固定電位が印加される部位との結合容量(カップリング容量)によって求めることができる。具体的に、ドレイン312からオーバーフローバリア317への変調度は、以下のように求めることができる。
図9は、図8(b)と同様の画素300の構造を示している。この図において、対象点となるオーバーフローバリア317の周囲において固定電位が印加される部位は、ゲート電極321、光電変換部316およびドレイン312となる。ここでは、ゲート電極321とオーバーフローバリア317との間の結合容量をC1と表す。また、光電変換部316とオーバーフローバリア317との間の結合容量をC2と表す。また、ドレイン312とオーバーフローバリア317との間の結合容量をC3と表す。そして、ドレイン312からオーバーフローバリア317への変調度Gは、次式により求められる。
G=C3/(C1+C2+C3)
すなわち、変調度Gは、ドレイン312とオーバーフローバリア317間の結合容量と、オーバーフローバリア317を対象点として得られる全ての結合容量を並列接続して得られる容量の比として求められる。
ドレイン312に対して印加されるリセット電圧が同じ条件のもとでは、変調度Gが高いほどオーバーフローバリア317は変化しやすくなる。すなわち、消滅しやすくなる。このことは、変調度Gが高いほど、低いリセット電圧でオーバーフローバリア317を消滅させることができることを意味する。
上式によれば、変調度Gは、分母を形成する結合容量C1、C2の少なくとも何れか一方が小さくなるのに応じて大きくなる。そこで、本発明の実施の形態は、ゲート電極321とオーバーフローバリア317との間の結合容量C1に着目し、この結合容量C1を従来よりも小さくして変調度Gを大きくすることとしたものである。
すなわち、従来の製造工程によるCMDの画素では、オーバーフローバリア317は、ゲート電極321と対向する位置に配置される。これは、従来の製造工程が本来はCCDを製造するためのものであり、ゲート電極321の位置に形成される転送電極によって、オーバーフローバリア317の位置に形成される電荷読み出し部に対して電圧を印加する必要があったことによる。この場合には、転送電極の下に電荷読み出し部を配置して両者の対向面積をできるだけ大きくすることが有利になる。しかし、この構造によるCMDの場合、ゲート電極321とオーバーフローバリア317との対向面積を大きくしていることになり、ゲート電極321とオーバーフローバリア317との間の結合容量C1も大きくなる。このため、変調度Gが小さくなってしまう。
しかし、CMDの画素の場合、電荷読み出し部の部位はオーバーフローバリア317となるため、ゲート電極321からオーバーフローバリア317に対して電圧を印加する必要性はない。そこで、本発明の実施の形態では、平面方向においてゲート電極321が配置されていない位置にオーバーフローバリア317を形成することとした。この位置関係であれば、ゲート電極321とオーバーフローバリア317との対向面積はほぼ0にまで小さくなり、結合容量C1も大幅に小さいものとすることができる。これにより、変調度Gは、従来の製造工程によるCMDの画素よりも本発明の実施の形態の画素300の方が大きくなり、従来よりも低い値のリセット電圧を設定することが可能になる。
具体例として、従来の製造工程によるCMDの画素における結合容量C1、C2およびC3が下記の値であるとする。
C1=4.0fF
C2=0.5fF
C3=0.5fF
この場合の変調度Gは0.1となる。
これに対して、本発明の実施の形態の画素300における結合容量C1、C2およびC3が下記の値であるとする。
C1=1.0fF
C2=0.5fF
C3=0.5fF
すなわち、従来の製造工程によるCMDの画素との比較では、結合容量C2およびC3については同じであるが、結合容量C1については、ゲート電極321とオーバーフローバリア317の位置関係の相違により1.0fFと小さくなっている。この場合の変調度Gは0.2となり、従来の製造工程によるCMDの画素と比較して2倍となっている。一例として、従来の製造工程によるCMDの画素では3Vのリセット電圧が必要であるとすると、本発明の実施の形態では、その1/2の1.5Vでよいことになる。
このように本発明の実施の形態においては、オーバーフローバリア317をゲート電極321の下側に対向して配置されない位置に形成することで、リセット電圧を低く設定することができる。また、オーバーフローバリア317とオーバーフロードレインとして機能するドレイン312はセルフアラインによって形成されるため、例えばイメージセンサにおける画素300ごとの特性のばらつきは低減され、微細化も妨げない。
また、従来の製造工程では、平面方向において転送電極が配置される範囲内の位置に電荷読み出し部を形成する必要がある。このため、本発明の実施の形態の製造工程に準じて、転送電極を基準とするセルフアラインにより電荷読み出し部を形成することはできない。このような事情から、従来の製造工程では、転送電極を形成する前の段階でカバー層を形成し、このカバー層を基準とするセルフアラインにより、転送CCDn型層と荷読み出し部の境界を設定する必要があった。これに対し、本発明の実施の形態のオーバーフローバリア317は平面方向においてゲート電極321から外れた位置に配置される。このため、カバー層を形成することなく、ゲート電極321を基準としたセルフアラインによってオーバーフローバリア317を形成することができ、工程数も削減されることになる。
<2.変形例>
[CMD以外への適用例]
これまでの説明において、画素300はCMDによるものであることを前提とした。しかし、CMD以外の方式であっても、横方向においてオーバーフローバリアとドレイン(オーバーフロードレイン)が形成される構造の画素であれば、本発明の実施の形態を適用できる。すなわち、本発明の実施の形態の固体撮像素子の変形例として、オーバーフローバリアを平面方向においてゲート電極と対向しない位置に形成したCMD以外の画素の構造を考えることができる。また、画素300における構造の細部は適宜変更されてかまわない。
また、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、本発明の実施の形態において明示したように、本発明の実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本発明の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本発明は実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
100 イメージセンサ
110 画素アレイ
310 半導体基板
311 ゲート絶縁膜
312 ドレイン
313 ソース
314 チャネル
315 チャネルセンサ間障壁
316 光電変換部
317 オーバーフローバリア
321 ゲート電極
322 側壁部

Claims (3)

  1. 行選択信号が入力されるゲート電極と、
    光を電荷に変換する光電変換部と、
    前記電荷を蓄積するオーバーフローバリアと、
    リセット信号が入力された場合には前記蓄積された電荷を放出するドレインと、
    前記行選択信号が前記ゲート電極に入力された場合には前記蓄積された電荷の量に応じた画素信号を出力するソースと
    を具備し、
    前記ゲート電極および前記光電変換部が、前記ソースから前記ドレインへの方向に平行な軸上において前記ソースと前記ドレインとの間に配置され、
    前記オーバーフローバリアが、前記軸上において前記光電変換部と前記ドレインとの間に配置され、
    前記軸上において前記光電変換部および前記オーバーフローバリアの境界部分の位置は、前記ゲート電極の端部の位置と一致する
    固体撮像素子。
  2. 前記軸上において前記光電変換部と前記ドレインとの間に配置された側壁部をさらに具備し、
    前記軸上において前記オーバーフローバリアおよび前記ドレインの境界部分の位置は、前記側壁部の端部の位置と一致する
    請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 半導体基板に対してイオン注入を行って光電変換部に対応する第1の不純物拡散層を形成する第1の不純物拡散層形成工程と、
    前記第1の不純物拡散層が形成された前記半導体基板の上面部に対してゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
    前記ゲート電極が形成された前記半導体基板に対してイオン注入を行うことによってオーバーフローバリアに対応する第2の不純物拡散層を形成する第2の不純物拡散層形成工
    程と、
    前記第2の不純物拡散層が形成された前記半導体基板の上面全体に対して側壁材料層を形成する側壁材料層形成工程と、
    前記半導体基板から前記側壁材料層をエッチバック処理により除去することによって前記ゲート電極の端部において除去されることなく残された前記側壁材料層の一部分である側壁部を形成する側壁部形成工程と、
    前記側壁部が形成された前記半導体基板に対してイオン注入を行うことによってドレインに対応する第3の不純物拡散層を形成する第3の不純物拡散層形成工程と
    を具備する固体撮像素子の製造方法。
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